JP3433932B2 - ヘッドアクチュエータおよびこれを用いたハードディスクドライブ - Google Patents

ヘッドアクチュエータおよびこれを用いたハードディスクドライブ

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JP3433932B2
JP3433932B2 JP2001197505A JP2001197505A JP3433932B2 JP 3433932 B2 JP3433932 B2 JP 3433932B2 JP 2001197505 A JP2001197505 A JP 2001197505A JP 2001197505 A JP2001197505 A JP 2001197505A JP 3433932 B2 JP3433932 B2 JP 3433932B2
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
  • Supporting Of Heads In Record-Carrier Devices (AREA)
  • Moving Of The Head To Find And Align With The Track (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報の記録再生に
用いる情報記録再生装置に関し、特に記録媒体の所望の
トラックにヘッドを位置決めするためのヘッドアクチュ
エータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、情報記録再生装置として、磁気デ
ィスク装置、光ディスク装置などのディスク状の記録媒
体を用いたものが広く普及している。中でも、磁気ディ
スク装置は、データ転送の高速性という特性を生かして
パーソナルコンピュータの外部記憶装置として広く用い
られている。
【0003】近年普及している小型の磁気ディスク装置
においては、磁気ディスクに同心円状の記録トラックを
形成し、磁気ヘッドを揺動型のヘッドアクチュエータに
よって、磁気ディスクの所望の記録トラックに位置決め
することで情報の記録再生を行うようにしたものが一般
的となっている。さらに記録密度の向上を目的として、
揺動型ヘッドアクチュエータの先端に2次的な微小ヘッ
ドアクチュエータを設けることで、ヘッド位置決め精度
を改善する方式が提案されており、そのための、微小ヘ
ッドアクチュエータがいくつか提案されている。
【0004】一例として、特開平5−47126号公報
の記載例においては、ヘッド支持ばねを2本の梁で構成
し、2本の梁の先端を連結して連結点付近にヘッドを支
持すると共に、梁の少なくとも1本に、外部からの印加
電圧に応じて伸縮する薄板状の変位素子を少なくとも1
面に一体的に固着する構成が開示されている(以下従来
例1という)。また、特開平9−73746号公報(特
願平7−224838号)の記載例においては、ヘッド
が搭載されるロードビームの表面に圧電素子が設けられ
た構成が開示されている(以下従来例2という)。
【0005】従来例1および従来例2は、基本的な構成
において共通している。以下、変位素子あるいは圧電素
子が片面に設けられた構成について図15〜図17を用
いて説明する。図15は、従来のヘッドアクチュエータ
1200の構成を示した模式図である。ヘッド支持部材
50は一端にヘッドスライダ52が固着されている。ヘ
ッド支持部材50の中央付近には表面に板状の変位素子
51が固着されている。
【0006】図15において、ヘッド支持部材50の変
位素子51が固着されている領域を領域1201、変位
素子51の固着されていない領域を領域1202とする
と、領域1202における中立面(梁に曲げが生じたと
きに伸縮が生じない面)NB1は、ヘッド支持部材50
の幾何学的な中心面に一致している。また領域1201
においては、ヘッド支持部材50に変位素子51が一体
で固着されているため、中立面NA1は必然的に中立面
NB1よりも変位素子51の側に偏位している。(以
下、中立面NA1とNB1との差D1を「中立面段差」
と称する。)また、変位素子51単体の幾何学的中央面
L1は中立面NA1に対して中立面NB1と反対側にあ
り、L1とNA1との距離をH1とする。
【0007】この構成において、変位素子51に電圧を
印加すれば、ヘッド支持部材50に長手方向の伸縮が生
じ、ヘッドスライダ52が微小変位する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】一般に、微小ヘッドア
クチュエータに要求される基本的性能は、より低い電圧
で大きな変位が得られること、機械的共振周波数が高く
広帯域の位置決め制御が可能であることの2点である。
【0009】しかしながら、前記した従来のヘッドアク
チュエータ1200の構成では、変位素子51によって
生じたヘッド支持部材50の長手方向の伸縮により生じ
る変位がヘッド支持部材50のたわみよって損失し、有
効な変位が得られない点、機械的共振周波数が主にヘッ
ド支持部材50のたわみ方向の剛性に依存し、共振周波
数の高域化が困難である点の2点を課題として有してい
た。
【0010】はじめに、変位量に関する課題について説
明する。図16(a)から図16(c)は、従来のヘッ
ドアクチュエータの静力学的モデルである。静力学的な
観点に立てば、図15に示した従来のヘッドアクチュエ
ータ1200は、図16(a)に示したように、ヘッド
支持部材50をその中立面NA1、NB1で代表し、そ
れに変位素子51による力が外力として作用するモデル
で表すことができる。いま、図15において、変位素子
51が延びる方向に電圧が印加された状態を考える。そ
のとき変位素子51による伸縮力F1は図16(a)に
示したように外向きに作用する。また前述のように変位
素子51の単体の中央面L1は中立面NA1に対して偏
位しているため、伸縮力F1によって曲げモーメントM
1が発生する。曲げモーメントM1は、伸縮力F1に距
離H1を乗じた大きさである。中央面L1は中立面NA
1に対して紙面上で上側に(H1だけ)偏位しているの
で、曲げモーメントは中立面NA1が紙面上で上に凸と
なる向きに作用する。この状態は、伸縮力F1のみが加
えられた状態(図16(b))と、曲げモーメントM1
