JP3456022B2 - 汚水処理設備 - Google Patents

汚水処理設備

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JP3456022B2
JP3456022B2 JP18246194A JP18246194A JP3456022B2 JP 3456022 B2 JP3456022 B2 JP 3456022B2 JP 18246194 A JP18246194 A JP 18246194A JP 18246194 A JP18246194 A JP 18246194A JP 3456022 B2 JP3456022 B2 JP 3456022B2
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久孝 伊藤
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石川島播磨重工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、廃棄物等最終処分場
(埋立地)からの浸出水や、中間処理施設から出るプラ
ント排水や洗車排水や生活排水などの排出水を処理する
ための汚水処理設備に関するものである。 【0002】 【従来の技術】例えば、従来、廃棄物等最終処分場(埋
立地)などでは、図4に示す設備を用いて、排水を処理
している。 【0003】即ち、廃棄物等最終処分場1(埋立地)へ
降った雨水は、埋立物の間を通過し、処分場1の底部に
付設された図示しない集水管を経て集水ピット2へ流入
される。 【0004】集水ピット2へ流入した汚水は、集水ピッ
ト2に設けられた図示しない取水ポンプにより揚水さ
れ、調整池3に一時的に貯留され、水量や水質の均一化
が図られる。 【0005】該調整池3は、特に台風シーズンなどの流
入汚水量が多い場合を想定して大きめに造られ、貯留容
量を調整できるようにしている。 【0006】又、汚水を富気性に保ち、浮遊物の沈降を
防止するために、図示しない曝気機による曝気攪拌が行
なわれている。 【0007】調整池3に集められた汚水は、図示しない
浸出水圧送ポンプにより浸出水受槽4へ送られ、浸出水
受槽4へ送られた汚水は、図示しない汚水計量槽により
計量されつつ沈砂槽5へ送られ、沈砂槽5で汚水中の砂
等の沈殿除去が行われる。 【0008】沈砂槽5で砂等を沈殿除去された汚水は、
pH調整槽6へ送られ、pH調整槽6で後段の微生物処
理工程のために汚水のpH調整が行われる。 【0009】以上が、汚水に対する前処理工程7であ
る。 【0010】そして、pH調整槽6でpH調整を行われ
た汚水は、次に、酸化槽8へ送られ、酸化槽8で濾材に
通され、濾材に付着された微生物に接触されて、汚水に
溶存された有機物を吸着分解される。 【0011】尚、酸化槽8の微生物は好気性であるた
め、酸素を必要とするので、図示しない曝気ブロワを用
いて空気攪拌を行わせることにより、汚水と接触濾材に
付着された好気性微生物との接触を促進させると同時
に、酸素供給を行わせる。 【0012】又、酸化槽8では、微生物の活動により汚
水中のリン分が不足する傾向にあるので、必要に応じ
て、リン酸を微生物の栄養剤として注入する。 【0013】酸化槽8で微生物により有機物を分解され
た汚水は、沈殿槽9へ送られ、沈殿槽9で汚泥と上澄の
汚水に沈殿分離される。 【0014】沈殿された汚泥は、図示しない汚泥掻寄機
を用いて沈殿槽9の中心部へ掻寄せられ、図示しない吸
引ポンプにより所定量を残して定期的に引抜かれ、汚泥
濃縮槽10へ送られる。 【0015】尚、残された汚泥は、種汚泥として、沈殿
槽9で再使用される。 【0016】沈殿槽9で分離された上澄の汚水は、消泡
ポンプ槽11へ送られ、消泡ポンプ槽11に設けられた
図示しない消泡ポンプにより酸化槽8へスプレーを行わ
