JP3427068B2 - 赤血球画像データ処理装置 - Google Patents

赤血球画像データ処理装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人間の体質を判定
する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】人間には体質というものがあると広くい
われている。人間の体質というものは本来、各個人に固
有のものであり、よって、厳密に言えば、複数の人間が
同じ体質を共有することはない。しかし、既に提案され
ているいくつかの理論に従えば、すべての人間の体質を
いくつかのタイプに分類することが可能である。
【0003】近年、人間が摂取する食物と人間に発生す
る病気との間に強い関連があることが指摘されている。
具体的には、例えば、米国政府により1970年代に作
成された国家的なレポートであるマクガバン報告によれ
ば、癌等の六大死因となっている病気は、食事を根源と
する「食源病」であるとされている。
【0004】さらに、例えば、米国農務省は、1992
年、保健社会福祉省の協力を得ることにより、21世紀
に向けた食生活指針として、摂取すべき食品を5つのグ
ループに分類し、各グループごとに、摂取すべき食品の
量を示したフードピラミッドを作成した。すなわち、食
物が、病気を誘発する要因にも、病気を予防する要因に
もなり得ることが指摘されているのである。
【0005】したがって、病気の予防には、それに適し
た食物を摂取することが必要であるが、ある食物が各個
人にとって摂取することが適切なものであるか否かとい
う問題は、各個人の体質に依存することも既に指摘され
ている。
【0006】このように、各個人が自分の体質を知るこ
とは、適切な食生活を営み、病気を予防する観点から重
要なことであり、さらに、人間の精神を正常化させる観
点からも重要なことであるといわれている。
【0007】さらに、各個人が自分の体質を知ること
は、その他にも、例えば、各個人の健康の早期回復、維
持、増進等を図る観点からも重要なことである。
【0008】人間の体質は基本的には3つに大別するこ
とが可能である。以下、このことを詳しく説明する。
【0009】一般に、物質を白熱または蒸発する(プラ
ズマ化する)まで加熱すると、その物質は光を放つ。そ
の光の波長は、その物質を構成する元素の種類によって
異なる。このような性質を利用して元素の定性・定量分
析を行う手法として、元素のスペクトルを利用する分光
分析が既に知られている。この分光分析においては、元
素が発する光の波長が元素の性質を反映する。
【0010】元素は、陽子の求心力、すなわち、陽子が
電子を引き寄せる力の大きさによって分類することが可
能である。すなわち、陽子の求心力が大きく、求心性
(中心に近づこうとする性質)が強い元素と、陽子の求
心力が小さく、遠心性(中心から遠ざかろうとする性
質)が強い元素とに分類することができるのである。
【0011】元素に強大な熱エネルギーが加えられると
き、その熱エネルギーの量と強さとが限界レベルを超え
ると、その熱エネルギーが光エネルギーに変換され、そ
の結果、元素から光子が放出される。光子は、螺旋回転
しながら空間を高速で進行する。このような光子の運動
を、それの進行方向に対して直角な方向から観察する
と、光子が描く軌跡が波状となる。その波の一つの繰り
返し単位の長さを波長という。
【0012】一方、元素において陽子の求心力が小さい
場合には、電子の回転軌道が大きくなり、それの回転速
度も大きくなる。
【0013】1つの元素から光子が飛び出すとき、電子
の回転速度が速いと、光子の回転速度も速くなる。光速
は一定であるため、光子の回転速度が速いと、それの回
転数が大きくなり、波の密度が高くなる。密度が高くな
ると、波の数が多くなり、波長が短くなる。波長が短い
ほど、振動数が大きいため、振動エネルギーが大きく、
他の物質に作用する力も大きい。
【0014】したがって、一般に、元素において陽子の
遠心性が強いと、電子の回転速度が速くなり、他の物質
に作用する力が大きくなる。
【0015】ここに、放出する光の波長が短く、遠心性
が強い元素を陰性元素と称する一方、放出する光の波長
が長く、求心性が強い元素を陽性元素と称する。
【0016】波長が3,500ないし5,000オング
ストロームである光を放つ元素、すなわち、短い波長を
有する元素が、遠心性を有する陰性元素である。例え
ば、カリウム、酸素、リン、窒素、イオウ、カルシウム
等である。これに対し、波長が5,000ないし8,0
00オングストロームである光を放つ元素、すなわち、
長い波長を有する元素が、求心性を有する陽性元素であ
る。例えば、ナトリウム、水素、炭素、マグネシウム等
である。
【0017】なお、上述の波長の値は、J・M・エデー
ル博士とY・E・ヴアレンタ教授の共著になる文献「代
表的スペクトル写真集ATLAS TIPISCHEN SPECTREN」とケ
エゼル著の文献「スペクトル表」とに掲載されたデータ
に基づいて取得されたものであり、文献「無双原理・易
(桜沢 如一著 日本CI協会発行)」に記載されてい
る。
【0018】一方、人体を構成する基本元素は、酸素、
炭素、水素、窒素、カルシウム、リン、イオウ、カリウ
ム、ナトリウム、塩素、マグネシウム等をはじめとし、
約50種類存在することが広く知られている。上述のよ
うに、各元素は、それの陽子に関し、求心性すなわち陽
性と遠心性すなわち陰性という相反する性質(傾向)を
同時に持っているが、各元素は、陽性と陰性のいずれか
に偏っている。その結果、各元素は、それら陽性と陰性
とのうち優勢を占める性質をみかけ上発現することとな
る。すなわち、各元素の性質は、各元素における陽性と
陰性との強度上の差により決定されるのである。
【0019】そして、人体は、そのような元素が膨大な
数、集合して高度に組織化されることによって構成され
ている。したがって、人体には、それを構成する元素の
総和が陰性と陽性とのいずれに偏っているかということ
と、その偏りの強さとによって決まる、組織全体の特質
すなわち体質が現れる。
【0020】したがって、結局、人間の体質は基本的に
は、陰性と陽性とそれらの中間の性質である中庸とに大
別することができるのである。
【0021】人間の血液の主な機能としては、必要な物
質を人体の種々な組織に運搬するとともに、不要な物質
を人体の排泄器官に運搬するという機能がある。その
他、人体に有害な物質や細菌を排除するという機能や、
人体の生態を制御するという機能、人体の内部環境の恒
常性を維持するという機能、体温を人体全身において均
一化するという機能などがある。
【0022】血液は、液体成分である血漿とこれに浮遊
する細胞成分とにより構成されている。血漿は、全血液
の約55パーセントを占めており、水分、タンパク、血
糖、脂質、無機塩類、窒素化合物等により構成されてい
る。これに対し、細胞成分は、全血液の約45パーセン
トを占めており、赤血球、白血球、血小板等により構成
されている。
【0023】赤血球は、直径が約8μmである扁平な血
球である。赤血球の主な成分は血色素であり、OとC
の運搬と酸―塩基平衡の維持にも寄与している。ま
た、赤血球は、各種の血液型物質を含んでおり、それに
より、人間の血液型を決定している。
【0024】血液像という用語が既に存在する。これ
は、血液の細胞成分の性状を意味する用語であり、赤血
球の数・形・大きさ、白血球の数、種類別割合、形態異
常の有無等の総称である。血液像は、疾病の種類により
変化するという性質があるため、人間の診断に役立つと
いわれている。
【0025】赤血球の画像により赤血球の形態を自動的
に分析する技術が既に提案されている。これの一従来技
術が特開平8−304390号公報に記載されている。
【0026】この従来技術によれば、2次元的に分布す
る複数の赤血球が静止画像として撮像され、その撮像さ
れた画像のデジタル・データが2次元フーリエ変換され
てフーリエ・スペクトルが算出され、その算出されたフ
ーリエ・スペクトルに基づいて赤血球の数および/また
は形態に関するパラメータが解析される。
【0027】この公報においては、「赤血球の数に関す
るパラメータ」は、例えば、赤血球密度であり、「赤血
球の形態に関するパラメータ」は、例えば、平均赤血球
径や、平均血球容積である。
【0028】特開平10−48120号公報には、尿中
の赤血球および白血球を撮像した画像からそれら赤血球
と白血球とを精度よく互いに識別するための一従来技術
が開示されている。この従来技術においては、撮像され
た各粒子像について、粒子中心部の濃度の周縁部の濃度
に対する比を表すパラメータRと、粒子内部の濃淡のば
らつきを表すパラメータSとが利用される。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、人間の
血液中の赤血球の性状を利用してその人間の体質を判定
する技術を研究した。その結果、赤血球の分類と体質の
分類との間に相関が成立するという知見を得た。この研
究結果を表す実験データについては後に詳述する。
【0030】さらに、本発明者らは、体質判定という用
途との関係において赤血球を正しく分類するためには、
赤血球の大きさすなわち直径とそれの細胞膜の厚さとの
双方に着目することが重要であるという知見も得た。
【0031】これら知見に対し、前述の2つの公報はい
ずれも、赤血球の分類結果を体質判定という用途に利用
