JP3445989B2 - 直流送電システム - Google Patents

直流送電システム

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JP3445989B2 JP22198397A JP22198397A JP3445989B2 JP 3445989 B2 JP3445989 B2 JP 3445989B2 JP 22198397 A JP22198397 A JP 22198397A JP 22198397 A JP22198397 A JP 22198397A JP 3445989 B2 JP3445989 B2 JP 3445989B2
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  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)
  • Direct Current Feeding And Distribution (AREA)
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  • Inverter Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、他励式変換器と自
励式変換器によってハイブリッド構成される直流送電シ
ステム及び自励式変換器によって構成される直流送電シ
ステムに係り、特に、絶縁の取り方及び直流送電線地絡
故障時の過電圧や過電流を抑制する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、サイリスタで構成される他励式変
換器は、交流を直流に変換(順変換)または直流を交流
に変換(逆変換)する電力変換器として適用されてき
た。構成が簡単であり、損失が少なく、故障時の電流保
護が容易である、という特長がある。しかし、サイリス
タは電流遮断を交流電圧の力を借りて行うため、交流系
統の影響を受け易く、適用個所には制約がある。一方、
GTO(ゲートターンオフサイリスタ)等の自己消弧素
子で構成される自励式変換器は、電流遮断能力を持って
いることから、電源のない系統にも電力を送電でき、ま
た、交流系統の電圧の大きさや波形歪の影響を受けるこ
となく、電力変換が行え、有効電力と無効電力を独立か
つ高速に制御できる特長を有するため、理想変換器とし
て直流送電に適用する検討が進められている。しかし、
実用化のためには大容量化、低損失化や特に低コスト化
の課題が残されている。このような状況を考えると、自
励式変換器の直流送電への普及ステップとして、従来の
他励式変換器が自励式変換器に完全にとって代わられる
のでなく、それぞれの変換器の特徴が活かせる使われ方
が進められるであろう。即ち、順変換器として他励式変
換器が使われ、逆変換器として交流系統の影響を受けに
くい自励式変換器が使われる直流送電システム(ハイブ
リッド直流送電システム)が考えられる。この場合、他
励式変換器は電流形、即ち電流を制御して変換器の電力
を指定の値に保つ運転が行われ、自励式変換器は電圧
形、即ち出力の交流電圧を制御して変換器の電力を指定
の値に保つ運転が行われる。また、さらに進むと、順変
換器と逆変換器に自励式変換器が使われる自励式の直流
送電システム(または、自励式の直流多端子送電システ
ム)が考えられる。ところで、順変換器と逆変換器が両
方共他励式変換器により構成される従来の直流送電シス
テムでは、システムの絶縁を合理的にするために、一般
に逆変換器の帰路線端を直接接地し、相手端は非接地と
する接地方式が取られている。因に、両端を直接接地ま
たは直流低抵抗で接地すると、常時直流電流が大地を介
して流れ、電食、腐食の問題が発生するためである。一
方、ハイブリッド直流送電システムにおいて、これと同
じ接地方式を採ると、直流送電線の地絡故障時に直流コ
ンデンサが短絡されることになるので、直流コンデンサ
からの大きな放電電流が流れ、また、電圧型の自励式変
換器にはGTOに並列にダイオードが接続されているの
で、地絡時にこれを介して交流系統から地絡点のインピ
ーダンスに応じて大きな電流が流れ込み、さらに、直流
送電線の地絡故障により直流コンデンサの電荷が放電す
ると、直流コンデンサの電圧が低下し、充電しないと、
自励式変換器は運転できないので、再起動のために直流
コンデンサを充電する必要があり、再起動に時間がかか
