JP3457297B2 - 船外機用バーチカルエンジン - Google Patents

船外機用バーチカルエンジン

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JP3457297B2
JP3457297B2 JP2001306835A JP2001306835A JP3457297B2 JP 3457297 B2 JP3457297 B2 JP 3457297B2 JP 2001306835 A JP2001306835 A JP 2001306835A JP 2001306835 A JP2001306835 A JP 2001306835A JP 3457297 B2 JP3457297 B2 JP 3457297B2
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cylinder
engine
wall
flywheel
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
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  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、クランク軸を上下方向
に指向させた船外機用バーチカルエンジンに関する。 【0002】 【従来技術】例えば実開平3−21509号公報および
実開平3−23609号公報に、クランク軸を上下方向
に指向させたバーチカルエンジン(直立型エンジン)が
開示されているが、このエンジンにおいては、クランク
軸のエンジン本体から突出した下端部にフライホイール
が設けられている。 【0003】上記フライホイールはフライホイール室内
に収容され、該フライホイール室に連接してその下方に
設けられたトランスミッションハウジング内に、エンジ
ン潤滑用のオイルが収容されている。そしてこのオイル
がフライホイール室に侵入しないよう、トランスミッシ
ョンハウジング内とエンジン本体内とは、フライホイー
ル室の外側を迂回して配設されたフィードパイプおよび
リターンパイプによって連通され、トランスミッション
ハウジング内のオイルが上記フィードパイプを通ってク
ランク室上部のオイルポンプに送給され、戻りオイルは
クランクカバー下端部付近に形成された油溜めから上記
リターンパイプを経てトランスミッションハウジング内
に戻るようになされている。 【0004】このエンジンにおいては、図面から分るよ
うに、複数のシリンダを上下方向に直列に配設し、かつ
シリンダ間を詰めたサイアミーズ型シリンダブロックが
採用されている。 【0005】 【解決しようとする課題】このようなシリンダブロック
においては、シリンダ間の壁の延長上に設けられるクラ
ンク軸受部分の厚さ(巾)がシリンダ間の壁の厚さより
広くなるので、ピストン摺動によりクランク室内に掻き
落されるオイルがクランク軸受部側の壁面に残留し易
い。 【0006】そこで従来は、シリンダブロックの下方か
ら穴明け加工をして、シリンダ間の各壁に上下のシリン
ダを連通するオイル戻り穴を形成していたが、前記のよ
うにクランク軸の下端部にフライホイールを設けたエン
ジンにおいては、シリンダブロックの直下にフライホイ
ール室があるので、このような下方からの穴明け加工に
よってオイル戻り穴を形成するわけにはいかず、従って
かかるオイル戻り穴を有しない構造とせざるを得ず、円
滑なオイル循環を確保する上で問題があった。 【0007】 【課題を解決するための手段および作用】本発明はこの
ような事情に鑑みてなされたものであり、本発明は、ク
ランク軸をほぼ上下方向に指向させ、複数のシリンダを
上下に直列に配設したシリンダブロックに一体に設けら
れたスカート部と該スカート部に合わせ面を合わせて取
付けられた半割りのクランクケースとによってクランク
室を形成した直列多気筒バーチカルエンジンにおいて、
隣接する上下のシリンダを画成する各シリンダ壁部分の
前記クランク室側の端部にそれぞれ前記上下のシリンダ
を連通させるオイル穴を、前記半割りクランクケースと
の合わせ面側から後方へ向かって斜め上向きに形成した
船外機用バーチカルエンジンである。 【0008】上記オイル穴は、シリンダブロックのスカ
ート部に、その開放された合わせ面側から穴明け工具を
斜め上向きに差し向けることにより、クランク室底壁に
穴を明けることなく形成できる。 【0009】これらのオイル穴は上記のようにそれぞれ
