JP3425783B2 - 熱交換システム - Google Patents

熱交換システム

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温部と低温部との間
に熱交換器を介在させた熱交換システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種熱交換システムは高温部と
低温部との間に熱交換器として熱伝導率の高い導体を設
けて構築され、専ら前記導体の形状等を工夫し、効率よ
く高温部で熱を捕捉してそのエネルギーを低温部に輸送
することを目的としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の熱交換シス
テムの場合、高温部から低温部に熱エネルギーを輸送す
るのみであり、しかも、その輸送方式が熱交換器として
の導体の物質,形状等に依存した受動的な方式であるた
め、とくに高温部が温度変化する排熱等を熱源とするよ
うなときに、高温部,低温部の温度状況に応じて熱輸送
能力を変えて高温部の熱エネルギーを有効に利用しつつ
低温部を温度の安定状態に維持したり所定温度に制御す
ることができず、熱エネルギーを高効率に利用できない
問題点がある。
【0004】本発明は、とくに温度変化が生じる高温部
の熱エネルギーを有効に利用しつつ低温部を温度の安定
状態に維持したり所望温度に制御しながら熱交換するこ
とができる新規で利用効率の高い熱交換システムを提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明の熱交換システムにおいては、請求項1の
場合、高温部と低温部との間に熱交換器として熱電変換
素子を設け、前記変換素子のゼーベック係数が最大にな
る温度を、前記高温部の最高温度に一致させ、前記変換
素子により、前記高温部を流通する高温流体が最高温度
のときに最も効率よく熱エネルギーを電気エネルギーに
変換して前記高温部から前記低温部への熱輸送を制限
し、前記高温流体の温度が低下するにしたがって電気エ
ネルギーへの変換効率を低下して熱輸送の制限を緩和す
るようにする
【0006】また、請求項2の場合は、電気エネルギー
の取り出し量を調整する調整手段も設け、電気エネルギ
ーの取り出し量の調整により熱電変換素子の変換効率を
制御して低温部の温度を制御するようにする。
【0007】さらに、請求項3の場合は、請求項1又は
2のシステムにおいて、高温部及び低温部が流体の輸送
を行うようなときに適するように、高温部と低温部とを
同心円状のパイプライン構造に形成する。
【0008】
【作用】前記のように構成された本発明の熱交換システ
ムの場合、高温部と低温部との間に熱交換器として熱電
変換素子を介在させるため、高温部の熱エネルギーは低
温部に輸送されるだけでなく、その一部が電気エネルギ
ーとして取り出される。
【0009】そして、請求項1の構成においては熱電変
換素子の熱電変換効率により、高温部,低温部間の温度
差にしたがって熱エネルギーの輸送能力が変化し、この
変化に連動して電気エネルギーの取り出し量も変化す
る。
【0010】したがって、高温部と低温部との温度条件
に応じて輸送条件を変化させる能動的な熱輸送が行わ
れ、この結果、高温部の温度が変動しても、その変動が
緩和され、低温部は安定な熱エネルギーの供給によって
温度の安定な状態に維持され、同時にこの供給制御によ
り生じた熱エネルギーの余剰分は電気エネルギーとして
取り出され、熱エネルギーが効率よく有効に利用され
る。
【0011】また、請求項2の構成においては、調整手
段により電気エネルギーの取り出し量を調整して前記の
熱電変換効率を制御し等価的に熱伝導を制御するため、
この制御により、熱エネルギーの輸送能力を意図的に調
整して低温部を所望の温度状態に自在に設定できる。
【0012】さらに、請求項3のように高温部と低温部
とを同心円状のパイプライン構造に形成すると、両部が
流体を輸送する構成等のときに極めて好適である。
【0013】
