JP3441687B2 - 敷地内排水処理装置 - Google Patents
敷地内排水処理装置Info
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Description
発生する生活雑排水と、し尿浄化槽排水とを合併処理し
た排水をその敷地内で処理する敷地内排水処理装置に関
するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より、公共下水道が完備されていな
い地域では、日常生活に於いて発生する厨房排水、洗面
風呂排水、洗濯排水及びトイレのし尿浄化槽排水等をま
とめた合併浄化槽からの生活排水は自家処理が原則とさ
れ、敷地内で微生物による活性汚泥法を基にした、例え
ば、散水濾床法によって処理し、側溝の排水路に流すか
敷地内の地中に浸透させるか等の対応をとっている。 【0003】しかし、このような微生物による散水濾床
法にあっては、長期間に渡って処理を行っていると、次
第に濾材の目詰まりや汚泥の堆積等によって排水処理の
能力の低下が生じ、嫌気状態となって悪臭の発生が感じ
られるようになり、徐々に地下水を汚染するようになっ
てくる。このような傾向は、日常の処理状態の観察や処
理水のサンプリングによりこれを分析することによって
事前に察知することは可能ではあるが、従来の装置では
これを容易に行うことはできなかった。 【0004】またこのような濾材の目詰まりや汚泥の堆
積等によって排水処理の能力が低下した場合には、散水
濾床全体の清掃が必要となるが、この場合には一般に狭
いところの作業であることに加えて、清掃したものの回
収除去がし難いという点に問題があった。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記のよう
な従来技術の不都合を解消し、排水処理の効率が高く、
濾材の目詰まりが起こり難く、万一目詰まりした場合に
は清掃処理が容易であり、また日常の観察のために処理
水のサンプリングが可能な敷地内排水処理装置であっ
て、設置場所を広範囲に要しない安価に設置できる敷地
内排水処理装置を提供することを解決の課題とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明の1は、地表面を
掘削した素掘穴と、下端が上記素掘穴の底面と接し、か
つ上端が地表面から突出するように上記素掘穴の内部に
立設した円筒部材であって、その周側壁の中央部から下
方に複数の透水小孔を開口した円筒部材と、該円筒部材
の内部中央に、下端が上記素掘穴の底面と接し、かつ上
端が地表面より低くなるように立設した検視・洗浄筒で
あって、その周側壁の中央部から下方に複数の透水小孔
を開けた検視・洗浄筒と、上記素掘穴の底面に敷設した
遮水シートと、上記円筒部材の上部に構成した原排水導
入手段であって、導入される原排水が上記検視・洗浄筒
に衝突して砕けるように、導入方向を定めて構成した原
排水導入手段と、上記円筒部材の内側に、上記検視・洗
浄筒の内側を除いて、多孔性土壌と植物性繊維との混合
物を焼成してなる濾材を充填して構成した主散水濾床層
と、上記円筒部材の外側に、上記原排水導入手段を接続
した部位の高さまで砕石を充填て構成した副散水濾床層
と、該副散水濾床層の上に被覆した覆土層と、該覆土層
の上に地表面と同一レベルに配したコンクリート層と、
上記円筒部材の上部に被せた蓋と、で構成した敷地内排
水処理装置である。 【0007】従って、本発明の1によれば、原排水が円
筒部材に導入されると、検視・洗浄筒に衝突して砕け、
これが主散水濾床層の濾材の上に広く分散して降り掛け
られるので、広範囲にわたって平均に導入することがで
きることとなり、効率よく活性汚泥処理を行うことがで
きる。 【0008】また主散水濾床層の濾材として多孔性土壌
を利用して焼成したものを採用したため、それ自体多孔
性であり、その中に空気が入り易く、微生物の生息に好
適な住処にもなるので安定した効率の良い活性汚泥処理
を行うことができる。また併せてこの濾材の表面に適切
