JP3449868B2 - 有機性汚泥の減量化方法 - Google Patents

有機性汚泥の減量化方法

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JP3449868B2 JP22149796A JP22149796A JP3449868B2 JP 3449868 B2 JP3449868 B2 JP 3449868B2 JP 22149796 A JP22149796 A JP 22149796A JP 22149796 A JP22149796 A JP 22149796A JP 3449868 B2 JP3449868 B2 JP 3449868B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、下水などのリン含
有汚水を高度に浄化する有機性汚水の処理方法に関し、
特に余剰生物汚泥発生量を著しく減少でき、また同時に
リンを従来よりも安定して除去することが可能な、有機
性汚水の新規な処理方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、下水などの汚水のリンを除去
する方法として種々な方法が提案され、利用されてい
る。この汚水のリンを除去する方法として、最も代表的
な技術は生物学的脱リン法である。この汚水処理技術
は、有機性汚水を嫌気槽に供給して返送汚泥中の活性汚
泥(脱リン菌が共存している)からリンを吐き出させた
後、好気槽に供給し脱リン菌にリン摂取を行なわせた
後、活性汚泥を沈殿分離し、沈殿汚泥を嫌気槽にリサイ
クルするものである。 【0003】しかしながら、上述の従来の生物学的脱リ
ン法においては、下記するような欠点があった。 原水のBOD/P比が減少すると、嫌気槽における
脱リン菌からのリン吐き出しが不十分になり、その結
果、好気槽における脱リン菌へのリン摂取も悪化する。 リンは生物汚泥に取り込まれる以外の形では除去さ
れないので、リンを取り込んだ汚泥を余剰汚泥として積
極的に系外に排出しない限り、リンの物質収支が成立せ
ず、このことから難脱水性の余剰生物汚泥の発生量が多
くなり、汚泥処理が負担になる。すなわち、従来の生物
学的脱リン法は、原理的に余剰汚泥生成量を削減するこ
とが難しい方法である。 【0004】従来の余剰汚泥発生量削減方法として、特
開平6−206088号公報が公知である。この技術は
汚水の好気性活性汚泥系からの活性汚泥の一部(余剰汚
泥発生量よりも多い量)を引き抜き、引き抜き汚泥をオ
ゾン酸化処理して可溶化した後、汚水の好気性処理系の
曝気槽に供給し、可溶化汚泥を生物学的に分解すること
によって余剰汚泥発生量を削減する技術である。しか
し、この技術を余剰汚泥減量の方法として適用すると、
余剰汚泥が発生しなくなるので原理的に汚水の活性汚泥
処理のリン除去率がゼロになるという重大な欠点があ
り、現今の汚水処理には強く望まれているリンの高度除
去という必須条件が満たされないので、前記特開平6−
206088号公報に記載の汚水処理方法は時代の要請
に逆行するものであることを本発明者は見いだした。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、従来の生物学的脱リン法およびオゾンによる余剰汚
泥削減技術の欠点を解決し、安定して高度のリン除去が
可能で、しかも余剰汚泥発生量を著しく少なくできる新
技術を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明者は、リン除去法
のプロセス構成を変革して、化学的リン除去、オゾンに
よる汚泥可溶化を新規な態様で結合することにより上記
課題を解決できることを見いだした。すなわち、本発明
の前記課題は、下記の手段により達成することができ
る。 (1)有機性汚水を活性汚泥法により生物学的に浄化す
る方法において、有機性汚水を供給して活性汚泥処理を
