JP3449249B2 - エバポガスパージシステムの異常診断装置 - Google Patents

エバポガスパージシステムの異常診断装置

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JP3449249B2
JP3449249B2 JP28281898A JP28281898A JP3449249B2 JP 3449249 B2 JP3449249 B2 JP 3449249B2 JP 28281898 A JP28281898 A JP 28281898A JP 28281898 A JP28281898 A JP 28281898A JP 3449249 B2 JP3449249 B2 JP 3449249B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料タンク内の燃
料が蒸発して生じたエバポガス(燃料蒸発ガス)を内燃
機関の吸気管にパージ(放出)するエバポガスパージシ
ステムの異常診断を行うエバポガスパージシステムの異
常診断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、エバポガスパージシステムに
おいては、燃料タンク内から発生するエバポガスが大気
中に漏れ出すことを防止するため、燃料タンク内のエバ
ポガスをエバポ通路を通してキャニスタ内に吸着すると
共に、このキャニスタ内に吸着されているエバポガスを
内燃機関の吸気管へパージするパージ通路の途中にパー
ジ制御弁を設け、内燃機関の運転状態に応じてパージ制
御弁の開閉を制御することによって、キャニスタから吸
気管へパージするエバポガスのパージ流量を制御するよ
うになっている。このエバポガスパージシステムから大
気中にエバポガスが漏れる異常が長期間放置されるのを
防止するために、エバポガスの漏れを早期に検出する必
要がある。
【0003】そこで、燃料タンク内の圧力(以下「タン
ク内圧力」という)を検出する圧力センサを設け、パー
ジ制御弁を開弁して吸気管から燃料タンク内に負圧を導
入した後、パージ制御弁を閉弁して、燃料タンクを含む
エバポガスパージ系を所定時間だけ密閉し、密閉期間開
始時のタンク内圧力と密閉期間終了時のタンク内圧力を
それぞれ圧力センサで検出し、後者から前者を差し引い
て、密閉期間内の圧力変化量を求め、この圧力変化量を
判定値と比較することでエバポガスパージ系のリーク
(漏れ)の有無を診断するようにしたものがある。この
場合、エバポガスパージ系にリークが無ければ、密閉期
間内の圧力変化量は、エバポガスの発生量に応じた値と
なり、判定値よりも小さくなるが、リークが発生してい
れば、負圧導入後の圧力変化量がリーク分だけ大きくな
り、判定値以上となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、負圧導入後
にパージ制御弁を閉弁すると、エバポガスパージ系内へ
の負圧の導入は遮断されるが、その直前に導入されたパ
ージ制御弁付近の負圧が燃料タンク内に達してエバポガ
スパージ系全体の圧力が平均化されるまでの暫くの間
は、圧力センサで検出するタンク内圧力が下がり続ける
(図5参照)。このため、従来のように、密閉期間終了
時のタンク内圧力から密閉期間開始時のタンク内圧力を
差し引いて圧力変化量を測定すると、密閉期間内の圧力
変化量の測定値が実際よりも小さくなってしまい、その
分、異常診断精度が低下するという欠点がある。
【0005】そこで、密閉期間中にタンク内圧力の変化
方向を判定し、圧力変化方向が低下方向から上昇方向に
逆転した時(つまりタンク内圧力が最低圧力になった
時)から圧力変化量の測定を開始し、所定時間経過後の
タンク内圧力から最低圧力を差し引くことで、圧力変化
量を測定して、その測定値に基づいて該エバポガスパー
ジ系のリークの有無を診断することが提案されている。
【0006】しかし、悪路走行時や急ハンドル操作時
等、燃料タンク内の燃料の揺れが大きくなるときには、
圧力センサで検出するタンク内圧力が燃料タンク内の燃
料の揺れによって変動するため、その影響で、密閉期間
中の最低圧力を誤検出してしまう。このため、密閉期間
