JP3426228B1 - 清掃機能付き除鉄装置 - Google Patents

清掃機能付き除鉄装置

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JP3426228B1
JP3426228B1 JP2002313756A JP2002313756A JP3426228B1 JP 3426228 B1 JP3426228 B1 JP 3426228B1 JP 2002313756 A JP2002313756 A JP 2002313756A JP 2002313756 A JP2002313756 A JP 2002313756A JP 3426228 B1 JP3426228 B1 JP 3426228B1
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賢治 大西
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ダイカ株式会社
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Abstract

【要約】 【課題】棒マグネットが外装パイプ内を単独で移動する
構造を用いて、棒マグネットを稼働位置又は清掃位置に
スムーズに移動させる。 【解決手段】この発明清掃機能付き除鉄装置では、外装
パイプ1aの内部に中空の棒状永久磁石体1mが軸方向
に移動可能に嵌入されたマグネット構体1を複数本間隔
をおいて配置し、端部固定板2及び中間支持板3で互い
に結合してマグネット構体結合体1〜3を構成し、この
結合体1〜3を本体フレーム4fの側部開口を通して移
動可能に配置する。外装パイプ1aの一端1cには、永
久磁石体1mの中空部を通る内管1sが連結された第1
空気口1rと、パイプ内部に直結した第2空気口1uが
設けられ、装置の清掃時には、結合体1〜3を本体フレ
ーム4f外に移動した後、第1空気口1rから空気Aを
供給して永久磁石体1mを外装パイプ1aの他端1bか
ら一端1cに移動させ、吸着磁性物を清掃する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、永久磁石を使用
して材料中から磁性物を除去/選別する永久磁石式除鉄
装置に関し、より詳細にいうと、永久磁石に吸着された
磁性粒体を自動的に清掃することができる構造を有する
清掃機能付き除鉄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】永久磁石式除鉄装置は、従来より、食品
類素材や化成品類(合成樹脂)素材などの材料中に混入
している磁性物(鉄分などの磁性成分を有する磁性金属
の粒子乃至小片状物体、或いは、該磁性金属を含有する
粒子乃至小片状の磁性又は弱磁性物体をいう。)を永久
磁石により異物として選別し除去するのに用いられ、永
久磁石式異物選別機などとも呼ばれている。このような
永久磁石を用いた除鉄装置においては、永久磁石に吸着
される磁性物の量が増大すると、新たに到来する磁性物
に作用する磁力が減少して除鉄(磁性物除去/選別)機
能が低下するだけでなく、永久磁石に一旦吸着された磁
性物が剥離/脱落して材料中に再び混入するという不具
合が発生する。そこで、適当な時期に、例えば、特許文
献1〜3に示されるような方法で、永久磁石に吸着され
た磁性物を掃除する必要がある。
【0003】
【特許文献1】特開平3−56153号公報(第3図)
【特許文献2】特開平4−150960号公報(第4,
5図)
【特許文献3】特開平7−24355号公報(図1,
2)
【0004】特許文献1,2に開示された自動脱鉄装置
(“バーセパレータ”)では、2つの脱鉄室1,2に配
置された非磁性体製貫通管3内に棒状の磁気エレメント
4を摺動可能に嵌挿し、磁気エレメント4を脱鉄室1,
2の一方から他方に移動させて、一方の脱鉄室の貫通管
3外周面に吸着された微細鉄粉を清掃する。また、特許
文献3の微細鉄粉除去装置では、内部に磁気エレメント
5を配設した非磁性体製管体3と、管体3を隔壁4aで
保持する筒体4とを有するマグネット体2を材料供給路
の本体1に着脱可能に装着し、把持部7の操作により、
ロッド9及び連結板8を介して、磁気エレメント5を管
体3内と筒体4内の何かに選択的に位置させ、メンテナ
ンスの際には、本体1からマグネット体2を分離し、マ
グネット体2の把持部7を引き上げて磁気エレメント5
を管体3内から筒体4内に摺動させて管体3の外表面に
磁力が作用しないようにした後、管体3の外表面に吸着
された微細鉄粉を取り除く。
【0005】最近では、永久磁石式除鉄装置の吸着磁性
物を清掃するのに、図1に示される除鉄装置のように、
機械化された方法が開発されている。この清掃方法は、
簡単にいうと、棒磁石ユニットMGにステンレス製の外
装パイプPYを被せ、棒磁石ユニットMGをエアーシリ
ンダASmに連結し、エアーシリンダASmの力とスト
ロークにて外装パイプPYから棒磁石ユニットMGを引
き抜くという機械的な構造を用いて、外装パイプPYに
吸着されている磁性物を清掃するものであり、特許文献
1〜3の装置に比べて吸着磁性物を容易に清掃すること
ができる。
【0006】この清掃方法をより具体的に説明すると、
除鉄要素として配置された複数本の棒磁石ユニットMG
は、1枚のステンレス鋼鈑MPに固定され、この棒磁石
