JP3429911B2 - 被削性と焼入性に優れた微細黒鉛均一分散鋼とその製造方法 - Google Patents
被削性と焼入性に優れた微細黒鉛均一分散鋼とその製造方法Info
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Description
および/または切削)に焼入・焼戻して使用される自動
車部品および産業機械部品を対象とした、微細黒鉛均一
分散鋼およびその製造方法に係わるものである。
鈍条件を制御することにより、固相状態でフェライト+
パーライト組織をフェライト+黒鉛組織に変態させる技
術に関する論文がTransactions of t
he Japan Institute of Met
als,vol.30(1966)、P279に報告さ
れている。具体的には、例えば、化学成分はC:0.2
4%、Si:1.18%、Mn:0.24%、Ni:
2.03%であり、黒鉛化焼鈍は加熱温度:650℃、
加熱時間:ほぼ28hrである。この系統の鋼の被削性に
ついては、日本金属学会誌Vo1.52(1988)、
P1285.に報告されている。すなわち、黒鉛化率が
大きくなると、1)切削抵抗主分力及び切削抵抗送り分
力がほぼ半減すること。2)せん断角が大きくなりせん
断応力が低減すること。3)摩擦係数が小さくなるこ
と。4)切屑のカール半径が小さくなり処理性が良好に
なること、が報告されている。
されるに至っていない。その理由は、特公昭53−46
774号公報に述べられているように、現状技術で得ら
れる黒鉛分散鋼には粗大黒鉛が混在している点にある。
黒鉛寸法が大きく、不均一分散していると、高周波加熱
焼入れのような加熱保持時間が数秒と短い場合に、黒鉛
が十分にオーステナイト中に溶解し難く、かつ拡散距離
が長くなり炭素原子が偏析するため、マルテンサイト+
フェライトの混在組織となりやすい。その結果焼入硬さ
不足、焼入れ硬さむら等が発生する。また、黒鉛間の距
離が大きくなると切削仕上げ面粗さが劣化する。
て、化学成分調整と製造方法に関するいくつかの提案が
なされている。成分調整については、特開平2−111
842号公報にBNを黒鉛の析出核として利用するこ
と、及び酸素含有量を30ppm 以下にすることが有効で
あることが開示されている。よく知られているようにB
Nは黒鉛を微細析出させる効果がある。しかし、BNは
オーステナイト結晶粒界に偏析するために、BNを核発
生サイトとする黒鉛も同様にフェライト粒界に偏析す
る。すなわち、化学成分を調整する方法では黒鉛の均一
分散を達成するに至っていない。
の製造方法に関する研究状況について述べる。黒鉛核発
生箇所を導入して黒鉛化を促進させるための知見が、日
本金属学会誌、Vo1.30(1966)、P279及
びVo1.43(1979)、P640に紹介されてい
る。即ち、フェライト中の炭素過飽和、マルテンサイト
変態歪、加工歪が黒鉛析出箇所として有効であることを
述べている。上記の知見を応用した工業的な先行技術を
以下に紹介する。炭素過飽和の状態(マルテンサイト組
織)とマルテンサイト変態歪を利用する方法として、特
開昭49−67817号公報がある。これによると、C
(Total):0.45〜1.5%、黒鉛:0.45
〜1.50%、Si:0.5〜2.5%、Mn:0.1
〜2.0%、P:0.02〜0.15%、S:0.00
1〜0.015%、N:0.008〜0.02%、N
i:0.1〜2.0%、Al,Tiの1種又は2種で
0.015〜0.5%、Ca:0.0005〜0.03
0%を含有する鋼を、熱延後、750〜950℃に再加
熱して焼入れしてマルテンサイト変態させ、これを再々
加熱して600〜750℃で焼鈍する製造方法である。
この方法は加工歪が付加されていないために黒鉛化のた
めの焼鈍時間が長くなり、また熱延後に加熱工程を2回
必要とするために製造コストに問題がある。
−9580号公報がある。これによると、C:0.01
5〜0.140%、Mn:0.3%以下、Sol.A
l:0.02〜0.30%、N:0.006%以下、
P:0.01%以下、S:0.010%以下を含有する
と共に式P(%)×S(%)≦10×10-6を満足し、
さらにSi;0.03〜2.50%、Ni;0.1〜
4.0%、Cu:0.03〜1.00%のうち1種以上
を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる鋼を熱
間圧延した後、圧下率30%以上で冷間圧延して加工歪
を導入し、次いで焼鈍する製造方法である。しかし、棒
鋼、線材の場合に熱間圧延後にさらに圧下率30%で冷
間圧延できる工程を新たに必要とするために現実的な製
造方法とは言えない。
れた微細黒鉛均一分散鋼を得るための化学成分と製造方
法に係わる知見は見出されていないため、未だに工業的
規模で利用されるに至っていない。
鉛粒の微細化及び均一分散(フェライト粒内及び粒界)
化のために、必要な化学成分と製造方法を案出し、それ
により切削性と焼入れ性に優れた微細黒鉛均一分散鋼を
提供せんとするものである。
ろは、以下のとおりである。 (1)質量%で、C:0.20〜0.90%、Si:
0.5〜1.5%、Mn:0.3〜1.0%、P≦0.
