JP3455919B2 - 加硫機の温度制御装置 - Google Patents

加硫機の温度制御装置

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JP3455919B2 JP12981793A JP12981793A JP3455919B2 JP 3455919 B2 JP3455919 B2 JP 3455919B2 JP 12981793 A JP12981793 A JP 12981793A JP 12981793 A JP12981793 A JP 12981793A JP 3455919 B2 JP3455919 B2 JP 3455919B2
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    • B29C35/00Heating, cooling or curing, e.g. crosslinking or vulcanising; Apparatus therefor
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、例えばゴムの加硫機の
熱板の温度制御に用いて好ましい温度制御装置に関し、
特に金型と熱板との間に生じる伝熱遅延や加硫時間のバ
ラツキを考慮して熱板の温度制御を行うようにした加硫
機の温度制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】ゴムの加硫処理は、それぞれ熱板が取り
付けられた上下の金型内に被加硫物を投入して行われ
る。かかる加硫処理においては、被加硫物の加熱条件と
保持時間の条件がきわめて重要となるため、従来より加
硫機の温度制御には種々の方法が試みられている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
温度制御としてPID制御(比例・積分・微分制御)や
ファジィ制御を用いたものも知られているものの、この
種の制御は熱源の温度を直接検出して制御するものであ
った。 【0004】したがって、加硫機のように熱源となる熱
板と被加硫物に直接熱を伝達する金型との間に伝熱遅延
が生じると、最適な加硫条件を維持することができな
い。すなわち、熱源から直接被加熱物に熱を伝達する装
置では、上述したPID制御やファジィ制御はその機能
を充分に発揮するが、熱板と金型の間には常に温度差が
生じるため、そのままPID制御やファジィ制御を適用
することができなかった。 【0005】また、金型内に被加硫物を投入して加硫処
理を施すにあたり、加硫処理品質と生産性とを両立させ
ようとすると、金型の温度を最適な温度まで急速に上昇
させ、これを一定時間保持しながら加硫を行う必要があ
るが、熱源である熱板と被加硫物に熱を伝達する金型と
の温度差があるため、加熱温度を一定に保持しながら加
硫処理時間を短縮するのは甚だ困難な状況にあった。 【0006】さらに、ゴムの加硫機は被加硫物を投入し
たり、加硫処理を終えた被加硫物を取り出したりする際
に熱の出入りが生じ、しかも、被加硫物の容積が増加す
ればするほど熱量の差が大きくなるので、被加硫物の仕
様などに拘らず、如何なる状況に対しても加硫温度を一
定に保持する制御装置の開発が希求されていた。 【0007】これらの諸問題に加えて、一定サイクルで
加硫処理を行おうとしても、作業者による作業時間には
バラツキがあるため、次に加硫処理を行うまでの時間が
金型や熱板の温度に大きく影響する。例えば、加硫処理
の間に行われる段取り作業が標準時間よりも長くなった
ときには、金型および熱板が自然放熱されることから、
次に加硫処理を行う場合に初期温度が定常時よりも低下
していることになる。 【0008】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、加硫条件を遵守しながら加
硫処理の時間を短縮すると共に、金型温度の変化量の大
小や加硫処理時間などの外的要因に拘らず適用できる加
硫機の温度制御装置を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の加硫機の温度制御装置は、被加熱物を金型
内に投入し、熱板により前記金型を介して前記被加熱物
を加熱処理する加硫機において、前記金型の実際の温度
(tm )を検出する金型温度センサと、前記熱板の実際
の温度(th )を検出する熱板温度センサと、前記金型
の設定温度(Tm )および前記熱板の設定温度(Th )
をそれぞれ入力する入力部と、前記金型温度センサによ
り検出された金型の実際の温度(tm )、および前記熱
板温度センサにより検出された熱板の実際の温度(th
)を逐次記憶する記憶部と、加硫開始信号を取り込ん
で、1ショットの加硫時間(S)を逐次測定する加硫時
間測定部と、前記金型温度センサにより検出された前記
金型の実際の温度(tm )と前記入力部に入力された前
記金型の設定温度(Tm )との差である第1の温度偏差
(δ1 )を計算する第1温度偏差計算部と、前記金型温
度センサにより検出された前記金型の実際の温度(tm
)と前記記憶部に記憶されている前記金型の実際の温
度(tm )のうち一定時間前の実際の温度(tm-1 )と
差である第1の温度変化(Δ1 )を計算する第1温度
変化計算部と、前記第1温度偏差計算部により求められ
