JP3449429B2 - 微小粒子の濾過材 - Google Patents

微小粒子の濾過材

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、気体または液体中に含
まれるミクロンまたはサブミクロンオーダーの微小な粒
子を除去するための濾過材、および該濾過材を用いたフ
ィルターカートリッジに関し、更に詳しくは、濾材を構
成する繊維の円相当直径より小さい濾過精度が高いうえ
に濾過ライフが長く、処理能力に優れた特性を示す濾過
材、および該濾過材を用いたカートリッジフィルターに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より濾過材の開発において濾過精度
を高くなるように濾材を設定すると濾過ライフが短くな
り、逆に濾過ライフを長くすると濾過精度が低下すると
いう問題点がありその解決に努力されてきた。かかる問
題を解決し、フィルターの濾過精度が高く濾過ライフを
長くするための工夫として、特開昭60−21618に
記載されたように濾過材の繊維径を濾過材の深さ方向に
変えたり、また実開昭60−28009に見られるよう
に繊維の充填密度を深さ方向に勾配をもたせたり、さら
には特開平1−297113に記載されるように繊維径
と平均孔径を同時に深さ方向で変化させるという方法が
取られてきた。
【0003】しかしながら、繊維径を変更するためには
異なった紡糸条件下でつくられた不織布を何種類も保有
する事が必要であり、濾材の製造条件の設定変更時のロ
スが大きいという問題があった。また、特開昭60−2
16818に見られるように製造条件を変更しつつ濾過
材を濾芯(管状コアー部材)に巻き付けていく方法は、
そのような問題点を解決できるが、紡糸の条件が安定し
ないためにポリマー配管内に流れの変動や不均一を生じ
ポリマー滞留時間の斑を生じるためにポリマー粘度の斑
が発生し、オリフィスの孔詰まりを生じたり、紡糸が不
安定化し繊維径の変動や糸切れを生じるという問題点が
あった。また、充填率の調整には新たな工程の追加が必
要でありコストを高くするという問題点もあった。
【0004】さらに特公平3−72322に記載されて
いるように水流交路による不織布は、水流の当たった部
分に孔があき、本発明が目的とする微小粒子の高精度濾
過には適していない。また、濾過精度を上げるために充
填率を0.4〜0.85程度まで上げる方法も知られて
いるがライフを長くするという観点からは好ましくな
く、また、この様な濾材を積層してもその積層効果が少
ないことが知られている。このような努力にもかかわら
ず、繊維径より小さい粒子を効率的に濾過する方法は知
られていない。
【0005】また、これらの充填率があまり大きくない
濾過材をロールにまいた状態で保管した際には表層と濾
芯側で濾材の充填率が変わるために、カートリッジを作
成した際に濾過性能がばらつくという問題もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の濾過
材では不充分であった点を改良し、微小粒子の濾過精度
が高く、さらに濾過ライフの長い濾過を可能とする微小
粒子の濾過材及びフィルターカートリッジを提供するこ
とを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために次の手段をとる。すなわち、本発明は、平
均繊維径が0.5μm以上4μm以下の極細繊維が厚さ
方向に10〜40本重ねられた、目付が5g/m 2 以上
40g/m 2 未満の範囲にあり、繊維径を充填率の平方
根で割った値から繊維径を引いた値が繊維径の0.7〜
3.5倍である繊維集合体よりなり、該繊維集合体の最
大孔径が25μm以下でありかつ、該最大孔径と平均流
量孔径の比が1.0〜1.8の範囲にあり、繊維の充填
率が0.05〜0.35の範囲にあることを特徴とする
微小粒子の濾過材(請求項1)であり、繊維集合体は厚
み方向には部分的に繊維相互の接着点が表層と内層の間
に差がないように存在することを特徴とする請求項1記
載の微小粒子の濾過材(請求項2)であり、液体通過孔
を有する管状コアー部材と、その周囲に配置せしめられ