に凹凸を設けたものを採用すれば、この上に飛散した原
排水は、濾材に衝突して更に広く飛散し、主散水濾床層
に平均に導入されることとなり、一層効率の良い廃水処
理を行うことができる。 【0009】また前記覆土層の上にコンクリート層を形
成したので、排水処理装置内に雨水の進入がなくなり安
定した活性汚泥処理が行なわれるようになると共に、上
記主散水濾床側から加わる大気圧により前記副散水濾床
層の処理水の水位が上がるようになり、そのため、処理
水と充填されている上方の砕石とも接触する機会が増加
し、効率よく活性汚泥処理を行うことができるようにな
る。 【0010】また検視・洗浄筒内の最下部に小型の水中
ポンプを装入して、原排水が導入されていない時に処理
水のサンプリングを行い、これを分析することによっ
て、現状の活性汚泥処理の状態を正確に把握することが
でき、異常となる変化を早期に発見することができる。 【0011】更に主散水濾床層の清掃・洗浄の必要が生
じた場合には、検視・洗浄筒の上端にバキュームポンプ
に連結したホースを接続して、主散水濾床層及び副散水
濾床層の水を汲み上げた後、高圧ウオッシャーによって
主散水濾床層より清水を送って主散水濾床層及び副散水
濾床層を洗浄し、その洗浄液を検視・洗浄筒からバキュ
ームポンプによって汲み上げることにより、地下水を汚
染することなく容易にその清掃・洗浄を行うことができ
る。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら詳細に説明する。図1及び図2は本発明
を適用した敷地内排水処理装置の一つの実施の形態を示
しており、図1はその縦断面説明図、図2は蓋を取り除
いた状態の同平面説明図である。 【0013】本発明の敷地内排水処理装置は、地表面1
を掘削して形成した素掘穴2と、下端が上記素掘穴2の
底面と接し、かつ上端が地表面1に突出するように上記
素掘穴2の中央に立設した円筒部材3であって、その周
側壁の中央部から下方に複数の透水小孔4a、4a…を
平均に開口した円筒部材3と、該円筒部材3の内部中央
に、下端が上記素掘穴2の底面と接し、上端が地表面1
よりやや低くなるように鉛直に立設した検視・洗浄筒5
であって、その周側壁の中央部から下方に複数の透水小
孔4b、4b…を開口した検視・洗浄筒5と、上記素掘
穴2の底面に敷設した遮水シート6と、上記円筒部材3
の上部に構成した原排水導入手段7であって、導入され
る原排水が上記検視・洗浄筒5の軸心に衝突するように
構成した原排水導入手段7と、上記円筒部材3の内側
に、上記検視・洗浄筒5内を除いて、多孔性土壌と植物
性繊維との混合物を焼成してなる濾材8、8…を充填し
て構成した主散水濾床層9と、上記円筒部材3の外側に
上記原排水導入手段7の接続部位の高さにまで砕石1
0、10…を充填して構成した副散水濾床層11と、該
副散水濾床層11の上に被せた覆土層12と、該覆土層
12の上に地表面1と同一レベルに配したコンクリート
層13と、上記円筒部材3の上部に被せた蓋14とで構
成するものである。 【0014】前記素掘穴2は、浸透性のない粘土層や岩
盤層を避けて雨水の流入の恐れのないところに掘削す
る。その大きさは、家族の構成人数、即ち、発生する生
活排水の水量に応じて適切に定める。例えば、一人当た
りの平均排水発生量200リットル/日・人、人数10
人、設計処理水量350リットル/m2 とすると、必要
となる前記素掘穴2の浸透面積は、次式より、200l
/日・人×10人÷350l/m2 =5.71m2 とな
って、これに若干の余裕を加えた6.5〜7.0m2 程
度が必要浸透面積となる。 【0015】本発明に於いては、先に述べ、更に図1及
び図2に示したように、前記素掘穴2には、底面には遮
水シートを敷くので、当然のこととして浸透面積は素堀
穴の側面のみとなる。従って、前記のように人数10人
の場合で、素掘穴2のサイズは、縦1.2m、横1.8
〜2.0m、深さ1.1m程度(このサイズで浸透壁面
積は6.6m2 となる)の穴が必要となり、これに前記
