JP3423650B2 - 一次元測定機 - Google Patents

一次元測定機

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JP3423650B2
JP3423650B2 JP28155799A JP28155799A JP3423650B2 JP 3423650 B2 JP3423650 B2 JP 3423650B2 JP 28155799 A JP28155799 A JP 28155799A JP 28155799 A JP28155799 A JP 28155799A JP 3423650 B2 JP3423650 B2 JP 3423650B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上下方向へ昇降可
能に設けられた測定子を備え、この測定子を被測定物の
測定部位に当接させて、被測定物の寸法、たとえば、高
さ、段差、穴、軸などの寸法を測定する一次元測定機に
関する。
【0002】
【背景技術】上下方向へ昇降可能に設けられた測定子を
備え、この測定子を被測定物の測定部位に当接させて、
被測定物の寸法、たとえば、高さ、段差、穴、軸などの
寸法を測定する一次元測定機として、たとえば、特開平
6−123602号公報に開示された直線距離測定装置
が知られている。
【0003】この直線距離測定装置は、ベースと、この
ベースに立設された支柱と、この支柱に沿って上下方向
へ昇降可能に設けられかつ被測定物に接する測定子を有
する第1のスライダと、この第1のスライダの高さ位置
を検出する変位検出手段と、前記第1のスライダにその
第1のスライダの移動方向と同方向へ移動可能に設けら
れた第2のスライダと、この第2のスライダに対して第
1のスライダを保持するとともに、これらスライダ間に
所定以上の負荷が作用したとき第1のスライダに対して
第2のスライダを相対移動させ、かつ前記負荷が解除さ
れたとき第1のスライダと第2のスライダとを初期位置
に復帰させる定圧機構と、前記第2のスライダに連結さ
れ第1および第2のスライダを支柱に沿って上下方向へ
昇降させる駆動機構と、前記第1のスライダに対して第
2のスライダが相対移動したとき作動して前記変位検出
手段の検出値を取り込むスイッチ手段とを備える構成で
ある。
【0004】測定にあたっては、駆動機構を作動させて
第1および第2のスライダを支柱に沿って上下方向へ昇
降させる。測定子が被測定物に当接すると、第1のスラ
イダはそれ以上移動することができないから、第1のス
ライダに対して第2のスライダが移動される。すると、
スイッチ手段が作動して変位検出手段の検出値が取り込
まれる。つまり、測定子が当接したときの第1のスライ
ダの高さ位置が検出される。このようにして、被測定物
の測定部位を順次測定していくことにより被測定物の寸
法を測定することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな測定装置では、測定子が被測定物に当接したのち、
第1のスライダに対して第2のスライダが移動したと
き、スイッチ手段が作動して変位検出手段の検出値が取
り込まれる構造であるから、測定子が被測定物に当接し
たときの衝撃や振動が収束していない状態において、変
位検出手段の検出値が取り込まれる虞がある。このよう
な状態で検出値が取り込まれると、衝撃や振動の影響に
よって変位検出手段の検出値が安定しない状態において
取り込まれるため、測定誤差となって現れる可能性があ
る。
【0006】本発明の目的は、このような従来の問題を
解消し、測定子が被測定物に当接したときの衝撃や振動
に影響されることなく、被測定物の寸法を正確に測定で
きる一次元測定機を提供することにある。
【0007】
【0008】
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の一次元測定機
は、上記目的を達成するため、次の構成を備える。 すな
わち、ベースと、このベースに立設された支柱と、この
支柱に沿って上下方向へ昇降可能に設けられかつ被測定
物に接する測定子を有する第1のスライダと、この第1
のスライダの高さ位置を検出する変位検出手段と、前記
第1のスライダにその第1のスライダの移動方向と同方
向へ移動可能に設けられた第2のスライダと、この第2
のスライダに対して第1のスライダを保持するととも
に、これらスライダ間に所定以上の負荷が作用したとき
第1のスライダに対して第2のスライダを相対移動さ
せ、かつ前記負荷が解除されたとき第1のスライダと第
2のスライダとを初期位置に復帰させる定圧機構と、前
記第2のスライダに連結されその第2のスライダを支柱
に沿って上下方向へ昇降させる駆動機構と、前記第1の
スライダに対して第2のスライダが相対移動したとき作
動して前記変位検出手段の検出値を取り込むスイッチ手
段とを備えた一次元測定機において、前記第1のスライ
ダと第2のスライダとの許容相対移動量が3mm以上に
設定され、通常測定時には、前記第1のスライダと第2
のスライダとの相対移動量が3mm以上なったときに、
前記スイッチ手段が作動して前記変位検出手段の検出値
を取り込むように構成され、倣い測定時には、前記第1
のスライダと第2のスライダとの相対移動量が3mm以
上なったときに、前記スイッチ手段が作動して前記変位
検出手段の検出値を取り込むとともに、その時点から所
定時間間隔で変位検出手段の検出値を取り込むように構
成されていることを特徴とする。
【0010】この構成において、通常測定時には、次の
ようにして測定が行われる。即ち、駆動機構を介して第
2のスライダを支柱に沿って上下方向へ昇降、たとえ
ば、下降させていくと、定圧機構を介して第1のスライ
ダも同方向へ一緒に下降されていく。やがて、測定子が
被測定物に当接したのち、さらに、第2のスライダを下
降させると、第1のスライダはそれ以上下降することが
できないから、第1および第2のスライダ間に作用する
負荷が所定以上になったとき、定圧機構によって第2の
スライダが第1のスライダに対して相対移動(下降)さ