することを教えていない。さらに、体質判定という用途
との関係において赤血球を正しく分類するために赤血球
の直径とそれの細胞膜の厚さとの双方に着目することが
重要であることも教えていない。
【0032】本発明者らの上述の知見に基づき、本発明
は、体質判定という用途との関係において赤血球を正し
く分類することを課題としてなされたものである。
【0033】
【課題を解決するための手段および発明の効果】本発明
によって下記の各態様が得られる。各態様は、項に区分
し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引
用する形式で記載する。これは、本明細書に記載の技術
的特徴のいくつかおよびそれらの組合せのいくつかの理
解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術的特
徴やそれらの組合せが以下の態様に限定されると解釈さ
れるべきではない。
【0034】(1) 人間の体質を判定する装置であっ
て、前記人間の血液中の赤血球であって厚さを有する細
胞膜により包囲されて扁平状を成すものの2次元的な画
像である赤血球画像を表す赤血球画像データであって、
前記赤血球をそれの扁平方向に切断することによって取
得されるべき赤血球断面のうち前記細胞膜に該当する部
分がリング状図形として可視化されるように作成された
ものに基づき、前記リング状図形の外径であって前記赤
血球の直径に相当するものと、前記リング状図形の幅で
あって前記赤血球の細胞膜の厚さに相当するものとを、
前記赤血球の特徴として抽出する特徴抽出手段と、その
抽出された特徴に基づき、前記赤血球を、その赤血球が
膨張傾向を示す膨張タイプと収縮傾向を示す収縮タイプ
とそれら膨張タイプと収縮タイプとの中間である中庸タ
イプとを3つの基本赤血球タイプとして含むように予め
定められた複数の赤血球タイプのいずれかに分類する赤
血球分類手段と、その分類された赤血球タイプに基づ
き、前記人間の体質を予め定められた複数の体質タイプ
のいずれかに判定する体質判定手段とを含む体質判定装
置。
【0035】図16ないし図27にはそれぞれ、複数人
の人間の生体から採取された血液中の赤血球の画像が、
それを位相差顕微鏡で観察して撮影した顕微鏡写真で示
されている。
【0036】その顕微鏡写真は、赤血球を暗視野で観察
して撮影した写真である。この暗視野観察は、顕微鏡の
光源からの照明光ではなく、標本である赤血球からの散
乱光が顕微鏡の対物レンズに入射する状態で行われる。
その結果、赤血球のうちの細胞膜の部分(固体の部分)
は暗いバックグランドの中において明るくなる一方、赤
血球のうちの内部(液体である血漿の部分)が暗くなる
ように、赤血球が撮影される。その顕微鏡写真は、現実
の赤血球を約1万倍で拡大して撮影したものである。
【0037】この暗視野観察により、赤血球をそれの扁
平方向に対して平行に切断することを想定した場合に取
得される赤血球断面のうちの細胞膜の外周面と内周面と
が鮮明に撮影され、よって、その細胞膜の厚さを正確に
測定することが技術的に容易となる。
【0038】図16,図20および図24は、複数人の
人間につき、それの生体から採血直後の赤血球を撮影し
た写真であり、残りの図17,図18,図19,図2
1,図22,図23,図25,図26および図27は、
その採血後に一定条件下で赤血球を培養して撮影した写
真である。それら図から明らかなように、赤血球には、
大きさおよび形状に関して複数の種類が存在する。
【0039】なお、採血直後の赤血球の顕微鏡写真は、
次のような条件で撮影されたものである。すなわち、生
体の指先から血液(全血)を採取後、その採取血液を可
及的速やかにスライドガラス上に載せ、続いて、その採
取血液をカバーガラスで覆うとともに、そのカバーガラ
スの周囲を顕微鏡用油浸オイルで封じ、それにより、採
取血液が酸素から遮断された嫌気性の条件で撮影された
ものなのである。
【0040】また、赤血球を培養する条件は、上記のよ
うにして作成された血液標本を培養器内において摂氏3
8度で一定時間(例えば、3日、数日、1週間、2週
間)保存するというものである。
【0041】赤血球は、それの大きさおよび形状に着目
することにより、基本的に3つの種類に大別することが
できる。それは、赤血球が膨張傾向を示す膨張タイプ
(血球の直径が大きく、かつ、それの細胞膜が薄いタイ
プ)と、収縮傾向を示す収縮タイプ(血球の直径が小さ
く、かつ、それの細胞膜が厚いタイプ)と、それらの中
間である中庸タイプとである。
【0042】採血直後に撮影された写真を示す図16,
図20および図24を、上記の規則に従って膨張タイプ
と収縮タイプと中庸とのいずれかに分類すると、図16
は膨張タイプ、図20は中庸タイプ、図24は収縮タイ
プにそれぞれ分類される。
【0043】このように、採血直後の赤血球の性状か
ら、赤血球が膨張タイプと収縮タイプと中庸タイプとい
う3つの基本タイプのいずれかに分類されることが観察
されるが、採血した赤血球を培養することによってそれ
の属性を強調した赤血球の性状から、赤血球がそれら3
つの基本タイプ以外のタイプにも分類されることが観察
される。以下、具体的に説明する。
【0044】図16のように、採血直後の写真から膨張
タイプであると判定された赤血球については、培養後に
は、図17のように、強い膨張傾向を示す場合と、図1
8のように、普通に膨張傾向を示す場合と、図19のよ
うに、膨張傾向のみならず収縮傾向も示す場合とがあ
る。
【0045】図17において赤血球が強い膨張傾向を示
すことは、この図17において、赤血球が膨張し、その
結果、細胞膜が薄く、溶血現象が進行中である赤血球が
多数観察されるという事実から誘導される。また、図1
8において赤血球が普通に膨張傾向を示すことは、図1
7とは異なり、溶血現象が進行中である赤血球がほとん
ど観察されないという事実から誘導される。また、図1
9において赤血球が膨張傾向のみならず収縮傾向も示す
ことは、赤血球の細胞膜に多数の凹みが形成され、赤血
球に収縮傾向が生じていることが観察されるという事実
から誘導される。
【0046】また、図20のように、採血直後の写真か
ら中庸タイプであると判定された赤血球については、培
養後には、図21のように、中庸傾向のみならず膨張傾
向も示す場合と、図22のように、普通に中庸傾向を示
す場合と、図23のように、中庸傾向のみならず収縮傾
向も示す場合とがある。
【0047】図21において赤血球が中庸傾向のみなら
ず膨張傾向も示すことは、この図21において、赤血球
の直径が図20におけるより増加し、赤血球に膨張傾向
が生じていることが観察されるという事実から誘導され
る。また、図22において赤血球が普通に中庸傾向を示
すことは、図21とは異なり、赤血球に膨張傾向も収縮
傾向も生じていないことが観察されるという事実から誘
導される。また、図23において赤血球が中庸傾向のみ
ならず収縮傾向も示すことは、赤血球の細胞膜に多数の
凹みが形成され、赤血球に収縮傾向が生じていることが
観察されるという事実から誘導される。
【0048】また、図24のように、採血直後の写真か
ら収縮タイプであると判定された赤血球については、培
養後には、図25のように、強い収縮傾向を示す場合
と、図26のように、普通に収縮傾向を示す場合と、図
27のように、収縮傾向のみならず膨張傾向も示す場合
とがある。
【0049】図25において赤血球が強い収縮傾向を示
すことは、この図25において、収縮傾向が強く、細胞
膜が厚く、その結果、その細胞膜の透明度が低下した赤
血球が多数観察されるという事実から誘導される。ま
た、図26において赤血球が普通に収縮傾向を示すこと
は、図25とは異なり、強い収縮傾向を示す赤血球がほ
とんど観察されないという事実から誘導される。また、
図27において赤血球が収縮傾向のみならず膨張傾向も
示すことは、赤血球に膨張傾向が生じ、その血球の直径
が増加していることが観察されるという事実から誘導さ
れる。
【0050】以上の説明から明らかなように、培養後の
赤血球の性状を考慮すると、赤血球の種類が、普通の膨
張タイプ、普通の中庸タイプ、普通の収縮タイプという
3つの基本タイプと、それら基本タイプのうちのいくつ
かが複合した複数の複合タイプとを含んでいることが分
かる。
【0051】本発明者らは、23人の被験者を対象と
し、従来の技術の欄において説明した体質判定理論に基
づいて体質を判定する実験と、上述の顕微鏡写真を用い
て説明した本発明者らの知見に基づいて赤血球を判定
(分類)する実験とを行った。
【0052】人間の体質が陰性であるほど人間の細胞・
組織が遠心性を強く示し、この遠心性は、赤血球という
細胞においては膨張性として発現される性質であり、逆
に、人間の体質が陽性であるほど人間の細胞・組織が求
心性を強く示し、この求心性は、赤血球という細胞にお
いては収縮性として発現される性質である。
【0053】そこで、以下の説明においては、23人の
被験者(それぞれに「1」ないし「23」の識別番号が
付与されている)を対象とした赤血球の判定結果と体質
の判定結果との照合を容易に行うため、赤血球の膨張タ
イプ、収縮タイプおよび中庸タイプがそれぞれ体質の陰
性、陽性および中庸に対応することに着目することによ
り、便宜上、赤血球の膨張タイプ、収縮タイプおよび中
庸タイプをそれぞれ赤血球の陰性、陽性および中庸とし
て分類することとする。