のみが加えられた状態(図16(c))との重ね合わせ
と考えることができる。領域1201の長さ、すなわち
点Aと点Bとの距離に着目すると、図16(b)に示す
ように、伸縮力F1によって点Aは面内に延びる方向に
変位量X1だけ変位する。一方、図16(c)に示すよ
うに、上に凸となる向きに作用する曲げモーメントM1
によって梁の両端にそれぞれたわみ角θA、θBが生
じ、たわみ角θA、θBにそれぞれ中立面段差D1を乗
じた分の長手方向変位が発生し、点Aは長手方向に縮む
方向に変位量X2だけ変位することとなる。図16
(b)および図16(c)から明らかなように、変位量
X1と変位量X2は逆方向となっており、両者の差が合
計の変位量となる。同様に、変位素子51に縮む方向の
電圧を印加したときも、変位量X1と変位量X2は逆方
向となり、両者の差が合計の変位量となる。すなわち、
従来のヘッドアクチュエータの構成では、伸縮力によっ
て生じた面内方向の変位量X1が、たわみ角によって生
じた長手方向の変位量X2によって損失するので、ヘッ
ドを位置決めするための十分な変位が得られないといっ
た課題があった。
【0011】つぎに、機械的共振周波数に関する課題に
ついて説明する。図17は、従来のヘッドアクチュエー
タの動力学的モデルである。図15におけるヘッド支持
部材50は、等価的な曲げ剛性を有する梁1401の中
央に等価的な質量MA1が集中したモデルで表すことが
できる。なお、K1はヘッド支持部材50の伸縮方向の
等価剛性、MSはヘッドスライダ52を中心とする可動
体1402の等価質量である。この動力学的モデルにお
いては、可動体1402の自由度φSと梁1401のた
わみ方向の自由度φYとが連成した固有振動モードが形
成される。すなわち、質量MSのφS方向の振動に起因
する慣性力が、中立面段差D1によってモーメントM1
Sとして梁1401に作用する。この質量MSのφS方
向の振動に起因する慣性力が、梁1401の等価質量M
A1のφY方向の振動に起因する慣性力と動的に釣り合
った状態で固有振動モードが形成させる。この固有振動
モードの固有振動数は主に、可動体1402の質量MS
による慣性力と、梁すなわちヘッド支持部材50のたわ
み方向の弾性力により決定される。従って固有振動数を
高めるには、梁1401に対応するヘッド支持部材50
の剛性を高くすることが必要である。しかしながら、ヘ
ッド支持部材50の剛性を高くすることは、変位素子5
1の伸縮力に対しても抵抗力を大きくすることになり、
変位量の減少につながる。すなわち、変位量と機械的共
振周波数とはトレードオフの関係にあり、所定の変位量
を確保しようとすると、固有振動数即ち、機械的共振周
波数を高くすることができないといった課題を有してい
た。
【0012】本発明は前記の課題に鑑みてなされたもの
であり、より低い電圧で大きなヘッド変位が得られると
共に、機械的共振周波数を高くすることで高精度なヘッ
ド位置決め制御を実現するヘッドアクチュエータを提供
することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係るヘッドアク
チュエータは、記録媒体に対して情報の記録あるいは再
生を行うヘッドを支持するヘッドスライダと、前記ヘッ
ドスライダを支持するヘッド支持部材とを備え、前記ヘ
ッド支持部材は、基板と、前記基板の少なくとも一方の
面に設けられ、外部信号に応じて長手方向に伸縮力を発
生する駆動素子とを含み、前記駆動素子に外部信号を与
えることで前記ヘッド支持部材を長手方向に伸縮させ、
前記記録媒体の半径方向に前記ヘッドを位置決めするヘ
ッドアクチュエータであって、前記ヘッド支持部材は、
前記ヘッドスライダが設けられる第1領域と、前記駆動
素子が設けられる第2領域と、前記第1領域と前記第2
領域とを連結する第3領域とを有し、前記駆動素子は、
幾何学的中心面を有し、前記ヘッド支持部材は、前記第
2領域における第1中立面と前記第3領域における第2
中立面とを有し、前記第2中立面は、前記第1中立面に
対して前記幾何学的中心面と同じ側に偏位しており、そ
のことにより上記目的が達成される。
【0014】前記第1中立面は、前記幾何学的中心面に
対して前記基板側に存在してもよい。
【0015】前記ヘッド支持部材は、前記第2中立面を
前記第1中立面に対して前記幾何学的中心面と同じ側に
偏位させる中立面偏位手段をさらに含んでもよい。
【0016】前記中立面偏位手段は、少なくとも前記第
3領域に設けられる補強部材を含んでもよい。
【0017】前記第1中立面は、前記幾何学的中心面に
対して前記基板の反対側に存在してもよい。
【0018】前記ヘッド支持部材は、前記第1中立面を
前記幾何学的中心面に対して前記基板の反対側に偏位さ
せる幾何学的中心面偏位手段をさらに含んでもよい。
【0019】前記幾何学的中心面偏位手段は、前記駆動
素子に対して前記基板と同じ側に形成される保持部材を
含み、前記保持部材は、前記ヘッド支持部材の撓み方向
の剛性を高め、前記ヘッド支持部材の固有振動数を高め
る機能を有してもよい。
【0020】前記保持部材は、前記駆動素子上に設けら
れ、前記駆動素子よりも縦弾性係数が小さい低剛性層
と、前記低剛性層上に設けられ、前記低剛性層より前記
縦弾性係数が大きい高剛性層とを含んでもよい。
【0021】前記低剛性層は、ポリイミド樹脂を含み、
前記高剛性層は、ステンレス鋼を含んでもよい。
【0022】前記ヘッド支持部材は、前記第2中立面を
前記第1中立面に対して前記幾何学的中心面と同じ側に
偏位させる第1中立面偏位手段をさらに含んでもよい。
【0023】前記第1中立面偏位手段は、少なくとも前
記第3領域に設けられる補強部材を含んでもよい。
【0024】前記補強部材は、前記基板に対して前記駆
動素子と反対側に設けられてもよい。
【0025】前記駆動素子は、第1伸び剛性を有し、前
記基板は、第2伸び剛性を有し、前記第1伸び剛性は、
前記第2伸び剛性よりも大きくてもよい。
【0026】前記駆動素子は、板状の形状を有してもよ
い。
【0027】前記駆動素子は、薄膜圧電体に電極が搭載
される圧電素子ユニットを含んでもよい。
【0028】前記駆動素子は、互いに逆方向の電圧が印
加される第1駆動素子と第2駆動素子とを含んでもよ
い。
【0029】前記基板は、前記第1駆動素子が設けられ
る第1伸縮部と、前記第2駆動素子が設けられる第2伸
