JP3432371B2 - プリンタ - Google Patents

プリンタ

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JP3432371B2
JP3432371B2 JP29401796A JP29401796A JP3432371B2 JP 3432371 B2 JP3432371 B2 JP 3432371B2 JP 29401796 A JP29401796 A JP 29401796A JP 29401796 A JP29401796 A JP 29401796A JP 3432371 B2 JP3432371 B2 JP 3432371B2
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史浩 佐藤
芳昭 菱沼
克美 ▲高▼田
真二 佐藤
則昭 佐藤
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  • Handling Of Cut Paper (AREA)
  • Handling Of Continuous Sheets Of Paper (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はプラテンの両側にフ
ィードローラを備え、用紙を前後両方向に搬送できるマ
ルチパスタイプのプリンタに関する。 【0002】 【従来の技術】近年、ワイヤドットプリンタのマルチパ
ス(前後方向の搬送)の要求が高まっている。このた
め、プラテンの両側にフィードローラを設け、これらの
フィードローラを正転させたり、逆転させたりすること
により、単票用紙(A4、B5等の所定の大きさにカッ
トされた用紙)をプリンタの前部から供給して印字され
た用紙をプリンタの前部又は後部から排出し、あるいは
単票用紙をプリンタの後部から供給して印字された用紙
をプリンタの前部又は後部から排出し、あるいは連票用
紙(両側に送り孔のある連続用紙で、連続用紙又は連張
用紙とも言う)をプリンタの前部から供給して印字され
た用紙をプリンタの後部から排出し、あるいは連票用紙
をプリンタの後部から供給して印字された用紙をプリン
タの前部から排出したりすることができることが望まれ
ている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】このような要求を満足
するマルチパスタイプのプリンタでは、プラテンとフィ
ードローラの他に、テーブルや、スタッカや、カットシ
ートフィーダや、トラクタ等の部品を選択的に配置する
ことが必要であり、用紙の搬送路が複雑になって適切な
用紙のガイド機構が必要であるばかりでなく、搬送路の
切り換えのために可動部が増えて構成が複雑になったり
する問題点がある。 【0004】また、搬送路の切り換えを手動により行う
マルチパスタイプのプリンタでは、オペレータが不慣れ
であると搬送路の切り換えにとまどい勝ちとなる。従っ
て、構造が簡単で、だれにでも操作できる、使い勝手の
よいマルチパスタイプのプリンタが望まれている。 【0005】例えば、従来のプリンタでは、連票用紙を
トラクタからプラテンへ送る際に、連票用紙はプラテン
よりも搬送方向で手前側のフィードローラを通るが、こ
のフィードローラのニップローラを持ち上げて、このフ
ィードローラによる搬送作用は行わないようにしてい
る。プラテンよりも先のフィードローラは用紙を引っ張
るために使用される。これはトラクタと手前側のフィー
ドローラとの間で用紙がたるむのを防止するためであ
る。従って、従来のマルチパスタイプのプリンタでは、
プラテンの両側のフィードローラについて、ニップロー
ラの昇降機構又はばね圧調整機構が設けられており、構
造が複雑になり、プリンタ内のスペースが狭くなる。ま
た、そのようなニップローラの昇降機構又はばね圧調整
機構はレバーを手動により操作するようになっており、
不慣れのオペレータは操作できないことがある。 【0006】また、用紙の搬送を制御するために、用紙
の位置を検出するセンサが用いられるが、従来のマルチ
パスタイプのプリンタでは、前搬送用及び後搬送用に二
重にそのようなセンサが設けられ、コストアップの原因
となっている。また、プラテン、フィードローラ、及び
トラクタの駆動を1つのモータで行うと、大型のモータ
が必要になり、駆動伝動機構が複雑になり、コストアッ
プになる。また、途中に伝動切り換え機構が必要になっ
たり、変速機構が必要になったりする。 【0007】さらに、テーブルや、スタッカや、カット
シートフィーダや、トラクタ等、より多くの部品を搭載
できることが望まれている場合がある。例えば、2つの
トラクタをプリンタの前後に配置し、しかもカットシー
トフィーダを取り付け、テーブルや、スタッカを設ける
ことが望まれることがある。しかし、そのような配置を
すると、プリンタを大型化しなければならないという問
題がある。特に、プリンタの後部にカットシートフィー
ダと、スタッカと、トラクタとを一緒に配置することは
難しかった。 【0008】本発明の目的は、用紙を前側から及び後側
からの両方向に搬送でき、構造が簡単で、容易に操作で
きるプリンタを提供することである。本発明の他の目的
は、テーブルや、スタッカや、カットシートフィーダ
や、トラクタ等のより多くの部品を搭載できるプリンタ
を提供することである。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴によ
るプリンタは、ケーシングと、移動可能なキャリッジ
と、該キャリッジに取り付けられた印字ヘッドと、該印
字ヘッドと対向するプラテンと、該プラテンの一方の側
に配置された第1のフィードローラと、該プラテンの他
方の側に配置された第2のフィードローラとを具備し、
該第1及び第2のフィードローラは第1の回転方向及び
その逆の第2の回転方向に回転可能であり、用紙をケー
シングの一方の側からプラテンへ供給できるとともに用
紙をケーシングの他方の側からもプラテンへ供給できる
ようにしたプリンタにおいて、該第1のフィードローラ
と該プラテンとの間を通って該プラテンへ直接に連票用
紙を供給するように第1のトラクタを配置するための第
1の取りつけ手段を設けたことを特徴とするものであ
る。さらに、該プリンタのケーシングには、第1のカッ
トシートフィーダをプラテンの第1の取りつけ手段側に
配置するための第2の取りつけ手段と、テーブルをプラ
テンの第1の取りつけ手段とは反対側に配置するための
第3の取りつけ手段と、第2のトラクタをプラテンの第
1の取りつけ手段とは反対側に配置するための第4の取
りつけ手段と、第2のカットシートフィーダをプラテン
の第1の取りつけ手段とは反対側に配置するための第5
の取りつけ手段とをケーシングに設け、第1のトラク
タ、第2のトラクタ、第1のカットシートフィーダ、及
び第2のカットシートフィーダをケーシングに選択的に
取り付けることができ、これらのトラクタ及びカットシ
ートフィーダ選択された少なくとも一つ及び該テーブル
から用紙を供給できるようになっている。さらに、該第
2のフィードローラと該テーブルとの間に用紙ガイドを
配置し、該テーブルは用紙供給用のテーブル及び排出用
紙用のスタッカとして使用可能であるとともに、該用紙
ガイドは可動であって、該テーブルが用紙供給用のテー
ブルとして使用される場合に該第2のフィードローラへ
向かう用紙をガイドし且つスタッカとして使用される場
合に排出された用紙の後端を受けるストッパとして形成
されている。 【0010】この構成によれば、第1のトラクタは第1
のフィードローラとプラテンとの間を通ってプラテンへ
直接に連票用紙を供給するように配置される。この構成
により、第1のトラクタは従来よりも立った角度(例え
ば45度近く)で配置されることになり、プリンタのケ
ーシングの奥行き方向のスペースを有効利用できるよう
になる。このため、プリンタのケーシングを大型化する
ことなく、ケーシングの例えば後部に高さ位置を変えて
スタッカや、カットシートフィーダ等を第1のトラクタ
と一緒に搭載できるようになった。そして、第1のトラ
クタによって送られる連票用紙は第1のフィードローラ
を通らないので、第1のフィードローラのニップローラ
の昇降機構を不要とすることができる。さらに、必要に
応じて、第1のトラクタ、第2のトラクタ、第1のカッ
トシートフィーダ、及び第2のカットシートフィーダを
取りつけることができる。用紙ガイドは、テーブルが用
紙供給用のテーブルとして使用される場合に第2のフィ
ードローラへ向かう用紙をガイドし且つスタッカとして
使用される場合に排出された用紙の後端を受けるストッ
パとして作用する。 【0011】好ましくは、第1のトラクタからプラテン
へ向かって連票ガイドが設けられる。これによって、ト
ラクタは従来よりも立った角度にありながら、より確実
