JP3442383B2 - 細胞結合を強める合成ペプチド - Google Patents

細胞結合を強める合成ペプチド

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 発明の利用分野 この発明は細胞結合を強める合成ペプチド及び非ペプ
チドからなる新規な組成物に関する。これらの合成化合
物は生物学的に活性なタンパク質の小さなセグメントで
あるコラーゲンによく似た作用をする。加えて本発明
は、これらの化合物を基質に付けて脊椎動物の細胞の付
着を助長するために使用する方法を提供する。
この発明はデパートメント オブ ヘルス アンド
ヒューマン サービシスによって与えられた許可証、N
o.AR−37267のもとで政府の支持によって行われた。政
府はこの発明に一定の権利を有している。
関連技術の簡単な記載 コラーゲンは脊椎動物において最も量の多いタンパク
質である。概算で、全ての動物のタンパク質のうち25%
はコラーゲンである。コラーゲンは、アミノ酸のグリシ
ンが全体のアミノ酸含有量の3分の1を占め、かつほぼ
3番目毎のアミノ酸残基の位置に存在する点でタンパク
質の中でも珍しいものである。また、コラーゲンにはア
ミノ酸のプロリンが多く存在している。コラーゲンは他
のほとんどのタンパク質中には存在しない2種のアミノ
酸、すなわちヒドロキシプロリン及びヒドロキシリジン
を含んでいる。そのグリシン−プロリン−ヒドロキシプ
ロリンの配列は頻繁に繰り返されている。
グリシンは非常に小さなアミノ酸であるので、コラー
ゲンの鎖は互いに隙間なく巻き付くことができ、三重ら
せんを形成している。プロリン側鎖は三本のらせんを一
緒に絡み合わせる相互結合(cross−links)を形成す
る。更に成熟したコラーゲンは、そのヒドロキシリジン
残基に共有結合した炭水化物ユニットを頻繁に含有して
いる。グルコースやガラクトースの二糖類が通常、コラ
ーゲンの鎖に結合していることがわかる。更にコラーゲ
ンの他の形態は平面的なシート状をしており、その部分
では炭水化物が多く見られる。コラーゲンの構造の概略
の記載としては、次の文献を参照することができる。St
ryer,Biochemistry(3d ed.),W.H.Freeman & Co.,San
Francisco(1988);Ramachandran,et al.(eds.),Bio
chemistry of Collagen,Plenum Press,New York(197
6);Mayne,et al.(eds),Structure and Function of
Collagen Types,Academic Press,New York(1987). コラーゲンは組織の構造タンパク質として機能してい
る。それは皮膚や軟骨、骨、腱、歯、血管における主要
な繊維要素である。コラーゲンはほとんど全ての器官に
ある程度存在し、かつ別々のユニットの中で細胞を相互
に保持する役割をしている。コラーゲンは高い引っ張り
強度を有する不溶性の繊維を形成している。更にコラー
ゲンの基本的構造は特定の組織細胞の特殊な必要性に合
致するように修飾されており、これらは既に同定されて
いるコラーゲンのさまざまなタイプに反影されている。
コラーゲンの数種のタイプは、基本的に類似の二次及
び三次のタンパク質構造を示す遺伝学的に関連するタン
パク質の一つのファミリーである。参照としてMayne,et
al.(eds.),Structure and Function of Collagen Ty
pes,Academic Press,New York(1987).を挙げる。こ
こでは別に指定しない限り、“コラーゲン”とは知られ
たタイプのコラーゲンのいずれをも指すものとする。
I型コラーゲンは最も多いタイプで、皮膚や腱、骨、
角膜に見いだされる種であり、α1(I)と命名されて
いる一種類と、α2(I)と命名されている他の種類の
二本鎖からなる。コラーゲンの他の型は三本の同一の鎖
を有する。三本の鎖はそれぞれ約1,000個のアミノ酸残
基からなっており、それぞれはらせん状の配座をとって
いる三本の鎖はそれぞれ絡み合って超らせんケーブルを
形成しており、互いに水素結合をしている。上記に記載
したように、この構造はグリシンユニットが存在し、か
つこれが規則正しく配されていることにより可能とな
る。
研究によると、イミノ残基であるプロリンやヒドロキ
シプロリンの存在や割合が、コラーゲンの三重らせん構
造を生じさせ、安定化するのに必要であることが判って
いる。参照として、Bhatnager,et al.,pp.479−53 in R