単独に容易に形成することができ、各シリンダ内のオイ
ルはこれらのオイル穴を通って順次下方へ流下し、クラ
ンク室底壁に排出される。 【0010】 【実施例】以下、本発明を船外機用のバーチカルエンジ
ンに適用した一実施例について説明する。 【0011】図1は本発明によるバーチカルエンジンを
搭載した船外機1の全体側面図である。1aは、エクス
テンションケース2、ギヤケース3等から成る船外機本
体ケースで、上部に本発明によるエンジン4が搭載さ
れ、その上方をエンジンカバー5が覆っている。 【0012】船外機1は取付装置6を介して船尾7に取
付けられている。取付装置6は船尾7にボルトを介して
固定されたブラケット8と、該ブラケット8にその前端
に横架されたチルト軸9を介して上下に揺動可能に枢着
されたスイベルケース10とを備え、スイベルケース10に
スイベル軸11が上下方向に指向して回動自在に枢支され
ている。船外機1はこのスイベル軸11に上下の連結部材
12、12aを介して連結されている。 【0013】エンジン4のクランク軸13は上下方向に指
向し、該クランク軸13に連結された駆動軸14がエクステ
ンションケース2内を下方に延びてギヤケース3内に達
している。駆動軸14の下端はギヤケース3内において前
後進切換装置15を介してプロペラ軸16に連結され、プロ
ペラ17がクランク軸13,駆動軸14,前後進切換装置15お
よびプロペラ軸16を経て伝達されるエンジン動力により
回動駆動される。 【0014】図2はエンジン4の縦断面図、図3はエン
ジンカバー5内のエンジン4をその補機類とともに示し
た概略平面図である。前述のように、クランク軸13は上
下方向に指向している。このエンジン4は、図1から分
るように、クランク軸13を船外機1の前方(船側)寄り
に、シリンダヘッドを後方寄りに位置させて搭載されて
いる。すなわち図2,3においては右側が船外機1の前
側に相当する。 【0015】エンジン4の本体部は、クランクケースの
半部を形成するスカート部18aを一体に設けたシリンダ
ブロック18、残りのクランクケース半部を形成する半割
りクランクケース19,シリンダヘッド20およびシリンダ
ヘッドカバー21により構成されている。半割りクランク
ケース19はその合わせ面をスカート部18aの合わせ面18
cに当接させ、ボルト22によりスカート部18aに一体に
連結されて、スカート部18aとともに内部にクランク室
23を形成している。 【0016】シリンダブロック18内には4個のシリンダ
24が上下に一列に配置されている。すなわちエンジン4
は直列4気筒4サイクルエンジンで、それぞれのピスト
ン25が連接棒26を介して上下方向に指向した1本のクラ
ンク軸13に連結されている。クランク軸13は、シリンダ
ブロック18側と半割りクランクケース19側とに設けられ
ボルト27により締結されて互いに対向する軸受部28a,
28b間に挟まれて、クランク室23内に回転自在に枢支さ
れている。 【0017】シリンダヘッド20に形成された動弁室29内
にカム軸30が上下方向に配設されている。このカム軸30
は、クランク軸13のクランク室23から突出した上端部13
aに装着された駆動プーリ31と、カム軸30のシリンダヘ
ッド20から突出した上端部に装着された被駆動プーリ32
と、両プーリ31,32間に巻掛けられたベルト33とから成
る巻掛け伝動装置を介して、クランク軸13により駆動さ
れる。クランク軸13の上端部13aには駆動プーリ31の上
部にさらに発電機36が装着されている。 【0018】クランク軸13の、クランク室23の底壁を貫
通して突出した下端部13bには前記駆動軸14が連結され
ている。該下端部13bにはさらに円板状のフライホイー
ル34がねじ35により連結されて、エンジン本体部の下面
に平行に延在している。このようにフライホイールをク
ランク軸の下端、駆動軸との連続部に設けることにより
エンジンの捩り振動が低減する。 【0019】図3において、37は吸気弁、38は排気弁、
39,39はロッカアームで、前記カム軸30によって開閉を
制御されるこのような弁機構が各シリンダ24毎に設けら
れている。40はシリンダヘッド20に設けられた吸気ポー
トで、該吸気ポート40に接続された吸気管41がエンジン
4の側面に沿って前方へ延びている。42は気化器、42a
は吸気消音箱である。このような吸気管41が各シリンダ
24毎に設けられ、エンジン4の側面に沿って上下方向に