前記第1の温度偏差(δ1 )と前記加硫時間測定部に
より求められた加硫時間(S)に基づき、予め決められ
たファジィルールとメンバーシップ関数によりファジィ
推論を実行して前記熱板の設定温度の補正量を求める第
1ファジィ推論部と、前記第1温度偏差計算部により求
められた前記第1の温度偏差(δ1 )と前記第1温度変
化計算部により求められた前記第1の温度変化(Δ1 )
に基づき、予め決められたファジィルールとメンバーシ
ップ関数によりファジィ推論を実行して前記熱板の設定
温度の操作量を求める第2ファジィ推論部と、前記第1
ファジィ推論部により求められた補正量と前記第2ファ
ジィ推論部により求められた操作量とに基づいて熱板の
設定温度(Th )の修正値(ΔTh )を演算して求める
熱板設定温変更部と、前記熱板温度センサにより検出さ
れた前記熱板の実際の温度(th )と前記入力部に入力
された熱板の設定温度(Th )と前記熱板設定温変更部
により求められた熱板の設定温度の修正値(ΔTh )
から、δ2 =(熱板の実際温度th )−(熱板の設定温
度Th )−(熱板の設定温度の修正値ΔTh )として規
定される第2の温度偏差(δ2 )を計算する第2温度偏
差計算部と、前記熱板温度センサにより検出された前記
熱板の実際の温度(th )と前記記憶部に記憶されてい
る前記熱板の実際の温度(th )のうち一定時間前の実
際の温度(th-1 )との差である第2の温度変化(Δ2
)を計算する第2温度変化計算部と、前記第2温度偏
差計算部により求められた第2の温度偏差(δ2 )と前
記第2温度変化計算部により求められた第2の温度変化
(Δ2 )に基づき、予め決められたファジィルールとメ
ンバーシップ関数によりファジィ推論を実行して、加熱
する時間と加熱を停止する時間の比率を規定する値であ
推論値を求める第3ファジィ推論部と、前記第3ファ
ジィ推論部により求められた前記推論値に基づいて前記
熱板の作動時間を演算し、この演算結果により定められ
る制御信号を前記熱板の制御部に出力する出力値計算部
とを有することを特徴とする。 【0010】 【作用】本発明では、熱板により金型を介して被加熱物
を加熱処理する加硫機においては、温度変化が大きく応
答性が悪い金型温度を直接的に一定温度に維持するよう
制御するよりは、熱板の温度を一定温度に制御する方
が加熱処理の条件に対して有効である点に着目し、これ
に加えて1ショットの加硫時間を計測することにより金
型温度の挙動に対する対策を講じている。 【0011】すなわち、金型の実際の温度が金型の設定
温度に対してずれている分に加えて、1ショットの加硫
時間の変動から熱板の設定温度の補正量を求め、この補
正量を金型の設定温度に加味することにより、熱板の設
定温度を逐次演算する。 【0012】この温度制御は、まず金型温度センサと入
力部の金型設定温からの情報に基づいて、第1温度偏差
計算部と第1温度変化計算部で金型の実際の温度と金型
の設定温度との差である第1の温度偏差(温度偏差δ1
)、および金型の実際の温度と金型の実際の温度のう
ち一定時間前の実際の温度との差である第1の温度変化
(温度変化Δ1 )を求める。 【0013】そして、この第1の温度偏差δ1 と第1の
温度変化Δ1 に基づき、第2ファジィ推論部で、予め決
められたファジィルールとメンバーシップ関数によりフ
ァジィ推論を実行して熱板の設定温度の操作量を求め
る。一方、加硫時間測定部で測定された1ショットの加
硫時間Sと上述した温度偏差δ1 に基づき、第1ファジ
ィ推論部で、予め決められたファジィルールとメンバー
シップ関数によりファジィ推論を実行して熱板の設定温
度の補正量を求める。これらの操作量と補正量とから熱
板設定温変更部で熱板の設定温度を演算し、この熱板の
設定温度の修正値を第2温度偏差計算部に出力する。 【0014】次いで、熱板温度センサ、入力部の熱板設
定温、および上述した熱板設定温変更部からの情報に基
づいて、第2温度偏差計算部と第2温度変化計算部で
れぞれ、前記熱板温度センサにより検出された前記熱板
の実際の温度(th )と前記入力部に入力された熱板の
設定温度(Th )と前記熱板設定温変更部(13)によ
り求められた熱板の設定温度の修正値(ΔTh )とか
ら、δ2 =(熱板の実際温度th )−(熱板の設定温度
Th )−(熱板の設定温度の修正値ΔTh )として規定
される第2の温度偏差(δ2 )、および、熱板の実際の
温度と熱板の実際の温度のうち一定時間前の実際の温度
との差である第2の温度変化(温度変化Δ2 )をそれぞ
れ求める。 【0015】そして、この第2の温度偏差δ2 と第2の
温度変化Δ2 に基づき、第3ファジィ推論部で、予め決
められたファジィルールとメンバーシップ関数によりフ
ァジィ推論を実行して、加熱する時間と加熱を停止する
時間の比率を規定する値である推論値を求め、出力値計
算部で熱板の作動時間を演算し、この演算結果により定
められる制御信号を熱板の制御部に出力する。 【0016】このように、温度変化が大きく応答性が悪
い金型温度を直接的に維持するように制御するのではな
く、熱板の温度を一定温度に制御するように構成し、し
かも、金型の実際温度に応じて熱板の設定温度を逐次演
算して決定するようにしており、これに加えて、実際の
加硫時間の変動を加味しているので、金型温度の変動が
