JP3419441B2 - 燃料蒸発ガス処理装置のリーク検出装置 - Google Patents

燃料蒸発ガス処理装置のリーク検出装置

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JP3419441B2 JP28092198A JP28092198A JP3419441B2 JP 3419441 B2 JP3419441 B2 JP 3419441B2 JP 28092198 A JP28092198 A JP 28092198A JP 28092198 A JP28092198 A JP 28092198A JP 3419441 B2 JP3419441 B2 JP 3419441B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、燃料タンク内の燃
料蒸発ガスをエンジンの吸気系に導入する燃料蒸発ガス
処理装置に生じたリークを検出するためのリーク検出装
置に関するものである。 【0002】 【関連する背景技術】燃料タンク内に生じた燃料蒸発ガ
スは大気汚染の原因となることから、大気中への排出を
防止するための燃料蒸発ガス処理装置が広く実施されて
いる。この種の処理装置では、燃料タンクとエンジンの
吸気系とをキャニスタを備えたパージ管路で接続し、燃
料タンク内で発生した燃料蒸発ガスをキャニスタ内の活
性炭に吸着させると共に、エンジンの吸気負圧に応じて
活性炭中の燃料蒸発ガスをエンジンの吸気系に導入し、
新気と共に燃焼させている。 【0003】上記した燃料蒸発ガス処理装置に何らかの
トラブルでリークが生じると大気汚染に直結することか
ら、米国等ではリークを検出する機能が法規上、義務付
けられている。例えば、特登2586425号に記載の
リーク検出装置では、エンジンの吸気負圧を利用して燃
料タンク内を所定圧まで減圧し、その後に燃料蒸発ガス
を吸気系に導くガス導入管路を閉塞することでタンク内
を復圧させ、このタンクの内圧が判定値以上の速さで上
昇した場合に、燃料蒸発処理装置がリークしていると見
なしてリーク判定を下している。更に、燃料タンクの内
圧はリークの有無とは別に燃料蒸発ガスの蒸発に伴って
上昇し、且つ、そのときの蒸発量が燃料タンク内の温度
に依存していることから、その影響を排除すべく、温度
センサにて検出された燃料タンク内の気相温度に基づい
て、リーク判定の際の判定値を設定している。燃料タン
ク内の液面は燃料の増減に伴って変化するため、常に気
相部分の温度を検出すべく、このリーク検出装置では温
度センサを燃料タンク内の最上部に設置している。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記したリーク検出装
置では、燃料タンク内の最上部の気相温度に基づいて判
定値を設定しているが、この部分の気相温度が燃料蒸発
ガスの蒸発量に及ぼす影響度は低く、判定値を設定する
ためのパラメータとして適当であるとは言い難かった。
従って、燃料蒸発ガスのリーク検出に正確さを欠き、近
年の規制強化により更に軽微なリーク(換言すれば、更
に微小な孔)の検出が要求されるようになった米国の法
規等には、対応が困難であるという問題があった。 【0005】本発明の目的は、燃料蒸発に起因する燃料
タンクの内圧上昇による影響を排除して、常に適切なリ
ーク検出を実現することができる燃料蒸発ガス処理装置
のリーク検出装置を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、燃料タンク内の燃料蒸発量と相関する
気相温度を温度推定手段により推定し、気相温度に基づ
いて判定値設定手段により判定値を設定し、燃料蒸発ガ
ス処理装置のライン圧を減圧したときの復圧状況をリー
ク判定手段により前記判定値と比較して、リークの有無
を判定するように構成した。従って、燃料タンク内の温
度分布に関係なく、燃料蒸発量と相関する判定値に基づ
