JP3439956B2 - 光電変換形日照計 - Google Patents
光電変換形日照計Info
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Description
【0001】
【発明の属する分野】本発明は光電変換形日照計に関
し、詳しくはその測定精度の改善に関する。
し、詳しくはその測定精度の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】日照計は太陽光の放射時間を測定するも
のとして、従来からジョルダン日照計・バイメタル日照
計・太陽電池式日照計など各種のものが用いられてい
る。
のとして、従来からジョルダン日照計・バイメタル日照
計・太陽電池式日照計など各種のものが用いられてい
る。
【0003】ジョルダン日照計は、円筒内面に感光紙を
収納して円筒の一端に小穴をあけた蓋をし、この小穴を
通過する太陽光が感光紙上に日照時間に比例した長さの
感光痕跡を記録するように構成されている。
収納して円筒の一端に小穴をあけた蓋をし、この小穴を
通過する太陽光が感光紙上に日照時間に比例した長さの
感光痕跡を記録するように構成されている。
【0004】バイメタル日照計は、熱膨張率の異なる2
枚の金属板で構成されたバイメタルを日照の有無によっ
てたわみの変化を生じるセンサーとして用い、該バイメ
タルの日照の有無によるたわみの変化により接点を開閉
させるようにし、該接点の開閉状態を自動記録するよう
に構成されている。
枚の金属板で構成されたバイメタルを日照の有無によっ
てたわみの変化を生じるセンサーとして用い、該バイメ
タルの日照の有無によるたわみの変化により接点を開閉
させるようにし、該接点の開閉状態を自動記録するよう
に構成されている。
【0005】光電変換形日照計は、太陽光の照射強度に
応じて起電力が変化する光電変換素子をセンサーとして
用いたものであり、太陽追尾用の赤道儀やモーターなど
の可動機構を使用せずに測定できるように構成されてい
る。
応じて起電力が変化する光電変換素子をセンサーとして
用いたものであり、太陽追尾用の赤道儀やモーターなど
の可動機構を使用せずに測定できるように構成されてい
る。
【0006】ここで、ジョルダン日照計は感光紙を取り
出して感光痕跡を読み取ることにより初めて日照時間が
測定できるものであり、自動測定には不適である。ま
た、定期的に感光紙を交換しなければならない。
出して感光痕跡を読み取ることにより初めて日照時間が
測定できるものであり、自動測定には不適である。ま
た、定期的に感光紙を交換しなければならない。
【0007】バイメタル日照計はジョルダン日照計のよ
うな感光紙の交換は不要であり、自動測定が可能ではあ
るが、機械的な接点を用いていることから接点の接触不
良により測定動作が不安定になる恐れがある。また、バ
イメタルの温度特性変化によっては日照の有無と接点の
開閉動作とが正しく対応せずに測定誤差を生じてしまう
ことがある。このため季節によって調整する必要があ
り、この調整には相当の工数を要することになる。
うな感光紙の交換は不要であり、自動測定が可能ではあ
るが、機械的な接点を用いていることから接点の接触不
良により測定動作が不安定になる恐れがある。また、バ
イメタルの温度特性変化によっては日照の有無と接点の
開閉動作とが正しく対応せずに測定誤差を生じてしまう
ことがある。このため季節によって調整する必要があ
り、この調整には相当の工数を要することになる。
【0008】これらに対し、光電変換形日照計は太陽光
の照射強度に応じて起電力が変化する光電変換素子をセ
ンサーとして用いていることから保守点検はほとんど不
要で自動測定に好適であり、装置としての調整も比較的
容易である。
の照射強度に応じて起電力が変化する光電変換素子をセ
ンサーとして用いていることから保守点検はほとんど不
要で自動測定に好適であり、装置としての調整も比較的
容易である。
【0009】図4はこのような光電変換形日照計の従来
例の外観構成図、図5は図4のセンサーの配置説明図、
図6は図4の内部接続図、図7は図4の装置の取付け状
態説明図である。
例の外観構成図、図5は図4のセンサーの配置説明図、
図6は図4の内部接続図、図7は図4の装置の取付け状
態説明図である。
【0010】図5において、1は脱空気泡硬質ガラスよ
りなる円筒形のガラスドームであり、その内部は気密構
造になっていて不活性ガスが充填されており、図6に示