大きくても、状況の変動に適正に対応して最適な温度制
御を行うことができる。 【0017】また、熱板の温度制御にファジィ推論を用
いているので、金型の温度上昇速度を最短時間で達成す
ることができると共に、金型の実際の温度がオーバーシ
ュートすることを防止でき、比較的滑らかな温度変化を
行う加硫機にとって好ましい制御となる。 【0018】 【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本発明の一実施例に係る加硫機の熱板温
度制御装置を示すブロック図、図2は同実施例の第1フ
ァジィ推論部におけるファジィルールを示す図、図3は
同実施例の第1ファジィ推論部におけるメンバーシップ
関数を示すグラフであり、図3(A)は加硫時間、図3
(B)は金型の温度偏差、図3(C)は熱板の設定温度
の補正量のメンバーシップ関数を示すグラフである。 【0019】また、図4は同実施例の第2ファジィ推論
部におけるファジィルールを示す図、図5は同実施例の
第2ファジィ推論部におけるメンバーシップ関数を示す
グラフであり、図5(A)は金型の温度偏差、図5
(B)は金型の温度変化、図5(C)は熱板の設定温度
の操作量のメンバーシップ関数を示すグラフである。さ
らに、図6は同実施例の第3ファジィ推論部におけるフ
ァジィルールを示す図、図7は同実施例の第3ファジィ
推論部におけるメンバーシップ関数を示すグラフであ
り、図7(A)は熱板の温度偏差、図7(B)は熱板の
温度変化、図7(C)は熱板のデューティ比の操作量の
メンバーシップ関数を示すグラフである。図8は図3、
図5および図7にそれぞれ示す3つのメンバーシップ関
数から制御量を求める方法(MAX−MIN−重心法)
を示すグラフである。 【0020】まず、本実施例の熱板温度制御装置を適用
する加硫機は、図1に示すように被加硫物(加熱物)で
あるゴム材1を投入する上型2および下型3を有してお
り、これら上下の金型2,3を型締めしたときに金型内
部にキャビティが形成される。そして、このキャビティ
の形状によってゴム材1は加硫処理が施されながら適宜
所望の形状に成形されるようになっている。 【0021】上型2には上部熱板4が固定されており、
下型3には下部熱板5が固定されている。これらの熱板
4,5に熱板制御部17から制御信号を出力することに
よりそれぞれの金型2,3に熱を伝達して加硫処理を行
う。 【0022】上部熱板4および下部熱板5は、熱板制御
部17からの制御信号によって加熱する時間と加熱を停
止する時間との比率、いわゆるデューティ比が調節され
る。すなわち、一定時間間隔で熱板4,5の作動/停止
を繰り返すことにより金型2,3を一定温度まで上昇さ
せ、この温度を保持する。 【0023】本実施例の温度制御装置では、熱板の設定
温度を金型の設定温度と金型の実際温度に応じて逐次演
算して決定し、この熱板の設定温度値を熱板のデューテ
ィ比の操作量を演算するパラメータとして用いている。 【0024】具体的には、図1に示すように、上型2ま
たは下型3の少なくとも何れか一方(本実施例では上型
2)には、本実施例に係る金型温度センサ6が取り付け
られており、上型2の実際の温度tm を検出すると共
に、この金型温度センサ6からのデータ(上型の実際温
度tm )は記憶部8aと第1温度偏差計算部9、および
第1温度変化計算部10にそれぞれ出力されるようにな
っている。 【0025】本実施例の金型温度センサ6としては、例
えば熱起電力を変換物理量とした熱電対を用いることが
取り扱いの点で好ましいといえるが、本発明の金型温度
センサ6はこの熱電対にのみ限定されることなく、他の
温度センサ、例えば温度精度や分解能が必要な場合には
電気抵抗を変換物理量としたサーミスタあるいは測温抵
抗体などを用いても良い。 【0026】これら金型温度センサ6は、使用される金
型2,3の検出温度範囲や必要な測定精度・分解能など
の諸条件により適宜選択すれば良い。なお、本実施例で
は金型温度センサ6を上型2にのみ取り付けているが、
下型3、あるいは上下型2,3の両方に設けても良い。 【0027】本実施例の温度制御装置は記憶部8a,8
bを備えており、上述した上型2の実際の温度tm を記
憶しておくメモリ8aと、後述する熱板温度センサ7か
ら入力されて上部熱板4の実際の温度th を記憶してお
くメモリ8bとから構成されている。 【0028】これら金型の実際温度tm および熱板の実
際温度th を記憶しておくメモリ8a,8bは、少なく
とも現在の実際温度tm ,th と一定時間前の実際温度
tm-1 ,th-1 と2つのデータを記憶しておく必要があ
る。 【0029】また、本実施例では、金型の設定温度Tm
を入力して記憶しておく入力部18aと、熱板の設定温
度Th を入力して記憶しておく入力部18bとを有して
おり、これらの入力部18a,18bはは、予め入力さ
れた設定温度のみを記憶しておけば良い。 【0030】また、本実施例の温度制御装置は、第1の
温度偏差δ1 を計算する第1温度偏差計算部9と、温度
変化Δ1 を計算する第1温度変化計算部10とを備えて
おり、第1温度偏差計算部9には金型温度センサ6から
一定時間間隔をもって現在の金型の実際温度tm が入力
され、これと同時に入力部18aからは現在の金型の設
定温度Tm が入力されるようになっている。そして、金
型の第1の温度偏差δ1 、すなわち、金型の温度偏差δ
