JP3424841B2 - Ms/msプロセスにおいて衝突による解離の促進のための改良された四重極子トラップ技術 - Google Patents
Ms/msプロセスにおいて衝突による解離の促進のための改良された四重極子トラップ技術Info
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Description
でイオンの解離を衝突により誘起させるための改良方法
と装置に関するものである。
同時係属出願が本発明に関連していて、“イオン単離の
四重極子トラップ改良技術”(グレッグ・ウェルズ、出
願番号890990、出願日1992年5月29日、バ
リアン・ドケット・ナンバー92−15)として本発明
に引用される。
初1952年にポールほかによる論文の中に記述され
た。この論文はQITと、四重極子質量分析計(QM
S)と呼ばれる少し異なる装置の開示とを記述してい
た。四重極子質量分析計はそれまでのすべての質量分析
計と全く異なるもので、磁石の使用を必要とせず、また
イオンの分離すなわち質量分析を可能にするのに無線周
波数フィールドを使用するものであった。質量分析計は
試料の中のすべての異なる質量を質量対電荷比により分
離することにより或る材料の成分の正確な決定をするた
めの装置である。分析されるべき材料はまず、荷電した
原子または分子的に縛られた原子群であるイオンに解離
/分離される。
特定形状の構造内で無線周波数(RF)フィールドが荷
電イオンと相互作用して、イオンの或るものへの合力が
復元力となり、それによりそれら粒子を或る基準位置の
まわりに振動させるという事実によっている。四重極子
質量分析計内では、各々高度に精密な双曲線断面形状を
有している4つの長い平行な電極が互いに電気的に接続
されている。dc電圧Uと、RF電圧V0cos ωtとの両
方が印加され得る。イオンが分析計の中に導入され又は
発生された時、四重極子のパラメータがそれらイオンの
振動を維持するのに適切であれば、これらイオンは一定
速で電極の中心軸線から移行する。動作パラメータは選
択された質量対電荷比m/eのイオンが、他のすべての
イオンが軸線から放出されるのに、移行の方向に安定に
とどまるようにされ得るように調整され得る。このQM
Sは2つの方向にだけ復元力を維持することができたか
ら伝送質量フィルタとして知られるようになった。上記
ポールほかの書類に記載されている他の装置は四重極子
イオントラップ(QIT)として知られるようになって
いる。QITは選択されたイオンに3つのすべての方向
で復元力を与えることができる。このためこれはトラッ
プと呼ばれる。このように捉えられたイオンは比較的長
い時間保持され得るので、質量の分離を支持し、他の質
量分析計では便利に実行できなかったような種々の重要
な科学実験や工業試験を可能にするものである。
する比較的便利な技術が開発された最近まで、実験室的
興味しかなかった。具体的に、未知の試料をQITの中
に入れて(通常電子衝撃により)イオン化する方法が今
日知られており、QITパラメータを調整してそれがQ
IT内の試料からの選択された範囲のイオンだけを蓄え
るようにする。ついで、QITパラメータの1つを線形
に変化させる、すなわち走査することにより、蓄えられ
たイオンのm/eの連続値を順次的に不安定にさせるこ
とが可能になる。質量分析の最後のステップは不安定に
されている分離されたイオンを検出器に相次いで通すこ
とであった。検出されたイオン電流信号強度(走査パラ
メータの関数としての)がトラップされたイオンの質量
スペクトルである。
と呼ばれる実験を行なう四重極子技術を記載している。
第4736101号においてMS/MSは、或るレンジ
の質量をもつイオンをイオントラップ内に形成し蓄える
こと、それらの間の質量選択をして研究すべき特定質量
のイオン(親イオン)を選択すること、親イオンを衝突
により解離すること、そして分析すなわち破片(子イオ
ン)を分離し放出させて子イオンの質量スペクトルを得
ることの諸工程として記載されている。
イオンを単離する改良QIT技術を開示し特許請求して
いる。本発明の背景を理解する目的で、この同時係属出
願“イオン単離の四重極子トラップ改良技術”(バリア
ンドケットナンバー92−15)をここに参照する。
技術は“衝突誘起解離”(CID)といわれる。このC