に、連票用紙をプラテンへ直接に供給することができ
る。 【0012】 【0013】好ましくは、第1のカットシートフィーダ
が選択された場合に、該テーブルがスタッカとして作用
し、第2のカットシートフィーダが選択された場合に、
第1のカットシートフィーダの代わりにスタッカが取り
つけ可能である。これによって、例えば、プリンタの前
後にカットシートフィーダを配置したり、あるいは前部
に配置したカットシートフィーダに対して、後部に大容
量のスタッカを配置したりすることできる。また、第1
のトラクタと第1のカットシートフィーダとの間にスタ
ッカが配置できるようになっている。 【0014】好ましくは、該テーブルは可動にケーシン
グに取りつけられ、第2のカットシートフィーダは該テ
ーブルがもちあげられた位置で該テーブルの下側に配置
されるようにした。また、第1のトラクタと第1のフィ
ードローラとの位置関係が第2のトラクタと第2のフィ
ードローラとの位置関係とは異なっている。また、第1
のトラクタと第1のカットシートフィーダとの間にスタ
ッカが配置できるようになっている。 【0015】好ましくは、第1及び第2のフィードロー
ラはそれぞれのニップローラを含み、該第1のフィード
ローラのニップローラは該第1のフィードローラに対し
て実質的に固定位置に配置されている。従って、第1の
フィードローラのニップローラについては、その昇降機
構又はばね圧調整機構が不要になる。この場合、該第2
のフィードローラのニップローラは該第2のフィードロ
ーラに対して移動可能に配置されることができる。 【0016】 【0017】 【0018】 【0019】 【0020】 【0021】 【0022】 【0023】 【0024】 【0025】 【0026】 【0027】 【0028】 【0029】 【0030】 【0031】 【0032】 【0033】 【0034】 【0035】 【0036】 【0037】 【0038】 【0039】 【0040】 【0041】 【0042】 【0043】 【0044】 【発明の実施の形態】図1は本発明の実施例によるマル
チパスタイプのプリンタの横断面図、図2は同プリンタ
の斜視図、図3は同プリンタのカバー等を取り外した状
態の斜視図である。これらの図において、図の右側をプ
リンタの前側とし、図の左側をプリンタの後側として説
明する。 【0045】図1から図3を参照すると、プリンタ10
は、ケーシング12と、ケーシングの一部であるカバー
14とを有する。ケーシング12内のほぼ中央には、印
字ヘッド16と、印字ヘッド16と対向するプラテン1
8とが配置されている。インクリボンカセット20が印
字ヘッド16の上方に配置される。印字ヘッド16は例
えば公知の圧電アクチュエータ(図示せず)により駆動
される24本のピン(図示せず)を備えたインパクト式
のものであり、圧電アクチュエータによってプラテン1
8に向かって押し出されたピンがインクリボンカセット
20のインクリボンを介して用紙に印字する。 【0046】キャリッジ22は、印字ヘッド16とイン
クリボンカセット20を支持し、且つガイドシャフト2
4及びレール26に沿って横方向に移動可能に配置され
る。キャリッジ22の一部はプーリ28に巻かれたベル
ト28aに結合され、プーリ28はモータ30(図3)
により駆動される。従って、キャリッジ22はモータ3
0によって駆動される。 【0047】前フィードローラ32及びニップローラ3
2aがプラテン18の前側に配置され、後フィードロー
ラ34及びニップローラ34aがプラテン18の後側に
配置される。これらのフィードローラ及びニップローラ
32、32a、34、34aは、それぞれのシャフト3
2b、34bに軸線方向に間隔を開けて取り付けられた
短いローラ部分からなり、圧入によりシャフトに強固に
固定されている(図3においてはニップローラ32a、
34aのシャフト32b、34bのみ見えているが、フ
ィードローラ32、34も同様にシャフトに取り付けら
れている)。ニップローラ32aは前フィードローラ3
2に対して近づき且つ遠ざかるように動かすことができ
るが、ニップローラ34aは後フィードローラ34に対
して実質的に固定の位置に支持されている。 【0048】前フィードローラ32と後フィードローラ
34は、同じ外径を有し、同じ速度で同一方向に駆動さ
れる。従って、少なくとも前フィードローラ32と後フ
ィードローラ34との間では、用紙はたるみなく安定し
て搬送されることができ、用紙がプラテン18上で安定
した状態で印字ヘッド16によって印字される。また、
前フィードローラ32と後フィードローラ34は第1の
回転方向及びそれとは逆の第2の回転方向の両方向に駆
動されることができ、よって、用紙をケーシング12の
前側から後側に搬送したり、ケーシング12の後側から
前側に搬送したりすることができる。このような観点か
ら、前フィードローラ32と後フィードローラ34(及
びシャフトを含むアッセンブリ)は、できるだけ差がな
いように同一製造管理の下で同一ロットとして製造され
る。 【0049】カットシートフィーダ36がプリンタ10
の後部に取り付けられている。さらに、前トラクタ38
がケーシング12内で前フィードローラ32の斜め下方
に配置され、且つ後トラクタ40がケーシング12内で
後フィードローラ34の斜め下方に配置されている。前
トラクタ38は前フィードローラ32に向かって連票用
紙を供給するように配置される。後トラクタ40は前ト
ラクタ38よりも幾らか立った角度で、例えば水平に対
して約30度の角度で配置され、約45度の搬送ルート
で後フィードローラ34とプラテン18の間を通ってプ
ラテン18へ直接に連票用紙を供給するように配置され
る。なお、トラクタ38、40は無端ベルトに設けられ
たピン状突起を有し、このピン状突起が連票用紙の両側
に設けた穴に係合しつつ連票用紙を供給することができ
る。 【0050】テーブル42(図2)がプリンタ10の前
部に配置されている。さらに、操作パネル44がプリン
タ10の前部に設けられている。図4に示されるよう
に、操作パネル44は種々の操作ボタン及び表示部を含
む。例えば、操作パネル44は用紙選択ボタン44aを
含む。操作パネル44の各部は図示しないコンピュータ
制御装置に接続されており、例えば用紙選択ボタン44
aを押し続けることにより、前連帳、後連帳、単票の操
作モードを選択することができるようになっている。単
票モードは、テーブル42、前カットシートフィーダ、
及び後カットシートフィーダ36からの単票用紙の挿入
を含む。テーブル42、前カットシートフィーダ、及び
後カットシートフィーダ36の選択は、後で図42を参
照して説明する。 【0051】単票モードを選択し且つ後カットシートフ
ィーダ36が使用されるものとすると、単票用紙はカッ
トシートフィーダ36からプリンタ内部へ挿入され、後
フィードローラ34及び前フィードローラ32によって
搬送され、プラテン上で印字ヘッド16により印字され
てテーブル42上に排出される。この場合、テーブル4
2がスタッカとして作用する。また、単票用紙をテーブ
ル42から手差しにより供給することが選択されている
場合、単票用紙はテーブル42から挿入され、フィード
ローラ32、34によって搬送され、印字された後でテ
ーブル42上、又はプリンタ10の後側にある排出部に
排出される。 【0052】前連帳モードを選択すると、ニップローラ
32aが前フィードローラ32に対して持ち上げられて
前フィードローラ32とニップローラ32aとの間に隙
間ができる。プリンタ10の前側に置かれた連票用紙
は、前トラクタ38により前フィードローラ32に向か
って送り出され、(実質的に作用しない)前フィードロ
ーラ32とニップローラ32aの間を通り、プラテン1
8上で印字ヘッド16により印字され、後フィードロー
ラ34及びニップローラ34aにより引っ張られてプリ
ンタの後側にある排出部へ排出される。 【0053】後連帳モードを選択すると、ニップローラ
32aは前フィードローラ32に押しつけられる。プリ
ンタ10の後側に置かれた連票用紙は、後トラクタ40
により送り出され、後フィードローラ34とプラテン1
8の間を通って直接にプラテン18へ搬送され、プラテ
ン18上で印字ヘッド16により印字され、前フィード
ローラ32及びニップローラ32aにより引っ張られて
プリンタの前テーブル42上へ排出される。 【0054】プリンタ10のケーシング12は、図5か
ら図10に示されるように、カットシートフィーダ36
や、前トラクタ38や、後トラクタ40や、排出用紙ス
タッカ等を選択的に取り付けることができるようになっ
ている。カットシートフィーダ36はケーシング12の
前部及び/又は後部に取りつけられることができる。図
5から図10において、破線の矢印は単票用紙の供給、
排出方向を示し、実線の矢印は連票用紙の供給、排出方
向を示している。 【0055】図5においては、前テーブル42、前トラ
