JP3439754B1 - ベルト型濃縮機における汚泥投入部の構造 - Google Patents

ベルト型濃縮機における汚泥投入部の構造

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JP3439754B1 JP2002082183A JP2002082183A JP3439754B1 JP 3439754 B1 JP3439754 B1 JP 3439754B1 JP 2002082183 A JP2002082183 A JP 2002082183A JP 2002082183 A JP2002082183 A JP 2002082183A JP 3439754 B1 JP3439754 B1 JP 3439754B1
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Abstract

【要約】 【課題】 濃縮性能を容易に調整することが可能なベル
ト型濃縮機における汚泥投入部の構造を提供する。 【解決手段】 汚泥Zを投入する始端部および濃縮され
た汚泥を排出する終端部に配置した双方のプーリー3間
に、透水性を有する無端ベルト5が掛け渡され、始端部
には、汚泥Zを傾斜面21に沿って流下させ無端ベルト
5上へ投入する投入用シュート22が設けられ、投入用
シュート22の傾斜角度αを変更するシリンダ装置26
が備えられ、濃縮汚泥濃度と固形物回収率とのいずれか
に基づいて、シリンダ装置26を制御して投入用シュー
ト22の傾斜角度αを変える制御手段が備えられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば下水処理場
における余剰汚泥(混合生汚泥,消化汚泥,OD余剰汚
泥)の濃縮等に用いられるベルト型濃縮機における汚泥
投入部の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のベルト型濃縮機として
は、例えば、図13に示すように、汚泥Zを投入する始
端部と濃縮された汚泥を排出する終端部とにそれぞれプ
ーリー51,52が回転自在に設けられ、これら両プー
リー51,52間に無端ベルト53が掛け渡されたもの
がある。このうち、終端部側のプーリー52はモータ等
の駆動装置(図示省略)によって回転駆動される。
【0003】上記無端ベルト53は、複数の金属線材等
でメッシュ状に構成され、表裏両面に連通する多数の小
さな開孔部を有している。また、上記始端部には、傾斜
面に沿って汚泥Zを無端ベルト53上へ流下させる投入
用シュート55が一定の傾斜角度αで設けられている。
さらに、上記終端部側のプーリー52の後方には、上記
無端ベルト53によって終端部まで搬送された汚泥Zを
排出する排出用シュート56が設けられている。
【0004】これによると、駆動装置によって無端ベル
ト53が回動し、投入用シュート55を流れ落ちて無端
ベルト53上へ投入された汚泥Zが上記無端ベルト53
によって始端部側から終端部へ搬送され、搬送中に上記
汚泥Zが重力脱水され、汚泥Zから分離した分離水57
は無端ベルト53の表面から裏面へ透過して下方へ排出
される。このようにして脱水されて濃縮された汚泥Zは
終端部において無端ベルト53から排出用シュート56
へ排出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来形式では、投入用シュート55の傾斜角度αは一定に
固定されているため、ベルト型濃縮機58の濃縮性能を
調整することが困難であった。尚、上記濃縮性能は、脱
水され終端部において排出された汚泥の濃度(以下、濃
縮汚泥濃度という)と、上記ベルト型濃縮機58で回収
される固形物の回収率(以下、固形物回収率という)と
で評価されるものである。また、上記固形物回収率
(%)は以下の式で定義される。 固形物回収率={1−(B+C)/A}×100 … A:投入される汚泥Z中に含まれる固形物の重量 B:無端ベルト53から排出される分離水57中に含ま
れる固形物の重量 C:無端ベルト53の開孔部に詰まった固形物の重量 すなわち、上記のように、傾斜角度αが一定に固定され
ているため、濃縮汚泥濃度と固形物回収率とはそれぞれ
常にほぼ一定値(固定値)となり、濃縮汚泥濃度と固形