れる。やがて、この相対移動量が3mm以上になったと
きに、スイッチ手段が作動して変位検出手段の検出値が
取り込まれる。つまり、測定子が当接した被測定物の測
定面の高さ寸法が測定される。 従って、測定子が被測定
物に当接したのち、第2のスライダが第1のスライダに
対して3mm以上相対移動した段階で、変位検出手段の
検出値が取り込まれるから、検出値が取り込まれる時点
では、測定子が被測定物に当接したときの衝撃や振動が
収束している状態にあるから、安定した測定を行うこと
ができる。つまり、測定子が被測定物に当接したときの
衝撃や振動に影響されることなく、被測定物の寸法を正
確に測定できる。一方、倣い測定時には、次のようにし
て測定が行われる。例えば、被測定物の孔の内周面を倣
い測定する場合には、まず、駆動機構を介して第2のス
ライダを支柱に沿って上下方向へ昇降、たとえば、下降
させていと、定圧機構を介して第1のスライダも同方向
へ一緒に下降されていく。やがて、測定子が被測定物の
孔内壁に当接したのち、さらに、第2のスライダを下降
させると、第1のスライダはそれ以上下降することがで
きないから、第1および第2のスライダ間に作用する負
荷が所定以上になったとき、定圧機構によって第2のス
ライダが第1のスライダに対して相対移動(下降)され
る。やがて、この相対移動量が3mm以上になったとき
に、スイッチ手段が作動して変位検出手段の検出値が取
り込まれる。この状態においては、第1のスライダに対
して第2のスライダが3mm以上下降されているから、
第1のスライダおよび測定子には定圧機構によって下方
への力が作用している状態にある。したがって、この状
態のまま、被測定物または本一次元測定機を水平方向へ
移動させると、所定時間間隔で変位検出手段の検出値が
取り込まれる。つまり、測定子が孔内壁に接して倣いな
がら相対移動していく過程において、変位検出手段の検
出値が所定時間間隔で取り込まれるから、その取り込ん
だ検出値の最小値を求めれば、孔の最下端の値を求める
ことができる。
【0011】本発明の一次元測定機において、前記スイ
ッチ手段は、前記第1および第2のスライダのいずれか
一方にそれらスライダの移動方向に間隔を隔てて配置さ
れた第1接点ピンおよび第2接点ピンと、前記第1およ
び第2のスライダのいずれか他方に揺動可能に支持され
その揺動支点から離れた部分が中立状態において前記第
1接点ピンおよび第2接点ピンの中間に位置された揺動
レバーと、この揺動レバーを中立状態に保持するととも
に第1および第2のスライダが相対変位したとき揺動レ
バーの揺動を許容する付勢手段とを含んで構成され、前
記揺動レバーが中立状態において、揺動レバーと第1接
点ピンとの間および揺動レバーと第2接点ピンとの間が
3mm以上に設定されていることが望ましい。
【0012】このような構成では、測定子が被測定物に
当接したのち、さらに、第2のスライダが第1のスライ
ダに対して相対移動(下降)されると、その相対移動量
が3mmになったとき、揺動レバーと第1または第2接
点ピンが接する。すると、そのときの変位検出手段の検
出値が取り込まれる。つまり、測定子が当接した被測定
物の測定面の高さ寸法が測定される。さらに、第2のス
ライダが第1のスライダに対して相対移動(下降)する
と、揺動レバーは第1または第2接点ピンに接した状態
で揺動されるから、これら揺動レバーや第1,第2接点
ピンの損傷、破損を防止できる。このことは、測定子の
保護にも寄与できる。測定後、駆動機構を介して第2の
スライダを支柱に沿って上昇させていくと、揺動レバー
は付勢手段の作用によって徐々に中立状態に復帰されつ
つ、第1または第2接点ピンから離れる。さらに、第2
のスライダを上昇させていくと、第1および第2のスラ
イダ間に作用していた負荷が徐々に解除されながら、第
1のスライダと第2のスライダとが初期位置に復帰され
る。つまり、第2のスライダが第1のスライダの初期位
置に復帰される。従って、スイッチ手段を構成する第
1,第2接点ピンと揺動レバーとは、測定時において第
1、第2のスライダが相対移動したときのみ一時的に接
するだけであるから、抵抗帯上を板ばねが摺動しながら
スライダの相対移動を検出する構造に比べ、経年変化の
影響を極力低減することができる。しかも、スイッチ手
段を第1,第2接点ピン、揺動レバーおよび付勢手段に
よって構成できるから、両スライダの相対変位を簡単な
構成でかつ確実に検出できる。
【0013】本発明の一次元測定機において、前記付勢
手段は、1本の引張コイルばねによって構成されている
ことが望ましい。このような構成によれば、付勢手段が
1本の引張コイルばねによって構成されているから、極
めて安価に構成することができるとともに、組立も容易
である。しかも、引張コイルばねのばね力を選択するこ
とにより、揺動レバーが第1または第2接点ピンに接し
てから、揺動レバーが揺動するときの抗力を調整できる
から、第2スライダの昇降時に適度な制動作用を持たせ
ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。 (全体構成)図1は本実施形態の一次元測定機1の全体
斜視図であり、図2、図3および図4は図1のそれぞれ
II−II線、III−III線およびIV−IV線に沿った断面図で
ある。
【0015】一次元測定機1は、ベース11と、このベ
ース11に立設された支柱12と、この支柱12に沿っ
て上下方向へ昇降可能に設けられかつ下部に測定子13
を有する第1のスライダ14と、この第1のスライダ1
4の高さ位置を検出する変位検出手段20と、この第1
のスライダ14を上下方向へ昇降させる第2のスライダ
15と、これら第1および第2のスライダ14,15間
に設けられた定圧機構30と、第2のスライダ15に連
結されて第2のスライダ15を支柱12に沿って上下方
向へ昇降させる駆動機構40と、第1のスライダ14に
対して第2のスライダ15が相対移動したとき作動して
変位検出手段20の検出値を取り込むスイッチ手段50
と、第1のスライダ14と第2のスライダ15とを一体
化させるクランプ機構60と、前記第2のスライダ15
