JP3430909B2 - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JP3430909B2 JP06978598A JP6978598A JP3430909B2 JP 3430909 B2 JP3430909 B2 JP 3430909B2 JP 06978598 A JP06978598 A JP 06978598A JP 6978598 A JP6978598 A JP 6978598A JP 3430909 B2 JP3430909 B2 JP 3430909B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍・空調機に用
いられる熱交換器に係わり、特に伝熱促進のために内面
に溝を形成した伝熱管及び熱交換器並びに冷凍・空調機
に関する。
【0002】
【従来の技術】図5に従来技術による空調機用クロスフ
ィンチューブ熱交換器の斜視図を示す。クロスフィンチ
ューブ熱交換器はフィン1に伝熱管2が挿入され構成さ
れている。従来から熱交換器の高性能化を達成するため
伝熱管も高性能化が図られてきており、これまでは伝熱
管として管内にらせん状に溝を形成したらせん溝付管が
広く用いられてきた。このようならせん溝付管は平滑管
よりも非常に高い伝熱性能を有するため、室内外の熱交
換器に用いると空調機の高性能化が達成される。近年こ
のらせん溝付管の性能を一層向上させるために、平行で
ない溝を有する溝付管、例えば、主溝と副溝の交差した
クロス溝付管や、内面フィン先端に微細な副溝を設けた
微細2次溝付管、さらに内面溝が松葉状に形成された松
葉溝付管等が開発されている。このような溝付管を用い
ると、熱交換器の性能が向上し熱交換器を小型化できる
ので、コンパクト性に対する要請が高い室内機では非常
に有効である。
【0003】また、従来より、空調機の室内機及び室外
機の熱交換器に異なる伝熱管を用いられた例はあった。
例えば、文献(平成9年度日本冷凍空調学会学術講演会
講演論文集、p.89)では、室内熱交換器には溝付管
を、室外熱交換器には平滑管を用いている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の考え方に基づいて上記近年考えられた熱交換性能
高い溝付管を単に室内及び室外熱交換器に用いると、
かえって空調機としての性能が低下してしまうことが判
明した。
【0005】本発明は、室内および室外熱交換器の伝熱
性能を考慮してサイクル全体の効率を向上する空調機を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、内部を冷媒
が流れる伝熱管を有した室外熱交換器及び室内熱交換器
とを備え、これらの熱交換器が配管により接続された空
気調和機において、室内熱交換器は内側の表面に平行で
ない複数の溝が形成された伝熱管を備え、室外熱交換器
は内側の表面にらせん状の溝を形成された伝熱管を備え
ることにより達成される。
【0007】
【0008】さらに、前記室内熱交換器の前記伝熱管の
前記冷媒がその内部を通過する際の熱抵抗を、前記室外
熱交換器の前記伝熱管の前記冷媒がその内部を通過する
際の熱抵抗よりも大きいものとすることにより達成され
る。
【0009】らせん溝付管は平滑管に比べ、圧力損失は
20〜40%程度の増加におさまるのに対し、熱伝達率
は2倍以上にも向上する。現在ではこのらせん溝付管よ
りもさらに熱伝達率の高い幾つかの内面溝付管が提案さ
れている。例えば内面の副溝と主溝が交差したクロス溝
付管や、内面フィンの先端に微細な凹凸を有する微細2
次溝付管、あるいは内面溝が松葉状に形成された松葉溝
付管などである。ただし、これらの高性能溝付管はらせ
ん溝付管よりも熱伝達率は確かに向上するが、管内冷媒
圧力損失も増大してしまう。熱伝達率が向上しても管内
圧力損失が増大すると、冷媒飽和温度が変化し同一熱交
換量を確保するためには圧縮機仕事が増大してしまう可
能性がある。さらには室外蒸発器として用いた場合に冷
