JP3411410B2 - ペットフード - Google Patents

ペットフード

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JP3411410B2
JP3411410B2 JP23969094A JP23969094A JP3411410B2 JP 3411410 B2 JP3411410 B2 JP 3411410B2 JP 23969094 A JP23969094 A JP 23969094A JP 23969094 A JP23969094 A JP 23969094A JP 3411410 B2 JP3411410 B2 JP 3411410B2
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光一郎 池田
進 真野
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日清ペットフード株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はペットフードに関する。
詳細には、栄養的にバランスがとれていて、しかも犬や
猫などのペット類による嗜好性が極めて高く、ペット類
に好んで食される固形状のペットフードに関する。
【0002】
【従来の技術】市販のペットフードには、水分含量の多
い(通常約75重量%以上)ウエットタイプと、水分含
量が約10重量%以下のドライタイプ、および水分含量
が約25〜35重量%のセミモイストタイプがある。そ
れらのうちで、ドライタイプまたはセミモイストタイプ
のペットフードは、一般に粒状、ペレット状、フレーク
状、スティック状、ドーナツ状、星形などの固形状の小
片の形態で生産、販売されているが、取り扱い易さ、保
存性の良さなどの点から近年その需要がますます増加し
ている。しかしながら、水分含量の比較的低いドライタ
イプまたはセミモイストタイプの固形状のペットフード
は、缶詰などの、生肉、魚を主成分とするウエットタイ
プのペットフードに比べて、嗜好性が低く、ペット類に
与えても充分に摂取されない場合が多い。
【0003】そこで、ドライタイプやセミモイストタイ
プのペットフードの犬、猫などのペット類による嗜好性
を高めるために、これらのペットフードを味や香りが単
一な1種類の小片のみから製造する代わりに、味や香り
等がそれぞれ異なる複数の種類の固形状の小片を混ぜ合
わせたものが市販されており、例えば、(1)ビーフ味
の小片、レバー味の小片、チキン味の小片、ビタミンリ
ッチの小片およびカルシウムリッチの小片の5種類の小
片を混ぜたもの、(2)ビーフ味の小片、レバー味の小
片、ビタミンリッチの小片およびカルシウムリッチの小
片の4種類の小片を混ぜたもの、(3)ビーフ味の小
片、カルシウムリッチの小片および野菜味の小片の3種
類の小片を混ぜたものや、その他の小片混合ペットフー
ドが知られている。
【0004】また他の小片混合ペットフードの例として
は、味や香りは殆ど同じであるが、赤、緑、黄色などの
異なった色に着色された小片を混合したものも販売され
ている。上記したペットフードは表見上の特徴があり、
ペットフードを与える飼育者には満足感を与えるもの
の、ペット類による嗜好性の点では未だ充分に満足のゆ
くものではない。
【0005】
【発明の内容】上記のような状況下に、本発明者らは、
栄養的にバランスがとれていて、しかも犬や猫などのペ
ット類による嗜好性が高くてペット類が好んで食するド
ライタイプまたはセミモイストタイプのペットフードを
製造することを目的として研究を行ってきた。そしてそ
のような研究の一環として、ドライタイプやセミモイス
トタイプのペットフードを構成する固形状の小片につい
て、その栄養成分、味、香り、食感などの種々の面から
検討を行った。
【0006】そして、ビーフ味の小片、レバー味の小
片、チキン味の小片、野菜味の小片、カルシウムリッチ
の小片、ビタミンリッチの小片などのうちの3種または
4種以上を混ぜ合わせてある従来市販されている上記し
たドライタイプのペットフードに関して、ペットフード
を構成するそれぞれの小片について、その栄養成分の分
析を行ったところ、従来市販されている上記したペット
フードのいずれにおいても、それぞれの小片の味や香り
は異なっているものの、粗蛋白質、粗脂肪、ミネラルな
どの主たる栄養成分の含量や相互の含有割合がそれぞれ
の種類の小片でほぼ同じであり大差がなく、特に粗蛋白
質含量がそれぞれの小片でほぼ等しくなっていることが
判明した。
【0007】本発明者らが従来のペットフードに関する
上記の栄養成分の分析結果をもとにして更に検討を重ね
たところ、ペットフードを構成するそれぞれの小片の味