内の最低圧力を検出して圧力変化量を測定する方法で
も、最低圧力の誤検出により圧力変化量の測定精度が低
下してしまい、やはり、異常診断精度が低下するという
欠点がある。
【0007】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、従ってその目的は、エバポガスパージ系
の異常診断時に、燃料タンク内の燃料の揺れによって生
じるエバポガスパージ系の圧力変動の影響を受けずに圧
力変化量を精度良く測定することができて、エバポガス
パージ系の異常を精度良く診断することができるエバポ
ガスパージシステムの異常診断装置を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1のエバポガスパージシステムの異
常診断装置は、負圧導入制御手段により、パージ制御弁
を開弁してエバポガスパージ系に吸気管から負圧を導入
し、該パージ制御弁を閉弁して該エバポガスパージ系を
密閉し、この密閉期間中に該エバポガスパージ系内の圧
力を検出し、該圧力が最低圧力になってから所定圧力だ
け上昇した時点から所定期間内の圧力変化量を測定し
て、その測定値に基づいて該エバポガスパージ系の異常
診断を異常診断手段により行う。
【0009】このようにすれば、悪路走行時や急ハンド
ル操作時等、燃料タンク内の燃料の揺れが大きくなった
ときに、エバポガスパージ系内の圧力が瞬間的に上昇し
たとしても、その圧力上昇幅が所定圧力に達する前(圧
力変化量を測定するための所定期間が開始する前)にエ
バポガスパージ系内の圧力が再び低下し始めるため、最
低圧力の誤検出を未然に防止できる。この結果、悪路走
行時や急ハンドル操作時等でも、密閉期間中に最低圧力
になってから所定圧力だけ上昇した時点を正確に検出で
きて、その時点から所定期間内の圧力変化量を精度良く
測定することができ、エバポガスパージ系の異常診断を
精度良く行うことができる。
【0010】この場合、請求項2のように、負圧導入終
了時から前記所定期間開始時までの圧力変化量と、負圧
導入終了時から前記所定期間終了時までの圧力変化量と
を測定し、後者から前者を差し引くことで前記所定期間
内の圧力変化量を算出するようにしても良い。このよう
にすれば、負圧導入終了時の圧力を基準にして所定期間
内の圧力変化量を精度良く検出することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】[実施形態(1)]以下、本発明
の実施形態(1)を図1乃至図5に基づいて説明する。
まず、図1に基づいてシステム全体の概略構成を説明す
る。内燃機関であるエンジン11の吸気管12の上流側
にはエアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ1
3を通過した空気がスロットルバルブ14を通してサー
ジタンク15に流入し、吸気マニホールド16からエン
ジン11の各気筒に吸入される。各気筒の吸気マニホー
ルド16には、燃料噴射弁17が設けられている。各燃
料噴射弁17には、燃料タンク18内の燃料が燃料ポン
プ(図示せず)により燃料配管(図示せず)を介して送
られてくる。
【0012】次に、エバポガスパージシステム20の構
成を説明する。燃料タンク18には、エバポ通路21を
介してキャニスタ22が接続されている。このキャニス
タ22内には、エバポガス(燃料蒸発ガス)を吸着する
活性炭等の吸着体(図示せず)が収容されている。ま
た、キャニスタ22の底面部の大気連通孔には、大気に
連通する大気連通管23が設けられ、この大気連通管2
3には大気開閉弁24が取り付けられている。
【0013】この大気開閉弁24は、常開型の電磁弁に
より構成され、通電がオフされている状態では、開弁状
態に保持されて、キャニスタ22の大気連通管23が大
気に開放された状態に保たれる。この大気開閉弁24
は、通電すると、閉弁し、大気連通管23が閉塞された
状態になる。
【0014】一方、キャニスタ22と吸気管12のサー
ジタンク15との間には、キャニスタ22内の吸着体に
吸着されているエバポガスを吸気管12にパージ(放
出)するためのパージ通路25が設けられ、このパージ
