JP3415507B2 - ケーブル保護管路における既設保護管の取除き工法及びその際に使用する治具 - Google Patents

ケーブル保護管路における既設保護管の取除き工法及びその際に使用する治具

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ケーブル保護管
路における既設保護管の一部を取除いてケーブルを露出
させる工法、及びその際に使用する治具に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】今日、保護及び美観上などから、電力ケ
ーブル、通信ケーブルは保護管に挿通して、地下に埋設
したり、橋梁に架設される。この既設のケーブル保護管
路において、電力需要の増大により、新規にマンホール
等を形成してケーブル分岐を行う場合があり、実開平2
−118425号公報には、割込マンホール(新規マン
ホール)に防水管を用いて既設の保護管と接続する技術
が示されている。
【0003】その分岐の際、既設の保護管の一部を取除
いてケーブルを露出させる必要があるが、上記公報には
その記載はない。従来では、一般に、保護管の継ぎ目の
ソケット(図2の符号10a参照)を半割り切断し、そ
の後、保護管を軸方向に切断し半割りにしてケーブルを
露出させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の保護管の一
部取除き工法は、隣接する2個のソケットを切断し、そ
の間の保護管を取除くため、保護管一本分のケーブル露
出となり、それ程長く露出させなくてもよい場合や、マ
ンホールの大きさ、位置の関係から、両ソケット間が必
らずしも、ケーブル露出個所とならない場合がある。こ
れらの場合には、不要の露出個所は再度保護管を被せる
作業が必要となる等の不都合が生じる。
【0005】また、保護管内に挿通されているケーブ
ル、特に電力ケーブルにあっては、ケーブルが管内断面
積の7〜8割を占め、安易に、保護管を切断すると、ケ
ーブルを損傷させる恐れがある。さらに、通常、ケーブ
ルは保護管のほぼ底部に位置するが、管路の曲線部にお
いては、ケーブルのわん曲により、ケーブルが保護管内
のどこに位置するか不明な場合が多く、この場合、ケー
ブル位置を確認せずに、保護管を切断すると、ケーブル
を損傷する恐れは多くなる。
【0006】この発明は、上記実情に鑑み、入線されて
いるケーブルを損傷させることなく、保護管の一部を容
易に取除くようにすることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、この発明は、まず、取除こうとする保護管の両端に
開口を形成し、その開口を介しケーブルを吊り上げてそ
のケーブルと保護管内面とに間隙を生じさせるようにし
たのである。このように、ケーブルを吊り上げて間隙を
形成すれば、ソケット以外の所においても、ケーブルを
損傷させることなく、保護管の周方向の切断を行うこと
ができる。
【0008】つぎに、この発明は、保護管内面とケーブ
ルとに間隙が生じたことにより、その開口近傍におい
て、保護管の周方向を切断し、つづいて、その一方の切
断端から他方の切断端に向かい保護管を軸方向に切断し
て半割し、その半割り保護管を取除くことにより、ケー
ブルを露出させるようにしたのである。開口近傍を周方
向に切断したのは、ケーブル吊り下げ具を避けるためで
ある。吊り下げ具が邪魔にならなければ、開口を含めた
切断をしてもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明の実施形態としては、ケ
ーブル保護管路における既設保護管の一部を取除いてケ
ーブルを露出させる既設保護管を取除く際、まず、前記
取除く保護管の一部両端にそれぞれ開口を形成し、その
開口を介して保護管内のケーブルを吊り上げてそのケー
ブル全周に亘り保護管内面とに所要間隙を生じさせる。
つぎに、その状態で、前記開口近傍の前記保護管両端全