【0054】体質の判定は、3種類の規則に従って別々
に行われる一方、赤血球の判定は、共通の規則に従って
行われた。図28ないし図30にはそれぞれ、体質につ
いての3種類の判定結果が、赤血球の判定結果に関連付
けて表形式で示されている。
【0055】図28に示す体質の判定結果は、体質が陰
性であるほど、遠心性を有する元素が体内に多く存在
し、よって、人間の体格が膨張性を有する一方、体質が
陽性であるほど、求心性を有する元素が体内に多く存在
し、よって、人間の体格が拡張性を有するという前提の
もとに取得された。
【0056】その前提のもと、被験者が水太りである
(皮下組織の弾力性が弱い)場合には、その体質が陰性
であると判定され、逆に、固太りである(皮下組織の弾
力性が強い)場合には、その体質が陽性であると判定さ
れた。図28の表においては、被験者の体格は、左側に
向かうにつれて水太りである傾向が強くなり、逆に、右
側に向かうにつれて固太りである傾向が強くなる。
【0057】さらに、図28の表においては、被験者の
赤血球は、上側に向かうにつれて陰性(膨張性)が強く
なり、逆に、下側に向かうにつれて陽性(収縮性)が強
くなる。このような方向性は、図29および図30につ
いても該当する。
【0058】図28の表においては、各被験者ごとに、
赤血球の判定結果が文字で記載されるとともに、複数の
体質タイプ(括弧内に文字で記載されている)のうち該
当するものが丸印で示されている。このような表記は、
図29および図30についても該当する。図28の表に
おいては、複数人の被験者についての複数の丸印が、表
全体として、右斜め下に延びる直線に沿って分布してい
る。
【0059】図29に示す体質の判定結果は、体質が陰
性であるほど、遠心性を有する元素が体内に多く存在
し、人間の細胞の表面が膨張性を有して放熱し易い結
果、体温が低い一方、体質が陽性であるほど、求心性を
有する元素が体内に多く存在し、人間の細胞の表面が収
縮性を有して放熱し難い結果、体温が高いという前提の
もとに取得された。
【0060】その前提のもと、被験者の体温が低い場合
には、その体質が陰性であると判定され、逆に、体温が
高い場合には、その体質が陽性であると判定された。図
29の表においては、被験者の体温は、左側に向かうに
つれて低くなり、逆に、右側に向かうにつれて高くな
る。
【0061】図29の表においても、複数人の被験者に
ついての複数の丸印が、表全体として、右斜め下に延び
る直線に沿って分布している。
【0062】図30に示す体質の判定結果は、体質が陰
性であるほど、遠心性を有する元素が体内に多く存在
し、人間の細胞の表面が膨張性を有する結果、血圧が低
い一方、体質が陽性であるほど、求心性を有する元素が
体内に多く存在し、人間の細胞の表面が収縮性を有する
結果、血圧が高いという前提のもとに取得された。
【0063】その前提のもと、被験者の血圧が低い場合
には、その体質が陰性であると判定され、逆に、血圧が
高い場合には、その体質が陽性であると判定された。図
30の表においては、被験者の血圧は、左側に向かうに
つれて低くなり、逆に、右側に向かうにつれて高くな
る。
【0064】図30の表においても、複数人の被験者に
ついての複数の丸印が、表全体として、右斜め下に延び
る直線に沿って分布している。
【0065】以上の説明から明らかなように、図28な
いし図30に示す実験結果によれば、体質の判定結果と
赤血球の判定結果との間に右斜め下に延びる直線で表さ
れる関係が成立し、これは、それら体質の判定結果と赤
血球の判定結果との間に正の相関が成立することを意味
する。このことは、赤血球の分類を根拠に体質を判定す
ることが妥当であることを意味している。
【0066】以上の説明から明らかなように、赤血球の
直径と細胞膜の厚さとに着目すれば、体質判定という観
点から赤血球の形態を正しく分類することが可能となる
のである。
【0067】以上説明した知見に基づき、本項に係る装
置においては、赤血球画像を表す赤血球画像データが、
赤血球をそれの扁平方向に切断することによって取得さ
れるべき赤血球断面のうち細胞膜に該当する部分がリン
グ状図形として可視化されるように作成されたものとさ
れる。
【0068】したがって、この装置によれば、細胞膜の
外面と内面とがそれぞれ鮮明に撮影されるために細胞膜
の厚さを精度よく測定可能な赤血球画像を利用して赤血
球を分類することが可能となる。
【0069】さらに、この装置においては、そのような
赤血球画像データに基づき、リング状図形の外径であっ
て赤血球の直径に相当するものと、リング状図形の幅で
あって赤血球の細胞膜の厚さに相当するものとが、赤血
球の特徴として抽出される。
【0070】したがって、この装置によれば、赤血球を
それの直径と細胞膜の厚さとの双方に着目して分類する
ことが可能となり、よって、前述の顕微鏡写真を用いて
説明した本発明者らの知見に従い、体質判定という観点
から赤血球を正しく分類することが可能となる。
【0071】さらに、この装置においては、その抽出さ
れた特徴に基づき、赤血球が、予め定められた複数の赤
血球タイプのいずれかに分類される。それら複数の赤血
球タイプは、前述の本発明者らの知見に従い、赤血球が
膨張傾向を示す膨張タイプと、収縮傾向を示す収縮タイ
プと、それら膨張タイプと収縮タイプとの中間である中
庸タイプとを、3つの基本赤血球タイプとして含んでい
る。
【0072】したがって、この装置によれば、赤血球を
それの直径と細胞膜の厚さとの双方に着目することによ
り、膨張タイプと収縮タイプと中庸タイプとを含む複数
の赤血球タイプのいずれかに分類することが可能とな
る。
【0073】本項において「赤血球画像データ」は、例
えば、人間の体から採取した血液を顕微鏡を用いて撮影
することによって作成したり、人間の皮膚近傍の毛細血
管または細動静脈内を流れている血液を顕微鏡を用いて
撮影することによって作成することが可能である。
【0074】赤血球の直径とその細胞膜の厚さとの間に
は、赤血球の直径が増加するにつれて細胞膜の厚さが薄
くなるという関係が成立する傾向がある。したがって、
それら直径と厚さとのいずれかのみに着目すれば足りる
ように思われる。しかし、直径のみに着目して赤血球を
分類することが不適当である場合もあれば、厚さのみに
着目して赤血球を分類することが不適当である場合もあ
ると考えられる。
【0075】これに対し、本項に係る装置によれば、赤
血球の直径とその細胞膜の厚さとの双方が考慮されて赤
血球が分類されるため、その分類の精度を容易に確保し
得る。
【0076】ただし、この装置は、赤血球の直径のみに
着目して赤血球を分類する手段や、細胞膜の厚さのみに
着目して赤血球を分類する手段を追加的に含む態様で実
施することが可能である。
【0077】(2) 前記赤血球分類手段が、前記赤血
球を、前記外径が増加するにつれて前記収縮タイプ、中
庸タイプおよび膨張タイプの順に変化するように分類す
るとともに、前記幅が増加するにつれて前記膨張タイ
プ、中庸タイプおよび収縮タイプの順に変化するように
分類するものである(2)項に記載の体質判定装置。
【0078】(3) 前記複数の赤血球タイプが、さら
に、前記3つの基本赤血球タイプのうちのいずれか2つ
が複合されて成る少なくとも1つの複合赤血球タイプを
含む(1)または(2)項に記載の体質判定装置。
【0079】前記(1)項の説明から明らかなように、
培養前の赤血球の分類と培養後の赤血球の分類とを合わ
せて考慮すると、赤血球の種類が、膨張タイプ、中庸タ
イプ、および収縮タイプという3つの基本タイプと、そ
れら基本タイプのうちのいずれか2つが複合されて成る
少なくとも1つの複合タイプとを含んでいることが分か
る。
【0080】このような知見に基づき、本項に係る装置
においては、前記(1)項における複数の赤血球タイプ
が、3つの基本赤血球タイプに加えて、3つの基本赤血
球タイプのうちのいずれか2つが複合されて成る少なく
とも1つの複合赤血球タイプを含むものとされている。
【0081】ここに、「複合赤血球タイプ」の一例は、
共に基本赤血球タイプである膨張タイプと収縮タイプと
が複合されて成るタイプであり、別の例は、共に基本赤
血球タイプである膨張タイプと中庸タイプとが複合され
て成るタイプであり、さらに別の例は、共に基本赤血球
タイプである収縮タイプと中庸タイプとが複合されて成
るタイプである。
【0082】(4) 前記赤血球画像データが、前記血
液が前記人間の体から採取された後、その採取された血
液中の赤血球を培養しないで顕微鏡を用いて撮影した培
養前赤血球画像を表す第1の赤血球画像データと、前記
採取された血液中の赤血球を培養して顕微鏡を用いて撮
影した培養後赤血球画像を表す第2の赤血球画像データ
との少なくとも一方を含む(1)ないし(3)項のいず
れかに記載の体質判定装置。
【0083】前記(1)項の説明によれば、血液が人間
の体から採取された後、その採取された血液中の赤血球
を培養しないで顕微鏡を用いて撮影した培養前赤血球画
像に基づいて赤血球を分類することが可能であり、さら
に、採取された血液中の赤血球を培養して顕微鏡を用い
て撮影した培養後赤血球画像に基づいて赤血球を分類す
ることも可能である。
【0084】このような知見に基づき、本項に係る装置
においては、前記(1)ないし(3)項のいずれかにお
ける赤血球画像データが、培養前赤血球画像を表す第1
の赤血球画像データと、培養後赤血球画像を表す第2の