ID技術は電子衝撃より穏やかな形のイオン化であっ
て、それほど多くの破片を造り出さない。米国特許第4
736101号で用いられている子イオンを得るための
衝突誘起解離(CID)を得る技術はQITのエンドプ
レートに接続した第2固定周波数ジェネレータ(この周
波数は調査しようとする保持されたイオンの計算された
永年周波数である)を使うことである。永年周波数は、
イオンが周期的物理的にRFトラッピングフィールド内
を移動する周波数である。
により、イオンはパワーを吸収し、増強された並進運動
がイオン間により多く衝突を起こさせる。この衝突は並
進エネルギーの内部エネルギーへの変換を起こさせ、イ
オンの大多数の子破片へのいくぶん穏やかな破断を生じ
る結果となる。これは、衝突加熱プロセスを助けるため
試料より軽い質量の背景ガスの存在において最も頻繁に
行なわれる。
を利用したイオン化(CAI)を起こさせることについ
ての問題は、補助エンドキャップ電圧(時にティックル
電圧といわれる)の周波数が前もって適正に決定できな
いことである。理論的に、選択されたM/eイオンの永
年周波数は、方程式W1=β2W0/2に従って比較的容
易に計算される(ここで、W1は永年周波数、W0はトラ
ッピングフィールド周波数、β2はレイモンド・イー・
マーチ及びリチャード・ジェイ・ヒュー共著“四重極記
憶質量分析計”(ジョン・ウィリー・アンド・サンズ、
1981刊)の200ページに記載されているようにq
2の値に応じ3つの異なる方程式により定義されるq2と
a2の既知の関数である)。しかしながら、QITに影
響し、正確な永年周波数を予め決定することを、不可能
ではないとしても、きわめてむずかしくする種々の物理
的効果がある。特に、トラップされたイオンの数による
空間電荷効果がトラップについての安定性チャートをシ
フトさせるであろう。また電極の形状におけるわずかな
機械エラーや電極に印加される電位のわずかな変差が永
年周波数を理論値からシフトさせるエラーを導入するこ
ともある。
永年共鳴周波数を実験的に決定する必要があった。この
特定共鳴周波数の設定は既知の静的試料については可能
であるが、動的状況において、例えば試料がガスクロマ
トグラフィからの出量である状況などにおいて、ほんの
少しの試料の値しか得られない時に実行するのはきわめ
て困難なことがある。
って1991年5月に呈示され、“マス・スペクトロス
コピー・アンド・アライド・トピックス”についての第
39回会議の中でレゾナント・エクサイテーション・フ
ォアGS/MS/MSインザ・クァドルポール・イオン
・トラップ・バイア・フレカンシー・アサインメント・
プレスキャン・アンド・ブロードバンド・エクサイテー
ション(p.132)の論題で発表された論文の中で認識さ
れている。
のトラップの自動走査と周波数の関数としての吸収の測
定とを含むMS/MS実験の中でCIDについて正確な
永年周波数を決定するための複雑な技術を記述してい
る。イオンの或るものはエネルギー吸収によって各走査
ごとに放出されるから、空間電荷効果は変化するし、複
雑な走査が用いられるし、各種機器効果について補正す
るため平均することが必要である。イエーツは、補助広
帯域励起信号を使って1つの周波数レンジを励起するこ
とによりCIDを引き起こすための他の技術を開示して
いる。イエーツ論文におけるアプローチは約10KHz
の帯域幅をもつ励起信号を使用している。この広帯域励
起技術は、シンセサイズド・インバースFT時間領域波
形のQITエンドキャップへの適用として前記会議にお
いて口頭で述べられたもので、この場合波形は計算され
た理論的永年周波数での中心周波数のまわりに±5KH
zまでの均一強度等間隔周波数のバンドから成る周波数
領域表示をもっている。
+1イオン及び励起中に形成されることのある子イオン
の励起を引き起こすのに十分広いレンジの励起をもつこ
とである。さらに、整然としたシンセサイズ広帯域イン
バース波形を得るのに必要とされる装置は高価で複雑で
ある。
/MS実験において分離されたイオンが衝突解離を起こ
すような単純で効果的な方法及び装置を提供することで
ある。
利な広帯域励起装置及び技術を提供することであるが、
該装置は時間領域シンセサイザーにひとつの周波数を要
求しない。
イオンを励起させるためイオンの永年周波数に厳密に一
