JP3455818B2 - 電力系統の監視保護方法と、そのプログラム - Google Patents

電力系統の監視保護方法と、そのプログラム

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JP3455818B2
JP3455818B2 JP2001338426A JP2001338426A JP3455818B2 JP 3455818 B2 JP3455818 B2 JP 3455818B2 JP 2001338426 A JP2001338426 A JP 2001338426A JP 2001338426 A JP2001338426 A JP 2001338426A JP 3455818 B2 JP3455818 B2 JP 3455818B2
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浩一 辻
英行 栗林
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浩一 辻
株式会社キューキ
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、系統の構成変化
に対応してダイナミックな系統保護機能を実現すること
ができる電力系統の監視保護方法と、そのプログラムに
関する。
【0002】
【従来の技術】発明者は、キルヒホッフの第一法則、第
二法則から導かれる方程式により、事故標定計算を高精
度に実行することができるコンピュータ方式の電力系統
保護リレー装置を先きに提案した(特願2000−24
8120号(特開2002−64926号))。
【0003】このものは、系統構成に基づいて固定マト
リックスを事前計算し、データサンプリングによって収
集される系統の運転データに基づき、固定マトリックス
を使用して事故点位置を高精度に標定することにより、
あらゆる系統のあらゆる事故に対し、適確な系統保護機
能を実現することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来技術による
ときは、事故標定計算は、系統構成に基づいて事前計算
される固定マトリックスを使用して実行されるから、人
為操作や、母線保護リレーなどのローカルな保護リレー
の作動によって系統構成に変化が生じた場合、それに適
確に追随することができないという問題があった。
【0005】そこで、この発明の目的は、かかる従来技
術の問題に鑑み、系統の構成変化を検出して対応する固
定マトリックスを抽出し、抽出された固定マトリックス
を使用することによって、系統の構成変化があっても、
それに適確に追随してダイナミックな系統保護機能を実
現することができる電力系統の監視保護方法と、そのプ
ログラムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めのこの出願に係る第1発明の構成は、データサンプリ
ングごとに系統の運転データをサンプリングするととも
に、系統の構成変化を検出して対応する固定マトリック
スを抽出し、事故発生の際に、抽出された固定マトリッ
クスを使用して事故標定計算を実行し、自端遮断器に対
する操作指令を出力して自保護区間内事故に対する片端
計測形の多相再閉路機能を実現するとともに、試充電用
マトリックスを設定して事故線遮断器を再投入し、再閉
路の成否を判定することをその要旨とする。
【0007】第2発明の構成は、データサンプリングご
とに作動して系統の運転データをサンプリングするとと
もに、系統の構成変化を検出して対応する固定マトリッ
クスを抽出する常時監視プログラムと、事故発生の際に
常時監視プログラムによって起動される保護プログラム
とを備えてなり、保護プログラムは、常時監視プログラ
ムによって抽出された固定マトリックスを使用して事故
標定計算を実行し、自端遮断器に対する操作指令を出力
して自保護区間内事故に対する片端計測形の多相再閉路
機能を実現するとともに、試充電用マトリックスを設定
して事故線遮断器を再投入し、再閉路の成否を判定する
ことをその要旨とする。
【0008】なお、保護プログラムは、相手至近端事故
に対する相手端遮断器の開放後の多相再閉路機能を包含
することができる。
【0009】また、保護プログラムは、隣接区間内事故
に対する後備保護機能を包含することができる。
【0010】さらに、保護プログラムは、事故データ出
力機能を包含することができる。
【0011】なお、常時監視プログラムは、信頼度監視