や香りなどを異ならせてあっても、その主要栄養成分で
ある粗蛋白質、粗脂肪、ミネラルなどの含有量や相互の
含有割合(栄養成分組成)がそれぞれの種類の小片にお
いてほぼ同じであるところから、結局はそれぞれの小片
の間で食感、食味、歯ごたえなどの点で大きな違いが生
じず類似したものとなっており、これがペットフードの
食感、食味、歯ごたえなどを変化の少ない単調なものと
し、ペット類の嗜好性を向上させ得ないのではないか、
という点に思い至った。
【0008】そこで上記の知見に基づいて、ペットフー
ドの食感、食味、歯ごたえなどを単調でなく、変化に富
んだものとする実験を多数試み、そのような一連の実験
の一つとして、ペットフードを粗蛋白質含量、粗脂肪含
量、ミネラル含量などの主要栄養成分の含量、すなわち
栄養成分組成がそれぞれ異なる複数の種類の小片を製造
し、それらを混合してペットに給与したところ、上記し
た従来のペットフードに比べてペット類による嗜好性が
極めて高く、ペット類が好んで食することを見出して本
発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明は、栄養成分組成が互い
に異なる3種類または4種類の小片を混ぜ合わせてなる
ペットフードであって(a)粗蛋白質含量が30重量%以上、粗脂肪含量が1
0〜13重量%および粗灰分含量が6重量%以下である
動物性蛋白質を多く含む小片;並びに (b)粗蛋白質含量が20重量%以上、粗脂肪含量が8
〜12重量%および粗灰分含量が6重量%以下である植
物性蛋白質を多く含む小片;のうちの少なくとも一方、
並びに (c)粗蛋白質含量が15重量%以下、粗脂肪含量が5
重量%以下および粗灰分含量が6重量%以下で且つビタ
ミンを含有する小片;および (d)粗蛋白質含量が8重量%以下、粗脂肪含量が5重
量%以下および粗灰分含量が15重量%以上である小
片:を混ぜ合わせてなることを特徴とする ペットフード
である。
【0010】 ここで、上記の本発明における「ペット
フード」とは、犬、猫などのペット類に給与されるフー
ドであって、ペットフードを構成する前記した3種類ま
たは4種類の小片のそれぞれがその固形状態を保ってい
るドライタイプのペットフードまたはセミモイストタイ
プのペットフードをいい、本発明のペットフードは特に
犬または猫用のペットフードとして適している。
【0011】 本発明のペットフードでは、ペットフー
ドを前記した3種類または4種類の小片を混ぜ合わせて
構成し、その3種類または4種類のそれぞれの小片で
は、粗蛋白質、粗脂肪、ミネラル、粗繊維、ビタミンな
どの栄養成分の含量、すなわち栄養成分組成が互いに異
ならせてあり、該3種類または4種類のそれぞれの小片
では、粗蛋白質含量、粗脂肪含量、ミネラル等の粗灰分
含量、粗繊維含量、ビタミン含量などのうちの1つまた
は2つ以上が互いに異ならせてある。その場合に、ペッ
トフードの食感、食味、歯ごたえなどを変化に富んだも
のとしてペット類による嗜好性を高める上で、粗蛋白質
含量および粗脂肪含量の一方または両方、特に粗蛋白質
含量を3種類または4種類のそれぞれの小片で異なら
せておくのが好ましく、3種類または4種類のそれぞ
れの小片における粗蛋白質含量の差が5重量%以上であ
るようにするのが一層好ましい。限定されるものではな
いが、例えば第1番目の小片の粗蛋白質含量を32重量
%、第2番目の小片の粗蛋白質含量を22重量%、第3
番目の小片の粗蛋白質含量を15重量%、第4番目の小
片の粗蛋白質含量を7重量%というように、それぞれの
種類の小片の粗蛋白質含量の差が互いに5重量%以上に
なるようにしておくのがよい。
【0012】 栄養成分組成がそれぞれ異なる3種類ま
たは4種類の小片を混ぜ合わせてなる本発明のペットフ
ードでは、栄養的にバランスのとれたペットフードを得
るために、ペットフード全体の栄養成分の組成からみた
場合に、ペットフードの全重量に基づいて、粗蛋白質含
量が20〜25重量%、粗脂肪含量が6〜10重量%、
ミネラル等の粗灰分含量が6〜8重量%および粗繊維含
量が2〜3.5重量%になるようにして、別々に製造さ
れた栄養成分組成がそれぞれ異なる3種類または4種類
の小片を、それぞれの小片の混合量を調節して混ぜ合わ
せるとよい。
【0013】 本発明のペットフード、すなわち、 (a)粗蛋白質含量が30重量%以上、粗脂肪含量が1
0〜13重量%および粗灰分含量が6重量%以下である
動物性蛋白質を多く含む小片[以下「小片(a)」とい
う];並びに (b)粗蛋白質含量が20重量%以上、粗脂肪含量が8
〜12重量%および粗灰分含量が6重量%以下である植
物性蛋白質を多く含む小片[以下「小片(b)」とい
う];のうちの少なくとも一方、並びに (c)粗蛋白質含量が15重量%以下、粗脂肪含量が5