いて正確なリーク判定が行われる。 【0007】 【発明の実施の形態】[第1実施例]以下、本発明を具
体化した燃料蒸発ガス処理装置のリーク検出装置の第1
実施例を説明する。図1の全体構成図に示すように、車
両に搭載された燃料タンク1内には燃料センサ2が設け
られ、この燃料センサ2の回動可能なレバー2bの先端
にはフロート2aが固定されている。フロート2aは常
に燃料液面と共に上下動し、そのフロート2aの上下位
置(レバー2bの回動角度)に基づいて燃料の液面レベ
ルV(燃料量)を検出するようになっている。燃料タン
ク1は第1のパージ管路3を介して活性炭を封入したキ
ャニスタ4と接続され、キャニスタ4は第2のパージ管
路5を介してエンジン6の吸気通路7と接続されてい
る。第2のパージ管路5にはパージソレノイド8が設け
られ、パージソレノイド8の開閉に応じてキャニスタ4
内が吸気通路7に対して連通及び遮断される。キャニス
タ4にはベントソレノイド9を備えたベント管路10が
接続され、ベントソレノイド9の開閉に応じてキャニス
タ4内が大気に対して連通及び遮断される。 【0008】以上は燃料蒸発ガス処理装置の構成であ
り、そのパージソレノイド8とベントソレノイド9を共
に閉弁したときに形成される閉空間、つまり、燃料タン
ク1、キャニスタ4、第1のパージ管路3、第2のパー
ジ管路5、及びベント管路10の内部(以下、エバポラ
イン系という)に生じたリークを検出するように、リー
ク検出装置が構成されている。以下、その構成を説明す
ると、前記燃料タンク1内の最上部には気相温度センサ
11が、燃料タンク1内の最下部には液相温度センサ1
2が設置されており、燃料液面の増減に関係なく、気相
温度センサ11は燃料タンク1内の最上部の気相温度T
AIRを、液相温度センサ12は燃料タンク1内の最下部
の液相温度TFUELを検出する。又、燃料タンク1にはそ
の内圧Pnを検出する圧力センサ13が設けられてい
る。 【0009】車室内には、図示しない入出力装置、制御
プログラムや制御マップ等の記憶に供される記憶装置
(ROM,RAM,BURAM等)、中央処理装置(C
PU)、タイマカウンタ等を備えたECU(エンジン制
御ユニット)14が設置されており、このECU14は
エンジン6の運転制御を行うと共に、燃料蒸発ガスの処
理制御、及びエバポライン系のリーク検出制御を行う。
ECU14の入力側には、上記した燃料センサ2、気相
温度センサ11、液相温度センサ12、及び圧力センサ
13等の各種センサ類が接続され、出力側には、パージ
ソレノイド8及びベントソレノイド9が接続されると共
に、運転席に設けられたリーク表示用の警告灯15が接
続されている。 【0010】次に、以上のように構成された燃料蒸発ガ
ス処理装置のリーク検出装置が実行するエバポライン系
のリーク検出を説明する。まず、燃料蒸発ガス処理装置
の作動状況の概要を述べると、通常時のECU14はパ
ージソレノイド8及びベントソレノイド9を共に閉弁し
ている。その結果、エバポライン系が閉鎖されて、燃料
タンク1内で発生した燃料蒸発ガスが第1のパージ管路
3を経てキャニスタ4に導かれ、内部の活性炭に吸着さ
れる。ECU14はエンジン6の吸気負圧に応じて両ソ
レノイド8,9を開弁し、キャニスタ4内に第2のパー
ジ管路5を介して吸気通路7内の吸気負圧を作用させ
る。よって、ベント管路10を経てキャニスタ4内に新
気が導入され、その新気と共に活性炭中の燃料蒸発ガス
が脱離して第2のパージ管路5を経てエンジン6の吸気
通路7内に導入されて燃焼し、大気中への排出が防止さ
れる。 【0011】以上の作用を奏する燃料蒸発ガス処理装置
において、エバポライン系に損傷等によって微細な孔が
形成されたとき、その孔より燃料蒸発ガスが漏れて大気
汚染の原因となる。そこで、所定の運転条件が成立した
とき、ECU14はエバポライン系のリークの検出処理
を実施する。以下、その詳細を図2乃至図5のフローチ
ャート及び図6のタイムチャートに従って説明する。 【0012】ECU14は図2乃至図4のリーク検出ル