機能を包含することができ、併架他回線送電線からの電
磁誘導に起因する零相循環電流の影響を補償済みの固定
マトリックスを抽出することができる。
【0012】
【作用】かかる第1発明の構成によるときは、たとえば
系統周波数の10倍以上に設定されるデータサンプリン
グごとに系統の運転データをサンプリングし、同時に、
系統の構成変化を検出して対応する固定マトリックスを
抽出することができる。そこで、このようにして抽出さ
れた固定マトリックスを使用して事故標定計算を実行す
れば、その計算結果は、最新の系統構成が反映されてお
り、したがって、系統の構成変化に適確に追随して最も
適切な遮断器操作指令を出力し、ダイナミックな系統保
護機能を実現することができる。ただし、固定マトリッ
クスは、想定される系統の構成態様ごとにあらかじめ算
出され、記憶されているものとする。また、系統の運転
データは、原則として、自端の電圧、電流、自端遮断器
の開閉状態を含むものとし、相手端の電流は、自端の電
流から推定するか、それが不可能な場合は、たとえばテ
レメータを介して1分程度ごとにデータ収集すれば足り
る。なお、系統の構成変化は、自端遮断器、相手端遮断
器の開閉を検知して検出することができ、相手端遮断器
の開閉は、たとえば平行2回線送電線の1回線開放は、
各回線の電流のアンバランスを検出して自端側から検知
することができ、複雑な多端子系統では、テレメータに
より各遮断器の開閉情報を伝送して検知することができ
る。
【0013】第2発明の構成によるときは、常時監視プ
ログラムは、データサンプリングごとに作動し、系統の
構成変化を検出して対応する固定マトリックスを抽出す
る一方、保護プログラムは、事故発生の際に常時監視プ
ログラムによって起動され、常時監視プログラムによっ
て抽出された固定マトリックスを使用して事故標定計算
を実行する。すなわち、保護プログラムは、系統構成に
変化があっても、それに適確に追随し、ダイナミックな
系統保護機能を実現することができる。
【0014】なお、常時監視プログラムは、たとえば系
統周波数の10倍以上の高頻度に周期的に作動すること
により、系統の運転データや、系統の構成変化を十分リ
アルタイムに収集し、検出することができる。ただし、
常時監視プログラムは、たとえば自端の電圧の低下や零
相電圧の増加によって、事故発生を検知して保護プログ
ラムを起動させることができ、保護プログラムが出力す
る遮断器操作指令は、自端遮断器に対する操作指令であ
る。
【0015】保護プログラムは、自保護区間内事故に対
する多相再閉路機能を包含することにより、各線ごとの
高速再閉路を実現し、回線のルート断の機会を最少にす
ることができる。なお、この場合の多相再閉路は、自端
における運転データを基本にして作動する片端計測形で
あるため、従来の電流差動形保護リレーのようにコスト
が高くなく、超高圧送電線以外の下位電圧送電線にも容
易に適用することができる。ただし、各線ごとの再閉路
を実現するための事故線の判定は、たとえば次の手順に
よる。すなわち、零相電圧の大小により1線地絡事故か
2線以上の短絡事故かを判別して事故電流のしきい値を
定め、各線の事故電流のうちの最大のものが1線だけし
きい値を超えていれば、当該線が事故線であり、単独回
線の2線以上がしきい値を超えていれば当該線が事故線
であり、平行複数回線の2線以上がしきい値を超えてい
れば、同相線の事故電流のアンバランスをチェックして
事故電流が大きい方を事故線として特定することができ
る。
【0016】保護プログラムは、相手至近端事故に対す
る多相再閉路機能を包含することにより、同様に、回線
のルート断の機会を最少にすることができる。なお、こ
の場合の多相再閉路は、たとえば相手端母線に設置され
ている母線保護リレーにより相手端遮断器が開放されて
も、自保護区間内事故が継続していることを条件にし
て、適切な時限を考慮して動作させるものとする。相手
端遮断器の開放によって事故が除去された場合、その後
の再閉路動作を実行する意味がないからである。また、
相手端遮断器の開放を待たないと、事故標定誤差によ
り、たとえば相手端母線の母線保護リレーの保護区間内
事故に対して誤って応動し、事故範囲を却って拡大させ
ることになるからである。なお、平行2回線送電線の場
合、事故直後の各回線の事故電流と、相手端遮断器の予
想トリップ時間の経過時点における各回線の事故電流と
を比較し、事故回線側の電流増分がほぼ健全回線側の電
流減分となったことを検出して、相手端遮断器の開放を
自端側から検知することができる。