致する周波数を有するオシレータの提供の必要性を無く
すことである。
てトラップされたイオンにエネルギーを伝達するためQ
ITのトラッピングフィールドを変調させるような単一
交流周波数の使用を可能ならしめることである。
0、並びに双曲線型エンドキャップ8及び9から成る四
重極子イオントラップ(QIT)は、RFトラッピング
フィールドジェネレータ3及びRF変換器の一次巻線7
にそれぞれ接続されている。当該略示において、巻線7
は接地された中央タップ6を有する。変換器の二次巻線
はいくつかの補助フィールドジェネレータに並列に接続
されている。補助ジェネレータI,4は固定周波数のA
Cジェネレータであり、補助ジェネレータII,11は固
定広帯域スペクトルジェネレータである。上で引用した
同時出願中のものの中に詳述されているように、RFト
ラッピングフィールドジェネレータ3及び補助ジェネレ
ータI及び補助ジェネレータIIが、MS/MS実験の一
部で選択された親イオンを分離するために使用される。
2もまた変換器二次巻線5に並列に接続されている。補
助ティックル周波数ジェネレータIIIは可変周波数オシ
レータである。ジェネレータIIIの周波数は選択された
親イオンの運動による永年周波数に一致するよう方程式
W1=βZW0/2によって決定される通りセットされ
る。
数ジェネレータ1は、本発明の目的のひとつであるMS
/MS子イオンのスペクトルを得るために親イオンの衝
突を活性化するよう連動する。ティックル周波数ジェネ
レータIIIがオンの間、ほぼ500Hzにセットされた
CID変調周波数ジェネレータ1はリング電極に付加さ
れるRFトラッピングフィールドジェネレータの出力1
9に振幅の変調をもたらしている。
5を通じて補助ジェネレータI,II及びIIIを使用可能に
するようなプログラムシーケンスジェネレータを含む。
コントローラ12もまた時間関数でRFトラッピングフ
ィールドの傾斜ポテンシャル出力19を制御するよう導
線16に走査電圧制御を設け、さらにティックル周波数
ジェネレータIIIへの周波数制御命令を導線19´に設
けている。
イクロプロセッサ12−1を含み、該マイクロプロセッ
サはそのプログラムを備えるメモリや周辺機器とのイン
ターフェースとしてバス12−3を有する。マイクロプ
ロセッサは走査制御及びリファレンス信号16を点線で
囲まれたRFトラッピングフィールドジェネレータ3へ
提供するのに使用されるデジタル/アナログ変換器(D
AC)12−2へ値を提供し制御するための時間制御出
力13,14,15及び18並びに内部バス12−4を
備える。
3は集合素子32を通ってCID変調器1より信号を、
また集合素子31を通って質量コマンドDAC12−2
から信号16を受信する総和点42を含む。また総和点
42に接続しているのはRF検出器40からの集合素子
30を通ったフィードバック信号である。
にするようRF検出器40を通じて反対のDCレベルを
提供するための低域容量38に連結されている。総和点
42はミラーエラー増幅回路を構成するようフィードバ
ック素子とともに高利得エラー増幅器33に接続されて
いる。増幅器33の出力はRFオシレータ35に接続さ
れ、変圧器37及び導線19を通じてリング電極に連結
されるRF出力36のピークツウピーク振幅を制御す
る。
ーケンスがより詳細に説明されている。図2中の縦線2
7より左側の時間線は選択された親イオンを分離するた
めの技術に関することであり、本発明の一部ではない。
線27の左側の部分は上で引用された同時出願中の関連
発明の中で詳述されている。特に、“イオン化”で示さ
れた時間の間RFトラッピング電圧22−1は広いレン
ジでイオンを溜めるように値をセットされ、電極ゲート
20−1は電子ビーム(図にはない)がトラップ中に進
入しサンプル分子に強い衝撃を与えそれによってイオン
化を引き起こすように準備される。イオン化の他の形式
も使用され得る。次に、RFトラッピング電圧は傾斜電
圧22−2及び22−3で走査される。上方傾斜部分2
2−3のピーク電圧は選択された親イオンのm(P)値
より小さいm/e値で通常m(P)−1の質量のイオン
をトラップから放出するために選択される。同時出願中
の関連発明の中で説明されているように、これと同じ時
間だけ補助固定周波数Iを印加するのは有効である。補