035%、S:0.010〜0.035%、Al:0.
02〜0.05%、B:0.001〜0.004%、
N:0.002〜0.008%を含有し、さらに、W:
0.02〜0.20%、Ta:0.02〜0.20%の
一種または二種を含有し、残部Fe及び不可避的不純物
からなり、平均粒径4.0μm以下、粒数1000個/
mm2以上の黒鉛0.20〜0.90%を有することを特
徴とする被削性と焼入性に優れた微細黒鉛均一分散鋼。(2)質量%で、C:0.20〜0.90%、Si:
0.5〜1.5%、Mn:0.3〜1.0%、P≦0.
035%、S:0.010〜0.035%、Al:0.
02〜0.05%、B:0.001〜0.004%、
N:0.002〜0.008%を含有し、さらに、 W:
0.02〜0.20%、Ta:0.02〜0.20%の
一種または二種、および、 Nb:0.02〜0.20%
を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなり、平均
粒径4.0μm以下、粒数1000個/mm 2 以上の黒鉛
0.20〜0.90%を有することを特徴とする被削性
と焼入性に優れた微細黒鉛均一分散鋼。 (3)質 量%で、C:0.20〜0.90%、Si:
0.5〜1.5%、Mn:0.3〜1.0%、P≦0.
035%、S:0.010〜0.035%、Al:0.
02〜0.05%、B:0.001〜0.004%、
N:0.002〜0.008%を含有し、さらに、W:
0.02〜0.20%、Ta:0.02〜0.20%の
一種または二種を含有し、残部Fe及び不可避的不純物
からなる鋼材を、その熱間圧延ラインの後方に設置した
水却装置により、冷却開始温度をAr3点以上、冷却終了
温度をMs点以下、平均冷却速度を5〜100℃/sと
して冷却後、さらに自然冷却し、次いで加熱温度650
〜730℃で黒鉛化処理することを特徴とする平均粒径
4.0μm以下、粒数1000個/mm2以上の黒鉛0.
20〜0.90%を有する被削性と焼入性に優れた微細
黒鉛均一分散鋼の製造方法。(4)質量%で、C:0.20〜0.90%、Si:
0.5〜1.5%、Mn:0.3〜1.0%、P≦0.
035%、S:0.010〜0.035%、Al:0.
02〜0.05%、B:0.001〜0.004%、
N:0.002〜0.008%を含有し、さらに、 W:
0.02〜0.20%、Ta:0.02〜0.20%の
一種または二種および、 Nb:0.02〜0.20%を
含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなる鋼材を、
その熱間圧延ラインの後方に設置した水却装置により、
冷却開始温度をA r3 点以上、冷却終了温度をMs点以
下、平均冷却速度を5〜100℃/sとして冷却後、さ
らに自然冷却し、次いで加熱温度650〜730℃で黒
鉛化処理することを特徴とする平均粒径4.0μm以
下、粒数1000個/mm 2 以上の黒鉛0.20〜0.9
0%を有する被削性と焼入性に優れた微細黒鉛均一分散
鋼の製造方法。
aの一種または二種、若しくは、W,Taの一種または
二種およびNbを添加すると、黒鉛粒径が小さくなるこ
と、および析出箇所がフェライト結晶粒内および粒界の
双方となり、黒鉛が均一分散することを新しく見出し
た。これはW 2 C,WC,Ta 2 C,Nb 2 Cの結晶構造
がBNと同じ六方晶であり、同じく六方晶である黒鉛の
析出箇所になるためと推測される。また、黒鉛が均一分
散するのは、これらの炭化物の粒界、粒内にかかわらず
均一分散していることと関係していると考えられる。
ために黒鉛化を遅延させると考えられていた。しかし、
本発明者らは、これらの元素がセメンタイトにほとんど
固溶しないこと、及び転位上に析出することに着目し、
常識に反して、これらの炭化物が黒鉛の析出核となり、
黒鉛粒子の微細化、均一分散に効果あることを初めて見
出した。
を、その熱間圧延ラインの後方に設置した水冷却装置に
より、冷却開始温度をAr3点以上、冷却終了温度をMs
点以下、平均冷却速度を5〜100℃/sとして冷却
後、さらに自然冷却し、次いで加熱温度650〜730
℃で黒鉛化処理することにより黒鉛が微細化することを
見出した。これはマルテンサイト変態歪に加えて、熱間
圧延後の急冷によりマルテンサイトに残留する圧延歪が
付加されるために、マルテンサイトが内包する歪の総量
が増え、その結果、黒鉛発生箇所が増加したたためと考
えられる。
た理由を以下に示す。請求項1および2については、C
は十分な被削性能を得るために必要な黒鉛の量を確保す
るために、その下限値を0.20%とした。上限は熱処
理における焼割れを防止するために0.90%とした。
Siは鋼中の炭素原子との結合力が小さく、黒鉛化を促
進する有力な元素の1つであるために必須の元素であ
る。焼入+焼鈍処理により、十分な黒鉛を析出させて高
い黒鉛化率とするためには、Siを添加することが必要
であり、その下限値は0.5%でなければならない。
1.5%を越えると黒鉛化率は大きくなるものの、フェ
ライト相に固溶するSi含有量の増加により、硬さが大
きくなるために冷間加工性能が劣化する。黒鉛化による
硬さの低減効果が相殺されるので、上限値を1.5%に
限定した。
散させるために、必要な量及びマトリックスに固溶させ
て強度を確保するために、必要な量を加算した量が必要
であり、その下限値は0.3%である。Mn量が多くな
ると黒鉛化を著しく阻害するので、上限値は1.0%と
した。Pは、鋼中において粒界に析出した燐化合物、フ
ェライトに固溶したPとして存在するために、被削性を
改善するものの、熱間加工性を著しく損なうので、その
上限を0.035%とした。
存在する。鋼中のMnS介在物の量が増えると工具とM
nS介在物とが接触する機会が増加し、MnS介在物が
工具すくい面上で塑性変形して被膜を形成する。その結
果、フェライトと工具との接触する機会が減少するため
に、凝着は抑制され切削仕上げ面の性状は向上する。凝
着を抑制するためには、Sの下限値は0.010%必要
である。Sは冷間鍛造性を損なうので上限値は0.03
5%とした。
除去する。また、結晶粒度を調整するために、0.02
%以上の添加が必要である。脱酸の効果は0.05%で
飽和するので上限値を0.05%とした。BとNは、B
Nを生成して黒鉛化焼鈍時間を短縮させる。短縮効果を
充分得るためには、0.001%以上のBを添加しなけ
ればならない。Bが0.004%を越えると短縮効果は
飽和するので、その上限を0.004%とした。Nは
0.001〜0.004%BをBNとするため必要な
量、即ち0.002〜0.008%である。
割をする。黒鉛粒数を1000個/mm2 とすることによ
り、平均粒径を小さく(4μm以下)するためには、生
成サイトを一定数以上確保しなければならない。そのた
めにはそれぞれ0.02%以上添加しなければならな
い。その結果、フェライト粒界及び粒内を問わず均一に
分散させることができる。0.20%を越えると前記効
果が飽和しフェライト地の硬さが上昇するので、その上
限値を0.20%とした。
上限を4μmとしなければならない。4μmを越える
と、焼入れ組織がフェライト+マルテンサイトの混合組
織となって硬さむらが顕著になる。黒鉛の粒数が100
0個/mm2 未満では、黒鉛間の距離が大きくなり炭素の
拡散距離が大きくなるために、焼入組織はマルテンサイ
ト+フェライトの不完全焼入組織となる。そのために下
限値を1000個/mm2としなければならない。鋼中C
のほぼ全量を黒鉛化させるために、黒鉛の下限値はC含
有量の下限値0.20%と、上限値は同じくC含有量の
上限値1.0%と一致しなければならない。
製造条件の限定理由について述べる。C,Si,Mn,
P,S,Al,B,N,W,Ta,Nbについては請求
項1および2と全く同じである。製造条件については、
熱間仕上圧延した直後の鋼材を、その熱延ラインの延長
線上に設置した冷却装置により強制冷却するのは、熱間
圧延による圧延歪を焼入れマルテンサイト組織に残存さ
せるためである。この方法によると、熱延後の赤熱状態
の鋼材の熱エネルギーを焼入れに利用でき再加熱を必要
としないので、結果として熱処理コストの低減をはかる
ことができる。
テンサイト変態歪と圧延歪とを同時に発生させて、黒鉛
生成サイト数を多くするためにAr3点以上でなければな
らない。冷却終了温度は充分なマルテンサイト変態組織
を得て黒鉛生成を容易にするためにMs 点以下でなけれ
ばならない。平均冷却速度の下限値を5℃/sとしたの
は、マルテンサイト変態組織を得るためと加工歪を残留
させて黒鉛化を容易にするためであり、上限値を100
℃/sとしたのは、これ以上に急冷却してもマルテンサ
イト変態量は増加しないためである。次に、焼鈍温度の
下限値を650℃、上限値を730℃に限定したのは、
この温度範囲における黒鉛化時間が最も短いためであ
る。
的に示す。本発明の棒鋼及び線材の実施例として、表1
および表2に化学成分と製造条件を示す。
0〜30mmである。棒鋼は熱延ラインの延長線上に設置
した冷却装置により棒鋼表面の全面に単位面積当たり
0.3〜0.5トン/m2 の冷却水を均一に散水するこ
とにより冷却した。冷却装置は長さ20mで、円周上に
多数の冷却水を供給するための孔を有するパイプで、棒
鋼はパイプの中心線上を通過する際に冷却される。
置した水冷槽を通過させる方法により冷却した。温度は
鋼材の表面を光温度計により測定した。平均冷却速度
は、冷却開始温度と冷却終了温度との差を冷却時間で除
すことにより求めた。その後、自然冷却させ、さらにオ
フラインとの焼鈍炉で黒鉛化処理した。表3に黒鉛の分
散(黒鉛粒径、黒鉛間の最大距離、黒鉛量)、及び性能
評価結果(仕上げ面粗さ、焼き入れ後の硬さの変動幅)
を示す。
鉛粒子に電子線を照射して、反射電子線の強度を2値化
することによりSEM画面上に黒鉛を結像させて、解析
システムを使用して粒径を測定・解析した。1視野の面
積は100μm×100μmで視野数は25であり、測
定総面積は0.25μm2 である。黒鉛間の最大距離は
倍率500倍の光学顕微鏡写真上で測定した。写真上に
黒鉛の存在しない箇所のみを含む円弧を描きその直径の
最大値を黒鉛間の最大距離とした。本発明鋼の黒鉛粒径
及び黒鉛間の最大距離は従来鋼のそれよりいずれも小さ
くなっている。
量した。本発明による棒鋼の黒鉛化率は焼鈍時間が15
時間前後と短いにも係わらず、100%と著しく優れた
結果である。従来法の場合には黒鉛化率は40〜80%
程度と低い。
工具により切削した面のRmaxを触針式粗さ計を使用
して評価した。切削条件は、切削速度V:250m/mi
n 、送りf:0.25mm/rev.切込d:2.0mmであ
る。本発明鋼の仕上げ面粗さの方が優れている。焼入れ
性は、黒鉛析出状態の直径25mmの丸棒を高周波焼入
(1000℃×3sec →水冷)して、丸棒断面の硬さの
変動幅を測定することにより評価した。本発明鋼の焼入
れ性は従来鋼のそれと比較して著しく高い。
の寿命が如何に優れているかを、既存の鉛快削鋼を切削
したドリルの寿命と比較することにより示す。
1%、Si:0.22%、Mn:1.58%、S:0.
057%、Pb:0.20%、Ca:0.0011%で
ある。ドリル材種は高速度鋼、形状は径10mm、長さ1
30mm、先端角118°である。送りは0.33mm/re
v で、深さ30mmの穴を多数穿孔し、ドリルが完全損傷
した時を寿命とした。穴の深さの総計が1000mmでド
リル寿命となるドリルの周速(Vl1000 )を被削性の良
否の判定基準とした。本発明鋼のVl1000 は136m/
min で、鉛快削鋼のVl1000 :71m/min と比較して
著しくすぐれている。
発明によれば、冷間加工性と焼入れ性に優れた微細黒鉛
均一分散鋼を提供することが可能であり、産業上の効果
は極めて顕著なものがある。
Claims (4)
- 【請求項1】 質量%で、C:0.20〜0.90%、
Si:0.5〜1.5%、Mn:0.3〜1.0%、P
≦0.035%、S:0.010〜0.035%、A
l:0.02〜0.05%、B:0.001〜0.00
4%、N:0.002〜0.008%を含有し、さら
に、 W:0.02〜0.20%、Ta:0.02〜0.20
%の一種または二種を含有し、残部Fe及び不可避的不
純物からなり、平均粒径4.0μm以下、粒数1000
個/mm2以上の黒鉛0.20〜0.90%を有すること
を特徴とする被削性と焼入性に優れた微細黒鉛均一分散
鋼。 - 【請求項2】 質量%で、C:0.20〜0.90%、
Si:0.5〜1.5%、Mn:0.3〜1.0%、P
≦0.035%、S:0.010〜0.035%、A
l:0.02〜0.05%、B:0.001〜0.00
4%、N:0.002〜0.008%を含有し、さら
に、 W:0.02〜0.20%、Ta:0.02〜0.20
%の一種または二種、および、 Nb:0.02〜0.20%を含有し、残部Fe及び不
可避的不純物からなり、平均粒径4.0μm以下、粒数
1000個/mm 2 以上の黒鉛0.20〜0.90%を有
することを特徴とする被削性と焼入性に優れた微細黒鉛
均一分散鋼。 - 【請求項3】 質量%で、C:0.20〜0.90%、
Si:0.5〜1.5%、Mn:0.3〜1.0%、P
≦0.035%、S:0.010〜0.035%、A
l:0.02〜0.05%、B:0.001〜0.00
4%、N:0.002〜0.008%を含有し、さら
に、 W:0.02〜0.20%、Ta:0.02〜0.20
%の一種または二種を含有し、残部Fe及び不可避的不
純物からなる鋼材を、その熱間圧延ラインの後方に設置
した水却装置により、冷却開始温度をAr3点以上、冷却
終了温度をMs点以下、平均冷却速度を5〜100℃/
sとして冷却後、さらに自然冷却し、次いで加熱温度6
50〜730℃で黒鉛化処理することを特徴とする平均
粒径4.0μm以下、粒数1000個/mm2以上の黒鉛
0.20〜0.90%を有する被削性と焼入性に優れた
微細黒鉛均一分散鋼の製造方法。 - 【請求項4】 質量%で、C:0.20〜0.90%、
Si:0.5〜1.5%、Mn:0.3〜1.0%、P
≦0.035%、S:0.010〜0.035%、A
l:0.02〜0.05%、B:0.001〜0.00
4%、N:0.002〜0.008%を含有し、さら
に、 W:0.02〜0.20%、Ta:0.02〜0.20
%の一種または二種および、 Nb:0.02〜0.20%を含有し、残部Fe及び不
可避的不純物からなる鋼材を、その熱間圧延ラインの後
方に設置した水却装置により、冷却開始温度をA r3 点以
上、冷却終了温度をMs点以下、平均冷却速度を5〜1
00℃/sとして冷却後、さらに自然冷却し、次いで加
熱温度650〜730℃で黒鉛化処理することを特徴と
する平均粒径4.0μm以下、粒数1000個/mm 2 以
上の黒鉛0.20〜0.90%を有する被削性と焼入性
に優れた微細黒鉛均一分散鋼の製造方法。
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JP17617895A JP3429911B2 (ja) | 1995-07-12 | 1995-07-12 | 被削性と焼入性に優れた微細黒鉛均一分散鋼とその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0925540A JPH0925540A (ja) | 1997-01-28 |
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- 1995-07-12 JP JP17617895A patent/JP3429911B2/ja not_active Expired - Fee Related
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