媒温度の低い領域で着霜しやすくなるという問題点があ
る。
【0010】本発明では、室外機と室内機が接続される
空調機において、室外機熱交換器の伝熱管には圧力損失
の小さいらせん溝付管を用い、室内機には熱伝達率の高
いクロス溝付管、微細2次溝付管、あるいは松葉溝付管
を用いることで、室内外機の大きさや冷媒流量範囲が異
なる場合においても性能の高い空調機を提供することが
できる。さらに冷媒飽和温度があまり変化しないことで
着霜に強い空調機を提供することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を参
照しつつ説明する。
【0012】本発明の第1の実施例による溝付伝熱管の
構造を図1に示す。図1は、室内熱交換器に用いられる
クロス溝付伝熱管101、及び室外熱交換器に用いられ
る、内面にらせん状の溝を形成したらせん溝付伝熱管1
02(例えば文献、日本機械学会論文集B45−38
9、p118)の断面図である。これらの伝熱管は内側
を冷媒が流れる冷媒管であり、冷媒が伝熱管外部と熱を
授受するものである。クロス溝付管とは、図に示したよ
うに管の軸に対してらせん状に形成された主溝103に
対し、これらの溝の山の尾根方向とは角度を変えて別の
溝、例えば管軸にほぼ平行に副溝104が形成された溝
付管である。
【0013】本願発明においては、室内側熱交換器に用
いられる伝熱管は、相互に異なる方向に溝(フィン)が
その内側表面に形成されている。あるいは、溝(フィ
ン)はその頂上の部分を凹凸形状や略波形状に形成され
ている。このような異なる方向に形成された溝を内表面
に持つ伝熱管では、管の断面の方向だけでなく溝の山の
尾根の方向についても凹凸が形成されており、単に2次
元的な山形状ではなく、いわば3次元的な山形状が形成
されている。このため、管内面の表面に作用する冷媒液
の表面張力が、内表面に単一の形状の溝を持つ伝熱管、
例えばらせん溝付管と比べて大きくなる。管内表面の冷
媒液の液膜の厚さを局所的に薄くできるので、冷媒液と
伝熱管外部との間の熱抵抗が小さくでき、熱伝達効率を
大きくできる。また、液膜の厚さの薄い領域が凹凸に応
じてその高さ方向の位置を変えて形成されるので、液膜
が薄く熱伝達に有効に作用する部分の面積を大きくする
ことが出来るので、熱伝達効率を大きくできる。また、
3次元的な山形状を有するために、伝熱管内部を流れる
冷媒液を攪はんし、冷媒液の乱れを大きくすること乱流
熱伝達を促進し伝熱管の熱伝達率を大きく出来る。
【0014】上記のように、室内側熱交換器として熱抵
抗の小さな伝熱管、例えばクロス溝付管を用いた熱交換
器を、室外側により熱抵抗の大きな伝熱管、例えばらせ
ん溝付管と用いた熱交換器とする組み合わせがよい理由
を以下に説明する。◆図5は現在空調機に広く用いられ
るクロスフィンチューブ熱交換器の斜視図である。本発
明の空調機において、図1に示す伝熱管は図5のように
フィンに挿入され熱交換器として構成される。この図に
おいては、フィンは複数の伝熱管に挿入されているが、
各伝熱管毎に異なるフィンを有する独立フィンの場合も
同様である。初期のクロスフィンチューブ熱交換器では
伝熱管として平滑管が用いられていた。やがてらせん溝
付管が開発されると、このらせん溝付管が平滑管よりも
高い熱伝達率を有するため広く用いられるようになっ
た。
【0015】その時の暖房性能をあらわす成績係数を図
6を用いて説明する。。図6は、室内側熱交換器と室外
側熱交換器とに複数の種類の伝熱管を組み合わせて用い
た場合の、夫々の場合についての暖房COP比を示すグ
ラフである。溝付管は室内機だけに用いても高性能化が
図られるのはもちろんであるが、室内外機の両方に用い
れば一層の高性能化が図られるということは容易に予測
できることである。例えば、らせん溝付管を室内および
室外側熱交換器に使用した場合は、室内側にのみらせん
溝付管を、室外側に平滑管を用いた場合と比べて暖房C
OP比が高いことが図6に示されている。近年、らせん