すように正三角形の断面を有する三角柱2が固定されて
いる。該三角柱2の二側面および頂面にはそれぞれ光電
変換素子として太陽電池3,4,5が取付けられてい
る。ここで、太陽電池3,4は東西面における太陽の日
の出から日の入までの直達日射光を感知するために取付
けられており、太陽電池5は北半球の場合には北面の散
乱日射光を感知するためにフード6の内部に取付けられ
ている。なお、直達日射光とは太陽から大気を通過して
直接地上に達する日射光をいう。
りなる円筒形のガラスドームであり、その内部は気密構
造になっていて不活性ガスが充填されており、図6に示
すように正三角形の断面を有する三角柱2が固定されて
いる。該三角柱2の二側面および頂面にはそれぞれ光電
変換素子として太陽電池3,4,5が取付けられてい
る。ここで、太陽電池3,4は東西面における太陽の日
の出から日の入までの直達日射光を感知するために取付
けられており、太陽電池5は北半球の場合には北面の散
乱日射光を感知するためにフード6の内部に取付けられ
ている。なお、直達日射光とは太陽から大気を通過して
直接地上に達する日射光をいう。
【0011】直達日射光を感知するために取付けられて
いる太陽電池3,4は、直達日射光のみならず大気によ
り散乱された散乱光に対しても感度を有しているので、
このままの太陽電池3,4の出力には直達日射光に加え
てこれら太陽電池3,4の天空の視野範囲からの散乱光
を含んだものになっている。そこで、図6に示すように
三角柱2の頂面にはフード6を設けてその内側に散乱日
射光のみを感知するための太陽電池5を設け、これら太
陽電池3,4,5を図7に示すように太陽電池3,4の
出力から太陽電池5の出力を減じるように電気的に接続
し、太陽電池3,4との視野範囲の相違による散乱光量
の影響を電気的に補正している。図7において、太陽電
池3,4の出力は合成されるように同極性で並列に接続
され、太陽電池5はこれら太陽電池3,4の並列回路に
対して逆極性になるように直列に接続されている。そし
て、これらの合成出力が例えば120W/m2以上のと
きに日照があるものと判断される。
いる太陽電池3,4は、直達日射光のみならず大気によ
り散乱された散乱光に対しても感度を有しているので、
このままの太陽電池3,4の出力には直達日射光に加え
てこれら太陽電池3,4の天空の視野範囲からの散乱光
を含んだものになっている。そこで、図6に示すように
三角柱2の頂面にはフード6を設けてその内側に散乱日
射光のみを感知するための太陽電池5を設け、これら太
陽電池3,4,5を図7に示すように太陽電池3,4の
出力から太陽電池5の出力を減じるように電気的に接続
し、太陽電池3,4との視野範囲の相違による散乱光量
の影響を電気的に補正している。図7において、太陽電
池3,4の出力は合成されるように同極性で並列に接続
され、太陽電池5はこれら太陽電池3,4の並列回路に
対して逆極性になるように直列に接続されている。そし
て、これらの合成出力が例えば120W/m2以上のと
きに日照があるものと判断される。
【0012】このように構成される日照計は、太陽電池
3,4が太陽の日周運動に対して常に太陽からの直達光
を捕捉できるように配置する。具体的には、図8に示す
ように太陽電池3,4が配置された二側面により形成さ
れる三角柱2の稜線の方位を北に向け地軸と平行とし、
さらにその場所の緯度に合わせた仰角αで取付ける。
3,4が太陽の日周運動に対して常に太陽からの直達光
を捕捉できるように配置する。具体的には、図8に示す
ように太陽電池3,4が配置された二側面により形成さ
れる三角柱2の稜線の方位を北に向け地軸と平行とし、
さらにその場所の緯度に合わせた仰角αで取付ける。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の構成の光電変換形日照計の太陽の日周運動に対する
指向性に着目すると、東西面における太陽の日の出から
日の入までの直達日射光を感知する太陽電池3,4は正
三角形の断面を有する三角柱2の2側面に配置されかつ
並列接続されているので、その指向性能は120度の位
相差を持つ太陽電池3,4それぞれの指向特性を合成し
たものになり、大きな誤差になってしまうという問題点
がある。
来の構成の光電変換形日照計の太陽の日周運動に対する
指向性に着目すると、東西面における太陽の日の出から
日の入までの直達日射光を感知する太陽電池3,4は正
三角形の断面を有する三角柱2の2側面に配置されかつ
