JP3424510B2 - 溶接金属粉末供給装置 - Google Patents

溶接金属粉末供給装置

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JP3424510B2 JP18819997A JP18819997A JP3424510B2 JP 3424510 B2 JP3424510 B2 JP 3424510B2 JP 18819997 A JP18819997 A JP 18819997A JP 18819997 A JP18819997 A JP 18819997A JP 3424510 B2 JP3424510 B2 JP 3424510B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ溶接による
肉盛溶接における溶接金属粉末供給装置、特にその粉末
供給制御に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンのシリンダヘッドのバルブシー
トなどの表面に耐摩耗性や耐蝕性を持たせるためその表
面を銅合金などで被覆する場合や、部品搬送中などにお
ける消耗した部分を補修する場合には、レーザ溶接によ
る肉盛溶接が行われる。このレーザ溶接による肉盛溶接
方法は、粉末供給ノズルの先端部から耐摩耗性などのあ
る溶接金属の粉末を母材表面の溶接部に供給し、その供
給された溶接金属粉末に集束されたレーザビームを照射
することで該溶接金属粉末を溶融して、母材表面に該溶
接金属を盛り上げている。
【0003】溶接金属粉末を母材表面に供給する粉末供
給ノズルとしては、例えば、図7に示すように、上下動
自在のノズルピン12を備えた重力落下方式の粉末供給
ノズル11がある。この粉末供給ノズル11は、ノズル
ピン12を上げると、粉末が重力により落下してノズル
先端部(吐出口)から母材表面に供給される構造となっ
ている。ノズルピン12の上下動は、空気圧シリンダや
電気式サーボモータなどによる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、通常ノ
ズルピン12の先端形状は曲線的であるため、ノズルピ
ン12を単一に上げると、粉末を一定の流量(例えば、
4g/sec)で供給することができない。また、供給の過
程において、目づまりが発生するおそれもある。したが
って、結果として、母材表面への粉末の供給量が不均一
となり、肉盛(品質)NGとなってしまうおそれがあ
る。
【0005】本発明は、このような従来技術の問題点に
着目してなされたものであり、溶接部への溶接金属粉末
の迅速な定量供給が可能な溶接金属粉末供給装置を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、溶接金属の粉末を上下動自
在のノズルピンを備えた粉末供給ノズルを介して重力落
下により母材表面に供給する溶接金属粉末供給装置にお
いて、前記粉末供給ノズルから吐出される粉末の流量を
検出する粉末流量検出手段と、前記ノズルピンを上下に
駆動するノズルピン駆動手段と、前記粉末供給ノズルを
加振する加振手段と、前記粉末流量検出手段によって検
出される流量の実際値が目標値と一致するように前記ノ
ズルピン駆動手段および前記加振手段を制御する制御手
段とを有することを特徴とする。
【0007】本発明の構成によると、ノズルピン駆動手
段はノズルピンを上下に駆動する。粉末供給ノズルから
吐出される粉末の流量は、ノズルピンが上がると増加
し、下がると減少する。加振手段は粉末供給ノズルを加
振する。このように粉末供給ノズルを加振することによ
って、目づまりが防止されるとともに、粉末供給ノズル
から吐出される粉末の流量が増加する。そして、粉末流
量検出手段は粉末供給ノズルから吐出される粉末の流量
(実際値)を検出し、制御手段は、その粉末流量検出手
段によって検出される流量の実際値が目標値と一致する
ようにノズルピン駆動手段および加振手段を制御する。
これにより、実際の流量が目標値と一致するように、ノ
ズルピンが上下動し、かつ、必要に応じて適宜粉末供給
ノズルに振動が与えられる。
【0008】請求項2記載の発明は、上記請求項1に記
載の溶接金属粉末供給装置において、前記制御手段は、
流量の目標値と実際値との差に基づいて、前記ノズルピ
ン駆動手段および前記加振手段に与える指令信号を作出
することを特徴とする。
【0009】本発明の構成によると、流量の目標値と実
際値との差(流量偏差)に基づいてノズルピン駆動手段
および加振手段に与えられる指令信号が作出されるの
で、流量偏差が大きいほど各指令信号の値が大きくな
り、ノズルピンの上下動の量が大きくなり、また粉末供