クタ38、及び後トラクタ40がケーシング12に取り
つけられている。また、後スタッカ46が水平に配置さ
れている。従って、単票用紙をテーブル42から手差し
により供給するときには、単票用紙は印字された後でテ
ーブル42上又は後スタッカ46上に排出される。前ト
ラクタ38により連票用紙を供給するときには、連票用
紙は印字された後で後スタッカ46上に排出される。前
トラクタ40により連票用紙を供給するときには、連票
用紙は印字された後で前テーブル42上に排出される。
図6においては、前テーブル42及び前トラクタ38が
ケーシング12に取りつけられている。また、後スタッ
カ46も配置されている。 【0056】図7においては、前テーブル42及び後ト
ラクタ40がケーシング12に取りつけられている。ま
た、後部のスタッカ46aも配置されている。図5及び
図6のスタッカ46はほぼ水平状態で配置されている
が、図7のスタッカ46aは左上がりの角度で配置され
ている。図8においては、前テーブル42、前カットシ
ートフィーダ36、及び後トラクタ40がケーシング1
2に取りつけられている。また、2つの後スタッカ4
6、46aが配置されている。この場合、前テーブル4
2はやや右上がりの角度で配置され、前カットシートフ
ィーダ36は前テーブル42の下方に配置される。 【0057】図9においては、前テーブル42、後トラ
クタ40、及び後カットシートフィーダ36がケーシン
グ12に取りつけられている。後スタッカ46も配置さ
れている。この場合、前テーブル42は手差し供給時に
はテーブルとして使用されるとともに、後カットシート
フィーダ36が使用されるときには大容量の用紙スタッ
カとして使用される。 【0058】図10においては、前テーブル42、前カ
ットシートフィーダ36、前トラクタ38、後トラクタ
40、後カットシートフィーダ36がケーシング12に
取りつけられている。つまり、プリンタ10はフル装備
の状態で示されている。しかし、実際の使用において
は、前カットシートフィーダ36と後カットシートフィ
ーダ36はいずれか一方が選択的に使用される。また、
前トラクタ38と後トラクタ40はいずれか一方が選択
的に使用される。 【0059】図11はプリンタ10のケーシング12に
設けられた、前カットシートフィーダ36、前トラクタ
38、後トラクタ40、後カットシートフィーダ36の
取りつけ手段を示す図である。前カットシートフィーダ
36はケーシング12の前部の支持部74c 、74d に
取りつけられるようになっている。後カットシートフィ
ーダ36はケーシング12の後部の支持部74a、74
bに取りつけられるようになっている。前トラクタ38
のトラクタフレーム38aはケーシング12の前部の支
持部74c 、74d に取りつけられるようになってい
る。つまり、前カットシートフィーダ36及び前トラク
タ38は支持部74c 、74d に選択的に取りつけられ
る。後トラクタ40のトラクタフレーム40aはケーシ
ング12の後部の支持部41a、41bに取りつけられ
るようになっている。さらに、後で説明するように、前
テーブル42の取りつけ手段が設けられる。 【0060】次に実施例のプリンタ10の各部の特徴に
ついて詳細に説明する。図1及び図3に示されるよう
に、用紙ガイド48が印字ヘッド16の下端位置におい
てキャリッジ22に取り付けられている。用紙ガイド4
8は印字ヘッド16の印字部(ピンの存在領域)を通過
させる開口部を有する。用紙ガイド48はその下面に沿
って搬送される用紙をガイドする。 【0061】用紙ガイド48は印字ヘッド16の両側に
位置する一対の斜行検出センサ50を支持している。斜
行検出センサ50は供給された用紙がまっすぐな姿勢で
搬送されているかどうかを検出し、もしも用紙がまっす
ぐな姿勢で搬送されていない場合にはフィードローラ3
2、34を逆転させて用紙を元に戻して、用紙にジャム
が発生するのを防止するようになっている。 【0062】用紙ガイド48はさらに用紙先端検出セン
サ52を支持している。用紙先端検出センサ52は搬送
された用紙の先端を検出し、キャリッジ22を印字開始
位置に位置決めするのに使用される。これらの斜行検出
センサ50及び用紙先端検出センサ52は光学式のセン
サ、例えば反射式のセンサからなるものとすることがで
きる。 【0063】用紙ガイド48は透明なプラスチック板か
らなり、印字ヘッド16の一側にインジケータライン5
4を設けてある。図12(A)に示されるように、用紙
先端検出センサ52は、印字ヘッド16の印字部16a
の中心を通り、用紙の搬送方向と垂直な線L上に配置さ
れる。従って、用紙先端検出センサ52は搬送される用
紙の先端が印字ヘッド16の印字部16aの中心に達し
たのと同時に検出信号を発生する。図12(A)におい
て、P1 は前側から搬送される用紙を示し、P2 は後側
から搬送される用紙を示している。矢印Xは前側からの
搬送方向を示し、矢印Yは後側からの搬送方向を示す。
この構成は、用紙が前後両方向から搬送される実施例の
プリンタ10において特に有用である。 【0064】すなわち、従来の用紙先端検出センサは印
字ヘッド16の印字部16aの中心よりも搬送方向で手
前側に配置されていた。そうすると、用紙が前後両方向
から搬送されるマルチパスタイプのプリンタの場合に
は、印字部16aの両側に2つのセンサが必要である。
しかし、この実施例によれば、用紙先端検出センサ52
は1つで前後両方向から搬送される用紙の先端を検出す
ることができ、コスト低減の効果が大きい。しかも、共
通の用紙先端検出センサ52によって前後両方向から搬
送される用紙の先端を検出することにより、用紙搬送経
路の差による検出精度のバラツキの影響がなく、精度の
高い用紙検出が可能となり、プリンタ10の性能向上に
寄与する。 【0065】用紙の印字余白の上端マージンが極端に小
さい場合には用紙の先端を検出してから印字開始位置に
達するまでに用紙を停止できないことがある。このよう
な場合でも、用紙先端位置は検出されて分かっているの
であるから、用紙を所定量進めたところで一旦停止さ
せ、それから用紙をバックさせ、そして再前進させて微
小位置決めを行うようにすることができるので、実際上
の問題はない。 【0066】図12(B)は用紙先端検出センサ52の
配置の変形例を示す図である。この例では、2つの用紙
先端検出センサ52が、印字ヘッド16の印字部16a
の中心を通り、用紙の搬送方向と垂直な線L上で、印字
ヘッド16の両側に配置される。この例でも、用紙先端
検出センサ52は搬送される用紙の先端が印字ヘッド1
6の印字部16aの中心に達したのと同時に検出信号を
発生する。そして、2つの用紙先端検出センサ52は前
後両方向から搬送される用紙の斜行を検出することがで
きるので、斜行検出センサ50を省略することができ
る。 【0067】さらに、2つの用紙先端検出センサ52は
用紙ガイド48を介してキャリッジ22に取り付けられ
ているので、キャリッジ22とともに用紙の横方向に移
動し、用紙の横端縁も検出することができる。そこで、
印字幅よりも横方向の寸法が短い用紙が搬送されてきた
場合には、アラームを発生したり、用紙を戻したりする
ことにより、印字ピンが直接にプラテン18を叩くのを
防止するようにすることができる。 【0068】図13は透明なプラスチック製の用紙ガイ
ド48に設けたインジケータライン54を示している。
インジケータライン54は2本あり、図14では54
a、54bで示されている。各インジケータライン54
(54a、54b)は、前搬送方向X、及び後搬送方向
Yに対応して、印字の基準位置に設けられる。例えば文
字を印字するときのアンダーラインの位置に設けられて
いる。 【0069】図14においては、一方のインジケータラ
イン54aが前側から搬送される用紙P1 上の印字の下
端位置と比較され(A)、また、他方のインジケータラ
イン54bが後側から搬送される用紙P2 上の印字の下
端位置と比較されることができる。従って、インジケー
タライン54を基準として、実際の印字をみながら用紙
の搬送を微調整することができる。特に、伝票等のよう
に、用紙上にすでに印刷枠がある場合には、その印刷枠
とインジケータライン54とを比較しながら微調整を行
うことができる。 【0070】図1及び図3において、キャリッジ22の
後部にはキャリッジ22の位置を検出するためのキャリ
ッジセンサ56が取り付けられている。キャリッジセン
サ56と協働する2つの検出片58L、58Rが、ケー
シング12の横断ビームに固定されている。実施例のプ
リンタ10では、1つのキャリッジセンサ56と2つの
検出片58L、58Rにより、いずれの用紙搬送方向に
おいても、キャリッジ22の位置を検出し、キャリッジ
22を印刷開始位置に位置決めを行うことができる。そ
の詳細については後で図35から図40を参照して説明
