JP3455227B2 - 無線通信の方法 - Google Patents

無線通信の方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 発明の分野 本発明の分野は無線通信の方法に関し、特に、セルラ
ー通信環境での使用に適した無線インターフェース構造
及びプロトコルに関する。
関連技術の説明 フレキシブルな移動通信の需要の増大により、セルラ
ーサービスの着実に増加しているユーザの間で利用可能
通信帯域幅を配分する種々の技術が開発されている。セ
ルラー基地局と1組のセルラーユーザ局(移動局ともい
う。)との間で通信帯域幅を配分する2つの従来技術
は、周波数分割デュプレックス(二重通信)方式(FD
D)と時分割デュプレックス(二重通信)方式(TDD)で
ある。
本明細書において、FDDは周波数で分離された順方向
と逆方向の両リンクを有する完全デュプレックス通信を
確立する技術をさし、TDDは同じ周波数で生じるが、衝
突を避けるために時間で分離された順方向と逆方向の両
リンクを有する完全デュプレックス通信を確立する技術
をさす。その他の通信技術として、コンフリクトを避け
るために複数のユーザによる送信が時間で分離される時
分割多重アクセス(TDMA)、衝突(コンフリクト)を避
けるために複数のユーザによる送信が周波数で分離され
る周波数分割多重アクセス(FDMA)、及び単一の搬送波
上で多重データストリームが一緒に時間多重化される時
分割多重方式(TDM)がある。FDD、TDD、FDMA及びTDMA
の種々の組み合わせを使用してもよい。
ある特定のFDD技術では、各ユーザ局のための異なる
周波数スロットを使用して、基地局が送信する可能性の
ある一組の周波数がその基地局に割り当てられ、各ユー
ザ局がその基地局へ送信する可能性のある異なる周波数
が各ユーザ局に割り当てられる。基地局と接触している
新しい各ユーザ局については、基地局と新しいユーザ局
との間の通信リンクをサポートするために新たな一対の
周波数が必要である。従って、単一基地局によりサポー
トできるユーザ数は、利用可能周波数スロット数により
限定される。
ある特定のTDD技術では、ある特定の基地局と通信し
ている全ユーザ局に対して同じ周波数が使用される。ユ
ーザ局間の干渉を避けるには、各ユーザ局が相互に且つ
基地局と異なる時刻に送信することを要求する。これを
達成するには、ある期間を複数の時間フレームに分割
し、各時間フレームを複数の時間スロットに分割する。
典型的には、基地局は、1つの時間スロット中に1つの
ユーザ局のみと通信し、単一時間フレームにわたって異
なる時間スロット中に順次、全ユーザ局と通信する。こ
のように、基地局は、ある特定のユーザ局と各時間フレ
ーム中に一度通信する。
上記システムの1つのバージョンでは、基地局がある
特定のユーザ局に送信する各時間スロットの第1の部分
が基地局に割り当てられ、このユーザ局が基地局に応答
する時間スロットの第2の部分が同ユーザ局に割り当て
られる。
このように、基地局は最初のユーザ局に送信し、応答を
待ち、そして、最初のユーザ局から応答を受信した後、
別のユーザ局に送信することなどを、基地局が全ユーザ
局とある特定の時間フレームにわたって順次通信し終わ
るまで繰り返し得る。
時分割デュプレックス(二重通信)方式はFDDとFDMA
に比べて、単一周波数帯域幅のみを使用すればよいとい
う点で有利である。しかしながら、多くの従来のTDD又
はTDMAシステムの欠点は、それらの効率がセルサイズの
増加と共に悪くなることである。効率低下の原因は、基
地局から無線チャンネルを介してユーザ局への送信、及
びユーザ局から無線チャンネルを介して基地局へ戻る送
信の伝搬遅延時間の比較的に予測不可能な性質である。
ユーザ局はしばしば移動性であり、基地局によりカバー
されるセルの半径内のどこへでも移動できるので、基地
局は一般に、ある特定のユーザ局と通信する際に伝搬遅
延の長さが幾らになるのか予め判らない。最悪の場合に
備えて、従来のTDDシステムは典型的には往復ガード時
間を設けることにより、二番目のユーザ局と通信を始め
る前に最初のユーザ局との通信を確実に終了する。往復
ガード時間はユーザ局の近さ又は遠さにかかわらず各時
間スロットに存在するので、必要な往復ガード時間は、
特に大きいセルにおいて、かなり(事実上)のオーバー
ヘッドを追加することができる。余分のオーバーヘッド
はTDDシステムのユーザ数を、従って、その効率を限定
する。
図1は、基地局側から見たTDDシステム用の基本的な
往復タイミングを示す。基地局用のポーリングループ10
1、すなわち、時間フレームが複数の時間スロット103に
分割される。各時間スロット103は基地局から或特定の
ユーザ局への通信に使用される。従って、各時間スロッ
トは基地局送信105、ユーザ局送信107、及び遅延時間10
6を含む。この遅延期間中に、基地局送信105はユーザ局
へ伝搬し、ユーザ局は応答するユーザ局送信107を処理
し且つ発生させ、そして、ユーザ局送信107は基地局へ
伝搬する。
もしユーザ局が基地局に隣接していれば、基地局は送
信を終了して受信モードに切り替えた直後にユーザ局か
ら連絡を受けることが期待できる。ユーザ局と基地局と
の距離が遠くなるにつれて、基地局が応答を待つのに費
やされる時間も長くなる。基地局はユーザ局から直ぐに
連絡を受けず、ユーザ局へ、そして基地局へ伝搬するた
めに信号を待たなければならなくなる。
図1に示すように、第1の時間スロット110において
ユーザ局送信107は、基地局送信105の終点とユーザ局送
信107の始点との間のほぼ等距離である時刻に基地局へ
到達し、ユーザ局が基地局からセル半径の約半分である
ことを示す。第2の時間スロット111では、ユーザ局送
信107は基地局送信105の終点に極めて近くに現われ、ユ
ーザ局が基地局に極めて接近していることを示す。第3
の時間スロット112では、ユーザ局送信107は時間スロッ
ト112のちょうど最後に現われ、ユーザ局がセル境界か
ら近いか或いはセル境界にあることを示す。第3の時間
スロット112はある特定の基地局に対して最大通信距離
におけるユーザ局に対応するので、第3の時間スロット
112中に示される遅延106は最長往復伝搬時間を、従っ
て、最長往復ガード時間を表わす。
伝搬遅延時間に加えて、簡素化のため図1に示されて
いない、ユーザ局又は基地局又は両方で受信モードと送
信モードとを切り替える際の遅延も有り得る。典型的な
送受信切り替え時間は約2マイクロ秒であるが、多重通
路に関連するチャンネルリンギング効果のために追加の
割り当てをすることもある。
セルサイズが増大するにつれて、より長い伝搬時間の
ためにTDDガード時間が増加しなければならない。その
ような場合、ガード時間は、特に、より短い往復フレー
ム期間の場合、利用可能な時間スロットのますます大き
い部分を使う。オーバーヘッドのために費やされる時間
のパーセントの増加は、TDDガード時間がセル半径によ
り決まる固定長であるという事実による。一方、実際の
往復フレーム期間はユーザ局の距離により変化する。そ
の結果、セルが大きくなるに従って、ますます多くの時
間が、ユーザ局と基地局との間における実際の情報転送
よりむしろガード時間の形でオーバーヘッドで費やされ
る。
従来のTDDシステムの1つとして、「ユーロピアン・
テレコミュニケーションズ・スタンダーズ・インスティ
テュート(ETSI)」により開発された「ディジタル・ユ
ーロピアン・コードレス・テレコミュニケーションズ
(DECT)システム」がある。DECTシステムでは、基地局
が、複数の時間スロットに分割された長いバーストの
(連続した)データを送信する。各時間スロットは、あ
る特定のユーザ局に関連するデータを有する。ガード時
間の後、ユーザ局は、基地局がユーザ局にデータを送っ
たのと同じ順番に、指定されたグループの連続する時間
スロットで応答する。
現在使用されている別のシステムとして「グローバル
・システム・フォー・モービル」コミュニケーションズ
(“GSM")がある。図4は、ある従来の複数のGSM規格
によるタイミングパターンを示す。これらの規格によれ
ば、基地局とユーザ局との通信が八つのバースト期間40
2に分割される。異なるユーザ局が8局まで、各バース
ト期間402で1局、基地局と通信できる。
GSM規格は2つの異なる周波数帯を必要とする。基地
局は第1の周波数FAで送信し、ユーザ局は第2の周波数
FBで送信する。ユーザ局が或特定のバースト期間402中
に第1の周波数FAの基地局送信405を受信した後、ユー
ザ局は第2の周波数FBへ45MHzの周波数シフトを行い、
ほぼ3バースト期間402後に基地局送信405に応答してユ
ーザ局送信406を送信する。3バースト期間の遅延は、
基地局とユーザ局との間における伝搬時間を考慮に入れ
るのに十分大きいと推定される。
GSMシステムで重要なのは、基地局で受信されたユー
ザ局送信406が適切なバースト期間402にはまることであ
る。さもなければ、隣接したバースト期間402を使用し
ているユーザ局からのユーザ局送信406はオーバーラッ
プする可能性があり、その結果、ユーザ局間の干渉のた
め通信の品質の低下又は通信のロスさえも生じ得る。従
って、各バースト期間402は、基地局とユーザ局との間
の不確実な信号伝搬遅延のためにガード時間407で包含
される。ユーザ局302から実際に受信された信号の時間
を期待受信時間と比較することにより、適応フレーム位
置合わせとして知られている特徴である、適切なバース
ト期間402内に入るように、基地局はその送信タイミン
グを進めるか又は遅らせるようにユーザ局に指令しても
よい。GSMシステム用の適応フレーム位置合わせに関す
る明細はTS GSM 05.10である。
上記GSMシステムの欠点は、このシステムが2つの異
なる周波数帯を必要とすることである。このシステムは
また、比較的に硬い構造を有し、それは一定のセルラー
環境に対するシステムの柔軟性、適応性又は融通性を制
限することがある。
現在使用されている別のシステムは、「ワイド・エリ
ア・カバリッジ・システム(WACS)」として知られてい
る、FDMAとTDMAの両面を用いた狭帯域システムである。
WACSでは、GSMの場合と同様に、2つの全く別な周波数
帯が使用される。一方の周波数帯はユーザ局送信用に使
用され、他方の周波数帯は基地局送信用に使用される。
基地局とユーザ局との間の伝搬時間を考慮に入れるた
め、ユーザ局送信は、対応する基地局送信から1時間ス
ロットの半分だけ片寄っている。標準WACSは、スペクト
ル拡散通信(送信された信号の帯域幅が送信すべきデー
タの帯域幅を超える既知タイプの通信)をサポートせ
ず、比較的硬いとして特徴づけられ得る全体構造を有す
る。
多くのシステムは、ユーザ局が別のチャンネルで情報
を受信しながら基地局へ応答を送信しなければならない
場合があるようなチャンネル構造を有する。同時に送信
及び受信する能力は一般にダイプレクサの使用を必要と
する。ダイプレクサは移動ハンドセット用の比較的高価
なコンポーネント(構成要素)である。
特に大きいセルで時分割デュプレックス送信の利益を
有するが、時間スロット毎に完全な往復ガード時間のオ
ーバーヘッドを有しない融通性又は適応性のあるシステ
ムを提供することが有利であろう。さらに、1つだけの
通信用周波数帯域を必要とする、そのようなシステムを
提供することが有利であろう。さらに、ユーザ局がダイ
プレクサを備えることを要求されない、TDMA又は組み合
わせTDMA/FDMAシステムを提供することとが有利であろ
う。さらに、単一又は多重周波数帯域へ容易に適応で
き、かつ多様な通信環境で使用できる時間フレーム構造
を提供することとが有利であろう。
発明の概要 本発明の1つの態様では、特に大きいセル環境におい
て、時分割多重通信を行う効率的手段を提供する。
1つの実施態様においては、1時間フレームの第1の
部分で、基地局が、通信している各ユーザ局に向けた連
続する複数の基地局送信を出す。単一の集合的なガード
時間が割り当てられ、基地局は第1のユーザ局からの応
答を待つ。ユーザ局はそれから、各受信間に最小限のガ
ード時間だけを挟んで、基地局と同じ周波数で配分され
た時間スロットにおいて、1つづつ応答する。ユーザ局
送信間の干渉を防ぐため、基地局はユーザ局の送信タイ
ミングを進めるか又は遅らせるようユーザ局に指令す
る。
基地局とユーザ局との間の通信を開始するため、各基
地局送信は、スロット対が占有されていないかどうかを
示すヘッダーを設けてもよい。スロット対が空いていれ
ば、ユーザ局はスロット対の指定部分において簡単なメ
ッセージで応答する。スロット対のユーザ局部分は、初
期通信における基地局とユーザ局との不確実な距離を考
慮に入れて、完全往復ガード時間許容値を含む。基地局
は、ユーザ局送信を受信する実際の時間を受信の期待時
間と比較し、ユーザ局がどれくらい遠く離れているか測
定する。その後の時間フレームにおいて、ユーザ局間で
干渉することなく完全な情報メッセージが後で送られる
ように、基地局はユーザ局に対してそのタイミングを必
要に応じて進めるか又は遅らせるように指令してもよ
い。
本発明の別の態様では、基地局送信が同じ周波数帯で
ユーザ局送信と交互になっている。基地局とユーザ局
は、それらの主要データ送信を、例えば、スペクトル拡
散通信信号の同期のため又は電力制御を行うため所望の
箇所で、プリアンブルから始めてもよい。プリアンブル
は、2つのデータ送信間の指定時間間隔において送信し
てもよい。基地局はユーザ局に対して、計算された往復
伝搬時間に基づくタイミングを進めるか又は遅らせるよ
うに指令してもよい。
本発明の別の実施態様では、さまざまな周波数帯が使
用される。例えば、1つの周波数帯を基地局送信用に使
用し、もう1つの周波数帯をユーザ局送信用に使用しう
る。逆方向リンク・ユーザ局送信は基地局送信から所定
量だけ片寄っている。基地局とユーザ局は、主要データ
送信用に指定された時間スロットの前にプリアンブルを
送信し、2つのタイム・アザー・タイム(time other
time)スロット間の指定時間間隔にプリアンブルをイ
ンターリーブしてもよい。プリアンブルは、ターゲット
においてチャンネルサウンディングを行うため、各アン
テナから1つの、複数のバーストで構成してもよい。基
地局はユーザ局に対して、往復伝搬遅延時間の計算に基
づくタイミングを進めるか又は遅らせるように指令して
もよい。
本発明の別の態様では、ユニバーサル・フレーム構造
がTDMA又はTDMA/FDMAシステム用に提供される。レンジ
ング(ranging)特性(性能)を使用した適当なフレー
ム構造を、データ送信、プリアンブル、ガード時間など
の提供を含むタイミング要素から構成してもよい。一般
(包括)的タイミング要素の適切な組み合わせを選択す
ることにより、高層又は低層環境のいずれかにおける様
々な実施形態での動作に適したフレーム構造を構成して
もよい。
複数の(多重)周波数帯動作が可能なデュアルモード
基地局構造も提供される。基地局は低IFディジタル相関
器設計を利用する。
一般的に上記した実施態様の別の変形、改造、詳細及
び改良も本書に開示されている。
図面の簡単な説明 本発明の種々の目的、特徴及び利点は、添付図面と共
に下記の「好ましい実施形態の詳細な説明」を考察する
ことにより、より良く理解され得る。
図1は、基地局側から見た、従来技術のTDDシステム
用の基本的な往復タイミングの図である。
図2は、図1の従来技術のTDDシステムにおける実際
の往復フレーム期間の百分率としての往復ガード時間の
グラフである。
図3Aと図3Bは、通信用セルラー環境のブロック図であ
る。
図4は、従来のGSM基準によるタイミングパターンの
図である。
図5Aは、本発明の一実施形態による、基地局側から見
た、TDD/TDM/TDMAシステムの基本的な往復タイミングの
図である。
図5Bは、基地局304とユーザ局302との初期通信リンク
アップを示すタイミングダイアグラムである。
図5Cは、インターリーブされているシンボル送信フォ
ーマットを使用した図5AのTDD/TDM/TDMAシステムの変形
例を示すタイミング図である。
図5Dは、前方誤り訂正のない、図5Aのシステムの性能
と、前方誤り訂正のある、図5Cのシステムとを比較する
チャートである。
図6は、図5Aの実施形態における実際の往復フレーム
期間の百分率としての往復ガード時間のグラフである。
図7は、全体の往復ガード時間を減らすための変形例
のタイミングプロトコルの図である。
図8Aは本発明の実施形態による基地局のハードウエア
のブロック図である。
図8Bは基地局の変形例の実施形態のハードウエアのブ
ロック図である。
図9は本発明の実施形態によるユーザ局のハードウエ
アのブロック図である。
図10Aは、本発明の別の実施形態によるタイミング・
サブ要素のダイアグラムであり、図10B乃至10Eは、図10
Aのタイミング・サブ要素で表わした時間フレーム構造
のダイアグラムである。
図11Aは、本発明の別の実施形態によるタイミング・
サブ要素のダイアグラムであり、図11B乃至11Dは、図10
Aのタイミング・サブ要素で表わした時間フレーム構造
のダイアグラムである。
図12A−Cは基地局及びユーザ局送信用優先メッセー
ジフォーマットの表である。
図13A−Bは縦続に連結するプリアンブルの構築図を
表し、図13Cはプリアンブル性能のチャート比較を示
す。
図13D−Eはマッチしたフィルタを用いた場合と、ミ
スマッチしたフィルタを用いた場合のプリアンブル性能
の比較である。
図14−17は、本明細書に説明する実施形態の好ましい
特徴を備えた高層と低層無線インターフェースの種々の
性能を比較した図である。
図18は低いIFディジタル相関器のブロック図である。
図19Aは複数周波数で動作可能であり、スペクトル拡
散と狭帯域通信能力の両方を備えた、デュアルモード基
地局のブロック図である。
図19Bは図19Aのデュアルモード基地局での使用するた
めの、好ましい周波数及びパラメータを示す。
好ましい実施形態の詳細説明 本発明は、1つの態様において、時分割多重通信実施
のための効果的手段を提供するもので、広域セル環境に
うまく適合する。発明した実施形態は、例えば、疑似ラ
ンダム符号化シーケンスを用いて通信信号を符号化す
る、符号分割多重アクセス(CDMA)技術、通信信号が異
なった周波数で多重通信化される周波数分割多重アクセ
ス(FDMA)技術、などのスペクトル拡散通信技術を有効
に利用したり、又はCDMAやFDMA、その他の通信技術を組
み合わせて使用可能である。
図3Aは、基地局及びユーザ局を備えた通信システム用
セルラー環境の図である。
図3Aでは、複数個のユーザ局302間での通信用通信シ
ステム301は、通常、セルラーの中心に位置する基地局3
04をそれぞれ備えた、複数個のセル303を含む。各局
(基地局304及びユーザ局302)は通常、受信機と送信機
で構成される。ユーザ局302及び基地局304は、本明細書
で明らかにした時分割多重、又はその他の通信技術によ
る通信が可能である。
図3Bは本発明が動作するセルラー環境図である。図3B
に示すように、地理的地域309は複数個のセル303に分割
される。各セル303に関して、周波数F1、F2、F3と指定
スペクトル拡散コード又はC1からC7までのコードセット
を割り振る。隣接するセル303間での干渉を最小化する
ために、好ましい実施形態では3つの異なった周波数F
1、F2、F3は隣接するセル2つがどれも同一周波数を持
たないように、割り振られている。
セル間の干渉の可能性をさらに減少させるために、異
なる直交スペクトル拡散コード又はC1からC7までのコー
ドセットを、隣接するクラスタ310に示すように割り振
る。7セル繰り返しパターンを形成するのに便利な、7
つのスペクトル拡散コード又は、コードセットC1からC7
を図3Bに示す。スペクトル拡散コード又はコードセット
の数は特定用途によって変化する。特定のセルラー通信
に関する情報の詳細については、ROBERT C.DIXSONの名
で1991年4月8日に出願された、「3セルワイヤレス通
信システム」と題する米国出願シリアル番号NO.07/682,
050及び、GARY B.ANDERSONほかの名で1994年8月1日
に出願された「無線プロトコルを介したPCSポケット電
話・マイクロセル通信」と題する米国出願シリアル番号
NO.08/284,053を参照のこと。本明細書には、これらの
出願内容のそれぞれが本明細書中に全面記載されている
がごとく参照文献として組み込む。
本発明の実施形態において搬送波変調に対するスペク
トル拡散技術の使用は必ずしも必要でないが、図3Bのセ
ルラー環境でこれを使用すると、隣接するセル303に搬
送波周波数F1、F2、F3を配分する際、大変有効な周波数
再使用係数N=3を得ることができる。同一の搬送波周
波数、F1、F2、F3を使用したセル303間での干渉はセル3
03を隔てている距離による伝搬損失、及び同一の搬送波
周波数F1、F2、F3を使用した、セル103のスペクトル拡
散処理ゲインにより減少される。(F1、F2、F3いずれか
の同一周波数を使用する2つのセル303は離れあった2
つのセル303と距離的に同じといえる。)さらに追加的
な干渉隔離方法がCDMAコードセパレーションで提供され
る。図3Bのセルラーアーキテクチャに関連して、TDD又
はTDMAの通信技術も使用できる。
時分割多重を用いた、発明の好ましい実施形態では、
特定の基地局304と通信を行うユーザ局302全てに、F1、
F2、F3いずれかの同一の周波数を使用する。ユーザ局30
2間の干渉は、異なるユーザ局302は同時に送信を行わな
い、又は基地局と同時に送信を行わないことで避けられ
る。基地局304は、それが特定のユーザ局に送信を行う
時間スロットの第1の部分に配置されており、各ユーザ
局302はそれが応答を行う間、時間スロットの第2の部
分に配分されている。このように、基地局304は最初の
ユーザ局302に送信を行い、応答を待ち、最初のユーザ
局302からの応答受信後、第2のユーザ局302に送信を行
い、以後このように通信を続ける。
図1に関して前述のように、ユーザ局302の移動性に
より。無線チャンネルを介した基地局304からユーザ局3
02への通信の伝搬遅延及び、無線チャンネルを介したユ
ーザ局302から基地局304に戻る際の伝搬遅延は予想不能
となっている。このため、基地局304には、特定ユーザ
局302との通信にかかる伝搬遅延の長さが前もって分か
らない。最悪の場合を予想し、現行のTDDシステムで
は、各時間スロット毎に往復ガード時間をもうけ、第2
のユーザ局との通信を開始する前に、第1のユーザ局の
通信が必ず完了するようにしている。
典型的な往復ガード時間はセル半径1キロについて、
6.7ミリ秒である。従って、3キロ半径のセル303につい
ては、20ミリ秒の往復ガード時間が必要である。現行シ
ステムでは、往復ガード時間はユーザ局302が基地局304
から近い、遠いに関わらず、各時間スロット103に適用
される。故に必要な往復ガード時間は、タイミングオー
バーヘッドを増加させ、現行TDDシステムにおけるユー
ザ数を本質的に制限する。
セルサイズが増加するにつれ、より長い伝搬時間を受
け持つため、TDDガード時間が増加する。セル半径とガ
ード時間の関係は次式のように設定できる。
TDDガード時間=2x(セル半径)/(光速) 図2は図1に示すような現行のTDDシステム用の実際
の往復フレーム持続時間(つまり、基地局送信105、伝
搬遅延時間106、ユーザ局送信107に必要な時間量)に対
する往復ガード時間のパーセンテージグラフである。送
信・受信切り換え遅延時間として、4マイクロ秒を加え
ている。図2のグラフは、TDDガード時間がセル半径に
より決定される固定長であり、実際の往復送信時間はユ
ーザ局302の距離に沿って変化するため、セル半径が増
加するにつれ、ユーザ局302と基地局304間での実際の通
信よりもむしろ、ガード時間としてオーバーヘッドで費
やされる時間が増大する。従来のTDDシステムでは、そ
の有効性、特に大型セルでの有効性は往復ガード時間の
結果、損なわれてしまう。
図5Aは本発明において、色々な面での全体往復ガード
時間の削減に向け、TDD/TDM/TDMAシステムの基本往復タ
イミングを、基地局から見て、図示したものである。
図5Aの実施形態では、時間フレーム501は送信部分50
2、集合的ガード時間部分503、受信部分504に分けられ
る。送信部分502は複数個の送信時間スロット510で構成
される。受信部分504は複数個の受信時間スロット511で
構成される。
送信部分502においては、基地局304は複数個のユーザ
局302に送信を行う。これは、時間フレーム501の送信部
分502の送信時間スロット510、それぞれ1回に1つの送
信を行う。集合的ガード時間部分503の間、基地局304は
最後の送信時間スロット510からの最後の基地局送信が
適切なユーザ局302に受信され、ユーザ局からの最初の
ユーザ送信が到着するのを待つ。時間フレーム501の受
信部分では、基地局304はユーザ送信を受信する。これ
は時間フレーム501の受信部分504の受信時間スロット51
1、それぞれ1回につき1つを受信する。
特定の送信時間スロット510及びそれに対応する受信
時間スロット511は、図1に示す時間スロット110、11
1、112に対し、集合的にデュプレックスの時間スロット
アナログを形成するように思われる。図5Aでは、8つの
時間スロット510,511が存在するが、特定の用途の必要
に応じて、時間スロット510,511は8つ以下でも使用可
能である。
基地局304は、好ましくは、各時間フレーム501に1
度、デュプレックス形式で優先的にユーザ局302それぞ
れにメッセージを送受信する。発明の実施形態の1つで
は、最初の送信時間スロット510からの基地局送信を受
けるユーザ局302は、第1の受信時間スロット511におい
て、応答的ユーザ送信を行う最初の局で、第2の送信時
間スロット510からの送信を受けるユーザ局302は、第2
の受信時間スロット511において、応答ユーザ送信を行
う第2の局となり、以後同様となります。この方法で
は、基地局304は、それぞれ別のユーザ局302に向けた、
一連の連続した基地局送信を行い、やはり対応した返信
(応答)順序で、一連の連続したユーザ局送信を受信す
る。
ユーザ局302は基地局送信と同様の順序で返信できる
が、また別の方法として、基地局がヘッダ又はその他の
部分に、別の位置に返信するよう、特定のユーザ局302
に指示するコマンドを入れることもできる。
時間フレーム501で集合的ガード時間部分503は、主に
基地局304が最初のユーザ局302からの応答を待機する間
の、1つの集合的アイドリング時間である。集合的ガー
ド時間部分503は、最後の送信時間スロット510の基地局
送信が、意図されたユーザ局302に、第1のユーザ局302
が応答する以前に届くために必要です。これは、このユ
