JP3450880B2 - カメラ用フォトダイオード - Google Patents

カメラ用フォトダイオード

Info

Publication number
JP3450880B2
JP3450880B2 JP16222993A JP16222993A JP3450880B2 JP 3450880 B2 JP3450880 B2 JP 3450880B2 JP 16222993 A JP16222993 A JP 16222993A JP 16222993 A JP16222993 A JP 16222993A JP 3450880 B2 JP3450880 B2 JP 3450880B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
semiconductor layer
electrode layer
amorphous
photodiode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP16222993A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0758356A (ja
Inventor
浩一郎 新楽
洋士 上田
裕章 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP16222993A priority Critical patent/JP3450880B2/ja
Publication of JPH0758356A publication Critical patent/JPH0758356A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3450880B2 publication Critical patent/JP3450880B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Light Receiving Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、非晶質半導体層を有
し、静電気耐圧を向上させたカメラ用フォトダイオード
に関する。 【0002】 【従来の技術】従来よりダイオード構造を有する光電変
換装置(素子)は、透光性のガラス基板上に透明電極
層、半導体層、裏面電極層、及び樹脂保護層が順次積層
された構造が一般的である。そして、ガラス基板を透過
した入射光により、透明電極層と裏面電極層とで挟まれ
た半導体層が発電し、入射光の強度に応じて信号を出力
させるようにして、光センサとして機能させることがで
きる。 【0003】この種の光センサの半導体層が非晶質Si
薄膜の場合、結晶Siの光センサに対して次のような長
所を有している。すなわち、薄膜構造により材料コスト
が低減できること、ガラスを基板として使用した場合、
電極を受光面の裏側に配置することができ表面実装性に
優れていること、及び微細パターニングがより容易であ
ること等である。 【0004】また、非晶質Siは人間の視覚感度に相応
した感度特性を有しており、カメラ用の照度センサに好
適に用いられる。さらに、この種の照度センサとして用
いられる非晶質Siフォトダイオードは、結晶系Siフ
ォトダイオードに対して次のような長所を有している。
すなわち、非晶質Si自体が赤外光に対して感度がなく
赤外線カットフィルターを不要とすること、及び基板と
してガラスを用いガラス面を光入射面とすれば、紫外線
カットフィルターが不要となること等である。なお、照
度センサとして従来より使用されているCdSに対して
は、非晶質Siは特性的により優位であるだけでなく、
環境問題にも肯定的であるという特徴を持ち、以上のよ
うな長所のため、非晶質Siを用いた光電変換装置の開
発が盛んに進められてきた。 【0005】 【従来技術の課題】しかしながら、上述したような種々
の利点を持つ非晶質Siではあるが、従来、実用に際し
て大きな問題を抱えていた。その一つとして静電気破壊
の問題がある。すなわち、従来の非晶質Siを用いた光
電変換装置では、静電気破壊耐圧が結晶系Siを用いた
ものに比べて極端に低く、光電変換装置が回路に組み込
まれるまでの取扱い方により電気的に破壊されてしまう
ことがあり、信頼性の点で大きな問題を有していたので
ある。 【0006】一般にこのような信頼性は、静電気の人体
放電モデルを用いた、150 〜200 V、150 〜200 pF、0
Ω、の試験条件に耐えうるかどうかの判定で基準が決め
られる。従来、太陽電池特性をそのまま応用したpin
型非晶質Siを用いた光電変換装置では、この要求を十
分満足させることが出来なかった。 【0007】光電変換装置の破壊時における主な劣化モ
ードは、リーク電流(暗電流)の増大であるが、通常、
破壊前 リーク電流がpAオーダー程度であったものが、
破壊後に1桁以上増大する。このことは、pAオーダーレ
ベルの信号に相当する低照度での測光が全く不可能にな
ることを意味する。 【0008】このため、次のような対応が過去なされて
きた。すなわち、光電変換装置に保護回路を付加するこ