覆土層12とコンクリート層13とを構成する分を加え
て、深さは1.6m程度が適当であるということにな
る。 【0016】前記円筒部材3は、その肉厚が7〜10m
m程度、口径が600mm程度、雨水等が入り込まない
ように、長さ(高さ)が前記素掘穴2の深さより凡そ3
0〜50mm程度長く(高く)なるように構成するもの
である。その材質は、特に限定するものではないが、塩
化ビニールが好ましく用いられる。また前記円筒部材3
の軸方向の中央部から下部にかけての周側壁には、処理
水が内外を移動できるように、口径が10〜15mm程
度の複数の透水小孔4a、4a…を平均に開口してお
く。 【0017】また前記円筒部材3には、地表面1に露出
する上端から若干下方、例えば、450mm程度下方の
位置に前記原排水導入手段7の原排水導入口15を突出
開口させる。また地表面1に露出さする上端には雨水や
ゴミ等が入らないように、万一その上に乗っても破損し
ないように、鉄製の頑丈な前記蓋14を被せることとす
る。なお、前記円筒部材3は、前記素掘穴2の中に配置
するのみで、ボルト等による固定は行わないが、事実
上、その外側及び内側に充填される前記砕石10、10
…や濾材8、8…によって支えられることとなる。 【0018】前記検視・洗浄筒5は、その肉厚が5mm
程度、直径が120mm程度、前記円筒部材3に被せた
蓋14に当たらないように、長さ(高さ)は、前記円筒
部材3の長さ(高さ)より短く(100〜150mm程
度短く)(低く)構成するものである。その材質として
は、特に限定しないが塩化ビニールが好ましく用いられ
る。また前記検視・洗浄筒5の長さ(高さ)方向の中央
部から下部にかけての周側壁には、口径が8〜10mm
程度の複数の透水小孔4b、4b…を均一に開口してお
く。なお、検視・洗浄筒5も、ボルト等による固定は行
わず、事実上、その周囲に充填する前記濾材8、8…に
よって支えるようにする。 【0019】前記遮水シート6は、原排水が未処理のう
ちに地中に浸透しないように、上記素掘穴2の底面に全
面にわたって敷設する非透水性のプラスチックシートで
あって、厚さが2〜4mm程度のポリエチレンフィルム
やポリ塩化ビニルフィルムが好ましく用いられる。 【0020】前記原排水導入手段7は、文字通り、前記
円筒部材3の中に原排水を導入する手段であって、前記
円筒部材3の上部に接続した原排水導入管16によって
構成する。そしてこの原排水導入管16は、前記円筒部
材3の上端から450mm程度下方の位置に、見合った
口径に開口した開口部を貫通させて、その内部に原排水
導入口15を突出開口させる。 【0021】前記濾材8は、多孔性土壌と植物性繊維と
を混合して端部径を20mm程度、長さを30〜50m
m程度の棒状に成形して高温度で焼成したものである。
これは、その内部に多数の微少空間を有する多孔質の焼
成物であり、その表面には、成形の過程で、複雑な凹凸
を生じているものでもある。そして前記主散水濾床層9
は、前記円筒部材3の内側に、前記原排水導入管15の
接続部位の高さまで、上記濾材8、8…を充填して構成
するものである。このとき、前記濾材8、8…は、前記
検視・洗浄筒5の内側には充填しない。 【0022】前記砕石10は、外径が40〜75mm程
度にるように砕いた砕石である。そして副散水濾床層1
1は、前記砕石10、10…を、前記素掘穴2の中の前
記円筒部材3の外側の空間に、原排水導入管16の高さ
にまで充填して構成するものである。このとき前記円筒
部材3が、前記素掘穴2の中に於いて前記砕石10、1
0…によって垂直に支えられるように留意する。 【0023】前記覆土層12は、前記砕石10、10…
で構成した副散水濾床層11の上に構成するもので、そ
の上にプラスチック製の目開きが1〜2mm程度のネッ
トを全面に被せた上で、掘削した現地土を埋め戻して層
の厚さを350mm程度に構成するものである。以上の
覆土層12を構成するのは、前記主散水濾床層9と前記
副散水濾床層11の内部を通年に渡ってほぼ一定の温度
に保つためでもある。 【0024】前記コンクリート層13は、前記覆土層1