【実施例】実施例について、図1ないし図10を参照し
て説明する。 (第1の実施例)まず、第1の実施例について、図1な
いし図8を参照して説明する。図1において、1は高温
流体が矢印方向に通流する高温側ダクトであり、高温部
2を形成する。3は高温側ダクト1の下部に該ダクト1
に平行に設けられた低温側ダクトであり、低温流体が矢
印方向に通流し、低温部4を形成する。
【0014】5は高温部2と低温部4との間に矢印方向
に2列に配置された熱交換器としての複数の熱電変換素
子であり、それぞれ図2に示すように正孔が移動する円
柱状のp形半導体6と電子が移動する円柱状のn形半導
体7とを接合していわゆる逆U字形に形成され、両半導
体6,7のp−n接合部8は高温側ダクト1の内部に露
出した状態で位置し、両半導体6,7の端部は高熱伝導
率の絶縁板9,10を介して低温側ダクト3の上面外壁
に接着され、両ダクト1,3の支柱としても作用する。
【0015】11は第1列の各熱電変換素子5のp形半
導体6を正側取出電極12に接続する正側リード線、1
3は第2列の各熱電変換素子5のn形半導体7を負側取
出電極14に接続する負側リード線、15は第1列の熱
電変換素子5のn形半導体7と第2列の熱電変換素子5
のp形半導体6とを接続して熱電変換素子5を2個ずつ
直列接続する複数の素子間リード線である。
【0016】そして、高温側ダクト1を通流する高温流
体は例えば温度変化が激しい熱流体又は粒子や化学的に
活性な成分を含む処理が容易でない混相流体であり、こ
の高温流体の通流により高温部2の熱源は温度が変化す
る質の悪い熱源により形成される。
【0017】つぎに、各熱電変換素子5は高温部2で熱
を補捉してその熱エネルギーを低温部4に輸送し、同時
に、いわゆるゼーベック効果により熱エネルギーの一部
を電気エネルギーに変換して取り出す。
【0018】このエネルギー変換の変換効率には、つぎ
に説明するように温度依存性がある。いま、図3(a)
に示すp形半導体の棒状体16,同図(b)に示す金属
又はn形半導体の棒状体17それぞれの一端を高温,他
端を低温に保つと、温度勾配による電子の熱拡散の移動
が生じる。
【0019】この移動により高温側の熱エネルギーは低
温側に輸送され、同時に、正孔又は電子が低温側に移動
して高温側と低温側との間に熱起電力に基づく電位差が
生じる。なお、図3の(a),(b)から明らかなよう
に、p形半導体の場合は正孔が移動して高温側が負,低
温側が正になり、金属又はn形半導体の場合は電子が移
動して高温側が正,低温側が負になる。
【0020】そして、図4に示すように棒状体16,1
7の高温側端部を導体18で結合し、両棒状体16,1
7の低温側端部に負荷19を接続すると、発電素子が形
成されて負荷19に電流Iが流れ、熱エネルギーが電気
エネルギーに変換されて取り出される。なお、図4のV
は負荷19の端子間の印加電圧(負荷電圧)である。
【0021】また、導体18で結合する代わりに、図1
の熱電変換素子5のように棒状体16,17をp−n接
合しても同様の電気エネルギーの取り出しが行える。そ
して、前記のエネルギー変換の性能指数(Figure
of Merit)Zはつぎの数1の式で示される。
【0022】
【数1】Z=(S2 σ)/κ
【0023】ここにおいて、Sは温度差1K(ケルビ
ン)当りの熱起電力(数百μV〜数mV/K)を示し、
ゼーベック係数と呼ばれる。また、σ,κは電気伝導
度,熱伝導率それぞれである。
【0024】また、各係数S,σ,κはいずれも物質固
有の値を示し、これらの値は1例としての電力用のβ−
FeSi2 熱電変換素子の特性を示した図5,図6,図
7からも明らかなように、温度依存性がある。したがっ
て、性能指数Z自体温度依存性を有する。
【0025】さらに、この性能指数Zを用いて示される
エネルギー変換効率(熱電変換効率)ηは、高温側の温
度をTh,低温側の温度をTcとすると、動作温度領
域,温度差に基づき、つぎの数2の式に示すようにな
り、温度依存性を有する。
【0026】