物回収率とを増減させて調整することは困難であった。
【0006】本発明は、濃縮性能を容易に調整すること
が可能なベルト型濃縮機における汚泥投入部の構造を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本第1発明は、汚泥を投入する始端部および濃縮さ
れた汚泥を排出する終端部に配置した双方の輪体間に、
透水性を有する無端ベルトが掛け渡されてなるベルト型
濃縮機における汚泥投入部の構造であって、上記始端部
には、汚泥を傾斜面に沿って流下させ無端ベルト上へ投
入する投入用部材が設けられ、上記無端ベルトに対する
投入用部材の傾斜角度を変更する角度変更手段が備えら
れているものである。
【0008】これによると、輪体を回転させて無端ベル
トを回動させた状態で、汚泥を投入する。すなわち、汚
泥は、投入用部材の傾斜面に沿って流下して無端ベルト
上へ投入され、無端ベルトで搬送されながら重力脱水さ
れた後、終端部において無端ベルトから排出される。上
記重力脱水によって汚泥から分離した分離水は無端ベル
トの表面から裏面へ透過して下方へ排水される。
【0009】この際、角度変更手段により投入用部材の
傾斜角度を変更することによって、ベルト型濃縮機の濃
縮性能を容易に調整することができる。尚、濃縮性能は
濃縮汚泥濃度と固形物回収率とで評価される。
【0010】すなわち、上記濃縮汚泥濃度は、投入用部
材の傾斜角度が90°に向かって立ち上がるほど増加す
る。これは、上記傾斜角度が90°に近付く程、投入用
部材を流下する汚泥の下向きの力が増大するため、汚泥
が投入用部材から無端ベルト上へ勢い良く投入され、こ
れにより、無端ベルトに対する汚泥の水抜性(透水性)
が向上し、その結果、濃縮汚泥濃度が増加する。
【0011】上記濃縮汚泥濃度とは反対に、上記固形物
回収率は、投入用部材の傾斜角度が0°又は180°に
向かって横倒するほど増加する。これは、上記傾斜角度
が0°又は180°に近付く程、投入用部材を流下する
汚泥の下向きの力が減少するため、汚泥が投入用部材か
ら無端ベルト上に投入された際の衝撃が弱められ、これ
により、フロックの破壊が低減され、無端ベルトの表面
から裏面へ通り抜けたり無端ベルトに詰まってしまう汚
泥中の固形物の量が減少し、その結果、固形物回収率が
増加する。
【0012】このように、投入用部材の傾斜角度を変更
することによって、上記濃縮汚泥濃度と固形物回収率を
最適な値に調節することができるため、ベルト型濃縮機
の濃縮性能を容易に調整することができる。
【0013】本第2発明は、濃縮されて排出された濃縮
汚泥の濃度とベルト型濃縮機で回収される固形物の回収
率とのいずれかに基づいて、角度変更手段を制御して投
入用部材の傾斜角度を変える制御手段が備えられている
ものである。
【0014】これによると、制御手段が濃縮汚泥濃度に
基づいて投入用部材の傾斜角度を変えることにより、固
形物回収率よりも上記濃縮汚泥濃度を優先して最適な値
に調節することができる。また、制御手段が固形物回収
率に基づいて投入用部材の傾斜角度を変えることによ
り、濃縮汚泥濃度よりも上記固形物回収率を優先して最
適な値に調節することができる。
【0015】本第3発明は、投入用部材から無端ベルト
上へ投入される投入汚泥の濃度に基づいて、角度変更手
段を制御して投入用部材の傾斜角度を変える制御手段が
備えられているものである。
【0016】これによると、投入汚泥の濃度が上昇する
と、投入される汚泥中に含まれる固形物の量が多くなる
ため、無端ベルトに対する汚泥の水抜性が低下し、濃縮
汚泥濃度が減少する反面、固形物回収率が増加する。
【0017】したがって、濃縮汚泥濃度を増加させたい
場合は、制御手段が角度変更手段を制御して投入用部材
の傾斜角度を90°に近付ける。この際、濃縮汚泥濃度
とは反対に、固形物回収率は減少していく。
【0018】また、固形物回収率を増加させたい場合
は、制御手段が角度変更手段を制御して投入用部材の傾
斜角度を0°又は180°に近付ける。この際、固形物
回収率とは反対に、濃縮汚泥濃度は減少していく。
【0019】上記のように、投入汚泥の濃度に基づい
て、投入用部材の傾斜角度を変えることにより、濃縮汚