周を切断し、つづいて、その一方の切断端から他方の切
断端に向かい保護管を軸方向に切断し半割にしてケーブ
ルを露出させる構成を採用し得る。
【0010】このとき、上記ケーブルの吊り上げ後、上
記開口から、フレキシブルな棒状ゲージをケーブル外周
面と保護管内周面の間に挿入して、ケーブルと保護管の
接触の有無を確認するようにすれば、間隙の存在を確実
に確認できて、保護管周方向切断時のケーブルの損傷を
確実に防止し得る。
【0011】また、上記取除く保護管の一部両端に開口
を形成する前に、その開口形成個所に前もって小孔を形
成し、その小孔を介し、ケーブルと保護管内面の接触度
合を確認して接触しておれば、棒によりケーブルを上下
左右に動かして、開口形成部分における接触をなくした
後、前記開口の形成を行うようにすれば、その開口形成
時にケーブルを損傷させる恐れがなくなる。
【0012】その小孔を形成する治具としては、回転さ
れる切削子の切削面が球面状となっており、その球面状
切削子の周囲には保護管外面に当接して切削子が保護管
を所要量以上突き抜けないように規制するストッパを有
するものを採用し得る。
【0013】切削面が球面状であることから、小孔が形
成されたとき切削子が保護管内面に尖状に突出すること
もなく、ケーブルを損傷させることもない。また、スト
ッパにより、その恐れは確実に防止される。なお、後述
の実施例のごとく、小孔が生じるまで切削する必要もな
い。
【0014】上記開口を形成するには、その開口縁をケ
ガキした後、丸ノコなどによって切断するとよく、その
際のケガキ治具としては、保護管の周方向に沿う二枚の
長方形状当て板から成り、その両当て板は、長さ方向に
相互に突出可能かつ固定可能に重ね合わされて、かつ、
その両当て板の周縁又はスリットをガイドとして上記ケ
ガキが可能となっており、かつ、上記開口形成後に、そ
の開口の周方向端にさらに開口を形成する際、前者の開
口に嵌まるとともに、下側の当て板が後者の開口形成部
分に位置して、その後者の開口形成時のケーブル保護板
となるものである構成のものを採用し得る。このよう
に、保護板も兼用し得れば、使い勝手がよい。
【0015】上記ケーブルを吊り上げる治具としては、
ケーブルをその外周を囲むように掴む外パス状の対の挟
持片と、上記保護管に設置されて前記挟持片を支持して
昇降させる手段とから成り、前記対の挟持片には対向し
てそれぞれ突出する調整片が設けられ、その一方の調整
片に他方の調整片に向かって調整ねじをねじ込んで、そ
の調整ねじの先端が他方の調整片に当接されており、そ
の調整ねじのねじ込み量で対の挟持片の開閉度が調整さ
れ、かつ、対の挟持片は、その回転支点で回転軸心方向
に離脱自在となっている構成のものを採用し得る。
【0016】この吊り上げ具にあっては、一方の挟持片
を開口から挿入してケーブルの周面一側に当てがい、つ
づいて、他方の挟持片を同様に挿入してケーブルの周面
他側に当てがった後、両挟持片を回転自在に係止する
(組立てる)。このように、別々に挿入し得ることは、
その作用が容易であり、ケーブルを確実に挟持状態とし
得る。因みに、両挟持片が離脱不能であると、保護管と
ケーブルの間には挟持片を挿入しにくく、無理に挿入す
れば、ケーブルの損傷を招く。
【0017】挟持片を挿入し終れば、調整ねじを回して
挟持片を狭めてケーブルを確実に掴む(挟持する)。こ
の状態で、挟持片を所要量持ち上げて、ケーブル周囲に
間隙が生じるようにする。その所要量は、その間隙が生
じる程度とする。
【0018】その挟持片を昇降させる手段としては、保
護管に設置されて一方の挟持片から伸びる昇降杆が貫通
する支持台と、その支持台を貫通した昇降杆に固定され
る吊り金具と、この吊り金具と係止して梃子作用により
吊り金具を上昇させる操作杆とから成る構成のものを採
用し得る。梃子作用によれば、ケーブルを容易に吊り上
げ得る。
【0019】
【実施例】この実施例は、図1、図2に示すように、3
列4段の埋設電力ケーブル保護管路Pにおいて、図1鎖