amachandran,et al.(eds),Biochemistry of Collage
n,Plenum Press,New York(1976);Bhatnager,et al.,p
p.429−38 in Agris(ed.),Biomolecular Structure a
nd Function,Academic Press,New York(1978).を挙
げる。
手短かにいうと、コラーゲンの一本鎖のらせん構造の
安定性はプロリン及びヒドロキシプロリン残基の固定
(locking)効果によるものである。更に三重らせん構
造は、異なる鎖状の残基間の横方向の水素結合及びファ
ン デル ワールス相互力によって安定化される。この
超らせん構造は、アミノ酸配列においてグリシンが三番
目ごとに存在していることから立体的に許されるのであ
る。
コラーゲンは組織の構成や引っ張り強度を大きく決定
付けることに加えて、非常に多くの生理学的に重要な相
互作用に関係している。これらは、次のことに限られる
ものではないが、例えばフィブロネクチン(fibronecti
n)、細胞の増殖の調節、細胞の遊走や分化の仲介、ま
た特異的な遺伝子の発現の調節のような他の巨大分子と
の複合体の形成を含む。
このような相互作用を生じさせるためにコラーゲン繊
維の表面の分子には、認識部位に対して特異的である分
子的全体像が示されていなければならない。これは局所
的な配座の変化を要求するものである。血小板のような
ある細胞の接合には、コラーゲンのα1鎖の配座的に自
由度のある部位で、c−末端から鎖のほぼ4分の1の長
さのところに局在している部位が含まれていることが示
唆された。参照として、Dessau,et al.,Biochem.J.169:
55−59(1978);Kleinman,et al.,J.Biol.Chem.253:564
2−46(1978).を挙げる。この部位はまた、脊椎動物
の酵素であるコラゲナーゼによるタンパク質分解に対し
感受性があるとして知られている唯一の部位を含んでい
る。参照として、Gross,pp.275−317 in Ramachandran,
et al.,(eds),Biochemistry of Collagen,Plenum Pre
ss,New York(1976);Miller,et.al.,Biochem.15:787−
92(1976).を挙げる。加えて、この部位はコラーゲン
へのフィブロネクチンの結合において関連があることが
知られている。参照として、Dessau,et al.,Biochem.J.
169:55−59(1978);Kleinman,et al.,Biochem.& Biop
hys.Res.Comm.72:426−32(1976);Kleinman,et al.,An
alyt.Biochem.94:308−12(1979).を挙げる。そして
またこの部位は、繊維の形成に至る分子間の相互作用の
部位でもある。参照として、Silver,J.Biol.Chem.256:4
973−77(1981).を挙げる。
以前の研究では、三個のアミノ酸配列RGD、これはコ
ラーゲンを含むさまざまなタンパク質の中に見られる
が、細胞の結合で大きな役割を果たすことができること
が判っている。参照としてDedhar,et al.,J.Cell.Biol.
104:585−93(1987);Pierschbacher,et al.,J.Cell.Bi
ochem.28:115−26(1985).を挙げる。この配列はα1
(I)鎖の中に二度出現し、その内の一度は上記の配座
的に自由度のある部位の中に存在している。参照として
Kleinman,et al.,J.Biol.Chem.253:5642−46(1978).
を挙げる。
発明の要約 本発明は、P−15のここで呼ばれるコラーゲンのα1
(I)鎖の15個のアミノ酸残基であるGTPGPQGIAGQRGVV
のすべてあるいは一部を含むコラーゲンの小さい一部分
に構造的あるいは生物学的にアナロガスである合成組成
物からなる。この組成物はペプチド及び非ペプチドの両
方を含んでおり、ペプチドはP−15にある少なくとも4
個の連なったアミノ酸からなる一つの一次配列を通常有
している。しかしながら、他の一次配列を持っている非
ペプチドとペプチドもまた、それらがP−15の全てにあ
るいは少なくとも一つの部位に比較できるほどの生物学
的な活性を有している限り、利用することができる。本
発明の組成物は、この組成物で基質を被覆することによ
って基質への脊椎動物の細胞付着を助長する点で特に有
用である。
発明の詳細な説明及び好適な実施例 新規な合成組成物について本発明において記述する。