通路25の途中に、パージ流量を調整するパージ制御弁
26が設けられている。このパージ制御弁26は、常閉
型の電磁弁により構成され、通電をデューティ制御する
ことで、キャニスタ22から吸気管12へのエバポガス
のパージ流量を制御するようになっている。
【0015】また、燃料タンク18には、その内圧を検
出する圧力センサ27が設けられている。燃料タンク1
8内からパージ制御弁26までのエバポガスパージ系が
密閉されている時には、燃料タンク18の内圧とエバポ
ガスパージ系の他の部位の内圧が一致するため、圧力セ
ンサ27により燃料タンク18の内圧を検出すること
で、エバポガスパージ系の圧力を検出することができ
る。
【0016】この圧力センサ27の出力信号は、エンジ
ン制御回路28に読み込まれる。このエンジン制御回路
28は、マイクロコンピュータを主体として構成され、
そのROM(記憶媒体)に記憶された燃料噴射制御プロ
グラム、点火制御プログラム及びパージ制御プログラム
を実行することで、燃料噴射制御、点火制御及びパージ
制御を行う。更に、エンジン制御回路28は、ROMに
記憶された図2乃至図4に示すエバポガスパージ系異常
診断用のプログラムを実行することで、エバポガスパー
ジ系のリークの有無を診断し、エバポガスパージ系のリ
ークを検出した時には、警告ランプ29を点灯して運転
者に警告する。
【0017】ここで、このエバポガスパージ系異常診断
用のプログラムによって行う診断手順を図5のタイムチ
ャートに基づいて概略的に説明する。異常診断実行条件
が成立したときに、キャニスタ22の大気開閉弁24を
閉弁した後、パージ制御弁26を開弁してエバポガスパ
ージ系内に吸気管12から負圧を導入し、圧力センサ2
7で検出した燃料タンク18内の圧力(タンク内圧力)
が所定の負圧(例えば−15mmHg)まで低下した時
点で、パージ制御弁26を閉弁してエバポガスパージ系
を密閉する。これにより、エバポガスパージ系内への負
圧の導入は遮断されるが、その直前に導入されたパージ
制御弁26付近の負圧が燃料タンク18内に達してエバ
ポガスパージ系全体の圧力が平均化されるまでの暫くの
間は、圧力センサ27で検出する燃料タンク18内の圧
力(タンク内圧力)が下がり続ける。
【0018】そこで、密閉期間中にタンク内圧力の変化
方向を判定して、最低圧力Pmin を検出し、この最低圧
力Pmin から所定圧力ΔP0だけ上昇した時点を検出す
る。ここで、所定圧力ΔP0は、悪路走行時や急ハンド
ル操作時等、燃料タンク18内の燃料の揺れが大きくな
ったときに発生するタンク内圧力の上昇量よりも大きい
値、例えば2mmHgに設定されている。そして、最低
圧力Pmin から所定圧力ΔP0だけ上昇した時点から所
定時間(例えば15sec)の測定区間内の圧力変化量
ΔPを測定して、この圧力変化量ΔPを判定値と比較す
ることでエバポガスパージ系の異常診断を行う。この後
は、大気開閉弁24を開弁して、通常のパージ制御に復
帰する。
【0019】以上説明したエバポガスパージ系の異常診
断は、図2乃至図4に示すプログラムによって次のよう
に実施される。図2に示すタンク内圧検出プログラム
は、所定時間毎に起動される。本プログラムが起動され
ると、まずステップ101で、圧力センサ27の出力を
A/D変換してタンク内圧力P(i) を読み込む。この
後、ステップ102で、タンク内圧力P(i) を次式によ
りなまし処理して、本プログラムを終了する。 P(i) =P(i) ×1/4+P(i-1) ×3/4 ここで、P(i) は今回値、P(i-1) は前回値である。
尚、上式は、1/4なまし処理であるが、例えば、1/
3なまし処理、1/5なまし処理、1/6なまし処理
等、なまし係数を適宜変更しても良いことは言うまでも
ない。
【0020】一方、図3及び図4に示す異常診断プログ
ラムは、所定時間毎(例えば16msec毎)に起動さ
れ、特許請求の範囲でいう異常診断手段としての役割を
果たす。本プログラムが起動されると、まずステップ2
01で、異常診断実行条件が成立しているか否かを判定
する。この異常診断実行条件はエンジン運転状態が安定
しているときに成立し、例えば吸入空気量、吸気温、始