並列接続されているので、その指向性能は120度の位
相差を持つ太陽電池3,4それぞれの指向特性を合成し
たものになり、大きな誤差になってしまうという問題点
がある。
【0014】また、これら東西面の直達日射光を感知す
る太陽電池3,4に入射する散乱光成分を除去するのに
あたって、北天方向に設置した太陽電池5に入射する散
乱光を基準として使用することから、曇天などで天空の
散乱光分布が不規則に変化するような状況下においては
散乱光除去が正しく行われず、残留散乱光による誤差が
発生するという問題もある。
る太陽電池3,4に入射する散乱光成分を除去するのに
あたって、北天方向に設置した太陽電池5に入射する散
乱光を基準として使用することから、曇天などで天空の
散乱光分布が不規則に変化するような状況下においては
散乱光除去が正しく行われず、残留散乱光による誤差が
発生するという問題もある。
【0015】さらに、三角柱2の頂面にフード6を設け
ていることから、全長が長くなってしまうという問題も
ある。本発明は、このような従来の問題点を解決したも
のであり、その第1の目的は太陽の日周運動に対する指
向性誤差を軽減した光電変換形日照計を提供することに
あり、第2の目的は散乱光による測定誤差が軽減できる
光電変換形日照計を提供することにあり、さらに第3の
目的は装置の小型化を実現することにある。
ていることから、全長が長くなってしまうという問題も
ある。本発明は、このような従来の問題点を解決したも
のであり、その第1の目的は太陽の日周運動に対する指
向性誤差を軽減した光電変換形日照計を提供することに
あり、第2の目的は散乱光による測定誤差が軽減できる
光電変換形日照計を提供することにあり、さらに第3の
目的は装置の小型化を実現することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、請求項1記載の発明は、センサーとして光電変
換素子を用い、直達光検出用素子および散乱光検出用素
子の天空に対する視野を等しくしたことを特徴とする光
電変換形日照計において、光電変換素子としてフィルム
状の太陽電池シートを用いてこれら太陽電池シートを円
柱の側面に設け、これら太陽電池シートの表面には日の
出から日の入までの光を入射するようにスリットが形成
された第1の遮光体を設け、散乱光検出用太陽電池シー
ト側の第1の遮光体のスリットには直達光の入射を阻止
するための第2の遮光体を設けたことを特徴とするもの
である。
ために、請求項1記載の発明は、センサーとして光電変
換素子を用い、直達光検出用素子および散乱光検出用素
子の天空に対する視野を等しくしたことを特徴とする光
電変換形日照計において、光電変換素子としてフィルム
状の太陽電池シートを用いてこれら太陽電池シートを円
柱の側面に設け、これら太陽電池シートの表面には日の
出から日の入までの光を入射するようにスリットが形成
された第1の遮光体を設け、散乱光検出用太陽電池シー
ト側の第1の遮光体のスリットには直達光の入射を阻止
するための第2の遮光体を設けたことを特徴とするもの
である。
【0017】ここで、太陽電池シート9に対して遮光体
13のスリット11を介して地軸に垂直の方向から入射
するので、太陽の日の出から日の入までの間の太陽電池
シート9の受光面積は常に等しくなることから直達日射
光の強さに対応する太陽電池シート9の出力はいつの時
刻においても等しくなり、太陽の日周運動に対する指向
性は一定になる。一方、太陽電池シート10に着目する
と、太陽電池シート9に入射される直達日射光成分と同
一方向からの散乱光成分のみが入射される。そこで、一
方の太陽電池シート9の出力と他方の太陽電池シート1
0の出力とを電気的に逆相で加算することにより太陽電
池シート9の出力から測定誤差要因になる散乱光成分を
除去でき、残留散乱光による測定誤差を大幅に軽減でき
る。
13のスリット11を介して地軸に垂直の方向から入射
するので、太陽の日の出から日の入までの間の太陽電池
シート9の受光面積は常に等しくなることから直達日射
光の強さに対応する太陽電池シート9の出力はいつの時
刻においても等しくなり、太陽の日周運動に対する指向
性は一定になる。一方、太陽電池シート10に着目する
と、太陽電池シート9に入射される直達日射光成分と同
一方向からの散乱光成分のみが入射される。そこで、一
方の太陽電池シート9の出力と他方の太陽電池シート1
0の出力とを電気的に逆相で加算することにより太陽電
