JP3428097B2 - 光ファイバの位置決め固定構造 - Google Patents

光ファイバの位置決め固定構造

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JP3428097B2 JP28934093A JP28934093A JP3428097B2 JP 3428097 B2 JP3428097 B2 JP 3428097B2 JP 28934093 A JP28934093 A JP 28934093A JP 28934093 A JP28934093 A JP 28934093A JP 3428097 B2 JP3428097 B2 JP 3428097B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光フアイバの位置決め
固定構造および光フアイバの位置決め固定方法に関す
る。
【0002】近年、遠距離通信の需要に応じて通信シス
テムに求められる情報伝送速度は増加する傾向にある。
とくに、光通信システムにおいてはマルチギガビット級
の高速大容量の伝送速度が必要とされつつあり、この伝
送速度を実現する光通信装置の開発が要求されている。
【0003】このような高速通信システムに適用する光
送信装置、光受信装置においては、使用される発光・受
光素子、ICなどの高速化だけでなく、高速特性を確保
するための光モジュールの実装技術の開発が必要とされ
る。
【0004】また、装置内の実装基板の実装密度を向上
させるために光モジュールの高さを低くし、かつ実装面
積を小さく抑えることも必要である。さらには、長期信
頼性を確保するために、高エネルギビーム溶接であるレ
ーザ溶接などによる気密封止構造を採用する必要もあ
る。
【0005】一方、光結合に関しては、その結合を効率
的に実現させるために部品点数を削減し、光結合の調整
・組み立てを簡素化でき得ることの要望がきわめて大き
い。以上のようなことから、本発明にあっては、光送信
装置、光受信装置に適用される光モジュール全体の薄形
化、小形化と、光結合に必要な部品点数削減による光結
合の調整・組み立ての簡素化を図った光フアイバ直接導
入形光モジュールにおける、光フアイバ芯線を貫通させ
て取り付けた金属製スリーブを、固定部材の嵌合孔に嵌
合させて高エネルギビームにより溶接固定させる際に生
じる軸方向への位置ずれを低減させるに必要な技術の新
規なる発明に関する。
【0006】
【従来の技術】従来の光送信装置、光受信装置などにお
ける光モジュールの光結合部は、図8の概略の要部側断
面図に示される図(a)のように、気密封止される金属
筐体1内に取り付けられた光素子2、たとえば受光素子
に対して筐体側壁の外部のリング状の固定部材3に挿入
して取り付けられる金属製スリーブ4の内部を貫通して
取り付けられた光フアイバ5が光結合される。
【0007】光フアイバ5は先端が金属製スリーブ4の
端面と一致されるようにして金属製スリーブ4内に接着
剤などで取り付け固定されている。金属筐体1の側壁の
貫通孔はその内部に取り付けられた気密窓6で気密状態
に維持されており、外部の固定部材3内の第1の収束用
レンズ7により光フアイバ5の端面から出射される光信
号が収束されて気密窓6を透過する。
【0008】このようにして気密窓6を透過された光信
号は金属筐体1内のレンズホルダ8に取り付けられた第
2の収束レンズ9によって光素子2と光結合されるよう
に構成されている。
【0009】以上のような構成はすべての構成部材が金
属筐体1に対して所定の位置関係に設定されるものであ
るが、製造誤差や位置の設定誤差などで所定位置への正
確な位置決めを設定をすることが困難なものであり、そ
のために光フアイバ5の外部から測定用の光信号を入射
させて端面から出射させた状態で、光素子2の信号レベ
ルを検出測定しながら検出信号の出力が最大となる最適
状態位置にそれぞれを設定位置決めを行なうようにして
いる。
【0010】たとえば、金属筐体1に対して光素子2と
第2の収束用レンズ9とを取り付け固定状態としてお
き、固定部材3を筐体側壁面に対して摺動移動可能と
し、金属製スリーブ4を固定部材3の孔内を軸方向に移
動可能としてX,Y,Zの3軸方向に位置を調整して位
置決めさせる。
【0011】このような位置決めは図示省略の正確な微
動装置に保持させた状態で微細に移動させて行なうもの
であり、位置決め設定された状態で位置固定させ筐体側
壁と固定部材3との隅角に対して図示矢印A,Aのよう
な斜め方向から高エネルギビーム、たとえば工業用のレ
ーザビームをパルス状に周囲の軸対称位置に同時に照射
し相互の部材を溶融(矢印先方の白抜き部分)11させ
て溶接固定させる。
【0012】ついで固定部材3と金属製スリーブ4に対
しても同様にして矢印B,Bのような斜め方向から溶融
(矢印先方の白抜き部分)12を行なって溶接固定させ
る。このようにして光学的に正確な位置決め状態が得ら
れる。
【0013】以上のように図(a)によれば、金属筐体
1の気密は気密窓6によって安定したものが得られる
が、光素子2と光フアイバ5の端面間とが隔たっている
ために気密窓や収束用レンズなどを要することから、こ
れらの部品などを要するほかに金属筐体1の形状が大形
化することが避けられず、光モジュールの薄形化、小形
化の要望に応えることが困難なものである。
【0014】そこでこのような不都合を除くものとして
図(b)に示されるような構成のものが考えられる。す
なわち、図(b)によれば金属筐体1内に取り付けられ
た光素子2に対して、筐体側壁の貫通孔を貫通して導入