動後の経過時間、空燃比フィードバック中であるか否か
等によって判定する。もし、異常診断実行条件が成立し
ていなければ、以降の処理を行うことなく、本プログラ
ムを終了する。
【0021】これに対し、異常診断実行条件が成立して
いる場合には、ステップ202に進み、キャニスタ22
の大気開閉弁24を開弁し、次のステップ202で、測
定区間フラグXが0であるか否か(つまり圧力変化量Δ
Pの測定区間の前か否か)を判定する。この測定区間フ
ラグXは、イグニッションスイッチのオン直後(電源投
入直後)の初期化処理によってX=0にリセットされ
る。
【0022】測定区間フラグX=0の場合には、ステッ
プ204に進み、タンク内圧力Pが−15mmHg以下
であるか否かを判定する。この際、タンク内圧力Pは、
図2のステップ102で求めたなまし値P(i) が用いら
れる(以降の処理でもタンク内圧力Pはなまし値P(i)
が用いられる)。もし、タンク内圧力Pが−15mmH
gよりも高ければ、ステップ205に進み、パージ制御
弁26のデューティを例えば20%に設定することで、
パージ制御弁26を開弁して、エバポガスパージ系内に
吸気管12から負圧を導入し、次のステップ206で、
現在の圧力Pを圧力記憶値P0としてRAMに記憶し、
本プログラムを終了する。
【0023】以上の処理により、測定区間フラグX=0
の期間中は、タンク内圧力Pが−15mmHg以下にな
るまで、パージ制御弁26を開弁状態に維持して、エバ
ポガスパージ系内に負圧を導入し続け、圧力記憶値P0
を現在の圧力Pで順次更新していく。そして、負圧導入
終了直前に更新された圧力記憶値P0が以降の処理で負
圧導入終了時のタンク内圧力P0として用いられる。
【0024】その後、タンク内圧力Pが−15mmHg
以下になった時点で、ステップ207に進み、パージ制
御弁26のデューティを0%に切り換えて、パージ制御
弁26を閉弁し、エバポガスパージ系を密閉して負圧導
入を終了する。上記ステップ202〜207の処理が特
許請求の範囲でいう負圧導入制御手段として機能する。
その後、ステップ208で、負圧導入終了から例えば3
0sec経過したか否かを判定し、まだ、30sec経
過していなければ、ステップ209に進み、現在のタン
ク内圧力Pが例えば1sec前のタンク内圧力Pold よ
りも所定圧力ΔP0(例えば2mmHg)以上上昇した
か否かを判定し、所定圧力ΔP0以上上昇していなけれ
ば、そのまま本プログラムを終了する。
【0025】もし、現在のタンク内圧力Pが1sec前
のタンク内圧力Pold よりも所定圧力ΔP0以上上昇し
ていれば、1sec前のタンク内圧力Pold を最低圧力
Pmin と判断し、ステップ210に進み、負圧導入終了
時から測定区間開始時までの圧力変化量(以下「第1の
圧力変化量」という)ΔP1を現在のタンク内圧力Pか
ら負圧導入終了時のタンク内圧力P0を差し引いて求め
る。この後、ステップ211で、測定区間フラグXを
「1」にセットして圧力変化量ΔPの測定区間(所定期
間)を開始する。これにより、最低圧力Pmin から所定
圧力ΔP0だけ上昇した時点から圧力変化量ΔPの測定
区間が開始される。
【0026】尚、負圧導入終了から30sec経過する
までに、最低圧力Pmin が検出されない場合(P−Pol
d ≧ΔP0とならない場合)には、異常診断時間が長く
なり過ぎて好ましくないため、ステップ212に進み、
キャニスタ22の大気開閉弁24を開弁して異常診断を
終了し、通常のパージ制御に復帰する。
【0027】一方、測定区間開始後は、図4のステップ
213に進み、測定区間開始から所定時間(例えば15
sec)が経過したか否かを判定し、所定時間が経過し
ていなければ、以降の処理を行わずに、本プログラムを
終了する。
【0028】その後、所定時間が経過した時点で、測定
区間終了と判断して、ステップ214に進み、負圧導入
終了時から測定区間終了時までの圧力変化量(以下「第
2の圧力変化量」という)ΔP2を現在のタンク内圧力
Pから負圧導入終了時のタンク内圧力P0を差し引いて
求め、次のステップ215で、測定区間内の圧力変化量
ΔPを第2の圧力変化量ΔP2から第1の圧力変化量Δ