ーザ局がセルの周辺部に位置する可能性も考慮している
からである。最初のユーザ局302を、集合的ガード時間
部分503の終了以前に応答させてしまうと、その送信が
最後の基地局送信と干渉を起こす可能性がある。従っ
て、集合的ガード時間503は、図1の第3番目の時間ス
ロット112に示す遅延106とほぼ同じ(時間的)期間であ
る必要がある。前述のように、図1の第3の時間スロッ
トは図1のシステムでの最大往復ガード時間を表わす。
しかしながら、図1のシステムと異なり、図5Aの実施形
態では最大往復ガード時間(つまり、集合的ガード時間
部分503)は1つのみしか必要ない。
図1のシステムと同様に、基地局304とユーザ局302が
送信モードから受信モードに、又はその逆に切り換える
ために、わずかな遅延時間のあることに注意する必要が
ある。これらの遅延は各切り換え動作につき、約2マイ
クロ秒である。各時間スロット103でのモード切り換え
を必要とする、従来の図1のシステムと異なり、図5Aの
実施形態では所定の時間フレーム501の間に、送信モー
ドから受信モードへの切り換えは1回しか必要ない。基
地局304はまた、各時間スロット103において、基地局が
ユーザ局の受信モードから送信モードへの切り換えを待
つ必要のある図1のシステムと異なり、図5A実施形態の
時間フレーム501において加算する必要のある遅延時間
は、最初に応答するユーザ局302の受信・送信切り換え
による遅延時間のみです。
図5Aの実施形態では、タイミング構造は、受信部分50
4の間にユーザ局302から出て、基地局304に届くユーザ
局→基地局メッセージがオーバーラップしないよう優先
的に組まれています。もし、各ユーザ局302が、その時
間スロット番号に沿って順方向リンクデータ受信時か
ら、一定のオフセットで逆方向リンク送信を始めると
き、基地局304でメッセージのオーバーラップ及びその
結果生じる干渉が見受けられる場合がある。そのような
ユーザ局から入ってくる送信の干渉を防ぐためには、各
ユーザ局302は、基地局304への自前の両方向伝搬時間の
機能として、下記にさらに説明するように、送信開始タ
イミングにバイアスをかける。こうすれば、時間フレー
ム501の受信部分504において、逆方向リンクメッセージ
はオーバーラップすることなしに、順に基地局304に届
く。タイミングエラーとチャンネルのリンギングを可能
にするために、短縮ガードバンド512が受信時間スロッ
ト511の各ペア間に入っている。これらの短縮ガードバ
ンド512は、図1に参照して説明したように、最大往復
ガード時間よりかなり短い。
送信開始タイミングにバイアスをかけるためには、好
ましい実施形態において、各基地局304に、各ユーザ局3
02への往復伝搬遅延時間を決定する手段が与えられる。
往復タイミング(RTT)測定は、基地局304及びユーザ
局302間の協力的努力の結果として、達成され、ゆえ
に、基地局とユーザ局間の伝搬トランザクションを構成
することが好ましい。RTTトランザクションは基地局304
及びユーザ局302間での通信の初回設定時に行い、その
後必要に応じて行うことができる。RTTトランザクショ
ンから測定された往復時間も、平均化される。
RTTトランザクションにおいては、基地局304は、前も
って決められた遅延時間ΔTで、短いRTT応答メッセー
ジを返すことを指示する、RTTコマンドメッセージをユ
ーザ局302に送信する。前もって決められた遅延時間Δ
Tは、RTTコマンドメッセージの一部として送信される
か、又はシステムパラメータとして、前もってプログラ
ムされる。基地局304は、RTT応答メッセージを受け取る
時間を測定する。それから、基地局304はRTTコマンドメ
ッセージの送信時間、前もって決められた遅延時間Δ
T、及び短いRTT応答メッセージ受信時間に基づいて、
ユーザ局302への伝搬遅延時間を演算する。
一旦、基地局304がユーザ局302に対する伝搬遅延時間
を計算すると、基地局304はユーザ局302にバイアス時間
メッセージを送り、RTTトランザクションで測定された
伝搬遅延時間をユーザ局に知らせるか、又は特定のタイ
ミング調整コマンドを提供する。その後ユーザ局は、バ
イアス時間メッセージに含まれた情報に基づき、送信の
時間を計る。このように、一旦、このような方法でタイ
ミング設定が行われると、基地局304は、ユーザ局302に
周期的にコマンドを出し、送信タイミングを進ませた
り、遅らせたりして、逆方向リンクTDMA時間スロットを
配列する。タイミング調整コマンドに反応するタイミン
グ調整機構は、従来、GSMシステムに採用されている技
術に類似しており、これについては、本明細書中の他の
箇所で一般的な説明を行っている。タイミング調整コマ
ンド制御は、例えばGSM仕様TS GSM05.10に説明されて
いる技術に沿って実施される。GSM仕様TS GSM05.10
は、参照文献として全面的説明がなされているがごと
く、本明細書に挿入される。ユーザ局302からの応答
が、基地局304で受信された後、基地局304は、もし必要
であれば時間フレーム501毎に、ユーザ局送信のタイミ
ングを調整することで、ユーザ局302のタイミングに対
し、閉ループ制御を保持する。
RTTトランザクションでの精密なタイミング測定を行
うには、ユーザ局302と基地局304間の通信を、直接シー
ケンススペクトル拡散モジュールフォーマットを使用し
て、優先的に実施する。他のフォーマットも使用できる
が、RTT測定の精度は落ちる。そのため、ユーザ局302送
信における、タイミングエラー用の短縮ガードバンド
に、より大きな許容値が必要となる。
図5Bは、図5Aのシステムに沿った基地局304とユーザ
局302間の初回の通信リンクアップの例を示す。基地局3
04とユーザ局302間の、初回通信を容易にするため、送
信時間スロット510中の各基地局の送信は、特定のスロ
ットペア510と511が利用可能であるかどうかを示すリン
クメッセージ551に先立って、短いヘッダ550を有するこ
とが出来る。もし、スロットペア510、511が利用可能で
あれば、スロットペア(スロット対)510、511の受信時
間スロット511において、基地局304との通信の確立を希
望するユーザ局302は、短い応答メッセージ562で応答す
る。受信時間スロット511は、少なくとも全往復ガード
時間に、応答メッセージ562を加えた時間分継続し、初
回の通信において、基地局304とユーザ局302間の、最初
の最大距離の不確かさをカバーすべきである。
基地局304は、応答メッセージ562の実際の受信時刻を
受信予想時刻と比較し、ユーザ局302がどのくらい離れ
ているかを決定する。その後の時間フレーム501では、
基地局304はユーザ局302に、必要に応じてそのタイミン
グを進ませたり、遅らせたりするよう命令し、情報全長
がユーザ局302間で、干渉を受けずに送信されるように
する。
ここで、図5Bに表すタイミングプロトコルを、より詳
細に説明する。基地局304との通信の確立を望むユーザ
局302は、各送信時間スロット510の開始時点で、基地局
304から送信されるヘッダ550を聞く。ユーザ局302が、
対応する時間スロットペア510、511が利用可能である、
又は使用されていないことを示すステータスメッセージ
を含むヘッダ550を聞くとき、ユーザ局302は応答メッセ
ージで応答を試みる。ヘッダ550は、遅延時間ΔTを決
定し、ユーザ局302に、その送信開始前に、前もって決
められた遅延時間を示すビットを含むことができる。遅
延時間ΔTは様々な参考事項に関連して測定できるが、
対応する受信時間スロット511に関連づけて測定するの
が好ましい。ユーザ局302は、正確に応答するため、時
間スロット510及び511の相関位置とタイミングを探知す
ることができる方法(タイマーやカウンタなど)を含む
ことが好ましい。
図5Bの例では、遅延時間ΔTは適切な受信時間スロッ
ト511の開始から測定した相対的遅延時間を表す。受信
時間スロット511の配分図を図5Bに示す。適切な受信時
間スロット511では、ユーザ局302は応答メッセージ562
を送信する前に、遅延時間ΔTだけ、送信を遅らせる。
遅延時間ΔTはユーザ局により、エラーの処理やその他
の内部処理的なジョブに利用することが出来る。図5Bは
基地局304が応答メッセージ562の受信を待っているとみ
なすことで説明されるため、基地局304はユーザ局302が
応答メッセージを送信し、応答メッセージ362が実際に
受信されるまでの、伝搬遅延561を理解する。遅延時間
ΔTと応答メッセージ562開始時間の差を測定すること
により、基地局304は伝搬の遅延561を確認できる。
従って、応答メッセージ562は、以前に説明したRTT応
答メッセージの機能を果たしており、基地局304は応答
メッセージ562を受信する際の伝搬遅延561を測定するこ
とで、ユーザ局302に対する適切なタイミングを確認す
る。
伝搬遅延561が一旦決定されると、基地局304はユーザ
局302に望むだけ、そのタイミングを進ませたり、遅ら
せたり命令することができる。例えば、例図5Bにおける
基地局304はユーザ局302に、伝搬遅延時間561に等しい
分だけ、タイミングを進ませるよう命令し、ユーザ局30
2が主に短縮ガードバンド512の丁度終わりに、送信を行
うようにすることができる。こうすれば、ユーザ局302
が最大レンジである場合、タイミング前進コマンドは、
(ユーザ局送信には潜在的な、遅延時間ΔTを含まな
い)ゼロに設定することができる。逆に、ユーザ局302
が基地局に大変近い場合は、タイミング前進コマンドは
与えられたガード時間いっぱい近く(つまり、最大伝搬
遅延時間)に設定する。タイミング前進コマンドは、ビ
ット数、又はチップ数で表すことができるので、ユーザ
局302は、指定のあったビット数又はチップ数だけ、そ
のタイミングを進ませたり、遅らせたりして、応答す
る。
1つの実施形態としては、タイミング前進コマンド
を、秒の分数量(例えば、2マイクロ秒)として表現す
ることも可能である。前述のように、ユーザ局302は既
に開発され、先に説明したGSMシステムに従来使用され
ている技術、又はその他何らかの適切な技術を使用し
て、タイミングを進ませたり、遅らせたりする。遅延時
間をユーザ局302の受信・送信切り換え時間に等しく設
定するのが好ましい実施形態もある。こうすれば、受信
モードから送信モードに切り替わるユーザ局302に関連
した遅延が、RTT測定に含まれない。遅延時間ΔTはま
た、特定のユーザ局302の応答メッセージ562と、他の受
信時間スロット511におけるユーザ局から基地への送信
間でオーバーラップが生じないように、すぐに好ましい
されるべきである。
もし、2つのユーザ局302が同じ受信時間スロット511
において、短い応答メッセージ562を使用して通信送信
を確立しようとする場合、応答メッセージ562はユーザ
局302の基地局304までの距離により、オーバーラップす
ることもあるし、しないこともある。同時応答メッセー
ジ562により、ジャミングの起こる状況もある。もし、
同一の受信時間スロット511において、基地局が2つの
応答メッセージを受信した場合、基地局304はより強力
な通信信号を持ったユーザ局302を有することが好まし
い。
別の方法として、基地局304がバックオフを開始する
か、そうでない場合は特定の用途に適切なように、衝突
を解決しても良い。例えば、基地局304が、各ユーザ局3
02に独自の内部プログラミングパラメータ(例えば、独
自のユーザ識別番号など)に基づいた様々な時間分、各
ユーザ局302をバックオフさせるバックオフコマンドを
出すことができる。もう1つ別の方法として、もし基地
局304が2つの応答メッセージ562を区別することが可能
であれば、基地局304は一方、又は両方のユーザ局302に
異なるスロットペア510、511に再配置するよう指示する
ことができる。
このように、図5A−図5Bのシステムは、ユーザ局302
から送信されたユーザ→基地メッセージが基地局304に
順を追って届き、オーバーラップしないようにするた
め、逆方向リンク送信タイミングを調整する、複合TDD/
TDM/TDMAメッセージ構造の一面を表している。基地局30
4は、TDM技術を使用して、時間フレーム501の送信部分5
02の間に、複数の基地→ユーザメッセージで構成され
る、単一の長いバーストデータ、つまり送信時間スロッ
ト510毎に、1回の基地→ユーザメッセージの送信を行
う。送信部分502の後、基地304は受信モードに切り替わ
る。各ユーザ局302は基地局からの長いバースト送信か
ら、自分に向けられた特定のデータを抽出する。逆方向
リンク送信は、ユーザ局全てが自分に送られたリンクデ
ータを受け取るまで、開始の許可がされない。ユーザ局
302はそれから、基地局304で使用するものと同一の周波
数で、配分された受信時間スロット511において応答
し、各受信間のガード時間512は最小となる。ユーザ送
信間での干渉を避けるために、基地局304はユーザ局302
に必要に応じて送信タイミングを進ませたり、遅らせた
りするよう命令する。
図6は図5A−5Bのシステムの往復ガード時間(つま
り、集合的ガード部分503に短縮ガードバンド512と送信
・受信切り換え遅延時間を加えたもの)を時間フレーム
に対するパーセンテージで表したものである。送信・受
信切り換え遅延時間をカバーするために4マイクロ秒加
算されており、タイミングエラー用に、逆方向リンクTD
MA時間スロットは2マイクロ秒毎に分けられていると仮
定する。図6の例には、4ミリ秒継続する時間フレーム
501が選ばれている。図6のグラフは直径が25マイル近
いセルの場合でも、オーバーヘッドの必要は比較的少な
くてすむことを説明している。図6のグラフはまた、時
間スロット数が増加するにつれ、時間フレーム501毎に
さらに多くの合計時間がユーザ局タイミングエラーに配
分されているが、それにも関わらず、合計オーバーヘッ
ドは25マイル半径のセルの10%以下に押さえられている
ことを示す。
図7は全体の往復ガード時間を削減するため、別の方
法の初回タイミングプロトコルを備えた、TDD/TDM/TDMA
タイミング構造の図である。図5A−5B同様、図7のTDM
部分は基地局送信に関わり、TDMA部分はユーザ局送信に
関わる。
図7の実施形態では、初回の通信確立及びRTT測定用
に、(図5Aで既に表した)集合的ガード部分503を使用
する。図7のアプローチは図5Bに関して述べたアプロー
チとは対照的である。既に述べたように、初回往復タイ
ミングが不確かであるため、各受信スロット511は最大
往復ガード時間(プラス、応答メッセージ長)を越えな
いことが好ましい。図5Bのシステムでは、時間フレーム
501は多数の、比較的短い継続時間の時間スロット511で
構成される。そのため、大変大きなセルについては、初
回の往復時間タイミングが不確かなため、いくつかの受
信時間スロット511をカバーすることができる。そのよ
うな場合、1つのユーザ局302による初回リンクアップ
中に、応答メッセージ562を送信しようとすると、他の
ユーザ局302からのデータリンク送信と干渉し、基地局3
04が受信時間スロット511中に干渉やオーバーラップメ
ッセージを受け取ることになる。
そのような状況を避けるため、図5Bシステムの受信時
間スロットは、先に述べたように、最大往復ガード時間
に応答メッセージ562の継続時間分を加えた合計より長
く継続すべきではない。よって、最大往復伝搬時間は、
図5Bのシステムでの時間スロット数(そしてそれ故に、
ユーザ局数)に最大限を設ける。
図7のシステムは、初回の通信確立に時間フレーム50
1の指定部分を用いることで、この同じ問題を解決して
いる。図7のシステムでは、RTT応答メッセージがオー
バーラップしたり干渉したりする可能性を避けるため
に、そしてさらに多くの時間スロット(特に大型セルに
おいて)を扱う能力を与えるために、(RTTトランザク
ションを含む)初回通信リンクアップは集合的ガード部
分503と時間フレーム501の送信部分502の終わりとの間
のアイドル時間中に行い、必要であればこれに、時間フ
レーム501の受信部分504の初回受信時間スロットを含
む。そのため、集合的ガード部分503は、図7のシステ
ムにおいてはRTT測定及び、基地局304とユーザ局302間
の通信リンクの確立に使用される。
図7のシステムでは、送信時間スロット510は図5Bで
示すヘッダ550に類似したヘッダを構成する。ヘッダは
特定の時間スロット510、511が空きであるかどうかを示
す。もし、時間スロットペア510が空いていれば、通信
の確立を望むユーザ局302は、好ましい通信時間スロッ
トを示すメッセージで応答する。もし、ヘッダを使用し
ない場合は、ユーザ局302はアクセスの一般リクエスト
で応答し、基地局304が、後続する時間フレーム501内
で、ユーザ局302に特定の時間スロットペア510、511を
使用するよう指示する。ユーザ局302によるアクセスの
一般リクエストは、ユーザ局識別子を構成し、基地局30
4がユーザ局302が要請するアクセスに対し、特定のアド
レスをつけられるようにする。
図7のヘッダ550は、遅延時間ΔTを示すコマンドを
含み、この遅延時間後、通信の確立をを望むユーザ局が
その後で応答する。
また別の方法では、このような遅延時間はシステムパラ
メータとして前もってプログラムされているため、ユー
ザ局302は遅延時間ΔTが過ぎるまで、応答を遅らせ
る。基地局送信502の終了を探知し、遅延時間ΔTが経
過するのを待った後、ユーザ局302がRTT応答メッセージ
701又は702を送信する。
もしユーザ局302が基地局304に大変近い場合は、RTT
応答メッセージ701は基地局送信502の終了後、直ちに基
地局304と、おそらく集合的ガード部分503内に現れる。
もしユーザ局302がセル周辺部分近くにある場合は、R
TT応答メッセージ702は特定のシステム定義及びタイミ
ングによって、集合的ガード部分503の終わり頃か、時
間フレーム501の受信部分504の最初の受信時間スロット
511内で、基地局304に現れる。データリンク通信の確立
に使用できる最初の受信時間スロット511は、最大セル
周辺領域にあるユーザ局302からの、応答メッセージの
最大往復伝搬遅延(メッセージ長を含む)のあとで指定
された、第1の受信時間スロット511である。ガード時
間許容値をいくらか加えて、さらに遠方のユーザ局302
からの応答メッセージが、既に通信の確立したユーザ局
302からの逆方向リンク送信に干渉しないようにするこ
とができる。
本明細書中に取りあげる実施形態においては、ヘッダ
550に時間スロットペア510、511の有効性についての情
報が入っている。RTT応答メッセージ701又は702は、ユ
ーザ局302が、どの有効な時間スロットを通信に利用し
たいかを示す時間スロット識別子を備えている。ユーザ
局302は、基地局送信502及びユーザ送信504の双方、又
はどちらかを、一定時間モニタすることで、時間スロッ
トの有効性を決め、このようにして、ユーザ局302が通
信に使用したい、有効な時間スロットペア510及び511を
示す時間スロット識別子を含む、RTT応答メッセージ701
又は702を送信する。これに応答して、送信部分502の第
1の送信スロット510の間に、基地局304は、ユーザ局30
2が通信のために要請した、時間スロットペア510、511
を使用することを承認するコマンド、又は、ユーザ局30
2に対し、通信に別の時間スロットペア510,511を使用す
るよう指示するコマンド、又はユーザ局302対し、基地
局304が話中(ビジー)であることを知らせるコマンド
のいずれかを、発行できる。
もしヘッダが使用されない、もしくはユーザ局302が
時間スロットペア510、511について特定の情報を持たな
い場合でもなお、ユーザ局302はアクセス用一般リクエ
ストとして、RTT応答メッセージ701又は701を送信でき
る。これに応答して、応答部分502の最初の送信時間ス
ロット510の間に、基地局304は、ユーザ局302に特定の
時間スロットペア510、511を通信に使用するよう指示す
るコマンドか、又はユーザ局302に基地局304が話中(ビ
ジー)であることを知らせるコマンドを出すことができ
る。ユーザ局302によるアクセス用一般リクエスト(要
求)はユーザ局識別子で構成されており、基地局304が
アクセスを要請しているユーザ局302に特定したアドレ
スを与えられるようになっている。
図7のシステムの実施形態の1つでは、受信部分504
の第1の受信時間スロット511は、他の時間スロットペ
ア510、511全てが話中(ビジー)でない限り、通信を確
立するため、RTT応答メッセージ701又は702を受信する
ためのみに使用される。ただし、他の時間スロットペア
510、511が全て話中(ビジー)の場合は、最初の受信時
間スロット511は、データリンク通信に使用できる。後
者の場合、もし他の時間スロットペア510、511が、別の
ユーザ局302との通信終了の結果、利用可能となった場
合は、第1の受信時間スロット511を使用しているユー
ザ局302は、利用できる受信スロット511に移される。こ
のようにして、同一の基地局304との通信の確立を求め
る新しいユーザ局302によるアクセスに備えて、第1の
受信時間スロット511を空けておく。
上述した実施形態では、集合的ガード部分503及び、
受信部分504の第1の受信時間スロット511はRTT応答メ
ッセージ701又は、702を受信するために使用されている
ため、集合的ガード時間503と最初の受信時間スロット5
11を加えた長さは、最大往復伝搬時間にRTT応答メッセ
ージ701又は、702の継続時間分を加えたものとほぼ同じ
長さにすべきである。
図7の実施形態の変形例では、集合的ガード部分503
のみが、初回の通信リンクアップ及びRTT応答メッセー
ジ701受信用に使用される。この実施形態における、最
大の受信時間スロット511は、その目的には使用されな
い。このバリエーションにおいては、集合的ガード部分
503の長さは、最大往復伝搬時間に、RTT応答メッセージ
701の継続時間を加えた合計ににほぼ同じにすべきであ
る。
RTT応答メッセージ701又は702を基地局で受け取った
後、基地局304の応答方法は、特定のシステムプロトコ
ルにより異なる。前述したように、基地局304はヘッダ5
50を用いて送信できるが、必ずしもヘッダが必要という
わけではない。一方、ユーザ局302は特定の時間スロッ
トリクエストをつけても、つけなくても、RTT応答メッ
セージ701又は702で応答できる。そして、RTT応答メッ
セージ701又は702の受信には、第1の受信時間スロット
511を使用しても、しなくても構わない。従って、基地
局304の応答の仕方は、システムに特有の構造により異
なる。本明細書に説明する特定の実施形態は、本発明の
範囲に入る、基地局・ユーザ局の最初の通信プロセスを
制限することを意図するものではない。
もし第1回目の受信時間スロット511を、集合的ガー
ド部分503と共に、RTT応答メッセージ701又は702の受信
に使用する場合、基地局304は、時間フレーム501に直ち
に後続する送信部分502の第1の送信スロット510におい
て、初回通信応答メッセージを使用して、RTT応答メッ
セージ701又は702に応答できる。基地局304は、初回通
信のサポート用に、特定の送信時間スロット510(すな
わち、第1の送信時間スロット510)を使用できる。
もしRTT応答メッセージ701又は702が、ユーザ局302が
通信に使用することを望む特定の時間スロットペア51
0、511を識別すれば、その時、基地局304はユーザ局
に、すぐ次ぎの時間フレーム510にある、指定された送
信時間スロット510のヘッダ550か、又はそのデータメッ
セージ部分551、又は双方により応答することができ
る。もし2つのユーザ局302がRTT応答メッセージを送
り、同一の時間スロットペア510、511における通信の開
始を要請した場合は、基地局304は指定された送信時間
スロット510のヘッダ550において、応答を送り、2つの
ユーザ局の一方を好ましいし、他方のユーザ局302に
は、異なる時間スロットペア510、511を使用するか、又
は一定時間バックオフするように指示する。さらに基地
局304は、同じ時間フレーム501において、指定された送
信時間スロットのデータメッセージ部分551において、
所望のユーザ局302に向けたデータメッセージを送信す
る。
もし、2つのユーザ局302が同時に基地局304にアクセ
スしようとした場合、(つまり、同じ時間フレーム501
内で)基地局304はより強力な信号を持ったユーザ局の
ほうを好ましいする。
別の方法として、基地局304はバックオフ手順を開始
するか、そうでない場合は特定の用途に適するように、
衝突を解決する。例えば、基地局304は各ユーザ局302に
独自の内部プログラミングパラメータ(例えば、独自の
ユーザ識別番号など)に基づき、各ユーザ局302を様々
な期間バックオフさせるバックオフコマンドを出すこと
ができる。
もう1つ別の方法として、基地局304は一方、又は両
方のユーザ局302に別の時間スロット510、511に移るよ
う指示することもできる。もし応答メッセージ701、702
それぞれが異なった時間スロット識別子を含んでいる場
合は、(ユーザ局302が、例えば基地局ヘッダ550からな
どで、どの時間スロットが空いているかについての情報
を有しているものと仮定して)、応答メッセージ701、7
02が相互干渉で崩壊していないことを前提に、基地局30
4は両ユーザ局302と、同時に通信を開始することができ
る。(相互干渉におけるメッセージの崩壊は、例えば、
別々のユーザ局302の基地局304からの距離が同じ場合な
どに起こりうる。) 図5Bの実施形態と同様に、図7の実施形態でも、基地
局304はRTT応答メッセージ701又は702を使用して、これ
を受信する際の伝搬遅延を測定することにより、ユーザ
局302の適切なタイミングを確認できる。通信の確立を
望むユーザ局302は、基地局送信502を受信後応答メッセ
ージ701又は、702の送信を遅延時間ΔTだけ遅らせる。
基地局304は、基地局送信502の終了から、応答メッセー
ジ701又は702の実際の受信時間までの往復伝搬遅延を、
遅延時間ΔTを考慮して測定することで、ユーザ局302
から基地局304への伝搬遅延を決定する。
伝搬遅延時間が一旦決定されると、基地局304はユー
ザ局302に通信に使用される適切な時間スロットペア51
0、511に関連して、望むだけタイミングを進ませたり、
遅らせたりするようにコマンドを出すことができる。例
えば、基地局304はユーザ局302に、往復伝搬時間に等し
いだけ、そのタイミングを進ませるように命令して良
い。そうすれば、ユーザ局302は主に、短縮ガードバン
ド512の丁度最後に送信できる。ユーザ局302は、例え
ば、前述のGSMシステム用に開発され、従来的に使用さ
れている技術を用いるか、何か別の適切な手段で、タイ