この組成物はコラーゲンの小さな一部位に構造的あるい
は生物学的にアナロガスである化合物を含んでいる。P
−15とここで呼ぶこの部位は、コラーゲンのα1(I)
鎖の15のアミノ酸残基であるGTPGPQGIAGQRGVVのすべ
て、あるいは一部分を含んでおり、この鎖のほぼ766−7
80の残基にわたる。(ここでは一記号のアミノ酸省略形
が用いられている。参照として、Stryer,Biochemistry
(3d ed.),W.H.Freemen & Co.,San Francisco(198
8).を挙げる。)P.15はコラーゲンの天然のフラグメ
ントとして生じることはないし、また天然の酵素開裂の
生成物でもない。
上記に記載したように、コラーゲンは非常にしっかり
と巻いた超らせん構造の形で存在しており、イミノ残基
の高い含有量によってその引っ張り強度が安定化されて
いる。このため他の細胞や化合物との相互作用を行うに
は、コラーゲンの構造は自由度を持っていなくてはなら
ない。熱をかけると三重鎖らせんを安定化する結合力が
破壊でき、分裂した構造が得られる。この発明の最大の
長所は、合成組成物の大きさや構造が明らかになってい
て、配座的な自由度を必要としていないことであり、更
にこの化合物がコラーゲンの生物学的活性とよく似た作
用をすることができるだけでなく、少なくともいくつか
の場合では、高い細胞結合機能を示せることである。
この発明の合成化合物はペプチドと非ペプチドを含ん
でいる。ここで記載したペプチドは、少なくともP−15
からなる配列、P−15の中の少なくとも4個の連続した
アミノ酸からなる配列、及びP−15の一部分ではないが
実質的に等価である生物学的及び結合的な活性は有して
おり、かつすべてあるいはいくつかの天然物ではないア
ミノ酸を含んでいる配列を含む。ここで記載した非ペプ
チドは通常は小さな分子であり、P−15のすべてあるい
はいくつかの部位の生物学的活性に機能的に匹敵するほ
どの生物学的活性を有する化合物である。また、P−15
やその部位に対する抗体が含まれている。これらのペプ
チド及び非ペプチド組成物については、それらの調製方
法とともに以下に記載されている。
本発明の合成ペプチド化合物は通常、P−15と命名さ
れていてGTPGPQGIAGQRGVVからなる15個のアミノ酸残基
のすべてあるいは一部分を含んでいる。
これらの合成ペプチドのアミノ酸配列はP−15配列に
精密に一致する必要はなく、むしろその一部位のみを含
ませておくことができる。発明者の研究によると、本発
明として最も好ましい配列はP−15配列であるが、この
P−15配列の内で本発明の狙う細胞結合を強めることに
寄与する部分を検討した結果、QGIAGQ配列の部分が大き
な役割を果たしていることが判明した。さらに、これら
6個のアミノ酸配列の内の4個の配列でも有意な効果が
得られることが判明した。すなわち、本発明の合成組成
物は、少なくとも4個のアミノ酸配列、即ちQGIA、GIAG
あるいはIAGQが存在していなければならず、そして好ま
しくは少なくとも完全なQGIAGQ配列を含むとよい。その
ペプチドは一般的には100個あるいはそれ以下のアミノ
酸配列を含み、更に一般的には50個あるいはそれ以下の
アミノ酸配列を含み、そして典型的には25個またはそれ
以下のアミノ酸配列を含むものである。好ましいペプチ
ドは15個までのアミノ酸を有し、最も好ましい配列とし
てはp−15である。更に、それ以上のアミノ酸をN−末
端あるいはC−末端のいずれかに連結することも可能で
ある。
この発明のペプチドは特定のアミノ酸の置換体を組み
入れることもできるが、3個あるいは4個だけのアミノ
酸を含むペプチドでは置換できないことが多い。通常、
5個から約10個のアミノ酸の配列では1個の置換より多
くはできず、約10個から20個の長さのアミノ酸を持って
いる配列では2個の置換より多くの置換はできない。も
ちろん置換によってペプチドの活性を不利なように実質
的に変えてはいけない。
この発明の更に他の実施例では、一部あるいはすべて
に非天然物のアミノ酸から成り立っている合成ペプチド
も含んでいる。そのような非天然物のアミノ酸は一般に
少なくとも一つのN−末端及び一つのC−末端を有して
おり、天然のアミノ酸の相対物に同一であるか、あるい
は天然のアミノ酸の相対物から化学的に修飾されたり、
置換されたりした側鎖を有している。非天然アミノ酸の
一例として、天然にあるL−アミノ酸の光学異性体が挙
げられる。化学的修飾あるいは置換の例としては、天然
のアミノ酸におけるC−H結合のヒドロキシル化あるい
はフッ素化が含まれる。このような技法は生物学的な化