助固定周波数I,23−1を傾斜22−3の終端にかけ
て印加することは極めて有益であるし、傾斜時間23−
2のすべてにわたって印加しても有効である。傾斜がm
(P)−1でプログラムされた値まで達した後、RFト
ラッピングフィールドの電圧はいくらか減少するか22
−4、好適には点線22−9で示されたように減少し、
補助固定広帯域ジェネレータIIの出力24−1が付勢さ
れる。補助固定広帯域ジェネレータIIの波形は、上で示
された同時出願中の関連発明中に詳述されているよう
に、420−460KHzから下は10−20KHzの
レンジの周波数を有し振幅が等しく位相がばらばらの時
間領域波形から成る。この励起はm(P)より大きなイ
オンを十分に放出し選択イオンを分離する。
一部として実施される。親イオンm(P)が分離された
後、次に所望されるのは、親イオンがゆっくり破片や子
イオンに解離すること及び、子イオンの質量スペクトル
を得ることである。
術において、ティックル周波数はエンドキャップに印加
されていた。CID用の適切なティックル周波数をあら
かじめ知ることは不可能であるという困難さがあった。
それによって、MS/MS実験が不便であり多大な費用
がかかる。
タIII電圧が印加されている間、例えば500KHz程
度の低周波変調21−1をRFトラッピングフィールド
電圧22−5に付加することによりこの問題を解決し
た。実験によって明らかになったのは、たとえティック
ル周波数が衝突解離の励起で要求される正確な永年周波
数でなくとも、RFトラッピング電圧の変調のため、十
分な周波数励起がCIDを導く永年周波数に一致すると
いうことである。CIDに従って、電子倍増器が子イオ
ンの質量スペクトルに処理され表現されるべき出力を検
出しさらに提供するよう可動26−1している間、しば
しばRFトラッピング電圧の傾斜22−6及び22−7
が再び保証される。子イオンもまた解離し孫イオンが分
離され得る。これは(MS)Nと呼ばれる。
び周波数は、子イオンを励起させずに親イオンをゆっく
り解離するように選ばれる必要がある。使用した実験装
置のなかで、共鳴から±1.62%ずれたティックル周
波数に対し、ティックル電圧を0.65ボルトから1.
35ボルトに倍化することによって、あたかもティック
ル周波数が完全に永年周波数に一致するのと本質的に同
等の解離効果が生み出されるということを確認した。
本発明のCID効果を実証するために実験結果が示され
ている。実験には図1の装置が使用され、CID変調周
波数ジェネレータ1を使用した場合と使用しない場合の
CID実験に関するものである。
FTBA m/e=131の分離されたイオンを励起し
た結果であって、子イオンの質量スペクトルの記録であ
る。m/e131のイオンに対する実永年周波数はQI
T実験でのRFトラッピングフィールドでの値で、F=
172.8KHzである。トラッピングフィールドはい
くつかの異なるティックル周波数を付加する間、一定値
に固定されている。
ティックル周波数が正確に永年周波数に一致する(例え
ば、172.8KHz)とき、制止質量62(C2F2)
の消失により、m/e131イオンはそのほとんどが完
全に子イオンm/e69に解離していることがわかる。
上の実験をティックル周波数に対し正確な永年周波数か
ら100Hzきざみで繰り返すことによって、F=17
0KHz及びF=173.6KHzが共鳴の両限界であ
ることがわかる。図4A及び4Cから、それらのティッ
クル周波数においてm/e131イオンの解離エネルギ
ーが存在しないことがわかる。ティックルジェネレータ
IIIが図4A−4Cの各実験においてオンである間、C
ID変調周波数ジェネレータはオフされる。
フィールドが同値で、ティックルジェネレータIIIは少
しだけ高めの値で、それがオン状態の間CID変調周波
数ジェネレータIが500Hzでオン状態にあるとき、
たとえティックル周波数ジェネレータIIIが共鳴状態か
らW1±1.6%までずれたとしても、m/e69での
子イオンは本質的に等しい強度で効果的に生成される。
ネレータ1を使用する際、ティックル周波数は空間電荷
や電極の製造エラーの補正を無視して永年周波数に対す
る方程式W1=βZW0/2にしたがって計算されている
ということである。CID変調周波数ジェネレータが5
00Hzのとき、m(P)±2のレンジ内のイオンが励