並設されている。 【0020】エンジン4の他方の側部には排気通路43が
上下方向に延びており、この排気通路43に各シリンダ24
に対応する排気ポート44が連通している。排気通路43は
エクステンションケース2内を上下方向に延びる図示し
てない排気管の上端に連通されており、排気はこの排気
管を通ってその下端から例えばプロペラのボス部を経て
水中に放出される。 【0021】エンジン4の排気通路43と同じ側には、前
方に電装品を納めた電装ボックス45が配設され、その下
方にスタータモータ46が配設されている。45aは点火プ
ラグコードで、シリンダヘッド20の側面の点火プラグに
接続されている。スタータモータ46の出力軸46aは下方
へ突出して前記フライホイール34の外周に設けられたリ
ングギヤ47(図2)に歯車係合している。 【0022】図4はシリンダブロック18およびこれに結
合された半割りクランクケース19から成るエンジン4の
主ブロックの下面図であるが、同図ならびに前記図2お
よび図3から分るように、シリンダブロック18の下部に
はシリンダヘッドの回転平面に沿うようにエンジンの側
方、船外機において左右方向へ張り出した張出し部48a
が形成され、半割りクランクケース19の下部にも左右お
よび反シリンダヘッド方向、船外機において前方へ張り
出した張出し部48bが形成されている。これらの張出し
部48a,48bの外周縁にはそれぞれ下方へ突出した囲壁
49a,49bが設けられている。囲壁49a,49bは合わせ
面18cにおいて互いに合わされて、主ブロック18,19の
下面部に下方へ向って開いた皿状の部分を形成している
(左右の囲壁49aはシリンダヘッド寄り、船外機におい
て後方で互いに連結されている)。 【0023】シリンダブロック18の下面には、前記囲壁
49aの内側にさらに、前記軸受部28に関してほぼ同心円
状に囲壁50が突設されており、該囲壁50と囲壁49aとの
間に下方へ向って開いた半環状の凹所51が形成されてい
る。囲壁50の前端面は合わせ面18cの一部を形成し、半
割りクランクケース19側の囲壁49bの分岐部49b1 の端
面に合わされている。従って凹所51は前端において閉じ
られている。 【0024】図5はシリンダブロック18の半割りクラン
クケース19側の端部を示す端面図である。該端面にはス
カート部18aから下方の張出し部48aへかけてその外郭
に沿いパッキン面52が設けられている。22aは前記ボル
ト22を通すボルト穴である。またシリンダ側から延出し
てクランク室23の下部を画している底壁53の端面も、そ
の両側の前記囲壁50の端面とともにパッキン面54となっ
ている。底壁53の上面には左右2つのボス部55が突設さ
れ、後方のシリンダ部分側へ延びている。ボス部55の端
面は前記パッキン面54の一部を形成し、かつこれらのボ
ス部55にも前記と同様なボルト穴22aがそれぞれ設けら
れている。 【0025】半割りクランクケース19側にも上記パッキ
ン面52,パッキン面54と同様なパッキン面が設けられて
おり、これらのパッキン面を合わせてボルト22をボルト
穴22aに挿通することにより、シリンダブロック18と半
割りクランクケース19とが一体に結合されてクランク室
23を形成する。すなわち前述の合わせ面18cはパッキン
面52,パッキン面54によって形成されている。 【0026】前記クランク軸受部28aは、スカート部18
aの内壁面から突出した軸受壁56に形成、支持されてス
カート部18a内に配設されている。ただし、軸受部28a
の端面はパッキン面52とほぼ同一面をなしているが、軸
受壁56の端面はこれらの面より後方すなわちシリンダ側
に引込んでいる。 【0027】最下位置の軸受部28a1 に対応する軸受壁
561 は前記底壁53上にこれと一体に形成されているが、
軸受部28a1 の下面は底壁53の上面より上方に位置し、
軸受部28a1 と底壁53との間に隙間57が形成されてい
る。底壁53のこの部分には比較的大径の半丸穴58が明け
られており、軸受部28a1 を貫通したクランク軸13の拡
径した下端部13bがシール部片59を介してこの丸穴58に
嵌合する。従って隙間57はクランク軸下端部13bとシー
ル部片59によって底壁53の下側から油密に遮断され、か
つ軸受部28a1 の外周部は底壁53に接続しているので、
同様な構造の半割りクランクケース19をクランク軸13を
挟んで取付けた時、隙間57は周囲から密閉された閉空間
となる。ただし上記軸受部28a1 の外周部と底壁53との
