JP3441174B2 - 光変流器 - Google Patents

光変流器

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JP3441174B2
JP3441174B2 JP17283994A JP17283994A JP3441174B2 JP 3441174 B2 JP3441174 B2 JP 3441174B2 JP 17283994 A JP17283994 A JP 17283994A JP 17283994 A JP17283994 A JP 17283994A JP 3441174 B2 JP3441174 B2 JP 3441174B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導体の周囲に光を伝送
するセンシングファイバーを配置し、導体に流れる被測
定電流により生じるファラデー効果を応用して被測定電
流の測定を行う光変流器に関する。
【0002】
【従来の技術】光を利用した電力系統用電流測定装置す
なわち光変流器は、被測定電流の流れる導体に極く近接
して鉛ガラスや石英のブロックをセンサーとして配置し
てこれに直線偏光の光を通過させ、導体に流れる被測定
電流によって生ずるファラデー効果の旋光角を測定する
ことを原理としている。
【0003】図10はかかる光変流器の構成図である。
ガス絶縁開閉器(以下、GISと称す)タンク1の内側
には、導体2を囲むように石英あるいは鉛ガラス等のブ
ロックでできたセンサー3が配置されている。このセン
サー3は、固定具4に固定され、導体2が高電圧である
ため絶縁物により形成された絶縁筒5によって接地電位
から絶縁して取り付けられている。
【0004】このような構成において、光源を発した光
は、送光ファイバー6を通って、レンズ、偏光子等から
なる結合光学系7でほぼ平行光束の直線偏向ビーム8に
形成され、さらに空間を伝播してセンサー3に入射す
る。
【0005】このセンサー3に入射した直線偏光ビーム
8は、センサー3の内部で反射を繰り返した後、センサ
ー3から出射される。ここで、このセンサー3内を通過
する光は、導体2を流れる電流によって誘起されるファ
ラデー効果により偏光面がある角度だけ回転する。
【0006】この出射光は、直線偏光ビーム9となって
空間を伝播して再び結合光学系7に入射し、検光子、レ
ンズを透過後受光ファイバー10に入射する。なお、こ
こで述べている結合光学系7の構成や働きについてはす
でに公知の事項であるので説明は省略する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような構成の光変
流器では、電流測定用の直線偏光ビーム8がGISタン
ク1内の高圧力の絶縁ガス中に伝播するが、この状態
に、導体2の電流が増加するに従って導体2が発熱し、
絶縁ガスが加熱されガス密度が局所的に変化して対流が
発生する。
【0008】このため直線偏光ビーム8の伝播経路の屈
折率が不規則に時間変化を示し、直線偏光ビーム8に揺
らぎが生ずる。このビームの揺らぎは光学系の光軸変化
やセンサー3の感度の不規則な変化と同等なもので、電
流測定器としての精度が著しく低下する。
【0009】又、このような光変流器は、現場で発生す
る振動や温度変化(−20〜90℃)に対して誤差が増
大するといった欠点がある。ファラデー効果材として一
般に用いられるガラスのようなアモルファス固体は、光
学的に等方であるが、外部から応力が加えられるとガラ
スも光学的に異方性となり複屈折を示し、これが測定誤
差の一因となる。
【0010】さらに、ガラス温度変化が生ずると応力が
発生するが、ガラスが熱膨張率の異なる物質に強固に固
定されている場合、又はガラスに熱膨張率の異なる物質
が強固に固定されている場合には、温度変化により発生
するガラス内部の応力が、ガラス単体の場合に比べてか
なり大きくなり、測定誤差となる。そこで本発明は、振
動や温度変化が大きい環境でも高精度に電流を測定でき
る光変流器を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1によれば、被測
定電流の流れる導体の周囲にセンシングファイバーを配
置して光を伝送し、被測定電流により生じるファラデー
効果の旋光角を測定して被測定電流を測定する光変流器
において、センシングファイバーの周囲に形成された断
熱層と、少なくともセンシングファイバーに対して光の