合物の薬物アナログを工業的に生産する場合に用いら
れ、当業者には公知である。
上記記載した合成ペプチドは好ましくは実質的に次に
記載する事象からは免除されている。即ち、天然の包含
や配糖、他のペプチド鎖との結合、交差結合、そしてヒ
ドロキシル化である。これらの性質は天然にあるコラー
ゲンに存在する傾向がある。“実質的に免除されてい
る。(substantially free)”によって、それは天然に
存在するコラーゲンに見いだされる平均的な含有量より
は少ないということになる。
天然の配列の生物学的な活性と同じかもしくは類似の
生物学的活性を有している合成ペプチドは、二通りの一
般的な方法のいずれかによって生産することができる。
第1番目の方法として、約100個のアミノ酸より数の
少ないアミノ酸を有しているポリペプチド、一般的には
約50個のアミノ酸よりも少なく、更に一般的には25個よ
りも少ない数のアミノ酸を有しているポリペプチドは、
よく知られたメリフィールド(Merrifield)の固相化学
合成法で合成することができる。そこではアミノ酸が生
長過程の鎖に順次加えられる。参照としてMerrifield,
J.Am.Chem.Soc.85:2149−56(1963).を示す。この発
明のペプチドの大きさには理論的には上限はないが、10
0個のアミノ酸よりも長い長さを持つペプチドを提供す
べき理由はまれであり、ペプチドが50個のアミノ酸より
も短いこともよくある。直線的なペプチドは人が手で行
う手法によって化学的に合成されたり、あるいは商業的
に入手できる合成装置内で自動的に化学的に合成された
りする。ポリエチレン ペッグ(pegs)上において人が
行うペプチド合成の系は、マサチューセッツ州ケンブリ
ッジにあるケンブリッジ リサーチ バイオケミカルス
(Cambridge Research Biochemicals)から入手でき
る。自動的なペプチド合成装置は、カリフォルニア州フ
ォスターシティにあるアプライド バイオシステムズ
Inc.(Applied Biosystems,Inc.)や、ニュージャージ
ー州ワルドウィックにあるベックマン インストゥルメ
ンツ Inc.(Beckman Instruments,Inc.)や、カリフォ
ルニア州サンラファエルにあるバイオサーチ Inc.(Bi
oseach,Inc.)製の装置が用いられる。メーカーの指図
書きによりこのような自動的な合成装置を用いると、ペ
プチドを本発明で利用するためにグラム量単位で生産す
ることができる。
比較的短く、直線的なペプチドフラグメントを利用す
ることが本発明で記載した利用方法を遂行する上で有効
である。そのペプチドは大量に生産することができ、組
換え技術によって生産されるペプチド内でよく見いださ
れる汚染物質から免れることができるであろう。
第2番目の方法として、本発明の合成ペプチドは組換
え技術、即ちコラーゲンのα1(I)鎖の望ましい部位
に対する遺伝子をエンコードする組換えDNA分子の培養
細胞における形質発現を含む組換え技術によって合成す
ることができる。コラーゲン自体のα1(I)鎖の望ま
しい部位をエンコードする遺伝子は天然物であっても、
あるいは合成物であってもよい。便宜上、ポリヌクレオ
チドはよく知られた技術を用いて合成できる。例えば短
い一本鎖のDNAフラグメントは、Beaucage,et al.,Tetra
hedron Letters 22:1859−62(1981).に記載されてい
るフォスフォアミダイト(phosphoramidite)法によっ
て調製できる。そして二本鎖のフラグメントは、相補的
な鎖を合成して適当な条件の下でその鎖を一緒にアニー
リングして得るか、あるいは適当なプライマー配列を有
するDNAポリメラーゼを用いて相補的な鎖を加えること
によって得ることができる。コラーゲンのα1(I)鎖
の望ましい部位がコードされている天然あるいは合成の
DNAフラグメントは、インビトロの細胞培地に導入され
てそこで形質発現をすることができるDNA構造体に組み
入れられる。
一般的にDNA構成体は、イーストやバクテリアのよう
な単細胞の宿主内で複製されるのが好ましいが、培養さ
れた哺乳類や他の真核細胞ラインのゲノム内に導入し、
組み込まれることも企てられる。バクテリアやイースト
に導入するために準備されたDNA構成体は、宿主によっ
て認識される複製系と、望ましいα1(1)ポリペプチ
ドをエンコードするDNAフラグメントと、α1(1)コ
ラーゲンのDNA配列の5'−末端に結合している転写と翻
訳の開始調節配列と、α1(1)コラーゲンの配列の3'
−末端に結合している転写と翻訳の終止調節配列とを含