固定板MPには、1枚の遮断板PSに設けられたエアー
シリンダASpのロッドARmが結合される。また、遮
断板PSは、各棒磁石ユニットMGをそれぞれ収納する
複数本の外装パイプPYを支持し、ロッドARpを介し
てエアーシリンダASpに結合される。さらに、製造/
処理ラインの材料供給路に配設された除鉄装置の本体フ
レームFRにガイドレールGRが取り付けられ、レール
ガイドGRの先端は、他の固定物(床)に設けられた架
台(図示せず)により支持される。従って、棒磁石固定
板MP及び遮断板PSは、ベアリングユニットBUを介
してガイドレールGRに沿って移動することができる。
【0007】除鉄作業時には、ロッドARp,ARmが
エアーシリンダASp,ASmに引き込まれて、遮断板
PS及び棒磁石固定板MPは、フレームFRの一外側面
(右側外面)に近接しており(図示せず)、各外装パイ
プPYは、図1に破線で示すように、本体フレームFR
内に位置し、それぞれの内部に棒磁石ユニットMGを収
納した状態になっている。従って、原材料を紙面の上か
ら本体フレームFR内に投入すると、原材料中の磁性物
が外装パイプPYの表面に吸着されて、ファイン化され
た材料のみが下の方向に通過していく。
【0008】清掃時には、エアーシリンダASp,AR
mを順次駆動する。まず、エアーシリンダASpを駆動
してロッドARpを押し出すことにより、遮断板PSを
矢印方向(右方向)に移動させて、棒磁石ユニットMG
を収納したままの外装パイプPYを本体フレームFRか
ら製造/処理ライン外へ移動させる。次いで、エアーシ
リンダASmを駆動してロッドARmにより、さらに、
棒磁石固定板MPを矢印方向に移動させて、外装パイプ
PY内から棒磁石ユニットMGを引き抜いて、図1に示
す状態とする。この状態では、棒磁石ユニットMGの引
抜きにより、外装パイプPYの外表面に吸着されていた
磁性物は、図示の清掃位置にある外装パイプPYの下部
に設けられている吸着磁性物収納部(図示せず)に向か
って落下する。
【0009】このような従来の方法においては、可動部
材として、可動式の外装パイプPY上に更に可動式のマ
グネットMGを載せる構造を採っているので、外装パイ
プPY及び棒磁石ユニットMGの平行度及び位置関係の
精度、並びに、外装パイプPYを支持する鋼鈑製遮断板
PSと棒磁石ユニットMGを固定した鋼鈑製固定板MP
の平行精度が、装置の一連の動きを大きく左右する最も
重要且つ困難な課題となっている。つまり、複数の外装
パイプPY及び棒磁石ユニットMGを除鉄作業位置(稼
働位置)と清掃位置との間で円滑に移動させるために
は、外装パイプPY間及び棒磁石ユニットMG間の双方
について平行度と位置関係の精度を保つと共に、外装パ
イプPYを支持する遮断板PSと棒磁石ユニットMGを
固定した固定板MPの平行精度を維持する必要がある。
しかしながら、パイプPY、棒磁石ユニットMG、遮断
板PS及び固定板MPは、全て、可動の部材であるた
め、製作精度には限界があり、これらの精度は、特に、
棒磁石ユニットMGの本数や長さの増大と共に更に厳し
さが要求され、当然、この方法が適用される装置の大き
さに限界を与える。
【0010】より具体的にいうと、図1の従来方法で
は、複数の外装パイプPYを遮断板PSで支持する構造
により、パイプ相互の平行度及び各パイプPYの配置位
置を所定精度に維持しつ各パイプPYを円滑に移動させ
るだけでなく、さらに、複数の棒磁石ユニットMGを固
定板MPによる片持ち構造で固定する構造を用いて、棒
磁石ユニット相互の平行度及び各棒磁石ユニットMGの
配置位置の精度を保ちつつ、各棒磁石ユニットMGを各
パイプPY外に円滑に引き抜き、清掃後は各パイプPY
内に円滑に再挿入しなければならない。
【0011】このために、パイプPY、棒磁石ユニット
MG、遮断板PS及び固定板MPの製作精度を上げて
も、棒磁石ユニットMG相互間には磁力(反発力又は吸
着力)の干渉があり、スムーズな棒磁石ユニットMGの
移動に障害をもたらす。特に、平行に配置された最も外
側の棒磁石ユニットは、パイプPY外に引き抜かれた位
置では磁力干渉により変形し易く、この影響で、清掃
後、除鉄作業位置に挿入し戻すことができなくなるとい
うことがある。
【0012】また、上述した平行度や位置の精度が確保
されていない場合や、時間の経過とともに平行度や位置
にズレが発生した場合は、棒磁石ユニットMGが、外装
パイプPYとの間で発生する摩擦抵抗によって、引抜き
や挿入の途中で止まってしまうことになる。さらに、外
装パイプPY及び棒磁石ユニットMGの平行度や位置の
ズレは、この装置を製造/処理ラインに設置した時の精
度や固定方法(歪み)によっても発生する。従って、外
装パイプPYに対して棒磁石ユニットMGをスムーズに
引抜き及び挿入を行うことができるようにすることは、
非常に難しい問題である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、このよう
な事情に鑑み、棒マグネットが外装パイプ内を単独で移
動する構造を採用して、棒マグネットの動きに対する装
置全体の製作精度を考慮する必要なく、棒マグネットを
稼働位置又は清掃位置にスムーズに移動させることがで
きる清掃機能付き除鉄装置を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明の主たる特徴に
よると、内部の永久磁石体(1m)の磁力により外装パ
