JP3446683B2 - 情報記録方法 - Google Patents

情報記録方法

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JP3446683B2
JP3446683B2 JP28634199A JP28634199A JP3446683B2 JP 3446683 B2 JP3446683 B2 JP 3446683B2 JP 28634199 A JP28634199 A JP 28634199A JP 28634199 A JP28634199 A JP 28634199A JP 3446683 B2 JP3446683 B2 JP 3446683B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エネルギービーム
の照射により情報の記録が可能な記録媒体を用いる情報
記録方法、情報記録媒体及び情報記録装置に関し、特
に、相変化光ディスクに対し優れた効果を発揮する情報
記録方法、情報記録媒体及び前記情報記録方法を用いる
情報記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の書き換え可能な記録膜への記録・
消去方法は、例えば、特開昭62−175948号公報
に示されているような交換結合2層膜を記録膜とした光
磁気ディスクを用いた場合や、特開昭62−25922
9号公報に示されているような記録するレーザ照射時間
とほぼ同じ程度の時間で結晶化が行える高速消去が可能
な相変化型光ディスク用記録膜を用いた場合に、いずれ
も読み出しパワーレベルより高い少なくとも2つのパワ
ーレベル(すなわち、少なくとも高いパワーレベルと中
間のパワーレベル)との間で1つのエネルギービームの
パワーレベルを変化させることにより行っていた。この
方法では、既存の情報を消去しながら新しい情報を記録
する、いわゆるオーバーライト(重ね書きによる書き換
え)が可能になるという利点がある。また、特開昭62
−259229号公報及び特開平3−185629号公
報に示されているように、高いパワーレベルと中間のパ
ワーレベルと中間のパワーレベルよりも低いパワーレベ
ルとの3つのパワーレベルの間でエネルギービームを変
化させることにより、記録マークが涙滴型になる(記録
マーク後方が前方に比較して幅広になる)現象を抑える
ことができる。
【0003】また、最近、相変化材料を用いて120m
m径の円板で片面の記憶容量が2.6GBを実現するD
VD―RAMが実用化されている。ここで採用された記
録制御方法は、JIS規格 120mm DVDRwri
table Disk(DVD−RAM)JISX62
43(以下、「規格書JIS X 6243」と称す
る。)の86ページに記述されている。この規格書に
は、上記3つのパワーレベルによる制御が述べられてい
る。
【0004】現在、相変化記録膜を用いた書き換え可能
型デジタルビデオディスク(DVD−RAM)の高密度
化の研究が進んでいる。DVD−RAMのように、相変
化記録膜にマークエッジ記録を行なう光ディスク装置で
は、マーク形状歪みや消え残りを防ぐために、記録膜に
記録マークを形成するために記録膜を融解させた領域の
外縁部のどこにおいても、記録時の到達温度及び冷却速
度がほぼ同じであるようにする必要がある。しかし、こ
れまで知られている各種の記録波形では、このような条
件を十分に満たすことができず、実現可能な記録密度に
制約があった。また、記録媒体の記録特性は、記録媒体
の製造者,製造時期及びロット毎に異なるのが常であ
り、高密度の記録をしようとすればするほど、記録にお
ける互換性を確保することが困難になる傾向があった。
【0005】特に2.6GBよりも高密度になる4.7
GBの記録容量のDVD−RAMでは、2.6GBと同
じスポット径で記録することにより、2.6GBとの互
換性を取り易くすることになっている。しかし、同じス
ポット径で線密度を詰めていくと、レーザー光の記録媒
体上での光スポット径に比べて、隣接する2つの記録パ
ルスが記録媒体上に照射される位置の間隔は小さくな
る。そのため、光の分布が2.6GBのときに比較して
オーバーラップするので、そのために生じる記録マーク
形状歪みを防止する必要がある。このために、パワーレ
ベルを増やし、4つのパワーレベルの間でエネルギービ
ームを変化させるなどの、より複雑に変調された記録波
形制御を使うことが考えられる。このような複雑な記録
波形では、適切な設定さえされれば、良好な形状の記録
マークが形成できる。しかし、エネルギーレベルの数が
増えると、各エネルギーレベルをいかに最適化したらよ
いかという問題が発生する。すなわち、各エネルギーレ
ベルが適切に設定された場合、記録マーク形状歪みの少
ない良好な記録マークが形成できる反面、エネルギーバ
ランスが微妙になり、かつ、エネルギーレベルが多い
分、エネルギーレベルを最適化する手順が複雑となる問
題(第1の問題)があった。
【0006】また、上述した規格書JIS X 6243
の86ページに記述されている従来の書き換え可能な記
録膜への記録・消去方法では、上記3つのパワーレベル
による制御が述べられているが、記録時に用いられる記
録パワーレベルは、ディスク上のコントロールデータエ
リアに書かれている。情報記録装置は、このディスクに
書かれた記録パワーレベルを読み込んで、記録パワーレ
ベルを設定する。ただし、情報記録装置の個体差と情報
記録装置の環境変化及び経年変化とにより記録パワーレ
ベルの絶対値が変化してしまう場合があるので、実際の
ディスクへの書き込みの前に、記録パワーレベルの確認
や調整をする場合が多かった。すなわち、コントロール
データエリアに与えられたBias Power 1及びBias Power
2を固定してPeak Powerを変化させながらランダムパタ
ーンを記録し再生して、再生ジッタを測定する。再生ジ
ッタの値が所定の値となった記録パワーレベルの所定倍
の記録パワーレベルを新たなPeak Powerと設定する。次
に、Bias Power 1を変化させながらランダムパターンを
記録し再生して、再生ジッタを測定する。再生ジッタの
値が最小となるバイアスパワーを新たなBias Power 1と
する。
【0007】120mm径で片面2.6GBを越すよう
な相変化記録媒体(例えば、120mm径で片面4.7
GBを実現しようとするDVD−RAM)においては、
記録すべき記録パターンの組み合わせに応じて記録パル
スの先頭部分及び終端部分のタイミングを適応的に変化
させて、高精度な情報記録を行う場合がある。このよう
なタイミング情報をディスク上のコントロールデータエ
リアに記録し、情報記録装置はこのタイミング情報を読
み取って実際の記録に用いることが考えられる。
【0008】情報記録装置は常に同じ記録特性を有して
いるわけでなく、個体差や情報記録装置の経年変化や環
境変化により記録特性が変化し、ディスクに書かれてい
るタイミング情報では適切な記録ができなくなる場合が
生じることもある。このような場合、ランダムパターン
の記録再生時の再生ジッタが予期された値よりも悪化す
るために、従来技術のようにランダムパターンのジッタ
に基づいて記録パワーレベルを決めてしまうと、適切で
ない記録パワーレベルが設定されてしまう可能性があっ
た。そして、このような適切でない記録パワーレベルに
より記録が行われることで、記録が不安定になったり、
既に書き込まれている情報がクロス・イレーズなどで消
去されてしまうなど、記録再生の信頼性が低下する恐れ
があった(第2の問題)。
【0009】さらに、前述したように、特に2.6GB
よりも高密度になる4.7GBの記録容量のDVD−R
AMでは、2.6GBと同じスポット径で記録すること
により、2.6GBとの互換性を取り易くすることにな
っている。しかし、同じスポットで線密度を詰めていく
と、レーザー光の記録媒体上での光スポット径に比べ
て、隣接する2つの記録パルスが記録媒体上に照射され
る位置の間隔は小さくなる。そのため、光の分布が2.
6GBのときに比較してオーバーラップするので、その
ために生じる記録マーク形状歪みを防止する必要があ
る。また、記録マーク間のスペースが短い場合には、読
み出し光スポットで分解できないことによる再生信号波
形の記録マークエッジ位置のシフトが生じるので、これ
も防止する必要がある。このために、書くべきマークの
長さやマーク間部分(以下、「スペース」と称する。)
の長さに応じて記録パルスの照射タイミングを変えるこ
とにより、記録マークエッジのシフトを低減させようと
いう試みが行われている。しかしながら、例えば4.7
GBの記録容量を持つDVD−RAMのような、相変化
媒体を用いた高密度な記録を行うに際して、このような
記録パルスの照射タイミングを詳細に決定する手順が必
ずしも明らかになっていないという問題があった(第3
の問題)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、上記第1の問題を解決すべく、上記従来技術と同じ
スポット径を用い、従来技術との互換性を維持しなが
ら、さらに密度を向上させる正確な記録が可能となる情
報記録方法及び情報記録装置を提供することにある。特
に、本発明の第1の目的は、記録マークを形成する場合
のエネルギーレベルが4つある場合に、各エネルギーレ
ベルを簡便に精度良く決定する情報記録方法及びその情
報記録方法を用いた情報記録装置を提供することにあ
る。
【0011】本発明の第2の目的は、上記第2の問題を
解決すべく、上記のような不適切な記録パワーレベルが
設定されてしまうことを防止して、常に安定した記録再
生が可能となる情報記録方法及び情報記録装置を提供す
ることにある。
【0012】本発明の第3の目的は、上記第3の問題を
解決すべく、上記従来技術と同じスポット径を用い、従
来技術との互換性を維持しながら、さらに密度を向上さ
せる正確な記録が可能となる情報記録方法、情報記録媒
体及び情報記録装置を提供することにある。特に、本発
明の第3の目的は、記録パルスの照射タイミングの正確
な測定手法及び適正な照射タイミングの決定方法と、こ
の照射タイミングの測定手法や決定方法を有する情報記
録装置と、この照射タイミングの測定手法や決定方法を
用いて決定された照射タイミングが固定情報として記録
された情報記録媒体とを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した第1の問題を解
決するためには、以下の情報記録方法及び情報記録装置
を用いればよい。
【0014】(1)エネルギービームの第1のパワーレ
ベルで第1の状態に、前記エネルギービームの前記第1
のパワーレベルよりも高い第2のパワーレベルで第2の
状態にすることが可能な記録媒体を用い、前記エネルギ
ービームと前記記録媒体とを相対的に移動させて前記エ
ネルギービームを前記記録媒体に照射して前記第1の状
態と前記第2の状態とを所定の長さ及び間隔で前記記録
媒体上に形成することにより情報を前記記録媒体に記録
する情報記録方法であって、前記第1のパワーレベルと
等しいか低い第3のパワーレベルを設け、前記記録媒体
に前記第2の状態の領域を形成する際に、前記第2の状
態の領域を特定の長さに形成する場合は、前記第2のパ
ワーレベルの期間に前記第3のパワーレベルの期間を混
在させて前記エネルギービームをマルチパルス化して前
記エネルギービームを前記記録媒体に照射し、前記第1
のパワーレベルと等しいか低い第4のパワーレベルを設
け、前記マルチパルス化されたエネルギービームの最終
のパルスに引き続いて、前記第4のパワーレベルで所定
の期間前記エネルギービームを前記記録媒体に照射し、
前記第2のパワーレベルをx倍して新たな第2のパワー
レベルとし、前記第1のパワーレベルをy倍して新たな
第1のパワーレベルとし、前記第3のパワーレベルをy
倍して新たな第3のパワーレベルとし、前記第4のパワ
ーレベルをy倍して新たな第4のパワーレベルとし、倍
率x及び倍率yの値を種々に変化させながら前記記録媒
体に情報を記録するとともに、前記記録された情報を再
生して再生信号を得、前記再生信号の再生ジッタの値が
所定の値以下になるように前記倍率x及び前記倍率yの
値を調整する、情報記録方法。
【0015】(2)エネルギービームの第1のパワーレ
ベルで第1の状態に、前記エネルギービームの前記第1
のパワーレベルよりも高い第2のパワーレベルで第2の
状態にすることが可能な記録媒体を用い、前記エネルギ
ービームと前記記録媒体とを相対的に移動させて前記エ
ネルギービームを前記記録媒体に照射して前記第1の状
態と前記第2の状態とを所定の長さ及び間隔で前記記録
媒体上に形成することにより情報を前記記録媒体に記録
する情報記録方法であって、前記第1のパワーレベルと
等しいか低い第3のパワーレベルを設け、前記記録媒体
に前記第2の状態の領域を形成する際に、前記第2の状
態の領域を特定の長さに形成する場合は、前記第2のパ
ワーレベルの期間に前記第3のパワーレベルの期間を混
在させて前記エネルギービームをマルチパルス化して前
記エネルギービームを前記記録媒体に照射し、前記第1
のパワーレベルと等しいか低い第4のパワーレベルを設
け、前記マルチパルス化されたエネルギービームの最終
のパルスに引き続いて、前記第4のパワーレベルで所定
の期間前記エネルギービームを前記記録媒体に照射し、
前記第1のパワーレベルをz倍して新たな第1のパワー
レベルとし、前記第2のパワーレベルをz倍して新たな
第2のパワーレベルとし、前記第3のパワーレベルをz
倍して新たな第3のパワーレベルとし、前記第4のパワ
ーレベルをz倍して新たな第4のパワーレベルとし、倍
率zの値を種々に変化させながら前記記録媒体に情報を
記録するとともに、前記記録された情報を再生して再生
信号を得、前記再生信号の再生ジッタの値が所定の値以
下になるように前記倍率zの値を調整する、情報記録方
法。
【0016】(3)情報記録装置であって、エネルギー
ビームを発生するエネルギービーム発生器と、前記エネ
ルギービームのパワーレベルを第1のパワーレベル及び
前記第1のパワーレベルより高い第2のパワーレベルに
設定するパワー調整機構と、前記第1のパワーレベルで
第1の状態に、前記第2のパワーレベルで第2の状態に
することが可能な記録媒体を保持する保持機構と、前記
エネルギービームと前記記録媒体とを相対的に移動させ
る移動機構と、前記エネルギービームを前記記録媒体の
所定の場所に照射させる位置決め機構と、記録すべき情
報を前記エネルギービームのパワーレベルに変化させる
信号処理回路とを具備し、前記パワー調整機構が、前記
記録媒体に前記第2の状態の領域を形成する際に、前記
第2の状態の領域を特定の長さに形成する場合は、前記
第1のパワーレベルと等しいか低い第3のパワーレベル
の期間を前記第2のパワーレベルの期間に混在させて、
前記エネルギービームをマルチパルス化する機能と、前
記マルチパルス化されたエネルギービームの最終のパル
スに引き続いて、前記第1のパワーレベルと等しいか低
い第4のパワーレベルで前記エネルギービームを所定の
期間前記記録媒体に照射する機能と、前記第2のパワー
レベルをx倍した値を新たな第2のパワーレベルとして
設定する機能と、前記第1のパワーレベルをy倍した値
を新たな第1のパワーレベルとして設定する機能と、前
記第3のパワーレベルをy倍した値を新たな第3のパワ
ーレベルとして設定する機能と、前記第4のパワーレベ
ルをy倍した値を新たな第4のパワーレベルとして設定
する機能とを有し、前記情報記録装置が、倍率x及び倍
率yの値を種々に変化させながら前記エネルギービーム
を前記記録媒体に照射することで前記第1の状態及び前
記第2の状態を前記記録媒体に形成し、前記第1の状態
及び前記第2の状態を再生して得た再生信号の揺らぎを
測定する時間間隔測定回路と、前記時間間隔測定回路で
得られた前記再生信号の揺らぎの値が所定の値以下にな
るように前記倍率x及び前記倍率yの値を調整するコン
トローラとをさらに具備する、情報記録装置。
【0017】(4)情報記録装置であって、エネルギー
ビームを発生するエネルギービーム発生器と、前記エネ
ルギービームのパワーレベルを第1のパワーレベル及び
前記第1のパワーレベルより高い第2のパワーレベルに
設定するパワー調整機構と、前記第1のパワーレベルで
第1の状態に、前記第2のパワーレベルで第2の状態に
することが可能な記録媒体を保持する保持機構と、前記
エネルギービームと前記記録媒体とを相対的に移動させ
る移動機構と、前記エネルギービームを前記記録媒体の
所定の場所に照射する位置決め機構と、記録すべき情報
を前記エネルギービームのパワーレベルに変化させる信
号処理回路とを具備し、前記パワー調整機構が、前記記
録媒体に前記第2の状態の領域を形成する際に、前記第
2の状態の領域を特定の長さに形成する場合は、前記第
1のパワーレベルと等しいか低い第3のパワーレベル期
間を前記第2のパワーレベルの期間に混在させて、前記
エネルギービームをマルチパルス化する機能と、前記マ
ルチパルス化されたエネルギービームの最終のパルスに
引き続いて、前記第1のパワーレベルと等しいか低い第
4のパワーレベルで前記エネルギービームを所定の期間
前記記録媒体に照射する機能と、前記第1のパワーレベ
ルをz倍した値を新たな第1のパワーレベルとして設定
する機能と、前記第2のパワーレベルをz倍した値を新
たな第2のパワーレベルとして設定する機能と、前記第
3のパワーレベルをz倍した値を新たな第3のパワーレ
ベルとして設定する機能と、前記第4のパワーレベルを
z倍した値を新たな第4のパワーレベルとして設定する
機能とを有し、前記情報記録装置が、倍率zの値を種々
に変化させながら前記エネルギービームを前記記録媒体
に照射して前記第1の状態及び前記第2の状態を前記記
