JP3443059B2 - 残像消去方法および該残像消去方法を用いた表示装置 - Google Patents
残像消去方法および該残像消去方法を用いた表示装置Info
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Description
び該残像消去方法を用いた液晶表示装置に関する。
が生ずることがあり、特に反射型の表示装置では、残像
が目立つことがある。そこで、従来の液晶表示装置で
は、次のような方法で、液晶表示パネルに生ずる残像を
取り去っていた。
オフする直前もしくはこれと同時にバックライトを消灯
させることで、残像を見えにくくする。
垂直期間前に生成させ、これをもとに、ゲートドライバ
の出力をTFTがオンする電圧に引き上げるとともに、
ソースドライバからは同期間液晶に保持される電荷が最
小になるような電圧を出力させ、これによって残像を取
り去る(特開平10−214067号公報参照)。
すると、ゲートドライバからTFTがアクティブ動作す
るような電圧を出力させ、これによって残像を取り去
る。
して、ライン反転駆動とドット反転駆動の二種類があ
る。また、ライン反転(ゲートライン反転または1H反
転と呼ばれるもの)やドット反転(水平・垂直各1ドッ
ト毎反転)のほかに、ソースライン反転、フレーム反転
およびこれら各種の反転方法を組み合わせた駆動方法が
ある。これらの駆動方法については、特開昭61−27
5822号公報、特開昭63−68821号公報、日経
エレクトロニクス(1993.11.22. No.595) 、および特許
第2743841号公報に開示されている。
像消去方法では、以下の問題が生ずる。
からの透過光を使用せず、外部からの光を反射させて映
像を表示させるため、バックライトを消灯させることで
残像を見えにくくすることができない。
示の技術では、電源オフ時に上記駆動を行うため、ゲー
トドライバおよびソースドライバの構成を特別なものと
する必要があり、また、白色表示など特定の表示を書き
込むための映像信号を生成する必要がある。
電源降下感知回路が必要になる。また、電源オフ以降の
電源供給手段を特別に設けておく必要がある。さらに、
電源オフ後にゲートドライバ出力をTFTがオンする電
圧まで昇圧するため、ゲートドライバの構成を特別なも
のとする必要がある。したがって、構成が複雑なものと
なってしまう。
ものであり、その目的は、電源をオフする際に生ずる残
像を簡易な方法により迅速に取り去ることができる残像
消去方法および該残像消去方法を用いた液晶表示装置を
提供することにある。
法は、上記の課題を解決するために、各画素にNチャネ
ル特性を有するトランジスタが備えられており、該トラ
ンジスタのソースと接続されたソースバスラインに供給
される電圧が、該トランジスタのドレインと接続され
た、画素の液晶容量の一方の電極たる画素電極に印加さ
れ、該画素電極と前記液晶容量の一方の電極たる共通電
極との間で電荷が保持されて表示が行われ、かつ、前記
ソースバスラインに供給される電圧の前記共通電極の電
圧に対する極性を反転させながら駆動する極性反転駆動
を行う液晶表示装置における残像消去方法であって、液
晶表示装置の電源をオフする少なくとも1垂直期間前
に、前記極性の反転を停止して該極性を前記トランジス
タにおけるドレイン−ゲート間の電圧差が小さくなる側
に固定し、該極性を固定した状態で前記ソースバスライ
ンに映像信号に基づく階調電圧を印加することを特徴と
している。
をオフする少なくとも1垂直期間前 に、極性反転駆動に
おける極性の反転を停止して極性を前記トランジスタに
おけるドレイン−ゲート間の電圧差が小さくなる側に固
定し、極性を固定した状態でソースバスラインに映像信
号に基づく階調電圧を印加するようになっているので、
全トランジスタが、ソース−ドレイン間の抵抗値が低い
状態でオフすることとなる。
圧とドレイン電圧との差が比較的大きかったために電源
オフ後放電されにくかった画素を、放電されやすいもの
とすることができる。したがって、電源オフ後、各画素
の電荷を迅速に放電できるので、残像を簡易な方法によ
り迅速に消去できる。また、極性の反転を停止して固定
するだけで残像を迅速に消去できるので、簡単な回路構
成による残像消去が可能になる。
御信号に応じて前記極性の反転を停止して該極性を固定
することは好ましく、これにより、簡単な構成で極性を
制御でき、残像を迅速に消去できる。
射型の液晶表示装置に用いられることは好ましく、これ
により、バックライトの消灯では残像を消去できない反
射型の液晶表示装置においても、簡単に残像を消去する
ことができる。
は、反射型と透過型の両方の機能を有するいわゆる半透