する。 【0071】図1において、前アッパガイド60及び後
アッパガイド62が、用紙ガイド48の前後に配置され
ている。前アッパガイド60、用紙ガイド48、及び後
アッパガイド62は用紙搬送路の上方ガイド部分を形成
する。一体の前ロアガイド64及び後ロアガイド66
が、プラテン18の前後に配置される。さらに、フロン
トガイド68が前フィードローラ32の前に配置され、
連票ガイド70が後トラクタ40の取りつけ手段74
a、74bからプラテン18に至る連票用紙の通路に沿
って配置されている。さらに、フラップ弁72が後アッ
パガイド62の下方に配置されている。フロントガイド
68、連票ガイド70、及びフラップ弁72は用紙搬送
路の下方ガイド部分を形成する。ただし、フラップ弁7
2は用紙搬送路の上方ガイド部分を形成することもあ
る。 【0072】図1及び図15に示されるように、後カッ
トシートフィーダ36はケーシング12の後部に設けた
開口部12aを通り、ケーシング12の内部に設けたロ
ッド状の前記支持部74a、74bにより所定の位置に
支持されるようになっている。ロッド状の支持部74
a、74bはケーシング12の側板部材12bから開口
部12a内に突出するように延びる。 【0073】図15及び図16に示されるように、ガイ
ド孔12c、12dが開口部12aの側壁に設けられて
おり、後スタッカ46、46aはこれらのガイド孔12
c、12dに沿って挿入される。ケーシング12の内部
には後スタッカ46、46aの内端部を支持する支持部
12eが設けられている。従って、図5から図10に示
したように、後カットシートフィーダ36及び後スタッ
カ46、46aを取りつけることができる。後スタッカ
46は水平に配置され、後スタッカ46aは左上がりに
配置される。一方、ケーシング12の後部にはこの開口
部12aの下方にさらなる開口部(図示せず)がある。
前トラクタ38から供給された連票用紙は開口部12
a、あるいはさらなる開口部から排出される。 【0074】図17及び図18はケーシング12のテー
ブル42の取り付け部を示す図である。図2に示される
ように、ケーシング12はテーブル42を配置すべき空
間の両側に側壁12fを有する。図17はこの側壁12
fを示し、側壁12fは2つのガイド孔76a、76b
を有する。テーブル42はその側部から延びるピン42
a、42bを有し、これらのピン42a、42bがこれ
らのガイド孔76a、76bに挿入されている。 【0075】テーブル42の先端側に位置するガイド孔
76aは上水平部と下傾斜部とからなるフック状の形状
を有し、後方のガイド孔76bは上垂直部と下水平部と
からなる逆T字状の形状を有する。図17に示されるよ
うに、テーブル42がほぼ水平な姿勢のときには、先端
側のピン42aがガイド孔76aの上水平部の先端部に
位置し、且つ後方のピン42bが後方のガイド孔76b
の下水平部のほぼ中央に位置する。この位置は例えば図
5のテーブル42に相当する。 【0076】図18に示されるように、テーブル42が
傾斜姿勢をとるときには、先端側のピン42aがガイド
孔76aの下傾斜部に位置し、且つ後方のピン42bが
後方のガイド孔76bの先端に位置する。この位置は例
えば図9のテーブル42に相当する。 【0077】さらに、図8及び図10に示されるよう
に、前カットシートフィーダ36をケーシング12の前
側に取り付けることができる。この場合には、テーブル
42をさらに上に持ち上げ、カットシートフィーダ36
はテーブル42の下方に挿入する。テーブル42をこの
ように持ち上げるためには、先端側のピン42aをガイ
ド孔76a内で後側に摺動させつつフック中央部に位置
させ、且つ後方のピン42bを後方のガイド孔76bの
上垂直部内で上方に上昇させる。ケーシング12の前部
から挿入された前カットシートフィーダ36を支持する
ために、ロッド状の前記支持部74c、74d(図1
1、図29)がケーシング12に設けられている。図2
9に示されるように、前カットシートフィーダ36と後
カットシートフィーダ36とは同じものであるが、支持
部74c、74dと前カットシートフィーダ36の係合
する部分(凹部)は、支持部74a、74bと係合する
後カットシートフィーダ36の部分(凹部)とは、違っ
た位置にある。 【0078】図19及び図20は、前フィードローラ3
2の前に配置されたフロントガイド68の詳細を示して
いる。フロントガイド68はテーブル42と連動できる
ように可動に配置されている。フロントガイド68は用
紙搬送路に面したなだらかな曲面からなるガイド部68
aと、ガイド部68aの両端に結合される側板部68b
とからなる。側板部68bは前フィードローラ32のシ
ャフト32cの軸線のまわりで回転可能に配置されてい
る。ばね78が側板部68bを反時計回りに付勢してお
り、側板部68bがその上方に位置する前アッパガイド
60の側端部に当接するようになっている。 【0079】テーブル42は、フロントガイド68のガ
イド部68aに接続されるようにやや前下がりに形成さ
れた用紙支承部42cと、その両側に結合される側板部
42dとからなる。用紙支承部42cの先端部42eは
ピン42aに回転可能に取り付けられ、時計回り方向に
限られた回転をすることができる。テーブル42の側板
部42dはフロントガイド68の側板部68bと連動す
るように配置されている。 【0080】図19に示すテーブル42の水平位置にお
いては、テーブル42の側板部42dはフロントガイド
68の側板部68bと接触していない。従って、ばね7
8の作用と、側板部68bと前アッパガイド60との当
接により、フロントガイド68のガイド部68aは右下
下がりの位置で安定的な姿勢をとるようになっている。
テーブル42の用紙支承部42cの先端部42eはフロ
ントガイド68のガイド部68aと近接した位置にあ
り、連続的な用紙搬送路を形成する。この状態におい
て、フロントガイド68は、テーブル42から供給され
る用紙、あるいはテーブル42へ排出される用紙のガイ
ドとなる。また、フロントガイド68は前トラクタ38
によって供給される連票用紙の搬送路に対してなだらか
に連続し、連票用紙のガイドとして機能する。 【0081】図20に示すテーブル42の傾斜位置にお
いては、テーブル42の側板部42dはフロントガイド
68の側板部68bと接触し、テーブル42が傾斜位置
に動くにつれてフロントガイド68を下向きの姿勢に回
転させる。この姿勢にあるテーブル42は、プリンタの
後部に設けられた後カットシートフィーダ36から供給
される用紙の大容量スタッカとして機能する。 【0082】すなわち、図21に示されるように、プリ
ンタ10の後部に後カットシートフィーダ36が配置さ
れており、印字された用紙はテーブル42上に排出さ
れ、この場合、テーブル42はスタッカとして機能す
る。フロントガイド68は下向きの姿勢に安定的に維持
され、スタッカとしてのテーブル42上に排出された用
紙の後端ストッパとなる。よって、スタッカとしてのテ
ーブル42上に多量の用紙がスタックされることができ
るようになっている。 【0083】さらに、図22に示すように、テーブル4
2の傾斜位置において、プリンタ10の前部に前カット
シートフィーダ36が配置されている場合には、プリン
タ10の後部に大容量のスタッカ46aを取り付けるこ
とができる。この場合、テーブル42は上方に引き上げ
られた位置にあるので、テーブル42の側板部42dは
フロントガイド68の側板部68bと接触せず、フロン
トガイド68は図19と同じ位置に維持されるので、カ
ットシートフィーダ36からフロントガイド68を通っ
て前フヘードローラ32へ用紙を供給することができ
る。 【0084】図23は、前連帳モードにおいて、ニップ
ローラ32aが前フィードローラ32から持ち上げられ
た状態で、連票用紙が前トラクタ38により供給され、
後フィードローラ34により引っ張られることを示して
いる。図24は、後連帳モードにおいて、連票用紙は後
トラクタ40により、後フィードローラ34を飛ばし
て、プラテン18へ直接に供給され、前フィードローラ
32及びニップローラ32aにより引っ張られることを
示している。 【0085】連票用紙の場合には、前トラクタ38及び
後トラクタ40が搬送能力があるので、搬送方向でプラ
テン18の手前側のフィードローラ32、34を使用す
る必要はなく、そのフィードローラ32、34を使用す
るとかえってたるみが発生する等の問題点が発生する。
そのために、ニップローラ32a、34aが前フィード
ローラ32、34から持ち上げられた状態(あるいは押
圧ばね力をゆるめた状態)にする必要があり、昇降駆動
機構又はばね圧調整機構が必要である。本実施例では、
後連帳モードにおいては連票用紙は後トラクタ40によ
りプラテン18へ直接に供給されるようにしているの
で、後フィードローラ34のニップローラ34aについ
てはそのような昇降駆動機構又はばね圧調整機構は必要
