JPH08304390A - 赤血球自動分析装置およびその方法 - Google Patents

赤血球自動分析装置およびその方法

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JPH08304390A
JPH08304390A JP10872495A JP10872495A JPH08304390A JP H08304390 A JPH08304390 A JP H08304390A JP 10872495 A JP10872495 A JP 10872495A JP 10872495 A JP10872495 A JP 10872495A JP H08304390 A JPH08304390 A JP H08304390A
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JP
Japan
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red blood
blood cells
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fourier
fourier spectrum
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Pending
Application number
JP10872495A
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English (en)
Inventor
Takao Tsuda
貴生 津田
Ken Ishihara
謙 石原
Kaoru Asano
薫 浅野
Yasuhiro Takachi
泰浩 高地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sysmex Corp
Original Assignee
Sysmex Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 2次元に分布する複数の赤血球を静止画像と
して撮像する撮像手段と、撮像された画像のディジタル
データを2次元フーリエ変換してフーリエスペクトルを
算出する変換手段と、算出したフーリエスペクトルに基
づいて赤血球の数および/又は形態に関するパラメータ
を解析する解析手段を備える。 【効果】 撮像した赤血球の分布画像をフーリエ変換
し、その結果に基づいて赤血球の数や形態を解析するよ
うにしたので、赤血球を個々に認識することなく、その
統計的な性質を算出することができ、再現性のよい結果
が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は赤血球自動分析装置お
よびその方法に関し、特に生体外又は生体内で得られる
赤血球の2次元分布画像から赤血球の数や形態を自動的
に分析する装置と方法に関する。
【0002】
【従来の技術】赤血球の数や形態を検査することは、貧
血や血液疾患の診断・治療の上で非常に重要である。従
来、赤血球の数や形態の検査を自動的に行う方法には、
フロー方式による方法と、画像による方法が一般に知ら
れている。
【0003】前者は、赤血球を細孔に流し、細孔を通過
する際のインピーダンス変化や光の散乱強度などから赤
血球の数や形態に関するパラメータや粒度分布を求める
方式のもので、後者はスライドガラス上に展開された赤
血球の顕微鏡像から、画像処理技術を使って形態を分析
する方式である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】フロー方式では、赤血
球自体の形態は直接わからないが、多数の赤血球を分析
できることに特徴があり、そこから得られるパラメータ
(例えばMCV:平均赤血球容積、RDW:赤血球分布
幅など)は再現性のよい結果が得られる。
【0005】一方、画像処理による方法は、顕微鏡画像
をコンピュータ内に取り込み、取り込んだ画像に対し、
画像処理技術やパターン認識技術を適用して、赤血球個
々を切り出し、形態分析を行うものである。この方式で
は、赤血球自体の形態像は直接得られるが、コンピュー
タが赤血球個々を切り出し分析するのに時間を要し、分
析する赤血球数に限界があるため、再現性のよい結果が
えられなかった。
【0006】この発明は、このような事情を考慮してな
されたもので画像を解析する方式でありながら、充分に
短い演算時間で、統計的に信頼できるパラメータを算出
する装置および方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段及びその作用】この発明
は、2次元に分布する複数の赤血球を静止画像として撮
像する撮像手段と、撮像された画像のディジタルデータ
を2次元フーリエ変換してフーリエスペクトルを算出す
る変換手段と、算出したフーリエスペクトルに基づいて
赤血球の数および/又は形態に関するパラメータを解析
する解析手段を備えた赤血球自動分析装置を提供するも
のである。
【0008】この発明において、2次元に分布する複数
の赤血球とは、生体から採取した血液をスライドガラス
上に展開したものや、ガラスキャピラリー管に封入した
もの、さらに、生体の皮膚近傍の毛細血管ないし細動静
脈を流れているものなどを意味する。
【0009】このような赤血球を静止画像として撮像す
る撮像手段には、CCD撮像素子と光学系を組合せたも
のや、従来公知のビデオ・マイクロスコープを用いるこ
とができる。そして、撮像時に撮像対象を照明する手段
としては、撮像対象が生体から採取した血液である場合
には、血液そのものが静止ているため、ハロゲンランプ
又はタングステンランプのような連続的に光を照射する
ものを用いることができる。