される光フアイバ5の光フアイバ芯線14の先端15構
成を先球レンズとし、これを光素子2に接近させて直接
光結合させるようにしたものである。
【0015】 ここで光ファイバ芯線14とは光信号を
伝送する中心のコアガラスとそのコアガラスよりも所定
に屈折率が低い周囲のクラッド層とからなるガラス体で
なる伝送線路部分をいうものである
【0016】光フアイバ5は被覆が除去された芯線14
が金属製スリーブ4の内部から導出されるようにしたも
のであるが、金属製スリーブ4とは接着剤あるいは、表
面をAuなどでメタライズ処理して半田付けなどにより
取り付け固定させたものとしてある。
【0017】このような構成によると、筐体側壁面に対
して固定部材3が直接に接触されることは図(a)と同
様であり、金属製スリーブ4が固定部材3の貫通孔内を
軸方向に移動可能なこともやはり図(a)と同様であ
る。
【0018】しかしながら気密窓部材や収束用レンズな
どの部材を用いていないことから、これらの部材と関連
部材などを要しないので光モジュールの薄形化、小形化
が容易に可能となるものである。
【0019】光フアイバ5の先端15と光素子2との位
置決めは固定部材3と金属製スリーブ4との位置を微細
に移動させて位置決めした後位置固定し、前述の図
(a)の場合と同様にして矢印A,A、B,B方向から
高エネルギビームによる隅角の軸対称位置を同時に溶融
11,12する溶接により固定を十分に行なう。なお、
この固定を行なった後に隅角周囲を連続に溶融して隙間
なく溶接することで気密状態が得られる。
【0020】なお、本発明では従来技術も含めて高エネ
ルギビーム照射による局部的な溶融溶接であることか
ら、金属筐体および固定部材ならびに金属製スリーブな
どは、すべて溶融熱が拡散することなく集中して有効に
所要範囲のみを溶融させるために、熱伝導率の低い、た
とえば、ステンレス鋼やコバール(商品名)などの金属
が適用されるものである。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】上記図8の図(b)に
よるものが光モジュールの薄形化、小形化に好適なもの
であるが、図(a)のものを含めて以下のような避けら
れない問題点の存在することが判明した。
【0022】すなわち、図9の要部拡大の断面図を参照
すると、金属筐体1の側壁に取り付けられる固定部材3
と固定部材3の貫通孔に挿入される金属製スリーブ4と
は精密な嵌合状態であって、互いに軸方向のみに移動可
能なように隙間なく嵌め合わせられている。図では隙間
のあるように描かれているが別体であることを理解し易
くするためにそのように描いている。
【0023】光フアイバ5は金属製スリーブ4に取り付
け固定されていることは図8での説明のとおりである。
金属製スリーブ4は位置調整用の微動装置(図示省略)
の支持アーム16に取り付けられている。
【0024】固定部材3も同様な支持アームに取り付け
られるのであるが、図が煩雑になるために図示省略して
ある。固定部材3は金属筐体1の側壁面に押し付けられ
るようにして壁面上を密着状態で、たとえば紙面の左右
方向と直交方向のX−Y方向に微動可能に構成されてい
る。
【0025】金属製スリーブ4はアーム16に支持され
た状態で固定部材3の移動に従って移動可能であるが、
固定部材3に対しては独立に図示上下方向のZ軸方向に
微動可能に構成されている。
【0026】以上の構成で光フアイバ先端15を光素子
2に対して最適な光結合が行なわれるように微動装置に
より位置調整して位置決めした状態で、前述のように高
エネルギビームを互いの隅角に対して軸対称な位置に斜
め方向の矢印A−AならびにB−Bの方向からそれぞれ
同時に照射して溶融11,12し溶接固定させるわけで
ある。 ところが、この溶接固定に際して光フアイバ先
端15の最適設定状態がずれるといった問題点が生じ
る。このような位置ずれの生じる理由について説明する
と、金属筐体1の筐体側壁面と接している固定部材3の
隅角に矢印A−Aで示されるように、高エネルギビーム
を照射して相互の部材を図示状態のように溶融11し溶
接固定させる場合、周囲を等間隔にたとえば、3箇所あ
るいは4箇所同時に行なうのであるが、相互部材の溶融
11後の冷却固化をともない、溶融金属が収縮する。
【0027】この収縮は互いの部材間を引き寄せようと
する力となって働くが、溶接位置が軸対称あるいは等間
隔に設定されているために互いの収縮力が釣合い、その
結果固定部材3の金属筐体1に対する半径方向(r方
向)の位置は不動である。固定部材3に対する金属製ス
リーブ4の半径方向の位置も同様の理由によることと、
加えて精密状態に嵌合されていることにより不動であ
る。
【0028】しかしながら、この固定部材3と金属製ス
リーブ4との溶接部分に着目すると、半径方向には不動
であるものの冷却固化にともなって軸方向に移動するこ
とになる。
【0029】図9に示される溶融範囲12で明らかなよ
うにリング状の固定部材3と金属製スリーブ4との相互
の溶融部分が固化する時に収縮することは前述のように
明らかであり、その収縮方向は半径方向と軸方向とに同
時に進行する。
【0030】半径方向については記述のように釣り合っ
て移動しないが、溶融範囲12の金属製スリーブ4の上
部の符号Cの部分と固定部材3の上部の符号Dとの間を
単純に収縮の起こる基点端部と考えると、このC−D間
に収縮が生じることになる。
【0031】金属筐体1の壁面を基準に考えると固定部
材3は軸方向に移動しないことから、金属製スリーブ4