行う第1曝気槽に、SVI値が100以下の緻密な酸化
鉄又は酸化アルミニウム微粒子を共存させ、前記有機性
汚水中のリンを前記微粒子に吸着させて除去すると同時
に有機性汚水を好気的に活性汚泥処理した後、前記第1
曝気槽からの流出スラリを固液分離し、前記固液分離で
得る分離水は処理水として系外に排出するとともに、前
記固液分離で得る、前記リンを吸着した微粒子を含む濃
縮された汚泥の大部分は返送汚泥として前記第1曝気槽
に返送し、前記濃縮された汚泥の一部は余剰汚泥とし
て、オゾン酸化槽を経由してオゾン酸化処理された後、
第2曝気槽に移送して好気的に活性汚泥処理するか、ま
たは先に第2曝気槽に移送して好気的に活性汚泥処理
し、該第2曝気槽からの流出スラリを固液分離し、前記
固液分離の分離水は前記第1曝気槽に返送し、前記固液
分離で得た、前記リンを吸着した微粒子を含む濃縮汚泥
の一部は排出汚泥として系外に排出し、前記濃縮汚泥の
他の大部分は循環汚泥として、オゾン酸化槽を経由して
オゾン酸化処理されるか、またはその一部を前記第2曝
気槽に返送することにより汚泥を減量することを特徴と
する有機性汚泥の減量化方法。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について、処理装置の概略を示した図1を参照して詳
細に説明する。ただし本発明は以下の実施の形態の説明
によって制限されるものではない。図1において、有機
性汚泥の減量化工程は、大略して有機性汚水を活性汚泥
法により生物学的に浄化し、金属酸化物微粒子により汚
水からリンを除去して処理水を得る汚水処理工程と前記
汚水処理工程から生成する余剰汚泥を減量し、リンを含
有するスラッジを排出する汚泥減量工程よりなるもので
ある。 【0008】(1)汚水処理工程 汚水処理工程は、槽内に活性汚泥と緻密な酸化鉄又は酸
化アルミニウム微粒子とを共存させて保有する活性汚泥
処理を行う第1曝気槽2と前記第1曝気槽2から流出す
る流出スラリ3を固液分離する第1沈殿槽4とからな
る。有機性汚水1を第1曝気槽2に導入し、前記第1曝
気槽2ではその有機性汚水1と第1沈殿槽4からの返送
汚泥7及び下記(2)の汚泥減量化工程から導かれる分
離水12とを活性汚泥法により好気性生物処理して浄化
すると共に、同時に前記第1曝気槽2内に活性汚泥と共
存させた緻密な酸化鉄又は酸化アルミニウム微粒子によ
り、曝気槽2内に流入する有機性汚水1や分離水12か
らリンを吸着除去し、第1曝気槽2内のMLSSや金属
酸化物微粒子量を一定に維持しながら、汚泥と微粒子の
混合物を流出スラリ3として流出させ、また流出スラリ
3を第1沈殿槽4で固液分離して濃縮された汚泥6を取
り出し、その大半を返送汚泥7として第1曝気槽2へ戻
す。 【0009】流出スラリ3は、場合によっては、バルブ
22を有する側管を通してその一部を分岐スラリ21と
して下記(2)の汚泥減量化工程の(前記活性汚泥処理
を行う)第1曝気槽2とは別個の第2曝気槽9に移送す
る他、大部分の流出スラリ3を第1沈殿槽4に移送し、
第1沈殿槽4で汚泥と酸化鉄又は酸化アルミニウム微粒
子が混合してなる汚泥6と処理水5とに沈殿分離し、処
理水5(沈殿分離の上澄水)を系外に排出する。 【0010】第1沈殿槽4で沈殿して濃縮された汚泥6
は、大半が返送汚泥7として第1曝気槽2に返送され
る。この返送汚泥7を第1曝気槽2に返送する途中に分
岐管が設けられており、該分岐管を経て下記(2)の汚
泥減量化工程に余剰汚泥8を移送する。また、前記第1
曝気槽2から流出する流出スラリ3を第1沈殿槽4に移
送する管の途中に、前記したようにバルブ22を備えた
分岐管が設けられており、必要に応じてバルブ22を開
閉し、流量調整あるいは移送停止して、前記分岐管を経
て前記第1曝気槽2とは別個の第2曝気槽9に流出スラ
リ3の一部を分岐スラリ21として移送することもでき
る。前記バルブ22を備えた分岐管は、必要に応じてバ