【数2】 η={(Th−Tc)/Th}・{(M−1)/(M+Tc/Th)} 但し、M={1+(Z/2)・(Th+Tc)}(1/2)
である。
【0027】そして、性能指数Zと変換効率ηとの関係
は、高温側の温度Thをパラメータとし、低温側の温度
Tcを室温27℃(300K)とした場合、例えば図8
に示すようになる。この図8から明らかなように、性能
指数Zが低下する程、また、温度差が小さくなる程、変
換効率ηが低下して取り出される電気エネルギーの量が
減少する。
【0028】そして、本発明はこの熱電変換効率の温度
依存性を熱輸送のバッファーに利用して高温部から低温
部に輸送する熱エネルギーを制御し、能動的な熱輸送を
実現すると同時に、この制御により生じる余剰の熱エネ
ルギーを電気エネルギーとして取り出すものである。
【0029】この目的を達成するため、図1の場合、各
熱電変換素子5は構成材料の選定等に基づき、熱電変換
効率の温度依存性が所望の特性に設定される。
【0030】そして、この設定によりゼーベック係数S
が最大になる温度(図5では400K)を高温部2の最
高温度に一致させ、各熱電変換素子5は、高温側ダクト
1を通流する高温流体が最高温度のときに最も効率よく
熱エネルギーを電気エネルギーに変換して高温部1から
低温部4への熱輸送を制限し、高温流体の温度が低下す
るにしたがって電気エネルギーへの変換効率を低下して
熱輸送の制限を緩和する。
【0031】したがって、高温部1の温度変化が各熱電
変換素子5の熱電変換効率の温度依存性によって緩和さ
れ、高温部1の温度変化によらず、低温部4に安定した
一定の熱輸送が行われる。
【0032】この結果、低温側のダクト3を通流する低
温流体は熱交換による温度変化が防止され、例えば熱交
換後も温度変化のない良質の定温流体に維持される。な
お、低温流体は種々の液体或いは気体であってよく、熱
交換後はその温度に適した用途に用いられる。
【0033】つぎに、前記の緩和によって生じた熱エネ
ルギーの余剰分は、各熱電変換素子5により電気エネル
ギー(熱起電力)に変換されて取り出される。このと
き、各熱電変換素子5はp形半導体6の端部6’を正
(+),n形半導体7の端部7’を負(−)とする向き
の熱起電力が生じる。
【0034】そして、各熱電変換素子5の熱起電力はそ
のまま取り出して並列に負荷給電してもよいが、図1の
場合は、リード線11,13,15により各熱電変換素
子5が2個ずつ直列接続されて取出電極12,14から
負荷に給電される。なお、絶縁板9,10は各熱電変換
素子5の端部6’,7’を低温側ダクト3の導体から電
気的に絶縁する。
【0035】そして、熱電変換素子5はp−n接続によ
って発電する構成であるため、可動部がなく、構造が簡
単で小形かつ頑丈であり、信頼性が高く耐久性に富む。
したがって、高温部2の熱源が前記排熱流体や混相流体
等になる劣悪な使用条件下に極めて好適な熱交換システ
ムを提供することができる。
【0036】ところで前記実施例ではダクト1,3の断
面形状を矩形としたが、それぞれ円形等の種々の形状で
あってよいのは勿論である。また、前記実施例では高温
部,低温部それぞれが1つの場合について説明したが、
例えば低温側ダクト3の下面側にも複数の熱電変換素子
を介してダクト1と同様の高温側ダクトを設け、低温部
4の上,下に高温部を配置した場合等にも適用すること
ができ、高温部及び低温部の数及びその組合せ等は実施
例に限定されるものではない。
【0037】
【0038】つぎに、各熱電変換素子5は熱を効率よく
補捉するように例えば千鳥形又はランダムに配置しても
よいが、この場合は流体に対する抵抗が増大する点に考
慮する必要がある。また、各熱電変換素子5は実施例の
ようにp−n接合部8で結合する代わりに、例えば図4
のように導体で結合して形成してもよい。
【0039】さらに、高温部と低温部との間に設ける熱
電変換素子の材質及び数,形状等は実施例に限定される
ものではない。すなわち、熱電変換素子は遷移金属,半
導体或いはそれらの化合物により形成することができ