せて、酸化槽8で微生物の活動により発生した泡を消泡
させるのに利用される。 【0017】そして、消泡ポンプ槽11の汚水は、硝化
槽12へ送られ、硝化槽12で濾材に通され、濾材に付
着された硝化菌に接触されて、汚水に溶存された全窒素
成分を亜硝酸性窒素や硝酸性窒素へと硝化される。 【0018】尚、硝化菌は好気性であるため、酸素を必
要とするので、図示しない曝気ブロワを用いて空気攪拌
を行わせることにより、汚水と濾材に付着された硝化菌
との接触を促進させると同時に、酸素供給を行わせる。 【0019】又、硝化菌はpH7〜8が最適条件とされ
ているため、汚水中のアルカリ度が低い場合には、苛性
ソーダが注入される。 【0020】硝化槽12で硝化された汚水は、脱窒槽1
3へ送られ、脱窒槽13で濾材に通され、濾材に付着さ
れた脱窒菌に接触されて、汚水に溶存された硝酸性窒素
や亜硝酸性窒素を窒素ガス化させ、大気へ放出させるこ
とにより窒素成分を除去させる。 【0021】尚、脱窒菌は嫌気性のため、空気攪拌は行
わず、水中攪拌機による水中攪拌のみ行う。 【0022】又、脱窒槽13へは、脱窒菌の栄養源とし
て、メタノールが注入される。 【0023】脱窒槽13で脱窒された汚水は、再曝気槽
14へ送られ、再曝気槽14で好気性の微生物により、
脱窒槽13にて過剰注入されたメタノールを分解除去さ
せ、残存したメタノールが有機物に成るのを防止させ
る。 【0024】以上が、微生物処理工程15である。 【0025】再曝気槽14で曝気された汚水は、混和槽
16へ送られ、混和槽16でポリ塩化アルミ系等の無機
系の凝集剤を添加された後、図示しない攪拌機で攪拌さ
れ、汚水中の細かい浮遊物を凝集させて、凝集フロック
を生成させる。 【0026】混和槽16で凝集フロックを生成された汚
水は、更に凝集槽17へ送られ、凝集槽17でポリアク
リルアミド系等の高分子凝集剤を助剤として注入された
後、図示しない攪拌機で緩速攪拌され、凝集フロックを
より大きく硬くして、壊れ難いものとする。 【0027】凝集槽17で凝集フロックを成長された汚
水は、凝集沈殿槽18へ送られ、凝集沈殿槽18で汚泥
と上澄の処理水とに沈殿分離される。 【0028】沈殿された汚泥は、図示しない汚泥掻寄機
を用いて凝集沈殿槽18の中心部へ掻寄せられ、図示し
ない吸引ポンプにより定期的に引抜かれ、汚泥濃縮槽1
0へ送られる。 【0029】凝集沈殿槽18で汚泥を分離された処理水
は、中和槽19へ送られ、混和槽16や凝集槽17で凝
集剤を添加したために起こるpHの変化を中和される。 【0030】以上が、凝集沈殿工程20である。 【0031】中和槽19で中和された処理水は、濾過原
水槽21へ送られ、濾過原水槽21から図示しない圧送
ポンプにより、砂濾過塔22へ圧送される。 【0032】砂濾過塔22では、図示しない圧力式砂濾
過器により、前段までの処理で除去できなかった汚泥固
形物が濾過除去される。 【0033】濾過除去された汚泥固形物は、定期的に水
及び空気などで逆洗され、前記浸出水受槽4へ戻され
る。 【0034】砂濾過塔22で汚泥固形物を濾過された処
理水は、処理水槽23に貯留され、一部を砂濾過塔22
の逆洗等に使用される。 【0035】以上が、濾過工程24である。 【0036】処理水槽23の処理水は、その後、消毒槽
25へ送られ、消毒槽25で消毒剤により消毒され、大
腸菌群数を3,000/ml以下に減らされる。 【0037】尚、消毒剤としては、次亜鉛酸カルシウム
の錠剤などが使用され、消毒槽25には錠剤を一定量ず
つ溶解させるようにした容器が備えられている。 【0038】又、消毒槽25では、消毒反応が十分に行
われるように、処理水を15分以上滞留させるようにす
る。 【0039】以上が消毒工程26である。 【0040】そして、消毒槽25で消毒された処理水
は、その後、水質監視槽27へ送られ、水質監視槽27
から河川などへ放流されるか、或いは、プラントなどで