1 =金型の実際温度tm − 金型の設定温度Tmを演算
して求める。 【0031】一方、第1温度変化計算部10には金型温
度センサ6から一定時間間隔をもって現在の金型の実際
温度tm が入力され、これと同時に、記憶部8aからは
一定時間前の金型の実際温度tm-1 が入力されるように
なっている。そして、金型の第1の温度変化Δ1 、すな
わち、 金型の温度変化Δ1 =金型の実際温度tm − 一定時間前の金型の実際温度
tm-1 を演算して求める。 【0032】また、本実施例に係る第1ファジィ推論部
11は、上述した第1温度偏差計算部9によりそれぞれ
求められた第1の温度偏差δ1 と加硫時間測定部19に
より求められた加硫時間Sに基づいて、ファジィ推論を
実行する。加硫時間測定部19は、例えばタイマにより
構成され、加硫機の制御装置から加硫開始信号を逐次取
り込んで、1ショットに要した加硫時間Sを測定し、こ
の測定結果を第1ファジィ推論部11へ出力する。 【0033】そして、第1ファジィ推論部11における
ファジィ推論は、図2に示すファジィルールと図3
(A)(B)(C)に示すメンバーシップ関数にしたが
って実行される。 【0034】まず、図2に示すファジィルールについて
は、入力部(前件部)のパラメータとして加硫時間測定
部19から入力された加硫時間Sと第1温度偏差計算部
9から入力された第1の温度偏差δ1 を用いている。 【0035】そして、加硫時間Sについては、図3
(A)に示すように、7つのファジィラベルNL,N
M,NS,ZR,PS,PM,PLを用いて、 NL=130秒以下 NM=120秒〜140秒 NS=130秒〜150秒 ZR=140秒〜160秒 PS=150秒〜170秒 PM=160秒〜180秒 PL=170秒以上 と定義している。 【0036】なお、それぞれのファジィラベルは、NL
(ネガティブ・ラージ=マイナス側に大きい)、NM
(ネガティブ・ミドル=マイナス側に中位)、NS(ネ
ガティブ・スモール=マイナス側に小さい)、ZR(ゼ
ロ・レベル=変化なし)、PS(ポジティブ・スモール
=プラス側に小さい)、PM(ポジティブ・ミドル=プ
ラス側に中位)、PL(ポジティブ・ラージ=プラス側
に大きい)を意味している。 【0037】一方、第1の温度偏差δ1 についても、図
3(B)に示すように、7つのファジィラベルNL,N
M,NS,ZR,PS,PM,PLを用いて、 NL= 5℃以下 NM= 0℃〜 10℃ NS= 5℃〜 15℃ ZR=10℃〜 20℃ PS=15℃〜 25℃ PM=20℃〜 30℃ PL=25℃以上 と定義している。なお、それぞれのファジィラベルの意
味は上述した加硫時間Sの場合と同じである。 【0038】これらの加硫時間Sおよび第1の温度偏差
δ1 の入力パラメータが図2に示す組合せである場合、
結論部(後件部)はぞれぞれ同図に示す定義にしたがっ
てファジィ推論が実行される。例えば、図2の第1番目
のファジィルールでは、 IF(加硫時間S=PL AND 温度偏差δ1 =P
L) THEN 熱板の設定温度の補正量=NL となる。すなわち、加硫時間Sが170秒以上(実際に
行われた加硫時間が標準の加硫時間に対してかなり長く
なっている)で、かつ、温度偏差δ1 が+10℃以上
(実際の金型温度tm が設定温度Tm に対してかなり高
温となっている)である場合は、熱板の設定温度の補正
量を−10℃以下(熱板の設定温度を低くする)とす
る。 【0039】この後件部の定義は、図3(C)に示すよ
うに、熱板の設定温度の補正量を7つのファジィラベル
NL,NM,NS,ZR,PS,PM,PLを用いて、 NL=−10℃以下 NM=−15℃〜 −5℃ NS=−10℃〜 ±0℃ ZR= −5℃〜 +5℃ PS= ±0℃〜 +10℃ PM= +5℃〜 +15℃ PL=+10℃以上 としている。なお、それぞれのファジィラベルの意味は
上述した加硫時間Sおよび第1の温度偏差δ1 の場合と
同じであるが、ネガティブ(マイナス側)は熱板の設定
温度を下げる意味であり、ポジティブ(プラス側)はこ
の逆の意味である。 【0040】そして、ファジィルールの前件部に加硫時
間Sと第1の温度偏差δ1 の2つのパラメータを入力
し、図2に示すファジィルールにしたがって後件部の結
論を得る。この結果得られた後件部の結論は、図8に示
すようにMAX−MIN−重心法によって評価され、最
終的な補正量が得られることになる。ちなみに、このM
AX−MIN−重心法は、ファジィルールを適用して得
られた後件部のメンバーシップ関数(図3(C)参照)
の形から最終的な補正量を求めるファジィ制御の一般的
手法である。 【0041】一方、本実施例に係る第2ファジィ推論部
12は、上述した第1温度偏差計算部9と第1温度変化
計算部10によりそれぞれ求められた第1の温度偏差δ
1 および第1の温度変化Δ1 に基づいて、ファジィ推論
を実行する。この第2ファジィ推論部12におけるファ
ジィ推論は、図4に示すファジィルールと図5(A)
(B)(C)に示すメンバーシップ関数にしたがって実
行される。 【0042】まず、図4に示すファジィルールについて
は、入力部(前件部)のパラメータとして第1温度偏差
計算部9から入力された第1の温度偏差δ1 と第1温度
変化計算部10から入力された第1の温度変化Δ1 を用
