JP3413785B2 - 放電プラズマ発生用交流高圧電源装置 - Google Patents

放電プラズマ発生用交流高圧電源装置

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JP3413785B2 JP05431596A JP5431596A JP3413785B2 JP 3413785 B2 JP3413785 B2 JP 3413785B2 JP 05431596 A JP05431596 A JP 05431596A JP 5431596 A JP5431596 A JP 5431596A JP 3413785 B2 JP3413785 B2 JP 3413785B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は放電プラズマ発生用
交流高圧電源装置に係り、特に放電によりプラズマを発
生し、このプラズマで有害ガスを分解する処理装置の交
流高圧電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、電子ビーム照射や放電により発生
させたプラズマによる化学反応を用いて、ガス状の汚染
物質の浄化方法が検討されている。電子ビームをガス状
の汚染物質の浄化に用いる方法はすでに実用化されてい
るが、プラズマ発生設備が高価であり、より低コストで
実現可能性がある放電プラズマによるガス浄化法が有望
視されている。これはリアクタの内部に放電によりプラ
ズマを生成し、ここでガス状汚染物質を通して分解した
り、更に分解してできるラジカルに外部から添加物を注
入してエアロゾル状の反応生成物に転換し、その後、電
気集塵装置などのセパレータで除去する方法である。
【0003】放電プラズマの発生法にはリアクタに設け
た電極に交流高電圧を印加する方法がある。図4はリア
クタに設けた電極に交流高電圧を印加する電源装置の従
来例を示した構成図である。同図に示すように、交流高
電圧の発生方法は、商用の交流電源10を整流器41と
平滑コンデンサ42によって整流・平滑して直流電圧を
作り、次に高周波インバータ43で昇圧して目的の周波
数の交流電圧に変換し(数kHzから数十kHz)、更
に、変圧器44で昇圧して交流高電圧を作りリアクタ3
0に印加している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、リアク
タに交流高電圧を印加する方法は次のような欠点をもっ
ている。即ち、電圧を印加するリアクタの電極間には静
電容量が存在するため、交流電圧を印加すると放電に関
与しない無効電力が発生する。この無効電力は用いる周
波数に比例し、放電電力の数十倍から百倍以上になる。
【0005】また、周波数が高いことから、フェライト
等の高い周波数でも損失の少ない高価な材料をコアに使
う必要があった。しかし、この材料は飽和磁束密度が低
く、高電圧で用いるには、磁気飽和現象を避けるため、
コアを大きくする必要があり、装置の大型化とコスト高
になる欠点があった。本発明はこのような事情に鑑みて
なされたもので、リアクタに周波数の高い交流電圧を印
加することにより発生する大きな無効電力を削減し、電
源装置の規模縮小を図る放電プラズマ発生用交流高圧電
源装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、リアクタの電極間に交流電圧を印加して、
前記リアクタ内に放電プラズマを発生させる放電プラズ
マ発生用交流高圧電源装置において、前記リアクタに誘
導性のリアクタンス成分を有する回路素子を直列に接続
て直列共振回路を構成し、前記リアクタの容量性のリ
アクタンス成分を前記回路素子の誘導性のリアクタンス
成分によって相殺するようにしたことを特徴としてい
る。
【0007】本発明によれば、リアクタの容量性のリア
クタンス成分をリアクタに接続した回路素子の誘導性の
リアクタンスで相殺し、電源装置から無効電力が供給さ
れないようにする。これにより、電源装置の規模縮小が
図れる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
る放電プラズマ発生用交流高圧電源装置の好ましい実施
の形態を詳説する。図1は本発明に係る放電プラズマ発
生用交流高圧電源装置の第1の実施の形態を示した構成
図である。
【0009】同図に示すように放電プラズマ発生用交流
高圧電源装置は商用の交流電源10から整流器11と平
滑用コンデンサ12により直流電圧を生成し、高周波イ