の正面側に設けられ表面に表示手段を構成するLCDな
どの表示装置16およびキー入力部17を有する表示操
作部18とを備える。
【0016】(第1のスライダ14)図4において、第
1のスライダ14は、略コ字状に形成されており、第1
のスライダ14に設けられた複数のベアリング141を
支柱12の前後左右の側面に当接させることで、支柱1
2に沿って上下方向へ摺動自在に嵌合されている。
【0017】(第2のスライダ15)図4および図5に
おいて、第2のスライダ15は、平板矩形状に形成され
ており、第1のスライダ14に設けられた複数のベアリ
ング142が第2のスライダ15の前後左右の側面に当
接されていることで、支柱12の上下方向に沿って第1
のスライダ14に摺動自在に取り付けられている。つま
り、第1のスライダ14にその第1のスライダ14の移
動方向と同方向へ摺動自在に設けられている。
【0018】(変位検出手段20)図3および図4にお
いて、変位検出手段20は、支柱12に沿って設けられ
た光学格子を有するスケール21と、このスケール21
に対向して第1のスライダ14に設けられた検出器22
とを含み、この両者の協動によって支柱12上における
第1のスライダ14の高さ方向の変位量を電気信号とし
て検出する。
【0019】(定圧機構30)図5において、定圧機構
30は、第1のスライダ14およびそれに付加される部
材の総重量と同等の力で第1のスライダ14を上方へ付
勢する重量バランス用付勢手段としての引っ張りばね3
1と、一端が第1のスライダ14に揺動可能に設けられ
かつ長手方向に沿って摺動溝32Aを有するカム部材3
2と、第2のスライダ15に設けられ前記摺動溝32A
に摺動自在に係合する係合ピン33と、カム部材32を
中立位置に保持するとともに第1および第2のスライダ
14,15間にそれらの相対移動方向へ所定以上の力が
作用したときカム部材32の揺動を許容する定圧用付勢
手段としての引っ張りばね34とから構成されている。
【0020】引っ張りばね31の上端および下端は、第
2のスライダ15の上部および第1のスライダ14の下
部にそれぞれ接続されている。これにより、第1のスラ
イダ14は、引っ張りばね31を介して第2のスライダ
15に支持されている。引っ張りばね34の一端はカム
部材32の他端に、他端は第1のスライダ14にそれぞ
れ係止されている。これにより、カム部材32は引っ張
りばね34によって常に水平方向に付勢されている。
【0021】いま、第1および第2のスライダ14,1
5間に所定以上の負荷がかかっていない時(以下、中立
状態)には、図6(b)に示すように、引っ張りばね3
1は伸びていないので、それらの間には相対移動は生じ
ず、カム部材32は水平に保たれた中立位置が保持され
ている。よって、第2のスライダ15を上下方向に昇降
させると、第1のスライダ14も同方向へ一緒に昇降さ
れる。
【0022】第1および第2のスライダ14,15を下
方向に移動させ、たとえば、第1のスライダ14の測定
子13の下部が被測定物(図示せず)に当接したのち、
さらに、第2のスライダ15を下降させると、第1のス
ライダ14はそれ以上下降することができないから、第
1および第2のスライダ14,15間に所定以上の負荷
がかかる。すると、引っ張りばね31は伸ばされるの
で、第1のスライダ14と第2のスライダ15との間に
相対移動が生じる。第2のスライダ15の係合ピン33
が第1のスライダ14のカム部材32の摺動溝32Aに
沿って下方へ摺動することで、カム部材32は、引っ張
りばね34に抗して下方に揺動される(図6(c)参
照)。反対に、第1および第2のスライダ14,15を
上方向に移動させ、第1のスライダ14の測定子13の
上部が被測定物に当接したのち、さらに、第2のスライ
ダ15を上昇させると、カム部材32は、引っ張りばね
34に抗して上方に揺動される(図6(a)参照)。
【0023】第1および第2のスライダ14,15間か
ら所定以上の負荷が解除されると、カム部材32が引っ
張りばね34により水平方向に付勢されることで、カム
部材32は中立位置に戻り(図6(b)参照)、第1お
よび第2のスライダ14,15間の相対移動は解消され
る。つまり、第1のスライダ14と第2のスライダ15
とが初期位置に復帰される。
【0024】(駆動機構40)図2および図3におい
て、駆動機構40は、支柱12の上下端に回転可能に設
けられた2つのプーリー41と、これらプーリー41の
回転方向に沿って掛け回された帯状のベルト42と、支
柱12の下端のプーリー41の軸に設けられたハンドル
43とから構成されている。ベルト42の一端は第2の
スライダ15の上端に、他端は第2のスライダ15の下
端にそれぞれ連結されており、ハンドル43を回すこと
で第2のスライダ15は、支柱12に沿って上下方向へ
昇降される。
【0025】(スイッチ手段50)図7および図8にお
いて、スイッチ手段50は、第2のスライダ15の側面
に固定されて上下方向に間隔を隔てて配置された第1接
点ピン51および第2接点ピン52と、第1のスライダ
14に揺動可能に設けられた揺動レバー53と、この揺
動レバー53を中立状態に保持するとともに第1および
第2のスライダ14,15が相対変位したとき揺動レバ
ー53の揺動を許容する付勢手段としての引張コイルば
ね54とから構成されている。
【0026】図8にも拡大して示すように、揺動レバー
53は、中間部位がピン501及び止め輪502によっ
て第1のスライダ14に揺動可能に取り付けられてお
り、その一端は第1および第2接点ピン51,52の間
に配置されている。また、引張コイルばねの一端はねじ
503を介して揺動レバー53の他端に、他端はねじ5
04を介して第1のスライダ14にそれぞれ回動可能に
取り付けられている。これにより、揺動レバー53は引
張コイルばね54によって常に水平方向に付勢されてい
る。
【0027】第1接点ピン51と揺動レバー53との間
および第2接点ピン52と揺動レバー53との間にはス
イッチ部55が形成されている。第1および第2接点ピ
ン51,52が揺動レバー53に接触した瞬間に、スイ