過型の液晶表示装置(電極が半透過のものだけでなく、
透過表示領域と反射表示領域とを備えた液晶表示装置を
も含む)も含む意である。
を解決するために、各画素にNチャネル特性を有するト
ランジスタが備えられており、該トランジスタのソース
と接続されたソースバスラインに供給される電圧が、該
トランジスタのドレインと接続された、画素の液晶容量
の一方の電極たる画素電極に印加され、該画素電極と前
記液晶容量の一方の電極たる共通電極との間で電荷が保
持されて表示が行われ、かつ、前記ソースバスラインに
供給される電圧の前記共通電極の電圧に対する極性を反
転させながら駆動する極性反転駆動を行う液晶表示装置
であって、液晶表示装置の電源をオフする少なくとも1
垂直期間前に、前記極性の反転を停止して該極性を前記
トランジスタにおけるドレイン−ゲート間の電圧差が小
さくなる側に固定する極性反転制御手段を備え、該極性
反転制御手段にて極性を固定した状態で前記ソースバス
ラインに映像信号に基づく階調電圧を印加することを特
徴としている。
をオフする少なくとも1垂直期間前に、極性反転駆動に
おける極性の反転を停止して極性をトランジスタにおけ
るドレイン−ゲート間の電圧差が小さくなる側に固定
し、極性を固定した状態で前記ソースバスラインに映像
信号に基づく階調電圧を印加するようになっているの
で、全トランジスタが、ソース−ドレイン間の抵抗値が
低い状態でオフすることとなる。
圧とドレイン電圧との差が比較的大きかったために電源
オフ後放電されにくかった画素を、放電されやすいもの
とすることができる。したがって、電源オフ後、各画素
の電荷を迅速に放電できるので、残像を簡易な構成によ
り迅速に消去できる。また、極性の反転を停止して固定
するだけで残像を迅速に消去できるので、簡単な回路構
成による残像消去が可能になる。
性反転駆動を行うにあたり、前記共通電極に供給される
電圧のレベルをハイレベルとローレベルとに切り換える
ようになっていることは好ましく、これにより、ライン
反転駆動の場合も、簡単な構成で極性を制御でき、残像
を迅速に消去できる。
記極性反転制御手段は、制御信号の 入力に応じて前記極
性の反転を停止して該極性を固定することは好ましく、
これにより、簡単な構成で極性を制御でき、残像を迅速
に消去できる。
性反転制御手段は論理回路で構成される一方、制御信号
はデジタル信号であることは好ましく、これにより、ア
ナログ信号でなく、デジタル信号によるハイ及びローの
二値で極性を制御するため、簡易に極性を制御でき、残
像を迅速に消去できる。
記デジタル信号は、装置外から入力されることは好まし
く、これにより、装置外で生成されるバックライト信号
などの既存のデジタル信号を利用して、より簡易な構成
で極性を制御でき、残像を迅速に消去できる。
ることは好ましく、これにより、バックライトの消灯で
は残像を消去できない反射型の液晶表示装置において
も、簡単に残像を消去することができる。
は、反射型と透過型の両方の機能を有するいわゆる半透
過型の液晶表示装置(電極が半透過のものだけでなく、
透過表示領域と反射表示領域とを備えた液晶表示装置を
も含む)も含む意である。
説明すれば、以下の通りである。
られる液晶表示装置1の構成を示すブロック図である。
表示装置としての液晶表示装置1は、液晶表示パネル
2、ソースドライバ3、ゲートドライバ4、共通電圧発
生回路5、階調電圧発生回路6、極性反転制御回路(極
性反転制御手段)7、映像同期信号処理回路8、および
電圧発生回路9を備えて構成されている。
を挟持した構成であり、液晶表示装置1に入力される映
像同期信号VSSに基づき、画像を表示する。液晶表示
パネル2の一方の基板には、ソースドライバ3に接続さ
れる複数のソースバスライン(信号線)16と、ゲート
ドライバ4に接続される複数のゲートバスライン14と
が互いに交差するように配設されている(図2参照)。
隣接するソースバスライン16と隣接するゲートバスラ
イン14とに囲まれた領域には、それぞれ画素15が形
成されており、液晶表示パネル2全体として、複数の画
素15がマトリクス状に配置された構成になっている。
図2には、このうち四つの画素15が示される。
ティブ素子(能動素子)として薄膜トランジスタ(以
下、「TFT」という。)13が設けられている。各T
FT13のゲート部は、対応するゲートバスライン14
に接続される一方、各TFT13のソース部は、対応す
るソースバスライン16に接続される。また、各TFT
13のドレイン部は、当該画素15の液晶容量Clcの
一方の電極たる画素電極20に接続される。液晶容量C
lcの他方の電極たる共通電極17は、液晶表示パネル