送受信を行う結合光学系に付設された防振材と、を備え
て上記目的を達成しようとする光変流器である。
【0012】請求項2によれば、ガス絶縁開閉器タンク
内に配置された導体の回りでガス絶縁開閉器の外側に巻
かれて配置されたセンシングファイバーを被う部材と、
ガス絶縁開閉器タンクのつなぎ目に取り付けられ、かつ
センシングファイバーを被う部材を防振材を介して固定
するスペーサとを有する。請求項3によれば、センシン
グファイバーを収納するセンシングファイバー収納部
を、固定台上に防振材を介して配置する。
【0013】請求項4によれば、断熱層は、熱伝導性の
低い、又は熱容量の大きな材料により形成される。請求
項5によれば、断熱層は、低圧ガス、スポンジ、発泡ス
チロール、又は空気層である。
【0014】請求項6によれば、防振材は、弾性体であ
る。請求項7によれば、防振材は、防振ゴム、防振ばね
である。請求項8によれば、ガス絶縁開閉器タンク内に
配置された導体の回りでガス絶縁開閉器の外側に巻かれ
て配置されたセンシングファイバーを被う部材と、 セン
シングファイバーを被う部材と断熱層との間に配置さ
れ、センシングファイバーを被う部材の回りにセンシン
グファイバーの周囲に温度勾配を緩和する流動体を流す
孔開きの部材とを設けた構造とする。
【0015】請求項9によれば、流動体は、水、又は油
である。請求項10によれば、少なくともセンシングフ
ァイバー又は結合光学系の周囲に、日光及び他の外部環
境を遮蔽する遮蔽体を配置する。
【0016】請求項11によれば、遮蔽体は、光を反射
しやすい材料もしくは光を吸収しない材料である。請求
項12によれば、遮蔽体は、金属光沢を有する物、又は
白い物である。請求項13によれば、センシングファイ
バー近傍に温度センサを配置し、この温度センサの測定
値に基づいて予め設定された感度曲線により感度補正を
行う。
【0017】
【作用】請求項1によれば、導体の周囲に配置するセン
シングファイバーの周囲に断熱層を形成し、かつ少なく
ともこのセンシングファイバーに対して光の送受信を行
う結合光学系に防振材を付設するので、温度や振動等の
外部からの影響を防止できる。
【0018】請求項2によれば、ガス絶縁開閉器タンク
内に配置された導体の回りでガス絶縁開閉器の外側に巻
かれて配置されたセンシングファイバーを被う部材と、
ガス絶縁開閉器タンクのつなぎ目に取り付けられ、かつ
センシングファイバーを被う部材を防振材を介して固定
するスペーサとを有するので、特に振動等の外部からの
影響を防止している。
【0019】請求項3によれば、センシングファイバー
を収納するセンシングファイバー収納部を、固定台上に
防振材を介して配置することにより、振動等の外部から
の影響を防止している。
【0020】請求項4によれば、断熱層として熱伝導性
の低い、又は熱容量の大きな材料を用いることにより、
温度の影響を防止している。請求項5によれば、この断
熱層として具体的に低圧ガス、スポンジ、発泡スチロー
、又は空気層を用いて温度の影響を防止している。
【0021】請求項6によれば、防振材としては弾性体
を用いて振動等の外部からの影響を防止している。請求
項7によれば、防振材として具体的に防振ゴム、防振ば
ねを用いて振動等の外部からの影響を防止している。
【0022】請求項8によれば、ガス絶縁開閉器タンク
内に配置された導体の回りでガス絶縁開閉器の外側に巻
かれて配置されたセンシングファイバーを被う部材と、
センシングファイバーを被う部材と断熱層との間に配置
され、センシングファイバーを被う部材の回りにセンシ
ングファイバーの周囲に温度勾配を緩和する流動体を流
す孔開きの部材とを設けた構造とすることにより、温度
勾配を緩和している。請求項9によれば、センシングフ
ァイバーの周囲に流す流動体として水、又は油を用いて
いる。
【0023】請求項10によれば、少なくともセンシン
グファイバー又は結合光学系の周囲に遮蔽体を配置する
ことにより、例えば日光及び風雨等の外部環境を遮蔽し
ている。
【0024】請求項11によれば、この遮蔽体として
は、光を反射しやすい材料もしくは光を吸収しない材料
を用いて日光及び外部環境を遮蔽している。請求項12
によれば、遮蔽体は、金属光沢を有する物、又は白い物
を用いて日光及び外部環境を遮蔽している。
【0025】請求項13によれば、センシングファイバ
ー近傍に配置された温度センサの測定値に基づいて感度
曲線により感度補正を行うことにより、使用温度範囲に