り、直流送電線地絡故障時の直流送電システムの電力回
復が遅れる、という問題がある。また、自励式の直流送
電システム(または、自励式の直流多端子送電システ
ム)についても、同様の問題を考慮する必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、直流
送電システムの絶縁設計の合理化を図ると共に、直流送
電線地絡故障時の地絡電流及び過電圧の発生を抑制し、
直流コンデンサの電圧低下による直流送電システムの再
起動時の電力回復遅れを極力早めることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、サイリスタによって構成される他励式変換器とGT
O(ゲートターンオフサイリスタ)等の自己消弧素子に
よつて構成される自励式変換器が組合されてハイブリッ
ド構成される直流送電システムにおいて、帰路線の接続
された他励式変換器の一端を直接接地または直流低抵抗
を介して接地し、自励式変換器の接続される帰路線を非
接地とし、または、複数の他励式変換器と自励式変換器
が直流回路に接続される場合に、他励式変換器の1つを
直接接地または低直流抵抗を介して接地し、残りの他励
式変換器端子及び自励式変換器端子を非接地とし、前記
他励式変換器によって有効電力が所定値になるように電
流を直流送電線に流し込み、前記自励式変換器によって
入力直流電圧を所定値にするように電力を交流系統へ吐
き出す。また、順、逆変換器がGTO(ゲートターンオ
フサイリスタ)等の自己消弧素子からなる自励式変換器
によつて構成される直流送電システムにおいて、自励式
変換器の接続される帰路線の非接地端をコンデンサまた
はコンデンサと抵抗からなるインピーダンスを介して接
地し、前記他励式変換器によって有効電力が所定値にな
るように電流を直流送電線に流し込み、前記自励式変換
器によって入力直流電圧を所定値にするように電力を交
流系統へ吐き出す。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
用いて説明する。なお、図面において同一符号は同じ対
象を示す。図1は、本発明の実施形態1に係るハイブリ
ッド直流送電システムを示す。図1において、11、1
2は交流系統、21、22は変換用変圧器、31はサイ
リスタにより構成される交流を直流に変換する他励式変
換器(順変換器)、32はGTO(ゲートターンオフサ
イリスタ)等の自己消弧素子により構成される直流を交
流に変換する自励式変換器(逆変換器)、41は直流リ
アクトル、51は直流コンデンサ、60は直流送電線を
示す。本実施形態では、ハイブリッド直流送電システム
において自励式変換器32ではなく、他励式変換器31
の帰路線側を直接接地し、自励式変換器32の帰路線側
は非接地とする。ここで、他励式変換器31の帰路線側
を直接接地する代わりに直流低抵抗を介して接地しても
よい。これにより、常時大地に直流電流を流すことな
く、また、直流送電線60の地絡故障時に地絡電流が発
生しても、他励式変換器31の帰路線側の一端の電圧を
上げることがなくなり、固定できる。そのため、絶縁を
下げることができ、合理的な絶縁設計が可能になる。ま
た、直流送電線60には一般にインピーダンスがあるの
で、自励式変換器32の帰路線側を非接地端とすること
によって、直流コンデンサ51が直流送電線60の地絡
故障によって直接短絡されることがなくなり、大きな故
障電流は抑制され、同時に、直流コンデンサ51の電圧
の低下を防止できる。
【0006】図2は、本発明の実施形態2を示す。図1
と異なるところは、自励式変換器32の帰路線側の非接
地端に、インピーダンスとして直列接続したコンデンサ
71と低い直流抵抗72を挿入する。ここで、インピー
ダンスとしてコンデンサ71のみを挿入してもよい。コ
ンデンサ71は、交流的に低いインピーダンスとして機
能するため、直流送電線故障時の過電圧の発生を抑える
ことができ、更に、低い直流抵抗72は、直流送電線6
0のインダクタンスと直流コンデンサ51及びコンデン
サ71との間に発生する振動を抑制するため、非接地端
の絶縁を下げることができ、絶縁設計の合理化が可能に
なる。
【0007】ここで、ハイブリッド直流送電システムと
して、複数の他励式変換器31と自励式変換器32が直
流送電線60に接続されて構成されるケースでは、他励
式変換器の1つを直接接地または低直流抵抗を介して接
地し、残りの他励式変換器端子を自励式変換器端子と同
