JP3411865B2 - 接続端子の回路基板への接続構造 - Google Patents

接続端子の回路基板への接続構造

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JP3411865B2 JP26294799A JP26294799A JP3411865B2 JP 3411865 B2 JP3411865 B2 JP 3411865B2 JP 26294799 A JP26294799 A JP 26294799A JP 26294799 A JP26294799 A JP 26294799A JP 3411865 B2 JP3411865 B2 JP 3411865B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂製のハウ
ジングにインサート結合される導電金属製のバスバーの
一部で形成されて前記ハウジングから突出される接続端
子と、前記ハウジングに取付けられる回路基板との接続
構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、回路基板に接続端子を半田付け等
によって接続する場合には、熱による接続端子の伸縮作
用によって接続端子の回路基板への接続部が外れてしま
うのを防止するために、接続端子を予め屈曲させてお
き、その屈曲部で伸縮を吸収することが一般的に行われ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、合成樹脂製
のハウジングにインサート結合されるバスバーの一部で
接続端子が形成される場合には、ハウジングを成形する
ための型構造による制約で、接続端子はハウジングの型
成形後に屈曲させなければならず、接続端子の曲げ作業
が煩雑となり、曲げ加工治具も複雑となる。
【0004】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、単純な治具で接続端子を容易に曲げ加工し得
るようにした接続端子の回路基板への接続構造を提供す
ることを目的とする。
【0005】上記目的を達成するために、請求項1記載
の発明は、合成樹脂製のハウジングにインサート結合さ
れる導電金属製のバスバーの一部で形成されて前記ハウ
ジングから突出される接続端子と、前記ハウジングに取
付けられる回路基板との接続構造であって、各接続端子
は、これの熱による伸縮作用によって回路基板との接続
部が外れてしまうのを防止するための2つの屈曲部を備
え、前記各接続端子を押付けて前記2つの屈曲部を形成
するための端子曲げ用台座が前記ハウジングにその型成
形時に、該接続端子に隣接して形成され、前記端子曲げ
用台座への押付けにより前記2つの屈曲部を形成した
記接続端子が、前記回路基板に接続されることを特徴と
する。
【0006】このような構成によれば、ハウジングの型
成形完了後に、該ハウジングにインサート結合されてい
るバスバーの一部である接続端子を、端子曲げ用台座に
押付けるだけで接続端子を2カ所で屈曲させて2つの屈
曲部を形成することが可能であり、押付けのための治具
も簡単な形状のものであればよいので、単純な治具で接
続端子を容易に曲げ加工することができる。
【0007】また請求項2記載の発明は、上記請求項1
記載の発明の構成に加えて、前記端子曲げ用台座への押
付けで屈曲される部分で前記接続端子にはノッチが予め
形成されることを特徴とし、かかる構成によれば、接続
端子をより簡単に曲げることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0009】図1〜図13は本発明をトルク検出器に適
用したときの一実施例を示すものであり、図1はトルク
検出器の縦断面図、図2は入力軸および可動部材の係合
状態を示す横断面図、図3は図2の3−3線断面図、図
4はコイル組立体およびバスバー組立体の分解斜視図、
図5はコイル組立体およびバスバー組立体の分解平面
図、図6は仮止め状態にあるコイル組立体およびバスバ
ー組立体の平面図、図7は図6の7−7線断面図、図8
はハウジングの型成形状態を図7に対応して示す断面
図、図9はハウジングの平面図、図10は図9の10矢
視図、図11は図9の11矢視図、図12は回路用接続
端子の屈曲過程を図11の12−12線に沿って示す断
面図、図13はカバー溶着状態での図11の13−13
線断面図である。
【0010】先ず図1において、このトルク検出器は、
たとえば車両のパワーステアリング系に介設されるもの