んでいる。転写調節配列は宿主によって認識される異種
構造(heterologous)のプロモーターを含んでいる。便
宜上、α1(1)コラーゲンのDMA配列のための挿入部
位とともに、複製系と転写及び翻訳の調節配列を含んで
いる入手可能な系質発現ベクターを用いることができ
る。
細胞結合のための利用としては、これらのペプチドは
実質的には純粋な形、即ち典型的には50%w/wあるいは
それ以上の純度で、実質的には邪魔なタンパク質や汚染
物のない形で得られる。そのペプチドは好ましくは少な
くとも約80%w/wの純度で、更に好ましくは少なくとも
約95%w/wの純度で単離あるいは合成される。慣用の精
製技術を用いると、少なくとも99%w/wの均質なペプチ
ドを得ることができる。例えば、そのペプチドは逆相高
速液相クロマトグラフィーを用いることによって精製す
ることができる。しかし通常は、細胞結合にこれらのペ
プチドを利用するにあたり、高純度の、即ち99%もの純
度のペプチドを得る必要はない。
この発明のもう一つの実施例では、P−15のすべてあ
るいはいくつかの部位の生物学的活性に機能的に匹敵す
る生物学的活性を有する合成非ペプチド組成物を含んで
いる。“機能的に匹敵する”ことによって、その化合物
の形、大きさ、及び自由度がその化合物の生物学的活性
がコラーゲンのP−15の範囲、あるいはその一部分に似
ているようなものであることを意味している。そのペプ
チドが有している生物学的活性はコラーゲン合成の抑制
作用、コラーゲン結合の抑制作用、及び細胞移動の抑制
作用である。本発明で特に興味の持てる点は強められた
細胞結合の性質である。このような化合物はP−15やそ
の一部分と比較して、類似の場所的及び電気的特性を有
することを基礎として選択されるべきである。典型的に
これらの化合物は、約100−5,000ダルトンの分子の重さ
の範囲を有する小さな分子であり、典型的には150−2,5
00ダルトンの範囲、更に典型的には250−1,000ダルトン
の範囲にある分子である。
このような化合物の同定は、ドラッグデザインの分野
における当業者に知られている技術を用いて行われるこ
とが可能である。この方法には、次の方法に限られない
が、セルフ−コンシステント フィールド(SCF:self−
consistent field)、配置の相互作用(CI:configurati
on interraction)及び通常モードのダイナミックコン
ピュータ プログラムが含まれ、それらの全ては簡単に
入手できる。参照としてRein,et al.,Computer−Assist
ed Modeling of Receptor−Ligand Interactions,Alan
Liss,New York(1989).を示す。同定される化合物の
調製は、化合物の望ましい特徴に依存しており、かつ標
準的な化合物合成手段を含むものである。参照としてCa
rey,et al.,Advanced Organic achemistry,Part B,Plen
um Press,New York(1983).を示す。
もう一つの実施例では、モノクローナル抗体がP−15
あるいはその一部分によって、あるいはこの発明のいず
れかの化合物によって決定づけられるエピトープの部位
に抗して産生され、その中でエピトープ部位は結合性で
生物学的な活性に対して応答する。それから初めにでき
た抗体に抗して抗体が産生されることによって、抗イデ
ィオタイプの抗体の結合部位がP−15の機能的アナログ
や、上記に記載した機能的に類似の化合物を提供する。
このような抗体は精製したペプチドあるいは非ペプチ
ド化合物を常法に従って広範囲のさまざまな哺乳類に注
射することによって得ることができる。適している哺乳
類はマウス、ラット、ヒツジ、ヤギであり、とりわけマ
ウスがよい。しばしばその動物は、力価及び特異性を上
昇させるために血液で周期的に流血させられる。その化
合物は筋肉、腹腔内、皮下等に注射されうる。しばしば
完全あるいは不完全なフロイントのアジュバントのよう
な媒体が用いられる。希望ならばモノクローナル抗体が
調製されるであろう。代わりに、その化合物は天然物か
ら単一特異性抗体を単離するために用いられることがで
きる。
モノクローナル抗体を得るために、免疫化された哺乳
類から得た脾臓細胞は不滅化される。不滅化の手法は重
大なことではない。最近最も常用されている方法は、骨
髄腫の融合パートナーと融合させることである。他の技
術手段はEBV形質転換、ありのままの(bare)DNAである
例えば腫瘍遺伝子やレトロウイルス等とともに行う形質
転換や、あるいは細胞ラインの安定維持とモノクローナ