池シート9の出力から測定誤差要因になる散乱光成分を
除去でき、残留散乱光による測定誤差を大幅に軽減でき
る。
【0018】請求項2記載の発明は、センサーとして光
電変換素子を用い、直達光検出用素子および散乱光検出
用素子の天空に対する視野を等しくしたことを特徴とす
る光電変換形日照計において、光電変換素子として太陽
電池を用いてこれら太陽電池を断面形状が正三角形の三
角柱の同一の二側面に設け、散乱光検出用の太陽電池に
は直達光の入射を阻止するための遮光体を設けたことを
特徴とするものである。
電変換素子を用い、直達光検出用素子および散乱光検出
用素子の天空に対する視野を等しくしたことを特徴とす
る光電変換形日照計において、光電変換素子として太陽
電池を用いてこれら太陽電池を断面形状が正三角形の三
角柱の同一の二側面に設け、散乱光検出用の太陽電池に
は直達光の入射を阻止するための遮光体を設けたことを
特徴とするものである。
【0019】ここで、直達光検出用素子および散乱光検
出用素子は三角柱の同一の二側面に設けているので両者
の天空に対する視野は等しくなる。そして、散乱光検出
用素子には直達光検出用素子と同等の散乱光が入射され
ることになって、曇天などで天空の散乱光分布が不規則
に変化するような状況下においても散乱光除去を正しく
行うことができ、残留散乱光による誤差を軽減できる。
出用素子は三角柱の同一の二側面に設けているので両者
の天空に対する視野は等しくなる。そして、散乱光検出
用素子には直達光検出用素子と同等の散乱光が入射され
ることになって、曇天などで天空の散乱光分布が不規則
に変化するような状況下においても散乱光除去を正しく
行うことができ、残留散乱光による誤差を軽減できる。
【0020】請求項3記載の発明は、センサーとして光
電変換素子を用いた光電変換形日照計において、光電変
換素子としてフィルム状の太陽電池シートを用いて該太
陽電池シートを円柱の側面に設け、該円柱には太陽電池
シートに日の出から日の入までの光を入射するようにス
リットが形成された筒状の遮光体を被せたことを特徴と
するものである。
電変換素子を用いた光電変換形日照計において、光電変
換素子としてフィルム状の太陽電池シートを用いて該太
陽電池シートを円柱の側面に設け、該円柱には太陽電池
シートに日の出から日の入までの光を入射するようにス
リットが形成された筒状の遮光体を被せたことを特徴と
するものである。
【0021】ここで、太陽電池シートには直達光以外に
散乱光も入射するが、散乱光の強度は直達光に比べて非
常に小さいため太陽電池シートから見る視野範囲を直達
光が入射する最小限の範囲とすることでその影響は少な
くなり、簡易的な日照計が実現できる。
散乱光も入射するが、散乱光の強度は直達光に比べて非
常に小さいため太陽電池シートから見る視野範囲を直達
光が入射する最小限の範囲とすることでその影響は少な
くなり、簡易的な日照計が実現できる。
【0022】
【0023】
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
より説明する。図1は本発明の実施の一形態例図であ
る。図1において、7は従来と同様な脱空気泡硬質ガラ
スよりなる円筒形のガラスドームであり、その内部は気
密構造になっていて不活性ガスが充填されており、合成
樹脂製の円柱8が固定されている。該円柱8の両端近傍
の外周にはそれぞれ柔軟性を有するフィルム状の太陽電
池シート9,10が少なくとも外周の240度以上を覆
うように接着剤で取付けられている。これら太陽電池シ
ート9,10の表面には、赤緯方向(円柱8の軸方向)で
の散乱光の入射角度範囲を制限するためのスリット1
1,12を有する遮光体13,14が設けられている。
そして太陽電池シート10の遮光体14の外側には、円
柱8に対して同軸になり遮光体14との間に一定の間隔
を保つようにリング状の遮光体15が設けられている。
このリング状の遮光体15は、直達日射光成分がスリッ
ト12を通って太陽電池シート10に入射しないように
制限する。太陽電池シート9,10の出力は、ドーム内
の気密性を保持するようにハーメチックシールを介して
電気回路収納部16に収納されている図示しない電気回
路に加えられている。
より説明する。図1は本発明の実施の一形態例図であ
る。図1において、7は従来と同様な脱空気泡硬質ガラ
スよりなる円筒形のガラスドームであり、その内部は気
密構造になっていて不活性ガスが充填されており、合成