であり、図示しないステアリングハンドル側に連なる入
力軸11と、図示しない車輪側に連なって入力軸11と
同軸に配置される出力軸12と、入力軸11および出力
軸12間を連結するトーションバー13とを備え、入力
軸11に入力されるトルクに応じてトーションバー13
が捩れ変形することに伴なう入力軸11および出力軸1
2間に生じる相対角変位量を、前記入力トルクに応じた
値として検出するものである。
【0011】このトルク検出器のハウジング14は、ボ
ビン15と、該ボビン15に巻装される第1および第2
コイル16,17とを備えるコイル組立体18を覆うよ
うにして、合成樹脂により筒状に形成されており、中空
の略円筒状に形成される入力軸11は、ハウジング14
の軸方向一端側で前記ボビン15に固定されるボールベ
アリング19を介して回転自在に支承されつつ、ハウジ
ング14内に突入される。しかもボールベアリング19
よりも軸方向外方側でハウジング14および入力軸11
間にはダストシール20が設けられる。
【0012】トーションバー13は入力軸11内に挿入
されており、入力軸11およびトーションバー13の一
端は連結ピン21で相互に連結される。これによりトー
ションバー13の一端側は入力軸11とともに回転する
のに対し、トーションバー13の捩れ変形に応じてトー
ションバー13の他端部および入力軸11の他端は相対
角変位可能である。
【0013】前記ハウジング14の他端には、金属製の
支持体22が締結されるものであり、該支持体22は車
両の車体23に固定的に支持され、相互に締結されたハ
ウジング14および支持体22内への水や塵埃の侵入を
防止するための環状のシール部材24が支持体22およ
び車体23間に介装される。
【0014】出力軸12は、ボールベアリング25を介
して支持体22に回転自在に支承されており、この出力
軸12の一端部にトーションバー13の他端部がセレー
ション26を介して結合される。
【0015】ハウジング14と一体化されたコイル組立
体18におけるボビン15と、入力軸11の他端部との
間には、合成樹脂から成る可動部材27が配置され、該
可動部材27の外面にリング状のコア28が固着され
る。
【0016】ところで、出力軸12の一端部には、その
一直径線に沿って出力軸12の外面から外方に突出する
一対の規制ピン29,29が装着されており、それらの
規制ピン29,29の先端部を係合させる規制溝30,
30が、出力軸12の軸方向に沿って長く延びて前記可
動部材27の内面に設けられる。したがって可動部材2
7およびコア28は、出力軸12との相対回転が不能で
あるが規制ピン29,29が規制溝30,30で案内さ
れる範囲で出力軸12との軸方向相対移動が可能であ
る。しかも出力軸12および支持体22間に設けられて
いるボールベアリング25の内輪で受けられたリテーナ
31と前記可動部材27との間には、コイルばね32が
設けられており、このコイルばね32のばね力により可
動部材27すなわちコア28は、出力軸12から離反す
る方向に付勢される。
【0017】図2および図3において、可動部材27の
内面には、螺旋状の案内溝33が設けられており、該案
内溝33に嵌合するピン34が入力軸11に装着され
る。したがって、入力軸11へのトルク入力に応じたト
ーションバー13の捩れ変形により入力軸11および出
力軸12間に相対角変位が生じたときに、その相対角変
位量に応じて可動部材27およびコア28が入力軸11
の軸線に沿う位置を変化させることになる。
【0018】図4および図5を併せて参照して、ボビン
15は、略円筒状のコイル巻装部15aと、該コイル巻
装部15aの一端に同軸に連なる略円筒状の延長筒部1
5bとを有して、全体として段付きの略円筒状に形成さ
れる。コイル巻装部15aの一端側、中間部および他端
側の外面には、該コイル巻装部15aの外面に巻装され
る第1および第2コイル16,17の巻付け範囲を規制
する規制壁15c,15d,15eが半径方向外方に突
出するようにして一体に設けられる。またコイル巻装部
15aの一端側外面には、ボビン15およびハウジング
14の結合を強化するための複数の突部15f,15f
…が外端部を規制壁部15cの外端部と面一になるよう
にした放射状に突設され、コイル巻装部15aの他端側
外面には、ボビン15およびハウジング14の結合を強
化するための複数の突部15g,15g…が規制壁部1
5eよりも外方に突出するようにして放射状に突設され
る。
【0019】ボビン15における延長筒部15bの先端