ととし、装置の光発電部と並列に逆方向に保護ダイオー
ドを取り付け、印加電荷を逃がす方法がとられてきた。
これは、保護ダイオードがリーク電流を増大させるた
め、逆バイアス使用ができないという制約がある上、受
光面積も増大し、装置のコンパクト化に支障となる。ま
た、保護ダイオードを光発電層である非晶質Siを用い
て作製する場合、光遮光層が必要となるなど製造工程が
より複雑となり、製造コストが増大する等の欠点があ
る。 【0009】また、直列抵抗を光電変換装置の製造後に
付加して、静電気放電時の電流・電圧波形の最大値を低
くし、その時間的変化を緩やかにして、単位時間当たり
の電力消費を低減することにより、耐圧の向上をはかっ
た方法が考えられるが、これでは工程が煩雑となるだけ
でなく、直列抵抗を取り付けるまでの工程で光電変換装
置が破壊されることがあり根本な問題解決になりえなか
った。 【0010】 【目的】本発明は上記従来の諸問題を解消し、製造工程
を増やすことなく静電気耐圧を向上させるカメラ用フォ
トダイオードを提供することを目的とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するカメ
ラ用フォトダイオードは、透光性の絶縁基体上に、周辺
受光部と中心受光部に分割された透明電極層、少なくと
もp型半導体層を含む複数層から成る非晶質半導体層、
及び裏面電極層を順次積層して成るとともに、前記透明
電極層の一部を蛇行状に微細パターニングすることによ
り高抵抗とし、且つ前記p型半導体層中のアクセプタ濃
度(個/cm3)とp型半導体層の層厚(cm)との積が3×10
13以下であることを特徴とする。 【0012】すなわち、p型半導体層の受光面単位面積
あたりのアクセプター数に制限を与えるのであるが、こ
れは、静電気放電等によって外部から注入された電荷に
起因するホットキャリアの生成が、素子特性を劣化せし
めることを認知するに至り、実験的に求めたものであ
る。 【0013】 【実施例】本発明に係る実施例について図面に基づき詳
細に説明する。まず、図1及び図2に示すカメラ用フォ
トダイオードSは、外部光Lを受光する透光性の絶縁基
体1の上に所定形状にパターニングされた第1電極層で
ある透明電極層2が積層され、さらにこの透明電極層2
上に所定形状にパターニングされた非晶質の半導体層3
が積層されており、さらにこの半導体層3上に所定形状
にパターニングされた第2電極層である裏面電極層4が
積層されている。このように構成されたカメラ用フォト
ダイオードSは、半導体層3で発生した電流を検出する
ことにより受光量を精確にセンシングできる。 【0014】次に、上記カメラ用フォトダイオードSの
各層について説明する。絶縁基体1は、厚さ0.4〜1.1 m
m程度の充分に洗浄した周知のガラス基板などの透光性
の絶縁体が用いられるが、例えばガラス基板がアルカリ
金属等の不純物を多く含んだものでは、この不純物の拡
散を防止するために、絶縁基体1の積層面側に酸化シリ
コン等の絶縁膜を被着させるとよい。 【0015】透明電極層2は、本実施例では絶縁基体1
を500 ℃程度に加熱し、その上に例えば酸化スズ(Sn
2)や酸化インジウム・スズ(ITO)等を主体とす
る材質のものをCVD法,スパッタ法,電子ビーム蒸着
法,スプレー法などの周知の成膜方法により厚さ400 〜
800 Å程度に被着している。なお、この層はフッ素等の
不純物を含んでいない高比抵抗のものを用いる。 【0016】また、透明電極層2は図2(a)に示すよ
うに中心受光部2aと周辺受光部2bとに二分割されて
おり、これに接続される直列抵抗の抵抗値は面積に逆比
例して設定される。さらに十分大きな抵抗を有するよう
に、蛇行状に微細なパターニングを施している。なお、
2eは中心受光部2aの取り出し電極部となっており、
2fは周辺受光部2bの取り出し電極部となっている。
ここで、高抵抗とした微細なパターニング部分の抵抗値
は、要求される照度域でγ値特性を損なわない範囲内で
設定される。 【0017】半導体層3は、透明電極層2上にp−i−
nの3層構造の水素化非晶質Si(以下、a−Si:H
と略記)で構成されており、これら各層は周知の気相成
長法により形成され、例えばプラズマCVD法により以
下のようにして形成される。すなわち、p層3pは透明
電極層2上に被着形成され、a−Si:H形成用ガスで
あるシランガスや水素ガス等に対して不純物ドープ用ガ
スであるジボランガス等を所定の比率で混合して形成す
る。なお、p層3pに窓層としての効果を得させるため
に、非晶質Siのバンドギャップエネルギーを増大させ
る炭素(C)や窒素(N)等を含んだガスを混入させて
もよい。i層3iはa−Si:H形成用ガスのみにより
厚さ1000〜10000 Å程度にp層上に形成し、さらにこの
上にn層3nがa−Si:H形成用ガスに不純物ドープ
用ガスであるホスフィン等を所定の比率で混合して厚さ
100 〜1000Å程度に形成する。なお、この実施例では受
光面側からp−i−n構造について説明したが、その逆
にn−i−p構造でもよく、p型半導体層を含む構成で
あれば、その他各種周知の構成をとりうる。 【0018】裏面電極層4は、ニッケル(Ni)を蒸着