2の他方の基板上に画素15全体に対して共通に設けら
れている。
印加されない状態で白を表示するいわゆるノーマリホワ
イトモードであるが、本発明はこれに限定されるもので
はない。また、TFT13の特性はNチャネル型であ
り、表示画像は説明の便宜上黒色表示とする。
複数のソースバスライン16に接続され、入力される水
平同期信号に同期して、階調電圧を各ソースバスライン
16に出力する。これによって、一水平期間毎に、液晶
表示パネル2の一行分の画素15に階調電圧が印加され
ることになる。
複数のゲートバスライン14に接続され、ゲート駆動信
号たる走査信号を順次各ゲートバスライン14に出力す
ることによって、一行分のTFT13を第1行から最終
行まで順次オンさせる。こうして一垂直期間で全てのゲ
ートバスライン14を走査することによって、液晶表示
パネル2には、一垂直期間に一画面分の画像が表示され
る。
加される共通電圧Vcom を生成する。生成された共通電
圧Vcom は、ソースドライバ3およびゲートドライバ4
を経由して、共通電極17に印加される。また、共通電
圧発生回路5は、後述のように、極性制御信号PCSを
ゲートドライバ4に出力する。
ス電圧)を生成し、生成された階調電圧をソースドライ
バ3に出力する。後述のように、生成される階調電圧の
極性は、階調電圧発生回路6に入力される極性反転信号
PISによって制御される。
に、入力される極性反転信号PISおよび残像オフ信号
ROSに基づき、階調電圧、ゲート駆動信号および共通
電圧Vcom の極性を制御する。
像同期信号VSSに基づき、ソースドライバ3およびゲ
ートドライバ4を駆動する各種信号を生成し、ソースド
ライバ3および極性反転制御回路7に信号を出力する回
路である。映像同期信号処理回路8から極性反転制御回
路7へは、極性反転信号PISが入力される。
基づき各種電圧を生成し、生成された電圧を、ソースド
ライバ3、ゲートドライバ4、共通電圧発生回路5、階
調電圧発生回路6、および映像同期信号処理回路8に供
給する。
る電源19から、液晶表示装置1駆動用の電源電圧が送
られている。また、本実施形態では、外部18から液晶
表示装置1へ、映像同期信号VSSおよび残像オフ信号
(制御信号・デジタル信号)ROSが入力される構成に
なっている。したがって、外部18が、液晶表示装置1
の電源および信号源となっている。外部18とは、具体
的にはパーソナルコンピュータ本体等であるが、特に限
定されるものではない。また、外部18が必ず必要なわ
けではなく、例えば、液晶表示装置1自身が電源19を
備え、残像オフ信号ROSを発生させる構成でもよい。
オア回路(論理回路)21と、インバータ22とを備え
て構成されている。オア回路21の一方の入力端子に
は、極性反転信号PISが入力され、オア回路21の他
方の入力端子には、残像オフ信号ROSが入力される。
レベル期間、オア回路21からは、入力される極性反転
信号PISがそのまま出力信号OUT1として出力され
る。一方、残像オフ信号ROSがアクティブのハイレベ
ル期間になると、オア回路21からの出力信号OUT1
は一定のハイレベルに保たれる(図4参照)。
電圧発生回路6およびインバータ22に入力される。イ
ンバータ22は、入力された信号OUT1を反転し、共
通電圧発生回路5に出力信号OUT2を出力する。共通
電圧発生回路5は、信号OUT2に基づき極性が制御さ
れた共通電圧Vcom を生成する一方、信号OUT2に基
づき極性制御信号PCSを生成し、生成された極性制御
信号PCSをゲートドライバ4に出力する。
に基づき極性が制御されたゲート駆動信号を生成する。
また、階調電圧発生回路6は、信号OUT1に基づき極
性が制御された階調電圧を生成する。
は、いわゆるライン反転(水平周期極性反転)駆動を採
用している。ここで、従来の液晶表示装置の構成および
駆動波形を示す図16および図17に基づき、ライン反
転駆動について説明する。
ル50は、図16に示すように、上述の液晶表示パネル
2と同じ構成である。ここで、隣接するゲートバスライ
ンの奇数番目のラインを51a、偶数番目のラインを5
1bと表し、両ライン51a・51b上の互いに隣接す
る画素をそれぞれ52a・52bと表す。また、両画素
52a・52bのTFT53a・53bのゲート部に印
加される電圧をそれぞれVg1・Vg2と表し、TFT
53a・53bのドレイン部に印加される電圧をそれぞ
れVd1・Vd2と表す。
に、印加される共通電圧Vcom の極性(レベル)が、一
水平期間ごとにハイレベルHとローレベルLとに交互に
変化する。また、同じ画素の液晶に対しては、共通電圧
を基準に考えれば、印加される電圧の極性が一垂直期間