樹脂製の円柱8が固定されている。該円柱8の両端近傍
の外周にはそれぞれ柔軟性を有するフィルム状の太陽電
池シート9,10が少なくとも外周の240度以上を覆
うように接着剤で取付けられている。これら太陽電池シ
ート9,10の表面には、赤緯方向(円柱8の軸方向)で
の散乱光の入射角度範囲を制限するためのスリット1
1,12を有する遮光体13,14が設けられている。
そして太陽電池シート10の遮光体14の外側には、円
柱8に対して同軸になり遮光体14との間に一定の間隔
を保つようにリング状の遮光体15が設けられている。
このリング状の遮光体15は、直達日射光成分がスリッ
ト12を通って太陽電池シート10に入射しないように
制限する。太陽電池シート9,10の出力は、ドーム内
の気密性を保持するようにハーメチックシールを介して
電気回路収納部16に収納されている図示しない電気回
路に加えられている。
【0025】このような構成において、太陽電池シート
9は直達光および散乱光を感知し、太陽電池シート10
は散乱光のみを感知するが、これら太陽電池シート9,
10の天空に対する視野は等しくなっている。
9は直達光および散乱光を感知し、太陽電池シート10
は散乱光のみを感知するが、これら太陽電池シート9,
10の天空に対する視野は等しくなっている。
【0026】次に本発明の光電変換形日照計の使用例を
説明する。このように構成される光電変換形日照計は、
従来の光電変換形日照計と同様に設置場所で円柱8の長
手方向が地軸と平行になるように固定する。
説明する。このように構成される光電変換形日照計は、
従来の光電変換形日照計と同様に設置場所で円柱8の長
手方向が地軸と平行になるように固定する。
【0027】これにより、太陽の日周運動による直達日
射光は、一方の太陽電池シート9に対して遮光体13の
スリット11を介して地軸に垂直の方向から入射するこ
とになる。この結果、太陽の日の出から日の入までの間
の太陽電池シート9の受光面積は常に等しくなるので直
達日射光の強さに対応する太陽電池シート9の出力はい
つの時刻においても等しくなり、太陽の日周運動に対す
る指向性は一定になる。
射光は、一方の太陽電池シート9に対して遮光体13の
スリット11を介して地軸に垂直の方向から入射するこ
とになる。この結果、太陽の日の出から日の入までの間
の太陽電池シート9の受光面積は常に等しくなるので直
達日射光の強さに対応する太陽電池シート9の出力はい
つの時刻においても等しくなり、太陽の日周運動に対す
る指向性は一定になる。
【0028】ところで、太陽電池シート9には直達日射
光成分だけではなく散乱光成分も入射していることか
ら、太陽電池シート9の出力から測定誤差要因になる散
乱光成分を除去する必要がある。ここで他方の太陽電池
シート10に着目すると、太陽電池シート10の遮光体
14の外側には円柱8に対して同軸になり遮光体14との
間に一定の間隔を保つようにして筒状の遮光体15が設
けられているので、太陽電池シート9に入射される直達
日射光成分と同一方向からの散乱光成分のみが入射され
ることになる。
光成分だけではなく散乱光成分も入射していることか
ら、太陽電池シート9の出力から測定誤差要因になる散
乱光成分を除去する必要がある。ここで他方の太陽電池
シート10に着目すると、太陽電池シート10の遮光体
14の外側には円柱8に対して同軸になり遮光体14との
間に一定の間隔を保つようにして筒状の遮光体15が設
けられているので、太陽電池シート9に入射される直達
日射光成分と同一方向からの散乱光成分のみが入射され
ることになる。
【0029】そこで、一方の太陽電池シート9の出力と
他方の太陽電池シート10の出力とを電気的に逆相で加
算し、太陽電池シート9の出力から測定誤差要因になる
散乱光成分を除去する。前述のように、太陽電池シート
10に入射する散乱光成分は太陽電池シート9に入射す
る散乱光成分と同一方向のものになっているので両者の
相関は大きく、曇天などで天空の散乱光分布が不規則に
変化するような状況下においても従来の構成に比べて精
度よく散乱光除去を行うことができ、残留散乱光による
測定誤差を大幅に軽減できる。
他方の太陽電池シート10の出力とを電気的に逆相で加
算し、太陽電池シート9の出力から測定誤差要因になる
散乱光成分を除去する。前述のように、太陽電池シート
10に入射する散乱光成分は太陽電池シート9に入射す
る散乱光成分と同一方向のものになっているので両者の
相関は大きく、曇天などで天空の散乱光分布が不規則に