【0017】多相再閉路を実行するとき、保護プログラ
ムは、試充電用マトリックスを設定することにより、事
故再発の有無、すなわち再閉路の成否を適確に判定する
ことができる。再閉路の成否は、開放された事故線遮断
器を再投入して事故標定計算を実行し、事故の再発がな
いことを確認しなければならないから、このときの系統
構成は、通常の系統の構成変化のパターン以外の特殊な
パターンになるからである。なお、このような試充電用
マトリックスは、平行2回線送電線の場合、2相が健全
であることを条件にすると、1線事故について6パター
ン、2線事故について12パターン、3線事故について
8パターン、計26パターンが想定され、これらのパタ
ーンに該当しない場合、再閉路不能と判断して再閉路動
作を実行しないものとする。ただし、これらの試充電用
マトリックスも、固定マトリックスと同様にして、あら
かじめパターンごとに算出されて記憶されているものと
し、保護プログラムは、系統の構成パターンに合わせ
て、対応するものを選択して設定するものとする。
【0018】保護プログラムは、隣接区間のインピーダ
ンスまたはアドミッタンスを考慮して、自保護区間を超
える事故点位置を想定することにより、後方至近端事故
を含む隣接区間内事故に対する後備保護機能を実現する
ことができる。後備保護機能は、隣接区間を保護対象と
する他の保護リレーにより隣接区間の遮断器が誤って開
放されず、しかも、隣接区間内事故が継続していること
を条件として実行すればよく、したがって、隣接区間の
遮断器より後に自端遮断器を開放するように、十分な時
限を考慮するものとする。このような後備保護機能を設
ければ、各区間ごとに個別の保護リレーを設置し、その
動作条件を個別に整定する場合に比して、整定業務に要
する労力を大きく削減し、整定時の人的エラーによる事
故拡大を一掃することも可能である。
【0019】保護プログラムは、事故データ出力機能を
包含することにより、その作動の都度、自保護区間外の
事故を含むすべての事故についての事故標定計算結果を
外部に出力することができる。そこで、一連の系統に設
置されている各装置の保護プログラムからの事故標定計
算結果を対比検討すれば、各装置の電圧変成器回路、電
流変成器回路等を含む全体性能を比較評価することがで
き、システム全体のメンテナンス労力を大きく削減する
とともに、メンテナンス用に設ける系統作業停電の機会
を最少にすることができる。
【0020】信頼度監視機能を包含する常時監視プログ
ラムは、事故がない健全時においてデータサンプリング
ごとに作動し、事故電流がなく、自端、相手端の電圧差
が規定値内にあることを常時チェックすることにより、
系統の運転データが正しく計測され、したがって、それ
らの計測系に異常がないことを常時確認することができ
る。なお、このような信頼度監視機能に異常が見出され
ると、常時監視プログラムは、その原因を推定して出力
するとともに、保護プログラムの起動を中止させ、系統
運用者に対してアラームを発信するものとする。
【0021】常時監視プログラムは、零相循環電流の影
響を補償済みの固定マトリックスを抽出することによ
り、平行2回線送電線系統に他回線送電線が併架されて
いても、保護プログラムによる事故標定計算の精度を十
分高くすることができ、抵抗接地系の1線地絡事故のよ
うな事故点電流が小さい事故の際にも、誤りなく応動さ
せることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を以って発明の実施の
形態を説明する。
【0023】電力系統の監視保護プログラムは、常時監
視プログラムと、保護プログラムとを組み合わせてなる
(図1、図2)。ただし、常時監視プログラムは、デー
タサンプリングごとに繰返し周期的に作動するものと
し、保護プログラムは、必要に応じて常時監視プログラ
ムによって起動されるものとする。
【0024】常時監視プログラム、保護プログラムは、
たとえば図3の平行2回線送電線系統を自保護区間とし
て作動する。ただし、同図において、発電機Gを有する
自端側の送電端電圧Vs 、送電端電流Is1、Is2とし、
負荷Lに給電する相手端側の受電端電圧Vr 、受電端電
流Ir1、Ir2、負荷電流IL とする。また、自保護区間
内の事故点位置k(ただし、0≦k≦1)において、事
故点抵抗R1 、R2 、事故点電流If1、If2、事故点電
圧Vf1、Vf2を想定するとともに、相手端遮断器の開放
を模擬するために、相手端側に仮想の移相器Hr1、Hr2