起され、これが空間電荷効果及び微細な機械エラーを補
正するのに適当であることを示している。RFフィール
ドに使用される特定値はさらにキャリブレーションによ
って決定される必要があるが、このカーブはひとつの実
験中その他の補正が必要でないように十分長い時間一定
のままである。
施例が示されている。補助ジェネレータI及び補助ジェ
ネレータIIIがMS/MS実験中同時に可動しないとい
う事実の見地から、それらの機能を図6に示されるよう
ひとつの可変周波数ジェネレータ4´に合併させること
が可能である。コントローラ12はCID機能に対して
は導線15´に、分離機能に対しては導線13に可能信
号を与えなければならない。これらの可能信号に加え、
コントローラ12は補助可変周波数ジェネレータ4´に
必要な値を命令するためインターコネクション19´に
周波数及び振幅制御信号を与える。コネクタ19´は、
補助可変周波数ジェネレータ4´への入力制御回路がア
ナログ、デジタル、直列、又は並列制御データのどの信
号を受信するように作られているかによるので多重導線
バスであり得る。如何なる場合も、図6の装置の動作は
図2(D)及び図2(F)の信号を与える補助可変周波
数ジェネレータ4´として図1及び図2の動作説明に等
しい。
きたが、RFトラッピングフィールドVに直列の固定D
CフィールドUを含む形状によっても達成され得る。さ
らに、ティックルジェネレータIIIは変調した周波数で
あるかまたは、CIDフィールド変調はティックルジェ
ネレータが制限時間内でパルスである間オンであり得
る。
C電圧Uの他の変調ジェネレータ1´が図示されてい
る。変調器1−2はイオン分離後コネクション1−4を
通じて稼働し、さらにリング電極10に接続されたDC
電源1−1の出力電圧の変調を引き起こす。イオンの調
和振動の永年周波数はβの関数であり、さらにβはパラ
メータq及びaの関数である。リング電源に付勢された
DC電圧Uの変調はパラメータaに、ひいてはβに変化
を及ぼす。変調周波数はRFトラッピングフィールド変
調について説明されたのと同じ理由でほぼ500Hzで
ある。
た。本発明は如何なる特定の実施例に対しても限定され
るものではなく、本発明の思想は請求の範囲によって決
定されるべきである。
ある。図2は、本発明に従った走査時間シーケンスであ
る。図3は、本発明のRFトラッピングフィールドジェ
ネレータの制御についての一つの実施例の略示である。
図4A,4B,及び4Cは、m/e=131の永年周波
数を含む異なる補助周波数について分離されたm/e=
131のPFTBAのMS/MS質量スペクトルであ
る。図5A,5B,5C及び5Dは、m/e=131の
永年周波数を含む異なる補助周波数について本発明のR
F変調を適用して分離されたm/e=131のPFTB
AのMS/MS質量スペクトルである。図6は、本発明
の他の実施例のブロック図である。
I 3 RFジェネレータトラッピングフィー
ルド 4 補助固定AC周波数ジェネレータI 5 二次巻線 7 一次巻線 8 エンドキャップ 10 リング電極 11 補助固定広帯域ジェネレータII 12 コントローラ
Claims (12)
- 【請求項1】リング電極及びエンドキャップ電極を有す
る四重極子イオントラップ内でイオンの衝突により誘発
された解離を実現するための方法であって、(a)前記リング電極にRF周波数W 0 の RFトラッピング電圧V
(t)を印加する工程と、 (b)前記エンドキャップ電極に補助電圧を印加する工程
と、 (c)前記RFトラッピング電圧のレベルを調節し、前記四
重極子イオントラップ内で選択されたイオンを分離する
ために前記RFトラッピング電圧及び前記補助電圧を順序
付けする工程と、 (d)前記イオンの衝突解離をもたらすよう前記選択され
たイオンにエネルギー吸収を生じさせるために前記四重
極子イオントラップ内のポテンシャルフィールドを変形
する工程と、を含み、その改良点が、前記イオンの衝突解離をもたらすよう前記選択されたイ
オンにエネルギー吸収を生じさせるために前記四重極子
イオントラップ内のポテンシャルフィールドを変形する
工程が、ポテンシャルフィールドが前記選択されたイオ
ンの永年周波数と等しい周波数成分を周期的に有するよ
うに、前記電圧のひとつを変調することを含むこと 、か
ら成る方法。 - 【請求項2】 前記電圧のひとつを変調する工程が前記
RFトラッピング電圧の振幅を変調することを含む、と
ころの請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 前記振幅の変調が関数G(t)=V
(t)J(t)をもたらし、 ここで、J(t)=K1cosW2t ただし、K1は定数、W2《W0)、tは時間である、 ところの請求項2記載の方法。 - 【請求項4】 前記ポテンシャルフィールドを変調する
前記工程が前記エンドキャップへの前記補助電圧の周波
数を変調することを含む、ところの請求項1記載の方
法。 - 【請求項5】 前記RFトラッピング電圧の振幅を変調
する工程がW2にほぼ500Hz及びW0にほぼ1.0
50MHzをそれぞれ選択することを含む、ところの請
求項3記載の方法。 - 【請求項6】リング電極及びエンドキャップ電極を有す
る四重極子イオントラップ内でイオンの衝突により誘発
された解離を実現するための方法であって、(a)前記リング電極に周波数W 0 の RFトラッピング電圧を
印加する工程と、 (b)前記エンドキャップ電極に補助電圧を印加する工程
と、 (c)前記RFトラッピング電圧及び前記補助電圧を調節
し、選択されたイオンまたはレンジ内のイオンを分離す
るために前記RFトラッピング電圧及び前記補助電圧を順
序付けする工程と、 (d)衝突により解離状態になるように、選択されたイオ
ン及びレンジ内のイオンを励起させるため、選択された
周波数で補助ティックル電圧を前記エンドキャップ電極
へ印加する工程と、 (e)前記四重極子イオントラップから子イオンを放出さ
せるため前記RFトラッピング電圧を走査する工程と、を
含み、その改良点が、 前記補助ティックル電圧を前記エンドキャップ電極へ印
加する工程の間、低周波数W2で前記RFトラッピング電圧
を変調する、ことから成る方法。 - 【請求項7】 前記RFトラッピング電圧を変調する前
記工程が振幅変調の工程を含む、ところの請求項6記載
の方法。 - 【請求項8】 W2がほぼ500Hzである、ところの
請求項7記載の方法。 - 【請求項9】 前記四重極子イオントラップ内のポテン
シャルフィールドを変形する工程が、前記RFトラッピ
ング電圧の変調が起きている時間の少なくとも一部の間
に補助ティックル電圧ジェネレータを付勢することを含
む、ところの請求項2記載の方法。 - 【請求項10】四重極子イオントラップであって、 上端及び下端を除いて実質的に体積を囲むリング電極
と、 前記体積の上端及び下端を実質的に囲む一組のエンドキ
ャップ電極と、 前記リング電極に固定されたRF周波数W0の電圧を印加
し、及び前記エンドキャップ電極に電圧を印加すること
により、前記体積内にRFトラッピングフィールドを発達
させるための手段と、 衝突により誘発された解離を促進するために、低固定周
波数W2で前記RF周波数W0を変調するための手段と、 空間電荷又は非線形電極効果の如何なる補正も無しに、
永年調和振動数方程式W1=βzW0/2により決定される周
波数W1を値とする補助ティックルフィールド周波数を有
する補助RFティックルフィールドを前記エンドキャップ
電極に印加するための手段と、 前記RFトラッピングフィールド及び前記補助RFティック
ルフィールドを変調するための前記手段の励起の付勢シ
ーケンス及び持続時間を制御するための手段と、 動作中、前記RFトラッピングフィールドを変調するため
の手段が付勢される時間の一部分のみの間、前記補助テ
ィックルフィールド周波数が付勢されるようにするため
の手段と、を有する四重極子イオントラップ。 - 【請求項11】 低固定周波数で前記RF周波数を変調
するための前記手段が、エラー増幅器に連結された総和
回路を含み、前記総和回路が三つの信号を合併し及びそ
の三つの信号の全ての総和を前記エラー増幅器に送信す
るところの総和回路である、ところの請求項10記載の
四重極子イオントラップ。 - 【請求項12】 さらに、前記RF周波数を変調するた
めの手段が前記信号のひとつとして、衝突により活性化
された解離の低周波数変調信号を前記総和回路へ連結す
るための手段を含む、ところの請求項11記載の四重極
子イオントラップ。
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