ンバータ13により所望の周波数の交流電圧に変換する
回路と、負荷のリアクタ30とコイルからなるインダク
タンス20が直列に接続された回路とからなる。リアク
タ30とインダクタンス20の共振周波数とリアクタ3
0の電極に印加する電圧は、実験により得られた有害ガ
スの分解効率のデータに基づいて最適値に合うように設
定するが、この共振周波数はインダクタンス20のコイ
ルの巻数や大きさを適当に選ぶことにより設定する。又
は、同図の破線で示したようにリアクタ30に並列にコ
ンデンサ31を接続して設定することもできる。
【0010】そして、高周波インバータ13の出力の周
波数は、リアクタ30とインダクタンス20の共振周波
数に合致させる。リアクタ30の電極に印加する電圧
は、平滑用コンデンサ12の充電電圧を調整して所望の
値に設定する。次に、上記放電プラズマ発生用交流高圧
電源装置の作用について説明する。
【0011】前述したようにリアクタ30に交流電圧を
印加した場合、放電で流れる有効電力の他に、静電容量
を通して流れる電流によって生じる大きな無効電力が発
生する。このことは、リアクタ30が、放電電力(有効
電力)を生じる抵抗Rと無効電力を生じるコンデンサC
の並列回路で等価的に表され、コンデンサのリアクタン
スXC =1/(2πfC)と抵抗Rの比Q=R/X
C (Q値)が数十から百以上の大きな値となることに起
因する。
【0012】従って、このリアクタ30に直列にインダ
クタンス20を接続して直列共振回路を構成し、この直
列共振回路を共振させるようにしたことにより、直列共
振回路のリアクタンス成分が相殺され、純抵抗R/(Q
2 +1)が高周波インバータ13に接続されたのと等価
になり、無効電力が零となる。また、リアクタ30に直
列にインダクタンス20を接続して直列共振回路を構成
しているため、この直列共振回路を励振する交流電圧に
対してリアクタ30にはQ倍の高電圧が発生する。
【0013】例えば、高周波インバータ13の出力電圧
を200Vとすると、リアクタ30には放電に十分な約
10kVの電圧が印加されることになる。図2は、上記
放電プラズマ発生用交流高圧電源装置の第2の実施の形
態を示した構成図である。尚、図1の部材と同一部材に
は同一番号を記す。同図に示すように上記第1の実施の
形態において、高周波インバータ13の後に昇圧用の変
圧器34を介してリアクタ30とインダクタンス20と
の直列共振回路を駆動する。直列共振による電圧の倍率
は上述したように数十から百程度であり、更に高電圧が
必要な場合に同電源装置を使用する。
【0014】この第2の実施の形態によれば、直列共振
だけでは十分昇圧できない分を変圧器34で補助するも
ので、変圧器の昇圧比は小さく出力は低電圧である。こ
の場合も無効電力は無いので小型の変圧器で実施するこ
とができ、従来のものより小コスト化できる。図3は、
上記放電プラズマ発生用交流高圧電源装置の第3の実施
の形態を示した構成図である。尚、図1の部材と同一部
材には同一番号を記す。
【0015】同図に示す第3の実施の形態では、交流電
圧計測器14によって直列共振回路に印加する交流電圧
(の位相)を検出するとともに、交流電流計測器15に
よって直列共振回路に流れる交流電流(の位相)を検出
し、計測器14、15によって検出された両者の位相差
を位相差検出器16によって検出する。そして、この位
相差をインバータ出力周波数制御回路17に入力し、交
流電流の位相が進んでいればインバータの出力周波数を
上昇させ、逆に、交流電流の位相が遅れていればインバ
ータの出力周波数を下降させるようにしている。
【0016】この第3の実施の形態によれば、何らかの
原因により直列共振回路の共振周波数が変化した場合で
も自動的に高周波インバータ13の出力周波数を調整
し、常に共振状態を保つことができるようになる。例え
ば、リアクタ30内のガス濃度変化、ガスの種類の変
化、又は温度によるリアクタ30の寸法の変化等で共振
周波数が変化しても、これによって共振点で動作するこ
とが補償される。
【0017】尚、上記第3の実施の形態では直列共振回
路の共振点が外れた場合、電圧と電流に位相差が生じる
ことを検出して、位相差が零になるように制御するよう
にしていたが、共振点が外れた場合、無効電力も発生す
るため、これを検出して零になるように高周波インバー
タ13の出力周波数を調整するようにしてもよい。ま
た、共振状態では、直列共振回路は純抵抗に見えるた
め、力率は1であるが、共振点を外れると力率は1より
小さくなるため、この力率を検出して高周波インバータ
13の出力周波数を調整し、力率が1になるように制御
