JP3452526B2 - 有害ガス除去装置及び方法 - Google Patents

有害ガス除去装置及び方法

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JP3452526B2 JP2000087371A JP2000087371A JP3452526B2 JP 3452526 B2 JP3452526 B2 JP 3452526B2 JP 2000087371 A JP2000087371 A JP 2000087371A JP 2000087371 A JP2000087371 A JP 2000087371A JP 3452526 B2 JP3452526 B2 JP 3452526B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ごみ埋立地や廃棄
物処理場に埋め立てられた産業廃棄物やごみから発生す
る有害ガスを除去及び無害化する有害ガス除去装置及び
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】工場などの事業活動に伴って生じた、燃
えがら・汚泥・廃油・廃プラスチック類・鉱滓等の産業
廃棄物や一般家庭から排出される燃やすことのできない
ごみは、それぞれ所定の埋立地や処理場に運搬されて埋
立処理される。
【0003】しかし、これらの産業廃棄物や燃やすこと
のできないごみ等の中には、有害物質を含むものや、メ
タンや硫化水素等の有害ガスを発生するものも含まれて
いる。そのため、これらの有害物質や有害ガスが、地下
水脈や大気中に染み出して公害や環境汚染等を及ぼさな
いように、各工場の廃棄物処理部や一般家庭で燃やすこ
とのできるごみかできないごみか、またリサイクル可能
なごみであるか等の分別作業を行っているが、完全に分
別できていないのが現状である。
【0004】したがって、地中内で発生した上記の有害
ガスや有害物質が地下水脈に染み出さないように、現在
の廃棄物処理場やごみ埋立地のなかには、処理場全域を
掘削した後にアスファルト舗装、コンクリート舗装若し
くはゴムシート舗装する構造としたものもある。
【0005】また、大気中に漏れ出す有害ガスに対して
も、従来幾つかの発明がなされている。例えば、特開平
8−173947号公報には、ボーリング工法により掘
削した抽出井戸に配設した吸引パイプを介して、コンプ
レッサによって高圧空気を地中の汚染領域に注入して土
壌中に亀裂を発生させ、亀裂が生じたならば真空ポンプ
によって抽出井戸内を吸引して土壌中の汚染ガスを吸引
・除去する土壌浄化方法が開示されている。
【0006】この土壌浄化方法によると、高圧空気によ
り発生した亀裂を介して、有害ガスを吸引・除去するこ
とが可能である。しかし、地中内に充満している有害ガ
スを高圧ガスによって大気中に放出してしまう危険性が
あり、また廃棄物処理場等において亀裂を発生させるに
は、多大なエネルギを必要とする。
【0007】また、特開平9−29124号公報には、
生ごみ及びこれより発生する臭気やガスを吸引して、好
気性バクテリアを水棲させた水に散気して分解すると同
時に、上記の生ごみも分解室に送り込み、この中の好気
性バクテリアによって分解させる生ごみ処理装置が開示
されている。
【0008】この生ごみ処理装置によると、有害ガスの
みならず有害物質を分解することも可能である。しか
し、生ごみ等のような好気性バクテリアが分解可能な有
機物しか分解することができず、また分解室を好気性バ
クテリアが活性化する35〜50℃に保たねば分解速度
が遅く低効率なので、毎日膨大な量排出される産業廃棄
物やごみを処理するには不向きである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】有害ガスが大気中に漏
洩すると、周辺で生活している地域住民の生活や環境の
保全等に悪影響を及ぼし、さらに産業廃棄物やごみを放
置しておくと、土壌が腐敗化すると共に地中が更に嫌気
化して有害ガスの発生を促進するという問題が生じる。
【0010】そこで、本発明が解決しようとする課題
は、大気中への有害ガスの漏洩を防止すると共に、廃棄
物処理場やごみ埋立地の地中内部を好気化することが可
