JP3414634B2 - 人数計測システム - Google Patents

人数計測システム

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JP3414634B2
JP3414634B2 JP01986498A JP1986498A JP3414634B2 JP 3414634 B2 JP3414634 B2 JP 3414634B2 JP 01986498 A JP01986498 A JP 01986498A JP 1986498 A JP1986498 A JP 1986498A JP 3414634 B2 JP3414634 B2 JP 3414634B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、室内空間におけ
る人の分布や人数(人数情報)を赤外線カメラの熱画像
(赤外線画像)を利用して計測する人数計測システムに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】室内大空間、例えばドーム球場や大型体
育館,コンサートホールなどの室内大空間において、人
の分布や人数を知ることは、空調制御等を行ううえで貴
重なデータとなる。すなわち、人の分布や人数情報を知
ることによって、適切な制御を行い、省エネを実現する
ことが可能となる。室内大空間における人数計測に関す
る技術として次のようなシステムがある。出入り口ゲ
ートで入退場者数をカウントすることによって、室内大
空間における人数を計測するシステム.座席に圧力セ
ンサや光電スイッチを設置し、このスイッチからのオン
/オフ情報によって室内大空間における人の分布や人数
を知るシステム.可視光カメラで画像を取り込み、こ
の画像から人を抽出して室内大空間における人の分布や
人数を知るシステム.
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のシステムによると、出入り口ゲートで入退場
者数をカウントするシステムでは、室内での人の分布を
知ることができない。又、ゲートの設置場所の問題もあ
る。座席に圧力センサや光電スイッチを設置するシステ
ムでは、大空間になるとその座席数は数千〜数万席にも
なり、配線も含めた設置や調整作業、メンテナンスな
ど、膨大な作業が必要となる。また、臨時に設置される
座席や不特定の場所に滞留する人の分布や人数を知るこ
とはできない。
【0004】可視カメラで画像を取り込むシステムで
は、照明光のむらや照度の変動が激しい環境下や暗闇下
で正確に人の分布や人数を知ることは困難であり、人の
特徴を抽出するアルゴリズムも複雑になる。すなわち、
画像中から人の抽出を行う場合、他の画像部分とは異な
る特徴を見つけ出し、2値化する方法が一般的である。
可視光カメラを使用した場合、人の特徴は「動く物体で
頭の部分は殆ど黒い場合が多く、形は丸い。」程度の特
徴しかなく、それでも全ての人に当てはまる特徴ではな
い。特に大空間においては、測定距離が長くなるため、
人の特徴を見い出すほどの空間分解能は得られない。さ
らに座席に座っている人の動きを捉えるのも困難であ
る。また、イベントによっては、照度が低い(暗い)場
合や極端に明暗のある照明があり、可視画像から人の抽
出を行うのはさらに困難になる。
【0005】なお、赤外線センサを使用して人を検知す
るシステムがあるが、このシステムは簡単な構造の赤外
線センサとその出力信号の処理により、ごく限られた狭
い空間内での人の在/不在を検知するものが殆どであ
る。例えば、特開平6−160507号公報に示される
焦電型赤外線センサ方式は、狭い空間に限られ、侵入者
検知や人の活動量計測等に用いられる。すなわち、測定
距離としては6m位、人数規模は数人〜数十人で、1人
単位で精密に人を検知する場合に用いられ、室内大空間
における人の分布や人数を計測することはできない。
【0006】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、その目的とするところは、設置や調整
作業、メンテナンスなどが容易で、室内大空間における
人の分布や人数を比較的高精度で計測することのできる
人数計測システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、第1発明(請求項1に係る発明)は、室内空
間における監視領域の温度分布を熱画像として撮影する
赤外線カメラと、この赤外線カメラから得られる熱画像
から所定の画像処理領域を切り出し、この画像処理領域
の画素のうち室内温度および赤外線カメラと監視領域と
の距離に応じて決定される温度範囲の画素を人体を表す
画素と判定する画像処理手段と、この画像処理手段によ
って人体を表す画素と判定された画素の総面積を画像処
理領域を表す画素の総面積で除したものを占有率とし、
この占有率に画像処理領域に対応して定められた定員数
を乗じることによって画像処理領域に対応する室内領域
に存在する人数を算出する人数計測手段とを備えたもの
である。
【0008】この発明によれば、室内空間における監視
領域の温度分布が熱画像として撮影され、この熱画像か
ら所定の画像処理領域が切り出され、この画像処理領域
の画素のうち室内温度および赤外線カメラと監視領域と
の距離に応じて決定される温度範囲の画素が人体を表す
画素と判定される。ここで、人体を表す画素と判定され
た画素の総面積Sx、画像処理領域を表す画素の総面積
をST、占有率をα、占有率補正データに基づいて補正
した占有率αをα’、画像処理領域に対応して定められ
た定員数をMT、画像処理領域に対応する室内領域に存