イプ(1a)の外面に磁性物を吸着させるためのマグネ
ット構体(1)の複数を間隔をおいて配置し結合したマ
グネット構体結合体(1〜3)が、材料供給路に位置す
る本体フレーム(4f)に対して移動可能に配置され、
各マグネット構体(1)は、両端(1b,1c)が閉じ
られた外装パイプ(1a)の内部に、軸心に沿って中空
部が設けられた棒状永久磁石体(1m)が、軸方向に移
動可能に嵌入されて成り、外装パイプ(1a)の一方の
端部(1c)には、同端部(1c)から外装パイプ(1
a)の内部(1i)に向かって棒状永久磁石体(1m)
の中空部を挿通して延びる内管(1s)に連結される第
1空気口(1r)、及び、外装パイプ(1a)の内部
(1i)に連通する第2空気口(1u)が設けられる清
掃機能付き除鉄装置(請求項1)が提供される。なお、
括弧書きは、理解の便のために例示的に付記したもの
で、後述する実施例において対応する記号等を表わして
おり、以下においても同様である。
【0015】この発明による清掃機能付き除鉄装置にお
いては、マグネット構体結合体(1〜3)は、複数のマ
グネット構体(1)、該マグネット構体(1)の他方の
端部(1b)と結合する端部固定板(2)、及び、各マ
グネット構体(1)と外装パイプ(1a)の中間部と結
合する複数の開口部を有する中間支持板(3)から成
り、該中間支持板(3)は、本体フレーム(4f)に取
り付けられたエアーシリンダ(6)で駆動され、マグネ
ット構体結合体(1〜3)が稼働位置にあるときに本体
フレーム(4f)の側部開口を閉塞する(請求項2)構
成とすることができ、この場合、マグネット構体(1)
は、他方の端部(1b)が端部固定板(2)とネジ(B
2)で固定される(請求項3)ように構成することがで
きる。
【0016】この発明による清掃機能付き除鉄装置にお
いて、棒状永久磁石体(1m)は、軸方向に連結された
複数の永久磁石ピース(M1〜Mn)から成り、両端に
緩衝部材ピース(Dm1,Dm2)を有する(請求項
4)構成とすることができる。
【0017】〔作用〕 この発明による除鉄装置では、材料供給路に配設される
本体フレーム(4f)の側部開口を通してマグネット構
体結合体(1〜3)が移動可能に配置される。ここで、
マグネット構体結合体(1〜3)は、複数のマグネット
構体(1)が間隔をおいて配置されて互いに結合された
ものである。装置の稼働時には、マグネット構体結合体
(1〜3)は、材料供給路を通る材料に各マグネット構
体(1)内部の永久磁石体(1m)の磁力を作用させる
稼働位置(図2,図3)に置かれ、各マグネット構体
(1)の外装パイプ(1a)外面に材料中の磁性物を吸
着させことができる。各マグネット構体(1)は、両端
(1b,1c)が閉じられた外装パイプ(1a)と、外
装パイプ(1a)の内部に軸方向に移動可能に嵌入され
た棒状永久磁石体(1m)から成り、棒状永久磁石体
(1m)には軸心に沿って中空部(Tu)が設けられ
る。そして、外装パイプ(1a)の一方の端部(1c)
には第1及び第2空気口(1r,1u)が設けられ、第
1空気口(1r)には、棒状永久磁石体(1m)の中空
部(Tu)を挿通する内管(1s)が連結され、第2空
気口(1u)はパイプ内部(1i)に直結している。従
って、装置の清掃時には、マグネット構体結合体(1〜
3)を本体フレーム(4f)外に移動した後〔図4,図
5(1)〕、第1空気口(1r)から空気(A)を供給
して、棒状永久磁石体(1m)を外装パイプ(1a)の
他方端側(1b)から一方端側(1c)に移動すること
により〔図5(2)(21)→(22)〕、磁性物吸着
部分の磁力をなくし、稼働時に外装パイプ(1a)の外
面に吸着させた磁性物を自動的に清掃することができ
る。
【0018】この除鉄装置のマグネット構体結合体(1
〜3)は、複数のマグネット構体(1)、1枚の端部固
定板(2)及び1枚の中間支持板(3)から成り、端部
固定板(2)は、各マグネット構体(1)の他方の端部
(1b)と結合しマグネット構体(1)を固定する。中
間支持板(3)は、複数のマグネット構体の配置に対応
する複数の開口部を有し、これら開口部が各マグネット
構体(1)の中間部と結合することによって、各マグネ
ット構体(1)を支持する。本体フレーム(4f)に取
り付けられたエアーシリンダ(6)は、中間支持板
(3)を駆動してマグネット構体結合体(1〜3)を稼
働位置又は清掃位置に移動させる。中間支持板(3)
は、各マグネット構体(1)の平均的な重心位置である
中間部を力点として、マグネット構体結合体(1〜3)
を効果的に支持し移動させるだけでなく、マグネット構
体結合体(1〜3)が稼働位置にあるときは、本体フレ
ーム(4f)の側部開口を閉塞して、材料供給路に対す
る蓋乃至遮断板として機能させることができる。また、
マグネット構体(1)は、他方の端部(1b)が端部固
定板(2)とネジ(B2)で固定可能とすることによっ
て、不良品と容易に交換することができる。
【0019】さらに、この除鉄装置における棒状永久磁
石体(1m)は、軸方向に連結された複数の永久磁石ピ
ース(M1〜Mn)から成り、両端に緩衝部材ピース
(Dm1,Dm2)を有するので、外装パイプ(1a)
の両端(1b,1c)の間で棒状永久磁石体(1m)を
移動する場合に、両端(1b,1c)と棒状永久磁石体
(1m)との間の衝撃を和らげることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、この発