録媒体に形成し、前記第1の状態及び前記第2の状態を
再生して再生信号の揺らぎを測定する時間間隔測定回路
と、前記時間間隔測定回路で得られた前記再生信号の揺
らぎの値が所定の値以下になるように前記倍率zの値を
調整するコントローラとをさらに具備する、情報記録装
置。
【0018】上述した第2の問題を解決するためには、
以下の情報記録方法及び情報記録装置を用いればよい。
【0019】(1)エネルギービームの第1のパワーレ
ベルで第1の状態に、前記エネルギービームの前記第1
のパワーレベルよりも高い第2のパワーレベルで第2の
状態にすることが可能な記録媒体を用い、前記エネルギ
ービームと前記記録媒体とを相対的に移動させて前記エ
ネルギービームを前記記録媒体に照射しつつ、前記エネ
ルギービームのパワーレベルを記録すべき情報に応じて
前記第1のパワーレベル及び前記第2のパワーレベルを
含む複数のパワーレベルの間で変化させて前記エネルギ
ービームのパルス列を形成して前記第1の状態と前記第
2の状態とを所定の長さ及び間隔で前記記録媒体上に形
成することにより情報を前記記録媒体に記録する、情報
記録方法であって、前記第2のパワーレベルを適当な初
期値に固定して前記第1のパワーレベルの値を最適化
し、前記第1のパワーレベルを前記最適化された値に固
定して前記第2のパワーレベルを最適化する、情報記録
方法。
【0020】(2)エネルギービームの第1のパワーレ
ベルで第1の状態に、前記エネルギービームの前記第1
のパワーレベルよりも高い第2のパワーレベルで第2の
状態にすることが可能な記録媒体を用い、前記エネルギ
ービームと前記記録媒体とを相対的に移動させて前記エ
ネルギービームを前記記録媒体に照射しつつ、前記エネ
ルギーレベルを記録すべき情報に応じて前記第1のパワ
ーレベル及び前記第2のパワーレベルを含む複数のパワ
ーレベルの間で変化させてエネルギービームのパルス列
を形成して前記第1の状態と前記第2の状態とを所定の
長さ及び間隔で前記記録媒体上に形成することにより情
報を前記記録媒体に記録する、情報記録方法であって、
前記記録媒体に形成されるべき前記第2の状態の先頭部
分に該当する前記エネルギービームのパルスのタイミン
グを調整する第1のタイミング調整方法と、前記記録媒
体に形成されるべき前記第2の状態の終端部分に該当す
る前記エネルギービームのパルスのタイミングを調整す
る第2のタイミング調整方法との少なくとも一方を有
し、上記(1)記載の情報記録方法によりパワーレベル
を最適化したのちに前記第1のタイミング調整方法及び
前記第2のタイミング調整方法に従って前記タイミング
を調整する第1の調整手順と、前記第1のタイミング調
整方法及び前記第2のタイミング調整方法に従って前記
タイミングを調整したのちに上記(1)記載の情報記録
方法によりパワーレベルを最適化する第2の調整手順と
の少なくとも一方を有する、情報記録方法。
【0021】(3)情報記録装置であって、エネルギー
ビームを発生するエネルギービーム発生器と、前記エネ
ルギービームのパワーレベルを第1のパワーレベル及び
前記第1のパワーレベルより高い第2のパワーレベルに
設定可能なパワー調整機構と、前記第1のパワーレベル
で第1の状態に、前記第2のパワーレベルで第2の状態
にすることが可能な記録媒体を保持する保持機構と、前
記エネルギービームと前記記録媒体とを相対的に移動さ
せる移動機構と、前記エネルギービームを前記記録媒体
の所定の場所に照射する位置決め機構と、記録すべき情
報を前記エネルギービームのパワーレベルに変化させる
信号処理回路と、記録時のパワーレベルの設定におい
て、前記第2のパワーレベルを適当な初期値に固定して
前記第1のパワーレベルを最適化したのち、前記第1の
パワーレベルを前記最適化された値に固定して前記第2
のパワーレベルを最適化する手段と、を具備する、情報
記録装置。
【0022】(4)情報記録装置であって、エネルギー
ビームを発生するエネルギービーム発生器と、前記エネ
ルギービームのパワーレベルを第1のパワーレベル及び
前記第1のパワーレベルより高い第2のパワーレベルに
設定可能なパワー調整機構と、前記第1のパワーレベル
で第1の状態に、前記第2のパワーレベルで第2の状態
にすることが可能な記録媒体を保持する保持機構と、前
記エネルギービームと前記記録媒体とを相対的に移動さ
せる移動機構と、前記エネルギービームを前記記録媒体
の所定の場所に照射する位置決め機構と、記録すべき情
報を前記エネルギービームのパワーレベルに変化させる
信号処理回路と、前記記録媒体に形成されるべき前記第
2の状態の先頭部分に該当する前記エネルギービームの
パルスのタイミングを調整する第1のタイミング調整手
段と、前記記録媒体に形成されるべき前記第2の状態の
終端部分に該当する前記エネルギービームのパルスのタ
イミングを調整する第2のタイミング調整手段との少な
くとも一方と、上記(3)記載の最適化手段によりパワ
ーレベルを最適化したのちに前記第1のタイミング調整
手段及び前記第2のタイミング調整手段におけるタイミ
ング調整をする第3のタイミング調整手段と、前記第1
のタイミング調整手段及び前記第2のタイミング調整手
段におけるタイミング調整したのちに上記(3)記載の
最適化手段によりパワーレベルを最適化する第4のタイ
ミング調整手段との少なくとも一方と、を具備する、情
報記録装置。上述した第3の問題を解決するためには、
以下の情報記録方法、情報記録媒体及び情報記録装置を
用いればよい。
【0023】(1)エネルギービームの第1のパワーレ
ベルで第1の状態に、前記エネルギービームの前記第1
のパワーレベルよりも高い第2のパワーレベルで第2の
状態にすることが可能な記録媒体を用い、前記エネルギ
ービームと前記記録媒体とを相対的に移動させて前記エ
ネルギービームを前記記録媒体に照射して前記第1の状
態と前記第2の状態とを所定の長さ及び間隔で前記記録
媒体上に形成することにより情報を前記記録媒体に記録
する情報記録方法であって、記録時の記録タイミング発
生クロックの周期をTとし、前記エネルギービームと前
記記録媒体との相対速度をvとした場合に、長さavT
の前記第2の状態(第1のマーク)、前記第1のマーク
に引き続く長さivTの前記第1の状態(第1のスペー
ス)、前記第1のスペースに引き続く長さmvTの前記
第2の状態(第2のマーク)、前記第2のマークに引き
続く長さjvTの前記第1の状態(第2のスペース)及
び前記第2のスペースに引き続く長さbvTの前記第2
の状態(第3のマーク)の連続を第1の小記録パターン
とし、前記第1の状態から始まり第1の状態で終了す
る、第1の状態及び第2の状態が有限回だけ交互に現れ
る状態を第2の小記録パターンとし、前記第1の小記録
パターンに引き続いて前記第2の小記録パターンが現れ
る状態を基本記録パターンとし、前記基本記録パターン
が繰り返し現れる状態を記録パターンとし、パラメータ
a,パラメータi及びパラメータmを固定しながらパラ
メータjを種々に変化させた基本記録パターンからなる
前記記録パターンを第1の記録パターンとし、ここで、
前記パラメータa,i,m,jは自然数であり、パラメ
ータb,前記パラメータj及び前記パラメータmを固定
しながら前記パラメータiを種々に変化させた基本記録
パターンからなる前記記録パターンを第2の記録パター
ンとし、ここで、前記パラメータbは自然数であり、第
1のエッジ位置測定方法と第2のエッジ位置測定方法と
の少なくとも一方を用い、前記第1のエッジ位置測定方
法が、前記第1の記録パターンの読出し信号における前
記第1のマークの前記第1のスペースと反対側のマーク
エッジ位置に相当する時刻から前記読出し信号における
前記第2のマークと前記第1のスペースとの境界位置に
相当する時刻までの時間間隔を(a+i)Tの時間間隔
と比較することによって、前記第2のマークと前記第1
のスペースとの境界の位置を推定し、前記第2のエッジ
位置測定方法が、前記第2の記録パターンの読出し信号
における前記第2のマークと前記第2のスペースとの境
界位置に相当する時刻から前記読出し信号における前記
第3のマークの前記第2のスペースと反対側のマークエ
ッジ位置に相当する時刻までの時間間隔を(b+j)T
の時間間隔と比較することにより、前記第2のマークと
前記第2のスペースとの境界の位置を推定する、情報記
録方法。
【0024】(2)エネルギービームの第1のパワーレ
ベルで第1の状態に、前記エネルギービームの前記第1
のパワーレベルよりも高い第2のパワーレベルで第2の
状態にすることが可能な記録媒体を用い、前記エネルギ
ービームと前記記録媒体とを相対的に移動させて前記エ
ネルギービームを前記記録媒体に照射して前記第1の状
態と前記第2の状態とを所定の長さ及び間隔で前記記録
媒体上に形成することにより情報を前記記録媒体に記録
する情報記録方法であって、記録時の記録タイミング発
生クロックの周期をTとし、前記エネルギービームと前
記記録媒体との相対速度をvとした場合、長さavTの
前記第2の状態(第1のマーク)、前記第1のマークに
引き続く長さivTの前記第1の状態(第1のスペー
ス)、前記第1のスペースに引き続く長さmvTの前記
第2の状態(第2のマーク)、前記第2のマークに引き
続く長さjvTの前記第1の状態(第2のスペース)及
び前記第2のスペースに引き続く長さbvTの前記第2
の状態(第3のマーク)の連続を第1の小記録パターン
とし、前記第1の状態から始まり第1の状態で終了す
る、第1の状態と第2の状態が有限回だけ交互に現れる
状態を第2の小記録パターンとし、前記第1の小記録パ
ターンに引き続いて前記第2の小記録パターンが現れる
状態を基本記録パターンとし、前記基本記録パターンが
繰り返し現れる状態を記録パターンとし、パラメータ
a,パラメータi及びパラメータmを固定しながらパラ
メータjを種々に変化させた基本記録パターンからなる
前記記録パターンを第1の記録パターンとし、ここで、
前記パラメータa,i,m,jは自然数であり、パラメ
ータb,前記パラメータj及び前記パラメータmを固定
しながら前記パラメータiを種々に変化させた基本記録
パターンからなる前記記録パターンを第2の記録パター
ンとし、ここで、前記パラメータbは自然数であり、第
1のエッジ位置測定方法と前記第2のエッジ位置測定方
法との少なくとも一方を有し、第1のタイミング調整方
法と第2のタイミング調整方法との少なくとも一方を有
し、前記第1のエッジ位置測定方法が、前記第1の記録
パターンの読出し信号における前記第1のマークの前記
第1のスペースと反対側のマークエッジ位置に相当する
時刻から前記読出し信号における前記第2のマークと前
記第1のスペースとの境界位置に相当する時刻までの時
間間隔を(a+i)Tの時間間隔と比較することによ
り、前記第2のマークと前記第1のスペースとの境界の
位置を推定し、前記第2のエッジ位置測定方法が、前記
第2の記録パターンの読出し信号における前記第2のマ
ークと前記第2のスペースとの境界位置に相当する時刻
から前記読出し信号における前記第3のマークの前記第
2のスペースと反対側のマークエッジ位置に相当する時
刻までの時間間隔を(b+j)Tの時間間隔と比較する
ことによって、前記第2のマークと前記第2のスペース
との境界の位置を推定し、前記第1のタイミング調整方
法が、前記記録媒体上に形成すべき前記第1の状態の長
さと前記第2の状態の長さとの組み合わせに応じて前記
エネルギービームを前記第2のパワーレベルに到達させ
るタイミングを変化させ、前記第2のタイミング調整方
法が、前記記録媒体上に形成すべき前記第2の状態の長
さと前記第1の状態の長さとの組み合わせに応じて前記
エネルギービームを前記第2のパワーレベルから別エネ
ルギーレベルに推移させるタイミングを変化させる、情
報記録方法。
【0025】(3)エネルギービームの第1のパワーレ
ベルで第1の状態に、前記エネルギービームの前記第1
のパワーレベルよりも高い第2のパワーレベルで第2の
状態にすることが可能な記録媒体を用い、前記エネルギ
ービームと前記記録媒体とを相対的に移動させて前記エ
ネルギービームを前記記録媒体に照射して前記第1の状
態と前記第2の状態とを所定の長さ及び間隔で前記記録
媒体上に形成することにより情報を前記記録媒体に記録
する、情報記録方法であって、記録時の記録タイミング
発生クロックの周期をTとし、前記エネルギービームと
前記記録媒体との相対速度をvとした場合、長さavT
の前記第2の状態(第1のマーク)、前記第1のマーク
に引き続く長さivTの前記第1の状態(第1のスペー
ス)、前記第1のスペースに引き続く長さmvTの前記
第2の状態(第2のマーク)、前記第2のマークに引き
続く長さjvTの前記第1の状態(第2のスペース)及
び前記第2のスペースに引き続く長さbvTの前記第2
の状態(第3のマーク)の連続を第1の小記録パターン
とし、前記第1の状態から始まり第1の状態で終了す
る、第1の状態及び第2の状態が有限回だけ交互に現れ
る状態を第2の小記録パターンとし、前記第1の小記録
パターンに引き続いて前記第2の小記録パターンが現れ
る状態を基本記録パターンとし、前記基本記録パターン
が繰り返し現れる状態を記録パターンとし、パラメータ
a,パラメータi及びパラメータmを固定しながらパラ
メータjを種々に変化させた基本記録パターンからなる
前記記録パターンを第1の記録パターンとし、ここで、
前記パラメータa,i,m,jは自然数であり、パラメ
ータb,前記パラメータj及び前記パラメータmを固定
しながら前記パラメータiを種々に変化させた基本記録
パターンからなる前記記録パターンを第2の記録パター
ンとし、ここで、前記パラメータbは自然数であり、第
1のエッジ位置測定方法と第2のエッジ位置測定方法と
の少なくとも一方を用い、第1のタイミング調整方法と
第2のタイミング調整方法との少なくとも一方を有し、
第1のタイミング補正方法と第2のタイミング補正方法
との少なくとも一方を有し、前記第1のエッジ位置測定
方法が、前記第1の記録パターンの読出し信号における
前記第1のマークの前記第1のスペースと反対側のマー
クエッジ位置に相当する時刻から前記読出し信号におけ
る前記第2のマーク及び前記第1のスペースとの境界位
置に相当する時刻までの時間間隔を(a+i)Tの時間
間隔と比較することで、前記第2のマークと前記第1の
スペースとの境界の位置を推定し、前記第2のエッジ位
置測定方法が、前記第2の記録パターンの読出し信号に
おける前記第2のマークと前記第2のスペースとの境界
位置に相当する時刻から前記読出し信号における前記第
3のマークの前記第2のスペースと反対側のマークエッ
ジ位置に相当する時刻までの時間間隔を(b+j)Tの
時間間隔と比較することで、前記第2のマークと前記第
2のスペースとの境界の位置を推定し、前記第1のタイ
ミング調整方法が、前記記録媒体上に形成すべき前記第
1の状態の長さと前記第2の状態の長さとの組み合わせ
に応じて前記エネルギービームを前記第2のパワーレベ
ルに到達させるタイミングを変化させ、前記第2のタイ
ミング調整方法が、前記記録媒体上に形成すべき前記第
2の状態の長さと前記第1の状態の長さとの組み合わせ
に応じて前記エネルギービームを前記第2のパワーレベ
ルから別エネルギーレベルに推移させるタイミングを変
化させ、前記第1のタイミング補正方法が、前記第1の
エッジ位置測定方法の結果に基づいて前記第1のタイミ
ング調整方法におけるタイミングを調整し、前記第2の
タイミング補正方法が、前記第2のエッジ位置測定方法
の結果に基づいて前記第2のタイミング調整方法におけ
るタイミングを調整する、情報記録方法。
【0026】(4)エネルギービームの第1のパワーレ
ベルで第1の状態に、前記エネルギービームの前記第1
のパワーレベルよりも高い第2のパワーレベルで第2の
状態にすることが可能な記録媒体を用い、前記エネルギ
ービームと前記記録媒体とを相対的に移動させて前記エ
ネルギービームを前記記録媒体に照射して前記第1の状
態と前記第2の状態とを所定の長さ及び間隔で前記記録
媒体上に形成することにより情報を前記記録媒体に記録
する情報記録方法であって、記録時の記録タイミング発
生クロックの周期をTとし、前記エネルギービームと前
記記録媒体との相対速度をvとした場合、長さavTの
前記第2の状態(第1のマーク)、前記第1のマークに
引き続く長さivTの前記第1の状態(第1のスペー
ス)、前記第1のスペースに引き続く長さmvTの前記
第2の状態(第2のマーク)、前記第2のマークに引き
続く長さjvTの前記第1の状態(第2のスペース)及
び前記第2のスペースに引き続く長さbvTの前記第2
の状態(第3のマーク)の連続を第1の小記録パターン
とし、前記第1の状態から始まり前記第1の状態で終了
する、前記第1の状態及び前記第2の状態が有限回だけ
交互に現れる状態を第2の小記録パターンとし、前記第
1の小記録パターンに引き続いて前記第2の小記録パタ
ーンが現れる状態を基本記録パターンとし、前記基本記
録パターンが繰り返し現れる状態を記録パターンとし、
パラメータa,パラメータi及びパラメータmを固定し
ながらパラメータjを種々に変化させた前記基本記録パ
ターンからなる前記記録パターンを第1の記録パターン
とし、ここで、前記パラメータa,i,m,jは自然数
であり、パラメータb,前記パラメータj及び前記パラ
メータmを固定しながら前記パラメータiを種々に変化
させた前記基本記録パターンからなる前記記録パターン
を第2の記録パターンとし、ここで、前記パラメータb
は自然数であり、第1のエッジ位置測定方法と第2のエ
ッジ位置測定方法との少なくとも一方を用い、第1のタ
イミング調整方法と第2のタイミング調整方法との少な
くとも一方を有し、第1のタイミング補正方法と第2の
タイミング補正方法との少なくとも一方を有し、前記第