在する人数をMxとした場合、α=Sx/ST、α→
α’、Mx=α’×MTとして、画像処理領域に対応す
る室内領域に存在する人数Mxが求められる。
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】第2発明(請求項2に係る発明)は、第1
発明において、占有率を予め求めた占有率補正データに
基づいて補正したうえで、画像処理領域に対応する室内
領域に存在する人数を算出するようにしたものである。
この発明によれば、人体を表す画素と判定された画素の
総面積Sx、画像処理領域を表す画素の総面積をST、
占有率をα、占有率補正データに基づいて補正した占有
率αをα’、画像処理領域に対応して定められた定員数
をMT、画像処理領域に対応する室内領域に存在する人
数をMxとした場合、α=Sx/ST、α→α’、Mx
=α’×MTとして、画像処理領域に対応する室内領域
に存在する人数Mxが求められる。
【0013】
【0014】
【0015】第3発明(請求項3に係る発明)は、第1
発明あるいは第2発明において、画像処理領域中に外乱
要因が存在する場合、この外乱要因の影響を受けるエリ
アを画像処理領域から削除したうえで残りの領域に対し
て占有率を求め、この求めた占有率に基づいて画像処理
領域に対応する室内領域に存在する人数を推定するよう
にしたものである。
【0016】この発明によれば、外乱要因の影響を受け
るエリアが画像処理領域から削除され、残された領域の
画素のうち室内温度および赤外線カメラと監視領域との
距離に応じて決定される温度範囲の画素が人体を表す画
素と判定される。ここで、人体を表す画素と判定された
画素の総面積をSy、画像処理領域を表す画素の総面積
をST、削除した外乱要因の影響を受けるエリアを表す
画素の総面積をSG、占有率をα、占有率補正データに
基づいて補正した占有率αをα’、画像処理領域に対応
して定められた定員数をMT、画像処理領域に対応する
室内領域に存在する人数をMxとした場合、α=Sy/
(ST−SG)、Mx=α×MTとして、あるいはα=
Sy/(ST−SG)、α→α’、Mx=α’×MTと
して、画像処理領域に対応する室内領域に存在する人数
Mxが推定される。
【0017】
【0018】
【0019】第4発明(請求項4に係る発明)は、第2
発明において、画像処理領域が大きい場合、画像処理領
域を複数のエリアに細分化し、各細分化エリア毎に人体
を表す画素と判定された画素の総面積をその細分化エリ
アを表す画素の総面積で除したものを占有率とし、この
占有率を予め求めた占有率補正データに基づいて補正
し、この補正後の占有率から画像処理領域全体の占有率
を算出し、この算出した画像処理領域全体の占有率に基
づいて画像処理領域に対応する室内領域に存在する人数
を算出するようにしたものである。
【0020】この発明によれば、画像処理領域が大きい
場合、画像処理領域が複数のエリアに細分化される。こ
こで、各細分化エリアの人体を表す画素と判定された画
素の総面積をSx1〜Sxn、各細分化エリアを表す画
素の総面積ST1〜STn、各細分化エリアの占有率を
α1〜αn、占有率補正データに基づいて補正した各細
分化エリアの占有率をα1’〜αn’、占有率α1’〜
αn’から算出した画像処理領域全体の占有率をα’、
画像処理領域に対応する室内領域に存在する人数をMx
とした場合、α1=Sx1/ST1〜αn=Sxn/S
Tn、α1〜αn→α1’〜αn’、α1’〜αn’→
α’として、画像処理領域全体の占有率α’が求めら
れ、この占有率α’に基づいて画像処理領域に対応する
室内領域に存在する人数Mxが推定される。
【0021】第5発明(請求項5に係る発明)は、第1
〜第4発明において、監視領域の測定現場情報をデータ
ベースに予め格納し、測定現場の現状に該当する測定現
場情報をこのデータベースから読み込み、この読み込ん
だ情報を参照して画像処理領域に対応する室内領域に存
在する人数を計測するようにしたものである。この発明
によれば、データベースから測定現場の現状に該当する
測定現場情報が読み込まれ、この読み込んだ情報を参照
して画像処理領域に対応する室内領域に存在する人数が
計測される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態に基づ
き詳細に説明する。図1はこの発明の一実施の形態を示
す人数計測システムのシステム構成図である。
【0023】同図において、1は室内大空間であり、赤
外線カメラ2−1〜2−nおよび温度センサ3が設置さ
れている。赤外線カメラ2−1〜2−nは室内大空間1
における観客席4を含む領域を複数の監視領域に分けて
捉える。すなわち、室内大空間1における観客席4を含
む領域を第1〜第nの監視領域に分け、第1〜第nの監
視領域の温度分布を熱画像として赤外線カメラ2−1〜
2−nが撮影する。
【0024】図2は、ドーム球場への適用例を示し、赤
外線カメラ2を(A)〜(D)の位置に配置している。
このドーム球場において、赤外線カメラ2の視野範囲に
は、1階および2階の観客席が入っている(図3参
照)。温度センサ3は監視領域毎に設置されている。
【0025】図1において、5は人数測装置であり、映
像切替器6を介して赤外線カメラ2−1〜2−nと接続
されている。人数計測装置5は、画像処理装置5−1と
コンピュータ(パソコン)5−2とから構成されてい
る。画像処理装置5−1は、A/D変換器5−11、フ
レームメモリ5−12、CPU5−13、RAM5−1
4、ROM5−15、インターフェイス5−16を有し
ている。コンピュータ5−2は、インターフェイス5−