部には、入力軸11およびハウジング14間に設けられ
るボールベアリング19が、その軸方向外端をわずかに
延長筒部15bの先端から突出させるようにして嵌合さ
れるものであり、そのボールベアリング19における外
輪の内端を受ける鍔部15hが、延長筒部15bの内面
から半径方向内方に張出すようにして延長筒部15bに
一体に設けられる。
【0020】コイル組立体18は、前記ボビン15と、
該ボビン15に巻装される第1および第2コイル16,
17と、ボビン15におけるコイル巻装部15aの一端
側外面に装着される3つの導電金属製のバスバー37,
38,39とを含む。
【0021】バスバー37,38の一端側には、ボビン
15における延長筒部15bの外方で該延長筒部15b
の一端側に延びるコイル用接続端子37a,38aがそ
れぞれ形成され、バスバー37,38の他端側には、二
叉に分岐した一対ずつの回路用接続端子37b,37
b;38b,38bが、ボビン15の半径方向に沿って
前記コイル巻装部15aの一端側外面から外方に突出す
るようにしてそれぞれ形成される。またバスバー39
は、前記両バスバー37,38間でボビン15に装着さ
れるものであり、該バスバー39の一端側には、二叉に
分岐した一対のコイル用接続端子39a,39aが、前
記延長筒部15bの外方で該延長筒部15bの一端側に
延びるようにして形成され、バスバー39の他端側に
は、ボビン15の半径方向に沿って前記コイル巻装部1
5aの一端側外面から外方に突出する回路用接続端子3
9bが形成される。
【0022】各バスバー37〜39のボビン15への装
着状態で、バスバー37,38のコイル用接続端子37
a,38aには、第1および第2コイル16,17の一
端がヒュージング等でそれぞれ接続され、バスバー39
のコイル用接続端子39a,39aには、第1および第
2コイル16,17の他端がヒュージング等でそれぞれ
接続される。
【0023】ハウジング14の型成形時には、前記コイ
ル組立体18と、該コイル組立体18のボビン15に嵌
合される前記ボールベアリング19と、図6で示すよう
に前記コイル組立体18に仮止めされるバスバー組立体
40とが、成形型内に挿入されるものであり、バスバー
組立体40もハウジング14で覆われる。
【0024】バスバー組立体40は、導電金属から成る
複数たとえば7つのバスバー41〜47の一部が、合成
樹脂から成る被覆部48で被覆されて成るものである。
【0025】各バスバー41〜47の一端には、バスバ
ー組立体40をコイル組立体18に仮止めした状態でコ
イル組立体18の半径方向と平行な方向で被覆部48か
ら外方に突出する外部導線用接続端子41a〜47aが
それぞれ形成されており、また各バスバー41〜47の
他端には、バスバー組立体40をコイル組立体18に仮
止めした状態でコイル組立体18の半径方向と平行な方
向で被覆部48から外方に突出するコイル用接続端子4
1b〜47bがそれぞれ形成される。
【0026】コイル用接続端子41b〜47bは、ボビ
ン15に装着されているバスバー37〜39のコイル用
接続端子37b…,38b…,39bがボビン15の軸
線に直交する平面内に並ぶように配置されるのに対し
て、それらのコイル用接続端子37b…,38b…,3
9bの配列と略L字状に交差するようにしてボビン15
の軸線方向に並ぶように配置される。また外部導線用接
続端子41a〜47aは、前記各コイル用接続端子37
b…,38b…,39b,41b〜47bが配置される
部分とはボビン15の周方向にずれた位置で、ボビン1
5の軸線に直交する平面内に並ぶように配置される。
【0027】被覆部48は、コイル組立体18における
規制壁部15c〜15eの外周に内周を当接させ得るよ
うにして略円弧状に形成されており、被覆部48を規制
壁部15c〜15eに当接させた状態で、コイル組立体
18のボビン15にかしめ係合し得るかしめ部49,5
0が、各バスバー41〜47のうちバスバー41に一体
に形成され、またコイル組立体18のボビン15にかし
め係合し得るかしめ部51が、各バスバー41〜47の
うちバスバー47に一体に形成される。
【0028】一方、コイル組立体18のボビン15にお
けるコイル巻装部15aの一端側外面には、前記かしめ
部50をかしめて係合するための係合孔52をコイル巻
装部15aの一端側外面との間に形成する係止部53が
一体に突設され、コイル組立体18のボビン15におけ
るコイル巻装部15aの他端側外面には、前記かしめ部
49,51をかしめて係合するための係合孔54,56