1のエッジ位置測定方法が、前記第1の記録パターンの
読出し信号における前記第1のマークの前記第1のスペ
ースと反対側のマークエッジ位置に相当する時刻から前
記読出し信号における前記第2のマークと前記第1のス
ペースとの境界位置に相当する時刻までの時間間隔を
(a+i)Tの時間間隔と比較することによって、前記
第2のマークと前記第1のスペースとの境界の位置を推
定し、前記第2のエッジ位置測定方法が、前記第2の記
録パターンの読出し信号における前記第2のマークと前
記第2のスペースとの境界位置に相当する時刻から前記
読出し信号における前記第3のマークの前記第2のスペ
ースと反対側のマークエッジ位置に相当する時刻までの
時間間隔を(b+j)Tの時間間隔と比較することによ
って、前記第2のマークと前記第2のスペースとの境界
の位置を推定し、前記第1のタイミング調整方法が、前
記記録媒体上に形成すべき前記第1の状態の長さと前記
第2の状態の長さとの組み合わせに応じて前記エネルギ
ービームを前記第2のパワーレベルに到達させるタイミ
ングを変化させ、前記第2のタイミング調整方法が、前
記記録媒体上に形成すべき前記第2の状態の長さと前記
第1の状態の長さとの組み合わせに応じて前記エネルギ
ービームを前記第2のパワーレベルから別エネルギーレ
ベルに推移させるタイミングを変化させ、前記第1のタ
イミング補正方法が、前記第1の記録パターンの読出し
信号における前記第1のマークの前記第1のスペースと
反対側のマークエッジ位置に相当する時刻から前記読出
し信号における前記第2のマークと前記第1のスペース
との境界位置に相当する時刻までの時間間隔が(a+
i)Tの時間間隔よりも長いという結論が前記第1のエ
ッジ位置測定方法から得られた場合は、前記第1のタイ
ミング調整方法を用いて長さiTの前記第1の状態に引
き続いて長さmTの前記第2の状態を形成する場合に限
り、長さmTの前記第2の状態を形成する際の前記第2
のパワーレベルに到達させるタイミングを早め、かつ、
前記第1の記録パターンの読出し信号における前記第1
のマークの前記第1のスペースと反対側のマークエッジ
位置に相当する時刻から前記読出し信号における前記2
のマークと前記第1のスペースとの境界位置に相当する
時刻までの時間間隔が(a+i)Tの時間間隔よりも短
いという結論が前記第1のエッジ位置測定方法から得ら
れた場合は、前記第1のタイミング調整方法を用いて長
さiTの前記第1の状態に引き続いて長さmTの前記第
2の状態を形成する場合に限り、長さmTの前記第2の
状態を形成する際の前記第2のパワーレベルに到達させ
るタイミングを遅くし、前記第2のタイミング補正方法
が、前記第2の記録パターンの読出し信号における前記
第2のマークと前記第2のスペースとの境界位置に相当
する時刻から前記読出し信号における前記第3のマーク
の前記第2のスペースと反対側のマークエッジ位置に相
当する時刻までの時間間隔が(b+j)Tの時間間隔よ
りも長いという結論が前記第2のエッジ位置測定方法か
ら得られた場合は、前記第2のタイミング調整方法を用
いて長さmTの前記第2の状態に引き続いて長さjTの
前記第1の状態を形成する場合に限り、長さmTの前記
第2の状態を形成する際の前記第2のパワーレベルから
別エネルギーレベルに推移させるタイミングを遅らせ、
かつ、前記第2の記録パターンの読出し信号における前
記第2のマークと前記第2のスペースとの境界位置に相
当する時刻から前記読出し信号における前記第3のマー
クの前記第2のスペースと反対側のマークエッジ位置に
相当する時刻までの時間間隔が(b+j)Tの時間間隔
よりも短いという結論が前記第2のエッジ位置測定方法
から得られた場合は、前記第2のタイミング調整方法を
用いて長さmTの前記第2の状態に引き続いて長さjT
の前記第1の状態を形成する場合に限り、長さmTの前
記第2の状態を形成する際の前記第2のパワーレベルか
ら別エネルギーレベルに推移させるタイミングを早め
る、情報記録方法。
【0027】(5)エネルギービームの第1のパワーレ
ベルで第1の状態に、前記エネルギービームの前記第1
のパワーレベルよりも高い第2のパワーレベルで第2の
状態にすることが可能な情報記録媒体であって、上記
(3)記載の情報記録方法を用いて決定した前記第2の
パワーレベルに到達させるタイミングの情報及び前記第
2のパワーレベルから別エネルギーレベルに推移させる
タイミングの情報の少なくとも一方が、書き換え不可能
な情報として記録されている、情報記録媒体。
【0028】(6)エネルギービームの第1のパワーレ
ベルで第1の状態に、前記エネルギービームの前記第1
のパワーレベルよりも高い第2のパワーレベルで第2の
状態にすることが可能な情報記録媒体であって、上記
(4)記載の情報記録方法を用いて決定した前記第2の
パワーレベルに到達させるタイミングの情報及び前記第
2のパワーレベルから別エネルギーレベルに推移させる
タイミングの情報の少なくとも一方が、書き換え不可能
な情報として記録されている、情報記録媒体。
【0029】(7)情報記録装置であって、エネルギー
ビームを発生するエネルギービーム発生器と、前記エネ
ルギービームのパワーレベルを第1のパワーレベル及び
前記第1のパワーレベルより高い第2のパワーレベルに
設定可能なパワー調整機構と、前記第1のパワーレベル
で第1の状態に、前記第2のパワーレベルで第2の状態
にすることが可能な記録媒体を保持する保持機構と、前
記エネルギービームと前記記録媒体とを相対的に移動さ
せる移動機構と、前記エネルギービームを前記記録媒体
の所定の場所に照射する位置決め機構と、記録すべき情
報を前記エネルギービームのパワーレベルに変化させる
信号処理回路とを具備し、上記(5)又は(6)記載の
情報記録媒体を用い、前記情報記録媒体に記録された前
記書き換え不可能な情報を読み出して、前記第2のパワ
ーレベルに到達させるタイミングの情報及び前記第2の
パワーレベルから別エネルギーレベルに推移させるタイ
ミングの情報の少なくとも一方を解読する手段と、前記
記録媒体に前記第2の状態を形成する際に、前記解読さ
れたタイミングの情報に応じてエネルギーパルスを変調
する手段とをさらに具備する、情報記録装置。
【0030】(8)情報記録装置であって、エネルギー
ビームを発生するエネルギービーム発生器と、前記エネ
ルギービームのパワーレベルを第1のパワーレベル及び
前記第1のパワーレベルより高い第2のパワーレベルに
設定可能なパワー調整機構と、前記第1のパワーレベル
で第1の状態に、前記第2のパワーレベルで第2の状態
にすることが可能な記録媒体を保持する保持機構と、前
記エネルギービームと前記記録媒体とを相対的に移動さ
せる移動機構と、前記エネルギービームを前記記録媒体
の所定の場所に照射する位置決め機構と、記録すべき情
報を前記エネルギービームのパワーレベルに変化させる
信号処理回路と、上記(3)記載の前記第1のタイミン
グ補正方法及び前記第2のタイミング補正方法の少なく
とも一方、又は、上記(4)記載の前記第1のタイミン
グ補正方法及び前記第2のタイミング補正方法の少なく
とも一方を実行する手段と、を具備する、情報記録装
置。
【0031】このような構成により、記録時のパワーの
調整に用いる独立変数の数をパワーレベルの数以下にす
ることができ、独立変数の最適組み合わせを発見する手
順を簡素化でき、最適組み合わせ発見の信頼性も向上す
る。また、常に安定して信頼性よく情報を記録媒体に記
録できる。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明を以下の実施態様によって
詳細に説明する。
【0033】(第1の実施態様)まず、図1を参照し
て、情報を記録媒体に記録する際に記録媒体に照射する
エネルギービームのパワーレベルの経時的変化の例を示
す。ここでは、情報を記録する際のパワーレベルの経時
的変化のさせ方を「ライトストラテジ」又は「記録スト
ラテジ」と称することとし、また、DVD−RAMを例
として説明する。
【0034】DVD−RAMの場合、記録及び再生にお
ける基準クロックの時間幅をTとしたとき、最短のマー
ク及び最短のスペースの長さは3T(時間Tの3倍の長
さの時間)であり、また、最長のマーク及び最長のスペ
ースの長さは、通常、11Tである。特殊パターンとし
て、長さ14Tのマーク及びスペースがある。
【0035】記録媒体上に時系列的に記録すべき情報で
あるNRZI信号が与えられた場合、適当な信号処理回
路によりNRZI信号はエネルギービームのパワーレベ
ルの時系列的変化に変換される。このようなパワーレベ
ルの時系列的変化が図1に光パルス波形として示されて
いる。
【0036】パワーレベルは、Peak Power,Bias Power
1,Bias Power 2及びBias Power 3の4つのパワーレベ
ルに設定されている。Bias Power 1(第1のパワーレベ
ル)では記録媒体を第1の状態に移行させることがで
き、また、Peak Power(第2のパワーレベル)では記録
媒体を第2の状態に移行させることができる。Bias Pow
er 3(第3のパワーレベル)は、Bias Power 1と等しい
か低いパワーレベルである。記録媒体に第2の状態の領
域を形成する際に、第2の状態の領域の長さが4T以上
の場合には(すなわち、NRZI信号の長さが4T以上
の場合には)、 Peak Powerの照射期間中にBias Power
3のパワーレベルの期間を混在させて、エネルギービー
ムをマルチパルス化する。マルチパルス化されたエネル
ギービームのうち、最初の光パルスを「先頭パルス」、
最後の光パルスを「最終パルス」と称する。先頭パルス
と最終パルスとの間には、NRZI信号の長さに応じて
PeakPowerとBias Power 3とを反復する光パルスが繰り
返される。その繰り返し数は、NRZI信号の長さをn
T(n>3)とすると、(n−4)回である。先頭パル
スと最終パルスとに挟まれた繰り返しパルスを「櫛型パ
ルス」と称する。すなわち、5T以上の長さのNRZI
信号に対応した第2の状態の領域を形成する場合には、
記録パルスは先頭パルスと櫛型パルスと最終パルスとか
らなる。また、4Tの長さのNRZI信号に対応した第
2の状態の領域を形成する場合には、記録パルスは先頭
パルスと最終パルスとからなる。また、3Tの長さのN
RZI信号に対応した第2の状態の領域を形成する場合
には、記録パルスは単一の光パルスとなる。
【0037】Bias Power 1と等しいか低くパワーレベル
を設定されたBias Power 2(第4のパワーレベル)は次
のように用いられる。長さ4T以上のNRZI信号で
は、最終パルスに引き続くパワーレベルは所定の時間Bi
as Power 2に保持される。また、長さ3TのNRZI信
号では、単一の光パルスに引き続くパワーレベルは所定
の時間Bias Power 2に保持される。
【0038】Bias Power 1はBias Power 2又はBias Pow
er 3と同じパワーレベルである可能性がある。また、Bi
as Power 1とBias Power 2とBias Power 3とはすべて同
じパワーレベルである可能性がある。Peak Power,Bias
Power 1,Bias Power 2及びBias Power 3の基準値は、
媒体情報として、記録媒体の適当な場所に予め記録され
ている場合がある。このように、記録ストラテジに関す
る媒体情報を記録する記録媒体上の部分を「コントロー
ルデータゾーンの情報トラック」と称する。パワーレベ
ルの基準値を記録媒体のコントロールデータゾーンの情
報トラックから読み取り、これを参考に書き込み時の各
パワーレベルを決定する。
【0039】まず、長さ4T以上のNRZI信号に対応
した第2の状態の領域を記録媒体に形成する場合の記録
波形の定義について説明する。書き込みパルス列の先頭
パルスの立上りは、NRZI信号の立上りからTSFP
け経過した時刻で定義される。書き込みパルス列の先頭
パルスの立下りは、NRZI信号の立上りからTEFP
け経過した時刻で定義される。先頭パルスの長さはTFP
であり、TFPの値はTEFPからTSFPを減じた値に等し
い。書き込みパルス列の最終パルスの立上りはNRZI
信号の立下りから時間2Tだけ先行した時間を基準とし
て定義され、最終パルスはこの基準時間から時間TSLP
だけ経過した時に立上がる。書き込みパルス列の最終パ
ルスの立下りもまたNRZI信号の立下りから時間2T
だけ先行した時間を基準に定義され、最終パルスはこの
基準時間から時間TELPだけ経過した時に立下る。最終
パルスの長さはTLPであり、TLPの値はTELPからTSLP
を減じた値に等しい。
【0040】先頭パルスと最終パルスとの間に櫛型パル
ス列が存在する場合がある。櫛型パルス列の各櫛型パル
スの立上りは基準クロック位置に一致しており、また、
各櫛型パルスは各櫛型パルスの立上りから時間TMPだけ
経過した時に立下る。
【0041】次に、長さ3TのNRZI信号に対応した
第2の状態の領域を記録媒体に形成する場合について説
明する。光パルスの立上りは、NRZI信号の立上りか
らT SFPだけ経過した時に存在する。また、光パルスの
立下りはNRZI信号の立下りから時間2Tだけ先行し
た時間を基準に定義され、光パルスの立下りはこの基準
時間から時間TELPだけ経過した時にある。
【0042】4T以降の最終パルス又は3Tの記録パル
スに引き続き、パワーレベルが Bias Power 2である部
分が存在し、その長さはTLCとなっている。記録パルス
を定義する時間であるTSFP,TEFP,TFP,TSLP,T
ELP,TLP,TLC及びTMPの値は、これらの基準値を記
録媒体のコントロールデータゾーンの情報トラックから
読み取り、読み取られた基準値に基づいて決定される。
【0043】記録パルスを定義する時間であるTSFP
EFP,TFP,TSLP,TELP,TLP,TLC及びTMPは、
必ずしも一定の値を取るとは限らず、NRZI信号の組
み合わせに応じて変化させる必要がある場合がある。特
に、片面4.7GBのDVD−RAMの場合を例に取る
と、最短マークの長さ3Tは0.42ミクロン程度とな
り、書き込みスポット半径0.45ミクロンより短くな
る。このような高密度記録を行った場合、隣接するマー
ク間の熱的な干渉が大きくなって、常に安定した記録を
することが困難になる場合がある。そこで、NRZI信
号の前後の組み合わせに応じて記録波形を適応的に変化
させることが考えられる。
【0044】前エッジのシフトを補正する方法として、
次の2つの方法がある。 (1)TEFPを固定して、TSFPを変化させる。この際、
FPはTSFPの変化に伴い変化する。 (2)TFPを固定して、TSFPを変化させる。この際、
EFPはTSFPの変化に伴い変化する。また、後ろエッジ
のシフトを補正する方法として、次の2つの方法があ
る。 (1)TSLPを固定して、TELPを変化させる。この際、
LPはTELPの変化に伴い変化する。 (2)TLPを固定して、TELPを変化させる。この際、
SLPはTELPの変化に伴い変化する。
【0045】前エッジ及び後ろエッジのシフト制御のた
めに上記方法のどちらを選ぶかは、記録媒体の設計の仕
方及び記録媒体の記録特性に依存する。前エッジ及び後
ろエッジのシフト制御方法としてどちらを選定すればよ
いかは記録媒体の製造者が最もよく分かっているため、
記録媒体の製造者はエッジのシフト制御方法としてどち
らに選定するべきかを情報記録装置に対して推奨するこ
とができる。すなわち、記録媒体の製造者は記録媒体の
特定の場所にエッジのシフト制御方法の推奨情報書き込
み、情報記録装置がこの推奨情報を読み取ってエッジの
シフト制御方法を決定する。このようにした場合、記録
媒体の製造者が意図した媒体特性を余すことなく情報記
録装置が利用することができ、最も安定して情報の記録
を行えることとなる。また、記録媒体の製造者は、エッ
ジのシフト制御用のルックアップテーブルを用意し、こ
れを記録媒体に記録する。情報記録装置は、このルック
アップテーブルを読み取って、これに基づいてエッジの
シフト制御を行う。これにより、記録媒体の製造者が意
図した媒体特性を余すことなく情報記録装置が利用する
ことができ、最も安定して情報の記録を行えることとな
る。以上のような工夫により、高密度記録でありながら
記録の互換性を最も取れる手段を提供することができ
る。
【0046】前エッジに関するルックアップテーブル
は、現在記録しようとしているマークの長さをM(n)
とし、このマークに先行するスペースの長さをS(n−
1)とした場合、M(n)とS(n−1)との組み合わ
せで決まる値を並べたものである。なお、この値は正の
値も負の値も取り得る。
【0047】後ろエッジに関するルックアップテーブル
は、現在記録しようとしているマーク長さをM(n)と
し、このマークに続くスペースの長さをS(n+1)と
した場合、M(n)とS(n+1)との組み合わせで決
まる値を並べたものである。なお、この値は正の値も負
の値も取り得る。
【0048】以上のようにTSFP及びTELPをNRZI信
号の前後の組み合わせに応じて変化させることにより、
マークエッジ位置を常に精度良く制御できる。
【0049】記録時に4つのパワーレベルを有するライ
トストラテジを用いることにより安定してマークを形成
できるが、これは各パワーレベルが適切に設定された場
合である。4つのパワーレベルを4つの独立な変数とし
て、これら4つの独立変数の最適組み合わせを発見する
ことは、実行可能なことではあるが、手順が複雑であ
り、かつ、最適組み合わせに至る工程数が膨大になる可
能性がある。そこで、4つのパワーレベルをグループ化
して各グループに独立な変数を割り当てることにより、
結果的に独立変数を減らすことができ、独立変数の最適