ルブ22を開いて流出スラリ3の一部を前記曝気槽5に
移送するのに使用されるものであるので点線で図1に記
載されている。以上が有機性汚水を活性汚泥法により生
物学的に浄化し、緻密な酸化鉄又は酸化アルミニウム微
粒子により汚水からリンを除去して処理水5を得る
(1)汚水処理工程の構成と作用の図1に基づく説明で
ある。 【0011】なお以下に、前記第1曝気槽2中に活性汚
泥と共存させ、有機性汚水1(第1沈殿槽4からの返送
汚泥7および下記汚泥減量化工程(2)からの分離水1
2をも含む。)からリンを吸着・除去する緻密な酸化鉄
又は酸化アルミニウム微粒子の作用について説明する。
本発明でいう酸化鉄は、水和した状態の水和酸化鉄(オ
キシ水酸化鉄)、水酸化鉄を含む意味で用いている。酸
化アルミニウムも同様な意味で用いている。また本発明
でいう緻密な酸化鉄微粒子とは、SVI値(Sludge Vol
ume Index)が100以下の沈降濃縮性の良好な酸化鉄
微粒子を意味する。緻密な酸化アルミニウム微粒子も同
様な意味である。好ましいSVI値は60以下である。
ここでSVI値とは、スラリの沈降濃縮性の評価の尺度
で、水深30cmの1リットル容積のメスシリンダー中
に5gSSのスラリを1リットル満たし、30分間静置
沈降させた時の沈殿汚泥1g(乾燥重量)当たりの汚泥
が占める容積をミリリットル単位で示した値によって指
標される値である。SVI値が小さい程スラリを構成す
る粒子が緻密であることを意味する。 【0012】緻密な酸化鉄または酸化アルミニウム粒子
を作成するには、種々の方法が適用できるが、次の方法
が推奨できる。すなわち、ポリ硫酸第2鉄(ポリ鉄)ま
たは硫酸アルミニウム水溶液を水酸化マグネシウムで中
和すると緻密でSVI値が20〜100程度の水和酸化
鉄もしくは水酸化鉄、または水和酸化アルミニウムもし
くは水酸化アルミニウムが生成するので、これを汚水処
理の活性汚泥を仕込んだ曝気槽に添加すれば良い。緻密
な酸化鉄微粒子を作成するには前記の方法の他、例えば
第1鉄塩水溶液を酸素、過酸化水素、オゾンのいずれか
で酸化する方法も推奨できる。なお、第1曝気槽に塩化
鉄、硫酸鉄などの鉄系凝集剤、あるいは硫酸バンド、ポ
リ塩化アルミニウムなどのアルミニウム系凝集剤を添加
すると、第1曝気槽内で凝集剤中の鉄イオンやアルミニ
ウムイオンが加水分解し、水酸化第2鉄、あるいは水酸
化アルミニウムが生成し、リンを凝集・除去することが
できるが、この方法の場合、生成した水酸化鉄、あるい
は水酸化アルミニウムは綿状の沈降凝集性の非常に悪
い、バルキーフロック(SVI値が200以上のもの)
であり、緻密でないので後記する理由からこの方法を用
いては本発明の目的を達成することはできない。 【0013】図1において、前記第1曝気槽2内で、沈
殿した酸化鉄または酸化アルミニウム微粒子を共存して
いる活性汚泥は、緻密で沈降性の良い酸化鉄または酸化
アルミニウム微粒子が共存しているため、活性汚泥の沈
降濃縮性が非常に良く、第1沈殿槽4において高濃度に
濃縮されるため、その状態を保って大部分が返送汚泥7
として第1曝気槽2に返送される。前記の通り、返送汚
泥7を第1曝気槽2に返送する途中に分岐管が設けられ
ており、該分岐管を経て下記(2)の汚泥減量化工程に
余剰汚泥8を移送する。また、第1曝気槽2から流出す
る流出スラリ3を第1沈殿槽4に移送する管の途中にあ
るバルブ22を備えた分岐管を経て、必要に応じてバル
ブ22を開閉、流量調整して、第2曝気槽9(第1曝気
槽2とは別個に設けられた曝気槽)に流出スラリ3の一
部を移送されることもある。従って第1曝気槽2内の酸
化鉄または酸化アルミニウム微粒子は前記余剰汚泥8や
流出スラリ3の一部とともに第1曝気槽2から流出し、
減少するので、系外から酸化鉄または酸化アルミニウム
微粒子を補充して第1曝気槽2内の濃度を一定に保つこ
とが必要である。 【0014】(2)汚泥減量処理工程 汚泥減量処理工程は、前記汚水処理工程(1)の第1沈