能な有害ガス除去装置及び除去方法を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の有毒ガス除去装置は、ボーリング工法で
地中に形成したガス抜き孔埋没され上面より空気漏れ
が起こらないように封止蓋で固定された吸引管を有する
吸引機と、前記吸引機より地中内部の有毒ガスを吸引す
る真空ポンプと、前記真空ポンプより送り込まれた有毒
ガス中の硫化水素を無害分解する酢酸亜鉛溶液が充填さ
れた分解装置とを備え、大気中から吸入した空気を前記
吸引管から吸い込んだ有毒ガスに混合する吸気装置を前
記吸引管の上部に設置し、前記吸引管から吸い込んだ有
毒ガスに含まれる硫化水素を常に一定濃度とするため、
前記吸気装置を、前記吸引管から吸い込んだ有毒ガスに
含まれる硫化水素の濃度を検知する検知機と、前記検知
機で検知した前記硫化水素の濃度に対応した量の空気を
吸気口から通風パイプを介して吸入する風量調整部とで
形成したことを特徴とする。また、本発明の有毒ガス除
方法は、ボーリング工法で地中に形成したガス抜き孔
埋没され上面より空気漏れが起こらないように封止蓋
で固定された吸引管を有する吸引機を介して真空ポンプ
により地中内部の有毒ガスを吸引して一定範囲内地中を
負圧として、大気圧により地中内部に空気を流入させる
とともに、前記真空ポンプで吸引した有毒ガスに大気中
の空気を混合させて有毒ガス中の硫化水素の濃度を一定
にした後、酢酸亜鉛溶液が充填された分解装置に送り込
んで前記有毒ガスに含まれる硫化水素を無害分解するこ
とを特徴とする。このような装置及び方法で地中内部の
有毒ガスを吸引して地中内を減圧することにより、大気
圧によって大気中の空気を地中内に流入させることがで
きるので、大気中に有毒ガスが漏洩することを防止でき
ると共に、地中内の好気化を促進することができる。
【0012】また、分解装置を設け、その中に分解溶
液、例えば酢酸亜鉛溶液を充填したことにより、産業廃
棄物や燃やすことのできないごみから発生し有害ガス中
に最も多く含まれる硫化水素を、酢酸亜鉛との化学反応
により、無害物質である硫化亜鉛と酢酸に分解すること
ができる。
【0013】また、有害ガスを排出する排出孔を外周面
全域に点在形成する排出管を酢酸亜鉛溶液内に配置し、
さらに、この排出管を側面あるいは平面から見た状態に
おいて、略コ字状、U字状又はE字状等のように複数に
分岐する形状とすれば、この有害ガスを排出する表面積
を拡張して有害ガスの好気性分解を高効率で実現でき
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態である有
害ガス除去装置の全体構成を示す図、図2は吸引機の構
造を示す要部拡大図、図3は反応槽の構造を示す要部拡
大図である。
【0015】本発明の有害ガス除去装置10は、真空ポ
ンプ1、吸引量調整機2、吸引機3、反応槽4を主要な
構成とする。真空ポンプ1は、内部に備えたコンプレッ
サ(図示せず)により吸引動作を行う。吸引量調整機2
は、吸引パイプ1aによって真空ポンプ1に連接され、
吸引量を調整する流量調整バルブ2aを備えている。吸
引機3は、パイプ2b(2c〜2g)を介して吸引量調
整機2に連接され、ボーリング工法で形成したガス抜き
孔3dに設置される。反応槽4は、パイプ5a、バルブ
5及びパイプ1bを介して真空ポンプ1に連接され、有
害ガスを分解除去するものである。
【0016】次いで、吸引機3における有害ガス吸引動
作について説明する。廃棄物処理場やごみ埋立地の廃棄
物や燃やすことのできないごみ等から発生する地中3a
内の有害ガスは、真空ポンプ1内のコンプレッサの吸引
動作により、吸引孔3cを備える吸引機3により吸引さ
れる。
【0017】吸引機3は、ガス抜き孔3dに設置して吸
引管3bを埋没し、上面より空気漏れが起こらないよう
に封止蓋3eによって封吸引管3bを固定している。こ
のガス抜き孔3dはボーリング工法によって深さ16
m、孔径86mmに掘削されている。パイプ2bには、
直径3mmの吸引孔3cを外周面全域に点在形成した直
径65mの吸引管3bを接着剤を用いて接合しており、
この吸引孔3cによって半径約20m(約1256
2)の範囲内の地中内部の有害ガスを吸引することが
可能である。