明の好適な実施例を詳述する。
【0021】〔マグネット構体(ASM)〕図2は、こ
の発明の一実施例による清掃機能付き除鉄装置に用いら
れるマグネット構体(ASMユニット)の一構造例の要
部断面図を示す。この清掃機能付き除鉄装置において
は、除鉄(磁性物除去/選別)機能を果たす除鉄要素と
してマグネット構体1が用いられる。マグネット構体1
は、自動清掃機能を持たせるために、空気の供給により
棒マグネット(棒磁石ユニット)1mが外装パイプ1a
内を単独で移動することができる構造を採用しており、
この実施例では、“ASM(Air Movement System )ユ
ニット”又は単に“ASM”と呼ばれる。
【0022】このASMユニット1は、外殻要素とし
て、円筒状のステンレス鋼製外装パイプ1a、外装パイ
プ1aの底部(図示左側)内面に溶接で固定された円柱
状のステンレス鋼製エンドナット1b、及び、外装パイ
プ1aの頂部(図示右側)内面に及びボルトB1を介し
て結合されるほぼ円柱状の硬質合成樹脂製封止キャップ
1cを備えている。封止キャップ1cの外周面に形成さ
れた環状溝内にはOリング(オウリング)Or1が嵌め
込まれており、これら外殻要素1a〜1cによって密閉
されたパイプ内空間1iが形成され、このパイプ内空間
1i内には、棒マグネット1mが外装パイプ1aの軸方
向に沿って移動可能に収納される。
【0023】棒マグネット1mは、所定の強度を有する
円柱乃至円盤状の第1及び第2端部ピース(ダミーピー
ス)Dm1,Dm2を両端に備え、両端部ピースDm
1,Dm2間には、円柱乃至円盤状の多数の磁石ピース
M1,M2,…,Mnが、端面磁極の極性を反対にした
状態で(隣接磁石ピースの対向する端面が同極性)直列
に配置される。これら磁石ピースM〜Mnには、Fe−
Sm−Co系のサマリウム磁石、Fe−Co−Cr−T
i系のコバルト磁石、Fe−Co−Ni−Al−Cu−
Ti系のアルニコ磁石、Fe−Nd−B系のネオジウム
磁石等々の所謂「超高磁力」の永久磁石が使用される
が、特に、約10000ガウスの超高磁力を有するネオ
ジウム磁石が好適である。また、両端部ピースDm1,
Dm2は、棒マグネット1mを組み立てるための端部材
であり、且つ、棒マグネット移動時の端部1b,1cと
の緩衝部材でもある。
【0024】各ピースDm1,M1〜Mn,Dm2間に
は、材料中の磁性物を外装パイプ1aの表面に吸引させ
るための円盤状の除鉄用鉄製極板Ptが介在しており、
第1及び第2端部ピースDm1,Dm2、磁石ピースM
1〜Mn及び極板Ptには、それらの中心軸に沿って円
柱状の軸孔(穴)が開けられている。これらの軸孔の内
面側には、穴のあるこれらの単体Dm1,M1〜Mn,
Dm2,Ptを1つの棒マグネットユニット1mに組み
立てるためのステンレス鋼製結合チューブTuが通って
いる。このため、結合チューブTuの両端外面にはネジ
山が形成されており、これに対応して両端部ピースDm
1,Dm2の軸孔面にもネジ溝が形成されている。
【0025】従って、棒マグネット1mを作製するに
は、まず、第1端部ピースDm1のネジ溝に結合チュー
ブTuの一方側のネジ山を係合させて第1端部ピースD
m1をチューブTuにしっかりと結合した後、順次、極
板Pt及び磁石ピースM1〜Mnを交互に重ねて行く。
そして、最後に、チューブTuの他方側のネジ山に第2
端部ピースDm2のネジ溝に係合させ、結合チューブT
uに対して端部ピースDm2を緊縮方向に回転させて、
極板Pt及び磁石ピースM1〜Mnを両端から強く締め
付けて結合チューブTuに端部ピースDm2をしっかり
と結合する。これにより、結合チューブTuで堅固に一
体化された中空の棒マグネット1mが構成される。
【0026】封止キャップ1cには、中心軸に沿って円
柱状の軸孔が開けられている。この軸孔の外部には第1
空気供給口1rが設けられ、パイプ内空間1i側には、
結合チューブTu内を通り、棒マグネット1mのエンド
ナット1bの近くにまで到達する空送用パイプ(内管)
1sが設けられる。第1空気供給口1rから空送用パイ
プ1sに至る第1エアー供給路が形成され、これによ
り、棒マグネット1mをエンドナット1b側から封止キ
ャップ1c側に移動させるための空気Aがパイプ内空間
1iに供給される。また、封止キャップ1cの側部には
側孔1tが設けられ、この側孔1tは、パイプ内空間1
iを外部側面の第2空気供給口1uに直結する第2エア
ー供給路として機能し、これにより、棒マグネット1m
を上述とは逆方向に移動させるための空気がパイプ内空
間1iに供給される。
【0027】なお、棒マグネット1mの外面と外装パイ
プ1aの内壁面との間、及び、結合チューブTuの内面
と空送用パイプ1sとの間には、それぞれ、1/10m
m(ミリメートル)オーダーの間隙が形成されているの
で、棒マグネット1mは、第1又は第2空気供給口1
r,1uから空送用パイプ1s又は側孔1tを介して供
給される+0.7MPa(メガパスカル)程度に加圧さ
れた空気Aによって、十分に、空送用パイプ1sを挿通
させた状態でパイプ内空間1i内を移動させることがで
きる。
【0028】ASMユニット1を製作するには、外装パ
イプ1aとエンドナット1bから成る外殻構体の内部に
棒マグネット1mを挿入し、空送用パイプ1sを棒マグ
ネット1mの結合チューブTuを通して外装パイプ1a
の開口部に封止キャップ1cを取り付けて、封止キャッ