赤血球画像データとの少なくとも一方を含むものとされ
ている。
【0085】(5) 前記複数の赤血球タイプが、さら
に、前記3つの基本赤血球タイプのうちのいずれか2つ
が複合されて成る少なくとも1つの複合赤血球タイプを
含み、前記赤血球画像データが、前記血液が前記人間の
体から採取された後、その採取された血液中の赤血球を
培養しないで顕微鏡を用いて撮影した培養前赤血球画像
を表す第1の赤血球画像データと、前記採取された血液
中の赤血球を培養して顕微鏡を用いて撮影した培養後赤
血球画像を表す第2の赤血球画像データとを含み、前記
赤血球分類手段が、(a)前記第1の赤血球画像データ
に基づき、前記培養前赤血球画像を表すリング状図形の
外径と幅とに応じて、前記赤血球を前記3つの基本赤血
球タイプのいずれかに暫定的に分類する暫定的分類部
と、(b)その暫定的に分類された基本赤血球タイプを
前提として、前記第2の赤血球画像データに基づき、前
記培養後赤血球画像を表すリング状図形の外径と幅とに
応じて、前記赤血球を、前記暫定的に分類された基本赤
血球タイプと同じ基本赤血球タイプに最終的に分類する
か、または前記少なくとも1つの複合赤血球タイプのい
ずれかに最終的に分類する最終的分類部とを含む(1)
ないし(4)項のいずれかに記載の体質判定装置。
【0086】前記(1)項の説明によれば、赤血球を培
養前赤血球画像に基づいて暫定的に分類した後、その結
果を前提として、同じ赤血球を培養後赤血球画像に基づ
いて最終的に分類すれば、培養前赤血球画像のみに基づ
いて赤血球を分類する場合に比較し、その分類の精度を
容易に向上させ得る。
【0087】このような知見に基づき、本項に係る装置
においては、培養前赤血球画像を表すリング状図形の外
径と幅、すなわち、培養前の赤血球の直径と細胞膜の厚
さに応じて、赤血球が3つの基本赤血球タイプのいずれ
かに暫定的に分類され、次に、その暫定的に分類された
基本赤血球タイプを前提として、培養後赤血球画像を表
すリング状図形の外径と幅、すなわち、培養後の赤血球
の直径と細胞膜の厚さに応じて、赤血球が、暫定的に分
類された基本赤血球タイプと同じ基本赤血球タイプに最
終的に分類されるか、または少なくとも1つの複合赤血
球タイプのいずれかに最終的に分類される。
【0088】(6) 前記特徴抽出手段が、前記赤血球
画像に対してパターン認識を行うことにより、その赤血
球画像の直径と前記細胞膜の厚さとを前記特徴として抽
出するパターン認識手段を含む(1)ないし(5)項の
いずれかに記載の体質判定装置。
【0089】この装置によれば、画像のためのパターン
認識技術を利用することにより、赤血球の直径と細胞膜
の厚さとが赤血球の特徴として抽出される。
【0090】(7) 前記パターン認識手段が、前記赤
血球画像を入力パターン、予め想定された複数種類の赤
血球画像をそれぞれ複数の標準パターンとして、それら
入力パターンと標準パターンとの照合を行うことによ
り、それら複数の標準パターンのうち前記入力パターン
に最も近似したものを近似標準パターンとして選択し、
それにより、前記赤血球の直径と前記細胞膜の厚さとを
前記特徴として抽出するものである(6)項に記載の体
質判定装置。
【0091】(8) 前記赤血球画像が、前記人間によ
る食事の摂取前における血液を表す(1)ないし(7)
項のいずれかに記載の体質判定装置。
【0092】赤血球の形態は、それの血液が採取された
人間が食事を摂取した前後で変化する。一方、同じ人間
にとっての赤血球の真の形態は、食事の摂取後における
血液によって特定するよりむしろ、食事の摂取前におけ
る血液によって特定する方が、正確さの点で妥当であ
る。
【0093】このような知見に基づき、本項に係る装置
においては、前記(1)ないし(7)項のいずれかにお
ける赤血球画像が、人間による食事の摂取前における血
液を表すものとされている。
【0094】(9) 前記複数の体質タイプが、陰性と
陽性と中庸とを3つの基本体質タイプとして含み、前記
体質判定手段が、前記体質を、前記分類された赤血球タ
イプが前記膨張タイプ、収縮タイプおよび中庸タイプで
ある場合にはそれぞれ、前記陰性、陽性および中庸に判
定するものである(1)ないし(8)項のいずれかに記
載の体質判定装置。
【0095】(10) 前記複数の赤血球タイプが、さ
らに、前記3つの基本赤血球タイプのうちのいずれか2
つが複合されて成る少なくとも1つの複合赤血球タイプ
をも含み、前記複数の体質タイプが、さらに、前記3つ
の基本体質タイプのうちのいずれか2つが複合されて成
る少なくとも1つの複合体質タイプをも含み、前記体質
判定手段が、前記体質を、前記分類された赤血球タイプ
が前記少なくとも1つの複合赤血球タイプのいずれかで
ある場合には、前記少なくとも1つの複合体質タイプの
いずれかに判定するものである(9)項に記載の体質判
定装置。
【0096】(11) さらに、予め定められた複数種
類の適性食事プランがそれぞれ、前記予め定められた複
数の赤血球タイプに直接にまたは間接に関連付けて予め
記憶された適性食事プランメモリと、その適性食事プラ
ンメモリにおいて、前記分類された赤血球タイプに対応
する適性食事プランを検索し、その検索された適性食事
プランの内容を前記コンピュータの画面上に表示する適
性食事プラン表示手段とを含む(1)ないし(10)項
のいずれかに記載の体質判定装置。
【0097】前記(1)項において説明したように、人
間の身体的な特質(生理的または病理的な特性)である
体質と赤血球の形態との間に深い関係が存在する。一
方、人間の体質を決める要因には、先天的なもののみな
らず後天的なものも存在するといわれている。後天的な
要因には、人間が摂取する食事が含まれる。
【0098】したがって、人間の実際の体質が理想的な
もの(すなわち、中庸)からずれている場合には、その
人間が摂取すべき食事を改善することにより、それの実
際の体質を理想化する(すなわち、中庸に近づける)こ
とが可能となる。
【0099】このような知見に基づき、本項に係る装置
においては、人間の赤血球の直径と細胞膜の厚さとに基
づいて分類された赤血球タイプに応じ、その人間による
摂取が推奨される食事のプランが適性食事プランとして
提供される。具体的には、予め定められた複数種類の適
性食事プランがそれぞれ、予め定められた複数の赤血球
タイプに関連付けて予め記憶された適性食事プランメモ
リにおいて、分類された赤血球タイプに対応する適性食
事プランが検索され、その検索された適性食事プランの
内容が画面上に表示される。
【0100】本項における「適性食事プラン」は、例え
ば、人間が一般的な食品(いわゆる健康食品を含む)を
摂取する行為の適性プランを含むように解釈したり、さ
らに、栄養機能食品および特定保健用食品を含む保健機
能食品、サプリメント等、人間が摂取するすべての物質
を人間が摂取する行為の適性プランをも含むように解釈
することが可能である。
【0101】本項に係る装置は、適性食事プランメモリ
を、予め定められた複数種類の適性食事プランと予め定
められた複数の体質タイプとの関係が予め記憶されたも
のとして構成することが可能である。さらに、適性食事
プランメモリを、予め定められた複数種類の適性食事プ
ランと予め定められた複数の赤血球タイプとの関係が予
め記憶されたものとして構成することも可能である。
【0102】(12) 前記適性食事プラン表示手段
が、前記適性食事プランを、前記人間による摂取が推奨
される食事のレシピという形態で、前記画面上に表示す
る(11)項に記載の体質判定装置。
【0103】前記(11)項に係る装置は、適性食事プ
ランを、人間による摂取が推奨される食事の素材という
形態で、画面上に表示する態様で実施することが可能で
ある。しかし、この態様では、その食事を人間が摂取す
るに際し、本人またはその関係者が、その表示された素
材の中から適当なものを選んで食事を調理しなければな
らず、面倒である。
【0104】これに対して、本項に係る装置において
は、適性食事プランが、人間による摂取が推奨される食
事のレシピという形態で、画面上に表示される。したが
って、この装置によれば、本人またはその関係者は、そ
の本人に適した食事を、それの素材をいちいち選択する
ことなく、調理可能となり、時間や手間を容易に節減し
得る。
【0105】(13) 前記適性食事プラン表示手段
が、前記食事のレシピを、主食と副食と飲み物とに分け
てそれぞれ、前記画面上に表示する第1手段を含む(1
2)項に記載の体質判定装置。
【0106】(14) 前記第1工程が、前記人間が主
食として摂取することが推奨される複数種類の候補食物
と、副食として摂取することが推奨される複数種類の候
補食物と、飲み物として摂取することが推奨される複数
種類の候補飲み物とを前記画面上に表示する(13)項
に記載の体質判定装置。
【0107】(15) 前記適性食事プラン表示手段
が、前記食事のレシピを、各回の食事ごとに、または、
各日の食事ごとに、前記人間による摂取が推奨される飲
食物という形態で、前記画面上に表示する第2手段を含
む(12)ないし(14)項のいずれかに記載の体質判
定装置。
【0108】(16) 人間の体質を判定する方法であ
って、前記人間の血液中の赤血球であって厚さを有する
細胞膜により包囲されて扁平状を成すものの2次元的な
画像である赤血球画像を表す赤血球画像データであっ
て、前記赤血球をそれの扁平方向に切断することによっ
て取得されるべき赤血球断面のうち前記細胞膜に該当す