組み合わせを発見する手順を簡素化することが考えられ
る。
【0050】DVD−RAMのような相変化記録媒体を
考えた場合、その記録のメカニズムを研究解明して行く
過程でBias Power 1,Bias Power 2及びBias Power 3
のレベルには関連性がかなり高いということが分かって
きた。そこで、第1のグループにPeak Powerを割り当
て、第2のグループにBias Power 1,Bias Power 2及び
Bias Power 3を割り当てる。第1のグループに割り当て
る独立変数を「倍率x(以下、単に「x」と称す
る。)」と称することとし、第2のグループに割り当て
る独立変数を「倍率y(以下、単に「y」と称す
る。)」と称することとする。記録時のPeak Powerの値
をPeak Powerの初期値のx倍とし、記録時のBias Power
1,Bias Power 2及びBias Power 3の値をBias Power
1,Bias Power 2及びBiasPower 3の初期値のy倍とそれ
ぞれし、x及びyを種々に変更しながら情報を記録し、
かつ、記録された情報を再生する。再生信号の揺らぎ
(再生ジッタ)を測定し、測定された再生ジッタの値が
所定の値以下になるようにx及びyの値を調整する。こ
のようにすることにより、独立変数の数を4つから2つ
に減じることができ、独立変数の最適組み合わせを発見
する手順を簡素化することできる。また、手順が簡素化
されるため、最適組み合わせ発見の信頼性を向上するこ
ともできる。
【0051】別のグループ分けも考えられる。特に手順
を簡素化できるのは、4つのパワーレベルを一つのグル
ープにしてしまうことである。すなわち、記録時のPeak
Powerの値をPeak Powerの初期値のz倍とし、記録時の
Bias Power 1,Bias Power 2及びBias Power 3の値をBi
as Power 1,Bias Power 2及びBias Power 3の初期値の
z倍とそれぞれし、倍率z(以下、単に「z」と称す
る。)を種々に変更しながら情報を記録し、かつ、記録
された情報を再生する。再生信号の揺らぎ(再生ジッ
タ)を測定し、測定された再生ジッタの値が所定の値以
下になるように、zの値を調整する。このようにするこ
とにより、独立変数の数を4つから1つに減じることが
でき、独立変数の最適組み合わせを発見する手順をさら
に簡素化することできる。また、手順がさらに簡素化さ
れるため、最適組み合わせ発見の信頼性もさらに向上す
ることができる。
【0052】Peak Power,Bias Power 1,Bias Power 2
及びBias Power 3の初期値は、記録媒体のコントロール
データゾーンの情報トラックからそれぞれの推奨値を読
み取り、読み取った推奨値に基づいて決定することが考
えられる。このようにした場合には、各グループ内での
パワーバランスを記録媒体メーカー推奨値から崩さずに
パワーレベルを最適化できるために、より互換性の取れ
た情報記録用の最適パワーレベル決定が可能になるとい
う効果が得られる。
【0053】第1のグループにPeak Powerを割り当てる
とともに第2のグループにBias Power 1,Bias Power 2
及びBias Power 3を割り当ててx及びyの適正値を求め
る方法では、x及びyの値をランダムに変化させながら
各xの値及び各yの値における再生ジッタの値を求め
て、x及びyの適正値を求める方法がある。しかし、x
及びyを系統的に変化させながらx及びyの適正値を求
めた方が、より確実に適正値が求まる場合がある。
【0054】もっとも単純には、x及びyの値を最大値
と最小値との間で適当なステップ間隔でそれぞれ量子化
し、x及びyの値のすべての組み合わせについて再生ジ
ッタの値を求めて、求めた再生ジッタの値が所定の値以
下となるx及びyの値の組み合わせを求める方法があ
る。この方法は、再生ジッタの測定の回数が多くやや手
間がかかるが、確実にx及びyの適正値を求めることが
できるという効果がある。
【0055】x及びyの適正値を求める別の方法とし
て、下記の第1の手順,第2の手順及び第3の手順を順
次行う方法がある。
【0056】(1)第1の手順 yの値を1とする。xの下限値xs以上でxの上限値x
m以下の範囲内で適当なステップ幅dxでxを変化させ
て、再生ジッタが最小となるxの値x1を求める。例え
ば、下限値xs=0.85、上限値xm=1.15及び
ステップ幅dx=0.05の場合には、xを0.85,
0.9,0.95,1.0,1.05,1.1及び1.
15と変化させて、xの各値における再生ジッタの値を
求め、再生ジッタの値が最も小さいxの値x1を求め
る。また、再生ジッタの値が値aとなるxの値x2を求
め、求めた値x2のc倍の値x3を求める。具体的な例
としては、xの値を変化させて再生ジッタの値を求めた
データを用い、2つの隣接するxの値における再生ジッ
タの値の一方が値aより大きく他方が値aより小さい場
合には、2つの隣接するxの値から直線補間により再生
ジッタの値が値aとなるxの値x2を求める。直線補間
をすべきデータを採取できない場合には、xの上限値x
m及び/又は下限値xsを広げて、より広い範囲で再生
ジッタの値のデータを取ったり、既存のデータを使って
値x2を予測したりする。最後に、値x1と値x3とを
比較し、その小さい方の値x4を求める。
【0057】ここで、再生ジッタが最小となる点を求め
る場合、xの適正値の近傍ではxの値を変化させても再
生ジッタがあまり変化せず、再生ジッタが最小の点を発
見しにくい場合がある。このような場合には、再生ジッ
タ最小点発見の代替方法として、次の方法が用いられる
場合がある。xの値に対して再生ジッタのカーブは放物
線的なカーブを描くため、再生ジッタの値が値aとなる
xの値は、一般的には、2つ存在する。そこで、再生ジ
ッタの値が値aとなるxの値のうちの小さな値x1L及
び大きな値x1Hを求め、値x1Lと値x1Hとの算術
平均を求めて値x1とする。ただし、値x1Lを発見す
るためには、xの値をかなり大きくする必要があり、x
の上限値の制限に引っ掛かる可能性がある。この場合に
は、値x1Lと値x1Hとを用いた方法を適用すること
は難しい。
【0058】(2)第2の手順 xの値を値x4とし、yの下限値 ys以上でyの上限
値ym以下の範囲内で適当なステップ幅dyでyを変化
させて、再生ジッタが最小となるyの値y1を求める。
例えば、下限値ys=0.85、上限値ym=1.15
及びステップ幅dy=0.05の場合には、yを0.8
5,0.9,0.95,1.0,1.05,1.1及び
1.15と変化させて、yの各値における再生ジッタの
値を求め、再生ジッタの値が最も小さいyの値y1を求
める。ここで、再生ジッタが最小となる点を求める場
合、yの適正値の近傍ではyの値を変化させても再生ジ
ッタがあまり変化せず、再生ジッタが最小となる点を発
見しにくい場合がある。このような場合には、再生ジッ
タ最小点発見の代替方法として、次の方法が用いられる
場合がある。yの値に対して再生ジッタのカーブは放物
線的なカーブを描くため、再生ジッタの値が値aとなる
yの値は、一般的には、2つ存在する。そこで、再生ジ
ッタの値が値aとなるyの値のうちの小さな値y1L及
び大きな値y1Hを求め、値y1Lと値y1Hとの算術
平均を求めて値y1とする。どちらの方法を用いてもよ
く、どちらかの方法で求めたyの値を最終的な値y1と
してよい。
【0059】(3)第3の手順 yの値を値y1とする。第1の手順と同様に、xの下限
値xs以上でxの上限値xm以下の範囲内で適当なステ
ップ幅dxでxを変化させて、再生ジッタが最小となる
xの値x5を求める。また、第1の手順と同様に、再生
ジッタの値が値aとなるxの値x6を求め、求めた値x
6のc倍の値x7を求める。最後に、値x5と値x7と
を比較し、その小さい方のxの値x8を求める。ここ
で、再生ジッタが最小となる点を求める場合、xの適正
値の近傍ではxの値を変化させても再生ジッタがあまり
変化せず、再生ジッタが最小の点を発見しにくい場合が
ある。この場合にも、第1の手順で説明した代替方法
(値x1L及び値x1Hを用いた方法)と同様にして再
生ジッタの最小点を発見してもよい。
【0060】以上説明した第1の手順,第2の手順及び
第3の手順が終了した時点で、xの適正値は値x8であ
り、yの適正値は値y1であると判断する。このような
第1の手順,第2の手順及び第3の手順を順次用いたx
及びyの適正値を求める方法では、最小のジッタ測定回
数でx及びyの適正値が求まるという効果がある。
【0061】次に、本発明の第1の実施態様による情報
記録装置について図2を参照して説明する。図2は、本
発明の第1の実施態様による情報記憶装置のブロック図
である。なお、説明の都合上、図2には、記憶媒体10
0が情報記憶装置に装着されている様子が示されてい
る。情報を記憶するのに記憶媒体100は必須である
が、記憶媒体100は必要に応じて情報記憶装置から取
り外されたり取り付けられたりする。
【0062】図2を参照すると、筐体108に取り付け
られたモーター110の回転軸111には、チャッキン
グ機構(disk clamping mechanism)112が取り付け
られている。チャッキング機構112は記憶媒体100
を保持している。すなわち、チャッキング機構112は
記録媒体100の保持機構となっている。また、モータ
ー110,回転軸111及びチャッキング機構112に
より、記録媒体100とエネルギービームとを相対的に
移動させる移動機構を構成している。
【0063】筐体108には、レール115が取り付け
られている。ケース117には、レール115にガイド
されるレールガイド116が取り付けられている。ケー
ス117には直線ギア119も取り付けられており、直
線ギア119には回転ギア120が取り付けられてい
る。筐体108に取り付けられた回転モーター118の
回転を回転ギア120に伝えることにより、ケース11
7はレール115に沿って直線運動する。この直線運動
の方向は、記憶媒体100の半径方向とほぼ一致してい
る。
【0064】ケース117には、磁石121が取り付け
られている。ケース117には、対物レンズ136もサ
スペンション123を介して取り付けられている。サス
ペンション123は、記録媒体100の記録面の法線方
向とほぼ同じ方向及び記録媒体100の半径方向とほぼ
同じ方向の2つの方向にのみ対物レンズ136を移動可
能とする。対物レンズ136には、磁石121とほぼ対
向するようにコイル122が取り付けられている。コイ
ル122に電流を流すことによって生じる磁力により、
対物レンズ136は、記録媒体100の記録面の法線方
向とほぼ同じ方向及び記録媒体100の半径方向とほぼ
同じ方向の2つの方向に移動することができる。レール
115とレールガイド116とケース117と磁石12
1とサスペンション123とコイル122と対物レンズ
136とにより、エネルギービームを記憶媒体100の
所定の場所に照射させる位置決め機構を構成している。
【0065】ケース117には、エネルギービーム発生
器である半導体レーザ131が取り付けられている。半
導体レーザ131から射出されたエネルギービームは、
コリメートレンズ132及びビームスプリッタ(beam s
plitter)133を通過したのち、対物レンズ136を
通過する。対物レンズ136を通過した光の一部は、記
憶媒体100で反射されたのち、対物レンズ136を通
過してビームスプリッタ133に入射する。この光の一
部は、ビームスプリッタ133で検出レンズ134の方
向に反射され、検出レンズ134で集光されたのち、光
検出器135に入射して、その光強度が検出される。光
検出器135は、受光エリアが複数に分割されている。
各受光エリアで検出された光強度は、アンプ152で増
幅されるとともに演算されて、対物レンズ136で集光
された光スポットと記憶媒体100との相対的な位置関
係の情報(サーボ信号)と情報読み出し信号とが検出さ
れる。サーボ信号はサーボコントローラ151に送られ
る。また、読み出し信号は、スライサ170に送られて
2値化される。この2値化信号は、デコーダ153と時
間間隔測定回路171とに送られる。
【0066】記憶媒体100が情報記憶装置に取り付け
られ、チャッキング機構112が記憶媒体100を固定
すると、検出器140が作動して、その出力信号をシス
テムコントローラ150に送る。システムコントローラ
150は、検出器140の出力信号に基づいてモーター
110を制御して、記憶媒体100を適切な回転数とな
るように回転させる。また、システムコントローラ15
0は、回転モーター118を制御して、ケース117を
適切な位置に位置決めする。また、システムコントロー
ラー150は、半導体レーザ131を発光させるととも
に、サーボコントローラ151を動作させて回転モータ
118を動作させたりコイル123に電流を流して、対
物レンズ136の形成する焦点スポットを記憶媒体10
0の所定の場所に位置決めする。その後、サーボコント
ローラ151は、焦点スポットが記憶媒体100上に形
成された旨の信号をシステムコントローラ150に送
る。システムコントローラ150は、デコーダ153に
指示を与え、読み出される信号をデコードする。読み出
されるトラックがコントロールデータゾーンの情報トラ
ックでない場合には、システムコントローラ150は、
サーボコントローラ151に指示を与え、焦点スポット
がコントロールデータゾーンの情報トラックに位置決め
されるようにする。このような動作により、システムコ
ントローラー150は、コントロールデータゾーンの情
報トラックを読み取り、記録に関する媒体情報を読み出
す。
【0067】コントロールデータゾーンの情報トラック
には、図1で説明した記録ストラテジに関する情報が書
き込まれている。システムコントローラ150は、記録
パワーレベル,各記録パルスの時間的な関係,ルックア
ップテーブル及び適応制御の推奨方法はどちらかの情報
などの記録ストラテジのパラメータを記憶媒体100か
ら読み取る。システムコントローラ150は、これらの
記録ストラテジのパラメータを信号処理回路154のパ
ラメータテーブル,遅延回路155のパラメータテーブ
ル及び電流シンク156の電流シンク量パラメータテー
ブルに書き込む。適応制御方法の選択により、遅延回路
155のパラメータテーブルの書き込み方を異ならせる
か遅延回路155のスイッチを切り換えることにより、
図1で説明した各適応制御方法の動作を実現する。
【0068】システムコントローラ150が記憶媒体1
00の記録ストラテジのパラメータを読み、それらを信
号処理回路154のパラメータテーブル,遅延回路15
5のパラメータテーブル及び電流シンク156の電流シ
ンク量パラメータテーブルに書き込むのは、記憶媒体1
00が書き込み可能な状態である場合のみでかまわな
い。例えば、記憶媒体100のケースなどに存在するラ
イトプロテクトスイッチが書き込み禁止の位置に選択さ
れている場合や情報記憶装置の上位コントローラが書き
込み禁止を指示している場合などのように記憶媒体10
0が書き込み禁止状態である場合には、記録ストラテジ
ーのパラメータの読み込みなどの一連の動作は省略する
ことができる。ライトプロテクトスイッチを検出するた
めに、検出スイッチ141が筐体108に取り付けられ
ており、検出スイッチ141の出力信号をシステムコン
トローラ150に送っている。記録禁止状態の場合に
は、記録ストラテジのパラメーターの読み取り作業を止
めることで、記録媒体100がチャッキング機構112
に固定されてから再生可能状態になるまでの準備時間を
短縮することができる。
【0069】入力コネクタ159を介して上位コントロ
ーラから情報再生の指示を送ってきた場合、システムコ
ントローラ150は、サーボコントローラ151に指示
を与えて焦点スポットを記憶媒体100の適切な場所に
位置決めし、光検出器135で得られる信号をスライサ
170及びデコーダ153でデコードしたのち、出力コ
ネクタ158を通して読み出した情報を上位コントロー
ラに送る。
【0070】入力コネクタ159を介して上位コントロ
ーラから情報書き込みの指示及び書き込むべき情報が送
られてきた場合には、システムコントローラ150は、
サーボコントローラ151に指示を与えて焦点スポット
を記憶媒体100の適切な場所に位置決めする。また、
書き込むべき情報は、信号処理回路161でNRZI信
号に変換される。NRZI信号は、信号処理回路154
で複数の適当なパルス列に変換される。このパルス列
は、遅延回路155を通過して、電流シンク156に送
られる。ここで、信号処理回路161及び信号処理回路
154は、書き込むべき情報を記録パルスの列(すなわ
ち、エネルギービームのパワーレベル)に変換する信号
処理回路を構成する。
【0071】半導体レーザ131には定電流源157が
接続されており、半導体レーザ131及び電流シンク1
56で消費される電流の合計が常に一定の値になるよう
にしている。定電流源157には、複数の電流シンク1
56が接続されている。電流シンク156が動作して電
流を吸い込むか否かは、信号処理回路154で発生され
たのち遅延回路155を通過したパルス列に依存してい
る。電流シンク156が動作することにより、定電流源
157から出力される電流の一部が電流シンク156に
吸い取られ、その結果、半導体レーザ131に流れ込む
電流量が低下する。これにより、半導体レーザ131で
発光するエネルギービームのエネルギーレベルを変化さ
せる。信号処理回路154及び遅延回路155は、複数
の電流シンク156を適当なタイミングで動作させるこ
とにより、図1に示した記録ストラテジを実現する。
【0072】以上の動作を行うために、情報記録装置