は固定部材3に対して図示下方に引き寄せられることに
なり、光フアイバ先端15が光素子2に接近して最適状
態の光結合位置のずれを生じることにほかならない。
【0032】以上のことから、本発明は光フアイバが軸
方向へ位置ずれを生じない、光フアイバの位置決め固定
構造および光フアイバの位置決め固定方法を提供するこ
とを発明の課題とするものである。
【0033】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明手段の構成要旨とするところは、第1の発明に
よれば、光フアイバ芯線を内部に貫通させて取り付けた
大径部分と小径部分とを有する金属製スリーブと、上記
金属製スリーブを嵌合孔に嵌合させて溶接固定する固定
部材と、からなり、上記金属製スリーブの大径部分と小
径部分との境界端面と固定部材の端面とが一致され該両
端面の境界部分を溶融し溶接固定させてなる光フアイバ
の位置決め固定構造である。
【0034】第2の発明によれば、光フアイバ芯線を内
部に貫通させて取り付けた金属製スリーブと、上記金属
製スリーブを嵌合孔に嵌合させて溶接固定する固定部材
と、からなる光フアイバの位置決め固定方法であって、
上記固定部材の薄肉な外周面から内部に向けて照射され
た高エネルギビームにより該薄肉部とともに上記金属製
スリーブを溶融し溶接固定するようにした光フアイバの
位置決め固定方法である。
【0035】第3の発明によれば、外周面にねじを有し
光フアイバ芯線を内部に貫通させて取り付けた金属製ス
リーブと、上記金属製スリーブのねじ部を嵌め合わせる
ねじを内周面に有する固定部材と、からなり、上記固定
部材内周面のねじ部に金属製スリーブの外周面のねじを
嵌め合わせ位置決めさせた状態で固定部材の端面と金属
スリーブの周囲面との隅が溶融溶接により固定されてな
る光フアイバの位置決め固定構造である。
【0036】第4の発明によれば、光フアイバ芯線を内
部に貫通させて取り付けた金属製スリーブと、上記金属
製スリーブを嵌合孔に嵌合させて溶接固定する固定部材
と、からなる光フアイバの位置決め固定方法であって、
上記金属製スリーブの周囲面と固定部材の端面との嵌合
隅部分に高エネルギビームを照射して溶融溶接するに際
し、金属スリーブの周囲に遮蔽部材を介在させるか、ま
たは高エネルギビームの中心を偏位させて固定部材の端
面側を主として溶融させて溶接させるようにした光フア
イバの位置決め固定方法である。
【0037】第5の発明によれば、光フアイバ端面を斜
面として光反射面とした光フアイバ芯線を内部に取り付
けた金属製スリーブと、上記金属製スリーブを固定部材
の嵌合孔に嵌め合わせて双方を溶融溶接して固定する光
フアイバの位置決め固定構造または固定方法であって、
上記第1ないし第4のいずれかに記載の発明の構成が適
用される光フアイバの位置決め固定構造または光フアイ
バの位置決め固定方法である。
【0038】
【作用】上記本発明の構成手段によれば、第1の発明に
よると、金属製スリーブの大径部分の端面と固定部材の
端面とを一致させた状態で、その境界端面を相互に溶融
させて溶接するものであるから、従来のような相互間を
軸方向に移動させるような収縮力が生じないので軸ずれ
を起こすことなく取り付け固定される。
【0039】第2の発明によると、固定部材の薄肉な外
周から半径方向に貫通するようにして、内部に嵌合され
ている金属製スリーブともに溶融して溶接するものであ
るから、従来のような相互間に軸方向に移動させるよう
な収縮力が生じないので軸ずれを起こすことなく取り付
け固定させることができる。
【0040】第3の発明によると、固定部材の内周面の
ねじに金属製スリーブの外周面のねじを嵌め合わせ位置
決めさせた状態で、固定部材の端面と金属製スリーブの
周囲面との隅角を溶融して溶融し溶接固定することから
軸方向への収縮力が生じるが、ねじの嵌め合わせにより
多段のねじ面で支持されて軸方向への移動が阻止され、
軸ずれを起こすことなく安定に取り付け固定される。
【0041】第4の発明によると、金属製スリーブの周
囲面と固定部材の端面との隅角を溶融し溶接するに際し
て、固定部材の端面側を主として溶融し金属製スリーブ
側を比較的に少なく溶融させることで軸方向の収縮成分
が少なくなり、その分軸方向への移動を少なくして取り
付け固定させることができる。
【0042】第5の発明によると、光フアイバ端面を斜
面として光反射面とし相手部分と光結合させる光フアイ
バの位置決め固定構造または固定方法であって、本発明
の第1の発明ないし第4の発明の何れかを適用すること
により、金属製スリーブと固定部材との固定が軸ずれし
ないことによって光フアイバ端面の軸方向への移動が大
幅に移動しないことから最適な光結合状態を維持させて
取り付け固定が行なえる。
【0043】
【実施例】以下、本発明の光フアイバの位置決め固定構
造および光フアイバの位置決め固定方法について、構成
要旨にもとづいた実施例により図を参照しながら詳細に
説明する。
【0044】図1は本発明第1発明の第1の一実施例の
側断面図であって、図(a)を参照して説明すると、金
属筐体1の側壁面の貫通孔の部分に外側からリング状の
固定部材3が面方向へ摺動可能に接触配置されており、
中心の貫通孔に大径部分18と小径部分19とからなる
金属製スリーブ21の大径部分18が隙間無く軸方向に
のみ移動可能な状態に精密に嵌合されている。
【0045】この金属製スリーブ21の中心内部には光
フアイバ5が貫通して取り付けられており、内部側へ光
フアイバ芯線14が導出されてその先端15は先球レン
ズに形成され光素子2と対向して光結合されるように配