ーチンを所定時間毎に実行し、まず、ステップS2でリ
ーク検出条件が成立したか否かを判定する。例えば、以
下の要件を全て満たしたときにリーク検出条件が成立し
たと見なす。 1)エンジン始動時の冷却水温及び吸気温が共に所定温
度未満。 2)現在の冷却水温が所定温度以上。 【0013】3)車両走行中。 4)エンジン負荷が所定領域以内。 リーク検出条件が成立せずにステップS2の判定がNO
(否定)のときには、そのままルーチンを終了する。
又、リーク検出条件が成立してステップS2の判定がY
ES(肯定)になると、ステップS4でパージソレノイ
ド8を閉弁し、ベントソレノイド9を開弁する。エバポ
ライン系はパージソレノイド8によりエンジン6の吸気
負圧から遮断されると共に、ベントソレノイド9を介し
て大気に開放されることから、図6に示すように、その
ライン圧は大気圧に戻される。ECU14はステップS
6でカウンタCをリセットし、ステップS8でカウンタ
Cをインクリメントし、ステップS10でカウンタCが
予め設定された所定値C1(本実施例では、20secに相
当する値)に達するまでステップS8の処理を繰り返
す。カウンタCが所定値C1に達してステップS10の
判定がYESになると、ステップS12に移行してパー
ジソレノイド8及びベントソレノイド9を共に閉弁す
る。 【0014】次いで、ステップS14で圧力センサ13
により検出された現在の燃料タンク1の内圧Pn(つま
り、現在のライン圧)を性状測定開始圧P1として設定
する。尚、上記のようにライン圧は大気圧に戻されてい
ることから、実際には性状測定開始圧P1として大気圧
が設定される。その後、ステップS16でカウンタCを
リセットし、ステップS18でカウンタCをインクリメ
ントし、ステップS20でカウンタCが予め設定された
所定値C2(本実施例では、20secに相当する値)に達
するまでステップS18の処理を繰り返す。カウンタC
が所定値C2に達してステップS20の判定がYESに
なると、ステップS22に移行して現在のタンク内圧P
nを性状測定終了圧P2として設定する。 【0015】図6に示すように、所定値C2が経過する
間にタンク内圧Pnは僅かに上昇する。このように大気
圧下でエバポライン系を密閉した場合の圧力上昇は燃料
性状、特に燃料の揮発性に起因するものであり、その上
昇分(P2−P1)は燃料の揮発性に応じて変化する。そ
して、後述するリーク検出処理では、揮発性の相違によ
るリーク検出の誤差を排除するために、これらの性状測
定開始圧P1及び性状測定終了圧P2が用いられる。 【0016】更に、ステップS24でパージソレノイド
8を開弁し、ベントソレノイド9を閉弁する。その結
果、第2のパージ管路5を介してキャニスタ4内にエン
ジン6の吸気負圧が作用するため、エバポライン系は減
圧されてライン圧が次第に低下する。ECU14はステ
ップS26でカウンタCをリセットし、ステップS28
でカウンタCをインクリメントし、ステップS30でカ
ウンタCが予め設定された所定値C3(本実施例では、
20secに相当する値)に達したか否かを、ステップS
32で現在のタンク内圧Pnが予め設定された目標減圧
値P3まで低下したか否かを判定する。 【0017】図6に破線で示すように、タンク内圧Pn
が目標減圧値P3まで低下する以前に所定値C3が経過し
た場合、つまり、ステップS2でリーク検出条件が成立
して十分な吸気負圧が発生しているにも拘わらず、タン
ク内圧Pnを予定通り低下できない場合には、エバポラ
イン系に重大なリークが発生している事態を意味する。
従って、後述するリーク検出処理を実施するまでもなく
故障判定を下し、ステップS34で警告灯15を点灯表
示させて運転者に報知する。 【0018】又、図6に実線で示すように、所定値C3
が経過する以前にタンク内圧Pnが目標減圧値P3まで低
下した場合、ECU14はステップS36でパージソレ
ノイド8及びベントソレノイド9を共に閉弁し、ステッ