ル抗体の生産とを目的として行う他の方法を含んでい
る。ヒトのモノクローナル抗体は適切なヒトの融合パー
トナーと脾臓細胞を融合させることによって得ることが
できる。マウスとマウスをかけあわせてモノクローナル
抗体を産生する詳細な技術については、Oi,et al.,pp.3
51−72 in Mishell,et al.(eds),Selected Methods i
n Cellular Immunology,W.H.Freeman & Co.,San Franc
isco(1980).の文献で説明されている。本発明の抗体
はイムノグロビンの部類からは離れている。
この発明では哺乳類の細胞付着を促進する方法につい
ても述べており、これは基質に上記記載した組成物のい
ずれかを付けること、及びその基質に細胞を加えること
からなっている。基質としては、ガラスやプラスチッ
ク、セラミック、有機ポリマー、ゲル、シリカが含まれ
るが、これらに限られてはいない。付着される細胞の好
ましいタイプとしては、繊維芽細胞が含まれるが、全て
の細胞ではないが大部分の細胞のタイプを用いることが
できる。
付着の形式としては共有結合、非共有結合性の相互作
用、非特異性の吸着を経て行われる。共有結合はエステ
ル、アミド、エーテルを含む結合を含んでいるが、それ
らに限られるわけではない。参照として、Carey,et a
l.,Advanced Organic Chemistry,Part B,Plenum Press,
New Tork(1983).を挙げる。共有結合の典型的な体系
としては、この発明のペプチドのN−末端あるいはC−
末端のいずれかに非天然物のアミノ酸を付加して、固相
や他のタンパク質へのこのペプチドの結合あるいは接合
に備えることを含む。例えば、システィンの配列をいず
れか末端に付加すると、キャリアへの結合を容易化でき
る。疎水性残基あるいは脂質を含有する部分、例えば疎
水性の側鎖を含むアミノ酸が、リポソームや膜の結合を
増強するために加えられる。選んだ基質は、基質への組
成物の結合を助長する目的でCnBrや他の活性化試薬で処
理されることができる。非共有結合性の相互作用及び非
特異性の吸着は、典型的には基質に本発明の組成物を含
有する溶液を直接施用することを含んでいる。これらの
使用方法としては多くの応用例、例えばそれらの生理機
能を研究したり、特異性のある化合物を作ったりするた
めに細胞を培養する応用例がある。このような利点は、
当業者には極めて明白である。
実 験 例 以下に記載した実験例は本発明のほんの一例を示した
ものであって、その記載に限られるものではない。実験
例1では、コラーゲンと比較してP−15によって細胞付
着の助長が高められることを示している。実験例2で
は、P−15及び他のペプチドの存在により、コラーゲン
への細胞結合が比較的抑制されることを示している。
実 験 例 1 この発明のペプチドP−15であるGTPGPQGIAGQRGVV
は、1−ヒドロキシベンジルトリアゾールと結合したQ
残基以外のBoc−アミノ酸の結合を目的として、対称性
の無水物を用いて固相法により合成された。円偏光二色
性分光分析と1H及び13C NMRの測定によると、P−15は
水性溶液中ではランダムな配座を取っており、ヘリコジ
ェニック(helicogenic)溶媒の存在する溶液中ではコ
ラーゲンやポリプロリン様の配座を生じることはほとん
どない。しかし、極性の低下している溶媒中ではβ−鎖
構造を形成する傾向を示す。
組織培養のための全ての媒体及び用具はユニバーシテ
ィ オブ カリフォルニア サン フランシスコ ティ
ッシュ カルチャー ファシリティ(University of Ca
lifornia San Francisco Tissue Culture Facility)か
ら得られた。シクロヘキシイミド(cycloheximide)は
ミズーリー州のセント.ルイスにあるシグマ バイオケ
ミカルズ(Sigma Biochemicals)から購入した。ラット
の尾の腱のコラーゲンは発明者らの研究室において公表
された方法を用いて均質に精製され、かつ特性を求め
た。組織の培養皿は(直径35mm、ファルコンプラスチッ
ク製)、0.01Nの酢酸中に、10μg/mlの濃度になるよう
に溶解したコラーゲンで被覆された。その培養皿は滅菌
性を維持するように紫外線照射をして乾燥空気中、一晩
さらされた。
19週目のヒトの胎児の皮膚から採取し発達の第一段階
にある繊維芽細胞の培養組織が得られた。その培養組織
は10%のウシ胎児の血清を追加したアールス塩(Earle'
s salts)を含むイーグル(Eagle)の最小必須培地中で