を想定している。ただし、受電端電流Ir1、Ir2、移相
器Hr1、Hr2は、互いにそれぞれの一方が零となる排他
変数である。なお、送電端電圧Vs 、送電端電流Is1
s2は、それぞれ電圧変成器PT、電流変成器CT、C
Tを介し、電圧VPT=Vs 、電流ICT1 =Is1、ICT2
=Is2として計測されている。
【0025】常時監視プログラムは、自端の電圧VPT
電流ICT1 、ICT2 、相手端の負荷電流IL を含む系統
の運転データを計測するとともに自端遮断器、相手端遮
断器の開閉状態を読み取り(図1のプログラムステップ
(1)、以下、単に(1)のように記す)、信頼度監視
ルーチンを実行する(2)。なお、信頼度監視ルーチン
の計算内容は、たとえば図12に示すとおりであって、
常時監視プログラムは、信頼度監視ルーチンの計算結果
から、電圧VPT、電流ICT1 、ICT2 、負荷電流IL
各計測結果の正否を判定し、システムの信頼度監視機能
を実現することができる。ただし、図4〜図12は、図
3の平行2回線送電線系統を対象として各回線の送電線
インピーダンスZij(i=1、2、j=1、2)とする
とき、キルヒホッフの第一法則、第二法則から出発し
て、事故標定計算を実行し、図12の信頼度監視用の
(20)式、(22)式、(23)式を導くための一連
の数学的な演算処理内容を数式によって示している。
【0026】つづいて、常時監視プログラムは、自端遮
断器、相手端遮断器の開閉状態に基づいて系統の構成変
化の有無をチェックし(3)、系統の構成変化がないと
きは、そのまま終了するが、系統の構成変化が見出され
ると、新たな系統構成に対応する固定マトリックスを抽
出する(4)。ここで、固定マトリックスとは、たとえ
ば、平行2回線送電線の回線ごとの自端遮断器、相手端
遮断器の全部が投入されている場合、相手端遮断器の1
回線のみが開いた場合、それぞれ図9、図11 スであって、これらのマトリックスは、想定される系統
の構成態様ごとにあらかじめ算出され、記憶されてい
る。すなわち、常時監視プログラムは、プログラムステ
ップ(3)において系統の構成変化を検出し、新しい系
統構成を認識すると、プログラムステップ(4)におい
て、それに対応する固定マトリックスを選択して抽出
し、保護プログラムにおいて使用可能とする。
【0027】なお、図3において自端遮断器の開放を模
擬するには、自端側に別の仮想の移相器Hs1、Hs2を考
慮すればよい。また、相手端遮断器の2回線分を同時に
開放する場合は、負荷電流IL を供給するスラック電流
w を相手端側に想定し、受電端電流Ir1=Ir2=0、
スラック電流Iw =−IL として、たとえば受電端電流
r1とスラック電流Iw とをペアでピボット操作する。
さらに、特定回線の自端遮断器、相手端遮断器の双方を
同時に開放する場合は、たとえば自端側の移相器Hs1
代えてスラック電流I′s1を想定し、送電端電流Is1
スラック電流I′s1との間でピボット操作を行なう。以
下同様にして、任意の遮断器の開放状態を模擬し、統一
的な数学処理、計算手順を適用することができる。
【0028】 2、3)は、電圧VPTの各相電圧である。事故の発生が
ないとき(5)、プログラムはそのまま終了するが、事
故発生が検知されると(5)、プログラムは、保護プロ
グラムを起動して(6)、終了する。ただし、事故発生
から保護プログラムの起動までには、事故標定計算に必
要なデータ処理を実行するために、たとえば0.5〜1
サイクル程度の微少な時間遅れを設けるものとする。
【0029】なお、図13は、図3の平行2回線送電線
系統を対象として、事故発生前の平常時における常時監
視プログラムのプログラムステップ(3)、(4)の動
作内容を模式的に図解している。ただし、図13におい
て、常時監視プログラム、保護プログラムを作動させる
コンピュータシステムは、監視保護装置RYとして図示
されており、各回線の自端遮断器CB1 、CB2 、相手
端遮断器CB3 、CB 4 は、それぞれ♯1、♯2、♯
3、♯4と略記されている。すなわち、自端遮断器CB
1 、CB2 、相手端遮断器CB3 、CB4 の全部が投入
されているとき、常時監視プログラムは、それに対応す
る固定マトリックスを抽出している(図13の固定マト
リックスの欄の「4CB閉」の表示)。
【0030】このとき、たとえば人為操作によって相手
端遮断器CB3 が開かれると、常時監視プログラムは、
それを検出し(同図の系統状態検出の欄の「CB開♯
3」の表示)、それに対応する固定マトリックスを選択