は、端子160を介して外部から電力の供給を受けてい
る。
【0073】情報書き込みの必要性が発生した場合や情
報書き込みが発生する以前に、情報書き込みをする際の
エネルギービームのパワーレベルを最適化したり、この
パワーレベルの値をアップデートしたりすることがあ
る。このような場合、システムコントローラ150は、
信号処理回路154に適当な記録パターンを送り、記録
媒体100上に記録マーク列を形成する。その後、この
記録マーク列を再生して得られた再生信号が、スライサ
170で2値化されたのち、時間間隔測定回路171に
送られる。時間間隔測定回路171は、再生信号の揺ら
ぎ(ジッタ)を測定し、その測定結果をシステムコント
ローラ150に送る。システムコントローラ150は、
この揺らぎ(ジッタ)の測定結果に基づいて図1の説明
で述べた手順に従って記録パワーレベルを変化させる。
システムコントローラ150は、信号処理回路154に
前記適当な記録パターンを再度送り、記録媒体100上
に記録マーク列を新しい記録パワーレベルを用いて形成
する。このように再生ジッタの測定とそれに伴う記録パ
ワーレベルの更新とを必要回数だけ繰り返すことによ
り、与えられた記憶媒体100に対する最適な書き込み
の記録パワーレベルを必要なときに作成することができ
るため、常に安定して信頼性良く情報を記録媒体100
書き込むことができるという効果が得られる。
【0074】なお、時間間隔測定回路171の例として
は、タイムインターバルアナライザ(TIA)の機能を
有する回路がある。時間間隔測定回路171の別の例と
しては、スライサ170により2値化されたデジタル信
号に対してPLL(Phase LockLoop)をかけ、このPL
Lのエラー信号(PLLの発生するクロックのエッジ位
置と2値化されたデジタル信号のエッジ位置との不整合
量)の大きさをもって、2値化されたデジタル信号のジ
ッタ量とする方法がある。PLL回路はデコーダ153
で再生信号をデコードする際に必須となるので、PLL
のエラー信号を用いることは、格別新規なTIAを情報
記録装置にインプリメントしなくても済むという効果が
ある。また、時間間隔測定回路171の別の例として
は、スライサ170により2値化されたデジタル信号と
書き込みの際に信号処理回路154に与えた記録パター
ンとを比較し、その不一致の量をエラーパルスとして、
エラーパルスの頻度を持って、2値化されたデジタル信
号のジッタ量とする方法がある。この場合でも、情報記
憶装置に格別新規な回路を投入しなくても2値化された
デジタル信号のジッタ量が評価できるという効果があ
る。
【0075】以上述べたように、本発明により、最短記
録マーク長が記録スポット半径以下となるような高密度
記録の状況においても、常に安定して記録マークエッジ
を所定の位置に位置付けることが可能となり、常に安定
して信頼性良く情報を記録媒体に記録することができる
よいう効果が得られる。
【0076】(第2の実施態様)次に、本発明の第2の
実施態様による情報記録方法について、図1を参照して
説明する。
【0077】上述したように、Peak Power,Bias Power
1,Bias Power 2及びBias Power 3の初期値は、記録媒
体のコントロールデータゾーンの情報トラックからそれ
ぞれの推奨値を読み取り、読み取った推奨値に基づいて
決定することが考えられる。
【0078】ここで、記録媒体とこの記録媒体に対する
記録パワーレベル及びエッジシフトのルックアップテー
ブルとが情報記録装置に与えられているものとする。こ
の記録パワーレベル及びルックアップテーブルは、記録
媒体の所定の場所に記録されていた値を読み取ったもの
であったり、情報記録装置が何らかの方法で求めた値で
あったりするかもしれない。情報記録装置は、この記録
パワーレベル及びルックアップテーブルを用いて記録を
行う。しかしながら、情報記録装置の環境温度が使用中
に変化したり経年変化が生じたりして記録特性が変化し
てしまったり、情報記録装置間の記録特性のばらつきが
あったりなどして、与えられた記録パワーレベル及びル
ックアップテーブルが必ずしもその情報記録装置の現在
の記録特性と記録媒体との組み合わせに対して最適な値
でないかもしれない。すなわち、経時的な特性変化や情
報記録装置個体間の特性相違やその他により記録パワー
レベル及びルックアップテーブルに互換性の問題が発生
する場合を考える。
【0079】従来の相変化記録媒体では、記録時にエッ
ジシフトのルックアップテーブルが存在しない場合に
は、記録パワーレベルのみの最適化を考えればよかっ
た。片面2.6GBのDVD−RAMを例に取ると、情
報記録装置に依存して種々の記録パワーレベル設定法が
あるが、最適な記録パワーレベルは、一般的には、次の
ような手続きで設定される。
【0080】(1)Bias Power 1(片面2.6GBのD
VD−RAM規格書での呼び名)とBias Power 2(片面
2.6GBのDVD−RAM規格書での呼び名)を固定
してPeak Power(片面2.6GBのDVD−RAM規格
書での呼び名)を変化させながらランダムパターンを記
録し再生して、再生信号のジッタを測定する。ジッタの
値が13%となった記録パワーレベルの1.2倍の記録
パワーレベルをPeak Power(片面2.6GBのDVD−
RAM規格書での呼び名)と設定する。
【0081】(2)Bias Power 1(片面2.6GBのD
VD−RAM規格書での呼び名)を変化させながらラン
ダムパターンを記録し再生して、再生信号のジッタを測
定する。ジッタの値が最小となるバイアスパワーレベル
をBias Power 1(片面2.6GBのDVD−RAM規格
書での呼び名)とする。又は、ジッタの値が13%を横
切る2点の真中の点におけるバイアスパワーレベルをBi
as Power 1(片面2.6GBのDVD−RAM規格書で
の呼び名)とする。
【0082】(3)場合によっては、上記(1)及び
(2)の手順を再度行う。
【0083】すなわち、最適な記録パワーレベルは、ラ
ンダムパターンを記録し再生して、再生信号のジッタの
カーブから求められる。
【0084】片面2.6GBのDVD−RAMより高密
度の記録となり、片面2.6GBのDVD−RAMでは
存在しなかったエッジシフトのルックアップテーブルを
用いて記録を行う場合には、上記のようなランダムパタ
ーンの再生ジッタを測定するだけでは十分精度の良いパ
ワーレベル設定ができない場合がある。すなわち、エッ
ジシフトのルックアップテーブルそのものに互換性が保
てなくなった場合である。この場合、上記のようなラン
ダムパターンの再生ジッタは、ルックアップテーブルが
適合していないため、予期された以上に悪い値となって
しまい、正常にパワーレベルが決定できない。このよう
な場合には、もはや互換性の取れなくなったルックアッ
プテーブルを使わないでパワーレベルを設定することが
望ましい場合がある。
【0085】本願の発明者は、このような記録パワーレ
ベル及びルックアップテーブルに互換性が取れなくなっ
た場合の記録パワーレベル及びルックアップテーブルの
更新の仕方について検討を行ってきたが、片面2.6G
BのDVD−RAMを越す面密度を有する相変化媒体を
用いるとともにルックアップテーブルを用いた記録制御
を行っている情報記録装置においては、次のような手順
を行うと精度良く記録パワーレベル及びルックアップテ
ーブルの更新ができるということを認識するに至った。
【0086】(1)同一の長さを有するマーク及びスペ
ースの繰り返しパターンにより、Peak Power及びBias P
owerを設定する。設定されたPeak Power及びBias Power
を暫定Peak Power及び暫定Bias Powerとそれぞれ称す
る。ここで重要なのは、パワーレベルの決定順序と記録
パターンとである。なお、単にBias Powerとのみ称する
場合には、図1に示したBias Power 1,Bias Power 2及
びBias Power 3のすべてを指し示すものとする。 (2)暫定Peak Power及び暫定Bias Powerを用いてルッ
クアップテーブルを最適化する。 (3)最適化されたルックアップテーブルを用い、ラン
ダムパターンを用いてPeak Power及びBias Powerを設定
する。ここで重要なことは、パワーレベルの決定順序と
記録パターンとである。
【0087】上記手順(1)において、Peak Power及び
Bias Powerを具体的に設定する方法には種々の方法があ
るが、情報記録装置に都合のよい方法を選べばよい。重
要なことは、パワーレベルの設定順序(Peak Powerをそ
の初期値に固定してBias Powerを最適化したのち、Bias
PowerをBias Powerの最適値に固定してPeak Powerを最
適化するという順序)と、同じ長さのマーク及びスペー
スの繰り返しパターンを用いることとである。このよう
な順序の必然性について以下に説明する。
【0088】図3に、Peak Powerを決定する実験例を示
す。片面4.7GBのDVD−RAMの条件に則して実
験を行った。横軸をPeak Powerにとってあり、長さ3T
のマークと長さ3Tのスペースとの繰り返しパターンの
再生信号振幅をPeak Powerに対してプロットしている。
パラメータはBias Power 1にとってある。ここで、Bias
Power 1を変化させる場合、Bias Power 2とBias Power
3とは、Bias Power 1との比が一定となるように変化さ
せる。このような実験からPeak Powerを求める場合、Pe
ak Powerが大きくなった際の再生信号振幅の飽和レベル
から3dB振幅が低下するときのPeak Powerの値の1.
2倍を最適パワーレベルとする。実験結果より明らかな
ことは、Bias Power 1が変化してしまうと、Peak Power
の最適値が変化してしまうことである。すなわち、Peak
PowerとBias Powerとを最適化するときに、始めにPeak
Powerを最適化する順序を採用すると、Peak Powerの最
適化の際に任意に与えたBias Powerの初期値に応じてPe
ak Powerの最適値が変化してしまうということである。
【0089】図4A−4Cに、Bias Power 1を決定する
実験例を示す。横軸はBias Power 1にとってある。長さ
11Tのマークと長さ11Tのスペースとの繰り返しパ
ターンに長さ3Tのマークと長さ3Tのスペースとの繰
り返しパターンをオーバーライトしたときのジッタカー
ブ(3T on 11T)と、長さ3Tのマークと長さ3Tのス
ペースとの繰り返しパターンに長さ11Tのマークと長
さ11Tのスペースとの繰り返しパターンをオーバーラ
イトした場合のジッタカーブ(11T on 3T)とがプロット
されている。縦軸はジッタ値である。この2つの曲線の
重なり部分をジッタ値13%程度でスライスし、ジッタ
値が13%となる2つのBias Power 1の値の平均値をBi
as Power 1の最適値とする。ここで、Bias Power 1を変
化させる場合には、Bias Power 2とBias Power 3とは、
Bias Power 1との比が一定となるように変化させてい
る。このような最適化をPeak Powerを変化させながら行
った場合には、Peak Powerの値に依存せず、常に同じBi
as Power 1の値が得られる。すなわち、Peak PowerとBi
as Power 1とを最適化するにおいて、始めにBias Power
1を最適化すると、Peak Powerの初期値にかかわらず常
に正しいBias Power 1の最適値が得られる。また、その
後にPeak Powerを求めれば、Peak Powerについても適正
値が得られる。以上、Bias Power 1の最適化及びPeak P
owerの最適化において、ランダムパターンを用いずに、
同じ長さのマーク及びスペースの繰り返しパターンを用
いた。これは、互換性が取れなくなったルックアップテ
ーブルに依存せずにパワーレベルを決めるために重要と
なっている。以上のような記録パターンで以上のような
最適化順序を採用することにより、常に正しい記録パワ
ーレベルが決定できるという効果が得られる。
【0090】上記(2)の手順においてルックアップテ
ーブルを更新するが、上記(1)の手順において暫定パ
ワーレベルが決定されているため、適正なパワーレベル
におけるルックアップテーブルを決めることができる。
ルックアップテーブルの決め方には種々の方法がある
が、情報記録装置に都合のよい方法でルックアップテー
ブルを決めればよいため、ここではルックアップテーブ
ルの決め方については説明しない。
【0091】上記(3)において最終的に記録パワーレ
ベルを決定するが、上記(1)及び(2)の手順で暫定
パワーレベル及びルックアップテーブルは既に決められ
ているにもかかわらず最終的な記録パワーレベル調整を
行うのは、ランダムパターンにおける最適記録条件を見
出すためである。上記(2)の手順でルックアップテー
ブルは既に更新されているので、ランダムパターンは十
分ジッタが低減されており、ランダムパターンの再生ジ
ッタは記録パワーレベルを決めるための有効なすべとな
る。具体的なパワーレベル決定手順には種々の方法があ
り、情報記録装置の都合で任意に決めればよいが、ここ
ではそのうちの一例を示す。Peak Powerを暫定Peak Pow
erとしBias Power 1を変化させてランダムパターンを記
録したのちこれを再生して、再生ジッタを測定する。再
生ジッタが最小となるバイアスパワーレベルを最適Bias
Power 1とする。又は、再生ジッタの値が13%を横切
る2点の真中の点におけるバイアスパワーレベルを最適
Bias Power 1とする。その後、Bias Power 1を最適 Bia
s Power 1としPeak Powerを変化させながらランダムパ
ターンを記録したのちこれを再生して、再生ジッタを測
定する。再生ジッタの値が13%となった記録パワーレ
ベルの1.2倍の記録パワーレベルを最適Peak Powerと
する。必要に応じてBias Power及びPeak Powerの設定を
繰り返す。ここで重要なのは、パワーレベルの最適化の
順序であり、前述と同様の必要性から、Bias Power 1を
最適化したのちにPeak Powerを設定することが重要であ
る。ここで、「Bias Power 1の最適化」と称したが、Bi
as Power 2及びBias Power 3は、Bias Power 1との比を
一定に保ちながら、Bias Power 1の変化に則して変化さ
せられる。
【0092】次に、本発明の第2の実施態様による情報
記録装置について説明する。本実施態様による情報記録
装置の構成は、図2に示した本発明の第1の実施態様に
よる情報記録装置の構成と同様である。したがって、本
実施態様による情報記録装置の動作について、図2を参
照して以下に説明する。
【0093】情報書き込みの必要性が発生した場合又は
情報書き込みが発生する以前に、情報書き込みをする際
のエネルギービームのパワーレベルを最適化したり、パ
ワーレベル値をアップデートしたりすることがある。ま
た、書き込みをする際の前エッジタイミング補正用ルッ
クアップテーブルや後ろエッジ補正用ルックアップテー
ブルを最適化したり、テーブル値をアップデートしたり
することがある。このような場合、システムコントロー
ラ150は、信号処理回路154に適当な記録パターン
を送り、記録媒体100上に記録マーク列を形成する。
その後、この記録マーク列が再生される。再生信号は、
アンプ152で再生信号レベルを測定され、その測定値
はシステムコントローラ150に送られる。また、再生
信号は、スライサ170で2値化されたのち、時間間隔
測定回路171に送られる。時間間隔測定回路171
は、再生信号の揺らぎ(ジッタ)を測定し、その測定結
果をシステムコントローラ150に送る。システムコン
トローラ150は、アンプ152における再生信号レベ
ルの測定結果及び時間間隔測定回路171におけるジッ
タの測定結果に基づいて、図3,4A−4Cの説明で述
べた手順に従って記録パワーレベルを変化させる。その
後、システムコントローラ150は、信号処理回路15
4に前記適当な記録パターンを再度送り、記録媒体10
0上に記録マーク列を新しい記録パワーレベルを用いて
形成する。このように再生信号レベル及び再生ジッタの
測定とこれらの測定結果に基づく記録パワーレベルの更
新とを必要回数だけ繰り返すことにより、与えられた記
憶媒体100に対する最適な書き込みの記録パワーレベ
ルを必要なときに決定することができる。
【0094】また、システムコントローラ150は、信
号処理回路154に適当な記録パターンを送り、記録媒
体100上に記録マーク列を形成する。その後、この記
録マーク列が再生される。再生信号は、スライサ170
で2値化されたのち、時間間隔測定回路171に送られ
る。時間間隔測定回路171は、再生信号の揺らぎ(ジ
ッタ)を測定し、その測定結果をシステムコントローラ
150に送る。得られたジッタが不充分な場合には、シ
ステムコントローラ150は、図1,3,4A−4Cの
説明で述べた手順に従って、前エッジ及び後ろエッジ用
のタイミング補正用ルックアップテーブルの値を変化さ
せる。その後、システムコントローラ150は、信号処
理回路154に前記適当な記録パターンを再度送り、記
録媒体100上に記録マーク列を新しい前エッジ及び後
ろエッジのタイミングを用いて形成する。このように再
生ジッタ及び信号エッジシフトの測定とこれらの測定結
果に基づく前エッジ及び後ろエッジ用のタイミング補正
用ルックアップテーブルの補償値の更新とを繰り返すこ
とにより、与えられた記憶媒体100に対する最適な書
き込みのルックアップテーブルを必要なときに決定する
ことができる。
【0095】以上述べたように、本発明により、経時変
化、温度変化及びその他により情報記録装置の記録特性
が変動しても、簡単な手順により常に精度の高い記録パ
ワーレベル及び記録補償用のルックアップテーブルを得
ることができ、常に安定して情報を記録することができ
るという効果が得られる。
【0096】(第3の実施態様)次に、本発明の第3の
実施態様による情報記録方法について説明する。まず、
記録媒体に記録すべきマーク列について図5A,5Bを
参照して説明する。
【0097】図5Aは、記録媒体上に記録された記録媒
体の第2の状態(以下、「マーク」と称する。)及び第
1の状態(以下、「スペース」と称する。)を示してい
る。マーク及びスペースを記録する際に基準周波数で動
作するクロック(記録タイミング発生クロック)の周期
をTとし、記録媒体とエネルギービームとの相対速度を
vとする。小記録パターンA(第1の小記録パターン)
は、長さavTのマーク(第1のマーク)と、第1のマ
ークに引き続く長さivTのスペース(第1のスペー
ス)と、第1のスペースに引き続く長さmvTのマーク
(第2のマーク)と、第2のマークに引き続く長さjv
Tのスペース(第2のスペース)と、第2のスペースに
引き続く長さbvTのマーク(第3のマーク)とからな
る。小記録パターンB(第2の小記録パターン)は、長
さC1vTのスペースから始まり、長さC2vTのマーク
が続き、長さC3vTのスペースが続き、長さC4vTの
マークが続き、長さC5vTのスペースで終了するもの
である。すなわち、小記録パターンBは、第1の状態
(スペース)で始まり第1の状態(スペース)で終了す
る、第1の状態(スペース)及び第2の状態(マーク)
が有限回だけ交互に現れる状態のものである。小記録パ
ターンAとそれに引き続く小記録パターンBとが基本記
録パターンを形成する。ここで、マーク及びスペースの
長さを表わすパラメータであるa,i,m,j,b及び
1〜C5はすべて、自然数(正の整数)である。
【0098】基本記録パターンに含まれるマークの長さ
パラメータのすべてを算術加算して得た加算値から基本
記録パターンに含まれるスペースの長さのパラメータの
すべてを算術加算して得た加算値を減じた値は、「Digi
tal Sum Value(DSV)」と呼ばれる。基本記録パタ
ーンのDSVがゼロとなるようにマーク及びスペースの
長さを調整することにより、マーク列の再生信号の品位
が向上する。
【0099】記録パターンは、基本記録パターンが繰り
返し現れる状態であり、その一例について図5Bを参照
して説明する。記録パターンA1(第1の記録パター
ン)は複数の基本記録パターンからなり、各基本記録パ
ターンのパラメータjの値はさまざまな値となっている
(図5Bでは、jがj1からjhまで変化しているものを
示している)。パラメータjの値は、下限値及び上限値
を設けて、ランダムな順番で変化させてよい。記録パタ
ーンB1(第2の記録パターン)も複数の基本記録パタ
ーンからなるが、各基本記録パターンのパラメータiの
値がさまざまな値となっている(図5Bでは、iがi1
からikまで変化しているものを示している)。パラメ
ータiの値も、下限値及び上限値を設けて、ランダムな
順番で変化させてよい。
【0100】次に、図6A,6Bを参照して、図5A,
5Bに示した記録パターンA1及び記録パターンB1を
記録し、それらを再生したときの再生信号及びその処理
方法について説明する。なお、説明の都合上、記録媒体
に対するエネルギービームの相対的な移動方向を紙面左
から紙面右への方向とする。また、マークにおいて、エ
ネルギービームの移動方向と逆方向のマーク境界を「前
エッジ」と称し、エネルギービームの移動方向のマーク
境界を「後ろエッジ」と称する。
【0101】図6Aは、図5Bに示した記録パターンA
1の一部とそれに対応する再生信号とを示している。再
生信号が紙面上側から紙面下側にスライスレベルを横切
る位置が、再生信号における前エッジを示している。再
生信号を用いて長さavTのマーク(第1のマーク)の
前エッジから長さmvTのマーク(第2のマーク)の前
エッジまでの時間間隔を時間間隔測定器で測定した結果
を測定時間T1とする。この測定時間T1が時間間隔(a
+i)Tと一致しないことは、長さmvTのマーク(第
2のマーク)の前エッジが適正な位置に存在しないこと
を示している。このようにして、長さmvTのマーク
(第2のマーク)の前エッジの位置を再生信号から測定
することができる。
【0102】ここで重要なことは、長さmvTのマーク
(第2のマーク)に引き続く長さjvTのスペース(第
2のスペース)の長さが種々に変化していることであ
る。長さbvTのマーク(第3のマーク)を記録する際
のエネルギービームの照射が長さmvTのマーク(第2
のマーク)の前エッジ位置の変動を引き起こす恐れがあ
る。また、この変動量は長さjvTのスペース(第2の
スペース)の長さの関数ともなっている。そこで、長さ
jvTのスペース(第2のスペース)の長さを種々に変
化させて、この変動量を平均化する。これにより、長さ
bvTのマーク(第3のマーク)により長さmvTのマ
ーク(第2のマーク)の前エッジ位置が変動させられて
も、平均的な前エッジ位置を測定することで、信頼性の
高いマークエッジ位置の測定ができるという効果が得ら
れる。
【0103】図6Bは、図5Bに示した記録パターンB
1の一部とそれに対応する再生信号とを示している。再
生信号を用いて長さmvTのマーク(第2のマーク)の
後ろエッジから長さbvTのマーク(第3のマーク)の
後ろエッジまでの時間間隔を時間間隔測定器で測定した
結果を測定時間T2とする。この測定時間T2が時間間隔
(j+b)Tと一致しないことは、長さmvTのマーク
(第2のマーク)の後ろエッジが適正な位置に存在しな
いことを示している。このようにして、長さmvTのマ
ーク(第2のマーク)の後ろエッジの位置を再生信号か
ら測定することができる。
【0104】ここで重要なことは、長さmvTのマーク
(第2のマーク)に先行する長さivTのスペース(第
1のスペース)の長さが種々に変化していることであ
る。長さavTのマーク(第1のマーク)を記録する際
のエネルギービームの照射が長さmvTのマーク(第2
のマーク)の後ろエッジ位置の変動を引き起こす恐れが
ある。また、この変動量は長さivTのスペース(第1
のスペース)の長さの関数ともなっている。そこで、長
さivTのスペース(第1のスペース)の長さを種々に
変化させて、この変動量を平均化する。これにより、長
さavTのマーク(第1のマーク)により長さmvTの
マーク(第2のマーク)の後ろエッジ位置が変動させら
れても、平均的な後ろエッジ位置を測定することで、信
頼性の高いマークエッジ位置の測定ができるという効果
が得られる。
【0105】次に、図1を参照して、マーク及びスペー
スを形成するときのエネルギービームの照射の具体例を
示し、任意のマークの前エッジ及び後ろエッジを精度良
く制御する方法について述べる。
【0106】本発明の第1の実施態様による情報記録方
法において説明したように、TSFP及びTELPをNRZI
信号の前後の組み合わせに応じて変化させることによ
り、マークエッジ位置を常に精度良く制御することがで
きる。しかしながら、マークエッジ位置を所定の場所に
もって行くためには、現在のマークエッジ位置の精度良
い把握が不可欠である。そこで、図5A,5Bで説明し
た記録パターンを用いて、図6A,6Bで説明したエッ
ジ位置測定方法で精度の高いエッジ位置測定を行う。こ
のエッジ位置測定結果に基づいてTSFP及びTELPのルッ
クアップテーブルを形成したり補正したりすることで、
エッジ位置がすべて所定の位置に揃った信頼性の高い記
録ができるという効果が得られる。
【0107】より具体的に説明すると、前エッジのルッ
クアップテーブルの一つのエレメントの値(例えば、当
該マーク(第2のマーク)の長さがMvT(Mは自然
数)で、先行するスペース(第1のスペース)の長さが
IvT(Iは自然数)の場合のルックアップテーブルの
エレメントの値)を調べたい場合には、図5Aに示した
小記録パターンAのパラメータiの値をIとするととも
にパラメータmの値をMとした基本記録パターンを用い
て図5Bに示した記録パターンA1を作成して、これを
記録媒体に記録する。その後、図6Aで説明した手法で
長さavTのマーク(第1のマーク)の前エッジから長
さMvTのマーク(第2のマーク)の前エッジまでの再
生信号の時間間隔(測定時間T1)を測定する。測定時
間T1が時間間隔(a+I)Tより長い場合には、長さ
MvTのマーク(第2のマーク)の前エッジが所定位置
より後ろ寄りにあるので、ルックアップテーブルのエレ
メントの数値を小さくする。すなわち、図1に示したT
SFPの値を小さくして、先頭パルスがより早いタイミン
グで開始するように調整する。一方、測定時間T1が時
間間隔(a+I)Tより短い場合には、長さMvTのマ
ーク(第2のマーク)の前エッジが所定位置より前寄り
にあるので、ルックアップテーブルのエレメントの数値
を大きくする。すなわち、図1に示したTSFPの値を大
きくして、先頭パルスがより遅いタイミングで開始する
ように調整する。このような調整により、当該マーク
(第2のマーク)の前エッジ位置を所定の位置にもって
くることができる。このような調整をMの値及びIの値
を変えながら前エッジの関するルックアップテーブルの
すべてのエレメントに対して行うことで、どのようなN
RZI信号の組み合わせに対しても、常に安定して前エ
ッジを所定の位置に位置決めできるという効果が得られ
る。その結果、情報記憶の信頼性を向上させることがで
きる。
【0108】別の例では、後ろエッジのルックアップテ
ーブルの一つのエレメントの値(例えば、当該マーク
(第2のマーク)の長さがMvT(Mは自然数)で、後
続のスペース(第2のスペース)の長さがJvT(Jは
自然数)の場合のルックアップテーブルのエレメントの
値)を調べたい場合には、図5Aに示した小記録パター
ンAのパラメータjの値をJとするとともにパラメータ
mの値をMとした基本記録パターンを用いて図5Bに示
した記録パターンB1を作成して、これを記録媒体に記
録する。その後、図6Bで説明した手法で長さMvTの
マーク(第2のマーク)の後ろエッジから長さbvTの
マーク(第3のマーク)の後ろエッジまでの再生信号の
時間間隔(測定時間T2)を測定し、測定時間T2が時間
間隔(b+J)Tより長い場合には、長さMvTのマー
ク(第2のマーク)の後ろエッジが所定位置より前寄り
にあるので、ルックアップテーブルのエレメントの数値
を大きくする。すなわち、図1に示したTELPの値を大
きくして、最終パルスがより遅いタイミングで終了する
ように調整する。一方、測定時間T2が時間間隔(b+
J)Tより短い場合には、長さMvTのマーク(第2の
マーク)の後ろエッジが所定位置より後ろ寄りにあるの
で、ルックアップテーブルのエレメントの数値を小さく
する。すなわち、図1に示したTELPの値を小さくし
て、最終パルスがより早いタイミングで終了するように
調整する。このような調整により、当該マーク(第2の
マーク)の後ろエッジ位置を所定の位置にもってくるこ
とができる。このような調整をMの値及びJの値を変え
ながら後ろエッジに関するルックアップテーブルのすべ
てのエレメントに対して行うことで、どのようなNRZ
I信号の組み合わせに対しても、常に安定して後ろエッ
ジを所定の位置に位置決めできるという効果が得られ
る。その結果、情報記憶の信頼性を向上させることがで
きる。
【0109】次に、本発明の第3の実施態様による情報
記録装置について説明する。本実施態様による情報記録
装置の構成は、図2に示した本発明の第1の実施態様に
よる情報記録装置の構成と同様である。したがって、本
実施態様による情報記録装置の動作について、図2を参
照して以下に説明する。
【0110】情報書き込みの必要性が発生した場合又は
情報書き込みが発生する以前に、情報書き込みをする際
の前エッジ及び後ろエッジの制御用のルックアップテー
ブルを最適化したりアップデートしたりすることがあ
る。このような場合、システムコントローラ150は、
信号処理回路154に図5Bに示した記録パターンA1
又は記録パターンB1を送り、記録媒体100上に図5
A,5Bで説明した記録マーク列を形成する。その後、
この記録マーク列が再生される。再生信号は、スライサ
170で2値化されたのち、時間間隔測定回路171に
送られる。時間間隔測定回路171は、図6A,6Bで
説明した時間間隔(測定時間T1)及び時間間隔(測定
時間T2)を測定し、その測定結果をシステムコントロ
ーラ150に送る。システムコントローラ150は、受
け取った測定時間T1及び測定時間T2に基づいて上述し
た手順に従ってルックアップテーブルを更新する。その
後、システムコントローラ150は、信号処理回路15
4に記録パターンA1又は記録パターンB1を再度送
り、更新されたルックアップテーブルを用いて記録媒体
100上に記録マーク列を形成する。
【0111】このように測定時間T1及び測定時間T2
測定とこの測定結果に基づくルックアップテーブルの更
新とを必要回数だけ繰り返すことにより、与えられた記
憶媒体100に対する最適書き込みのルックアップテー
ブルを必要なときに作成することができ、常に安定して
信頼性良く情報を記録媒体100書き込むことができる
という効果が得られる。
【0112】なお、時間間隔測定回路171としては、
タイムインターバルアナライザの機能を有する回路が一
例として考えられ得る。また、別の一例として、図6A
で説明した測定時間T1の測定には、マークの前エッジ
間隔を常にモニターし、隣接する前エッジ間隔が(a+
i−0.5)Tから(a+i)Tの範囲にある回数をカ
ウントする第1のカウンターと、隣接する前エッジ間隔
が(a+i)Tから(a+i+0.5)Tの範囲にある
回数をカウントする第2のカウンターとを設け、第1の
カウンターの頻度と第2のカウンターの頻度との差を用
いて、時間間隔T1が所定の時間(a+i)Tより長い
か短いかを判断してもよい。すなわち、第1のカウンタ
ーの頻度が第2のカウンターの頻度より高ければ、測定
時間T1は所定時間(a+i)Tより短く、一方、第2
のカウンターの頻度が第1のカウンターの頻度より高け
れば、測定時間T1は所定時間(a+i)Tより長いと
判断してよい。また、図6Bで説明した測定時間T2
測定には、マークの後ろエッジ間隔を常にモニターし、
隣接する後ろエッジ間隔が(b+j-0.5)Tから
(b+j)Tの範囲にある回数をカウントする第3のカ
ウンターと、隣接する前エッジ間隔が(b+j)Tから
(b+j+0.5)Tの範囲にある回数をカウントする
第4のカウンターとを設け、第3のカウンターの頻度と
第4のカウンターの頻度との差を用いて、測定時間T2
が所定の時間(b+j)Tより長いか短いかを判断して
もよい。すなわち、第3のカウンターの頻度が第4のカ
ウンターの頻度より高ければ、測定時間T2は所定時間
(b+j)Tより短く、一方、第4のカウンターの頻度
が第3のカウンターの頻度より高ければ、測定時間T2
は所定時間(b+j)Tより長いと判断してよい。この
ようなカウンターの頻度比較による時間測定は、タイム
インターバルアナライザの構成よりも簡素化することが
でき、結果的に簡素であるが故に信頼性が高いという効
果が得られる。
【0113】次に、DVD−RAMを例に取り、記録マ
ーク列の具体例について説明する。記録マーク列として
は、DSVがゼロであることが望ましく、また、測定し
ようとしているマークエッジ間隔に不要なマークエッジ
間隔が混入しないことが望ましい。具体的な記録マーク
列の一例として、図7A,7Bに示す記録マーク列が考
えられる。図7A,7Bに示した基本記録パターンの2
つの具体例では、パラメータi,パラメータm及びパラ
メータjが3以上で6以下の整数であることを想定して
いる。このような基本記録パターンを用いて図5Bに示
した記録パターンA1又は記録パターンB1を形成する
ことで、DSVをゼロとするとともに、測定しようとし
ているマークエッジ間隔に不要なマークエッジ間隔が重
畳することなく、精度良くマークエッジ位置測定が行え
るという効果が得られる。
【0114】次に、DVD−RAMを例に取り、図5B
に示した記録パターンA1及び記録パターンB1を混在
させた例について説明する。この場合、基本記録パター
ンが図7Aに示したものである記録パターン又は基本記
録パターンが図7Bに示したものである記録パターンを
用いることが前提となる。すなわち、図7Bの基本記録
パターンを用い、パラメータmを固定してパラメータi
とパラメータjとを種々に変化させて作った基本記録パ
ターンを接続して、記録パターンCを形成する。ただ
し、記録パターンC中の基本記録パターンには、パラメ
ータi及びパラメータjが3以上で6以下の条件で、す
べてのパラメータiとパラメータjとの組み合わせが存
在しているものとする。
【0115】このように形成された記録マーク列の具体
例を図8に示す。この具体例はm=6の場合に則したも
のである。四角枠内に書かれた数字はマークの長さのパ
ラメータを示し、実際のマークの長さは四角枠内に書か
れた数字にvTを乗じた長さとなる。また、四角枠外に
書かれた数字はスペースの長さのパラメータを示し、実
際のスペースの長さは四角枠外に書かれた数字にvTを
乗じた長さとなる。マーク・スペース列は長いため、折
り畳んで表示されている。図の左上のマークから開始
し、以降順次右側へとスペース,マーク及びスペースの
順番でマーク・スペース列が示されている。図示一番右