る部分がリング状図形として可視化されるように作成さ
れたものに基づき、前記リング状図形の外径であって前
記赤血球の直径に相当するものと、前記リング状図形の
幅であって前記赤血球の細胞膜の厚さに相当するものと
を、前記赤血球の特徴として抽出する特徴抽出工程と、
その抽出された特徴に基づき、前記赤血球を、その赤血
球が膨張傾向を示す膨張タイプと収縮傾向を示す収縮タ
イプとそれら膨張タイプと収縮タイプとの中間である中
庸タイプとを3つの基本赤血球タイプとして含むように
予め定められた複数の赤血球タイプのいずれかに分類す
る赤血球分類工程と、その分類された赤血球タイプに基
づき、前記人間の体質を予め定められた複数の体質タイ
プのいずれかに判定する体質判定工程とを含む体質判定
方法を実施するためにコンピュータにより実行されるプ
ログラム。
【0109】このプログラムがコンピュータにより実行
されれば、前記(1)項に係る装置と同じ作用効果が実
現され得る。
【0110】本項における「体質判定方法」は、前記
(2)ないし(15)項のいずれかに記載の特徴を採用
する態様で実施することが可能である。
【0111】本項における「プログラム」は、それの機
能を果たすためにコンピュータにより実行される指令の
組合せのみならず、各指令により処理されるファイルや
データをも含むように解釈することが可能である。
【0112】(17) (16)項に記載のプログラム
をコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体。
【0113】この記録媒体に記録されているプログラム
がコンピュータにより実行されれば、前記(1)項に係
る装置と同じ作用効果が実現され得る。
【0114】本項における「記録媒体」は種々の形式を
採用可能であり、例えば、フレキシブル・ディスク等の
磁気記録媒体、CD、CD−ROM等の光記録媒体、M
O等の光磁気記録媒体、ROM等のアンリムーバブル・
ストレージ等の少なくとも1つを採用可能である。
【0115】(18) 人間の血液中の赤血球であって
厚さを有する細胞膜により包囲されて扁平状を成すもの
の2次元的な画像である赤血球画像を表す赤血球画像デ
ータを処理する赤血球画像データ処理装置であって、前
記赤血球画像データが、前記赤血球をそれの扁平方向に
切断することによって取得されるべき赤血球断面のうち
前記細胞膜に該当する部分がリング状図形として可視化
されるように作成されており、当該赤血球画像データ処
理装置が、前記赤血球画像データに基づき、前記リング
状図形の外径であって前記赤血球の直径に相当するもの
と、前記リング状図形の幅であって前記赤血球の細胞膜
の厚さに相当するものとを、前記赤血球の特徴として抽
出する特徴抽出手段と、その抽出された特徴に基づき、
前記赤血球を、その赤血球が膨張傾向を示す膨張タイプ
と収縮傾向を示す収縮タイプとそれら膨張タイプと収縮
タイプとの中間である中庸タイプとを3つの基本赤血球
タイプとして含むように予め定められた複数の赤血球タ
イプのいずれかに分類する赤血球分類手段とを含む赤血
球画像データ処理装置。
【0116】前記(1)項に係る装置は、赤血球を分類
する赤血球分類部と、体質を判定する体質判定部とに分
離して認識することが可能であり、その赤血球分類部の
みに着目して構成されたのが本項に係る装置である。
【0117】したがって、本項に係る装置によれば、前
記(1)に係る装置の作用効果のうち対応する部分を実
現することが可能である。
【0118】(19) さらに、人間の体質を予め定め
られた複数の体質のいずれかに判定する体質判定手段を
含み、かつ、それら複数の体質タイプが、陰性と陽性と
中庸とを3つの基本体質タイプとして含み、前記体質判
定手段が、前記体質を、前記分類された赤血球タイプが
前記膨張タイプ、収縮タイプおよび中庸タイプである場
合にはそれぞれ、前記陰性、陽性および中庸に判定する
ものである(18)項に載の赤血球画像データ処理装
置。
【0119】(20) 人間の血液中の赤血球であって
厚さを有する細胞膜により包囲されて扁平状を成すもの
の2次元的な画像である赤血球画像を表す赤血球画像デ
ータをコンピュータによって処理する赤血球画像データ
処理方法であって、前記赤血球画像データが、前記赤血
球をそれの扁平方向に切断することによって取得される
べき赤血球断面のうち前記細胞膜に該当する部分がリン
グ状図形として可視化されるように作成されており、当
該赤血球画像データ処理方法が、前記赤血球画像データ
に基づき、前記リング状図形の外径であって前記赤血球
の直径に相当するものと、前記リング状図形の幅であっ
て前記赤血球の細胞膜の厚さに相当するものとを、前記
赤血球の特徴として抽出する特徴抽出工程と、その抽出
された特徴に基づき、前記赤血球を予め定められた複数
の赤血球タイプのいずれかに分類する赤血球分類工程と
を含み、かつ、それら複数の赤血球タイプが、前記赤血
球が膨張傾向を示す膨張タイプと収縮傾向を示す収縮タ
イプとそれら膨張タイプと収縮タイプとの中間である中
庸タイプとを3つの基本赤血球タイプとして含む赤血球
画像データ処理方法を実施するためにコンピュータによ
り実行されるプログラム。
【0120】
【発明の実施の形態】以下、本発明のさらに具体的な実
施の形態の一つを図面に基づいて詳細に説明する。
【0121】図1には、本発明の一側面の一実施形態に
従う適性食事プラン提供システム(以下、単に「システ
ム」という)のハードウエア資源が概念的にブロック図
で示されている。そのシステムは、本発明の別の側面の
一実施形態に従う体質判定装置と、さらに別の側面の一
実施形態に従う記録媒体とを含んでいる。
【0122】このシステムは、適性食事プランの提供と
いうサービスをこのシステムから受けることを希望する
複数のユーザのために使用される。このシステムは、各
ユーザが自宅で個人的に使用するパーソナル・コンピュ
ータと、通信ネットワークとしてのインターネットを介
してそのパーソナル・コンピュータと接続されたサーバ
・コンピュータとの共同によって実現したり、サーバ・
コンピュータには依存せずにパーソナル・コンピュータ
によって実現することが可能である。
【0123】図1に示すように、このシステム10は、
コンピュータ20を主体として構成されている。そのコ
ンピュータ20は、プロセシング・ユニット(以下、
「PU」と略称する)30とメモリ32とがバス34に
より互いに接続されて構成されている。
【0124】メモリ32は、ROM,RAM,磁気ディ
スク,光ディスク等の記録媒体を含むように構成され
る。このメモリ32には、各種プログラムが予め記憶さ
せられたプログラムメモリ36と、各種データを予めま
たは適宜記憶させられるデータメモリ38とが設けられ
ている。
【0125】このシステム10には、それにデータを入
力する入力装置40と、そのシステム10から出力され
たデータを画面(図示しない)上に表示する表示装置4
6とが接続されている。入力装置40の一例は、キーボ
ード、ポインティングデバイスとしてのマウス等を含む
ように構成される。これに対して、表示装置46の一例
は、LCD、CRT等の少なくとも1つを含むように構
成される。
【0126】このシステム10は、さらに、画像取込み
装置60を備えている。この画像取込み装置60は、各
ユーザの生体から採取された血液の画像を濃淡画像(画
像中の各画素の濃度情報が多値化された多値画像)とし
てシステム10に取り込むように構成されている。その
赤血球画像を濃度情報が2値化された2値画像としてシ
ステム10に取り込むようにして本発明を実施すること
は可能であるが、本実施形態においては、その赤血球画
像のうちの赤血球画像の細胞膜の濃淡レベルをも考慮し
て赤血球が分類されるため、その赤血球画像が多値画像
としてシステム10に取り込まれる。
【0127】各ユーザからの血液の採取は、そのユーザ
による食事の摂取前(例えば、朝食前)に行われること
が望ましい。
【0128】図2に示すように、画像取込み装置60
は、CCDカメラ等の撮像装置62に接続されている。
その撮像装置62は、顕微鏡としての位相差顕微鏡64
に取り付けられている。
【0129】その位相差顕微鏡64は、各ユーザの生体
から採取された血液を拡大して観察するために使用され
る。本実施形態においては、同じユーザから採取された
同じ血液に対し、採血直後の血液の顕微鏡写真と、培養
後の血液の顕微鏡写真とが撮影される。
【0130】具体的には、まず、ユーザの生体の指先か
ら血液(全血)が採取される。その採取血液は可及的速
やかにスライドガラス70上に載せられ、続いて、その
採取血液がカバーガラス72で覆われるとともに、その
カバーガラス72の周囲が顕微鏡用油浸オイルで封じら
れる。それにより、採取血液が酸素から遮断された嫌気
性の環境に置かれる。
【0131】このようにして作成された血液標本は位相
差顕微鏡64の所定位置に装着され、それにより、培養
前赤血球画像が撮影される。
【0132】その撮影後、同じ血液標本が培養される。
具体的には、その血液標本が培養器内において摂氏38
度で一定時間(例えば、3日、数日、1週間、2週間)
保存される。
【0133】その培養後、培養前赤血球画像を撮影する
場合と同様にして、血液標本が再度、位相差顕微鏡64
に装着されて撮影され、それにより、培養後赤血球画像
が撮影される。
【0134】それら培養前赤血球画像も培養後赤血球画