をコイル巻装部15aの他端側外面との間に形成する係
止部55,57が一体に突設される。
【0029】したがって被覆部48の内周をコイル組立
体18における規制壁部15c,15eの外周に当接さ
せた状態で、各かしめ部49〜51をボビン15の係止
部53,55,57にかしめ係合することで、図6で示
すように、バスバー組立体40がコイル組立体18に仮
止めされることになる。
【0030】図7を併せて参照して、バスバー組立体4
0の被覆部48には、かしめ部50の両側でボビン15
における延長筒部15bの外面に先端を接触させる流れ
制御部48a,48bが、被覆部48の外周に基端部を
連設させるようにして一体に設けられており、これらの
流れ制御部48a,48bは、コイル組立体18および
バスバー組立体40を覆うハウジング14の型成形時
に、成形型内の溶融樹脂の流れがバスバー組立体40お
よびコイル組立体18間に流入することを回避して該溶
融樹脂の流れをバスバー組立体40の外周側に導く機能
を果す。
【0031】すなわち図8で示すように、コイル組立体
18、ボールベアリング19およびバスバー組立体40
を成形型58内に挿入し、コイル組立体18、ボールベ
アリング19およびバスバー組立体40と成形型58と
の間に形成されるキャビティ59に、ボビン15の一端
側であるゲート60から矢印で示すように溶融樹脂を圧
入したときに、前記流れ制御部48a,48bにより、
溶融樹脂はバスバー組立体40の外周側に導かれる。
【0032】図9〜図11において、前記成形型58に
よって型成形されるハウジング14には、該ハウジング
14を支持体22に締結するためのフランジ部14aが
該ハウジング14の周方向に等間隔をあけた3箇所で外
方に突出するようにして一体に設けられており、それら
の3箇所でフランジ部14aには、支持体22に螺合さ
れるボルト62…(図1参照)を挿通せしめる円筒状金
属製のスリーブ61…がインサート結合される。
【0033】またハウジング14には、横断面矩形の筒
状に形成されて外方に突出する雄型のカプラ部14bが
一体に形成され、ハウジング14でバスバー組立体40
が覆われることで該ハウジング14にインサート結合さ
れることになるバスバー41〜47の一端の外部導線用
接続端子41a〜47aは、カプラ部14b内に臨むよ
うに配置される。
【0034】さらにハウジング14には、横断面形状を
略矩形とした筒部14cがハウジング14の半径方向外
方に突出するようにして一体に形成されており、該筒部
14cの内面を構成するようにしてハウジング14に設
けられる収容凹部63がハウジング14に設けられる。
前記筒部14cの外端にはフランジ65が一体に設けら
れており、収容凹部63を塞ぐ合成樹脂製のカバー64
(図1参照)が、前記フランジ65に溶着される。
【0035】収容凹部63には、図1で示すように、回
路基板66にアンプ等の電気部品が搭載されて成る電気
回路67が収容され、前記回路基板66がハウジング1
4に取付けられる。この電気回路67は、第1および第
2コイル16,17のインダクタンス変化に伴って入力
トルクに対応した信号を得るように構成されている。す
なわち、入力軸11へのトルク入力に応じたトーション
バー13の捩れ変形によって、コア28は、入力軸11
の軸線に沿う位置すなわち第1および第2コイル16,
17に対する相対位置を変化させるものであり、そのよ
うな相対位置変化が両コイル16,17の周辺に磁気的
変化を生じさせることで両コイル16,17のインダク
タンスがそれぞれ変化することになり、そのインダクタ
ンス変化に応じて、入力トルクに対応した信号が電気回
路67で得られる。
【0036】回路基板66を取付けるために、ハウジン
グ14における収容凹部63の底部には、回路基板66
を受ける環状の受け面68と、該受け面68から突出す
る突部69とを先端部にそれぞれ備える複数たとえば3
個のボス70,70…が一体に突設されており、突部6
9…を挿通せしめて受け面68…で受けられる回路基板
66に前記突部69…の該回路基板66からの突出部を
かしめて係合することにより、回路基板66がハウジン
グ14に固定される。
【0037】ところで、バスバー組立体40がハウジン
グ14で覆われることで該ハウジング14にインサート
結合されることになるバスバー41〜47の他端の回路
用接続端子41b〜47bと、コイル組立体18がハウ
ジング14で覆われることで該ハウジング14にインサ
ート結合されることになるバスバー37〜39の一部で