P1を差し引いて求める。この後、ステップ216で、
測定区間内の圧力変化量ΔPを判定値と比較して、エバ
ポガスパージ系のリークの有無を診断する。この際、圧
力変化量ΔPは燃料タンク18内の燃料残量に応じて若
干変化するため、判定値は、燃料タンク18内の燃料残
量に応じてマップ等により設定することが好ましいが、
簡易的に固定値としても良い。
【0029】もし、測定区間内の圧力変化量ΔPが判定
値以下であれば、ステップ218に進み、正常(リーク
無し)と判定するが、圧力変化量ΔPが判定値よりも大
きければ、ステップ317に進み、異常(リーク有り)
と判定し、警告ランプ29を点灯すると共に、異常コー
ドや異常時の運転状態を不揮発性メモリ(図示せず)に
記憶する。この後、ステップ219で、キャニスタ22
の大気開閉弁24を開弁して異常診断を終了し、通常の
パージ制御に復帰する。
【0030】ところで、負圧導入後のエバポガスパージ
系の密閉期間中は、タンク内圧力Pが最低圧力Pmin ま
で低下し続けるが、その間に、悪路走行や急ハンドル操
作等により燃料タンク18内の燃料の揺れが大きくなる
と、図5に点線で示すようにタンク内圧力Pが瞬間的に
上昇することがある。このため、従来の異常診断方法で
は、燃料タンク18内の燃料の揺れによる瞬間的な圧力
上昇により、最低圧力Pmin を誤検出してしまうことが
ある。
【0031】これに対し、本実施形態(1)では、タン
ク内圧力Pが最低圧力Pmin になってから所定圧力ΔP
0(例えば2mmHg)だけ上昇した時点から所定時間
内の圧力変化量ΔPを測定して、この圧力変化量ΔPを
判定値と比較することでエバポガスパージ系の異常診断
を行うようにしたので、悪路走行時や急ハンドル操作時
等に燃料タンク18内の燃料の揺れによってタンク内圧
力Pが瞬間的に上昇したとしても、その圧力上昇幅が所
定圧力ΔP0に達する前(測定区間の開始前)にタンク
内圧力Pが再び低下し始めるため、最低圧力Pmin の誤
検出を未然に防止できる。この結果、悪路走行時や急ハ
ンドル操作時等でも、密閉期間中に最低圧力Pmin にな
ってから所定圧力ΔP0だけ上昇した時点、つまり測定
区間の開始タイミングを正確に判定することができて、
測定期間内の圧力変化量ΔPを精度良く測定することが
でき、エバポガスパージ系の異常診断を精度良く行うこ
とができる。
【0032】特に、本実施形態(1)では、圧力センサ
27で検出したタンク内圧力Pをなまし処理するように
したので、燃料タンク18内の燃料の揺れによるタンク
内圧力Pの瞬間的な変動をなまし処理により1mmHg
程度に抑えることができる。このため、悪路走行時や急
ハンドル操作時等でも、燃料タンク18内の燃料の揺れ
によるタンク内圧力Pの上昇量が確実に所定圧力ΔP0
(例えば2mmHg)よりも小さくなり、最低圧力Pmi
n の誤検出を確実に防止できる。しかも、燃料タンク1
8内の燃料の揺れによるタンク内圧力Pの上昇量が小さ
くなれば、その分、所定圧力ΔP0を小さい圧力に設定
することができて、測定区間を早期に開始することがで
き、異常診断に要する時間を短くすることができる。
【0033】尚、所定圧力ΔP0は2mmHgに限定さ
れず、それよりも小さくても、大きくても良く、要は、
悪路走行や急ハンドル操作等により燃料タンク18内の
燃料の揺れが大きくなったときに発生するタンク内圧力
Pの上昇量よりも大きい値に設定すれば良い。
【0034】[実施形態(2)]上記実施形態(1)で
は、負圧導入終了時から測定区間開始時までの第1の圧
力変化量ΔP1と、負圧導入終了時から測定区間終了時
までの第2の圧力変化量ΔP2とを測定し、後者から前
者を差し引くことで測定区間内の圧力変化量ΔPを算出
するようにしたが、図6及び図7に示す本発明の実施形
態(2)では、測定区間開始時の圧力P1と測定区間終
了時の圧力P2とをそれぞれ検出し、測定区間終了時の
圧力P2から測定区間開始時の圧力P1を差し引くこと
で、測定区間内の圧力変化量ΔPを算出するようにして
いる。
【0035】図6及び図7に示す異常診断プログラムで
は、負圧導入終了後に、タンク内圧力Pが1sec前の
タンク内圧力Pold よりも所定圧力ΔP0以上上昇した