殿槽4で沈殿して濃縮された汚泥6の一部である余剰汚
泥8と、必要により前記第1曝気槽2から引き抜かれた
分岐スラリ21を前記第1曝気槽2とは別個に設けられ
た第2曝気槽9に供給して好気的に曝気した後、そのス
ラリ10を第2沈殿槽11に移送し、第2沈殿槽11で
沈殿して濃縮された汚泥13はその一部が排出汚泥(ス
ラッジ)14として系外に排出され、他は循環汚泥15
として第2曝気槽9等に返送される。また、第2沈殿槽
11の分離水(「上澄水」ともいう)12は前記汚水処
理工程(1)の前記第1曝気槽2の入口に返送される。
後記するように前記上澄水12には汚泥の分解に伴って
発生するリンが含まれる。従って該上澄水12を第1曝
気槽2に還流することによって該上澄水12に含まれる
リンも前記第1曝気槽2中の酸化鉄または酸化アルミニ
ウム微粒子によって吸着・除去されることになる。 【0015】また、この汚泥減量処理工程には汚泥の分
解を促進するために、特徴的な点としてオゾン吸収槽1
8が設けられており、前記第2沈殿槽11からの循環汚
泥15の一部は分岐循環汚泥17として、前記第2沈殿
槽11から第2曝気槽9に返送される返送管の途中に設
けられた分岐管を経て、前記オゾン吸収槽18に移送さ
れる。オゾン吸収槽18にはその底部からオゾンガス1
9が供給され、前記分岐循環汚泥17はオゾンガス19
の強力な酸化作用によって可溶化される。次いで可溶化
汚泥20は第2曝気槽9に移送される。オゾン酸化を受
けた汚泥(可溶化汚泥)20を活性汚泥に資化させて、
生物学的に炭酸ガスと水に分解し、汚泥を消滅させる。 【0016】本発明においては、前記オゾン吸収槽18
に移送される汚泥の量は、全体として前記汚水処理工程
(1)の前記曝気槽2の余剰汚泥相当量とするのが良
い。本発明において、汚泥中に共存する酸化鉄は汚泥の
オゾン酸化を触媒するので、オゾンによる汚泥の生物分
解性は酸化鉄が存在しない場合より向上する。(なお、
酸化アルミニウムにはオゾン酸化の触媒効果は認められ
ない。) 【0017】本発明の汚泥減量処理工程では、別のルー
トとして、前記汚水処理工程(1)の第1沈殿槽4で沈
殿して濃縮された汚泥6からの余剰汚泥8の一部、すな
わち、分岐余剰汚泥23は、先ず、バルブ24を備えた
再分岐管を経て前記オゾン吸収槽18に導入してその余
剰汚泥を可溶化汚泥20とし、可溶化汚泥20を第2曝
気槽9で曝気して汚泥を炭酸ガスと水に分解しても良
い。この際、この再分岐管を経て前記オゾン吸収槽18
に導入される汚泥量は、全体として余剰汚泥の一部とす
るのが良い。なお、図1において、バルブ24を備えた
再分岐管は選択的に使用できる分岐管であるので点線で
記載されている。本発明において、汚泥の分解処理の方
法は、最初にオゾン酸化し、次いで空気など酸素含有ガ
スで曝気処理しても、また逆に前記曝気処理した後オゾ
ン酸化しても汚泥を分解効果は同じである。 【0018】前記オゾン吸収槽18内では、汚泥はオゾ
ンの強力な酸化作用によって酸化分解されて可溶化し、
汚泥の生物分解性が顕著に向上する。つまり、汚泥は可
溶化しない状態では微生物によって分解されないが、オ
ゾン酸化によって可溶化され微生物によって炭酸ガスと
水にまで分解されるようになる。オゾン酸化の際のオゾ
ンの適正添加量は、汚泥SS1kgあたり30〜100
gオゾンである。 【0019】前記オゾン吸収槽18内でオゾン酸化され
た可溶化汚泥20は第2曝気槽9に移送される。第2曝
気槽9内では可溶化汚泥20は好気的生物処理により減
量され、残部は生物処理汚泥として第2沈殿槽11に送
られ、ここで沈殿分離され、上澄水12は前記汚水処理
工程(1)の前記第1曝気槽2の入口に返送される。ま
た、第2沈殿槽11で沈殿分離された濃縮汚泥は、その
大部分は循環汚泥15として第2曝気槽9に循環される
が、その一部は分岐循環汚泥17としてオゾン吸収槽1
8に移送される。かくして、汚泥減量処理工程内の汚泥