た濾過材層とがその端部において固定せしめられてなる
フィルターカートリッジであって、該濾過材層は請求項
1または請求項2に記載の濾過材が少なくとも3層以上
巻き付けられたものであることを特徴とするフィルター
カートリッジ(請求項3)である。
【0008】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
使用される濾過材において濾材を形成する極細繊維の平
均繊維径より小さい粒子を高精度で濾過捕集するために
は、繊維径が0.5μmから4μmの間にある極細繊維
よりなる濾材を用いる事が必要である。一般に深層濾過
に用いられる繊維は、より細い程好ましく、平均値で4
μm以下、更に好ましくは、3μm以下が好ましい。平
均繊維径が4μmをこえると濾過効率を高くする事が困
難である。繊維径を小さくするのは好ましいが繊維径が
0.5μmより小さくなるとコアー部材に濾材を巻き付
ける際に濾材が破断する危険性が大きく、濾材の製造コ
ストも高くつく。本発明者は、鋭意研究の結果、濾過対
象粒子径の3倍以下好ましくは、2倍より小さい繊維径
を用いる事で本発明の目的である微小粒子の高精度の濾
過に好適である事を明らかとした。また、繊維径を充填
率の平方根で割った値から繊維径を引いた値は、繊維が
濾材中に均一に濾材中に分散した際の繊維間隙距離にほ
ぼ相当するが、本発明の充填率の範囲内においては繊維
径の0.7〜3.5倍の間にあり、深層濾過に好適であ
ると推定される。また、繊維径分布のバラツキは小さい
方が本発明の効果を上げやすく、このましくは、繊維径
の分布を示すCV%(標準偏差を平均値で割って百分率
に表した値)が50%より小さいことが好ましい。更に
好ましくは、繊維径の標準偏差が対象粒子の球換算平均
径より小さいことが好ましい。
【0009】これらの濾過材を構成する極細繊維を製造
する方法として熱可塑性ポリマーを材料とする際には例
えば、複合紡糸法やスパンボンド法、メルトブロー法、
静電紡糸法などがあげられる。これらの方法の中で、ス
パンボンド法やメルトブロー法は後加工工程なしで濾過
材を直接形成できるためコスト的に有利であると考えら
れる。繊維集合体の形態としては織布でも不織布でもよ
いが、不織布の方が繊維がランダムに分散しており濾過
精度を上げるうえで効果的である。繊維の断面形状は円
形でもよいしその他の形状でも良く、場合によっては異
形断面の方がより好ましい。
【0010】繊維集合体の目付は5〜40g/m2の範
囲にあることが好ましく、更に好ましくは25〜40g
/m2にあることが好ましい。目付が5g/m2より小さ
くなると管状コアー材に繊維集合体を巻き付けるコスト
が上昇したり、加工工程で濾材が何らかの理由で切断さ
れる危険性が増すなどの問題を生じやすい。一方、目付
が40g/m2より大きくなると濾材に巻き付ける際に
シワが入るなどして操業性に問題があることが多い。
【0011】また、本発明では、極細繊維が深さ方向に
10〜40本重ねられていることが重要である。この深
さ方向での繊維の本数は、目付を繊維構成物質の比重と
繊維径の積で除した以下の式により与えられる。 深さ方向繊維本数=濾過目付(g/m2)/[繊維密度
(g/cm3)×繊維径(μm)]
【0012】従来、特開昭58−186412にあるよ
うに、深さ方向には繊維の数が多いことが良いとされて
いたが、本発明者らは、深さ方向の繊維本数が40本よ
り大きくなると濾材中での繊維の均質分散が困難になる
ことを明らかとした。特にメルトブロー法により製造さ
れた極細繊維よりなる不織布においては、捕集体に捕集
された繊維が牽引エアージェット流れにより吹き飛ばさ
れないように捕集体下面よりサクションを働かせている
が、繊維層深さが深くなると該繊維層の圧力損失により
繊維を引き取る際、繊維が吹き飛ばないように作用する
吸引力が弱められるためにシートの上部ほどロープ等の
斑が発生するため濾過精度があまり上がらないことを実
験により確認した。また、繊維層が深すぎると濾芯に均
一に巻き付け難くなるという問題を生じる。一方、深さ
方向の繊維本数が小さくなり過ぎることは目付の低下を
意味し、強度等の面で問題を生じ易くなる。
【0013】繊維の充填率については0.05以上0.