縮部と、前記ヘッドスライダが設けられる回動部と、前
記回動部と前記第1伸縮部とを連結する第1ヒンジ部
と、前記回動部と前記第2伸縮部とを連結する第2ヒン
ジ部とを含んでもよい。
【0030】前記ヘッドアクチュエータは、前記ヘッド
支持部材を支持するロードビームをさらに備えてもよ
い。
【0031】本発明に係る他のヘッドアクチュエータ
は、記録媒体に対して情報の記録あるいは再生を行うヘ
ッドを支持するヘッドスライダと、前記ヘッドスライダ
を支持するヘッド支持部材とを備え、前記ヘッド支持部
材は、基板と、前記基板の少なくとも一方の面に設けら
れ、外部信号に応じて長手方向に伸縮力を発生する駆動
素子とを含み、前記駆動素子に外部信号を与えることで
前記ヘッド支持部材を長手方向に伸縮させ、前記記録媒
体の半径方向に前記ヘッドを位置決めするヘッドアクチ
ュエータであって、前記ヘッド支持部材は、前記ヘッド
スライダが設けられる第1領域と、前記駆動素子が設け
られる第2領域と、前記第1領域と前記第2領域とを連
結する第3領域とを有し、前記ヘッド支持部材は、前記
第2領域における第1中立面と前記第3領域における第
2中立面とを有し、前記第1中立面と前記第2中立面と
が実質的に連続しており、そのことにより上記目的が達
成される。
【0032】前記ヘッド支持部材は、前記第1中立面を
前記第2中立面と実質的に連続にする連続手段を含んで
もよい。
【0033】前記連続手段は、前記基板と前記駆動素子
との間に設けられる中間層を含んでもよい。
【0034】前記連続手段は、少なくとも前記第3領域
に設けられる補強部材を含んでもよい。
【0035】前記連続手段は、前記駆動素子の周囲に設
けられる配線部を含んでもよい。
【0036】前記駆動素子は、第1伸び剛性を有し、前
記基板は、第2伸び剛性を有し、前記第1伸び剛性は、
前記第2伸び剛性よりも大きくてもよい。
【0037】前記駆動素子は、板状の形状を有してもよ
い。
【0038】前記駆動素子は、薄膜圧電体に電極が形成
される圧電素子ユニットを含んでもよい。
【0039】前記駆動素子は、互いに逆方向の電圧が印
加される第1駆動素子と第2駆動素子とを含んでもよ
い。
【0040】前記基板は、前記第1駆動素子が設けられ
る第1伸縮部と、前記第2駆動素子が設けられる第2伸
縮部と、前記ヘッドスライダが設けられる回動部と、前
記回動部と前記第1伸縮部とを連結する第1ヒンジ部
と、前記回動部と前記第2伸縮部とを連結する第2ヒン
ジ部とを含んでもよい。
【0041】前記ヘッドアクチュエータは、前記ヘッド
支持部材を支持するロードビームをさらに備えてもよ
い。
【0042】本発明に係るハードディスクドライブは、
本発明に係るヘッドアクチュエータと、前記記録媒体を
回転駆動するモータと、前記ヘッドが前記記録媒体上の
所定のデータトラックにアクセスできるように、前記ヘ
ッドアクチュエータを前記記録媒体の表面を横切って半
径方向に移動させる駆動手段と、前記ヘッド支持部材を
面内方向に伸縮させ、前記記録媒体の前記半径方向に前
記ヘッドを位置決めするように、前記駆動素子に前記外
部信号を与える制御手段とを備えており、そのことによ
り上記目的が達成される。
【0043】
【発明の実施の形態】本発明によるヘッドアクチュエー
タの好適な実施の形態として、磁気ディスク装置に用い
るヘッドアクチュエータを例にとり、図1〜図14を参
照しつつ説明する。
【0044】(実施の形態1)本発明による実施の形態
1のヘッドアクチュエータについて、図1〜図5を用い
て説明する。図1は、本発明による実施の形態1のヘッ
ドアクチュエータの要部斜視図である。図1において、
ヘッドアクチュエータ100は、記録媒体(図示せず)
に情報の記録再生を行う磁気ヘッド1が一端面に設けら
れたヘッドスライダ11、ヘッドスライダ11が一端に
固着されたフレキシャ30、及びフレキシャ30を支持
するロードビーム20から構成される。実施形態1の主
だった特徴はフレキシャ30にあり、ヘッドスライダ1
1及びロードビーム20は現在普及している磁気ディス
ク装置に使用されている一般的なものを用いることがで
きる。
【0045】図2は、図1におけるK部の分解斜視図で
ある。また図3は、図4における断面GGを示した模式
図であり、厚み方向を拡大して示してある。
【0046】本明細書において長手方向とは、図3にお
いて矢印Vによって示される方向および他の図面におい
てこの方向に対応する方向を意味するものとする。本発
明に係るフレキシャは、この長手方向に延伸している。
また本明細書において厚み方向とは、図3において矢印
Uによって示される方向および他の図面においてこの方
向に対応する方向を意味するものとする。さらに本明細
書においてたわみ方向とは、厚み方向と実質的に同一の
方向を意味するものとする。この厚み方向およびたわみ
方向は、長手方向に対して実質的に垂直である。
【0047】図2及び図3において、フレキシャ30
は、フレキシブル基板31と圧電素子ユニット40と補
強板32とスペーサ33とバックプレート34とを含
む。圧電素子ユニット40は、第1圧電素子ユニット4
0Aと第2圧電素子ユニット40Bとを含む。フレキシ
ブル基板31は固定部31Dから伸びる2つの梁状の伸
縮部31A、31Bを有し、この伸縮部31A、31B
は先端に形成されたヒンジ部31Cで回動部31Eに連
結している。フレキシブル基板31は、厚さ約10マイ
クロメートルのポリイミド樹脂からなる基材の上に銅薄
膜で配線パターンが形成されたものである。フレキシブ
ル基板31の回動部31E、ヒンジ部31Cには同様な
平面形状を有する厚さ約25マイクロメートルのステン
レス鋼からなる補強板32が接着されており、さらにス
ペーサ33を介してヘッドスライダ11が接着されてい
る。
【0048】またフレキシブル基板31の伸縮部31
A、31Bにはそれぞれ第1、第2圧電素子ユニット4
0A、40Bが接着されている。第1、第2圧電素子ユ
ニット40A、40Bは厚さ約2.5マイクロメートル
のPZTからなる薄膜圧電体の両面に厚さ約0.1マイ
クロメートルの白金電極を形成したものであり、この白
金電極に印加される電圧に応じて、圧電効果により長手
方向に伸縮するものである。第1、第2圧電素子ユニッ
ト40A、40Bの電極はフレキシブル基板31の配線
にボンディングされており、外部のドライバ(図示せ