る。また、熱電変換素子は1個設けてもよく、複数個を
例えばダクト1,3間にブロック状に連続配列して設け
てもよい。
【0040】(第2の実施例)つぎに、第2の実施例に
ついて、図9を参照して説明する。図9において、図1
と同一記号は同一もしくは相当するものを示し、図1と
異なる点はつぎの(ア)〜(オ)の点である。
【0041】(ア)高温部2と低温部4との間に複数の
熱電変換素子5を1列に配置し、各変換素子5のp形半
導体6とn形半導体7とを高温側ダクト1の底面導体
1’により結合した点。 (イ)低温部4を流体の入口及び出口で結合された分流
用の正極ダクト3p,負極ダクト3nにより形成した
点。
【0042】(ウ)正極ダクト3p,負極ダクト3nそ
れぞれの入口端部,出口端部に枠状の電気的絶縁部16
を設け、両ダクト3p,3nそれぞれの電気的絶縁部1
6により区切られた導体の上面外壁3p’,3n’に各
熱電変換素子5の端部6’,7’を直接立設した点。
【0043】(エ)上面外壁3p’,3n’に接続され
た正,負リード線17,18により各熱電変換素子5の
電気エネルギーを取り出し、このエネルギーを取り出し
量の調整手段を形成する帰還制御形の負荷調整器19を
介して負荷に給電する点。
【0044】(オ)正極ダクト3pの外壁又は内部に配
置した熱電対等の温度センサ(図示せず)の温度情報出
力を増幅器20を介して負荷調整器19に帰還制御信号
として供給し、電気エネルギーの取り出し量を低温部4
の温度により帰還制御して自動調整する点。
【0045】そして、前記(ア)〜(ウ)の構成にした
ため、各熱電変換素子5を図1の端部6’,7’毎の絶
縁板9,10を省いて高温部1と低温部4との間に介在
させることができ、とくに、熱電変換素子5を多数設け
るときに容易に形成できる等の利点がある。
【0046】つぎに、前記(エ),(オ)の構成にした
ため、負荷調整器19は低温部4の検出温度と設定温度
との誤差に応じて例えば内部の負荷整合回路の整合定数
を可変する。
【0047】この可変により各熱電変換素子5から取り
出される電気エネルギーの量が調整され、この調整によ
り等価的に各熱電変換素子5の熱電変換効率が制御され
る。
【0048】この制御により高温部2から低温部4に輸
送される熱エネルギーの量が調整されて低温部4の温度
が設定温度に自動制御される。したがって、いわゆる帰
還制御により、低温部4の変換後の温度を所望の温度に
自動設定でき、熱輸送のバッファーとしての作用が一層
能動的になる利点がある。
【0049】そして、前記実施例では帰還制御により自
動的に温度制御するようにしたが、用途によっては、例
えば温度センサ,増幅器20を省き、手動操作で温度制
御するようにしてもよい。また、ダクト1,3p,3n
の断面形状,高温部,低温部の数及び熱電変換素子の材
質,数,形状等は第1の実施例で説明したように実施例
に限定されるものではない。
【0050】(第3の実施例)つぎに、第3の実施例に
ついて、図10を参照して説明する。同図において、図
1と同一符号は同一もしくは相当するものを示し、図1
と異なる点は、高温部2,低温部4を同心円状の高温側
ダクト1’,低温側ダクト3’により、低温部4を外側
とする同心円状のパイプライン構造に形成した点であ
る。なお、図10においては、各熱電変換素子5の電気
エネルギーの取り出しの結線等は省略されている。
【0051】そして、低温部4を外側にした同心円状の
パイプライン構造であるため、高温部2,低温部4の流
体を常温環境下で長距離輸送するような場合に好適であ
る。
【0052】なお、輸送条件によっては高温部2を外側
にした同心円状のパイプライン構造にしてもよい。ま
た、図9の負荷調整器19等の電気エネルギーの取り出
し量の調整手段を設けてもよいのは勿論である。
【0053】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているため、以下に記載する効果を奏する。高温部2と
低温部4との間に熱交換器として熱電変換素子5を介在