ミングを進ませたり、遅らせたりすることもできる。
図7における時間遅延は、基地局304の送信・受信切
り換え時間と、ユーザ局302の送信・受信切り換え時間
の、どちらか長いほうに等しくなるように設定するのが
好ましい。これはもし、応答するユーザ局302が基地局3
04の極端に近くに位置している場合、ユーザ局302が受
信モードから送信モードに切り替わる際の遅延時間は、
RTT測定に含まれていないことを確認し、ユーザ局302に
適切な処理時間を与えるためである。通信の確立を望む
ユーザ局302が、一旦基地局送信502の終了を探知する
と、ユーザ局302は、干渉の恐れなしに、遅延時間ΔT
の直後に、応答メッセージ562の送信を開始してよい。
というのは、応答メッセージ562が、他のユーザ局302に
よる順方向リンク受信との干渉を引き起こすために、外
部への放射状の順方向リンクメッセージに追いつくこと
は、物理的に可能ではないためである。
図8Aは本発明に係る基地局304のハードウエアブロッ
ク図である。図8Aの基地局304はデータインタフェース8
05、タイミングコマンド装置806、送信機807、アンテナ
808、受信機809、モード制御810、TDD状態制御811、伝
搬遅延計算機812で構成される。
図8Aのシステム時間制御は、TDD状態制御装置811によ
って行なわれる。TDD状態制御装置811は、TDDシステム
の同期動作を保持するための適切な手段、例えばカウン
タやクロック(同期)回路を備えている。それによっ
て、TDD状態制御装置811は、時間フレーム501とその構
成部品(送信時間スロット510、受信時間スロット511、
短縮ガードバンド512、及び集合ガード部分503を含む)
の持続期間のタイミングを正確にとる。
TDD状態制御装置811は、基地局制御装置、集合制御装
置、又は関連のネットワークに配置できるようなシステ
ムクロックと時々同期させて、ゾーン、又はクラスタに
おいて基地局同士をグローバルに同期させることができ
るようになっている。
モード制御装置810は動作の送信モードと受信モード
のいずれかを選択する。モード制御装置810はTDD状態制
御装置811からの情報を読取り、それらのいずれが適切
なモードかを決定する。例えば、TDD状態制御装置811の
状態ビットが示すように、送信部分502の端部におい
て、モード制御装置810は送信モードから受信モードへ
とモードの切り換えをすることができる。TDD状態制御
装置811の状態ビットが示すように、受信部分504の端部
において、モード制御装置810は受信モードから送信モ
ードへとモードの切り換えを行なうことができる。
送信モードの間、送信しようとするデータはデータバ
ス813からデータインタフェース805に提出される。デー
タインタフェース805は送信しようとするデータをタイ
ミングコマンドユニット806へ提出する。具体的には、
タイミングコマンドユニット806は、送信しようとする
データをフォーマットして、必要な場合は、タイミング
調整コマンド815を含める。タイミングコマンドユニッ
ト806によるデータ出力は、図5Aに示した送信部分502の
ような形式にすることができ、これによって各ユーザ局
302へ送られるデータは適切に分離される。
タイミングコマンドユニット806の出力を送信装置807
に送り、該送信装置は通信用にデータを変調し、適切な
送信時間スロット510の各ユーザ局302に向けたデータを
送信する。送信装置807は、モード制御装置810から、又
は直接TDD状態制御装置811から必要なタイミング情報を
得る。送信装置807は、公知のスペクトル拡散変調装置
から構成されてもよい。データは送信装置807によって
アンテナ808から送信される。
ユーザ局302は送信されたデータを受信し、ユーザ局
から基地局への回答メッセージを作成して、返信の順番
においてこれを送信する。回答基地局304からの受信
と、応答メッセージの作成とを行なうユーザ局302の構
造は図9に示してあり、これについては以下説明する。
ユーザ局302からのメッセージは受信時間スロット511に
おける基地局304に現われる。
送信モードから受信モードへの切り換えの後、アンテ
ナ808を用いてユーザ局302からのデータを受信する。ア
ンテナ808は1つだけ図8Aの実施形態に示してあるが、
送信・受信用の別々のアンテナを用いてもよいし、また
アンテナダイバーシチの利点を発揮させるために複数の
アンテナを用いてもよい。アンテナ808は受信装置809に
接続されている。受信装置809は、復調装置か、スペク
トル拡散相関装置か、又はその両方を備えたものであっ
てもよい。復調されたデータをデータインタフェース80
5へ送ってから、データバス813に送る。復調されたデー
タは伝送遅延計算機812にも送られ、この演算器で伝送
遅延時間を算出してRTTトランザクションを行なう。
動作時、タイミングコマンドユニット806は、タイミ
ング調整コマンド、例えば時間期限T(これに初期往復
タイミングトランザクションで使用される遅延期間ΔT
を含めても、含めなくてもよい。)をユーザ局302に時
間期間Tと等しい時間量だけその応答の送信を遅らせる
よう指示する送信時間スロット510に挿入する。タイミ
ング調整コマンドは、適切な送信時間スロット510にお
いて送られる基地局からユーザ局へのメッセージの指定
位置に置いてもよい。例えば、タイミング調整コマンド
は、ヘッダ550か、送信時間スロット510のデータメッセ
ージ部分551のどちらかに置いてもよい。初期の通信リ
ンクアップにおいては、タイミング調整コマンドは、ユ
ーザ局302の受信/転送切り換え遅延時間に合わせて設
定するのが好ましく、設定後、算出した伝送遅延時間に
基づき調整する。
タイミング調整コマンドを受信するユーザ局302は、
コマンドにより指定された時間の量だけその応答の送信
を遅らせる。ユーザ局302により送信された応答メッセ
ージは受信装置809に受信され、伝送遅延計算機812へ送
られる。伝送遅延計算機812は、TDD状態制御装置811か
ら正確なタイミング情報を得るため、ユーザ局302から
送られた応答メッセージの空中伝送遅延を正確に決定で
きる。具体的には、伝送遅延は、ユーザ局302からの応
答メッセージを実際に受け取った時間と、正確な受信時
間スロット511の開始後の時間T(これに、このような
遅延を各ユーザ応答にプログラムしている場合は、遅延
期間ΔTを加算する)と等しい時間の量との時間差とし
て算出してもよい。
好ましい実施形態としては、この後、伝送遅延計算機
812によってこのユーザ局302に対する新しいタイミング
調整コマンド815を算出するのがよい。この新しいタイ
ミング調整コマンド815は、次の時間フレーム501のユー
ザ局302からの応答メッセージが短縮ガードバンド512の
端部で開始し、どんな他のユーザ局302からの応答メッ
セージともオーバーラップすることのないものとするの
が好ましい。例えば、新しいタイミング調整コマンド81
5は、このユーザ局302のための算出された往復伝送時間
と等しくなってもよい。
タイミング調整コマンド815を必要な限り頻繁に更新
して、基地局304とすべてのユーザ局302間の通信を十分
な品質のものにすることができる。従って、伝送遅延計
算機812に個々のユーザ局302に対する算出したタイミン
グ調整コマンド815を記憶させておくのが好ましい。ユ
ーザ局302が基地局304に近付くにつれてタイミング調整
コマンド815は増加するのに対して、ユーザ局302が基地
局304から遠ざかるにつれてタイミング調整コマンド815
は減少する。従って、動的には、ユーザ局302のタイミ
ングを進ませるか、遅らせて、基地局304とユーザ局302
間の進行中の通信は、ユーザ局302から受信したユーザ
局から基地局への応答メッセージをオーバラップするこ
とで中断されることはない。
図8Bは、基地局304の別の実施形態のハードウエアの
ブロック図である。図8Bの基地局は図8Aの基地局と類似
のものであるが、開始カウンタコマンドと停止カウンタ
コマンドは以下のようにして用いる点が異なっている。
送信装置807から基地局への送信が開始すると、開始カ
ウンタコマンド830は送信装置807から目標のユーザ局30
2のTDD状態カウンター制御装置811へ送られる。受信装
置809が目標ユーザ局302からの応答を受信すると、ユー
ザ局は停止カウンタコマンド831を目標ユーザ局302のTD
D状態制御装置811へ送る。カウンタに記憶された値は往
復伝送遅延時間である。基地局304と接触状態にある各
ユーザ局302には別のカウンタを用いてもよい。
図9は本発明の一実施形態のユーザ局302のハードウ
エアブロック図である。図9のユーザ局302は、データ
インタフェース905と、タイミングコマンドインタプリ
タ906と、送信装置907と、アンテナ908と、受信装置909
と、モード制御装置910と、TDD状態制御装置911とを備
える。
図9のシステムに対するタイミング制御はTDD状態制
御装置911によって行なう。TDD状態制御装置911はTDDシ
ステム内のユーザ局302の同期操作を保持するための適
切な手段、例えばカウンタやクロック回路を備えてい
る。それによって、TDD状態制御装置911は、送信時間ス
ロット510と、受信時間スロット511と、短縮ガードバン
ド512と、集合的ガード部分503とを含む時間フレーム50
1とその構成部品の持続時間に対して正確なタイミング
を取る。
モード制御装置910は動作の送信モードと受信モード
のどちらかを選択する。モード制御装置910はTDD状態制
御装置911からの情報を読み取ってどのモードが適切か
を決定する。例えば、モード制御装置910は、TDD状態制
御装置911の状態ビットに応えて、時間フレーム501の送
信時間スロット510が適切な間は、モードを受信モード
へ切り換えることができる。モード制御装置910は、TDD
状態制御装置911の状態ビットに応じて、受信時間スロ
ット511が適切な間はモードを送信モードに切り換える
ことができる。他の時点では、モード制御装置910は、
休止(停止)モードを保持するか、基地局304からの送
信をモニターするために受信モードを保持するかして近
くの他の基地局304の活動を、或るいは他の目的のため
にモニターする。
送信モード中は、送信しようとするデータをデータバ
ス913からデータインタフェース905へ提出する。データ
インタフェース905は、送信しようとするデータを送信
装置907へ送り、該送信装置はデータを通信用に変調し
て、適切な受信時間スロット511におけるデータを送信
する。送信装置907は、モード制御装置910からか、直接
TDD状態制御装置911から必要なタイミング情報を得る。
送信装置907には公知のスペクトル拡散変調器が設けて
あってもいいが、必ずしも必要ではない。データを送信
装置907によってアンテナ908から送信する。
基地局304は、送信されたデータを受信し、必要に応
じて基地局からユーザ局への応答メッセージを作成し
て、このメッセージを適切な送信時間スロット510に送
信する。
受信モードでは、アンテナ908を用いて基地局304から
のデータを受信する。図9の実施形態では単一のアンテ
ナ908が示されているが、別々のアンテナを用いて送信
や受信をしたり、複数のアンテナを用いて種々の用途に
役立てればよい。アンテナ908は受信装置909に接続され
ている。受信装置909は、復調器か、スペクトル拡散相
関器か、その両方を設けたものであってよい。復調され
たデータは、データインタフェース905へ送られ、その
後すぐデータバス913に送られる。復調されたデータ
は、タイミングコマンドインタプリタ906にも送られ、
そこで基地局304から受信したタイミング調整コマンド
が加えられる。
動作時、タイミングコマンドインタープリタ906は、
基地局304から受信したデータを分解してタイミング調
整コマンドを決定する。タイミング調整コマンドが算出
された往復伝送(RTT)時間と均等の時間Tを備えてい
るとした場合、タイミングコマンドインタープリタ906
は、適当な時間(次の時間フレーム501の開始頃)にTDD
状態制御装置911のクロックそして/又はタイマーをリ
セットして、そのタイミングのグローバルな位置合わせ
を再び行なってもよい。タイミング調整コマンドが時間
量Tだけタイミングを進めよという命令である場合は、
タイミングコマンドインタープリタ906は、現時間フレ
ーム501が経過する直前の時間期間TにおいてTDD状態制
御装置911をリセットすることができる。タイミング調
整コマンドが時間量Tだけタイミングを遅らせよという
命令である場合は、タイミングコマンドインタープリタ
906は現時間フレーム501の経過直後の時間期間Tにおい
てTDD状態制御装置911をリセットしてもよい。
上述のように、タイミング調整コマンドは、ユーザ局
302がそのタイミングを進めたり、遅らせたりしなけれ
ばならないビット、又はチップの数で表現してもいい
し、またコンマ以下のタイミング単位(例えば、ミリ
秒)で表現してもよい。
或いは、タイミングコマンドインタープリタ906は、
内部タイミング調整変数を保持することにより、デルタ
変調技術を用いることができる。タイミング調整コマン
ドを基地局304から受信するたびに、内部タイミング変
数を更新する。タイミング調整コマンドがタイミングを
進めよという命令である場合は、タイミング調整変数は
時間量Tだけ減少される。タイミング調整コマンドがタ
イミングを遅らせよという命令である場合は、タイミン
グ調整変数は時間量Tだけ増加される。基地局タイミン
グと同期させるためには、タイミング調整変数をTDD状
態制御装置511の出力に加えてもよいし、タイミング調
整変数を送信機907と受信機909に直接送って、それに応
じてそれらの機器がその動作のタイミングを変更するよ
うにしてもよい。
タイミングコマンドインタープリタ906は、時間期間
から時間期間までの要求された送信タイミングの変更を
積分し、それに基づいてユーザ局302の送信のタイミン
グを調整する第1のオーダトラッキング回路を備えたも
のであってもよい。
図5Cは、基地局から見たタイミング図で、インターリ
ーブされたシンボル送信フォーマットを用いて図5AのTD
D/TDM/TDMAシステムの変形態様を示している。図5Cで
は、時間フレーム570を送信部分571と、集合的ガード時
間部分576と、受信部分572とに分割しており、図5A又は
図7に類似している。送信部分571の間は、基地局304は
複数の送信時間スロット574において複数のユーザ局302
へ送信する。各送信時間スロット574では、基地局304
は、単一のユーザ局302宛のメッセージを送信しない
で、各ユーザ局302に対する副メッセージ589(又は、受
信時間スロットが満杯でない場合は一括ポーリングか、
他の機能に対する副メッセージ589)を含んだインター
リーブされたメッセージ578を送信する。従って、ユー
ザ局302は各送信時間スロット574からの全入力メッセー
ジの一部を受信して、送信部分571全体にわたって聞き
取り、時間フレーム570に対するそれらのメッセージ全
体を得るようにしなければならない。
詳述すると、図5Cで示すように、送信送時間スロット
574は複数の副メッセージ589、好ましくは各受信時間ス
ロット575に対して1つの副メッセージ(従って、各潜
在的なユーザ局302に対して1つの副メッセージ(サブ
メッセージ))を備えている。例えば、16の送信時間ス
ロット574と、16の受信時間スロット575がある場合、各
送信時間スロット574は、16の副メッセージ589(589−
1、589−2、...589−16という順に表わされる)を備
えていることになる。各副メッセージ589は、同じ数の
シンボル、例えば40のシンボルを備えていることが好ま
しい。第1の副メッセージ589−1は第1のユーザ局302
に対応し、第2の副メッセージ589−2は第2のユーザ
局302に対応し、このようにして最後の副メッセージ589
−16に到る。ユーザ局302は、第1の送信時間スロット5
74の適切な副メッセージ589からの入力メッセージの一
部を、次に第2の送信時間スロットの適切な副メッセー
ジ589からの入力メッセージの一部をという風にして、
最後の送信時間スロット574(ここでユーザ局302はその
メッセージの最後の部分を受信する)まで読み取るので
ある。
各送信時間スロット574においては、プリアンブル577
はインターリーブメッセージ578に先行する。プリアン
ブル577はユーザ局302が同期するのを助けるもので、ス
ペクトル拡散コードを備えたものであってもよい。プリ
アンブル577は各送信時間スロット574に現われ、送信部
分574の至る所に拡散するため、ユーザ局302はレイク受
信機(例えば同期化)を設定するのに役立つチャンネル
検索の動作、そして/又は選択ダイバーシチを裏付ける
ことができる。ユーザ局302が送信部分全体にわたるそ
の情報を得ることから、比較的短い期間の送信部分571
にのみ影響する突然のフェージング又は干渉に対する通
信路の検出が低下する。従って、干渉又はフェージング
が特定の送信時間スロット574(例えば、第2の送信時
間スロット574)の情報を台無しにした場合でも、ユー
ザ局302はこのような干渉やフェージングを受けること
なく受信した15の副メッセージ589を保持していよう。
前方エラー訂正技術を採用することにより、ユーザ局
302は誤って受信した1つ以上の副メッセージ(サブメ
ッセージ)589を修正することができる。好ましい順方
向訂正技術はリードソロモン符号化技術を用いる。これ
は公知のアルゴリズムによって生成が可能である。訂正
可能なエラー副メッセージ589の数は等式INT[(R−
K)/2]で与えられる。但しR=バースト期間にわたっ
てユーザ局302に送られるシンボルの数、K=トラフィ
ック情報に用いられるシンボルの数(すなわち、非誤差
訂正)及び、INTはもっとも近い整数を切り捨てる機能
を表わしている。従って、リードソロモン符号の場合、
R(N、K)=R(40、31)、最大INT[(40−31)/
2]=4までは、誤差メッセージ589は訂正可能である。
特定のシンボルインターリービング配列は図5Cに示さ
れているが、他のシンボルインターリービング技術、例
えば、対角線(ダイアゴーナル)インターリービングを
用いてもよい。
ユーザ局302は図5A又は図7に関連させて説明したの
とほぼ同じように逆方向リンクにわたって応答する。従
って、ユーザ局302は受信部分572の指定された受信時間
スロット575においてユーザ送信を以て応答する。受信
時間スロット575はプリアンブル579とユーザメッセージ
580とを備えている。受信時間スロット575は短縮ガード
時間573により分離され、レンジングを用いてユーザ局3
02に対し前述のようにタイミングを進めるか遅らせるか
の命令をすることができる。
図5Dは、図5Aによる特定のTDD/TDM/TDMAシステム(前
方エラー訂正をしていない)と、図5Cによる特定のシス
テム(前方エラー訂正した)の性能を比較をした図であ
る。図5Dは信号とノイズの比率(Eb/No)(単位:dB)に
対するフレームエラー確率を表わしている。図5Dには、
それぞれ異なるレイクダイバーシチチャンネルL(すな
わち、分解可能な複数パス)に対するそれぞれのプロッ
トが示されている。図5Dの実線のプロットは、前方エラ
ー訂正していない図5Aシステムの性能を表わしているの
に対して、点線のプロットは、リードソロモンの前方エ
ラー訂正した図5Cシステムの性能を表わしている。従っ
て、図5Dは、インターリーブのシンボル送信と前方エラ
ー訂正による図5Aシステムのフレームエラー確率の実質
的な減少を示している。
基地局と複数のユーザ局間の通信を行なうための時間
フレーム構造とその関連のタイミング構成部品の他の実
施形態が図10A−Eに示されている。図10Aは時分割デュ
プレックス方式に使用される所定のフォーマットを有す
るタイミングサブ要素の図である。図10Aで示した3つ
のタイミングサブ要素は、時分割デュプレックスフレー
ム構造、例えば図10B−Eで示したフレーム構造を構成
するのに用いることができる。図10A−Eに従って構成
されるシステムは、通信にスペクトル拡散を用いてもよ
いが、スペクトル拡散は特に必要でない。しかしなが
ら、以下の説明はスペクトル拡散技術を用いることを想
定したものである。本実施形態には、チップレート5MHz
が好ましい。
図10Aには、基地局タイミングサブ要素1001と、ユー
ザデータリンクタイミングサブ要素1011と、レンジング
タイミングサブ要素1021が示されている。これらのサブ
要素1001、1011、1021のそれぞれに対して、以下詳述す
るように、タイミング基地局304から見たもので、ユー
ザ局302の初期レンジがレンジングタイミングサブ要素1
021に対してゼロになっている。
基地局タイミングサブ要素1001は、基地局プリアンブ
ル間隔1002と、基地局メッセージ間隔1002、基地局メッ
セージ間隔1003、及び送信/受信切り換え間隔1004から
成っている。基地局プリアンブル間隔1002は、長さが56
チップであってもよい。基地局メッセージ間隔1003は、
長さが205チップであってもよい(又は、32−ary符号化
を用いた場合は、ほぼ1312チップ)。好ましい32−ary
コード化技術においては、5データビットの各シーケン
スは、長さが32チップの単一スペクトル拡散コードで表
わす。5データビットの可能なかぎりすべての組合せを
表わすには、スペクトル拡散コードの数は32で、それぞ
れ同じ数のチップ(例えば、32チップ)である。1セッ
ト32スペクトル拡散コードから、個々のスペクトル拡散
コードに対して選択的に連続組合わせを行なって、基地
局メッセージ間隔1003における通信を構成する。基地局
メッセージ間隔1003は、全体の205ビットに対して、ト
ータルが最高41の5−ビットデータシーケンスを備えて
いる。従って、基地局メッセージ間隔1003における通信
は一連のスペクトル拡散コードが最高41個を備えたもの
であってもよく、この場合、全体で1312チップに対して
各コードは1セット32のスペクトル拡散コードから選択
される。
32−aryスペクトル拡散コード化技術を用いた図10A−
Eの本実施形態のシステムについて説明するが、特定の
システムの要求に合わせて、他のM−aryコード化構成
(例えば4−ary、16−aryなど)を含めた他のスペクト
ル拡散技術を用いてもよい。
送信/受信切り換え間隔1004は、基地局304による送
信モードから受信モードへの切り換えを可能とするほ
ど、又は、実施形態によっては、受信モードから送信モ
ードへのユーザ局302のスイッチングを可能とするほど
十分な長さの時間を選択することができる、例えば、長
さが2ミリ秒であってもよい。
ユーザデータリンクタイミングサブ要素1011と、レン
ジングタイミングサブ要素1021は通常それぞれ1つ以上
のユーザ局302による送信を行なう。以下さらに詳細に
説明するように、これらのタイミングサブ要素1011、10
21は、タイミングサブ要素1011又は1021の第1の部分に
おけるデータメッセージ又はレンジングメッセージを第
1のユーザ局302で送信するか、又はタイミングサブ要
素1011又は1021の後部分における制御パルスプリアンブ
ルを第2のユーザ局302で送信するようになっている。
以下さらに詳述するように、制御パルスプリアンブル
は、通常基地局304が第2のユーザ局302に対し一定の機
能(例えば、出力制御)を果たすことができるようにす
る。
ユーザデータリンクタイミングサブ要素1011は、デー
タリンクプリアンブル間隔1012と、ユーザメッセージ間
隔1013と、ガードバンド1014と、送信/受信切り換え間
隔1015と、第2のプリアンブル間隔1016と、アンテナ調
整間隔1017と、第2のガードバンド1018と、第2の送信
/受信切り換え間隔1019とから構成されている。プリア
ンブル間隔1012、1016は、それぞれ長さが56チップであ
る。ユーザメッセージ間隔1013は、基地局タイミングサ
ブ要素1001に関して上で説明した32−aryスペクトル拡
散コード化技術を用いて、長さが205ビット又は1312チ
ップとしてもよい。ガードバンド1014、1018は、それぞ
れ長さが102.5チップとしてもよい。送信/受信切り換
え間隔1015、1019は、それぞれ事情に応じて、送信モー
ドから受信モードへ、又は受信モードから送信モードへ
の切り換えを可能とするのに十分な時間間隔であっても
よい。アンテナ調整間隔1017は、特定のアンテナビーム
の選択を示す、又は基地局302での指向性アンテナの角
度に合わせて微調整することができる、又は基地局302
にそのような構成になっている場合に1つ以上のアンテ
ナを選択することができるような十分な時間間隔であっ
てもよい。
レンジングタイミングサブ要素1021は、レンジングプ
リアンブル間隔1022と、ユーザレンジングメッセージ間
隔1023と、レンジングガードバンド1024と、送信/受信
切り換え間隔1025と、第2のプリアンブル間隔1026と、
アンテナ調整間隔1027と、第2のガードバンド1028と、
第2の送信/受信切り換え間隔1029とから構成されてい
る。プリアンブル間隔1022、1026は、それぞれ長さが56
チップであってもよい。ユーザレンジングメッセージ間
隔1023は、基地局タイミングサブ要素1001に関連して上
で説明した32−aryスペクトル拡散コード化技術を用い
て長さが150ビット、又は960チップとしてもよい。レン
ジングガードバンド1024は、長さが454.5チップであっ
てもよい。他のガードバンド1028は、長さが102.5チッ
プであってもよい。送信/受信切り換え間隔1025、1029
はそれぞれ、これに応答して、送信モードから受信モー
ドへ、又は受信モードから送信モードへの切り換えが適
切にできるほど十分な時間間隔であってもよい。アンテ
ナ調整間隔1027は、特定のアンテナビームを選択するた
めのデータシンボルを送信することができる、又は基地
局302で指向性アンテナの角度に合わせて微調整ができ
る、又は基地局302がそのような構成になっている場合
は1つ以上のアンテナを選択できるほど十分な時間間隔
であってもよい。
基地局タイミングサブ要素1001は、全体の長さが1400
チップであってもよい。各ユーザデータリンクタイミン
グサブ要素1011とレンジングタイミングサブ要素1021の
それぞれの全体の長さは1725チップであってもよい。例
示したこれらの特定値に対しては5MHzのチップレートが
想定される。
図10Bは、図10Aで示したタイミングサブ要素を用いた
固定時分割デュプレックスフレーム構造(又は、ゼロオ
フセットTDDフレーム構造)に関するタイミング図であ
る。図10Bと、以下説明する図10C−Eのフレーム構造は
基地局304から見た図である。
図10Bでは、時間フレーム1040は、複数の時間スロッ
ト1041から成っている。時間スロットは、便宜上TS1、T
S2、TS3といったような順番で示している。各時間スロ
ット1041は、基地局タイミングサブ要素1001と、ユーザ
データリンクタイミングサブ要素1011又はレンジングタ
イミングサブ要素1021とから構成されている。図10Bの
フレーム構造は、レンジングタイミングサブ要素1021を
サポートしているのに対して、図10Bのシステムにおけ
る通信(固定フレーム構造と示してもよい。)は、通常
ユーザデータリンクタイミングサブ要素1011を用いたも
のになろう。
時間スロットTS1、TS2、TS3などの指定開始点は、図1
0Bのフレーム構造においてはある程度任意のものであ
り、またいくつかの他の実施形態はここで説明するよう
なものであると云ってもよい。従って、フレーム構造
は、システムの動作を本質的に変えないで各時間スロッ
トがユーザタイミングサブ要素1011又は1021の開始時
に、又はプリアンブル間隔1016の開始時に、又はいかな
る特定のタイミング間隔の開始時又は終了時でも開始す
るというように定義することができる。
動作時、基地局304は、各時間スロット1041の基地局
タイミングサブ要素1001の一部として、通信設定をした
順番にユーザ局302へ送信する。従って、基地局304は、
プリアンブル間隔1002においてはプリアンブルを、基地
局メッセージ間隔1003においては基地局からユーザ局へ
のメッセージを送信する。送信/受信切り換え間隔1004
においては、基地局304は送信モードから受信モードへ
の切り換えを行なう。同じように、ユーザ局302は、送
信/受信切り換え間隔1004においては受信モードから送
信モードへの切り換えを行なう。
第1の時間スロットTS1では、基地局メッセージ間隔1
003において送信される基地局からユーザ局へのメッセ
ージは、第1のユーザ局M1に向かうが、これは流動的で
あってもよい。送信/受信切り換え間隔1004の後に、第
1のユーザ局M1は、データリンクプリアンブル間隔1012
においてはプリアンブルを以て、ユーザメッセージ間隔
1013においてはユーザ局から基地局へのメッセージを以
て応答する。初期の通信設定時に適切なタイミングを設
定するのが好ましく、ユーザ局、例えば第1のユーザ局
M1からの送信は、基地局304からのタイミング調整コマ
ンド、例えば、図8−9や他のものに関連させて説明し
たタイミング調整コマンドによって、基地局304で見ら
れるような時間に合わせて保持するようにしてもよい。
しかしながら、往復ガード時間を各時間スロット1041に
含めて、基地局からユーザ局へのメッセージをユーザ局
302に伝送し、またユーザ局から基地へのメッセージを
基地局304に伝送することができるようにしなければな
らない。図10Bに時間スロットTS1の分解図を示したの
は、ユーザ局M1が基地局304からゼロの距離にあること
を推論したことによる。従って、図10Bではユーザ局か
ら基地局へのメッセージは、送信/受信切り換え間隔10
04の直後に現われている。しかしながら、ユーザ局M1が
基地局304に隣接していない場合は、ガード時間1014の
一部はユーザ局から基地局へのメッセージを基地局304
へ伝送する際に消費される。従って、ユーザ局M1がセル
の周辺にある場合は、ユーザ局から基地局へのメッセー
ジは、大体ガード時間1014の間隔と均等の時間期間の経
過後に基地局304に現われる。基地局304からのタイミン
グ調整コマンドは、最大必要ガード時間1014を他の場合
よりもずっと短くする。
第1のユーザ局M1からユーザ局から基地局へのメッセ
ージ(これは、基地局304が検出するように、ユーザメ
ッセージ間隔1013とガードバンド1014に合わせて消費さ
れる可能性がある)の送信の後はは他の送信/受信切り
換え間隔1015になる。送信/受信切り換え間隔1015に続
いて、プリアンブル間隔1016において制御パルスプリア
ンブルを第2のユーザ局M2から受信する。制御パルスプ
リアンブルの機能について以下詳細に説明する。プリア
ンブル間隔1016の後がアンテナ調整間隔1017であり、こ
のアンテナ調整間隔において基地局304は、必要な場合
は、その送信アンテナを第2のユーザ局M2へ向けるよう
に調整する。アンテナ調整間隔1017の後は他のガードバ
ンド1018で、これによって制御パルスプリアンブルは基
地局304へ伝送される。プリアンブル間隔の後に他の送
信/受信切り換え間隔1019になって、基地局304が受信
モードから送信モードへの切り換えを行なうとともに、
第2のユーザ局M2が送信モードから受信モードへの切り
換えを行なうことができる。
プリアンブル間隔1016において受信した制御パルスプ
リアンブルがいくつかの機能を果たすことが好ましい。
基地局304が制御パルスプリアンブルを用いて、ユーザ
局302との通信リンクに関する情報を確認することがで
きる。従って、制御パルスプリアンブルは、基地局304
に経路送信ロスと無線チャンネルにおけるリンクの品質
を示す出力測定値を提供する。基地局304は、受信した
出力と信号対ノイズの比率とを含む受信信号の品質を確
認することができる。また基地局304は、制御パルスプ
リアンブルの出力、包絡線、又は相に応じて、ユーザ局
302の方向又は距離や、ユーザ局302との通信リンクがな
りやすいノイズ又はマルチパス誤差の度合いを確認する
こともできる。
プリアンブル間隔1016において、制御パルスプリアン
ブルを受信し、受信した信号と、他の動作パラメータと
の品質を測定した結果に応じて、基地局304は、必要な
場合は、ユーザ局302に命令するメッセージを送信し
て、その出力を調整することができる。受信した信号の
品質に基づき、基地局304はユーザ局302に対して、基地
局304がプリアンブル間隔1016において周期的に受信す
る制御パルスプリアンブルの品質が許容しきい値を上ま
わるものとなるまで、その現在の設定に関する不連続量
(例えば、3dBの最小処理において)だけその送信出力
を変える(例えば、増すか又は減ずる)よう命令するこ
とができる。
基地局304は、ユーザ局302の出力設定を決定した後、
それ自身の出力も調整できる。基地局304は各時間スロ
ット1041に対し別々にその出力を調整できる。
基地局304からユーザ局302までの好ましい出力制御コ
マンドは、下記の表10−1に従って符号化される。
表10−1 出力制御コマンド 調整 000 変化なし 001 −3dB 010 −6dB 011 −9dB 100 +3dB 101 +6dB 110 +12dB 111 +21dB 表10−1に挙げた値は好ましいものであるが、出力制
御コマンド処理数とコマンド同士の差は特定の用途とシ
ステムの要求に応じて変更可能である。出力制御機構と
して制御パルスプリアンブル(すなわち、制御パルス)
を使用することに関する詳細事項や他の関連のある詳細
事項は、係属中の出願第08/215306号(1994年3月21日
出願)及び第08/293671号(1994年8月1日出願)(両
出願とも発明者はゲーリBアンダーソン、ライアンNジ
ェンソン、ブライアンKペッチ、及びピータオーピター
ソン。発明の名称は両出願とも「PCS ポケット電話及
び超小型電池による無線通信プロトコル」である。両方
とも参照のため、ここに十分述べてある)に記載されて
いる。
図10Bに戻って参照すれば、時間スロットTS1の後の時
間スロットTS2においては、基地局304は、基地局プリア
ンブル間隔1002においてプリアンブルを送信し、基地局
メッセージ間隔1003において基地局からユーザ局へのメ
ッセージを送信するが、両方とも行き先は第2のユーザ
局M2である。これによって基地局304は、ユーザ局M2が
送信した制御パルスプリアンブルに急速に応答する。第
1の時間スロットTS1の場合のように、基地局メッセー
ジ間隔1003の後には送信/受信切り換え間隔1004が続
き、この間隔において基地局304が受信モードに切り換
え、ユーザ局M2が送信モードに切り換える。次いで、ユ
ーザ局M2がデータリンクプリアンブル間隔1012において
はプリアンブルを以て、ユーザメッセージ間隔1013にお
いてはユーザ局から基地局へのメッセージを以て応答す
る。時間スロットTS2におけるの残りの処理は、以下述
べるようにプリアンブル間隔1016に関しては別として、
第1の時間スロットTS1の処理と類似している。
例に挙げた図10Bの時間フレーム1040においては、第
3の時間スロットTS3に通信リンクが設定されていない
ので、第3の時間スロットTS3は通信が自由である。時
間スロットTS3においてはユーザ局302は通信状態でない
ため、制御パルスプリアンブルは、第2の時間スロット
TS2のプリアンブル間隔1016においては送信されない。
基地局304は、特定の時間スロット1041、例えば時間ス
ロットTS3が、例えば、時間スロットTS3の基地メッセー
ジ間隔1003において一括ポーリングメッセージを送信す
ることによって通信可能であることを示すことができ
る。
第3のユーザ局M3が基地局304と通信したい場合は、
第3の時間スロットTS3のユーザメッセージ間隔1013に
おいて一括ポーリング応答メッセージを送信する基地局
304に応じて、第3のユーザ局M3は時間スロットTS3のユ
ーザメッセージ間隔1013において一括ポーリング応答メ
ッセージを送信する。第3のユーザ局M3が一括ポーリン
グ応答メッセージを以て応答する時、基地局304はユー
ザ局M3のレンジを決定し、それによってユーザ局M3によ
るこれからの送信に必要なタイミング調整を決定するこ
とができる。
効率上の理由で、ガード時間1014と1018をできるだけ
少なく保持するのが好ましい。ガード時間1014、1018が
少なければ少ないほど、より多くのユーザ局302が図19B
のフレーム構造によってサポートされる。従って、大体
は、ガード時間1014、1018は十分な期間でないため、完
全なレンジングトランザクションが生じない。特に、レ
ンジングトランザクション(例えば、タイミングサブ要
素1011の代わりにタイミングサブ要素1021を用いて行な
えるような)は、結果としては通信を設定することを望
むユーザ局302のトランザクションと、直ぐ次の時間ス
ロット1041における基地局304との通信をすでに行なっ
ているユーザ局302の制御パルスプリアンブルとの間を
干渉することになる。レンジングトランザクションが可
能となるように、ガード時間を長くした場合、とりわけ
大きいセル環境においてはサポートできるユーザ局302
は少なくなる。大きいセル環境における効率やレンジン
グトランザクションの柔軟性が向上した別の構造を図10
Dと10Eで示し、それについて以下詳細に説明する。
レンジングメッセージだけに、又は制御パルスプリア
ンブルだけに特定のスペクトル拡散コードを用いればレ
ンジングメッセージと制御パルスプリアンブルとの間に
干渉が生じる可能性をできるだけ少なくすることができ
るかも知れない。しかしながら、このようなコード分割
の多重化によって干渉信号同士をうまく分離させること
はできない。
レンジングトランザクションを図10Bの環境内でサポ
ートする場合、時間スロットTS3の後の部分は、図10Aに
関して先に説明したように、レンジングタイミングサブ
要素1021を備えることができ、この間タイミングサブ要
素1011の代わりに、基地局304とユーザ局M3との間でレ
ンジングトランザクションが行なわれる。このような場
合、ユーザ局M3は、時間スロットTS3のレンジングプリ
アンブル間隔1022においてはプリアンブルを、また時間
スロットTS3のユーザレンジングメッセージ間隔1023に
おいてはレンジングメッセージを送信する。ユーザ局M3
は、時間量ΔTの間プリアンブルとレンジングメッセー
ジとの送信を遅らせる。遅延時間ΔTは、一括ポーリン
グメッセージの一部として基地局304によって通信され
てもいいし、予めプログラムされたシステムパラメータ
としてもよい。基地局304は、遅延時間ΔTを考慮に入
れて、基地局メッセージ間隔1003の終了(すなわち、最
も初期の段階でのプリアンブルとレンジングメッセージ
の受信)からユーザ局M3からの応答プリアンブルとレン
ジングメッセージの実際の受信時までの往復伝送の遅れ
を測定してユーザ局M3から基地局304までの伝送の遅れ
を決定する。
時間スロットTS3におけるレンジングガードバンド102
4は、基地局304とユーザ局M3間にレンジングトランザク
ションが生じるような十分な長さのものであるのが好ま
しい。従って、レンジングガードバンド1024の長さは、
基地局304が位置するセル303の半径によって部分測定す
るか、又はセルシステムのセルの最大半径によって部分
測定してもよい。
ユーザ局M3からのレンジングメッセージを受信し、か
つユーザ局302の距離、そして/又はユーザ局までの伝
送時間遅れを決定したのに応じて、基地局304は、次の
時間フレーム1040においてユーザ局M3に対し、そのタイ
ミングを指定量だけ進ませるか、遅らせるようタイミン
グ調整コマンドを出す。ユーザ局M3との通信が設定され
た直後の時間フレーム1040に関しては、タイミング調整
コマンドはレンジングトランザクションの最中に基地局
304によって決定される往復伝送時間と均等のものでよ
い。タイミング調整コマンドは、図10Aに関連させて説
明したように、ユーザ局M3から基地局304までのユーザ
送信が送信/受信切り換え間隔1004の終了直後に基地局
304に受信されるよう指示するものであるのが好まし
い。
レンジングメッセージは、レンジング(ranging:基地
局による距離決定。)のために使用するということの他
に、基地局304がユーザ局M3とハンドシェーキングする
のを手助けする他の情報を包含することもできる。例え
ば、通信設定を望むユーザ局M3のためのユーザ識別子を
データとして含むことができる。また、レンジングメッ
セージは、次の通信においてどんなスペクトル拡散コー
ドが基地局304と特定のユーザ局M3によって使用される
のに好ましいものであるかを指摘することもできる。
基地局304は、制御パルスプリアンブル(又は、ユー
ザ局から基地局へのメッセージ)の受信時間を利用して
ユーザ局302のレンジを決定し、基地局からユーザ局へ
のメッセージ間隔の間ユーザ局302に向うタイミング調
整コマンドを周期的に発することができる。
図10Cは、基地局304と第3のユーザ局M3間の通信が設
定された後の時間フレーム1040を示しているが、この場
合レンジングトランザクション使用の有無に関係はな
い。図10Cでは、第1の時間スロットTS1のユーザ局M1と
基地局304間に生じるトランザクションは、図10Bにおけ
るトランザクションと同じである。また、第2の時間ス
ロットTS2のユーザ局M2と基地局304間に生じるトランザ
クションも図10Bのトランザクションと同じである。し
かしながら、第2の時間スロットTS2においては、プリ
アンブル間隔1016において制御パルスプリアンブルが送
信されない代わりに、第3のユーザ局M3は、第2の時間
スロットTS2のプリアンブル間隔1016において制御パル
スプリアンブルを送信する。又は、ユーザ局M3は、通信
用の指定時間スロットTS3に先立つ各時間スロットTS2に
制御パルスプリアンブルを送信する前に基地局304が先
行の時間フレーム1040に送信されたそのレンジングメッ
セージを確認するまで待つことができる。
基地局304は、先述のように、出力制御や他の目的を
含む種々の目的に制御パルスプリアンブルを用いること
ができる。図10Cの第3の時間スロットTS3では、基地局
304は、基地メッセージ間隔1003において確認信号をユ
ーザ局M3に送信できる。確認信号(肯定応答)は、レン
ジングメッセージの一部としてユーザ局M3が送るユーザ
識別子によって決定されたスペクトル拡散コードを用い
て送信することができる。確認信号の一部として、又は
それの他に、基地局304は、指定量だけタイミングを進
ませるか遅らせるかをユーザ局M3に命ずるタイミング調
整コマンドを送信する。
次に続く時間フレーム1040においては、上述の説明し
た要領で第3のユーザ局M3との通信を設定した後で、時
間スロットTS3において基地局304と第3のユーザ局M3と
の間に通信が行なわれる。第2の時間スロットTS2の各
プリアンブル間隔1016においては、ユーザ局M3は、基地
局304が出力制御を実施するか、ユーザ局M3と同期する
か、又はユーザ局M3の距離を測定することを認める制御
パルスプリアンブルを送信する。次に、基地局304は第
3の時間スロットTS3の第1の部分のユーザ局M3宛の送
信を送り、ユーザ局M3は第3の時間スロットTS3の後の
部分の基地局304宛の送信を以て応答する。基地局304か
らの各送信の一部として、基地局304はユーザ局M3への
タイミング調整コマンドを更新することができる。
ユーザ局302が時間スロット1041における更新を終了
するか、新しい基地局304に引継がれる場合は、基地局3
04は、時間スロット1041が通信できることを示す一括ポ
ーリングメッセージを新に開設された時間スロット1041
において送信し始めることができる。これによって、新
しいユーザ局302は同じ基地局304との通信状態に入るこ
とができる。
図10Dは、本発明によるフレーム構造の他の実施形態
に関するタイミング図である。図10Dには、図10Aに示さ
れたタイミングサブ要素を用いてインターリーブされた
時分割デュプレックスフレーム構造が示してある。時間
フレーム1050は複数の時間スロット1051から成ってい
る。時間スロット1051は、便宜上TS1'、TS2'、TS3'等の
順番で示すことにする。各時間スロット1051は、基地局
タイミングサブ要素1001と、ユーザデータリンクサブ要
素1011又はユーザレンジングサブ要素1021とから成って
いる。これについて以下詳細に説明する。
図10B−Cのフレーム構造と図10Dのフレーム構造の主
な違いは、各ユーザ局302が基地局304からの自分宛の通
信に直ちに応答しないで、続く時間スロット1051まで応
答を遅らせる目的で図10Dのフレーム構造はインターリ
ーブされていると考えることができるということであ
る。図10Dのインターリーブされたフレーム構造は、各
時間フレーム1050に対しより多くのユーザ局1051が割り
当てられてガード時間がより短くできるため、各基地局
304に対しより多くのユーザ局302が割り当てられるとい
う効果がある。図10Dのインターリーブされたフレーム
構造も、特に通信の初期リンクアップ時における基地局
とユーザ局間のレンジングトランザクションの能率的使
用が可能である。図10Dのフレーム構造をインターリー
ブすることから、第1の時間スロットTS1は基地局304か
ら第1のユーザ局M1までの送信と、第1のユーザ局M1か
らではなく、最後のユーザ局MNからの応答送信から成っ
ている。
図10Dのシステムの動作時、基地局304は、各時間スロ
ット1051の基地局タイミングサブ要素1001の一部とし
て、基地局の通信相手であるユーザ局302へ送信する。
従って、基地局304は、プリアンブル間隔1002において
はプリアンブルを、基地局メッセージ間隔1003において
は基地局からユーザ局へのメッセージを送信する。送信
/受信切り換え間隔1004においては、基地局304は送信
モードから受信モードに切り換える。
第1の時間スロットTS1'においては、基地局メッセー
ジ間隔1003において送信された基地局からユーザ局への
メッセージは、第1のユーザ局M1に向けられるが、これ
は流動的でよい。送信/受信切り換え間隔1004後に、先
の時間フレーム1050の最後の時間スロットTSN'における
基地局からのメッセージを送ろうとする最後のユーザ局
MNは、データリンクプリアンブル間隔1012においてはプ
リアンブルを、ユーザメッセージ間隔1013においてはユ
ーザ局から基地局へのメッセージを送信する。図10Dの
フレーム構造は、先に述べたように、基地局304から見
たものであり、ユーザ局、例えばユーザ局MNからの送信
は、基地局304からのタイミング調整コマンド(この明
細書の別のところで説明したタイミング調整コマンドと
類似のもの)によって基地局から分かるような時間合わ
せをされている。初期通信設定時にレンジングトランザ
クションを用いて適切なタイミングを設定するのが好ま
しい。
別の送信/受信切り換え間隔1015は、第1のユーザ局
M1からのユーザ局から基地局へのメッセージの送信後に
来る。この送信は、基地局304が認知するように、ユー
ザメッセージ間隔1013とガードバンド1014のすべてに合
わせて消費される。次に挙げるものは、モードを適切に
切り換えできる他の送信/受信切り換え間隔である。送
信/受信切り換え間隔1015に続いて、プリアンブル間隔
1016において制御パルスプリアンブルを第2のユーザ局
M2から受信する。プリアンブル間隔1016において送信さ
れた制御パルスプリアンブルは図10B−Cの実施形態に
ついて説明したような機能を果たすことができる。従っ
て、基地局304は、制御パルスプリアンブルの出力、包
絡線、又は位相に応じて、ユーザ局M2の方向又は距離そ
して/又はユーザ局M2との通信リンクにありがちなノイ
ズの度合い又は複数パスの誤りの度合いを測定すること
ができる。基地局304は、ユーザ局M2に対して受信した
制御パルスプリアンブルの品質と強度に基きその出力を
調整するよう指令することができる。
プリアンブル間隔1016の後にはアンテナ調整間隔1017
が来る。この間隔において基地局304に、必要な場合
は、その送信アンテナが第2のユーザ局M2の方向に向く
よう調整する機会がある。プリアンブル間隔1016の次は
アンテナ調整間隔1017であり、この間に基地局304は、
必要な場合は、その送信アンテナが第2のユーザ局M2の
方向に向くよう調整する。アンテナ調整間隔1017の次は
別のガードバンド1018で、ここでは基地局304へ制御パ
ルスプリアンブルを伝送する時間を占める。プリアンブ
ル間隔の後は別の送信/受信切り換え間隔1019で、基地
局304には受信モードから送信モードへの切り換えがで
きる機会があり、第2のユーザ局M2には送信モードから
受信モードへの切り換えができる機会がある。
時間スロットTS1の後の時間スロットTS2においては、
基地局304は基地局プリアンブル間隔1002においてはプ
リアンブルを、基地メッセージ間隔1003においては基地
局からユーザ局へのメッセージを送信するが、両方とも
第2のユーザ局M2向けである。それによって、基地局30
4は、ユーザ局M2が送った制御パルスに急速に応答す
る。第1の時間スロットTS1'の場合のように、基地局メ
ッセージ間隔1003の後に送信/受信切り換え間隔1004が
現われるが、この間、基地局304は受信モードに切り換
わる。時間スロットTS2'の後の部分が第2のユーザ局M2
からの送信を受信するのに使用される図10B−Cの実施
形態と異なり、図10Dの実施形態では、時間スロットTS
2'の後の部分は第1のユーザ局M1からの送信を受信する
のに使用される。第1のユーザ局M1が送信中である時、
第2のユーザ局M1には、同じ時間スロットTS2'の間は基
地局304から受信したデータを処理し、かつ基地局304又
は他のユーザ局302からの他の送信を干渉することなく
次の時間スロットTS3'において基地局304に到伝送され
るようタイミングされた応答送信を送信する機会があ
る。
従って、第2の時間スロットTS2'において、基地局は
データリンクプリアンブル間隔1012においてはプリアン
ブルを、ユーザメッセージ間隔1013においてはユーザ局
から基地局へのメッセージをそれぞれの場合とも第1の
ユーザ局M1から受信する。
図10Dに例示した時間フレーム1050においては、第3
の時間スロットTS3'の基地部分と、第4の時間スロット
TS4'のユーザ部分とから成るデュプレックスチャンネル
には通信リンクは設定されてはおらず、従って、このデ
ュプレックスチャンネルは通信自由であると思われる。
デュプレックス通信路においてはユーザ局302は通信状
態でないため、第2の時間スロットTS2'のプリアンブル
間隔1016においては制御パルスプリアンブルは送信され
ない。基地局304は、このデュプレックス通信路が、例
えば、デュプレックス通信路の基地局メッセージ間隔10
03において、例えば時間スロットTS3'の基地局メッセー
ジ間隔において一括ポーリングメッセージを送信する場
合、通信することができることを指摘することができ
る。
新しいユーザ局M3が基地局304との通信を設定したい
場合は、新ユーザ局M3は、時間スロット1051のオープン
ユーザ部、例えば本実施形態の第4の時間スロットTS4'
が動作するまで待たなければならない。従って、基地局
304と第2のユーザ局M2間の通常の通信は、第3の時間
スロットTS3'の後の部分において行なわれるのは、第1
のユーザ局M1の通信と同じである。さらに、基地局304
は、別のユーザ局M4と通信状態にあるため、第3の時間
スロットTS3'のプリアンブル間隔1016においては、次の
ユーザ局M4から制御パルスプリアンブルを受信する。続
く時間スロットTS4'においては、基地局304は、基地局
メッセージ間隔1003においては、基地局からユーザ局へ
のメッセージをユーザ局M4に送信する。ユーザ局M4は、
次の時間スロットTS5'においてユーザ局から基地局への
メッセージを以て応答する。
一方、第4の時間スロットTS4'においては、新しいユ
ーザ局M3は、基地局304と通信しようとする。従って、
第3の時間スロットTS3'の基地局メッセージ間隔1003に
おいては一括ポーリングメッセージを送信する基地局30
4に応じて、新ユーザ局M3は、次の時間スロットTS4'の
ユーザメッセージ間隔1013において一括ポーリング応答
メッセージを送信する。新しいユーザ局M3が一括ポーリ
ング応答メッセージを以て応答すると、基地局304は、
ユーザ局M3のレンジを決定することによって、以後のユ
ーザ局M3による送信に必要なタイミング調整を決定する
ことができる。
時間スロットTS4'の後の部分は、先に図10Aと関連さ
せて説明したように、レンジングタイミングサブ要素10
21を備えているのが好ましい。従って、第3の時間スロ
ットTS3'の基地局メッセージ間隔1003において一括ポー
リングメッセージを送信する基地局304に応じて、新ユ
ーザ局M3は次の時間スロットTS4'のユーザレンジングメ
ッセージ間隔1023においてレンジングメッセージを送信
する。フレーム構造の時間スロットTS4'を分解したのが
図10Dで示してあることから分かるように、ユーザ局M3
は基地局304からゼロの距離にある。従って、図10Dで
は、ユーザ局から基地局へのメッセージは、基地局タイ
ミングサブ要素1001の送信/受信切り換え間隔1004の直
後にあるのが分かる。しかしながら、ユーザ局M3が基地
局304と隣接していない場合は、ガード時間1014の一部
は、ユーザ局から基地局へのメッセージを基地局304へ
伝送するのに消費されるようになっている。従って、ユ
ーザ局M3がセル周辺にある場合は、ユーザ局から基地局
へのメッセージは、大体はガード時間1014の持続時間と
等しい期間の後で基地局304に現われることになってい
る。基地局304からのタイミング調整コマンドによって
必要なガード時間1014を他の場合よりもずっと短くでき
る。
基地局304は、新ユーザ局M3からの応答を受信する
と、ユーザ局M3のレンジを決定することによって、ユー
ザ局M3による以後の送信に必要なタイミングを進める決
定をすることができる。
具体的には、基地局304とユーザ局M3とのレンジング
トランザクションが実行され、それによって、ユーザ局
M3は、時間スロットTS4'のレンジングプリアンブル間隔
1022においてはプリアンブルを、時間スロットTS4'のユ
ーザレンジングメッセージ間隔1023においてはレンジン
グメッセージを送信する。ユーザ局M3は、時間量ΔTの
間プリアンブルとレンジングメッセージの送信を遅らせ
る。遅延時間ΔTは、一括ポーリングメッセージの一部
として基地局304が通信するか、又は予めプログラムさ
れたシステムパラメータとすることもできる。基地局30
4は、遅延時間ΔTを考慮に入れて、第4の時間スロッ
トTS4'における基地メッセージ間隔1003の終了時(すな
わち、プリアンブルとレンジングメッセージを実際受信
した初期の時点)からユーザ局M3からのプリアンブルと
レンジングメッセージを実際に受信した時点までの往復
伝送遅延を測定することによってユーザ局M3から基地局
304までの伝送遅延を決定する。
時間スロットTS4'におけるレンジングガードバンド10
24は、基地局304とユーザ局M3間のレンジングトランザ
クションが生じることができるような十分に長いもので
あるのが好ましい。従って、レンジングガードバンド10
24の長さは、基地局304が位置するセル303の半径から部
分決定するか、セルシステムの最大セルの半径から部分
的に決定してもよい。
ユーザ局M3からレンジングメッセージを受信し、かつ
ユーザ局302からの距離、そして/又はユーザ局までの
伝送遅延時間を決定した場合これに応じて、基地局304
は、次の時間フレーム1050のユーザ局M3が指定量だけそ
のタイミングを進めるか遅らせるようユーザ局に対しタ
イミング調整コマンドを出すことができる。ユーザ局M3
との通信が設定された直後の時間フレーム1050に関して
は、レンジングトランザクションの間基地局304が決定
した往復伝送時間と均等のタイミング調整コマンドを設
定することができる。できれば、図10Aに関して説明し
たように、基地局304に送信モードから受信モードへ切
替える機会を与えるが、基地メッセージ1003において送
られた基地局からユーザ局へのメッセージを干渉しない
で、続く時間フレーム1050においてユーザ局M3から基地
局304までのユーザ送信を送信/受信切り換え間隔1004
の終了直後基地局304が受信するように指令するタイミ
ング調整コマンドにするのが好ましい。
基地局304はユーザ局302に対し例えば時間フレーム毎
に後続のタイミング調整コマンドを出してそのタイミン
グを調整するよう周期的に指示することができる。基地
局304は、ユーザ局から基地局へのメッセージ受信時点
を測定してユーザ局302の距離をモニターすることがで
きる。しかしながら、できれば、基地局304は、プリア
ンブルのタイミングとメッセージの構成が分かっている
ことから制御パルスプリアンブルの受信時点を用いてユ
ーザ局302のレンジ(距離範囲)をモニターし、基地局
からユーザ局へのメッセージ間隔においてタイミング調
整コマンドを以て応答することが好ましい。
レンジングの目的のために用いられることに加えて、
レンジングメッセージは、基地局304がユーザ局M3とハ
ンドシェーキングするのを助ける他の情報を含むことも
できる。例えば、レンジングメッセージは通信設定を所
望するユーザ局M3に関するユーザ識別子をデータとして
持つことができる。また、レンジングメッセージは、基
地局304と特定のユーザ局M3が後続の通信において、ど
のようなスペクトル拡散コードを使用するのが好ましい
かを指摘することもできる。
図10Eは、レンジングトランザクションが第3のユー
ザ局M3とともに完了した後の時間フレーム1050を示して
いる。図10Eでは、ユーザ局M1、MNと第1の時間スロッ
トTS1'に存在する基地局304と間のトランザクションが
図10Dの場合と同じである。また、ユーザ局M1、M2と第
2の時間スロットTS2に存在する基地局304と間のトラン
ザクションは図10Dの場合と同じである。しかしなが
ら、第2の時間スロットTS2'においては、プリアンブル
間隔1016において送信される制御パルスプリアンブルが
ない代わりに、第3のユーザ局M3は、第2の時間スロッ
トTS2'のプリアンブル間隔1016において制御パルスプリ
アンブルを送信することができるし、先行の各時間スロ
ットTS2'のプリアンブル間隔1016における制御パルスプ
リアンブルの送信前に先行の時間フレーム1050において
送られるレンジングメッセージを基地局304が確認する
まで待つこともできる。
基地局304は、先に述べたように、出力制御やその他
の目的を含む種々の目的に制御パルスプリアンブルを使
用できる。図10Eの第3の時間スロットTS3'において
は、基地局304は、基地局メッセージの間隔1003におい
てユーザ局M3に確認信号(肯定応答信号)を送ることに
よって応答することができる。確認信号の送信は、レン
ジングメッセージの一部としてユーザ局M3が送るユーザ
識別子によって決定されたスペクトル拡散を用いて行な
うことができる。基地局304がユーザ局M3に対して指定
量だけタイミングを進めたり遅らせたりするようタイミ
ング調整コマンドを確認信号の一部として、又は確認信
号とともに送信するのが好ましい。
次の時間フレーム1050においては、(各時間フレーム
1050毎に第2の時間スロットTS2'において制御パルスプ
リアンブルを受信することの他に)基地局304とユーザ
局M3間の通信を時間スロットTS3'とTS4'においてインタ
ーリーブ方式で行なってもよい。第2の時間スロットTS
2'の各プリアンブル間隔1016においては、ユーザ局M3
は、基地局304が然るべき処置を取る、例えば、出力制
御をしたり、ユーザ局M3と同期したり、ユーザ局M3の距
離を測定したりすることができるよう制御パルスプリア
ンブルを送信する。次いで、基地局304は、第3の時間
スロットTS3'の最初の部分においてユーザ局M3に向けた
通信をし、ユーザ局M3は、続く時間スロットTS4'の後の
部分において基地局304に向けた通信を以て応答する。
基地局304は、通信するたびに、ユーザ局M3に対するタ
イミング調整コマンドを更新することができる。
ユーザ局302が時間スロット1051において通信を終了
するか、又は新しい基地局304に引継がれる場合は、基
地局304は、時間スロット1051が通信可能であるとする
一括ポーリングメッセージを新たに開始された時間スロ
ット1051の間に送信しはじめる。それによって、新しい
ユーザ局302は同じ基地局304と通信状態に入ることがで
きる。
図11A−Dに関して説明した本発明の他の実施形態に
おいては、使用する周波数帯の数は、1つではなくて、
2つである。
図11は,FDD/TDMAシステムに使用する所定の書式を有
するタイミングサブ要素の図である。図11Aに示した3
つのタイミングサブ要素を用いてFDD/TDMAフレーム構
造、例えば図11B−Dに示したフレーム構造を構成する
ことができる。図11A−Dにより構成されるシステム
は、通信用のスペクトル拡散を用いるのが好ましいが、
スペクトル拡散は必要ではない。しかしながら、以下の
説明ではスペクトル拡散技術の使用を示唆している。本
実施形態の場合、取り上げられるチップレートは、用途
によって決まるものの、別に特定しない限り、2.8MHzが
好ましい。
図11Aには、基地局タイミングサブ要素1101と、ユー
ザデータリンクタイミングサブ要素1110と、レンジング
タイミングサブ要素1121が示してある。これらのサブ要
素1101、1110、1121それぞれに関しては、以下詳細に説
明するように、タイミングはユーザ局302の距離がゼロ
である基地局304から見たものである。
基地局タイミングサブ要素1101は、基地局プリアンブ
ル間隔1102と、基地局メッセージの間隔1103と、3つの
プリアンブルバースト間隔1104、1105、1106(以下、ま
とめて123−プリアンブルバースト間隔1109という。)
と、基地局全符号間隔1107、及び送信/受信切り換え間
隔1108から成っている。基地局プリアンブル間隔1102
は、長さが56チップであってもよい。基地局メッセージ
の間隔1103は、205チップ、又は32−ary符号化を用いた
1312チップであってもよく、これは図10A−Eに関して
先に説明した通りである。基地局メッセージの間隔1103
は、トータルが、合計205ビットに対し最高415−ビット
データシーケンスから成っており、従って、基地局メッ
セージの間隔1103における通信は、最高41のスペクトル
拡散コードで構成することができ、各コードは合計1312
チップに対し、32を1セットとするスペクトル拡散コー
ドの中から選択される。
図11A−Eの好ましいシステムは32−aryスペクトル拡
散符号化技術を用いているとしているが、特定のシステ
ムの要求に応じて他のM−ary符号化機構(例えば4−a
ry、16−aryなど)を含む他のスペクトル拡散技術を用
いることもできる。
3つのプリアンブルバースト間隔1104、1105、1106
は、それぞれ長さが56チップであるのが好ましい。従っ
て、123−プリアンブルバースト間隔1109は、長さが168
チップであるのがよい。送信/受信切り換え間隔1108
は、基地局304を送信モードから受信モードへ切り換え
できるほど十分な長さの時間とするのが好ましく、例え
ば、長さが32チップか、11.43ミリ秒としてよい。送信
/受信切り換え間隔1108と基地局全符号間隔1107は、好
ましい実施形態ではまとめて189チップの長さである。
従って、基地局タイミングサブ要素1101の全体の長さ
は、1750チップ(約2.8MHzのチップレートに対して)で
あるのが好ましく、これは、以下説明するように、ユー
ザデータリンクタイミングサブ要素1110とレンジングタ
イミングサブ要素1121の長さに匹敵する。図11A−Dの
実施形態では、基地タイミングサブ要素1101の長さをユ
ーザタイミングサブ要素1110、1121と均等にして、図11
A−Dで示したデュプレックス周波数帯システムにおい
て同期を保持するのが好ましく、このシステムにおいて
は、基地局304が1つの周波数帯で、ユーザ局302が他の
周波数帯でそれぞれ通信する構成になっている。
ユーザデータリンクタイミングサブ要素1110とレンジ
ングタイミングサブ要素1121は、通常それぞれ1つ以上
のユーザ局302による通信を行なう。以下説明するよう
に、これらのタイミングサブ要素1110、1121は、両者の
うちのどちらかの最初の部分においてデータメッセージ
又はレンジングメッセージを第1のユーザ局302によっ
て送信し、両者のうちのどちらかの後の部分において制
御パルスプリアンブルを第2のユーザ局302によって送
信する。後述するように、基地局304は、通常制御プリ
アンブルによって第2のユーザ局302に対する然るべき
機能(例えば、出力制御)を果たすことができる。
ユーザデータリンクタイミングサブ要素1110は、デー
タリンクプリアンブル間隔1112と、ユーザメッセージ間
隔1113と、ガードバンド1114と、送信/受信切り換え間
隔1115と、第2のプリアンブル間隔1116と、アンテナ調
整間隔1117と、第2のガードバンド1118と、第2の送信
/受信切り換え間隔1119とから構成されている。プリア
ンブル間隔1112、1116は、それぞれ長さが56チップとし
てよい。ユーザメッセージ間隔1113は、先に説明した32
−aryスペクトル拡散符号化技術を用いて、長さを205ビ
ット、又は1312チップとしてよい。ガードバンド1114、
1118の長さは可変であるが、関連のメッセージを妨げる
ことなく受信できるほど十分な長さでなければならな
い。送信/受信切り換え間隔1115、1119は、それぞれ事
情に応じて、送信モードから受信モード、又は受信モー
ドから送信モードへの切り換えを可能とするほど十分な
時間間隔のものであってよい。アンテナ調整間隔1117
は、特定のアンテナビームを選択したり、基地局302に
おける指向性アンテナの角度に合わせて微調整したり、
基地局302のの構成に合わせて1つ以上のアンテナを選
択したりするためのデータシンボルを送信することがで
きるのに十分な時間間隔のものであってよい。
レンジングタイミングサブ要素1121は、レンジングプ
リアンブル間隔1122と、ユーザレンジングメッセージ間
隔1123と、レンジングガードバンド1124と、送信/受信
切り換え間隔1125と、第2のプリアンブル間隔1126と、
アンテナ調整間隔1127と、第2のガードバンド1128と、
第2の送信/受信切り換え間隔1129とから構成されてい
る。プリアンブル間隔1122、1126は、それぞれの長さが
56チップであってよい。ユーザレンジングメッセージ間
隔1123は、先に説明した32−aryスペクトル拡散符号化
技術を用いて、長さが150ビット、又は960チップであっ
てよい。レンジングガードバンド1124の長さは、例え
ば、セル半径に応じて変えてもよいが、干渉されること
なくレンジングメッセージが受信できるほど十分なもの
でなければならない。他のガードバンド1128も干渉され
ることなく関連情報を受信できるほど十分な長さもので
なければならない。送信/受信切り換え間隔1125、1129
は、それぞれこの状況に応じて、送信モードから受信モ
ードへ、又は受信モードから送信モードへと切り換えで
きるような十分な時間間隔のものであってよい。アンテ
ナ調整間隔1127は、特定のアンテナビームを選択した
り、基地局302において指向性アンテナの角度に合わせ
て微調整したり、基地局302の構成に合わせて1つ以上
のアンテナを選択したりするためのデータシンボルを送
信することができるような十分な時間間隔のもであって
よい。
ユーザデータリンクタイミングサブ要素1110とレンジ
ングタイミングサブ要素1121それぞれの全体の長さが17
50チップ、又は基地局タイミングサブ要素1101の同じ長
さであってよい。例示したこれらの値からチップレート
は2.8MHzとなろう。
図11Bは、図11Aで示したタイミング要素を用いた固定
式、又はゼロオフセットのFDD/TDMAフレーム構造のタイ
ミングに関する図である。図11B−Eのフレーム構造
は、基地局304から見たものである。
図11Bは、時分割多重アクセスのある概念に加えて、
通信のための2つの周波数帯を用いたシステムのフレー
ム構造である。第1の周波数帯1170(基地局周波数帯と
もいう。)は、主として基地局304からユーザ局302への
通信に使用される。第2の周波数帯1171(ユーザ局周波
数帯ともいう。)は、主としてユーザ局302から基地局3
04への通信に使用される。2つの周波数帯1170、1171の
位置は、80MHz離れているのが好ましい。80MHz離れてい
れば、チャンネル同士の相互干渉をできるだけ少なくす
るのに役立ち、かつ逆パス通信から生じる可能性のある
干渉信号をろ波するための受信装置のフィルタが容易に
構成できる。
図11Bのフレーム構造では、時間フレーム1140は複数
の時間スロット1141から成っている。便宜上、各時間ス
ロットをTS1"、TS2"、TS3"と順番に記しておく。各時間
スロット1141は、基地局周波数帯1170上の基地局タイミ
ングサブ要素1101と、ユーザ局周波数帯1171上のユーザ
データリンクタイミングサブ要素1110又はレンジングタ
イミングサブ要素1121とから構成されている。時間スロ
ット1141は基地局304から見たものなので、基地局タイ
ミングサブ要素1101とユーザタイミングサブ要素1110、
1121は、図11Bでは一列に並んでいるように見える。図1
1Bのフレーム構造がユーザ局周波数帯1171上にレンジン
グタイミングサブ要素1121をサポートしているが、図11
Bのシステムにおけるユーザ局302から基地局304への通
信には、通常ユーザデータリンクタイミングサブ要素11
10を用いたのがあるように思われる。
動作時、基地局304は、各時間スロット1141の基地タ
イミングサブ要素1101の一部として、基地局304との通
信相手であるユーザ局302へ順番に送信する。具体的に
は、基地局304は、プリアンブル間隔1102においてはプ
リアンブルを、基地局のメッセージ間隔1103においては
基地局からユーザ局へのメッセージを送信する。基地基
地局メッセージの間隔1103の後、基地局304は、123−プ
リアンブルバースト間隔1109において別のユーザ局302
に向けられた3つの短いプリアンブルバーストを送信す
る。例示した図11Bのシステムにおいては、123−プリア
ンブルバースト間隔1109における3つのプリアンブルバ
ーストは、後で基地局304が主データメッセージと2つ
の時間スロット1141を送信すべきユーザ局302に向けら
れている。
123−プリアンブルバースト1109における3つの短い
プリアンブルバーストは、順方向リンクダイバーシチ検
出と順方向リンク出力制御に用いることができる。これ
ら3つのプリアンブルバーストをそれぞれ異なるアンテ
ナを用いて送信して、受信を行なうユーザ局302が、後
続の時間スロット1141において順方向リンクデータメッ
セージに対し多様な選択をすることができるようにす
る。
123−プリアンブルバースト間隔1109の後に基地局全
コード間隔1107が来るが、その間隔において基地局304
は全コードを送信する。基地局全コード間隔1107に続い
て送信/受信切り換え間隔1104になるが、その間隔にお
いて基地局304は送信モードから受信モードに切替える
ことができる。しかしながら、基地局304は、その送信
と受信のハードウエアが異なる場合は、モードの切り換
えをする必要がなく、その代わりに送信/受信切り換え
間隔1104の間全コードを送信し続けることができる。
図11Bの実施形態に示された特定の通信について詳細
に説明する。第1の時間スロットTS1"においては、基地
局は基地局メッセージ間隔1109において第1のユーザ局
M1に向けられた基地局からユーザ局へのメッセージを基
地局周波数帯1170を用いて送信する。次いで、基地局30
4は、123−プリアンブルバースト間隔1109において他の
ユーザ局M3に向けられた123−プリアンブルバーストを
送信する。基地局304は、送信と同時に、現在通信状態
にある最後のユーザ局MNから、データリンクプリアンブ
ル間隔1112においてはプリアンブルを、ユーザメッセー
ジ間隔1113においてはユーザ局から基地局へのメッセー
ジをそれぞれユーザ局周波数帯1171を用いて受信する。
ユーザ局周波数帯1171を用いた第1の時間スロットTS1"
の制御パルスプリアンブル間隔1116においては、基地局
304は、ユーザ局M2から制御パルスプリアンブルを受信
するが、次の時間スロットTS2"ではユーザ局M2に送信す
ることになる。
制御パルスプリアンブル間隔1116における制御パルス
プリアンブルの機能は、図10A−Eの制御パルスプリア
ンブルに関して先に説明した機能と似ている(例えば、
出力制御、アンテナ調整など)。プリアンブル間隔1116
に続いてアンテナ調整間隔1117となるが、この間隔にお
いて基地局304には、必要な場合、その送信アンテナを
調整して、制御パルスプリアンブルの受信から得られた
情報にもとづき第2のユーザ局M2へ送信アンテナを向け
る機会がある。アンテナ調整間隔1117に続いて他のガー
ドバンド1118になるが、これによって制御パルスプリア
ンブルが基地局304に伝送される。プリアンブル間隔の
後は他の送信/受信切り換え間隔1119になって、基地局
304が受信モードから送信モードへの切り換えを行なう
ことができ、また第2のユーザ局M2が送信モードから受
信モードへの切り換えを行なうことができる。
第1の時間スロットTS1"後の時間スロットTS2"では、
基地局304は、基地局周波数帯1170を用いて、基地プリ
アンブル間隔1170においてはプリアンブルを、基地メッ
セージ間隔1103においては基地局からユーザ局へのメッ
セージを両ケースとも第2のユーザ局M2へ送信する。そ
れによって、基地局304は、ユーザ局M2が送信した制御
パルスプリアンブルに早急に応答する。しかしながら、
例示した図11Bの時間フレーム1140においては、基地局3
04は、基地局周波数帯1170を用いて、第4の時間スロッ
トTS4"の間どのユーザ局302とも通信状態にない。従っ
て、基地局メッセージ間隔1103に続く123−プリアンブ
ルバースト間隔1109においては基地局304はユーザ局302
に向けられた123−プリアンブルバーストを送信しな
い。
第2の時間スロットTS2"において、基地局304は、送
信すると同時に、ユーザ局周波数帯1171を用いて、デー
タリンクプリアンブル間隔1112においてはプリアンブル
を、ユーザメッセージ間隔1113においてはユーザ局から
基地局へのメッセージを、基地局304が第1の時間スロ
ットTS1"において通信したユーザ局M1からそれぞれ受信
する。第1の時間スロットTS1"と同じように、ユーザ局
周波数帯1171を用いた第2の時間スロットTS2"の制御パ
ルスプリアンブル間隔1116においては、基地局304はユ
ーザ局M3から制御パルスプリアンブルを受信するが、後
続の時間スロットTS3"においてはこのユーザ局M3に対し
基地局304が送信するようになっている。
第3の時間スロットTS3"においては、基地局304は、
基地局周波数帯1170を用いて、基地局プリアンブル間隔
1102においてはプリアンブルを、基地局メッセージ間隔
1103においては基地局からユーザ局へのメッセージをそ
れぞれ第3のユーザ局M3へ送信する。基地局メッセージ
間隔1103に続いて123−プリアンブルバースト間隔1109
になるが、この間隔において、基地局304は、それぞれ
異なるユーザ局M5に向けられた3つの短いプリアンブル
バースト(例えば、123−プリアンブルバースト)を送
信する。後で、基地局304はこの異なるユーザ局に2つ
の時間スロット1141を伝えるようになっている。
基地局304は、送信すると同時に、ユーザ局周波数帯1
171を用いて、データリンクプリアンブル間隔1112にお
いてはプリアンブルを、ユーザメッセージ間隔1113にお
いてはユーザ局から基地局へのメッセージをユーザ局M2
から受信するが、このユーザ局は基地局304が先の時間
スロットTS2"において通信状態にあったものである。基
地局304は、第4の時間スロットTS4"においては基地局
周波数帯1170を用いてどのユーザ局302とも通信状態に
ないため、基地局周波数帯1170を用いて第3の時間スロ
ットTS3"の制御パルスプリアンブル間隔1116においては
制御パルスプリアンブルを受信しない。
同じようなデータ交換(通信)が第4の時間スロット
TS4"や後続の時間スロット1141においても行なわれる。
特定のユーザ局から基地局へのメッセージ、基地からユ
ーザ局へのメッセージ、プリアンブル又は制御パルスプ
リアンブルのいずれを送信するかどうかは、基地局304
が特定の時点でこのような通信を必要とするユーザ局30
2と通信状態にあるかどうかによって決まる。
従って、一般に、単一の時間スロット1141の間に行な
われるユーザ局302と基地局304との通信を保持するため
には、各時間スロットにおいて4つのメッセージがユー
ザ局302と基地局304間に交換される。先ず基地局304
は、時間スロット1141の123−プリアンブル間隔1109に
おいて123−プリアンブルを送るが、時間スロット1141
より先の2つのスロットをユーザ局302へ送信すること
になっている。続く時間スロット1141においては、ユー
ザ局302は、異なる周波数帯を用いて制御パルスプリア
ンブルを送って回答し、そのパルスプリアンブルは制御
パルスプリアンブル間隔1116において基地局304に受信
される。次の時間スロット1141において、基地局304
は、出力調整そして/又はタイミング調整に関する決定
を行なった後、基地局メッセージ間隔1103において基地
局周波数帯1170を用いて基地局からユーザ局へのメッセ
ージをユーザ局302へ送信する。次の時間スロット1141
において、ユーザ局304は、その出力そして/又はタイ
ミングを調整した後、ユーザ局から基地局へのメッセー
ジを以て応答し、そのメッセージはユーザメッセージ間
隔1113において基地局304に受信される。
上述のように、例示した図11Bの時間フレーム1140に
おいては、基地局304は、第4の時間スロットTS4"にお
いてどのユーザ局302とも基地局周波数帯1170を用いて
の通信状態にはないように思われる。特定の時間スロッ
ト1141、例えば時間スロットTS4"が、例えば時間スロッ
トTS4"の基地局メッセージ間隔1103において一括ポーリ
ングメッセージを送信することによって通信できること
を基地局304は指摘することができる。
ユーザ局302が基地局304(例えば、第4の時間スロッ
トTS4"において)と通信したい場合は、第4の時間スロ
ットTS4"の基地局メッセージ間隔1103において一括ポー
リングメッセージを送信する基地局304に応答して、次
の時間スロットTS5"(図示省略)のユーザメッセージ間
隔1113において一括ポーリング回答メッセージを送るこ
とができる。新しいユーザ局302が一括ポーリング回答
メッセージを以て応答する時には、基地局304はユーザ
局302のレンジを決定し、それによってユーザ局302によ
る後の送信に必要なタイミング調整を決定する。その
後、基地局304は周期的タイミング調整コマンドを出力
して、各ユーザタイミング間隔が開始するたび毎にユー
ザ局から基地局へのメッセージを受信し続ける。基地局
304はユーザ局302から制御パルスプリアンブルとユーザ
局から基地局へのメッセージのどちらかを受信する時点
に注意することによってユーザ局302の距離をモニター
することができる。
効率上、ガード時間1141と1118はできるだけ短くして
おくことが好ましい。ガード時間1114、1118が少なけれ
ば少ないほど、図11Bのフレーム構造によってより多く
のユーザ局302をサポートすることができる。従って、
概して、ガード時間1114、1118は全レンジングトランザ
クションが生じるほど十分な時間間隔ではないことにな
る。特に、レンジングトランザクションによっては、結
果的には、通信したいユーザ局302の送信と、直ぐ後の
時間スロット1141において基地局304と通信状態にある
ユーザ局302の制御パルスプリアンブルとの間に干渉が
生じることがある。ガード時間を長くしてレンジングト
ランザクションができるようにした場合は、特に大きな
セルの環境においては少ないユーザ局302しかサポート
できない。レンジングトランザクションの柔軟性ととも
に大きなセル環境において効率のよい別の構造を図11C
と11Dに示し、これについて以下詳細に説明する。
通信が始まった時点でタイミングを取るのが好まし
く、ユーザ局、例えば第1のユーザ局M1からの通信は、
先に別の箇所で説明したタイミング調整コマンドと同じ
ような基地局304からのタイミング調整コマンドによっ
て基地局304で見られるような時間合わせの状態に保持
することができる。各時間スロット1141に全往復ガード
時間を含める必要はない。その理由は、ユーザ局302と
基地局304が、基地局からユーザ局へのメッセージとユ
ーザ局から基地局へのメッセージとが干渉し合わないよ
うに、別々の周波数帯を用いて送信するからである。
図11A−Bにフレーム構造が示されていることから、
ユーザ局302は基地局304からゼロの距離にあるように思
われる。従って、ユーザ局から基地局へのメッセージ
は、プリアンブル間隔1112又は1122直後に現われる。し
かしながら、ユーザ局302が基地局304の直ぐそばにない
場合は、基地局304へプリアンブルとユーザ局から基地
局へのメッセージとを送信する際、図11Aに示したガー
ド時間の一部は消費されることになろう。従って、ユー
ザ局302がセル周辺に存在する場合は、ユーザ局から基
地局へのメッセージは、せいぜいガード時間1114の持続
時間と均等の時間期間の経過後に基地局304に現われる
ことになろう。ガード時間1114と1118を最少のものにし
ておくためには、タイミング調整コマンドを周期的に基
地局304から送信して、先のユーザ局302の送信を干渉す
ることなく、基地局304に着信するユーザプリアンブル
とユーザ局から基地局へのメッセージとをユーザタイミ
ングサブ要素1110の開始にできるだけ近付けるのが好ま
しい。
レンジングトランザクションを図11Bの環境でサポー
トする場合は、ユーザ局周波数帯1171を用いた時間スロ
ット1141の一部は、図11Aに関して先に説明したよう
に、レンジングタイミングサブ要素1121で構成してもよ
く、その間レンジングトランザクションは基地局304と
新しいユーザ局302間で行なわれる。従って、ユーザ局3
02は、時間スロット1141のレンジングプリアンブル間隔
1122においてはプリアンブルを、時間スロット1141のユ
ーザレンジングメッセージ間隔1123においてはレンジン
グメッセージを送信する。ユーザ局302は、時間量ΔT
の間プリアンブルとレンジングメッセージの送信を遅ら
せる。遅延時間ΔTは、基地局304がこれを一括ポーリ
ングメッセージの一部と伝送しても、予めプログラムさ
れたシステムパラメータとしてもよい。基地局304は、
遅延時間ΔTを考慮に入れて、先の時間スロット1141の
終了時からユーザ局302からの回答プリアンブルとレン
ジングメッセージを実際受信した時点までの往復伝送遅
延を測定することによってユーザ局302から基地局304ま
での伝送遅延を決定する。
レンジングトランザクションをサポートする上記実施
形態では、レンジングガードバンド1124が基地局304と
ユーザ局302間にレンジングトランザクションが生じる
ことができるほど十分な長さのものであるのが好まし
い。従って、レンジングガードバンド1124の長さを基地
局304が位置するセル303の半径だけ部分決定するか、又
はセルシステムの最大のセル半径だけ部分決定してもよ
い。
ユーザ局302からのレンジングメッセージの受信と、
ユーザ局302の距離そして/又はユーザ局への伝送遅延
時間の決定に応じて、基地局304は、ユーザ局302が指定
量だけそのタイミングを進ませるか、遅らせるかのタイ
ミング調整コマンドを次の時間フレーム1140においてユ
ーザ局302に出すことができる。ユーザ局302との通信直
後時間フレーム1140を設定する場合、タイミング調整コ
マンドは、レンジングトランザクション間に基地局304
が決定する往復伝送時間を均等にしてもよい。できれ
ば、後の時間フレーム1140におけるユーザ局302から基
地局304までユーザ局が行なう送信が先の時間スロット1
141の終了直後に基地局304が受信することができるよう
なタイミング調整コマンドとするのが好ましい。
レンジングメッセージは、レンジングの使用の目的の
他に、ユーザ局302とハンドシェーキングする際基地局3
04を手助けするような他の情報を含むこともできる。例
えば、通信設定を望むユーザ局302のユーザ識別子をデ
ータとして含むことができる。また、後の通信の際に基
地局304と特定のユーザ局302が使用するのに好ましいス
ペクトル拡散コードを指摘することもできる。
レンジングメッセージ、又は制御パルスプリアンブル
専用の特定のスペクトル拡散コードを用いることによっ
て、レンジングメッセージと制御パルスプリアンブル間
に起こる恐れのある干渉をできるだけ少なくすることが
できる。しかしながら、そのようにして行なう符号分割
多重化では、干渉信号同士をうまく分離させることもで
きないし、認めることができないような長い時間スロッ
トが必要になる可能性もある。
次の時間フレーム1140においては、上述形式のユーザ
局M3との通信が始まってから、インターリーブの型式
で、いくつかの時間スロット1140にわたって基地局304
とユーザ局M3間に通信を行なうことができる。基地局30
4は、送信するたびに、その通信の一部としてユーザ局M
3へのタイミング調整コマンドを更新することができ
る。
ユーザ局302が時間スロット1141において通信を終了
するか、又は新しい基地局304に引継ぎされる場合は、
基地局304は、新たにオープンされた時間スロット1141
が通信に使われる状態にあることを告げる一括ポーリン
グメッセージをその時間スロット1141の間に送信し始め
ることができる。それによって、新しいユーザ局302は
同じ基地局304との通信状態に入ることができる。
TDDシステムをエミュレートするのに図11Bに示したよ
うなFDD/TDMAシステムを用いる簡単な手段とは、2つの
周波数帯1170と1171をそれぞれ用いて時間スロットを交
互に妨害することである。従って、時間スロットTS1"に
おいては、基地局304は周波数帯1170を用いてユーザ局M
1へ送信するが、周波数帯1171を用いて送信はしない。
次の時間スロットTS2"においては、ユーザ局M1は周波数
帯1171を用いて応答するが、周波数帯1170では通信は行
なわない。基地局304と次のユーザ局M2間の通信には次
の2つの時間スロットTS3"が用いられるが、TS3"におけ
るユーザ局スロットとTS4"における基地局スロットは休
止している。説明したフレーム構造は、通常の周波数帯
1170と1171のそれぞれにおいて時間スロットが交互に休
止状態になることから、図11Bに示したフレーム構造よ
り少ないユーザ局302をサポートするが、基地局とユー
ザ局にわずかな手を入れるだけで(例えば、別々の周波
数帯を用いて送信と受信をすることで)図10Bに示した
ようなTDDインターフェースをエミュレートすることが
できる。両周波数帯1170と1171とを同じものとする場合
は、システムは一定したTDDとなるため、送信が行なわ
れる順方向リンクと逆方向リンクにおいて、周波数帯を
適切に選択したり、時間スロットを適切に選択したりす
る(すなわち、交互に選択する。)だけで、同一のハー
ドウエアがFDD/TDMA又はTDD動作ができるのである。
図11Cは、図11Aで示したタイミングサブ要素を用いた
オフセットインターリーブされたFDD/TDMAフレーム構造
のタイミングを基地局304から見たように示した図であ
る。以下さらに説明するように、図11Cのオフセットイ
ンターリーブされたFDD/TDMAフレーム構造では、ユーザ
局302が回答しなければならない前に基地局からの送信
を受信する時間を取っておくことによってより大きなセ
ルが可能となり、かつユーザ局302に高価な送受切り換
え器が必要でなくなる。
図11Cは、時分割多重アクセスの他に2つの通信用周
波数帯を用いたシステムのフレーム構造である。第1の
周波数帯1172(基地局周波数帯ともいう。)は、主とし
て基地局304からユーザ局302への通信に用いられる。第
2の周波数帯1173(ユーザ局周波数帯という。)は、主
としてユーザ局302から基地局304への通信に用いられ
る。2つの周波数帯1172、1173は80MHz離れているのが
好ましい。80MHzの周波数だけ離れていることによっ
て、チャンネル同士の相互干渉をできるだけ少なくする
のに役立つし、また逆パス通信からの干渉信号があって
もそれをろ波するための受信機のフィルタの構成が容易
になる。
図11Cのフレーム構造では、時間フレーム1150は複数
の時間スロット1151で構成されている。便宜上、時間ス
ロットは、OTS1,OTS2,OTS3という順番で示すことにす
る。各時間スロット1151は、基地局周波数帯1170を用い
た基地局タイミングサブ要素1101と、ユーザ局周波数帯
1171を用いたユーザデータリンクタイミングサブ要素11
10又はレンジングタイミングサブ要素1121から構成され
ている。図示した時間スロット1151は、基地局304から
見たもので、従って、図11Cでは基地局タイミングサブ
要素1101とユーザタイミングサブ要素1110、1121とは、
所定のオフセット時間1160だけ互い違い(インターリー
ブ)になっているように見える。図11Cのフレーム構造
は、ユーザ局周波数帯1171上でレンジングタイミングサ
ブ要素1121とユーザデータリンクタイミングサブ要素11
10の両方をサポートしている。
動作時、基地局304は、各時間スロット1151の基地局
タイミングサブ要素1101の一部として、基地局304の通
信相手であるユーザ局302へ順次送信する。従って、基
地局394は、プリアンブル間隔1102においてはプリアン
ブルを、基地メッセージ間隔1103においては基地局から
ユーザ局へのメッセージを送信する。基地局メッセージ
間隔1103の後、基地局304は、それぞれ異なるユーザ局3
02に向けられた3つの短いプリアンブルバーストを123
−プリアンブルバースト間隔1109において送信する。図
11Cに例示したシステムでは、123−プリアンブルバース
ト間隔1109における3つのプリアンブルバーストは、ユ
ーザ局302に向けられ、そのユーザ局302に対して基地局
304は後で主データメッセージと2つの時間スロット115
1を送ることになる。
図11Bのシステムの場合のように、123−プリアンブル
バースト間隔1109における3つの短いプリアンブルバー
ストは、順方向リンクのダイバーシチ検出と順方向リン
ク出力制御の両目的に使用することができる。異なるア
ンテナを使って3つのプリアンブルバーストをそれぞれ
送信して、受信するユーザ局302が次の時間スロット115
1において入力する順方向リンクデータメッセージをい
ろいろ選択することができるようにする。
123−プリアンブルバースト間隔1109の後は基地局全
コード間隔1107になるが、この間隔では基地局304が全
コードを送信する。基地局全コード間隔1107の後は送信
/受信切り換え間隔1104になるが、この間隔では基地局
304が送信モードから受信モードへの切り換えを行なう
ことができる。しかしながら、できれば、基地局304に
は送信と受信の別々のハードウエアがあって、モードの
切り換えが必要でないことが好ましい。その代わりに、
基地局304は、送信/受信切り換え間隔1104において全
コードを送信し続けることができる。
図11Cの実施形態で示した通信について詳細に説明す
る。第1の時間スロットOTS1では、基地局は、基地局周
波数帯1172を用いて基地局メッセージ間隔1103における
第1のユーザ局M1に向けられた基地局からユーザ局への
メッセージを送信する。次に基地局304は、123−プリア
ンブルバースト間隔1109における他のユーザ局M3に向け
られた123−プリアンブルバーストを送信する。基地局3
04は、送信と同時に、しかしオフセット時間1160によっ
てその送信からそれた時点で、ユーザ局周波数帯1173を
用いて、データリンクプリアンブル間隔1112においては
プリアンブルを、ユーザメッセージ間隔1113においては
基地局304の通信先である最後のユーザ局MNからユーザ
局から基地局へのメッセージを受信する。ユーザ局周波
数帯1173を用いた第1の時間スロットOTS1の制御パルス
プリアンブル間隔1116においては、基地局304は、次の
時間スロットOTS2において基地局304が送信する相手の
ユーザ局M2から制御パルスプリアンブルを受信する。
制御パルスプリアンブル間隔1116において送られる制
御パルスプリアンブルの機能は、図10A−Eと11Bの制御
パルスプリアンブルに関して先に説明した機能(例えば
出力制御、アンテナ調整など)と類似している。プリア
ンブル間隔1116の後はアンテナ調整間隔1117になるが、
この間隔では基地局304には、必要な場合は、制御パル
スプリアンブルを受信して得た情報に基づき第2のユー
ザ局M2の方にその送信用アンテナを向けるよう調整する
機会がある。アンテナ調整間隔1117の後は他のガードバ
ンド1118になって、制御パルスプリアンブルを基地局30
4へ伝送することができる。プリアンブル間隔の後は他
の送信/受信切り換え間隔になって、基地局304が(必
要な場合は)受信モードから送信モードへの切り換えが
できるとともに、第2のユーザ局M2が送信モードから受
信モードへの切り換えができる。
第1の時間スロットOTS1後の時間スロットOTS2におい
ては、基地局304は、基地局周波数帯1172を用いて、基
地アンブル間隔1102においてはプリアンブルを、基地メ
ッセージ間隔1103においては基地局からユーザ局へのメ
ッセージを両ケースとも第2のユーザ局M2へ送信する。
それによって、基地局304は、ユーザ局M2が送った制御
パルスプリアンブルに対し早急に応答する。しかしなが
ら、図11Cで例示した時間フレーム1150においては、基
地局304は、基地局周波数帯1172を用いた第4の時間ス
ロットOTS4におけるどのユーザ局302とも通信状態にな
いように思われる。従って、第2の時間スロットOTS2に
おける基地局メッセージ間隔1103に続く123−プリアン
ブルバースト間隔1109においては、基地局304は、ユー
ザ局302に向けられた123−プリアンブルバーストを送信
しない。
基地局304は、第2の時間スロットOTS2において基地
局メッセージを送信すると同時に、しかしオフセット時
間1160によってその送信からづれた時点において、ユー
ザ局周波数帯1173で、データリンクプリアンブル間隔11
12においてはプリアンブルを、ユーザメッセージ間隔11
13においてはユーザ局から基地局へのメッセージを基地
局304が第1時間スロットOTS1で伝送される先のユーザ
局M1から受信する。第1の時間スロットOTS1の場合と同
じように、ユーザ局周波数帯1173を用いた第2の時間ス
ロットOTS2の制御パルスプリアンブル間隔1116において
は、基地局304はユーザ局M3から制御パルスプリアンブ
ルを受信するが、このユーザ局に対しては基地局304が
次の時間スロットOTS3で送信するようになっている。
第3の時間スロットOTS3においては、基地局304は、
基地局周波数帯1172を用いて、基地局プリアンブル間隔
1102においてはプリアンブルを、基地メッセージ間隔11
03においては基地局からユーザ局へのメッセージを両ケ
ースとも第3のユーザ局M3へ送信する。基地局メッセー
ジ間隔1103の後は123−プリアンブルバースト間隔1109
になるが、この間隔では基地局304は、それぞれ異なる
ユーザ局M5に向けられた3つの短いプリアンブルバース
ト(例えば、123−プリアンブルバースト)を送信する
が、後で基地局304は2つのスロット1151をユーザ局M5
に伝送されることになる。
基地局304は、ベース局への送信をすると同時に、し
かしオフセット時間によってその送信からづれた時点に
おいて、ユーザ局周波数帯1173を用いて、データリンク
プリアンブル間隔1112においてはプリアンブルを、ユー
ザメッセージ間隔1113においてはユーザ局から基地局へ
のメッセージを基地局304が先の時間スロットOTS2にお
いて通信関係にあったユーザ局M2から受信する。基地局
304が、基地局周波数帯1172を用いて、第4の時間スロ
ットOTS4においてはどのユーザ局302とも通信状態にな
いため、基地局304はユーザ局周波数帯1173を用いた第
3の時間スロットOTS3の制御パルスプリアンブル間隔11
16においては制御パルスプリアンブルを受信しない。
同じような通信が第4の時間スロットOTS4で行なわ
れ、また続く時間スロット1151でも行なわれる。送信す
るのは特定のユーザ局から基地局へのメッセージか、基
地局からユーザ局へのメッセージか、プリアンブルか、
制御パルスプリアンブルかが決定するのは、基地局304
が特定の時点においてこのような通信を希望するユーザ
局302と通信状態にあるかどうかによってである。
従って、通常、単一の時間スロット1151においてユー
ザ局302と基地局304間の通信を保持するためには、各時
間フレーム毎に4つのメッセージが特定のユーザ局302
と基地局304間に交換される。先ず基地局304が、それ自
体がユーザ局302へ送信する意図がある2つのスロット1
151先の時間スロット1151の123−プリアンブル間隔1109
における123−プリアンブルを送信する。次いで、異な
る周波数帯1173を用い、かつオフセット時間1160だけ遅
れた時間スロット1151において、ユーザ局302は、制御
パルスプリアンブルを送ることによって応答を果たし、
この制御パルスプリアンブルは制御パルスプリアンブル
間隔1116において基地局304に受信される。続く時間ス
ロット1151において、基地局304は出力調整そして/又
は時間調整についての決定をした後で、基地局周波数帯
1172を用いて、基地メッセージ間隔1103においてユーザ
局302へ基地局からユーザ局へのメッセージを送信す
る。次の時間スロット1151において、ユーザ局302は、
その出力そして/又はタイミングを調整した後、ユーザ
局から基地局へのメッセージに応答し、そのメッセージ
はユーザメッセージ間隔1113において基地局304に受信
される。
図11Cに例示された時間フレーム1150において、基地
局304は、基地局周波数帯1172を用いた第4の時間スロ
ットOTS4においてどのユーザ局302とも通信状態にない
と考えられる。基地局304は、特定の時間スロット115
1、例えば時間スロットOTS4が、例えば、時間スロットO
TS4の基地局メッセージ間隔1103において一括ポーリン
グメッセージを送信することによって通信できることを
指摘することができる。
ユーザ局302が、(例えば第4の時間スロットOTS4に
おいて)基地局304と通信態勢を取りたい場合は、新し
いユーザ局302は、第4の時間スロットOTS4の基地局メ
ッセージ間隔1103において一括ポーリングメッセージを
送信する基地局304に応答して、次の時間スロットOTS5
のユーザメッセージ間隔1113において一括ポーリング回
答メッセージを送ることができる。新しいユーザ局302
が一括ポーリング回答メッセージを以て応答する時は、
基地局304はユーザ局302のレンジ(範囲)を決定し、そ
れによってユーザ局302によるこれからの送信に必要な
時間調整を決定することができる。
効率上の理由から、ガード時間1114と1118をできるだ
け少なくしておくのが好ましい。ガード時間が少なけれ
ば少ないほど、より多くのユーザ局302を図11Cのフレー
ム構造でサポートすることができる。
通信開始の時点で適切なタイミングを設定するのが好
ましく、ユーザ局、例えば第1のユーザ局M1からの送信
を、本明細書の別のところで説明したタイミング調整コ
マンドと同じような基地局304からのタイミング調整コ
マンドによって、基地局304で見られるような時間合わ
せの状態にしておくことができる。全往復ガード時間
は、各時間スロット1151に含める必要がない。というの
はユーザ局302と基地局304とは、基地局からユーザ局へ
のメッセージとユーザ局から基地局へのメッセージとが
相互に干渉し合わないように異なる周波数帯を用いて送
信する。
図11C(即ち時間スロット1151の分解図)のフレーム
構造の描写では、ユーザ局302は基地局304からゼロ距離
にあることを想定している。しかしながら、ユーザ局30
2が基地局304に直接隣接していないならば、ガード時間
1114の一部(図11Aに見られるとおり)はプリアンブル
と基地局304へのユーザ局から基地局へのメッセージの
伝搬の中で消費される。よって、ユーザ局302がセルの
周辺にある場合は、ユーザ局から基地局へのメッセージ
は、最高でもガード時間1114の期間と同じ時間の経過後
に、基地局304に現れる。ガード時間1114と1118が最低
限にとどめられることを確実にするためには、ユーザプ
リアンブルとユーザ局から基地局へのメッセージが、そ
の前のユーザ局302の送信を妨害することなく、ユーザ
タイミング変数1110のスタートに極力近いタイミングで
到着するために、タイミング調整コマンドが基地局304
から周期的に送信されることが好ましい。
ユーザ局302が、図11Cのフレーム構造の中で基地局30
4との通信を最初に確立する際、レンジングトランザク
ションが行われる。このレンジングトランザクションが
行われている間、ユーザ局の周波数帯1173上の時間スロ
ット1151は、図11Aに関しての前述どおり、レンジング
タイミング変数1121を構成することが好ましい。ユーザ
局302は、時間スロット1151のレンジプリアンブル間隔1
122の間、プリアンブルを送信し、時間スロット1151の
ユーザのレンジングメッセージ間隔1123の間、レンジン
グメッセージを送信する。ユーザ局302はΔTという期
間中、プリアンブルとレンジングメッセージの送信を遅
らせる。遅延時間ΔTは、一般的なポーリングメッセー
ジの一部として基地局304によって通信されるか、もし
くは、こと前にプログラムされているシステムのパラメ
ータとなることもある。基地局304は、ユーザ局302から
基地局304までの伝搬遅延を、遅延時間ΔTを考慮に入
れて、その前の時間スロット1151の終わりから、該当す
るプリアンブルとレンジングメッセージが実際に受け取
られる時間までの往復の伝搬遅延を測って、決定する。
レンジガードバンド1124は、基地局304とユーザ局302
の間にレンジングトランザクションがなされるために充
分な長さでなければならない。よって、レンジガードバ
ンド1124の長さは、ある程度基地局304が存在するセル3
03の半径、もしくは、セルシステムの最大セル半径によ
って決定される。
ユーザ局302からのレンジングメッセージの受け取
り、また、ユーザ局302の距離やその伝搬遅延時間に対
し、基地局304は、ユーザ局302に対して、次の時間フレ
ーム1150においてタイミング調整コマンドを発令し、指
定された量によって、タイミングを早めたり遅らせたり
する指示を出すこともある。ユーザ局302との通信を確
立させた直後の時間フレーム1150のために、レンジング
トランザクションの間に基地局304が決定したものと同
じ往復伝搬時間に等しいタイミング調整コマンドが発令
されることもある。
レンジングの目的のための使用に加えて、レンジング
メッセージは、基地局304がユーザ局302とシェイクハン
ドするのを助けるための情報を持っていることもある。
例えば、レンジングメッセージは、データとして、通信
を確立させようとするユーザ局302のユーザ認識機能を
持っていることもある。レンジングメッセージは、基地
局304と特定のユーザ局302が次の通信で使用するために
好ましいスペクトル拡散コードを表示することもある。
レンジングメッセージ、もしくは制御パルスプリアン
ブルのためにのみ、特定の指定されたスペクトル拡散コ
ードを使用して、レンジングメッセージと制御パルスプ
リアンブル間に起こりうる妨害を最小限に抑えることも
可能ではある。しかしながら、ほとんどの場合、基地局
周波数帯1172上の時間スロット1151とユーザ局周波数帯
1173上の時間スロット1151の間でのオフセット時間1160
の使用は、ユーザ局302の相互間において妨害を最小限
に抑えるシステムが確立できるようにするために、該当
する送信を充分に分離しておかなければならないと思わ
れる。
図11C−Dに示される、オフセット時間1160を利用す
るフレーム構造の利点は、信号の同時送信と受信を可能
にする装置であるダイプレクサが、一般的にはユーザ局
302の中では必要ではないという点にある。一方で、図1
1Bの固定されたオフセットフレーム構造と共に、ユーザ
の高密度をサポートするために、特に、大きなセル環境
ではダイプレクサが必要となるかもしれない。なぜなら
ば、ユーザ局302は、前の時間スロット1141の中で送ら
れた基地からユーザ局へのメッセージ全体を受信する前
に、時間スロット1141の中で送信する必要があるかもし
れないからである。図11Bが基地局304の透視図で構成さ
れているため、時間スロット1141は基地局304と並んで
いるように見えるが、ユーザ局302は、情報が図11Bで表
されているように並んでいる基地局304に伝送されるた
めに、時間スロット1141のユーザ分に先立って情報を送
ることが要求される。ユーザ局302への距離が離れてい
る大きなセル環境においては、ユーザ局302は基地から
ユーザ局へのメッセージ全体を受信するまでに情報を送
っておくことが要求される。そうするためには、ユーザ
局302は情報の送信と受信を同時に行う能力を必要とす
ることになり、そのためにダイプレクサを必要とするか
もしれない。よって、ユーザ局302が応答する前に基地
からのメッセージを受け取ることを必要としているプロ
トコルにおいては、図11Bのシステムはかなり大きなセ
ル環境には不適合となることもある。
図11C−Dの実施形態においては、ユーザ局周波数帯1
173上の時間スロット1151は、オフセット時間1160分、
基地局周波数帯1172の時間スロットからずれている。オ
フセット時間1160によって、基地からユーザ局へのメッ
セージは、ユーザ局302によるユーザ局から基地へのメ