して(同図の判定処理の欄の「系統構成No 」の表
示)、抽出する(同図の固定マトリックスの欄の「3C
B閉」の表示)。相手端遮断器CB3 が投入されると、
常時監視プログラムは、同様手順により、「4CB閉」
相当の固定マトリックスを選択して抽出することにな
る。
【0031】一方、図3の平行2回線送電線系統を自保
護区間とする保護プログラムの動作は、図2のプログラ
ムフローチャートに示されており、その具体的な動作内
容は、順を追って図14〜図19に図解されている。た
だし、図14〜図19の表示形式は、図13に準ずるも
のとする。
【0032】自端遮断器CB1 、CB2 、相手端遮断器
CB3 、CB4 の全部が投入されて系統が正常に運転さ
れているとき、事故が発生すると、保護プログラムは、
常時監視プログラムによって起動され(図1のプログラ
ムステップ(5)、(6))、直ちに事故標定計算を実
行し(図2のプログラムステップ(1)、以下、単に
(1)のように記す)、図10の(18)式、(19)
式に基づいて事故点位置k、事故点抵抗Rf を算出す
る。ただし、ここで使用する固定マトリックスは、常時
監視プログラムのプログラムステップ(4)によって抽
出された「4CB閉」相当のものである(図14の上段
の固定マトリックスの欄の「4CB閉」の表示)。ただ
し、図14以降において、自端遮断器CB1 、相手端遮
断器CB3 側の回線の事故を想定している。
【0033】つづいて、保護プログラムは、事故点位置
kにより事故地点を判定する((2)〜(5))。0<
k≦0.97であって事故点位置kが明らかに自保護区
間内にあると(2)、保護プログラムは、事故線を判定
した上、自端遮断器CB1 、CB2 の事故線に相当する
もののみに対して開放操作指令を出力する(11)。た
だし、ここでは、プログラムステップ(1)の事故標定
計算による事故点位置kの標定誤差Δk=0.03が考
慮されている。一方、このようにして自端遮断器CB
1 、CB2 の事故線相当のものが開放されると、常時監
視プログラムは、それを検出して「3CB閉」相当の固
定マトリックスを抽出して待機することになる(図14
の下段の固定マトリックスの欄の「3CB閉」の表
示)。
【0034】次いで、相手端の保護リレーを介して相手
端遮断器CB3 、CB4 の事故線側のものが開かれると
(図14の下段の系統状態検出の欄の「CB開#3」の
表示)、保護プログラムは、多相再閉路可能なパターン
に合致するか否かを判定し(12)、再閉路不能である
ときは、事故データを出力して(19)、そのまま終了
する。すなわち、図14の事故様相特定の欄の「2CB
閉」の表示どおりの現状を最終状態として(図14の下
段の最終遮断の欄の三角形の表示)、その後の対応処置
は、系統運用者の手動操作に委ねられる。
【0035】そこで、図2の保護プログラムのプログラ
ムステップ(1)、(2)、(11)、(12)の動作
内容は、図14の上段、下段に図示されている。また、
図14の事故様相特定の欄の「k、Rf 計算」の表示、
判定処理の欄の「事故地点判定」の表示、CB操作の欄
の「開#1」の表示、判定処理の欄の「再閉路可」の表
示は、それぞれに付記されている括弧付きの数字符号と
同一の数字符号付きの図2の各プログラムステップに対
応している。図15以降においても、全く同様である。
【0036】多相再閉路が可能である場合(12)、保
護プログラムは、事故線の対地電圧VL =0となって一
定時間が経過したことを確認して(13)、試充電用マ
トリックスを設定する(14)。なお、一定時間経過し
ても対地電圧VL =0とならない場合(13)、相手端
遮断器CB3 、CB4 の事故線相当のものを開いても事
故が継続しているから、保護プログラムは、事故データ
を出力して(19)、そのまま終了する。
【0037】試充電用マトリックスを設定後(14)、
保護プログラムは、先きに開放した自端遮断器CB1
CB2 の事故線相当のものに対して投入操作指令を出力
し(15)、設定された試充電用マトリックスを使用し
て事故標定計算を実行する(16)。この結果、事故点
位置kが自保護区間内であり、事故が継続していると判
定されると、保護プログラムは、事故の再発、すなわち
多相再閉路の失敗とみなし(17)、自端遮断器CB
1 、CB2 の事故線を含む側を3相とも開放するように
操作指令を出力し(18)、事故データを出力して(1
9)、終了する。一方、多相再閉路が成功すれば(1
7)、事故復旧完了であるから、そのまま事故データを
出力して(19)、終了する。