形成される回路用接続端子37b…,38b…,39b
とは、収容凹部63に配置されるようにしてハウジング
14から突出され、これらの回路用接続端子37b…,
38b…,39b,41b〜47bは、その先端を回路
基板66に挿通せしめた状態で該回路基板66に半田付
け等により接続される。
【0038】しかも各回路用接続端子37b…,38b
…,39b,41b〜47bは、回路基板66への接続
状態での熱による伸縮作用によって各回路用接続端子3
7b…,38b…,39b,41b〜47bの回路基板
66への接続部が外れてしまうのを防止するために、回
路基板66をハウジング14に取付ける前に予め屈曲さ
れるものであり、収容凹部63内でハウジング14に
は、各回路用接続端子37b…,38b…,39b,4
1b〜47bに個別に対応した端子曲げ用台座71,7
1…が、該ハウジング14の型成形時に形成される。
【0039】図12において、各端子曲げ用台座71,
71…は、回路用接続端子37b…,38b…,39
b,41b〜47bにその外方側で隣接するように配置
されるものであり、回路用接続端子37b…,38b
…,39b,41b〜47bの押付けによりそれらの回
路用接続端子37b…,38b…,39b,41b〜4
7bを略L字状に屈曲させ得る形状に形成される。
【0040】また端子曲げ用台座71,71…への押付
けによって屈曲される部分で、各回路用接続端子37b
…,38b…,39b,41b〜47bの両側面には、
ノッチ72,72…が予め形成されている。
【0041】各回路用接続端子37b…,38b…,3
9b,41b〜47bは、ハウジング14の型成形完了
時にあっては、図12(a)で示すように、一直線状に
延びてハウジング14から突出する形状となっているの
であるが、それらの回路用接続端子37b…,38b
…,39b,41b〜47bの曲げ加工時には、図12
(b)で示すような曲げ加工治具73が用いられる。こ
の曲げ加工治具73は、各回路用接続端子37b…,3
8b…,39b,41b〜47bを1つずつ曲げ加工す
ものであってもよいが、加工能率を向上するためには、
1列に並んだ回路用接続端子37b…,38b…,39
bと、1列に並んだ回路用接続端子41b〜47bをそ
れぞれ1度に曲げ加工し得るものであることが望まし
い。このため、曲げ加工治具73は、各回路用接続端子
37b…,38b…,39b;41b〜47bに個別に
対応して複数の溝74…と、それらの溝74…の底面を
形成するようにして三角形状に形成される押圧部75…
とを先端部に備えるように形成される。而して押圧部7
5…を各回路用接続端子37b…,38b…,39b;
41b〜47bに押し当てて、図12(c)で示すよう
に端子曲げ用台座71…に押付けることにより、各回路
用接続端子37b…,38b…,39b;41b〜47
bが、ノッチ72,72…の部分でほぼ直角に曲るよう
にして屈曲されることになる。
【0042】このようにして各回路用接続端子37b
…,38b…,39b;41b〜47bが屈曲された後
で回路基板66がハウジング14に取り付けられ、その
後、回路基板66への各回路用接続端子37b…,38
b…,39b;41b〜47bの接続が実行される。
【0043】図13において、ハウジング14に設けら
れたカプラ部14bには、該カプラ部14b内に配置さ
れる外部導線用接続端子41a〜47aに個別に対応し
た外部導線78,78…に連なる雌型のカプラ77が着
脱可能に装着されるものであり、該カプラ77は、カプ
ラ部14bの外周に嵌装される筒部77aと、カプラ部
14b内に挿入される挿入部77bとを有して合成樹脂
により形成される。
【0044】挿入部77bには、各外部導線用接続端子
41a〜47aを個別に挿入せしめる挿入孔79,79
…が設けられており、それらの挿入孔79,79…の内
端には、外部導線78,78…に個別に連なるとともに
各外部導線用接続端子41a〜47aを挿脱可能に嵌合
させ得る端子79,79…が固定される。
【0045】しかもカプラ77における挿入部77bの
外周には、カプラ77をカプラ部14bに装着したとき
に該カプラ部14bの外周に密接してカプラ部14b内
の水密性を保持する無端状のシール部材81が装着され
ている。
【0046】ところで収容凹部63内への電気回路67
の収容後に、フランジ65に溶着されるカバー64で閉
塞される収容凹部63内の防水性をチェックする必要が
あり、その防水性チェックのためにカプラ部14b内か
