JP3427994B2 - 地下構造物用の排圧システム - Google Patents

地下構造物用の排圧システム

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JP3427994B2
JP3427994B2 JP08470398A JP8470398A JP3427994B2 JP 3427994 B2 JP3427994 B2 JP 3427994B2 JP 08470398 A JP08470398 A JP 08470398A JP 8470398 A JP8470398 A JP 8470398A JP 3427994 B2 JP3427994 B2 JP 3427994B2
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正和 樋▼高▲
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地下構造物内で発
生した圧力を確実に外部に逃がすことができるようにし
た地下構造物用の排圧システムに関する。尚、本願明細
書でいう「躯体」とは、地中に埋設される下水道管路施
設、上水道やガス配管における路面下の配管施設、電力
・通信における地下施設等の地下構造物と地上とを通じ
るために設けられる立孔状の構造物を総称する。
【0002】
【従来の技術】地下構造物としての下水道管路施設は、
下水の排除方式によって、汚水と雨水とを同一の管路で
排除する合流式下水道と、汚水と雨水とを別々の管路で
排除する分流式下水道とに分類される。特に、前者の合
流式下水道においては、集中豪雨に見舞われた場合、大
量の雨水が下水本管に一気に流入するため、管路内の空
気圧力が局所的に急激に上昇したり、あるいは雨水その
ものが上昇し、その圧力によって、躯体としてのマンホ
ールの上端部に設置されている蓋本体が外れて飛散する
虞がある。
【0003】このような蓋本体の飛散を防止するため
に、下水道管路内で発生した圧力を外部に逃がすことが
できるようにしたものとして、例えば、実公昭62−5
102号公報に開示されたものがある。この公報に開示
されているマンホール蓋飛散防止装置は、マンホールの
上端部の受枠に設置される蓋本体をグレーチング構造と
すると共に、前記受枠に取り付ける有底円筒形状の中蓋
の底板に排圧孔を開けることによって、この排圧孔から
下水道管路内で発生した圧力を外部(大気中)に逃がす
ことができると共に、前記排圧孔を閉塞する閉塞板を取
り付けることによって、下水道管路内の臭気が外に漏出
することを防止するようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に開示されているマンホール蓋飛散防止装置における
中蓋は、有底円筒形状をなし、底板が平板状であるた
め、排圧孔の開口面積を十分に大きく取ることができな
いという問題があった。即ち、排圧孔の開口面積は、底
板の面積以上に大きくすることができないことは勿論の
こと、底板の強度確保や付属部品の設置スペースの確保
等を考慮すると、排圧孔の開口面積を大きくするには制
限があり、下水道管路内で発生した圧力を十分に逃がす
ことができないという問題がある。
【0005】更に、排圧孔を閉塞するための閉塞板が底
板に当接して水平状態に取り付けられている構造である
ために、グレーチング構造の蓋本体から土砂が流れ込ん
で閉塞板上に堆積したりすると、閉塞板の開閉動作が不
良となるという問題もある。本発明は、上述の点に鑑み
てなされたもので、下水道管路等の地下構造物の内部で
発生した圧力を確実に外部に逃がすことができるように
した地下構造物用の排圧システムを提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の地下構造物用の
排圧システムは、地下構造物の躯体の上端部に排圧用中
蓋を設け、前記排圧用中蓋の底板には前記底板の上方に
向けて張り出した膨出部を設け、前記膨出部の側壁部に
は排圧孔を設けると共に、前記排圧孔を開閉可能に閉塞