35以下であればよい。充填率が0.05より小さくな
ると本発明で目的とする平均繊維径より小さい粒子の高
効率濾過が難しくなる。一方、充填率が0.35より高
くなると濾過精度は若干改善されるが、濾材を積層して
もライフがほとんど変わらず、長い濾過ライフを達成し
がたい。
【0014】平均粒子径が平均繊維径より小さい比較的
単分散に近い粒子を高精度で濾過するための最も重要な
要件として、濾材中に繊維を分散状態が極めて均一にな
るよう分散させる事が重要である。これは、粒子径が濾
材の繊維径より大きい際に、繊維が濾材中で均一に分散
したときに問題となる表層と濾材内部(断面方向)に構
造の差がないために大きな粒子はほとんど濾材の表面で
のみ、篩い分け効果により濾過されることが多いため、
一番上流側にある濾材の表層部分でケーキ層を形成する
ために濾過抵抗が著しく増加し、濾過ライフを短くする
という現象と全く異なる。
【0015】粒子径の分布が広い多分散系である際に
は、本発明の濾過材を何種類組み合わせて利用し、各濾
材の捕集対象粒子径を予め決定した上で、それに応じた
繊維径、充填率、最大孔径を有する濾過材を対象粒子径
が大きい濾材ほど上流側において積層する事で効果的な
濾過を実現できる。
【0016】本発明においては、繊維の分散状態を制御
する事が重要であるが、分散状態を制御する方法の一つ
としては、例えばメルトブロー法においてはポリマーを
吐出するダイと不織布の捕集体の間の距離を変えること
で容易に達成が可能である。適正なダイと捕集体の距離
としては、紡糸の条件や濾過の対象粒子の大きさにより
異なるが、一般的には3〜60cmが好ましく、より好
ましくは10〜30cmの間にあることが好ましい。
【0017】繊維の分散性の評価は、濾過材の変形を防
いで断面をカットし(例えば液体窒素中でカットしたり
するなどにより)、走査型電子顕微鏡写真でその断面を
観察し繊維が融着してロープ状に複数本の繊維が絡まっ
た箇所の数や融着本数を数えたり、あるいはポロメータ
ーなどで繊維により形成されるポアーのサイズを測定す
るなどの方法があげられる。繊維分散性が良くなるほど
ポアーサイズは均一となるが、例えば最大孔径(最大ポ
アーサイズ)と平均流量孔径(ミーンフローポアー)の
比を測定し比較する事で容易に確認できる。繊維集合体
が不織布である場合は、繊維の形態があまり均一でない
ことから、測定点を増やして測定を実施し、少なくとも
3点以上の平均値で評価する事が必要である。
【0018】繊維径より小さい粒子を捕集する濾過材に
おいては、最大孔径と平均流量孔径の比は1.0〜1.
8の間にある事が必要である。この比の値が1.0に近
づくと精密濾過膜に近づくが、濾材を積層する効果を大
きくするために最大孔径が平均粒子径より大きい事が望
ましい。一方、この比の値が1.8より大きくなると大
きな孔の存在の為に流れにチャンネリング(偏流)を生
じ微小粒子の濾過の際には精度を高くすることが困難で
あった。最大孔径と平均流量孔径の比の値は繊維の分散
状態だけでなく、平均繊維径や繊維径分散にも影響され
る。平均繊維径が小さいほど、繊維径標準偏差が小さい
ほど好ましく、特に平均繊維径が4μm以下で繊維径標
準偏差が平均繊維径の50%以下、より好ましくは、3
5%であることが好ましい。これにより本発明要件であ
る該比の値を1.0〜1.8の値に調整する事が容易で
あることが明らかとなった。また、本発明の要件内で
は、最大孔径と平均流量孔径の比が大きくなるほど積層
枚数を増やした効果が大きいことが明らかとなった。
【0019】繊維径より小さい粒子の濾過のためには、
最大孔径が25μm、より好ましくは20μm以下、更
に好ましくは、15μm以下である事が濾過精度を高め
るために重要である。最大孔径が25μmより大きくな
ると濾過精度が低下して好ましくない。
【0020】本発明においては繊維径の分布が狭いこと
が好ましいが、メルトブロー法において繊維分布を小さ
くする方法としては、単孔当たりの吐出量を0.01以
上0.75g/分以下にし、牽引流体であるエアーの流
れのノズル幅方向の分布を可能な限り小さくする事で達
成可能であることがわかった。
【0021】本発明に用いられる濾過材は、従来から用