の一部はオゾン酸化処理と曝気槽内での好気的生物処理
を繰り返し受けることにより、最終的に余剰汚泥は完全
に炭酸ガスと水にまで分解される。 【0020】酸化鉄や酸化アルミニウムは無機物質であ
るので、当然生物分解を受けず、可溶化汚泥20が注入
される第2曝気槽9内に蓄積する。すでに前記したよう
に、汚水中のリンを除去するために、系外から連続的に
酸化鉄あるいは酸化アルミニウムを、緻密な微粒子の形
で、系に添加するので、本発明の処理を続けるに従って
可溶化汚泥20が注入される第2曝気槽9内には酸化鉄
あるいは酸化アルミニウムの粒子の量は増加する。従っ
て第2曝気槽9からの汚泥とともに酸化鉄あるいは酸化
アルミニウムの微粒子を間欠的に系外に排出しないと、
第2曝気槽9内に限界以上の酸化鉄あるいは酸化アルミ
ニウムの粒子の量が蓄積し、活性汚泥処理が成立しなく
なる。図1に示す本発明の汚泥減量処理工程では、第2
沈殿槽11で沈殿分離された汚泥を循環汚泥15として
第2曝気槽9に循環・移送する途中で排出汚泥(スラッ
ジ)14として系外に排出する。本発明においては、酸
化鉄あるいは酸化アルミニウム微粒子の沈降濃縮性は、
著しく優れているので、第2曝気槽9内で堆積するもの
(堆積汚泥という。)の成分構成比、すなわち酸化鉄な
どの無機粒子の量と活性汚泥の量との構成比は無機粒子
の量の構成が大きいので、過剰の酸化鉄などの無機粒子
を系外に排出するには、少量の堆積汚泥を引き抜けば良
く、活性汚泥自体の系外の排出量は最小限に抑えること
ができる。 【0021】有機性汚泥の減量が本発明の目的の一つで
あるので、活性汚泥自体を系外に多量排出することにな
ると、本発明の課題を達成できなくなる。本発明におけ
る前記効果、すなわち過剰の酸化鉄などの無機粒子を系
外に排出するに必要となる活性汚泥自体の量は非常に少
量ですむという効果は非常に重要な効果である。これに
対し、汚水の活性汚泥処理の曝気槽に凝集剤を添加して
リンを除去する方法とした場合、生成する酸化鉄あるい
は酸化アルミニウムの凝集物はバルキーなものになり、
酸化鉄などの無機粒子の量と活性汚泥の量との構成比は
無機粒子の量の構成が非常に小さなものになるので、無
機粒子の曝気槽での堆積を防止するためには同時に多量
の活性汚泥を系外に排除することになるので、本発明の
課題を達成できない。すなわち、本発明者は、オゾン酸
化処理を利用した余剰汚泥削減法において、リンを高度
に除去することを実現するには、生物リン法によるので
はなく、汚水処理系の曝気槽(本発明の汚水処理工程の
曝気槽)に緻密で沈降濃縮性の良い酸化鉄あるいは酸化
アルミニウム微粒子を活性汚泥と共存させてリンを吸着
・除去する方法(化学的リン除去法)が、リンを除去す
ると同時に余剰汚泥を削減する方法のキーポイントとな
ることを見いだしたのである。 【0022】本発明の有機性汚泥の減量化方法の他の実
施例としては、汚水処理工程として通常の活性汚泥法に
よるのではなく、脱窒素槽と硝化槽を組み合わせてなる
生物学的硝化脱窒素法の汚泥の減量化方法にも本発明の
汚泥の減量化法を組み込むことは当然可能である。この
ように、本発明の有機性汚泥の減量化方法によって、
「オゾン酸化法による余剰汚泥減量方法」において、リ
ンの高度除去を同時に達成するのは、原理的に困難であ
るとした従来認識を初めて打破したものである。 【0023】 【実施例】以下、本発明の実施例により、その効果をよ
り明らかにすることができる。ただし、以下に示す本発
明の実施例により本発明は制限されるものではない。 (実施例)第1曝気槽2(活性汚泥処理を行う槽)、第
1沈殿槽4、第2曝気槽9(前記第1曝気槽2と別個に
設ける槽)、第2沈殿槽11、オゾン吸収槽18を用い
て構成した図1に示した設備を使用し、図1に記載した
工程に従い、平均水質が第1表に示す下水を対象とし
て、本発明の実証試験を行なった。第2表に各槽の試験
条件を示す。 【0024】 【表1】 【0025】 【表2】 【0026】上記条件の下での実験の結果、処理開始後