いている。 【0043】そして、第1の温度偏差δ1 については図
5(A)に示すように、7つのファジィラベルNL,N
M,NS,ZR,PS,PM,PLを用いて、 NL=−10℃以下 NM=−15℃〜 −5℃ NS=−10℃〜 ±0℃ ZR= −5℃〜 +5℃ PS= ±0℃〜+10℃ PM= +5℃〜+15℃ PL=+10℃以上 と定義している。なお、それぞれのファジィラベルの意
味は、上述した場合と同じである。 【0044】また、第1の温度変化Δ1 については図3
(B)に示すように、同じく7つのファジィラベルN
L,NM,NS,ZR,PS,PM,PLを用いて、 NL=−10℃以下 NM=−15℃〜 − 5℃ NS=−10℃〜 ± 0℃ ZR=− 5℃〜 + 5℃ PS=± 0℃〜 +10℃ PM=+ 5℃〜 +15℃ PL=+10℃以上 と定義している。なお、それぞれのファジィラベルの意
味は上述した場合と同じである。 【0045】これらの第1の温度偏差δ1 および第1の
温度変化Δ1 の入力パラメータが図4に示す組合せであ
る場合、結論部(後件部)はぞれぞれ同図に示す定義に
したがってファジィ推論が実行される。例えば、図4の
第1番目のファジィルールでは、 IF(温度偏差δ1 =PL AND 温度変化Δ1 =N
S) THEN 熱板の設定温度の操作量=NL となる。すなわち、第1の温度偏差δ1 が+10℃以上
(実際の金型温度tm が設定温度Tm に対してかなり高
温となっている)で、かつ、第1の温度変化Δ1 が−1
0℃〜0℃(金型の実際温度tm がやや下降気味であ
る)である場合は、熱板の設定温度の操作量を−10℃
以下(熱板の設定温度を低くする)とする。 【0046】この後件部の定義は、図5(C)に示すよ
うに、熱板の設定温度の操作量を7つのファジィラベル
NL,NM,NS,ZR,PS,PM,PLを用いて、 NL=−10℃以下 NM=−15℃〜 −5℃ NS=−10℃〜 ±0℃ ZR= −5℃〜 +5℃ PS= ±0℃〜 +10℃ PM= +5℃〜 +15℃ PL=+10℃以上 としている。なお、それぞれのファジィラベルの意味は
上述した場合と同じであるが、ネガティブ(マイナス
側)は熱板の設定温度を下げる意味であり、ポジティブ
(プラス側)はこの逆の意味である。 【0047】そして、ファジィルールの前件部に第1の
温度偏差δ1 と第1の温度変化Δ1の2つのパラメータ
を入力し、図4に示すファジィルールにしたがって後件
部の結論を得る。この結果得られた後件部の結論は、図
8に示すようにMAX−MIN−重心法によって評価さ
れ、最終的な操作量が得られることになる。 【0048】一方、上述した構成で得られた熱板の設定
温度の補正量および操作量に基づいて、最終的な熱板の
設定温度Th の修正値ΔTh を演算するために、熱板設
定温変更部13には、第1ファジィ推論部11からの補
正量と、第2ファジィ推論部12からの操作量が入力さ
れる。そして、 熱板の設定温度の修正値ΔTh =操作量+補正量 で熱板の設定温度の修正値ΔTh が演算され決定され
る。 【0049】上部熱板4または下部熱板5の少なくとも
何れか一方(本実施例では上部熱板4)には、本実施例
に係る熱板温度センサ7が取り付けられており、上部熱
板4の実際の温度th を検出すると共に、この熱板温度
センサからのデータ(上部熱板の実際温度th )は記憶
部8bと第2温度偏差計算部14、および第2温度変化
計算部15にそれぞれ出力されるようになっている。 【0050】本実施例の熱板温度センサ7としては、上
述した金型温度センサ6と同様に、例えば熱起電力を変
換物理量とした熱電対を用いることが取り扱いの点で好
ましいといえるが、本発明の熱板温度センサ7はこの熱
電対にのみ限定されることなく、他の温度センサ、例え
ば温度精度や分解能が必要な場合には電気抵抗を変換物
理量としたサーミスタあるいは測温抵抗体などを用いて
も良い。これら熱板温度センサ7は、使用される熱板
4,5の検出温度範囲や必要な測定精度・分解能などの
諸条件により適宜選択すれば良い。なお、本実施例では
熱板温度センサ7を上部熱板4にのみ取り付けている
が、下部熱板5、あるいは上下熱板4,5の両方に設け
ても良い。 【0051】本実施例の温度制御装置は、第2の温度偏
差δ2 を計算する第2温度偏差計算部14と、第2の
度変化Δ2 を計算する第2温度変化計算部15とを備え
ており、第2温度偏差計算部14には、上述した熱板設
定温変更部13から熱板の設定温度の修正値ΔTh 、お
よび熱板温度センサ7から一定時間間隔をもって現在の
熱板の実際温度th および入力部18bからは熱板の設
定温Th が入力される。そして、熱板の第2の温度偏差
δ2 、すなわち、 熱板の温度偏差δ2 =熱板の実際温度th − 熱板の
設定温度Th −熱板の設定温度の修正値ΔTh を演算して求める。 【0052】一方、第2温度変化計算部15には熱板温
度センサ7から一定時間間隔をもって現在の熱板の実際
温度th が入力され、これと同時に、記憶部8bからは
一定時間前の熱板の実際温度th-1 が入力されるように
なっている。そして、熱板の第2の温度変化Δ2 、すな
わち、 熱板の第2の温度変化Δ2 =熱板の実際温度th − 一定時間前の熱板の実際温度
th-1 を演算して求める。 【0053】また、本実施例に係る第3ファジィ推論部