様に非接地とする。また、残りの他励式変換器端子を自
励式変換器端子の非接地端と同様にコンデンサ51また
はコンデンサ51と低い直流抵抗72からなるインピー
ダンスを介して接地する。
【0008】図3は、本発明の実施形態3を示す。この
実施形態3は、図2の実施形態2にハイブリッド直流送
電システムの運転指令回路80、他励式変換器31の制
御回路81、自励式変換器32の制御回路82を構成す
る。
【0009】図4に、実施形態3によるハイブリッド直
流送電システムの運転制御動作を説明するために、各変
換器の有効電力Pと直流電圧Vdの関係を示す。(a)
は他励式変換器31、(b)は自励式変換器32の特性
を示す。(a)、(b)において、横軸は有効電力P、
縦軸は直流電圧Vdを表す。ここで、(a)の有効電力
Pは交流を直流に変換する場合の入力値(P1)を示
し、また、(b)の0より左側が有効電力Pの直流を交
流に変換する場合の出力値(P2)、0より右側が有効
電力Pの交流を直流に変換する場合の入力値(P2’)
を示す。順変換器として使用する他励式変換器31は電
流形であり、電流を制御して有効電力を指令値P1に保
つ。一方、逆変換器として使用する自励式変換器32は
一般に電圧形であり、出力の交流電圧を制御して変換器
出力の有効電力を指定値P2に保つ。一般に順変換器3
1と逆変換器32を安定に動作させるために、順変換器
31で有効電力Pを制御し、逆変換器32で直流送電シ
ステムの直流電圧Vdを一定に保つ制御を行う。即ち、
順変換器の他励式変換器31では有効電力Pが指定値P
1となるように、直流送電線60に電流を流し込み、直
流コンデンサ51を充電して直流電圧Vdを高める。逆
変換器の自励式変換器32では直流電圧Vdを一定にす
るように交流系統12への有効電力Pの出し入れを制御
し、直流電圧Vdが高くなった場合は交流系統12に電
力を吐き出し、低くなった場合は吐き出し量を少なくし
て直流コンデンサ51の電圧V2を一定に保つ動作をす
る。このようにして、順変換器31のP1から損失Pl
ossを引いた有効電力を逆変換器32は交流系統に吐
き出してバランスした運転が行える。各変換器の動作点
はそれぞれO1とO2となる。この順変換器31と逆変
換器32の間で常に安定な動作点を得るために、特願平
7−265144号公報に示されているように、電圧制
御を行う逆変換器32の電力指令値P2を電力制御を行
う順変換器31の電力指令値P1より電力マージンΔP
だけ大きな値に設定する。即ち、 P2=P1+ΔP (1) ただし、P2、P1、ΔP>0とする。このような安定
運転を可能とする電力指令値の調整と制御が運転指令回
路80、制御回路81、82で行われる。
【0010】次に、自励式変換器32を介した交流系統
12からの過大な地絡電流の流れ込みを防止するため
に、更に自励式変換器32と他励式変換器31に以下の
制御特性を持たせる。即ち、自励式変換器の制御回路8
2において、直流コンデンサ51の直流電圧VdがVc
2以下となったとき、変換器の電流を一定に保つ特性を
もたせる。即ち、図4(b)に示すように、直流電圧V
dの漸減と共に自励式変換器32の有効電力Pを漸減す
る垂下特性とする。同様に、他励式変換器の制御回路8
1においても、直流電圧がVc1以下となったとき、変
換器の電流を一定に保つ特性をもたせる。即ち、図4
(a)に示すように、直流電圧Vdの漸減と共に他励式
変換器31の有効電力Pを漸減する垂下特性とする。こ
れにより、直流送電線地絡故障が発生し、直流電圧Vd
が低下しても、変換器を流れる電流が一定に保たれるの
で、過大な地絡電流の流れ込みを防止し、過電流が流れ
て機器を破損することはなくなる。加えて、非接地端の
インピーダンス(コンデンサ71、直流抵抗72)の挿
入と直流送電線60のインピーダンスにより直流電圧V
dの低下が抑えられるので、自励式変換器32による電
流制御範囲に保つことができ、電流抑制効果が期待でき
る。また、直流電圧Vdの低下が抑えられるので、直流
コンデンサ51を充電する必要がなく、自励式変換器3
2の再起動時の電力の回復を早めることができる。
【0011】図5、図6に、制御回路81、82の具体
的な実現回路の一例を示す。図5は、他励式変換器の制
御回路81の詳細を示す。図5において、811は詳細
を後述するように他励式変換器31の出力電力を電力指
令値Ppに保つための電流指令値Ipを作成する電力制
御回路、812は変換器に流れる電流を電流指令値Ip
