JP3455911B2 - 銀鏡用活性化処理剤 - Google Patents

銀鏡用活性化処理剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック、金
属、ガラス、ゴム、陶磁器、木材、竹、皮革、発泡スチ
ロール等の素材からなる製品の表面に銀鏡皮膜を形成す
るに当たり、前記製品の銀鏡皮膜が形成されるべき表面
(以下、「銀鏡皮膜被形成表面」と表示する)を活性化
するために使用する活性化処理剤に係る。
【0002】
【従来の技術】自動車部品、屋内装飾品、釣具製品、家
電製品、通信機器製品、仏具品、建築材等のプラスチッ
ク、金属、ガラス、ゴム、陶磁器、木材、竹、皮革、発
泡スチロール等の素材からなる各種製品では、主として
装飾を目的として、その表面に銀鏡皮膜を形成すること
が行われている。また、銀鏡皮膜は電磁波を遮断する目
的で電磁波シールド品でも形成されている。
【0003】このような素材でなる製品における銀鏡皮
膜の形成は、通常、下記の工程からなる方法で実施され
ている。
【0004】すなわち、まず各種素材の製品における銀
鏡皮膜被形成表面に、銀鏡皮膜が形成されるに適した表
面にするための処理を施す。例えば、素材がガラス又は
陶磁器である場合は、アルコール、アセトン、又は表面
の汚れの状態によって必要に応じて洗剤での脱脂を行な
う。素材がプラスチック、ゴム、木材等の場合は、表面
の傷、細かい孔を封じて銀鏡の艶を得るために専用のラ
ッカー塗装を行ない、その後、必要に応じて洗剤で脱脂
する。また、素材が金属である場合は、その材質、表面
状態に応じて前記の方法のいずれかによって前処理を行
なう。このようにして得た清浄な表面に活性化処理剤を
スプレーすることによって、又は活性化処理剤中への浸
漬によって銀鏡皮膜被形成皮膜の活性化を行ない、該表
面に第一スズイオン(Sn2+)を付着させる。この第
一スズイオンは、無電解メッキ浴中の銀イオン(A
)を金属銀(Ag)として析出させるために必要な
置換剤として働く。
【0005】
【化1】
【0006】一旦、この置換が起った後は、無電解メッ
キ浴に使用された還元剤によって銀の析出が進む。すな
わち、活性化処理した表面に対し、一般に硝酸銀及びア
ンモニア水を含有する銀液と還元剤を含有する還元液と
の混合物からなる従来公知の無電解メッキ浴に浸漬する
こと、又は当該無電解メッキ浴をスプレーすることによ
って銀鏡皮膜を形成している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記銀鏡皮膜の形成法
における活性化工程で使用される活性化処理剤は、一般
に、塩酸及び塩化第一スズ(SnCl)を主成分とする水
溶液でなる。
【0008】塩化第一スズは水溶液中で水酸基(O
)と反応して塩基性塩(SnClOH)の白色沈殿物を生
成し易い。塩酸の添加によって水溶液を酸性にすること
により塩基性塩の生成反応を抑制しているが、環境温度
に応じて製造後2−10日程度で反応が進行して塩基性
塩が沈殿し始め、短期間のうちに使用できなくなり、そ
の寿命が短い。また、かかる沈殿物はスプレーガンのノ
ズルの詰まりを生じて、活性化工程の進行の妨げとな
り、その結果、活性化工程をスプレー法によって行うこ
とが困難になっている。また、沈殿物の銀鏡皮膜被形成
表面への付着は、形成される銀鏡皮膜が不均一になると
の不都合を招く恐れがある。
【0009】加えて、上記塩基性塩の沈殿生成に伴っ
て、水溶液中に溶解しているスズの濃度の低下を来た
し、活性化処理剤の銀鏡皮膜被形成表面に対する親水性
が低下する。このため、一定の活性化処理剤の銀鏡皮膜
被形成表面に対する濡れを得るために多量の活性化処理
剤を使用したり、活性化処理剤の塗布を繰返し行なう必
要がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】発明者らは、従来の活性
化処理剤が有する上記課題を解決するために鋭意研究を