像も、画像取込み装置60を介してシステム10に取り
込まれる。
【0135】図1に示すように、プログラムメモリ36
には、メインプログラム、赤血球画像データ処理プログ
ラム、体質判定プログラムおよび適性食事プラン提供プ
ログラムを始めとし、各種プログラムが予め記憶させら
れている。
【0136】図3には、メインプログラムの内容が概念
的にフローチャートで表されている。このメインプログ
ラムは、各ユーザごとに1回ずつ実行される。
【0137】各回の実行時には、まず、ステップS1
(以下、単に「S1」で表す。他のステップについても
同じとする。)において、前記赤血球画像データ処理プ
ログラムが実行される。次に、S2において、前記体質
判定プログラムが実行される。続いて、S3において、
前記適性食事プラン提供プログラムが実行される。以上
で、このメインプログラムの一回の実行が終了する。
【0138】図4には、赤血球画像データ処理プログラ
ムの内容が概念的にフローチャートで表されている。
【0139】この赤血球画像データ処理プログラムにお
いては、まず、S21において、培養前赤血球画像を表
すデータが第1の赤血球画像データとしてコンピュータ
20に取り込まれる。その取り込まれた第1の赤血球画
像データは、図1に示すように、データメモリ38にス
トアされる。
【0140】次に、S22において、S21におけると
同様にして、培養後赤血球画像を表すデータが第2の赤
血球画像データとしてコンピュータ20に取り込まれ
る。その取り込まれた第2の赤血球画像データも、図1
に示すように、データメモリ38にストアされる。
【0141】続いて、S23において、それら取り込ま
れた第1および第2の赤血球画像データに基づき、培養
前赤血球画像と培養後赤血球画像とのそれぞれにつき、
赤血球の特徴が抽出される。
【0142】図5には、S23の詳細が特徴抽出ルーチ
ンとして概念的にフローチャートで表されている。
【0143】この特徴抽出ルーチンにおいては、まず、
S31において、培養前赤血球画像と培養後赤血球画像
とが順に対象画像とされるとともに、その対象画像に対
し、後の画像切出し等の画像処理に必要な前処理が行わ
れる。前処理は、例えば、対象画像中の各部分画像であ
る赤血球画像を背景画像から分離するためのエッジ強調
処理を含むように行うことが可能である。
【0144】次に、S32において、対象画像において
赤血球画像を個々に切り出す画像切出しが行われる。例
えば、1つの対象画像から複数の赤血球画像が切り出さ
れる。
【0145】続いて、S33において、切り出された各
赤血球画像を表すデータが入力パターンデータとして、
図1に示すように、データメモリ38にストアされる。
このデータメモリ38には、その入力パターンデータに
より表される入力パターンと照合されるべき複数の標準
パターンをそれぞれ表す複数の標準パターンデータが予
め記憶させられている。
【0146】図6に示すように、赤血球画像である入力
パターンは、直径dと細胞膜の厚さtとによって特定さ
れる中空または中実の円として定義することができる。
【0147】そして、標準パターンは、直径dと厚さt
とをそれぞれパラメータとして変化させられる画像とし
て定義されており、各パラメータの変化によって複数の
標準パターンが予め想定されている。
【0148】標準パターンの直径dについては、図7に
示すように、「極小」、「小」、「中」、「大」および
「極大」という5つのランクが用意されている。これに
対して、標準パターンの厚さtについても、同様に、図
8に示すように、「極小」、「小」、「中」、「大」お
よび「極大」という5つのランクが用意されている。
【0149】入力パターンの厚さtが極小である場合に
は、その入力パターンの細胞膜の濃度が淡くなる。その
ため、「極小」というランクが付された標準パターン
は、入力パターンの細胞膜の濃度が淡いことを条件に選
択されるようになっており、図8においては、説明の便
宜上、破線で描かれている。
【0150】これに対し、入力パターンの厚さtが極大
である場合には、その入力パターンの細胞膜の濃度が濃
くなる。その結果、「極大」というランクが付された標
準パターンは、入力パターン全体の濃度が濃いことを条
件に選択されるようになっており、図8においては、説
明の便宜上、中実の円で描かれている。
【0151】図5のS33においては、さらに、複数の
標準パターンが順にデータメモリ38から読み出され、
その読み出された標準パターンが今回の入力パターンと
照合される。照合が行われるごとに、今回の標準パター
ンと今回の入力パターンとの類似度(相関度)が決定さ
れる。
【0152】その後、S34において、その決定された
類似度に基づき、それら複数の標準パターンのうち、直
径dに関して今回の入力パターンに最も似ているもの
と、厚さtに関して今回の入力パターンに最も似ている
ものとが選択される。その選択により、今回の入力パタ
ーンから、赤血球の直径dと細胞膜の厚さtとがその赤
血球の特徴として抽出される。
【0153】以上で、この特徴抽出ルーチンの一回の実
行が終了する。
【0154】その後、図4のS24において、培養前赤
血球画像に基づき、今回のユーザの赤血球に対する暫定
的分類が行われる。
【0155】図1に示すように、データメモリ38には
培養前特徴−赤血球タイプ関係データが予め記憶させら
れている。図9には、この培養前特徴−赤血球タイプ関
係データにより表される関係が表として表されている。
【0156】この培養前特徴−赤血球タイプ関係データ
により表される関係に従えば、赤血球の直径dのランク
が「大」であり、かつ、厚さtのランクが「小」である
ことを条件に、膨張タイプが暫定的赤血球タイプとして
選択される。また、直径dのランクが「小」であり、か
つ、厚さtのランクが「大」であることを条件に、収縮
タイプが暫定的赤血球タイプとして選択される。また、
直径dのランクが「中」であり、かつ、厚さtのランク
も「中」であることを条件に、中庸タイプが暫定的赤血
球タイプとして選択される。
【0157】そして、図4のS24においては、その培
養前特徴−赤血球タイプ関係データにより表される関係
に従い、今回の暫定的赤血球タイプが、いずれも基本赤
血球タイプである膨張タイプと収縮タイプと中庸タイプ
とのいずれかに分類される。
【0158】その後、S25において、培養後赤血球画
像に基づき、今回のユーザの赤血球に対する最終的分類
が行われる。
【0159】図1に示すように、データメモリ38には
培養後特徴−赤血球タイプ関係データも予め記憶させら
れている。図10には、この培養後特徴−赤血球タイプ
関係データにより表される関係が表として表されてい
る。
【0160】この培養後特徴−赤血球タイプ関係データ
により表される関係に従えば、暫定的赤血球タイプが
「膨張タイプ」である場合には、(a)直径dのランク
が「極大」であり、かつ、厚さtのランクが「極小」で
ある赤血球を設定個数以上含むことを条件に、強い膨張
タイプが最終的赤血球タイプとして選択され、また、
(b)直径dのランクが「大」であり、かつ、厚さtの
ランクが「小」である赤血球を設定個数以上含むことを
条件に、普通の膨張タイプが最終的赤血球タイプとして
選択され、また、(c)各赤血球の直径dのランクが
「小」であることを条件に、収縮傾向を伴う膨張タイプ
が最終的赤血球タイプとして選択される。
【0161】ここに、「収縮傾向を伴う膨張タイプ」
は、図11に示すように、共に基本赤血球タイプである
膨張タイプと収縮タイプとが複合されて成る複合赤血球
タイプである。
【0162】これに対し、図10に示すように、暫定的
赤血球タイプが「中庸タイプ」である場合には、(a)
各赤血球の直径dのランクが「大」であることを条件
に、膨張傾向を伴う中庸タイプが最終的赤血球タイプと
して選択され、また、(b)各赤血球の直径dのランク
が「中」であることを条件に、普通の中庸タイプが最終
的赤血球タイプとして選択され、また、(c)各赤血球
の直径dのランクが「小」であることを条件に、収縮傾
向を伴う膨張タイプが最終的赤血球タイプとして選択さ
れる。
【0163】ここに、「膨張傾向を伴う中庸タイプ」
は、図11に示すように、共に基本赤血球タイプである
膨張タイプと中庸タイプとが複合されて成る複合赤血球
タイプである。
【0164】また、「収縮傾向を伴う中庸タイプ」は、
図11に示すように、共に基本赤血球タイプである中庸
タイプと収縮タイプとが複合されて成る複合赤血球タイ
プである。
【0165】また、図10に示すように、暫定的赤血球
タイプが「収縮タイプ」である場合には、(a)各赤血
球の直径dのランクが「極小」であり、かつ、厚さtの
ランクが「極大」であることを条件に、強い収縮タイプ
が最終的赤血球タイプとして選択され、また、(b)各
赤血球の直径dのランクが「小」であり、かつ、厚さt
のランクが「大」であることを条件に、普通の収縮タイ
プが最終的赤血球タイプとして選択され、また、(c)
各赤血球の直径dのランクが「中」であり、かつ、厚さ
tのランクも「中」であることを条件に、膨張傾向を伴
う収縮タイプが最終的赤血球タイプとして選択される。
【0166】ここに、「膨張傾向を伴う収縮タイプ」
は、図11に示すように、共に基本赤血球タイプである
膨張タイプと収縮タイプとが複合されて成る複合赤血球
タイプである。
【0167】そして、図4のS25においては、その培
養後特徴−赤血球タイプ関係データにより表される関係