させたため、高温部2の熱エネルギーは低温部4に輸送
されるだけでなく、その一部が電気エネルギーとして取
出される。
【0054】そして、請求項1の場合、熱電変換素子5
の熱電変換効率により、高温部2,低温部4間の温度差
にしたがって熱エネルギーの輸送能力が変化し、この変
化に連動して電気エネルギーの取り出し量も変わる。
【0055】したがって、高温部2と低温部4との温度
条件に応じて輸送能力が変わる能動的な熱輸送を行うこ
とができ、この結果、高温部2の温度が変動してもその
変動が熱電変換素子5によって緩和され、低温部4に安
定な一定量の熱エネルギーを供給して低温部4を温度の
安定な状態に維持しつつ熱交換することができ、同時
に、熱輸送の能動的変化に伴って生じた余剰の熱エネル
ギーを電気エネルギーとして取り出すことができ、とく
に温度変化が生じる高温部2の熱エネルギーを無駄なく
高効率に利用する新規な熱変換システムを提供すること
ができる。
【0056】また、請求項2の場合、調整手段(負荷調
整器19)により電気エネルギーの取り出し量を調整し
て熱電変換素子5の熱電変換効率を制御するため、この
制御により、熱エネルギーの輸送能力を意図的に調整し
て低温部4を所望の温度状態に自在に設定することで
き、請求項1の場合よりさらに積極的に能動的な熱輸送
を行うことができる。
【0057】さらに、請求項3の場合、高温部2と低温
部4とを同心円状のパイプライン構造に形成したため、
高温部2,低温部4が流体を輸送する構成等のときに極
めて好適な構成で請求項1又は2と同様の効果を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱交換システムの1実施例の構成図で
ある。
【図2】図1の熱電変換素子の正面図である。
【図3】(a),(b)は熱起電力の発生の説明図であ
る。
【図4】熱電変換素子の動作原理の説明図である。
【図5】熱電変換素子のゼーベック係数の1例の温度特
性図である。
【図6】熱電変換素子の電気伝導度の1例の温度特性図
である。
【図7】熱電変換素子の熱伝導率の1例の温度特性図で
ある。
【図8】熱電変換素子のエネルギー変換の性能指数と変
換効率との関係図である。
【図9】本発明の第2の実施例の構成図である。
【図10】本発明の第3の実施例の構成図である。
【符号の説明】
2 高温部 4 低温部 5 熱電変換素子 19 電気エネルギーの取り出し量の調整手段としての
負荷調整器
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−155376(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 35/30

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温部と低温部との間に熱交換器として
    熱電変換素子を設け、前記変換素子のゼーベック係数が
    最大になる温度を、前記高温部の最高温度に一致させ、
    前記変換素子により、前記高温部を流通する高温流体が
    最高温度のときに最も効率よく熱エネルギーを電気エネ
    ルギーに変換して前記高温部から前記低温部への熱輸送
    を制限し、前記高温流体の温度が低下するにしたがって
    電気エネルギーへの変換効率を低下して熱輸送の制限を
    緩和するようにしたことを特徴とする熱交換システム。
  2. 【請求項2】 電気エネルギーの取り出し量を調整する
    調整手段を設け、前記取り出し量の調整により熱電変換
    素子の変換効率を制御して低温部の温度を制御するよう
    にしたことを特徴とする請求項1記載の熱交換システ
    ム。
  3. 【請求項3】 高温部と低温部とを同心円状のパイプラ
    イン構造に形成したことを特徴とする請求項1又は2記
    載の熱交換システム。
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