溝付管よりも熱抵抗が小さくでき、さらに熱伝達率の高
いクロス溝付管、微細2次溝付管、あるいは松葉溝付管
(例えば、日本冷凍協会学術講演会講演論文集、199
6、p49)などが開発されている。
【0016】これらの高性能溝付管は、室内機に用いる
と暖房性能は一層向上するが、室外機にも適用すると逆
に性能は低下してしまう場合がある。例えば、室内およ
び室外の熱交換器にクロス溝付管を使用した場合には、
室内側にのみクロス溝付管を、室外側にらせん溝付管を
使用した場合と比べて、暖房COP比が小さくなること
が図6に示されている。すなわち、平滑管かららせん溝
付管までは、伝熱管の高熱伝達率化により空調機全体を
高性能化(高暖房COP化)することが可能であった。
ところが、溝形状を工夫して伝熱管の伝熱性能の向上が
進むにつれ、溝付管の高性能化が空調機の全体的な高性
能化に結びつかない例が生じるようになったことを、図
6は示している。
【0017】上記の現象の原因は、これらの高性能溝付
管の特性と、空調機の室内ユニットと室外ユニットの使
用条件や形態の違いに由来する。図7は、ルームエアコ
ンの室内機及び室外機の結合を示す模式図である。一般
に、室内機と室外機ではコンパクト性に対する要請が室
内側の方が強いために、相対的に室内機は小さく室外機
は大きなものとなる。また、空気と冷媒の温度差も一般
的に室外側の方が小さい。さらに、着霜の問題から室外
熱交換器はフィンピッチやフィン奥行きが大きく伝熱性
能が低い。このような理由から室外熱交換器は室内熱交
換器よりも一般に大型なものとなる。室内側熱交換器は
室外側熱交換器と比して小型であることが求められるの
でその分熱交換の高効率化が必要であり、らせん溝付管
よりも熱伝達率の大きなクロス溝付管を用いることが有
効である。一方、室外側熱交換器は大型であるため伝熱
管も長く、冷媒圧力損失が大きくなってしまう。
【0018】図8に示した冷凍サイクルにおいて冷媒圧
力損失の大きい熱交換器を用いると、冷凍サイクルは実
線1−2−3−4から点線1´−2´−3´−4´のよ
うに変化し、圧縮機仕事が増大し空調機の効率が低下す
る。特にガス密度の小さくガス流速の大きい蒸発器内で
の圧力の変化が大きい。この変化に対応して凝縮器入口
圧力は上昇、蒸発器出口圧力は低下し、従って圧縮機仕
事が増大してしまう。圧力損失の増大は空調機の効率低
下をもたらし問題となる。
【0019】そして、クロス溝付伝熱管はその溝形状に
よる冷媒液の乱流を促進すること及び液膜の厚さを局所
的に薄くすることによって熱抵抗を小さくしているた
め、らせん溝付管よりも当然熱伝達率が向上するが、こ
れらの部分で液冷媒の圧力損失も増大してしまい、かえ
って性能を低下させてしまう。従って、小型の室内熱交
換器には熱抵抗が小さく伝熱効率が大きなクロス溝付
管、管内の冷媒圧力損失による性能の低下が問題となる
室外熱交換器には熱抵抗が大きくとも冷媒の流れ方向の
抵抗が小さく圧力損失の小さな溝付管、例えばらせん溝
付管を用いることが有効である。
【0020】また、暖房運転時の室外機では冷媒飽和圧
力が冷媒流れ方向に変化すると図9のように冷媒飽和温
度が低いところに着霜し、フィンが目詰まりして空気流
を妨げるので熱交換器の性能が低下してしまう。ただ
し、図9で風は紙面垂直方向に流れている。一旦、熱交
換器のどこかの領域で着霜が始まると、交換する熱量を
確保するために冷媒の蒸発温度が低下し、一層着霜が進
行するという悪循環に陥る。着霜による性能低下を防ぐ
には、霜が着きやすい領域を作らないこと、すなわち冷
媒蒸発温度の低い領域を作らないことが重要である。こ
のためには熱交換器内での冷媒飽和圧力をほぼ一定とす
ることが望ましく、従って室外熱交換器には圧力損失の
小さい伝熱管を用いることが有効である。したがって、
室内側にクロス溝付管のように熱抵抗の小さな伝熱管を
用いた熱交換器を、室外側には、例えばらせん溝付管の
ように、熱抵抗は大きくとも圧力損失のより小さい伝熱
管を用いた熱交換器との組み合わせにより着霜しにくく
なり、着霜による性能劣化を低減できる。