置される。光フアイバ芯線14の導出部は接着剤あるい
はAuによるメタライズ処理されて金属製スリーブ21
と半田付けなどの方法で取り付け固定22されている。
【0046】図示省略の微動装置に金属筐体1を固定状
態とし、固定部材3に金属製スリーブ21を嵌合状態と
して金属筐体1面に対して摺動移動させるとともに、固
定部材3の貫通孔に対して金属製スリーブ21を軸方向
に移動させて光素子2との光結合状態を最適な状態位置
に設定し位置固定させる。
【0047】この状態で金属製スリーブ21の大径部分
18の上端面23と固定部材3の上端面24との一致状
態を読み取り顕微鏡あるいは適当な測定器で測定し、段
差が許容できる程度を超えている場合にはその段差値を
読み取り、一旦外して固定部材3の上端面24あるいは
金属製スリーブの大径部分18の上端面23の何れかを
切削などにより削除加工して許容内に一致させ、ふたた
び光結合が最適なように行なわれる状態に位置合わせさ
せる。
【0048】このようにして金属筐体1の面と固定部材
3との接触隅角に対して矢印A,Aのように高エネルギ
ビームである工業用レーザなどを軸対称位置に同時にパ
ルス照射し双方を溶融させて溶接固定させる。
【0049】ついで固定部材3の上端面24と金属製ス
リーブ21の大径部分18の上端面23との嵌合境界に
対して矢印B,Bのように高エネルギビームである工業
用レーザなどを軸対称位置に同時にパルス照射し両者を
溶融25させて溶接固定させる。
【0050】この溶融25による溶接は固定部材3の上
端面24と金属製スリーブ21の大径部分18の上端面
23とが同一面であることから、溶融範囲25が双方均
等であり、嵌合の境界部分で軸方向の段差がないので相
互間に軸方向への収縮力が生ぜず、したがって光フアイ
バ先端15の軸方向への位置ずれが生じないものであ
る。
【0051】当然のことながら、半径方向の収縮は生じ
るものであるが軸対称位置または等間隔位置の溶融の収
縮は釣り合ってしまうことと、精密な嵌合によって位置
ずれを起こすことはない。
【0052】図(b)は金属製スリーブ21の小径部分
19が細径の場合、この小径部分19の補強構造であ
り、リング状の補強部材26を金属製スリーブ21の小
径部分19に精密に嵌合させる。
【0053】固定部材3の上端面24と補強部材26の
外周の隅角に対して高エネルギビームを軸対称位置に矢
印E,E方向から同時にパルス照射して双方を溶融27
させ溶接固定させる。
【0054】ついで、補強部材26の上端面27と金属
製スリーブ21の小径部分19との隅角に対して高エネ
ルギビームを軸対称位置に矢印F,F方向から同時にパ
ルス照射して双方を溶融28させ溶接固定させる。この
部分の溶接は小径部分18の肉厚さが少ない場合が多い
ので、溶融範囲28が大きくならないように配慮し、光
フアイバ5に影響しないようにすることが肝要である。
【0055】図2は本発明第1発明の第2の一実施例の
側断面図であって、図(a)を参照して説明すると、金
属筐体1の側壁面の貫通孔の部分に外側からリング状の
固定部材3が面方向へ摺動可能に接触配置されており、
上下の大径部分31の中間に形成された小径部分32を
有する金属製スリーブ33の大径部分31が、固定部材
3の中心の貫通孔に隙間無く軸方向にのみ移動可能な状
態に精密に嵌合されている。
【0056】この金属製スリーブ33の中心内部には光
フアイバ5が貫通して取り付けられており、内部側へ光
フアイバ芯線14が導出されてその先端15は先球レン
ズに形成されて光素子2と対向し光結合されるように配
置される。光フアイバ芯線14の導出部は接着剤あるい
はAuによるメタライズ処理されて金属製スリーブ33
と半田付けなどの方法で取り付け固定22されている。
【0057】図示省略の微動装置に金属筐体1を固定状
態とし、固定部材3に金属製スリーブ33を嵌合させた
状態で金属筐体1面に対して摺動移動させるとともに、
固定部材3の貫通孔に対して金属製スリーブ33を軸方
向に移動させて光素子2との光結合状態を最適な状態位
置に設定し位置固定させる。
【0058】この状態で金属製スリーブ33の下方の大
径部分31の上端面34と固定部材3の上端面24の一
致状態を、読み取り顕微鏡あるいは適当な測定器で測定
し、段差が許容できる程度を超えている場合にはその段
差値を読み取り、一旦外して固定部材3の上端面24あ
るいは金属製スリーブの大径部分31の上端面34の何
れかを切削などにより削除加工して許容内に一致させ、
ふたたび光結合が最適なように行なわれる状態に位置合
わせさせる。
【0059】このようして金属筐体1の面と固定部材3
の接触隅角に対して矢印A,Aのように高エネルギビー
ムである工業用レーザなどを軸対称位置に同時にパルス
照射し双方を溶融させて溶接固定させる。
【0060】ついで固定部材3の上端面24と金属製ス
リーブ33の大径部分31の上端面34との嵌合境界に
対して矢印B,Bのように高エネルギビームである工業
用レーザなどを軸対称位置に同時にパルス照射し両者を
溶融25させて溶接固定させる。
【0061】この溶融25による溶接は固定部材3の上
端面24と金属製スリーブ33の大径部分31の上端面
34とが同一面であることから、溶融範囲25が双方均
等であり、嵌合の境界部分で軸方向の段差がないので相
互間に軸方向への収縮力が生ぜず、したがって光フアイ
バ先端15の軸方向への位置ずれを生じないものであ
る。
【0062】当然のことながら、半径方向の収縮は生じ
るものであるが軸対称位置または等間隔位置の溶融の収