プ1cを外装パイプ1aとをボルトB1で固定しOリン
グOr1で密閉(シール)する。そして、このように構
成されたASMユニット1は、底部がステンレス鋼製端
部固定板2に固定され、中央部がステンレス鋼製中間支
持板(遮断板、鍔又は蓋部材ともいう)3で支持され
る。
【0029】すなわち、端部固定板2には、除鉄装置に
使用される複数のASMの中心軸に相当する位置にボル
トB2が挿入された後溶接等で固定されており、ボルト
B2のネジ棒がASM側に向かって突出している。これ
に対して、ASMユニット1のエンドナット1b外部に
は中心軸に沿ってネジ孔が形成されているので、ASM
ユニット1全体を回転させて、エンドナット1bのネジ
孔にボルトB2のネジ部を挿入し両者を結合することに
より、ASMユニット1を固定板2に固定することがで
きる。
【0030】また、中間支持板3にはリング状のステン
レス鋼製補助板3rが適当数のボルトB3で固定され、
両板3,3rには、除鉄装置に使用される複数のASM
の外装パイプを貫通させるための穴が形成され、両板
3,3r間の内面に形成された環状溝にはOリングOr
2が嵌め込まれている。そして、端部固定板2に固定さ
れたASMユニット1を中間支持板3の穴(外装パイプ
1aの外径とほぼ同径の開口部)に通し、OリングOr
2によって、ASMユニット1を中間支持板3に支持す
ると共に、各穴とASMユニット1との間隙を密閉(シ
ール)する。なお、外装パイプ1aに対して“鍔”のよ
うな形態でASMユニット1を支持する中間支持板3
は、後述するように、製造/処理ライン(工程)中の配
管の一部となる本体フレーム(4)の側部を密閉する
“蓋”の役割を兼ねており、また、清掃時に磁性物を落
すために棒マグネット1mによる磁力の影響を遮断する
“遮断板”としても機能する。
【0031】棒マグネット1mの移動については、棒マ
グネット1mが図示の状態にあるとき、第1空気供給口
1rから、細い矢印で示すように、空気Aを供給する
と、棒マグネット1mは、パイプ内空間1iを図示の稼
働位置から、幅広の矢印で示すように、清掃位置に向か
って(図示で右方向に)移動させることができる。ま
た、棒マグネット1mが清掃位置にある場合は、図示の
矢印とは逆の方向に第2空気供給口1uから空気を供給
して棒マグネット1mを図示の稼働位置に復帰させるこ
とができる。なお、棒マグネット1mの両端に設けられ
た第1及び第2端部ピースDm1,Dm2は、棒マグネ
ット1mを稼働位置又は清掃位置に移動させた際に生じ
る棒マグネット1mとエンドナット1b又は封止キャッ
プ1cの内壁との衝撃を和らげる緩衝材として機能す
る。
【0032】〔除鉄装置の全体構造〕図3は、この発明
の一実施例による稼働時の清掃機能付き除鉄装置の全体
構造の一例を示し、図3(1)はその上面図であり、図
3(2)は側断面図である。複数本のASMユニット1
は、前述したように、底部(エンドナット)1bが1枚
の端部固定板2に固定され、外装パイプ1aの中央部が
中間支持板3に結合・支持され、これらの部材1〜3は
この除鉄装置における可動部となる。
【0033】各ASMユニット1の第1及び第2空気供
給口1r,1uには、空気供給管及び空気供給制御用電
磁弁を介してエアーコンプレッサ(空気圧縮機)が連結
されており、これらの電磁弁は、制御装置により制御さ
れるようになっている(何れも図示せず)。また、既述
のように、ASMユニット軸を回転させて端部固定板2
のボルトB2から外したり結合させるだけの簡単な操作
で、端部固定板2に取り外したり固定することができる
ので、装備されたASMユニットの中から不良品を見つ
けたときは、簡単に、新たなASMユニットと交換する
ことができる。
【0034】なお、ASMユニットの実際の設置数及び
配置については、必要に応じた数のASMユニットの組
が必要に応じた段数分だけ設けられ、さらに、磁性物吸
着効率を高めるために、各特許文献1〜3に示されるよ
うに、上下の段間では交互に位置をずらせて(例:千鳥
状)配置されるが、図3の装置では、簡単な例として図
3(2)のように上下2段とするもの(上段に5本、下
段に4本のASMを配置)を示しており、また、図3
(1)では、煩雑な図示を避けるために、下段のASM
ユニットを省略し上段ユニット(5本のASM)のみを
図示している。
【0035】さて、この除鉄装置において固定部となる
本体部4は、製造/処理ラインの材料供給路に配設され
るフレーム4fと、フレーム4fに固定されたフレーム
補助板4pを備える。そして、可動部1〜3のうち、A
SMユニット1は、フレーム4fの一方の側部に設けら
れた側部開口部にまたがってフレーム4f内外に位置
し、端部固定板2は常時フレーム4f内に位置し、ま
た、中間支持板3は常時フレーム4f外に位置する。
【0036】フレーム4fの外壁及びフレーム補助板4
pには、それぞれ、複数(例えば、2機)のガイドレー
ル5及びエアーシリンダ6が取り付けられる。中間支持
板3には、エアーシリンダ6のロッド6rの先端部が結
合されると共に、ガイドレール5に組み合うベアリング
ユニット5bが取り付けられる。なお、フレーム4fの
側部開口部の外側下部には、図3(2)に示すように、
清掃時にASMユニット1の表面から落下する吸着磁性
物を収納するための吸着磁性物収納部CVが設置されて
いる。ベアリングユニット5bを介して中間支持板2を
支持・案内するガイドレール5は、このような吸着磁性