(1V)ごとにプラス電圧とマイナス電圧とに交互に変
化する。換言すれば、共通電圧Vcom 基準の液晶へのプ
ラス印加電位を示す矢符54と、共通電圧Vcom 基準の
液晶へのマイナス印加電位を示す矢符55とが、同じ画
素に対しては、一垂直期間ごとに交互に切り替わる。
直表示期間において、共通電圧Vcom 基準でみると、液
晶56a・56bに印加される電圧の極性は互いに反転
している。換言すれば、ほぼ全ての時点において、隣接
する水平ライン上の両画素52a・52bの液晶56a
・56bに印加される電圧の極性は互いに異なってい
る。
Vg2の極性(レベル)が、一水平期間ごとにハイレベ
ルHとローレベルLとに交互に変化する。電圧Vg1・
Vg2は、一垂直期間のうち選択された一水平期間、T
FT53a・53bをオンさせるレベルSとなり、それ
以外の期間は、TFT53a・53bをオフさせるレベ
ルとなる。
来の液晶表示装置では、液晶表示装置の電源をオフした
ときに、縞模様の残像が発生するという問題が生じてい
た。そして、こうした縞模様の残像の発生原因は、以下
の理由によるものであることが明らかにされた。
した時点Voff でのTFT53a・53bのゲート電圧
Vg1・Vg2とドレイン電圧Vd1・Vd2との差V
gd1・Vgd2を比較する。共通電圧Vcom をGND
レベルと考えると、図6に示すように、電源オフ時点V
off では、Vgd1よりもVgd2の値のほうが大きく
なる。つまり、ゲート電圧Vg1・Vg2からドレイン
電圧Vd1・Vd2を差し引いた値としては、図7に示
すように、Vgd1と比較してVgd2のほうがマイナ
スの値が高くなる。その結果、TFTの特性上、TFT
53aに比べてTFT53bのソース−ドレイン間の抵
抗値は高くなり、液晶56bに保持される電荷は、電源
オフ時点Voff 後、放電されるまでに長時間かかること
になる。特に、黒色表示状態で電源オフされた場合、図
8に示すように、液晶56bに保持される電荷は、電源
オフ時点Voff 後、放電されるまでに長時間かかること
になる。
ついては、Vgd1のマイナス値は比較的少ないので、
TFT53aのソース−ドレイン間の抵抗値が低くなる
ため、液晶56aに保持されている電荷は迅速に放電さ
れる。
際の液晶に保持される電荷の放電性を考慮した場合、共
通電圧を基準とした液晶印加電圧の極性が非常に重要と
なる。以上により、従来の液晶表示パネル内において
は、液晶の電荷が放電されやすい水平ラインと、放電さ
れにくい水平ラインとが交互に発生することになる。そ
のため、従来では、液晶表示装置の電源をオフした時点
で、パネルの一水平ラインおきに映像残像が発生してい
る。
の場合、図9および図10に示すように、液晶の電荷量
の最大値となる黒色表示または黒色表示に近い表示で電
源オフされたときに、残像が強く発生する。反対に、白
色表示または白色表示に近い表示では、液晶に保持され
ている電荷が少ないので残像は発生しにくくなるし、発
生したとしても目立たなく問題とならない。
像の発生を抑えるため、上述のように構成されており、
電源オフの際に以下のように動作する。
一垂直期間、液晶表示装置1は、全ての画素におけるT
FTのゲート電圧とドレイン電圧との差を、残像が発生
しにくい水平ラインと同様に小さくすることによって、
液晶の電荷を迅速に放電し、残像を迅速に取り去る。
装置1の電源がオフする少なくとも一垂直期間(1V)
前に、残像オフ信号ROSをハイレベルとする。これに
よって、極性反転制御回路7におけるオア回路21から
の出力信号OUT1は、一定のハイレベルに保たれる。
これに伴い、極性反転信号PISによる反転駆動は停止
する。すなわち、階調電圧、共通電圧Vcom 、およびゲ
ート駆動信号の極性反転は停止し、これらの極性は一定
に保たれる(すなわち、固定される)。
動時、共通電圧Vcom の極性(レベル)は、極性反転信
号PISによって、一水平期間ごとにハイレベルHとロ
ーレベルLとに交互に変化する。しかし、ハイレベルの
残像オフ信号ROSが極性反転制御回路7に入力される
と、共通電圧Vcom の極性はハイレベルHに保たれる。
部に印加されるゲート駆動信号の極性(レベル)も、通
常の駆動時は、極性反転信号PISによって、一水平期
間ごとにハイレベルHとローレベルLとに交互に変化す
る。しかし、ハイレベルの残像オフ信号ROSが極性反
転制御回路7に入力されると、ゲート電圧Vgの極性は
ハイレベルHに保たれる。
バスライン16に出力され、ドレイン電圧VdとしてT
FT13のドレイン部に印加される。通常の駆動時、共
通電圧Vcom 基準でみると、奇数番目の水平ライン上の
液晶に印加される階調電圧の極性と偶数番目の水平ライ