給ノズルに与えられる振動の量が大きくなる。
【0010】請求項3記載の発明は、上記請求項2に記
載の溶接金属粉末供給装置において、前記制御手段は、
目標値よりも実際値のほうが小さい場合にのみ前記加振
手段を動作させることを特徴とする。
【0011】本発明の構成によると、目標値よりも実際
値のほうが小さい場合、つまり実際の流量が目標流量よ
りも少ない場合には、ノズルピンを上げるとともに加振
手段を動作させて粉末供給ノズルに振動を与えるので、
実際の流量を効率的に増加させることができる。他方、
そうでない場合、つまり実際の流量が目標流量よりも多
い場合には、実際の流量を増やす必要はないため、加振
手段は動作させない。加振手段を動作させないことで、
動作させる場合と比べて流量の減少量が多くなり、より
早く目標流量に到達することになる。
【0012】請求項4記載の発明は、上記請求項2に記
載の溶接金属粉末供給装置において、前記ノズルピン駆
動手段に対する指令信号は比例+積分動作によって得ら
れ、前記加振手段に対する指令信号は比例動作によって
得られることを特徴とする。
【0013】本発明の構成によると、ノズルピンの上下
動の量は比例+積分動作によって制御されるので、積分
動作の程度を適当に設定することにより、オフセットの
ないしかも安定性と速応性とを両立させた制御を行うこ
とができる。また、粉末供給ノズルの加振の量は比例動
作によって制御されるので、必要量に応じた制御を行う
ことができる。
【0014】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、実際の流
量が目標値と一致するようにノズルピンが上下動しかつ
粉末供給ノズルに振動が与えられるので、母材表面への
粉末の供給量が一定となり、溶接部への溶接金属粉末の
定量供給が可能となる。
【0015】請求項2記載の発明によれば、上記請求項
1に記載の発明の効果に加え、偏差に基づきノズルピン
上下動の量および粉末供給ノズルへの加振量を制御する
ので、応答(追従性)が良好になり、溶接部への溶接金
属粉末の定量供給の迅速化が図られる。
【0016】請求項3記載の発明によれば、上記請求項
2に記載の発明の効果に加え、流量を増加させる必要が
あるときのみ粉末供給ノズルに振動を与えるので、実際
の流量を効率的に増加させたり、あるいは流量の減少量
を相対的に多くすることができ、目標流量への追従性が
向上する。
【0017】請求項4記載の発明によれば、上記請求項
2に記載の発明の効果に加え、ノズルピンの上下動の量
を比例+積分動作によって制御し、粉末供給ノズルの加
振の量を比例動作によって制御するので、制御対象に適
した制御動作を行うことができ、目標流量への追従性が
向上する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。なお、ここでは、エンジンのシリ
ンダヘッドのバルブシートの表面に対してレーザ溶接に
よる肉盛溶接を行う場合を例にとる。
【0019】図1は本発明の一実施の形態に係る溶接金
属粉末供給装置およびレーザ溶接装置本体を示す概略構
成図である。同図に示すように、ヘリウムガスやアルゴ
ンガスなどの不活性ガスからなる搬送ガスを封入したボ
ンベ1が、弁を介して粉末混合装置2のガス投入口に接
続されるとともに、銅合金(Ni、Al、Feを含有)
からなる平均粒径60μmの溶接金属粉末を収納したタ
ンク3が、弁を介して粉末混合装置2の粉末投入口に接
続されている。
【0020】粉末混合装置2の排出口には、供給ホース
4の一端部が接続され、該供給ホース4の他端部は、溶
接金属粉末供給装置(以下単に「粉末供給装置」とい
う)10の本体、つまり粉末供給ノズル11の粉末用入
口11aに接続されている。また、粉末供給ノズル11
の粉末用出口11bには、粉末吐出用ノズル13が接続
されている。
【0021】この粉末供給装置10は、粉末供給ノズル
11の内部に上下動自在のノズルピン12を備えた重力
落下方式のものであって、ノズルピン12が上昇する
と、粉末用出口11bが開いて、粉末が重力により落下
して粉末吐出用ノズル13の先端部(吐出口)から母材
表面に供給される構造となっている。ノズルピン12
は、ノズルピン駆動手段としてのノズルピン上下用サー
ボモータ14によって上下に駆動される。また、粉末供
給ノズル12の外周壁には振動伝達部材15が当接し、
この振動伝達部材15には加振手段としての加振用サー
ボモータ16が連結されている。さらに、粉末供給ノズ
ル12の先端部には、粉末流量検出手段としての流量セ
ンサ17が取り付けられている。
【0022】図2は粉末供給装置10の一例を示す断面
図である。ノズルピン12をサーボモータ14によって
上下動させるための機構として、ここではボールスプラ