重量%以下および粗灰分含量が6重量%以下で且つビタ
ミンを含有する小片[以下「小片(c)」という];およ
び (d)粗蛋白質含量が8重量%以下、粗脂肪含量が5重
量%以下および粗灰分含量が15重量%以上である小片
[以下「小片(d)」という]:を混ぜ合わせてなるペ
ットフードは、ペット類による嗜好性が極めて高く、し
かも栄養的にもバランスがとれていて、ペット類を健康
に飼育することができる
【0014】ペットフード中に上記の小片(a)および
小片(b)の少なくとも一方を混ぜることによって、ペ
ット類にその生育や成長に必要な蛋白質を供給すること
ができ、しかもペット類によるペットフードの嗜好性が
より良好になる。また、小片(a)および小片(b)の
少なくとも一方と共に上記した小片(c)をペットフー
ド中に混ぜることによって、ペットフード中の蛋白質お
よび脂質の含量が高くなり過ぎるのを防止して、栄養的
にバランスのとれたペットフードとすることができ、し
かもペット類に必要なビタミンを供給でき、且つペット
類による嗜好性が向上する。更に、小片(a)および小
片(b)の少なくとも一方並びに小片(c)と共に小片
(d)を混ぜることによって、ペットフードが蛋白質お
よび脂質過剰になるのを防止してその栄養バランスを良
好にすることができ、しかもペット類に必要なミネラル
を供給でき、かつペット類による嗜好性を高くすること
ができる。
【0015】そして、小片(a)および小片(b)の少
なくとも一方、並びに小片(c)および小片(d)を混
ぜ合わせてなる上記したペットフードでは、ペットフー
ド100重量部当たり、小片(a)と小片(b)の合計
含量が55〜75重量部、小片(c)の含量が15〜2
5重量部および小片(d)の含量が10〜25重量部で
あるの栄養のバランスの点およびペット類による嗜好性
の点からより好ましく、ペットフード100重量部当た
り、小片(a)と小片(b)の合計含量が60〜70重
量部、小片(c)の含量が20〜15重量部および小片
(d)の含量が20〜15重量部であるのが一層好まし
い。特に、本発明のペットフードは、上記した小片
(a)と小片(b)の両方を含有しているのがペット類
による嗜好性を一層高くすることができる点で好まし
く、その場合にペットフード中に含まれる小片(a):
小片(b)の重量比が2:1〜0.5:1であるのが好
ましい。
【0016】 そして、本発明のペットフードを上記し
た小片(a)および小片(b)の少なくとも一方、並び
に小片(c)および小片(d)を混ぜ合わせて製造する
に当たっては、栄養的にバランスのとれたペットフード
を得るために、前記したように、ペットフードの全重量
に基づいて、粗蛋白質含量が20〜25重量%、粗脂肪
含量が6〜10重量%、粗灰分含量が6〜8重量%およ
び粗繊維含量が2〜3.5重量%になるようにして小片
(a)および小片(b)の少なくとも一方、並びに小片
(c)および小片(d)の量を調節して混ぜ合わせるの
が望ましい。
【0017】上記のペットフードにおいて、小片(a)
は、その粗蛋白質含量が30〜35重量%、粗脂肪含量
が10.5〜12重量%、そして粗灰分含量が4.5〜
6重量%であるのが好ましい。さらに、小片(a)では
その粗繊維含量が2.5重量%以下、ミネラルとして、
カルシウム含量が0.5〜1.0重量%で且つリン含量
が0.5〜0.8重量%であるのが好ましい。
【0018】小片(a)は、動物性蛋白質を多く含み且
つその粗蛋白質含量が30重量%以上、粗脂肪含量が1
0〜13重量%および粗灰分含量が6重量%以下になる
ようにして、従来公知の各種のペットフード用原料を混
合して、エクストルーダーなどを用いて押出成型する方
法、タンブラー法、加水混練してビスケット状に焼成す
る方法などの公知の方法により製造することができる。
具体的には、小片(a)は、例えばミートミール、魚類
内臓ミール、ミートボーンミール、魚粉、チキンミー
ル、脱脂粉乳、レバーミールなどの動物性蛋白質を多く
含む原料を主原料として用いて[通常これらの動物性蛋
白質原料の合計使用量が小片(a)の製造に用いられる
原料の総重量の35重量%以上になるような割合で用い
る]、これにトウモロコシ粉、小麦粉、大豆粕、米粉、
キナコなどの穀類に由来する原料、更に必要に応じて動
植物油脂類、ミネラル類、エキス類、糖類、ビタミン類
などを加え、原料のまとまりが悪い場合は加水して、最
終的に得られる小片(a)中の粗蛋白質含量が30重量
%以上、粗脂肪含量が10〜13重量%および粗灰分含
量が6重量%以下になるようにして、前記の押出成型
法、タンブラー法、焼成法、その他の従来公知の方法に
したがって、ドライタイプまたはセミモイストタイプの
小片状のペットフードを製造することによって得ること
ができる。