線で示す位置にマンホール(割り込み人孔)Hを形成
し、その内側にある各PFP保護管(強化プラスチック
複合管)10を取除くものである。図中、10aは保護
管10の継手部に嵌めたソケットである。この保護管路
Pにおいて、図1鎖線で示す間の保護管10を取除くた
め、その鎖線で囲まれた部分を掘削して保護管路Pを露
出させ、その後、図3に示す、次の工程〜に基づい
て保護管10の一部取除きを行う。
【0020】〔工程〕この工程は、切断端における
保護管10内のケーブルaの状態を確認するものであ
り、図3(a)、図4に示すように、切断端となる内側
近傍に穿孔機20により小孔11を形成する。このと
き、その穿孔中心にはポンチで穿孔用ガイド孔を形成す
る。その穿孔機20は、電気ドリルの先端チャック21
に切削子(切削刃)22をそのシャンク22aを介して
取付けたものであり、この切削子22は、一般に、超硬
バーと呼ばれ、球面状台座に超硬を焼結したものであ
る。この球面状であることにより、図3(a)に示すよ
うに、穿孔は皿状となって、その中心に小孔11が生
じ、又は薄肉となり、尖状なものがないため、保護管1
0内のケーブルaを損傷させる恐れは極めて少ない。
【0021】切削子22のシャンク22aには有蓋円筒
体25がねじ止めされ、この円筒体25に円筒状ストッ
パ23がねじ込まれている。このため、ストッパ23が
保護管10の外面に当接することにより、それ以上の穿
孔が規制される。ストッパ23の回転止めは調整ねじ2
4との当接によって行ない、そのねじ24のねじ込み量
により穿孔深さが調節される。
【0022】上記小孔11は切削子22で開口させる必
要はなく、棒等で破れる厚みになる程度まででよく、そ
の場合は、棒等で突いて小孔11を開け、その小孔11
から棒等を保護管10内を入れて、ケーブルaの有無を
確認し、小孔11近くにケーブルaがなければ(後述の
開口12形成に支障がない程度にケーブルaが離れてお
れば)、次の開口工程に移行する。近くにケーブルa
があれば、棒によりケーブルaを動かして離隔し、それ
ができなければ、別の位置に小孔11を形成して、再び
ケーブルaの有無を確認する。
【0023】〔工程〕この工程は、後述の吊り下げ
具40を設置するための開口12を形成するためのもの
であり、図3(b)に示すように、ケガキ具30によっ
て上記小孔11の周りに開口縁12aをケガく。そのケ
ガキ線12aに沿って、保護管10の厚みに応じた切り
込み代を有する丸ノコ36によって開口12を形成す
る。丸ノコ36以外の切断機も採用し得る(以下、同
じ)。
【0024】ケガキ具30は、図5に示すように、保護
管10の周面に沿う2枚のわん曲する長方形状当て板3
1、32から成り、両板31、32は長孔を介して蝶ね
じ33により重なり状態で一体化され、長孔内の蝶ねじ
33の位置により長さ方向の大きさが調整可能となって
いる。開口12のケガキ12aは、当て板31、32の
広い幅部分(最外縁)に沿い油性インクペンをなぞって
行う。
【0025】なお、後述の図9で示すように、吊り下げ
具40の挟持片41を大きく開く必要がある場合には、
同図(b)に示すように、開口12をさらに長くする必
要があり、この場合には、図10(a)に示すように、
このケガキ具30のスリット34でもって開口12の両
端にさらに開口縁をケガキ12a’した後、そのケガキ
線12a’に沿い丸ノコ36により開口12’を形成す
る。
【0026】その開口12’を形成する際、まず、ケガ
キ具30を開口12に嵌め込むとともに一方の当て板3
2をケガキ線12a’の下側に位置させ、上側フック3
5aを管10の外面に係止するとともに下側フック35
bを回して管10内面に向け、ねじ止めしてそのフック
35bを管10の内面に係止して、両フック35a、3
5bによりケガキ具30を開口線部に取付ける。つぎ
に、この状態で、丸ノコ36により開口12’を形成す
る(図10(b)、(c))。このとき、下側に位置し
た当て板32により、及びその板32の介在により保護
管10内面とケーブルaが確実に離れて丸ノコ36によ
るケーブルaの損傷が防止される。開口12が長くなれ
ば(拡張部分12’)、ケーブルaが保護管10内面に
触れる(近接する)度合も多く、このため、当て板32
により、ケーブルaと保護管10とに確実に間隙を形成
することは、非常に有意義である。すなわち、ケガキ具
30はケガキのみならず、ケーブル防護板の役目も果
す。
【0027】〔工程〕この工程は、図3(d)に示す
ように、開口12を介して吊り上げ具40によりケーブ
ルaを吊り上げて、ケーブルaの周囲に保護管10内面
との間隙を生じさせるものであり、図6に示す吊り下げ
具40により、図7の順々によって行う。
【0028】すなわち、吊り下げ具40は、図6に示す
ように、外パス状の対の挟持片41a、41b(総称符
号:41)と、その挟持片41を保護管10に対し昇降
させる手段とから成り、その対の挟持片41a、41b
の一方の基部にピン42a、他方に穴42bが設けられ
ており、ピン42aを穴42bに嵌入することにより、
両挟持片41a、41bは外パス状になって、その端で
ケーブルaが挟持(掴持)可能となる。
【0029】また、両挟持片41a、41bの基部には
対向してそれぞれ突出する調整片43a、43bが設け
られ、その一方の調整片43aに調整ねじ44がねじ込
まれている。このため、両挟持片41を嵌めた(組立
た)状態では、その調整ねじ44のねじ込み量によっ
て、挟持片41の開閉度合が調整される。
【0030】さらに、一方の挟持片41aの基部にはね
じ状の昇降杆45が立設され、この昇降杆45には吊り
金具46がねじ込まれる。また、昇降杆45は支持台4
7の上壁長孔47aを貫通させられ、その支持台47に
は操作杆48が当てがわれる。この操作杆48は、その
係止溝48aを吊り金具46のピン46aに係止して吊
り金具46に取付け、支持台47上で倒すことにより、
てこ(梃子)作用でもって吊り金具46、すなわち昇降
杆45を介して挟持片41を昇降させる。このため、こ
の実施例では、挟持片41の昇降手段は、昇降杆45、
吊り金具46、支持台47及び操作杆48とから成る。
【0031】この吊り上げ具40により、ケーブルaを
吊り上げるには、まず、図7(a)に示す開口12が形
成された保護管10において、同図(b)に示すよう
に、開口12から他方の挟持片41bをケーブルaと保
護管10の一側に挿入し、つづいて一方の挟持片41a
を他側に挿入する(同図(c))。このとき、両挟持片
41は別々に離れているため、その各挿入個所はケーブ
ル軸方向にズレていてもよく、このため、その作用も容
易である。両挟持片41a、41bを挿入し終れば、そ
の両挟持片41を軸方向に移動させてピン42a、42
bを介して一体化し、つづいて、調整ねじ44をねじ込
んで、両挟持片41を挟めてケーブルaを掴持する(同
図(d))。
【0032】つぎに、同図(e)に示すように、支持台
47を昇降杆45を貫通させて保護管10上に設置し、
その突き出た昇降杆45に吊り金具46をねじ込む(同
図(f))。このねじ込みは、ケーブルaが持ち上がる
寸前までとする。そして、同図(g)に示すように、そ
の吊り金具46に操作杆48を係止して倒すと(同図
(h))、てこ作用により、挟持片41、すなわちケー
ブルaがスムースに昇降して吊り上げられる。この吊り
上げ量は、吊り金具46のねじ込み量によって調整し得
る。
【0033】この吊り上げ作用において、図9に示すよ
うに、ケーブルaが三芯、二芯などで、開口12の広さ
では十分な掴持ができない場合には、上述のように、開
口12を拡張し(符号12’)、その拡張部分12’に
より、挟持片41を大きく開き得るようにする。拡張部
分12’の大きさは、保護管10及びケーブルaの大き
さ(太さ)等により適宜に設定する。
【0034】ケーブルaの吊り上げが終了すれば、図8
に示すように、フレキシブルな棒状隙間確認ゲージ50
をケーブルaと保護管10の隙間に挿入して、全周に隙
間が形成されていることを確認する。ゲージ50が全周
に至らず、途中で止まる等により、全周の隙間が確認で
きない場合は、吊り金具46のねじ込み量を増加し、そ
れでもダメであれば、他の個所での開口12の形成及び
ケーブル吊り上げの作業に再び移行する。なお、ゲージ
50は、例えば断面四角状で一辺5mm程度とする。
【0035】因みに、吊り上げ作用を行う前に、ゲージ
50の隙間確認作業を行って、全周隙間が確認されれ
ば、吊り上げ作用を行わずに、次工程に移行する。
【0036】〔工程〕この工程は、図3(e)乃至
(g)で示す、保護管10の取外し部分両端の周方向の
切断とその両端切断端間の軸方向(2個所)の切断であ
り、まず、周方向の切断(同図(d)鎖線10c部分)
は図11、12に示す輪切り具60で行い、この輪切り
具60は、回転刃61を有するケーシング62をバンド
70でもって保護管Pに移動自在に取付けるようにした
ものである。この輪切り時、図3の(d)のように、そ
の輪切りを行う開口12のみに吊り上げ具40を設けて
ケーブルaを吊り上げてもよいが、両開口12でもっ
て、吊り上げ具40によりケーブルaを吊り上げてもよ
い。また、輪切りは、開口12の内側でも、図3(f)
の鎖線のごとく外側でもよい。
【0037】そのケーシング62は下面開口の箱状をし
て、その下面が保護管10の外周面に適合した湾曲面と
なっており、保護管10の外周面を隙間なく移動し得
る。ケーシング62内には、エアーモータ63により回
転される円板状回転刃61が設けられており、この回転
刃61はケーシング62の開口から突出している。この
突出量はケーシング62を保護管10に当てがった際、
回転刃61の外周が保護管10の内面に突出するかしな
い程度にして、保護管10中のケーブルaを損傷しない
ようにする。また、ケーシング62には吸気口64が設
けられて、この吸気口64に吸気管65が接続される。
【0038】バンド70は、中程にケーシング62を固
着した半円弧梯子状部材71と単なる半円弧梯子状部材
72とから成り、その両部材71、72には案内ローラ
73がそれぞれ設けられて、保護管10の外周面を移動
可能になっている。両部材71、72は一端で回転自在
に連結され、他端にはキャッチクリップ74が設けられ
ている。キャッチクリップ74は、切り離された2部材
から成り、一部材側のフック74aをばね74bに抗し
て他部材側の係止片74cに係止することにより、両部
材を連結し、その係止を外すことにより両部材を開放す
る周知の構造のものである。
【0039】この輪切り具60は、まず、エアーモータ
63をコンプレッサーからの圧縮空気管に接続するとと
もに、その別の圧縮空気管及び吸気管65をエジェクタ
ーに接続してケーシング62内を吸気可能状態とする。
つぎに、キャッチクリップ74を外してバンド70を保
護管10に巻回した後、キャッチクリップ74を係止し
て、バンド70及びケーシング62等を保護管10に取
付ける。
【0040】この状態で、エアーモータ63に圧縮空気
を供給して回転刃61を回転させながら、バンド70と
ともにケーシング62を保護管10の外周面周りに移動
させて、保護管10を輪切りにする。このとき、回転刃
61は、最初は、保護管10に食い込んでおらず、回転
により徐々に食い込むこととなるが、その移動量は、キ
ャッチクリップ74のばね74bの収縮等で吸収する。
また、切断により生じた粉塵は吸気管65を介して吸気
とともに吸引され、集塵機に送られて集塵される。
【0041】このようにして、保護管10の取除き部分
の両端全周を切断した後、図3(e)に示すようにその
取除き部分を少し持ち上げ、その両端間隙tから半割鋼
管51を挿し込む。この半割鋼管51の長さは取除き部
分全長に亘るものなど、後述の保護に支障がないように
適宜に設定する。この半割鋼管51の挿入後、同図
(f)のごとく、半割鋼管51によりケーブルaを保護
しながら、その両端切断縁10c間を軸方向に丸ノコ3
6等で切断し、同図(g)のごとく保護管10を半割り
10’にしてケーブルaを露出させる。このとき、吊り
下げ具40は取外して、ケーブルaは保護管10の底部
に位置させ、上部に十分な隙間を形成するとよく、一方
の軸方向の切断が終了すれば、半割鋼管51を回すこと
なく保護管(取除き部分)を半回転させて、その上面を
軸方向に切断するとよい。
【0042】一の保護管10の取除きが終了すれば、図
2に示すように、つぎの保護管10に同様な作業を繰り
返して、同図鎖線で挟まれた全ての保護管10を取除い
て、各ケーブルaを露出させる。
【0043】この保護管10の取除き工法は、上述のマ
ンホールHの設置時のみならず、他の各種の保護管10
の部分取除きに採用でき、例えば、図13に示すよう
に、新既他管種、同類の管路を埋設する場合において、
既設の保護管路Pを掘削バケットC等にて損傷させたと
き、その損傷個所を取除く場合にも採用し得る。同図の
場合、損傷部分の取除き後、半割管を新たに付設してそ
の管路Pを補修する。図中、Sは水道管である。また、
埋設管路Pのみならず、各種の管路、例えば架設管路に
も採用し得る。
【0044】
【発明の効果】この発明は、以上のようにしたので、保
護管の任意の個所を、ケーブルを損傷させることなく容
易に取除くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この実施例の工法を採用する個所の概略平面図
【図2】同概略正面図
【図3(a)】同工法の作用説明図
【図3(b)】同工法の作用説明図
【図3(c)】同工法の作用説明図
【図3(d)】同工法の作用説明図
【図3(e)】同工法の作用説明図
【図3(f)】同工法の作用説明図
【図3(g)】同工法の作用説明図
【図4】同実施例における小孔形成治具を示し、(a)
は切断平面図、(b)は切断正面図
【図5】同実施例におけるケガキ具の斜視図
【図6】同実施例における吊り上げ具の分解斜視図
【図7】同吊り上げ具の作用説明図
【図8】同実施例における隙間確認作用図
【図9】吊り下げ具の他の作用図
【図10】ケガキ具の他の使用説明図
【図11】輪切り具の斜視図
【図12】同輪切り具の右側面図
【図13】同実施例の他の使用例図
【符号の説明】
a ケーブル H マンホール P 保護管路 10 保護管 10a ソケット 11 小孔 12 開口 12’ 開口延長部 12a、12a’ ケガキ線 20 穿孔機 21 電気ドリル先端チャック 22 切削子 23 ストッパ 24 調整ねじ 30 ケガキ具 31、32 当て板 34 スリット 36 丸ノコ 40 吊り上げ具 41a、41b 挟持片 43a、43b 調整片 44 調整ねじ 45 昇降杆 46 吊り金具 47 支持台 48 操作杆 50 隙間確認ゲージ 60 輪切り具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野久保 裕行 大阪市西区北堀江1丁目12番19号 株式 会社栗本鐵工所内 (72)発明者 長谷川 一仁 大阪市西区北堀江1丁目12番19号 株式 会社栗本鐵工所内 (56)参考文献 特開 昭52−46494(JP,A) 実開 平5−44413(JP,U) 実開 平2−83627(JP,U) 実公 昭50−36295(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 1/06

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーブル保護管路Pにおける既設保護管
    10の一部を取除いてケーブルaを露出させる既設保護
    管の取除き工法であって、 上記取除く保護管10の一部両端にそれぞれ開口12を
    形成し、その開口12を介して保護管10内のケーブル
    aを吊り上げて、そのケーブル全周に亘り保護管10内
    面とに所要間隙を生じさせ、記開口12から、フレキ
    シブルな棒状ケージ50をケーブルa外周面と保護管1
    0内周面の間に挿入して、ケーブルaと保護管10の接
    触の有無を確認し、その接触がない状態で、前記開口1
    2近傍の前記保護管10両端全周を切断し、つづいて、
    その一方の切断端から他方の切断端に向かい保護管10
    を軸方向に切断し半割にしてケーブルaを露出させる既
    設保護管の取除き工法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の既設保護管の取除き工
    法において、上記取除く保護管10の一部両端に開口1
    2を形成する前に、その開口12形成個所に前もって小
    孔11を形成し、その小孔11を介し、ケーブルaと保
    護管10内面の接触度合を確認して接触しておれば、棒
    によりケーブルaを上下左右に動かして、開口12形成
    部分における接触をなくした後、前記開口12の形成を
    行うことを特徴とするケーブル保護管路における既設保
    護管路の取除き工法。
  3. 【請求項3】 上記請求項に記載の既設保護管の取除
    き工法における、上記小孔11を形成する治具20であ
    って、 回転される切削子22の切削面が球面状となっており、
    その球面状切削子22の周囲には保護管10外面に当接
    して切削子22が保護管10を所要量以上突き抜けない
    ように規制するストッパ23を有することを特徴とする
    穿孔治具。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の既設保護管の取
    除き工法における上記開口12を形成する前に、その開
    口縁をケガキする治具30であって、 保護管10の周方向に沿う二枚の長方形状当て板31、
    32から成り、その両当て板31、32は、長さ方向に
    相互に突出可能かつ固定可能に重ね合わされて、その両
    当て板31、32の周縁又はスリット34をガイドとし
    て上記ケガキ12aが可能となっており、かつ、上記開
    口12形成後に、その開口12の周方向端にさらに開口
    12’を形成する際、前者の開口12に嵌まるととも
    に、下側の当て板32が後者の開口12’形成部分に位
    置して、その後者の開口12’形成時のケーブル保護板
    となるものであることを特徴とする保護板兼用ケガキ治
    具。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2に記載の既設保護管の取
    除き工法における上記ケーブルaを吊り上げる治具40
    であって、 ケーブルaをその外周を囲むように掴む外パス状の対の
    挟持片41a、41bと、上記保護管10に設置されて
    前記挟持片を支持して昇降させる手段とから成り、 上記対の挟持片41a、41bには対向してそれぞれ突
    出する調整片43a、43bが設けられ、その一方の調
    整片43aに他方の調整片43bに向かって調整ねじ4
    4をねじ込んで、その調整ねじ44の先端が他方の調整
    片43bに当接されており、その調整ねじ44のねじ込
    み量で対の挟持片41a、41bの開閉度が調整され、
    かつ、対の挟持片41a、41bは、その回転支点42
    a、42bで回転軸心方向に離脱自在となっていること
    を特徴とするケーブル吊り上げ治具。
  6. 【請求項6】 上記挟持片を昇降させる手段が、保護管
    10に設置されて一方の挟持片41aから伸びる昇降杆
    45が貫通する支持台47と、その支持台47を貫通し
    た昇降杆45に固定される吊り金具46と、この吊り金
    具46と係止して梃子作用により吊り金具46を上昇さ
    せる操作杆48とから成ることを特徴とする請求項5に
    記載のケーブル吊り上げ治具。
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