【0021】さらに、図10のように室内機1001と
室外機1002とが複数台接続されるマルチ空調機にお
いては、室外機の冷媒流量が室内機に比べて相対的に多
いため熱交換器が大型なものとなる。これに対応して伝
熱管流路も長くなり冷媒圧力損失による性能低下が一層
問題となる。従って、この場合も室内側にクロス溝付管
のように熱抵抗の小さな伝熱管を用いた熱交換器を、室
外側には、例えばらせん溝付管のように、熱抵抗は大き
くとも圧力損失のより小さい伝熱管を用いた熱交換器と
の組み合わせが有効となる。
【0022】また非共沸混合冷媒を用いた場合には、図
11に示すように冷媒質量速度が小さい領域で熱伝達率
の低下が大きい。従って、性能の低下を少しでも防ぐた
めに単一冷媒や疑似共沸の混合冷媒の場合よりも大きな
冷媒質量速度域で使用することが有効である。ところ
が、室外機の場合は既に述べたように大型であること、
さらには着霜のため熱伝達率の上昇よりも冷媒の圧力損
失が大きくなってしまい、むやみに冷媒質量速度を増加
させると非共沸混合冷媒においても性能が低下してしま
う。従って、非共沸混合冷媒の場合にも室外機には熱抵
抗が大きくとも圧力損失がより小さな伝熱管、例えばら
せん溝付管を用いることが有効である。
【0023】また、冷房運転時に外気温が高温となると
室外機の凝縮圧力が上昇し、伝熱管の耐圧性能が問題と
なる。従って、室外熱交換器に用いられる伝熱管は厚肉
であることが望ましい。この場合、室外熱交換器の材料
費が増加するため加工の簡単ならせん溝付管が低コスト
となり有効である。
【0024】なお、上に述べたような効果を得るための
同様な手段として室外機のパス数を増やすことと管径を
大きくすることが挙げられる。パス数を増加させれば、
パスあたりの冷媒流量が減るため冷媒圧力損失を小さく
することができ、また管径を大きくしても断面積あたり
の流量が減るので冷媒圧力損失を小さくすることができ
るためである。ただし、パス数の増加は配管の製造、組
立等のコスト増加につながり、また管径の増加も冷媒封
入量及び熱交換器重量の増加あるいは空気側伝熱性能の
低下につながるため、これらの手段は極力避けることが
望ましい。
【0025】以上、それぞれの溝付管の性能とその位置
づけを図12にまとめて示す。図12は室内及び室外熱
交換器を蒸発器として使用した場合に、現行らせん溝付
管と同等の蒸発能力を与える線を示している。
【0026】本図の見方は次の通りである。例えば、熱
伝達率が増加しても圧力損失がこの線上に乗るように増
加してしまうと、結果として空調機能力は同じになって
しまう。つまり、この線上に乗る伝熱管ならば蒸発器と
して現行らせん溝付管と同等の性能を与え、この線より
右下のハッチングを施した領域内にある伝熱管ならば現
行らせん溝付管を用いた蒸発器よりも性能が向上する。
そしてこの境界線は室内用熱交換器と室外用熱交換器と
では同一な線とはならない。これは上に述べたように管
内熱伝達率と冷媒圧力損失に対して要求される性能が室
内機と室外機では異なるためである。平滑管は両線より
も上方にあることから、現行らせん溝付管よりも性能が
低いことがわかる。一方、現行らせん溝付管よりも高性
能な溝付管を用いた場合、例えばより高性能ならせん溝
付管では室内及び室外機どちらに用いても性能が向上す
る。
【0027】しかしながら、クロス溝付管のように熱伝
達率も高いが圧力損失も大きい溝付管は、室内機に用い
ると有効であるが、室外機に用いると逆に性能が低下す
る。このように室内側熱交換器と室外側熱交換器とでは
使用条件や形態が異なるために、最適な溝付管も異なっ
たものとなる。そして、室内側を熱抵抗の小さな伝熱
管、例えばクロス溝付管を用いた熱交換器、室外側を熱
抵抗が大きいが圧力損失のより小さな伝熱管、例えばら
せん溝付伝熱管を用いた熱交換器とすることにより、高
い性能を発揮することができる。
【0028】なお、熱交換器夫々で異なる伝熱管を用い
た空調機の例としては、特開平5―340630号公報
に開示されるように、蓄熱槽内の製氷させる1次側熱交