再使用される。 【0041】一方、前記汚泥濃縮槽10では、各沈殿槽
9,18より引抜かれた汚泥を濃縮させ、汚泥の減量を
図る。 【0042】汚泥濃縮槽10で減量された汚泥は、汚泥
貯留槽28に一時的に貯留され、汚泥脱水機29へ定量
供給される。 【0043】尚、汚泥濃縮槽10では、貯留汚泥の腐敗
防止のために空気が吹込まれ、汚泥を富気性に保つよう
にしている。 【0044】又、汚泥脱水機29では、脱水助剤として
高分子凝集剤を注入されると共に、遠心脱水機により汚
泥の含水率を更に低下させ、汚泥の処分を容易にしてい
る。 【0045】汚泥濃縮槽10で脱水された汚泥(脱水ケ
ーキ)は、ケーキホッパー30に貯留され、定期的に場
外(埋立地)へ搬出されて処分される。 【0046】尚、上記汚泥処理工程31で脱水された水
分は、前記浸出水受槽4へ戻される。 【0047】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の汚水処理設備には、以下のような問題があった。 【0048】即ち、上記従来の凝集沈殿式の設備は、工
程が複雑であるため、多数の槽を必要とし、結果として
設備全体の設置面積が大きくなるという問題があった。 【0049】又、凝集剤として、ポリアクリルアミド系
等の高分子凝集剤やポリ塩化アルミ系等の無機系の凝集
剤を注入し、更に、凝集促進用や中和用として、塩酸等
の酸や苛性ソーダ等のアルカリを注入しているので、薬
品の使用量が多いという問題や、薬品の注入過多などに
対する安全対策が別途に必要になるなどの問題があっ
た。 【0050】更に、上記により設備コストやランニング
コストが高くなり、又、メンテナンスの面でも充分なも
のとは言えなかった。 【0051】本発明は、上述の実情に鑑み、設置面積を
小さくし、薬品の注入量を最小限に抑え得るようにした
汚水処理設備を提供することを目的とするものである。 【0052】 【課題を解決するための手段】本発明は、汚水を電析し
て汚水中に溶存されたイオン化物や懸濁物を凝集析出さ
せる無隔膜電界槽と、無隔膜電界槽による凝集析出物を
濾過除去する濾過器と、濾過された処理水を炭酸ガスで
中和する炭酸ガスミキサーと、処理水に電気エネルギー
を与えて処理水中に溶存されたスケール物の成長を阻害
する交流電圧式水処理器と、交流電圧式水処理器で電気
エネルギーが与えられた処理水に注入するための消毒剤
を貯留する消毒剤タンクと、消毒された処理水を貯留す
る処理水貯留槽と、処理水貯留槽に貯留された処理水の
一部によって濾過器内の濾材を逆洗する逆洗系統とを備
えたことを特徴とする汚水処理設備にかかるものであ
る。 【0053】 【0054】 【作用】本発明の作用は以下の通りである。 【0055】無隔膜電界槽で汚水を電析して汚水中に溶
存されたイオン化物や懸濁物を凝集析出させ、無隔膜電
界槽による凝集析出物を濾過器で濾過除去する。 【0056】その後、濾過器の処理水を炭酸ガスミキサ
ーで炭酸ガスを注入して中和する。 【0057】更に、交流電圧式水処理器で中和された処
理水に電気エネルギーを与えて処理水中に溶存されたス
ケール物の成長を阻害し、交流電圧式水処理器で電気エ
ネルギーが与えられた処理水に、消毒剤タンクに貯留し
た消毒剤を注入し、消毒された処理水を処理水貯留槽に
貯留し、又、処理水貯留槽に貯留された処理水の一部を
逆洗系統から濾過器へ導くことによって濾過器内の濾材
を逆洗する。 【0058】従って、処理に電気エネルギーを用いてい
るので、薬剤の注入量を最小限に抑えることができる。
更に、交流電圧式水処理器でかけられた電気エネルギー
により、一時的に分子構造が微細化されて浸透力を高め
られているため、消毒剤が素速く処理水のすみずみにま
で浸透されることとなり、滞留時間をほとんど取る必要
がなく、特別な消毒槽を設けなくとも、消毒剤タンクか