ではなく、プリンタ10の構造の簡単化及びコストダウ
ンを図ることができる。 【0086】そして、連票用紙が後トラクタ40からプ
ラテン18へ直接に供給される構成において、後トラク
タ40は水平に対して前トラクタ38よりもより大きい
角度で配置され、この部分の用紙搬送路が例えば水平に
対して約45度の角度となるようにする。これによっ
て、ケーシング12の後部に余裕スペースができるの
で、プリンタ10の後部に、後トラクタ40とともに、
後スタッカ46及び後カットシートフィーダ36を配置
することができるようになった。また、後トラクタ40
からプラテン18へ向かって設けた連票ガイド70の存
在も、連票用紙が後トラクタ40からプラテン18へ直
接に供給されるのを可能とする。なお、本実施例では、
後トラクタ40のみを用紙をプラテン18へ直接に供給
することとしているが、前トラクタ38側のみをこのよ
うにしてもよく、また、図41に示されるように、前ト
ラクタ38及び後トラクタ40をともに、用紙を直接に
プラテン18へ供給するようにしてもよい。この場合に
は、前トラクタ38からプラテン18へ向かって連票ガ
イド70を設けるのが好ましい。 【0087】図1に示されるように、後カットシートフ
ィーダ36は、ホッパ部36a、ピックローラ36b、
及びダブル給紙防止のためのシート分離部材36cを有
する。さらに、カットシートフィーダ36は、中間フィ
ードローラ36d及びニップローラ36e、並びに用紙
ガイド36fを有する。用紙ガイド36fは後アッパガ
イド62の下方へ延び、後アッパガイド62とフラップ
弁72との間に用紙をガイドする。 【0088】図25及び図26は、フラップ弁72の詳
細を説明する図である。フラップ弁72は非常に薄いス
テンレス板を楔状に曲げ、開放端部を2つの平面部を有
するシャフト72aに固定したものである。支持用フラ
ンジ62aが後アッパガイド62の端部から直角に下方
に延びる。軸受72bが支持用フランジ62aに設けら
れ、フラップ弁72のシャフト72aは軸受72bに回
転可能に取り付けられる。 【0089】シャフト72aの左右両端部は平面部を有
するD形に形成され、軸受72bの内面形状も同様のD
形に形成される。ただし、シャフト72aのD形の平面
部と、軸受72bのD形の平面部との間には、隙間があ
り、フラップ弁72はこの隙間の許容範囲内で図26に
示されるように回転可能である。トーションスプリング
72cがシャフト72aのまわりに配置され、その一端
は支持用フランジ62aに保持され、他端はフラップ弁
72に保持される。トーションスプリング72cはコイ
ルを開く方向に予圧された状態で取り付けられ、コイル
を縮む方向にばね力を発生するように配置されている。 【0090】フラップ弁72は後フィードローラ34の
方を向いて取り付けられ且つトーションスプリング72
cによって後アッパガイド62に向かって付勢されてい
る。すなわち、フラップ弁72は後フィードローラ34
側から後アッパガイド62に接するように(図26の実
線)付勢される。従って、矢印Xのようにプリンタ10
の前部から供給されてプリンタ10の後部へ搬送される
用紙P1 は、後フィードローラ34を通った後で自重に
より下に垂れて、フラップ弁72の下方を通って排出さ
れる。しかし、厚い用紙P1 や、複数層からなる複写用
紙P1 、あるいは上にカールした用紙P1 等は、下に垂
れずにフラップ弁72の上方を通ろうとする可能性があ
る。そうすると、印字された用紙P1 が後カットシート
フィーダ36へ向かうことになる。しかし、フラップ弁
72は用紙P1 がフラップ弁72の上方を通るのを防止
し、確実に所定の排出方向へ向けさせる。 【0091】矢印Yのように後カットシートフィーダ3
6から供給されてプリンタ10の前部へ搬送される用紙
2 は、フラップ弁72の上方に向かって進み、中間フ
ィードローラ36dの搬送力によりトーションスプリン
グ72cのばね力に抗してフラップ弁72を開いて進
み、後フィードローラ34へ向かう。よって、用紙P2
は確実に後フィードローラ34へ向かって進む。 【0092】この実施例によるフラップ弁72において
は、簡単なDカットシャフト72aと軸受72bとの間
の遊びと、トーションスプリング72cのばね力のみに
よる、簡単な構成で確実に、用紙の搬送を制御すること
ができる。フラップ弁72を電動作動機構等により動か
す必要がなく、手動操作による煩わしさもない。 【0093】図3のケーシング12の左側板にはモータ
により駆動される歯車列を含む駆動手段が設けられてい
る。図27はこの駆動手段の詳細を示す図である。駆動
手段は、プラテン18及びフィードローラ32、34を
駆動する駆動系列と、トラクタ38、40を駆動する駆
動系列とに別れている。 【0094】トラクタ38、40用の駆動系列は、モー
タMaと、モータ歯車Gaと、前トラクタ駆動用歯車3
8gと、後トラクタ駆動用歯車40gとを含む。これら
の歯車Ga、38g、40gは中間歯車Gb〜Ggで接
続される。モータ歯車Gaに隣接する歯車Gb、Gdは
シフト歯車であり、一方の歯車Gb、Gdを切り離すこ
とにより一方のトラクタのみを駆動することができる。 【0095】プラテン18及びフィードローラ32、3
4用の駆動系列は、モータMbと、モータ歯車Ghと、
プラテン駆動用歯車18gと、前フィードローラ駆動用
歯車32gと、後フィードローラ駆動用歯車34gとを
含み、これらの歯車Gh、32g、34gは中間歯車G
i〜Gnで接続される。ニップローラ駆動用歯車32
h、34hはそれぞれのフィードローラ駆動用歯車32
g、34gに接続される。 【0096】このように、プラテン18及びフィードロ
ーラ32、34の駆動系列と、トラクタ38、40の駆
動系列とを互いに独立的に設けたので、歯車の配置及び
連結構成を簡単化でき、モータも小型化できる。また、
実施例では歯車伝動機構を使用しているが、ベルト伝動
機構を使用することもできる。また、プラテン18及び
フィードローラ32、34の駆動系列と、トラクタ3
8、40の駆動系列とを互いに独立的に設けたので、用
紙のたるみ防止等のためにフィードローラ32、34の
搬送速度とトラクタ38、40の搬送速度に差をつける
こともできる。 【0097】図28はカットシートフィーダ36内のピ
ックローラ36bの駆動系列を示す図である。この駆動
系列は、モータMcと、モータ歯車Goと、ピックロー
ラ駆動用歯車36gとを含み、これらの歯車は中間歯車
Gp〜Gsで接続される。さらに、カットシートフィー
ダ36内の中間フィードローラ36dは歯車36hによ
り駆動されるが、この歯車36hはカットシートフィー
ダ36内の歯車には接続されていず、カットシートフィ
ーダ36をプリンタ10に取り付けたときにプリンタ1
0内の搬送系統の歯車に接続されるようになっている。 【0098】図29は、カットシートフィーダ36内の
中間フィードローラ36dを駆動する歯車36hが、プ
リンタ10内の搬送系統の歯車に接続されることを示し
ている。プリンタ10内では、図27を参照して説明し
た前フィードローラ駆動用歯車32g及び後フィードロ
ーラ駆動用歯車34gがあり、さらにこれらの歯車32
g、34gから、歯車Gt、Gxが接続して設けられて
いる。カットシートフィーダ36内には中間フィードロ
ーラ36dを駆動する歯車36hの他にさらに歯車G
u、Gv、Gwが設けられており、よって歯車36hは
歯車Gu、Gv、Gwを介して歯車Gt又はGxに接続
される。 【0099】図30は、前カットシートフィーダ36及
び後カットシートフィーダ36がプリンタ10に取りつ
けられた略図を示する図である。前カットシートフィー
ダ36及び後カットシートフィーダ36は同じ構造のも
のであって、カットシートフィーダ36内の中間フィー
ドローラ36dの歯車36h及びその先の歯車Gu、G
v、Gw(図30では省略)は、カットシートフィーダ
36のフレームの両側に設けられ、両側の歯車36hは
シャフト36sで連結されている。これに対して、プリ
ンタ10内の歯車Gt、Gxはケーシング12の一側部
にのみ設けられている。前カットシートフィーダ36と
後カットシートフィーダ36とでは、左右方向が逆にな
る。しかし、図30の構成によれば、前及び後カットシ
ートフィーダ36をプリンタ10に取り付けると、簡単
且つ確実に前及び後カットシートフィーダ36内の歯車
36hが(歯車Gu、Gv、Gwを介して)プリンタ1
0内の歯車Gt又はGxに接続されることになる。 【0100】図31から図34は、前フィードローラ3
2のニップローラ32aの昇降機構、及び前及び後トラ
クタ駆動用歯車38g、40gを駆動するシフト歯車G
b、Gdのシフト機構を示す図である。この機構は図3
3に示すカムプレート80を用いている。カムプレート
80は、支点軸80aの回りで回転可能に取り付けら
れ、その一部に扇形歯車80bを有する。専用のモータ
