JP3435109B2 - 瞬溶性顆粒及びその製法 - Google Patents
瞬溶性顆粒及びその製法Info
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Description
るだけで、瞬時に溶解する瞬溶性顆粒及びその製法に関
する。
り、ダマを防止する目的で、造粒(顆粒化)することが
行われる。造粒方法としては、押出造粒、流動層造粒、
湿式造粒、解砕造粒などが粉末材料の種類等に応じて選
択され用いられる。この中でも、水分をできるだけ添加
したくない粉末材料を含有する場合には、粉末材料に5
0%アルコール溶液を添加して造粒するアルコール造粒
が行われる。
に優れ、例えば卓上甘味料などに用いても、さらさらと
した状態を保つことができ、またコーヒーなどに添加し
たときに比較的溶解性をよくすることができる。これ
は、上述の方法によって得られる造粒物が、硬くて粒度
の大きい保形性の良い顆粒であることが原因である。従
って、上記の造粒物は、繰り返し振り出して使用する卓
上調味料等に用いると、顆粒の形状が比較的長期間保た
れる。
は、造粒物重量に対して10倍重量以上の水を添加した
ときには優れた溶解性を示すものの、微量の水分に対し
ては、瞬時に溶解することができない。従って、例え
ば、口中に直接粉末を添加するような形態の場合には、
口中で瞬時に微量の唾液によって溶解することができな
いため、喫食者がむせてしまう恐れがある。
情に鑑みなされたものであって、その目的とするところ
は、口中に直接入れても瞬時に少量の唾液に溶解して、
嚥下性が良好な瞬溶性顆粒及びその製法を提供するにあ
る。
トールと砂糖とを含有する顆粒であって、該粒度が16
メッシュパス40メッシュオン、1.50〜1.80m
l/gに設定されていることを特徴とする瞬溶性顆粒に
よって達成される。
砂糖を含有する粉末材料と、濃度90容量%以上のアル
コール溶液とを混合し、押出造粒した後、流動乾燥する
ことを特徴とする瞬溶性顆粒の製法によって達成され
る。
っても瞬時に溶解するような顆粒の条件について検討を
行った。その結果、顆粒の硬度が軟らかく、粒度の比較
的小さい顆粒の方が溶解性に優れていることを見出し
た。そして、更にこのような物性の顆粒を得るための配
合組成について検討を行った結果、エリスリトールに砂
糖を賦型剤として用いて造粒すると、軟らかく、粒度の
比較的小さい顆粒とすることができ、少量の水分や唾液
に対しても瞬時に溶解する瞬溶性顆粒を得ることができ
ることを見出し本発明に到達した。
発明の瞬溶性顆粒は、エリスリトールと砂糖とを含有し
てなる。
料に、酵母の発酵により産出される四炭糖の糖アルコー
ルである。
リトールの形態は、適宜設定すればよく、例えば粉体等
が挙げられる。その粒度は、特に限定するものではな
く、適宜設定すればよい。
れるものではなく、いわゆる蔗糖の他、グラニュー糖、
粉糖、上白糖など、各種蔗糖の工業的製品を適宜選択し
て、単独もしくは複数組み合わせて用いればよい。その
中でも、特に、流動性があり、ケーキングしにくく、ま
た、かさ比重が調整しやすい点でグラニュー糖が好適に
用いられる。
粉体等が挙げられる。また、その粒度は、特に限定する
ものではなく、適宜設定すればよい。
スリトールの全体重量に対して、4〜50重量%(以
下、「%」と記す)が望ましい。すなわち、4%未満だ
と顆粒化しにくくなり、逆に50%を超えると、軟らか
い顆粒を得られ難い傾向にある。
ールと砂糖の他に、副原料として糖類粉末、酸味料、甘
味料、重曹、色素、香料、乳化剤、ゲル化剤、乳製品、
カカオ豆由来の各種加工品、油脂、蛋白質、乳製品等を
必要に応じ適宜単独もしくは数種組み合わせて用いても
よい。副原料の添加量は、主原料のエリスリトールと砂
糖との全体重量に対し、52%以下に設定することが瞬
溶性で軟らかい顆粒を得る点で望ましい。
類、マルトースなどの二糖類などの天然糖質甘味料の
他、粉飴、糖アルコール、非還元性少糖類、還元澱粉分
解物、タガトースなどの各種糖類の粉末が挙げられる。
の糖アルコールであって、糖類が持つカルボニル基を還
元して得られる鎖状多価アルコールの総称である。具体
的には、マルチトール(還元麦芽糖)、ソルビトール、
キシリトール、ラクチトール(還元乳糖)、パラチニッ
ト(イソマルト、還元パラチノース)、還元澱粉糖化
物、マンニトール等が挙げられる。これらは単独でも数
種組み合わせてもよい。この中でも、特に、キシリトー
ル、ラクチトール、還元澱粉糖化物、マンニトールは造
粒適性の点で好適である。
ハロース、ラフィノース、各種オリゴ糖等が挙げられ
る。これらは単独でも数種組み合わせてもよい。
して製造される。まず、上記エリスリトール、砂糖及び
必要に応じて副原料を準備し、これに90容量%以上の
濃度のアルコール溶液を混合する。アルコール溶液に用
いるアルコールとは、エタノールの他、酒類等が挙げら
れる。また、その溶媒は、例えば水等が挙げられる。ア
ルコール溶液の濃度は、90容量%以上に設定すること
が望ましい。すなわち、この濃度よりも低いと、水分が
多すぎて顆粒が硬く、大きなものとなり、本発明の粒度
及びかさ比重が得られなくなり、口中で瞬時に溶解し難
くなる傾向にある。
料全体100重量部に対して、11〜15重量部が望ま
しい。アルコール溶液の添加量が、この範囲よりも多い
と、顆粒が硬くなる傾向にあり、逆に、少ないと顆粒が
軟らかくなりすぎてつぶれやすく、微粉末に近くなる傾
向にある。
粒は、低水分条件下で、造粒物を円滑かつ効率よく生産
することができる点で好適である。また、その方法は、
慣用の方法、すなわち、所定の孔径を有するダイスを備
えた押出造粒機から混合物を押出すことにより行われ
る。本発明における押出造粒の条件は、瞬溶性の良好な
顆粒のかさ比重を得るために、0.8mm程度の直径の
押出孔を用いることが望ましい。
る。流動乾燥の条件は、装置、処理量によっても異なる
ので、適宜設定すればよい。例えば、バッチ式流動乾燥
機の場合は、給気温度70℃で、排気温度が50℃に到
達するまで約10〜15分程度でよい。
粒は、粒度が16メッシュパス40メッシュオン、1.