維持された。用いた全ての細胞は第二段階となり、集密
的培養組織から得られた。トリプシンで放出し、かつ分
散するよりも前にその細胞は燐酸緩衝塩で3回すすがれ
た。細胞を含む層は2分間、燐酸緩衝塩中にて0.05%の
トリプシン及び0.02%のNaEDTAにさらされ、続いて無血
清培地ですすがれた。
カバーガラス(12−15枚)が一晩クリーニング溶液で
洗浄された後、充分量の蒸留水ですすがれた。そのカバ
ーガラスはそれから高温の炉の中で濾紙のシートの間で
乾燥することによって滅菌が行われた。続いてそのカバ
ーガラスは滅菌状態にある小さな培養皿内に入れられ
た。酢酸中のコラーゲンの溶液(1mg/ml)が準備され
た。50マイクロリットルの溶液が4枚のそれぞれのカバ
ーガラス上に載せられ、それからそれらを空気中一晩乾
燥した。酢酸中のP−15の溶液(1mg/ml)が準備され
た。4枚のカバーガラスが50μlの溶液で処理された
後、上記記載したように乾燥された。
ほぼ100,000個の繊維芽細胞が4枚の対照のカバーガ
ラスと培養皿上、4枚のコラーゲンを被覆したカバーガ
ラスと培養皿上、及び4枚のP−15を被着したカバーガ
ラスと培養皿上に滴下された。15分後、浮遊細胞を含む
過剰の媒体がそれぞれの培養皿から取り除かれた。新し
い媒体が加えられて、その培養皿はそれぞれのカバーガ
ラスへの細胞の結合の程度を測定するために顕微鏡で検
査された。結合した細胞の数が異なっているように見え
た場合には、それぞれのカバーガラスに付着した細胞の
DNAの検定を行った。その細胞は血球計を用いて数えら
れた。
15分後の細胞の比結合 細胞の濃度 対照(コラーゲンもP−15もなし) 7.01 コラーゲン 8.59 P−15 11.05 これらの結果から、P−15の細胞結合の方が標準(コ
ラーゲンもP−15もなし)の培養皿よりも60%多く、か
つP−15の細胞結合の方がコラーゲンを被着した培養皿
よりも40%多いことが判る。
実 験 例 2 コラーゲンが関連するペプチド(PPG)10及び(P−H
yp−G)10(ここでHypはヒドロキシプロリンであ
る。)は、カリフォルニア州ベルモントのペニンスラ
ラボラトリー(Peninsula Laboratory)から得られた。
ポリプロリンはミズーリー州セント ルイスのシグマ
バイオケミカルズから購入された。ダイノルフィン1−
13(dynorphin;YGGFLRRIRPKLK)及びヒトのプレアンジ
オテンシノーゲン1−14(preangiotensinogen;DRVYIHP
FHLVIHN)はカリフォルニア州トーランスのバッヘム(B
achem)から購入された。フィブロネクチンが関連する
ペプチド配列(RGD、GRDSP、GRGDTP)もバッヘムから購
入され、もう一度分析することなく用いられた。
P−15は実験例1に記載したように合成され、実験例
1と同様の方法及び条件がここで用いられた。
結合性についての種々の添加物の効果を検定するため
のこの実験では、添加物は、結合決定のための培養皿に
移し変える前に細胞を含む媒体内に加えられた。コラー
ゲンへの細胞の結合は実験の初めはすばやく進行する
が、ほぼ30分後にはゆっくりとなって、ペプチドがない
ときは細胞結合のほぼ70−80%がこの時間の間に起こる
ことが観察された。細胞とコラーゲンとの結合反応の初
期の速度に及ぼす抑制剤の効果が検定された。30分後の
コラーゲンへの細胞結合に及ぼす種々の条件の効果は、
通常複合されたものであった。
P−15による細胞結合の抑制は、このペプチドに対し
て特異的であった。なぜなら、下記の結果に示したよう
に多くの他のペプチドには同様の効果がなかったからで
ある。ペプチドによる結合の抑制が非特異的な作用であ
るかどうかを確かめるために、コラーゲンへの細胞の結
合に及ぼす、同濃度(35×10-6M)の数種のペプチドの
効果を比較した。用いた全てのペプチドは細胞結合にお
いてわずかな抑制効果を有しているが、どれもP−15で
観察された抑制効果のレベルまでは達しなかった。この
結果から判るように、ポリプロリン、(PPG)10、及び
(P−Hyp−G)10のようなコラーゲンに関連している
配座を有するペプチドは、細胞の結合性に対して有意的
には作用しなかった。これらの実験の条件では、ポリプ
ロリン及び(PPG)10はポリプロリンの配座内で一本鎖
として存在しており、一方、(P−Hyp−G)10は三重
らせん構造をしている。P−15と類似の大きさのペプチ
ドであるダイノルフィン1−13及びプレアンジオテンシ
ノーゲン1−14の細胞結合に及ぼす挙動についても実験
を行った。これらは、P−15によって示された程度には