2の上に構成するものであって、必要により鉄筋を配し
て、層の厚さを100mm程度に構成する。このように
コンクリート層13を構成すると、排水処理装置内に雨
水の進入がなくなり安定した活性汚泥処理が行なわれる
ようになると共に、上記主散水濾床層9から加わった大
気圧により、前記副散水濾床層11中の処理水の水位が
押し上げられ、下方の砕石10、10…だけでなく上方
の砕石10、10…にも良好に接触して、短時間に効率
のよい活性汚泥処理を行うことができるようになるもの
である。 【0025】またこの装置を利用する人数が前述の場合
より多い、例えば、20人用の排水処理を行う場合に
は、前記素堀穴2の大きさを計算の上、大きく掘削して
前記円筒部材3を構成するセットを2本用いて均等な位
置に設置すればよい。 【0026】次にこの実施例の敷地内排水処理装置の使
用方法について説明する。この敷地内排水処理装置に、
日常生活に於いて発生する厨房排水、洗面風呂排水、洗
濯排水及びトイレの浄化槽排水等をまとめた原排水が、
原排水導入管16を通じて導入されると、検視・洗浄筒
5の外側に衝突して飛散し、広く分散して前記主散水濾
床層9上に散布される。 【0027】主散水濾床層9の濾材8、8…の表面及び
内部には、自然界に存在する水を浄化する微生物菌が、
原排水と共に運びこまれて付着し増殖することによっ
て、原排水中に含まれる汚濁物質の処理が開始される。
更に原排水が断続的に導入されると、主散水濾床層9に
滞留している半処理状態の排水は、円筒部材3に形成し
た複数の透水小孔4a、4a…から押し出されるように
して副散水濾床層11側に移動して、砕石10、10…
の表面又はその内部の微少空間で自然界に存在する水を
浄化する微生物菌による処理が継続される。 【0028】また前記副散水濾床層11中では、覆土層
12の上にコンクリート層13を構成したことによっ
て、前記主散水濾床9を通じて、円筒部材3に導入され
た原排水にかかった大気圧によって、処理中の水位がそ
の上面付近にまで上がってくるため、処理水の砕石1
0、10…に対する接触の機会が増加し、短時間で効率
のよい活性汚泥処理を行うことができるものである。 【0029】更に原排水が断続的に導入されると、処理
が進んでいる排水は、次第に押し出されるようにして副
散水濾床層11の側壁に到達することとなるが、その時
点では原排水に含まれる汚濁物質は処理が終わってい
て、地中に浸透しても問題のない水質となって、素堀穴
2の側壁から地中に浸透処理されるものである。 【0030】このように本発明の敷地内排水処理装置
は、原排水が、予め実験によって確かめられた容量の下
で一定の滞留時間の間に、主散水濾床層9及び副散水濾
床層11に於いて、自然界に存在する水を浄化する微生
物菌によって分解処理されて、地中に浸透しても問題の
ない水質となって、素堀穴2の側壁から断続的に押し出
されるようにして地中に浸透処理されるものである。 【0031】また検視・洗浄筒5の中の底部に小型の水
中ポンプを入れ、原排水の導入を止めた上で処理水を汲
み上げ、これを分析することによって、現状の活性汚泥
処理の状態を正確に把握することができ、異常となる変
化を早期に見つけることができるものである。 【0032】更に処理水のサンプリングや検視によっ
て、主散水濾床層9及び副散水濾床層11に清掃・洗浄
の必要なことが分かった場合には、検視・洗浄筒5の上
端にバキュームポンプに連結したホースを接続して、主
散水濾床層9及び副散水濾床層11内の処理水を汲み上
げた後、高圧ウオッシャーによって主散水濾床層9より
清水を送って洗浄し、その洗浄液を検視・洗浄筒5から
再度バキュームポンプによって汲み上げることにより、
地下水を汚染することなく容易に清掃・洗浄を行うこと
ができるものである。 【0033】 【実施例】次に実施例及び比較例によって本発明を具体
的に説明するが、これは本発明の効果を説明するための
ものであって、これによって本発明が限定されるもので
はない。 【0034】<実施例>9人構成の家庭から排出される