側のスペースの次には、一行下の図示一番左側のマーク
が接続される。図示最下行の一番右側のスペースが記録
パターンCの最後である。この記録パターンを必要回数
だけ繰り返して記録し、これを再生する。
【0116】前エッジ間隔が測定される。前エッジ間隔
が13Tの近傍となるエッジ位置は、先行するスペース
の長さが3Tの場合の長さ6Tのマークの前エッジ位置
となる。また、前エッジ間隔が14Tの近傍となるエッ
ジ位置は、先行するスペースの長さが4Tの場合の長さ
6Tのマークの前エッジ位置となる。また、前エッジ間
隔が15Tの近傍となるエッジ位置は、先行するスペー
スの長さが5Tの場合の長さ6Tのマークの前エッジ位
置となる。また、前エッジ間隔が16Tの近傍となるエ
ッジ位置は、先行するスペースの長さが6Tの場合の長
さ6Tのマークの前エッジ位置となる。
【0117】後ろエッジ間隔も測定される。後ろエッジ
間隔が13Tの近傍となるエッジ位置は、後続のスペー
スの長さが3Tの場合の長さ6Tのマークの後ろエッジ
位置となる。また、後ろエッジ間隔が14Tの近傍とな
るエッジ位置は、後続のスペースの長さが4Tの場合の
長さ6Tのマークの後ろエッジ位置となる。また、後ろ
エッジ間隔が15Tの近傍となるエッジ位置は、後続の
スペースの長さが5Tの場合の長さ6Tのマークの後ろ
エッジ位置となる。また、後ろエッジ間隔が16Tの近
傍となるエッジ位置は、後続のスペースの長さが6Tの
場合の長さ6Tのマークの後ろエッジ位置となる。
【0118】以上のように、図7A,7Bに示したマー
ク及びスペース列を用いることにより、同じ記録パター
ンCの繰り返しで、マークの前エッジ及び後ろエッジが
同時に測定できる。また、DSVがゼロであり、与えら
れたマーク長に対して先行スペース及び後続スペースの
種々の組み合わせに対するエッジ位置を一時に測定でき
て、簡便で精度良くエッジ位置を測定できるという効果
が得られる。
【0119】m=5に則した記録マーク列を図9に示
す。マーク及びスペースの配列の仕方は図8と同様であ
る。この記録パターンを必要回数だけ繰り返して記録
し、これを再生する。
【0120】前エッジ間隔が測定される。前エッジ間隔
が13Tの近傍となるエッジ位置は、先行するスペース
の長さが3Tの場合の長さ5Tのマークの前エッジ位置
となる。また、前エッジ間隔が14Tの近傍となるエッ
ジ位置は、先行するスペースの長さが4Tの場合の長さ
5Tのマークの前エッジ位置となる。また、前エッジ間
隔が15Tの近傍となるエッジ位置は、先行するスペー
スの長さが5Tの場合の長さ5Tのマークの前エッジ位
置となる。また、前エッジ間隔が16Tの近傍となるエ
ッジ位置は、先行するスペースの長さが6Tの場合の長
さ5Tのマークの前エッジ位置となる。
【0121】後ろエッジ間隔も測定される。後ろエッジ
間隔が13Tの近傍となるエッジ位置は、後続のスペー
スの長さが3Tの場合の長さ5Tのマークの後ろエッジ
位置となる。また、後ろエッジ間隔が14Tの近傍とな
るエッジ位置は、後続のスペースの長さが4Tの場合の
長さ5Tのマークの後ろエッジ位置となる。また、後ろ
エッジ間隔が15Tの近傍となるエッジ位置は、後続の
スペースの長さが5Tの場合の長さ5Tのマークの後ろ
エッジ位置となる。また、後ろエッジ間隔が16Tの近
傍となるエッジ位置は、後続のスペースの長さが6Tの
場合の長さ5Tのマークの後ろエッジ位置となる。
【0122】m=4に則した記録マーク列を図10に示
す。マーク及びスペースの配列の仕方は図8と同様であ
る。この記録パターンを必要回数だけ繰り返して記録
し、これを再生する。
【0123】前エッジ間隔が測定される。前エッジ間隔
が13Tの近傍となるエッジ位置は、先行するスペース
の長さが3Tの場合の長さ4Tのマークの前エッジ位置
となる。また、前エッジ間隔が14Tの近傍となるエッ
ジ位置は、先行するスペースの長さが4Tの場合の長さ
4Tのマークの前エッジ位置となる。また、前エッジ間
隔が15Tの近傍となるエッジ位置は、先行するスペー
スの長さが5Tの場合の長さ4Tのマークの前エッジ位
置となる。また、前エッジ間隔が16Tの近傍となるエ
ッジ位置は、先行するスペースの長さが6Tの場合の長
さ4Tのマークの前エッジ位置となる。
【0124】後ろエッジ間隔も測定される。後ろエッジ
間隔が13Tの近傍となるエッジ位置は、後続のスペー
スの長さが3Tの場合の長さ4Tのマークの後ろエッジ
位置となる。また、後ろエッジ間隔が14Tの近傍とな
るエッジ位置は、後続のスペースの長さが4Tの場合の
長さ4Tのマークの後ろエッジ位置となる。また、後ろ
エッジ間隔が15Tの近傍となるエッジ位置は、後続の
スペースの長さが5Tの場合の長さ4Tのマークの後ろ
エッジ位置となる。また、後ろエッジ間隔が16Tの近
傍となるエッジ位置は、後続のスペースの長さが6Tの
場合の長さ4Tのマークの後ろエッジ位置となる。
【0125】m=3に則した記録マーク列を図11に示
す。マーク及びスペースの配列の仕方は図8と同様であ
る。この記録パターンを必要回数だけ繰り返して記録
し、これを再生する。
【0126】前エッジ間隔が測定される。前エッジ間隔
が13Tの近傍となるエッジ位置は、先行するスペース
の長さが3Tの場合の長さ3Tのマークの前エッジ位置
となる。また、前エッジ間隔が14Tの近傍となるエッ
ジ位置は、先行するスペースの長さが4Tの場合の長さ
3Tのマークの前エッジ位置となる。また、前エッジ間
隔が15Tの近傍となるエッジ位置は、先行するスペー
スの長さが5Tの場合の長さ3Tのマークの前エッジ位
置となる。また、前エッジ間隔が16Tの近傍となるエ
ッジ位置は、先行するスペースの長さが6Tの場合の長
さ3Tのマークの前エッジ位置となる。
【0127】後ろエッジ間隔も測定される。後ろエッジ
間隔が13Tの近傍となるエッジ位置は、後続のスペー
スの長さが3Tの場合の長さ3Tのマークの後ろエッジ
位置となる。また、後ろエッジ間隔が14Tの近傍とな
るエッジ位置は、後続のスペースの長さが4Tの場合の
長さ3Tのマークの後ろエッジ位置となる。また、後ろ
エッジ間隔が15Tの近傍となるエッジ位置は、後続の
スペースの長さが5Tの場合の長さ3Tのマークの後ろ
エッジ位置となる。また、後ろエッジ間隔が16Tの近
傍となるエッジ位置は、後続のスペースの長さが6Tの
場合の長さ3Tのマークの後ろエッジ位置となる。
【0128】図8−11を参照して説明した記録パター
ンは、mの値が異なるにもかかわらず、先行するスペー
スの長さ及び後続のスペースの長さが3Tの場合はエッ
ジ間隔13Tの測定を常に行い、先行するスペースの長
さ及び後続のスペースの長さが4Tの場合はエッジ間隔
14Tの測定を常に行い、先行するスペースの長さ及び
後続のスペースの長さが5Tの場合はエッジ間隔15T
の測定を常に行い、先行するスペースの長さ及び後続の
スペースの長さが6Tの場合はエッジ間隔16Tの測定
を常に行う。すなわち、mに依存せず常に同じエッジ間
隔を測定すればよいので、測定が簡便となり、簡単で精
度の高いエッジ位置検出を行うことができるという効果
が得られる。
【0129】次に、図8−11に示した記録パターンを
用いて簡素な回路系でエッジ位置を評価する処理方法に
ついて説明する。隣接する前エッジの間隔を監視し、前
エッジ間隔が長さ11.5Tから長さ12.5Tの時間
間隔に入る回数を数える第1のカウンタと、前エッジ間
隔が長さ12.5Tから長さ13.5Tの時間間隔に入
る回数を数える第2のカウンタと、前エッジ間隔が長さ
13.5Tから長さ14.5Tの時間間隔に入る回数を
数える第3のカウンタと、前エッジ間隔が長さ14.5
Tから長さ15.5Tの時間間隔に入る回数を数える第
4のカウンタと、前エッジ間隔が長さ15.5Tから長
さ16.5Tの時間間隔に入る回数を数える第5のカウ
ンタとを用いる。第1のカウンタの計数と第2のカウン
タの計数との差を用いて、先行するスペースの長さが3
Tの場合の前エッジ位置を推定する。第2のカウンタの
計数と第3のカウンタの計数との差を用いて、先行する
スペースの長さが4Tの場合の前エッジ位置を推定す
る。第3のカウンタと第4のカウンタの計数との差を用
いて、先行するスペースの長さが5Tの場合の前エッジ
位置を推定する。第4のカウンタの計数と第5のカウン
タの計数との差を用いて、先行するスペースの長さが6
Tの場合の前エッジ位置を推定する。
【0130】その後、隣接する後ろエッジの間隔を監視
し、前述した第1乃至第5のカウンタを用いてエッジ間
隔の測定を行う。第1のカウンタの計数と第2のカウン
タの計数との差を用いて、後続のスペースの長さが3T
の場合の後ろエッジ位置を推定する。また、第2のカウ
ンタの計数と第3のカウンタの計数との差を用いて、後
続のスペースの長さが4Tの場合の後ろエッジ位置を推
定する。第3のカウンタの計数と第4のカウンタの計数
との差を用いて、後続のスペースの長さが5Tの場合の
後ろエッジ位置を推定する。第4のカウンタの計数と第
5のカウンタの計数との差を用いて、後続のスペースの
長さが6Tの場合の後ろエッジ位置を推定する。
【0131】以上のような構成を採用することにより、
簡便なカウンタを5種類用意するだけで、すべてのNR
ZI信号の前後の組み合わせに対するマークエッジ位置
制御用のルックアップテーブルを精度良く決めることが
できるという効果が得られる。
【0132】なお、図8−11の説明では図7Bに示し
た基本記録パターンを用いたが、Fig,7Aに示した
基本記録パターンを用いて図8−11で説明したものと
同様にして記録マーク列を形成しても、同様な効果を得
ることができる。この場合、マーク及びスペースの合計
数が減って、記録パターンの生成が簡単になるという効
果も得られる。
【0133】
【発明の効果】本発明によれば、最短記録マーク長が記
録スポット半径以下となるような高密度記録の状況にお
いても、常に安定して記録マークエッジを所定の位置に
位置付けることが可能となり、常に安定して信頼性良く
情報を記録媒体に記録することができるという効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるエネルギービーム照射量の時間変
調方法(ライトストラテジ)の具体例を示す図。
【図2】本発明による情報記録装置のブロック図。
【図3】Peak Powerの値に対する再生信号振幅の実験結
果の一例を示す図。
【図4】図4(A)−図4(C)は、Bias Powerの値に
対する再生信号ジッタの実験結果の一例を示す図。
【図5】図5(A),5(B)は、記録媒体に記録すべ
きマーク列の説明図。
【図6】図6(A),図6(B)は、再生信号の説明
図。
【図7】図7(A),図7(B)は、基本記録パターン
の具体例を示す図。
【図8】記録パターンの具体例(当該マークの長さが6
vT)を示す図。
【図9】記録パターンの具体例(当該マークの長さが5
vT)を示す図。
【図10】記録パターンの具体例(当該マークの長さが
4vT)を示す図。
【図11】記録パターンの具体例(当該マークの長さが
3vT)を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 武志 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 峯邑 浩行 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 戸田 剛 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所デジタルメディア開 発本部内 (56)参考文献 特開 平3−185628(JP,A) 特開 平6−12674(JP,A) 特開 平8−203079(JP,A) 特開 平7−130030(JP,A) 特開2000−123369(JP,A) 特開 平8−7279(JP,A) 特開 平6−187640(JP,A) 特開 平6−150319(JP,A) 国際公開98/028735(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/00 - 7/013 G11B 7/125

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エネルギービームの第1のパワーレベルで
    第1の状態に、前記エネルギービームの前記第1のパワ
    ーレベルよりも高い第2のパワーレベルで第2の状態に
    することが可能な記録媒体を用い、前記エネルギービー
    ムと前記記録媒体とを相対的に移動させて前記エネルギ
    ービームを前記記録媒体に照射して前記第1の状態と前
    記第2の状態とを所定の長さ及び間隔で前記記録媒体上
    に形成することにより情報を前記記録媒体に記録する情
    報記録方法であって、 記録時の記録タイミング発生クロックの周期をTとし、
    前記エネルギービームと前記記録媒体との相対速度をv
    とした場合に、長さavTの前記第2の状態(第1のマ
    ーク)、前記第1のマークに引き続く長さivTの前記
    第1の状態(第1のスペース)、前記第1のスペースに
    引き続く長さmvTの前記第2の状態(第2のマー
    ク)、前記第2のマークに引き続く長さjvTの前記第
    1の状態(第2のスペース)及び前記第2のスペースに
    引き続く長さbvTの前記第2の状態(第3のマーク)
    の連続を第1の小記録パターンとし、 前記第1の状態から始まり第1の状態で終了する、第1
    の状態及び第2の状態が有限回だけ交互に現れる状態を
    第2の小記録パターンとし、 前記第1の小記録パターンに引き続いて前記第2の小記
    録パターンが現れる状態を基本記録パターンとし、前記
    基本記録パターンが繰り返し現れる状態を記録パターン
    とし、 パラメータa,パラメータi、パラメータm及びパラメ
    ータbを固定しながらパラメータjを種々に変化させた
    基本記録パターンからなる前記記録パターンを第1の記
    録パターンとし、ここで、前記パラメータa,i,m,
    、bは自然数であり、パラメータa、パラメータb、 前記パラメータj及び前
    記パラメータmを固定しながら前記パラメータiを種々
    に変化させた基本記録パターンからなる前記記録パター
    ンを第2の記録パターンとし、ここで、前記パラメータ
    bは自然数であり、 第1のエッジ位置測定方法と第2のエッジ位置測定方法
    との少なくとも一方を用い、 前記第1のエッジ位置測定方法が、前記第1の記録パタ
    ーンの読出し信号における前記第1のマークの前記第1
    のスペースと反対側のマークエッジ位置に相当する時刻
    から前記読出し信号における前記第2のマークと前記第
    1のスペースとの境界位置に相当する時刻までの時間間
    隔を(a+i)Tの時間間隔と比較することによって、
    前記第2のマークと前記第1のスペースとの境界の位置
    を推定し、 前記第2のエッジ位置測定方法が、前記第2の記録パタ
    ーンの読出し信号における前記第2のマークと前記第2
    のスペースとの境界位置に相当する時刻から前記読出し
    信号における前記第3のマークの前記第2のスペースと
    反対側のマークエッジ位置に相当する時刻までの時間間
    隔を(b+j)Tの時間間隔と比較することにより、前
    記第2のマークと前記第2のスペースとの境界の位置を
    推定する、情報記録方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の情報記録方法において、前
    記パラメータa=10及び前記パラメータb=10と
    し、前記パラメータi,j,mをそれぞれ3以上で6以
    下の自然数とし、前記第2の小記録パターンが、長さ
    (15−i)vTの前記第1の状態と、引き続く長さ9
    vTの前記第2の状態と、引き続く長さ(14+m−
    j)vTの前記第1の状態とからなる、情報記録方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の情報記録方法において、前
    記パラメータa=10及び前記パラメータb=10と
    し、前記パラメータi,j,mをそれぞれ3以上で6以
    下の自然数とし、前記第2の小記録パターンが、長さ
    (15−i)vTの前記第1の状態と、引き続く長さ9
    vTの前記第2の状態と、引き続く長さ(15−j)v
    Tの前記第1の状態と、引き続く長さ9vTの前記第2
    の状態と、引き続く長さ(8+m)vTの前記第1の状
    態とからなる、情報記録方法。
  4. 【請求項4】エネルギービームの第1のパワーレベルで
    第1の状態に、前記エネルギービームの前記第1のパワ
    ーレベルよりも高い第2のパワーレベルで第2の状態に
    することが可能な記録媒体を用い、前記エネルギービー
    ムと前記記録媒体とを相対的に移動させて前記エネルギ
    ービームを前記記録媒体に照射して前記第1の状態と前
    記第2の状態とを所定の長さ及び間隔で前記記録媒体上
    に形成することにより情報を前記記録媒体に記録する情
    報記録方法であって、 記録時の記録タイミング発生クロックの周期をTとし、
    前記エネルギービームと前記記録媒体との相対速度をv
    とした場合、長さavTの前記第2の状態(第1のマー
    ク)、前記第1のマークに引き続く長さivTの前記第
    1の状態(第1のスペース)、前記第1のスペースに引
    き続く長さmvTの前記第2の状態(第2のマーク)、