ず)により電圧が供給される。フレキシブル基板31の
固定部31Dには、第1、第2圧電素子ユニット40
A、40Bが接着されている面と反対側の面にステンレ
ス鋼からなるバックプレート34が接着されており、バ
ックプレート34はロードビーム20(図1)にスポッ
ト溶接によって接合されている。また、フレキシブル基
板31の回動部31Eにはディンプル受け31Fが設け
られており、その背面にロードビーム20に設けられた
ディンプル21が当接し、ピボット軸受けを形成してい
る。
【0049】図3において、フレキシブル基板31の伸
縮部31A、31Bを領域301、ヒンジ部31Cを領
域302とする。フレキシブル基板31と圧電素子ユニ
ット40との間には両者を接合する僅かな厚さの接着層
(図示せず)が形成される。圧電素子ユニット40内の
PZTの縦弾性係数と断面積との積は、フレキシブル基
板31および接着層それぞれの縦弾性係数と断面積との
積を加算したものよりおよそ1.5倍大きい。
【0050】また図3において、領域301におけるフ
レキシャ30の中立面NA2はフレキシブル基板31の
内部に、領域302におけるフレキシャ30の中立面N
B2は補強板32の内部にあり、中立面段差D2は約1
6マイクロメートルである。また、圧電素子ユニット4
0の単体の幾何学的中心面L2は領域301の中立面N
A2に対して領域302の中立面NB2と同方向にあ
り、幾何学的中心面L2と中立面NA2との距離H2は
約7マイクロメートルである。なお、幾何学的中心面と
は、圧電素子ユニット40の断面において幾何学的中心
となる面を意味する。
【0051】以上のように構成された本発明による実施
の形態1のヘッドアクチュエータについて、以下その動
作を説明する。図4は、本発明による実施の形態1のヘ
ッドアクチュエータの変形の様子を示す平面図ある。図
4において、実線Eは非動作状態、破線Fは動作状態を
示している。動作状態においては、2つの圧電素子ユニ
ット40A、40B(図2)にドライバによって互いに
逆方向で絶対値の等しい電圧を印加する。例えば圧電素
子ユニット40Aが圧縮する方向、40Bが伸張する方
向に電圧を印加した場合、図4に示すように、フレキシ
ブル基板31の伸縮部31Aは矢印P方向に、伸縮部3
1Bは矢印Q方向に変形し、ヒンジ部31Cでは、それ
ぞれ変位量XA、変位量XBなる長手方向の変位量が発
生する。両変位量は向きが反対で絶対値は等しい。従っ
て回動部31Eにはヒンジ部31Cの中点を支点として
矢印R方向の回転が生じ、磁気ヘッド位置では矢印P、
Qに略垂直な方向にYHなる変位を生じる。ヘッド位置
の変位量YHは伸縮部31A、31Bの伸縮量に比例
し、従って圧電素子ユニット40A、40Bの印加電圧
に比例する。印加電圧とヘッドの変位量との比例定数を
既知としておけば、ドライバから供給する電圧を制御す
ることで、ヘッドの位置が制御される。
【0052】図3に示すように、本実施の形態において
は、圧電素子ユニット40に発生した圧電歪みを効率よ
く長手方向の変位に変換するために、実質的に伸縮の生
じる領域301において圧電素子ユニット40をそれよ
り十分に軟らかいフレキシブル基板31でだけで保持
し、圧電素子ユニット40内のPZTの縦弾性係数と断
面積との積を、フレキシブル基板31および接着層それ
ぞれの縦弾性係数と断面積との積を加算したものよりも
大きくしている。一般に材料は縦弾性係数と断面積との
積によって伸び剛性が決まる。実施の形態1では、伸縮
力を生じる圧電素子ユニット40内のPZTの伸び剛性
に対して、伸縮力に抗する部分(フレキシブル基板31
および接着層)の伸び剛性を小さくすることにより、P
ZTに生じた圧電ひずみの大半を長手方向の変位として
取り出すことができる。従って、入力電圧を効率よく変
位に変換することができるため、より低い電圧で大きな
ヘッド変位を得ることができる。
【0053】次に、実施形態1において、長手方向の変
位量が増大される作用について説明する。図5(a)〜
図5(c)は本発明による実施の形態1のヘッドアクチ
ュエータの静力学的モデルである。静力学的な観点に立
てば、実施形態1のヘッドアクチュエータは、図5
(a)に示したように、フレキシャ30をその中立面N
A2、NB2で代表し、それに圧電素子ユニット40に
よって発生する力が外力として作用するモデルで表すこ
とができる。いま、図3において、圧電素子ユニット4
0が延びる方向に電圧が印加された状態を考える。その
とき圧電素子ユニット40による伸縮力F2は図5
(a)に示したように引っ張り方向に作用する。また前
述のように圧電素子ユニット40の単体の幾何学的中心
面L2は中立面NA2に対して紙面に向かって上側にH
2だけ偏位しているため、伸縮力F2によって曲げモー
メントM2が発生する。曲げモーメントM2は、伸縮力
F2に距離H2を乗じた大きさである。
【0054】圧電素子40の中心面L2は上側に偏位し
ているので、曲げモーメントM2は、紙面に向かって中
立面NA2が下向きにたわむ向きに作用する。この状態
は、伸縮力F2のみが加えられた状態(図5(b))
と、曲げモーメントM2のみが加えられた状態(図5
(c))との重ね合わせと考えることができる。点Aの
位置に着目すると、図5(b)に示すように、伸縮力F
2によって点Aは長手方向に変位量X3だけ変位する。
一方、図5(c)に示すように、曲げモーメントM2に
よって梁の先端にはたわみ角θ2が生じる。それによ
り、たわみ角θ2に中立面段差D2を乗じた分の長手方
向の変位が発生する。即ち、点Aは長手方向に変位量X
4だけ変位する。変位量X3と変位量X4の方向は同方
向となっている。このため、両変位量を加算したものが
合計の変位量となる。同様に、圧電素子ユニット40に
縮む方向の電圧を印加したときも、変位量X3と変位量
X4は同方向となり、両者の和が実際の変位量となる。
【0055】実施形態1においては、長手方向の変位量
X3は10のマイナス7乗メートルのオーダである。ま
た、たわみ角θ2は10のマイナス2乗ラジアンのオー
ダ、中立面段差D2は10のマイナス5乗メートルのオ
ーダで、その積である変位量X4も10のマイナス7乗
メートルのオーダである。すなわち、実施形態1におい
ては、圧電素子ユニット40の本来の長手方向の変位量
X3にたわみ角θ2によって生じる変位量X4が付加さ