泥濃度と固形物回収率を最適な値に調節することができ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明における第1の実施
の形態を図1〜図9に基づいて説明する。図1に示すよ
うに、ベルト型濃縮機1は、架台2に回転自在に配置さ
れた一対のプーリー3,4(輪体の一例)と、これら両
プーリー3,4間に掛け渡された無端ベルト5とを備え
ている。終端部側のプーリー4はモータ等の駆動装置6
によって回転駆動される。
【0021】上記無端ベルト5の軌道として、汚泥Zを
始端部から終端部まで搬送する水平直線状の搬送軌道9
と、この搬送軌道9の下方に位置し且つ上記終端部から
始端部へ戻る直線状の戻り軌道10と、上記終端部にお
いて搬送軌道9から戻り軌道10へ反転する半円弧状の
終端部側反転軌道11と、上記始端部において戻り軌道
10から搬送軌道9へ反転する半円弧状の始端部側反転
軌道12とが形成されている。
【0022】図2,図3に示すように、上記無端ベルト
5は、ベルト幅方向の軸心回りに螺旋状を成し且つ巻方
向の異なった複数本の金属線材5aを軌道方向に沿って
交互に密着させて配列し、ベルト幅方向で重なる複数本
の金属線材5aに直線状の骨線材5bを挿通して構成さ
れたメッシュ状のベルトである。無端ベルト5は表面と
裏面とに連通する微小な開孔部15を多数有しており、
これら開孔部15は互いに隣接する3本の金属線材5a
間に形成されている。これにより、螺旋状の各金属線材
5a同士は骨線材5bにより互いに連結され、無端ベル
ト5は、表裏方向に屈曲自在となり、且つ、表裏方向に
おける透水性を有する。
【0023】また、図1に示すように、搬送軌道9と戻
り軌道10との間には、洗浄水19を戻り軌道10上の
無端ベルト5に向けて噴射する洗浄ノズル16が設けら
れている。さらに、戻り軌道10の下方には、汚泥Zか
ら分離された分離水20(分離液)と上記洗浄ノズル1
6から噴射された洗浄水19とを集める集水用ホッパ1
7が設けられている。この集水用ホッパ17には、収集
された分離水20と洗浄水19とを排出する排出管18
が接続されている。
【0024】上記搬送軌道9の始端部には、汚泥Zを傾
斜面21に沿って流下させて無端ベルト5上へ投入する
投入用シュート22(投入用部材の一例)が設けられて
いる。また、終端部側のプーリー4の後方には、終端部
まで搬送された汚泥を排出する排出用シュート23が設
けられている。
【0025】図4〜図6に示すように、上記投入用シュ
ート22は、底板22aと、この底板22aの両側に立
設された側板22bとによって、チャンネル状に形成さ
れている。また、上記投入用シュート22は、架台2に
立設された左右一対の支持フレーム24の上部間に、横
軸25を介して上下揺動自在に支持されており、シリン
ダ装置26(角度変更手段の一例)によって、搬送軌道
9上の無端ベルト5に対する投入用シュート22の傾斜
角度αが変更される。上記両支持フレーム24は無端ベ
ルト5の両側方に位置している。また、上記シリンダ装
置26は、架台2に据付けられて無端ベルト5の一側方
に位置しており、ピストンロッド26aの先端が投入用
シュート22の一側面に連結されている。
【0026】尚、上記傾斜角度αは0°<α<180°
の範囲に設定され、このうち、傾斜角度をα=0°〜9
0°の範囲内で設定する場合、投入用シュート22とシ
リンダ装置26とは図4に示すように汚泥Zの搬送方向
と同じ向きで据付けられ、また、α=90°〜180°
の範囲内で設定する場合、投入用シュート22とシリン
ダ装置26とは図5に示すように汚泥Zの搬送方向と反
対向きで据付けられる。
【0027】また、図7に示すように、脱水により濃縮
されて排出用シュート23から排出された濃縮汚泥の濃
度(以下、濃縮汚泥濃度という)を計測する濃縮汚泥用
濃度計28と、集水用ホッパ17で集められた排水中に
含まれる固形物の濃度(以下、排水濃度という)を計測
する排水用濃度計29とが設けられている。さらに、ベ
ルト型濃縮機1には、上記各濃度計28,29の計測値
に基づいて、上記シリンダ装置26を制御して排出用シ
ュート23の傾斜角度αを変える制御手段30が備えら
れている。
【0028】ここで、上記排水用濃度計29によって計
測された排水濃度が小さいということは、すなわち、集
水用ホッパ17で集められた排水(洗浄水19+分離水
20)に含まれる固形物の量が少ないということであ
り、したがって、ベルト型濃縮機1で回収される固形物
の回収率が高いことを意味している(すなわち、先述の
式のB,Cの値が小さくなる)。また、投入される汚
泥Z中に含まれる固形物の重量(すなわち、先述の式
のAの値)は予め測定されており、その変動が小さけれ
ば、上記Aの値は一定の固定値に設定される。このよう
に、投入される汚泥Z中に含まれる固形物の重量を固定
値とした場合、上記排水用濃度計29で排水濃度を計測
することで、汚泥Z中の固形物の回収率を求めることが
できる。
【0029】また、ベルト型濃縮機1には、制御手段3
0よる制御パターンを、濃縮汚泥濃度を優先する濃縮汚
泥濃度優先モードと、固形物回収率を優先する回収率優
先モードとのいずれかに選択する切換スイッチ31が設
けられている。
【0030】以下、上記構成における作用を説明する。
駆動装置6で終端部側のプーリー4を回転駆動させるこ
とにより、始端部側のプーリー3が従動回転し、無端ベ
ルト5が回動し、この状態で汚泥Zが投入される。すな
わち、図4又は図5に示すように、汚泥Zは、投入用シ
ュート22の底板22aの上面(傾斜面21)に沿って
流下して搬送軌道9上の無端ベルト5上へ投入され、無
端ベルト5で搬送されながら重力脱水された後、終端部
において無端ベルト5から排出用シュート23へ排出さ
れる。上記重力脱水によって汚泥Zから分離した分離水
20(図1参照)は、無端ベルト5の表面から開孔部1
5を通り抜けて裏面へ透過し、下方へ排水される。ま
た、洗浄水19(図1参照)が洗浄ノズル16から戻り
軌道10上の無端ベルト5へ噴射されるため、無端ベル
ト5に付着したり上記開孔部15に詰まっていた固形物
が洗浄水19で洗い落とされ、上記洗浄水19と分離水
20とは集水用ホッパ17に集められる。
【0031】上記のような汚泥濃縮の際、シリンダ装置
26のピストンロッド26aを伸縮して、投入用シュー
ト22の傾斜角度αを変更することによって、ベルト型
濃縮機1の濃縮性能を容易に調整することができる。
尚、濃縮性能は濃縮汚泥濃度と固形物回収率とで評価さ
れる。
【0032】すなわち、図8(a)のグラフに示すよう
に、上記濃縮汚泥濃度は、投入用シュート22の傾斜角
度αが90°に向かって立ち上がるほど増加する。すな
わち、図4に示すように、上記傾斜角度αが90°に近
付く程、投入用シュート22を流下する汚泥Zの下向き
の力Fが増大するため、汚泥Zが投入用シュート22か
ら無端ベルト5上へ勢い良く投入される。これにより、
無端ベルト5に対する汚泥Zの水抜性(透水性)が向上
し、その結果、濃縮汚泥濃度が増加する。
【0033】また、上記濃縮汚泥濃度とは反対に、図8
(b)のグラフに示すように、上記固形物回収率は、投
入用シュート22の傾斜角度αが図4のものでは0°に
向かって横倒するほど増加し、図5のものでは180°
に向かって横倒するほど増加する。すなわち、上記傾斜
角度αが0°又は180°に近付く程、上記下向きの力
Fが減少するため、汚泥Zが投入用シュート22から無
端ベルト5上に投入された際の衝撃が弱められる。これ
により、フロックの破壊が低減され、無端ベルト5の表
面から開孔部15を通って裏面へ抜けたり或いは上記開
孔部15に詰まってしまう固形物の量が減少し、その結
果、固形物回収率が増加する。尚、固形物回収率は排水
用濃度計29の計測値から求められ、上記排水濃度の計
測値が低いほど上記式のB,Cの値が小さくなるた
め、固形物回収率が高くなり、反対に、排水濃度の計測
値が高いほど上記式のB,Cの値が大きくなるため、
固形物回収率が低くなる。
【0034】このように、投入用シュート22の傾斜角
度αを変更することによって、濃縮汚泥濃度と固形物回
収率を最適な値に調節することができるため、ベルト型
濃縮機1の濃縮性能を容易に調整することができる。
【0035】この際、図9のフローチャートに示すよう
に、切換スイッチ31を切換えて、濃縮汚泥濃度優先モ
ードと回収率優先モードとのいずれかを選択することに
より、制御手段30は以下のような制御パターンを実行
する。
【0036】すなわち、切換スイッチ31が一方に切換
えられた場合(ステップ−1)、濃縮汚泥濃度優先モー
ドが選択されたと認識し(ステップ−2)、濃縮汚泥用
濃度計28により計測される濃縮汚泥濃度が設定値より
も低下しているかを判断し(ステップ−3)、上記設定
値以上である場合、シリンダ装置26のピストンロッド
26aの伸縮を停止する(ステップ−4)。これによ
り、投入用シュート22の傾斜角度αが固定される。ま
た、上記(ステップ−3)において、濃縮汚泥濃度の計
測値が設定値よりも低下している場合、上記ピストンロ
ッド26aを伸長させて、投入用シュート22の傾斜角
度αを90°に向けて立ち上げる(ステップ−5)。こ
れにより、濃縮汚泥濃度が増加し、上記(ステップ−
3)において、濃縮汚泥濃度の計測値が設定値以上にな
ると、上記(ステップ−4)において、ピストンロッド
26aの伸長を停止する。これにより、投入用シュート
22の傾斜角度αが固定され、固形物回収率よりも濃縮
汚泥濃度を優先して最適な値に調節することができる。
【0037】また、上記(ステップ−1)において、切
換スイッチ31が他方に切換えられた場合、回収率優先
モードが選択されたと認識し(ステップ−6)、排水用
濃度計29により計測される排水濃度が設定値よりも上
昇しているかを判断し(ステップ−7)、上記設定値以
下である場合、シリンダ装置26のピストンロッド26
aの伸縮を停止する(ステップ−8)。これにより、投
入用シュート22の傾斜角度αが固定される。また、上
記(ステップ−7)において、排水濃度の計測値が設定
値よりも上昇している場合、上記ピストンロッド26a
を短縮させて、投入用シュート22の傾斜角度αを0°
又は180°に向けて倒す(ステップ−9)。これによ
り、固形物回収率が増加し、これに伴って排水濃度が下
降する。そして、上記(ステップ−7)において、排水
濃度の計測値が設定値以下に下降すると、上記(ステッ
プ−8)において、ピストンロッド26aの短縮を停止
する。これにより、投入用シュート22の傾斜角度αが
固定され、濃縮汚泥濃度よりも固形物回収率を優先して
最適な値に調節することができる。
【0038】尚、上記のように濃縮汚泥濃度と固形物回
収率とのいずれか一方を優先すると、他方が犠牲になる
ため、図4のものでは傾斜角度をα=0°〜45°、図
5のものでは傾斜角度をα=135°〜180°の範囲
に限定して、両者(濃縮汚泥濃度と固形物回収率)の値
をできるだけ高い値にバランス良く保つようにしてもよ
い。
【0039】上記第1の実施の形態では、濃縮汚泥濃度
と固形物回収率とをパラメーターにして、投入用シュー
ト22の傾斜角度αを調節したが、第2の実施の形態と
して、図10〜図12に示すように、投入用シュート2
2から無端ベルト5上へ投入される投入汚泥の濃度(以
下、投入汚泥濃度という)をパラメーターにして、投入
用シュート22の傾斜角度αを調節することもできる。
【0040】すなわち、上記投入汚泥濃度を計測する投
入汚泥用濃度計36と、投入用シュート22の傾斜角度
αを検出する角度検出器37とが設けられている。ま
た、制御手段30は、上記投入汚泥用濃度計36の計測
値に基づき、シリンダ装置26を制御して、投入用シュ
ート22の傾斜角度αを変える。
【0041】これによると、図11(a)のグラフに示
すように、投入汚泥濃度が上昇すると、投入される汚泥
Z中に含まれる固形物の量が多くなるため、無端ベルト
5に対する汚泥Zの水抜性が低下し、濃縮汚泥濃度が減
少する。また、上記のように投入される汚泥Z中に含ま
れる固形物の量が多くなるため、上記固形物回収率を示
す式においてAの値が増大し、これにより、濃縮汚泥
濃度とは反対に、図11(b)のグラフに示すように、
固形物回収率が増加する。
【0042】したがって、図11(a)のグラフによ
り、濃縮汚泥濃度を増加させたい場合は、投入用シュー
ト22の傾斜角度αを90°に近付ければよい。この
際、濃縮汚泥濃度とは反対に、固形物回収率は減少して
いく。
【0043】また、図11(b)のグラフにより、固形
物回収率を増加させたい場合は、投入用シュート22の
傾斜角度αを図4のものでは0°に近付ければよく、図
5のものでは180°に近付ければよい。この際、固形
物回収率とは反対に、濃縮汚泥濃度は減少していく。
【0044】尚、制御手段30には、図11(a)のグ
ラフに示した傾斜角度αごとの投入汚泥濃度と濃縮汚泥
濃度との対応関係および図11(b)のグラフに示した
傾斜角度αごとの投入汚泥濃度と固形物回収率との対応
関係が記憶されており、制御手段30は、投入汚泥用濃
度計36により計測された投入汚泥濃度と角度検出器3
7により検出された傾斜角度αとに基づいて、上記図1
1の(a)(b)の関係から濃縮汚泥濃度と固形物回収
率とを求めることができる。
【0045】上記のように、投入汚泥濃度に基づいて、
投入用シュート22の傾斜角度αを変えることにより、
濃縮汚泥濃度と固形物回収率を最適な値に調節すること
ができ、その制御の一例を、図12に示すフローチャー
トにより説明する。
【0046】投入汚泥用濃度計36で測定された投入汚
泥濃度が設定値a(例えばa=3%)である場合(ステ
ップ−1)、シリンダ装置26のピストンロッド26a
を伸縮させて投入用シュート22の傾斜角度をα=T°
(例えばα=45°)に設定する(ステップ−2)。こ
れにより、図11の(a)(b)のグラフに示すよう
に、一定の濃縮汚泥濃度=bと、一定の固形物回収率=
cとが維持される。
【0047】また、上記(ステップ−1)において、測
定された投入汚泥濃度が設定値aよりも高い場合、傾斜
角度がα=T°(例えばα=45°)であると、濃縮汚
泥濃度が上記一定値bよりも低下するとともに、固形物
回収率が上記一定値cよりも上昇することになり、上記
濃縮汚泥濃度が不足してしまう。したがって、測定され
た投入汚泥濃度が設定値aよりも高い場合、(ステップ
−3)の判断がYESとなり、上記ピストンロッド26
aを伸縮させて上記傾斜角度をα=U°に設定する(ス
テップ−4)。この際、図4,図12(b)に示したも
のでは、傾斜角度U°は傾斜角度T°よりも大きく(す
なわち、T°<U°<90°)設定されており、反対
に、図5,図12(c)に示したものでは、傾斜角度U
°は傾斜角度T°よりも小さく(すなわち、90°<U
°<T°)設定されている。これにより、濃縮汚泥濃度
が上記一定値bまで上昇するとともに、固形物回収率が
上記一定値cに下降する。
【0048】さらに、上記(ステップ−1)において、
測定された投入汚泥濃度が設定値aよりも低い場合、傾
斜角度がα=T°(例えばα=45°)であると、濃縮
汚泥濃度が上記一定値bよりも上昇するとともに、固形
物回収率が上記一定値cよりも下降することになり、上
記固形物回収率が不足してしまう。したがって、測定さ
れた投入汚泥濃度が設定値aよりも低い場合、上記(ス
テップ−3)の判断がNOとなり、上記ピストンロッド
26aを伸縮させて上記傾斜角度をα=V°に設定する
(ステップ−5)。この際、図4,図12(b)に示し
たものでは、傾斜角度V°は傾斜角度T°よりも小さく
(すなわち、0°<V°<T°)設定されており、反対
に、図5,図12(c)に示したものでは、傾斜角度V
°は傾斜角度T°よりも大きく(すなわち、T°<V°
<180°)設定されている。これにより、濃縮汚泥濃
度が上記一定値bに下降するとともに、固形物回収率が
上記一定値cまで上昇する。これにより、濃縮汚泥濃度
と固形物回収率とを一定値b,cに維持することができ
る。
【0049】上記各実施の形態では、輪体の一例として
プーリー3,4を用いたが、ローラやスプロケット等を
用いてもよい。上記各実施の形態では、無端ベルト5と
して、ワイヤーメッシュベルトを用いたが、透水性を有
する濾布を用いてもよい。
【0050】上記各実施の形態では、投入用部材の一例
として、投入用シュート22を用いたが、投入用管を用
いてもよい。上記各実施の形態では、角度変更手段の一
例として、油圧又は空気圧式のシリンダ装置26を用い
て投入用シュート22の傾斜角度αを変更しているが、
電動機(モータ)等を用いてもよく、或いは、手動で上
記傾斜角度αを変更してもよい。また、図6に示すよう
に、上記シリンダ装置26を無端ベルト5の一側方のみ
に設けているが、シリンダ装置26を無端ベルト5の両
側に設け、両シリンダ装置26で上記傾斜角度αを変更
してもよい。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明によると、投入用部
材の傾斜角度を変更することによって、濃縮汚泥濃度と
固形物回収率を最適な値に調節することができるため、
ベルト型濃縮機の濃縮性能を容易に調整することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるベルト型濃
縮機の側面図である。
【図2】同、ベルト型濃縮機の無端ベルトの平面図であ
る。
【図3】同、ベルト型濃縮機の無端ベルトの側面図であ
る。
【図4】同、ベルト型濃縮機の汚泥投入部の側面図であ
り、投入用シュートの傾斜角度を0°〜90°の範囲に
設定した場合の構造を示す。
【図5】同、ベルト型濃縮機の汚泥投入部の側面図であ
り、投入用シュートの傾斜角度を90°〜180°の範
囲に設定した場合の構造を示す。
【図6】図4におけるX−X矢視図である。
【図7】同、ベルト型濃縮機の制御系のブロック図であ
る。
【図8】(a)はベルト型濃縮機の投入用シュートの傾
斜角度と濃縮汚泥濃度との関係を示すグラフであり、
(b)はベルト型濃縮機の投入用シュートの傾斜角度と
固形物回収率との関係を示すグラフである。
【図9】同、ベルト型濃縮機の投入用シュートの傾斜角
度の制御内容を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第2の実施の形態におけるベルト型
濃縮機の制御系のブロック図である。
【図11】(a)はベルト型濃縮機の投入用シュートの
傾斜角度ごとにおける投入汚泥濃度と濃縮汚泥濃度との
関係を示すグラフであり、(b)はベルト型濃縮機の投
入用シュートの傾斜角度ごとにおける投入汚泥濃度と固
形物回収率との関係を示すグラフである。
【図12】(a)はベルト型濃縮機の投入用シュートの
傾斜角度の制御内容を示すフローチャートであり、
(b)は投入用シュートの傾斜角度を0°〜90°の範
囲に設定した場合の各傾斜角度の大小関係を示す図であ
り、(c)は投入用シュートの傾斜角度を90°〜18
0°の範囲に設定した場合の各傾斜角度の大小関係を示
す図である。
【図13】従来のベルト型濃縮機の側面図である。
【符号の説明】
1 ベルト型濃縮機 3,4 プーリー(輪体) 5 無端ベルト 21 傾斜面 22 投入用シュート(投入用部材) 26 シリンダ装置(角度変更手段) 30 制御手段 Z 汚泥 α 傾斜角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹山 宏秋 大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47 号 株式会社クボタ内 (56)参考文献 特開 昭57−31499(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 33/04 C02F 11/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚泥を投入する始端部および濃縮された
    汚泥を排出する終端部に配置した双方の輪体間に、透水
    性を有する無端ベルトが掛け渡されてなるベルト型濃縮
    機における汚泥投入部の構造であって、上記始端部に
    は、汚泥を傾斜面に沿って流下させ無端ベルト上へ投入
    する投入用部材が設けられ、上記無端ベルトに対する投
    入用部材の傾斜角度を変更する角度変更手段が備えられ
    ていることを特徴とするベルト型濃縮機における汚泥投
    入部の構造。
  2. 【請求項2】 濃縮されて排出された濃縮汚泥の濃度と
    ベルト型濃縮機で回収される固形物の回収率とのいずれ
    かに基づいて、角度変更手段を制御して投入用部材の傾
    斜角度を変える制御手段が備えられていることを特徴と
    する請求項1記載のベルト型濃縮機における汚泥投入部
    の構造。
  3. 【請求項3】 投入用部材から無端ベルト上へ投入され
    る投入汚泥の濃度に基づいて、角度変更手段を制御して
    投入用部材の傾斜角度を変える制御手段が備えられてい
    ることを特徴とする請求項1記載のベルト型濃縮機にお
    ける汚泥投入部の構造。
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