法により厚さ1000〜3000Å程度に半導体層3上に被着形
成される。ここで、陽極となる裏面電極層4aは半導体
層3のコンタクトホール3a,3bにより、透明電極層
2の取り出し電極部2e,2fと接続されている。な
お、この裏面電極層4は、非晶質Siとオーミック特性
となるその他の金属、あるいはその他の導電性材料を用
いてもよい。 【0019】以上、基本的な構造について説明したが、
装置全体の耐湿性等の信頼性向上のために、裏面電極層
4上に保護膜が形成される。例えば、樹脂を周知の印刷
手法を用いて保護膜として形成し、さらに、例えば導電
性樹脂を周知の印刷手法を用いて取り出し電極部分が形
成される。また、この上に後工程の実装時の半田づけ性
を良好とするため、半田材料を形成しておくとよい。こ
れは、導電性樹脂表面が長時間放置によって酸化され、
後の実装時の半田づけ性に悪影響を及ぼす可能性を未然
に防ぐためである。 【0020】次に、p型半導体層の物理条件と静電気耐
圧との関係について説明する。ここで採用した静電気破
壊試験は、人体放電モデル試験回路を使用し、試験条件
は、放電電圧±200 V、放電容量200 pF、放電抵抗=
0Ω、放電回数3回とし、サンプル母数は20個とし
た。 【0021】 【表1】 【0022】この表1から明らかなように、p層中のア
クセプタであるボロンの濃度NA (個/cm3 ) とp層の
層厚LP (cm) との積NAラLP が3 ラ1013以下であれ
ば、上記試験条件に耐えうることが判明した。一般に、
人体放電モデルにおいて静電気破壊試験を行った場合、
逆バイアス条件下で静電気放電を行わせると装置が破壊
されやすいが、この逆バイアス条件下での静電気放電
は、p層へ電子を注入することを意味する。ところでp
層には、一般にボロン等のアクセプタによって形成され
たアクセプター準位があるため、注入された電子は、p
層を通過する間にp層中のアクセプター濃度に比例した
確率でこの準位にトラップされる。よってp層中にトラ
ップされる注入電荷の総量はNAラLP に比例するので
ある。 【0023】ここで、トラップされた注入電子はこの部
分にトラップ量に比例した空間電荷密度領域を形成す
る。その結果、p層/i層界面部分の電界強度が増大す
る。その際、この電界強度がある値(およそ3 ラ105
/cm)以上となると、高電界下で特有な現象であるホッ
トキャリアが発生するようになる。ホットキャリアは非
常に大きな運動エネルギーを持っており、これが原子格
子に衝突するとそのエネルギーの大部分がフォノンに変
換される。この{電子→フォノン}エネルギー変換が短
時間のうちに局部的に連続して生じると、その部位の温
度が急上昇し、ついにはその固体固有の融点を越えて溶
融するに至る。p−i−n型非晶質Siフォトダイオー
ドの場合、p/i接合部位が溶融破壊され、接合特性
(ダイオード特性)が失われるのである。 【0024】以上のことにより、装置の静電気破壊耐圧
を向上させるためには、p層中のアクセプター濃度とp
層の層厚を減じることで注入電荷のトラップ量を制限し
てやり、装置内部の電界強度がホットキャリアの生成強
度を越えないようにしてやればよいことが理解できる。 【0025】なお、アクセプタとしてボロンの例を示し
たが他の3族元素でもよく、これらの元素がボロンと同
様な傾向を示すことは容易に理解される。また、半導体
層についても上述の実施例は一例にすぎず周知の材質・
構造を採用することができ、要旨を逸脱しない範囲内で
適宜変更し実施しうる。 【0026】 【発明の効果】以上説明したように、本発明のカメラ用
フォトダイオードによれば、透光性の絶縁基体上に、周
辺受光部と中心受光部に分割された透明電極層、少なく
ともp型半導体層を含む複数層から成る非晶質半導体
層、及び裏面電極層を順次積層して成るとともに、透明
電極層の一部を蛇行状に微細パターニングすることによ
り高抵抗とし、且つp型半導体層の成膜条件をコントロ
ールすることで、所望の静電気耐圧を実現できるように
したので、従来の製造工程を大きく変えることなく、高
静電気耐圧の信頼性の優れたカメラ用フォトダイオード
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係るカメラ用フォトダイオードの要部
断面図である。 【図2】本発明に係るカメラ用フォトダイオードの分解
斜視図である。 【符号の説明】 1:絶縁基体 2:透明電極層 3:半導体層 4:裏面電極層 S:カメラ用フォトダイオード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−222373(JP,A) 特開 平3−220780(JP,A) 特開 平4−111474(JP,A) 特開 平5−218486(JP,A) 特開 平6−232440(JP,A) 特開 昭60−128661(JP,A) 特開 昭59−232456(JP,A) 実開 平3−30445(JP,U) 実開 昭62−19761(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 31/10