れるので、実際の変位量を増大させることができる。
【0056】なお、実施形態1のように、圧電素子ユニ
ット40の長手方向の変位量X3の方向と、たわみ角θ
2による長手方向の変位量X4の方向とが同方向になる
ための条件は、領域301における中立面NA2に対し
て、領域302における中立面NB2と圧電素子ユニッ
ト40単体の幾何学的中心面L2とが同方向に偏位して
いることである(以下、「変位加算条件」という)。
【0057】図15で前述したように、従来のヘッドア
クチュエータにおいては、ヘッド支持部材50の表面の
一部に変位素子51を固着するだけの構成であったた
め、必然的に中立面NA1に対して中立面NB1と中央
面L1とが反対方向に位置するので、前述した変化加算
条件を満足しない。それに対して実施形態1によれば、
領域302に補強板32を固着することによって、中立
面NB2の位置を補強板32の方向に偏位させ、変位加
算条件を満足している。
【0058】すなわち、従来のヘッドアクチュエータの
構成では、図16で前述したように伸縮力F1によって
生じた長手方向の変位量X1が、たわみ角θAによって
生じた変位量X1の方向とは逆方向の変位量X2によっ
て損失し、ヘッドを位置決めするための十分な変位が得
らないといった課題があったのに対して、実施形態1に
よれば図5で前述したように、伸縮力F2によって生じ
た長手方向の変位量X3に、たわみ角θ2によって生じ
た長手方向の変位量X4を付加し、実際の変位量を増大
することができるといった効果を奏する。
【0059】(実施の形態2)以下、図6〜図8を参照
しながら本発明の実施の形態2によるヘッドアクチュエ
ータについて説明する。図6は、本発明による実施の形
態2のヘッドアクチュエータの要部分解斜視図である。
また図7は、図6の断面の構成を示した模式図であり、
厚み方向を拡大して示してある。実施の形態2のヘッド
アクチュエータは、図6および図7に示したフレキシャ
30の構成が、後述する点において実施の形態1と異な
るのを除いて、その他の構成要素および動作は実施の形
態1と同様であるので、同一部分には同一の参照符号を
付し説明を省略する。
【0060】図6および図7において、実施形態2のフ
レキシャ30Aは、以下の3点において実施形態1の構
成と異なる。第1の異なる点は、前述した実施の形態で
は図3に示すように圧電素子ユニット40とスライダ1
1とがオーバーラップしているけれども、実施の形態2
では図7に示すようにオーバーラップしていない点、第
2の異なる点は、実施の形態1では図3に示すように補
強板32がフレキシブル基板31の圧電素子ユニット4
0が固着されている面と同じ面に固着されているのに対
し、実施の形態2では図7に示すように反対側の面に固
着されている点、第3の異なる点は、実施の形態2では
図7に示すように圧電素子ユニット40A、40Bの上
にそれぞれ保持部材41A、41Bが固着されている点
である。図7に示すように保持部材41A、41Bは、
厚さ約150マイクロメートルのポリイミド樹脂からな
る低剛性層42上に厚さ約10マイクロメートルのステ
ンレス鋼からなる高剛性層43を貼りあわせたものであ
る。
【0061】図7において、実施の形態1と同様に、フ
レキシブル基板31の伸縮部31A、31B(図6)を
領域401、ヒンジ部31C(図6)を領域402とす
る。実施の形態2においては、圧電素子ユニット40の
上に保持部材41を設け、領域401の中立面NA3が
低剛性層42の内部に存在するよう低剛性層42および
高剛性層43の材料及び厚さが設定されている。また領
域402における中立面NB3はフレキシブル基板31
の下面に固着された補強板32の内部にある。実施の形
態2において、中立面段差D3は約103マイクロメー
トルである。また、圧電素子ユニット40の単体の中央
面L3と中立面NA3との距離H3は約78マイクロメ
ートルである。以上のように実施の形態2においても、
領域401における中立面NA3に対して、領域402
における中立面NB3と圧電素子ユニット40単体の中
央面L3とが同方向に偏位しており、実施の形態1で述
べた変位加算条件を満足している。
【0062】図8(a)〜図8(c)は、本発明による
実施の形態2のヘッドアクチュエータの静力学的モデル
である。図8(a)に示した実施形態2のモデルと、図
5(a)で前述した実施形態1のモデルとを比較する
と、両者は紙面の上下方向に対して鏡面対称の関係にな
っていることがわかる。従って実施の形態1で説明した
のと同様の作用によって、図8(b)、図8(c)に示
したように、長手方向の伸縮力F3による変位量X5の
方向とたわみ角θ3による変位量X6の方向とが同方向
となり、実際の変位量は変位量X5と変位量X6との和
となる。
【0063】すなわち実施形態2によれば、実施の形態
1と同様に、伸縮力F3によって生じた長手方向の変位
量X5に、たわみ角θ3によって生じた長手方向の変位
量X6を付加することで、実際の変位量を増大すること
ができるといった効果を奏する。
【0064】また、実施形態2においては、図7に示す
ように中立面段差D3を実施の形態1の中立面段差D2
(図3)よりも大きくすることが可能なので、たわみ角
をより大きな長手方向の変位に変換することができる。
実施形態2は、圧電素子ユニット40A、40Bの上に
保持部材41A、41Bを設けているので、実施の形態
1に比べ面内の伸縮量は若干低下するが、前述したよう
にたわみ角による長手方向の変位を十分大きくすること
ができるので、実際の変位量は実施の形態1よりも増加
する。
【0065】加えて、動的な特性に関して、保持部材4
1A、41Bはフレキシャ30Aのたわみ方向の剛性を
高めるよう作用するので、ヘッドアクチュエータの固有
振動数を高くすることができる。従って、ヘッドアクチ
ュエータの機械的共振周波数を向上させ広帯域のヘッド
位置決め制御を行うことができるといった効果を有す
る。
【0066】特に、実施形態2の保持部材41A、41
Bは、圧電素子ユニット40A、40Bと同等の大きさ
の剛性を有する高剛性層43を、この高剛性層43に比
べ十分剛性の低い低剛性層42で隔てて圧電素子ユニッ
ト40A、40Bに固着する構成としているため、所定
の中立面偏位量を実現するのに必要な部材の厚さを薄く
抑えることができる。従って長手方向の伸び剛性をあま