ら消毒剤を注入するだけで、充分な消毒効果が得られる
一方、消毒された処理水の一部を逆洗系統を介して濾過
器へ戻すことにより、該濾過器の濾材の逆洗を効率良く
行うことができる。 【0059】又、設備構成が簡単なので、設置面積を小
さくし、設備コストやランニングコストを低減し、メン
テナンスの手間を削減することができる。 【0060】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。 【0061】図1〜図3は、本発明の一実施例である。 【0062】又、図中、32は埋立地などの廃棄物等最
終処分場、33は廃棄物等最終処分場32へ降った雨水
などを集める集水ピット、34は集水ピット33へ流入
した汚水を一次的に貯留する調整池、35は調整池34
からの汚水を汚泥と上澄みの汚水に沈殿分離させる沈殿
受水槽である。 【0063】一方、36はプラント排水や洗車排水や生
活排水などが排出される中間処理施設、37は中間処理
施設36からの排出水を処理する接触曝気式などの合併
浄化槽である。 【0064】38は沈殿受水槽35で分離された汚水の
pHを必要に応じて調整させる反応槽、39は塩酸など
の酸を貯留する酸タンク、40は水酸化ナトリウムなど
のアルカリ液を貯留するアルカリタンク、41は反応槽
38のpH値を検出するpH計、45はpH計41から
のpH値42に基づき、酸タンク39の塩酸やアルカリ
タンク40の水酸化ナトリウムを反応槽38へ注入させ
る信号43,44を発生する薬注コントローラである。 【0065】46は反応槽38からの汚水を電析して汚
水中に溶存されたイオン化物や懸濁物を凝集析出させる
無隔膜電界槽であり、図2に示すように、対をなす電極
47,48間に直流電源49を接続した構成を備えてい
る。 【0066】上記無隔膜電界槽46は、両電極47,4
8共にアルミニウムを使用し、ほぼ1kV程度の直流電
圧を印加するようにする。尚、電極47,48の極性は
定期的に交換して、電極47,48の片減りを防止させ
るようにする。 【0067】50はアンスラサイト(無煙炭を原料とし
た粒状の物質)やセラミックフィルターや中空糸膜等の
濾材をタンク内に充填された急速濾過器である。 【0068】51は急速濾過器50を通った処理水中に
溶存された石灰分を中和する炭酸ガスミキサー、52は
炭酸ガスを貯留する炭酸ガスボンベ、53は炭酸ガスミ
キサー51のpH値54を検出するpH計、55はpH
計53からのpH値54に基づき、炭酸ガスボンベ52
の炭酸ガスを炭酸ガスミキサー51へ注入させる信号5
6を発生する炭酸ガスコントローラである。 【0069】57は処理水中に溶存されたカルシウムイ
オンやマグネシウムイオンやシリカ等のスケール物の成
長を電気エネルギーによって阻害する交流電圧式水処理
器であって、図3に示すように、流路状をした処理器本
体58における処理水の流れ方向に沿って一対の電極5
9,60を配置し、各電極59,60間に低電圧交流矩
形波61を発生させる交流電源62を接続したものであ
る。該交流電源62は、100Vで4W程度のものを使
用する。 【0070】63は交流電圧式水処理器57を出た処理
水の流量を測定する流量計、64は次亜塩素酸ソーダな
どの消毒剤を貯留する消毒剤タンク、65は流量計63
からの流量信号66に応じて、交流電圧式水処理器57
出側の流路67の途中に次亜塩素酸ソーダなどの消毒剤
を注入させる信号68を発生する消毒剤コントローラ、
69は消毒された処理水を一時的に貯留する処理水貯留
槽である。 【0071】尚、70は沈殿受水槽35で分離された汚
泥を貯留する汚泥貯留槽、71は汚泥貯留槽70からの
汚泥を脱水する脱水機、72は脱水機71で脱水された
汚泥(脱水ケーキ)を貯留するケーキホッパーである。 【0072】又、73は各槽35,38,46,69に
設けられたレベルスイッチ74によって起動されるポン
プ、75は沈殿受水槽35内に沈殿された汚泥を汲上げ
る水中汚泥ポンプ、76は汚泥貯留槽70の汚泥を脱水
機71へ移送する汚泥ポンプ、77は汚泥貯留槽70へ
送られる汚泥に注入される凝集剤を貯留する凝集剤タン
クである。 【0073】78は各槽38,46,50,69,7
0,71のオーバーフロー分や脱水した水分などを沈殿
受水槽35へ戻す戻系統、79は処理水貯留槽69に貯
留された処理水によって急速濾過器50内の濾材を逆洗
する逆洗系統、80は逆洗用ポンプである。 【0074】更に、酸タンク39,アルカリタンク4
0,炭酸ガスボンベ52,消毒剤タンク64,凝集剤タ
ンク77の出口部には図示しない流量調整弁が設けられ
ており、注入量を調整し得るようになっている。 【0075】次に、作動について説明する。 【0076】廃棄物等最終処分場32(埋立地)へ降っ
た雨水は、埋立物の間を通過し、処分場32の底部に付
設された図示しない集水管を経て集水ピット33へ流入
される。 【0077】集水ピット33へ流入した汚水は、集水ピ
ット33に設けられた図示しない取水ポンプにより揚水
され、調整池34に一時的に貯留され、水量や水質の均
一化が図られる。 【0078】該調整池34は、特に台風シーズンなどの
流入汚水量が多い場合を想定して大きめに造られ、貯留
容量を調整できるようにしている。 【0079】又、汚水を富気性に保ち、浮遊物の沈降を
防止するために、図示しない曝気機による曝気攪拌が行
なわれている。 【0080】調整池34に集められた汚水は、沈殿受水
槽35へ送られ、汚泥と上澄みの汚水に沈殿分離され
る。 【0081】沈殿受水槽35へは、場合により、中間処
理施設36からのプラント排水や洗車排水や生活排水な
どの排出水を接触曝気式などの合併浄化槽37で処理し
た後の処理水などが流入される。 【0082】沈殿受水槽35で沈殿分離された汚泥は、
水中汚泥ポンプ75により汲上げられ、途中、凝集剤タ
ンク77からの凝集剤を注入されて汚泥貯留槽70へ送
られる。 【0083】汚泥貯留槽70からの汚泥は、汚泥ポンプ
76により脱水機71へ移送され脱水機71で脱水され
た後、ケーキホッパー72に貯留され、定期的に場外
(埋立地)へ搬出されて処分される。 【0084】又、前記沈殿受水槽35で分離された上澄
みの汚水は、反応槽38へ送られる。 【0085】反応槽38では、pH計41が反応槽38
のpH値42を検出し、薬注コントローラ45が信号4
3,44を発生して、酸タンク39の塩酸やアルカリタ
ンク40の水酸化ナトリウムを反応槽38へ注入させ、
汚水のpH値42を6〜11の間に調整させる。 【0086】尚、反応槽38は、後工程で微生物処理を
行わない関係上、必ず必要となる設備ではないが、汚水
の酸性度やアルカリ度が極端に高くなると、設備全体を
腐食したり損傷したりするおそれがあるので、安全性確
保のために設けられている。 【0087】従って、通常は、酸やアルカリの注入はほ
とんど起こらない。 【0088】反応槽38からの汚水は、無隔膜電界槽4
6へ送られ、無隔膜電界槽46で電析により、汚水中に
溶存されたイオン化物や懸濁物を凝集析出される。 【0089】即ち、図2に示すような、対をなす電極4
7,48間に直流電源49を用いてほぼ1kV程度の直
流電圧を印加すると、汚水中の水に電気分解が起こり、
水が水素と酸素に分解されると共に、電気エネルギーに
より水自身の構造に変化を生じ、氷点付近における構造
に近付く。即ち、水の分子が細かくなる。 【0090】すると、水の溶解度が低下され、水に溶存
していた懸濁物などが水から分離して析出されるように
なると共に、電気エネルギーにより水中のイオン化物も
影響を受ける。 【0091】この時、電極47,48を構成するアルミ
ニウムが電解されてイオンとなって、汚水中に溶け出す
ので、アルミニウムイオンの媒介によりイオン化物や懸
濁物の凝集が促進される。 【0092】凝集されたイオン化物や懸濁物は、電気分
解によって発生された微細な気泡により、水中に浮遊さ
れ、しかも、隔膜がないために水中に均一に分散され
る。 【0093】尚、電極47,48の極性は定期的に交換
して、電極47,48の片減りを防止させるようにす
る。 【0094】このような無隔膜電界槽46では、従来の
微生物処理では取り難かったトリハロメタンなどの塩素
化合物でも分解して取り出し、無公害化することができ
る。 【0095】又、従来の微生物処理に比べて、槽の構造
が簡単であり、設備コストを低減し設置面積を半減する
ことができるようになると共に、部品点数も少ないため
メンテナンスの手間を削減することができる。 【0096】更に、電気エネルギーによってイオン化物
や懸濁物を凝集析出させているので、薬品の注入量も大
幅に減らすことができる。 【0097】こうして、イオン化物や懸濁物を凝集析出
された汚水は、次に、急速濾過器50へと送られて、急
速濾過器50内部に備えられたアンスラサイト(無煙炭
を原料とした粒状の物質)やセラミックフィルターや中
空糸膜等の濾材により濾過されて、凝集物をほぼ完全に
除去された、かなり清浄な処理水とされる。 【0098】急速濾過器50で濾過除去された凝集物
は、定期的に水及び空気などで逆洗されて沈殿受水槽3
5へと戻される。 【0099】又、急速濾過器50を通った処理水は、次
に、炭酸ガスミキサー51へ送られる。 【0100】一般に、ごみ焼却場などの焼却灰はアルカ
リ性であり、これらの焼却灰を埋立てた廃棄物等最終処
分場32から出る汚水もアルカリ性になる可能性が高
い。 【0101】そこで、炭酸ガスミキサー51では、pH
計53が炭酸ガスミキサー51のpH値54を検出し、
pH計53からのpH値54に基づき炭酸ガスコントロ
ーラ55へ信号56を送り、炭酸ガスボンベ52の炭酸
ガスを炭酸ガスミキサー51へ注入させ、処理水を中和
させる。 【0102】ここで、炭酸水はpH値が5.7と極く弱
い酸性となるため、炭酸ガスを過剰に処理水に注入した
場合でも、処理水は酸性排水(酸性の強い排水)となら
ず、無公害な中和処理を行わせることが可能である。 【0103】しかも、炭酸ガスは水に溶解し易いので、
処理水から大気へ放出されて、地球温暖化現象に影響を
与えることはない。 【0104】更に、炭酸ガスコントローラ55により炭
酸ガスの注入量を制御させているので、炭酸ガスを過剰
に注入することが防止され、ランニングコストを削減す
ることができる。 【0105】炭酸ガスミキサー51を出た処理水は、図
3に示すような、交流電圧式水処理器57へ導かれて、
電気エネルギーによって処理水中に溶存されたカルシウ
ムイオンやマグネシウムイオンやシリカ等のスケール物
の成長を阻害される。 【0106】即ち、処理水は、電極59,60間を通る
時に、100Vで4W程度の交流電源62からの低電圧
交流矩形波61をかけられることにより、スケール物の
結晶が針状や雲母状に変えられ、結晶の一面当りの面積
が小さくなって、結晶どうしの結合力が限りなく小さく
なるため、単結晶を核として互いに付着し、成長するこ
とが阻害されて、スケール付着による配管の閉塞や、バ
ルブ類の開閉困難化が防止される。 【0107】このように、交流電圧式水処理器57によ
れば、スケール防止剤などの薬品を使用する必要がなく
なるので、ランニングコストが低減され、且つ、無公害
の処理を行わせることができる。 【0108】又、設置スペースも少なくて済み、更に、
可動部などがないので、メンテナンスをほとんど不要化
することができる。 【0109】交流電圧式水処理器57を出た処理水は、
途中、流量計63で流量を測定され、流量計63からの
流量信号66に応じて、消毒剤コントローラ65が消毒
剤タンク64に信号68を送ることにより、交流電圧式
水処理器57出側の流路67において、次亜塩素酸ソー
ダなどの消毒剤を注入され、大腸菌群数を3,000/