行い、第一スズ化合物及び塩化水素を含有する水溶液中
に酸素を吹き込むことにより、長期間の寿命をもつ黄色
透明な状態の活性化処理剤が得られること、及びさらに
塩化第二鉄を配合することにより、得られる活性化処理
剤が長期間の寿命を有するだけでなく、改善された親水
性を有することを見出し、本発明に至った。
【0011】したがって、本発明の目的は、プラスチッ
ク、金属、ガラス、ゴム、陶磁器、木材、竹、皮革、発
泡スチロール等の素材からなる製品の表面に銀鏡皮膜を
形成するに当たり、前記製品の銀鏡皮膜被形成表面を活
性化するために使用する活性化処理剤において、水1l
当たり第一スズ化合物0.01−0.22モル及び塩化水素0.02
−0.48モルを含有する水溶液に、該水溶液1l当たり酸
素少なくとも25lを吹き込んでなる活性化処理剤を提
供することにある。
【0012】本発明の他の目的は、水1l当たり第一ス
ズ化合物0.01−0.22モル、塩化水素0.02−0.48モル、及
び塩化第二鉄0.001−0.04モルを含有する水溶液に、該
水溶液1l当たり酸素少なくとも25lを吹き込んでな
る活性化処理剤を提供することにある。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明による活性化処理剤の調製
に当たっては、まず、水1l当たり、例えば塩化第一ス
ズ、酸化第一スズ、硫酸第一スズ、ホウフッ化第一スズ
等の中から選ばれる少なくとも1つの第一スズ化合物0.
01−0.22モル、好ましくは0.02−0.07モル及び塩化水素
0.02−0.48モル、好ましくは0.11−0.17モルを含有する
水溶液を調製する。水溶液の調製時、第一スズ化合物を
溶解させるため、必要に応じて、硫酸、ホウフッ化水素
酸等の酸を使用できる。水は、水道水、イオン交換水、
精製蒸留水のいずれでもよい。水溶液の調製後、水溶液
中に酸素を、水溶液1l当たり少なくとも25l、好ま
しくは少なくとも30lの量で吹き込み、曝気処理を行
なう。酸素の代わりに空気を使用することも可能であ
る。
【0014】このようにして得られた活性化処理剤は黄
色透明な溶液であり、かかる状態が4−6カ月以上も持
続し、活性の低下は見られない。
【0015】本発明の他の態様によれば、第一スズ化合
物及び塩化水素に加えて、水1l当たり0.001−0.04モ
ル、好ましくは0.0015−0.006モルの量で塩化第二鉄を
配合し、水溶液の調製後、前記と同様に酸素(空気も使
用可能)による曝気処理を行なう。
【0016】この活性化処理剤も黄色透明な溶液であ
り、かかる状態が4−6カ月以上も持続し、活性の低下
が見られないだけでなく、銀鏡皮膜被形成表面に対する
親水性が極めて良好である。
【0017】次に、本発明の活性化処理剤を使用する銀
鏡皮膜形成法の具体例について説明する。
【0018】各種素材のうち、ABS(アクリロニトリル
−ブタジエン−スチレン)樹脂を初めとするプラスチッ
ク、又はゴム、木材、皮革等については、表面の油、そ
の他の汚れをエチルアルコール、洗剤等の素材を傷めな
い処理剤で脱脂し、充分に乾燥させる。ついで、専用の
市販ラッカー塗料を塗布し、充分に乾燥させる。ガラス
の場合はエチルアルコールで脱脂する。陶磁器について
はガラスと同様の処理でよいが、多孔質の場合はプラス
チックに準ずる処理を行なう。金属の場合は、油、錆で
汚染されていることが多く、充分に脱脂、脱錆した後、
必要に応じてプラスチックに準ずる処理を行なう。
【0019】このように調整した銀鏡皮膜被形成表面に
本発明の活性化処理剤をスプレーガンで吹き付けるか、
又は浸漬法によって活性化処理を行なう。この際の液温
度は5−35℃、好ましくは15−25℃である。
【0020】活性化処理の後、イオン交換水又は精製蒸
留水で洗浄し、続く銀鏡反応処理の工程に進む。
【0021】従来から知られている銀の無電解メッキ浴
を一般にスプレーガンで吹き付けて銀鏡反応処理を行な
う。処理後、イオン交換水又は精製蒸留水で洗浄し、よ
く乾燥させる。