いられてきたように、繊維径を深さ方向に変更したり、
充填率を深さ方向に変更するなどの方法によりフィルタ
ーカートリッジを構成することも可能である。
【0022】本発明で実施される濾過操作の適正な条件
としては、濾過を線速度0.5〜20cm/分で処理す
ることが好ましい。濾過速度が0.5cm/分より小さ
くなると捕集の機構が変化するためか本発明の効果がラ
イフ改善に十分あらわれなかった。また、濾過速度が低
いことは、濾過処理量の低下を意味し、工業上も余り好
ましくない。一方、20cm/分より大きくなると、本
発明の濾材では濾過精度を十分高くすることができなか
った。
【0023】また、本発明の濾過材が最も効果的に用い
られる対象の粒子としては、ポリスチレンラテックスな
どの完全に球形に近い粒子だけでなく非球形粒子にも有
用である。血球や細菌等の不定形粒子(外部からの刺激
により変形する粒子)にも大きな効果が認められた。
【0024】次に、ロール状に巻いて保存された濾材の
性能の巻き内外による差を無くすために、本発明の濾過
材をカレンダー処理することが望ましい。本発明の濾過
材は風速5.3cm/秒での通気抵抗が0.5〜8.0
mmAqであることが多いが、例えばカレンダーローラ
ーなどにより線圧で5〜100kgf/cm2の圧力で
該濾過材構成物質の融点の1/2以下の温度でプレスす
ることが好ましい。これにより、通気度が20〜100
%高くなり、例えば通気抵抗が0.6〜16mmAqの
間にあるように調整されることが好ましい。カレンダー
加工処理により精度は若干高くなり、ライフが短くなる
傾向が認められるが、ロールの巻き内外での特性差がな
くなり、従って、濾過特性も差が認められなくなった。
通気抵抗が8.0mmAqより大きい濾材ではカレンダ
ー調整をしなくてもあまり内外層の差は認められなかっ
た。一方、通気抵抗が0.5mmAqより小さい物では
所望の通気抵抗が実現できなかった。カレンダーを用い
る際の線圧は5kgf/cm2より小さいとその効果が
少なくまた、制御が難しく、一方100kgf/cm2
より大きくなると濾材が潰れすぎて、ライフが短くなり
過ぎたり、積層効果が小さいことが明らかとなった。ま
た、カレンダー時の温度としては融点にあまり近すぎる
とシートの表面が融解し濾材の表面で捕集粒子による閉
塞のために濾過ライフが短くなるために好ましくない。
発明者らの経験によると融点の1/2の温度と室温の間
の温度で処理することが好ましい。本発明では、部分的
に加圧変形により弱く接着された場所を濾材中に均一に
分散させることが好ましい。この際、特開平3−696
54にあるようにシートの表面のみに結合点が分散する
のではなく、濾材深さ方向全体に弱く結合されているこ
とが必要である。これは、該特許で述べられているよう
な高いカレンダー処理温度条件で達成するのは極めて困
難である。
【0025】カレンダー処理等により若干通気抵抗が上
昇し、その結果ライフも若干低下するが、カートリッジ
を作成する際にも、その巻きテンションで濾材が変形
し、通気抵抗が大きくなることを考えると、この問題は
あまり重要でない。加工効率を上げるために2枚以上の
濾材を積層して処理することも問題がない。水流交絡法
や熱処理により結合点数を調整しても良い。この様に比
較的低温でカレンダー処理された濾材は壁折り(プリー
ツ)加工して2〜10層積層して利用してもよい。本発
明のフィルターを多孔性のフイルムや膜など他の素材と
積層したり、水流交絡処理やエレクトレット加工処理な
どの後加工を施してもその効果に変わりはない。また、
顆粒状あるいは繊維状の活性炭やその他の多孔体より成
る層を途中や前後に設けたりして吸着処理などを同時に
行う事も好ましい形態のひとつである。また、本発明の
濾過材は、その極細繊維特性と適度な流体透過性から保
温材やバクテリアバリア材としても有用である。
【0026】
【実施例】
実施例1〜3、比較例1〜3 以下実施例をあげて、本発明を具体的に説明する。実施
例に記載の特性値は以下の測定法により決定した。 繊維径 繊維の走査型電子顕微鏡写真を倍率1000〜5000
倍で取り、その写真より任意に抽出した200本の繊維