50〜1.80ml/gとなっている。すなわち、上記
範囲を逸脱してしまうと、口中での瞬溶性が得られない
のである。
のまま粉末状の製品として用いてもよいし、粉末飲料等
の粉末食品の原料としてもよい。特に、この粉末は口中
に直接入れても、唾液の存在下で瞬時に溶解するので、
場所や時間を選ばず、簡便に食することができる。ま
た、水分が少なくても必要な栄養源や機能性成分を溶解
摂取することができるので、嚥下の不得意な高齢者、幼
児に摂取させる各種栄養食品、医薬品などに好適に用い
ることができる。あるいは、のどに一瞬にして広がり、
独特の爽快な口どけ感が得られるので、眠気防止、気分
転換などの用途にも好適に用いることができる。特に、
熱に弱い成分やお茶などと結合しやすい成分を含有して
いても、熱やキレート等の影響を受けることなく摂取で
きる点で好適に用いられる。
口中に直接入れても唾液の存在下で瞬時に溶解するの
で、必要な有効成分を場所や時間を選ばず摂取できる簡
便性の高い顆粒である。また、本発明の製造方法によれ
ば、高濃度のアルコール溶液を用いるので、かさ比重の
高いやわらかい顆粒とすることができる。また、低水分
で造粒するにもかかわらず、砂糖の介在によって効率的
に所定の粒度に造粒することができる。従って、成分に
水分や熱等の影響が無く、成分の効力が保持された顆粒
を得ることができる。
明する。
て瞬溶性顆粒を調製した。〈瞬溶性顆粒の調製〉まず、
粉末材料及びアルコールを準備し、エリスリトールとグ
ラニュー糖に、前もって水とエタノールとを混合してお
いたアルコール溶液を混合する。次いで、直径0.8m
mの押出孔を有する押出造粒機を用いて造粒し、更に、
その造粒物をバッチ式流動乾燥機を用いて、給気温度7
0℃で、排気温度50℃に到達するまで10分間という
条件で乾燥させ、顆粒を得た。なお、実施例5において
は、グラニュー糖の代わりに粉糖を使用した。
実施例1と同様に顆粒を得た。
コール溶液を使用する他は、実施例1と同様に顆粒を得
た。
得られた顆粒20gを、水10ccに溶解したときの溶
解性、及びモニター20人が口中に直接顆粒を入れた時
の溶解感について評価した。その結果を表1に合わせて
示す。なお、実施例における粒度は、得られた顆粒全量
の粒度を表し、比較例においては、16メッシュパス4
0メッシュオンのものを分別して用いた。
顆粒であった。これに対し、比較例1、2は溶解に時間
がかかり、口中での溶解官能評価結果も悪く、のどに引
っかかる感じが残るものであった。
Claims (2)
- 【請求項1】エリスリトールと砂糖とを含有してなる顆
粒であって、該粒度が16メッシュパス40メッシュオ
ン、1.50〜1.80ml/gに設定されていること
を特徴とする瞬溶性顆粒。 - 【請求項2】エリスリトール及び砂糖を含有する粉末材
料と、濃度90容量%以上のアルコール溶液とを混合
し、押出造粒した後、流動乾燥することを特徴とする瞬
溶性顆粒の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34437799A JP3435109B2 (ja) | 1999-12-03 | 1999-12-03 | 瞬溶性顆粒及びその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP34437799A JP3435109B2 (ja) | 1999-12-03 | 1999-12-03 | 瞬溶性顆粒及びその製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001161311A JP2001161311A (ja) | 2001-06-19 |
JP3435109B2 true JP3435109B2 (ja) | 2003-08-11 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34437799A Expired - Fee Related JP3435109B2 (ja) | 1999-12-03 | 1999-12-03 | 瞬溶性顆粒及びその製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3435109B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002354986A (ja) * | 2001-05-31 | 2002-12-10 | Kanebo Ltd | 顆粒用微粉化防止剤、顆粒の微粉化防止方法及び微粉化防止性を有する顆粒の製造方法。 |
-
1999
- 1999-12-03 JP JP34437799A patent/JP3435109B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2002354986A (ja) * | 2001-05-31 | 2002-12-10 | Kanebo Ltd | 顆粒用微粉化防止剤、顆粒の微粉化防止方法及び微粉化防止性を有する顆粒の製造方法。 |
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JP2001161311A (ja) | 2001-06-19 |
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