【0010】しかし、撮像対象が生体内の血管を流れる
血液である場合には、赤血球の明瞭な静止画像を得るた
めに、パルスレーザやフラッシランプのような断続的に
光を照射するものを用いることが好ましい。
【0011】さらに、撮像手段は、その信号処理系にお
いて、CCD撮像素子に走査信号を供給すると共にCC
D撮像素子の各画素からの出力をビデオ信号として処理
するビデオ信号処理回路、およびそのビデオ信号を記録
するためのVTRやレーザディスクレコーダを備えるこ
とが望ましい。
【0012】撮像された画像のディジタルデータを2次
元フーリエ変換してフーリエスペクトルを算出する変換
手段と、算出したフーリエスペクトルに基づいて赤血球
の数および/又は形態に関するパラメータを解析する解
析手段は、市販のパーソナルコンピュータ(例えば、Po
werMac/Apple社製)を用いて構成できる。
【0013】なお、赤血球の数に関するパラメータと
は、例えば、赤血球密度であり、形態に関するパラメー
タとは平均血球径や平均血球容積である。
【0014】次に、上記変換手段および解析手段におい
て行われる2次元フーリエ変換とそのスペクトル解析に
ついて説明する。なお、簡単のために1次元モデルで説
明するが、2次元への拡張は容易である。
【0015】まず、図4のように、血球一個の散乱の散
乱・吸収パターンをf(x)とする。このフーリエ変換
F(k)とすると
【数1】
【0016】多数の血球が分布している時、図6のよう
に、観測される散乱・吸収パターンをg(x)とする
と、
【数2】 と表現できる。
【0017】このg(x)のフーリエ変換G(k)は、
【数3】
【0018】ところで、一般に関数h(x)のフーリエ
変換をH(k)とすると、h(x−τ)のフーリエ変換
【数4】 で表されるから、
【数5】 となる。
【0019】このτ1が、ある確率密度関数p(x)に
従うとすると、
【数6】 となるが、上式のΣ以降はp(x)のフーリエ変換に他
ならないから、これをP(k)とすると、
【数7】 となる。
【0020】即ち、多数の血球が分布している時の散乱
・吸収パターンのフーリエ変換は、血球一個の散乱スペ
クトルに、血球の分布を表す関数を乗じたものとなる。
具体的に説明すると、f(x)として図4のような波
(矩形波)のフーリエ・スペクトル(の絶対値)は図5
のようになる。図4の矩形波の幅dは、血球のサイズを
反映しているパラメータと考えられる。
【0021】一方、フーリエ・スペクトルの絶対値はl
/d毎に極小点をもつ。以上のことから、単一赤血球の
場合には、フーリエ・スペクトルの絶対値の極小点を調
べることによって血球のサイズに関するパラメータを得
ることができる。
【0022】そして、図6に示すような多赤血球の場合
には、上に述べたように、得られるフーリエ・スペクト
ルは、図7のように、赤血球単独のスペクトルに確率密
度関数のフーリエ・スペクトルを掛け合わせたものにな
る。ここで、最も単純な場合として、赤血球が等間隔m
で並んでいる場合を考えると、その分布関数は次式で表
わされる。
【0023】
【数8】 なお、δ(X)はデルタ関数である。このフーリエ変換
は、
【数9】 となる。
【0024】従って、これらの積は単独の赤血球のスペ
クトルをP(k)で変調した形になるので、スペクトル
にmに応じた周期的振動が現れる。mは、赤血球どうし
の平均間隔であるが、これは赤血球の平均密度の他なら
ない。よって、この周期振動の周波数から赤血球の密度
に関するパラメータが得られる。従って、解析手段は、
フーリエスペクトルの包絡線の第1極小点に基づいて赤
血球の平均サイズに関する指標を算出することができる
し、さらに、フーリエスペクトルの高周波成分の周期に
基づいて赤血球の数に関する指標を算出することができ
る。
【0025】また、この発明は、別の観点によれば、2
次元に分布する複数の赤血球を静止画像として撮像し、
撮像された画像のディジタルデータを2次元フーリエ変
換してフーリエスペクトルを算出し、算出したフーリエ
スペクトルに基づいて赤血球の数および/又は形態に関
するパラメータを解析することを特徴とする赤血球自動
分析方法を提供するものである。
【0026】
【実施例】以下、図面に示す実施例に基づいてこの発明
を詳述する。なお、これによってこの発明が現定される
ものではない。図1は、この発明の実施例の要部を示す
構成説明図である。
【0027】パルスレーザ光源22から発せられた光
は、光ファイバ24およびフィルタ23を介してディフ
ューザ26を照射する。光はディフューザ26により拡
散され、プレート28を一様に照らす。
【0028】プレート28は実質的に面発光体となり、
レンズ30、32、ビームスプリッタ34で形成される
光学系を介して、プレート28の実像36が、生体の皮
膚面16の内部に存在する血管12を横切って形成され
る。フィルタ23には、中心波長550nm、半値幅4
0nmのものを使用する。なお、プレート28には光拡
散板、例えば、シグマ光機(株)製のフロスト型拡散板
を使用する。
【0029】つまり、血管12を包含するプレート28
の実像36の領域が、検出領域Vである。領域Vからの
反射光は、ビームスプリッタ34、レンズ38を介して
CCD40で受光される。
【0030】なお、フィルタ23、ディフユーザ26、
プレート28、レンズ30、32、38、ビームスプリ
ッタ34およびCCD40はプローブ58に納められ、
プローブ58の先端部59はプラスチック又はガラスの
透明板66を介して皮膚面16に密着し、ブレのない安
定な画像が得られるようになっている。
【0031】CCD40の各画素から出力される画像信
号はビデオ信号処理回路46によって処理される。そし
て、ビデオ信号処理回路46は1/30秒につき1フレ
ームの画像を連続的に形成し、形成された各フレームの