に保つための制御角指令値を作成する電流制御回路、8
13は変換器の直流電圧を電圧指令値Vpに保つための
制御角指令値を作成する電圧制御回路、814は他励式
変換器が逆変換器運転時に安定な転流動作を行わせるた
めの制御角指令値を作成する余裕角制御回路、815は
制御角指令値選択回路であり、この実施形態では電流制
御回路812の出力が選択される。816は選択された
制御角指令値に基づいて位相制御されたパルスを作成す
るパルス作成回路であり、作成されたパルスは他励式変
換器31に導かれる。ここで、電力制御回路811の動
作を説明する。電力制御回路811では運転指令回路8
0からの運転指令値として電力指令値Ppを受け取る。
Ppは不記であるが、直流電圧検出値で除算され、電流
指定値Ipが作成される。ここで、直流電圧検出値がV
c1より大きいときは、このIpが電流制御回路812
への指令値となる。しかし、これより低いときは、変換
器が許容できる前もって設定された電流指令値Ilim
1(図4(a)の垂下特性により定まる。)に変更され
る。従って、直流送電線地絡故障時等に直流電圧が低下
したときは、変換器の電流はIlim1に制限される。
【0012】図6は、自励式変換器の制御回路82の詳
細を示す。図6において、821は自励式変換器32の
出力電力を電力指令値Ppに保つ電流指令値を作成する
有効電力制御回路であり、有効電力制御回路821の動
作は、図5の電力制御回路811と同じである。即ち、
直流コンデンサ52の電圧がVc2より大きいときは、
Ppをこの電圧検出値で除算した値が有効分電流指令値
Idとして出力され、Vc2より小さいときは、変換器
が許容できる前もって設定された有効分電流指令値Il
im2(図4(b)の垂下特性により定まる。)に変更
される。822は直流コンデンサ51の電圧を指令値V
pに制御するための有効分電流指令値を出力する直流電
圧制御回路、823は有効電力制御回路821と直流電
圧制御回路822の出力のうちの適切な有効分電流指令
値を選択する信号選択回路、824は無効電力制御回路
であり、変換器の無効電力が指令値Qpと等しくなる無
効分電流指令値Iqを作成する。825は変換器の有効
分電流を指令値Ipに制御するための有効分指令値を出
力する有効電流制御回路、826は変換器の無効分電流
を指令値Iqに制御するための無効分指令値を出力する
無効電流制御回路、827は無効分指令値と有効分指令
値をdq/αβ変換する第1の変換回路、828は第1
の変換回路827によりαβ変換された信号を3相電圧
基準信号に変換する第2の変換回路、829は第2の変
換回路828により作られた3相電圧基準信号からPW
Mパルスを作成するPWMパルス作成回路であり、作成
されたパルスは自励式変換器32に導かれる。直流送電
線地絡故障時等により直流電圧Vdが低下したときは、
有効電力制御回路821の指令値の切り替え動作によ
り、変換器の有効分電流はIlim2に制限される。図
4に、直流電圧VdがVfに低下したときの動作点をO
f1、Of2に示す。このように、電力制御回路811
及び有効電力制御回路821に設けられた電流指令値の
切り替え動作によって、直流送電線地絡故障時等の直流
電圧低下時に過電流の発生を防止できる。
【0013】以上では、他励式変換器31の順変換器で
電力制御、自励式変換器32の逆変換器で直流電圧制御
する場合を説明したが、他励式変換器31で直流電圧制
御、自励式変換器32で電力制御とすることもできる。
この場合は、他励式変換器の制御回路81の電圧制御回
路813の電圧指令値Vpに定格電圧指令値V1、自励
式変換器の制御回路82の直流電圧制御回路822の電
圧指令値Vpに定格よりも低い電圧指令値を与えること
によって実現される。図7(a)、(b)に、この時の
それぞれの変換器31、32の有効電力に対する直流電
圧制御特性を示す。(a)は他励式変換器31、(b)
は自励式変換器32の特性を示す。電力指令値は、電圧
制御を行う他励式変換器31の電力指令値P1を自励式
変換器32の電力指令値P2よりも電力マージンΔPだ
け大きい指令値とする。即ち、 P1=P2+ΔP (2) とする。それぞれの変換器31、32の動作点は特性上
それぞれO1とO2となる。直流送電線地絡故障等によ
り直流電圧VdがVfに低下したときの動作点をOf
1’、Of2’に示す。このように、電力制御回路81
1及び有効電力制御回路821に設けられた電流指令値
の切り替え動作によって、直流送電線地絡故障時等に直