り大きくすることなく、たわみ方向の曲げ剛性を高くす
ることができるので、変位量を増加させることと機械的
共振周波数を高くすることの両面において一層の効果を
発揮する。
【0067】(実施の形態3)以下、図9〜図11を参
照しながら本発明の実施の形態3によるヘッドアクチュ
エータについて説明する。図9は、本発明による実施の
形態3のヘッドアクチュエータの断面の構成を示した模
式図であり、厚み方向を拡大して示してある。実施の形
態3のヘッドアクチュエータは、図9に示したフレキシ
ャ30Bに中間層44を設けた点を除いて、その他の構
成要素および動作は実施の形態1と同様であるので、同
一部分には同一の参照符号を付し説明を省略する。
【0068】図9において、圧電素子ユニット40は、
厚さ約18マイクロメートルのポリイミド樹脂からなる
中間層44を介してフレキシブル基板31に接着されて
いる。実施の形態1と同様に、フレキシブル基板31の
伸縮部31A、31B(図2)を領域501、ヒンジ部
31C(図2)を領域502とする。実施の形態3にお
いては、領域501の中立面NA4が領域502の中立
面NB4に連続するよう中間層44の厚さが選択されて
いる。
【0069】実施の形態3のヘッドアクチュエータは、
前記した構成によって、機械的共振周波数を格段に高く
するものである。図17を用いて前述したように、従来
のヘッドアクチュエータは、大きな質量を有するヘッド
スライダが振動することによる慣性力と、ヘッド支持部
材の曲げ方向の弾性力とが釣り合う形の固有振動モード
が出現し、それが最も低い機械的共振周波数を決めてい
た。そして、ヘッド支持部材の曲げ剛性を高めることが
困難なことから、機械的共振周波数を高くすることが困
難であるという課題を有していた。
【0070】実施の形態3は、前記したように領域50
1での中立面NA4と領域502での中立面NB4とが
連続し、中立面段差が生じない構成とすることで、フレ
キシャ30Bが長手方向に垂直な方向、即ちたわみ方向
に振動しても、それがヘッドスライダ11に設けられた
ヘッド1の位置決めに対して影響を及ぼさない第1の固
有振動モードが形成されるようにすると共に、大きな質
量を有するヘッドスライダ11が長手方向に振動するこ
とによって生じる慣性力を、比較的剛性の高いフレクシ
ャ30Bの長手方向の弾性力で受け持つ第2の固有振動
モードが形成されるようにすることによって、ヘッドア
クチュエータの機械的共振周波数を高くするものであ
る。
【0071】以下、図10(a)および図10(b)を
参照しながら、この2つの振動モードについて順次説明
する。図10(a)および図10(b)は本発明による
実施の形態3のヘッドアクチュエータの動力学的モデル
である。フレキシャ30Bは、等価的な曲げ剛性を有す
る梁1001の中央に等価的な質量MA1が集中したモ
デルで表すことができる。なお、K1はフレキシャ30
Bの伸縮方向の等価剛性、MSはヘッドスライダ11を
中心とする可動体1002の等価質量である。
【0072】本モデルにおける第1の固有振動モード
は、図10(a)に示したように、フレキシャ30Bが
長手方向に垂直な方向、即ちたわみ方向に振動するモー
ドである。実施の形態3においては中立面段差が生じな
いように構成されている。従って、フレキシャ30Bが
図10(a)に示すようにたわみ方向に振動したとして
も、図17で前述した従来技術のようにヘッドスライダ
11を中心とする可動体1002に矢印1003の方向
に力を及ぼすことはない。このため、可動体1002の
質量MSが矢印1003の方向に振動することはない。
すなわちフレキシャ30Bのたわみ方向の自由度φYは
可動体1002の自由度φSに影響を及ぼさない。従っ
て、第1の固有振動モードが生じても、その振動がヘッ
ドスライダ11に設けられたヘッドで検出されることは
ないので、ヘッド位置決め制御に影響を及ぼすことはな
い。なお、実施の形態3において、第1の固有振動モー
ドの固有振動数は20.7kHzである。
【0073】次に、第2の固有振動モードは、図10
(b)に示したように、可動体1002とフレキシャ3
0Bとが一体で長手方向即ち、矢印1003の方向に振
動するモードである。可動体1002の質量MSはたわ
み方向の曲げ剛性に比べ剛性の高い長手方向の等価剛性
K1によって支持されており、固有振動数は高い。実施
の形態3において、第2の固有振動モードの固有振動数
は22.9kHzである。
【0074】図11(a)および図11(b)は、本発
明による実施の形態3のヘッドアクチュエータの動特性
を示したグラフである。図11(a)および図11
(b)において、横軸はヘッドアクチュエータへ供給さ
れる供給電圧の周波数、縦軸はヘッドの変位量を表す。
図11(a)は、前記した中立面段差が生じない構成に
おける動特性を示している。比較のため図11(b)
に、中間層44をより厚くして意図的に中立面段差を1
6マイクロメートル設けた構成における動特性を示して
いる。中間層44の厚さが異なる点を除いて、両者の構
成は等しい。図11(b)において、最も低い機械的共
振周波数は、15.1kHz(矢印111で示した位
置)で、これは図14を用いて説明したのと同様の動力
学モデルの固有振動モードによるものである。それに対
して、図11(a)においては、最も低い機械的共振周
波数は、22.9kHz(矢印112で示した位置)で
前述した第2の固有振動モードによるものである。ま
た、第1の固有振動モードは周波数20.7kHz(矢
印113で示した位置)に存在するが、振動は検出され
ず、ヘッド位置決め制御に影響を及ぼすことはない。
【0075】以上のように、実施形態3のヘッドアクチ
ュエータは、中間層44を設け、領域501と領域50
2との中立面が連続するように構成することで、機械的
共振周波数を格段に高くすることできる。それにより、
より広い帯域で高精度なヘッド位置決め制御が可能とな
るといった効果を奏する。
【0076】実施形態3においては、中間層44を設け
ることで、領域501と領域502との中立面を連続さ
せる構成としたが、本発明はそれに限定されるものでは
なく、例えば実施の形態2の図7で説明したような保持
部材41A、41Bを圧電素子ユニット40の上に設け
るなどして、領域501と領域502との中立面を連続
させる構成であってもよい。