画像は順次ビデオレコーダ(例えばレーザディスクレコ
ーダ)50に記録される。
【0032】2次元フーリエ変換器71は、撮像された
画像のビデオデータを2次元フーリエ変換してフーリエ
スペクトルを算出する。解析手段72は、算出されたフ
ーリエスペクトルを解析し、フーリエスペクトルの包絡
線の第1極小点に基づいて赤血球のサイズに関する指標
又は平均サイズおよび平均容積を算出すると共に、フー
リエスペクトルの高周波成分の周期に基づいて赤血球の
数に関する指標や平均分布密度を算出する。その算出手
順は、すでに説明した通りである。
【0033】そして、その結果は、CRTやプリンタの
ような出力手段73によって出力される。なお、2次元
フーリエ変換器71および解析手段72は、市販のパー
ソナルコンピュータで構成される。
【0034】分析例 次に、図1に示す自動分析装置を用いた具体的な分析例
について説明する。まず、血液を封入した内径50μm
のガラスキャピラリー管を撮影した。血液は、平均血球
体積の値が大きく分散する10人を対象とし、画像は1
人に対し300x300ピクセルの画像を6枚用いた。
これは、1画像当り約2000個の赤血球を含むもので
ある。
【0035】図2は、2次元フーリエ変換器71によっ
て得られるパワースペクトルの1例を示している。この
スペクトル波形において各々のピークは血球の配置を表
しているが、その包絡線Eは1つの平均的な血球の波形
を示している。
【0036】そこで、解析手段72は、この包絡線Eの
第一極小点を計測し、それを赤血球サイズの指標Uとし
て出力した。その結果を図3に示す。図3の横軸は自動
血球計測器で測定した平均血球体積(MCV)、縦軸は
得られた指標Uの逆数の3乗の値(血球体積に対応する
値)で、明らかな相関が認められた。なお、上側に外れ
ている2点については、原画像が比較的暗かったためと
考えられる。
【発明の効果】この発明によれば、撮像した赤血球の2
次元分布画像をフーリエ変換し、その結果に基づいて赤
血球の数や形態を解析するようにしたので、赤血球を個
々に認識することなく、その統計的な性質を算出するこ
とができ、再現性のよい結果が得られる。また、装置構
成も赤血球を個々に認識する方式に比べ、比較的簡単に
構成でき、より実用的な装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の構成を示す構成図であ
る。
【図2】実施例によって算出されたパワースペクトルの
1例を示す説明図である。
【図3】実施例の解析結果の1例を示すグラフである。
【図4】この発明の解析原理を示す説明図である。
【図5】この発明の解析原理を示す説明図である。
【図6】この発明の解析原理を示す説明図である。
【図7】この発明の解析原理を示す説明図である。
【符号の説明】
12 血管 16 皮膚面 22 光源 23 フィルタ 24 光ファイバ 26 ディフューザ 28 プレート 30 レンズ 32 レンズ 34 ビームスプリッタ 36 実像 38 レンズ 40 CCD 46 ビデオ信号処理回路 50 ビデオレコーダ 58 プローブ 59 先端部 66 透明板 71 2次元フーリエ変換器 72 解析手段 73 出力手段 V 検出領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅野 薫 神戸市中央区港島中町7丁目2番1号 東 亜医用電子株式会社内 (72)発明者 高地 泰浩 神戸市中央区港島中町7丁目2番1号 東 亜医用電子株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2次元に分布する複数の赤血球を静止画
    像として撮像する撮像手段と、撮像された画像のディジ
    タルデータを2次元フーリエ変換してフーリエスペクト
    ルを算出する変換手段と、算出したフーリエスペクトル
    に基づいて赤血球の数および/又は形態に関するパラメ
    ータを解析する解析手段を備えた赤血球自動分析装置。
  2. 【請求項2】 解析手段が、フーリエスペクトルの包絡
    線の第1極小点に基づいて赤血球の平均サイズに関する
    指標を算出することを特徴とする請求項1記載の赤血球
    自動分析装置。
  3. 【請求項3】 解析手段が、フーリエスペクトルの高周
    波成分の周期に基づいて赤血球の数に関する指標を算出
    することを特徴とする請求項1記載の赤血球自動分析装
    置。
  4. 【請求項4】 2次元に分布する複数の赤血球を静止画
    像として撮像し、撮像された画像のディジタルデータを
    2次元フーリエ変換してフーリエスペクトルを算出し、
    算出したフーリエスペクトルに基づいて赤血球の数およ
    び/又は形態に関するパラメータを解析することを特徴
    とする赤血球自動分析方法。
JP10872495A 1995-05-02 1995-05-02 赤血球自動分析装置およびその方法 Pending JPH08304390A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003034062A1 (fr) * 2001-10-11 2003-04-24 Kabushiki Kaisha Instem Appareil d'estimation de la constitution

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003034062A1 (fr) * 2001-10-11 2003-04-24 Kabushiki Kaisha Instem Appareil d'estimation de la constitution

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