亙って同一の測定電流値が得られる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。図1は光変流器の全体構成図である。G
ISタンク20の外側には、センシングファイバー部2
1が導体22の回りを囲むように配置されている。
【0027】このセンシングファイバー部21には、送
光用ファイバー23及び受光用ファイバー24が接続さ
れている。なお、受光用ファイバー24は、図中1本で
示されているが、実際には2本である。
【0028】これら送光用ファイバー23及び受光用フ
ァイバー24の他端には、光源・検出器部25が接続さ
れている。なお、この光源・検出器部25は、センシン
グファイバー部21よりも十分に離れた位置、例えば1
0m以上離れた位置に配置されている。
【0029】この光源・検出器部25には、レーザダイ
オード又はスーパールミネセントダイオード等の光源2
6、及び2チャンネルの検出器27が備えられ、上記送
光用ファイバー23が光源26が接続され、受光用ファ
イバー24が検出器27が接続されている。
【0030】信号処理回路28は、検出器27の出力信
号を演算処理し、その結果である電流の測定結果を出力
端子29から出力する機能を有している。図2は同光変
流器の光学システムを示す図である。なお、図1と同一
部分には同一符号を付してある。
【0031】センシングファイバー部21には、結合光
学箱30が設けられている。この結合光学箱30には、
送光用ファイバー23及び2本の受光用ファイバー24
が接続されるとともにセンシングファイバー31がそれ
ぞれホルダ32を介して接続されている。
【0032】このうちセンシングファイバー31は、導
体22の回りを囲むように配置されている。つまり、
の導体22は、センシングファイバー31により形成さ
れる円の中心に配置される。
【0033】送光用ファイバー23とセンシングファイ
バー31との間の光路上には、レンズ33、偏光子3
4、ビームスプリッタ35、及びレンズ36が配置され
ている。
【0034】このビームスプリッタ35の分岐方向に
は、ビームスプリッタ37が配置され、このビームスプ
リッタ37の一方の分岐方向に検光子38、及びレンズ
39が配置され、さらにこのレンズ39の光軸上に一方
の受光用ファイバー24が配置されている。
【0035】又、ビームスプリッタ37の他方の分岐方
向に、検光子40、及びレンズ41が配置され、さらに
このレンズ41の光軸上に他方の受光用ファイバー24
が配置されている。
【0036】図3はセンシングファイバー部21が取り
付けられた部分のGISタンク20の構断面図である。
導体22がセンシングファイバー31により形成される
円周のほぼ中心に配置されている。
【0037】このセンシングファイバー31の回りに
は、熱が伝導しにくい材料、例えば、低ガス圧、スポン
ジ、発泡スチロール等の断熱材50が設けられている。
なお、この断熱材50の代わりに空気層を設けるだけで
も断熱の効果はある。
【0038】この断熱材50の外周には、GISタンク
20に流れる電流(リターン電流)に片寄りをなくすた
めに分割された電流路(シャントバー)51が設けられ
ている。
【0039】さらに、センシングファイバー31の取付
部と結合光学箱30の外側は、日光を遮る遮蔽板52が
設けられている。この遮蔽板52は日光を反射しやすい
もしくは光を吸収しにくい材料、例えば金属光沢を有す
るもの(光沢のある色に塗られている)、白っぽい色の
もの(白等の明るい色に塗られている)により形成され
ている。
【0040】又、遮蔽板52は、センシングファイバー
31及び結合光学箱30を風雨にさらされないような構
造となっている。結合光学箱30は、振動にさらされな
いように防振ゴム53を介して取り付けられており、又
日陰となるようにGISタンク20の下方に設置されて
いる。
【0041】図4は、GISタンク20の縦断面図であ
る。GISタンク20のつなぎ目には、センシングファ
イバー31を固定するためのスペーサ60が取り付けら
れている。
【0042】このスペーサ60は、非磁性体(アルミニ
ウム、ステンレス等)で形成されており、さらにGIS
タンク20との絶縁性を保つためスペーサ60の両側に
絶縁物により形成された各絶縁スペーサ61a,61b
が配置されている。これら絶縁スペーサ61a、61b
は、Oリング62により機密性を保っている。
【0043】ここで、スペーサ60を絶縁物としてもよ
い。この場合、スペーサ60の蓋の役目を兼ねている絶
縁スペーサ61aは省略できないが、絶縁スペーサ61
bはなくすることが可能である。
【0044】これらスペーサ60、各絶縁スペーサ61
a、61bは、Oリング63により機密性を保ちながら
絶縁用カラー64などで絶縁されたボルト65でGIS
タンク20に固定されている。
【0045】一方、センシングファイバー31は、シリ
コンゴムやシリコンゲルのような柔軟な材料70に被わ
れており、導体22の回りに巻かれている。さらに柔軟
な材料70の周囲には、シリコンゴムやシリコングリー
スのような柔軟な材料71が被われている。
【0046】この柔軟な材料71は、柔軟な材料70と
同一であってもよいし、異なっても良い。すなわち、柔
軟な材料70にシリコンゴムを用い、柔軟な材料71に
シリコンゲルを用いてもよい。
【0047】この柔軟な材料71の一部には、温度膨張
による逃げの役目をする空間部73が設けられている。
センシングファイバー部21の下部には、上記結合光学
箱30が配置されており、スペーサ60に上記振振ゴム
53を介して取り付けられている。
【0048】スペーサ60の回りには、上記断熱材50
が設けられており、その外側にはGISタンク20の接
地側電流が流れるための電流路(シャントバー)51が
設けられ、さらに外側には遮蔽板52が設けられてい
る。
【0049】なお、センシングファイバー31をスペー
サ60の上部にV型の溝を掘ることにより巻き付けても
良い。この時、V型の溝のなす角度を50度から110
度とすることによりセンシングファイバー31に誘起さ
れる複屈折量を最小化している。
【0050】センシングファイバー31は、変形し易い
接着材料、たとえばシリコンゴム、ゲル等によりスペー
サ60に接着(固定)されている。このような構成であ
れば、光源26より出射されたレーザ光は、送光用ファ
イバー23を通りセンシングファイバー部21中の結合
光学箱30に入射する。
【0051】この結合光学箱30の容器は、温度変化に
よる変化を極力抑えるためゼロデュア等の低膨張率光学
材料より成っている。この結合光学箱30に入射したレ
ーザ光は、レンズ33aにより平行ビームにされた後、
偏光子33により直線偏光化され、レンズ36に達す
る。
【0052】このレンズ36で集光されたレーザビーム
は、ホルダー32を介して導体22の回りに巻かれたセ
ンシングファイバー31に導かれ、このファイバー31
の終端部に配置された反射材31aにより、再びもとの
光路を戻る。
【0053】通常、反射材31aは、センシングファイ
バー31の終端をアルミコーティングすることにより作
製することができる。この戻されたレーザ光は、ビーム
スプリッター35により反射され、さらにビームスプリ
ッター37により2方向に分岐され、各々のレーザ光は
互いに直交する配置におかれた各検光子38、40を通
過後、各レンズ39、41により各受光用ファイバー2
4に導かれる。
【0054】ここで、偏光子33の方位は各検光子3
8、40のちょうど間の角度になるように設定されてい
る。各受光用ファイバー24からの出力は、各検出器2
7、27で受けられ信号処理回路28で演算された後、
出力端子29より結果が出力される。信号処理等の方法
については、公知であるのでここで省略する。
【0055】このように上記第1の実施例によれば、セ
ンシングファイバー31の周囲に断熱材50を設け、か
つ結合光学箱30を防振ゴム53上に配置したので、セ
ンシングファイバー部21に振動もしくは温度等の外部
からの影響を防ぐ構造物を具付することになり、電流の
増加に伴うビーム揺ぎに起因する精度の低下を防止し、
環境の変化を和らげることができ、振動や温度変化の大
きい環境下でも高精度に電流を測定できる。
【0056】そのうえセンシングファイバー31の回り
を熱が伝わりにくい材質もしくは熱容量の大きな材料、
すなわち、低圧ガス、スポンジ、発泡スチロール等の断
熱材50で構成することにより、温度環境変化を和らげ
ることができる。また、特に断熱材50を設けなくとも
空気層を設けるだけでも同様の効果がある。
【0057】センシングファイバー部21もしくは結合
光学箱30の外側に日光を遮る遮蔽板52を取り付ける
ことにより、センシングファイバー31の急激で局所的
な温度上昇を防ぐことができる。
【0058】又、結合光学箱30を日陰に設置すること