【0022】乾燥後、ラッカー塗料を塗布した上に銀鏡
皮膜を形成した場合は、恒温乾燥炉内で60−85℃、
好ましくは70−75℃において1−10分間、好まし
くは5分間熱処理を行なう。この熱処理によって、セロ
ファンテープ圧着引き剥がし試験において素材との密着
性が非常に良好な銀鏡皮膜を得ることができる。
【0023】さらに、この銀鏡皮膜上にトップコートの
クリヤーコーティングを施すことにより、耐密着性、耐
食性、耐摩耗性、耐変色性等が一段と向上される。
【0024】次に、本発明に係る銀鏡皮膜の形成方法、
活性化処理剤、銀鏡反応処理剤(銀溶液、還元剤溶液)
等について実施例に基づいて説明する。
【0025】
【実施例1】製造量の70%にあたる量の水道水を容器
に入れ、35%塩酸及び塩化第一スズを、水1l当たり
それぞれ0.23モル(塩化水素として)及び0.09モルに相
当する量で順に添加、溶解し、さらに水道水を加えて全
量を100%とした。調製後、80l/l・時間の酸素吹き込
み速度で4時間曝気処理し、塩酸酸性溶液でなる活性化
処理剤を調製した。このようにして得られた活性化処理
剤は、常温にて6ケ月間保存する際にも濁りが認められ
ず、透明であった。この活性化処理剤を使用して、素材
上の銀鏡皮膜被形成表面に対してスプレーガンによる吹
付け法及び浸漬法によって活性化処理を行った。いずれ
の方法による活性化処理においても充分な活性化効果が
認められた。
【0026】比較のため、上記の調製法と同様にして、
ただし曝気処理を行なうことなく活性化処理剤を調製し
た。この方法で得られた活性化処理剤は、製造後3日経
過後には濁り始め、7日後には沈殿が生成し、使用不能
であった。
【0027】
【実施例2】製造量の70%にあたる量の水道水を容器
に入れ、35%塩酸、塩化第二鉄及び塩化第一スズを、
水1l当たり、それぞれ0.17モル(塩化水素として)、
0.009モル及び0.11モルに相当する量で順に添加、溶解
し、さらに水道水を加えて全量を100%とした。調製
後、30l/l・時間の酸素吹き込み速度で1時間曝気処理
し、塩酸酸性溶液の活性化処理剤を調製した。得られた
活性化処理剤は5ケ月経過しても濁りが認められず、透
明であった。この活性化処理剤を使用して、素材上の銀
鏡皮膜被形成表面に対してスプレーガンによる吹付け法
及び浸漬法によって活性化処理を行った。いずれの方法
による活性化処理においても充分な活性化効果が認めら
れた。
【0028】比較のため、上記の調製法と同様にして、
ただし酸素による曝気処理を行なうことなく活性化処理
剤を調製した。この方法で得られた活性化処理剤は、調
製後4日経過後に濁り始め、8日後には沈殿が生成し、
使用不能であった。
【0029】
【実施例3】製造量の70%にあたる量の水道水を容器
に入れ、35%塩酸、塩化第二鉄及び塩化第一スズを、
水1l当たり0.11モル(塩化水素として)、0.004モル
及び0.044モルに相当する量で順に添加、溶解し、さら
に水道水を加えて全量を100%とした。調製後、80l/l
・時間の酸素吹き込み速度で曝気処理して塩酸酸性溶液
の活性化処理剤を調製した。得られた活性化処理剤は4
ケ月経過しても濁りが認められず、透明であった。この
活性化処理剤を使用して、素材上の銀鏡皮膜被形成表面
に対してスプレーガンによる吹付け法及び浸漬法によっ
て活性化処理を行った。いずれの方法による活性化処理
においても充分な活性化効果が認められた。
【0030】比較のため、上記の調製法と同様にして、
ただし塩化第二鉄を添加することなく活性化処理剤を調
製した。この方法で得られた活性化処理剤は、本発明に
よる活性化処理剤によって得られるものと同じ濡れを得
ためには、スプレーガンによる吹き付けを1−4回多く
行うことが必要であった。
【0031】
【実施例4】実施例3に記載の調製法と同様にして、た
だし35%塩酸、塩化第二鉄及び塩化第一スズの量を3
倍として活性化処理剤を製造した。これを水道水で3倍
に希釈した(濃度は実施例3と同一になる)。この液は