厨房排水、洗面風呂排水、洗濯排水及びトイレの浄化槽
排水等をまとめた原排水を本発明の敷地内排水処理装置
によって処理することにした。この実施例の形態は、以
上の実施の形態に示したものと全く同様であり、各部に
ついて、同一の符号を用いて説明する。 【0035】敷地内排水処理装置を埋設する素堀穴2
は、縦1.2m、横2.0m、深さ1.55mに掘削
し、その底面には遮水シート6として厚さ3mmのポリ
エチレン製のシートを敷設した。また円筒部材3には、
その肉厚が7mm、口径が600mm、長さ(高さ)が
1.6mの塩化ビニール製の筒体を用い、その周側壁の
中央部から下方に、口径が12mmの透水小孔4a、4
a…を平均に40個開口した。一方、その上端から45
0mm下方の位置に原排水導入管16を接続して原排水
を導入できるようにした。その端部を上記円筒部材3の
軸心に向かって突出させて、原排水導入口15とした。 【0036】次いで前記円筒部材3を前記素堀穴2の中
央に垂直に立て、その周囲、即ち、前記素堀穴2の中
に、外径が40〜60mmの砕石10、10…を前記原
排水導入管16の接続部位の高さまで充填して、前記円
筒部材3を保持させると共に、副散水濾床層11を構成
した。 【0037】一方検視・洗浄筒5は、肉厚が5mm、口
径120mm、長さ1.45mの塩化ビニール製の筒体
を用い、その周側壁の長さ(高さ)方向の中央部から下
端にかけて口径10mmの透水小孔4b、4b…を均一
に10個開口して、前記円筒部材3内の中央に底面に接
して垂直に立て、その外側であって、前記円筒部材3の
内部に、前記濾材8、8…を前記原排水導入管16の接
続部位の高さまで充填して、前記検視・洗浄筒5を保持
させると共に、主散水濾床層9を構成した。更に前記円
筒部材3の上端には、口径605mmの鉄製の蓋14を
被せた。 【0038】次いで前記副散水濾床層11の上には、目
開きが1mmのプラスチック製のサランネットを全面に
被せ、その上に、掘削土壌を埋め戻して、層の厚さ35
0mmの覆土層12を構成した。また上記覆土層12の
上には、層の厚さが100mmのコンクリート層13を
構成し、実施例の敷地内排水処理装置を完成させ、この
装置に日常生活において発生してくる前記原排水を導入
して排水処理を開始した。 【0039】<比較例>以上の実施例の主散水濾床層9
の濾材8、8…を外径20〜25mmの砕石に置き換え
たこと、及びコンクリート層13を掘削した現地土を埋
め戻した覆土層に置き換えたことの二つ以外は以上の実
施例と同様にして、比較例の敷地内排水処理装置を完成
させ、この装置に日常生活において発生してくる前記原
排水を導入して排水処理を開始した。 【0040】実施例及び比較例に対して、排水処理を開
始して5日後と14日後に、検視・洗浄筒5の底部に小
型の水中ポンプセットを入れて処理水をサンプリング
し、その水質をpH、BOD、臭いについて試験した。
また、副散水濾床層11の処理中の水位を目視で確認し
た。そしてそれぞれの結果をまとめて表1に示した。 【0041】〔試験項目及び試験方法〕 1.pH JIS K0102 12.1に基づき測定する。 2.BOD JIS K0102 21に基づき測定する。 【0042】3.臭い 処理水を嗅覚によって嗅ぎ分け表現する。 4.副散水濾床層の水位 実施例及び比較例のそれぞれの副散水濾床層に、前記検
視・洗浄筒と同様に透水小孔を有する検視筒を立設し、
その上端を実施例については、コンクリート層の一部に
予め穴をあけてそこから突出させておき、他方、比較例
については、覆土層から突出させておき、前記所定の時
期に、内部を覗き込んで、副散水濾床層の水位を目視に
より確認した。なお、検視筒の上端は気密性を保持する
ために、透明の蓋で閉じておき、蓋を介して内部を観察
した。実施例に関しては、コンクリート層に開口した穴
と検視筒との間の気密を保持するため、シールを施し
た。 【0043】 【表1】 【0044】<試験結果の考察>表1に示したように、
実施例では運転を開始して5日後には、いずれの項目に