【0038】なお、図2のプログラムステップ(13)
〜(17)、(18)の動作内容は、図15に図示され
ており、多相再閉路成功の場合のプログラムステップ
(17)以後の動作内容は、図16に図示されている。
ただし、図15の最上段の判定処理の欄の「系統構成N
o 」の表示は、保護プログラムのプログラムステップ
(14)において設定される試充電用マトリックスに対
応しており、図15の最下段および図16の判定処理の
欄の「系統構成No 」の表示は、いずれも常時監視プロ
グラムのプログラムステップ(4)において抽出される
固定マトリックスに対応している。
【0039】以上のようにして、保護プログラムは、自
保護区間内事故に対し、図2のプログラムステップ(1
1)〜(17)、(18)を介し、図14の下段から図
15、図16のように動作して多相再閉路機能を実現す
ることができる。
【0040】事故発生後の事故標定計算において
(1)、0.97<k≦1.03であって相手至近端事
故と判定されると(3)、保護プログラムは、たとえば
相手端母線の母線保護リレーにより相手端遮断器CB
3 、CB4 のいずれかが開放されるのを待って(2
1)、「3CB閉」相当の固定マトリックスを使用して
事故標定計算を実行する(22)。その結果、事故が除
去されていれば(23)、保護プログラムは、事故デー
タを出力して(19)、そのまま終了するが、事故が自
保護区間内事故として継続しているときは(23)、自
端遮断器CB1 CB2 の事故線相当のもののみを開放す
るように操作指令を出力し(24)、以後、自保区間内
事故として、多相再閉路動作を実行する((12)〜
(17)、(18))。すなわち、保護プログラムは、
相手至近端事故に対し、相手端遮断器CB3 、CB4
いずれかの開放後、多相再閉路機能を実現することがで
きる。
【0041】なお、図2の保護プログラムのプログラム
ステップ(21)以降の動作内容は、図17に図示され
ている。ただし、図17の上段の判定処理の欄の「系統
構成No 」は、相手端遮断器CB3 、CB4 のいずれか
が開くことにより、常時監視プログラムが「3CB閉」
相当の固定マトリックスを抽出することを示している。
また、中段のk≧1.03の判定結果としての行先C1
は、図18の隣接区間内事故に対する後備保護動作を指
示しているが、これは、事故が自保護区間内事故として
ではなく、前方側の隣接区間内事故として継続している
場合に相当する。すなわち、図2のプログラムステップ
(23)の判定結果により、事故が隣接区間内事故とし
て継続している場合、保護プログラムは、図2に拘ら
ず、プログラムステップ(31)以降の後備保護動作を
実行するものとする。
【0042】一方、保護プログラムは、1.03<k≦
B であり(4)、前方側の隣接区間の遮断器が誤って
開放されず、正常にトリップしない場合(31)、隣接
区間内事故に対する後備保護動作を実行する(図1
8)。ここで、k=kB は、自保護区間の亘長を1.0
とした場合の隣接区間の遠端を示す事故点位置kであ
る。
【0043】この場合の保護プログラムは、まず、事故
標定計算を実行して(32)、隣接区間内事故が継続し
ていることを確認すると(33)、隣接区間の遮断器の
トリップ時間の経過を待って、自端遮断器CB1 、CB
2 の双方を3相とも遮断開放するように操作指令を出力
した上(34)、事故データを出力して(19)、終了
する。なお、隣接区間の遮断器が正常にトリップして隣
接区間内事故が除去されれば(33)、事故復旧完了と
みなし、そのまま事故データを出力して(19)、終了
する。
【0044】また、保護プログラムは、−0.03<k
≦0であって(5)、後方至近端事故と判定された場
合、該当の隣接区間の遮断器が誤って開放されず、正常
にトリップしないことを条件にして(31)、同様の後
備保護動作を実行する(図19)。すなわち、保護プロ
グラムは、後方至近端事故を含む隣接区間内事故に対す
る後備保護機能を実現することができる。
【0045】以上の説明において、図2のプログラムス
テップ(19)は、保護プログラムの作動の都度、事故
標定計算結果を出力し、保護プログラムの事故データ出
力機能を実現している。
【0046】なお、図4〜図12の一連の計算内容は、
図3の平行2回線送電線系統以外の一般的な送電線系統
に対しても、そのまま拡張して適用することができる。
すなわち、この発明は、系統電圧や中性点接地方式、ケ
ーブル・架空線の別やそれらの混在、相手端側における
発電機の存在、多端子送電線における複数区間の存在な
どに拘らず、あらゆる系統構成に対してほぼ同一の計算
手順を統一的に適用することができる上、たとえば15
4kV系統における700Ω以上の微地絡事故や、抵抗接
地系1回線送電線系統の1線地絡事故、2回線送電線の
回線またがり事故など、従来の方式では事故発生の検出
そのものが難しいとされていた特殊事故をも確実に捕捉
して応動することができる。
【0047】
【他の実施の形態】図3の平行2回線送電線系統の鉄塔
にさらに他回線送電線を併架すると、併架他回線送電線
からの電磁誘導に起因して、平行2回線を循環する零相
循環電流I o が発生する(図20(A))。このような
零相循環電流Io は、事故点位置k、事故点抵抗Rf
算出する事故標定計算に誤差を生じ、特に抵抗接地系の
1線地絡事故のように事故点電流If1、If2が小さい場
合、事故回線の判定を誤るおそれすらある。そこで、こ
れを解決するために、図3の仮想の移相器Hr1、Hr2 遮断器が閉じていてHr1=Hr2=0のときに限り、受電
端電流Ir1、Ir2と併存する。
【0048】このとき、事故標定計算用の図10の(1
8)式は、図4〜図9の計算手順に準じて図21の
(1)式のように表わすことができ、(1)式の右辺第
2項は、零相循環電流Io の影響を補償するための修正
項である。そこで、この場合の常 保護プログラムは、たとえば1線地絡事故の際、図21
の(3)式を使用して事故標定計算を実行すればよい。
ただし、図21の各数式は、図4〜図9の計算内容に引
き続くものであり、式中の各符号は、図4〜図9の各符
号にそのまま対応している。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、この出願に係る第
1発明によれば、系統の構成変化を検出して対応する固
定マトリックスを抽出し、抽出された固定マトリックス
を使用して事故標定計算を実行するから、系統の構成変
化があっても、それに適確に追随してダイナミックな系
統保護機能を実現することができるという優れた効果が
ある。また、固定マトリックスは、キルヒホッフの第一
法則、第二法則から導かれる方程式に基づいてあらかじ
め算出され、系統の構成変化に合わせて抽出するだけで
あるから、事故点位置を十分高速に、しかも高精度に標
定することができる上、あらゆる系統に対して統一的な
計算手順を適用することができ、適用範囲が極めて広範
であり、多相再閉路機能、後備保護機能、事故データ出
力機能、信頼度監視機能、併架他回線による零相循環電
流に起因する事故標定誤差の対策機能等のオプション機
能を容易に付加することができるという優れた効果もあ
る。
【0050】第2発明によれば、データサンプリングご
とに作動する常時監視プログラムと、事故発生の際に常
時監視プログラムによって起動される保護プログラムと
を設けることによって、第1発明を容易に実施すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 プログラムフローチャート(1)
【図2】 プログラムフローチャート(2)
【図3】 適用系統説明図
【図4】 計算手順説明図(1)
【図5】 計算手順説明図(2)
【図6】 計算手順説明図(3)
【図7】 計算手順説明図(4)
【図8】 計算手順説明図(5)
【図9】 計算手順説明図(6)
【図10】 計算手順説明図(7)
【図11】 計算手順説明図(8)
【図12】 計算手順説明図(9)
【図13】 動作内容説明図(1)
【図14】 動作内容説明図(2)
【図15】 動作内容説明図(3)
【図16】 動作内容説明図(4)
【図17】 動作内容説明図(5)
【図18】 動作内容説明図(6)
【図19】 動作内容説明図(7)
【図20】 他の実施の形態を示す適用系統説明図
【図21】 他の実施の形態を示す計算手順説明図
【符号の説明】
CB…遮断器 VPT…電圧 ICT…電流 IL …負荷電流 Io …零相循環電流 k…事故点位置 Rf …事故点抵抗