コラーゲンへの細胞の結合性に影響を与えなかった。こ
れらの結果は、P−15がコラーゲンへの細胞の結合性の
有効な抑制剤であることを示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 バトナガー ラジェンドラ サハイ アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94010 バーリンゲーム ロスロブレス ドライブ 173 (56)参考文献 J.Biol.Chem.,Vol. 253,pp5642−46,Tetrahed ron Letters,Vol29,N o.34,pp4341−4344 Biochimica et Bio physica Acta,Vol. 445,pp521−524 Biochemistry,Vol. 24,pp6730−6734 The Journal of Bi ological Chemistr y,Vol.262,No.12,pp. 6221−6226 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 7/08 C07K 14/78 CA(STN) Genbank/EMBL/DDBJ/G eneSeq

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】GTPGPQGIAGQRGVVからなるアミノ酸配列の
    ポリペプチド。
  2. 【請求項2】天然の包合、配糖、交差結合、及びヒドロ
    キシル化が実質的にないことを特徴とする請求項1記載
    のポリペプチド。
  3. 【請求項3】他のポリペプチド鎖と実質的に会合してい
    ない請求項1記載のポリペプチド。
  4. 【請求項4】請求項1記載のポリペプチドと、該ポリペ
    プチドの活性を維持可能な成分とを含み、該アミノ酸配
    列の生物学的活性に匹敵する生物学的活性を有し、前記
    生物学的活性は細胞付着の助長及びコラーゲンより高い
    細胞接着能力を含むことを特徴とする合成化合物。
  5. 【請求項5】脊椎動物細胞付着を助長する方法であっ
    て、 GTPGPQGIAGQRGVVからなるアミノ酸配列のポリペプチド
    を含む組成物を基質に結合させる工程;及び 該細胞を該基質に添加する工程 を含むことを特徴とする、前記方法。
  6. 【請求項6】脊椎動物細胞付着を助長する被覆組成物を
    含有する基質であって、該被覆組成物が、GTPGPQGIAGQR
    GVVからなるアミノ酸配列のポリペプチドを含むことを
    特徴とする前記基質。
  7. 【請求項7】合成ペプチドであることを特徴とする請求
    項1記載のポリペプチド。
  8. 【請求項8】前記ポリペプチドが合成ペプチドであるこ
    とを特徴とする請求項5記載の方法。
  9. 【請求項9】前記基質がセラミックであることを特徴と
    する請求項5記載の方法。
  10. 【請求項10】前記基質が有機ポリマーであることを特
    徴とする請求項5記載の方法。
  11. 【請求項11】前記基質がゲルであることを特徴とする
    請求項5記載の方法。
  12. 【請求項12】前記細胞が繊維芽細胞であることを特徴
    とする請求項5記載の方法。
  13. 【請求項13】前記組成物と基質の結合が非共有結合性
    の相互作用によることを特徴とする請求項5記載の方
    法。
  14. 【請求項14】前記組成物と基質の結合が非特異性吸着
    によることを特徴とする請求項5記載の方法。
  15. 【請求項15】前記ポリペプチドが合成ペプチドである
    ことを特徴とする請求項6記載の基質。
  16. 【請求項16】前記基質がセラミックであることを特徴
    とする請求項6記載の基質。
  17. 【請求項17】前記基質が有機ポリマーであることを特
    徴とする請求項6記載の基質。
  18. 【請求項18】前記基質がゲルであることを特徴とする
    請求項6記載の基質。
  19. 【請求項19】前記細胞が繊維芽細胞であることを特徴
    とする請求項6記載の基質。
  20. 【請求項20】前記組成物と基質の結合が非共有結合性
    の相互作用によることを特徴とする請求項6記載の基
    質。
  21. 【請求項21】前記組成物と基質の結合が非特異性吸着
    によることを特徴とする請求項6記載の基質。
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