JP3452832B2 - 高周波焼入装置 - Google Patents

高周波焼入装置

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JP3452832B2
JP3452832B2 JP13214899A JP13214899A JP3452832B2 JP 3452832 B2 JP3452832 B2 JP 3452832B2 JP 13214899 A JP13214899 A JP 13214899A JP 13214899 A JP13214899 A JP 13214899A JP 3452832 B2 JP3452832 B2 JP 3452832B2
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哲正 渡邉
立美 中村
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/25Process efficiency

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、直線レール等の長
尺棒状ワークの表面焼入に用いられる移動焼入方式の高
周波焼入方法及び装置に関する。 【0002】 【従来の技術】直線レール等の長尺棒状ワークの表面焼
入には従来より移動焼入が多用されている。移動焼入に
よる長尺棒状ワークの表面焼入では、ワークが軸方向に
搬送される過程で、ワークの焼入すべき表面が加熱コイ
ルにより軸方向に順次高周波誘導加熱され、その加熱面
にジャケットから焼入液が順次噴射されることにより、
ワークの焼入すべき表面が軸方向全長にわたって焼入さ
れる。焼入すべき表面は、ワークが断面四角形の場合は
例えば平行な2側面である。 【0003】このような長尺棒状ワークの移動焼入で
は、ワークの長さが断面積に比して大きいため、ワーク
の材質の違いや加工残留応力の違いによる軸心線に対す
る歪みが発生しやすい。この歪みを防止する方法とし
て、焼入液の噴射量を、歪みの方向及び大きさに基づい
てワーク軸回りで不均一に設定することが、特公昭64
−7124号公報や特公平6−78564号公報に記載
されている。 【0004】即ち、長尺棒状ワークの焼入による歪み
は、基本的に速く冷えた側に凸となる。このため、焼入
液の噴射量を歪みの凸側より凹側の方で多くすれば、歪
みは抑制されることになる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】このような歪み防止策
は、ワークの材質や加工残留応力等がワーク間で揃って
いる場合は、特定の冷却条件下で歪みが同じ方向に同じ
量だけ発生するので、その歪みの防止に有効である。従
って、同一ロットの場合は問題が少ない。 【0006】しかし、同一仕様でもロットが変わると、
ワークの材質や加工残留応力等が微妙に変化し、十分な
効果が得られなくなることがある。ワークの大きさ等の
仕様が変わった場合は、当然その効果は不十分であり、
逆効果となることもある。 【0007】このため、従来の歪み防止策では、噴射量
分布をロットや仕様が変わるごとに頻繁に設定し直さな
ければならず、これによる能率低下が大きな問題にな
る。また、設定変更の際に生じる不良品の増加も問題に
なる。 【0008】本発明はかかる事情に鑑みて創案されたも
のであり、ロット変更時や仕様変更時にも噴射量分布の
設定操作を実質必要としない能率的で経済的な高周波焼
入方法及び装置を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る高周波焼入装置は、長尺棒状のワーク
を軸方向に搬送しながら移動焼入を行う高周波焼入装置
において、ワークの両側を誘導加熱する加熱コイルと、
加熱されたワークの両側に対して焼入液を噴射する右
側、左側冷却ジャケットと、軸方向の右側又は左側に歪
むワークの歪みの量を検出するセンサと、センサにより
検出されたデータと基準データとの偏差を求め、この偏
差に基いて前記冷却ジャケットの焼入液の噴射量を各々
制御する制御部とを具備しており、前記制御部は、検出
されたデータと基準データとの偏差が予め設定された許
容範囲であるときには、右側及び左側冷却ジャケットの
噴射量をほぼ均一にし、前記偏差が予め設定された許容
範囲を超えワークが右側に歪んだと判断したときには、
右側冷却ジャケットの噴射量を少なくする一方、左側冷
却ジャケットの噴射量を多くし、前記偏差が予め設定さ
れた許容範囲を超えワークが左に歪んだと判断したとき
には、左側冷却ジャケットの噴射量を少なくする一方、
右側冷却ジャケットの噴射量を多くし、その後、前記偏
差が0になったときには、右側及び左側冷却ジャケット
の噴射量を元に戻すようになっている。 【0010】 【0011】本発明に係る高周波焼入方法及び装置で
は、移動焼入中にワークの歪みがリアルタイムで検出さ
れ、且つ、検出された歪みに基づき焼入液のワーク軸回
りの噴射量分布がリアルタイムで変更されるので、歪み
の方向や大きさが変わる場合もその歪みが防止される。
従って、ロット変更時や仕様変更時にも噴射量分布の設
定操作が不要となる。 【0012】また、歪みの方向及び量が軸方向で複雑に
変化する場合、例えば軸方向のある部分では右側に凸と
なるが、他の部分では左側に凸となるような場合、従来
の歪み防止策では十分に対応できなかったが、本発明に
係る高周波焼入方法及び装置では、そのような複雑な歪
みも効果的に防止される。 【0013】 【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明の実施形態に係る高周
波焼入装置の概略構成図、図2は同高周波焼入装置にお
ける焼入液の噴射量の制御パターンを例示するタイムチ
ャートである。 【0014】本発明の実施形態に係る高周波焼入装置
は、本発明に係る高周波焼入方法を実施するためのもの
で、長尺棒状ワークとしての直線レールの移動焼入に使
用される。直線レールは断面が四角形の棒材であり、こ
こでは平行な2つの側面が高周波誘導加熱により移動焼
入される。 【0015】上記高周波焼入装置では、図1に示すよう
に、直線レールからなる長尺棒状のワーク10が、焼入
すべき2側面を左右に向けて水平な搬送ライン中を軸方
向に搬送される。搬送ラインには加熱コイル20、冷却
ジャケット30A,30B及びセンサ40が上流側から
下流側へ順番に配設されている。加熱コイル20は、搬
送ラインを移動するワーク10の左右面を軸方向の一部
分ずつ連続的に高周波誘導加熱する。 【0016】加熱コイル20の下流側に配置された冷却
ジャケット30A,30Bは、ワーク10の左右から左
右面にそれぞれ対向するようになっている。右側の冷却
ジャケット30Aは、流量調節弁31Aを介して供給さ
れる焼入液をワーク10の右面に噴射し、左側の冷却ジ