ら収容凹部63内に空気圧を作用せしめることを可能と
した連通孔82が、カプラ部14b内および収容凹部6
3内を結んでハウジング14に設けられる。
【0047】次にこの実施例の作用について説明する
と、ハウジング14に設けられたカプラ部14bに臨ま
せる外部導線用接続端子41a〜47aを一端側に有す
るとともに、ハウジング14内に収容される電気回路6
7に接続される回路用接続端子41b〜47bを他端側
に有するバスバー41〜47をハウジング14内にイン
サート結合するにあたり、ボビン15にかしめ係合可能
なかしめ部49,50,51が設けられるバスバー4
1,47を含む複数のバスバー41〜47と、それらの
バスバー41〜47の一部を被覆する合成樹脂製の被覆
部48とで構成されるバスバー組立体40を、前記被覆
部48がコイル組立体18に当接した状態で前記かしめ
部49〜51をボビン15にかしめ係合することでコイ
ル組立体18に仮止めするようにしている。このため、
ハウジング14の型成形時の溶融樹脂の圧力によるバス
バー41〜47の位置ずれが生じるのを防止することが
でき、複数のバスバー41〜47を正確に位置決めして
ハウジング14にインサート結合することができる。
【0048】しかもバスバー組立体40の被覆部48に
は、ハウジング14の型成形時に溶融樹脂の流れがバス
バー組立体40およびコイル組立体18間に流入するこ
とを回避して該溶融樹脂の流れをバスバー組立体40の
外周側に導く流れ制御部48a,48bが形成されてい
るので、溶融樹脂の圧力がバスバー組立体40をコイル
組立体18から離反せしめる方向で該バスバー組立体4
0に作用することを回避することができ、バスバー組立
体40の位置ずれが生じるのをより一層確実に防止する
ことが可能となるとともに、前記溶融樹脂の圧力による
バスバー組立体40の変形が生じるのを防止することが
できる。
【0049】またハウジング14にインサート結合され
るバスバー37,38,39,41〜47の一部で形成
されてハウジング14から突出される回路用接続端子3
7b…,38b…,39b,41b〜47bは、ハウジ
ング14に取付けられる回路基板66に半田付け等によ
って接続されるものであり、熱による前記各回路用接続
端子37b…,38b…,39b,41b〜47bの伸
縮作用によって各回路用接続端子37b…,38b…,
39b,41b〜47bの回路基板への接続部が外れて
しまうのを防止するために、回路用接続端子37b…,
38b…,39b,41b〜47bを予め屈曲させてお
く必要があるが、ハウジング14には、前記回路用接続
端子37b…,38b…,39b,41b〜47bに隣
接する端子曲げ用台座71,71…が型成形時に形成さ
れている。したがって回路用接続端子37b…,38b
…,39b,41b〜47bを、端子曲げ用台座71,
71…に押付けるだけで屈曲させることが可能であり、
押付けのための曲げ加工治具73も簡単な形状のもので
あればよいので、単純な曲げ加工治具73で回路用接続
端子37b…,38b…,39b,41b〜47bを容
易に曲げ加工することができる。
【0050】また回路用接続端子37b…,38b…,
39b,41b〜47bにおいて、端子曲げ用台座7
1,71…への押付けで屈曲される部分には、ノッチ7
2,72…が予め形成されており、回路用接続端子37
b…,38b…,39b,41b〜47bをより簡単に
曲げることができる。
【0051】さらにハウジング14に設けられた収容凹
部63内への電気回路67の収容後に該収容凹部63は
カバー64で閉塞されるのであるが、そのカバー64に
よる閉塞状態で収容凹部63内の防水性をチェックする
ために、カプラ部14b内から収容凹部63内に空気圧
を作用せしめることを可能とした連通孔82が、カプラ
部14b内および収容凹部63内を結んでハウジング1
4に設けられており、、カプラ部14bにはカプラ77
を着脱可能にかつ水密に装着することができる。したが
って防水チェック完了後にカプラ部14bにカプラ77
を装着することで、連通孔82を塞ぐことが不要とな
り、連通孔82を塞ぐ部材を不要として部品点数の低減
を図ることが可能となるとともに、連通孔82を塞ぐ作
業も不要として作業工数の低減を図ることができる。
【0052】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
【0053】たとえば上記実施例では、本発明をトルク
検出器に適用した場合について説明したが、本発明は、