流電圧低下時の過電流の発生を防止できる。
【0014】以上、本発明の実施形態として、非接地端
をコンデンサ71と直流抵抗72のインピーダンスを介
して接地する場合について説明したが、コンデンサ71
のみを介して接地しても、また、自励式変換器32を非
接地端とした場合も同様の効果が期待できることは明ら
かである。
【0015】図8は、本発明の実施形態4を示す。この
実施形態4は、順変換器が1つの他励式変換器31であ
り、逆変換器が2つの自励式変換器からなる3端子直流
送電システムの場合を示す。この実施形態4が図3の実
施形態3と異なるところは、交流系統13、変換用変圧
器23、自励式変換器33、直流コンデンサ52、直流
送電線61、62、63、コンデンサ73、直流抵抗7
4、自励式変換器33の制御回路83を有することであ
る。この場合においても、順変換器運転を行う他励式変
換器31の帰路線側を直接接地し、自励式変換器32、
33の非接地端子はコンデンサ71、73と直流抵抗7
2、74の直列接続からなるインピーダンスを介して接
地する。また、コンデンサ71、73のみの接地でもよ
い。この実施形態4も、実施形態3と同様に、直流送電
線地絡故障時に自励式変換器32、33の直流コンデン
サ51、52が直接短絡されることがないので、地絡電
流が抑制され、直流コンデンサ51、52の電圧の低下
が防止できる。
【0016】図9に、実施形態4によるハイブリッド直
流送電システムの各変換器の有効電力に対する直流電圧
制御特性を示す。(a)は順変換器の他励式変換器3
1、(b)は逆変換器の自励式変換器32の場合、
(c)は逆変換器の自励式変換器33の特性を示す。直
流電圧制御は自励式変換器33で行い、他励式変換器3
1と自励式変換器32は電力制御する場合を示す。他励
式変換器の制御回路81は図5、自励式変換器の制御回
路82、83は図4と同じでよく、指令値のみを変える
だけでよい。従って、電力指令値P3には、 P3=P1−P2+ΔP (3) となる指令値を与える。それぞれの変換器の動作点は特
性上O1、O2、O3となる。この場合も、励式変換器
の制御回路81、自励式変換器の制御回路82、83に
前述同様に電流制御特性を持たせることによって、各変
換器には直流電圧が規定値以下となった場合に、電圧低
下時の過電流発生を抑制できる。
【0017】図10は、本発明の実施形態5を示す。こ
の実施形態5は、順変換器が2つの他励式変換器からな
り、逆変換器は1つの自励式変換器からなる3端子ハイ
ブリッド直流送電システムの場合を示す。この実施形態
5が図3の実施形態3と異なるところは、交流系統1
4、変換用変圧器24、他励式変換器34、直流リアク
トル44、直流送電線64、コンデンサ75、直流抵抗
76、他励式変換器34の制御回路84を有することで
ある。この場合においても、順変換器運転を行う他励式
変換器31、34の内の1つの帰路線側を直接接地し、
残りの他励式変換器と自励式変換器32の非接地端子は
コンデンサ71と直流抵抗72の直列接続からなるイン
ピーダンスを介して接地する。また、コンデンサ71の
みによる接地でもよい。この実施形態5も、実施形態3
と同様に、直流送電線地絡故障時に自励式変換器の直流
コンデンサ51が直接短絡されることがないので、地絡
電流が抑制され、直流コンデンサ51の電圧の低下が防
止できる。
【0018】図11に、実施形態5によるハイブリッド
直流送電システムの各変換器の有効電力に対する直流電
圧制御特性を示す。(a)は順変換器の他励式変換器3
1、(b)は順変換器の他励式変換器34、(c)は逆
変換器の自励式変換器32の特性を示す。直流電圧制御
は自励式変換器32で行い、他励式変換器31と34は
電力制御する場合を示す。他励式変換器の制御回路81
と84は図5、自励式変換器の制御回路82は図6と同
じでよく、指令値のみを変えるだけでよい。従って、電
力指令値P2には、 P2=P1+P4+ΔP (4) となる指令値を与える。それぞれ変換器の動作点は特性
上O1、O4、O2となる。この場合も、他励式変換器
の制御回路81、84、自励式変換器の制御回路82に
前述同様に電流制御特性を持たせることによって、各変
換器には直流電圧が規定値以下となった場合に、電圧低
下時の過電流発生を抑制できる。
【0019】以上、本発明の実施形態として、ハイブリ
ッド直流送電システムについて、非接地端をコンデンサ
と直流抵抗のインピーダンスを介して接地する場合につ
いて説明したが、コンデンサのみを介して接地しても、