16は、上述した第2温度偏差計算部14と第2温度変
化計算部15によりそれぞれ求められた第2の温度偏差
δ2および第2の温度変化Δ2 に基づいて、ファジィ推
論を実行する。この第3ファジィ推論部16におけるフ
ァジィ推論は、図6に示すファジィルールと図7
(A)(B)(C)に示すメンバーシップ関数にし
たがって実行される。 【0054】まず、図6に示すファジィルールについて
は、入力部(前件部)のパラメータとして第2温度偏差
計算部14から入力された第2の温度偏差δ2 と第2温
度変化計算部15から入力された第2の温度変化Δ2 を
用いている。 【0055】そして、第2の温度偏差δ2 については図
7(A)に示すように、7つのファジィラベルNL,N
M,NS,ZR,PS,PM,PLを用いて、 NL=−10℃以下 NM=−15℃〜 −5℃ NS=−10℃〜 ±0℃ ZR= −5℃〜 +5℃ PS= ±0℃〜+10℃ PM= +5℃〜+15℃ PL=+10℃以上 と定義している。なお、それぞれのファジィラベルの意
味は、上述した場合と同じである。 【0056】また、第2の温度変化Δ2 については図7
(B)に示すように、同じく7つのファジィラベルN
L,NM,NS,ZR,PS,PM,PLを用いて、 NL=−10℃以下 NM=−15℃〜 − 5℃ NS=−10℃〜 ± 0℃ ZR=− 5℃〜 + 5℃ PS=± 0℃〜 +10℃ PM=+ 5℃〜 +15℃ PL=+10℃以上 と定義している。なお、それぞれのファジィラベルの意
味は上述した場合と同じである。 【0057】これらの第2の温度偏差δ2 および第2の
温度変化Δ2 の入力パラメータが図6に示す組合せであ
る場合、結論部(後件部)はぞれぞれ同図に示す定義に
したがってファジィ推論が実行される。例えば、図6の
第1番目のファジィルールでは、 IF(温度偏差δ2 =PL AND 温度変化Δ2 =N
S) THEN 熱板の操作量(デューティ比)=NL となる。 【0058】すなわち、第2の温度偏差δ2 が+10℃
以上(実際の熱板温度th が設定温度Th に対してかな
り高温となっている)で、かつ、第2の温度変化Δ2 が
−10℃〜0℃(熱板の実際温度th がやや下降気味で
ある)である場合は、熱板へのデューティ比の操作量を
−10%以下(熱板の作動時間を短くする)とする。 【0059】この後件部の定義は、図7(C)に示すよ
うに、熱板制御部17から熱板4,5に出力するデュー
ティ比の操作量を7つのファジィラベルNL,NM,N
S,ZR,PS,PM,PLを用いて、 NL=−10%以下 NM=−15%〜 −5% NS=−10%〜 ±0% ZR= −5%〜 +5% PS= ±0%〜 +10% PM= +5%〜 +15% PL=+10%以上 としている。なお、それぞれのファジィラベルの意味は
上述した場合と同じであるが、ネガティブ(マイナス
側)は熱板の作動時間を停止時間に対して短くする意味
であり、ポジティブ(プラス側)はこの逆の意味であ
る。 【0060】そして、ファジィルールの前件部に第2の
温度偏差δ2 と第2の温度変化Δ2の2つのパラメータ
を入力し、図6に示すファジィルールにしたがって後件
部の結論を得る。この結果得られた後件部の結論は、図
8に示すようにMAX−MIN−重心法によって評価さ
れ、最終的な補正量が得られることになる。 【0061】このようにして求められたデューティ比操
作量(推論値)は、本実施例に係る出力値計算部20に
て、実際の熱板の加熱時間のデューティ比を制御する指
令信号に変換される。この熱板の加熱時間のデューティ
比は、既述したように、熱板制御部17から熱板4,5
に出力されて熱板が実際に作動する時間と停止している
時間との比率である。 【0062】次に作用を説明する。本発明では、熱板
4,5により金型2,3を介して被加熱物1を加熱処理
する加硫機においては、温度変化が大きく応答性が悪い
金型温度を直接的に一定温度に維持制御するよりは、熱
板の温度を一定温度に制御する方が加熱処理の条件に対
して有効である点に着目し、これに加えて1ショットの
加硫時間を計測することにより金型温度の挙動に対する
対策を講じている。 【0063】すなわち、まず加硫時間のずれから熱板の
設定温度の補正量を第1のファジィ推論部で求め、これ
と同時に、金型の実際温度tm が金型の設定温度Tm に
対してずれている分から、熱板の設定温度Th の操作量
を第2のファジィ推論で求め、これら補正量と操作量を
金型の設定温度Tm に加味することにより、熱板の設定
温度Th を逐次演算してゆく。 【0064】この温度制御は、まず金型温度センサ6か
ら一定時間間隔で金型の実際温度tm を取り込み、これ
を第1温度偏差計算部9と第1温度変化計算部10、お
よび記憶部8aに出力する。これと同時に、入力部18
aから第1温度偏差計算部9に金型の設定温度Tmを出
力し、金型の第1の温度偏差δ1 (金型の実際温度tm
と金型の設定温度Tm との差温)を演算して求める。 【0065】また、記憶部8aから一定時間前の金型の
実際温度tm-1 を温度変化計算部10に出力し、温度変
化計算部10で、金型の現在の実際温度tm と金型の一
定時間前の実際温度tm-1 との差温、すなわち第1の
度変化Δ1 を演算して求める。 【0066】そして、この第1の温度偏差δ1 と第1の
温度変化Δ1 に基づき、第2ファジィ推論部12で、予