により、急下な温度変化にさらすことを防げ、温度変化
に基づく光伝播の空間領域とファイバーとの結合量の低
下を防ぐことができる。
【0059】センシングファイバー部21の外側もしく
は結合光学箱30の外側に日光を反射しやすいもしくは
吸収しにくいもの、たとえば金属光沢を有するもの、白
っぽいもので構成することにより、センシングファイバ
ー部21と結合光学箱30の温度変化を抑えることがで
きる。
【0060】又、結合光学箱30の取り付け部に防振ゴ
ム53を挿入したので、結合光学箱30内での光の結合
量の変動を抑えることができる。次に本発明の第2の実
施例について説明する。
【0061】この第2の実施例は、センシングファイバ
ー部として別構成のものである。図5はGISタンク2
0の上部の縦断面図である。なお、下部の断面図は結合
光学箱19があるのを除いて、上部と同等である。ここ
で、図4と同等な部分の説明は省略する。
【0062】センシングファイバー31は、シリコンゴ
ムやシリコンゲルのような柔軟な材料70に被われてお
り、導体22の回りに巻かれている。この柔軟な材料7
0の周囲には、円周方向の各所に孔開きの固定具80を
介してスペーサ82が配置されている。
【0063】柔軟な材料70の回りは、図示しない循環
ポンプにより油、水等の流動体81を流すことにより、
センシングファイバー31中の温度勾配を緩和するもし
くは温度を一定に保つ構造となっている。
【0064】スペーサ82は、流動体81を外部に漏ら
さないようにOリング83a、83bを介して絶縁スペ
ーサ61aと面している。なお、センシングファイバー
31の回りは、図4と同等な構造として、水、油等をス
ペーサ82中を流す構造にしてセンシングファイバー3
1中の温度勾配を緩和、もしくはセンシングファイバー
31の温度を一定に保つようにしてもよい。
【0065】さらに、結合光学箱30の回りにこの結合
光学箱30の温度を一定に保つように水、油等を流す構
造とするとさらにセンサの特性が安定する。このように
上記第2の実施例によれば、上記第1の実施例と同様の
効果を奏するとともに、センシングファイバー31の回
りに、水、油等の流動体81を流すことにより、センシ
ングファイバー31中の温度勾配を緩和でき、かつ温度
を一定にすることができる。また、センシングファイバ
ー31を固定しているスペーサ中や結合光学箱(光結合
部)30の回りに水、油等を流して、温度勾配の緩和、
温度一定化を行っても同様な効果がある。
【0066】次に本発明の第3の実施例について説明す
る。図6はGISタンク20の上部の縦断面図を示す。
下部の断面図は結合光学箱30があるのを除いて、上部
と同等である。ここで、図4と同等な部分の説明は省略
する。
【0067】センシングファイバー31を収納している
部材90a、90bは、防振ゴム91を介して各スペ
ーサ92a、92bと絶縁スペーサ93の内部に配置さ
れている。
【0068】部材90a、90bは非磁性体(アルミニ
ウム、ステンレス等)、磁性体(鉄等)もしくは絶縁物
により形成されている。スペーサ92a、92bは絶縁
物であるが、図4に示す各絶縁スペーサ61a、61b
のように両側に絶縁スペーサを配置すれば、導電性の材
料で構成してもよい。
【0069】また、この際、スペーサ92aを絶縁スペ
ーサ、スペーサ92bを導電性にすれば、スペーサ92
bの左側のみに絶縁スペーサを配置すればよい。
【0070】すなわち、センシングファイバー31と導
体22間に、磁性体材料が無いように、また、GISタ
ンク20の接地側の電流が流れないようになっているの
は、上記図4、図5、図6とも同じである。センシング
ファイバー31が柔軟な材料70、71で被われている
点は図4と同様である。また、図6の構成に図5の構成
を組み合わせてもよい。
【0071】このように上記第3の実施例によれば、セ
ンシングファイバー31もしくは結合光学箱30とGI
Sタンク20の間に防振ゴム91を挿入することによ
り、センシングファイバー31と結合光学箱30の振動
による影響を抑えることができる。
【0072】図7は防振ゴム91の作用を示す。同図は
GISタンク20の振動の強度、すなわち加速度と測定
電流の比誤差との関係を示す。防振ゴム91がある場合
は振動の影響を受けにくく、所定精度を達成するための
許容加速度を高くできることがわかる。なお、防振構造
物として、防振ゴム91を例に説明したが、スポンジ、
シリコンゴム、シリコンゲル等の防振効果のあるものな
らなんでもよい。
【0073】次に本発明の第4の実施例について説明す
る。図8は別の構成を有するセンシングファイバー部を
有する。GISタンクの縦断面図である。センシングフ
ァイバー収納部100は図4に示したセンシングファイ
バー31、柔軟な材料70、スペーサ60等により構成
されている。また、図4の代わりに図5、図6のような
構造としてもよい。
【0074】センシングファイバー収納部100は、G
ISタンク20に直接取付られていなく、GISタンク
20からの振動を遮断する構造になっている。センシン
グファイバー収納部100の外側には、電流路(シャン
トバー)51が設けられ、この電流路51にGISタン
ク20の接地側電流が流れる。
【0075】また、直射日光を浴びないように、風雨に
さらされないように遮蔽板52が覆われている。導体2
2とセンシングファイバー収納部100との間には絶縁
スペーサ101が設けられており、接地側電流が流れな
いような構成となっている。
【0076】この絶縁スペーサ101は、絶縁物もしく
は非磁性体(アルミニウムもしくはステンレス等)によ
り形成されている。非磁性体を用いる場合は、電流が流
れないように両端に絶縁スペーサを入れる等の構成とな
る。
【0077】ここで、センシングファイバー収納部10
0は、地面102から建てた固定台103に防振ゴム1
04を介して固定されている。これは地面102から伝
わる振動の影響を抑える役目をする。また、図中にはG
ISタンク20を支持するための支柱105が示されて
いる。
【0078】このようにセンシングファイバー収納部1
00をGISタンク20より離して取り付けることによ
りセンシングファイバー31及び結合光学箱30の振動
の影響を抑えることができる。
【0079】次に上記第1〜第4の実施例に適用される
信号処理回路28について説明する。信号処理回路28
中には、センシングファイバー部21の温度変化に対し
て感度補正する温度補償回路が内蔵されている。また、
センシングファイバー部21の内部には温度センサー
(熱電対、ファイバー温度センサー等)が設けられてお
り、この測定値に基づいてあらかじめ設定された感度曲
線により感度補正が実行される。
【0080】このように予め設定された補償曲線に基づ
いて温度補正を行う信号処理回路28を用いることによ
り温度変化に基づく感度補正が可能となる。図9は導体
22に流れる電流量Iアンペアの時の本光変流器を用い
て測定したファラデー旋光角θfの温度依存性を示す。
ファラデー旋光角θfは測定電流Iに比例するため、縦
軸は測定電流Iを表すと考えてよい。低温側と高温側で
の感度を補正する事により、使用温度範囲にわたって同
一の測定電流値を得られることがわかる。
【0081】なお、上記第1〜第4の実施例において、
導体22をセンシングファイバー31により形成する円
周のほぼ中心に配置することにより、環境変化によりセ
ンシングファイバー31中に複屈折が誘起された場合で
も、他相を流れる電流やGISタンク20の接地側電流
による影響を抑えることができる。
【0082】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、振
動や温度変化が大きい環境でも高精度に電流を測定でき
る光変流器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる光変流器の第1の実施例を示す
全体構成図。
【図2】光変流器の光学システムを示す構成図。
【図3】センシングファイバー部を取付けた部分のGI
Sタンクの横断面図。
【図4】GISタンクの縦断面図。
【図5】本発明に係わる光変流器の第2の実施例を示す
GISタンクの横断面図。
【図6】本発明に係わる光変流器の第3の実施例を示す
GISタンクの横断面図。
【図7】振動強度と測定電流の比誤差の関係を示す図。
【図8】本発明に係わる光変流器の第4の実施例を示す
構成図。
【図9】温度とファラデー旋光角の関係を示す図。
【図10】従来の光変流器の構成図。
【符号の説明】
20…GISタンク、21…センシングファイバー部、
22…導体、23…送光用ファイバー、24…受光用フ
ァイバー、25…光源・検出器部、30…結合光学箱、
31…センシングファイバー、50…断熱材、52…遮
蔽部、53…防振ゴム、81…流動体、91,104…