物の付着・堆積を避けるために、図示のように、なるべ
く装置の上部に設けることが好ましい。
【0037】また、各エアーシリンダ6の空気供給口に
は、空気送給管及び空気送給制御用電磁弁を介してエア
ーコンプレッサが連結されており、この電磁弁も制御装
置により制御される(何れも図示せず)。従って、この
電磁弁の制御により、エアーシリンダ6を駆動してロッ
ド6rを押し出したり引き込んだりすることにより、中
間支持板3をガイドレール5に沿ってスムーズに図示右
方向に移動させたり図示位置に復帰させることができ
る。
【0038】稼働(除鉄作業)位置では、図示のよう
に、ロッド6rがエアーシリンダ6により引き込まれて
中間支持板3をフレーム4fの側部開口部の周辺に密着
させており、中間支持板3は側部開口部を密閉する蓋部
材として機能する。この位置では、ASMユニット1
は、端部固定板2側の半部がフレーム4f内に存在し、
棒マグネット1aは、既に第1空気供給口1uからの空
気供給によりこの半部内に偏在しており、端部固定板2
はフレーム4fの他方の側壁に密接している。従って、
図3(2)のように、製造/処理ライン上を搬送される
原材料が本体フレーム4fの上方から投入されると、材
料中の磁性物が棒マグネット1(外装パイプ1a)の表
面に吸着され、ファイン化された材料のみが下方に通過
していく。
【0039】〔清掃時の動作〕図4及び図5は、この発
明の一実施例による清掃機能付き除鉄装置の清掃時の状
態を説明するための図であり、図4は清掃時の除鉄装置
上面図を示し、図5(1)は清掃時の除鉄装置側断面図
を示し、図5(2)は清掃時のマグネット構体(ASM
ユニット)内部の状態を示す。この発明の一実施例によ
る除鉄装置は、制御装置によって、自動清掃型除鉄装置
として動作させることができる。
【0040】即ち、図示しない制御装置は、予めセット
された清掃作業移行条件に従って、図3の稼働状態で、
本体フレーム4を所定量の材料が通過したり稼働後或る
一定の時間が経過して材料の投入を停止したときや、製
造/処理ラインを停止して材料の投入を停止したとき、
等々、清掃すべき時期が検知された場合、或いは、製造
/処理ライン停止時に任意の手動操作で清掃指令を行っ
た場合には、予めセットされたタイムシーケンスに基づ
いて除鉄装置の清掃作業ルーチンを実行する。
【0041】この清掃作業ルーチンでは、まず、ASM
ユニット1を図3の稼働位置から図4の清掃位置に移行
させるために、エアーシリンダ6の空気送給制御用電磁
弁を制御してエアーシリンダ6を駆動する。これによ
り、図4の矢印で示す方向(右方向)に、中間支持板3
に連結されるロッド6rがエアーシリンダ6から押し出
される。可動部材(マグネット構体結合体)1〜3は、
図4及び図5(1)に示すように、端部固定板2が本体
フレーム4fの側部開口部内面に当たる位置に移動させ
られる。このとき、ASMユニット1は本体フレーム4
fの外部に位置し、また、ASMユニット1内では、図
5(2)の(21)に示すように、棒マグネット1mが
エンドナット1b側に偏ったままである。従って、外装
パイプ1aのエンドナット1b側半部〔図5(2)の左
側〕に吸着されている磁性物(図示せず)も、そのま
ま、本体フレーム4f外に移動する。
【0042】エアーシリンダ6を駆動してから、可動部
材1〜3が図4及び図5(1)の清掃位置に移行するの
に十分な所定時間が経過すると、制御装置は、各ASM
ユニット1の第1及び第2空気供給口1r,1uの空気
供給制御用電磁弁を制御し、図示しないエアーコンプレ
ッサからの加圧空気A(+0.7MPa程度)を、図5
(2)で細い矢印で示すように、第1空気供給口1rか
ら空送用パイプ1sを介してパイプ内空間1i内に導入
する。これにより、棒マグネット1mは、エンドナット
1b側から加圧空気Aの圧力が加えられて、幅広の矢印
で示すように、ASMユニット1のパイプ内空間1i内
の図5(21)に示す位置から封止キャップ1cに向か
って移動させられる。
【0043】この移動の結果、棒マグネット1mは、最
終的に、図5(2)の(22)に示すように、エンドナ
ット1b側に偏った位置に到達する。この位置において
は、棒マグネット1mが存在しないASMユニット1の
エンドナット1b側半部では磁力が喪失され、しかも、
棒マグネット1mに基づく磁力も中間支持板3により遮
断されて当該半部側に作用しないので、当該半部の外装
パイプ1aの外表面に吸着されていた磁性物は、吸着磁
性物収納部CVに自然に落下し、これにより、ASMユ
ニット1の外面を清掃することができる。
【0044】各ASMユニット1の空気供給制御用電磁
弁を制御して加圧空気Aによる棒マグネット1mの移動
を開始させた後、棒マグネット1mが図5(21)の当
初位置から図5(22)の清掃位置に移行し、更に、吸
着磁性物が外装パイプ1aから離脱してしまうのに十分
な所定時間が経過すると、制御装置は、これらの電磁弁
を逆方向に制御する。これにより、図5(22)に示す
矢印とは逆方向に、加圧空気Aが第2空気供給口1uか
ら側孔1tを介してパイプ内空間1iに供給され、棒マ
グネット1mは図5(22)の位置から図5(21)の
位置に復帰させられる。
【0045】さらに、各ASMユニット1の空気供給制
御用電磁弁の逆方向制御開始から棒マグネット1mが図
5(21)の当初位置に復帰するのに十分な所定時間が
経過すると、制御装置は、空気供給を停止するようにこ
れらの電磁弁を制御すると共に、エアーシリンダ6の空
気送給制御用電磁弁を逆方向に制御する。これにより、
エアーシリンダ6は図4の矢印とは逆方向に駆動されて
ロッド6rが引き込まれ、可動部材1〜3は、図3に示
す位置に復帰するように移動させられる。
【0046】そして、エアーシリンダ6の空気送給制御
用電磁弁の逆方向制御開始から可動部材1〜3が図3の
位置に復帰するのに十分な所定時間が経過すると、制御
装置は、この清掃作業ルーチンを終了して製造/処理ラ
インの再稼働を可能化する。これにより、各ASMユニ
ット1は、外装パイプ1aが清掃された状態で、この除
鉄装置に再投入される材料の除鉄作業に臨むことができ
る。
【0047】なお、制御装置が、各ASMユニット1の
空気供給制御用電磁弁で加圧空気Aにより棒マグネット
1mの移動を開始させてから、エアーシリンダ6の空気
送給制御用電磁弁の逆方向制御を開始させるまでの時間
は、十分な長さが設定されており、可動部材1〜3は、
この時間の間、図4又は図5(1)の位置にある。従っ
て、この間に、装備されたASMユニットの中から不良
品が発見されたときには、図示しない一時停止ボタンを
操作して清掃作業ルーチンを一時停止させて新たなAS
Mユニットと交換することができる。この交換作業は、
端部固定板2のボルトB2から不良のASMユニットを
軸回転させて外し、これに代えて、良好な新ASMユニ
ットを結合するだけでよい。交換作業の終了後は、一時
停止ボタンを再操作すれば、清掃作業ルーチンを再開す
ることができる。
【0048】この発明の一実施例による除鉄装置は、以
上のように構成されているので、次のような技術的な利
点をもたらす:
【0049】(1)この除鉄装置では、各外装パイプ1
a内を各棒マグネット1mが単独に移動するASMユニ
ット構造を採用し、特に、一方向からの空気供給による
空気圧で棒マグネット1mを移動させることを可能にし
ている。従って、外装パイプ1aに棒マグネット1mが
収納された1本のASMユニットの形態で、清掃可能な
各マグネット構体を提供することができ、可動部材全体
をこれらASMユニットの一集合体に簡素化することが
できる。
【0050】(2)可動部材全体としての移動距離は、
図1に示される従来装置の1/2となり、可動部材を移
動させるためのベアリング及びエアーシリンダの数も従
来の1/2であるため、可動部材の移動に伴って発生し
易いトラブル〔例えば、外装パイプPYや棒磁石ユニッ
トMGなどの重量可動物をスムーズに移動させるための
ベアリングユニットBUが動かなくなるトラブル(ガイ
ドレールGR上に堆積した磁性物の粉がベアリング内に
侵入し固結することが原因であり、可動部材の移動距離
が長い程、当然、粉の影響を受け易い。さらに、棒磁石
ユニットMGを抜き差しする際に外装パイプPYとの間
に発生する摩擦抵抗が重なると、その影響は顕著であ
る。)や、エアーシリンダASp,ASmへの空気供給
パイプが繰り返しの移動によって発生するトラブル(抜
け落ち・破れ・折れ曲り)〕を激減することができる。
【0051】(3)マグネット構体(AMSユニット)
1でも、電気磁気的影響に関係しないエアー(空気)A
を用いて棒マグネット1mを移動するようにしているの
で、駆動機構は、全て、電気磁気的な悪影響を受けるこ
となく、棒マグネット1mや可動部材1〜3を駆動する
ことができる。
【0052】(4)棒マグネット1mの移動に関する不
具合によるトラブル(問題)については、発生すること
があるかも知れないが、この場合は、トラブルがあった
不良AMSユニット1だけを、緩む方向に回転させるだ
けで、可動部材群1〜3から取り外すことができるの
で、維持管理が容易になる。
【0053】(5)棒マグネット1mはマグネット構体
(AMSユニット)1内で移動する構造であるため、除
鉄装置全体の製作精度はAMSユニット内の棒マグネッ
ト1mの動きに影響せず、この動きは、ベアリングユニ
ット5bの影響を受けることもない。棒マグネット1m
の動きに関するトラブルによって、外装パイプ1aを支
持する中間支持板3が稼働位置への復帰途中で停止して
しまうことがないので、本体フレーム4fの開口部を密
閉することができるので、製造/処理ラインに影響しな
い。精密な精度を要するのはAMSユニット1内部の構
造だけである。
【0054】(6)棒マグネット1m自体の移動に関す
る不具合については、トラブル(問題)が発生すること
があるかも知れないが、この場合は、トラブルがあった
不良AMSユニット1だけを、緩む方向に回転させるだ
けで、可動部材群1〜3から取り外すことができるの
で、維持管理が容易になる。
【0055】(7)可動部材1〜3の組立てが簡単であ
り、また、組立て後の調整を殆ど必要としないので、故
障が少ない。さらに、精密機械加工部品が減少するの
で、例えば、図1の従来構造に対しておよそ35%のコ
ストダウンを図ることができ、経済的な自動清掃型除鉄
装置を提供することができる。
【0056】以上、この発明の一実施例による清掃機能
付き除鉄装置について説明したが、これは単なる一例で
あって、この発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変更
が可能である。例えば、マグネット構体(ASMユニッ
ト)の個数、各段の数、段数、配置(例えば、各段で平
行に配置したり、交差するように配置する)等は、この