プS38で、1sec毎に入力したタンク内圧Pnが前回値
Pn-1より大きくなったか否かを判定する。即ち、リー
ク検出処理のためには減圧後のタンク内圧Pn(リーク
測定開始圧P4)を確定する必要があるが、パージソレ
ノイド8の閉弁後もエバポライン系の管路長の影響でタ
ンク内圧Pnは若干低下するため確定できない。従っ
て、ステップS38では、タンク内圧Pnが低下し終え
た(Pn>Pn-1)か否かを判別しており、低下し終えた
時点のタンク内圧PnをステップS40でリーク測定開
始圧P4として確定する。 【0019】次いで、ECU14はステップS42でリ
ーク判定値設定処理を実行する。詳細は後述するが、こ
のステップS42では、燃料の蒸発量と相関する蒸発相
関温度T2に基づき、その時点の温度(蒸発相関温度T
2)を前提とした燃料蒸発による内圧上昇を考慮に入れ
てリーク判定値ΔP0が設定される。その後、ステップ
S44でカウンタCをリセットし、ステップS46でカ
ウンタCをインクリメントし、ステップS48で現在の
タンク内圧Pnをリーク測定終了圧P5として設定する。
ステップS50で次式(1)に従って、リークに起因する
圧力上昇分を示すリーク復圧量ΔPを算出する。 【0020】 ΔP=(P5−P4)−(P2−P1)………(1) このようにリーク復圧量ΔPは、全体の復圧量(P5−
P4)から復圧量(P2−P1)を減算して、燃料の揮発
性に関する要因を排除された値として求められる。つま
り、得られたリーク復圧量ΔPには、リークによる内圧
上昇分(リーク発生の場合)と、その時点の温度を前提
とした燃料蒸発による内圧上昇分とが含まれている。 【0021】その後、ステップS52でリーク復圧量Δ
Pがリーク判定値ΔP0に達したか否かを、ステップS
54でカウンタCが予め設定された所定値C4(本実施
例では、20secに相当する値。尚、C1〜C4は異なる
値に設定してもよい)に達したか否かを判定する。図6
に破線で示すように、所定値C4が経過する以前にリー
ク復圧量ΔPがリーク判定値ΔP0に達した場合には、
リークが発生しているとして故障判定を下し、前記ステ
ップS34で警告灯15を点灯表示した後、このルーチ
ンを終了する。又、図6に実線で示すように、リーク復
圧量ΔPがリーク判定値ΔP0に達することなく所定値
C4が経過した場合には、リークは発生していないとし
て正常判定を下し、ステップS56で警告灯15を消灯
状態に保持した後、このルーチンを終了する。尚、本実
施例では、ステップS52及びステップS54の処理を
実行するときのECU14がリーク判定手段として機能
する。 【0022】一方、前記ステップS42では、ECU1
4は図5のリーク判定値設定ルーチンを実行する。ま
ず、ステップS102で燃料センサ2により検出された
燃料の液面レベルVが、予め設定されたレベル判定値V
1未満か否かを判定し、判定がYESのときには(V<
V1)、ステップS104で、図7に示すROMに記憶
された3種のマップ(図では、まとめて表している)か
らマップAを選択する。又、ステップS102の判定が
NOのときには(V≧V1)、ステップS106で液面
レベルVが前記レベル判定値V1より大きな値に設定さ
れたレベル判定値V2より大きいか否かを判定する。ス
テップS106の判定がYESのときには(V>V
2)、ステップS108でマップCを選択し、一方、ス
テップS106の判定がNOのときには(V1≦V≦V
2)、ステップS110でマップBを選択する。 【0023】次いで、ステップS112で次式(2)に従
って燃料の蒸発量と相関する蒸発相関温度Tを算出す
る。尚、前記のようにTAIRは、気相温度センサ11に
て検出された燃料タンク1内の最上部の気相温度、TFU
ELは、液相温度センサ12にて検出された燃料タンク1
内の最下部の液相温度である。 T=(3TAIR+TFUEL)/2………(2) そして、ECU14はステップS114で、選択したマ
ップA,B,Cを用いて蒸発相関温度Tからリーク判定
値ΔP0を求め、このルーチンを終了する。本実施例で
は、気相温度センサ11、液相温度センサ12、及びス
テップS112の処理を実行するときのECU14が温
度推定手段として機能し、ステップS114の処理を実
行するときのECU14が判定値設定手段として機能す
る。 【0024】尚、このように燃料の液面レベルVに応じ
てマップA,B,Cを選択しているのは、燃料蒸発がタ
ンク内圧Pnに与える影響度が、気相部分の容積に応じ
て異なるからである。つまり、液面レベルVが低くて気
相部分の容積が大であるほど、燃料蒸発によるタンク内
圧Pnの上昇は少なくなるため、それに対応してリーク
判定値ΔP0を縮小(マップA側を選択)することで、
燃料量の相違による影響を排除しているのである。 【0025】一方、上記した式(2)は、以下の知見に基
づいて導き出された。周知のように、燃料蒸発量は燃料
タンク1内の温度に依存し、タンク1内の温度が均一で
あれば、どの部分の温度に基づいても適切なリーク判定
値ΔP0を推定可能である。しかしながら、実際の燃料
タンク1内の温度は不均一であるため、最も燃料の蒸発
量に影響を与える部分の温度を特定する必要が生じる。
燃料の蒸発現象は液面で発生することから、液面直上、
つまり液面に接触しているごく薄い気相領域の温度(以
下、液面直上温度T’という)が蒸発量に大きく影響し
ていることが推測される。この液面直上温度T’は、気
相温度TAIRと液相温度TFUELとの平均値と見なされる
ため、次式(3)に従って求めることができる。 【0026】 T’=(TAIR+TFUEL)/2………(3) 更に、液面での燃料蒸発が継続するためには、その上方
の気相に燃料蒸発ガスが順次拡散していく必要があるた
め、上方の気相温度も考慮する必要がある。従って、実
際には液面直上より若干上方の気相温度、換言すれば、
液面直上温度T’に比較してより気相温度TAIRに近い
温度が、最も燃料蒸発量と相関すると見なすことがで
き、その温度を蒸発相関温度Tとして次式(4)に従って
求めることができる。 【0027】T=(T’+TAIR)/2………(4) そして、式(4)を変形すると、上記した式(2)が導き出さ
れる。以上詳述したように本実施例のリーク検出装置で
は、燃料タンク1内において最も燃料の蒸発量に影響を
与える部分の温度(蒸発相関温度T)を特定し、その蒸
発相関温度Tに基づいてリーク判定値ΔP0を算出して
いる。その結果、燃料タンク1内の温度分布、例えば気
相と液相との温度差、或いは気相内での温度のばらつき
等に関係なく、確実に燃料蒸発量と相関するリーク判定
値ΔP0を設定でき、もって、燃料蒸発に起因する燃料
タンク1の内圧上昇による影響を排除して、本来のリー
クによる内圧上昇に基づく適切なリーク検出を実現する
ことができる。 【0028】[第2実施例]次に、本発明を具体化した
燃料蒸発ガス処理装置のリーク検出装置の第2実施例を
説明する。尚、上記第1実施例に対する本実施例の相違
点は温度センサ21,22の設置状態にあり、その他は
同一構成である。従って、相違点を重点的に説明する。 【0029】図8に示すように、温度センサ21,22
は共に燃料センサ2のフロート2aに取り付けられてお
り、気相温度センサ21はフロート2aの上面角部に、
液相温度センサ22はフロート2aの下面角部に固定さ
れている。従って、実線と二点鎖線との間で変化する燃
料の液面レベルの位置に拘わらず、常に気相温度センサ
21は気相側に位置して気相温度TAIRを検出し、液相
温度センサ22は液相側に位置して液相温度TFUELを検
出する。 【0030】以上の温度センサ21,22により検出さ
れた気相温度TAIRと液相温度TFUELを用いて、上記第
1実施例と同様に式(2)に従って蒸発相関温度Tを算出
し、その蒸発相関温度Tから求めたリーク判定値ΔP0
によりリーク検出を行う。そして、図8から明らかなよ
うに、各温度センサ21,22がフロート2aと共に上
下動して常に燃料液面に近接した位置の気相温度TAIR
及び液相温度TFUELを検出することから、燃料タンク1
内の最上部の気相温度TAIRと最下部の液相温度TFUEL
から蒸発相関温度Tを算出する第1実施例に比較して、
より燃料蒸発量と相関する蒸発相関温度Tを得ることが
でき、ひいては、リーク検出精度をより一層向上させる
ことができる。 【0031】以上で実施例の説明を終えるが、本発明の
態様はこの実施例に限定されるものではない。例えば、
上記第1実施例及び第2実施例ではフロート式の燃料セ
ンサ2を用いたが、温度センサ11,12をフロート2
aに固定していない第1実施例のリーク検出装置では、
必ずしもこの形式の燃料センサを使用する必要はなく、
例えば、燃料液面レベルに応じて対向電極間の静電容量
が変化する現象を利用した静電容量式の燃料センサ等を
用いてもよい。 【0032】 【発明の効果】以上説明したように本発明の燃料蒸発ガ
ス処理装置のリーク検出装置によれば、燃料蒸発量と相
関する判定値に基づいてリークの有無を判定するため、
リークによる内圧上昇に基づく適切なリーク検出を実現
することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】第1実施例の燃料蒸発ガス処理装置のリーク検
出装置を示す全体構成図である。 【図2】ECUが実行するリーク検出ルーチンを示すフ
ローチャートである。 【図3】ECUが実行するリーク検出ルーチンを示すフ
ローチャートである。 【図4】ECUが実行するリーク検出ルーチンを示すフ
ローチャートである。 【図5】ECUが実行するリーク判定値設定ルーチンを
示すフローチャートである。 【図6】リーク判定時の燃料タンクの内圧の推移を示す
タイムチャートである。 【図7】蒸発相関温度Tからリーク判定値ΔP0を設定
するためのマップを示す説明図である。 【図8】第2実施例の燃料蒸発ガス処理装置のリーク検
出装置を示す全体構成図である。 【符号の説明】 1 燃料タンク 3 第1のパージ管路 4 キャニスタ 5 第2のパージ管路 6 エンジン 11,21 気相温度センサ(温度推定手段) 12,22 液相温度センサ(温度推定手段) 14 ECU(温度推定手段、判定値設定手段、
リーク判定手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02M 37/00 301 F02M 37/00 301G G01M 3/26 G01M 3/26 M (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 25/08 F02M 25/08 301 F02D 41/02 301 F02D 45/00 364 F02M 37/00 F02M 37/00 301 G01M 3/26

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 燃料タンク内に発生した燃料蒸発ガスを
    第1のパージ管路を介してキャニスタ内の吸着剤に吸着
    させ、エンジンの吸気系に発生する負圧により吸着した
    燃料蒸発ガスを脱離させて第2のパージ管路を介して該
    吸気系に導入する燃料蒸発ガス処理装置において、 上記燃料タンク内の燃料蒸発量と相関する気相温度を推
    定する温度推定手段と、 上記温度推定手段にて推定された気相温度に基づいて判
    定値を設定する判定値設定手段と、 上記燃料蒸発ガス処理装置のライン圧を上記吸気系の負
    圧により減圧してから第2のパージ管路を閉塞させた後
    の復圧状況を、上記判定値設定手段により設定された判
    定値と比較して、リークの有無を判定するリーク判定手
    段とを備えたことを特徴とする燃料蒸発ガス処理装置の
    リーク検出装置。
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