JP3429619B2 - エッチング時間設定方法及びエッチング装置 - Google Patents

エッチング時間設定方法及びエッチング装置

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JP3429619B2
JP3429619B2 JP33820195A JP33820195A JP3429619B2 JP 3429619 B2 JP3429619 B2 JP 3429619B2 JP 33820195 A JP33820195 A JP 33820195A JP 33820195 A JP33820195 A JP 33820195A JP 3429619 B2 JP3429619 B2 JP 3429619B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エッチング時間設
定方法及びエッチング装置に関し、詳細には、半導体集
積回路等の製造におけるオーバーエッチングを含むエッ
チング時間を適切に設定するためのエッチング時間設定
方法及びエッチング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路等の製造技術において
は、加工寸法精度の要求される加工や微細パターン加工
において、物理的、化学的に所望の部分を除去する方法
として、イオンビームやガスプラズマ等の粒子を用いた
ドライエッチングが使用されている。
【0003】このドライエッチング、特に、プラズマエ
ッチングにおいては、エッチング終点を検出する方法と
して、従来、特定波長の発光スペクトルの強度変化をモ
ニタする方法が多く用いられており、例えば、CF4
CHF3 のガスによりSiO2 膜をエッチングする場
合、フッ素の発光スペクトル(例えば、704nm)の
強度変化を検出して、この発光スペクトルの強度変化に
基づいて、SiO2 膜のエッチング終点を知る方法が知
られている。
【0004】すなわち、プラズマエッチングにおいて
は、エッチング途中の発光スペクトル強度がエッチング
の進展状況によって変化し、通常、エッチング終点に近
づくと、発光スペクトル強度が低下する。この発光スペ
クトルの強度変化に基づいて、エッチング終点を検出し
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のエッチング終点検出方法にあっては、発光
スペクトル強度を検出し、その発光スペクトルの強度変
化にのみ基づいてエッチング状況を判断して、エッチン
グ終点を検出していたため、例えば、コンタクトホール
等のエッチングのようにエッチング面積が非常に小さい
場合には、発光スペクトルの強度変化が小さく、発光ス
ペクトルの強度変化のみでエッチング終点を決定するこ
とが困難であり、適切、かつ、十分なエッチングを行え
ないという問題があった。
【0006】そこで、請求項1記載の発明は、エッチン
グ面積が非常に小さくて、発光スペクトルの強度変化が
小さい場合にも、簡単、かつ、正確にエッチング時間を
設定して、適切なエッチングを行うことのできるエッチ
ング時間設定方法を提供することを目的としている。
【0007】請求項2記載の発明は、簡単な演算処理に
より高速にエッチング時間を設定することのできるエッ
チング時間設定方法を提供することを目的としている。
【0008】請求項3記載の発明は、エッチング面積が
非常に小さくて、発光スペクトルの強度変化が小さい場
合にも、簡単、かつ、正確にエッチング時間を設定し
て、適切なエッチングを行うことのできるエッチング装
置を提供することを目的としている。
【0009】請求項4記載の発明は、簡単な演算処理に
より高速にエッチング時間を決定することのできるエッ
チング装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明のエ
ッチング時間設定方法は、所定の材料をエッチングする
際の発光スペクトルの強度変化に基づいて、エッチング
終点を検出して、オーバーエッチングを含めたエッチン
グ時間を設定するエッチング時間設定方法において、前
記材料における前記オーバーエッチングを含むエッチン
グ時間と発光スペクトル強度との模範的な関係を示す基
準関数を予め求めてメモリに設定し、実際に前記材料の
エッチングを行っている際に、前記発光スペクトル強度
を検出して、当該検出した発光スペクトル強度とエッチ
ング処理時間との関係を示す実作業関数を前記基準関数
比較することにより、前記実作業関数と前記基準関数
相違している部分の面積が最小になるように前記実作
業関数のスペクトル強度軸とエッチング時間軸を伸縮し
た上で前記基準関数のエッチング時間に対応するよう
、対応関係を判別して、当該実作業関数の示すオーバ
ーエッチングを含む前記エッチング時間を設定すること
により、上記目的を達成している。