21、ROM5−22、CPU5−23、RAM5−2
4、インターフェイス5−25を有している。
【0026】画像処理装置5−1には、映像切替器6を
介して、赤外線カメラ2−1〜2−nによって撮影され
た第1〜第nの監視領域の熱画像が入力される。コンピ
ュータ5−2には、画像処理装置5−1での処理情報お
よび温度センサ3からの室内大空間1における室内温度
が与えられる。
【0027】コンピュータ5−2には、その記憶装置に
後述する監視領域用データベースおよび人数算出用デー
タベースが構築されいる。なお、この例では、画像処理
装置5−1とコンピュータ5−2とで人数計測装置5を
構成したが、画像処理装置又は画像処理機能を有するパ
ソコンを人数計測装置5としてもよい。
【0028】〔参考例1〕 次に、参考例1について、画像処理装置5−1およびコ
ンピュータ5−2の機能を交えながら、その動作につい
て説明する。
【0029】画像処理装置5−1は、立ち上げられる
と、コンピュータ5−2より監視領域用データベースお
よび人数算出用データベースを取り込む(図4に示すス
テップ401)。そして、映像切替器6を介して赤外線
カメラ2−1を選択し(ステップ402)、この赤外線
カメラ2−1からの熱画像を取り込む(ステップ40
3)。そして、この取り込んだ熱画像の画質を判断し、
異常であればステップ403での熱画像の取り込みを再
度行い、正常であればステップ405へ進む。
【0030】ステップ405において、画像処理装置5
−1は、取り込んだ熱画像から所定の画像処理領域(例
えば、空調制御対象ゾーン:長距離からの広角な画像を
使用しているため1画像中には多数の空調制御対象ゾー
ンが含まれる場合がある)を切り出し、第1の監視領域
に配置された温度センサ3からの室内温度T(T=T
1)および監視領域用データベースからの赤外線カメラ
2−1と第1の監視領域との距離L(L=L1)に応じ
たしきい値を求める。
【0031】なお、この例では室内温度Tを温度センサ
3からの情報として得るようにしたが、熱画像中から室
温を近似できる領域を切り出し、その平均温度を室内温
度Tとして得るようにしてもよい。また、画像処理領域
に対応する室内領域毎に温度センサ3を配置するように
してもよい。
【0032】赤外線カメラを使用した場合、通常の室温
範囲では、人は発熱体として特徴づけられ、可視光カメ
ラに比べると極めて簡単な方法で抽出することができ
る。人の表面温度範囲の下限値および上限値をしきい値
とし、その温度範囲の画素を人体を表す画素とし、その
温度範囲外の画素と区別して2値化すれば、人の存在す
る画素のみを熱画像中から抽出することができ、その画
素の総面積から熱画像に対応する領域に存在するおおよ
その人数を推測することが可能である。
【0033】ここで、人の表面温度は回りの座席や通路
部分よりも高温であるが、着衣量や回りの室温により異
なる。皮膚の表面温度は、室温に比例して上下し(もち
ろん室温との温度差も一定ではない)、着衣量は、室温
が高ければ少なく、低ければ増える。この結果、室温が
下がれば人の見かけ上の表面温度も下がることになる。
したがって、しきい値を室温に応じて変化させれば、室
温が季節の変化に応じて変動する場合や、イベント中に
変動する場合でも安定した人の抽出を行うことができ
る。
【0034】また、人の表面温度に影響を与えるもう一
つの要因として測定距離がある。測定距離は空間分解能
による影響と大気中(CO2 ,水蒸気など)での赤外線
の吸収や散乱による影響がある。測定距離が長くなると
1画素当たりの測定範囲が大きくなり、人と背景部分が
同一画素中に混在し、出力値が平均化されてしまう。そ
の結果、見かけ上の人の表面温度は下がる方向に作用す
る。さらに、大気中での赤外線の吸収や散乱による減衰
も、測定距離とともに増加し、見かけ上の人の表面温度
を下げる方向に作用する。したがって、測定距離が短い
場合には、しきい値を高目に設定し、長い場合には低目
に設定する必要がある。
【0035】そこで、この参考例1では、室内温度Tと
測定距離Lを考慮して、適切なしきい値を定めることに
よって、さらに安定した人の抽出を行うようにしてい
る。この参考例1では、室内温度Tと測定距離Lを考慮
したしきい値を、監視領域用データベースに格納されて
いる近似式あるいは変換テーブルを用いて求める。この
ための近似式あるいは変換テーブルは次のようにして作
る。
【0036】例えば、測定距離L毎に室内温度Tの変化
に対する最適な下限しきい値と室温との温度差ΔTを収
集し、この温度差ΔTを図5に示すようにグラフ中にプ
ロットし、測定距離L毎に温度差ΔTの近似式(ΔT=
−A・T+B)あるいは変換テーブルを作成する。この
作成した近似式あるいは変換テーブルを監視領域用デー
タベースに格納しておく。
【0037】なお、この近似式あるいは変換テーブル
は、室内温度Tと測定距離Lの2変数を関数とした1つ
の近似式あるいは変換テーブルとして求めておいてもよ
い。近似式あるいは変換テーブルを用いることにより、
測定距離Lに影響されず、室内温度Tの変化にも追随す
る安定した人の抽出を実現することができる。
【0038】ステップ405では、第1の監視領域に配
置された温度センサ3からの室内温度T1に基づき、測
定距離L1に対応した近似式あるいは変換テーブルから
温度差ΔTを求め、この温度差ΔTを室内温度T1に加
算して下限しきい値TLを、この下限しきい値TLに所
定温度を加算して上限しきい値THを求める。
【0039】そして、画像処理装置5−1は、画像処理
領域毎に、TL〜THの温度範囲の画素を人体を表す画
素と判定し、その温度範囲外の画素と区別して2値化し
(ステップ406)、人体を表す画素と判定された画素
の総面積(画素数)Sxを求め(ステップ407)、コ
ンピュータ5−2へ送る。
【0040】コンピュータ5−2は、画像処理装置5−
1からの人体を表す画素と判定された画像処理領域毎の
画素の総面積Sxをその画像処理領域に人1人が占める
基準画素面積(画素数)S0で除すことによって、その
画像処理領域に対応する室内領域(計測領域)に存在す
る人数Mx(Mx=Sx/S0)を算出する(ステップ
408)。ここで、基準画素面積S0は、画像処理領域
毎に人数算出用データベースに格納されている。
【0041】室内大空間において測定距離が長い場合、
人を1人ずつ計測するのは、赤外線カメラ2の空間分解
能から判断すると困難である。そこで、この実施の形態
では、それぞれの画像処理領域中で、人1人が占める基
準画素面積S0を予め求めておき、これを人算出用デー
タベースに格納しておく。そして、人体を表す画素と判
定された画像処理領域の画素の総面積Sxをこの基準画
素面積S0で除すことにより、その画像処理領域に対応
する室内領域に存在する人数Mxを概算する。
【0042】コンピュータ5−2は、このようにして算
出した各画像処理領域に対応する室内領域に存在する人
数Mxおよび各画像処理領域において人体を表す画素と
判定された画素の分布(人の分布)を人数情報として空
調制御盤などの制御装置へ送り(ステップ409)、効
率的な空調制御に役立てる。
【0043】以下、同様にして、次々に赤外線カメラ2
を切り替えて、上述した動作を繰り返す。なお、この人
数情報は、外の表示板などに大空間内の人の分布状況を
示して、人の流れをスムーズにすると共に空間内の混雑
度の均一化に役立てることも可能である。
【0044】〔実施の形態1:第1発明参考例1 では、人体を表す画素と判定された画像処理領
域の画素の総面積Sxを基準画素面積S0で除すことに
より、その画像処理領域に対応する室内領域に存在する
人数Mxを算出するようにした。さらに簡易な方法とし
て、実施の形態1では、人体を表す画素と判定された画
像処理領域の画素の総面積xをその画像処理領域を表す
画素の総面積(画素数)STで除したものを占有率α
(α=Sx/ST)とし、この占有率αにその画像処理
領域に対応して定められた座席数(定員数)MTを乗じ
ることによってその画像処理領域に対応する室内領域に
存在する人数Mxを算出する(Mx=α×MT)。
【0045】この実施の形態1では、参考例1のように
予め基準画素面積S0を求める必要がなく、計測領域中
の座席数さえ分かれば参考例1よりも更に簡単に人数を
計測することができる。また、この実施の形態1におい
て、画像処理領域毎の座席数MTは人算出用データベー
スに格納しておく。
【0046】〔参考例2〕 撮影する角度によっては、座席同士が近い場合、人と人
が重なり、死角が生じる。したがって、満席時の人1人
当たりの見える面積と閑散時の人1人当たりの見える面
積が異なる。この場合、参考例1において人数を算出す
る際に、人1人が占める基準画素面積S0を固定してし
まうと、人数誤差が大きくなる。
【0047】これを解決するために、参考例2では、占
有率αに対して基準画素面積S0の補正値S0’を設定
しておく。占有率αが低くなる(人の密度が低くなる)
に従って1人当たりの基準画素面積S0が大きくなるよ
うに、換言すれば、占有率αが高くなる(人の密度が高
くなる)に従って1人当たりの基準画素面積S0が小さ
くなるように、変換式あるいは変換テーブルを作成する
(図7参照)。この変換式あるいは変換テーブルによ
り、占有率αに対応させて、1人当たりの基準画素面積
S0を変更すれば、すなわち基準画素面積S0を補正し
て基準画素面積S0’とすれば、人同士が重なって死角
ができる場合でも、より正確な人数計測が可能となる。
【0048】すなわち、この参考例2では、図6に示す
ように、図4に示したステップ401に対応するステッ
プ601で「データベース取り込み」を行い、ステップ
402に対応するステップ602で「処理カメラの選
択」を行い、ステップ403に対応するステップ603
で「熱画像取り込み」を行う。そして、ステップ404
に対応するステップ604で「画質判断」を行い、ステ
ップ405に対応するステップ605で「しきい値算
出」を行い、ステップ406に対応するステップ606
で「2値化処理(人の抽出)」を行う。
【0049】そして、ステップ407に対応するステッ
プ607で、画像処理領域毎に、人体を表す画素と判定
された画素の総面積Sxを求める。そして、この人体を
表す画素と判定された各画像処理領域の画素の総面積S
xをその画像処理領域を表す画素の総面積STで除した
ものを占有率α(α=Sx/ST)として求め(ステッ
プ608)、予め作成されている変換式あるいは変換テ
ーブルにより、この占有率αに対応する基準画素面積S
0’を基準画素面積S0の補正値として求める(ステッ
プ609)。
【0050】そして、人体を表す画素と判定された各画
像処理領域の画素の総面積Sxを補正された基準画素面
積S0’で除すことによって、その画像処理領域に対応
する室内領域に存在する人数Mx(Mx=Sx/S
0’)を算出し(ステップ610)、この算出した各画
像処理領域に対応する室内領域に存在する人数Mxおよ
び各画像処理領域において人体を表す画素と判定された
画素の分布(人の分布)を人数情報として空調制御盤な
どの制御装置へ送る(ステップ611)。
【0051】〔実施の形態2:第2発明〕 撮影する角度によっては、座席同士が近い場合、人と人
が重なり、死角が生じる。この場合、実施の形態1にお
いて人数を算出する際に、占有率αをそのまま用いると
人数誤差が大きくなる。
【0052】これを解決するために、実施の形態2
は、代表的ないくつかの撮影角度の監視領域を選択し、
それぞれの領域でしきい値により抽出された人の占有率
(抽出占有率)と、その時の実測人数(目視や可視画像
からカウントした値)から算出した実際の占有率(実測
占有率)を調べる。これを空席から満席になるまでのデ
ータを収集する(但し、ランダムに着席した時とす
る)。このデータ(図7参照)から対応式あるいは変換
テーブルを作成する。この対応式あるいは変換テーブル
により、占有率αを変更すれば、すなわち占有率αを補
正して占有率α’とすれば、人同士が重なって死角がで
きる場合でも、より正確な人数計測が可能となる。
【0053】すなわち、この実施の形態2では、図8に
示すように、図6に示したステップ601に対応するス
テップ801で「データベース取り込み」を行い、ステ
ップ602に対応するステップ802で「処理カメラの
選択」を行い、ステップ603に対応するステップ80
3で「熱画像取り込み」を行う。そして、ステップ60
4に対応するステップ804で「画質判断」を行い、ス
テップ605に対応するステップ805で「しきい値算
出」を行い、ステップ606に対応するステップ806
で「2値化処理(人の抽出)」を行う。
【0054】そして、ステップ607に対応するステッ
プ807で、画像処理領域毎に、人体を表す画素と判定
された画素の総面積Sxを求める。そして、この人体を
表す画素と判定された各画像処理領域の画素の総面積S
xをその画像処理領域を表す画素の総面積STで除した
ものを占有率α(α=Sx/ST)として求め(ステッ
プ808)、予め作成されている対応式あるいは変換テ
ーブルにより、この占有率αに対応する占有率α’を補
正値として求める(ステップ809)。
【0055】そして、この補正された占有率α’にその
画像処理領域に対応して定められた座席数MTを乗じる
ことによってその画像処理領域に対応する室内領域に存
在する人数Mx(Mx=α’×MT)を算出し(ステッ
プ810)、この算出した各画像処理領域に対応する室
内領域に存在する人数Mxおよび各画像処理領域におい
て人体を表す画素と判定された画素の分布(人の分布)
を人数情報として空調制御盤などの制御装置へ送る(ス
テップ811)。
【0056】〔参考例3〕 撮影する角度によっては、座席上に障害物(カメラと座
席間を遮る物)があるため死角ができたり、照明などの
熱源(発熱源)が測定に影響する場合がある。参考例1
や参考例2において、画像処理領域中にこのような外乱
要因が存在する場合、この外乱要因の影響を受けるエリ
アを画像処理領域から削除し、残りの領域に対して人数
計測を行い、この計測した人数に基づいてその画像処理
領域に対応する室内領域に存在する人数を推定するよう
にすれば、誤差要因を抑えることができる。
【0057】外乱要因が存在する画像処理領域を図9に
例示する。図9(a)は2値化する前の熱画像、図9
(b)は2値化した後の熱画像である。この場合、障害
物によって観客席が見えないエリア、出入り口があるエ
リア、照明等の熱源があり、計測に影響を与えるエリア
すなわち外乱要因の影響を受けるエリアが存在する。こ
の場合、この外乱要因の影響を受けるエリアを画像処理
領域から削除し、残された領域の画素のうち室内温度お
よび赤外線カメラと監視領域との距離に応じて決定され
る温度範囲の画素を人体を表す画素と判定する。
【0058】〔参考例1の場合〕 ここで、人体を表す画素と判定された画素の総面積をS
y、画像処理領域に人1人が占める基準画素面積をS
0、残された領域に対応する室内領域に存在する人数を
My、画像処理領域に対応する室内領域に存在する人数
をMxとし、Sy/S0=Myとして、残された領域に
対応する室内領域に存在する人数Myを求める。そし
て、画像処理領域を表す画素の総面積STと削除した外
乱要因の影響を受けるエリアを表す画素の総面積SGと
の比率から、本来の画像処理領域に対応する室内領域に
存在する人数Mxを推定する。
【0059】〔参考例2の場合〕 ここで、人体を表す画素と判定された画素の総面積をS
y、画像処理領域に人1人が占める基準画素面積S0の
補正値をS0’、残された領域に対応する室内領域に存
在する人数をMy、画像処理領域に対応する室内領域に
存在する人数をMxとし、Sy/S0’=Myとして、
残された領域に対応する室内領域に存在する人数Myを
求める。そして、画像処理領域を表す画素の総面積ST
と削除した外乱要因の影響を受けるエリアを表す画素の
総面積SGとの比率から、本来の画像処理領域に対応す
る室内領域に存在する人数Mxを推定する。
【0060】〔実施の形態3:第3発明〕 撮影する角度によっては、座席上に障害物(カメラと座
席間を遮る物)があるため死角ができたり、照明などの
熱源(発熱源)が測定に影響する場合がある。実施の形
態1や実施の形態2において、画像処理領域中にこのよ
うな外乱要因が存在する場合、この外乱要因の影響を受
けるエリアを画像処理エリアから削除したうえで残りの
領域に対して占有率を求め、この求めた占有率に基づい
て画像処理領域に対応する室内領域に存在する人数を推
定するようにすれば、誤差要因を抑えることができる。
【0061】外乱要因が存在する画像処理エリアを図9
に例示する。図9(a)は2値化する前の熱画像、図9
(b)は2値化した後の熱画像である。この場合、障害
物によって観客席が見えないエリア、出入り口があるエ
リア、照明等の熱源があり、計測に影響を与えるエリア
すなわち外乱要因の影響を受けるエリアが存在する。こ
の場合、この外乱要因の影響を受けるエリアを画像処理
領域から削除し、残された領域の画素のうち室内温度お
よび赤外線カメラと監視領域との距離に応じて決定され
る温度範囲の画素を人体を表す画素と判定する。
【0062】〔実施の形態1の場合〕 ここで、人体を表す画素と判定された画素の総面積をS
y、画像処理領域を表す画素の総面積をST、削除した
外乱要因の影響を受けるエリアを表す画素の総面積をS
G、占有率をα、画像処理領域に対応して定められた定
員数をMT、画像処理領域に対応する室内領域に存在す
る人数をMxとし、Sy/(ST−SG)=α、α×M
T=Mxとして、画像処理領域に対応する室内領域に存
在する人数Mxを推定する。
【0063】〔実施の形態2の場合〕 ここで、人体を表す画素と判定された画素の総面積をS
y、画像処理領域を表す画素の総面積をST、削除した
外乱要因の影響を受けるエリアを表す画素の総面積をS
G、補正した占有率をα’、画像処理領域に対応して定
められた定員数をMT、画像処理領域に対応する室内領
域に存在する人数をMxとし、Sy/(ST−SG)=
α、α→α’、α’×MT=Mxとして、画像処理領域
に対応する室内領域に存在する人数Mxを推定する。
【0064】〔実施の形態4:第4発明実施の形態2 において、画像処理領域が大きい場合、偏
った着席状態(例えば、半分だけ満席で残りは空席な
ど)では、逆に誤差が生じる。この場合、図10に示す
ように、画像処理領域を複数のエリアに細分化する。こ
の例では、画像処理領域を10分割し、細分化エリアA
R1〜AR10を得ている。そして、細分化エリアAR
1〜AR10について、人体を表す画素と判定された画
素の総面積Sx1〜Sx10をその細分化エリアを表す
画素の総面積ST1〜ST10で除したものを占有率
(抽出占有率)α1〜α10とし(α1=Sx1/ST
1〜α10=Sx10/ST10)、この占有率α1〜
α10を補正して占有率(実占有率)α1’〜α10’
を求め、この占有率α1’〜α10’から画像処理領域
全体の占有率α’を算出する。
【0065】この例では、占有率α1〜α6が60%、
占有率α7〜α10が0%として抽出され、補正後の占
有率がα1’〜α10’が50%、α7’〜α10’が
0%として求められるものとする。この場合、50%×
0.6=30%として画像処理領域全体の占有率α’が
求められる。この場合、画像処理領域が1分割である
と、抽出占有率αは36%となり、補正後の占有率α’
は22%となる。この場合、補正効果が大きすぎて、実
測値より少なくなる。これに対して、画像処理領域を複
数のエリアに細分化する方法をとれば、補正後の占有率
α’が30%となり、実測値に近くなる。この占有率
α’を画像処理領域の座席数MTに乗じることによって
画像処理領域に存在する人数Mxを推定する。
【0066】〔参考例4参考例2 において、画像処理領域が大きい場合、偏った
着席状態(例えば、半分だけ満席で残りは空席など)で
は、逆に誤差が生じる。この場合、画像処理領域を複数
のエリアに細分化し、各細分化エリア毎に人体を表す画
素と判定された画素の総面積Sx1〜Sxnを補正され
基準画素面積S0’で除すことによって人数計測を行
い、各細分化エリアの計測人数の総和を画像処理領域に
対応する室内領域に存在する人数とする。すなわち、M
x1=x1/S0’〜Mxn=Sxn/S0’として各
細分化エリアに対応する室内領域に存在する人数Mx1
〜Mxnを求め、Mx1+・・・・+Mxn=Mxとし
て、画像処理領域に対応する室内領域に存在する人数M
xを求める。
【0067】〔実施の形態5:第5発明〕 ドームなどの多目的空間では、野球の試合以外にも、コ
ンサートや展示会などさまざまなイベントが行われる。
イベント毎に観客席の位置や計測領域も変化し、それぞ
れの状況に対応した計測が要求される。これらに対応す
るために、あらかじめ想定されているイベント毎の観客
席の位置情報を入手し、計測領域毎の座標データを作成
する。必要に応じて計測領域毎のしきい値算出式や人数
補正の変換式や変換テーブル用データを加え、コンピュ
ータ5−2の記憶装置へデータベースを構築する。この
データベースを画像処理装置5−1を立ち上げる度に取
り込めるように設定する。
【0068】これにより、運用中に画像処理領域、しき
い値算出式、人数補正の変換式に変更が生じた場合に
も、画像処理装置5−1内の人数計測用のソフトを変更
しなくても、データベースを変更するだけで対応が可能
となる。画像処理機能を有するコンピュータのみを使用
する場合も同様な概念で、人数計測用ソフトを起動させ
たときにソフト中へデータベースを取り込むようにする
か、計測毎にデータベースファイルから必要なデータだ
け読みに行く方法としてもよい。特に、このような人数
計測システムの精度を向上させるには、実際の測定現場
でのチューニングやデータ収集が数多く必要であり、こ
のような機能が有効である。
【0069】図11(a)に監視領域用データベースの
構造例を、図11(b),(c)に人数算出用データベ
ースの構造例を示す。なお、図11(a)において、ゾ
ーン(zone)4はエリア4とエリア5とから構成さ
れ、エリア4はカメラ1で撮影され、エリア5はカメラ
2で撮影される。この場合、ゾーンが空調制御対象領域
(例えば、ゾーンニング)に対応し、ゾーン中のエリア
が画像処理領域に対応する。また、画像処理領域は座標
データにより構成され、場合によってはイベントの頭に
季節の項目を追加する。すなわち、イベントの上位項目
として、季節の項目を設ける。
【0070】なお、上述した実施の形態では、赤外線カ
メラ2を複数台設けたが、1台の赤外線カメラ2を旋回
させることで室内大空間1における観客席4全体を監視
領域として捉えるようにしてもよい。このようにするこ
とによって、設置および調整、メンテナンス等の作業を
大幅に削減でき、コストも抑えることが可能である。
【0071】また、この実施の形態では、室内大空間に
おける人数計測を行うものとして説明したが、大空間に
限らず、赤外線カメラを用いて人を抽出するアプリケー
ションには、幅広く適用することができる。
【0072】図12に小空間における人数計測と大空間
における人数の計測の違いについて示す。すなわち、人
数規模からすれば、小空間は少人数(数人〜数十人)で
あり、大空間は極めて多数(数百〜数万人)でありる。
要求される測定精度は、小空間は1人単位で精密に求め
る必要があり、高精度が要求される。これに対して、大
空間は数%以下の誤差でよく、小空間と比べて精度は緩
い。測定距離(センサの設置位置と監視領域との距離)
は、小空間は、10m程度であり、近い。これに対し
て、大空間は最大で200m程度であり、遠い。このよ
うな違いがあるので、同じ赤外線による熱画像から監視
領域の人数計測を行う方式でも、大空間では本発明のよ
うな赤外線カメラ方式が向いていて、特開平6−160
507号公報に示されているような焦電型赤外線センサ
方式は小空間に限られる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように本
発明によれば、第1発明では、室内空間における監視領
域の温度分布が熱画像として撮影され、この熱画像から
所定の画像処理領域が切り出され、この画像処理領域の
画素のうち室内温度および赤外線カメラと監視領域との
距離に応じて決定される温度範囲の画素が人体を表す画
素と判定され、この人体を表す画素と判定された画素の
総面積を画像処理領域を表す画素の総面積で除したもの
を占有率とし、この占有率に画像処理領域に対応して定
められた定員数を乗じることによって画像処理領域に対
応する室内領域に存在する人数が算出されるものとな
り、人体の表面温度に及ぼす室温の影響や赤外線カメラ
と監視領域との距離に応じた赤外線の吸収・散乱の影響
が考慮され、設置や調整作業、メンテナンスなどが容易
で、室内大空間(ドーム球場,大型体育館,コンサート
ホールなど座席数が数千数万に及ぶ大空間)における人
の分布や人数を比較的高精度で計測することが可能とな
る。また、センサとして赤外線カメラを使用しているの
で、検知領域がカメラからかなり離れたところ(200
メートル程度)でも検出することができる。また、大空
間でも、数台の赤外線カメラ、あるいは1台の赤外線カ
メラで対応できるので、設置やメンテナンスが容易であ
る。また、照度変化に影響されない。
【0074】
【0075】また、人体を表す画素と判定された画素の
総面積Sx、画像処理領域を表す画素の総面積をST、
占有率をα、画像処理領域に対応して定められた定員数
をMT、画像処理領域に対応する室内領域に存在する人
数をMxとした場合、α=Sx/ST、Mx=α×MT
として、画像処理領域に対応する室内領域に存在する人
数Mxが求められるものとなり、参考例1のように予め
基準画素面積を求める必要がなく、計測領域の座席数さ
えわかれば参考例1より更に簡単に人数を計測すること
ができるようになる。第2発明では、人体を表す画素と
判定された画素の総面積Sx、画像処理領域を表す画素
の総面積をST、占有率をα、占有率補正データに基づ
いて補正した占有率αをα’、画像処理領域に対応して
定められた定員数をMT、画像処理領域に対応する室内
領域に存在する人数をMxとした場合、α=Sx/S
T、α→α’、Mx=α’×MTとして、画像処理領域
に対応する室内領域に存在する人数Mxが求められるも
のとなり、第1発明と比べ、人数をより正確に計測する
ことができるようになる。
【0076】
【0077】第3発明では、外乱要因の影響を受けるエ
リアが画像処理領域から削除され、残された領域の画素
のうち室内温度および赤外線カメラと監視領域との距離
に応じて決定される温度範囲の画素が人体を表す画素と
判定される。ここで、人体を表す画素と判定された画素
の総面積をSy、画像処理領域を表す画素の総面積をS
T、削除した外乱要因の影響を受けるエリアを表す画素
の総面積をSG、占有率をα、占有率補正データに基づ
いて補正した占有率αをα’、画像処理領域に対応して
定められた定員数をMT、画像処理領域に対応する室内
領域に存在する人数をMxとした場合、α=Sy/(S
T−SG)、Mx=α×MTとして、あるいはα=Sy
/(ST−SG)、α→α’、Mx=α’×MTとし
て、画像処理領域に対応する室内領域に存在する人数M
xが推定されるものとなり、赤外線カメラと計測領域と
の間に障害物があって死角になったり、照明などの発熱
が計測領域に影響を及ぼすなどの外乱要因があっても、
それらの影響を排除できる。
【0078】
【0079】第4発明では、画像処理領域が大きい場
合、画像処理領域が複数のエリアに細分化される。ここ
で、各細分化エリアの人体を表す画素と判定された画素
の総面積をSx1〜Sxn、各細分化エリアを表す画素
の総面積ST1〜STn、各細分化エリアの占有率をα
1〜αn、占有率補正データに基づいて補正した各細分
化エリアの占有率をα1’〜αn’、占有率α1’〜α
n’から算出した画像処理領域全体の占有率をα’、画
像処理領域に対応する室内領域に存在する人数をMxと
した場合、α1=Sx1/ST1〜αn=Sxn/ST
n、α1〜αn→α1’〜αn’、α1’〜αn’→
α’として、画像処理領域全体の占有率α’が求めら
れ、この占有率α’に基づいて画像処理領域に対応する
室内領域に存在する人数Mxが推定されるものとなり、
計測領域が大きく、しかもそこに人が偏って存在してい
る場合でも、正確に人数を計測することが可能となる。
【0080】第5発明では、データベースから測定現場
の現状に該当する測定現場情報が読み込まれ、この読み
込んだ情報を参照して画像処理領域に対応する室内領域
に存在する人数が計測されるものとなり、測定現場の現
状が変化しても、人数計測用アルゴリズムを手直しする
必要がない。特に、多目的に使われる大規模施設ではイ
ベントによって測定現場の状況が大きく変更されるの
で、予めデータベース化することにより、変更が極めて
容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態を示す人数計測システ
ムのシステム構成図である。
【図2】 ドーム球場への適用例を示す図(平面図)で
ある。
【図3】 ドーム球場における赤外線カメラの視野範囲
を示す図(側断面図)である。
【図4】 この人数計測システムの動作を説明するため
のフローチャート(参考例1)である。
【図5】 最適な下限しきい値と室温との温度差ΔTの
測定距離別周囲温度依存性を示す図である。
【図6】 この人数計測システムの動作を説明するため
のフローチャート(参考例2)である。
【図7】 抽出占有率に対する実測占有率の調査結果を
示す特性図である。
【図8】 この人数計測システムの動作を説明するため
のフローチャート(実施の形態2)である。
【図9】 外乱要因が存在する画像処理領域を例示する
ディスプレイ上の表示画像を示す写真である。
【図10】 画像処理領域を複数のエリアに細分化して
の人数計測(実施の形態4)を説明するための図であ
る。
【図11】 監視領域用データベースおよび人数算出用
データベースの構造例を示す図である。
【図12】 大空間における人数計測と小空間における
人数の計測の違いを対比して示す図である。
【符号の説明】
1…室内大空間、2−1〜2−n…赤外線カメラ、3…
温度センサ、4…観客席、5…人数計測装置、5−1…
画像処理装置、5−2…コンピュータ、6…映像切替
器、T…室内温度、L…測定距離、AR1〜ARn…細
分化エリア、ΔT…温度差。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 7/00 - 7/60 G06M 11/00 G06T 1/00 G01N 21/84 - 21/958 H04N 7/18

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室内空間における監視領域の温度分布を
    熱画像として撮影する赤外線カメラと、 この赤外線カメラから得られる熱画像から所定の画像処
    理領域を切り出し、この画像処理領域の画素のうち室内
    温度および前記赤外線カメラと前記監視領域との距離に
    応じて決定される温度範囲の画素を人体を表す画素と判
    定する画像処理手段と、 この画像処理手段によって人体を表す画素と判定された
    画素の総面積を前記画像処理領域を表す画素の総面積で
    除したものを占有率とし、この占有率に前記画像処理領
    域に対応して定められた定員数を乗じることによって前
    記画像処理領域に対応する室内領域に存在する人数を算
    する人数計測手段とを備えたこと徴とする人数計測シ
    ステム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記人数計測手段
    は、前記占有率を予め求めた占有率補正データに基づい
    て補正したうえで、前記画像処理領域に対応する室内領
    域に存在する人数を算出することを特徴とする人数計測
    システム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記人数計測
    手段は、前記画像処理領域中に外乱要因が存在する場
    合、この外乱要因の影響を受けるエリアを前記画像処理
    領域から削除したうえで残りの領域に対して占有率を求
    め、この求めた占有率に基づいて前記画像処理領域に対
    応する室内領域に存在する人数を推定することを特徴と
    する人数計測システム。
  4. 【請求項4】 請求項2において、前記人数計測手段
    は、前記画像処理領域が大きい場合、前記画像処理領域
    を複数のエリアに細分化し、各細分化エリア毎に人体を
    表す画素と判定された画素の総面積をその細分化エリア
    を表す画素の総面積で除したものを占有率とし、この占
    有率を予め求めた占有率補正データに基づいて補正し、
    この補正後の占有率から画像処理領域全体の占有率を算
    出し、この算出した占有率に基づいて前記画像処理領域
    に対応する室内領域に存在する人数を算出することを特
    徴とする人数計測システム。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れか1項において、前
    記監視領域の測定現場情報をデータベースに予め格納
    し、測定現場の現状に該当する測定現場情報を このデー
    タベースから読み込み、この読み込んだ情報を参照して
    前記画像処理領域に対応する室内領域に存在する人数を
    計測することを特徴とする人数計測システム。
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