防振ゴム、100…センシングファイバー収納部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 生田 栄 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 丹羽 景子 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 三浦 宏 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株式会社東芝浜川崎工場内 (56)参考文献 特開 平7−234252(JP,A) 特開 平7−209338(JP,A) 特開 平5−71973(JP,A) 特開 平3−225282(JP,A) 特開 昭63−263470(JP,A) 実開 平7−16171(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 15/24 G01R 19/00 G01R 33/032

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定電流の流れる導体の周囲にセンシ
    ングファイバーを配置して光を伝送し、前記被測定電流
    により生じるファラデー効果の旋光角を測定して前記被
    測定電流を測定する光変流器において、 前記センシングファイバーの周囲に形成された断熱層
    と、 少なくとも前記センシングファイバーに対して光の送受
    信を行う結合光学系に付設された防振材と、を具備した
    ことを特徴とする光変流器。
  2. 【請求項2】 ガス絶縁開閉器タンク内に配置された前
    記導体の回りで前記ガス絶縁開閉器の外側に巻かれて配
    置された前記センシングファイバーを被う部材と、前記
    ガス絶縁開閉器タンクのつなぎ目に取り付けられ、かつ
    前記センシングファイバーを被う前記部材を防振材を介
    して固定するスペーサとを有することを特徴とする請求
    項1記載の光変流器。
  3. 【請求項3】 前記センシングファイバーを収納するセ
    ンシングファイバー収納部を、固定台上に防振材を介し
    て配置することを特徴とする請求項1記載の光変流器。
  4. 【請求項4】 前記断熱層は、熱伝導性の低い、又は熱
    容量の大きな材料により形成されたことを特徴とする請
    求項1記載の光変流器。
  5. 【請求項5】 前記断熱層は、低圧ガス、スポンジ、
    泡スチロール、又は空気層であることを特徴とする請求
    項1記載の光変流器。
  6. 【請求項6】 前記防振材は、弾性体であることを特徴
    とする請求項1、2又は3記載の光変流器。
  7. 【請求項7】 前記防振材は、防振ゴム、防振ばねであ
    ることを特徴とする請求項1、2、又は3記載の光変流
    器。
  8. 【請求項8】 ガス絶縁開閉器タンク内に配置された前
    記導体の回りで前記ガス絶縁開閉器の外側に巻かれて配
    置された前記センシングファイバーを被う部材と、 前記センシングファイバーを被う前記部材と前記断熱層
    との間に配置され、前記センシングファイバーを被う前
    記部材の回りでかつ前記センシングファイバー の周囲に
    温度勾配を緩和する流動体を流す孔開きの部材と、を設
    けた 構造とすることを特徴とする請求項1記載の光変流
    器。
  9. 【請求項9】 前記流動体は、水、又は油であることを
    特徴とする請求項8記載の光変流器。
  10. 【請求項10】 少なくとも前記センシングファイバー
    又は前記結合光学系の周囲に、日光及び他の外部環境を
    遮蔽する遮蔽体を配置することを特徴とする請求項1記
    載の光変流器。
  11. 【請求項11】 前記遮蔽体は、光を反射しやすい材料
    もしくは光を吸収しない材料であることを特徴とする請
    求項10記載の光変流器。
  12. 【請求項12】 前記遮蔽体は、金属光沢を有する物、
    又は白い物であることを特徴とする請求項10記載の光
    変流器。
  13. 【請求項13】 前記センシングファイバー近傍に温度
    センサを配置し、この温度センサの測定値に基づいて予
    め設定された感度曲線により感度補正を行う機能を有す
    ることを特徴とする請求項1記載の光変流器。
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