ン上の液晶に印加される階調電圧の極性とは、従来と同
様、極性反転信号PISによって互いに反転している。
しかし、ハイレベルの残像オフ信号ROSが極性反転制
御回路7に入力されると、全ての水平ラインに対して、
印加される階調電圧の極性ひいてはドレイン電圧Vdの
極性は、共通電圧Vcom 基準でみるとマイナス側の極性
P、つまり、ゲート電圧Vgにより近い側の極性Pに保
たれる。
明しているため、ハイレベルの残像オフ信号ROS入力
後の階調電圧およびドレイン電圧Vdのレベルが一定に
示されているが、本実施形態では、階調電圧およびドレ
イン電圧Vdの電圧レベルを一定にする必要はない。す
なわち、特定の表示色を書き込むために、全ての画素1
5に対し同じ階調電圧を印加する必要はなく、入力され
る映像同期信号VSSに基づく階調電圧を印加しても、
残像を速やかに消去できる。
信号ROSハイレベル後に階調電圧の極性反転が停止さ
れ、共通電圧Vcom 基準でみるとマイナス側の極性Pに
保たれた状態で一垂直期間以上、全ての画素15の液晶
に対し階調電圧が印加される。したがって、液晶表示装
置1の電源をオフする際、全ての画素15におけるTF
T13のゲート電圧Vgとドレイン電圧Vdとの差Vg
dは少なくなり、全TFT13のソース−ドレイン間の
抵抗値を低い状態にするので、全画素15の液晶に保持
されている電荷は迅速に放電される。
装置1の電源をオフする際に、全TFT13のゲート電
圧Vgとドレイン電圧Vdとの差Vgdが少なくなるよ
うに、各信号の極性が制御された状態で少なくとも一垂
直期間、各画素15の液晶に電圧が印加される。したが
って、電源オフ時点Voff 後、全画素15の液晶に保持
されている電荷は迅速に放電され、残像を速やかに消去
できる。
系表示時よりもTFT13のソース−ドレイン間の抵抗
値が高くなる。しかし、ノーマリホワイトパネルで白色
表示させるときは、液晶に保持される電荷量は黒表示時
に比較してかなり小さいので、ソース−ドレイン間の抵
抗が高くても迅速に放電しやすい。つまり、本実施形態
では、どの表示画像でも同等に、残像を迅速に消去でき
る。
に、特別な電圧を書き込む必要がなく、映像同期信号V
SSに基づく階調電圧をそのまま印加しても、残像を速
やかに消去できる。つまり、特別な映像同期信号などを
生成する必要がなく、簡易な構成により残像を迅速に消
去できる。
全てのTFT13が同時にオンするように、ゲートドラ
イバ4の出力電圧を一定期間引き上げる必要もない。し
たがって、特別な電源供給手段や電源降下感知回路など
が不要となり、電源オフ時にゲートドライバ4に特別な
機能を持たせることも不要となるので、構成をより一層
簡易なものとすることができる。
身が発生させる構成としてもよい。また、従来他の用途
に供されていた信号を残像オフ信号ROSとして利用す
ることも可能である。例えば、パーソナルコンピュータ
内のLCDコントローラで生成されるバックライト信号
と呼ばれるバックライトのオン/オフを制御する信号
を、残像オフ信号ROSとして使用することができる。
これによって、残像オフ信号ROSを別途生成する必要
がなくなり、構成をより一層簡易なものとすることがで
きる。
する半透過型を含む)の液晶表示装置は、外光を遮るこ
とができないため、残像が非常に目立つ。したがって、
本発明は、特に反射型の液晶表示装置に有効であるが、
これに限定されるものではなく、透過型の液晶表示装置
にも勿論適用可能である。なお、半透過型の液晶表示装
置には、電極が半透過のものだけでなく、透過表示領域
と反射表示領域とを備えた液晶表示装置をも含まれる。
素15にTFT13が設けられた液晶表示装置1であっ
たが、本発明はこれに限らず、アクティブ素子として各
画素にMIM等の二端子素子が設けられた液晶表示装置
にも適用可能である。例えば、図11に示すように、デ
ータ電極26と走査電極27との間にアクティブ素子と
してのダイオード28と液晶容量29とが直列に接続さ
れ各画素が形成された液晶表示装置では、データ電極2
6に印加される階調電圧の極性を一定化した状態で走査
電極27を順次走査することにより、残像を迅速に消去
することが可能である。
(信号電圧)が入力されるアナログドライバでもかまわ
ない。この場合、階調電圧発生回路6は、映像データの
極性を反転させる回路として機能する。
ートライン反転駆動を採用した液晶表示装置1であった
が、本発明はこれに限定されるものではなく、いわゆる
ソース反転駆動を採用した液晶表示装置にも適用可能で
ある。また、本発明は、液晶表示装置と同様の駆動方法
を用いた他の種類の表示装置に対しても適用可能であ
る。
7内の論理回路を、オア回路21によって構成している