イン40を利用している。つまり、ノズルピン12をボ
ールスプラインブッシュ41と連結するとともに、ノズ
ルピン上下用サーボモータ14の出力軸を継手(カップ
リング)43を介してボールスプラインシャフト42と
連結してある。これにより、ノズルピン12は、旋回し
ながら上下動することになる。具体的には、例えば、2
70°回転する間に20mm上下する。なお、同図中、
44は廻り止めピン、45は粉末阻止用のダストシー
ル、46はロック防止用のワイパ、Pは粉末混合装置2
から供給された溶接金属粉末をそれぞれ示している。
【0023】また、図1中、20はレーザ溶接装置本体
を示し、レーザ発振器21から出力されたレーザビーム
22をミラー23によって所定位置まで伝送し、集光レ
ンズ24によって該レーザビーム22を母材30表面の
溶接部31に集束させるようになっている。上記構成の
粉末供給装置を利用したレーザ溶接による肉盛は、図1
に示すように、あらかじめ、粉末吐出用ノズル13の先
端部を母材30表面の溶接部31に向けるとともに、ミ
ラー23および集光レンズ24を調整してレーザビーム
22が該溶接部31で集束可能に設定しておく。
【0024】そして、粉末混合装置2で溶接金属粉末が
搬送ガスに混入され、搬送ガスのガス圧によって、その
搬送ガスおよび粉末が、供給ホース4を通って粉末供給
装置10(の粉末供給ノズル11)内に送られる。粉末
供給装置10(の粉末供給ノズル11)内に供給された
搬送ガスおよび粉末は、適当な方法によって搬送ガスか
ら溶接金属粉末が分離される。分離された粉末は、粉末
供給ノズル11内に一時貯蔵される。
【0025】この状態でノズルピン12を上げると、粉
末用出口11bが開き、粉末が重力により落下して粉末
吐出用ノズル13の先端から溶接部31に向けて吐出さ
れる。また、当該溶接金属粉末の供給に同期をとってレ
ーザ溶接装置本体20が作動して、集光レンズ24で集
束されたレーザビーム22が、供給された溶接金属粉末
に照射され、該粉末が母材30表面に肉盛される。32
は、肉盛された溶接金属を示している。
【0026】本発明では、目標流量への追従性が良好な
定量供給可能な粉末供給装置10を提供すべく、実際の
流量が目標値と一致するようにノズルピン上下用サーボ
モータ14および加振用サーボモータ16を制御する。
図3に模式的に示すように、ノズルピン上下用サーボモ
ータ14を制御することによってノズルピン12が上下
動し、加振用サーボモータ16を制御することによって
振動伝達部材15を介して粉末供給ノズル11に振動が
与えられる。そして、このようなノズルピン12の上下
動と粉末供給ノズル11の加振とによって、粉末供給ノ
ズル11から吐出される粉末の流量Qが制御される。
【0027】図4は粉末供給装置10の制御系のブロッ
ク図である。制御部50は制御手段として機能するもの
であって、例えば、マイコンで構成されている。制御部
50には、粉末供給ノズル11から供給される粉末の流
量を検出する前記流量センサ17が接続されている。ま
た、制御部50には、ノズルピン上下用サーボモータ1
4を駆動する駆動回路51と、加振用サーボモータ16
を駆動する駆動回路52とが接続されている。駆動回路
51、52は、例えば、サーボアンプで構成されてい
る。制御部50は、流量センサ17からの流量信号を入
力して、その検出値(実際の流量)が目標値と一致する
ように、駆動回路(サーボアンプ)51にノズルピン上
下用サーボモータ14への指令信号を出力し、駆動回路
(サーボアンプ)52に加振用サーボモータ16への指
令信号を出力する。ノズルピン上下用サーボモータ14
への指令信号は、これによってノズルピン12の上下動
が制御されるため、供給される粉末流量Qを直接的に制
御する信号(流量制御信号)であり、加振用サーボモー
タ16への指令信号は、流量Qを増加させたい場合など
に補助的に粉末供給ノズル11を加振するための信号
(加振制御信号)である。
【0028】図5は図4に示す制御系のブロック線図で
あり、図6は図5のブロック線図の構成によって実現さ
れる粉末供給制御のフローチャートである。なお、図5
中、14aはノズルピン上下用サーボモータ14の回転
位置を検出するためのエンコーダ、16aは加振用サー
ボモータ16の回転位置を検出するためのエンコーダで
ある。
【0029】制御部50は、スタート信号を入力する
と、加振フラグFの値をゼロ(0)にリセットし(OF
F)(ステップS1)、目標流量(流量目標値)Rを設
定する(ステップS2)。加振フラグFは加振中かどう
かを示すフラグであって、加振用サーボモータ16への
指令信号(加振制御信号)を出力している時には1(O
N)に設定され、出力されていない時には0(OFF)
に設定される。目標流量Rの設定は、オペレータによる
所定のスイッチ操作により流量設定信号を入力すること
で行われる。
【0030】目標流量Rが設定されると、流量センサ1
7の検出値(実際値)Qを入力し(ステップS3)、目
標値Rと検出値Qとの差(流量偏差)eを算出する(ス
テップS4)。流量偏差eは、目標値Rから検出値Qを
引き算して求められる(e=R−Q)。
【0031】流量偏差eが求められると、ノズルピン上
下用サーボモータ14に対する位置操作量ΔXを算出す
る(ステップS5)。ここでは、ノズルピン上下用サー
ボモータ14は比例+積分動作によって制御される。サ
ーボモータ14用の比例ゲインをP1 、積分ゲインをI
1 とすると、ノズルピン上下用サーボモータ14への指
令信号、つまり位置操作量ΔXは、次の式、 ΔX=P1(1+I1 /s)e で与えられる。ステップS5で得られた操作量ΔXは、
サーボアンプ51へ出力される(ステップS6)。これ
により、サーボアンプ51はエンコーダ14aからの位
置フィードバック信号を受けながらノズルピン上下用サ
ーボモータ14を前記操作量ΔXだけ回転させて、ノズ
ルピン12を操作量ΔXに対応する距離だけ上下に移動
させる。ノズルピン12の移動方向は、操作量ΔXがプ
ラス(+)のとき、つまり目標値Rよりも実際値Qのほ
うが小さいときには、流量を増加させるべく上昇し、操
作量ΔXがマイナス(−)のとき、つまり目標値Rより
も実際値Qのほうが大きいときには、流量を減少させる
べく下降する。こうして、実際の流量Qが目標値Rに近
づいていく(以上、図5参照)。
【0032】一方で、ノズルピン12の上下動による流
量制御と並行して、粉末供給ノズル11の加振制御を補
助的に行う。
【0033】すなわち、ステップS4で求めた流量偏差
eがゼロ(0)よりも大きいかどうかを判断し(ステッ
プS7)、YESであれば、つまり目標値Rよりも実際
値Qのほうが小さければ、加振フラグFの値を1に設定
して(ON)(ステップS8)、加振用サーボモータ1
6に対する目標回転数Nを算出する(ステップS9)。
ここでは、加振用サーボモータ16は比例動作によって
制御される。サーボモータ16用の比例ゲインをP2
すると、加振用サーボモータ16への指令信号、つまり
目標回転数Nは、次の式、 N=P2 e で与えられる。そして、得られた目標回転数Nがゼロ
(0)でなければ(ステップS10)、ステップS9で
求めた目標回転数Nをサーボアンプ52へ出力する(ス
テップS11)。これにより、サーボアンプ52はエン
コーダ16aからの回転数フィードバック信号を受けな
がら加振用サーボモータ16を前記目標回転数Nで回転
させ、該目標回転数Nに対応する加振量を振動伝達部材
15を介して粉末供給ノズル11に与える。このよう
に、目標値Rよりも実際値Qのほうが小さいとき、つま
り実際の流量Qが目標流量Rよりも少ないときにノズル
ピン12を上げる(ステップS5、ステップS6参照)
とともに流量偏差eに応じた振動を粉末供給ノズル12
に与えることで、実際の流量を効率的に増加させること
ができ、目標値Rへの追従性が向上する(以上、図5参
照)。
【0034】なお、ステップS10の判断の結果として
YESであれば、目標回転数Nの値がゼロ(0)であ
り、加振を行わないので、加振フラグFの値をゼロ
(0)に設定する(OFF)(ステップS13)。
【0035】また、ステップS7の判断の結果としてN
Oであれば、つまり流量の実際値Qが目標値R以上であ
れば、実際の流量Qを減らす方向に制御しなければなら
ず、流量を増加させる目的で粉末供給ノズル11を加振
する必要はないので、もし現在加振中であれば(ステッ
プS12)、ただちに加振を中止させる、つまり加振フ
ラグFの値をゼロ(0)に設定する(OFF)(ステッ
プS13)。
【0036】その後、ステップS14で、ストップ信号
の入力の有無により、供給が終了したかどうかを判断
し、NOの場合、つまり供給が終了していない場合に
は、ステップS3に戻って、一連の処理を繰り返す。
【0037】具体的に、想定される動作の一例は、次の
とおりである。
【0038】まず、粉末供給の目標値Rを設定する。
【0039】次に、粉末供給の実際の流量Qを取り込
み、流量偏差e(=R−Q)を算出する。このとき、e
>0となり(実際の流量Qのほうが少ない)、次の処理
に移行する。すなわち、一方で、ノズルピン上下用サー
ボモータ14への指令値ΔXを、 ΔX=P1(1+I1 /s)e として、この指令値ΔXをサーボアンプ51に出力し、
他方で、加振フラグFをONして、加振用サーボモータ
16への指令値Nを、 N=P2 e として、この指令値Nをサーボアンプ52に出力する。
【0040】その後、再度、実際の流量Qを取り込み、
流量偏差eを算出する。このとき、e>0となり(ただ
し、上記した1回目の処理によりeの値は0に近くなっ
ている)、 一方で、ノズルピン上下用サーボモータ1
4への指令値ΔX=P1(1+I1 /s)eを算出し
て、サーボアンプ51に出力し、他方で、加振フラグF
をONして、加振用サーボモータ16への指令値N=P
2 eを算出して、サーボアンプ52に出力する。
【0041】この2回目の処理により流量偏差eの値は
ほとんどゼロ(0)となり(e≒0)、ノズルピン12
の位置はほぼ固定され、粉末供給ノズル11の加振は行
わない。
【0042】したがって、本実施の形態によれば、目標
流量Rを設定し、流量センサ17の検出値Qが目標値R
と一致するよう、流量偏差eに基づいてノズルピン12
を上下動させ、かつ流量を増加させる必要がある場合に
はさらに粉末供給ノズル11に流量偏差eに応じた加振
量を与えるようにしたので、目標流量Rへの追従性が向
上し、溶接部31への溶接金属粉末の定量供給の迅速化
が図られる。
【0043】なお、本実施の形態では、実際の流量Qが
目標値Rよりも小さい場合(e>0)にのみ粉末供給ノ
ズル11を加振するようにしているが、実際の流量Qが
目標値Rよりも大きくノズルピン12を下げる必要があ
る場合であっても、目づまり防止効果を優先的に考慮し
て、粉末供給ノズル11を加振するようにしてもよい。
【0044】また、粉末供給装置10の構造は、図2に
示すものに限定されるわけではなく、本発明は重力落下
式のすべての粉末供給装置に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係る溶接金属粉末供
給装置およびレーザ溶接装置本体を示す概略構成図であ
る。
【図2】 粉末供給装置の一例を示す断面図である。
【図3】 粉末供給装置の制御状態を示す模式図であ
る。
【図4】 粉末供給装置の制御系のブロック図である。
【図5】 図4に示す制御系のブロック線図である。
【図6】 図5のブロック線図の構成によって実現され
る粉末供給制御のフローチャートである。
【図7】 重力落下方式の粉末供給ノズルの先端を示す
模式図である。
【符号の説明】
10…溶接金属粉末供給装置 11…粉末供給ノズル 12…ノズルピン 14…ノズルピン上下用サーボモータ(ノズルピン駆動
手段) 16…加振用サーボモータ(加振手段) 17…流量センサ(粉末流量検出手段) 30…母材 50…制御部(制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F01L 3/24 F01L 3/24 E

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接金属の粉末を上下動自在のノズルピ
    ンを備えた粉末供給ノズルを介して重力落下により母材
    表面に供給する溶接金属粉末供給装置において、 前記粉末供給ノズルから吐出される粉末の流量を検出す
    る粉末流量検出手段と、 前記ノズルピンを上下に駆動するノズルピン駆動手段
    と、 前記粉末供給ノズルを加振する加振手段と、 前記粉末流量検出手段によって検出される流量の実際値
    が目標値と一致するように前記ノズルピン駆動手段およ
    び前記加振手段を制御する制御手段と、 を有することを特徴とする溶接金属粉末供給装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、流量の目標値と実際値
    との差に基づいて、前記ノズルピン駆動手段および前記
    加振手段に与える指令信号を作出することを特徴とする
    請求項1に記載の溶接金属粉末供給装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、目標値よりも実際値の
    ほうが小さい場合にのみ前記加振手段を動作させること
    を特徴とする請求項2に記載の溶接金属粉末供給装置。
  4. 【請求項4】 前記ノズルピン駆動手段に対する指令信
    号は比例+積分動作によって得られ、前記加振手段に対
    する指令信号は比例動作によって得られることを特徴と
    する請求項2に記載の溶接金属粉末供給装置。
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JP6916407B1 (ja) * 2020-11-06 2021-08-11 ヤマザキマザック株式会社 付加製造装置、複合加工装置、付加製造装置の制御方法、及び、付加製造装置の制御プログラム

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