Mdが設けられ、モータMdはモータ歯車Gaa、歯車
Gabを介して扇形歯車80bに接続される。従って、
モータMdにより、カムプレート80を回転させること
ができる。 【0101】カムプレート80はニップローラ32aの
昇降部80c及びシフト部80dを有する。昇降部80
cはピン80eを備え、ピン80eはカムギヤ82の長
穴82aに係合する。カムギヤ82はカム面82bを有
し、このカム面82bが前フィードローラ32のニップ
ローラ32aのシャフト32b又はそれに関連する部位
に係合する。従って、カムプレート80を回転させるこ
とによって、カムギヤ82を介して、ニップローラ32
aを前フィードローラ32に対して昇降させることがで
きる。図32が、ニップローラ32aの持ち上がった状
態を示す。ニップローラ32aは図示しないばねにより
前フィードローラ32に向かって付勢されている。 【0102】シフト部80dは前及び後トラクタ駆動用
歯車38g、40gを駆動するシフト歯車Gb、Gdに
対してカム面80f、80gを備えている。カムプレー
ト80が図31の位置にあるときには、図34に示され
るように、カム面80fがシフト歯車Gbを押し上げ
て、シフト歯車Gbをモータ歯車Gaから切り離す。従
って、この場合には、モータ歯車Maの回転は後トラク
タ40へのみ伝えられる。一方、カムプレート80が図
32の位置にあるときには、カム面80gがシフト歯車
Gdを押し上げて、シフト歯車Gdをモータ歯車Gaか
ら切り離す。従って、この場合には、モータ歯車Gaの
回転は前トラクタ38へのみ伝えられる。なお、シフト
歯車Gb、Gdは図示しないばねによりカムプレート8
0に向かって付勢されている。 【0103】さらに、スイッチ84が設けられ、カムプ
レート80はスイッチ係合部80hを有する。スイッチ
84は、カムプレート80が図31の位置にあるときに
オフ信号を発生し、カムプレート80が図32の位置に
あるときにオン信号を発生する。それによって、カムプ
レート80の使用状態、すなわち、ニップローラ32a
が持ち上がっているかどうか、並びに前連帳モード又は
後連帳モードであるかどうかを検出することができる。 【0104】このように、ニップローラ32aの昇降、
並びに前連帳モード又は後連帳モードの切り換えをモー
タMdにより行うことができる。これによって、各種操
作の切り換えを自動化でき、そのような切り換えを操作
パネル44の用紙選択ボタン44aを押すだけで行うこ
とができるようになった。 【0105】図35から図40は、図1及び図3に示さ
れる1つのキャリッジセンサ56と2つの検出片58
L、58Rにより、いずれの用紙搬送方向においても、
キャリッジ22の位置を検出し、キャリッジ22の左右
端両方の位置決めを行うことを説明する図である。 【0106】図35に示されるように、キャリッジセン
サ56はコの字断面をした光透過─遮蔽型のセンサであ
り、遮蔽物としての検出片58L、58Rがコの字の間
に位置すると遮蔽検出信号を発生する。図36は、2つ
の検出片58L、58Rが互いに等しい大きさ(W)
で、キャリッジセンサ56の移動可能領域A内の両端部
に位置せしめられている例を示す図である。キャリッジ
センサ56はその中心点において検出を行うものとす
る。図36においては、移動可能領域Aが領域I、II、
III に分割され、キャリッジセンサ56が領域I、II、
III のいずれにあるかについて考える。領域I、IIIは
キャリッジセンサ56(の中心点)が検出片58L、5
8Rの一つで覆われる領域である。 【0107】図37はこの場合のキャリッジ22の位置
決めの制御のフローチャートである。ステップS1にお
いて、キャリッジセンサ56が遮蔽されているかどうか
を検出する。ステップS1の結果がノーであれば、ステ
ップS7へ進む。ステップS1の結果がイエスであれ
ば、ステップS2へ進む。ここでは、キャリッジセンサ
56が遮蔽されているとしても、どの検出片58L、5
8Rで遮蔽されているのか分からない。 【0108】ステップS2において、キャリッジセンサ
56(すなわちキャリッジ22)を左へWだけ移動す
る。ステップS3において、キャリッジセンサ56が遮
蔽域にあるかどうかを判断する。ここで、キャリッジセ
ンサ56が最初に領域I(例えば図36の実線の位置)
にあったとすれば、キャリッジセンサ56は左端側のサ
イドフレーム等に拘束されて実際には左へWだけ移動す
ることができず、遮蔽されている信号を発生し続ける。
この場合、モータ30に脱調が起こる。ステップS3の
結果がイエスであれば、ステップS4へ進む。 【0109】キャリッジセンサ56が最初に領域III に
あったとすれば、キャリッジセンサ56は左へWだけ移
動して領域IIへ入り、遮蔽信号を発生しない。従って、
ステップS3の結果はノーであり、ステップS7へ進
む。ステップS4において、キャリッジセンサ56を右
へWだけ移動し、ステップS5において、キャリッジセ
ンサ56が遮蔽域にあるかどうかを判断する。領域Iに
あったキャリッジセンサ56を右へWだけ移動すれば、
領域IIへ入るはずである。ステップS5の結果がノーで
あれば、ステップS6へ進み、キャリッジセンサ56を
領域II内の適当な位置で停止させる。ステップS5の結
果がイエスであればモータ30に異常が発生したとし
て、ステップS10へ進んでアラーム信号を発生する。 【0110】ステップS7においては、キャリッジセン
サ56は領域IIのどこかにいることになる。そこで、キ
ャリッジセンサ56を左へBだけ移動させる信号を発生
し、ステップS8において、キャリッジセンサ56が遮
蔽域にあるかどうかを判断する。距離Bはキャリッジセ
ンサ56の移動可能領域Aの大きさに相当する距離であ
り、キャリッジセンサ56を連続的に微小量ずつ左に移
動しながらコンピュータの作動サイクル毎にステップS
8の判断を行う。従って、キャリッジセンサ56がどこ
にいたかに関係なく、キャリッジセンサ56が領域IIか
ら領域Iに入ったときにステップS8の結果はイエスに
なり、このときにキャリッジセンサ56は左側の基準位
置にいることになる。そこで、ステップS9において、
左端余白位置設定の指定に基づいて、キャリッジセンサ
56(すなわちキャリッジ22)の位置決めを行う。ま
た、ステップS8の結果がノーの場合には、いつまでた
ってもキャリッジセンサ56が領域IIから領域Iに入ら
ないので、モータ30に異常が発生したとして、ステッ
プS10へ進んでアラーム信号を発生する。 【0111】この説明は、用紙がプリンタ10の前部か
ら後部へ向かって搬送される場合についてのものであ
る。用紙がプリンタ10の後部から前部へ向かって搬送
される場合には、印字は搬送方向で読めるように行われ
るので、プリンタの前側から見た場合には、印字は右か
ら左に走査しながら行われることになる。従って、この
場合には、左端余白位置設定は、前側から見て用紙の右
端部が基準になる。この場合には、図37の各動作の左
と右の関係を逆にすることにより、同様にキャリッジセ
ンサ56(キャリッジ22)の位置決めを行うことがで
きる。このようにして、この実施例によれば、単一のキ
ャリッジセンサ56によって前後方向の搬送に応じたキ
ャリッジ22の位置検出と位置決めを行うことができ
る。 【0112】図38は、2つの検出片58L、58Rが
互いに異なった大きさ(WL 、WR)で、キャリッジセ
ンサ56の移動可能領域A内の両端部よりも少し内寄り
に位置せしめられている例を示す図である。実施例にお
いては、右側の検出片58Rの方が左側の検出片58L
よりも幅が狭い。図38においては、移動可能領域Aが
領域I、II、III 、IV、Vに分割され、キャリッジセン
サ56が領域I、II、III 、IV、Vのいずれにあるかに
ついて考える。左側の移動可能限界点から始まって左側
の検出片58Lを覆う領域のうち、左側の検出片58L
の右端から右側の検出片58Rの幅WR に相当する分割
位置で2つに分け、その左側を領域Iとし、その右側を
領域IIとする。また、領域III は左側の検出片58Lと
右側の検出片58Rとの間の領域、領域IVは右側の検出
片58Rで覆われる領域、領域Vは右側の検出片58R
よりも右側の領域である。 【0113】図39及び図40はこの場合のキャリッジ
22の位置決めの制御のフローチャートである。図39
は用紙がプリンタ10の前部から後部へ向かって搬送さ
れる場合、図40は用紙がプリンタ10の後部から前部
へ向かって搬送される場合のものである。 【0114】図39において、ステップS11におい
て、キャリッジセンサ56が遮蔽されているかどうかを
検出する。ステップS11の結果がノーであれば、ステ
ップS15へ進む。この場合、キャリッジセンサ56は
領域III 又はVにある。ステップS11の結果がイエス
であれば、ステップS12へ進んでキャリッジセンサ5
6(すなわちキャリッジ22)を右へ距離Bだけ移動
し、そしてステップ13において、遮蔽域が右側の検出
片58Rの幅WR よりも大きいかどうかを判断する。こ
の場合の距離Bもキャリッジセンサ56の移動可能領域
Aの大きさに相当する距離である。 【0115】ステップS13の結果がイエスであれば、
キャリッジセンサ56が領域Iにあると判断して、ステ
ップS18へ進む。ステップS18において、遮蔽域が
左側の検出片58Lの幅WL よりも大きいかどうかを判
断し、イエスであればキャリッジセンサ56が領域Iか
ら抜け出せないものと判断してアラーム(A)を生じさ
せる。ステップS18の結果がノーであれば、ステップ
19へ進んで、キャリッジセンサ56が透過状態になる
のを確認した後(領域IIに入ったことを確認した後)で
一旦停止し、それからステップS20において、キャリ
ッジセンサ56を左へ距離Bだけ移動する。それから、
ステップS25、S26へ進んでキャリッジセンサ56
(キャリッジ22)を位置決めする。ステップS20、
S25、S26の意味は図37のステップS7、S8、
S9の意味と同様であり、左端余白設定に位置に基づい
て位置決めを行うものである。 【0116】ステップS13の結果がノーであれば、キ
ャリッジセンサ56が領域II又はIVから領域III 又はV
へ入ったと判断して、ステップS14へ進み、キャリッ
ジセンサ56を適当な位置で停止させる。それから、ス
テップS15へ進む。なお、上記したように、ステップ
S11の結果がノーである場合も、キャリッジセンサ5
6が領域III 又はVにあると判断して、ステップS15
へ進む。 【0117】ステップS15において、キャリッジセン
サ56を左へ距離B移動させる。ステップS16におい
て、キャリッジセンサ56がいつまでたっても遮蔽信号
を発生しない場合にはアラームを発生させ、遮蔽信号が
あらわれたら、ステップS17へ進んで遮蔽域が右側の
検出片58Rの幅WR よりも大きいかどうかを判断す
る。この判断は、キャリッジセンサ56が領域III から
領域IIを通って領域Iへ入ったのか、あるいはキャリッ
ジセンサ56が領域Vから領域IVを通って領域III へ入
ったのかを判別するものである。 【0118】ステップS17の判断は、前者の場合イエ
スになり、後者の場合ノーになる。ステップS17の結
果がイエスの場合には、キャリッジセンサ56が領域I
へ深く入っているので、ステップS21において停止
し、ステップS22において右へ距離Cだけ移動してキ
ャリッジセンサ56を領域III へ出し、ステップS23
において停止した後、ステップS24において再びキャ
リッジセンサ56を左へ距離B移動させる。この場合、
ステップS24、S25、S26の組み合わせにより位
置決めを行う。 【0119】ステップS17の結果がノーの場合には、
ステップS15の動作の継続により左への移動が続行さ
れ、上記したのと同様にステップS15、S25、S2
6の組み合わせにより位置決めを行う。 【0120】図40においては、図39と同様のステッ
プには同じ符号を付けて示してあり、キャリッジセンサ
56が最初にどの領域にあるかについては同じ判断がな
される。また、図40においては、図39のステップS
15、S19、S20、S23が削除され、ステップS
27、S28、S29が付加されている。このステップ
の削除と付加は、キャリッジセンサ56を最後に位置決
めするに際して、キャリッジセンサ56を右端側(搬送
方向からみると左端側)にもってくるためのものであ
る。 【0121】このようにして、この実施例によれば、単
一のキャリッジセンサ56によって前後方向の搬送に応
じたキャリッジ22の位置検出と位置決めを行うことが
できる。なお、右側の検出片58Rの幅WR はかなり小
さくできるが、キャリッジセンサ56(キャリッジ2
2)を加減速しているときには検出を行うことができな
いので、右側の検出片58Rの幅WR はキャリッジセン
サ56(キャリッジ22)が加減速を達成して定速状態
に移行するのに必要な距離よりも大きくするのが望まし
い。 【0122】図42から図44を参照して本発明を要約
する。図43は、図10に示されるようにフル装備のと
きのプリンタ10を示す図である。すなわち、プリンタ
10は、前テーブル42、前カットシートフィーダ3
6、前トラクタ38、後トラクタ40、後カットシート
フィーダ36を備えている。ただし、使用においては、
前カットシートフィーダ36と後カットシートフィーダ
36はいずれか一方が選択的にセットされ、また、前ト
ラクタ38と後トラクタ40はいずれか一方が選択的に
セットされるものとする。 【0123】前テーブル42、前カットシートフィーダ
36、及び前トラクタ38が使用される場合には、用紙
はケーシング12の前側から矢印Xの方向にプラテン1
0に供給される。この場合を、前送りと言う。後トラク
タ40及び後カットシートフィーダ36が使用される場
合には、用紙はケーシング12の後側から矢印Yの方向
にプラテン10に供給される。この場合を、後送りと言
う。 【0124】図44に示されるように、印字される文字
の向きは、プリンタ100の用紙供給側にいるオペレー
タOが印字された文字を読めるように設定されている。
すなわち、前送りの場合には、プリンタ100の前側に
いるオペレータOが印字された文字を読めるようになっ
ており、後送りの場合には、プリンタ100の後側にい
るオペレータOが印字された文字を読めるようになって
いる。従って、印字ヘッド16の印字部16aの中心を
通る線L上に配置された単一の用紙先端検出センサ52
によって前後両方向で搬送される用紙の先端を検出して
用紙を設定された上端マージンの位置に位置決めし、印
字を開始することができる。これは用紙の種類には関係
なく、用紙送りの方向によって決定される。 【0125】図42は、図43のプリンタ10の作動を
説明するフローチャートである。これは図示しないコン
ピュータによって制御され、上記した各種機構によって
実施される。コンピュータはどの用紙供給手段が使用さ
れるかを示すコマンドを受ける。実施例の場合には、図
4に示す用紙選択ボタン44aの信号を受ける。上記し
たように、用紙選択ボタン44aを押し続けることによ
り、前連帳、後連帳、単票の操作モードを選択すること
ができる。 【0126】用紙選択ボタン44aによって前連帳モー
ドが選ばれたら(ステップS30)、ステップS31に
おいて前連帳送りと認識し、ステップS32において前
フィードローラ32を開く(ニップローラ32aを前フ
ィードローラ32から上昇させる)。それから、ステッ
プS33において前フィードローラ32及び後フィード
ローラ34を第1の回転方向に回転させて用紙を搬送
し、用紙の上端位置決めを行った後、ステップS34に
おいて印字ヘッド16により印字を行う。この場合の印
字は図44の矢印Xから見た方向に実施される。 【0127】同様に、用紙選択ボタン44aによって後
連帳モードが選ばれたら(ステップS35)、ステップ
S36において後連帳送りと認識し、ステップS37に
おいて前フィードローラ32を閉じる(ニップローラ3
2aを前フィードローラ32に押しつける)。それか
ら、ステップS33において前フィードローラ32及び
後フィードローラ34を第1の回転方向とは逆の第2の
回転方向に回転させて用紙を搬送し、用紙の上端位置決
めを行った後、ステップS34において印字ヘッド16
により印字を行う。この場合の印字は図44の矢印Yか
ら見た方向に実施される。 【0128】用紙選択ボタン44aによって単票モード
が選ばれたら(ステップS38)、ステップS39にお
いて前カットシートフィーダ36がセットされているか
どうかを判断する。例えば、前カットシートフィーダ3
6のコネクタがプリンタ10内の対応するコネクタと接
続されているかどうかを判断する。前カットシートフィ
ーダ36がセットされていれば、ステップS40におい
て前カットシートフィーダ36による前送りと認識し、
ステップS37において前フィードローラ32を閉じ
(ニップローラ32aを前フィードローラ32に押しつ
け)、それから、ステップS33において前フィードロ
ーラ32及び後フィードローラ34を第1の回転方向に
回転させて用紙を搬送し、用紙の上端位置決めを行った
後、ステップS34において印字ヘッド16により印字
を行う。この場合の印字は図44の矢印Xから見た方向
に実施される。 【0129】用紙選択ボタン44aによって単票モード
が選ばれ、ステップS39の判断がノーであれば、ステ
ップS41において後カットシートフィーダ36がセッ
トされているかどうかを判断する。この場合にも、後カ
ットシートフィーダ36のコネクタがプリンタ10内の
対応するコネクタと接続されているかどうかを判断す
る。後カットシートフィーダ36がセットされていれ
ば、ステップS42において後カットシートフィーダ3