ml以下に減らされる。 【0110】この際、処理水は、前段の交流電圧式水処
理器57でかけられた電気エネルギーにより、一時的に
分子構造が微細化されて浸透力を高められているため、
消毒剤は素速く処理水のすみずみにまで浸透されること
となるので、滞留時間をほとんど取る必要がない。 【0111】従って、特別な消毒槽を設けなくとも、流
路67の途中に消毒剤を注入するだけで、充分な消毒効
果が得られる。 【0112】消毒剤により消毒された処理水は、処理水
貯留槽69に一時的に貯留され、処理水貯留槽69から
河川などへ放流されるか、或いは、プラントなどで再使
用される。 【0113】尚、本発明は、上述の実施例にのみ限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内に
おいて種々変更を加え得ることは勿論である。 【0114】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の汚水処理
設備によれば、設置面積を小さくし、薬品の注入量を最
小限に抑えることができると共に、設備コストやランニ
ングコストを低減し、メンテナンスの手間を削減するこ
とができ、更に、充分な消毒効果が得られる一方、濾過
器の濾材の逆洗を効率良く行うことができるという優れ
た効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施例の全体概略系統図である。 【図2】無隔膜電界槽の原理図である。 【図3】交流電圧式水処理器の原理図である。 【図4】従来例の全体概略系統図である。 【符号の説明】 46 無隔膜電界槽 50 急速濾過器(濾過器) 51 炭酸ガスミキサー 57 交流電圧式水処理器64 消毒剤タンク 69 処理水貯留槽 79 逆洗系統
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C02F 1/66 522 C02F 1/66 540E 530 1/46 102 540 (56)参考文献 特開 平4−298284(JP,A) 特開 平5−309393(JP,A) 特開 平3−157190(JP,A) 特開 昭61−161190(JP,A) 特開 昭60−94191(JP,A) 特開 昭54−120943(JP,A) 特開 昭52−146786(JP,A) 特開 昭52−126945(JP,A) 特開 昭52−75851(JP,A) 特開 昭51−110860(JP,A) 特開 昭51−31054(JP,A) 特開 昭50−30351(JP,A) 特開 昭48−6562(JP,A) 特開 昭47−21958(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/46 - 1/48 C02F 1/52 - 1/56 C02F 1/66

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 汚水を電析して汚水中に溶存されたイオ
    ン化物や懸濁物を凝集析出させる無隔膜電界槽と、無隔
    膜電界槽による凝集析出物を濾過除去する濾過器と、濾
    過された処理水を炭酸ガスで中和する炭酸ガスミキサー
    と、処理水に電気エネルギーを与えて処理水中に溶存さ
    れたスケール物の成長を阻害する交流電圧式水処理器
    、交流電圧式水処理器で電気エネルギーが与えられた
    処理水に注入するための消毒剤を貯留する消毒剤タンク
    と、消毒された処理水を貯留する処理水貯留槽と、処理
    水貯留槽に貯留された処理水の一部によって濾過器内の
    濾材を逆洗する逆洗系統とを備えたことを特徴とする汚
    水処理設備。
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