変化するような状況下においても従来の構成に比べて精
度よく散乱光除去を行うことができ、残留散乱光による
測定誤差を大幅に軽減できる。
【0030】図2は本発明の実施の他の形態例図であ
り、図4と共通する部分には同一の符号を付けてそれら
の再度の説明を省略する。図2において、三角柱2の二
側面にはそれぞれ光電変換素子として太陽電池3,4の
他に太陽電池17,18が取付けられている。太陽電池
17,18は東西面における太陽の日の出から日の入ま
での散乱光を感知するためのものである。19は帯状の
遮光体であり、これら散乱光検出用の太陽電池17,1
8への直達光の入射を阻止するためにガラスドーム1の
内側に光透過率の低い塗料を塗布することにより構成さ
れている。図2では手前側の部分を一部破断して示して
いる。
り、図4と共通する部分には同一の符号を付けてそれら
の再度の説明を省略する。図2において、三角柱2の二
側面にはそれぞれ光電変換素子として太陽電池3,4の
他に太陽電池17,18が取付けられている。太陽電池
17,18は東西面における太陽の日の出から日の入ま
での散乱光を感知するためのものである。19は帯状の
遮光体であり、これら散乱光検出用の太陽電池17,1
8への直達光の入射を阻止するためにガラスドーム1の
内側に光透過率の低い塗料を塗布することにより構成さ
れている。図2では手前側の部分を一部破断して示して
いる。
【0031】ここで、直達光検出用の太陽電池3,4お
よび散乱光検出用の太陽電池17,18を三角柱の同一
の二側面に設けているので両者の天空に対する視野は等
しくなり、散乱光検出用の太陽電池17,18には直達
光検出用の太陽電池3,4と同等の散乱光が入射される
ので曇天などの天空の散乱光分布が不規則に変化するよ
うな状況下でも散乱光除去を正しく行うことができ、残
留散乱光による誤差を軽減できる。
よび散乱光検出用の太陽電池17,18を三角柱の同一
の二側面に設けているので両者の天空に対する視野は等
しくなり、散乱光検出用の太陽電池17,18には直達
光検出用の太陽電池3,4と同等の散乱光が入射される
ので曇天などの天空の散乱光分布が不規則に変化するよ
うな状況下でも散乱光除去を正しく行うことができ、残
留散乱光による誤差を軽減できる。
【0032】図3も本発明の実施の他の形態例図であ
り、図1と共通する部分には同一の符号を付けてそれら
の再度の説明を省略する。図3において、円柱8のほぼ
中央の外周には柔軟性を有するフィルム状の太陽電池シ
ート20が少なくとも外周の240度以上を覆うように
接着剤で取付けられている。そして円柱8には太陽電池
シート20に日の出から日の入までの光を入射するよう
にスリット21が形成された筒状の遮光体22を被せて
いる。
り、図1と共通する部分には同一の符号を付けてそれら
の再度の説明を省略する。図3において、円柱8のほぼ
中央の外周には柔軟性を有するフィルム状の太陽電池シ
ート20が少なくとも外周の240度以上を覆うように
接着剤で取付けられている。そして円柱8には太陽電池
シート20に日の出から日の入までの光を入射するよう
にスリット21が形成された筒状の遮光体22を被せて
いる。
【0033】ここで、太陽電池シート20には直達光以
外に散乱光も入射するけれど、散乱光の強度は直達光に
比べて非常に小さいため太陽電池シート20から見る視
野範囲を直達光が入射する最小限の範囲とすることでそ
の影響は少なくなり、簡易的な日照計が実現できる。
外に散乱光も入射するけれど、散乱光の強度は直達光に
比べて非常に小さいため太陽電池シート20から見る視
野範囲を直達光が入射する最小限の範囲とすることでそ
の影響は少なくなり、簡易的な日照計が実現できる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、センサーとして光電変換素子を用い、直達
光検出用素子および散乱光検出用素子の天空に対する視
野を等しくしたことを特徴とする光電変換形日照計にお
いて、光電変換素子としてフィルム状の太陽電池シート
を用いてこれら太陽電池シートを円柱の側面に設け、こ
れら太陽電池シートの表面には日の出から日の入までの
光を入射するようにスリットが形成された第1の遮光体
を設け、散乱光検出用太陽電池シート側の第1の遮光体
のスリットには直達光の入射を阻止するための第2の遮
光体を設けているので、太陽の日の出から日の入までの
間の各太陽電池シートの受光面積は常に等しくなり各太