【0018】産業廃棄物や燃やすことのできないごみ等
から発生する有害ガスが充満して、嫌気状態となってい
る地中3aから、有害ガスを吸引することで、更なる嫌
気化を防止することができる。さらに地中3a内から有
害ガスを吸引することにより当該地中3a内が減圧さ
れ、大気中の空気が大気圧の作用によって地中3a内に
送り込まれるので、地中3a内の好気化を促進すること
ができる。
【0019】ここでいうところの嫌気状態とは、産業廃
棄物や燃やすことのできないごみが廃棄された酸素含有
量が少ない地中3a内部において、嫌気性生物が増殖し
て硫化水素や二酸化炭素等が発生する状態のことであ
り、また好気化するとは、嫌気化された地中3a内部に
酸素を供給して好気性生物の増殖を促すことで硫化水素
等の有害ガスの生成を抑止し、好気性分解により土壌を
好気化促進することである。
【0020】従って、吸引管3bの吸引孔3cより有害
ガスを吸引することで、大気圧以下に減圧された地中3
a内部に、大気圧により酸素を含有する空気が送り込ま
れる構成とすることによって、地中3aの好気化を図る
ことができる。
【0021】吸引された有害ガスは、吸引管3b上部に
設置している吸気装置3fで吸入された新鮮な空気と混
合される。この新鮮な空気は、吸気口3gから通風パイ
プ3hを介して、風量調整部3iにより検知機(図示せ
ず)で検知された有害ガスに含まれる硫化水素の濃度に
対応して、混合稀釈作用により有害ガスに含まれる硫化
水素が常に一定濃度となる量ずつパイプ2b内に吸引さ
れる。
【0022】吸引量調整機2にて、処理場内の6箇所に
配置した吸引機3(図4参照)からパイプ2b,2c,
2d,2e,2f,2gを介して吸引された有害ガス
は、流量調整バルブ2aにより、吸気装置3fで一定濃
度とされた硫化水素を含む有害ガスを酢酸亜鉛溶液(後
述する)の分解能に応じた風量に調整される。パイプ2
b〜2gから吸引された有害ガスは、直径100mmの
円管状の収束部2hで統合され、パイプ1aを介して連
接された真空ポンプ1により吸引される。
【0023】また、地中3aから吸い込まれた有害ガス
には水蒸気が含まれているため、パイプ2b〜2g内で
冷却された水滴がパイプ内部に長時間付着すると、パイ
プの腐食や作業率の低下を招く。これを防止するため
に、パイプ2b〜2gのそれぞれの最下部に水分を排出
する水排出装置2iを備える構造とすれば、吸い込まれ
た水分がパイプ内に溜まることを防止することができ
る。さらに、パイプ2b〜2gを断熱作用を有する保温
構造とすることにより、真空ポンプ1により吸引された
水蒸気の液化を防止することができ、同様に、水滴がパ
イプ内部に長時間付着することによるパイプの腐食や作
業率の低下を防止することができる。
【0024】真空ポンプ1では吸引機3より吸引量調整
機2を介して吸引された有害ガス4aを、コンプレッサ
により直径30mmのパイプ1b方向に排気する。次い
で排気した有害ガス4aはバルブ5により分解装置内に
設置した2台の反応槽4の一方にパイプ5aを介して送
り込まれる。
【0025】図3において反応槽4に送り込まれた有害
ガス4aは、排出孔4cより、反応槽4内に充填した酢
酸亜鉛溶液4d中に放出される。この排出孔4cは、直
径25mmのパイプ5aに接着剤を用いて接合される同
径の排出管4bの外周面全域に直径3mmに点在形成し
ている。同図の正面方向から見た状態において略コ字状
に形成する排出管4bは、約500lの酢酸亜鉛溶液4
dを充填する反応槽4の底面部直上に配設され、有害ガ
ス4aが液面上に達するまでに化学反応により無害化分
解される。
【0026】ここで、有害ガス中に最も多く含有し腐卵
臭のする硫化水素を無害化分解する化学反応式を示す。
化学式はそれぞれ、硫化水素=HS,酢酸亜鉛=Zn
(CH 3CO22,硫化亜鉛=ZnS,酢酸=2CH3
OOHである。
【0027】上記の化学反応式に示すように、除去しよ
うとする有害ガス4aの大部分の割合を占める硫化水素
を酢酸亜鉛溶液4d中に放出すると、白色の沈殿物であ
る硫化亜鉛4gと有臭無害な酢酸に分解される。これに
より、有害ガス4a(硫化水素)を無害化できる。ま
た、酢酸亜鉛溶液4dを撹拌する撹拌装置(図示せず)
を設けることにより更に効率よく分解を促進することが
可能であり、反応槽内を保冷する保冷装置(図示せず)
を設ければ、酢酸亜鉛溶液4dの化学反応効果を向上す
ることができるので、分解を更に長時間持続することが
できる。
【0028】有害ガス4aを約500l分解すると、酢
酸亜鉛溶液4dの分解能が低下するので、真空ポンプ1
のコンプレッサを停止して溶液の交換を行う。交換の手
順は、まず、反応槽4下部に設けた溶液排出部4i内に
内装する弁(図示せず)を開放して排出管4jより使用
済み溶液を槽外に排出する。全ての溶液を排出した後、
流入口4eの蓋4fを取外し、新鮮な酢酸亜鉛溶液を内
部に注入し蓋4fを閉止する。この操作を繰り返すこと
で酢酸亜鉛溶液の交換を容易に行うことができる。
【0029】また、沈殿する硫化亜鉛4gは、溶液交換
の際に撹拌しながら溶液を排出することで、溶液と同様
に排出管4jから排出することも可能であり、新鮮な酢
酸亜鉛溶液を注入する前に、流入口4eから手作業で取
り出すことも可能である。使用済み溶液は専門業者に処
分を依頼するか、若しくは施設内に使用済み溶液浄化装
置を設置すれば、周囲の環境に影響を及ぼすことなく処
分することができる。
【0030】また、バルブ5を切り換えることで有毒ガ
ス4aの送り込み先を2台の反応槽の使用していないも
う一方の反応槽4とすることが可能なので、使用してい
た反応層4を上記の手順で溶液交換する際や反応槽4で
故障等が生じても常に連続運転が可能である。
【0031】また、化学反応により硫化水素を除去して
殆ど無害化された有害ガス4aを直径25mmの円管状
の通風パイプ4hから大気中に放出する。さらに通風パ
イプ4hの端部にフィルター(図示せず)を設け、これ
を介して放出すれば大気中に散気しても環境保全に影響
を及ぼすことがない。
【0032】図4に本発明の各装置の配置図を示す。図
に示すように吸引機3は廃棄物処理場全域を張り巡らせ
るように配置する。このとき、それぞれの吸引機3の配
置間隔を40m以下とすることで、処理場全域の地中3
a内の有害ガス4aを吸引することが可能であり、ま
た、真空ポンプ1、反応槽4は、廃棄場に設置した有害
ガス除去設備10内に設置して、吸引機3と有害ガス除
去設備10を、パイプ2b〜2g及び吸引量調整機2を
介して連接している。これにより、処理場全域の有害ガ
ス4aを吸引、除去することができる。
【0033】また、本発明では吸引装置を6箇所に設置
しているが、当然これは処理場の面積に応じて数を変更
することが可能であり、例えば2倍の面積の廃棄物処理
場では、吸引機3は12箇所に設置すればよい。このよ
うな場合は2台の反応槽4の分解能では吸引される有害
ガス4aの量に対応できなくなる可能性があるので、有
害ガス除去設備10に内設する反応槽4を複数台配設し
てロット式に連接すれば余分な設置スペースを必要とせ
ず、反応槽内の溶液交換も上述の手順で容易に行うこと
ができる。
【0034】図5は本実施形態の有害ガス除去方法を示
すフロー図である。まず、S21において廃棄物処理場
全体の地形を測量し図面化する。この測量結果に基づい
て、S22において各設備の配置位置や必要性能等を検
討する。同時にS23においてボーリング調査により掘
削深さ等を調査、検討し、ボーリング工法によって吸引
機を埋没設置するガス抜き穴を形成する。S24におい
て有害ガス除去設備を設置し、S25において発生ガス
の量や成分等を確認する。また、S26において不適正
処分ごみの選別や除去を行う。S27において各設備を
設置し、有害ガス吸引による地中の好気化及び有害ガス
の無害化を実行する。S28において、処理場を継続し
て観測し、地中内の有害ガス量等のデータを記録する。
【0035】また、本発明の有害ガス除去装置及び方法
の適用は、廃棄物処理場やごみ埋立地に限定するもので
はなく、工場から地中に漏洩した有害物質から発生した
有害ガスや、地中内を通っているガス配管から漏れ出し
たガスを除去して地中好気化を図る際等にも活用できる
ものである。
【0036】
【発明の効果】本発明により、以下の効果を奏すること
ができる。
【0037】(1)ボーリング工法により形成したガス
抜き孔に配設した吸引機と、吸引機より有害ガスを吸引
する真空ポンプと、真空ポンプより送り込まれた有害ガ
スを無害分解する分解装置を備えたことにより、地中内
を減圧することができ、これにより大気圧によって大気
中の空気が地中内部に流入するため、大気中に有害ガス
が漏洩することを防止することができ、さらに地中内の
好気化を促進することができる。
【0038】(2)分解装置を設け、その中に酢酸亜鉛
溶液を充填したことにより、有害ガス中に最も多く含ま
れる硫化水素を、酢酸亜鉛との化学反応により、無害物
質である硫化亜鉛と酢酸に分解することができる。
【0039】(3)有害ガスを排出する排出孔を外周面
全域に点在形成する排出管を酢酸亜鉛溶液内に配置し、
また、この排出管を分岐して配置することにより、有害
ガスを排出する表面積を拡張することができ、有害ガス
の好気性分解を高効率で実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態である有害ガス除去装置
の全体構成を示す図である。
【図2】 吸引機の構造を示す要部拡大図である。
【図3】 反応槽の構造を示す要部拡大図である。
【図4】 処理場内における各装置の配置状況を示す図
である。
【図5】 有害ガス除去方法を示すフロー図である。
【符号の説明】
1 真空ポンプ 1a,1b,2b,2c,2d,2e,2f,2g パ
イプ 2 吸引量調整機 2a 流量調整バルブ 2i 水排出装置 3 吸引機 3a 地中 3b 吸引管 3c 吸引孔 3d ガス抜き孔 3e 封止蓋 3f 吸気装置 3g 吸気口 3h,4h 通風パイプ 3i 風量調整部 4 反応槽 4a 有害ガス 4b 排出管 4c 排出孔 4d 酢酸亜鉛溶液 4e 流入口 4f 蓋 4g 硫化亜鉛 4h 通風パイプ 4i 溶液排出部 4j 排水管 5 バルブ 5a パイプ 10 有害ガス除去装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B01D 53/77 E21B 43/00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B09B 1/00 B01D 53/14 B01D 53/18 B01D 53/52 B01D 53/77 E21B 43/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有毒ガスを吸引し当該有毒ガスを除去す
    る吸引式の有毒ガス除去装置において、ボーリング工法
    地中に形成したガス抜き孔に埋没され上面より空気漏
    れが起こらないように封止蓋で固定された吸引管を有
    る吸引機と、前記吸引機より地中内部の有毒ガスを吸引
    する真空ポンプと、前記真空ポンプより送り込まれた有
    毒ガス中の硫化水素を無害分解する酢酸亜鉛溶液が充填
    された分解装置とを備え 大気中から吸入した空気を前記吸引管から吸い込んだ有
    毒ガスに混合する吸気装置を前記吸引管の上部に設置
    し、 前記吸引管から吸い込んだ有毒ガスに含まれる硫化水素
    を常に一定濃度とするため、前記吸気装置を、前記吸引
    管から吸い込んだ有毒ガスに含まれる硫化水素の濃度を
    検知する検知機と、前記検知機で検知した前記硫化水素
    の濃度に対応した量の空気を吸気口から通風パイプを介
    して吸入する風量調整部とで形成し たことを特徴とする
    有毒ガス除去装置。
  2. 【請求項2】 有毒ガスを吸引し当該有毒ガスを除去す
    る吸引式の有毒ガス除去方法において、ボーリング工法
    で地中に形成したガス抜き孔に埋没され上面より空気漏
    れが起こらないように封止蓋で固定された吸引管を有す
    る吸引機を介して真空ポンプにより地中内部の有毒ガス
    を吸引して一定範囲内地中を負圧として、大気圧により
    地中内部に空気を流入させるとともに、前記真空ポンプ
    で吸引した有毒ガスに大気中の空気を混合させて前記有
    毒ガス中の硫化水素の濃度を一定にした後、酢酸亜鉛溶
    液が充填された分解装置に送り込んで前記有毒ガスに含
    まれる硫化水素を無害分解することを特徴とする有毒ガ
    ス除去方法。
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