し、かつその下端が前記底板よりも上方に位置するよう
に第1の閉塞板を設け、前記地下構造物の躯体の側壁に
雨水桝と連通する排圧管を設け、前記排圧管の前記雨水
桝に開口する開口部には前記開口部を開閉可能に閉塞す
第2の閉塞板を設けた構成としている。以上の構成に
おいて、地下構造物内で発生した圧力は、排圧管を通し
て雨水桝から排出されると共に、地下構造物の上端部に
設置された排圧用中蓋からも排出されるので、地下構造
物内で強い圧力が発生して排圧管からだけでは外部に排
出しきれないような場合でも、圧力の一部が排圧用中蓋
からも排出されることにより、強い内部圧力に有効に対
処することが可能となる。また平常時は、第1の閉塞板
ならびに第2の閉塞板が閉塞しているため、地下構造物
内の臭気が外部に漏出することが防止される。また排圧
用中蓋の底板には底板の上方に向けて張り出した膨出部
を設けているため、底板全体としての面積が膨出部の側
壁部の面積分だけ増加することになり、排圧孔の開口面
積を大きくすることが可能となる。 さらに、第1の閉塞
板は、その下端が底板よりも上方に位置するように設け
られているため、底板上に堆積した土砂に妨害されるこ
となく良好に開閉動作が可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明においては、前記膨出部を
底板の上方に向けて台形状に張り出して設け、前記第1
の閉塞板を傾斜する側壁部に設けた構成とすること
る。
【0008】このような構成とすることで、第1の閉塞
板は、自重により排圧孔を良好に閉塞することができ
【0009】
【実施例】図1は、本発明に係る地下構造物用の排圧シ
ステムを適用した下水道管路施設の概要を示す構成図、
図2は、本発明に係る地下構造物用の排圧システムの分
解斜視図、図3は、図2の組立断面図である。図1にお
いて、道路1と道路2が交差しており、道路1の地中に
合流式下水道本管(以下、単に「本管」という。)3
が、道路2の地中に下水道枝管(以下、単に「枝管」と
いう。)4がそれぞれ埋設されており、枝管4は、本管
3に合流接続されている。本管3の途中にはマンホール
5が、枝管4の途中には汚水桝6がそれぞれ躯体として
設置されている。道路1、2の側部には雨水桝7が適宜
の間隔で設置されており、これらの雨水桝7は、管路8
を介して本管3または枝管4に接続されている。そし
て、マンホール5の側壁5bと、このマンホール5の近
くにある雨水桝7とが排圧管9によって連通接続されて
おり、下水道管路内で発生した圧力を排圧管9を通して
前記雨水桝7から外部に排出するように構成されてい
る。
【0010】即ち、雨水は、雨水桝7から管路8を通し
て直接本管3に流入し、或いは管路8を通して枝管4に
流入し本管3に合流するが、集中豪雨等により大量の雨
水が下水道管路内に一気に流入し、内部の圧力が急激に
上昇した場合、この圧力が排圧管9を通して雨水桝7か
ら外部に排出される。また、後述するように、マンホー
ル5の上端部には排圧用中蓋15が設けられているの
で、下水道管路内で発生した圧力は、排圧用中蓋15を
通してマンホール5自体からも排出される。
【0011】図2に示すようにマンホール5の蓋11
は、平面視円形状をなす受枠12と、この受枠12の開
口部を開閉可能に閉塞する蓋本体としてのグレーチング
蓋13からなり、排圧用中蓋15は、パッキン16を介
して中蓋取付具17に収納されてマンホール5の上端部
5aに設置される。更に、この中蓋取付具17の上端部
17aに前記受枠12が設置され、この受枠12にグレ
ーチング蓋13が地表面と面一をなすように設置され
る。
【0012】排圧管9によりマンホール5と接続される
雨水桝7は、雨水桝蓋21と、雨水桝本体22と、雨水
桝蓋21と雨水桝本体22との間に設置された排圧管接
続具23とから成り、雨水桝蓋21は、道路1または2
の側部に面一をなすように設置される。また、雨水桝本
体22は、底部に管路8の上端が接続されて、本管3
(または枝管4)に接続される。排圧管9は、基端部9
aがマンホール5の側壁5bの中段に連通接続され、先