【0077】図12は、実施の形態3の他のヘッドアク
チュエータの断面の構成を示した模式図である。この図
12に示すように、中間層44の代わりに、少なくとも
領域502に補強部材32Aを設けることによって、領
域501における中立面NA6と領域502における中
立面NB6とを連続させる構成にしてもよい。
【0078】図13(a)は、実施の形態3のさらに他
のヘッドアクチュエータの断面の構成を示した模式図で
ある。図13(b)は、図13(a)における断面SS
を示し、また、図4における断面JJでもある。図13
(b)に示すように、フレキシブル基板31の伸縮部3
1Aおよび31B上にそれぞれ設けられた圧電素子ユニ
ット40Aおよび40Bに対し、厚み方向(フレキシブ
ル基板31の伸縮部31Aおよび31Bの表面に対して
垂直な方向)で圧電素子ユニット40Aおよび40Bに
オーバーラップするように、配線34A、配線34B、
配線34C、配線34Dおよび配線34Eを施すと、領
域501における中立面NA5を圧電素子ユニット40
Aおよび40B側に移動させて、領域501における中
立面NA5を領域502における中立面NB5と連続さ
せることができる。つまり、フレキシブル基板31の伸
縮部31Aおよび31Bと圧電素子ユニット40Aおよ
び40Bとのそれぞれの間に前述した中間層44を設け
なくても、圧電素子ユニット40Aおよび40Bのそれ
ぞれの周りに配線を施すことによって、領域501にお
ける中立面NA5を領域502における中立面NB5と
連続させることができる。従って、機械的共振周波数を
格段に高くすることでき、それにより、より広い帯域で
高精度なヘッド位置決め制御が可能となるといった前述
した効果と同様の効果が得られる。
【0079】なお、領域501の中立面NA4と領域5
02の中立面NB4とは必ずしも厳密に連続している必
要はなく、領域501の中立面NA4と圧電素子ユニッ
トの中央面との間の距離に比べて中立面NA4と中立面
NB4との間の中立面段差が十分小さければ、実効的に
中立面NA4およびNB4は連続しているのと同等の効
果を奏し、この両中立面は実質的に連続しているものと
見なすことができる。
【0080】また、実施の形態1〜3のいずれにおいて
も、圧電素子ユニットをフレキシブル基板のヘッドスラ
イダ側に設けた構成を例にとって説明したが、ヘッドス
ライダと反対の面に設けた構成であってもよい。また、
フレキシブル基板の両面に設けた構成であってもよい。
【0081】また、実施の形態1〜3のいずれにおいて
も、圧電素子ユニットは単層の圧電素子を用いたものを
例にとって説明したが、複数の圧電素子を積層したもの
であってもよい。
【0082】さらに、実施の形態1〜3のいずれにおい
ても、磁気ヘッドを設けたヘッドスライダをヘッドアク
チュエータに搭載した例を説明したが、磁気ヘッドを設
けたヘッドスライダの替わりに光ピックアップ素子を搭
載しても良い。
【0083】図14は、実施の形態1〜3のいずれかに
記載のヘッドアクチュエータを搭載したハードディスク
ドライブ1500の斜視図である。ハードディスクドラ
イブ1500は、ヘッド1が設けられたスライダ11を
含むヘッドアクチュエータ1510と、ヘッドアクチュ
エータ1510を保持するヘッドキャリッジ1501
と、ヘッドキャリッジ1501とヘッドアクチュエータ
1510とを介してヘッド1を移動させる直線式または
回転式のボイスコイルモータ1502と、ディスク15
03を回転駆動するスピンドルモータ1504と、ヘッ
ドアクチュエータ1510のフレキシブル基板を長手方
向に伸縮させ、ディスク1503の半径方向にヘッド1
を位置決めするように、ヘッドアクチュエータ1510
に含まれる圧電素子ユニットに信号を与える制御部15
05とを備える。
【0084】スピンドルモータ1504は、ディスク1
503を所定の速度で回転駆動する。ボイスコイルモー
タ1502は、ヘッド1がディスク1503上の所定の
データトラックにアクセスできるように、ヘッド1が設
けられたスライダ11を含むヘッドアクチュエータ15
10をディスク1503の表面を横切って半径方向に移
動させる。圧電素子ユニットは、制御部1505によっ
て与えられた信号に応じてフレキシブル基板を長手方向
に伸縮させ、ディスク1503の半径方向にヘッド1を
位置決めする。ヘッド1は、ディスク1503に情報を
記録再生する。
【0085】ヘッド1を保持するスライダ11は、例え
ば空気ベアリングスライダである。この場合には、スラ
イダ11は、ハードディスクドライブ1500の起動・
停止動作時にはディスク1503の表面と接触する。ハ
ードディスクドライブ1500の情報記録再生動作時に
は、スライダ11は回転するディスク1503とスライ
ダ11との間で形成される空気ベアリングによってディ
スク1503の表面上に維持される。
【0086】
【発明の効果】以上のように、本発明のヘッドアクチュ
エータによれば、より低い電圧で大きなヘッド変位が得
られると共に、機械的共振周波数を高くすることができ
る。それにより高精度のヘッド位置決め制御を行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施の形態1のヘッドアクチュエ
ータの要部斜視図
【図2】図1におけるA部の分解斜視図
【図3】図2の断面の構成を示した模式図
【図4】本発明による実施の形態1のヘッドアクチュエ
ータの変形の様子を示す平面図
【図5】本発明による実施の形態1のヘッドアクチュエ
ータの静力学的モデル
【図6】本発明による実施の形態2のヘッドアクチュエ
ータの要部分解斜視図
【図7】図6の断面の構成を示した模式図
【図8】本発明による実施の形態2のヘッドアクチュエ
ータの静力学的モデル
【図9】本発明による実施の形態3のヘッドアクチュエ
ータの断面の構成を示した模式図
【図10】本発明による実施の形態3のヘッドアクチュ
エータの動力学的モデル
【図11】本発明による実施の形態3のヘッドアクチュ
エータの動特性を示したグラフ
【図12】本発明による実施の形態3の他のヘッドアク
チュエータの断面の構成を示した模式図
【図13】(a)は、本発明による実施の形態3のさら
に他のヘッドアクチュエータの断面の構成を示した模式
図、(b)は、(a)における線SSに沿った断面図。