ッセージの送信までに、ユーザ局302への伝搬を行うこ
とができる。ゆえに、ユーザ局302は、かなり高額な構
成要素となるダイプレクサを必要としない。ダイプレク
サなしでの処理は、多くの場合、ハンドセットの製作費
をできるだけ低く抑えることが重要なため、移動体のハ
ンドセットとして形成されている。ハードウエアの他の
能力としては、同時送受信を要求しないことが挙げられ
る。例えば、ユーザ局302は送信と受信の両方の機能に
対して、同じ周波数の統合装置を使用することができ
る。
図11Dでは、第3のユーザ局M3でのレンジジングトラ
ンザクションが終了した後の、続きの時間フレーム1150
を表している。図11Dにおいて、最初の時間スロットOTS
1においてのユーザ局M1及びMNと基地局304の間に起こる
処理は、図11Cと同じである。また、2番目の時間スロ
ットOTS2においてのユーザ局M1及びM2と基地局304の間
に起こる処理も、図11Cと同じである。しかしながら、
2番目の時間スロットOTS2の間、プリアンブル間隔1116
の中で制御パルスプリアンブルが送信されないかわり
に、第3のユーザ局M3が第2の時間スロットOTS2のプリ
アンブル間隔1116の間に、制御パルスプリアンブルを送
信することもある。また別の方法として、基地局304
が、先行する時間スロットOTS2のそれぞれのプリアンブ
ル間隔1116の間に制御パルスプリアンブルを送信する前
に、その前の時間フレーム1150の間に送られたレンジン
グメッセージを認識するまでユーザ局M3が待つこともあ
る。
次の時間フレーム1150では、上述の方法で第3のユー
ザ局M3との通信が確立された後、通信は図11Dで見られ
るとおり、基地局304とユーザ局M3の間で実行されるこ
ともある。基地局304からのそれぞれの送信の一部とし
て、基地局304はユーザ局302に対してタイミング調整コ
マンドを更新していることもある。
ユーザ局302が時間スロット1151での通信を終了する
か、新しい基地局304へ渡された場合は、基地局304は新
しく開かれた時間スロット1151の期間中、期間スロット
1151が通信可能状態であることを表示しながら、一般的
なポーリングメッセージの送信を開始することもある。
新規のユーザ局302は、それによって同じ基地局304と通
信を確立させることもある。
図12A−Cは、基地局とユーザ局の送信に好ましいメ
ッセージフォーマットを示したものである。表12B−1
から12B−3までは、シェイクハンドもしくは捕捉モー
ドの送信で使用されるメッセージフォーマットを示して
いる。表12C−1から12C−4までは、トラフィックモー
ドの時の捕捉後のメッセージフォーマット(対称、非対
称の双方共)を示している。ここで気をつけなければな
らないのは、非対称のメッセージフォーマットは、FDD
ベースのシステムではなく、TDDベースのシステムの変
形での使用を目的としていることである。表12A−1か
ら12A−4までは、表12B−1から12C−4で示されてい
る、メッセージタイプの異なった種類それぞれに対して
のヘッダフォーマットを示している。
例えば、表12A−1では、前述のような基地からのポ
ーリング送信(一般、又は特定)のヘッダフォーマット
を示している。表12A−1のヘッダフォーマットは、21
ビットで構成されている。特定のヘッダーフォーマット
は、スペアビット2つを残して、合計19ビットの10フィ
ールドから構成されている。フィールドは以下のとおり
である:送信が基地局からかユーザ局からかを識別する
1ビットのB/Hフィールド。B/Hフィールドの延長として
使用される1ビットのEフィールド。ポーリングメッセ
ージが一般のものか指定のものかを表示する1ビットの
G/Sフィールド。送信がポーリングか、トラフィックメ
ッセージかを表示する1ビットのP/Nフィールド。識別
チェックとその立証に使用される1ビットのSAフィール
ド。パワーコントロールに使用される3ビットのPWRフ
ィールド。スロット使用を表示する2ビットのCUフィー
ルド。送信ユニットの逆方向リンクの受信状態を表示す
る2ビットの逆性リンクフィールド。必要であれば、ユ
ーザ局に対してタイミングを調整する指示を与える、3
ビットのタイミング調整コマンド。そして、エラー検出
に使用される4ビットのヘッダFCW(フレーム・チェッ
ク・ワード)フィールド(CRCに類似のもの)。
基地のトラフィック送信のヘッダフォーマットは表12
A−2に示されている。ヘッダフォーマットは、時間ス
ロットの集合体もしくは非対称な時間スロットの使用の
間、ユーザ局302に追加の帯域幅の割当のために、2ビ
ットの追加のB/Wグラントフィールドが備わっている点
を除いては、表12A−1のものと同じである。表12A−2
のヘッダフォーマットは21ビットを使用する。
移動もしくはユーザのポーリング送信のヘッダフォー
マットは、表12A−3に示されている。ヘッダフォーマ
ットは表12A−1のものと類似しているが、CUフィール
ドもしくはタイミング調整コマンドを所有していない。
また、表12A−3のヘッダフォーマットは、帯域幅や時
間スロットの追加の需要に対応するために、1ビットの
B/Wリクエストフィールドを含んでいる。表12A−3のヘ
ッダフォーマットは6スペアビットを所有する。
移動又はユーザのトラフィック送信のヘッダフォーマ
ットは表12A−3で示されている。ヘッダフォーマット
は表12A−1のものとほとんど同じであるが、B/Wリクエ
ストフィールドがB/Wグラントフィールドの代わりに指
定されている。
ゆえに、ユーザ局302と基地局304へのヘッダフォーマ
ットは、ポーリングモードかトラフィックモードか如何
に関わらず、また、ポーリングメッセージが一般のもの
か指定のものか如何にも関わらず、図12A−Cに関連し
て説明されている典型的な具体形と同じ長さになるよう
に選定されている。
表12B−1から表12B−3まではシェイクハンドもしく
は捕捉モードの送信で使用されるメッセージフォーマッ
トを表している。表12B−1は基地の一般的なポーリン
グ送信のための205ビットのメッセージフォーマットを
示している。表12B−1のメッセージフォーマットは、
表12A−1に示されているフィールドから成る21ビット
のヘッダフィールドを含んでいる。即ち一般的なポーリ
ングメッセージを送信する基地局304を識別するための3
2ビットの基地IDフィールド。種々のネットワーク及び
システムを識別するフィールドで、一例として電話網や
他の通信ソース等のようなものの表示のために使用され
るような、16ビットのサービス提供フィールドや、一例
としてページングクラスタや32ビットの設備(装備)フ
ィールドのようなものを識別するために使用されるよう
な、16ビットのゾーンフィールド、ユーザ局302の同期
を助けるための結合した一般的なポーリング送信のスロ
ット番号を表示する、6ビットのスロット番号フィール
ド、そして、エラーの訂正と送信の完全性を立証するた
めの16ビットのフレームFCWフィールドである。
移動又はユーザ局の応答送信のための150ビットのメ
ッセージフォーマットは、表12B−3に示されている。
表12B−3のメッセージフォーマットは、表12A−3に示
されているフィールドから成る21ビットのヘッダフィー
ルドを含んでいる。即ち、ユーザ局302が一般的なポー
リングメッセージに応答していることを識別するため
の、40ビットのPIDフィールド。16ビットのサービス提
供フィールド、基地局304からの種々の可能なサービス
のどれを捜しているかを表示する、16ビットのサービス
リクエストフィールド、8ビットの移動適応フィール
ド。そして、16ビットのフレームFCWフィールドであ
る。移動適応フィールドは、2つのサブフィールドを備
え、1つはユーザ局の適応性(例えば、ダイプレクサ、
トラフィックスロットのインターリーブ等)を表示する
2ビットのサブフィールドで、もう1つは、基地の一般
的なポーリング送信のスロット番号フィールドから受信
されたスロット番号をエコーするための6ビットのホー
ム基地スロット番号である。150ビットでのユーザ局ポ
ーリング応答送信は、実質上、基地局からのポーリング
送信又はトラフィックメッセージ送信よりは短く、これ
は、レンジングトランザクションに対応するためで、ユ
ーザ局302が通信を確立させようとして起こってくる不
確実な伝搬遅延時間が生じることになる。
基地局の特定のポーリング送信のための205ビットの
メッセージフォーマットは、表12B−2に表されてい
る。表12B−2のメッセージフォーマットは、表12A−1
に示されるフィールドを成す21ビットのヘッダフィール
ドを含んでいる。即ち、相対的なスロット位置を表示す
る8ビットの相関的なIDフィールド。8ビットの終結
(最終)フィールド。ユーザ局302から受信した識別番
号をエコーするための40ビットのPIDフィールド。例え
ば特定の基地局304の時間スロットの数等を表示するた
めの8ビットの地図タイプのフィールド。どのスロット
が使用中かを表示する32ビットの地図フィールド(ユー
ザ局302がポテンシャルスロット集合体の測定の中で見
積もることもある)。6ビットのスロット番号フィール
ド。そして16ビットのフレームFCWフィールドである。
表12C−1から表12C−4までは、トラフィックモード
での捕捉後のメッセージフォーマット(対称と非対称の
両方)を示している。表12A−1と12A−2は、基地局の
トラフィックモードのメッセージフォーマットである。
表12A−1のメッセージフォーマットは、対称なフレー
ム構造に使用され、表12A−2のフォーマットは非対称
なフレーム構造に使用される。同様に、表12A−3と12A
−4は、移動もしくはユーザ局のトラフィックモードの
メッセージフォーマットである。表12A−3のメッセー
ジフォーマットは対称なフレーム構造に使用され、表12
A−4のフォーマットは非対称なフレーム構造に使用さ
れる。
対称なフレーム構造では、各トラフィックモードメッ
セージの長さは205ビットである。各トラフィックモー
ドメッセージは、遅いデータレートメッセージ送信機能
用に長さ8ビットのDチャンネル・フィールド(又は送
信者フィールド)と、16ビットのフレームFCWフィール
ドが使用されているか否かによって、長さを160ビット
か176ビットで対応するBチャンネル・フィールド(又
は伝送者フィールド)から成っている。
種々のTDDシステムにおいてのみ使用される非対称な
フレーム構造では、1つの発信源からのトラフィックモ
ードメッセージは、もう一方のトラフィックモードメッ
セージとは異なった長さで、通常はかなり長めである。
非対称なフレーム構造は、一方の方向への通信リンクに
対して、別の方向へのものよりも、より高いデータ帯域
幅を許す。よって、一方のトラフィックモードメッセー
ジの長さは25ビットで、他方のトラフィックモードメッ
セージの長さは365ビットとなる。順方向及び逆方向リ
ンク通信の長さの合計は、対称なフレーム構造のものと
同じ410ビットのままである。各トラフィックモードメ
ッセージは、データレートの遅いメッセージ送信機能用
に長さ8ビットのDチャンネル・フィールド(又はデー
タフィールド)と、どの発信源がより高い伝送レートを
持っているかによって、また、16ビットのフレームFCW
フィールドが使用されているか否かによって、長さがそ
れぞれ0ビット、16ビット、320ビット、336ビットとな
るBチャンネルフィールド(又は送信者フィールド)か
ら成っている。
基地局とユーザ局のメッセージは、Mーary符号化さ
れた技術を使用して送られることが好ましい。基地とユ
ーザのメッセージは、各データシンボルが5ビットとな
るデータシンボルの連鎖状のシーケンスから成ることが
好ましい。スペクトル拡散コード又はシンボルコード
は、各データシンボルに対して送信される。よって、送
信されたシンボルコードは、基地又はユーザのメッセー
ジのデータフィールド全体もしくは一部か、複数のデー
タフィールドか、2つ以上のデータフィールドの一部の
どれかを表現することもある。
処理されていく負荷は一般的に、非同時的な処理を要
求しがちなプリアンブルの長さに比例して増加するた
め、APG−63レーダーのMPRFモードに使用されるものと
似た連鎖状のプリアンブルコード構造が、ここで述べら
れる種々の通信のインターフェースで使用されることも
ある。APG−63レーダーの一般的な説明は、モリス著,
“Airborne Pulsed Doppler Rader",(Artech Hous
e社より1988年出版)を参照のこと。
図13A−Bは連鎖状のプリアンブルの構造を示したも
のである。図13Aでは、長さ112のプリアンブルコードが
クロネッカー積を、バーカー4(B4)コード1302と最小
のピークサイドローブ28(MPS28)の中間で取ることに
よって形成されている。ある意味では、結果としてのプ
リアンブルは、各「チップ」が実際にB4の一連であるMP
S28コードだと考えることもできる。このプリアンブル
構造の利点は、相関処理が、図13Bに示されているとお
り、4タップのB4にマッチしたフィルタ1310に続いて28
ノンゼロタップMPS28(1,0,0,0)にマッチしたフィル
タ1311を使用することで遂行されるという点にある。処
理の複雑性においては、図13A−Bの技術は、より高い
記憶が必要とされる点を除いては、32タップにマッチし
たフィルタと大体同等である。、最初のステージフィル
タ1310を、マッチしたフィルタではなくマッチしないフ
ィルタとして具体化し、フィルタ反応の中でサイドロー
ブを減少させることで、その性能を高めることができ
る。
図13Dと図13Eは、マッチしたフィルタとマッチしない
フィルタをそれぞれ用いた、連鎖状のプリアンブルのフ
ィルタ反応を比較したグラフである。図13Dと図13Eの目
的のために、長さ140のプリアンブルを想定している。
プリアンブルは、バーカー5(B5)コードとMPS28コー
ドの中間のクロネッカー積から成っている。図13Dで
は、5タップのB5にマッチしたフィルタ1310とそれに続
いて28タップのMPS28にマッチしたフィルタ1311によっ
て処理された、MPS28B5、長さ140のプリアンブルに対
する複合フィルタの反応を表している。約マイナス14デ
シベルの、4つのサイドローブスパイク1320が図13Dの
グラフで明確に表れている。図13Eでは、17タップのB5
のマッチしないフィルタ1310とそれに続いて28タップの
MPS28のマッチしたフィルタ1311によって処理された、
同じプリアンブルに対する複合のフィルタ反応を表して
おり、図13Dに示されたサイドローブスパイク1320の除
去が見られる。
変形例の処理メカニズムとしては、短縮されないプリ
アンブルが検出確認とチャンネルの検知と均一化の目的
のために使用されている間、N検出器のMが、検出警告
目的のために使用されるやり方もある。コードセット
は、低い相互相関(クロス相関)を提示する異なるMPS2
8コードを用いたプリアンブルを持つことで作り出され
ることもある。この方法での考え得る限界としては、MP
S28のコードワードが2つしかないということである。
よって、N=7コードの再使用パターンを生み出すため
には、好ましい相互相関の特性を提示する、潜在性(可
能性)のあるプリアンブルを拡大させるMPS28に「近
い」コードワードを含むことである。2つのMPS28コー
ドワードは、マイナス22.9デシベルのピークの一時的な
サイドローブレベルを有し、MPS28に近いコードワード
は、−19.4デシベルのピークの一時的なサイドローブレ
ベルを有する。
プリアンブル処理は、制御パルスプリアンブル(例え
ばプリアンブル間隔1016にで)と、図10A−11Dに関連し
て既に説明されていた123プリアンブルメッセージ送信
の利点を取り入れることによっても、さらに拡大するこ
とができる。制御パルスプリアンブルと123プリアンブ
ル送信は一般的に、各メインユーザ又は基地の送信に先
行する最初のプリアンブル送信(例えば、プリアンブル
間隔1002又は1102で)に関連して、タイミングを定着さ
せており、特に、2つの短縮されないプリアンブル送信
がメインユーザ又は基地送信と連結している逆方向リン
クの同期化を助けるために用いることができる。プリア
ンブルの長さは、制御パルスプリアンブル又は123プリ
アンブルのどちらかと、メインユーザ又は基地送信に先
行するプリアンブルの両方を処理することで、効果的に
2倍にすることができる。
図14−図17は、ここで説明されている統合体の指定さ
れた特質を具体化する、選定された上層と下層の無線イ
ンターフェースの、種々の性能の観点を比較したチャー
トである。「上層」という用語は通常、広いエリアゆえ
に容量の低いシステムカバー範囲をさす。反対に、「下
層」という用語は通常、一部に集中した高い容量及び特
定のニーズに答える通信サービスに対して用いられる。
あるやり方では、上層での容量を確保するために、ユー
ザはできるだけ下層に割り当てられている。
一般に、上層のアプリケーションは、包括的範囲と連
結性を提供するために、相対的に大きなセルによって特
徴付けられる。ここでは、ユーザはかなり調整された移
動性要素(例えば高速度の乗り物)を持っていることが
多い。上層の動作の特質は、基地局での高送信パワー、
高利得受信アンテナ、大きなエレベーションのアンテナ
設置等に見られる。遅延拡大(反響による複数の伝搬遅
延の結果として起こる)や、マルチパスに適応される水
平フェーズの中央分離、アンテナの相違等のような要因
は非常に重要なものである。例えば、増加するアンテナ
の複雑性と開口サイズは、上層でのダイバーシチアンテ
ナの使用よりも重要であるかもしれない。受信感度も重
要な限定要因である。結合した小さな帯域幅によって、
上層での適応にはスペクトル拡散型が好ましいものとな
る。
下層のアプリケーションは、一般に、受信感度より
も、物理的な障害物や多くの放射物の中心となるものに
よるカバー範囲の限界を伴う小さなセルによって特徴づ
けられる。少しの遅延拡散は、より高いシンボル率と、
マルチパスが弱まることの克服に役立つ。スペクトル拡
散、もしくは狭帯域信号のどちらかが用いられ、狭帯域
信号は、高性能のスポット包括と機能的なチャンネル配
分の遂行に役立つこともある。機能的なチャンネル配分
のアルゴリズムは、変化するトラフィックの要求に素早
い反応を行い、物理的な障害物の利点を生かして、相対
的に小さな再生パターンを許可するのに好ましい。下層
の適応には、例えば、ワイヤレスの局部的な回路、上層
範囲の「穴」を局部的にカバーする局部的な高性能、ワ
イヤレスのセントレックス等を含む。
上層と下層のアプリケーションのある一般的な特徴が
説明されているが、ここで適用されている用語は、種々
の具体化の中で設定されているような、現在の発明の原
理の適応性を制限するものではない。上層や下層といっ
た分類付けは、単に、ここで説明されている典型的な具
体化の解説を助け、システムデザインにおいて便利な道
標を提供するということを意図しただけのものである。
上層や下層といった名称は、必ずしも他のものを排除す
るものではなく、また、必ずしもあらゆる通信システム
を封じ込むものでもない。
上層、下層といった名称は、免許を与えられている、
もしくは無免許の周波数帯での動作にも適用される。無
免許(無許可)の等時性バンド(1910〜1920MHz)にお
いては、1.25MHzの最大信号帯域幅を伴う、利用可能な
狭い周波数範囲のせいで、FCC規則が本来、TDD又はTDMA
/FDDハイブリッドを要求している。「リッスン・ビフォ
ア・トーク(話す前に聞く)」性能は、検知し、送信す
る前に他のユーザの送信を阻止するために、共通に要求
されている。等時性バンドのアプリケーションは下層種
類の典型であり、ワイヤレスPBX、スマートバッジ(機
器と受動RF放射機器を決定するポジション)、家庭用コ
ードレス、圧縮されたビデオ配線等を含む。機能的チャ
ンネル配分と下層構造は、FCCの要求により好ましい。
さらに、パワー制限は通常、大きなセルを除外する。
工業科学医学バンド(ISMバンド)(2400〜2483.5MH
z)では、適用は無免許の等時性バンドと似ているが、
連邦規則はやや緩めである。スペクトル拡散技術は送信
パワーの最小限度に抑えることが望ましく(1ワットか
それ以下)、最低でも10デシベルの処理利得が典型的に
要求される。ISMバンドの周波数レンジが小さいため
に、TDD又はTDMA/FDDのハイブリッド構造が好ましい。
図14は、種々の無線インターフェースの比較チャート
のまとめであるが、大体、上層か下層かの指定でグルー
プ分けされている。図14の最初の欄は、無線インターフ
ェースのタイプを識別している。無線インターフェース
のタイプはチップレート、層、及びフレーム構造等によ
って、図10A−Eと11A−Dに関して前述されているとお
り、TDD(時間分離のある単一の周波数帯を伴う。)かF
DD/TDMA(時間分離のある複数周波数帯を伴う。)に識
別される。よって、一例として、図14の最初の欄の一列
目にある識別者「5.00HT」は、5.00メガチップ(Mcp)
の、上層のチップレートの無線インターフェースで、TD
D構造をしている、ということを識別している。同様
に、第1欄の6列目の「0.64LF」は、0.64Mcpの下層の
チップレートで、FDD/TDMA構造である、ということを識
別している。合計16種類の異なった無線インターフェー
ス(上層10種、下層6種)が図14でまとめられている。
図14の第2の欄では、前述で説明されているとおり、
最初の無線インターフェースの種類の最後によって、デ
ュプレックス通信方法のものを識別している。図14のチ
ャートの第3の欄では、各無線インターフェースのタイ
プごとの時間スロットの数を識別している。特に説明さ
れている具体化では、時間スロットの幅は8から32の間
になる。図14の第4の欄は、それぞれの配分のチャンネ
ルの数を表示しており、これは、特定の帯域幅の配分
(例えば30MHz)を与えられている、助けとなるRFチャ
ンネルの数の概算であり、選ばれた変調技術とチップレ
ートによって変動があり得る。図14の第6の欄は、アン
テナの支柱で測定された感度(単位はdBm)を表示して
いる。図14の第7と第8の欄は、異なった伝搬環境で要
求される基地局の数を表示しており、5.00HTの無線イン
ターフェースに関して設定されたリファレンスを100%
としている。図14のチャートで言う伝搬環境には、リス
トに挙げられているとおり、R2(オープンエリア)、R4
(都市)、及びR7(低いアンテナの都市)を含む。
図14での無線インターフェースのタイプは、上層、下
層、無免許の等時性(アイソクロナス:isochronous)、
ISM無線インターフェースのタイプから成る基本的な4
種類に分類づけられている。上層の動作では、2本のア
ンテナを使用したアンテナダイバーシチ(Lant)、2つ
のうちの分離可能なマルチパスの数(Lrake)、及び、3
0MHzの帯域幅配分を想定している。分離可能なマルチパ
スの数は、一般に受信性能、遅延拡散とアンテナ設置の
機能である。下層の動作では、3本のアンテナを使用し
たアンテナダイバーシチ、単一の分離可能な通信パス、
及び1.25MHzのチャンネル帯域幅を想定している。ISM動
作では、3本のアンテナを使用したアンテナダイバーシ
チ、単一の分離可能な通信パス、及び83.5MHzの帯域幅
配分を想定している。
図15では、図14で説明されている無線インターフェー
スに対してのディジタルレンジの限度(単位はマイル)
を比較している。ディジタルレンジは、一部では、用い
られた時間スロットの数と、レンジング(即ちタイミン
グ調整コントロール)が使用されているかどうかにかか
ってくる。「使用されたレンジング」と題した複数の欄
では、タイミングコントロールがシステムの中で実行さ
れたかどうかを表示しており、これは同じ様に、「時間
スロット」とした、使用された時間スロットの数を示し
ている複数の欄と対応している。「ディジタルレンジ」
と題した複数の欄は、「使用されたレンジング」と「時
間スロット」のタイトルの欄と、同じように対応してい
る。よって、一例として、5.00HTの無線インターフェー
スでは、3つの可能な具体例が挙げられている。第1の
具体例は、32の時間スロットとレンジング(タイミング
調整)を用い、8.47マイルのディジタルレンジへと導
く。第2の具体例は、32の時間スロットを用いるがレン
ジングは用いず、1.91マイルのディジタルレンジ(範
囲)へと導く。第3の具体例は、25の時間スロットを用
いるがレンジングは用いず、10.06マイルのディジタル
レンジへと導く。
図15のチャートに示されている典型的なシステム・パ
ラメータからは、ディジタルレンジは、使用された時間
スロットの数を増加する、チップレートを増加する、複
数の周波数帯を利用する(即ち、FDDとTDD技術を用い
る)、又は、レンジングを用いる(タイミング調整)の
いずれかによって増加できるということがわかる。
図16は、基地とユーザ間の最初のシェイクハンド処理
上、及び時間スロット配分上での種々の無線インターフ
ェース構造の効果を説明している。図16で考察されてい
る変わりやすい要素とは、基地局304の動作がレンジか
非レンジモードか、ユーザ局302の動作はレンジか非レ
ンジモードか、ユーザ局302がダイプレクサを持ってい
るかいないか、順方向リンクのアンテナのプローブ信号
が実行されているかいないか、そして、インターリーブ
されているトラフィックの流れがサポートされているか
どうか、ということである。各通信の合間に起こらなけ
ればならない基地の時間スロットの数は「これらの間で
禁止されている基地スロットの数」というタイトルの元
に示されている。その数は、副題「GP/SP処理」(GPと
は一般的なポーリングメッセージのことで、SPとは指定
されたポーリングメッセージのことであり、この中でも
既に説明されている)の下に記されている最初の捕捉通
信と、「同じ移動トラフィックスロット」という副題の
下に記されているトラフィックモードの送信との間で異
なっている。後者の数は最大限のスロット集合体を決定
づけ、これは、最後の欄に記されている(時間フレーム
の合計の百分率として)。
図16のチャートから、サポートしているレンジングト
ランザクションは、システムに対し、最初の捕捉送信に
おいて遅延を考えに入れておくことを要求することがわ
かる。さらには、レンジングトランザクションをサポー
トするための能力が、スロットの捕捉ポテンシャルに対
して効果的である。ユーザ局302がダイプレクサと準備
されている場合は、ユーザ局302に対して信号の同時送
受信を可能にするため、この効果は軽減もしくは除去さ
れてしまうこともある。
表A−1から表A−28で(103〜130ページ)は、上層
と下層の無線インターフェースの図解の詳細をより詳し
く述べている。特に、種々の構成においての5.00HT、2.