端部9bが後述する排圧管接続具23の接続管25に接
続される。
【0013】マンホール5の上端部5aには受枠12を
固定するためのボルト18が周方向に沿って等間隔で3
箇所に植設されている。一方、受枠12には、フランジ
12aにボルト挿通孔12bが周方向に沿って所定の間
隔で多数穿設されており、前記各ボルト18と対応する
ボルト挿通孔12bに前記各ボルト18が挿通可能とさ
れている。これは、マンホール5に蓋11を設置する際
に周囲の状況に合わせてグレーチング蓋13の開蓋方向
を決める必要があり、これに合わせて受枠12を適当な
位置に回して設置することができるようにするためであ
る。
【0014】図3および図8に示すように雨水桝7の排
圧管接続具23は、環状の枠24と、枠24の側壁24
aに設けられた接続管25と、接続管25の開口部25
cに設けられた第2の閉塞板としての閉塞板26とから
成る。枠24は、外径が雨水桝本体22の外径と同径と
され、下端の内径が雨水桝本体22の内径と同径とさ
れ、上端の内径が下端の内径よりも小径とされて厚肉と
され、上端部に雨水桝蓋21が載置可能とされている。
この枠24は、コンクリートで形成されている。
【0015】接続管25は、基端部25aが円筒形をな
し、先端部25bが横方向に長い長方形状をなし、且つ
中心よりも上方に偏倚して形成されている。この接続管
25は、枠24の側壁24aに半径方向に沿って配置さ
れ、先端部25bが枠24の内方に突出されている。こ
の接続管25は、鋳鉄部材により形成されている。そし
て、排圧管接続具23は、枠24と接続管25が一体成
形により形成されている。
【0016】接続管25の開口部25cには、閉塞板2
6が止め金具27により開閉可能に取り付けられてい
る。止め金具27は、側面視逆L形状をなし、上部が接
続管25の先端部25bの上面に固定され、前部に閉塞
板26の上端部が固定されている。この閉塞板26は、
可撓性および磁性を有するゴム磁石板により形成されて
いる。閉塞板26は、自重により接続管25の開口部2
5cの端面に当接すると共に、磁力により開口部25c
の端面に吸着する。これにより、閉塞板26が接続管2
5の開口部25cを良好に閉塞することができる。排圧
管9は、基端部9aがマンホール5の側壁5bの中段部
に連通接続され、先端部9bが接続管25の基端部25
aに接続される。
【0017】排圧用中蓋15は、図5〜図7に示すよう
に平面視円形状をなし後述する第1の閉塞板としての
塞板45、46を除いて鋳鉄部材により構成されてい
る。排圧用中蓋15の底板31は、平板状をなし、平面
視六角形をなす膨出部32が上方に張り出して形成され
ている。この膨出部32は、断面が上に凸形の台形状を
なし、傾斜する外側壁部33、内側壁部34および平ら
な上壁部35からなり、下方が開口部36とされている
(図7)。外側壁部33には四角形の大きな排圧孔37
が合計6個設けられ、内側壁部34には一つおきに四角
形の大きな排圧孔38が合計3個設けられている。従っ
て、膨出部32は、対向する外側壁部33と内側壁部3
4との両方に排圧孔37と38が設けられている箇所
と、外側壁部33のみに排圧孔37が設けられている箇
所とが交互に配置された構成とされている。また、内側
壁部34には排圧孔が設けられていない1つの壁部に水
抜き孔39が設けられている(図7)。排圧孔37、3
8は、下側開口端面37a、38aが底板31の上面よ
りも上方に位置して設けられており、水抜き孔39は、
下端が底板31の上面と同一面とされている(図6、図
7)。
【0018】このように底板31に膨出部32を設ける
ことにより底板31全体としての面積が膨出部32の外
側壁部33および内側壁部34の面積分だけ増加するこ
とになる。そして、この膨出部32の外側壁部33およ
び内側壁部34を利用して多数の排圧孔37、38を設
けることにより、平板状の底板に排圧孔を設ける場合に
比して、排圧孔の開口面積を大きくすることが可能とな
り、グレーチング蓋13の開口面積程度に設定すること
が可能となる。
【0019】排圧孔37、38の下側開口端面37a、
38aには、後述する閉塞板45、46が排圧孔37、
38の中に入り込むことを防止するための係止部37
b、38bが設けられている。底板31の外周部は、膨
出部32の外側にフランジ状に張り出しており、中蓋取
付具17と係合させるための切欠31aが、周方向に沿
って所定の間隔で6箇所形成されている。
【0020】底板31の外周部にはストッパ41が膨出
部32の角部に周方向に180°の間隔を存して、且つ
それぞれ隣り合う2つの切欠31aの間に設けられてい
る(図5)。これらのストッパ41は、後述する中蓋取
付具17に排圧用中蓋15を回動不能に係止するための
もので、先端部41aが二股形状をなし、各基端部が底
板31の外周部の上面に形成された取付部31b、31
bに上方に回動可能に軸支されている。また、底板31
の外周部には把手金具42が各ストッパ41に対してそ
れぞれ周方向に90°ずれた位置に対向して、且つ上方
に延出して設けられている(図5)。
【0021】膨出部32の外側壁部33の各排圧孔37
にはそれぞれ閉塞板45が、内側壁部34の各排圧孔3
8にはそれぞれ閉塞板46が設けられている(図5、図
6)。これらの閉塞板45、46は、排圧孔37、38
よりも僅かに大きく形成されており、後述する止め金具
47または止め金具48によって開閉可能に支持されて
いる。そして、これらの閉塞板45、46は、可撓性お
よび磁性を有するゴム磁石板により形成されている。
【0022】止め金具47は、膨出部32の外側壁部3
3と内側壁部34の両方に排圧孔37と38が設けられ
ている箇所に配置され、両側部にそれぞれ閉塞板45、
46の上端部が固定される。これらの閉塞板45、46
は、排圧孔37、38の外側に配置され、且つ各内面周
縁部が排圧孔37、38の周縁部に当接する。止め金具
48は、膨出部32の外側壁部33のみに排圧孔37が
設けられている箇所に配置され、側部に閉塞板45の上
端が固定される。この閉塞板45は、排圧孔37の外側
に配置され、且つ内面周縁部が排圧孔37の周縁部に当
接する。
【0023】膨出部32の外側壁部33、内側壁部34
は、傾斜面とされていることで、各閉塞板45、46
は、自重により各排圧孔37、38の周縁部に良好に当
接可能とされる。更に、前述の通り、各排圧孔37、3
8の形成されている部分は鋳鉄部材により形成され、且
つ各閉塞板45、46がゴム磁石板により形成されてい
ることで、各閉塞板45、46は、磁力によって各排圧
孔37、38の周縁部に吸着する。これにより、閉塞板
45、46は、排圧孔37、38を良好に閉塞する(図
5)。また、閉塞板45、46は、排圧孔37、38の
下側開口端面37a、38aに形成されている各係止部
37b、38bにより下端部が係止されているので、下
水道管路内が大気圧以下になったとしてもこれらの排圧
孔37、38内に入り込むことが阻止される。
【0024】尚、閉塞板45、46は、必ずしも磁石で
ある必要はなく、通常のゴム板でも良い。また、ゴム板
に限るものではなく通常の金属板でもよい。しかしなが
ら、実施例のように閉塞板としてゴム磁石板を採用する
と、耐食性、閉塞性、軽量化等の点で好ましい。また、
図5および図7に示すように水抜き孔39は、閉塞材4
9により閉塞されている。この閉塞材49は、耐食性を
有するゴム板とされ、上下方向に上部から下端まで細い
スリット49aが多数設けられている。スリット49a
は、下端まで形成されていることで、底板31上に流れ
込んだ雨水は、スリット49aを通して膨出部32内に
流れ込むことが可能となる。
【0025】図2に示すように中蓋取付具17は、排圧
用中蓋15が収納可能とされ、上端部17aに受枠12
と共にマンホール5の上端部5aに固定するためのボル
ト挿通孔17bが周方向に沿って3本のボルト18と対
応して設けられている。中蓋取付具17は、底部17c
が内方にフランジ状に張り出して形成され、内周面に前
記排圧用中蓋15の底板31の外周部に形成されている
各切欠31aと対応する位置に係止部としての突起17
dが上下方向に凸条をなして設けられている。各突起1
7dは、上端部から下端部に向かって徐々に中心方向
(内方)に張り出す側面視略三角形状をなし、下端部の
張り出し長さは、切欠31aの長さよりも僅かに短く、
且つ下端面は、前記底板31の外周部の板厚よりも僅か
に広い間隔を存して底部17cと対向している。底部1
7cの上面には環状溝17eが設けられており、パッキ
ン16が装着される。
【0026】この中蓋取付具17は、マンホール5の上
端部5aに載置され、且つ各ボルト挿通孔17bにマン
ホール5の各ボルト18が挿通される。受枠12は、中
蓋取付具17の上端部17aにグレーチング蓋13の開
蓋方向に合わせて載置され、且つ最適な3個のボルト挿
通孔12bに前記ボルト18が挿通され、ナット(図示
せず)により締め付け固定される。このようにして受枠
12と中蓋取付具17がマンホール5の上端部5aに載
置固定される(図3)。グレーチング蓋13は、図示し
ない蝶番を介して受枠12に開閉可能に支持されてい
る。
【0027】マンホール5に排圧用中蓋15を取り付け
る場合、作業者は、グレーチング蓋13を開蓋した状態
とし、排圧用中蓋15の把手金具42、42を持って、
底板31の外周部の各切欠31aを中蓋取付具17の各
突起17dに対応させて挿入する。このとき底板31の
外周部は、下面がパッキン16に当接した状態で、上面
が各突起17dの下端面よりも僅かに上方に位置してい
る。次いで、作業者は、ストッパ41、41を上方に回
動させた状態にして把手金具42、42を上から押して
パッキン16を圧縮し、底板31の外周部の上面が各突
起17dの下端面よりも僅かに下方になるように押し込
みながら、左右何れかの方向に回す。そして、各ストッ
パ41がそれぞれ突起17dと合致した位置で止め、こ
れらストッパ41の先端部41aを対向する突起17d
に係合させる。
【0028】この状態において排圧用中蓋15は、底板
31の外周部の上面が各突起17dの下端面にパッキン
16の弾性により圧接して係止され(図3、図4)、上
方への飛散が防止される。更に、排圧用中蓋15は、ス
トッパ41により回転が防止されることで、切欠31a
と突起17dとが合致することを防止され、上方への飛
散が確実に防止される。図4は、上述のようにして排圧
用中蓋15をマンホール5の上端部5aに設置した状態
の斜視図を示す。
【0029】一方、マンホール5から排圧用中蓋15を
取り外す場合、作業者は、グレーチング蓋13を開蓋
し、排圧用中蓋15のストッパ41、41を上方に回動
して突起17d、17dとの係合を解除して回動可能と
する。次いで、作業者は、把手金具42、42を持って
下方に押し付けながら左右何れかの方向に回動させて中
蓋取付具17の各突起17dに底板31の各切欠31a
を合致させ、中蓋取付具17との係合を解除して上方に
引き上げる。これにより、排圧用中蓋15が簡単に取り
外される。
【0030】上記構成において、通常状態即ち、マンホ
ール5の内部の圧力が大気圧程度のときには、排圧用中
蓋15の膨出部32に取り付けられている各閉塞板4
5、46は、自重および磁気吸着力によりそれぞれ排圧
孔37、38を密閉している(図5)。また、排圧用中
蓋15は、底板31の外周部の下面がパッキン16に密
着している。これにより、マンホール5内の臭気が外部
に漏出することが防止される。また、排圧用中蓋15の
水抜き孔39は、細いスリット49aが形成された閉塞
材49により塞がれていることで、開口面積が極めて小
さくマンホール5内の臭気が外部に漏出し難く問題はな
い。
【0031】また、排圧管接続具23の閉塞板26は、
自重により接続管25の開口部25cの端面に当接する
と共に磁力により吸着しており、閉塞板26が接続管2
5の開口部25cを密閉している。これによりマンホー
ル5内の臭気が排圧管9を通して雨水桝7から外部に漏
出することが確実に防止される。一方、集中豪雨等によ
り本管3に大量の雨水が一気に流入し、この本管3内の
空気圧が局所的に急激に上昇してマンホール5内の圧力
が上昇した場合、マンホール5内の圧力は、排圧管9を
通して接続管25に導かれ、閉塞板26を押し開けて、
雨水桝7から外部に排出される。
【0032】また、マンホール5内の圧力の一部は、図
7に矢印で示すように、排圧用中蓋15の膨出部32の
開口部36から内部に流入し、排圧孔37、38の閉塞
板45、46を押し開いて外部に排出される。尚、膨出
部32の内側壁部34には1つおきに排圧孔38が穿設
されていることで、隣り合う閉塞板46が開く際に互い
に干渉することが防止される。
【0033】このように、下水道管路内で発生した圧力
は、排圧管9を通して雨水桝7から排出されると共に、
マンホール5の上端部に設置された排圧用中蓋15から
も排出される。従って、下水道管路内で強い圧力が発生
して排圧管9からだけでは外部に排出しきれないような
場合でも、圧力の一部が排圧用中蓋15からも排出され
ることにより、強い内部圧力に有効に対処することが可
能となる。
【0034】マンホール5内の圧力が外部に排出されて
内圧が低下するに伴い排圧用中蓋15の各閉塞板45、
46は自重により垂れ下がり、磁気吸着力により各排圧
孔37、38の周縁部に密着して閉塞する。同様に、排
圧管接続具23の閉塞板26も自重により垂れ下がり、
磁気吸着力により接続管25の開口部25cを閉塞す
る。
【0035】また、上述とは反対に、マンホール5の内
圧が大気圧よりも低くなったときには、排圧管接続具2
3の閉塞板26および排圧用中蓋15の各閉塞板45、
46は内方に引き込まれる力を受ける。しかしながら、
排圧用中蓋15の閉塞板45、46は、排圧孔37、3
8の下側開口端面37a、38aの隅部および中央部に
形成されている係止部37b、38bにより係止されて
内方に引き込まれることが防止される。また、排圧管接
続具23の閉塞板26は、接続管25の開口部25cの
端面部により係止されて内方に引き込まれることが防止
される。これにより、閉塞板26、45、46がゴム磁
石板等の可撓性を有する部材、或いは薄板等で形成され
ていても、変形や動作不良等が防止されて耐久性の向上
が図られる。無論、接続管25の開口部25cにも、排
圧孔37、38に設けているような係止部を設けてもよ
い。
【0036】ところで、降雨時、グレーチング蓋13か
ら排圧用中蓋15の膨出部32により囲まれた底板31
上に雨水が流入する。この底板31上に流入した雨水
は、閉塞材49の各スリット49aから水抜き孔39を
通して膨出部32内に流入し、開口部36からマンホー
ル5内に流入する。これにより、雨水が排圧用中蓋15
に溜まることが防止される。
【0037】また、雨水や風等により、或いは車両や歩
行者等により、グレーチング蓋13から排圧用中蓋15
内に土砂が入り込む。この入り込んだ土砂は、底板31
上に徐々に堆積する。しかしながら、膨出部32は、図
6および図7に示すように底板31の上方に向けて張り
出して設けられており、且つ閉塞板45、46の各下端
も底板31の上面から離隔していることで、これらの閉
塞板45、46は、前記堆積した土砂に妨害されること
なく良好に開閉動作が可能である。
【0038】更に、排圧孔37、38の下側開口端面3
7a、38aが底板31の上面よりも高い位置にあるこ
とで、前記堆積した土砂が不必要にマンホール5内に落
ちることもない。一方、降雨時において雨水桝7から流
入した雨水は、排圧管接続具23の枠24を通して雨水
桝本体22内に流入し、更に管路8を通して枝管4に流
入し、本管3に合流する。尚、排圧管接続具23の接続
管25の開口部25cは、枠24の内周面よりも突出し
ていることにより、この内周面を伝わって流れ落ちる土
砂が排圧管9に流入することが防止される。更に、閉塞
板26は、接続管25の開口部25cを開閉可能に閉塞
し、常時は自重および磁気吸着力により開口部25cに
密着していることにより、前記土砂が排圧管9に流れ込
むことが良好に防止される。
【0039】以上の実施例においては、マンホール5と
雨水桝7とを排圧管9により連通したが、汚水桝6と雨
水桝7とを連通するようにしても良い。ただし、集中豪
雨の際の雨水は、下水道本管に集中することになるの
で、圧力排出の点からは、下水道本管に設置される躯体
(マンホール)と雨水桝とを連通する方が好ましい。ま
た、本発明において、雨水桝と連通される躯体として
は、下水道管路におけるマンホールや汚水桝に限られる
ものではない。例えば、電力・通信における地下施設機
器やガス配管における路面下の機器類を収納するピット
等の躯体と雨水桝とを排圧管により連通することもでき
る。この場合も、躯体内で爆発事故が発生したとき等に
その圧力を排圧管を通して雨水桝から外部に排出するこ
とができる。
【0040】
【発明の効果】本発明の地下構造物用の排圧システムに
よれば、地下構造物内で発生した圧力は、排圧管を通し
て雨水桝から排出されると共に、地下構造物の上端部に
設置された排圧用中蓋からも排出されるので、地下構造
物内で強い圧力が発生して排圧管からだけでは外部に排
出しきれないような場合でも、圧力の一部が排圧用中蓋
からも排出されることにより、強い内部圧力に有効に対
処することが可能となる。また平常時は、第1の閉塞板
ならびに第2の閉塞板が閉塞しているため、地下構造物
内の臭気が外部に漏洩することが防止される。 また排圧
用中蓋の底板には底板の上方に向けて張り出した膨出部
を設けているため、底板全体としての面積が膨出部の側
壁部の面積分だけ増加することになり、排圧孔の開口面
積を大きくすることが可能となる。 さらに、第1の閉塞
板は、その下端が底板よりも上方に位置するように設け
られているため、底板上に堆積した土砂に妨害されるこ
となく良好に開閉動作が可能となる。
【0041】また、膨出部を底板の上方に向けて台形状
に張り出して設け、第1の閉塞板を傾斜する側壁部に設
けたことにより、前記第1の閉塞板は、自重により排圧
孔を良好に閉塞することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る地下構造物用の排圧システムの概
要を示す構成図である。
【図2】図1のマンホールと雨水桝および排圧管の分解
斜視図である。
【図3】図2の組立断面図である。
【図4】図3の蓋本体を取り外した状態の斜視図であ
る。
【図5】図2の排圧用中蓋の拡大図である。
【図6】図5の排圧用中蓋の閉塞板が開いた状態の斜視
図である。
【図7】図6の矢線VII-VIIに沿う断面図である。
【図8】図2の排圧管接続具の要部を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1、2 道路 3 下水道本管(下水道管路) 4 下水道枝管(下水道管路) 5 マンホール(躯体) 6 汚水桝(躯体) 7 雨水桝 8 管路 9 排圧管 11 蓋 12 受枠 13 グレーチング蓋(蓋本体) 15 排圧用中蓋 16 パッキン 17 中蓋取付具 23 排圧管接続具 24 枠 25 接続管 26、45、46 閉塞板 31 底板 32 膨出部 33 外側壁部(側壁部) 34 内側壁部(側壁部) 37、38 排圧孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 29/12 E03F 5/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地下構造物の躯体の上端部に排圧用中蓋
    を設け、 前記排圧用中蓋の底板には前記底板の上方に向けて張り
    出した膨出部を設け、 前記膨出部の側壁部には排圧孔を設けると共に、前記排
    圧孔を開閉可能に閉塞し、かつその下端が前記底板より
    も上方に位置するように第1の閉塞板を設け、 前記地下構造物の躯体の側壁に雨水桝と連通する排圧管
    を設け、前記排圧管の前記雨水桝に開口する開口部には
    前記開口部を開閉可能に閉塞する第2の閉塞板を設けた
    ことを特徴とする地下構造物用の排圧システム。
  2. 【請求項2】 前記膨出部を底板の上方に向けて台形状
    に張り出して設け、前記第1の閉塞板を傾斜する側壁部
    に設けた請求項1に記載の地下構造物用の排圧システ
    ム。
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