時点で、測定区間開始と判断して、ステップ209から
ステップ210aに進み、その時点のタンク内圧力Pを
測定区間開始時の圧力P1として記憶する。
【0036】そして、測定区間開始から所定時間経過し
た時点で、測定区間終了と判断してステップ213から
ステップ215aに進み、その時点のタンク内圧力P
(つまり測定区間終了時の圧力P2)から測定区間開始
時の圧力P1を差し引くことで、測定区間内の圧力変化
量ΔPを算出し、次のステップ216で、測定区間内の
圧力変化量ΔPを判定値と比較してエバポガスパージ系
の異常診断を行う。その他のステップの処理は、前記実
施形態(1)で説明した図3及び図4の各ステップと同
じであるので説明を省略する。以上説明した実施形態
(2)においても、前記実施形態(1)と同じ作用効果
を得ることができる。
【0037】尚、図1の構成では、エバポガスパージ系
の圧力を検出する手段として、燃料タンク28の内圧を
検出する圧力センサ27を設けたが、例えばエバポ通路
21に圧力センサを設けても良く、要は、燃料タンク1
8からパージ制御弁26までのいずれかの箇所の圧力を
検出するようにすれば良い。また、負圧導入終了時の負
圧は−15mmHgに限定されず、例えば−10mmH
g、−20mmHg等であっても良い。また、測定区間
も15secに限定されず、これよりも短くても、長く
ても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態(1)におけるシステム全体の概略構
成図
【図2】タンク内圧力検出プログラムの処理の流れを示
すフローチャート
【図3】実施形態(1)の異常診断プログラムの前半部
の処理の流れを示すフローチャート
【図4】実施形態(1)の異常診断プログラムの後半部
の処理の流れを示すフローチャート
【図5】異常診断実行時の大気開閉弁及びパージ制御弁
の開閉動作とエバポガスパージ系の圧力変化の一例を示
すタイムチャート
【図6】実施形態(2)の異常診断プログラムの前半部
の処理の流れを示すフローチャート
【図7】実施形態(2)の異常診断プログラムの後半部
の処理の流れを示すフローチャート
【符号の説明】
11…エンジン(内燃機関)、12…吸気管、15…サ
ージタンク、18…燃料タンク、20…エバポガスパー
ジシステム、21…エバポ通路、22…キャニスタ、2
3…大気連通管、24…大気開閉弁、25…パージ通
路、26…パージ制御弁、27…圧力センサ、28…エ
ンジン制御回路(負圧導入制御手段,異常診断手段)、
29…警告ランプ。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンクと内燃機関の吸気管とを連通
    する通路に、前記燃料タンク内の燃料が蒸発して生じた
    エバポガスを吸着するキャニスタと、このキャニスタか
    ら前記吸気管へのエバポガスのパージを制御するパージ
    制御弁とを設けたエバポガスパージシステムにおいて、 前記パージ制御弁を開弁して前記燃料タンクを含むエバ
    ポガスパージ系に前記吸気管から負圧を導入し、該パー
    ジ制御弁を閉弁して該エバポガスパージ系を密閉する負
    圧導入制御手段と、 負圧導入後の前記エバポガスパージ系の密閉期間中に該
    エバポガスパージ系内の圧力を検出し、該圧力が最低圧
    力になってから所定圧力だけ上昇した時点から所定期間
    内の圧力変化量を測定して、その測定値に基づいて該エ
    バポガスパージ系の異常診断を行う異常診断手段とを備
    えていることを特徴とするエバポガスパージシステムの
    異常診断装置。
  2. 【請求項2】 前記異常診断手段は、負圧導入終了時か
    ら前記所定期間開始時までの圧力変化量と、負圧導入終
    了時から前記所定期間終了時までの圧力変化量とを測定
    し、後者から前者を差し引くことで前記所定期間内の圧
    力変化量を算出することを特徴とする請求項1に記載の
    エバポガスパージシステムの異常診断装置。
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