ャケット30Bは、流量調節弁31Bを介して供給され
る焼入液をワーク10の左面に噴射する。流量調節弁3
1A,31Bは、モータによる開度調節により、冷却ジ
ャケット30A,30Bへの焼入液の供給流量を連続的
に調節し、ワーク10の左右面への焼入液の噴射量を制
御する。 【0017】センサ40は、ワーク10の右面に対向す
るよう設けられた非接触式の距離計である。このセンサ
40は、右側の冷却ジャケット30Aの下流側で、ワー
ク10の右面までの距離を測定し、その測定データを制
御部50に与える。 【0018】制御部50は、センサ40から与えられる
距離データを基準値と比較し、基準値との偏差の大きさ
に基づいて流量調節弁31A,31Bの開度を制御する
ことにより、焼入液のワーク軸回りの噴射量分布を制御
する。 【0019】具体的には、偏差が右側へ許容範囲を超え
て変化したときは、右側の冷却ジャケット30Aに組み
合わされた流量調節弁31Aの開度を基準値より所定比
率だけ小さくすると共に、左側の冷却ジャケット30B
に組み合わされた流量調節弁31Bの開度を基準値より
所定比率だけ大きくする。この状態は偏差量が0に戻る
まで続けられる。 【0020】偏差が左側へ許容範囲を超えて変化したと
きは、上記とは逆に、右側の冷却ジャケット30Aに組
み合わされた流量調節弁31Aの開度を基準値より所定
比率だけ大きくすると共に、左側の冷却ジャケット30
Bに組み合わされた流量調節弁31Bの開度を基準値よ
り所定比率だけ小さくする。この状態も偏差量が0に戻
るまで続けられる。 【0021】次に、本発明の実施形態に係る高周波焼入
装置の機能につき、図2を参照して詳細に説明する。 【0022】ワーク10が搬送ラインを軸方向に移動す
ることにより、ワーク10の左右面が加熱コイル20に
より軸方向の一部分ずつ所定温度に加熱されると共に、
その左右面に冷却ジャケット30A,30Bから焼入液
が噴射される。これにより、ワーク10の左右面が軸方
向の一部分ずつ順次移動焼入される。 【0023】左右面を移動焼入されるワーク10は、歪
みとして右方又は左方への曲がりを生じる。この曲がり
が生じないときは、センサ40により測定されるワーク
10までの距離が基準値となり、その基準値との偏差が
0であることから、冷却ジャケット30A,30Bから
の焼入液の噴射量は、その基準値に維持され、同一であ
る。 【0024】ワーク10が左側へ曲がった場合は、セン
サ40により測定されるワーク10までの距離が増大
し、その基準値との偏差が右側へ変化する。この偏差が
許容範囲を超えると、右側の冷却ジャケット30Aに組
み合わされた流量調節弁31Aの開度が基準値より所定
比率だけ小さくなり、左側の冷却ジャケット30Bに組
み合わされた流量調節弁31Bの開度が基準値より所定
比率だけ大きくなる。これにより、右側の冷却ジャケッ
ト30Aからワーク10の右面に噴射される焼入液の噴
射量が減少し、左側の冷却ジャケット30Bからワーク
10の左面に噴射される焼入液の噴射量が増加する。こ
の結果、ワーク10は噴射量の多い右側へ曲がり、歪み
としての左方への曲がりが矯正される。曲がりがなくな
ると、冷却ジャケット30A,30Bからの焼入液の噴
射量は、基準値に戻る。 【0025】ワーク10が右方へ曲がった場合は、セン
サ40により測定されるワーク10までの距離が減少
し、その基準値との偏差が左側へ変化することにより、
右側の冷却ジャケット30Aからワーク10の右面に噴
射される焼入液の噴射量が増加し、左側の冷却ジャケッ
ト30Bからワーク10の左面に噴射される焼入液の噴
射量が減少する。その結果、ワーク10は噴射量の多い
左側へ曲がり、歪みとしての右方への曲がりが矯正され
る。曲がりがなくなると、冷却ジャケット30A,30
Bからの焼入液の噴射量は基準値に戻る。 【0026】噴射量の増減幅は、その基準値の例えば±
10%程度に設定される。 【0027】このようにして、焼入液のワーク軸回りの
噴射量分布が、ワーク10の歪みの方向及び量に基づき
制御されることにより、ワーク10の歪みがその許容範
囲内に自動的に管理される。従って、ロット変更時や仕
様変更時にも、大きな仕様変更のとき以外は噴射量分布
の設定操作が不要となり、仕様が大きく変更されるとき
も基準値の変更操作を行うだけでよい。 【0028】また、歪みの方向及び量が軸方向で複雑に
変化する場合、例えば軸方向のある部分では右に凸とな
るが、他の部分では左に凸となるような場合も、その歪
みが効果的に防止される。 【0029】なお、上記実施形態では、ワーク10の歪
みの方向が決まっているので、ワーク10の軸心に直角
な一方向からワーク10までの距離を測定することによ
り、歪みの方向及び量を検出しているが、ワーク10の
歪みの方向が決まらない場合は、ワーク10の軸心に直
角な2方向以上からワーク10までの距離を測定して、
歪みの方向及び量を検出するようにする。また、焼入液
の噴射もワーク10の軸心に直角な2方向以上から行
う。 【0030】即ち、上記実施形態では、ワークは断面が
四角形の直線レールで、その焼入は平行な2つの側面に
実施されているが、断面が四角形のワークの4側面全部
に焼入を行うことも可能である。この場合は、焼入液の
噴射は4側面全部に独立に行われ、ワークまでの距離測
定は直角な2つの側面に対して行われる。断面が円形の
ワークの外面全周を焼入する場合は、周方向で複数に分
割された冷却ジャケットを用い、ワークまでの距離測定
は例えば直角な2方向から行われる。 【0031】いずれの場合も、ワークの歪みがその許容
範囲内に自動的に管理され、ロット変更時や仕様変更時
にも噴射量分布の設定操作が実質不要となる。 【0032】 【発明の効果】以上に説明の通り、本発明に係る高周波
入装置は、長尺棒状のワークを高周波誘導加熱により
軸方向に移動焼入する際に、移動焼入中にワークの歪み
を検出し、検出された歪みが解消されるように焼入液の
ワーク軸回りの噴射量分布を焼入中に変更することによ
り、ロット変更時や仕様変更時にも噴射量分布の設定操
作が実質不要となるので、設定操作に伴う能率低下や不
良品の発生を回避できる。また、歪みの方向及び量が軸
方向で複雑に変化する場合も、その歪みを効果的に防止
できる。よって、高品質な長尺棒状の焼入製品を安価に
提供することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施形態に係る高周波焼入装置の概略
構成図である。 【図2】同高周波焼入装置における焼入液噴射量の制御
パターンを例示するタイムチャートである。 【符号の説明】 10 ワーク 20 加熱コイル 30A,30B 冷却ジャケット 40 センサ 50 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 1/10 C21D 1/42 C21D 1/667

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 長尺棒状のワークを軸方向に搬送しなが
    ら移動焼入を行う高周波焼入装置において、ワークの両
    側を誘導加熱する加熱コイルと、加熱されたワークの両
    側に対して焼入液を噴射する右側、左側冷却ジャケット
    と、軸方向の右側又は左側に歪むワークの歪みの量を検
    出するセンサと、センサにより検出されたデータと基準
    データとの偏差を求め、この偏差に基いて前記冷却ジャ
    ケットの焼入液の噴射量を各々制御する制御部とを具備
    しており、前記制御部は、検出されたデータと基準デー
    タとの偏差が予め設定された許容範囲であるときには、
    右側及び左側冷却ジャケットの噴射量をほぼ均一にし、
    前記偏差が予め設定された許容範囲を超えワークが右側
    に歪んだと判断したときには、右側冷却ジャケットの噴
    射量を少なくする一方、左側冷却ジャケットの噴射量を
    多くし、前記偏差が予め設定された許容範囲を超えワー
    クが左に歪んだと判断したときには、左側冷却ジャケッ
    トの噴射量を少なくする一方、右側冷却ジャケットの噴
    射量を多くし、その後、前記偏差が0になったときに
    は、右側及び左側冷却ジャケットの噴射量を元に戻すよ
    うになっていることを特徴とする高周波焼入装置。
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CN100460526C (zh) * 2006-06-15 2009-02-11 万向电动汽车有限公司 纵导感应器以及阶梯轴纵导感应器扫描淬火工艺

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