合成樹脂製のハウジングにインサート結合される導電金
属製のバスバーの一部で形成されてハウジングから突出
される接続端子が、ハウジングに取付けられる回路基板
に接続されるものに関して広く適用可能である。
【0054】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、ハウジングの型成形完了後に、該ハウジングにイン
サート結合されているバスバーの一部である接続端子
を、端子曲げ用台座に押付けるだけで接続端子を2カ所
屈曲させて2つの屈曲部を形成することが可能であ
り、押付けのための治具も簡単な形状のものであればよ
いので、単純な治具で接続端子を容易に曲げ加工するこ
とができる。また上記のようにして各接続端子に2つの
屈曲部を形成したことで、その接続端子の熱による伸縮
作用によって該接続端子と回路基板との接続部が外れて
しまうのを防止することができる。
【0055】また請求項2記載の発明によれば、接続端
子をより簡単に曲げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トルク検出器の縦断面図である。
【図2】入力軸および可動部材の係合状態を示す横断面
図である。
【図3】図2の3−3線断面図である。
【図4】コイル組立体およびバスバー組立体の分解斜視
図である。
【図5】コイル組立体およびバスバー組立体の分解平面
図である。
【図6】仮止め状態にあるコイル組立体およびバスバー
組立体の平面図である。
【図7】図6の7−7線断面図である。
【図8】ハウジングの型成形状態を図7に対応して示す
断面図である。
【図9】ハウジングの平面図である。
【図10】図9の10矢視図である。
【図11】図9の11矢視図である。
【図12】回路用接続端子の屈曲過程を図11の12−
12線に沿って示す断面図である。
【図13】カバー溶着状態での図11の13−13線断
面図である。
【符号の説明】
14・・・ハウジング 37〜39,41〜47・・・バスバー 37b〜39b,41b〜47b・・・接続端子 66・・・回路基板 71・・・端子曲げ用台座 72・・・ノッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−250247(JP,A) 特開 平11−111352(JP,A) 特開 平6−275743(JP,A) 特開 平4−174981(JP,A) 特開2000−43740(JP,A) 特開 平11−248561(JP,A) 特開 平10−197229(JP,A) 特開 平11−111368(JP,A) 実開 平2−136980(JP,U) 特表 昭63−500553(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 9/09 G01L 5/22 G01L 3/10 H01R 43/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂製のハウジング(14)にイン
    サート結合される導電金属製のバスバー(37〜39,
    41〜47)の一部で形成されて前記ハウジング(1
    4)から突出される接続端子(37b〜39b,41b
    〜47b)と、ハウジング(14)に取付けられる回
    路基板(66)との接続構造であって、各接続端子(37b〜39b,41b〜47b)は、こ
    れの熱による伸縮作用によって回路基板(66)との接
    続部が外れてしまうのを防止するための2つの屈曲部を
    備え、 前記各接続端子(37b〜39b,41b〜47b)を
    押付けて前記2つの屈曲部を形成するための端子曲げ用
    台座(71)が前記ハウジング(14)にその型成形時
    に、該接続端子(37b〜39b,41b〜47b)に
    隣接して 形成され、 前記端子曲げ用台座(71)への押付けにより前記2つ
    の屈曲部を形成した前記接続端子(37b〜39b,4
    1b〜47b)が、前記回路基板(66)に接続される
    ことを特徴とする接続端子の回路基板への接続構造。
  2. 【請求項2】 前記端子曲げ用台座(71)への押付け
    で屈曲される部分で前記接続端子(37b〜39b,4
    1b〜47b)にはノッチ(72)が予め形成されるこ
    とを特徴とする請求項1記載の接続端子の回路基板への
    接続構造。
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