4ヶ月経過しても濁りを認めず透明であった。
【0032】
【実施例5】製造量の10%にあたる量の水道水を容器
に入れ、35%塩酸及び酸化第一スズを、水1l当たり
0.11モル(塩化水素として)及び0.03モルに相当する量
で順に添加、溶解後、塩化第二鉄を水1l当たり0.002
モルに相当する量で添加、溶解し、さらに水道水を加え
て全量を100%とした。調製後、80l/l・時間の酸素吹
き込み速度で曝気処理して塩酸酸性溶液の活性化処理剤
を調製した。得られた活性化処理剤は5ケ月経過しても
濁りが認められず、透明であった。この活性化処理剤を
使用して、素材上の銀鏡皮膜被形成表面に対してスプレ
ーガンによる吹付け法及び浸漬法によって活性化処理を
行った。いずれの方法による活性化処理においても充分
な活性化効果が認められた。
【0033】
【実施例6】ABS樹脂製品の脱脂、水洗、乾燥した表面
に、市販のアンダーコート塗料(大橋化学工業株式会
社;アンダーブラックNo. 0128)を、硬化剤及びシンナ
ーと10:2:4−5の割合で混合して塗布し、つい
で、溶剤を飛散させた後、80℃で30分間乾燥した。
これに、実施例1で調製した活性化処理剤をスプレーガ
ンで吹き付けて活性化処理を行った。活性化処理後、純
水にて洗浄した。
【0034】ついで、銀鏡反応処理剤をスプレーガンで
吹き付けた。吹き付け後、純水にて洗浄し、乾燥し、7
0−75℃にて5分間熱処理を行った。これにより、密
着性良好な鏡面の銀鏡皮膜が形成された。
【0035】なお、使用した銀鏡反応処理剤の調製法は
下記のとおりである。
【0036】先ず、水1l中に硝酸銀0.12モルを溶解し
てA液を調製すると共に、水1l中にアンモニア0.44モ
ル溶解してB液を調製しておき、使用前にA液及びB液
を1:1の同容量で混合して金属塩溶液を作成する。次
に、水1l中にホルマリン0.21モルを溶解して還元剤溶
液を作成する。使用の際、これら両溶液をダブルスプレ
ーガンにより吹き付けることによって銀鏡反応処理剤と
する。
【0037】
【実施例7】アルミニウム素材(合金称呼JIS5052)製
品をカセイアルカリで小エッチングし、充分に水洗、乾
燥して得られた表面に、金属と塗膜との密着性を高める
ために市販のベースコート塗料(大橋化学工業株式会
社;ベースコートブラック)を、シンナーと10:5−
6の割合で混合して塗布し、ついで、溶剤を飛散させた
後、140℃で40分間乾燥した。この上に市販のアンダ
ーコート塗料(大橋化学工業株式会社;アンダーブラッ
クNo. 0128)を、硬化剤及びシンナーと8:2:4−5
の割合で混合して塗布し、ついで、溶剤を飛散させた
後、80℃で30分間乾燥した。これに、実施例2で調
製した活性化処理剤をスプレーガンで吹き付けて活性化
処理を行った。活性化処理後、純水にて洗浄した。
【0038】ついで、実施例6と同じ銀鏡反応処理剤を
スプレーガンで吹き付け、純水にて洗浄、乾燥後、80
−85℃にて3分間熱処理を行ったところ、密着性良好
な鏡面の銀鏡皮膜が形成された。
【0039】
【実施例8】マグネシウム素材(ダイカストでASTMのAZ
91)製品をメチルエチルケトンで洗浄した後、アルカリ
脱脂し、充分に水洗し、乾燥して得られた表面に、金属
と塗膜との密着性を高めるために市販のベースコート塗
料(大橋化学工業株式会社;ベースコートブラック)
を、シンナーと10:5−6の割合で混合して塗布し、
ついで、溶剤を飛散させた後、140℃で40分間乾燥し
た。この上に市販のアンダーコート塗料(大橋化学工業
株式会社;アンダーブラックNo. 0128)を、硬化剤及び
シンナーと8:2:4−5の割合で混合して塗布し、つ
いで、溶剤を飛散させた後、80℃で30分間乾燥し
た。これを実施例3で得られた活性化処理剤に浸漬する
ことによって活性化処理を行った。活性化後、純水にて
洗浄した。
【0040】ついで、実施例6と同じ銀鏡反応処理剤を
スプレーガンで吹付け、純水にて洗浄、乾燥後、60−