め決められたファジィルール(図4参照)とメンバーシ
ップ関数(図5参照)によりファジィ推論を実行して熱
板設定温の操作量の推論値を求め、これを熱板設定温変
更部13に出力する。 【0067】一方、加硫時間測定部19から第1ファジ
ィ推論部11に対して、前回のショットに要した加硫時
間Sを出力し、上述した第1温度偏差計算部9で求めら
れた第1の温度偏差δ1と加硫時間Sに基づき、第1フ
ァジィ推論部11で、予め決められたファジィルール
(図2参照)とメンバーシップ関数(図3参照)により
ファジィ推論を実行して熱板設定温の操作量の推論値を
求め、これを熱板設定温変更部13に出力する。このよ
うにして第1のファジィ推論により求められた補正量と
第2のファジィ推論により求められた操作量から、熱板
設定温変更部13で熱板の設定温度の修正値ΔTh を求
める。 【0068】第2温度偏差計算部14では、上述した熱
板温度変更部13から熱板の設定温度の修正値ΔTh
と、熱板温度センサ7から一定時間間隔で熱板の実際温
度thと、入力部18bから熱板の設定温度Th を取り
込み、熱板の第2の温度偏差δ2 (熱板の実際温度th
と熱板の設定温度Th との差温)を演算して求める。 【0069】また、記憶部8bから一定時間前の熱板の
実際温度th-1 を第2温度変化計算部15に出力し、こ
の第2温度変化計算部15で、熱板の現在の実際温度t
h と熱板の一定時間前の実際温度th-1 との差温、すな
わち第2の温度変化Δ2 を演算して求める。 【0070】そして、この第2の温度偏差δ2 と第2の
温度変化Δ2 に基づき、第3ファジィ推論部16で、予
め決められたファジィルール(図6参照)とメンバーシ
ップ関数(図7参照)によりファジィ推論を実行して推
論値を求め、これを出力値計算部20に出力する。出力
値計算部20では、熱板の作動/停止時間のデューティ
比を演算し、この演算結果により定められる制御信号を
熱板制御部17に出力する。 【0071】このように、本実施例の温度制御装置は、
温度変化が大きく応答性が悪い金型温度を直接的に維持
制御するのではなく、熱板の温度を一定温度に制御する
ように構成し、しかも、金型の実際温度に応じて熱板の
設定温度を逐次演算して決定するようにしており、これ
らに加えて、加硫時間の変動をも加味しているので、金
型温度の変動が大きくても、状況の変動に適正に対応し
て最適な温度制御を行うことができる。 【0072】また、熱板の温度制御にファジィ推論を用
いているので、金型の温度上昇速度を最短時間で達成す
ることができると共に、金型の実際の温度がオーバーシ
ュートすることを防止でき、比較的滑らかな温度変化を
行う加硫機にとって好ましい制御となる。 【0073】なお、本発明は上述した実施例のみに限定
されることなく本発明の要旨を越えない限りにおいて種
々に改変することが可能である。例えば、上記実施例で
は加硫機に用いられている熱板の温度制御に本発明の温
度制御装置を適用した具体例を示したが、本発明の温度
制御装置の基本的思想は加硫機にのみ限定されることな
く加熱物を加熱処理する装置にも適用することができ
る。 【0074】 【発明の効果】本発明の加硫機の温度制御装置は、ま
ず、前回の加硫時間の変動に基づいて第1のファジィ推
論を実行し、金型の実際温度と金型の設定温度との差で
ある第1の温度偏差および金型の実際温度と金型の実際
温度のうち一定時間前の実際温度との差である第1の温
度変化を入力パラメータとして第2のファジィ推論を実
行し、これら2つのファジィ推論により熱板の設定温度
の修正値を求める。 【0075】さらに、熱板の実際温度と熱板の設定温度
との差である第2の温度偏差および熱板の実際温度と熱
板の実際温度のうち一定時間前の実際温度との差である
第2の温度変化を入力パラメータとして第3のファジィ
推論を実行し、この推論値に基づいて熱板の作動時間を
制御しているので、加硫条件を遵守しながらオーバーシ
ュートすることなく加硫処理の時間を短縮できると共
に、金型温度の変化量の大小や加硫時間のバラツキに拘
らずあらゆる加硫機に適用できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施例に係る加硫機の温度制御装置
を示すブロック図である。 【図2】同実施例の第1ファジィ推論部におけるファジ
ィルールを示す図である。 【図3】同実施例の第1ファジィ推論部におけるメンバ
ーシップ関数を示すグラフであり、(A)は加硫時間、
(B)は金型の温度偏差、(C)は熱板の設定温度の補
正量のメンバーシップ関数を示すグラフである。 【図4】同実施例の第2ファジィ推論部におけるファジ
ィルールを示す図である。 【図5】同実施例の第2ファジィ推論部におけるメンバ
ーシップ関数を示すグラフであり、(A)は金型の温度
偏差、(B)は金型の温度変化、(C)は熱板の設定温
度の操作量のメンバーシップ関数を示すグラフである。 【図6】同実施例の第3ファジィ推論部におけるファジ
ィルールを示す図である。 【図7】同実施例の第3ファジィ推論部におけるメンバ
ーシップ関数を示すグラフであり、(A)は熱板の温度
偏差、(B)は熱板の温度変化、(C)は熱板のデュー
ティ比の操作量のメンバーシップ関数を示すグラフであ
る。 【図8】図3、図5および図7にそれぞれ示す3つのメ