縮は釣り合ってしまうことと、精密な嵌合によって位置
ずれを起こすことはない。
【0063】図(b)は金属製スリーブ33の小径部分
32が細径の場合、この小径部分32の補強構造であ
り、リング状の補強部材35を金属製スリーブ33の上
方の大径部分31に精密に嵌合させる。
【0064】リング状の固定部材3の上端面24と補強
部材35の外周の隅角に対して高エネルギビームを軸対
称位置に矢印E,E方向から同時にパルス照射して双方
を溶融36させ溶接固定させる。
【0065】ついで、補強部材35の上端面37と金属
製スリーブ33の大径部分31との隅角に対して高エネ
ルギビームを軸対称位置に矢印F,F方向から同時にパ
ルス照射して双方を溶融38させ溶接固定させる。この
部分の溶接は大径部分31の肉厚さが厚いので十分な溶
融38状態とすることが可能である。
【0066】図3は本発明第2発明の第1の一実施例の
側断面図であって、図(a)を参照して説明すると、金
属筐体1の側壁面の貫通孔の部分に外側から金属製のリ
ング状の固定部材41が面方向へ摺動可能に接触配置さ
れており、中心の貫通孔に外周が無段の金属製スリーブ
4が隙間無く軸方向にのみ移動可能な状態に精密に嵌合
されている。
【0067】固定部材41は筐体1壁面と接触する下面
が大径であって、下面から離間するにしたがって小径と
なるほぼ切頭円錐形状に形成されている。金属製スリー
ブ4の内部には光フアイバ5が貫通して取り付けられて
おり、内部側へ光フアイバ芯線14が導出されその先端
15は先球レンズに形成されて光素子2(図示省略)に
対向し光結合されるように配置される。
【0068】光フアイバ芯線14の導出部は接着剤ある
いはAuによるメタライズ処理されて半田付けなどの方
法で取り付け固定されていることは前述実施例と同様で
ある。
【0069】図示省略の微動装置に金属筐体1を固定状
態とし、固定部材41に金属製スリーブ4を嵌合状態と
して金属筐体1面に対して摺動移動させるとともに、固
定部材41の貫通孔に対して金属製スリーブ4を軸方向
に移動させて光素子との光結合状態を最適な状態位置に
設定し位置固定させる。
【0070】このような状態として図(b)を参照する
と、金属筐体1の面と固定部材41の接触隅角に対して
矢印A,Aのように高エネルギビームである工業用レー
ザなどを軸対称位置に同時にパルス照射し双方を溶融さ
せて溶接固定させる。
【0071】ついで固定部材41の上方斜面の薄肉な外
周面から半径方向の周囲に矢印G,Gのように高エネル
ギビームである工業用レーザなどを対称位置に同時にパ
ルス照射し内部の金属製スリーブ4ともに溶融42し溶
接固定させる。
【0072】この溶融部42の部分について詳細に検討
すると、図示固定部材41の貫通孔の溶融部42の内周
上端部と金属製スリーブ4の外周下端部との間で固化収
縮力が生じて、金属製スリーブ4は図示上方に引き上げ
られるように思える。
【0073】しかしながら、金属製スリーブ4の外周上
端部と固定部材41の貫通孔内周下端部との間にも同様
な固化収縮力が生じ、逆に金属製スリーブ4を引き下げ
るように働く、したがって、相殺されて金属製スリーブ
4が軸方向に移動されることはなく、光フアイバ先端1
5の軸方向への位置ずれが生じないものである。
【0074】図4は本発明第2発明の第2の一実施例の
側断面図であって、図(a)を参照して説明すると、金
属筐体1の側壁面の貫通孔の部分に外側から金属製のリ
ング状の固定部材45が面方向へ摺動可能に接触配置さ
れており、中心の貫通孔に外周が無段の金属製スリーブ
4が隙間無く軸方向へのみ移動可能な状態に密に嵌合さ
れている。
【0075】固定部材45は筐体1壁面と接触する下面
が大径であって、下面から離間するにしたがい小径とな
る円錐形状に形成されて、上端部分は平行で薄肉な円筒
形状部分46となっている。
【0076】金属製スリーブ4の内部には光フアイバ5
が貫通して取り付けられており、内部側へ光フアイバ芯
線14が導出されてその先端15は先球レンズに形成さ
れ、光素子2(図示省略)に対向して光結合されるよう
に配置される。
【0077】光フアイバ芯線14の導出部は、接着剤あ
るいはAuによるメタライズ処理されて半田付けなどの
方法で取り付け固定されていることは、前述実施例と同
様である。
【0078】図示省略の微動装置に金属筐体1を固定状
態とし、固定部材45に金属製スリーブ4を嵌合状態と
して金属筐体1面に対し摺動移動させるとともに、固定
部材45の貫通孔に対し金属製スリーブ4を軸方向に移
動させて光素子との光結合状態を最適な状態位置に設定
し位置固定させる。
【0079】このような状態として図(b)を参照する
と、金属筐体1の面と固定部材45の接触隅角に対して
矢印A,Aのように高エネルギビームである工業用レー
ザなどを軸対称位置に同時にパルス照射し双方を溶融さ
せて溶接固定させる。
【0080】ついで固定部材45の上方の円筒状部分4
6の外周面から中心方向へ向けた周囲に矢印G,Gのよ
うに高エネルギビームである工業用レーザなどを対称位
置に同時にパルス照射し内部の金属製スリーブ4ともに
溶融47し溶接固定させる。
【0081】この溶融部47は、図示固定部材45の貫
通孔の内周上端部と金属製スリーブ4の外周下端部との
間で固化収縮力が生じて、金属製スリーブ4は図示A方
へ引き上げられるように思える。
【0082】一方、金属製スリーブ4の外周上端部と固
定部材45の貫通孔内周下端部との間にも同様な固化収
縮力が生じ、逆に金属製スリーブ4を引き下げるように
働く。したがって、相殺されて金属製スリーブ4が軸方