に従い、今回の最終的赤血球タイプが、暫定的赤血球タ
イプと同じである基本赤血球タイプか、あるいは、複数
の複合赤血球タイプのいずれかに分類される。このよう
にして分類された最終的赤血球タイプは、データメモリ
38にストアされる。
【0168】以上で、この赤血球画像データ処理プログ
ラムの一回の実行が終了する。
【0169】図12には、図1における体質判定プログ
ラムの内容がフローチャートで概念的に表されている。
【0170】この体質判定プログラムにおいては、ま
ず、S41において、赤血球画像データ処理プログラム
の実行によって判定された最終的赤血球タイプがデータ
メモリ38から読み込まれる。次に、S42において、
その読み込まれた最終的赤血球タイプに応じ、今回のユ
ーザの体質が判定される。
【0171】図1に示すように、データメモリ38には
赤血球タイプ−体質タイプ関係データが予め記憶させら
れている。図13には、この赤血球タイプ−体質タイプ
関係データにより表される関係が表として示されてい
る。
【0172】この関係に従えば、最終的赤血球タイプが
「強い膨張タイプ」、「普通の膨張タイプ」および「収
縮傾向を伴う膨張タイプ」である場合には、それぞれ、
体質タイプが「強い陰性」、「普通の陰性」および「陽
性を伴う陰性」であると判定される。
【0173】ここに、「強い陰性」および「普通の陰
性」はいずれも、基本体質タイプであるが、「陽性を伴
う陰性」は、共に基本体質タイプである「陰性」と「陽
性」とが複合されて成る複合体質タイプである。
【0174】また、最終的赤血球タイプが「膨張傾向を
伴う中庸タイプ」、「普通の中庸タイプ」および「収縮
傾向を伴う中庸タイプ」である場合には、それぞれ、体
質タイプが「陰性を伴う中庸」、「普通の中庸」および
「陽性を伴う中庸」であると判定される。
【0175】ここに、「普通の中庸」は、基本体質タイ
プであるが、「陰性を伴う中庸」は、共に基本体質タイ
プである「陰性」と「中庸」とが複合されて成る複合体
質タイプであり、「陽性を伴う中庸」は、共に基本体質
タイプである「陽性」と「中庸」とが複合されて成る複
合体質タイプである。
【0176】また、最終的赤血球タイプが「膨張傾向を
伴う収縮タイプ」、「普通の収縮タイプ」および「強い
収縮タイプ」である場合には、それぞれ、体質タイプが
「陰性を伴う陽性」、「普通の陽性」および「強い陽
性」であると判定される。
【0177】ここに、「普通の陽性」および「強い陽
性」はいずれも、基本体質タイプであるが、「陰性を伴
う陽性」は、共に基本体質タイプである「陰性」と「陽
性」とが複合されて成る複合体質タイプである。
【0178】そして、図12のS42においては、その
赤血球タイプ−体質タイプ関係データにより表される関
係に従い、今回のユーザの体質が、それの最終的赤血球
タイプに対応する体質タイプとして判定される。このよ
うにして判定された体質タイプは、データメモリ38に
ストアされる。
【0179】その後、S43において、そのようにして
判定された体質タイプが、必要に応じて最終的赤血球タ
イプと共に、表示装置46の画面上に表示される。
【0180】以上で、この体質判定プログラムの一回の
実行が終了する。
【0181】図14には、図1における適性食事プラン
提供プログラムの内容がフローチャートで概念的に表さ
れている。
【0182】この適性食事プラン提供プログラムにおい
ては、まず、S51において、体質判定プログラムの実
行によって判定された体質タイプがデータメモリ38か
ら読み込まれる。
【0183】次に、S52において、その読み込まれた
体質タイプに適合する適性食事プランがデータメモリ3
8において検索される。
【0184】図1に示すように、データメモリ38には
適性食事プランメモリ80が設けられている。この適性
食事プランメモリ80には、複数種類の適性食事プラン
を表す各適性食事プランデータが、それぞれ、任意のユ
ーザに対して予め想定された複数の体質タイプに関連付
けて予め記憶させられている。各種類の適性食事プラン
を表す適性食事プランデータは、ユーザの体質に適合し
た食事であってそのユーザの体質を中庸に近づくように
改善することに寄与するものを、その食事のレシピとし
て、かつ、主食と副食と飲み物(例えば、味噌汁やスー
プを含む)とに分けて、そのユーザに提示するためのデ
ータとされている。
【0185】その後、S52において、そのようにして
検索された適性食事プランデータが適性食事プランメモ
リ80から読み出され、その読み出された適性食事プラ
ンデータに基づき、今回のユーザの体質に適合した適性
食事プランの内容が表示装置46の画面上に表示され
る。
【0186】図15には、その表示の一例が画面イメー
ジで示されている。この例においては、今回のユーザの
体質と共に、その体質に適した食事のレシピが、主食に
ついての複数種類の候補と、副食についての複数種類の
候補と、飲み物についての複数種類の候補との組合せと
して表示される。
【0187】以上で、この適性食事プラン提供プログラ
ムの一回の実行が終了し、それにより、図3のメインプ
ログラムの一回の実行も終了する。
【0188】以上の説明から明らかなように、本実施形
態においては、適性食事プラン提供システムのうち図4
のS21ないしS23を実行する部分が前記(1)項に
おける「特徴抽出手段」の一例を構成し、S24および
S25を実行する部分が同項における「赤血球分類手
段」の一例を構成し、図3のS2を実行する部分が同項
における「体質判定手段」の一例を構成しているのであ
る。
【0189】さらに、本実施形態においては、図4の赤
血球画像データ処理プログラムの実行により実施される
方法が前記(16)項に係る「体質判定方法」の一例を
構成し、同図におけるS21ないしS23が互いに共同
して同項における「特徴抽出工程」の一例を構成し、同
図におけるS24およびS25が互いに共同して同項に
おける「赤血球分類工程」の一例を構成し、図3のS2
が同項における「体質判定工程」の一例を構成している
のである。
【0190】さらに、本実施形態においては、適性食事
プラン提供システムのうち図4におけるS24を実行す
る部分が前記(5)項における「暫定的分類部」の一例
を構成し、同図におけるS25が同項における「最終的
分類部」の一例を構成しているのである。
【0191】さらに、本実施形態においては、適性食事
プラン提供システムのうち図5のS32ないしS34を
実行する部分が前記(6)項における「パターン認識手
段」の一例を構成しているのである。
【0192】さらに、本実施形態においては、適性食事
プラン提供システムのうち図14におけるS52および
S53を実行する部分が前記(11)項における「適性
食事プラン表示手段」の一例を構成しているのである。
【0193】さらに、本実施形態においては、図4の赤
血球画像データ処理プログラムおよび図12の体質判定
プログラムが互いに共同して前記(16)項に係る「プ
ログラム」の一例を構成しているのである。
【0194】さらに、本実施形態においては、メモリ3
2のうち、図4の赤血球画像データ処理プログラムが予
め記憶された部分および図12の体質判定プログラムが
予め記憶された部分が互いに共同して前記(17)項に
係る「記録媒体」の一例を構成しているのである。
【0195】以上、本発明の一実施形態を図面に基づい
て詳細に説明したが、これは例示であり、前記[課題を
解決するための手段および発明の効果]の欄に記載の態
様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、
改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に従う適性食事プラン提供
システムを示す系統図である。
【図2】図1における画像取込み装置60に接続される
各種機器の構成を概念的に示すブロック図である。
【図3】図1におけるプログラムメモリ36に記憶され
ているメインプログラムの内容を概念的に表すフローチ
ャートである。
【図4】図1におけるプログラムメモリ36に記憶され
ている赤血球画像データ処理プログラムの内容を概念的
に表すフローチャートである。
【図5】図4におけるS23の詳細を特徴抽出ルーチン
として概念的に表すフローチャートである。
【図6】図5の特徴抽出ルーチンにおける赤血球画像の
直径と細胞膜の厚さという特徴を説明するための正面図
である。
【図7】図5の特徴抽出ルーチンにおける赤血球画像の
直径dの変化を説明するための正面図である。
【図8】図5の特徴抽出ルーチンにおける赤血球画像の
細胞膜の厚さtの変化を説明するための正面図である。
【図9】図1におけるデータメモリ38に記憶されてい
る培養前特徴−赤血球タイプ関係データにより表される
関係を表形式で示す図である。
【図10】図1におけるデータメモリ38に記憶されて
いる培養後特徴−赤血球タイプ関係データにより表され
る関係を表形式で示す図である。
【図11】図10における複数の最終的赤血球タイプの
うちの一部が複数の基本赤血球タイプの複合化により構
成されていることを表形式で示す図である。
【図12】図1におけるプログラムメモリ36に記憶さ
れている体質判定プログラムの内容を概念的に表すフロ
ーチャートである。
【図13】図1におけるデータメモリ38に記憶されて
いる赤血球タイプ−体質タイプ関係データにより表され
る関係を表形式で示す図である。