してもよい。
【0018】以上説明した実施の形態では、リアクタ3
0に直列にインダクタンス20を接続していたが、リア
クタ30に並列にインダクタンス20を接続しても無効
電力を無くすことが可能である。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る放電プ
ラズマ発生用交流高圧電源装置によれば、リアクタの容
量性のリアクタンス成分をリアクタに接続した回路素子
の誘導性のリアクタンス成分で相殺するようにしたた
め、電源装置からリアクタに無効電力が供給されなくな
り、大形で高価な変圧器を用いることなく、低コストの
部品で交流高電圧を発生させることができる。これによ
り、電源装置の規模縮小が図れる。
【0020】また、請求項3、4又は5の発明によれ
ば、リアクタの静電容量に変化があった場合にも、励振
周波数を共振点に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る放電プラズマ発生用交流
高圧電源装置の第1の実施の形態を示した構成図であ
る。
【図2】図2は、放電プラズマ発生用交流高圧電源装置
の第1の実施の形態の変形例である第2の実施の形態を
示した構成図である。
【図3】図3は、上記放電プラズマ発生用交流高圧電源
装置の第1の実施の形態の変形例である第3の実施の形
態を示した構成図である。
【図4】図4は、従来の放電プラズマ発生用交流高圧電
源装置の一例を示した構成図である。
【符号の説明】
10…商用電源 11…整流器 12…平滑用コンデンサ 13…高周波インバータ 14…電圧計測器 15…電流計測器 16…位相差検出器 17…インバータ出力周波数制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−302695(JP,A) 特開 平6−325897(JP,A) 特開 平5−244726(JP,A) 特開 平7−263175(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/48

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リアクタの電極間に交流電圧を印加し
    て、前記リアクタ内に放電プラズマを発生させる放電プ
    ラズマ発生用交流高圧電源装置において、 前記リアクタに誘導性のリアクタンス成分を有する回路
    素子を直列に接続して直列共振回路を構成し、前記リア
    クタの容量性のリアクタンス成分を前記回路素子の誘導
    性のリアクタンス成分によって相殺するようにしたこと
    を特徴とする放電プラズマ発生用交流高圧電源装置。
  2. 【請求項2】 前記リアクタと該リアクタに接続された
    前記誘導性のリアクタンス成分を有する回路素子とから
    なる前記直列共振回路に供給される無効電力を検出する
    無効電力検出手段と、 前記無効電力検出手段によって検出された無効電力が零
    となるように前記直列共振回路に印加する交流電圧の周
    波数を調整する周波数調整手段と、 を有することを特徴とする請求項1の放電プラズマ発生
    用交流高圧電源装置。
  3. 【請求項3】 前記リアクタと該リアクタに接続された
    前記誘導性のリアクタンス成分を有する回路素子とから
    なる前記直列共振回路に印加する交流電圧の位相を検出
    する電圧位相検出手段と、 前記直列共振回路に流れる交流電流の位相を検出する電
    流位相検出手段と、 前記電圧位相検出手段によって検出された交流電圧の位
    相と、前記電流位相検出手段によって検出された交流電
    流の位相とが同じになるように前記直列共振回路に印加
    する交流電圧の周波数を調整する周波数調整手段と、 を有することを特徴とする請求項1の放電プラズマ発生
    用交流高圧電源装置。
  4. 【請求項4】 前記リアクタと該リアクタに接続された
    前記誘導性のリアクタンス成分を有する回路素子とから
    なる前記直列共振回路に供給する交流電力の力率を検出
    する力率検出手段と、 前記力率検出手段によって検出された力率がとなるよ
    うに前記直列共振回路に印加する交流電圧の周波数を調
    整する周波数調整手段と、 を有することを特徴とする請求項1の放電プラズマ発生
    用交流高圧電源装置。
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