換器に平滑管を、蓄えられた熱を室内へ輸送するための
2次側熱交換器に溝付管を用いた技術がある。この技術
では、1次側熱交換器において製氷するため、氷が伝熱
管の周りに成長し氷の熱抵抗がこの装置全体の熱交換率
の支配因子となる。この場合も溝付管を用いた方が高性
能となるが、管内側熱抵抗は1次側熱交換器全体の熱抵
抗に効かないため、むやみに管内側を高性能化すること
は意味がない。このような理由から1次側熱交換器には
平滑管が用いられている。
【0029】本発明の効果は、室内熱交換器の冷媒管を
クロス溝付管とすることのみにより得られるものではな
く、室内熱交換器および冷媒管における熱抵抗を、室外
熱交換器および冷媒管における熱抵抗より小さくするこ
とにより得られるものである。図2は、図1に示した実
施例の変形例としての、本発明に係る空気調和機の室内
熱交換器に用いられるクロス溝付管201、及び室外熱
交換器に用いられるらせん溝付管202の管内面を示す
断面図である。このクロス溝付管は、第1のらせん状の
主溝203と、主溝のらせん角と符号の異なる方向に副
溝204が彫られている。その他の説明は上記の実施例
の場合と同様である。
【0030】また、図3に示すように、上記実施例の変
形例として、室内用熱交換器伝熱管として内面フィン先
端に微細な凹凸303を設けた微細2次溝付管301を
用いても良い。図3は、本発明に係る空気調和機の室内
熱交換器に用いられる微細2次溝付管301と、室外熱
交換器に用いられるらせん溝付管302の管内面を示す
断面図である。微細2次溝付管は内面フィン先端の微細
な凹凸303が表面張力効果を有効に作用させ熱伝達率
が大幅に向上する。この溝の凹凸については、溝の深さ
方向のみでなく、溝の山(凸部)の高さや溝の山の尾根
をうねらせても、この実施例の作用は変わらない。その
他の説明は上記実施例の場合と同様である。
【0031】また、図4に示すように、上記実施例の変
形例として、室内用熱交換器伝熱管として内面溝が松葉
状に彫られた松葉溝付管401を用いても良い。図4
は、本発明に係る空気調和機の室内熱交換器に用いられ
る松葉溝付管401と、室外熱交換器に用いられるらせ
ん溝付管402の管内面を示す断面図である。
【0032】このような伝熱管では、内表面を展開する
と松葉状に彫られた溝が組み合わされて形成されてい
る。この松葉状の溝の集合する部分では冷媒液が溝に沿
って集められ、液膜厚さが厚くなる。一方、松葉状の溝
が離れていく部分では液膜厚さは薄くなることで、管内
面には液膜厚さの異なる領域が形成される。この液膜厚
さが薄くなる領域で冷媒液と伝熱管外部との間の熱抵抗
が小さくできて、熱抵抗を小さくできる。また、松葉状
の溝の集合す部分では冷媒液が衝突することで乱れが
大きくなり、乱流熱伝達を促進することができるので熱
伝達率を大きくできる。その他の説明は上記の実施例の
場合と同様である。
【0033】
【発明の効果】上記のように、本発明によれば、室内お
よび室外熱交換器の伝熱性能を考慮してサイクル全体の
効率を向上する空調機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空気調和器の室内熱交換器に用い
られるクロス溝付管及び室外熱交換器に用いられるらせ
ん溝付管の管内面を示す断面図である。
【図2】本発明に係る空気調和器の室内熱交換器に用い
られるクロス溝付管及び室外熱交換器に用いられるらせ
ん溝付管の管内面を示す断面図である。
【図3】本発明に係る空気調和器の室内熱交換器に用い
られる微細2次溝付管及び室外熱交換器に用いられるら
せん溝付管の管内面を示す断面図である。
【図4】本発明に係る空気調和器の室内熱交換器に用い
られる松葉溝付管及び室外熱交換器に用いられるらせん
溝付管の管内面を示す断面図である。
【図5】クロスフィンチューブを用いた熱交換器の斜視
図断面図である。
【図6】図6は、室内側熱交換器と室外側熱交換器とに
複数の種類の伝熱管を組み合わせて用いた場合の、夫々
の場合についての暖房COP比を示すグラフである。
【図7】図7は、ルームエアコンの室内機及び室外機の
結合を示す模式図である。
【図8】冷凍サイクルの模式図である。
【図9】着霜した熱交換器の模式図である。
【図10】室外機に室外機より多数の室内機が接続され
た空調機の模式図である。
【図11】非共沸混合冷媒を用いた場合の伝熱管性能を
示す図である。
【図12】各種伝熱管の性能とその位置づけを示す図で
ある。
【符号の説明】
1 ……フィン。 2 ……伝熱管。 101 ……本発明の第1の実施例の室内熱交換器用
クロス溝付管。 102 ……本発明の第1の実施例の室外熱交換器用
らせん溝付管。 201 ……本発明の第2の実施例の室内熱交換器用
クロス溝付管。 202 ……本発明の第2の実施例の室外熱交換器用
らせん溝付管。 301 ……本発明の第3の実施例の室内熱交換器用
微細2次溝付管。 302 ……本発明の第3の実施例の室外熱交換器用
らせん溝付管。 401 ……本発明の第4の実施例の室内熱交換器用
松葉溝付管。 402 ……本発明の第4の実施例の室外熱交換器用
らせん溝付管。 701 ……空調機室内機。 702 ……空調機室外機。 703 ……室内熱交換器。 704 ……室外熱交換器。 705 ……冷媒配管。 801 ……圧縮機。 802 ……凝縮器。 803 ……蒸発器。 804 ……膨張弁。 901 ……霜。 902 ……冷媒流れ方向。 1001 ……空調機室内機。 1002 ……空調機室外機。 1003 ……室内熱交換器。 1004 ……室外熱交換器。 1005 ……冷媒配管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 正昭 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所 機械研究所内 (72)発明者 畑田 敏夫 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所 機械研究所内 (72)発明者 石羽根 久平 静岡県清水市村松390番地 株式会社 日立製作所 空調システム事業部内 (56)参考文献 特開 平2−161267(JP,A) 特開 昭57−26394(JP,A) 特開 平9−68396(JP,A) 特開 平5−52437(JP,A) 実開 昭57−183487(JP,U) 実開 昭63−179471(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 39/00 - 39/04 F28F 1/40

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部を冷媒が流れる伝熱管を有した室外熱
    交換器と圧縮機と室内熱交換器と膨張弁とがこれらの順
    に接続された熱サイクルを備えた空気調和機において、 室内熱交換器は内側の表面に平行でない複数の溝が形成
    された伝熱管を備え、室外熱交換器は内側の表面にらせ
    ん状の溝を形成された伝熱管を備えた空気調和機。
  2. 【請求項2】内部を冷媒が流れる伝熱管を有した室外熱
    交換器と圧縮機と室内熱交換器と膨張弁とがこれらの順
    に接続された熱サイクルを備え、室外熱交換機は内側の
    表面にらせん状の溝を形成された伝熱管を有した空気調
    において、前記室内熱交換器が、前記冷媒がその内
    部を通過する際の熱抵抗が、前記室外熱交換器の伝熱管
    の前記冷媒がその内部を通過する際の熱抵抗よりも小さ
    熱抵抗を有する伝熱管を備えた空気調和機
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の空気調和にお
    いて、前記室内側熱交換器を構成する伝熱管の長さが、
    前記室外側熱交換器を構成する伝熱管の長さよりも短い
    空気調和機。
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