ッチ部55がオン状態になり、変位検出手段20の検出
値を取り込むようになっている。逆に、第1および第2
接点ピン51,52が揺動レバー53に接触していない
間は、スイッチ部55がオフ状態になり、変位検出手段
20の検出値を取り込まないようになっている。また、
第1接点ピン51と揺動レバー53との間および第2接
点ピン52と揺動レバー53との間の寸法は、3mm以
上、ここでは5mmに設定されている。
【0028】いま、中立状態においては、図9(b)に
示すように、第1のスライダ14と第2のスライダ15
との間には、相対移動が生じていないので、揺動レバー
53の一端は第1および第2接点ピン51,52の中間
に位置して、中立状態が維持されている。この中立状態
においては、第1および第2接点ピン51,52は、揺
動レバー53に接触していないので、変位検出手段20
の検出値は取り込まれないようになっている。
【0029】第1および第2のスライダ14,15間に
下方向への所定以上の負荷がかかると、定圧機構30に
より、それらの間に相対移動が生じる。相対移動による
相対変位が5mm以上になると、第1接点ピン51の下
部が揺動レバー53の上部に当接され、続いて、揺動レ
バー53が時計方向へ揺動される(図9(c)参照)。
第1および第2のスライダ14,15間に所定以上の上
方向への負荷がかかると、定圧機構30により、それら
の間に相対移動が生じる。相対移動による相対変位が5
mm以上になると、第2接点ピン52の上部が揺動レバ
ー53の下部に当接され、続いて、揺動レバー53が反
時計方向に揺動される(図9(a)参照)。したがっ
て、スイッチ手段50の破損を防止できる。
【0030】第1および第2のスライダ14,15から
負荷が解除されると、それらの間の相対移動は定圧機構
30により解消され、揺動レバー53が引張コイルばね
54により水平方向に付勢されることで、揺動レバー5
3は中立状態に戻る(図9(b)参照)。
【0031】(クランプ機構60)図10ないし図12
において、クランプ機構60は、表示操作部18に設け
られた貫通孔61と、この貫通孔61に対応して第2の
スライダ15に設けられた貫通孔62と、この貫通孔6
2に対応して第1のスライダ14に設けられた係合孔と
しての係合穴63と、各貫通孔61,62に挿通されて
係合穴63に係合されるクランプピン64と、このクラ
ンプピン64を表示操作部18および第2のスライダ1
5の各貫通孔61,62に保持しかつクランプピン64
が所定角度回動された際クランプピン64を第1のスラ
イダ14の係合穴63に向かって進出させるクランプピ
ン保持進出機構65とから構成されている。
【0032】クランプピン64は、その先端がテーパ面
状に形成されている。クランプピン保持進出機構65
は、クランプピン64に対して直角に互いに対峙してそ
れぞれ突設された位置決めピン651と、第2のスライ
ダ15の貫通孔62の周縁に沿って設けられたガイド筒
652と、クランプピン64が第1のスライダ14の係
合穴63に向かって進出する方向へクランプピン64を
付勢する付勢手段としての圧縮コイルばね653とから
構成されている。ガイド筒652は、貫通孔62の周縁
に沿って設けられた外周壁652Aと、この外周壁65
2Aの軸方向に沿って形成された溝652Bとから構成
されている。圧縮コイルばね653は、クランプピン6
4の中間部位に設けられたストッパー654と表示操作
部18との間に設けられている。
【0033】次に、本実施形態の作用を説明する。 (通常の高さ測定)たとえば、被測定物(図示せず)の
高さを測定する場合には、次のようにして行われる。駆
動機構40のハンドル43を操作することで、第2のス
ライダ15を下降させると、定圧機構30を介して第1
のスライダ14も同方向へ一緒に下降されていく。やが
て、第1のスライダ14に設けられた測定子13が被測
定物に当接した後、さらに、第2のスライダ15を下降
させると、第1のスライダ14はそれ以上下降すること
ができないので、第1および第2のスライダ14,15
の間には、所定以上の負荷がかかる。すると、定圧機構
30によって第2のスライダ15が第1のスライダ14
に対して相対移動(下降)される。やがて、この相対移
動量が5mm以上になったとき、すなわち、スイッチ手
段50において、第2のスライダ15に固定された第1
接点ピン51が揺動レバー53に接触した瞬間に、スイ
ッチ部55がオン状態となるので、変位検出手段20の
検出値が取り込まれる。つまり、測定子13が当接した
被測定物の測定面の高さ寸法が測定される。
【0034】(倣い測定)倣い測定時には、次のように
して測定が行われる。たとえば、被測定物(図示せず)
の孔の内周面を倣い測定する場合には、測定子13を孔
内に挿入し、この状態で、駆動機構40のハンドル43
を操作することで、第2のスライダ15を下降させる
と、定圧機構30を介して第1のスライダ14も同方向
へ一緒に下降されていく。やがて、測定子13が孔の内
壁に当接したのち、さらに、第2のスライダ15を下降
させると、第1のスライダ14はそれ以上下降すること
ができないので、第1および第2のスライダ14,15
間には所定以上の負荷がかかる。すると、定圧機構30
によって第2のスライダ15が第1のスライダ14に対
して相対移動(下降)される。やがて、この相対移動量
が5mm以上になったとき、すなわち、スイッチ手段5
0において、第2のスライダ15に固定された第1接点
ピン51が揺動レバー53に接触しているときに、スイ
ッチ部55がオン状態となるので、変位検出手段20の
検出値が取り込まれる。この状態においては、第1のス
ライダ14に対して第2のスライダ15が5mm以上下
降されているから、第1のスライダ14および測定子1
3には定圧機構30によって下方への力が作用している
状態にある。したがって、この状態のまま、被測定物ま
たは一次元測定機1を水平方向に移動させると、測定子
13は孔の内壁に当接されたまま移動されていく。この
間、所定時間間隔で変位検出手段20の検出値が取り込
まれるから、そのときの最小値を更新記憶しておくこと
により孔の最下点位置を求めることができ、この位置を
基準に測定子13を上昇させ孔の内壁上部に当接したと
きの検出値を取り込めば孔の内径を求めることができ
る。
【0035】(罫書き作業)また、罫書き作業時には、
次のようにして作業が行われる。たとえば、対象物(図
示せず)に罫書きを行う場合には、まず、第1のスライ
ダ14に取り付けられた測定子13をスクライバー(図
示せず)等に付け替える。次に、駆動機構40のハンド
ル43を操作することで、第2のスライダ15を昇降さ
せると、定圧機構30を介して第1のスライダ14およ
びスクライバーも同方向へ一緒に昇降されていく。こう
して、スクライバーの高さ位置を所望の位置に設定した
のち、駆動機構40のハンドル43を固定することで、
第2のスライダ15の位置を固定する。
【0036】次に、クランプピン64を表示操作部18
および第2のスライダ15の各貫通孔61,62に挿入
し、クランプピン64の位置決めピン651を、第2ス
ライド15の外周壁652Aの周端部に当接させる(図
11参照)。クランプピン64は、その圧縮コイルばね
653によって常に第1のスライダ14の係合穴63に
向かって進出する方向に付勢されているので、クランプ
ピン64を所定角度回動させて、クランプピン64の位
置決めピン651をガイド筒652の溝652Bに対応
するように位置させることで、クランプピン64は、そ
の位置決めピン651を溝652Bに沿わせながら、第
1のスライダ14の係合穴63に向かって進出される。
これにより、クランプピン64の先端は、第1のスライ
ダ14の係合穴63に係合され(図12参照)、表示操
作部18と第2のスライダ15と第1のスライダ14と
が一体的に固定される。このように第2のスライダ15
と第1のスライダ14とを一体的に固定することで、第
1のスライダ14に取り付けられたスクライバーの位置
も固定される。そして、対象物にスクライバーを押し当
てた状態のまま、対象物または一次元測定機1を水平方
向に移動させることで罫書き作業を行う。
【0037】上述のような本実施形態によれば、次のよ
うな効果がある。すなわち、定圧機構30は、重量バラ
ンス用付勢手段としての引っ張りばね31と、カム部材
32と、係合ピン33と、定圧用付勢手段としての引っ
張りばね34とから構成されているから、従来の3本の
引っ張りコイルばねを互いに平行にかつ所定長さに亘っ
て配置するものに比べ、小型化できる。しかも、第2の
スライダ15が上昇および下降時、カム部材32を水平
方向に付勢する定圧用付勢手段を1つの引っ張りばね3
4によって構成してあるから、第2のスライダ15が上
昇したときの測定圧と第2のスライダ15が下降したと
きの測定圧とを同じにできる。
【0038】また、定圧機構30において、係合ピン3
3を挟んで、カム部材32の一端側が回動支点で、他端
側に引っ張りばね34により引張力が働くため、中立位
置への復帰性能を高く維持できる。
【0039】スイッチ手段50において、第2のスライ
ダ15が第1のスライダ14に対して相対移動(下降)
すると、揺動レバー53は第1または第2接点ピン5
1,52に接した状態で揺動されるから、これら揺動レ
バー53や第1,第2接点ピン51,52の損傷、破損
を防止でき、このことは、測定子13の保護にも寄与で
きる。また、スイッチ手段50を構成する第1,第2接
点ピン51,52と揺動レバー53とは、測定時におい
て第1、第2のスライダ14,15が相対移動したとき
のみ一時的に接するだけであるから、従来のように抵抗
帯上を板ばねが摺動しながらスライダの相対移動を検出
する構造に比べ、経年変化の影響を極力低減することが
できる。しかも、スイッチ手段50は、第1,第2接点
ピン51,52、揺動レバー53および付勢手段として
の引張コイルばね54によって構成されているから、両
スライダ14,15の相対変位を簡単な構成でかつ確実
に検出できる。
【0040】スイッチ手段50では、第1接点ピン51
と揺動レバー53との間、第2接点ピン51と揺動レバ
ー53との間で直接スイッチ部55を形成してあるか
ら、別個にスイッチを設けなくてもよく、部品点数の削
減、コストダウンをはかることができる。
【0041】スイッチ手段50において、揺動レバー5
3を水平方向に付勢する付勢手段が1本の引張コイルば
ね54によって構成されているから、極めて安価に構成
することができるとともに、組立も容易である。しか
も、引張コイルばね54のばね力を選択することによ
り、揺動レバー53が第1または第2接点ピン51,5
2に接してから、揺動レバー53が揺動するときの抗力
を調整できるから、第2スライダ15の昇降時に適度な
制動作用を持たせることができる。
【0042】第1接点ピン51と揺動レバー53の間お
よび第2接点ピン52と揺動レバー53との間の寸法
は、5mmに設定されているので、測定子13が被測定
物に当接したときの衝撃や振動が収束している状態にあ
る時点で、変位検出手段20の検出値が取り込まれるか
ら、安定した測定を行うことができる。つまり、測定子
13が被測定物に当接したときの衝撃や振動に影響され
ることなく、被測定物の寸法を正確に測定できる。
【0043】倣い測定時において、第1のスライダ14
と第2のスライダ15との相対移動量が5mm以上にな
ったときに、スイッチ手段50が作動して変位検出手段
20の検出値を取り込むとともに、その時点から変位検
出手段20の検出値が所定時間間隔で取り込まれるか
ら、その取り込んだ検出値の最小値を求めれば、孔の最
下端の値を求めることができる。
【0044】クランプ機構60により第1のスライダ1
4と第2のスライダ15とを一体化させることができる
から、駆動機構40を固定させることで第2のスライダ
15を固定したのちに、第1のスライダ14と第2のス
ライダ15とを一体化させることで、第1のスライダ1
4に設けられた測定子13の位置を固定することができ
る。したがって、たとえば、測定子13をスクライバー
等に付け替えて、対象物にスクライバーを押し当てた状
態のまま、対象物または一次元測定機1を水平方向に移
動させることで罫書き作業を行うことができる。また、
運搬時においても、第1のスライダ14と第2のスライ
ダ15とを一体化させることで、第1および第2のスラ
イダ14,15間に相対移動が生じるのを防ぐことがで
きるから、それらの間に介装される定圧機構30等への
支障も極力低減することができる。
【0045】クランプピン64を第2のスライダ15の
貫通孔62に挿通して第1のスライダ14の係合穴63
に係合させることで、第1のスライダ14と第2のスラ
イダ15とを一体化させることができるので、前記目的
を簡単な構造のクランプ機構60により達成できる。
【0046】クランプピン64を第2のスライダ15の
貫通孔62に保持した状態から、所定角度回動させるだ
けで、クランプピン64を第1のスライダ14の係合穴
63に向かって進出、係合させることができるので、た
とえば、第2スライダ14,15にねじ孔を切って、そ
れにクランプピンを螺合して、クランプピンを係合孔に
向かって進出させる構造の場合よりも、クランプピン6
4を第1および第2のスライダ14,15に容易にかつ
短時間で固定できるうえ、罫書き作業や運搬時におい
て、クランプピン保持進出機構65によりクランプピン
64が第1および第2のスライダ14,15から外れる
のを防止できる。
【0047】クランプピン64を所定角度回動させるだ
けで、クランプピン64は、付勢手段としての圧縮コイ
ルばね653により、その位置決めピン651がガイド
筒652の溝652Bに沿いながら進出されるので、ク
ランプピン64を、貫通孔62および係合穴63の中心
軸に沿って、かつ、係合穴63に向かって進出させるこ
とができ、クランプピン64を係合穴63に容易に係合
させることができる。
【0048】クランプピン64の先端は、テーパ面状に
形成されているので、第2のスライダ15の貫通孔62
に挿入されたクランプピン64の中心軸と、第1のスラ
イダ14の係合穴63の中心との互いの位置が多少ずれ
ていても、クランプピン64を第1のスライダ14の係
合穴63に確実に挿入できる。
【0049】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変
形、改良は、本発明に含まれるものである。たとえば、
前記実施形態では、定圧機構30は、重量バランス用付
勢手段としての引っ張りばね31と、カム部材32と、
係合ピン33と、定圧用付勢手段としての引っ張りばね
34とから構成されているが、本発明に係る定圧機構は
これに限定されるものではなく、以下のように構成され
てもよい。
【0050】図13および図14において、定圧機構7
0は、定圧機構30と同様な重量バランス用付勢手段と
しての引っ張りばね71と、上下方向に間隔を隔てて第
1のスライダ14に設けられた一対の板ばね72と、こ
の各板ばね72の弾性変形可能な部位に接して第2のス
ライダ15に配置された一対の押圧ピン73と、一対の
板ばね72のばね圧を同時に調整するばね調節手段74
とから構成されている。
【0051】各板ばね72は、略V字形に形成されてお
り、その中央の折曲部位はねじ72Aにより固定され
て、第1および第2のスライダ14,15の相対移動方
向へ弾性変形可能に配置されている。また、一対の押圧
ピン73は、一対の板ばね72に対応した位置に上下方
向に間隔を隔ててそれぞれ設けられており、各板ばねの
一方の脚にそれぞれ当接または同量の力で押圧してい
る。一方、ばね調節手段74は、一対の板ばね71の間
に配置されており、上下端に各板ばね71の他方の脚を
それぞれ押圧する一対の調整ピン741A有するプレー
ト741と、このプレート741を水平方向に押圧する
押圧機構742とから構成されている。押圧機構742
は、第1のスライダ14に設けられた螺合部742A
と、プレート741を貫通して螺合部742Aに螺合さ
れる調整ねじ742Bとから構成されている。調整ねじ
742Bを回転させることで、プレート741は水平方
向に押圧されて、このプレート741の一対の調整ピン
741Aが一対の板ばね71を水平方向に押圧するか
ら、一対の板ばね71のばね圧が同時に調節される(図
15参照)。
【0052】中立状態では、図13にも示すように、第
1および第2のスライダ14,15間には相対移動は生
じないので、第2のスライダ15を上下方向に昇降させ
ると、第1のスライダ14も同方向へ一緒に昇降され
る。これにより、一対の板ばね72には弾性変形が生じ
ない、あるいは同量の弾性変形が生じているので、一対
の板ばね72は互いに同じ形となっている。
【0053】第1および第2のスライダ14,15を下
方向に移動させ、たとえば、第1のスライダ14の測定
子13の下部に被測定物(図示せず)を当接させたの
ち、さらに、第2のスライダ15を下降させると、第1
のスライダ14はそれ以上下降することができないか
ら、第1および第2のスライダ14,15間に所定以上
の負荷がかかる。すると、引っ張りばね71が伸ばされ
て、第1のスライダ14と第2のスライダ15との間に
相対移動が生じる。すると、第2のスライダ15の各押
圧ピン73は下降され、第1のスライダ14の下方側に
配置された板ばね72は下方に押圧される(図16
(a)参照)。また、反対に、第1および第2のスライ
ダ14,15を上方向に移動させ、第1のスライダ14
の測定子13の上部に被測定物を当接させたのち、さら
に、第2のスライダ15を上昇させると、第2のスライ
ダ15の各押圧ピン73は上昇され、第1のスライダ1
4の上方側に配置された板ばね72は上方に押圧される
(図16(b)参照)。
【0054】第1および第2のスライダ14,15間か
ら負荷が除去されると、一対の板ばね72は、その弾性
により中立状態に戻ろうとして、一対の押圧ピン73を
上方または下方に押圧する。これにより、第2のスライ
ダ15は押し戻されるから、第1および第2のスライダ
14,15間の相対移動が解消されて、一対の板ばね7
2は中立状態に戻る(図13参照)。
【0055】上述のような変形例によれば、重量バラン
ス用付勢手段としての引っ張りばね71と、一対の板ば
ね72と、一対の押圧ピン73と構成されているから、
従来の3本の引っ張りコイルばねを互いに平行にかつ所
定長さに亘って配置するものに比べ、小型化できる。
【0056】1つのばね圧調整手段74によって一対の
板ばね72のばね圧を同時に調整することができるか
ら、調整作業が簡単であるとともに、経済的に構成でき
る。また、本変形例では、1つのばね圧調整手段74に
よって一対の板ばね72のばね圧を調整しているが、本
発明はこれに限定されるものではなく、一対の板ばねの
ばね圧を個別に調整する2つのばね圧調整手段を備えて
もよい。このような場合、一対の板ばねのばね圧を個別
に調整することができるから、たとえば、第2のスライ
ダが上昇したときの測定圧と第2のスライダが下降した
ときの測定圧とが異なってしまう場合でも、簡単に修正
できる。さらに、ばね調節手段74を別個に設けるので
はなく、たとえば、各板ばねを固定するねじの締め付け
る度合いを変化させることで、板ばねのばね圧を調整し
てもよい。
【0057】前記実施形態では、ベース11は、略箱状
に形成されているが、本発明のベースはこれに限定され
るものではなく、たとえば、図17に示すようなベース
81であってもよい。ベース81には、下方側に開口し
た凹部81Aが形成されており、この凹部81A内に
は、上下方向に設けられた軸811と、この軸811に
上下方向へ摺動可能に設けられかつ下面が定盤(図示せ
ず)等に接して設けられた摺動パッド812とを有す
る。軸811には、圧縮コイルばね811Aが巻き回さ
れており、摺動パッド812の定盤等に接する下面に
は、テフロン塗布等によって形成された低摩擦係数部材
812Aが設けられている。これにより、水平方向に力
を加えることで、エアベアリング機構等を用いなくても
比較的軽い力で一次元測定機を移動させることができ
る。
【0058】前記実施形態の各付勢手段は、引っ張りば
ね31,34、引張コイルばね54および圧縮コイルば
ね653からそれぞれ構成されているが、本発明に係る
各付勢手段はこれに限定されるものではなく、各付勢手
段として機能する適宜な各種ばねやゴムなどから構成さ
れていてもよい。
【0059】前記実施形態では、第1接点ピン51と揺
動レバー53との間および第2接点ピン52と揺動レバ
ー53との間の寸法は、5mmに設定されているが、本
発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも3m
m以上に設定されてればよい。また、第1接点ピン51
と揺動レバー53との間および第2接点ピン52と揺動
レバー53との間には、スイッチ部55が形成されてい
るが、たとえば、別個にスイッチを設けてもよく、この
ような場合も本発明に含まれる。しかし、別個にスイッ
チを設けると、部品点数が増えるなどの問題が生じるの
で、スイッチ部は、第1接点ピンと揺動レバーとの間お
よび第2接点ピンと揺動レバーとの間に形成されている
ことが望ましい。
【0060】前記実施形態のスイッチ手段50では、第
1および第2接点ピン51,52は第2のスライダ15
に、揺動レバー53および引張コイルばね54は第1の
スライダ14に設けられているが、本発明に係るスイッ
チ手段はこれに限定されるものではなく、第1および第
2接点ピンは第1のスライダに、揺動レバーおよび引張
コイルばねは第2のスライダに設けられてもよく、この
ような場合にも前記実施形態と同様な効果を得ることが
できる。
【0061】前記実施形態では、クランプピン64の先
端は、テーパ面状に形成されているが、第1のスライダ
の係合孔に係合可能な適宜な形状に形成されていればよ
く、このような場合も本発明に含まれる。
【0062】前記実施形態では、クランプ機構60は、
クランプピン保持進出機構65を含んで構成されている
が、本発明に係るクランプ機構はこれに限定されるもの
ではなく、クランプ保持進出機構を含んで構成されなく
ともよい。しかし、クランプ進出機構を設けた方が、ク
ランプピンを第1および第2のスライダに容易にかつ短
時間で固定できるうえ、クランプピンが第1および第2
のスライダから外れるのを効果的に防止できるので、ク
ランプ進出機構は設けられることが望ましい。
【0063】
【発明の効果】本発明の一次元測定機によれば、測定子
が被測定物に当接したときの衝撃や振動に影響されるこ
となく、被測定物の寸法を正確に測定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一次元測定機の一実施形態を示す斜視
図である。
【図2】図1のII−II線に沿った断面図である。
【図3】図1のIII−III線に沿った断面図である。
【図4】図1のIV−IV線に沿った断面図である。
【図5】前記実施形態の要部を示す平面図である。
【図6】前記実施形態の定圧機構の作用を示す平面図で
ある。
【図7】前記実施形態のスイッチ手段を示す拡大断面図
である。
【図8】図7のスイッチ手段の分解斜視図である。
【図9】図7のスイッチ手段の作用を示す平面図であ
る。
【図10】前記実施形態のクランプ機構を示す拡大分解
斜視図である。
【図11】図10のクランプ機構のクランプ前の状態を
示す断面図である。
【図12】図10のクランプ機構のクランプ後の状態を
示す断面図である。
【図13】前記実施形態の定圧機構の変形例を示す平面
図である。
【図14】図13の変形例の拡大分解斜視図である。
【図15】図13、14の変形例の作用(ばね圧の調
整)を示す平面図である。
【図16】図13、14の変形例の作用(測定圧の調
整)を示す平面図である。
【図17】前記実施形態のベースの変形例を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 一次元測定機 11 ベース 12 支柱 13 測定子 14 第1のスライダ 15 第2のスライダ 20 変位検出手段 30,70 定圧機構 31 重量バランス用付勢手段である引っ張りばね 32 カム部材 32A 摺動溝 33 係合ピン 34 定圧用付勢手段である引っ張りばね 40 駆動機構 50 スイッチ手段 51 第1接点ピン 52 第2接点ピン 53 揺動レバー 54 付勢手段である引張コイルばね 55 スイッチ部 60 クランプ機構 62 貫通孔 63 係合穴 64 クランプピン 65 クランプ保持進出機構 71 板ばね 72 押圧ピン 73 ばね圧調整手段 651 位置決めピン 652 ガイド筒 652A 外周壁 652B 溝 653 付勢手段である圧縮コイルばね
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−123602(JP,A) 特開 昭62−261915(JP,A) 実開 昭61−165402(JP,U) 実開 昭56−157139(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 3/00 - 5/30 G01B 21/00 - 21/32

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースと、このベースに立設された支柱
    と、この支柱に沿って上下方向へ昇降可能に設けられか
    つ被測定物に接する測定子を有する第1のスライダと、
    この第1のスライダの高さ位置を検出する変位検出手段
    と、前記第1のスライダにその第1のスライダの移動方
    向と同方向へ移動可能に設けられた第2のスライダと、
    この第2のスライダに対して第1のスライダを保持する
    とともに、これらスライダ間に所定以上の負荷が作用し
    たとき第1のスライダに対して第2のスライダを相対移
    動させ、かつ前記負荷が解除されたとき第1のスライダ
    と第2のスライダとを初期位置に復帰させる定圧機構
    と、前記第2のスライダに連結されその第2のスライダ
    を支柱に沿って上下方向へ昇降させる駆動機構と、前記
    第1のスライダに対して第2のスライダが相対移動した
    とき作動して前記変位検出手段の検出値を取り込むスイ
    ッチ手段とを備えた一次元測定機において、 前記第1のスライダと第2のスライダとの許容相対移動
    量が3mm以上に設定され、 通常測定時には、前記第1のスライダと第2のスライダ
    との相対移動量が3mm以上なったときに、前記スイッ
    チ手段が作動して前記変位検出手段の検出値を取り込む
    ように構成され、 倣い測定時には、前記第1のスライダと第2のスライダ
    との相対移動量が3mm以上なったときに、前記スイッ
    チ手段が作動して前記変位検出手段の検出値を取り込む
    とともに、その時点から所定時間間隔で変位検出手段の
    検出値を取り込むように構成されていることを特徴とす
    る一次元測定機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の一次元測定機におい
    て、 前記スイッチ手段は、前記第1および第2のスライダの
    いずれか一方にそれらスライダの移動方向に間隔を隔て
    て配置された第1接点ピンおよび第2接点ピンと、前記
    第1および第2のスライダのいずれか他方に揺動可能に
    支持されその揺動支点から離れた部分が中立状態におい
    て前記第1接点ピンおよび第2接点ピンの中間に位置さ
    れた揺動レバーと、この揺動レバーを中立状態に保持す
    るとともに第1および第2のスライダが相対変位したと
    き揺動レバーの揺動を許容する付勢手段とを含んで構成
    され、 前記揺動レバーが中立状態において、揺動レバーと第1
    接点ピンとの間および揺動レバーと第2接点ピンとの間
    が3mm以上に設定されていることを特徴とする一次元
    測定機。
  3. 【請求項3】 ベースと、このベースに立設された支柱
    と、この支柱に沿って上下方向へ昇降可能に設けられか
    つ被測定物に接する測定子を有する第1のスライダと、
    この第1のスライダの高さ位置を検出する変位検出手段
    と、前記第1のスライダにその第1のスライダの移動方
    向と同方向へ移動可能に設けられた第2のスライダと、
    この第2のスライダに対して第1のスライダを保持する
    とともに、これらスライダ間に所定以上の負荷が作用し
    たとき第1のスライダに対して第2のスライダを相対移
    動させ、かつ前記負荷が解除されたとき第1のスライダ
    と第2のスライダとを初期位置に復帰させる定圧機構
    と、前記第2のスライダに連結されその第2のスライダ
    を支柱に沿って上下方向へ昇降させる駆動機構と、前記
    第1のスライダに対して第2のスライダが相対移動した
    とき作動して前記変位検出手段の検出値を取り込むスイ
    ッチ手段とを備えた一次元測定機において、 前記第1のスライダと第2のスライダとの許容相対移動
    量が3mm以上に設定されているとともに、 前記スイッチ手段は、前記第1および第2のスライダの
    いずれか一方にそれらスライダの移動方向に間隔を隔て
    て配置された第1接点ピンおよび第2接点ピンと、前記
    第1および第2のスライダのいずれか他方に揺動可能に
    支持されその揺動支点から離れた部分が中立状態におい
    て前記第1接点ピンおよび第2接点ピンの中間に位置さ
    れた揺動レバーと、この揺動レバーを中立状態に保持す
    るとともに第1および第2のスライダが相対変位したと
    き揺動レバーの揺動を許容する付勢手段とを含んで構成
    され、 前記揺動レバーが中立状態において、揺動レバーと第1
    接点ピンとの間および揺動レバーと第2接点ピンとの間
    が3mm以上に設定されていることを特徴とする一次元
    測定機。
  4. 【請求項4】 請求項2または3に記載の一次元測定機
    において、 前記付勢手段は、1本の引張コイルばねによって構成さ
    れていることを特徴とする一次元測定機。
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