陽電池シートの出力はいつの時刻においても等しくなっ
て、太陽の日周運動に対する指向性は一定になる。そし
て、散乱光検出用太陽電池シートには直達光検出用太陽
電池シートに入射される直達日射光成分と同一方向から
の散乱光成分のみが入射されるので、これら両出力を電
気的に逆相で加算することにより直達光検出用太陽電池
シートの出力から測定誤差要因になる散乱光成分を除去
でき、残留散乱光による測定誤差を大幅に軽減できる。
明によれば、センサーとして光電変換素子を用い、直達
光検出用素子および散乱光検出用素子の天空に対する視
野を等しくしたことを特徴とする光電変換形日照計にお
いて、光電変換素子としてフィルム状の太陽電池シート
を用いてこれら太陽電池シートを円柱の側面に設け、こ
れら太陽電池シートの表面には日の出から日の入までの
光を入射するようにスリットが形成された第1の遮光体
を設け、散乱光検出用太陽電池シート側の第1の遮光体
のスリットには直達光の入射を阻止するための第2の遮
光体を設けているので、太陽の日の出から日の入までの
間の各太陽電池シートの受光面積は常に等しくなり各太
陽電池シートの出力はいつの時刻においても等しくなっ
て、太陽の日周運動に対する指向性は一定になる。そし
て、散乱光検出用太陽電池シートには直達光検出用太陽
電池シートに入射される直達日射光成分と同一方向から
の散乱光成分のみが入射されるので、これら両出力を電
気的に逆相で加算することにより直達光検出用太陽電池
シートの出力から測定誤差要因になる散乱光成分を除去
でき、残留散乱光による測定誤差を大幅に軽減できる。
【0035】請求項2記載の発明では、センサーとして
光電変換素子を用い、直達光検出用素子および散乱光検
出用素子の天空に対する視野を等しくしたことを特徴と
する光電変換形日照計において、光電変換素子として太
陽電池を用いてこれら太陽電池を断面形状が正三角形の
三角柱の同一の二側面に設け、散乱光検出用の太陽電池
には直達光の入射を阻止するための遮光体を設けている
ので、両者の天空に対する視野は等しくなる。そして、
散乱光検出用素子には直達光検出用素子と同等の散乱光
が入射されるので、曇天などで天空の散乱光分布が不規
則に変化するような状況下においても散乱光除去を正し
く行うことができ、残留散乱光による誤差を軽減でき
る。
光電変換素子を用い、直達光検出用素子および散乱光検
出用素子の天空に対する視野を等しくしたことを特徴と
する光電変換形日照計において、光電変換素子として太
陽電池を用いてこれら太陽電池を断面形状が正三角形の
三角柱の同一の二側面に設け、散乱光検出用の太陽電池
には直達光の入射を阻止するための遮光体を設けている
ので、両者の天空に対する視野は等しくなる。そして、
散乱光検出用素子には直達光検出用素子と同等の散乱光
が入射されるので、曇天などで天空の散乱光分布が不規
則に変化するような状況下においても散乱光除去を正し
く行うことができ、残留散乱光による誤差を軽減でき
る。
【0036】請求項3記載の発明では、光電変換素子と
してフィルム状の太陽電池シートを用いて該太陽電池シ
ートを円柱の側面に設け、該円柱には太陽電池シートに
日の出から日の入までの光を入射するようにスリットが
形成された筒状の遮光体を被せているので、太陽電池シ
ートには直達光以外に散乱光も入射するものの散乱光の
強度は直達光に比べて非常に小さくなり、太陽電池シー
トから見る視野範囲を直達光が入射する最小限の範囲と
することによってその影響を少なくできて簡易的な日照
計が実現できる。
してフィルム状の太陽電池シートを用いて該太陽電池シ
ートを円柱の側面に設け、該円柱には太陽電池シートに
日の出から日の入までの光を入射するようにスリットが
形成された筒状の遮光体を被せているので、太陽電池シ
ートには直達光以外に散乱光も入射するものの散乱光の
強度は直達光に比べて非常に小さくなり、太陽電池シー
トから見る視野範囲を直達光が入射する最小限の範囲と
することによってその影響を少なくできて簡易的な日照
計が実現できる。
【0037】
【図1】本発明の実施の一形態を示す図である。
【図2】本発明の実施の他の形態を示す図である。
【図3】本発明の実施の他の形態を示す図である。
【図4】光電変換形日照計の従来例の外観構成図であ
る。
る。
【図5】図4のセンサーの配置説明図である。
【図6】図4の内部接続図である。
【図7】図4の装置の取付け状態説明図である。
7 ガラスドーム
8 円柱
9,20 直達光検出用太陽電池シート
10 散乱光検出用太陽電池シート
11,12,21 スリット
13,14,15,19 遮光体
16 電気回路収納部
17,18 散乱光検出用太陽電池
22 筒状遮光体
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平6−123654(JP,A)
特開 平5−203265(JP,A)
特開 平9−318443(JP,A)
特開 平8−45314(JP,A)
実開 昭51−13771(JP,U)
特公 平2−35271(JP,B2)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G01W 1/12 - 1/18
G01J 1/00 - 1/60
JICSTファイル(JOIS)
Claims (3)
- 【請求項1】 センサーとして光電変換素子を用い、直
達光検出用素子および散乱光検出用素子の天空に対する
視野を等しくしたことを特徴とする光電変換形日照計に
おいて、光電変換素子としてフィルム状の太陽電池シー
トを用いてこれら太陽電池シートを円柱の側面に設け、
これら太陽電池シートの表面には日の出から日の入まで
の光を入射するようにスリットが形成された第1の遮光
体を設け、散乱光検出用太陽電池シート側の第1の遮光
体のスリットには直達光の入射を阻止するための第2の
遮光体を設けたことを特徴とする光電変換形日照計。 - 【請求項2】 センサーとして光電変換素子を用い、直
達光検出用素子および散乱光検出用素子の天空に対する
視野を等しくしたことを特徴とする光電変換形日照計に
おいて、光電変換素子として太陽電池を用いてこれら太
陽電池を断面形状が正三角形の三角柱の同一の二側面に
設け、散乱光検出用の太陽電池には直達光の入射を阻止
するための遮光体を設けたことを特徴とする光電変換形
日照計。 - 【請求項3】 センサーとして光電変換素子を用いた光
電変換形日照計において、光電変換素子としてフィルム
状の太陽電池シートを用いて該太陽電池シートを円柱の
側面に設け、該円柱には、太陽電池シートに日の出から
日の入までの光を入射するようにスリットが形成された
筒状の遮光体を被せたことを特徴とする光電変換形日照
計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23317897A JP3439956B2 (ja) | 1997-08-29 | 1997-08-29 | 光電変換形日照計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23317897A JP3439956B2 (ja) | 1997-08-29 | 1997-08-29 | 光電変換形日照計 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1172572A JPH1172572A (ja) | 1999-03-16 |
JP3439956B2 true JP3439956B2 (ja) | 2003-08-25 |
Family
ID=16950960
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23317897A Expired - Fee Related JP3439956B2 (ja) | 1997-08-29 | 1997-08-29 | 光電変換形日照計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3439956B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4641363B2 (ja) * | 2001-07-06 | 2011-03-02 | 本田技研工業株式会社 | 日射センサ |
CN108477140B (zh) * | 2018-06-07 | 2023-11-03 | 江苏省无线电科学研究所有限公司 | 一种防鸟装置及日照检测系统 |
-
1997
- 1997-08-29 JP JP23317897A patent/JP3439956B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1172572A (ja) | 1999-03-16 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |