JP3435479B2 - 蒸発器 - Google Patents

蒸発器

Info

Publication number
JP3435479B2
JP3435479B2 JP33743993A JP33743993A JP3435479B2 JP 3435479 B2 JP3435479 B2 JP 3435479B2 JP 33743993 A JP33743993 A JP 33743993A JP 33743993 A JP33743993 A JP 33743993A JP 3435479 B2 JP3435479 B2 JP 3435479B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
header
passage
evaporator
inlet pipe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP33743993A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07190560A (ja
Inventor
宣昭 郷
純平 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko KK
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP33743993A priority Critical patent/JP3435479B2/ja
Priority to KR1019940037175A priority patent/KR100353020B1/ko
Priority to CN94107612A priority patent/CN1109232C/zh
Priority to PT94120866T priority patent/PT661508E/pt
Priority to DE69423595T priority patent/DE69423595T2/de
Priority to EP94120866A priority patent/EP0661508B1/en
Priority to ES97112745T priority patent/ES2161401T3/es
Priority to DE69428219T priority patent/DE69428219T2/de
Priority to EP97112745A priority patent/EP0807794B1/en
Priority to ES94120866T priority patent/ES2143522T3/es
Priority to AT94120866T priority patent/ATE191082T1/de
Priority to AT97112745T priority patent/ATE205295T1/de
Priority to AU81838/94A priority patent/AU683510B2/en
Publication of JPH07190560A publication Critical patent/JPH07190560A/ja
Priority to US08/803,264 priority patent/US5810077A/en
Priority to US09/098,715 priority patent/US5984000A/en
Priority to US09/098,714 priority patent/US6241011B1/en
Priority to GR20000401052T priority patent/GR3033367T3/el
Priority to CNB011431636A priority patent/CN1207526C/zh
Application granted granted Critical
Publication of JP3435479B2 publication Critical patent/JP3435479B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、カー・エアコン等に
用いられる蒸発器に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、カー・エアコン等に用いられる蒸
発器としては、略U字状の偏平管形成用凹部およびこれ
の両端に連なる前後両ヘッダ形成用凹部を有しかつ前後
両ヘッダ形成用凹部の底壁に冷媒通過孔があけられてい
るプレートが、左右に隣り合うもの同志相互に凹部を対
向させた状態に層状に重ね合わせられることにより、並
列状の偏平管部および前後ヘッダ部が形成されているも
のが知られている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】この種の蒸発器では、
仕切壁が前側ヘッダ部と後側ヘッダ部に交互に設けられ
ることにより、複数個の通路に区画された蛇行状冷媒通
路が形成される。このさい、通路の区画数を増すと、蒸
発器内部の冷媒流速が上がる点およびコア全体のうちの
なるべく多くの範囲で熱交換が有効に行われる点で性能
の向上につながるが、逆に、冷媒の通路抵抗の上昇によ
り蒸発器入口圧および温度が上昇する点で性能の悪化に
つながる。通路の区画数以外の構成要素に関しても同様
に長所と短所を合せ持っており、従来の蒸発器では、こ
れらの長所と短所を考慮しつつその最適構造が追求され
ていた。 【0004】この発明の目的は、従来全く考慮されてい
なかった空気の流れ方向を勘案して冷媒通路の構造を決
定することにより、従来では達成できなかった高い熱交
換性能を有する蒸発器を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】この発明による蒸発器
は、略U字状の偏平管形成用凹部およびこれの両端に連
なる前後両ヘッダ形成用凹部を有しかつ前後両ヘッダ形
成用凹部の底壁に冷媒通過孔があけられているプレート
が、左右に隣り合うもの同志相互に凹部を対向させた状
態に層状に重ね合わせられることにより、並列状の偏平
管部および前後ヘッダ部が形成されており、全部で偶数
個の仕切壁が後側ヘッダ部と前側ヘッダ部に交互に設け
られることにより、入口側通路、出口側通路および両通
路の中間に位置する中間通路よりなる奇数個の通路に区
画された蛇行状冷媒通路が形成されている蒸発器におい
て、出口側通路における冷媒の流れが空気の流れ方向に
対して対向流となるように、出口側通路に通じる冷媒排
出口が前後ヘッダ部のいずれかの一端部に設けられると
ともに、冷媒排出口が設けられていない方の前後ヘッダ
部の冷媒排出口に近い側の端部に、入口管挿通孔が設け
られ、冷媒排出口に冷媒出口管が接続されるとともに、
入口管挿通孔に冷媒入口管が挿通されており、冷媒入口
管は、ヘッダ部内に延長されたヘッダ内部分と、冷媒出
口管と平行なヘッダ外部分とよりなり、冷媒入口管のヘ
ッダ内部分に、平行フィンが設けられていることを特徴
とするものである。 【0006】の明細書においては、風上側を前、風下
側を後というものとし、左右は前方に向かっていうもの
とする。 【0007】 【作用】この発明による蒸発器は、冷媒入口管のヘッダ
内部分に平行フィンが設けられるとともに、出口側通路
における冷媒の流れが空気の流れ方向に対して対向流と
なされているから、スーパーヒート状態の冷媒が風下側
にある平行流のものに比べると、スーパーヒート状態の
冷媒とこれと熱交換する空気との温度差が大きく、冷媒
がスーパーヒート状態にある部分の熱交換性能に優れて
いる。したがって、冷媒通路のうち、冷媒がスーパーヒ
ート状態にある部分を少なくし、冷媒が蒸発状態にある
部分を多くすることができる。しかも、入口管および出
口管の両方がヘッダのいずれか一方の端部に設けられる
ので、同じ方向に配管を出す仕様の場合に、配管の取り
回しが容易で設置面積も少なくて済む。 【0008】 【実施例】この発明の実施例を、以下図面を参照して説
明する。 【0009】この発明の第1の実施例を示す図1から図
3までにおいて、カー・エアコン用の積層型蒸発器(1)
は、アルミニウム(アルミニウム合金を含む)製であっ
て、略U字状の偏平管形成用凹部(8) およびこれの両端
に連なる前後両ヘッダ形成用凹部(9)(11) を有しかつ前
後両ヘッダ形成用凹部(9)(11) の底壁(9a)(11a) に冷媒
通過孔(13)(14)があけられているプレート(2) が、左右
に隣り合うもの同志相互に凹部(8)(9)(11)を対向させた
状態に層状に重ね合わせられて、並列状の偏平管部(4)
および前後ヘッダ部(6)(7)が形成されている。そして、
図に矢印で示す方向、すなわち前方から後方に向かって
空気が流されるようになされている。前後ヘッダ部(6)
(7)の左端には冷媒入口管(23)が接続され、前後ヘッダ
部(6)(7)の右端には冷媒出口管(18)が接続されている。 【0010】隣り合う偏平管部(4) 同志の間にはルーバ
(21)付コルゲートフィン(3) が介在されている。端部プ
レート(2)(2)の両外側には、サイドプレート(10)(10)が
それぞれ重ね合わせられ、各サイドプレート(10)と偏平
管部(4) との間にもルーバ(21)付コルゲートフィン(3)
が介在されている。 【0011】図2に示すように、各プレート(2) の偏平
管形成用凹部(8) の中央部には、冷媒通路をU字状とす
るための上下方向に長い仕切用凸部(20)が、同凹部(8)
の上端より下端寄り部分まで設けられている。偏平管形
成用凹部(8) の底壁には、冷媒通路内の冷媒の流れを乱
して伝熱効率を向上させる多数の斜め状リブ(12)が形成
されている。 【0012】図3に示すように、後側ヘッダ部(7) の左
端に冷媒導入口(22)が設けられ、前側ヘッダ部(6) の右
端に冷媒排出口(17)が設けられている。そして、後側ヘ
ッダ部(7) の左端より約3分の1右に寄ったところに後
側ヘッダ部仕切壁(16)が設けられ、前側ヘッダ部(6) の
右端より約3分の1左に寄ったところに前側ヘッダ部仕
切壁(15)が設けられている。後側ヘッダ部仕切壁(16)
は、プレート(4) の後側ヘッダ形成用凹部(11)の底壁(1
1a) に冷媒通過孔があけられないことにより形成され、
前側ヘッダ部仕切壁(15)は、プレート(4) の前側ヘッダ
形成用凹部(9) の底壁(9a)に冷媒通過孔があけられない
ことにより形成されている。冷媒入口管(23)には、冷媒
導入口(22)に対応する開口があけられ、冷媒出口管(18)
には、冷媒排出口(17)に対応する開口があけられてい
る。これによって、入口側通路(5A)、出口側通路(5C)お
よび両通路(5A)(5C)の中間に位置する中間通路(5B)より
なる3個の通路(5A)(5B)(5C)に区画され、かつ出口側通
路(5C)における冷媒の流れが空気の流れ方向に対して対
向流となされた蛇行状冷媒通路(5) が形成されている。 【0013】冷媒導入口(22)から導入された冷媒は、後
側ヘッダ部仕切壁(16)によってターンさせられかつ空気
の流れ方向に対して対向流である入口側通路(5A)、前側
ヘッダ部仕切壁(15)によってターンさせられかつ空気の
流れ方向に対して平行流である中間通路(5B)、空気の流
れ方向に対して対向流である出口側通路(5C)を経て、冷
媒排出口(17)より排出される。 【0014】上記において、ヘッダ部仕切壁(15)(16)を
設ける位置は、左右各端よりちょうど3分の1のところ
に限られるものではなく、熱交換性能を考慮して適宜左
右にずらされる。また、上記実施例では、パス(5A)(5B)
(5C)の数は3つとなされているが、仕切壁(15)(16)を後
側ヘッダ部(7) と前側ヘッダ部(6) に交互にかつ前後各
2つずつ設けることにより、出口側通路が空気の流れ方
向に対して対向流である5つの通路を形成するようにし
てもよいし、同様にして7以上の奇数の通路を形成する
こともできる。 【0015】図4には、この発明の第2の実施例のカー
・エアコン用の積層型蒸発器(31)が示されている。この
エバポレータ(31)の外観は図1に示されているものと同
じである。図4に示すエバポレータ(31)は、前側ヘッダ
部(6) の左端に冷媒導入口(22)が設けられ、同右端に冷
媒排出口(17)が設けられている。そして、前側ヘッダ部
(6) の左端より約4分の1右に寄ったところおよび右端
より約4分の1左に寄ったところに前側ヘッダ部仕切壁
(15)が設けられ、後側ヘッダ部(7) の中程に後側ヘッダ
部仕切壁(16)が設けられている。前側ヘッダ部仕切壁(1
5)は、プレート(4) の前側ヘッダ形成用凹部(9) の底壁
(9a)に冷媒通過孔があけられないことにより形成され、
後側ヘッダ部仕切壁(16)は、プレート(4) の後側ヘッダ
形成用凹部(11)の底壁(11a) に冷媒通過孔があけられな
いことにより形成されている。冷媒入口管(23)には、冷
媒導入口(22)に対応する開口があけられ、冷媒出口管(1
8)には、冷媒排出口(17)に対応する開口があけられてい
る。これによって、入口側通路(5A)、出口側通路(5C)お
よび両通路(5A)(5C)の中間に位置する中間通路(5B1)(5B
2)よりなる偶数個の通路(5A)(5B1)(5B2)(5C)に区画さ
れ、かつ出口側通路(5C)における冷媒の流れが空気の流
れ方向に対して対向流となされた蛇行状冷媒通路(5) が
形成されている。 【0016】冷媒導入口(22)から導入された冷媒は、左
寄りの前側ヘッダ部仕切壁(15)によってターンさせられ
かつ空気の流れ方向に対して平行流である入口側通路(5
A)、後側ヘッダ部仕切壁(16)によってターンさせられか
つ空気の流れ方向に対して対向流である第1中間通路(5
B1) 、右寄りの前側ヘッダ部仕切壁(15)によってターン
させられかつ空気の流れ方向に対して平行流である第2
中間通路(5B2) 、空気の流れ方向に対して対向流である
出口側通路(5C)を経て、冷媒排出口(17)より排出され
る。 【0017】図5には、上記第2の実施例の蒸発器(4
パス対向流タイプと称す)と、これに対して出口側通路
が空気の流れ方向に対して平行流である点だけが異なる
蒸発器(4パス平行流タイプと称す)とを比較した結果
を示している。同図より分かるように、4パス対向流タ
イプは、4パス平行流タイプに対して、蒸発器(エバポ
レータ)出口での冷媒圧力にかかわらず、常に交換熱量
が大きく、10%程度の交換熱量の向上が得られてい
る。なお、グラフは省略したが、第1の実施例のエバポ
レータ(3パス対向流タイプ)およびこれの変形例であ
る5パス対向流タイプは、それぞれ3パス平行流タイプ
および5パス平行流タイプに対して、10〜15%程度
の交換熱量の向上が得られている。 【0018】上記において、前側ヘッダ部仕切壁(15)を
設ける位置は、左右各端よりちょうど4分の1のところ
に限られるものではなく、また後側ヘッダ部仕切壁(16)
を設ける位置は、ちょうど中央のところに限られるもの
ではなく、熱交換性能を考慮して適宜左右にずらされ
る。また、上記実施例では、通路の数は4つとなされて
いるが、全部で5つの仕切壁(15)(16)を前側ヘッダ部
(6) と後側ヘッダ部(7) に交互にかつ前側に3つ後側に
2つ設けることにより、出口側通路が空気の流れ方向に
対して対向流である6つの通路を形成するようにしても
よい。さらにまた、仕切壁(15)を前側ヘッダ部(6) に1
つだけ設けることにより、出口側通路が空気の流れ方向
に対して対向流である2つの通路を形成することもでき
る。 【0019】図6から図8までには、この発明の第3の
実施例を示している。同図に示すカー・エアコン用の積
層型蒸発器(41)は、アルミニウム(アルミニウム合金を
含む)製であって、略U字状の偏平管形成用凹部(8) お
よびこれの両端に連なる前後両ヘッダ形成用凹部(9)(1
1) を有しかつ前後両ヘッダ形成用凹部(9)(11) の底壁
(9a)(11a) に冷媒通過孔(13)(14)があけられているプレ
ート(2) が、左右に隣り合うもの同志相互に凹部(8)(9)
(11)を対向させた状態に層状に重ね合わせられて、並列
状の偏平管部(4) および前後ヘッダ部(6)(7)が形成され
ている。そして、図に矢印で示す方向、すなわち前方か
ら後方に向かって空気が流されるようになされている。 【0020】前側ヘッダ部(6) の右端には冷媒排出口(1
7)が設けられており、この冷媒排出口(17)に冷媒出口管
(18)が接続されている。後側ヘッダ部(7) の右端には入
口管挿通孔(19)が設けられており、この入口管挿通孔(1
9)に冷媒入口管(23)が挿通されている。冷媒入口管(23)
は、後側ヘッダ部(7) の左方に延長されたヘッダ内部分
(23a) と、冷媒出口管(18)と平行なヘッダ外部分(23b)
とよりなる。 【0021】隣り合う偏平管部(4) 同志の間にはルーバ
(21)付コルゲートフィン(3) が介在されている。端部プ
レート(2)(2)の両外側には、サイドプレート(10)(10)が
それぞれ重ね合わせられ、各サイドプレート(10)と偏平
管部(4) との間にもルーバ(21)付コルゲートフィン(3)
が介在されている。 【0022】プレート(4) は、第1および第2の実施例
と同じものである。 【0023】図7に示すように、後側ヘッダ部(7) の左
端より約3分の1右に寄ったところに後側ヘッダ部仕切
壁(16)が設けられ、前側ヘッダ部(6) の右端より約3分
の1左に寄ったところに前側ヘッダ部仕切壁(15)が設け
られている。そして、後側ヘッダ部仕切壁(16)に冷媒導
入口(22)が設けられている。冷媒入口管(23)のヘッダ内
部分(23a) は、冷媒通過孔(14)周縁との間に冷媒通過間
隙を残した状態で後側ヘッダ部(7) に挿通され、その先
端が後側ヘッダ部仕切壁(16)の冷媒導入口(22)に接続さ
れている。これによって、入口側通路(5A)、出口側通路
(5C)および両通路(5A)(5C)の中間に位置する中間通路(5
B)よりなる3個の通路(5A)(5B)(5C)に区画され、かつ出
口側通路(5C)における冷媒の流れが空気の流れ方向に対
して対向流となされた蛇行状冷媒通路(5) が形成されて
いる。後側ヘッダ部仕切壁(16)は、プレート(4) の後側
ヘッダ形成用凹部(11)の底壁(11a) に冷媒通過孔があけ
られないことにより形成され、前側ヘッダ部仕切壁(15)
は、プレート(4) の前側ヘッダ形成用凹部(9) の底壁(9
a)に冷媒通過孔があけられないことにより形成されてい
る。 【0024】冷媒導入口(22)から導入された冷媒は、左
端のプレート(2) によってターンさせられかつ空気の流
れ方向に対して対向流である入口側通路(5A)、前側ヘッ
ダ部仕切壁(15)によってターンさせられかつ空気の流れ
方向に対して平行流である中間通路(5B)、空気の流れ方
向に対して対向流である出口側通路(5C)を経て、冷媒排
出口(17)より排出される。 【0025】冷媒入口管延長部(23a) の両端部を除いた
部分の内周および外周には、図8に示すような平行フィ
ン(42)(43)が設けられている。平行フィンは、冷媒入口
管(23)の内周だけまたは外周だけに設けてもよい。冷媒
入口管(23)のヘッダ内部分(23a) の左端部は、ろう付け
により後側ヘッダ部仕切壁(16)の冷媒導入口(22)周縁に
固定されている。 【0026】以下に、出口側通路が空気の流れ方向に対
して対向流であるほうが平行流であるよりも熱交換性能
が優れている理由について説明する。 【0027】蒸発器内に気液二相で流れ込んだ冷媒は、
蒸発器(31)内で徐々に蒸発していき、コンプレッサーへ
の液もどりを防ぐため、蒸発後にさらに過熱された状態
(スーパーヒートの状態)で排出される。スーパーヒー
ト部においては冷媒は完全にガスとなっているため、ス
ーパーヒート部の熱伝達率は蒸発部に比べて10分の1
程度と低いものであるから、蒸発器全体におけるスーパ
ーヒート部が少なくて済むと、蒸発部を大きく取ること
ができて性能が向上する。冷媒がスーパーヒート状態に
ある出口側通路後半部においては、対向流タイプのもの
では、空気はスーパーヒート状態の冷媒と先に熱交換し
た後、通常の蒸発状態の冷媒と熱交換し、平行流タイプ
のものでは、通常の蒸発状態の冷媒と空気はスーパーヒ
ート状態の冷媒と先に熱交換した後、熱交換する。 【0028】冷媒と空気の温度差をΔT、冷媒と空気間
の熱貫流率をK、冷媒と空気の伝熱面積をAとすると、
スーパーヒート部の交換熱量Qは、Q=ΔT×K×Aと
表される。一方、スーパーヒート量ΔTshが決まって
いるとすると、比熱をCpとして、スーパーヒート部で
の必要交換熱量Qshは、Qsh=Cp×ΔTshとな
る。 【0029】このQshが一定であるとして、出口側通
路が対向流と平行流の場合についてそれぞれ考えると、
対向流の場合のほうがΔTが大きく取れるため、上式に
おいて伝熱面積Aが少なくて済むのは明らかである。す
なわち、蒸発器全体におけるスーパーヒート部を少なく
することができるので、性能向上につながると考えられ
る。 【0030】この性能の向上は、従来全く考慮されてい
なかった空気の流れ方向を勘案して冷媒通路の構成を決
定することにより得られるものであるから、上記性能の
向上に対しては、何ら背反する作用は生じることがな
い。 【0031】なお、上記各実施例においては、この発明
を、偏平管部を垂直方向に並列状に配置したいわゆる縦
型の蒸発器に適用した場合を示したが、この発明は偏平
管部を水平方向に並列状に配置したいわゆる横型の蒸発
器にも同様に適用されるものである。 【0032】 【発明の効果】この発明の蒸発器によると、冷媒入口管
のヘッダ内部分に平行フィンが設けられるとともに、出
口側通路における冷媒の流れが空気の流れ方向に対して
対向流となされていることにより、冷媒通路のうち、冷
媒がスーパーヒート状態にある部分を少なくし、冷媒が
蒸発状態にある部分を多くすることができるので、熱交
換性能が向上する。この性能の向上は、空気の流れ方向
を勘案することにより得られるものであるから、上記性
能の向上に対しては、何ら背反する作用は生じることは
なく、従来では達成できなかった高い熱交換性能が得ら
れる。しかも、入口管および出口管の両方がヘッダのい
ずれか一方の端部に設けられるので、同じ方向に配管を
出す仕様の場合に、配管の取り回しが容易で設置面積も
少なくて済む。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明による蒸発器の第1の実施例を概略的
に示す斜視図である。 【図2】同蒸発器を構成するプレートの実施例を示す斜
視図である。 【図3】同蒸発器の冷媒通路を示す斜視図である。 【図4】この発明による蒸発器の第2の実施例の冷媒通
路を示す斜視図である。 【図5】同蒸発器の熱交換性能を示すグラフである。 【図6】この発明による蒸発器の第3の実施例を概略的
に示す斜視図である。 【図7】同蒸発器の冷媒通路を示す斜視図である。 【図8】同蒸発器に使用されている冷媒入口管の横断面
図である。 【符号の説明】 (1)(31)(41) 蒸発器 (2) プレート (4) 偏平管部 (5) 冷媒通路 (5A) 入口側通路 (5B) 中間通路 (5C) 出口側通路 (6) 前側ヘッダ部 (7) 後側ヘッダ部 (8) 偏平管形成用凹部 (9) 前側ヘッダ形成用凹部 (9a) 底壁 (11) 後側ヘッダ形成用凹部 (11a) 底壁 (13) 冷媒通過孔 (14) 冷媒通過孔 (15) 前側仕切壁 (16) 後側仕切壁 (17) 冷媒排出口 (18) 冷媒出口管 (19) 入口管挿通孔 (22) 冷媒導入口 (23) 冷媒入口管 (23a) ヘッダ内部分 (23b) ヘッダ外部分 (42)(43) 平行フィン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−60387(JP,A) 特開 平5−231750(JP,A) 特開 平3−170755(JP,A) 実開 昭60−154774(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 39/02

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 略U字状の偏平管形成用凹部(8) および
    これの両端に連なる前後両ヘッダ形成用凹部(9)(11) を
    有しかつ前後両ヘッダ形成用凹部(9)(11) の底壁(9a)(1
    1a) に冷媒通過孔(13)(14)があけられているプレート
    (2) が、左右に隣り合うもの同志相互に凹部(8)(9)(11)
    を対向させた状態に層状に重ね合わせられることによ
    り、並列状の偏平管部(4) および前後ヘッダ部(6)(7)が
    形成されており、全部で偶数個の仕切壁(15)(16)が後側
    ヘッダ部(7) と前側ヘッダ部(6) に交互に設けられるこ
    とにより、入口側通路(5A)、出口側通路(5C)および両通
    路(5A)(5C)の中間に位置する中間通路(5B)よりなる奇数
    個の通路(5A)(5B)(5C)に区画された蛇行状冷媒通路(5)
    が形成されている蒸発器において、 出口側通路(5C)における冷媒の流れが空気の流れ方向に
    対して対向流となるように、出口側通路(5C)に通じる冷
    媒排出口(17)が前後ヘッダ部(6)(7)のいずれかの一端部
    に設けられるとともに、冷媒排出口(17)が設けられてい
    ない方の前後ヘッダ部(6)(7)の冷媒排出口(17)に近い側
    の端部に、入口管挿通孔(19)が設けられ、冷媒排出口(1
    7)に冷媒出口管(18)が接続されるとともに、入口管挿通
    孔(19)に冷媒入口管(23)が挿通されており、冷媒入口管
    (23)は、ヘッダ部(7) 内に延長されたヘッダ内部分(23
    a) と、冷媒出口管(18)と平行なヘッダ外部分(23b) と
    よりなり、冷媒入口管(23)のヘッダ内部分(23a) に、平
    行フィン(42)(43)が設けられていることを特徴とする蒸
    発器。
JP33743993A 1993-12-28 1993-12-28 蒸発器 Expired - Fee Related JP3435479B2 (ja)

Priority Applications (18)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33743993A JP3435479B2 (ja) 1993-12-28 1993-12-28 蒸発器
CN94107612A CN1109232C (zh) 1993-12-28 1994-12-27 板式热交换器
KR1019940037175A KR100353020B1 (ko) 1993-12-28 1994-12-27 적층형열교환기
AT97112745T ATE205295T1 (de) 1993-12-28 1994-12-28 Plattenwärmetauscher
EP94120866A EP0661508B1 (en) 1993-12-28 1994-12-28 Layered heat exchangers
ES97112745T ES2161401T3 (es) 1993-12-28 1994-12-28 Intercambiadores de calor de placas.
DE69428219T DE69428219T2 (de) 1993-12-28 1994-12-28 Plattenwärmetauscher
EP97112745A EP0807794B1 (en) 1993-12-28 1994-12-28 Layered heat exchangers
ES94120866T ES2143522T3 (es) 1993-12-28 1994-12-28 Intercambiadores de calor estratificados.
AT94120866T ATE191082T1 (de) 1993-12-28 1994-12-28 Plattenwärmetauscher
PT94120866T PT661508E (pt) 1993-12-28 1994-12-28 Permutador de calor em placas
DE69423595T DE69423595T2 (de) 1993-12-28 1994-12-28 Plattenwärmetauscher
AU81838/94A AU683510B2 (en) 1993-12-28 1994-12-29 Layered heat exchanger
US08/803,264 US5810077A (en) 1993-12-28 1997-02-20 Layered heat exchanger
US09/098,715 US5984000A (en) 1993-12-28 1998-06-17 Layered heat exchangers
US09/098,714 US6241011B1 (en) 1993-12-28 1998-06-17 Layered heat exchangers
GR20000401052T GR3033367T3 (en) 1993-12-28 2000-05-05 Layered heat exchangers.
CNB011431636A CN1207526C (zh) 1993-12-28 2001-12-11 板式热交换器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33743993A JP3435479B2 (ja) 1993-12-28 1993-12-28 蒸発器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07190560A JPH07190560A (ja) 1995-07-28
JP3435479B2 true JP3435479B2 (ja) 2003-08-11

Family

ID=18308648

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33743993A Expired - Fee Related JP3435479B2 (ja) 1993-12-28 1993-12-28 蒸発器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3435479B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102361198B1 (ko) * 2015-10-08 2022-02-11 한온시스템 주식회사 증발기

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07190560A (ja) 1995-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3960233B2 (ja) 熱交換器
US5482112A (en) Condenser
US5984000A (en) Layered heat exchangers
US5448899A (en) Refrigerant evaporator
US20060054312A1 (en) Evaporator using micro-channel tubes
US5573061A (en) Heat exchanger and arrangement of tubes therefor
JP2517872Y2 (ja) 熱交換器
JPS6334466A (ja) 凝縮器
EP0359358B2 (en) A condenser
JP2997816B2 (ja) コンデンサ
JP2997817B2 (ja) 熱交換器
JP3576329B2 (ja) 積層型熱交換器
JP3435479B2 (ja) 蒸発器
JPH0355490A (ja) 熱交換器
JPH06257892A (ja) ヒートポンプ用パラレルフロー熱交換器
JP2891486B2 (ja) 熱交換器
JP2002130973A (ja) 熱交換器
JPH0345302B2 (ja)
JPH03140795A (ja) 積層形熱交換器
JPH10267462A (ja) 蒸発器
JP6927353B1 (ja) 熱交換器
JP2001133076A (ja) 熱交換器
JPS62131195A (ja) 熱交換器
JP2903745B2 (ja) 積層型冷媒蒸発器
JPH0345301B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030408

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees