JP3427850B2 - 粒状マグネタイト粒子粉末及びその製造法 - Google Patents
粒状マグネタイト粒子粉末及びその製造法Info
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Description
も、磁化値が小さい粒状マグネタイト粒子粉末及びその
製造法に関するものである。
主な用途は、塗料用、印刷インキ用、ゴム・プラスチッ
ク用の着色顔料粉末、磁性トナー用、磁性キャリア用、
磁気カード用材料粒子粉末等である。
いるため塗料用、印刷インキ用、ゴム・プラスチック用
の黒色着色顔料粉末として広く使用されている。
粒子であることから、樹脂中に混合分散させて複合体粒
子とすることにより静電複写の為の磁性トナー用材料粒
子粉末及び磁性キャリア用材料粒子粉末として使用され
ている。
中に分散して得られる磁性塗料をカード基体上に直接塗
布したり、ベースフィルム上に塗布した磁気テープをカ
ード基体上に接着する等により磁気ストライプ付クレジ
ットカード、鉄道用切符、定期券、道路通行券、テレホ
ンカード、オレンジカード等に代表される磁気カード用
材料粒子粉末としても使用される。
品質化の為の要求はとどまるところがなく、材料粒子粉
末であるマグネタイト粒子粉末の特性向上、特に、分散
性が優れていることによって樹脂との混練やビヒクルと
の混合が容易であることが強く要求されている。
・プラスチック用の着色顔料について言えば、色材協会
誌第49巻第1号(1976年)の第8頁の「‥‥塗膜
の具備すべき諸特性は一口にいって、同一顔料であれば
塗膜中における顔料の分散性により、その大部分が決定
されるといっても過言ではないように思われる。塗膜中
の顔料の分散性が良好であれば、色調は鮮明となり、着
色力、いんぺい力等顔料本来の基本的性質も向上するこ
とは理論の教えるところである。また塗膜の光沢、鮮映
性、機械的性質、塗膜の耐透気性などが良好となり、こ
れは塗膜の耐久性を向上させる結果となる。このように
塗膜中の顔料の分散性は塗膜の諸特性を決定するきわめ
て大事な要因であることが理解できる。」なる記載の通
りである。
タイト粒子粉末に関して言えば、特開昭55−6540
6号公報の「‥‥VII)樹脂との混合性がよいこと。
通常トナーの粒径は数10μm以下であり、トナー中の
微視的混合度がトナーの特性にとって重要となる。‥
‥」なる記載の通りである。
のマグネタイト粒子粉末に関して言えば、特開昭61−
53660号公報の「本発明によれば、‥‥一次粒子の
分散性が向上し、磁性粉が均一に分散され、磁性現像剤
粒子間の帯電性、磁気特性の差が小さくなる。」なる記
載の通りである。
タイト粒子粉末に関して言えば、オーム社発行「化学技
術誌MOL」(1985年)の第68〜72頁の「磁気
カードと化学技術」の「‥‥磁性体の分散状態によって
も大きく特性が変化する。‥‥良質な分散系を得ること
が重要である。‥‥」なる記載の通りである。
子が1個1個バラバラであることに起因して分散性に優
れている粒子が得られやすいことから、水溶液中から直
接生成させる、所謂、湿式法により製造されている。
水溶液と水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等のアルカ
リ性水溶液とを混合して得られたFe(OH)2 又はF
eCO3 等のFe含有沈澱物を含む水溶液に60〜10
0℃の温度範囲において酸化性ガスを通気する方法(特
公昭44−668号公報)である。
状マグネタイト粒子粉末は、粒子が1個1個バラバラで
はあるが、磁化値が55〜70Am 2 /kgと大きく、
磁気的な凝集が生じやすいものであり、分散性改良の障
害となっていた。
り向上させるために磁化値が小さいマグネタイト粒子粉
末が強く要求されている。
ナー用材料粒子粉末として使用する場合、この要求が強
い。この事実について以下に説明する。
化に伴い現像剤である磁性トナーの特性向上、即ち、高
濃度現像及び高解像度が可能な磁性トナーが強く要求さ
れている。
磁性粒子粉末の諸特性と密接な関係にあり、高濃度現像
を可能にするためには、樹脂中に含まれる磁性粒子粉末
の含有量を多量にする必要があるが、磁性粒子粉末の含
有量を多量にすると磁性粒子粉末の磁気的な凝集により
現像した後の潜像上で磁性トナーが凝集塊として残存
し、細かい潜像を忠実に再現することが難しく、高解像
度が得られなくなる。
能な磁性トナーを得るためには、樹脂中に含まれる磁性
粒子粉末の含有量を多量にしても磁気的な凝集力を生じ
ないように、磁性粒子粉末の磁化値をできるだけ小さく
することが要求されている。
報の「‥‥このように信号に忠実、原稿に忠実、すなわ
ち、潜像に忠実でしかも高濃度で現像をするトナーが必
要になってきている。
用いて以上のような高度な要求を満足することは難し
い。
濃度をだそうとして単に磁性体の含有量を上げれば、画
像性が悪くなり高解像度を満足することができなくな
る。なぜなら、‥‥穂の大きさはそのトナーのもつ磁気
力に関係している。磁性体を増すと穂も大きくなる。こ
のような穂はトナーが現像した後の潜像上でも凝集力の
ため凝集塊として残る傾向であり、細かい潜像を忠実に
再現することが難しくなってくる。
含有量を減らし磁気凝集力を小さくさせることも考えら
れるが、着色力の減少の他に帯電量の増加による現像性
の低下、トナーの製造効率の低下などが生じる。ならば
カーボンブラックなどの着色剤の併用により改善するこ
とが考えられるが、さらに、特に環境依存性の悪化を招
く場合があり実用化はむずかしい。‥‥
を得ることがいくつか提案されている。‥‥」及び「‥
‥磁気力が適当に小さい磁性体を適当量含有させること
で、細線再現性が向上し、潜像あるいは信号に高忠実な
現像による画質が得られる。‥‥」なる記載の通りであ
る。
て、マグネタイト粒子粉末と同じスピネル型結晶構造で
ある亜鉛フェライト粒子や亜鉛−マンガンフェライト粒
子を使用する方法(特開平4−184354号公報)が
提案されている。
良する試みも種々なされており、例えば、マグネタイト
粒子粉末の生成反応において、アルミニウム化合物を添
加する方法(特公平1−36864号公報、特開平4−
190242号公報)等が知られている。
グネタイト粒子粉末は、現在最も要求されているところ
であるが、このような粒状マグネタイト粒子粉末は、未
だ得られていない。
に記載の亜鉛フェライト粒子や亜鉛−マンガンフェライ
ト粒子は、磁化値が小さいものではあるが、色相が黒色
ではなく茶褐色である為、高濃度現像が可能な磁性トナ
ーを得ることはできない。
平4−190242号公報に記載の方法で得られる粒状
マグネタイト粒子粉末は、マグネタイト粒子特有の黒色
を呈しているが後出比較例1に示す通り、磁化値が大き
く磁気的な凝集力が生じやすいものである。
も、磁化値が小さい粒状マグネタイト粒子粉末を得るこ
とを技術的課題とする。
りの本発明により達成できる。
アルミニウム元素を3〜6wt%含有しており、且つ、
格子定数が8.340〜8.375Åである粒状マグネ
タイト粒子であって、79.6kA/mの磁場における
磁化値が30〜50Am 2 /kgである粒状マグネタイ
ト粒子粉末、スピネル型結晶格子中にアルミニウム元素
を3〜6wt%含有しており、且つ、格子定数が8.3
40〜8.375Åである粒状マグネタイトの粒子表面
にアルミニウムの水酸化物が1〜9wt%被着されてい
るマグネタイト粒子であって、79.6kA/mの磁場
における磁化値が20〜45Am 2 /kgである粒状黒
色マグネタイト粒子粉末及び、アルカリ水溶液中に、ア
ルミニウム化合物を第一鉄に対してAl換算で15〜7
0mol%添加し、次いで、第一鉄塩水溶液を添加する
ことにより得られるアルミニウム及び鉄含有の沈澱物を
含むpH10以上のアルカリ性懸濁液中に酸素含有ガス
を通気することにより粒状マグネタイト粒子を生成させ
るか、必要により更に、アルカリ性懸濁液中のpHを5
〜9の範囲に調整して、上記粒状マグネタイト粒子の粒
子表面にアルミニウムの水酸化物を被着することからな
る粒状黒色マグネタイト粒子粉末の製造法である。
いて述べる。
は、アルミニウム元素がスピネル型結晶格子中に含有さ
れていることが必要であり、アルミニウム元素がスピネ
ル型結晶格子中に含有されているか否かは格子定数を測
定することにより確認することができる。
が含有されていない場合には、磁化値の小さい粒状マグ
ネタイト粒子粉末を得ることができない。
ミニウム元素の含有量は、3〜6wt%である。3wt
%未満の場合には、磁化値の小さい粒状マグネタイト粒
子を得ることができない為、磁気凝集力が大きく、ビヒ
クル中における分散性や樹脂中における混練性が劣る。
そして、このような粒状マグネタイト粒子を用いて磁性
トナーを製造しても高解像度を満足することができな
い。
に含有させることができるアルニウム元素の上限値は6
wt%である。スピネル型結晶格子中に含有されるアル
ミニウム元素量が多くなる程得られる粒状マグネタイト
粒子の磁化値は小さくなる傾向にある。
は、格子定数が8.340〜8.375Åである。スピ
ネル型結晶格子中に含有されるアルミニウム元素量が多
くなる程格子定数が小さくなる傾向にあり、アルミニウ
ム元素の含有量が3wt%の時、格子定数が8.375
Å程度の粒状マグネタイト粒子が得られ、アルミニウム
元素の含有量が6wt%の時、格子定数が8.340Å
程度の粒状マグネタイト粒子が得られる。
化値が30〜50Am 2 /kgである。本発明において
は、スピネル型結晶格子中に含有されるアルミニウム元
素量が多くなる程磁化値が低下する傾向にあり、アルミ
ニウム元素の含有量が6wt%の時、磁化値が30Am
2 /kg程度の粒状マグネタイト粒子が得られる。50
Am 2 /kgを越える場合には、磁気凝集力が大きく、
ビヒクル中における分散性や樹脂中における混練性が劣
る。そしてこのような粒状マグネタイト粒子を用いて磁
性トナーを製造しても高解像度を満足することができな
い。
は、粒子サイズがBET比表面積で3〜15m2 /gの
粒子が得られる。
要により、粒子表面をアルミニウムの水酸化物で被着し
てもよく、この場合には、アルミニウムの水酸化物が非
磁性であることにより、磁化値が20〜45Am 2 /k
gとより小さい粒状マグネタイト粒子を得ることができ
る。本発明においては、アルミニウムの水酸化物の被着
量が1〜9wt%であるマグネタイト粒子が得られる。
ルカリ水溶液中に、アルミニウム化合物を第一鉄に対し
てAl換算で15〜70mol%添加し、次いで、第一
鉄塩水溶液を添加することにより得られるアルミニウム
及び鉄含有の沈澱物を含むpH10以上のアルカリ性懸
濁液中に酸素含有ガスを通気することにより粒状マグネ
タイト粒子を生成させ、必要により、更に、懸濁液中の
pHを5〜9の範囲に調整して、粒状マグネタイト粒子
の粒子表面にアルミニウムの水酸化物を沈着させること
により得られる。
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を使用することが
できる。
は、硫酸アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、塩化ア
ルミニウム、硝酸アルミニウム等を使用することができ
る。
対してAl換算で15〜70mol%である。15mo
l%未満の場合には、スピネル型結晶格子中のアルミニ
ウム元素を3wt%以上含有させることができないた
め、磁化値の小さいマグネタイト粒子粉末を得ることが
できない。70mol%を越える場合にも、スピネル型
結晶格子中のアルミニウム元素を含有させることができ
るが6wt%を越えてアルミニウム元素を含有させるこ
とができないため、必要以上に添加する意味がない。
硫酸第一鉄水溶液、塩化第一鉄水溶液等を使用すること
ができる。
ルミニウム化合物を添加し、次いで、第一鉄塩水溶液を
添加することが肝要であり、添加順序を逆にしたり、同
時に添加する場合には、スピネル型結晶格子中にアルミ
ニウム元素を含有させることができず、その結果、本発
明の目的とする磁化値が小さい粒状マグネタイト粒子粉
末を得ることができない。しかも、前出公知の特公平1
−36864号公報や特開平4−190242号公報に
記載の発明においては、針状ゲータイト粒子が生成し易
く粒状マグネタイト粒子と混在するが、本発明において
は、針状ゲータイト粒子の生成を抑制し粒状マグネタイ
ト粒子を容易に生成できる。
る。pH値が10未満の場合には、針状ゲータイト粒子
が生成し易くなり、アルミニウム元素が優先的に針状ゲ
ータイト粒子に含有されるため、粒状マグネタイト粒子
のスピネル型結晶格子中への含有が困難となる。
(例えば、空気)を液中に通気することにより行う。
〜100℃の範囲である。70℃未満の場合には、針状
ゲータイト粒子が混在し易くなる。100℃を越える場
合にもスピネル型結晶格子中にアルミニウム元素を含有
させることはできるが、オートクレーブ等特殊な装置を
必要とし、工業的ではない。
被着は、アルカリ性懸濁液をpH5〜9の範囲に調整す
ればよい。pH5未満、または、pH9を越える場合に
は、アルミニウムの水酸化物を形成し難く、粒状マグネ
タイト粒子の粒子表面に被着することなくアルカリ性懸
濁液中にアルミン酸イオンとしてそのまま残る。
リ水溶液に、アルミニウム化合物と第一鉄水溶液とをこ
の順序で添加するとともに添加するアルミニウム化合物
量を特定量とし、しかも、酸化反応時におけるpHを特
定範囲とした場合には、粒状マグネタイト粒子のスピネ
ル型結晶格子中にアルミニウム元素を含有させることが
でき、その結果、磁化値が小さい粒状マグネタイト粒子
粉末が得られるという事実である。
子中にアルミニウム元素を含有させることができる理由
については未だ明らかではないが、本発明者は、後出比
較例に示す通り、アルカリ水溶液、アルミニウム化合物
及び第一鉄塩水溶液の添加順序を変化させた場合、アル
ミニウム化合物の添加量を第一鉄に対して15mol%
未満とした場合、酸化反応時におけるpHを10未満と
した場合のいずれも磁化値の小さい粒状マグネタイト粒
子が得られないことから、アルカリ水溶液、アルミニウ
ム化合物及び第一鉄塩水溶液の添加順序、アルミニウム
の添加量及び酸化反応時のpHの相乗効果によるものと
考えている。
られる理由について、本発明者は、後出する実施例に示
す通り、本発明に係る粒状マグネタイト粒子粉末は、ス
ピネル型結晶格子中にアルミニウム元素を含有していな
いマグネタイト粒子の格子定数が8.4Å程度であるの
に対して、格子定数が8.349〜8.367Åと小さ
く、しかも、後出図1に示す通り、アルミニウム元素が
多くなる程、格子定数が小さくなる傾向にあり、アルミ
ニウム元素がスピネル型結晶格子の形成に強く影響して
いると認められることから、磁気モーメントを持たない
アルミニウム元素がスピネル型結晶格子中に含有されて
いる磁気モーメントを持つ鉄元素と置換されて含有され
ることによるものと考えている。
その一部を抽出して説明すれば、以下の通りである。
るアルミニウム元素量と粒状マグネタイト粒子粉末の格
子定数との関係を示したものである。即ち、添加するA
l2(SO4 )3 水溶液の量を種々変化させた以外は、
後出実施例1と同様にして得られた粒状マグネタイト粒
子粉末のアルミニウム元素の含有量と格子定数のそれぞ
れを測定してプロットしたものである。図1に示される
通り、アルミニウム元素の含有量が多くなる程粒状マグ
ネタイト粒子の格子定数は小さくなる傾向にある。
酸化物が被着されている粒状マグネタイト粒子は、アル
ミニウムの水酸化物が非磁性であることによって、より
小さい磁化値とすることができ、しかも、その被着量を
調整することにより、粒状マグネタイト粒子の帯電量を
−30〜20μC/gの範囲で制御することができるの
で、様々な種類の磁性トナー用として用途に応じて適宜
使用することができる。
出公知の亜鉛フェライト粒子や亜鉛マンガンフェライト
粒子の色相が13≦L* ≦20、a* >0.7、−3≦
b*≦0と示される通り、a* が0.7より大きく、茶
褐色を呈しているのに対し、13≦L* ≦20、−1≦
a* ≦0.7、−3≦b* ≦0の色相を示し、a* が
0.7未満と小さくマグネタイト粒子が本来有する黒色
を十分保持している。
明する。
の形状は、透過型電子顕微鏡及び走査型電子顕微鏡によ
り観察したものである。
磁力計VSM−3S−15」(東英工業(株)製)を用
いて磁場79.6kA/m(1kOe)の下で測定した
値である。
は、「高周波プラズマ発光分光分析装置ICAP−57
5」(日本ジャーレル・アッシュ(株)製)を用いて測
定した値である。
線回折装置RAD−2A」(理学電機(株)製)を用い
て測定した値である。
で示され、これらは、測色用試験片を光源分光測色計M
SC−IS−2D(スガ試験機(株)製)を用いてHu
nterのLab空間によりL* 値、a* 値、b* 値を
それぞれ測色し、国際証明委員会(Commissio
n Internationale de 1’Ecl
airage、CIE)1976(L* 、a* 、b* )
均等知覚色空間に従って表示した値で示した。
粒子粉末0.5gとヒマシ油0.5ccをフーバー式マ
ーラーで練ってペースト状とし、このペーストにクリヤ
ラッカー4.5gを加え混練し塗料化して、キャストコ
ート紙上に6milのアプリケータを用いて塗布するこ
とによって得た。
mol/lのAl2 (SO4 )3 水溶液5lを添加し、
次いで、1.8mol/lの硫酸第一鉄水溶液14.9
3lを添加して全量を42lのアルミニウム及び鉄含有
の沈澱物を含むアルカリ性懸濁液を得た。このアルカリ
性懸濁液のpHは10.6であった。その後、アルカリ
性懸濁液を昇温し、温度90℃において100l/mi
nの流量で110分間空気を通気して黒色沈澱物を生成
させた。この黒色沈澱物を濾別、水洗した後、60℃で
乾燥して、黒色粒子粉末を得た。
の結果、粒状粒子であり、X線回折の結果、スピネル型
結晶のピークのみが認められた。また、BET比表面積
は8.5m2 /gであった。
が3.54wt%であって、格子定数が8.367Åで
あり、磁気特性は磁化値が43.9Am 2 /kgであっ
た。
液の添加順序、アルミニウム化合物の種類及び添加量並
びにアルカリ性懸濁液のpH及び温度を種々変化させた
以外は、実施例1と同様にして粒子を生成させた。
示す。
粉末は、いずれもスピネル型結晶のピークのみが認めら
れた。
は、X線回折の結果、スピネル型結晶のピークとゲータ
イトのピークとが認められ、また、電子顕微鏡観察の結
果、粒状粒子と針状粒子とが認めれることから、粒状マ
グネタイト粒子と非磁性の針状ゲータイト粒子の混合粉
末であり、その結果、磁化値が小さいものと認められ
る。
採取し、この採取液を、攪拌しながら硫酸を添加してp
Hを7に調整して、粒状マグネタイト粒子の粒子表面に
アルミニウムの水酸化物を被着させた。この黒色沈澱物
を濾別、水洗した後、60℃で乾燥して、黒色粒子粉末
を得た。
ルミニウム量が6.74wt%であり、スピネル型結晶
格子中に含有されるアルミニウム元素が前出した通り、
3.54wt%であるところから、アルミニウムの被着
量は3.20wt%(6.74−3.54=3.20)
であることが認められる。
示す。
外は、実施例4と同様にして粒状マグネタイト粒子の粒
子表面にアルミニウムの水酸化物を被着させた。
示す。
は、黒色であって、しかも、磁化値が小さいことに起因
して磁気的な凝集力が小さいので、塗料用、印刷インキ
用、ゴム・プラスチック用着色顔料粉末、磁性トナー
用、磁性キャリア用、磁気カード用材料粒子粉末として
好適である。
ピネル結晶格子中に含有されているアルミニウム元素量
と格子定数との関係を示したものである。
Claims (4)
- 【請求項1】 スピネル型結晶格子中にアルミニウム元
素を3〜6wt%含有しており、且つ、格子定数が8.
340〜8.375Åである粒状マグネタイト粒子であ
って、79.6kA/mの磁場における磁化値が30〜
50Am 2 /kgであることを特徴とする粒状黒色マグ
ネタイト粒子粉末。 - 【請求項2】 スピネル型結晶格子中にアルミニウム元
素を3〜6wt%含有しており、且つ、格子定数が8.
340〜8.375Åである粒状マグネタイト粒子の粒
子表面にアルミニウムの水酸化物が1〜9wt%被着さ
れているマグネタイト粒子であって、79.6kA/m
の磁場における磁化値が20〜45Am 2 /kgである
ことを特徴とする粒状黒色マグネタイト粒子粉末。 - 【請求項3】 アルカリ水溶液中に、アルミニウム化合
物を第一鉄に対してAl換算で15〜70mol%添加
し、次いで、第一鉄塩水溶液を添加することにより得ら
れるアルミニウム及び鉄含有の沈澱物を含むpH10以
上のアルカリ性懸濁液中に酸素含有ガスを通気すること
により粒状マグネタイト粒子を生成させることを特徴と
する請求項1記載の粒状黒色マグネタイト粒子粉末の製
造法。 - 【請求項4】 アルカリ水溶液中に、アルミニウム化合
物を第一鉄に対してAl換算で15〜70mol%添加
し、次いで、第一鉄塩水溶液を添加することにより得ら
れるアルミニウム及び鉄含有の沈澱物を含むpH10以
上のアルカリ性懸濁液中に酸素含有ガスを通気すること
により粒状マグネタイト粒子を生成させ、次いで、該ア
ルカリ性懸濁液中のpHを5〜9の範囲に調整して、上
記粒状マグネタイト粒子の粒子表面にアルミニウムの水
酸化物を被着させることを特徴とする請求項2記載の粒
状黒色マグネタイト粒子粉末の製造法。
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