接続部分の端面(半割りクランクケース19との合わせ
面)に僅かな凹みを形成することにより、隙間57を左右
両側において外側の底壁53の上面に連通させる連通穴60
が形成されている。なお軸受壁56,561 はシリンダの側
方における補強壁に連続するものである。 【0028】クランク軸下端部13bには、底壁53の下方
において、フライホイール34が前述のようにして取付け
られている。フライホイール34は、上方を底壁53および
半割りクランクケース19側の張出し部48bの上壁によっ
て覆われ(図2参照)、周囲を囲壁50およびこれに連接
する囲壁49bによって囲まれたほぼ円形の下向きの凹所
内に納められている。この凹所はフライホイール34を収
容するフライホイール室61(図2)の上方部分を形成す
る。つまり底壁53の下面側はフライホイール室61の天井
に相当する。 【0029】図2に示すように、囲壁49a,49b,50の
下端面を連ねる面で形成される主ブロック18,19の平坦
な下面にマウントケース62をボルトで取付け、該マウン
トケース62を介してエンジン4をエクステンションケー
ス2に搭載してある。マウントケース62の上面には、図
6に示すように、前記囲壁50に衝接する囲壁63aおよび
前記囲壁49bに衝接する囲壁63bが連続した環状をなし
て突設され、これらの囲壁63a,63bによって囲まれた
部分によって主ブロック側の前記フライホイール34を納
めた凹所を下方から閉塞して、フライホイール室61を形
成している。 【0030】さらに、前記囲壁49aに衝接する囲壁63c
が突設され、囲壁63aと囲壁63cとの間に、前記凹所51
に連接しかつ該凹所51を下方から閉塞する凹所51aが形
成されている(図7参照)。 【0031】なお、囲壁50、63aの一方の側部には、図
4に示すように、上方からフライホイール室61内に突出
しフライホイール34のリングギヤ47に歯車係合するスタ
ータモータ46の出力軸46a部分を納めるために、凹部64
が設けられている。 【0032】マウントケース62は、左右方向に延びるマ
ウントラバー65を介して左右1対の前記連結部材12に連
結されている。マウントラバー65は、芯材65aと、これ
を取り巻くラバー65bとからなり、連結部材12は芯材65
aにボルト連結されている。ラバー65bはボルト66によ
りフライホイール室61の底壁部分に締結された押え部材
67により上方から押えられている。 【0033】マウントケース62の、前記フライホイール
室61を構成する部分の下方かつ駆動軸14より後方寄りに
形成された平坦な下面に、オイルパン68が取付けられて
垂下し、エクステンションケース2内に納められてい
る。マウントケース62の内部は、上記フライホイール室
61を構成する部分62aと、オイルパン68に連通する部分
62bとに区画されている。 【0034】下端にストレーナ69を有するオイル吸入管
70がオイルパン68の底部から前記マウントケース62のオ
イル吸入通路71aを通って上方へ延び、シリンダブロッ
ク18の下部に形成されたオイル吸入通路71に接続されて
いる。このオイル吸入通路71はカム軸30の下端に設けら
れ該カム軸30によって駆動されるオイルポンプ72の吸入
口73に連通している。なお、オイル吸入管70はオイルパ
ン連通部分62bおよび後述のオイル戻し口84を通りシリ
ンダブロック18のオイル吸入通路71に接続してもよい。 【0035】オイルポンプ72によって加圧されたオイル
は図1および図3に示すように、ポンプ出口72aから最
下シリンダより下方に位置するオイル供給路91aを経て
マウントケース62の有底状の中継部91b(図6参照)に
送られる。ここまでは従来のバーチカルエンジンの潤滑
経路と概ね同様である。中継部91bにおいてオイル供給
路は上方へ立上り、最下シリンダから1シリンダ分上方
において水平に延びるオイル供給路91cに連通し、オイ
ルはこのオイル供給路91cを経て、半割りクランクケー
ス19の前面、かつエンジンカバーとアンダケースとの合
せ面5a(図1)より上方位置に取付けられたオイルフ
ィルタ74に送られる。このようなオイル供給路の配置に
より、クランク室下方のフライホイールおよびフライホ
イール室や、それに伴いクランク室底壁上に設けられた
オイル戻し通路があっても、それらと干渉することな
く、シリンダヘッド側からクランク室側までオイルを送
ることができる。また、オイルフィルタの取外し、交換
作業も容易に行える。 【0036】オイルフィルタ74を出たオイルは、半割り
クランクケース19の前面左右方向中央部に上下方向に配
設されたオイル通路75に流入し、さらに油路76を通って
クランク軸13の各軸受部28に達しこれらの軸受部の軸受
を潤滑する。このオイルはさらに、クランク軸13に穿設
された油路77を通ってクランクピン軸受78およびシリン
ダ24内に達し、クランクピン軸受78およびシリンダ内面
を潤滑する。また、オイル通路75の上部からクランク軸
13を経てシリンダブロック18の上部を通り、シリンダヘ
ッド20側に送られてカム軸30を潤滑する。 【0037】シリンダ24内に達したオイルはピストン25
の摺動によってシリンダ内面に行き渡るとともに、クラ
ンク室23内に掻き落されるが、上下のシリンダ24を画す
るシリンダ壁部分79は、その厚さがこれに接続している
軸受部28aの厚さ(巾)より薄いので、この部分に段部
aが生じ、オイルがこの段部aに残留し易い。そこでこ
の部分に上下のシリンダ24,24を連通させるオイル穴80
を穿設し、残留したオイルを下方のシリンダ24内に落す
ようにしてある。 【0038】このオイル穴80はシリンダブロック18のス
カート部18aに、その開放された半割りクランクケース
19との合わせ面側からドリル等の穴明け工具を斜め上向
けに差し向けることにより、他の部分と干渉することな
く容易に穿設することができる。従ってオイル穴80はシ
リンダ壁部分79の下面側から後方へ向って斜め上向きに
形成されている。 【0039】同様なオイル穴80が下方の各シリンダ24間
にも設けられており、各シリンダ24内のオイルはこれら
のオイル穴80を通って順次下方へ流下し、最下方のシリ
ンダ24に達する。最下方のシリンダ24にも上記オイル穴
80と同様なオイル落し穴81が設けられているが、このオ
イル落し穴81は、シリンダの軸線を含む面内において、
前記軸受部28a1 の軸受壁561 に穿設され(図5)、前
記隙間57に開口している。該オイル落し穴81も半割りク
ランクケース19との合わせ面側から工具を斜め向きに差
し向けることにより、パッキン面54に穴を明けることな
く穿設することができる。 【0040】隙間57の下方はクランク軸13の拡径した下
端部13bとシール部片59によって閉鎖されているので、
オイル落し穴81を経て隙間57に流下したオイルは、下方
のフライホイール34を収容したフライホイール室61に流
入することなく、左右の前記連通穴60を通って底壁53の
隣接する上面部分53a上に流出する。最下軸受部28a 1
から直接オイルシール58上に出たオイルも同様に隙間57
を抜けて戻される。 【0041】しかし、上記隣接上面部分53aはその外側
をボス部55によって遮られているので、ここに流出した
オイルを導くために、軸受壁561 を貫通して後方すなわ
ちシリンダヘッド側へ延びるオイル戻し通路82が設けら
れている。オイル戻し通路82は、図4に示すように、囲
壁50の上部位置まで達している。従ってオイル戻し通路
82を通つたオイルは囲壁50の外側に形成された前記凹所
51内に流入し、該凹所51を下側から受けている前記マウ
ントケース62の凹所51a内に落下する。 【0042】ボス部55の外側においても、同様なオイル
戻し通路83が軸受壁561 を貫通して設けられ、底壁53の
外側に溜った戻りオイルをこのオイル戻し通路83を通じ
て凹所51a内に落すようにしてある。 【0043】このようにして、シリンダブロック18側の
凹所51とマウントケース62側の凹所51aとにより、フラ
イホイール室61の外側をシリンダブロック18と半割りク
ランクケース19との合わせ面付近から後方へかけて半環
状に包囲するオイル戻し通路が形成されているが、この
オイル戻し通路の底壁すなわち凹所51aの底壁51bは、
図2および図7に示すように、後方へ向って下向きに傾
斜しており、その最も低い最後部にオイル戻し口84が設
けられ(図6)、マウントケース62の前記オイルパン連
通部分62bに開口している。従って前記オイル戻し通路
82,83を経て凹所51aに落下したオイルは、底壁51b上
をオイル戻し口84側へ流れ、該オイル戻し口84からオイ
ルパン連通部分62bを落下して、下方のオイルパン68内
へ戻される。 【0044】このようにして、クランク室23とオイルパ
ン68との間に、クランク室23下方のフライホイール室61
をたくみに迂回したオイル戻し通路が、エンジンの大型
化を招くことなく形成されている。さらに、このオイル