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−24744(JP,A) 特開 昭56−62024(JP,A) 特開 平2−74877(JP,A) 特開 平3−259755(JP,A) 特開 平5−72251(JP,A) 特開 平7−79524(JP,A) 特開 平8−265957(JP,A) 特開 平10−215520(JP,A) 特開 平11−234902(JP,A) 特開2000−324694(JP,A) 特開2001−99883(JP,A) 特開2001−218360(JP,A) 特開2002−64926(JP,A) Kazuyuki Tanaka,K azuhiro Takahashi, Efficient Method f or Modifying Z−Mat rix Element in Sho rt Circuit Study,T ransactions of IEE Japan,Vol.113−B No. 2,p.131−137,JPO refer ence number:CS−NG− 1999−01244−003 Kouichi Tsuji,Mat suo Bandou,Theory of Fault Character ization on Power S ystem,Transactions of IEE Japan,Vol. 115−B No.5,p.538−547,J PO reference numbe r:JP−N4−02−11632 Takashi Nagata,Hi roshi Sasaki,Minor u Kitagawa,A Metho d of Determining T arget Configuratio ns for Power Syste m Restoration by M eans of Mixed Inte rge,Transactions o f IEE Japan,Vol.114 −B No.2,p.179−185,JPO reference number: JP−N4−99−01219 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 17/16 H02H 3/00 - 3/52 H02H 7/26 - 7/30

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データサンプリングごとに系統の運転デ
    ータをサンプリングするとともに、系統の構成変化を検
    出して対応する固定マトリックスを抽出し、事故発生の
    際に、抽出された固定マトリックスを使用して事故標定
    計算を実行し、自端遮断器に対する操作指令を出力して
    自保護区間内事故に対する片端計測形の多相再閉路機能
    を実現するとともに、試充電用マトリックスを設定して
    事故線遮断器を再投入し、再閉路の成否を判定すること
    を特徴とする電力系統の監視保護方法。
  2. 【請求項2】 データサンプリングごとに作動して系統
    の運転データをサンプリングするとともに、系統の構成
    変化を検出して対応する固定マトリックスを抽出する常
    時監視プログラムと、事故発生の際に前記常時監視プロ
    グラムによって起動される保護プログラムとを備えてな
    り、該保護プログラムは、前記常時監視プログラムによ
    って抽出された固定マトリックスを使用して事故標定計
    算を実行し、自端遮断器に対する操作指令を出力して自
    保護区間内事故に対する片端計測形の多相再閉路機能を
    実現するとともに、試充電用マトリックスを設定して事
    故線遮断器を再投入し、再閉路の成否を判定することを
    特徴とする電力系統の監視保護プログラム。
  3. 【請求項3】 前記保護プログラムは、相手至近端事故
    に対する相手端遮断器の開放後の多相再閉路機能を包含
    することを特徴とする請求項2記載の電力系統の監視保
    護プログラム。
  4. 【請求項4】 前記保護プログラムは、隣接区間内事故
    に対する後備保護機能を包含することを特徴とする請求
    項2または請求項記載の電力系統の監視保護プログラ
    ム。
  5. 【請求項5】 前記保護プログラムは、事故データ出力
    機能を包含することを特徴とする請求項2ないし請求項
    のいずれか記載の電力系統の監視保護プログラム。
  6. 【請求項6】 前記常時監視プログラムは、信頼度監視
    機能を包含することを特徴とする請求項2ないし請求項
    のいずれか記載の電力系統の監視保護プログラム。
  7. 【請求項7】 前記常時監視プログラムは、併架他回線
    送電線からの電磁誘導に起因する零相循環電流の影響を
    補償済みの固定マトリックスを抽出することを特徴とす
    る請求項2ないし請求項のいずれか記載の電力系統の
    監視保護プログラム。
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