於いても良好な結果が得られてきており、更に14日後
には、BOD及び臭いに関しては一層良好な結果が得ら
れている。特に実施例では、副散水濾床層に於ける水位
がその上面付近にまで上がってきており、効率のよい処
理が行われていることが判る。よってこれらの結果か
ら、実施例に於いて主散水濾床層に用いた濾材は、濾材
として優れたものであること、コンクリート層の形成
は、副散水濾床層の水位を上げる効果があり効率のよい
活性汚泥処理が行なわれるものであることとが確認され
た。 【0045】 【発明の効果】以上述べたように、本発明の1の敷地内
排水処理装置によれば、原排水が円筒部材に導入される
と検視・洗浄筒に衝突して分散した状態で主散水濾床層
の濾材の上に広く降り掛けられるので、広範囲に平均に
導入することができ効率よく活性汚泥処理を行うことが
できる。 【0046】また主散水濾床層の濾材は、多孔性である
ために中に空気が入り易く、微生物の生息に好適な住処
にもなるので安定した効率の良い活性汚泥処理を行うこ
とができる。 【0047】また覆土層の上にコンクリート層を形成し
たので、排水処理装置内に雨水の進入がなくなり安定し
た活性汚泥処理が行なわれるようになると共に、上記副
散水濾床層の処理中の水位が上がるようになり、効率よ
く活性汚泥処理を行うことができるようになる。 【0048】また検視・洗浄筒の中の底部に小型の水中
ポンプを入れて、原排水が導入されていない時に処理水
を汲み上げてこれを分析することによって、現状の活性
汚泥処理の状態を正確に把握することができ、異常とな
る変化を早期に見つけることができる。 【0049】更に主散水濾床層の清掃・洗浄の必要が生
じた時には、検視・洗浄筒の端部にバキュームポンプに
連結したホースを接続して、主散水濾床層及び副散水濾
床層の処理水を汲み上げた後、高圧ウオッシャーによっ
て主散水濾床層より清水を送って主散水濾床層及び副散
水濾床層を洗浄し、その洗浄液を検視・洗浄筒からバキ
ュームポンプによって汲み上げることにより、地下水を
汚染することなく容易に清掃・洗浄を行うことができ
る。
明図。 【符号の説明】 1 地表面 2 素掘穴 3 円筒部材 4a、4b 透水小孔 5 検視・洗浄筒 6 遮水シート 7 原排水導入手段 8 濾材 9 主散水濾床層 10 砕石 11 副散水濾床層 12 覆土層 13 コンクリート層 14 蓋 15 原排水導入口 16 原排水導入管
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 地表面を掘削した素掘穴と、 下端が上記素掘穴の底面と接し、かつ上端が地表面から
突出するように上記素掘穴の内部に立設した円筒部材で
あって、その周側壁の中央部から下方に複数の透水小孔
を開口した円筒部材と、 該円筒部材の内部中央に、下端が上記素掘穴の底面と接
し、かつ上端が地表面より低くなるように立設した検視
・洗浄筒であって、その周側壁の中央部から下方に複数
の透水小孔を開けた検視・洗浄筒と、 上記素掘穴の底面に敷設した遮水シートと、 上記円筒部材の上部に構成した原排水導入手段であっ
て、導入される原排水が上記検視・洗浄筒に衝突して砕
けるように、導入方向を定めて構成した原排水導入手段
と、 上記円筒部材の内側に、上記検視・洗浄筒の内側を除い
て、多孔性土壌と植物性繊維との混合物を焼成してなる
濾材を充填して構成した主散水濾床層と、 上記円筒部材の外側に、上記原排水導入手段を接続した
部位の高さまで砕石を充填て構成した副散水濾床層と、 該副散水濾床層の上に被覆した覆土層と、 該覆土層の上に地表面と同一レベルに配したコンクリー
ト層と、 上記円筒部材の上部に被せた蓋と、 で構成した敷地内排水処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35485599A JP3441687B2 (ja) | 1999-12-14 | 1999-12-14 | 敷地内排水処理装置 |
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