80HF、1.60HF、1.40HF、0.64LF、0.56LF、及び0.35LFと
して指定された無線インターフェースの詳細が述べられ
ている。
図13Cは、前述の異なった無線インターフェースの数
に対しての、上層と下層環境でのプリアンブル検出性能
を比較したものである。特に、上層での適用において
は、より長いプリアンブルの方が非同期のコード分離に
対しては好ましい。選定された拡散しない下層及び無免
許の等時性環境、特により大きな平均的なNの再生パタ
ーンが利用されているところでは短いプリアンブルで充
分である。
図13Cのチャートでは、レイリー・フェージングにお
いてのプリアンブルの検出性能を、3本のアンテナとア
ンテナダイバーシチの技術の利用を想定して製表してお
り、ここでは、3本のアンテナ・信号の最強のものが通
信用に選ばれることとなる。プリアンブルの検出用に
は、最低99.9%の検出の確立性を持っておくことが望ま
しく、これは、信頼性の高い通信を確実にし、プリアン
ブルがリンク性能を制限する要因にならないようにする
ためである。アンテナプローブの検出はそれほど信頼性
の高いものである必要はない。と言うのは、それらはダ
イバーシチ処理の場合にのみ使用されるため、アンテナ
プローブ信号の検出の失敗は、順方向リンクへのパワー
増加コマンドへと導かれるだけだからである。
図13Cのチャートにリストされている各無線インター
フェースのタイプと関連しているのは、その第2の欄に
あるプリアンブル・コードワードの長さの典型と、第4
のメイン欄での(3本のアンテナダイバーシチにおいて
の3本のアンテナプローブの信号のそれぞれに対して)
プリアンブル・コードワードの長さの典型である。コー
ドワードの長さは半導体の中に与えられている。図13C
のチャートの第3のメイン欄と第5のメイン欄では、9
9.9%の検出の出発点と90%の検出の出発点での検出の
性能を比較しており、それぞれ、サイドローブのない場
合と、ピークが−7デシベルのサイドローブの場合であ
る。プリアンブル・コードワードの長さが減少するにつ
れて、相対する相互相関パワーレベル(即ちピーク時の
自動的な相関パワーレベルと相互相関パワーレベルとの
間のパワーの違い)が増加する。よって、図13Cのチャ
ートでは、他の送信からの相互相関サイドローブを拒絶
するために上昇する検出出発点は、プリアンブル検出の
性能の減少へと導くことにもなることを示している。シ
ステムのための、より高い信号からノイズへの率は、プ
リアンブル検出の出発点が上昇しているところには必要
となるかもしれない。
ここまで、柔軟性のある、かなり適応させやすい無線
インターフェース・システムについて述べてきたが、こ
れらは、スペクトル拡散と狭帯域信号技術のどちらか、
又は両方が利用されるTDDとFDD/TDMA動作への適応も備
えている。制御パルスプリアンブルの設備を含む、レン
ジングトランザクションとトラフィックモード変換のた
めの基本的なタイミング要因は、適合するフレーム構造
の定義の中で使用されている。基本的なタイミング要因
は、図10Aと11Aに関連して説明されているとおり、TDD
とFDD/TDMAのフレーム構造に対して、若干異なる。基本
的なタイミング要因は、固定もしくはインターリーブさ
れているフォーマットのどちらかで使用されており、前
述のとおり、ゼロ・オフセットフォーマットもしくはオ
フセット・フォーマットとなっている。フレーム構造
は、上層及び下層での使用に適しており、単一の基地局
又はユーザ局が、2つ以上のフレーム構造やモードのサ
ポートとなることがある(スペクトル拡散か狭帯域、も
しくは、下層か上層等)。
TDDとFDD/TDMAの無線インターフェース構造の両方に
は利点がある。TDD構造は、順方向と逆方向のリンクに
対して配分されているタイムラインの比率を移行させる
ことによって、双方のリンク間の非対称なデータレート
をサポートする。TDD構造は、伝搬パスがマルチパス・
フェージングに関して対称であるため、順方向と逆方向
のリンクに対して基地局304でアンテナダイバーシチが
実行されることを可能にしている。(しかしながら、必
ずしも混信ではない)TDD構造はまた、分離している順
方向と逆方向リンクのダイバーシチ構造を必要としない
ため、高利得基地局で設置するフェーズ配置アンテナの
デザインがより単純なものとなることを可能にしてい
る。さらにTDDシステムは、より少ない周波数帯しか必
要としないため、現存する固定の極超短波(OFS)ユー
ザと周波数を共有することも可能である。
FDD/TDMA構造は、他の基地又は移動通信によって引き
起こされる隣り合ったチャンネルの妨害を減少させる。
FDD/TDMAシステムは一般に、比較対象のTDDシステムよ
りも3デシベル分だけ感度が良く、それにより潜在的
に、より少ない数の基地局しか必要とせず、より少ない
コストで生かすことができる。FDD/TDMA構造は、マルチ
パスに誘導されたインターシンボルの妨害への感度を減
少させることがあり、これは、シンボル率の半分がTDD
との比較どおり使用されるからである。さらに、FDD/TD
MAシステムでの移動ユニットはより少量のパワーしか必
要としないし、帯域幅が半減、D/AとA/Dの変換率も半
減、RFに関連した信号処理の要素も半分の速度で動作す
るために、製作コストも少なく抑えられる。FDD/TDMAシ
ステムは隣り合った上層と下層間での動作においてはよ
り少ない周波数分離を要求することもあり、基地局に対
し、特に下層モードにおいて、全体的な同期なしで動作
することを可能にする。ディジタルレンジは、タイムラ
インが2倍に伸びているため、FDD/TDMAシステムにおい
て増加される。
図18は、ここで公開されている無線インターフェース
構造と関連しての、受信機の動作においての、特定の低
いIFのディジタル相関器の組立分解図である。ここで気
をつけなければならないのは、ここで公開された種々の
具体例の使用に際して種々の異なった相関器が適合する
かもしれない、ということである。図18の相関器では、
受信された信号1810にアナログからディジタルへの(A/
D)変換1811が供給される。A/D変換器1811は、1又は2
ビットのA/D変換を行い、コード率の約4倍以上で動作
することが好ましい。これにより、1.023MHZから10.23M
Hzのコード率の結果は、A/D変換器1811のサンプリング
レートにおいて、4〜50MHzの範囲となる。
A/D変換器1811は、ディジタル化された信号1812を出
力し、これは2つの乗算器1815と1816に接続されてい
る。搬送波の数で制御された発振器(NCO)ブロック181
2とベクトルマッピングブロック1820は、低いIF周波数
への復調と変換のために適当な周波数を提供するために
動作している。ベクトルマッピングブロック1820は、正
弦波信号1813とコサイン・信号1814を、選定された変換
周波数で出力している。I−IF信号1830とQ−IF信号18
31を出すために、正弦波信号1813は乗算器1815に接続さ
れ、余弦波信号1814は乗算器1816に接続されている。I
−IF信号1830はI型乗算器1842に接続され、Q−IF信号
1831はQ型乗算器1843に接続されている。
コードNCOブロック1840とコードマッピングブロック1
841は、選定されたスペクトル拡散コード1846を提供す
るために動作する。選定されたスペクトル拡散コード18
46は、I型乗算器1842とQ型乗算器1843の両方に結合さ
れている。I型乗算器1842の出力は、I−IF信号1830と
選定されたスペクトル拡散コード1846との間のマッチの
数を計算するI型加算器1844に接続されている。Q型乗
算器1843の出力は、Q−IF信号1031と選定されたスペク
トル拡散コード1846との間のマッチの数を計算するQ型
加算器1845に接続されている。I型加算器1844はI型相
関信号1850を出力し、Q型加算器1845はQ型相関信号18
51を出力する。
また、低いIFディジタル相関器に代わって、ゼロIFデ
ィジタル相関を用いても良い。ゼロIFディジタル相関器
は、A/D変換に先立ってIとQの分離を行い、それによ
り、1つではなく、2つのA/D変換を必要とする。ゼロI
Fディジタル相関に対してのA/D変換は、A/D変換器1811
によって行われる動作のコードレートの4倍の代わり
に、上記コードレートで動作する。
図19Aは、典型的な二重モード基地局の組立分解図
で、これは、複数の周波数をわたって動作し、スペクト
ル拡散と狭帯域通信性能の両方を備え持つ。図19Aの基
地局組立分解図は、低いIFディジタルトランシーバ(送
受信機)ASIC 1920との使用のための周波数プラン構造
を含む。基地局は、ユーザ局302がデュプレックス周波
数の下層で送信を行い、基地局304がデュプレックス周
波数の上層で送信を行う、FDD技術を用いてもよい。図1
9Aの基地局は、ダイレクトシンセサイザのディジタルCP
M変調器を使用することが望ましく、それに関しては、
コプタの“New Universal All Digital CPM Modul
ator"の“IEEE Trans.COM"(1987年4月出版)で説明
されている。
図19Aのデュアル(二重)モードの基地局は、周波数
範囲2GHzで動作する機能できるアンテナ1901を構成す
る。アンテナ1901はダイプレクサ1910に接続されてお
り、これによって、基地局がアンテナ1901を通して、信
号の同時に送信と受信を行うことができる。送信及び受
信された信号は、マスタ発振器1921から出力される、マ
スタクロック周波数を増加もしくは分離することにより
生み出される、適当な周波数に中継される。マスタ発振
器1921はマスタ周波数(例えば22.4MHz等)を発生し、
これは、予め定められた、例えば28などの係数(分周
比)でマスタ周波数を分周するための、クロック分周器
回路1922に提供されている。マスタ発振器1921はまた、
他のクロック分周器回路1926にも接続されているが、こ
れは、基地局が動作する物理的な層によって決定され
る、プログラム可能なパラメータMで、マスタ周波数を
分周するものである。クロック分周器回路1926の出力
は、必要な際には、プログラム可能なパラメータM2によ
って分周する他のクロック分周器1927によってさらに分
周されてもよいが、これは、異なった物理的な層を越え
ての動作の第2モードをサポートするためである。
送信すべき信号は、ASIC 1920によってディジタル/
アナログ(D/A)変換器1933へ供給され、そこでクロッ
ク分周器回路1926からの信号によってクロック同期され
る。D/A変換器1933の出力は、ローパスフィルタ1934に
接続され信号の包絡線を平滑化する。ローパスフィルタ
1934は、乗算器1936に接続される。クロック分周器回路
1922からの出力は、462のような、変換係数でその入力
を乗算する周波数逓倍器回路1935に接続される。周波数
逓倍器回路1935は、その入力を乗算し、IF送信信号1941
を生成する乗算器1936に接続される。IF送信信号1941
は、スペクトル拡散バンドパスフィルタ(帯域通過フィ
ルタ)1937と狭帯域バンドパスフィルタ1938に接続され
る。スペクトル拡散バンドパスフィルタ1937は、広帯域
フィルタで、一方、狭帯域バンドパスフィルタ1938は、
比較的狭い帯域幅で動作する。バンドパスフィルタ1937
と1938は、とりわけ送信機からのCPM変調器の信号をろ
波する。マルチプレクサ1939は、スペクトル拡散バンド
パスフィルタ1937の出力か、又は狭帯域バンドパスフィ
ルタ1938の出力を基地局の動作モードに依存して選択す
る。
マルチプレクサ1939は、乗算器1931に接続される。ク
ロック分周器回路1922は、その入力を例えば4のファク
タ係数で除算する別のクロック分周器回路1923に接続さ
れる。クロック分周器回路1923の出力は、その入力を
(N+400)のファクタ係数で乗算する周波数逓倍器回
路1930に接続される。ここで、Nは、さらに詳説するよ
うに、受信チャンネルの周波数を定義する。周波数逓倍
器回路1930は、その入力を乗算して出力信号1942を発生
する乗算器1931に接続される。出力信号1942は、アンテ
ナ1901で出力信号1942の送信を可能にするダイプレクサ
1910に接続される。
アンテナ1901で受信される信号は、ダイプレクサ1910
を通過し、乗算器1951へ供給される。クロック分周器回
路1923は、その入力に例えばNのファクタ係数を乗算す
る周波数逓倍器回路1950に接続される。周波数逓倍器回
路1950は、その入力を合成して第1のIF信号1944を発生
する乗算器1951に接続される。第1のIF信号1944は、ス
ペクトル拡散バンドパスフィルタ1952と狭帯域バンドパ
スフィルタ1953に接続される。スペクトル拡散パンドパ
スフィルタ1952は、広帯域フィルタで、一方狭帯域バン
ドパスフィルタ1953は、比較的狭い帯域幅で動作する。
バンドパスフィルタ1952と1953は、イメージノイズを除
去しアンチエイリアシングフィルタとして動作する。マ
ルチプレクサ1954はスペクトル拡散バンドパスフィルタ
1952の出力か、又は狭帯域バンドパスフィルタ1953の出
力を選択する。
マルチプレクサ1954は、乗算器1960に接続される。周
波数逓倍器回路1935からの出力もまた、最終のIF信号19
46を出力する乗算器1960へ接続している。最終のIF信号
1946は、ローパスフィルタ1961に接続され、その後A/D
変換器1962に接続される。A/D変換器1962は、クロック
分周器回路1926によって確定されるレートでクロック同
期される。A/D変換器の出力は、相関及び別の処理のた
めのASIC 1920へ供給される。特に、受信信号は、図18
に示され、上記に説明するローIF相関器によって処理さ
れるが、その場合A/D変換器1961は、A/D変換器1811と同
じであってよい。
コストと装置の制約上、通常1つの狭帯域と1つのス
ペクトル拡散モードがサポートされるが、類似の追加ハ
ードウエアの提供によって必要なだけ多くのモードが、
単一の基地局でサポートされることができる。
図19Bは、図19Aのデュアルモードの基地局で使用する
選択された周波数と他のパラメータを示すチャートであ
る。図19Bのチャートは、スペクトル拡散と狭帯域モー
ドに従って分けられている。最初の3つのカラムは、ス
ペクトル拡散技術を使用した異なる伝送レートに関係
し、後者の4つのカラムは、狭帯域技術を使用した異な
る伝送レートに関係する。各カラムの周波数は、メガヘ
ルツで示されている。マスタ発振器の周波数は、図19B
の中でfoで指定されている。MとM2は、クロック分周器
回路1926と1927のプログラム可能な分周比である。図19
Bのサンプリングレートは、A/D変換器1962とD/A変換器1
933に適用される。Fs/(IB+Fch)指数は、サンプリン
グ比を表す。最終のIF周波数と第2のIF周波数は、バン
ドパスフィルタの中心周波数である。図19Bの下部にあ
るのは、3つの異なる入力周波数、1850MHz、1850.2MHz
及び1930MHzに対するサンプル第1のLO(局部発振器)
とNの番号である。
図19Bのチャートに現れる周波数と他のパラメータ
は、マイクロプロセッサ又は他のソフトウエア制御器の
使用によって選択されてよい。それらの機器は、選択さ
れる周波数のスイッチングの時刻及び必要な場合他のパ
ラメータをコーディネート(協働)するためシステムタ
イミング情報又は必要に応じてクロックを参照する。
ユーザ局302は、類似の方法で図19A−Bのデュアルモ
ードの基地局に設計されてよいが、次の場合を除く。ユ
ーザ局302が同時に送受信する必要のない無線インタフ
ェース構造で、ユーザ局304がダイプレクサ1910を必要
としない場合。また、周波数逓倍器回路1930と1950は、
ユーザ局302が基地局304から逆の周波数帯で送受信する
ので、交換してもよい。
変形例の実施形態 好ましい実施形態をここに説明するが、この発明の概
念と範囲に含まれる多くの変形例が可能であって、それ
らの変形例は、明細書、図面及び請求の範囲の熟読の
後、当業者に明白に理解されるだろう。
例えば、スペクトル拡散通信について通常幾つかの実
施形態が説明されているが、この発明はスペクトル拡散
技術に限定されない。幾つかの狭帯域の適用の中でコー
ド同期が問題でない場合、プリアンブルは必要ないかも
しれない(しかしながら、TDD又はTDMA構造内の同期は
必要である)。
さらに、図10A−Eと図11A−Dに関連して説明する制
御パルスプリアンブルは、幾つかの環境での動作を容易
にする一方、これらの実施形態は、制御パルスプリアン
ブルなしに実行されてよい。制御パルスプリアンブルに
よって実行されるさまざまな機能(例えば電力制御、ア
ンテナ選択など)は、ユーザ送信の他の部分の分析によ
って達成されるかもしれないし、もしくは、必要ないか
もしれない。
変形例の実施形態では、含まれる範囲内で動作するユ
ーザ局302のページング及び、ユーザ局と他のトランザ
クションを容易にするため、1つ又は複数のシステム制
御チャンネルが使用される。この実施形態では、1つ又
は複数の制御チャンネルは、基地局情報又は近隣の基地
局のトラフィック情報を含むシステム情報を提供して、
ハンドオフ確定、システム識別と所有権情報、オープン
時間スロット情報、アンテナ走査とゲインパラメータ、
及び基地局ロードステータスに関して役に立つ。1つ又
は複数の制御チャンネルは、さらに、ユーザ局の動作パ
ラメータ(例えばタイマカウント又は電力制御やハンド
オフなどの動作しきい値)を指定し、着信呼の変更(ペ
ージングなど)を提供し、時間フレーム又は他の同期を
提供し、システムリソース(時間スロットなど)を割り
当てる。
大きなトラフィック(すなわち時間スロットの大部分
が使用中)の場合、固定時間スロットをページングトラ
ンザクション処理専用にして、ユーザ局の待機時間を最
小化するのが便利かもしれない。さらに、固定されたペ
ージング時間スロットは、オープンの場合、さまざまな
時間スロットで基地局からの一般ポーリングメッセージ
の周期的伝送の必要性を除去するかもしれず、それによ
って、基地局304からのポーリングメッセージと順方向
トラフィック伝送の間の妨害を除去する。システム情報
は、ユーザ局302がさまざまな範囲で情報を聴取し応答
することができるように、固定されたページング時間ス
ロットでフルパワー又はそれに近い状態でブロードキャ
ストされるのが好ましい。
この変形例の実施形態は、ユーザ局302に選択ダイバ
ーシチアンテナを装備し、制御パルスプリアンブル伝送
のユーザを除去することでさらに修正されるかもしれな
い。2つのプリアンブルは、もう1つの順方向リンク伝
送に続きさらに逆リンク伝送が続く制御パルスプリアン
ブルを使用するよりも、順方向リンクで伝送されるかも
しれない。このような構造と前述の実施形態の比較は、
図17に示されている。図17では、無線インタフェースの
タイプは、以前のように第1カラム内で識別されるが、
しかしながら、選択ダイバーシチを持つユーザ局302を
示すトレーリング“D"、及びダイバーシチ選択アンテナ
を持たずそのかわり制御パルスプリアンブル(“PCP")
を使用するユーザ局302を示すトレーリング“P"に一致
する。図17のチャートに示すように、ディジタル範囲
は、ダイバーシチアンテナを使用して代替実施形態を改
良するか、又は時間スロット数を増加してよい。パルス
制御プリアンブルを除去すると、使用範囲の拡大や時間
スロット数の増加に当てられる各時間フレームの時間が
増大するので、これらのゲインは自然に増大する。
別の変形例の実施形態では、ユーザ送信は基地局送信
の前に実行される。この実施形態では、基地局304は、
ユーザ送信を分析することで移動パワーとチャンネルの
品質に関する情報を得るので、制御パルスプリアンブル
は必要ない。しかしながら、この実施形態では、基地局
304がユーザ局302へ調整コマンドを発するときから、ユ
ーザ局が次の時間フレームでその調整コマンドを実際に
実行するまで長い遅延があり、従って制御ループの待ち
時間を長引かせる。制御ループの待ち時間がパフォーマ
ンスに悪影響を及ぼすか及ぼさないかは、システムの要
件に左右される。
上記修正に加えて、ここに述べる発明は、次の特許又
は共同ペンディングの応用に説明されている発明と共
に、部分的又は全体的に製作又は使用されてよい。それ
ぞれがここで説明するように参照として含まれている: 発明者Robert C.DixonとJeffrey S.Vanderpoolの名
前で「非対称スペクトル拡散相関器」と題して発行され
た米国特許第5,016,255号、 発明者Robert C.DixonとJeffrey S.Vanderpoolの名
前で「スペクトル拡散相関器」と題して発行された米国
特許第5,016,255号、 発明者Jeffrey S.Vanderpoolの名前で「スペクトル
拡散ワイヤレス電話システム」と題して発行された米国
特許第5,285,469号、 発明者Robert C.Dixonの名前で「3−セルワイヤレ
ス通信システム」と題して発行された米国特許第5,402,
413号、 発明者Robert C.Dixonの名前で出願された「スペク
トル拡散通信設定の方法と装置」と題する米国特許出願
シリアル番号第08/161,187号、 発明者Robert A.GoldとRobert C.Dixonの名前で出
願された「ダイレクト・シーケンス・スペクトル拡散信
号の逆拡散/復調」と題する1993年11月1日付けの米国
特許出願シリアル番号第08/146,491号、 発明者Robert C.Dixon、Jeffrey S.Vanderpool及び
Douglas G.Smithの名前で出願された「マルチモード、
マルチバンドスペクトル拡散通信システム」と題する19
94年8月18日付けの米国特許出願シリアル番号第08/29
3,671号、 発明者Gary B.Anderson、Ryan N.Jensen、Bryan
K.Petch及びPeter O.Petersonの名前で出願された「PC
Sポケット・マイクロセル通信オーバー無線プロトコ
ル」と題する1994年8月1日付けの米国特許出願シリア
ル番号第08/293,671号、 発明者Randy DurrantとMark Burbachの名前で出願
された「コヒーレントと非コヒーレントCPM相関方法と
装置」と題する米国特許出願シリアル番号第08/304,091
号、 発明者Logan Scottの名前で出願された「アンテナダ
イバーシチ技術」と題する米国特許出願シリアル番号第
08/334,587号、 発明者Logan Scottの名前で出願された「SAW装置を
使用するスペクトル拡散相関」と題する米国特許出願シ
リアル番号第08/383,518号,Lyon & Lyon Docket N
o.201/081。
なお、時間フレーム501の送信部分502の変形例が使用
されてもよい。例えば、順方向リンク(基地局伝送)に
誤り訂正を使用するシステムは、異なるユーザ局302に
宛てられるデータを送信部分502の全バーストに渡って
インタリーブしてもよい。
ここに説明する通信技術の方法へのこれらの又は他の
変形例及び修正は、当業者に明らかになり、この発明に
係る請求の範囲の精神の範囲内であり、添付の請求の範
囲内と考えられる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04Q 7/36 H04B 7/26 105D (31)優先権主張番号 08/465,137 (32)優先日 平成7年6月5日(1995.6.5) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/463,220 (32)優先日 平成7年6月5日(1995.6.5) (33)優先権主張国 米国(US) (56)参考文献 特開 平2−241138(JP,A) 特開 平6−335045(JP,A) 特開 平7−58715(JP,A) 特開 平7−46158(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 5/16 H04B 7/26 H04J 3/00 H04Q 7/36

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基地局とユーザ局との間での単一の周波数
    帯を介した時分割二重通信の方法であって、 ユーザ局から指定された周波数を介して基地局へ向けら
    れたユーザ局からのユーザメッセージを送信するステッ
    プと、 上記基地局において上記ユーザメッセージを受信するス
    テップと、 上記基地局において上記基地局で上記ユーザメッセージ
    を受信した時刻に基づいて上記基地局と上記ユーザ局と
    の距離を計算するステップと、 上記指定された周波数帯を介して上記ユーザ局へ向けら
    れた上記基地局からの基地局メッセージを送信するステ
    ップとを含み、 上記基地局メッセージは、上記指定された周波数帯を介
    する上記基地局へ向けられた上記ユーザ局からの後続す
    るメッセージのタイミングが進められ又は遅らされるタ
    イミング調整コマンドを備え、 上記ユーザ局は固定された基準に対するタイミングパラ
    メータを保持し、 上記タイミング調整コマンドは上記タイミングを進めら
    れ又は遅らせるために上記タイミングパラメータを変更
    することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】1つの基地局と複数のユーザ局との間での
    単一の周波数帯を介した時分割双方向通信の方法であっ
    て、 上記基地局は、上記基地局との通信が確立した上記複数
    のユーザ局と1つの時間フレームの間で順次に通信し、 上記時間フレームは継続時間が等しい複数の時間スロッ
    トに分割され、 上記方法は、 指定された時間スロットの間で、指定された周波数帯を
    介して、基地局からユーザ局宛の第1のメッセージを上
    記基地局から1つのユーザ局へ送信するステップと、 上記基地局において、第1の上記時間フレームにおける
    上記指定された時間スロットの間で、上記指定された周
    波数帯を介して、ユーザ局から基地局宛の第1のメッセ
    ージを上記ユーザ局から受信するステップと、 上記第1の時間フレームに後続する第2の時間フレーム
    における上記指定された時間スロットの間で、上記指定
    された周波数帯を介して、基地局からユーザ局宛の第2
    のメッセージを上記基地局から上記ユーザ局へ送信する
    ステップとを含み、基地局からユーザ局宛の上記第2の
    メッセージはタイミング調整コマンドを備え、 上記基地局において、上記第2の時間フレームにおける
    上記指定された時間スロットの間で、上記指定された周
    波数帯を介して、ユーザ局から基地局宛の第2のメッセ
    ージを上記ユーザ局から受信するステップを含み、 ユーザ局から基地局宛の上記第2のメッセージの時間は
    上記タイミング調整コマンドに応答して進められ又は遅
    らされ、 上記ユーザ局は固定された基準に対するタイミングパラ
    メータを保持し、 上記タイミング調整コマンドはユーザ局から基地局宛の
    上記第2のメッセージの上記タイミングを進められ又は
    遅らせるために上記タイミングパラメータを変更するこ
    とを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】1つの基地局と複数のユーザ局との間で単
    一の周波数帯を介した時分割双方向通信を実行するため
    のシステムであって、 上記システムは 複数の時間フレームと、 上記各時間フレームにおける複数の時間スロットとを備
    え、 上記各時間スロットは、 基地局によって、上記基地局との通信が確立された1つ
    のユーザ局へ予め決められた周波数帯を介して基地局メ
    ッセージが送信されることが可能な、基地局メッセージ
    間隔と、 上記基地局との通信が確立された上記ユーザ局により、
    上記予め決められた周波数帯を介して上記基地局へユー
    ザメッセージが送信されることが可能な、ユーザメッセ
    ージ間隔とを備え、 上記基地局は、上記基地局メッセージ間隔の間で、上記
    基地局との通信が確立された上記ユーザ局へタイミング
    調整コマンドを周期的に送信し、 上記ユーザ局は固定された基準に対するタイミングパラ
    メータを保持し、 上記タイミング調整コマンドは上記ユーザ局のタイミン
    グを進められ又は遅らせるために上記タイミングパラメ
    ータを変更することを特徴とするシステム。
  4. 【請求項4】基地局とユーザ局との間で単一の周波数帯
    を介して時分割双方向通信を確立するための方法であっ
    て、 上記基地局は上記基地局との通信が確立された複数のユ
    ーザ局と1つの時間フレームの間で順次に通信し、 上記時間フレームは継続時間が等しい複数の時間スロッ
    トに分割され、 上記方法は、 第1の時間フレームにおける利用可能な時間スロットの
    第1の基地局間隔の間で、指定された周波数帯を介し
    て、一般ポーリングメッセージを送信するステップと、 上記基地局が以前に通信を確立していた相手であるユー
    ザ局へ向けられた、基地局からユーザ局宛の複数のメッ
    セージを送信するステップとを含み、その初期部分は複
    数の基地局時間スロットを含み、基地局からユーザ局宛
    の上記各メッセージは異なる基地局時間スロットに対応
    しかつ少なくとも1つの上記基地局時間スロットは通信
    に利用可能であり、 上記利用可能な時間スロットのユーザ局間隔の間で、上
    記指定された周波数帯を介してユーザ局から応答メッセ
    ージを受信するステップと、 上記基地局において、上記基地局で上記応答メッセージ
    を受信した時刻に基づいて上記基地局と上記ユーザ局と
    の距離を計算するステップと、 第2の時間フレームにおける上記利用可能な時間スロッ
    トの第2の基地局間隔の間で、上記指定された周波数帯
    を介して、上記ユーザ局へ向けられた上記基地局からの
    基地局メッセージを送信するステップとを含み、 上記基地局メッセージは、上記指定された周波数帯を介
    する上記基地局へ向けられた上記ユーザ局からの後続す
    るメッセージのタイミングが進められ又は遅らされるタ
    イミング調整コマンドを備え、 上記ユーザ局は固定された基準に対するタイミングパラ
    メータを保持し、上記タイミング調整コマンドは上記タ
    イミングを進められ又は遅らせるために上記タイミング
    パラメータを変更することを特徴とする方法。
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