【0011】ここで、イオンビームやガスプラズマ等に
よるエッチングにおいては、スペクトル発光が発生し、
この発光スペクトルの強度がエッチングの進展状況によ
って、変化する。特に、エッチング終点近くになると、
発光スペクトル強度が低下する。そこで、このエッチン
グ処理における発光スペクトル強度の変化に基づいてエ
ッチング時間を決定するが、発光スペクトルの強度変化
が小さいときには、発光スペクトルの強度変化のみによ
っては、エッチング時間を決定することが困難である。
【0012】また、エッチングにおいては、スペクトル
強度の示すエッチング終点では、十分にエッチングの完
了していない部分が残されるため、当該エッチング終点
時間を過ぎても所定時間エッチング処理するオーバーエ
ッチングが行われる。
【0013】そこで、所定の材料をエッチングする際の
基準となる発光スペクトル強度とオーバーエッチングを
含めたエッチング時間との関係を示す基準関数を設定す
るとともに、この基準関数を実際にエッチングしている
ときの発光スペクトル強度とエッチング時間との関係を
示す実作業関数とを比較して実際のエッチング処理時に
おけるオーバーエッチングを含めたエッチング時間を決
定するための評価関数を設定する。 そして、実際にエ
ッチングしているときに、発光スペクトル強度を検出し
て、当該検出した発光スペクトル強度とエッチング終点
に到達する前の発光スペクトル強度の大きい期間中のエ
ッチング時間における実際の発光スペクトル強度と当該
エッチング時間との示す実作業関数を、評価関数により
基準関数と比較して、実作業関数と基準関数との対応関
係を判別し、実作業関数の示すエッチング時間を決定し
て、この決定したエッチング時間に基づいてエッチング
処理を行う。
【0014】上記構成によれば、例えば、コンタクトホ
ール等のエッチングのようにエッチング面積が非常に小
さくて、発光スペクトルの強度変化が小さく、発光スペ
クトルの強度変化のみでエッチング終点を決定すること
が困難な場合にも、簡単、かつ、正確にオーバーエッチ
ングを含むエッチング時間を設定して、適切なエッチン
グを行うことができる。
【0015】この場合、例えば、請求項2に記載するよ
うに、前記基準関数をf(t)、前記実作業関数をg
(t)、n、mを定数とし、前記エッチング終点前の所定
のエッチング時間において、基準関数f(t)と実作業関
数g(t)との間に、f(t)≒mg(nt)なる関係が存在
するとき、前記評価関数h(n) が、
【0016】
【数3】 で表示されるものであってもよい。
【0017】上記構成によれば、実作業関数と基準関数
を発光スペクトル強度軸とエッチング時間軸を伸縮した
関係にあるものとして捉え、評価関数として、この両者
の関数を比較して、両者の相違している部分の面積が最
小になる場合に、実作業関数と基準関数が最も近似した
関係になることから、容易にオーバーエッチングを含め
たエッチングを基準関数に基づいて決定することができ
る。その結果、簡単な演算処理により高速にオーバーエ
ッチングを含めたエッチング時間を決定することができ
る。
【0018】請求項3記載の発明のエッチング装置は、
所定の材料をエッチングする際の発光スペクトルの強度
変化に基づいて、エッチング終点を検出して、オーバー
エッチングを含めたエッチング時間を設定するエッチン
グ装置において、実際に前記材料のエッチングを行って
いる際の前記発光スペクトル強度を検出する発光強度検
出手段と、前記材料における前記オーバーエッチングを
含むエッチング時間と発光スペクトル強度との模範的な
関係を示す基準関数を記憶し、実際に前記材料のエッチ
ングを行っている際に前記発光強度検出手段の検出した
前記発光スペクトル強度とエッチング時間との関係を
す前記実作業関数と前記基準関数を比較することによ
り、前記実作業関数と前記基準関数の相違している部分
の面積が最小になるように前記実作業関数のスペクトル
強度軸とエッチング時間軸を伸縮した上で前記基準関数
のエッチング時間に対応するように、当該実作業関数の
示すオーバーエッチングを含む前記エッチング時間を設
定するエッチング時間設定処理部と、を備えることによ
り、上記目的を達成している。
【0019】上記構成によれば、例えば、コンタクトホ
ール等のエッチングのようにエッチング面積が非常に小
さくて、発光スペクトルの強度変化が小さく、発光スペ
クトルの強度変化のみでエッチング終点を決定すること
が困難な場合にも、簡単、かつ、正確にオーバーエッチ
ングを含むエッチング時間を設定して、適切なエッチン
グを行うことができる。
【0020】この場合、例えば、請求項4に記載するよ
うに、前記基準関数をf(t)、前記実作業関数をg
(t)、n、mを定数とし、前記エッチング終点前の所定
のエッチング時間において、基準関数f(t)と実作業関
数g(t)との間に、f(t)≒mg(nt)なる関係が存在
するとき、前記評価関数h(n) が、
【0021】
【数4】 で表示されるものであってもよい。
【0022】上記構成によれば、実作業関数と基準関数
を発光スペクトル強度軸とエッチング時間軸を伸縮した
関係にあるものとして捉え、評価関数として、この両者
の関数を比較して、両者の相違している部分の面積が最
小になる場合に、実作業関数と基準関数が最も近似した
関係になることから、容易にオーバーエッチングを含め
たエッチングを基準関数に基づいて決定することができ
る。その結果、簡単な演算処理により高速にオーバーエ
ッチングを含めたエッチング時間を決定することができ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0024】尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の
好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい種々の
限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明に
おいて特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これ
らの態様に限られるものではない。
【0025】図1〜図4は、本発明のエッチング時間設
定方法及びエッチング装置の一実施の形態を適用したエ
ッチング装置を示す図である。
【0026】図1において、エッチング装置1のブロッ
ク構成図であり、エッチング装置1は、エッチング処理
室2、発光強度検出部3、信号処理部4及びエッチャー
制御部5等を備えている。
【0027】エッチング室2は、エッチング処理に使用
するプラズマ6の発生装置(図示略)を備えており、エ
ッチング室2内には、エッチング材料7がセットされ
る。また、エッチング室2には、エッチング処理におい
てプラズマ6のプラズマ発光8を検出するための窓9が
形成されており、窓9から放射されたプラズマ発光8
は、発光強度検出部3に入射される。
【0028】発光強度検出部(発光強度検出手段)3
は、フィルタ10、光電変換器11及びA/D変換器1
2等を備えており、上記プラズマ発光8は、フィルタ1
0に入射される。
【0029】フィルタ10は、プラズマ発光8の特定波
長の光を選択するためのものであり、例えば、プリズ
ム、ガラスフィルタあるいはモノクロメータ等が使用さ
れている。
【0030】フィルタ10で選択された特定波長光は、
光電変換器11に入射され、光電変換器11は、入射さ
れる特定波長の光を光電変換して、特定波長の光強度に
対応する大きさのアナログの光検出信号をA/D変換器
12に出力する。
【0031】A/D変換器12は、光電変換器11から
入力されるアナログの光検出信号をディジタル信号に変
換して、ディジタルの光検出信号を発光スペクトル強度
信号として信号処理部4に出力する。
【0032】すなわち、発光強度検出部3は、エッチン
グ室2で行われるプラズマエッチングにおいて発光され
るプラズマ発光8の発光強度を所定タイミング毎にサン
プリングして、ディジタルの発光スペクトル強度信号を
信号処理部4に出力する。
【0033】信号処理部4は、発光強度検出部3から入
力される発光スペクトル強度信号に基づいてエッチング
処理のオーバーエッチングを含むエッチング時間を決定
し、処理停止信号をエッチャー制御部5に出力する。こ
の信号処理部4の処理については、後述する。
【0034】エッチャー制御部5は、エッチング室2に
おけるエッチング処理を制御するものであり、特に、信
号処理部4からの処理停止信号に基づいてプラズマ発生
装置を停止させて、エッチング処理を停止させる。
【0035】上記信号処理部4は、マイクロコンピュー
タ等を使用することができ、CPU(Central Processi
ng Unit )、ROM(Read Only Memory)、RAM(Ra
ndomAccess Memory)及びハードディスクやフロッピィ
ディスクの装着されるフロッピィディスクドライブ等の
メモリ装置等を備えている。メモり装置には、エッチン
グ時間設定処理プログラム及びエッチング時間設定処理
に必要な各種データが格納されている。
【0036】メモリ装置には、予め実験等により設定し
た基準となるオーバーエッチングを含むエッチング時間
とスペクトル強度の関係を示す基準関数f(t)と、実際
に材料7をエッチングしている際のスペクトル強度とオ
ーバーエッチングを含むエッチング時間との関係を示す
実作業関数g(t)と、この実関数g(t)と上記基準関数
f(t)を比較するための所定の評価関数h(n)と、が格
納されているとともに、これらの関数f(t)、g(t)、
h(n)を使用してオーバーエッチングを含むエッチング
時間を算出するエッチング時間設定処理プログラムが格
納されており、信号処理部4は、これらの関数とエッチ
ング時間設定処理プログラムを使用して、上記発光強度
検出部3から入力される発光スペクトル強度信号からエ
ッチング処理のオーバーエッチングを含むエッチング時
間を算出・決定して、エッチング処理を停止させるため
の処理停止信号をエッチャー制御部5に出力する。
【0037】すなわち、図2は、上記基準関数f(t)を
示す図であり、基準関数f(t)は、オーバーエッチング
を含めた実際のエッチング時間を算出するための基準と
なるエッチング時間とスペクトル強度の関係を示すもの
である。
【0038】図2において、tA は、通常のエッチング
終点と考えられる時間に近い終点時間(終点時間と一致
する必要はない。)であり、tE1は、基準となるオーバ
ーエッチングを含めたエッチング時間である。
【0039】そして、図3は、実際にエッチング処理を
行っているときエッチング時間とスペクトル強度の関係
を示す実作業関数g(t)であり、発光強度検出部3から
入力される発光スペクトル強度信号に基づいてそのスペ
クトル強度が決定されるが、エッチングは、図2の終点
時間tA まで行っており、この時点でオーバーエッチン
グを含めたエッチング時間tE2を決定する。
【0040】ここで、基準関数f(t)と実作業関数g
(t)の関係を、m、nを定数とすると、0≦t≦tA
おいて、f(t)≒mg(nt)と仮定することができる。
すなわち、実作業関数g(t)をスペクトル強度方向にm
倍、時間方向に1/n倍に拡大することにより、基準関
数f(t)に近似したものとなる。
【0041】通常、実作業関数g(t)が安定した再現性
を示す場合、n=m=1であると考えられるが、エッチ
ング窓の汚れ等により、スペクトル強度が全体に変化
し、定数mが1以上または1以下の値を取りうる。ま
た、エッチング速度のバラツキ等により、定数nが、1
以上または1以下の値を取りうる。
【0042】定数mについては、エッチング処理の終点
時間まで行かない初期の所定時間間隔、例えば、図2及
び図3の時間t1 から時間t2 を適当に設定し、次式に
より、時間t1 から時間t2 の基準関数f(t)と実作業
関数g(t)の平均値(それぞれS1 、S2 とする。)の
比から算出することができる。
【0043】
【数5】
【0044】
【数6】 ここで、m=S1 /S2 である。
【0045】そして、いま、評価関数h(n)を以下のよ
うに定義する。但し、mは、上記値を用いる。
【0046】
【数7】 評価関数h(n)は、実作業関数g(t)と基準関数f(t)
を比較して、実作業関数g(t)を縦方向(スペクトル強
度方向)及び横方向(エッチング時間方向)に伸縮し
て、最も近似するときの定数nと基準関数f(t)のエッ
チング時間tE1から実際のエッチング時間tE2を決定す
ることができる。
【0047】すなわち、評価関数h(n)は、基準関数f
(t)と実作業関数mg(nt=)が最も似た関数になった
場合、言い換えれば、基準関数f(t)と実作業関数g
(t)の差の絶対値で表される面積が最小になったとき、
基準関数f(t)のエッチング時間tE1に基づいて実作業
関数g(t)のエッチング時間tE2を決定することがで
き、このエッチング時間tE2により、処理停止信号を出
力する。
【0048】そこで、定数nを、n=1のまわりで変化
させると、定数nと評価関数h(n)の関係を示す図4か
ら分かるように、評価関数h(n)を計算する定数nの範
囲は、エッチング速度のバラツキから見積もることがで
きるが、評価関数h(n)を最小にする定数nの値を、n
0 とすると、このn0 において、f(t)≒mg(nt)と
考えられる。
【0049】したがって、実作業関数g(t)は、基準関
数f(t)を時間方向にn倍していると考えることができ
るので、オーバーエッチングを含めた求める実際のエッ
チング時間tE2は、 tE2=n×tE1・・・(4) により算出することができる。
【0050】その結果、信号処理部4は、発光強度検出
部3から入力される発光スペクトル強度の変化に基づい
て、実作業関数g(t)の終点時間tA を検出し、この終
点時間tA で、上記(4)式の演算を行うことにより、
基準関数f(t)と同様のオーバーエッチング率を行うこ
とのできるエッチング時間tE2を算出することができ、
このエッチング時間tE2でエッチングを停止することに
より、意図するエッチングを適切、かつ、正確に行うこ
とができる。
【0051】次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0052】エッチング装置1は、エッチャー制御部5
によりエッチング室2内の材料7のエッチング処理を開
始すると、エッチング処理時に発生するプラズマ発光8
を発光強度検出部3により検出して、発光スペクトル強
度信号として信号処理部4に入力する。
【0053】信号処理部4は、所定時間エッチング処理
が行われると、すなわち、基準関数f(t)と実作業関数
g(t)の平均値S1 、S2 を算出するのに十分な時間、
例えば、上記図2及び図3の時間t2 までエッチング処
理が行われると、エッチャー制御部5がエッチング処理
を開始したときからの処理時間とこの発光スペクトル強
度信号から図3に示した実作業関数g(t)を決定し、上
記(1)式及び(2)式から基準関数f(t)と実作業関
数g(t)の平均値を算出して、定数mを決定する。な
お、基準関数f(t)の平均値S1 は、予め計算して、メ
モリ装置に格納しておいてもよい。
【0054】この定数mを決定すると、次に、上記
(3)式に示した評価関数h(n)により基準関数f(t)
と実作業関数g(t)を比較演算して、評価関数h(n)が
最小となる定数nを決定する。
【0055】この定数nを決定すると、信号処理部4
は、発光強度検出部3から所定サンプリングタイミング
毎に順次入力される発光スペクトル強度信号に基づいて
終点時間tA を検出し、終点時間tA に到達すると、上
記(4)式によりオーバーエッチングを含めたエッチン
グ時間tE2を算出して、算出したエッチング時間tE2
イミングになると、処理停止信号をエッチャー制御部5
に出力する。
【0056】また、このとき、発光強度検出部3から入
力される発光スペクトル強度信号のみでは、終点時間t
A を決定することができないことがあるが、このような
ときには、上記実作業関数g(t)から基準関数f(t)の
終点時間tA を演算し、この終点時間tA を用いて上記
(4)によりエッチング時間tE2を算出することができ
る。
【0057】エッチャー制御部5は、信号処理部4から
処理停止信号が入力されると、エッチング処理を終了す
る。
【0058】したがって、コンタクトホール等のエッチ
ングのようにエッチング面積が非常に小さく、発光スペ
クトルの強度変化が小さい場合においても、適切、か
つ、正確にオーバーエッチングを含めたエッチング時間
E2を簡単、かつ、高速に演算して設定することがで
き、エッチング処理を適切に行うことができる。
【0059】なお、実際には、発光強度検出部3は、所
定のサンプリングタイミング毎にプラズマ発光8をサン
プリングして、発光スペクトル強度信号を信号処理部4
に出力するので、上記平均値S1 、S2 は、次式により
演算することができる。
【0060】
【数8】
【0061】
【数9】 すなわち、区間時間t1 からt2 の間をΔt毎にサンプ
リングすると、p=(t2 −t1 )/Δt としたと
き、p+1個の発光スペクトル強度をサンプリングする
こととなり、各サンプリング毎の発光スペクトル強度を
加算して、サンプリング数で除算することにより、平均
値S1 、S2 を算出することができる。
【0062】したがって、発光強度検出部3が所定サン
プリングタイミング毎に検出した発光スペクトル強度信
号に基づいてエッチング時間tE2を演算・決定すること
ができる。
【0063】以上、本発明者によってなされた発明を好
適な実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は
上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもな
い。
【0064】例えば、上記実施の形態においては、プラ
ズマエッチングに適用した場合について説明したが、プ
ラズマエッチングに限るものではなく、発光スペクトル
強度に基づいてエッチング終点を決定するエッチング処
理一般に適用することができる。
【0065】
【発明の効果】請求項1記載の発明のエッチング時間設
定方法によれば、例えば、コンタクトホール等のエッチ
ングのようにエッチング面積が非常に小さくて、発光ス
ペクトルの強度変化が小さく、発光スペクトルの強度変
化のみでエッチング終点を決定することが困難な場合に
も、簡単、かつ、正確にオーバーエッチングを含むエッ
チング時間を設定して、適切なエッチングを行うことが
できる。
【0066】請求項2記載の発明のエッチング時間設定
方法によれば、簡単な演算処理により高速にオーバーエ
ッチングを含めたエッチング時間を決定することができ
る。
【0067】請求項3記載の発明のエッチング装置によ
れば、例えば、コンタクトホール等のエッチングのよう
にエッチング面積が非常に小さくて、発光スペクトルの
強度変化が小さく、発光スペクトルの強度変化のみでエ
ッチング終点を決定することが困難な場合にも、簡単、
かつ、正確にオーバーエッチングを含むエッチング時間
を設定して、適切なエッチングを行うことができる。
【0068】請求項4記載の発明のエッチング装置よれ
ば、簡単な演算処理により高速にオーバーエッチングを
含めたエッチング時間を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエッチング時間設定方法及びエッチン
グ装置の一実施の形態を適用したエッチング装置のブロ
ック構成図。
【図2】オーバーエッチングを含むエッチング時間と発
光スペクトル強度との関係を示す基準関数f(t)を示す
図。
【図3】オーバーエッチングを含むエッチング時間と発
光スペクトル強度との関係を示す実作業関数g(t)を示
す図。
【図4】定数nをn=1の回りで変化させたときの定数
nと評価関数h(n)の特性図。
【符号の説明】
1 エッチング装置 2 エッチング室 3 発光強度検出部 4 信号処理部 5 エッチャー制御部 6 プラズマ 7 エッチング材料 8 プラズマ発光 9 窓 10 フィルタ 11 光電変換器 12 A/D変換器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/3065 C23F 4/00 H01L 21/66

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の材料をエッチングする際の発光ス
    ペクトルの強度変化に基づいて、エッチング終点を検出
    して、オーバーエッチングを含めたエッチング時間を設
    定するエッチング時間設定方法において、 前記材料における前記オーバーエッチングを含むエッチ
    ング時間と発光スペクトル強度との模範的な関係を示す
    基準関数を予め求めてメモリに設定するとともに、 実際に 前記材料のエッチングを行っている際に、前記発
    光スペクトル強度を検出して、当該検出した発光スペク
    トル強度とエッチング処理時間との関係を示す実作業関
    を、前記基準関数と比較することにより、 前記実作業関数と前記基準関数の相違している部分の面
    積が最小になるように前記実作業関数のスペクトル強度
    軸とエッチング時間軸を伸縮した上で前記基準関数のエ
    ッチング時間に対応するように、当該実作業関数の示す
    オーバーエッチングを含む前記エッチング時間を設定す
    ることを特徴とするエッチング時間設定方法。
  2. 【請求項2】 前記基準関数をf(t)、前記実作業関数
    をg(t)、n、mを定数とし、前記エッチング終点前の
    所定のエッチング時間において、基準関数f(t)と実作
    業関数g(t)との間に、f(t)≒mg(nt)なる関係が
    存在するとき、評価関数h(n) を 【数1】 としたとき、この評価関数h(n)が最小になるようにエ
    ッチング時間軸を伸縮することを特徴とする請求項1記
    載のエッチング時間設定方法。ただし、定数mはエッチ
    ング処理の適当な時間間隔における前記基準関数の平均
    値と前記実作業関数の平均値との比として求める。
  3. 【請求項3】 所定の材料をエッチングする際の発光ス
    ペクトルの強度変化に基づいて、エッチング終点を検出
    して、オーバーエッチングを含めたエッチング時間を設
    定するエッチング装置において、 実際に前記材料のエッチングを行っている際の前記発光
    スペクトル強度を検出する発光強度検出手段と、 前記材料における前記オーバーエッチングを含むエッチ
    ング時間と発光スペクトル強度との模範的な関係を示す
    基準関数を記憶し、実際に前記材料のエッチングを行っ
    ている際に前記発光強度検出手段の検出した前記発光ス
    ペクトル強度とエッチング時間との関係を示す実作業関
    数と前記基準関数を比較することにより、前記実作業関
    数と前記基準関数の相違している部分の面積が最小にな
    るように前記実作業関数のスペクトル強度軸とエッチン
    グ時間軸を伸縮した上で前記基準関数のエッチング時間
    に対応するように、当該実作業関数の示すオーバーエッ
    チングを含む前記エッチング時間を設定するエッチング
    時間設定処理部と、を備えたことを特徴とするエッチン
    グ装置。
  4. 【請求項4】 前記基準関数をf(t)、前記実作業関数
    をg(t)、n、mを定数とし、前記エッチング終点前の
    所定のエッチング時間において、基準関数f(t)と実作
    業関数g(t)との間に、f(t)≒mg(nt)なる関係が
    存在するとき、評価関数h(n) を 【数2】 としたとき、この評価関数h(n)が最小になるようにエ
    ッチング時間軸を伸縮することを特徴とする請求項3記
    載のエッチング装置。ただし、定数mはエッチング処理
    の適当な時間間隔における前記基準関数の平均値と前記
    実作業関数の平均値との比である。
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