【図14】実施の形態1〜3のヘッドアクチュエータを
搭載したハードディスクドライブの斜視図
【図15】従来のヘッドアクチュエータの断面の構成を
示した模式図
【図16】従来のヘッドアクチュエータの静力学的モデ
【図17】従来のヘッドアクチュエータの動力学的モデ
【符号の説明】
1 磁気ヘッド 11 ヘッドスライダ 20 ロードビーム 21 ディンプル 30 フレキシャ 31 フレキシブル基板 31A、31B 伸縮部 31C ヒンジ部 31D 固定部 31E 回動部 31F ディンプル受け 32 補強板 33 スペーサ 34 バックプレート 40A、40B 圧電素子ユニット 41A、41B 保持部材 42 低剛性層 43 高剛性層 44 中間層 50 ヘッド支持部材 51 変位素子 100 ヘッドアクチュエータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−47126(JP,A) 特開 平9−73746(JP,A) 特開 平9−265738(JP,A) 特開 昭63−268279(JP,A) 特開 平11−328889(JP,A) 特開 平4−150079(JP,A) 特開 平10−134529(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/56 - 5/60 G11B 21/00 - 21/06 G11B 21/10 G11B 21/16 - 21/26 H01L 41/00 - 41/22 B81B 3/00 H02N 1/00 - 15/04

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に対して情報の記録あるいは再
    生を行うヘッドを支持するヘッドスライダと、 前記ヘッドスライダを支持するヘッド支持部材とを備
    え、 前記ヘッド支持部材は、基板と、前記基板の一方の面に設けられ、薄膜圧電に電極が搭載
    された圧電体ユニットを含む 駆動素子とを含み、 前記記録媒体の半径方向に前記ヘッドを位置決めするヘ
    ッドアクチュエータであって、 前記ヘッド支持部材は、前記ヘッドスライダが設けられ
    る第1領域と、 前記駆動素子が設けられる第2領域と、 前記第1領域と前記第2領域とを連結する第3領域とを
    有し、前記基板と前記駆動素子との間に設けられる中間層によ
    って、 前記第2領域の中立面と前記第3領域の中立面との段差
    を減じるよう構成した ことを特徴とするヘッドアクチュ
    エータ。
  2. 【請求項2】 記録媒体に対して情報の記録あるいは再
    生を行うヘッドを支持するヘッドスライダと、 前記ヘッドスライダを支持するヘッド支持部材とを備
    え、 前記ヘッド支持部材は、基板と、前記基板の一方の面に設けられ、薄膜圧電に電極が搭載
    された圧電体ユニットを含む 駆動素子とを含み、 前記記録媒体の半径方向に前記ヘッドを位置決めするヘ
    ッドアクチュエータであって、 前記ヘッド支持部材は、前記ヘッドスライダが設けられ
    る第1領域と、 前記駆動素子が設けられる第2領域と、 前記第1領域と前記第2領域とを連結する第3領域とを
    有し、少なくとも前記第3領域に設けられた補強部材によっ
    て、前記第2領域の中立面と前記第3領域の中立面との
    段差を減じるよう構成した ことを特徴とするヘッドアク
    チュエータ。
  3. 【請求項3】 記録媒体に対して情報の記録あるいは再
    生を行うヘッドを支持するヘッドスライダと、 前記ヘッドスライダを支持するヘッド支持部材とを備
    え、 前記ヘッド支持部材は、基板と、前記基板の一方の面に設けられ、薄膜圧電に電極が搭載
    された圧電体ユニットを含む 駆動素子とを含み、 前記記録媒体の半径方向に前記ヘッドを位置決めするヘ
    ッドアクチュエータであって、 前記ヘッド支持部材は、前記ヘッドスライダが設けられ
    る第1領域と、 前記駆動素子が設けられる第2領域と、 前記第1領域と前記第2領域とを連結する第3領域とを
    有し、前記駆動素子の周囲に設けられた配線部によっ
    て、前記第2領域の中立面と前記第3領域の中立面との
    段差を減じるよう構成したことを特徴とするヘッドアク
    チュエータ。
  4. 【請求項4】 前記駆動素子は、第1伸び剛性を有し、 前記基板は、第2伸び剛性を有し、 前記第1伸び剛性は、前記第2伸び剛性よりも大きい、
    請求項1乃至3のいずれかに記載のヘッドアクチュエー
    タ。
  5. 【請求項5】 前記駆動素子は、板状の形状を有する、
    請求項1乃至3のいずれかに記載のヘッドアクチュエー
    タ。
  6. 【請求項6】 前記駆動素子は、互いに逆方向の電圧が
    印加される第1駆動素子と第2駆動素子とを含む、請求
    1乃至3のいずれかに記載のヘッドアクチュエータ。
  7. 【請求項7】 前記基板は、前記第1駆動素子が設けら
    れる第1伸縮部と、 前記第2駆動素子が設けられる第2伸縮部と、 前記ヘッドスライダが設けられる回動部と、 前記回動部と前記第1伸縮部とを連結する第1ヒンジ部
    と、 前記回動部と前記第2伸縮部とを連結する第2ヒンジ部
    とを含む、請求項記載のヘッドアクチュエータ。
  8. 【請求項8】 前記ヘッドアクチュエータは、前記ヘッ
    ド支持部材を支持するロードビームをさらに備える、請
    求項1乃至3のいずれかに記載のヘッドアクチュエー
    タ。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至3のいずれかに記載のヘッ
    ドアクチュエータと、 前記記録媒体を回転駆動するモータと、 前記ヘッドが前記記録媒体上の所定のデータトラックに
    アクセスできるように、前記ヘッドアクチュエータを前
    記記録媒体の表面を横切って半径方向に移動させる駆動
    手段と、 前記ヘッド支持部材を面内方向に伸縮させ、前記記録媒
    体の前記半径方向に前記ヘッドを位置決めするように、
    前記駆動素子に前記外部信号を与える制御手段とを備え
    るハードディスクドライブ。
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