が、アンド回路のほかにオア回路や複数の回路を組み合
わせて論理回路を構成してもよい。
て説明すれば、以下の通りである。尚、説明の便宜上、
前記実施形態にて示した部材と同一の機能を有する部材
には、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
採用したものであったが、本実施形態の液晶表示装置3
0(図13参照)は、ドット反転駆動を採用したもので
ある。ここで、液晶表示装置30が採用するドット反転
駆動について、図12に基づいて説明する。
ライン反転駆動と異なり、水平方向に互いに隣接する画
素(ドット)31間で、互いに極性が反転するように駆
動される。すなわち、一水平期間(1H)のソースドラ
イバ出力は、ドット31ごとに極性が異なっている。な
お、図12では、説明の便宜上、一水平ラインが四つの
ドット31によって構成されるものとして示される。ま
た、ソースバスラインに出力される最も高い階調レベル
の階調電圧がV0として示され、ゲートバスラインに出
力されるゲート駆動信号がVgとして示される。R・G
・Bは、それぞれ赤・緑・青の画素を示す。
る共通電圧Vcom が直流電圧DCとなっている。また、
本液晶表示装置30が採用するドット反転駆動では、同
じ垂直期間(1V)において、二水平ラインごとに極性
が反転している。つまり、垂直方向に二ラインごとに極
性が反転している。ただし、本発明は、垂直方向に一ラ
インごとに極性が反転するタイプのドット反転駆動の場
合にも、適用可能である。
(1V)ごとに、同一ドット31に印加される電圧の極
性が反転している。したがって、一垂直期間に二水平ラ
インごと極性が反転している。これは、一垂直期間に一
水平ライン反転であると、特定表示画像によってはフリ
ッカが目立つことがあることや、消費電流が多くなるか
らである。
32による隣接ドット31間出力の極性反転設定は、図
13および図14に示すように、ソースドライバ32自
身によって行われる。また、二水平ラインごとの極性反
転の設定は、図15に示すような極性反転信号PISお
よびラッチ信号LSによって決定される。
は、ス、極性反転信号PISおよび残像オフ信号ROS
が、ソースドライバ32に直接入力される構成になって
おり、極性反転制御回路7は設けられていない。共通電
圧発生回路5が生成・出力する共通電圧Vcom は直流電
圧である。また、階調電圧は例えば4階調とする。した
がって、階調電圧発生回路6では、図14に示すよう
に、極性がプラスの四つの階調電圧A+〜D+、および
極性がマイナスの四つの階調電圧A−〜D−の合計八つ
の直流階調電圧が生成される。それ以外の構成は、実施
形態1の液晶表示装置1と同じである。ただし、多階調
表示の場合、通常、階調電圧発生回路6において、基準
となるいくつかの階調電圧を生成し、これら階調電圧が
ソースドライバ32に入力され、ソースドライバ32で
は、これら階調電圧に基づき、さらに多くの階調電圧が
生成される。
イン(ソースバスライン)上の液晶33aに印加される
階調電圧を出力するバッファアンプ34aと、偶数番目
の垂直ライン上の液晶33bに印加される階調電圧を出
力するバッファアンプ34bとを備えている。また、ソ
ースドライバ32は、奇数番目の垂直ライン用のアナロ
グスイッチ35a、および偶数番目の垂直ライン用のア
ナログスイッチ35bを備えるとともに、オア回路36
および反転排他的論理和回路37を備えている。
転信号PISが入力され、他方の入力端子には残像オフ
信号ROSが入力される。オア回路36の出力によって
アナログスイッチ35aが制御され、アナログスイッチ
35aは、極性がプラスまたはマイナスのいずれかの階
調電圧を選択して、バッファアンプ34aに出力する。
子には残像オフ信号ROSが入力され、他方の入力端子
にはオア回路36の出力が入力される。反転排他的論理
和回路37の出力によってアナログスイッチ35bが制
御され、アナログスイッチ35bは、極性がプラスまた
はマイナスのいずれかの階調電圧を選択して、バッファ
アンプ34bに出力する。また、階調電圧発生回路6で
は、映像信号に基づき、順次いずれかの階調電圧が選択
される。
アクティブのローレベルであるが、液晶表示装置30の
電源オフの少なくとも一垂直期間前にアクティブのハイ
レベルに切り替わる(図4参照)。
スドライバ32が上記のように構成されることによって
極性反転機能をソースドライバ32に持たせるととも
に、電源オフの際には、ソースドライバ32による極性
反転を停止することができる。したがって、全ソースバ
スラインに出力される階調電圧の極性を、共通電圧Vco