1カ月後に処理状況が安定状態になってから、汚水処理
工程の沈殿槽(第1沈殿槽4)からの処理水5の水質の
平均は、第3表に示すように高度にリン、BODが除去
されていた。また余剰汚泥は1年間の試験の間、引き抜
かなかったが、第1曝気槽のMLSSは3600〜40
00mg/リットルを維持したことから余剰汚泥の発生
は無視少であることが判明した。 【0027】 【表3】 【0028】(比較例)前記実施例において、第1曝気
槽2に緻密な酸化鉄微粒子を添加しない以外は同一条件
で試験した結果、余剰汚泥削減効果は本発明法の実施例
と同等であったが、リン除去効果が極めて悪化し、処理
水のリン濃度は5.4mg/リットルとなりリン除去率
はゼロであった。 【0029】 【発明の効果】以上述べたように、本発明は、有機性汚
水を活性汚泥法により生物学的に浄化する方法におい
て、活性汚泥処理する曝気槽に緻密な酸化鉄あるいは酸
化アルミニウム微粒子を活性汚泥と共存させることによ
って、化学的にリンを除去するという方法と余剰汚泥の
分解に、オゾン酸化により汚泥を可溶化するという方法
とを新規な思想で結合して導入した結果、余剰汚泥の分
解によりその系外への排出量を極めて少なくすることが
できると同時に、それにともなうリンの増加をリンの化
学的除去により、安定して高度に抑制することができ、
処理水の水質が悪化することがなかった。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の処理方法を実施するためのフローの概
要図を示す。 【符号の説明】 1 有機性汚水 2 第1曝気槽 3 流出スラリ 4 第1沈殿槽 5 処理水 6 汚泥 7 返送汚泥 8 余剰汚泥 9 第2曝気槽 10 スラリ 11 第2沈殿槽 12 分離水 13 汚泥 14 排出汚泥 15 循環汚泥 16 主循環汚泥 17 分岐循環汚泥 18 オゾン吸収槽 19 オゾンガス 20 可溶化汚泥 21 分岐スラリ 22 バルブ 23 分岐余剰汚泥 24 バルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 11/00 - 11/20 C02F 3/12

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 有機性汚水を活性汚泥法により生物学的
    に浄化する方法において、有機性汚水を供給して活性汚
    泥処理を行う第1曝気槽に、SVI値が100以下の緻
    密な酸化鉄又は酸化アルミニウム微粒子を共存させ、前
    記有機性汚水中のリンを前記微粒子に吸着させて除去す
    ると同時に有機性汚水を好気的に活性汚泥処理した後、
    前記第1曝気槽からの流出スラリを固液分離し、前記固
    液分離で得る分離水は処理水として系外に排出するとと
    もに、前記固液分離で得る、前記リンを吸着した微粒子
    を含む濃縮された汚泥の大部分は返送汚泥として前記第
    1曝気槽に返送し、前記濃縮された汚泥の一部は余剰汚
    泥として、オゾン酸化槽を経由してオゾン酸化処理され
    た後、第2曝気槽に移送して好気的に活性汚泥処理する
    か、または先に第2曝気槽に移送して好気的に活性汚泥
    処理し、該第2曝気槽からの流出スラリを固液分離し、
    前記固液分離の分離水は前記第1曝気槽に返送し、前記
    固液分離で得た、前記リンを吸着した微粒子を含む濃縮
    汚泥の一部は排出汚泥として系外に排出し、前記濃縮汚
    泥の他の大部分は循環汚泥として、オゾン酸化槽を経由
    してオゾン酸化処理されるか、またはその一部を前記第
    2曝気槽に返送することにより汚泥を減量することを特
    徴とする有機性汚泥の減量化方法。
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