【図14】図1におけるプログラムメモリ36に記憶さ
れている適性食事プラン提供プログラムの内容を概念的
に表すフローチャートである。
【図15】図16の適性食事プラン提供プログラムの実
行によって画面上に表示されるイメージの一例を示す正
面図である。
【図16】赤血球が膨張タイプを示す培養前血液の顕微
鏡写真である。
【図17】赤血球が強い膨張タイプを示す培養後血液の
顕微鏡写真である。
【図18】赤血球が普通の膨張タイプを示す培養後血液
の顕微鏡写真である。
【図19】赤血球が収縮傾向を伴う膨張タイプを示す培
養後血液の顕微鏡写真である。
【図20】赤血球が中庸タイプを示す培養前血液の顕微
鏡写真である。
【図21】赤血球が膨張傾向を伴う中庸タイプを示す培
養後血液の顕微鏡写真である。
【図22】赤血球が普通の中庸タイプを示す培養後血液
の顕微鏡写真である。
【図23】赤血球が収縮傾向を伴う中庸タイプを示す培
養後血液の顕微鏡写真である。
【図24】赤血球が収縮タイプを示す培養前血液の顕微
鏡写真である。
【図25】赤血球が強い収縮タイプを示す培養後血液の
顕微鏡写真である。
【図26】赤血球が普通の収縮タイプを示す培養後血液
の顕微鏡写真である。
【図27】赤血球が膨張傾向を伴う収縮タイプを示す培
養後血液の顕微鏡写真である。
【図28】実験的に取得された体質の判定結果と赤血球
の判定結果との関係を表形式で説明するための図であ
る。
【図29】実験的に取得された体質の判定結果と赤血球
の判定結果との関係を表形式で説明するための別の図で
ある。
【図30】実験的に取得された体質の判定結果と赤血球
の判定結果との関係を表形式で説明するためのさらに別
の図である。
【符号の説明】
10 適性食事プラン提供システム 20 コンピュータ 32 メモリ 64 位相差顕微鏡 80 適性食事プランメモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−248698(JP,A) 特開 平10−48120(JP,A) 特開 平10−90163(JP,A) 特開 平8−304390(JP,A) 特開 昭58−25144(JP,A) 金井正光編,「臨床検査法摘要第30 版」,金原出版株式会社,1993年,p 326−329 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/48 - 33/98

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人間の血液中の赤血球であって厚さを有
    する細胞膜により包囲されて扁平状を成すものの2次元
    的な画像である赤血球画像を表す赤血球画像データを処
    理する赤血球画像データ処理装置であって、 前記赤血球が顕微鏡により、その顕微鏡の光源からの照
    明光ではなく、その赤血球からの散乱光が前記顕微鏡の
    対物レンズに入射する状態で観察されることにより、前
    記赤血球のうちの細胞膜の部分が暗いバックグランドの
    中で明るくなる一方、その赤血球のうちの内部が暗くな
    るように前記赤血球画像が撮影され、その結果、前記赤
    血球画像データが、 前記赤血球をそれの扁平方向に切断
    することによって取得されるべき赤血球断面のうち前記
    細胞膜に該当する部分がそれの外周面と内周面とが鮮明
    に表現されたリング状図形として可視化されるように作
    成されており、 当該赤血球画像データ処理装置が、 前記赤血球画像データに基づき、前記リング状図形の外
    径であって前記赤血球の直径に相当するものと、前記リ
    ング状図形の幅であって前記赤血球の細胞膜の厚さに相
    当するものとを、前記赤血球の特徴として抽出する特徴
    抽出手段と、 その抽出された特徴に基づき、前記赤血球を予め定めら
    れた複数の赤血球タイプのいずれかに分類する赤血球分
    類手段 を含み、かつ、それら複数の赤血球タイプが、
    前記赤血球が膨張傾向を示し、それの直径が大きく、か
    つ、それの細胞膜が薄い膨張タイプと、前記赤血球が収
    縮傾向を示し、それの直径が小さく、かつ、それの細胞
    膜が厚い収縮タイプと、それら膨張タイプと収縮タイプ
    との中間である中庸タイプとを3つの基本赤血球タイプ
    として含むとともに、さらに、それら3つの基本赤血球
    タイプのうちのいずれか2つが複合されて成る少なくと
    も1つの複合赤血球タイプを含むものであり、 前記赤血球画像データが、前記血液が前記人間の体から
    採取された後、その採取された血液中の赤血球である標
    本を培養しないで顕微鏡を用いて撮影した培養前赤血球
    画像を表す第1の赤血球画像データと、同じ標本を培養
    した後に顕微鏡を用いて再度撮影した培養後赤血球画像
    を表す第2の赤血球画像データとを含み 前記赤血球分類手段が、 (a)前記第1の赤血球画像データに基づき、前記培養
    前赤血球画像を表すリング状図形の外径と幅とに応じ
    て、前記赤血球を前記3つの基本赤血球タイプのいずれ
    かに暫定的に分類する暫定的分類部と、 (b)その暫定的に分類された基本赤血球タイプを前提
    として、前記第2の赤血球画像データに基づき、前記培
    養後赤血球画像を表すリング状図形の外径と幅とに応じ
    て、前記赤血球を、前記暫定的に分類された基本赤血球
    タイプと同じ基本赤血球タイプに最終的に分類するか、
    または前記少なくとも1つの複合赤血球タイプのいずれ
    かに最終的に分類する最終的分類部とを含む赤血球画像
    データ処理装置。
  2. 【請求項2】 人間の血液中の赤血球であって厚さを有
    する細胞膜により包囲されて扁平状を成すものの2次元
    的な画像である赤血球画像を表す赤血球画像データを処
    理する赤血球画像データ処理方法であって、 前記赤血球が顕微鏡により、その顕微鏡の光源からの照
    明光ではなく、その赤血球からの散乱光が前記顕微鏡の
    対物レンズに入射する状態で観察されることにより、前
    記赤血球のうちの細胞膜の部分が暗いバックグランドの
    中で明るくなる一方、その赤血球のうちの内部が暗くな
    るように前記赤血球画像が撮影され、その結果、前記赤
    血球画像データが、前記赤血球をそれの扁平方向に切断
    することによって取得されるべき赤血球断面のうち前記
    細胞膜に該当する部分がそれの外周面と内周面とが鮮明
    に表現されたリング状図形として可視化されるように作
    成されており、 当該赤血球画像データ処理方法が、 前記赤血球画像データに基づき、前記リング状図形の外
    径であって前記赤血球の直径に相当するものと、前記リ
    ング状図形の幅であって前記赤血球の細胞膜の厚さに相
    当するものとを、前記赤血球の特徴として抽出する特徴
    抽出工程と、 その抽出された特徴に基づき、前記赤血球を予め定めら
    れた複数の赤血球タイプのいずれかに分類する赤血球分
    類工程とを含み、かつ、それら複数の赤血球タイプが、
    前記赤血球が膨張傾向を示し、 それの直径が大きく、か
    つ、それの細胞膜が薄い膨張タイプと、前記赤血球が収
    縮傾向を示し、それの直径が小さく、かつ、それの細胞
    膜が厚い収縮タイプと、それら膨張タイプと収縮タイプ
    との中間である中庸タイプとを3つの基本赤血球タイプ
    として含むとともに、さらに、それら3つの基本赤血球
    タイプのうちのいずれか2つが複合されて成る少なくと
    も1つの複合赤血球タイプを含むものであり、 前記赤血球画像データが、前記血液が前記人間の体から
    採取された後、その採取された血液中の赤血球である標
    本を培養しないで顕微鏡を用いて撮影した培養前赤血球
    画像を表す第1の赤血球画像データと、同じ標本を培養
    した後に顕微鏡を用いて再度撮影した培養後赤血球画像
    を表す第2の赤血球画像データとを含み、 前記赤血球分類工程が、 (a)前記第1の赤血球画像データに基づき、前記培養
    前赤血球画像を表すリング状図形の外径と幅とに応じ
    て、前記赤血球を前記3つの基本赤血球タイプのいずれ
    かに暫定的に分類する暫定的分類工程と、 (b)その暫定的に分類された基本赤血球タイプを前提
    として、前記第2の赤血球画像データに基づき、前記培
    養後赤血球画像を表すリング状図形の外径と幅とに応じ
    て、前記赤血球を、前記暫定的に分類された基本赤血球
    タイプと同じ基本赤血球タイプに最終的に分類するか、
    または前記少なくとも1つの複合赤血球タイプのいずれ
    かに最終的に分類する最終的分類工程とを含む赤血球画
    像データ処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の赤血球画像データ処理
    方法を実施するためにコンピュータにより実行されるプ
    ログラム。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のプログラムをコンピュ
    ータ読み取り可能に記録した記録媒体。
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