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 透光性の絶縁基体上に、周辺受光部と中
    心受光部に分割された透明電極層、少なくともp型半導
    体層を含む複数層から成る非晶質半導体層、及び裏面電
    極層を順次積層して成るとともに、前記透明電極層の一
    部を蛇行状に微細パターニングすることにより高抵抗と
    し、且つ前記p型半導体層中のアクセプタ濃度(個/c
    m 3 )とp型半導体層の層厚(cm)との積が3×10 13 以下で
    あることを特徴とするカメラ用フォトダイオード。
JP16222993A 1993-06-30 1993-06-30 カメラ用フォトダイオード Expired - Fee Related JP3450880B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16222993A JP3450880B2 (ja) 1993-06-30 1993-06-30 カメラ用フォトダイオード

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16222993A JP3450880B2 (ja) 1993-06-30 1993-06-30 カメラ用フォトダイオード

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0758356A JPH0758356A (ja) 1995-03-03
JP3450880B2 true JP3450880B2 (ja) 2003-09-29

Family

ID=15750430

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16222993A Expired - Fee Related JP3450880B2 (ja) 1993-06-30 1993-06-30 カメラ用フォトダイオード

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3450880B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0758356A (ja) 1995-03-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4281208A (en) Photovoltaic device and method of manufacturing thereof
US4540843A (en) Solar cell
US5419781A (en) Flexible photovoltaic device
EP0307484A1 (en) Color sensor
US3952323A (en) Semiconductor photoelectric device
JP3203076B2 (ja) 宇宙用シリコン太陽電池
US5053844A (en) Amorphous silicon photosensor
JP3450880B2 (ja) カメラ用フォトダイオード
US4714950A (en) Solid-state photo sensor device
JPH1012903A (ja) 光電変換装置
US5458695A (en) Solar cell and process for fabricating the same
JPS5825283A (ja) 光検知装置
JP3398161B2 (ja) 光電変換装置
JP2522024B2 (ja) 光電変換素子の製造方法
EP0341756B1 (en) Flexible photovoltaic device
JPH07106620A (ja) 光電変換装置
JP3407917B2 (ja) 光センサ
JPH0624250B2 (ja) 固体撮像素子
JPH02148773A (ja) 光センサー
JPH06188443A (ja) 可撓性光起電力装置
JP2706948B2 (ja) 光センサー
JPH0697484A (ja) 光電変換装置
JPH04111474A (ja) 光電変換装置
JPH03126267A (ja) 光電変換装置
UA77251C2 (uk) Тонкоплівковий сонячний елемент

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees