JP3414022B2 - 水冷エンジンの冷却水通路構造 - Google Patents

水冷エンジンの冷却水通路構造

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JP3414022B2
JP3414022B2 JP00815595A JP815595A JP3414022B2 JP 3414022 B2 JP3414022 B2 JP 3414022B2 JP 00815595 A JP00815595 A JP 00815595A JP 815595 A JP815595 A JP 815595A JP 3414022 B2 JP3414022 B2 JP 3414022B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クランクケースに複数
のシリンダアッセンブリが直列に配置された水冷エンジ
ンに係り、詳しくは上記クランクケースにウォーターポ
ンプが設けられ、このウォーターポンプから各シリンダ
アッセンブリのウォータージャケットに通じる冷却水通
路がクランクケースに形成された水冷エンジンの冷却水
通路構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図7に示す小型の水冷エンジン100 のよ
うに、クランクケース101 に複数(ここでは2基)のシ
リンダアッセンブリ102 が直列に、即ちクランク軸103
に対して平行に配列された水冷エンジンがある。各シリ
ンダアッセンブリ102 の内部には図示しないピストンが
摺動するシリンダボアが形成され、このシリンダボアを
取り巻く形でウォータージャケット104 が設けられてい
る。
【0003】一方、クランクケース101 にはウォーター
ポンプ105 が設置されており、このウォーターポンプ10
5 に吸入部106 と吐出部107 が設けられている。上記吐
出部107 はクランクケース101 に形成された冷却水通路
108 に連通し、この冷却水通路108 が前記ウォータージ
ャケット104 に繋がっている。冷却水通路108 はクラン
クケース101 の鋳造時に鋳造型内部に冷却水通路108 と
同じ形状の中子を設けることによって形成される。
【0004】水冷エンジン100 が作動すると、クランク
軸103 の回転に連動してウォーターポンプ105 が作動
し、吸入部106 から冷却水が吸入される。吸入された冷
却水は吐出部107 から吐出され、冷却水通路108 を流れ
て各シリンダアッセンブリ102のウォータージャケット1
04 に送られ、前記シリンダボアを冷却した後に排水管1
09 から排水される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この水
冷エンジン100 は、前述したように冷却水通路108 がク
ランクケース101 の鋳造時に中子を用いて形成されるた
め、以下のような問題点を有している。
【0006】まず、冷却水通路108 を形成する中子には
一定以上の厚みを持つことが要求されるため、必然的に
冷却水通路108 の通路形状が大きくなり、これによって
クランクケース101 の寸法が増大し、水冷エンジン100
の大型化と重量増を余儀なくされる。
【0007】また、中子を用いて冷却水通路108 を形成
すると、冷却水通路108 の形状や大きさにバラツキが出
やすく、このため各シリンダアッセンブリ102 における
冷却水の流量に差が生じ、各シリンダアッセンブリ102
の冷却が不均一になる場合がある。
【0008】さらに、中子を用いた鋳造型の構成上、冷
却水通路108 の形状が様々な制約を受け、スムーズな通
路形状が得られない。このため、冷却水の圧力損失が大
きくなってウォーターポンプ105 の効率が低下し、各シ
リンダアッセンブリ102 への適正な冷却水分配が行いに
くい。
【0009】これに加え、冷却水通路108 用の中子を設
けることで鋳造型が複雑化し、鋳造型の費用が大きく嵩
むことになる。
【0010】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたもので、ウォーターポンプと、シリンダア
ッセンブリのウォータージャケットとの間を結ぶ冷却水
通路をコンパクトに、しかも容易かつ安価に形成できる
とともに、冷却水の圧力損失を少なくしてウォーターポ
ンプの効率を向上させることができ、併せて各シリンダ
アッセンブリに均一かつ適正な冷却水分配を行うことの
できる水冷エンジンの冷却水通路構造を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る水冷エンジンの冷却水通路構造は、ク
ランクケースの長手方向に沿って複数のシリンダアッセ
ンブリが直列に配列され、上記クランクケースの内部か
つ長手方向に沿ってクランク軸が軸支され、クランクケ
ースの一面にウォーターポンプが設けられ、上記ウォー
ターポンプのポンプ軸がクランク軸により駆動される水
冷エンジンにおいて、上記各シリンダアッセンブリ内の
ウォータージャケットと上記ウォーターポンプとの間を
接続する冷却水通路を、上記シリンダアッセンブリの列
に平行しかつ上記ウォーターポンプの吐出部末端を貫通
するようにクランクケース内部に形成された直線状の冷
却水本通路と、この冷却水本通路から略直角状に分岐し
て各シリンダアッセンブリのウォータージャケットに連
通する複数の冷却水分配通路とを備えて構成し、上記複
数の冷却水分配通路を全て直線状に形成し、かつ各冷却
水分配通路を互いに平行に配列するとともに、各冷却水
分配通路の内径を各シリンダアッセンブリ毎に異ならせ
たことを特徴とする。
【0012】また、前記ウォーターポンプを、クランク
ケースの一面に凹設したポンプ室と、このポンプ室から
接線状に延びる吐出部と、吸入部を有しポンプ室に被装
されるポンプカバーと、ポンプ室内に延びるポンプ軸
と、上記ポンプ軸に回転一体に固定されてポンプ室内で
回転するインペラとを備えた渦巻型とした。
【0013】
【0014】
【作用】上記のように構成した場合、冷却水通路を構成
する冷却水本通路および冷却水分配通路が全て直線状で
あることから、これらの通路をドリル加工等の機械加工
により形成することができる。したがって、冷却水通路
が非常にコンパクトになり、水冷エンジンの大型化や重
量増を避けることができる上、冷却水通路の形成が容易
かつ安価になる。
【0015】また、冷却水本通路および冷却水分配通路
の形状にバラツキが出にくいため、各シリンダアッセン
ブリに分配される冷却水の流量が均等になり、冷却が均
一化されるとともに、通路形状がストレートなため冷却
水の圧力損失が少なくなり、ウォーターポンプの効率が
大きく向上する。
【0016】しかも、冷却水本通路自体がウォーターポ
ンプの吐出部を貫通するため、冷却水本通路と吐出部と
を結ぶ専用の通路を設けなくてもよく、冷却水通路全体
の構成が簡略化される。
【0017】また、全ての冷却水分配通路を平行に配列
したため、冷却水本通路と冷却水分配通路とが同一平面
内に配置され、これにより冷却水通路全体が一層コンパ
クト化されるとともに、ドリル加工で冷却水分配通路を
形成する際にドリルとクランクケースの相対角度をセッ
トし直す必要がなくなり、加工性が非常に良くなる。
【0018】さらに、冷却水分配通路の内径を各シリン
ダアッセンブリ毎に異ならせたので、各シリンダアッセ
ンブリ毎に冷却水流量を個別に設定可能になり、各シリ
ンダアッセンブリの熱量に見合った適正な冷却水分配を
行うことができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しながら説明する。図1は、本発明に係る水冷エンジン
が搭載された小型雪上車の右側面図である。
【0020】この小型雪上車1は、前後方向に延びる車
体2の前下部に左右一対の滑走用橇3が左右回動可能に
設置され、上記車体2の後半下部には駆動装置4が設け
られている。上記駆動装置4は、例えば装置の前方に配
置された駆動輪5と、装置の後方に配置された従動輪6
と、数個の中間輪7と、サスペンション機構8と、上記
車輪5〜7の周囲に巻装された無限軌道9とを備えて構
成されている。
【0021】車体2の上部には着座シート11が設置さ
れ、その左右両側に一段低いステップ12が設けられてい
る。そして、上記着座シート11の前方には前記滑走用橇
3を左右に操舵するハンドルバー13と、ウィンドシール
ド14が設けられている。
【0022】一方、車体2の前頭部には水冷エンジン16
が搭載されており、この水冷エンジン16の動力が図示し
ない動力伝達装置を介して前記駆動装置4の駆動輪5に
伝達され、駆動輪5が無限軌道8を駆動して小型雪上車
1を走行させるようになっている。
【0023】小型雪上車1の乗員は、着座シート11に着
座して両足を左右のステップ12に載せ、両手でハンドル
バー13を握って滑走用橇3を操舵しながら水冷エンジン
16の出力をコントロールし、小型雪上車1の進行方向お
よび進行速度を定めて走行する。
【0024】図2は、図1のII矢視による水冷エンジン
16の正面図であり、図3は図2のIII-III 線に沿う水冷
エンジン16の縦断面図である。この水冷エンジン16は、
例えば2サイクルの3気筒エンジンであり、そのクラン
クケース17の長手方向に沿って3基のシリンダアッセン
ブリ18A〜18Cが直列に配置されている。
【0025】上記クランクケース17は、例えば上側のア
ッパーケース17aと、下側のロアーケース17bとが合わ
せられて構成されており、その内部にクランク軸19が軸
支されている。上記アッパーケース17aの上面には前記
シリンダアッセンブリ18A〜18Cを固定するためのシリ
ンダベース20が前方にやや傾斜して設けられ、このシリ
ンダベース20の後側には図示しないキャブレタが接続さ
れるインテークマニホルド21が設けられている。
【0026】一方、前記シリンダアッセンブリ18A〜18
Cは、それぞれ上記シリンダベース20上に固定されるシ
リンダブロック23と、さらにその上に固定されるシリン
ダヘッド24とを含んで構成されている。なお、25は点火
プラグである。
【0027】上記シリンダブロック23の内部には図示し
ないピストンが摺動するシリンダボアが形成され、この
シリンダボアを取り巻く形でウォータージャケット26が
設けられている。また、シリンダブロック23の前側には
排気ポート27が設けられ、この排気ポート27には図1に
示す排気マフラ28が接続される。なお、クランクケース
17の右側には円筒状のケーシング29が連設され、この中
に発電機、点火装置、フライホイール等の補機類が内蔵
される。
【0028】クランクケース17の前面には、前記ウォー
タージャケット26に冷却水を送るウォーターポンプ31が
設置されている。このウォーターポンプ31は、例えば渦
巻型のポンプであり、次のように構成されている。
【0029】まず、ロアーケース17bの前面にポンプ室
32が凹設され、このポンプ室32から接線状に延びる吐出
部33がロアーケース17bからアッパーケース17aにかけ
て刻設されている。この吐出部33の末端部は、例えば平
面視で前記クランク軸19側に延びる円柱孔状に形成され
ている。
【0030】そして、数本のビス34を用いてポンプカバ
ー35が上記ポンプ室32および吐出部33の前方から液密に
固定される。このポンプカバー35にはユニオン状の吸入
部36が一体に形成されている。
【0031】一方、ロアーケース17b内には、平面視で
前記クランク軸19に直交するポンプ軸38が軸受39,40 に
より回転自在に軸支され、このポンプ軸38の前端部が前
記ポンプ室32内に延び、この前端部にインペラ41がボル
ト42で回転一体に固定されている。上記インペラ41の前
面には放射状に延びる翼部43が一体に形成される。
【0032】上記ポンプ軸38の中間部には従動ねじ歯車
45が設けられており、この従動ねじ歯車45がクランク軸
19の中間部に設けられた原動ねじ歯車46に噛み合わされ
る。したがって、水冷エンジン16が作動すると、クラン
ク軸19の回転に連動してポンプ軸38が回転し、インペラ
41が回って前記吸入部36からポンプ室32内に冷却水が吸
入され、吸入された冷却水が吐出部33から吐出される。
【0033】このように構成されたウォーターポンプ31
は、本発明に係る構造を備えた冷却水通路47を介して各
シリンダアッセンブリ18A〜18C内のウォータージャケ
ット26に接続される。この冷却水通路47は、アッパーケ
ース17aに形成された冷却水本通路48と、この冷却水本
通路48から分岐して各ウォータージャケット26に連通す
る複数の冷却水分配通路49L,R 〜51L,R を備えて構成さ
れている。
【0034】図4にも示すように、上記冷却水本通路48
はシリンダアッセンブリ18A〜18Cの列に平行するよう
に、アッパーケース17aの前面に沿って直線状に延びて
おり、その中間部がウォーターポンプ31の吐出部33の末
端部を貫通している。なお、図5に示すように、冷却水
本通路48の両端部はプラグ53で液密に閉塞される。
【0035】また、前記冷却水分配通路49L,R 〜51L,R
は、例えば全部で6本形成されており、それぞれが冷却
水本通路48から直線状に延びてアッパーケース17aの上
面(前記シリンダベース20の上面)に開口している。
これらの冷却水分配通路49L,R 〜51L,R は、アッパーケ
ース17aの上面にシリンダアッセンブリ18A〜18Cが設
置された際、1つのシリンダアッセンブリ18のウォータ
ージャケット26に2本の冷却水分配通路49が下方から連
通するようになっている。ここで、冷却水分配通路49L,
R 〜51L,R は全て互いに平行に配列されている。
【0036】ウォーターポンプ31の吐出部33から吐出さ
れた冷却水は、冷却水本通路48から各冷却水分配通路49
L,R 〜51L,R を経て各シリンダアッセンブリ18A〜18C
のウォータージャケット26に分配された後、図2に示す
ように各シリンダアッセンブリ18A〜18Cの後部に配設
された排水管54から排水される。なお、この排水管54と
ウォーターポンプ31の吸入部36との間は図示しない冷却
水ホースで接続され、この冷却水ホースの途中に接続さ
れたラジエータにより、シリンダアッセンブリ18A〜18
Cを冷却した冷却水の熱交換が行われるようになってい
る。
【0037】本発明に係る冷却水通路構造の場合、冷却
水通路47を構成する冷却水本通路48と冷却水分配通路49
L,R 〜51L,R が全て直線状に形成されているため、これ
らの通路をドリル加工等の機械加工により形成すること
ができる。したがって、冷却水通路47がクランクケース
17(アッパーケース17a)の前後方向に幅を取ることが
なくなって非常にコンパクトになり、水冷エンジン16の
大型化や重量増を避けることができる上、冷却水通路47
の形成が極めて容易かつ安価になる。
【0038】また、冷却水本通路48および冷却水分配通
路49L,R 〜51L,R の形状にバラツキが出にくいため、各
シリンダアッセンブリ18A〜18Cのウォータージャケッ
ト26に分配される冷却水の流量が均等になり、冷却が均
一化されるとともに、通路形状がストレートなため冷却
水の圧力損失が少なくなり、これによってウォーターポ
ンプ31の効率が大きく向上する。
【0039】しかも、冷却水本通路48自体がウォーター
ポンプ31の吐出部33を貫通しているので、冷却水本通路
48と吐出部33とを結ぶ専用の通路を設ける必要がない。
このため、冷却水通路47全体の構成を簡略化することが
できる。
【0040】さらに、従来のように冷却水通路を形成す
るにあたってクランクケース鋳造型の内部に複雑な形状
の中子を設ける必要がないため、鋳造型の費用を安く抑
えることができる。なお、冷却水通路47を鋳抜き穴とし
て形成する場合でも、複雑な形状の中子が不要なため、
冷却水通路47を容易かつ安価に形成することができる。
【0041】また、本発明では、全ての冷却水分配通路
49L,R 〜51L,R を平行に配列したので、冷却水本通路48
と冷却水分配通路49L,R 〜51L,R とが同一平面内に配置
される。このため、冷却水通路47全体が水冷エンジン16
の前後方向に一層コンパクト化され、クランクケース17
(アッパーケース17a)の小形化に一層貢献することが
できる。また、ドリル加工で冷却水分配通路49L,R 〜51
L,R を形成する際にドリルとアッパーケース17aの相対
角度をセットし直す必要がなく、加工性が非常に良くな
る。
【0042】ところで、図6は、本発明の別な実施例を
示すアッパーケース17aの正面図である。ここに示すよ
うに、冷却水分配通路49L,R 〜51L,R の内径は、各シリ
ンダアッセンブリ18A〜18C毎に異なるようにされてい
る。このようにすれば、各シリンダアッセンブリ18A〜
18Cの冷却水流量を個別に設定することが可能になり、
各シリンダアッセンブリ18A〜18Cの熱量に見合った適
正な冷却水分配を行うことができる。
【0043】例えば図6の例では、ウォーターポンプ31
の吐出部33に最も近くて高い冷却水吐出圧力が得られる
シリンダアッセンブリ18A側の冷却水分配通路49L,R を
細く形成し、吐出部33から最も遠くて冷却水吐出圧力の
低いシリンダアッセンブリ18C側の冷却水分配通路51L,
R を太く形成している。これにより、各シリンダアッセ
ンブリ18A〜18Cに均等に冷却水が分配され、均一な冷
却が行われる。
【0044】なお、図6の例に限らず、例えば熱量の大
きいシリンダアッセンブリに繋がる冷却水分配通路を太
く、熱量の小さいシリンダアッセンブリに繋がる冷却水
分配通路を細く形成してもよい。
【0045】さらに、各シリンダアッセンブリ18A〜18
Cに繋がる2本の冷却水分配通路49L,R 〜51L,R の左右
の通路径を異ならせることもできる。こうすれば、ウォ
ータージャケット26内で冷却水がシリンダボアの周囲を
一定方向に巡回するようになり、効率的な冷却が行え
る。
【0046】ところで、本実施例における水冷エンジン
16は、各シリンダアッセンブリ18A〜18Cがそれぞれ別
体に形成されてクランクケース17に設けられたものであ
るが、例えば1個の長いシリンダブロックに複数のシリ
ンダボアが形成され、各々のシリンダボアの周囲にウォ
ータージャケットが設けられた構成の水冷式エンジンに
も本発明に係る冷却水通路構造を適用することができ
る。
【0047】また、本実施例における水冷エンジン16は
直列エンジンであるが、例えばクランク軸に沿って複数
のシリンダボアが設けられたV型エンジンや水平対向型
エンジンにも本発明に係る冷却水通路構造を適用するこ
とができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る水冷
エンジンの冷却水通路によれば、冷却水通路を構成する
冷却水本通路および冷却水分配通路が全て直線状である
ことから、これらの通路をドリル加工等の機械加工によ
り形成することができる。したがって、冷却水通路が非
常にコンパクトになり、水冷エンジンの大型化や重量増
を避けることができる上、冷却水通路の形成を極めて容
易かつ安価に行うことができる。
【0049】
【0050】また、冷却水本通路および冷却水分配通路
の形状にバラツキが出にくいため、各シリンダアッセン
ブリに分配される冷却水の流量が均等になり、冷却が均
一化されるとともに、通路形状がストレートなため冷却
水の圧力損失が少なくなるので、ウォーターポンプの効
率を大きく向上させることができる。
【0051】しかも、冷却水本通路自体がウォーターポ
ンプの吐出部を貫通するため、冷却水本通路と吐出部と
を結ぶ専用の通路を設ける必要がなく、冷却水通路全体
の構成を簡略化することができる。
【0052】さらに、上記冷却水分配通路を全て互いに
平行に配列したため、冷却水本通路と冷却水分配通路と
が同一平面内に配置される。このため、冷却水通路全体
が一層コンパクト化されるとともに、ドリル加工で冷却
水分配通路を形成する際にドリルとクランクケースの相
対角度をセットし直す必要がなく、加工性が非常に良く
なる。
【0053】また、上記冷却水分配通路の内径を各シリ
ンダアッセンブリ毎に異ならせたため、各シリンダアッ
センブリ毎に冷却水流量を個別に設定することが可能に
なり、各シリンダアッセンブリの熱量に見合った適正な
冷却水分配を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水冷エンジンが搭載された小型雪
上車の右側面図。
【図2】図1のII矢視により本発明の第一実施例を示す
水冷エンジンの正面図。
【図3】図2のIII-III 線に沿う水冷エンジンの縦断面
図。
【図4】図3のIV矢視によるアッパーケースの正面図。
【図5】図4のV-V 線に沿うアッパーケースの横断面
図。
【図6】本発明の別な実施例を示すアッパーケースの正
面図。
【図7】従来の技術を示す水冷エンジンの正面図。
【符号の説明】
1 小型雪上車 16 水冷エンジン 17 クランクケース 18A〜18C シリンダアッセンブリ 19 クランク軸 26 ウォータージャケット 31 ウォーターポンプ 32 ポンプ室 33 吐出部 35 ポンプカバー 36 吸入部 38 ポンプ軸 41 インペラ 47 冷却水通路 48 冷却水本通路 49L,R 〜51L,R 冷却水分配通路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−59944(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01P 3/02 F01P 5/10 F02F 1/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクケースの長手方向に沿って複数
    のシリンダアッセンブリが直列に配列され、上記クラン
    クケースの内部かつ長手方向に沿ってクランク軸が軸支
    され、クランクケースの一面にウォーターポンプが設け
    られ、上記ウォーターポンプのポンプ軸がクランク軸に
    より駆動される水冷エンジンにおいて、上記各シリンダ
    アッセンブリ内のウォータージャケットと上記ウォータ
    ーポンプとの間を接続する冷却水通路を、上記シリンダ
    アッセンブリの列に平行しかつ上記ウォーターポンプの
    吐出部末端を貫通するようにクランクケース内部に形成
    された直線状の冷却水本通路と、この冷却水本通路から
    略直角状に分岐して各シリンダアッセンブリのウォータ
    ージャケットに連通する複数の冷却水分配通路とを備え
    て構成し、上記複数の冷却水分配通路を全て直線状に形
    成し、かつ各冷却水分配通路を互いに平行に配列すると
    ともに、各冷却水分配通路の内径を各シリンダアッセン
    ブリ毎に異ならせたことを特徴とする水冷エンジンの冷
    却水通路構造。
  2. 【請求項2】 前記ウォーターポンプを、クランクケー
    スの一面に凹設したポンプ室と、このポンプ室から接線
    状に延びる吐出部と、吸入部を有しポンプ室に被装され
    るポンプカバーと、ポンプ室内に延びるポンプ軸と、上
    記ポンプ軸に回転一体に固定されてポンプ室内で回転す
    るインペラとを備えた渦巻型とした請求項1に記載の水
    冷エンジンの冷却水通路構造。
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