除鉄装置が適用される製造/処理工程で取り扱われる材
料の性質に応じて適宜設定することができる。
【0057】自動清掃作業を管制する制御装置は、実施
例では、タイムシーケンスに基づいて自動的に除鉄装置
の清掃作業ルーチンを実行するようにしているが、任意
の自動化制御方式を採用することができる。例えば、可
動部材1〜3や棒マグネット1mを検出するセンサを設
けて、これらのセンサの検出動作に従って清掃作業ルー
チンを進めるように自動化してもよい。また、必要に応
じて、任意の手動制御によって清掃作業ルーチンを進め
ることができるように構成しておくことが好ましい。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、装置の清掃時には、マグネット構体結合体を本体フ
レーム外に移動した後、第1空気口から空気を供給し
て、棒状永久磁石体を外装パイプの一端側から他端側に
移動することにより、磁性物吸着部分の磁力をなくし、
稼働時に外装パイプの外面に吸着させた磁性物を自動的
に清掃することができる。
【0059】また、この発明によれば、マグネット構体
結合体は、複数のマグネット構体、1枚の端部固定板及
び1枚の中間支持板から構成され、各マグネット構体の
他方の端部と結合してマグネット構体を固定し、中間支
持板で各マグネット構体の中間部を支持し、本体フレー
ムに取り付けられたエアーシリンダで中間支持板を駆動
してマグネット構体結合体を稼働位置又は清掃位置に移
動させするという簡単な構造となる。また、マグネット
構体結合体を稼働位置に移動したときには、本体フレー
ムの側部開口を中間支持板で閉塞することができる。さ
らに、各マグネット構体は、他方の端部が端部固定板と
ネジで固定可能とされるので、不良品と容易に交換する
ことができる。
【0060】さらに、この発明によれば、棒状永久磁石
体は、軸方向に連結された複数の永久磁石ピースから成
り、両端に緩衝部材ピースを有するので、外装パイプの
両端間で棒状永久磁石体を移動する場合に、外装パイプ
両端と棒状永久磁石体との間の衝撃を緩衝部材ピースに
よって和らげることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来技術による清掃機能付き除鉄装置
の一例を表わす図である。
【図2】図2は、この発明の一実施例による清掃機能付
き除鉄装置に用いられるマグネット構体(ASM)の一
構造例の要部を示す図である。
【図3】図3は、この発明の一実施例による稼働時の清
掃機能付き除鉄装置の全体構造例を示す図である。
【図4】図4は、この発明の一実施例による清掃機能付
き除鉄装置の清掃時の状態を説明するための上面図であ
る。
【図5】図5は、この発明の一実施例による清掃機能付
き除鉄装置の清掃時の状態を説明するための側面図及び
マグネット構体(ASM)内部図である。
【符号の説明】
1 外装パイプ1a、エンドナット1b、封止キャップ
1c、第1及び第2(空気)供給口1r,1u、空送用
パイプ(内管)1s等を備えるマグネット構体(ASM
ユニット)、1m 磁石ピースDm1〜Dm2、ダミー
ピースDm1、結合チューブTu等を備える永久磁石構
体、 2 端部固定板、 3 エアーシリンダ6のロッド6rで駆動され、ベアリ
ングユニット5bを介してガイドレール5で支持・案内
される中間支持板、 4 本体枠フレーム4f及びフレーム補助板4pを備え
る本体部。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部の永久磁石体の磁力により外装パイプ
    の外面に磁性物を吸着させるためのマグネット構体の複
    数を間隔をおいて配置し結合したマグネット構体結合体
    が、材料供給路に位置する本体フレームに対して移動可
    能に配置され、 各マグネット構体は、両端が閉じられた外装パイプの内
    部に、軸心に沿って中空部が設けられた棒状永久磁石体
    が、軸方向に移動可能に嵌入されて成り、 外装パイプの一方の端部には、同端部から外装パイプの
    内部に向かって棒状永久磁石体の中空部を挿通して延び
    る内管に連結される第1空気口、及び、外装パイプの内
    部に連通する第2空気口が設けられることを特徴とする
    清掃機能付き除鉄装置。
  2. 【請求項2】前記マグネット構体結合体は、複数のマグ
    ネット構体、各マグネット構体の他方の端部と結合する
    端部固定板、及び、各外装パイプの中間部に結合する複
    数の開口部を有する中間支持板から成り、 該中間支持板は、本体フレームに取り付けられたエアー
    シリンダで駆動され、マグネット構体結合体が稼働位置
    にあるときに本体フレームの側部開口を閉塞することを
    特徴とする請求項1に記載の清掃機能付き除鉄装置。
  3. 【請求項3】各マグネット構体の他方の端部が端部固定
    板にネジで固定されることを特徴とする請求項2に記載
    の清掃機能付き除鉄装置。
  4. 【請求項4】前記棒状永久磁石体は、軸方向に連結され
    た複数の永久磁石ピースから成り、両端に緩衝部材ピー
    スを有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項
    に記載の清掃機能付き除鉄装置。
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