また、自励式変換器を非接地端とした場合も同様の効果
が期待できる。また、ハイブリッド直流送電システムと
して、複数の他励式変換器と複数の自励式変換器が直流
送電線に接続されて構成される場合も同様に本発明を適
用できることは云うまでもない。
【0020】次に、本発明の他の実施形態6として、他
励式変換器を含まない自励式変換器のみからなる自励式
の直流送電システムまたは自励式の直流多端子送電シス
テム(図示せず)については、順及び逆変換器の全ての
端子をコンデンサまたはコンデンサに低直流抵抗を接続
したインピーダンスを介して接地する。したがって、こ
の実施形態6では、直接接地または低直流抵抗接地され
る端子がなくなる。また、この実施形態6の直流送電シ
ステムにおいても、前述同様に自励式変換器の制御回路
を設ける。この制御回路に前述同様に電流制御特性を持
たせることによって、直流電圧が規定値以下となった場
合に、電圧低下時の過電流発生を抑制することができ
る。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
他励式変換器の帰路線側の直接接地または低抵抗を介し
て接地することにより、ハイブリッド直流送電システム
の絶縁設計を合理的にできる。また、非接地端にインピ
ーダンスを挿入することにより、直流送電線地絡故障時
の過電圧の発生を抑えることができ、絶縁設計の合理化
が可能になる。また、自励式直流送電システムまたは自
励式直流多端子送電システムの順及び逆変換器の全ての
端子をコンデンサまたはコンデンサに低直流抵抗を接続
したインピーダンスを介して接地することにより、直流
送電線地絡故障時の過電圧の発生を抑えることができ
る。また、直流送電線地絡故障等が発生し、直流電圧が
低下しても変換器を流れる電流が一定に保たれるので、
過電流が流れて機器を破損することがない。また、非接
地端にインピーダンスを挿入することにより、直流送電
線地絡故障等の発生時に、直流電圧の低下が抑えられる
ので、直流コンデンサを充電する必要がなく、自励式変
換器の再起動時の電力の回復を早めることができ、これ
により、直流送電システムの再起動時の電力回復遅れを
極力早めることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係るハイブリッド直流送
電システムの構成図
【図2】本発明の実施形態2の構成図
【図3】本発明の実施形態3の構成図
【図4】図3のハイブリッド直流送電システムの各変換
器の動作を説明する図
【図5】本発明の他励式変換器の制御回路ブロック
【図6】本発明の自励式変換器の制御回路ブロック
【図7】図3のハイブリッド直流送電システムの各変換
器の動作を説明する図
【図8】本発明の実施形態4の構成図
【図9】図8のハイブリッド直流送電システムの各変換
器の動作を説明する図
【図10】本発明の実施形態5の構成図
【図11】図10のハイブリッド直流送電システムの各
変換器の動作を説明する図
【符号の説明】
11、12、13、14…交流系統 21、22、2
3、23…変換用変圧器 31、34…他励式変換器
32、33…自励式変換器 41、44…直流リ
アクトル 51、52…直流コンデンサ 60、6
1、62、63、64…直流送電線 71、73、7
5…コンデンサ 72、74、76…直流抵抗80…
運転指令回路 81、84…他励式変換器の制御回路
82、83…自励式変換器の制御回路 811…
電力制御回路 812…電流制御回路813…電圧制
御回路 814…余裕角制御回路 815…最適制
御角指令値選択回路 816…パルス作成回路 8
21…有効電力制御回路822…直流電圧制御回路
823…信号選択回路 824…無効電力制御回路
825…有効電流制御回路 826…無効電流制御
回路 827…第1の変換回路 828…第2の変
換回路 829…PWMパルス作成回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 敏之 東京都狛江市岩戸北二丁目11番1号 財 団法人 電力中央研究所 狛江研究所内 (72)発明者 高崎 昌洋 東京都狛江市岩戸北二丁目11番1号 財 団法人 電力中央研究所 狛江研究所内 (72)発明者 竹中 清 東京都狛江市岩戸北二丁目11番1号 財 団法人 電力中央研究所 狛江研究所内 (56)参考文献 特開 平1−311825(JP,A) 特開 平8−275386(JP,A) 特開 平5−211779(JP,A) 特開 平7−131936(JP,A) 特開 昭57−135628(JP,A) 特開 昭62−236328(JP,A) 特開 昭59−70128(JP,A) 特開 昭59−37840(JP,A) 特開 昭58−12542(JP,A) 特開 昭50−94454(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02J 1/00 H02H 3/00,3/26,7/12 H02M 7/155,7/48