65℃にて10分間熱処理を行ったところ、密着性良好
な鏡面の銀鏡皮膜が形成された。
【0041】
【実施例9】黄銅の板をアセトンで洗浄した後、アルカ
リ脱脂し、水洗後、希硫酸による中和を行い、水洗し
た。これに、実施例2で調製した活性化処理剤をスプレ
ーガンで吹き付けて活性化処理を行った。活性化処理
後、純水にて洗浄した。
【0042】ついで、実施例6と同じ銀鏡反応処理剤を
スプレーガンで吹き付け、純水にて洗浄し、乾燥を行っ
た。これにより、鏡面の銀鏡皮膜が形成された。
【0043】
【実施例10】透明板ガラスを中性洗剤にて充分に洗浄
した後、水洗を行った。これに、実施例3で調製した活
性化処理剤をスプレーガンで吹き付けて活性化処理を行
った。活性化処理後、純水にて洗浄した。
【0044】ついで、実施例6と同じ銀鏡反応処理剤を
スプレーガンで吹き付け、純水にて洗浄し、乾燥を行っ
た。これにより、銀面の銀鏡皮膜が形成された。
【0045】
【実施例11】0.58モルの濃硫酸中に、0.12モルの硫酸
第一スズを添加し、撹拌して泥状とした液を、別容器に
収容した水道水700mlに、撹拌しながら徐々に添加し、
溶解させた。ついで、35%塩酸0.06モルを添加、撹拌
し、さらに水道水を加えて全量を1lとした。調製後、
80l/l・時間の酸素吹き込み速度で曝気処理して硫酸−
塩酸混合酸性溶液の活性化処理剤を調製した。得られた
活性化処理剤は4ケ月経過しても濁りが認められず、透
明であった。この活性化処理剤を使用して、素材上の銀
鏡皮膜被形成表面に対してスプレーガンによる吹付け法
及び浸漬法によって活性化処理を行った。いずれの方法
による活性化処理においても充分な活性化効果が認めら
れた。
【0046】活性化処理後、純水にて洗浄し、ついで、
銀鏡反応処理剤をスプレーガンで吹き付けた。吹き付け
後、純水にて洗浄し、乾燥し、70℃にて5分間熱処理
を行った。これにより、密着性良好な鏡面の銀鏡皮膜が
形成された。
【0047】なお、使用した銀鏡反応処理剤の調製法は
実施例6のとおりである。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、第一スズ化合物及び塩
化水素を含有する水溶液に酸素(又は空気)を吹き込む
ことにより、塩基性塩の生成、沈殿による寿命の短縮が
防止され、長期間にわたって沈殿のない、透明な溶液状
態が持続する改善された寿命をもつ活性化処理剤が得ら
れる。
【0049】さらに、第一スズ化合物及び塩化水素に加
えて、塩化第二鉄を配合した酸素曝気水溶液では、改善
された寿命を有するだけでなく、専用のラッカー塗装を
施した下地層に対する親水性が改善されており、極めて
有用な活性化処理剤が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 18/30 C23C 18/42

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチック、金属、ガラス、ゴム、陶磁
    器、木材、竹、皮革、発泡スチロール等の素材からなる
    製品の表面に銀鏡皮膜を形成するに当たり、前記製品の
    銀鏡皮膜被形成表面を活性化するために使用する活性化
    処理剤において、水1l当たり第一スズ化合物0.01−0.
    22モル及び塩化水素0.02−0.48モルを含有する水溶液
    に、該水溶液1l当たり酸素少なくとも25lを吹き込
    んでなる、活性化処理剤。
  2. 【請求項2】さらに水溶液1l当たり塩化第二鉄0.001
    −0.04モルを配合してなる、請求項1記載の活性化処理
    剤。
  3. 【請求項3】第一スズ化合物が、塩化第一スズ、酸化第
    一スズ、硫酸第一スズ、ホウフッ化第一スズ又はこれら
    の混合物の中から選ばれものである、請求項1又は2記
    載の活性化処理剤。
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