6による後送りと認識し、ステップS37において前フ
ィードローラ32を閉じ(ニップローラ32aを前フィ
ードローラ32に押しつけ)、それから、ステップS3
3において前フィードローラ32及び後フィードローラ
34を第2の回転方向に回転させて用紙を搬送し、用紙
の上端位置決めを行った後、ステップS34において印
字ヘッド16により印字を行う。この場合の印字は図4
4の矢印Yから見た方向に実施される。 【0130】用紙選択ボタン44aによって単票モード
が選ばれ、ステップS41の判断がノーであれば、ステ
ップS42において前単票送り(前テーブル42からの
手差し挿入)が選ばれていると認識する。そこで、ステ
ップS37において前フィードローラ32を閉じ(ニッ
プローラ32aを前フィードローラ32に押しつけ)、
それから、ステップS33において前フィードローラ3
2及び後フィードローラ34を第1の回転方向に回転さ
せて用紙を搬送し、用紙の上端位置決めを行った後、ス
テップS34において印字ヘッド16により印字を行
う。この場合の印字は図44の矢印Xから見た方向に実
施される。 【0131】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
用紙を両方向に搬送でき、構造が簡単で、容易に操作で
き、カットシートフィーダやトラクタ等を選択的に搭載
できるプリンタを得ることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施例によるプリンタを示す横断図で
ある。 【図2】図1のプリンタの斜視図である。 【図3】図2のプリンタのカバー等を取り外した斜視図
である。 【図4】図2のプリンタの操作パネルを示す図である。 【図5】図1から図3のプリンタの変形態様を示す図で
ある。 【図6】図1から図3のプリンタの他の変形態様を示す
図である。 【図7】図1から図3のプリンタの他の変形態様を示す
図である。 【図8】図1から図3のプリンタの他の変形態様を示す
図である。 【図9】図1から図3のプリンタの他の変形態様を示す
図である。 【図10】図1から図3のプリンタの他の変形態様を示
す図である。 【図11】プラテンとカットシートフィーダの取りつけ
手段の例を示す図である。 【図12】用紙先端検出センサの配置の例を示す図であ
る。 【図13】キャリッジに支持された用紙ガイドに設けた
インジケータラインを示す図である。 【図14】インジケータラインと印字との関係を示す図
である。 【図15】ケーシングの後部に設けたスタッカ及びカッ
トシートフィーダを挿入するための開口部を示す図であ
る。 【図16】スタッカの支持を示す図である。 【図17】ケーシングの前部に設けたテーブル取り付け
用のガイド孔を示す図である。 【図18】図17のテーブルが傾斜位置にあるところを
示す図である。 【図19】テーブルと連動する構成のフロントガイドを
示す図である。 【図20】図19のフロントガイドが垂直位置にあると
ころを示す図である。 【図21】図19のフロントガイドが垂直位置になって
テーブルが大容量スタッカとして機能するところを示す
図である。 【図22】図19のフロントガイドが傾斜位置になって
テーブルの下にカットシートフィーダが配置されている
ところを示す図である。 【図23】前フィードローラと前トラクタの関係を示す
図である。 【図24】後フィードローラと後トラクタの関係を示す
図である。 【図25】後アッパガイドに取り付けたフラップ弁を示
す図である。 【図26】フラップ弁と後フィードローラの関係を示す
図である。 【図27】図3のケーシングの一側部に設けられた歯車
列を示す図である。 【図28】カットシートフィーダに設けられた歯車列を
示す図である。 【図29】カットシートフィーダをケーシングの前後に
取り付けるための歯車列を示す図である。 【図30】カットシートフィーダの歯車をケーシングの
歯車に接続したところを示す図である。 【図31】ニップローラを前フィードローラに対して移
動する機構及び前後トラクタの駆動歯車を切り換えるた
機構を示す図である。 【図32】図31の切り換え状態を示す図である。 【図33】図31のカムプレートを示す図である。 【図34】図31のカムプレート及び前後トラクタの駆
動歯車を示す側面図である。 【図35】図1のキャリッジセンサと検出片を示す図で
ある。 【図36】図35の検出片の配置の一例を示す図であ
る。 【図37】図36の検出片の配置に基づくキャリッジの
制御の一例を示すフローチャートである。 【図38】図35の検出片の配置の他の例を示す図であ
る。 【図39】図38の検出片の配置に基づくキャリッジの
制御の一例を示すフローチャートである。 【図40】図39の続きを示すフローチャートである。 【図41】図24のトラクタの配置の変形例を示す図で
ある。 【図42】フル装備の場合のプリンタの基本動作を示す
フローチャートである。 【図43】フル装備の場合のプリンタの用紙送りを説明
する略図である。 【図44】用紙送り方向に従って印字の向きが定まるこ
とを説明する図である。 【符号の説明】 10…プリンタ 12…ケーシング 16…印字ヘッド 18…プラテン 22…キャリッジ 32…前フィードローラ 34…後フィードローラ 36…カットシートフィーダ 38…前トラクタ 40…後トラクタ 42…テーブル 46…スタッカ 48…用紙ガイド 52…用紙先端検出センサ 54…インジケータライン 56…キャリッジセンサ 58L、58R…検出片 68…フロントガイド 70…連票ガイド 72…フラップ弁 80…カムプレート Ma、Mb、Mc…モータ Ga〜Gzz…歯車
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲高▼田 克美 東京都稲城市大字大丸1405番地 富士通 アイソテック株式会社内 (72)発明者 佐藤 真二 東京都稲城市大字大丸1405番地 富士通 アイソテック株式会社内 (72)発明者 佐藤 則昭 東京都稲城市大字大丸1405番地 富士通 アイソテック株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−71910(JP,A) 特開 平3−259826(JP,A) 特開 平3−222778(JP,A) 実開 昭63−7545(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 11/48,11/54

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ケーシングと、移動可能なキャリッジ
    と、該キャリッジに取り付けられた印字ヘッドと、該印
    字ヘッドと対向するプラテンと、該プラテンの一方の側
    に配置された第1のフィードローラと、該プラテンの他
    方の側に配置された第2のフィードローラとを具備し、
    該第1及び第2のフィードローラは第1の回転方向及び
    その逆の第2の回転方向に回転可能であり、用紙をケー
    シングの一方の側からプラテンへ供給できるとともに用
    紙をケーシングの他方の側からもプラテンへ供給できる
    ようにしたプリンタにおいて、 該第1のフィードローラと該プラテンとの間を通って該
    プラテンへ直接に連票用紙を供給するように第1のトラ
    クタを配置するための第1の取りつけ手段と、 第1のカットシートフィーダをプラテンの第1の取りつ
    け手段側に配置するための第2の取りつけ手段と、 テーブルをプラテンの第1の取りつけ手段とは反対側に
    配置するための第3の取りつけ手段と、 第2のトラクタをプラテンの第1の取りつけ手段とは反
    対側に配置するための第4の取りつけ手段と、 第2のカットシートフィーダをプラテンの第1の取りつ
    け手段とは反対側に配置するための第5の取りつけ手段
    とをケーシングに設け、 第1のトラクタ、第2のトラクタ、第1のカットシート
    フィーダ、及び第2のカットシートフィーダをケーシン
    グに選択的に取り付けることができ、これらのトラクタ
    及びカットシートフィーダの選択された少なくとも一つ
    及び該テーブルから用紙を供給で該第2のフィードローラと該テーブルとの間に用紙ガイ
    ドを配置し、該テーブルは用紙供給用のテーブル及び排
    出用紙用のスタッカとして使用可能であるとともに、該
    用紙ガイドは可動であって、該テーブルが用紙供給用の
    テーブルとして使用される場合に該第2のフィードロー
    ラへ向かう用紙をガイドし且つスタッカとして使用され
    る場合に排出された用紙の後端を受けるストッパとして
    形成されている ことを特徴とするプリンタ。
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