m 基準でみた場合に、マイナス側の極性、つまり、ゲー
ト電圧Vgにより近い側の極性に保つことができる(図
12参照)。このように、階調電圧の極性をマイナス側
の極性に保持した状態で一垂直期間以上、全ての画素の
液晶に対し階調電圧が印加される。
フする際、全ての画素におけるTFTのゲート電圧Vg
とドレイン電圧Vdとの差Vgdは少なくなり、全TF
Tのソース−ドレイン間の抵抗値を低い状態にするの
で、全画素の液晶に保持されている電荷は迅速に放電さ
れる。それゆえ、実施形態1と同様、液晶表示装置30
においても、電源オフ時点Voff 後、全画素の液晶に保
持されている電荷は迅速に放電され、残像を速やかに消
去できる。
を採用する液晶表示装置30にも適用可能である。
イン反転(ゲートライン反転または1H反転と呼ばれる
もの)やドット反転(水平・垂直各1ドット毎反転)の
ほかに、ソースライン反転、フレーム反転およびこれら
各種の反転方法を組み合わせた駆動方法がある。本発明
は、電源オフの際に極性を固定することによって残像を
速やかに消去するため、これら極性反転を行う駆動方法
のいずれにも適用可能である。
うに、各画素にNチャネル特性を有するトランジスタが
備えられており、該トランジスタのソースと接続された
ソースバスラインに供給される電圧が、該トランジスタ
のドレインと接続された、画素の液晶容量の一方の電極
たる画素電極に印加され、該画素電極と前記液晶容量の
一方の電極たる共通電極との間で電荷が保持されて表示
が行われ、かつ、前記ソースバスラインに供給される電
圧の前記共通電極の電圧に対する極性を反転させながら
駆動する極性反転駆動を行う液晶表示装置における残像
消去方法であって 、液晶表示装置の電源をオフする少な
くとも1垂直期間前に、前記極性の反転を停止して該極
性を前記トランジスタにおけるドレイン−ゲート間の電
圧差が小さくなる側に固定し、該極性を固定した状態で
前記ソースバスラインに映像信号に基づく階調電圧を印
加する方法である。
とドレイン電圧との差が比較的大きかったために電源オ
フ後放電されにくかった画素を、放電されやすいものと
することができる。したがって、電源オフ後、各画素の
電荷を迅速に放電できるので、残像を簡易な方法により
迅速に消去できるという効果を奏する。また、極性の反
転を停止して固定するだけで残像を迅速に消去できるの
で、簡単な回路構成による残像消去が可能になる。
御信号に応じて前記極性の反転を停止して該極性を固定
することによって、簡単な構成で極性を制御でき、残像
を迅速に消去できる。
射型の液晶表示装置に用いられることによって、バック
ライトの消灯では残像を消去できない反射型の液晶表示
装置においても、簡単に残像を消去することができる。
に、各画素にNチャネル特性を有するトランジスタが備
えられており、該トランジスタのソースと接続されたソ
ースバスラインに供給される電圧が、該トランジスタの
ドレインと接続された、画素の液晶容量の一方の電極た
る画素電極に印加され、該画素電極と前記液晶容量の一
方の電極たる共通電極との間で電荷が保持されて表示が
行われ、かつ、前記ソースバスラインに供給される電圧
の前記共通電極の電圧に対する極性を反転させながら駆
動する極性反転駆動を行う液晶表示装置であって、液晶
表示装置の電源をオフする少なくとも1垂直期間前に、
前記極性の反転を停止して該極性を前記トランジスタに
おけるドレイン−ゲート間の電圧差が小さくなる側に固
定する極性反転制御手段を備え、該極性反転制御手段に
て極性を固定した状態で前記ソースバスラインに映像信
号に基づく階調電圧を印加する構成である。
とドレイン電圧との差が比較的大きかったために電源オ
フ後放電されにくかった画素を、放電されやすいものと
することができる。したがって、電源オフ後、各画素の
電荷を迅速に放電できるので、残像を簡易な構成により
迅速に消去できるという効果を奏する。また、極性の反
転を停止して固定するだけで残像を迅速に消去できるの
で、簡単な回路構成による残像消去が可能になる。
性反転駆動を行うにあたり、前記共通電極に供給される
電圧のレベルをハイレベルとローレベルとに切り換える
ようになっていることによって、ライン反転駆動の場合
も、簡単な構成で極性を制御でき、残像を迅速に消去で
きる。
記極性反転制御手段は、制御信号の入力に応じて前記極
性の反転を停止して該極性を固定することによって、簡
単な構成で極性を制御でき、残像を迅速に消去できる。
性反転制御手段は論理回路で構成される一方、制御信号
はデジタル信号であることによって、アナログ信号でな
く、デジタル信号によるハイ及びローの二値で電圧極性
を制御するため、簡易に極性を制御でき、残像を迅速に