戻し通路の出口すなわち前記オイル戻し口84は、底壁51
bの傾斜により、クランク室23の底部より充分低い位置
に設けられているので、船外機1の傾斜等によりクラン
ク室23側が動弁室29側より低くなっても、クランク室23
内のオイルを支障なくオイルパン68に戻すことができ
る。 【0045】カム軸30まわりを潤滑したオイルはオイル
通路85を通ってオイル戻り口86に達し、オイル戻し通路
87,オイル戻し管88を経てオイルパン68に戻される。 【0046】 【発明の効果】本発明によれば、クランク軸をほぼ上下
方向に指向させ複数のシリンダを上下に直列に配設した
船外機用直列多気筒バーチカルエンジンにおいて、シリ
ンダ内に残留するオイルを良好にクランク室側へ戻して
円滑なオイル循環を確保することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明によるバーチカルエンジンを搭載した船
外機の全体側面図である。 【図2】エンジンの縦断側面図である。 【図3】エンジンカバー内のエンジンをその補機類とと
もに示した概略平面図である。 【図4】シリンダブロックおよびこれに結合された半割
りクランクケースから成るエンジン主ブロックの下面図
である。 【図5】シリンダブロックの半割りクランクケース側の
端部を示す端面図である。 【図6】マウントケースの上面図である。 【図7】シリンダブロックに結合されたマウントケース
を、シリンダブロックの端面に沿って切断して示した断
面図である。 【符号の説明】 1…船外機、2…エクステンションケース、3…ギヤケ
ース、4…エンジン、5…エンジンカバー、6…取付装
置、7…船尾、8…ブラケット、9…チルト軸、10…ス
イベルケース、11…スイベル軸、12…連結部材、13…ク
ランク軸、14…駆動軸、15…前後進切換装置、16…プロ
ペラ軸、17…プロペラ、18…シリンダブロック、19…半
割りクランクケース、20…シリンダヘッド、21…シリン
ダヘッドカバー、22…ボルト、23…クランク室、24…シ
リンダ、25…ピストン、26…連接棒、27…ボルト、28…
軸受部、29…動弁室、30…カム軸、31…駆動プーリ、32
…被駆動プーリ、33…ベルト、34…フライホイール、35
…ねじ、36…発電機、37…吸気弁、38…排気弁、39…ロ
ッカアーム、40…吸気ポート、41…吸気管、42…気化
器、43…排気通路、44…排気ポート、45…電装ボック
ス、46…スタータモータ、47…リングギヤ、48…張出し
部、49,50…囲壁、51…凹所、52…パッキン面、53…底
壁、54…パッキン面、55…ボス部、56…軸受壁、57…隙
間、58…丸穴、59…シール部片、60…連通穴、61…フラ
イホイール室、62…マウントケース、63…囲壁、64…凹
部、65…マウントラバー、66…ボルト、67…押え部材、
68…オイルパン、69…ストレーナ、70…オイル吸入管、
71…オイル吸入通路、72…オイルポンプ、73…吸入口、
74…オイルフィルタ、75…オイル通路、76,77…油路、
78…クランクピン軸受、79…シリンダ壁部分、80…オイ
ル穴、81…オイル落し穴、82,83…オイル戻し通路、84
…オイル戻し口、85…オイル通路、86…オイル戻り口、
87…オイル戻し通路、88…オイル戻し管、89…アンダケ
ース、90…アンダカバ、91…オイル供給路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01M 1/06 F02F 1/20 F02F 7/00 301 B63H 21/26

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 クランク軸をほぼ上下方向に指向させ、
    複数のシリンダを上下に直列に配設したシリンダブロッ
    クに一体に設けられたスカート部と該スカート部に合わ
    せ面を合わせて取付けられた半割りのクランクケースと
    によってクランク室を形成した直列多気筒バーチカルエ
    ンジンにおいて、 隣接する上下のシリンダを画成する各シリンダ壁部分の
    前記クランク室側の端部にそれぞれ前記上下のシリンダ
    を連通させるオイル穴を、前記半割りクランクケースと
    の合わせ面側から後方へ向かって斜め上向きに形成した
    ことを特徴とする船外機用バーチカルエンジン。
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