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サイリスタによって構成される他励式変
    換器とGTO(ゲートターンオフサイリスタ)等の自己
    消弧素子によつて構成される自励式変換器が組合されて
    ハイブリッド構成される直流送電システムにおいて、 帰路線の接続された他励式変換器の一端を直接接地また
    は直流低抵抗を介して接地し、自励式変換器の接続され
    る帰路線を非接地とし、 前記他励式変換器によって有効電力が所定値になるよう
    に電流を直流送電線に流し込み、前記自励式変換器によ
    って入力直流電圧を所定値にするように電力を交流系統
    へ吐き出すことを特徴とする直流送電システム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、自励式変換器の接続
    される帰路線の非接地端をコンデンサまたはコンデンサ
    と抵抗からなるインピーダンスを介して接地することを
    特徴とする直流送電システム。
  3. 【請求項3】 サイリスタによって構成される他励式変
    換器とGTO(ゲートターンオフサイリスタ)等の自己
    消弧素子によつて構成される自励式変換器が組合されて
    ハイブリッド構成される直流送電システムにおいて、 複数の他励式変換器と自励式変換器が直流回路に接続さ
    れる場合に、他励式変換器の1つを直接接地または低直
    流抵抗を介して接地し、残りの他励式変換器端子及び自
    励式変換器端子を非接地とし、 前記他励式変換器によって有効電力が所定値になるよう
    に電流を直流送電線に流し込み、前記自励式変換器によ
    って入力直流電圧を所定値にするように電力を交流系統
    へ吐き出すことを特徴とする直流送電システム。
  4. 【請求項4】 請求項4において、残りの他励式変換器
    端子及び自励式変換器端子の非接地端をコンデンサまた
    はコンデンサと抵抗からなるインピーダンスを介して接
    地することを特徴とする直流送電システム。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかにおい
    て、他励式変換器の制御装置に電流制御する手段を設
    け、直流電圧が規定値以下になったとき、他励式変換器
    に流れる電流を前もって設定した値に制御することを特
    徴とする直流送電システム。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項4のいずれかにおい
    て、自励式変換器の制御装置に電流制御する手段を設
    け、直流電圧が規定値以下になったとき、自励式変換器
    に流れる電流を前もって設定した値に制御することを特
    徴とする直流送電システム。
  7. 【請求項7】 順、逆変換器がGTO(ゲートターンオ
    フサイリスタ)等の自己消弧素子からなる自励式変換器
    によつて構成される直流送電システムにおいて、 自励式変換器の接続される帰路線の非接地端をコンデン
    サまたはコンデンサと抵抗からなるインピーダンスを介
    して接地し、 前記他励式変換器によって有効電力が所定値になるよう
    に電流を直流送電線に流し込み、前記自励式変換器によ
    って入力直流電圧を所定値にするように電力を交流系統
    へ吐き出すことを特徴とする直流送電システム。
  8. 【請求項8】 請求項7において、自励式変換器の制御
    装置に電流制御する手段を設け、直流電圧が規定値以下
    になったとき、自励式変換器に流れる電流を前もって設
    定した値に制御することを特徴とする直流送電システ
    ム。
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