ンバーシップ関数から制御量を求める方法(MAX−M
IN−重心法)を説明するグラフである。 【符号の説明】 1…被加熱物(被加硫物) 2…上型 3…下型 4…上部熱板 5…下部熱板 6…金型温度センサ 7…熱板温度センサ 8a…一定時間前の金型の実際温度のメモリ 8b…一定時間前の熱板の実際温度のメモリ 9…第1温度偏差計算部 10…第1温度変化計算部 11…第1ファジィ推論部 12…第2ファジィ推論部 13…熱板設定温変更部 14…第2温度偏差計算部 15…第2温度変化計算部 16…第3ファジィ推論部 17…熱板制御部 18a…金型設定温の入力部 18b…熱板設定温の入力部 19…加硫時間測定部 20…出力値計算部 tm …金型の実際の温度 tm-1 …一定時間前の金型の実際温度 th …熱板の実際の温度 th-1 …一定時間前の熱板の実際温度 Th …熱板の設定温度 Tm …金型の設定温度 S…加硫時間 ΔTh …熱板の設定温度の修正値

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】被加熱物(1)を金型(2,3)内に投入
    し、熱板(4,5)により前記金型(2,3)を介して
    前記被加熱物(1)を加熱処理する加硫機において、 前記金型の実際の温度(tm )を検出する金型温度セン
    サ(6)と、 前記熱板の実際の温度(th )を検出する熱板温度セン
    サ(7)と、 前記金型の設定温度(Tm )および前記熱板の設定温度
    (Th )をそれぞれ入力する入力部(18a,18b)
    と、 前記金型温度センサ(6)により検出された金型の実際
    の温度(tm )、および前記熱板温度センサ(7)によ
    り検出された熱板の実際の温度(th )を逐次記憶する
    記憶部(8a,8b)と、 加硫開始信号を取り込んで、1ショットの加硫時間
    (S)を逐次測定する加硫時間測定部(19)と、 前記金型温度センサ(6)により検出された前記金型の
    実際の温度(tm )と前記入力部(18a)に入力され
    た前記金型の設定温度(Tm )との差である第1の温度
    偏差(δ1 )を計算する第1温度偏差計算部(9)と、 前記金型温度センサ(6)により検出された前記金型の
    実際の温度(tm )と前記記憶部(8a)に記憶されて
    いる前記金型の実際の温度(tm )のうち一定時間前の
    実際の温度(tm-1 )との差である第1の温度変化(Δ
    1 )を計算する第1温度変化計算部(10)と、 前記第1温度偏差計算部(9)により求められた前記第
    1の温度偏差(δ1 )と前記加硫時間測定部(19)に
    より求められた加硫時間(S)に基づき、予め決められ
    たファジィルールとメンバーシップ関数によりファジィ
    推論を実行して前記熱板の設定温度の補正量を求める第
    1ファジィ推論部(11)と、 前記第1温度偏差計算部(9)により求められた前記第
    1の温度偏差(δ1 )と前記第1温度変化計算部(1
    0)により求められた前記第1の温度変化(Δ1)に基
    づき、予め決められたファジィルールとメンバーシップ
    関数によりファジィ推論を実行して前記熱板の設定温度
    の操作量を求める第2ファジィ推論部(12)と、 前記第1ファジィ推論部(11)により求められた補正
    量と前記第2ファジィ推論部(12)により求められた
    操作量とに基づいて熱板の設定温度(Th )の修正値
    (ΔTh )を演算して求める熱板設定温変更部(13)
    と、 前記熱板温度センサ(7)により検出された前記熱板の
    実際の温度(th )と前記入力部(18b)に入力され
    た熱板の設定温度(Th )と前記熱板設定温変更部(1
    3)により求められた熱板の設定温度の修正値(ΔTh
    とから、δ2=(熱板の実際温度th )−(熱板の設
    定温度Th )−(熱板の設定温度の修正値ΔTh )とし
    て規定される第2の温度偏差(δ2 )を計算する第2温
    度偏差計算部(14)と、 前記熱板温度センサ(7)により検出された前記熱板の
    実際の温度(th )と前記記憶部(8b)に記憶されて
    いる前記熱板の実際の温度(th )のうち一定時間前の
    実際の温度(th-1 )との差である第2の温度変化(Δ
    2 )を計算する第2温度変化計算部(15)と、 前記第2温度偏差計算部(14)により求められた第2
    温度偏差(δ2 )と前記第2温度変化計算部(15)
    により求められた第2の温度変化(Δ2 )に基づき、予
    め決められたファジィルールとメンバーシップ関数によ
    りファジィ推論を実行して、加熱する時間と加熱を停止
    する時間の比率を規定する値である推論値を求める第3
    ファジィ推論部(16)と、 前記第3ファジィ推論部(16)により求められた前記
    推論値に基づいて前記熱板(4,5)の作動時間を演算
    し、この演算結果により定められる制御信号を前記熱板
    の制御部(17)に出力する出力値計算部(20)とを
    有することを特徴とする加硫機の温度制御装置。
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