向に移動されることはなく、光フアイバ先端15の軸方
向への位置ずれが生じないものである。
【0083】図5は本発明第3発明の一実施例の側断面
図であって、図(a)を参照して説明すると、金属筐体
1の側壁面に貫通孔に合わせて外面から精密な貫通ねじ
孔51を有するリング状の固定部材52が面方向へ摺動
可能に接触配置されており、中心の貫通ねじ孔51に金
属製スリーブ53の周囲の精密なねじ54が嵌め合わせ
られてねじ回転させることより、軸方向に移動可能な状
態である。
【0084】この金属製スリーブ53の内部中心には光
フアイバ5が貫通して取り付けられており、内部側へ光
フアイバ芯線14が導出されてその先端15は先球レン
ズに形成され光素子2(図示省略)に対向して光結合さ
れるように配置される。
【0085】光フアイバ芯線14の導出部は、接着剤あ
るいはAuによるメタライズ処理されて半田付けなどの
方法で取り付け固定されていることは、前述実施例と同
様である。
【0086】図示省略の微動装置に金属筐体1を固定状
態とし、固定部材52に金属製スリーブ53を嵌め合わ
せた状態として金属筐体1面に対して摺動移動させると
ともに、固定部材52の貫通ねじ孔51に対して金属製
スリーブ53をねじ回転させて軸方向に移動させ、光素
子との光結合状態を最適な状態位置に設定し位置固定さ
せる。このとき、金属製スリーブ53を金属筐体1面方
向に押し付けるようにして安定状態に位置固定させる。
【0087】この状態で図(b)を参照し、金属筐体1
の面と固定部材52の接触隅角に対して矢印A,Aのよ
うに高エネルギビームである工業用レーザなどを軸対称
位置に同時にパルス照射し双方を溶融させて溶接固定さ
せる。
【0088】ついで、固定部材52の上端面55と金属
製スリーブ53の隅角のねじ部分に対して矢印H,Hの
ように高エネルギビームである工業用レーザなどを軸対
称位置に同時にパルス照射し双方を溶融56させて溶接
固定させる。
【0089】この溶融56による溶接は金属製スリーブ
53が固定部材52と精密なねじ嵌合されていることか
ら、固定部材52に対して金属製スリーブ53を金属筐
体1側壁面側に引き寄せようとする固化収縮力は、相互
のねじ面によって支持され軸方向へ移動することができ
ない。加えて、金属製スリーブ53を押し付け移動方向
に密着させて安定状態としていることからも移動される
ことはない。したがって、光フアイバ先端15の軸方向
への位置ずれが生じないものである。
【0090】図6は本発明第4発明の一実施例の側断面
図であって、図(a)の第1実施例を参照し説明する
と、金属筐体1に側癖面の貫通孔に合わせて外面からリ
ング状の固定部材3を面方向へ摺動可能に接触配置させ
ており、中心の貫通孔に無段の金属製スリーブ4が隙間
無く軸方向にのみ移動可能な状態に精密に嵌合されてい
る。
【0091】この金属製スリーブ4の中心内部には光フ
アイバ5が貫通して取り付けられており、内部側へ光フ
アイバ芯線14が導出されてその先端15は先球レンズ
に形成され光素子2(図示省略)に対向して光結合され
るように配置される。光フアイバ芯線14の導出部は接
着剤あるいはAuによるメタライズ処理されて半田付け
などの方法で取り付け固定されていることは前述実施例
と同様である。
【0092】図示省略の微動装置に金属筐体1を固定状
態とし、固定部材3に金属製スリーブ4を嵌合状態とし
て金属筐体1面に対して摺動移動させるとともに、固定
部材3の貫通孔に対して金属製スリーブ4を軸方向に移
動させて光素子との光結合状態を最適な位置に設定し位
置固定させる。
【0093】この状態で金属筐体1の面と固定部材3の
接触隅角に対して矢印A,Aのように高エネルギビーム
である工業用のレーザなどを軸対称位置に同時にパルス
照射し双方を溶融させて溶接固定させる。
【0094】ついで、固定部材3の上端面24と金属製
スリーブ4との隅角部分を溶接するのであるが、図
(a)によると金属製スリーブ4の下部を覆うようなス
リーブ状の遮蔽部材61が図示省略の手段によって空間
に支持された状態に取り付けられる。
【0095】このようにして隅角部分に矢印B,Bのよ
うな高エネルギビームである工業用レーザなどを軸対称
位置に同時にパルス照射し両者を溶融62させて溶接固
定させる。
【0096】この溶融62による溶接は矢印B,Bの周
囲に二点鎖線63で示されるような高エネルギビームの
円錐状の拡がり領域があり、これが固定部材3と金属製
スリーブ4との隅角に収束されるようになっている。
【0097】溶融62の範囲は高エネルギビームの中心
であるBの周囲の二点鎖線63で示される途中の拡がり
部分の一部分が遮蔽部材61で遮蔽されていることによ
り、その分金属製スリーブ4に対するエネルギ照射量が
減少され、金属製スリーブ4の周囲面の溶融62範囲が
少なくなる。
【0098】エネルギビームの照射中心B方向は固定部
材3と金属製スリーブ4の隅に丁度一致するような位置
に設定されていることは前述の各実施例と同様であるこ
とから、遮蔽部材61による照射エネルギによる溶融範
囲は主として固定部材3の上端面を溶融62させること
になる。
【0099】この結果、金属製スリーブ4の溶融62範
囲が少なくなり、固化収縮にともなう金属製スリーブ4
の固定部材3に対する軸方向への移動が従来に比して少
なくなるものであって、光フアイバの先端15の軸方向
への軸ずれを少ないものとすることができる。
【0100】つぎに、本発明第4発明の第2実施例を図
6の図(b)を参照して説明すると、金属筐体1に側壁
面の貫通孔に合わせて外面からリング状の固定部材3が
面方向へ摺動可能に接触配置されており、中心の貫通孔
に無段の金属製スリーブ4が隙間なく軸方向にのみ移動
可能な状態に精密に嵌合されている。
【0101】この金属製スリーブ4の中心内部には光フ
アイバ5が貫通して取り付けられており、内部側へ光フ
アイバ芯線14が導出さてその先端15は先球レンズに
形成され光素子2(図示省略)に対向して光結合される
ように配置される。光フアイバ芯線14の導出部材は接
着剤あるいはAuによるメタライズ処理されて半田付け
などの方法で取り付け固定されていることは前述実施例
と同様である。
【0102】図示省略の微動装置に金属筐体1を固定状
態とし、固定部材3に金属製スリーブ4を嵌合状態とし
金属筐体1面に対して摺動移動させるとともに、固定部
材3の貫通孔に対して金属製スリーブ4を軸方向に移動
させて光素子との光結合状態を最適な状態位置に設定し
位置固定させる。
【0103】この状態で金属筐体1の面と固定部材3の
接触隅角に対して矢印A,Aのように高エネルギビーム
である工業用のレーザなどを軸対称位置に同時にパルス
照射し双方を溶融させて位置固定させる。
【0104】ついで、固定部材3の上面24と金属製ス
リーブ4との隅角部分を溶接するのであるが、図(b)
によると固定部材3と金属製スリーブ4との隅角に丁度
一致する二点鎖線で示される矢印方向B’,B’ではな
く、実線で示される矢印方向B,B方向の固定部材3の
上端面24上の方向に偏位させた状態の軸対称位置に、
同時にパルス照射させ双方を溶融62させて溶接固定さ
せる。
【0105】エネルギビームBの照射中心は固定部材3
に対する照射による溶融範囲62に主として固定部材3
の上端面24が溶融62されることになる。この結果、
金属製スリーブ4の溶融62範囲が少なくなり固化収縮
にともなう金属製スリーブ4の固定部材3に対する軸方
向への移動距離が従来に比して少なくなることは図
(a)の場合と同様であって、光フアイバの先端15の
軸方向への軸ずれを少ないものとすることができる。
【0106】図7は本発明第5発明の一実施例の側断面
図であって、図を参照して説明すると、金属筐体1に側
壁面の貫通孔の部分に外面からリング状の固定部材3が
面方向に摺動可能に接触配置されており、両端の大径部
分31の中間に形成された小径部分32を有する金属製
スリーブ33の図示右側の大径部分31が、固定部材3
の中心の貫通孔に隙間なく軸方向にのみ移動可能な状態
に精密に嵌合されている。
【0107】この金属製スリーブ33の中心内部には光
フアイバ5が貫通して取り付けられており、内部側へ光
フアイバ芯線14が導出されたその先端65は45°の
傾斜面の斜面66に形成された光反射面であり、直交方
向に配置された光素子2に対向して光結合されるように
配置される。光フアイバ芯線14の導出部は接着剤ある
いはAuによるメタライズ処理されて金属製スリーブ3
3と半田付けなどの方法で取り付け固定されている。
【0108】図示省略の微動装置に金属筐体1を固定状
態とし、固定部材3に金属製スリーブ33を嵌合させた
状態で金属筐体1面に対して摺動移動させるとともに、
固定部材3の貫通孔に対して金属製スリーブ33を軸方
向に移動させて光素子2との光結合状態を最適な状態位
置に設定し位置固定させる。
【0109】この状態で金属製スリーブ33の図示右側
の大径部分31の端面34と固定部材3の端面24の一
致状態を、読み取り顕微鏡あるいは適当な測定器で測定
し、段差が許容できる程度を超えている場合にはその段
差値を読み取り、一旦外して固定部材3の端面24ある
いは金属製スリーブ33の大径部分31の端面34の何
れかを切削などにより削除加工して一致させ、ふたたび
光結合が最適なように行なわれる状態に位置合わせさせ
る。
【0110】このようにして金属筐体1の面と固定部材
3の接触隅角に対して矢印A,Aのように高エネルギビ
ームである工業用レーザなどを軸対称位置に同時にパル
ス照射し双方を溶融させて溶接固定させる。
【0111】ついで固定部材3の端面24と金属製スリ
ーブ33の大径部分31の端面34との嵌合境界に対し
て矢印B,B方向から高エネルギビームである工業用レ
ーザなどを軸対称に同時にパルス照射し両者を溶融25
させて溶接固定させる。この溶融25による溶接は固定
部材3の端面24と金属製スリーブ33の大径部分31
の端面34とが同一面であることから、溶融範囲25が
双方均等であり、嵌合の境界部分に軸方向の段差がない
ので相互間に軸方向への収縮力が生じず、したがって光
フアイバ先端65の軸方向への位置ずれが生じないもの
である。
【0112】当然のことながら、半径方向の収縮は生じ
るが軸対称位置または等間隔位置の溶融の収縮は釣り合
ってしまうことと精密な嵌合によって位置ずれを起こす
ことはない。
【0113】図に示されるように金属製スリーブ33の
中間部分は小径部分32に形成されていることから、こ
の部分にリング状の補強部材35を金属製スリーブ33
の図示左側の大径部分31に精密に嵌合させる。
【0114】リング状の固定部材3の端面24と補強部
材35の外周の隅角に対して高エネルギビームを軸対称
位置に矢印E,E方向から同時二パルス照射して双方を
溶融36させ溶接固定させる。
【0115】ついで、補強部材35の先端面37と金属
製スリーブ33の大径部分31との隅角に対して高エネ
ルギビームを軸対称位置に矢印F,F方向から同時にパ
ルス照射して双方を溶融38させ溶接固定させる。この
部分の溶接は大径部分31の肉厚さが比較的に厚いので
十分な溶融38状態とすることが可能である。
【0116】このように、光フアイバ先端65を45°
の斜面66として直接光結合し得るようにしたことから
光結合に要する距離を大幅に短縮し得るものであり、結
合位置決めが確実で信頼性のよい状態で光モジュールの
薄形化を実現する上で有効な手段であり、構成部品数を
最低限度のものとすることも可能となる。
【0117】以上のように、本発明は前述の本発明第1
発明の第2の一実施例を適用して薄形化とともに小形化
を実現可能とした光素子との結合モジュールを説明した
が、本発明によれば、前述実施例を適用することに限定
されるものではなく、この実施例を含んで第1発明ない
し第4発明の光ファイバの位置決め構造適用して実施
し得るものである。
【0118】また、光素子に関しても受光素子あるいは
発光素子、その他の光回路たとえば光フアイバ同士、光
導波路などの光集積回路に対しても適用実施可能なもの
であることはいうまでもないことである。
【0119】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明になる
光フアイバの位置決め固定に、光フアイバを取り付けた
金属製スリーブを固定部材の孔に嵌合状態で溶接固定さ
せるに際し、双方の溶融溶接の冷却固化にともなう光フ
アイバの軸方向への位置ずれを生じないものとするか、
移動量をきわめて少ない状態に固定し得るものである。
【0120】上述の実施例は光フアイバ先端を先球レン
ズまたは斜面でなる反射面として説明したが、このよう
な先端形状に限定されるものではなく、諸種の公知な結
合手段を適用実施し得るものである。
【0121】このように、本発明は光装置への適用実施
に対する実用上の効果はきわめて顕著にして経済的効果
もはかりしれない程大きなものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1発明の第1の一実施例
【図2】本発明第1発明の第2の一実施例
【図3】本発明第2発明の第1の一実施例
【図4】本発明第2発明の第2の一実施例
【図5】本発明第3発明の一実施例
【図6】本発明第4発明の一実施例
【図7】本発明第5発明の一実施例
【図8】光モジュールにおける従来の光フアイバの位置
決め固定構造
【図9】従来技術の問題点を説明する要部拡大断面図
【符号の説明】
1 金属筐体 2 光素子 3 固定部材 4 金属製スリーブ 5 光フアイバ 14 光フアイバ芯線 15 光フアイバ先端 18 大径部分 19 小径部分 21 金属製スリーブ 23,24 端面 25,27,28 溶融部分 26 補強部材 31 大径部分 32 小径部分 33 金属製スリーブ 35 補強部材 36,38 溶融部分 37 端面 41,45 固定部材 42,47 溶融部分 46 円筒状部分 51 内周面ねじ 52 固定部材 53 金属製スリーブ 54 外周面ねじ 55 端面 56 溶融部分 61 遮蔽部材 62 溶融部分 65 光フアイバ先端 66 斜面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 濱野 宏 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 後藤 正見 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−2807(JP,A) 特開 平3−174997(JP,A) 特開 平3−184006(JP,A) 特開 平3−25406(JP,A) 特開 平4−175707(JP,A) 実開 平2−121705(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/42 G02B 6/36

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバ芯線を内部に貫通させて取
    り付けた大径部分と小径部分とを有する金属製スリーブ
    と、該金属製スリーブを嵌合孔に嵌合させて溶接固定す
    る固定部材と、からなり、 該金属製スリーブの大径部分と小径部分との境界端面と
    該固定部材の端面とが一致され該両端面の嵌合境界部分
    を溶融し溶接固定させてなることを特徴とする光ファイ
    バの位置決め固定構造。
  2. 【請求項2】 光ファイバ芯線を内部に貫通させて取
    り付けた金属製スリーブと、該金属製スリーブを嵌合孔
    に嵌合させて溶接固定する、下面が大径であり、下面か
    ら離間するに従って小径となるほぼ円錐形状に形成され
    て上部が薄肉部となる固定部材と、からなり、 該固定部材の薄肉な外周面から内部に向けて照射された
    高エネルギビームにより該薄肉部とともに該金属製スリ
    ーブを溶融し溶接固定させてなることを特徴とする光フ
    ァイバの位置決め固定構造。
  3. 【請求項3】 光ファイバ芯線を内部に貫通させて取
    り付けた金属製スリーブと、該金属製スリーブを嵌合孔
    に嵌合させて溶接固定する固定部材と、からなり、 該金属製スリーブの周囲面と該固定部材の端面との嵌合
    隅部分に高エネルギビームを照射して溶融溶接するに際
    し、高エネルギビームの中心を該金属製スリーブから遠
    ざける方向に偏位させて、該固定部材の端面側を主とし
    て溶融させて溶接するようにしたことを特徴とする光フ
    ァイバの位置決め固定構造。
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