消去できる。
記デジタル信号は、装置外から入力されることによっ
て、装置外で生成されるバックライト信号などの既存の
デジタル信号を利用して、より簡易な構成で極性を制御
でき、残像を迅速に消去できる。
ることによって、バックライトの消灯では残像を消去で
きない反射型の液晶表示装置においても、簡単に残像を
消去することができる。
いられる液晶表示装置の構成を示すブロック図である。
各画素の構成を示す説明図である。
を制御する回路の構成を示す説明図である。
信号・電圧の波形を示すタイミングチャートである。
り電圧の極性が制御されることを説明する図である。
する各画素の電源オフ後の電圧変化を説明する図であ
る。
フである。
する各画素における液晶の電荷放電特性を示すグラフで
あり、奇数番目のライン上の画素の液晶が黒色表示状態
から電源オフ後に放電する様子が破線にて示され、偶数
番目のライン上の画素の液晶が黒色表示状態から電源オ
フ後に放電する様子が実線にて示される。
ルにおける電荷量−階調特性を示すグラフである。
あり、黒色表示時の液晶の電荷量変化が破線にて示さ
れ、白色表示時の液晶の電荷量変化が実線にて示され
る。
設けられた構成を示す図である。
採用するドット反転駆動を説明する図である。
性を制御する回路の構成を示す説明図である。
構成を示す図である。
る極性反転信号およびラッチ信号の各波形を示す図であ
る。
内の各画素の構成を示す説明図である。
反転駆動を説明する図であり、(a)は、奇数番目のラ
インに対する駆動波形を示し、(b)は、偶数番目のラ
インに対する駆動波形を示す。
Claims (9)
- 【請求項1】各画素にNチャネル特性を有するトランジ
スタが備えられており、該トランジスタのソースと接続
されたソースバスラインに供給される電圧が、該トラン
ジスタのドレインと接続された、画素の液晶容量の一方
の電極たる画素電極に印加され、該画素電極と前記液晶
容量の一方の電極たる共通電極との間で電荷が保持され
て表示が行われ、かつ、上記ソースバスラインに供給さ
れる電圧の前記共通電極の電圧に対する極性を反転させ
ながら駆動する極性反転駆動を行う液晶表示装置におけ
る残像消去方法であって、 液晶表示装置の電源をオフする少なくとも1垂直期間前
に、前記極性の反転を停止して該極性を前記トランジス
タにおけるドレイン−ゲート間の電圧差が小さくなる側
に固定し、該極性を固定した状態で前記ソースバスライ
ンに映像信号に基づく階調電圧を印加することを特徴と
する残像消去方法。 - 【請求項2】制御信号に応じて前記極性の反転を停止し
て該極性を固定することを特徴とする請求項1に記載の
残像消去方法。 - 【請求項3】反射型の液晶表示装置に用いられることを
特徴とする請求項1又は2に記載の残像消去方法。 - 【請求項4】各画素にNチャネル特性を有するトランジ
スタが備えられており、該トランジスタのソースと接続
されたソースバスラインに供給される電圧が、該トラン
ジスタのドレインと接続された、画素の液晶容量の一方
の電極たる画素電極に印加され、該画素電極と前記液晶
容量の一方の電極たる共通電極との間で電荷が保持され
て表示が行われ、かつ、前記ソースバスラインに供給さ
れる電圧の前記共通電極の電圧に対する極性を反転させ
ながら駆動する極性反転駆動を行う液晶表示装置であっ
て、 液晶表示装置の電源をオフする少なくとも1垂直期間前
に、前記極性の反転を停止して該極性を前記トランジス
タにおけるドレイン−ゲート間の電圧差が小さくなる側
に固定する極性反転制御手段を備え、 該極性反転制御手段にて極性を固定した状態で前記ソー
スバスラインに映像信号に基づく階調電圧を印加するこ
とを特徴とする液晶表示装置。 - 【請求項5】前記極性反転駆動を行うにあたり、前記共
通電極に供給される電圧のレベルをハイレベルとローレ
ベルとに切り換えるようになっていることを特徴とする
請求項4に記載の液晶表示装置。 - 【請求項6】前記極性反転制御手段は、制御信号の入力
に応じて前記極性の反転を停止して該極性を固定するこ
とを特徴とする請求項4又は5に記載の液晶表示装置。 - 【請求項7】前記極性反転制御手段は論理回路で構成さ
れる一方、前記制御信号はデジタル信号であることを特
徴とする請求項6に記載の液晶表示装置。 - 【請求項8】前記デジタル信号は、装置外から入力され
ることを特徴とする請求項7に記載の液晶表示装置。 - 【請求項9】反射型であることを特徴とする請求項4〜
8のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
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