側面の幅を測定し、算術平均により決定した。 繊維充填率 繊維の目付を20cm角の試料を秤量し、1m2あたり
の目付けに換算する。また、該試料の任意の箇所を5箇
所の厚みをJIS L1096に準じ、7g/cm2
荷重下で測定した。目付けをポリマー比重で割った値
を、更に厚みで割り無次元の体積充填率を求めた。 繊維分散状態 コールター社製ポロメーターIIを使用し、ASTM F
316−86に準じて測定を実施し、最大孔径と平均流
量孔径の比を求めた。 粒子濾過精度及び濾過ライフ JIS11種粒子と0.6μm単分散アルミナ粒子を質
量比で8対2の比で混合した粒子を0.025g/1分
散させた水溶液を線速度5cm/分で供給し、3分経過
後に濾材前後の液の濁度を測定し、以下の式により捕集
効率を求めた。 捕集効率(%)=(1−出口濃度/入口濃度)×100 また、濾過ライフは濾材前後の差圧をディジタルマノメ
ーターで測定して、濾過圧力が5kgf/cm2になる
までの時間を測定して求めた。
【0027】メルトフローレイトが300〜1000の
ポリプロピレン樹脂を用い、メルトブロー法により繊維
径が0.8〜6.0μmの極細繊維よりなる目付が30
g/m2の不織布を作成し濾過テストを実施した。結果
を表1に示す。表1において孔径比は平均流量孔径に対
する最大孔径の比をいい、捕集効率は15枚重ねて、J
IS11種粒子および0.6μmアルミナ粒子混合物の
捕集する効果。
【0028】
【表1】
【0029】実施例4 実施例2に用いた不織布を1000m巻のロールで用意
し、3ケ月放置したのちロールを巻き返して、表層部と
芯部をそれぞれ10mづつサンプリングし、カレンダー
ローラーにより線圧20kgf/cmで20℃室温状態
でプレスした。空気線速度5.3cm/秒通気抵抗は、
表層部で3.6mmAq、芯部で3.9mmAqであっ
たが、カレンダー処理により両者とも4.8mmAqに
なった。若干の通気抵抗の上昇は有るが、これは実際の
使用上は全く問題がない。それぞれのサンプルついて5
回の濾過テストを実施したところ、両者とも捕集効率が
92%、ライフが37分であり、2つの効果に有意差は
認められなかった。
【0030】比較例4 実施例2に用いた不織布を1000m巻のロールで用意
し、3ケ月放置したのち、ロールの表層部と芯部をサン
プリングし、それぞれについて5回の濾過テストを実施
したところ、表層部は実施例1と性能差がなかったが、
芯側のサンプルは捕集効率が89%、ライフが38分と
変化し有意差が認められ、濾過性能の差が大きく問題と
なった。
【0031】
【発明の効果】本発明の濾材は、制御された繊維の分散
性ゆえにフィルターとして使用した際に、目的とする微
小粒子の濾過精度が高く、さらに濾過ライフの長い濾過
を可能とし、濾過にかかるコストを大幅に改善し、その
効果は極めて大である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均繊維径が0.5μm以上4μm以下
    の極細繊維が厚さ方向に10〜40本重ねられた、目付
    が5g/m 2 以上40g/m 2 未満の範囲にあり、繊維径
    を充填率の平方根で割った値から繊維径を引いた値が繊
    維径の0.7〜3.5倍である繊維集合体よりなり、
    繊維集合体の最大孔径が25μm以下でありかつ、該最
    大孔径と平均流量孔径の比が1.0〜1.8の範囲にあ
    り、繊維の充填率が0.05〜0.35の範囲にあるこ
    とを特徴とする微小粒子の濾過材。
  2. 【請求項2】 繊維集合体は厚み方向には部分的に繊維
    相互の接着点が表層と内層の間に差がないように存在す
    ることを特徴とする請求項1記載の微小粒子の濾過材。
  3. 【請求項3】液体通過孔を有する管状コアー部材と、そ
    の周囲に配置せしめられた濾過材層とがその端部におい
    て固定せしめられてなるフィルターカートリッジであっ
    て、該濾過材層は請求項1または請求項2に記載の濾過
    材が少なくとも3層以上巻き付けられたものであること
    を特徴とするフィルターカートリッジ。
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