    前記第2のマークに引き続く長さjvTの前記第1の状
    態(第2のスペース)及び前記第2のスペースに引き続
    く長さbvTの前記第2の状態(第3のマーク)の連続
    を第1の小記録パターンとし、 前記第1の状態から始まり第1の状態で終了する、第1
    の状態と第2の状態が有限回だけ交互に現れる状態を第
    2の小記録パターンとし、 前記第1の小記録パターンに引き続いて前記第2の小記
    録パターンが現れる状態を基本記録パターンとし、前記
    基本記録パターンが繰り返し現れる状態を記録パターン
    とし、 パラメータa,パラメータi、パラメータm及びパラメ
    ータbを固定しながらパラメータjを種々に変化させた
    基本記録パターンからなる前記記録パターンを第1の記
    録パターンとし、ここで、前記パラメータa,i,m,
    、bは自然数であり、パラメータa、パラメータb、 前記パラメータj及び前
    記パラメータmを固定しながら前記パラメータiを種々
    に変化させた基本記録パターンからなる前記記録パター
    ンを第2の記録パターンとし、ここで、前記パラメータ
    bは自然数であり、 第1のエッジ位置測定方法と前記第2のエッジ位置測定
    方法との少なくとも一方を有し、 第1のタイミング調整方法と第2のタイミング調整方法
    との少なくとも一方を有し、 前記第1のエッジ位置測定方法が、前記第1の記録パタ
    ーンの読出し信号における前記第1のマークの前記第1
    のスペースと反対側のマークエッジ位置に相当する時刻
    から前記読出し信号における前記第2のマークと前記第
    1のスペースとの境界位置に相当する時刻までの時間間
    隔を(a+i)Tの時間間隔と比較することにより、前
    記第2のマークと前記第1のスペースとの境界の位置を
    推定し、 前記第2のエッジ位置測定方法が、前記第2の記録パタ
    ーンの読出し信号における前記第2のマークと前記第2
    のスペースとの境界位置に相当する時刻から前記読出し
    信号における前記第3のマークの前記第2のスペースと
    反対側のマークエッジ位置に相当する時刻までの時間間
    隔を(b+j)Tの時間間隔と比較することによって、
    前記第2のマークと前記第2のスペースとの境界の位置
    を推定し、 前記第1のタイミング調整方法が、前記記録媒体上に形
    成すべき前記第1の状態の長さと前記第2の状態の長さ
    との組み合わせに応じて前記エネルギービームを前記第
    2のパワーレベルに到達させるタイミングを変化させ、 前記第2のタイミング調整方法が、前記記録媒体上に形
    成すべき前記第2の状態の長さと前記第1の状態の長さ
    との組み合わせに応じて前記エネルギービームを前記第
    2のパワーレベルから別エネルギーレベルに推移させる
    タイミングを変化させる、情報記録方法。
  5. 【請求項5】請求項4記載の情報記録方法において、前
    記パラメータa=10及び前記パラメータb=10と
    し、前記パラメータi,j,mをそれぞれ3以上で6以
    下の自然数とし、前記第2の小記録パターンが、長さ
    (15−i)vTの前記第1の状態と、引き続く長さ9
    vTの前記第2の状態と、引き続く長さ(14+m−
    j)vTの前記第1の状態とからなる、情報記録方法。
  6. 【請求項6】請求項4記載の情報記録方法において、前
    記パラメータa=10及び前記パラメータb=10と
    し、前記パラメータi,j,mをそれぞれ3以上で6以
    下の自然数とし、前記第2の小記録パターンが、長さ
    (15−i)vTの前記第1の状態と、引き続く長さ9
    vTの前記第2の状態と、引き続く長さ(15−j)v
    Tの前記第1の状態と、引き続く長さ9vTの前記第2
    の状態と、引き続く長さ(8+m)vTの前記第1の状
    態とからなる、情報記録方法。
  7. 【請求項7】エネルギービームの第1のパワーレベルで
    第1の状態に、前記エネルギービームの前記第1のパワ
    ーレベルよりも高い第2のパワーレベルで第2の状態に
    することが可能な記録媒体を用い、前記エネルギービー
    ムと前記記録媒体とを相対的に移動させて前記エネルギ
    ービームを前記記録媒体に照射して前記第1の状態と前
    記第2の状態とを所定の長さ及び間隔で前記記録媒体上
    に形成することにより情報を前記記録媒体に記録する、
    情報記録方法であって、 記録時の記録タイミング発生クロックの周期をTとし、
    前記エネルギービームと前記記録媒体との相対速度をv
    とした場合、長さavTの前記第2の状態(第1のマー
    ク)、前記第1のマークに引き続く長さivTの前記第
    1の状態(第1のスペース)、前記第1のスペースに引
    き続く長さmvTの前記第2の状態(第2のマーク)、
    前記第2のマークに引き続く長さjvTの前記第1の状
    態(第2のスペース)及び前記第2のスペースに引き続
    く長さbvTの前記第2の状態(第3のマーク)の連続
    を第1の小記録パターンとし、 前記第1の状態から始まり第1の状態で終了する、第1
    の状態及び第2の状態が有限回だけ交互に現れる状態を
    第2の小記録パターンとし、 前記第1の小記録パターンに引き続いて前記第2の小記
    録パターンが現れる状態を基本記録パターンとし、前記
    基本記録パターンが繰り返し現れる状態を記録パターン
    とし、 パラメータa,パラメータi、パラメータm及びパラメ
    ータbを固定しながらパラメータjを種々に変化させた
    基本記録パターンからなる前記記録パターンを第1の記
    録パターンとし、ここで、前記パラメータa,i,m,
    、bは自然数であり、パラメータa、パラメータb、 前記パラメータj及び前
    記パラメータmを固定しながら前記パラメータiを種々
    に変化させた基本記録パターンからなる前記記録パター
    ンを第2の記録パターンとし、ここで、前記パラメータ
    bは自然数であり、 第1のエッジ位置測定方法と第2のエッジ位置測定方法
    との少なくとも一方を用い、 第1のタイミング調整方法と第2のタイミング調整方法
    との少なくとも一方を有し、 第1のタイミング補正方法と第2のタイミング補正方法
    との少なくとも一方を有し、 前記第1のエッジ位置測定方法が、前記第1の記録パタ
    ーンの読出し信号における前記第1のマークの前記第1
    のスペースと反対側のマークエッジ位置に相当する時刻
    から前記読出し信号における前記第2のマーク及び前記
    第1のスペースとの境界位置に相当する時刻までの時間
    間隔を(a+i)Tの時間間隔と比較することで、前記
    第2のマークと前記第1のスペースとの境界の位置を推
    定し、 前記第2のエッジ位置測定方法が、前記第2の記録パタ
    ーンの読出し信号における前記第2のマークと前記第2
    のスペースとの境界位置に相当する時刻から前記読出し
    信号における前記第3のマークの前記第2のスペースと
    反対側のマークエッジ位置に相当する時刻までの時間間
    隔を(b+j)Tの時間間隔と比較することで、前記第
    2のマークと前記第2のスペースとの境界の位置を推定
    し、 前記第1のタイミング調整方法が、前記記録媒体上に形
    成すべき前記第1の状態の長さと前記第2の状態の長さ
    との組み合わせに応じて前記エネルギービームを前記第
    2のパワーレベルに到達させるタイミングを変化させ、 前記第2のタイミング調整方法が、前記記録媒体上に形
    成すべき前記第2の状態の長さと前記第1の状態の長さ
    との組み合わせに応じて前記エネルギービームを前記第
    2のパワーレベルから別エネルギーレベルに推移させる
    タイミングを変化させ、 前記第1のタイミング補正方法が、前記第1のエッジ位
    置測定方法の結果に基づいて前記第1のタイミング調整
    方法におけるタイミングを調整し、 前記第2のタイミング補正方法が、前記第2のエッジ位
    置測定方法の結果に基づいて前記第2のタイミング調整
    方法におけるタイミングを調整する、情報記録方法。
  8. 【請求項8】請求項7記載の情報記録方法において、前
    記パラメータa=10及び前記パラメータb=10と
    し、前記パラメータi,j,mをそれぞれ3以上で6以
    下の自然数とし、前記第2の小記録パターンが、長さ
    (15−i)vTの前記第1の状態と、引き続く長さ9
    vTの前記第2の状態と、引き続く長さ(14+m−
    j)vTの前記第1の状態とからなる、情報記録方法。
  9. 【請求項9】請求項7記載の情報記録方法において、前
    記パラメータa=10及び前記パラメータb=10と
    し、前記パラメータi,j,mをそれぞれ3以上で6以
    下の自然数とし、前記第2の小記録パターンが、長さ
    (15−i)vTの前記第1の状態と、引き続く長さ9
    vTの前記第2の状態と、引き続く長さ(15−j)v
    Tの前記第1の状態と、引き続く長さ9vTの前記第2
    の状態と、引き続く長さ(8+m)vTの前記第1の状
    態とからなる、情報記録方法。
  10. 【請求項10】エネルギービームの第1のパワーレベル
    で第1の状態に、前記エネルギービームの前記第1のパ
    ワーレベルよりも高い第2のパワーレベルで第2の状態
    にすることが可能な記録媒体を用い、前記エネルギービ
    ームと前記記録媒体とを相対的に移動させて前記エネル
    ギービームを前記記録媒体に照射して前記第1の状態と
    前記第2の状態とを所定の長さ及び間隔で前記記録媒体
    上に形成することにより情報を前記記録媒体に記録する
    情報記録方法であって、 記録時の記録タイミング発生クロックの周期をTとし、
    前記エネルギービームと前記記録媒体との相対速度をv
    とした場合、長さavTの前記第2の状態(第1のマー
    ク)、前記第1のマークに引き続く長さivTの前記第
    1の状態(第1のスペース)、前記第1のスペースに引
    き続く長さmvTの前記第2の状態(第2のマーク)、
    前記第2のマークに引き続く長さjvTの前記第1の状
    態(第2のスペース)及び前記第2のスペースに引き続
    く長さbvTの前記第2の状態(第3のマーク)の連続
    を第1の小記録パターンとし、 前記第1の状態から始まり前記第1の状態で終了する、
    前記第1の状態及び前記第2の状態が有限回だけ交互に
    現れる状態を第2の小記録パターンとし、 前記第1の小記録パターンに引き続いて前記第2の小記
    録パターンが現れる状態を基本記録パターンとし、前記
    基本記録パターンが繰り返し現れる状態を記録パターン
    とし、 パラメータa,パラメータi、パラメータm及びパラメ
    ータbを固定しながらパラメータjを種々に変化させた
    前記基本記録パターンからなる前記記録パターンを第1
    の記録パターンとし、ここで、前記パラメータa,i,
    m,j、bは自然数であり、パラメータa、パラメータb、 前記パラメータj及び前
    記パラメータmを固定しながら前記パラメータiを種々
    に変化させた前記基本記録パターンからなる前記記録パ
    ターンを第2の記録パターンとし、ここで、前記パラメ
    ータbは自然数であり、 第1のエッジ位置測定方法と第2のエッジ位置測定方法
    との少なくとも一方を用い、 第1のタイミング調整方法と第2のタイミング調整方法
    との少なくとも一方を有し、 第1のタイミング補正方法と第2のタイミング補正方法
    との少なくとも一方を有し、 前記第1のエッジ位置測定方法が、前記第1の記録パタ
    ーンの読出し信号における前記第1のマークの前記第1
    のスペースと反対側のマークエッジ位置に相当する時刻
    から前記読出し信号における前記第2のマークと前記第
    1のスペースとの境界位置に相当する時刻までの時間間
    隔を(a+i)Tの時間間隔と比較することによって、
    前記第2のマークと前記第1のスペースとの境界の位置
    を推定し、 前記第2のエッジ位置測定方法が、前記第2の記録パタ
    ーンの読出し信号における前記第2のマークと前記第2
    のスペースとの境界位置に相当する時刻から前記読出し
    信号における前記第3のマークの前記第2のスペースと
    反対側のマークエッジ位置に相当する時刻までの時間間
    隔を(b+j)Tの時間間隔と比較することによって、
    前記第2のマークと前記第2のスペースとの境界の位置
    を推定し、 前記第1のタイミング調整方法が、前記記録媒体上に形
    成すべき前記第1の状態の長さと前記第2の状態の長さ
    との組み合わせに応じて前記エネルギービームを前記第
    2のパワーレベルに到達させるタイミングを変化させ、 前記第2のタイミング調整方法が、前記記録媒体上に形
    成すべき前記第2の状態の長さと前記第1の状態の長さ
    との組み合わせに応じて前記エネルギービームを前記第
    2のパワーレベルから別エネルギーレベルに推移させる
    タイミングを変化させ、 前記第1のタイミング補正方法が、前記第1の記録パタ
    ーンの読出し信号における前記第1のマークの前記第1
    のスペースと反対側のマークエッジ位置に相当する時刻
    から前記読出し信号における前記第2のマークと前記第
    1のスペースとの境界位置に相当する時刻までの時間間
    隔が(a+i)Tの時間間隔よりも長いという結論が前
    記第1のエッジ位置測定方法から得られた場合は、前記
    第1のタイミング調整方法を用いて長さiTの前記第1
    の状態に引き続いて長さmTの前記第2の状態を形成す
    る場合に限り、長さmTの前記第2の状態を形成する際
    の前記第2のパワーレベルに到達させるタイミングを早
    め、かつ、前記第1の記録パターンの読出し信号におけ
    る前記第1のマークの前記第1のスペースと反対側のマ
    ークエッジ位置に相当する時刻から前記読出し信号にお
    ける前記2のマークと前記第1のスペースとの境界位置
    に相当する時刻までの時間間隔が(a+i)Tの時間間
    隔よりも短いという結論が前記第1のエッジ位置測定方
    法から得られた場合は、前記第1のタイミング調整方法
    を用いて長さiTの前記第1の状態に引き続いて長さm
    Tの前記第2の状態を形成する場合に限り、長さmTの
    前記第2の状態を形成する際の前記第2のパワーレベル
    に到達させるタイミングを遅くし、 前記第2のタイミング補正方法が、前記第2の記録パタ
    ーンの読出し信号における前記第2のマークと前記第2
    のスペースとの境界位置に相当する時刻から前記読出し
    信号における前記第3のマークの前記第2のスペースと
    反対側のマークエッジ位置に相当する時刻までの時間間
    隔が(b+j)Tの時間間隔よりも長いという結論が前
    記第2のエッジ位置測定方法から得られた場合は、前記
    第2のタイミング調整方法を用いて長さmTの前記第2
    の状態に引き続いて長さjTの前記第1の状態を形成す
    る場合に限り、長さmTの前記第2の状態を形成する際
    の前記第2のパワーレベルから別エネルギーレベルに推
    移させるタイミングを遅らせ、かつ、前記第2の記録パ
    ターンの読出し信号における前記第2のマークと前記第
    2のスペースとの境界位置に相当する時刻から前記読出
    し信号における前記第3のマークの前記第2のスペース
    と反対側のマークエッジ位置に相当する時刻までの時間
    間隔が(b+j)Tの時間間隔よりも短いという結論が
    前記第2のエッジ位置測定方法から得られた場合は、前
    記第2のタイミング調整方法を用いて長さmTの前記第
    2の状態に引き続いて長さjTの前記第1の状態を形成
    する場合に限り、長さmTの前記第2の状態を形成する
    際の前記第2のパワーレベルから別エネルギーレベルに
    推移させるタイミングを早める、情報記録方法。
  11. 【請求項11】請求項10記載の情報記録方法におい
    て、前記パラメータa=10及び前記パラメータb=1
    0とし、前記パラメータi,j,mをそれぞれ3以上で
    6以下の自然数とし、前記第2の小記録パターンが、長
    さ(15−i)vTの前記第1の状態と、引き続く長さ
    9vTの前記第2の状態と、引き続く長さ(14+m−
    j)vTの前記第1の状態とからなる、情報記録方法。
  12. 【請求項12】請求項10記載の情報記録方法におい
    て、前記パラメータa=10及び前記パラメータb=1
    0とし、前記パラメータi,j,mをそれぞれ3以上で
    6以下の自然数とし、前記第2の小記録パターンが、長
    さ(15−i)vTの前記第1の状態と、引き続く長さ
    9vTの前記第2の状態と、引き続く長さ(15−j)
    vTの前記第1の状態と、引き続く長さ9vTの前記第
    2の状態と、引き続く長さ(8+m)vTの前記第1の
    状態とからなる、情報記録方法。
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