【0019】そして、小片(b)では、粗蛋白質含量が
20〜25重量%、粗脂肪含量が9〜11重量%、そし
て粗灰分含量が4〜5.5重量%であるのが好ましい。
更に、小片(b)ではその粗繊維含量が3〜6重量%、
ミネラルとして、カルシウム含量が0.5〜1.0重量
%で且つリン含量が0.5〜0.8重量%であるのが好
ましい。
【0020】小片(b)は、植物性蛋白質を多く含み且
つその粗蛋白質含量が20重量%以上、粗脂肪含量が8
〜12重量%および粗灰分含量が6重量%以下になるよ
うにすればよく、例えば大豆粕、キナコ、小麦グルテン
など植物性蛋白質を多く含む原料を主原料とし、これに
トウモロコシ粉、小麦粉、米粉など穀類に由来する原料
を加え、さらに場合により動植物油脂類、少量のミネラ
ル類、エキス類、糖類、ビタミン類などを加え、原料の
まとまりが悪い場合は加水して、上記した小片(a)を
製造する場合と同様に押出成型法、タンブラー法、焼成
法、その他の従来公知の方法にしたがって、ドライタイ
プまたはセミモイストタイプの小片状のペットフードを
製造することによって得ることができる。
【0021】また、小片(c)では、その粗蛋白質含量
が10〜20重量%、粗脂肪含量が3〜6重量%および
粗灰分含量が4〜6重量%以下であるのが好ましい。さ
らに、小片(c)では粗繊維含量が2〜4重量%、ミネ
ラルとして、カルシウム含量が0.5〜1.0重量%で
且つリン含量が0.5〜0.8重量%であるのが好まし
い。
【0022】そして、小片(c)中に含有させるビタミ
ンとしては、ペットフードに従来から用いられているビ
タミンのいずれもが使用することができ特に制限され
ず、例えばビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタ
ミンB1、ビタミンB2などを挙げることができ、これら
のビタミンの1種または2種以上を用いることができ
る。例えば、ペットフードがドッグフードの場合は犬に
不足しがちなビタミンAなどを含有させるのが好まし
く、またキャットフードの場合は猫に不足しがちなビタ
ミンEなどを含有させるのが好ましい。
【0023】小片(c)におけるビタミンの含量は特に
制限されず、ペットフードを給与するペットの種類、年
齢(月令)、大きさなどにより適宜調節することがで
き、例えばドッグフードとする場合は上記したビタミン
Aを小片(c)の重量に基づいて約10000〜200
00単位/kg含有させるとよく、またキャットフード
とする場合は上記したビタミンEを小片(c)の重量に
基づいて約200〜1000単位/kg含有させるとよ
い。なお、ここでいうビタミンAの1単位は全トランス
チノールとして0.3μgに相当し、ビタミンEの1単
位はdl−d−トコフェリル酢酸エステルとして1mg
に相当する。
【0024】小片(c)の製造に当たっては、小片
(c)中における粗脂肪含量が上記した15重量%以下
になるようにするために、穀類に由来する原料を主原料
として用いるのが好ましく、具体的にはトウモロコシ
粉、トウモロコシ糠、小麦粉、米粉などの穀類に由来す
る原料を用い、これに上記したビタミンA、ビタミン
E、その他の、犬、猫が必要とする全てのビタミン類を
加え、さらに必要に応じてミネラル類、エキス類、糖類
などを加え、原料のまとまりが悪い場合は加水して、ド
ライタイプまたはセミモイストタイプの小片状のペット
フードを製造する前記の押出成型法、タンブラー法、焼
成法、その他従来公知の方法により製造することができ
る。しかしながら、粗蛋白質含量を15重量%以下で且
つ粗脂肪含量を5重量%以下にすることができる範囲の
量であれば、小片(a)を製造する際に用いられる上記
した動物性蛋白質原料を小片(c)の製造の際にも少量
用いてもよい。
【0025】また、小片(d)では、ミネラル等の灰分
含量を上記した小片(a)〜小片(c)に比べて格段に
高くしてあり、それによってペット類にとって必要なミ
ネラル量をペットフード中に含有させることができる。
そして、小片(d)ではその粗蛋白質含量が6〜8重量
%、粗脂肪含量が3〜5重量%および粗灰分含量が15
〜20重量%であるのが好ましい。特に、小片(d)
は、ミネラルとして、カルシウム含量が3重量%以上、
好ましくは4〜6重量%であり、リン含量が1重量%以
上、好ましくは1〜2重量%であるようにするのが、栄
養的にバランスのとれたペットフードを得ることができ
好ましい。また、小片(d)では上記した成分と共に更
にその粗繊維含量を1〜4重量%とするのが好ましい。
【0026】小片(d)に用いるミネラル原料として
は、ペットフードに従来から用いられているミネラル原
料のいずれもが使用でき特に制限されないが、例えば炭
酸カルシウム、リン酸カルシウム、カキガラ、卵殻粉、
骨粉などのカルシウム源のほか、食塩、鉄、銅、亜鉛等
の犬、猫などのペット類が必要とするミネラル原料など
を挙げることができ、これらのミネラル原料は単独でま
たは2種以上併用することができる。
【0027】小片(d)の製造に当たっては、小片
(d)中における粗脂肪含量が上記した5重量%以下に
なるようにするために、穀類に由来する原料を主原料と
して用いるのが好ましく、具体的にはトウモロコシ粉、
トウモロコシ糠、小麦粉、米粉などの穀類に由来する原
料を用い、これに炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、
カキガラ、卵殻粉、骨粉などのカルシウム源のほか、食
塩、鉄、銅、亜鉛等の犬、猫などのペット類が必要とす
るミネラル原料を加え、さらに必要に応じてエキス類、
糖類、ビタミン類などを加え、原料のまとまりが悪い場
合は加水して、ドライタイプまたはセミモイストタイプ
の小片状のペットフードを製造する前記の押出成型法、
タンブラー法、焼成法、その他従来公知の方法により製
造することができる。しかしながら、粗蛋白質含量を8
重量%以下で且つ粗脂肪含量を5重量%以下にすること
ができる範囲の量であれば、小片(a)を製造する際に
用いられる上記した動物性蛋白質原料を小片(d)の製
造に際して少量用いてもよい。
【0028】 そして、本発明のペットフードでは、栄
養成分組成がそれぞれ異なる前記した3種類または4種
の小片の腐敗を防止してペットフード全体としての保
存性を高めるために、更にはそれぞれの小片が変形した
り崩れたりせずその形状保持性を高めてペットフード全
体の取り扱い性を良好にするために、栄養成分組成がそ
れぞれ異なる3種類または4種類の小片はいずれもそ
の水分含量が10重量%以下であるのが好ましく、前記
した保存性や取り扱い性などの特性などと共に製造の容
易性や製造コストなどの点からそれぞれの小片の水分含
量を7〜9重量%とするのがより好ましい。
【0029】また、水分含量が40重量%以下、好まし
くは25〜35重量%であるセミモイストタイプのフー
ド小片を得るためには、それぞれの小片について上記で
述べた原料成分を用いて上記した方法でそれぞれの小片
を製造し、さらに水分含量が25〜35重量%であって
も腐敗を防止するために水分活性を0.85以下に抑
え、かつカビの発生を防止するためにソルビン酸カリウ
ムなどの防カビ剤を少量加える。水分含量を低くするた
めには、成分の変質を招かない温度(通常130℃以下
の温度)で乾燥すればよい。
【0030】 本発明のペットフードでは、栄養成分組
成が互いに異なる前記した3種類または4種類の小片
は、流通、保存、ペット類への給与時などの取扱い時
に、大きな変形や崩れ、小片同士の粘着や絡み合いによ
る団塊化などを生ずることがなく、その小片状態を保持
でき、流動性や取り扱い性が良好であればその形状は特
に制限されずいずれでもよい。例えば、それぞれの小片
は、ペレット状、粒状、スティック状、ドーナツ状、星
形、まが玉状、偏平丸状、球状、楕円状、方形状などの
所望の形状とすることができる。また、それぞれの小片
は膨化していてもまたは膨化していなくてもよく、膨化
させておく場合は小片のすべてが膨化していても一部が
膨化していてもよい。更にそれぞれの小片の大きさも、
ペットフードを給与する動物の種類、大きさ、年齢(月
令)などに応じて適宜決めることができる。また、それ
ぞれの小片のすべてが同じ形状および/または大きさで
あっても、互いに異なった形状および/または大きさと
してあってもよい。更に、それぞれの小片は着色しても
または自然色のままであってもよく、着色する場合はす
べての小片を同じ色に着色してもまたは互いに異なる色
に着色してもよい。
【0031】 そして、本発明のペットフードは、栄養
成分組成がそれぞれ異なる前記した3種類または4種類
の小片をつくり、それらを各栄養成分のバランスがとれ
るようにして単に混ぜ合わせるだけで簡単に製造するこ
とができる。その場合に、3種類または4種類の小片
の混合と同時、または混合後に、必要に応じて動植物油
脂を嗜好性を向上させるために更に小片にコーティング
したりして加えてもよいが、その場合の動植物油脂のコ
ーティング量は1〜5重量%が好ましい。5重量%より
多いと小片の表面がべとつくので好ましくない。
【0032】
【実施例】以下に実施例などにより本発明を具体的に説
明するが、本発明はそれにより限定されない。なお、以
下の例において、水分含量、粗蛋白質含量、粗脂肪含
量、粗繊維含量、粗灰分含量、カルシウム含量およびリ
ン含量は次のようにして求めた。その際に、ペットフー
ドを各測定の前に粉砕機にかけて1mmの篩を通過する
ように粉砕し、これを分析試料とした。
【0033】水分含量:分析試料2〜5gを正確に量っ
てアルミニウム製秤量皿(あらかじめ乾燥して重さを正
確に量っておいたもの)に入れ、135±2℃で2時間
乾燥し、デシケーター中で放冷後、重さを正確に量っ
て、乾燥前後の重量差から水分含量を求める。
【0034】粗蛋白質含量: (1)試薬の調製: (a)N/10水酸化ナトリウム標準液:水酸化ナトリ
ウム(特級)の飽和溶液を調製し、栓をして10日間以
上放置した後、その上澄み液50mlに蒸留水を加えて
10リットルとし、N/10水酸化ナトリウム標準液を
調製し、次によりその濃度を標定する。スルファミン酸
(標準試薬)[デシケーター(減圧)中で48時間乾燥
したもの]2〜2.5gを正確に量って250mlのメ
スフラスコに入れ、蒸留水を加えて溶かし、さらに標線
まで蒸留水を加えてスルファミン酸標準液を調製する。
その25mlを正確に量って200mlの三角フラスコ
に入れ、ブロムチモールブルー試液数滴を加え、N/1
0水酸化ナトリウム標準液で滴定し、次式によりN/1
0水酸化ナトリウム標準液の係数を算出する。
【0035】
【数1】N/10水酸化ナトリウム標準液の係数(f1)
=(W×104)/(V×97.10) W=標定に用いたスルファミン酸標準液(25ml)中のスル
ファミン酸の重量(g) V=滴定に要したN/10水酸化ナトリウム標準液の量
(ml)
【0036】(b)N/10硫酸標準液:蒸留水1リッ
トルにかき混ぜながら硫酸(特級)28mlを加え、放
冷後、蒸留水を加えて10リットルとし、N/10硫酸
標準液を調製し、次によりその濃度を標定する。N/1
0硫酸標準液25mlを正確に量って200mlの三角
フラスコに入れ、メチルレッド試液数滴を加え、N/1
0水酸化ナトリウム標準液で滴定し、次式によりN/1
0硫酸標準液の係数を算出する。
【0037】
【数2】 N/10硫酸標準液の係数(f2)=(V×f1)/25 f1=N/10水酸化ナトリウム標準液の係数 V =滴定に要したN/10水酸化ナトリウム標準液の
量(ml)
【0038】(2)試料溶液の調製:分析試料1〜5g
を正確に量ってケルダールフラスコに入れ、硫酸カリウ
ム(特級)9gおよび硫酸銅(特級)1gを加え、さら
に硫酸(特級)30〜40mlを加えて振り混ぜ、徐々
に加熱し、泡が生じなくなってから強熱し、内容液が透
明になった後にさらに2時間以上加熱して試料溶液とす
る。
【0039】(3)定量:試料溶液の全量またはこれを
蒸留水で250mlに正確に希釈した液の一定量を正確
に量ってケルダールフラスコに入れ、適量の蒸留水を加
え、更に強アルカリ性とするのに充分な量の水酸化ナト
リウム(特級)溶液(50w/v%)を加え、これをあ
らかじめN/10硫酸標準液の一定量を正確に量って入
れた受器を接続した水蒸気蒸留装置に連結して120m
l程度になるまで留出させる。留出液にメチルレッド試
液数滴を加えてN/10水酸化ナトリウム標準液で滴定
し、次式により窒素[N]量を算出し、これに6.25
を乗じた粗蛋白質含量を求める。
【0040】
【数3】窒素[N]量(%)=1.40×f1×(V1−V2)×(25
0/V)×(100/W)×10-31=N/10水酸化ナトリウム標準液の係数 V1=受器に入れたN/10硫酸標準液の量に相当する
N/10水酸化ナトリウム標準液の量(ml) V2=滴定に要したN/10水酸化ナトリウム標準液の
量(ml) V =蒸留に用いた試料溶液の量(ml) W =分析に用いた試料の重量(g)
【0041】粗脂肪含量:分析試料2gを正確に量って
100mlのビーカーに入れ、エタノール(特級)2m
lを加え、ガラス棒で混和して試料を潤した後、塩酸
(特級)(4容を蒸留水1容で希釈した液)20mlを
加えて時計皿で覆い、70〜80℃の水浴上でときどき
かき混ぜながら1時間加熱する。放冷後、内容物を20
0mlの分液漏斗に移し、容器をエタノール(特級)1
0ml、ジエチルエーテル(特級)25mlで順次洗浄
し、洗液を先の分液漏斗に合わせ、更にジエチルエーテ
ル(特級)75mlを加えて激しく振り混ぜる。静置
後、ジエチルエーテル層を脱脂綿を詰めた漏斗で濾過
し、脂肪秤量瓶(あらかじめ95〜100℃で乾燥し、
デシケーター中で放冷後、重さを正確に量っておいたも
の)に入れる。残留液にジエチルエーテル(特級)50
mlを加え、同様に2回操作し、ジエチルエーテル層を
先の脂肪秤量瓶に合わせる。次に、ソックスレー抽出器
で脂肪秤量瓶中のジエチルエーテルを回収し、残りのジ
エチルエーテルを揮散させた後、95〜100℃で3時
間乾燥し、デシケーター中で放冷後、重さを正確に量
り、下記の式により粗脂肪含量を算出する。
【0042】
【数4】試料中の粗脂肪含量(%)={(W1−W2)/
W}×100 W1=脂肪秤量瓶の重量+抽出物の重量(g) W2=脂肪秤量瓶の重量(g) W =分析に用いた試料の重量(g)
【0043】粗繊維含量:分析試料2〜5gを正確に量
って500mlのトールビーカーに入れ、硫酸(特級)
(1容を蒸留水34容で希釈した液)50mlを加え、さ
らに蒸留水を加えて200mlとし、トールビーカーを
時計皿で覆い、蒸発する水分を補いながら30分間煮沸
した後、この内容物を0.044mmのステンレス金網
で濾過し、熱蒸留水で洗浄する。 酸不溶解物を蒸留水130〜140mlで先のトールビ
ーカーに移し、水酸化ナトリウム(特級)溶液(5w/
v%)50mlを加え、さらに蒸留水を加えて200m
lとし、トールビーカーを時計皿で覆い、蒸発する水分
を補いながら30分間煮沸した後、この内容物を0.0
44mmのステンレス金網で濾過し、熱蒸留水で洗浄す
る。この酸・アルカリ不溶解物を濾紙(5種A)(あら
かじめアルミニウム製秤量皿に入れ、135±2℃で2
時間乾燥し、デシケーター中で放冷後、重さを正確に量
っておいたもの)で濾過し、濾液のアルカリ性反応がな
くなるまで熱蒸留水で洗浄し、更に少量のエタノール
(特級)、ジエチルエーテル(特級)で順次2〜3回ず
つ洗浄した後3〜4時間風乾する。
【0044】次に、酸・アルカリ不溶解物を濾紙ととも
に先のアルミニウム製秤量皿に移し、135±2℃で2
時間乾燥し、デシケーター中で放冷後、重さを正確に量
って酸・アルカリ不溶解物の量を求める。このアルミニ
ウム製秤量皿の内容物をるつぼ(あらかじめ550〜6
00℃で2時間加熱し、デシケーター中で放冷後、重さ
を正確に量っておいたもの)に移し、穏やかに加熱して
炭化させた後、550〜600℃で2時間加熱して灰化
し、デシケーター中で放冷後、重さを正確に量って粗灰
分含量を求め、次式により試料中の粗繊維含量を算出す
る。
【0045】
【数5】試料中の粗繊維含量(%)={(W1−W2)/
W}×100 W1=酸・アルカリ不溶解物の重量(g) W2=酸・アルカリ不溶解物中の粗灰分の重量(g) W =分析に用いた試料の重量(g)
【0046】粗灰分含量:分析試料2〜5gを正確に量
ってるつぼ(あらかじめ550〜600℃で2時間加熱
し、デシケーター中で放冷後、重さを正確に量っておい
たもの)に入れ、穏やかに加熱して炭化させた後、55
0〜600℃で2時間加熱して灰化し、デシケーター中
で放冷後、重さを正確に量って粗灰分含量を求める。
【0047】カルシウム含量: (1)試薬の調製: (a)干渉抑制剤溶液:塩化ストロンチウム(特級)1
52.1gを蒸留水および塩酸420mlに溶かして1
リットルとする。なお、塩化ランタン溶液[原子吸光分
析用塩化ランタン溶液(ランタンとして10±0.3w
/v%)]を用いてもよい。 (b)カルシウム標準液:炭酸カルシウム(特級)(1
80℃で1時間乾燥したもの)2.497gを1000
mlのメスフラスコに入れ、塩酸(1容を蒸留水3容で
希釈した液)20mlを加えて溶かし、更に標線まで蒸
留水を加えてカルシウム標準液を調製する(この液1m
lはカルシウムとして1mgを含有する)。使用に際し
て、この原液の一定量を蒸留水および最終液量の1/4
0容量の干渉抑制剤溶液で正確に希釈し(塩化ランタン
溶液を用いる場合は最終液量の2v/v%を加える)、
1ml中にカルシウムとして5、10、20および30
μgを含有する各種カルシウム標準液を調製する。同時
に、標準の空試験溶液を調製する。(なお、上記で使用
する酸は原子吸光分析用試薬とする。)
【0048】(2)試料溶液の調製:分析試料2〜10
gを正確に量って磁製蒸発皿に入れ、穏やかに加熱して
炭化させた後、550〜600℃で加熱して灰化する。
灰化物に少量の蒸留水を加え、100mlのトールビー
カーに移し、塩酸(特級)10mlを徐々に加え、さら
に蒸留水を加えて30mlとし、30分間煮沸した後放
冷し、250mlのメスフラスコに移し、標線まで蒸留
水を加え、濾紙(6種)で濾過して試料溶液とする。
【0049】(3)定量:試料溶液の一定量(カルシウ
ムとして0.5〜3mg相当量)を正確に量って100
mlのメスフラスコに入れ、干渉抑制剤溶液10ml
(塩化ランタン溶液を用いる場合は2ml)を加え、標
線まで蒸留水を加え、原子吸光光度計により波長42
2.7nmの吸光度を測定する。試料の空試験溶液につ
いても、同様にして吸光度を測定し、結果を補正する。
同時に、各種カルシウム標準液および標準の空試験溶液
について、試料溶液の場合と同一条件で吸光度を測定
し、検定線を作成して試料中のカルシウム含量を求め
る。
【0050】リン含量: (1)試薬の調製: (a)リン標準液:デシケーター中で24時間以上乾燥
したリン酸二水素アンモニウム(特級)18.567g
またはリン酸二水素カリウム(特級)21.968gを
量って1000mlのメスフラスコに入れ、蒸留水を加
えて溶かし、更に標線まで蒸留水を加えてリン標準原液
を調製する(この液1mlはリンとして5mgを含有す
る)。使用に際して、この原液の一定量を蒸留水で正確
に希釈して、10ml中にリンとして0.5、1.0、
1.5、2.0、2.5、3.0、3.5および4.0
mgを含有する各種リン標準液を調製する。 (b)発色剤溶液:バナジン酸アンモニウム(特級)
1.12gを適量の蒸留水に溶かし、硝酸(特級)25
0mlを加えた後、モリブデン酸アンモニウム(特級)
27gを蒸留水に溶かしたものを加え、更に蒸留水を加
えて1リットルとし、褐色瓶に保存する。 (2)試料溶液の調製:分析試料2〜10gを正確に量
って磁製蒸発皿に入れ、穏やかに加熱して炭化させた
後、550〜600℃で加熱して灰化する。灰化物に少
量の蒸留水を加え、100mlのトールビーカーに移
し、塩酸(特級)10mlを徐々に加え、さらに蒸留水
を加えて30mlとし、30分間煮沸した後放冷し、2
50mlのメスフラスコに移し、標線まで蒸留水を加
え、濾紙(6種)で濾過して試料溶液とする。
【0051】(3)定量:試料溶液の一定量(リンとし
て0.5〜4mg相当量)を正確に量って100mlの
メスフラスコに入れ、フェノールフタレイン試液1滴を
加え、アンモニア水(特級)(1容を蒸留水3容で希釈
した液)で中和し、硝酸(特級)(1容を蒸留水6容で
希釈した液)を加えて微酸性とし、適量の蒸留水で希釈
し、発色剤溶液20mlを加え、標線まで蒸留水を加え
て振り混ぜ、30分間放置した後、波長400〜420
nm付近の吸光度を次の示差法により測定する。採取し
た試料溶液中のリン量より少ないリン量のリン標準液1
0mlおよび採取した試料溶液中のリン量より多いリン
量のリン標準液10mlを正確に量って、それぞれ10
0mlのメスフラスコに入れ、適量の蒸留水で希釈し、
試料溶液の場合と同様に発色させて第一標準液および第
二標準液とし、第一標準液を対照として第二標準液およ
び試料溶液の吸光度を測定し、試料溶液中のリン含量を
求める。
【0052】《実施例 1》[ドッグフードの製造] (1) ミートミール330kg、ミートボーンミール
100kg、トウモロコシ粉400kg、トウモロコシ
糠130kg、牛脂10kg、炭酸カルシウム5kgお
よび第三リン酸カルシウム5kgをミキサーに入れてよ
く撹拌混合した。次に、押出機に前記で得た混合物を5
0kg/hrの割合で供給し、水を10リットル/hr
の割合で供給し、温度120℃で棒状に押出し膨化さ
せ、これを切断した後、120℃で乾燥して、直径約1
0mm、長さ約10mmのペレット状の小片(a)を製
造した。この小片(a)における水分含量、粗蛋白質含
量、粗脂肪含量、粗繊維含量、粗灰分含量、カルシウム
含量、リン含量を上記した方法で測定したところ、下記
の表1に示すとおりであった。
【0053】(2) トウモロコシ粉200kg、トウ
モロコシ糠370kg、大豆粕390kg、牛脂10k
g、炭酸カルシウム7.5kgおよび第三リン酸カルシ
ウム7.5kgをミキサーに入れてよく撹拌混合した。
次に、押出機に前記で得た混合物を50kg/hrの割
合で供給し、水を10リットル/hrの割合で供給し、
温度120℃で棒状に押出し膨化させ、これを切断し、
120℃で乾燥して、直径約7mm、長さ約7mmのペ
レット状の小片(b)を製造した。この小片(b)にお
ける水分含量、粗蛋白質含量、粗脂肪含量、粗繊維含
量、粗灰分含量、カルシウム含量、リン含量を上記した
方法で測定したところ、下記の表1に示すとおりであっ
た。
【0054】(3) トウモロコシ粉430kg、小麦
粉530kg、ビタミンミックス20kg、炭酸カルシ
ウム10kgおよび第三リン酸カルシウム10kgをミ
キサーに入れてよく撹拌混合した。次に、押出機に前記
で得た混合物を50kg/hrの割合で供給し、水を1
0リットル/hrの割合で供給し、温度120℃で棒状
に押出し膨化させ、これを切断し、120℃で乾燥し
て、直径約5mm、長さ約10mmのペレット状の小片
(c)を製造した。この小片(c)における水分含量、
粗蛋白質含量、粗脂肪含量、粗繊維含量、粗灰分含量、
カルシウム含量、リン含量を上記した方法で測定したと
ころ、下記の表1に示すとおりであった。
【0055】(4) トウモロコシ粉480kg、トウ
モロコシ糠350kg、炭酸カルシウム69kg、第三
リン酸カルシウム70kgおよび食塩30kgをミキサ
ーに入れてよく撹拌混合した。次に、押出機に前記で得
た混合物を50kg/hrの割合で供給し、水を6リッ
トル/hrの割合で供給し、温度120℃で棒状に押出
し膨化させ、これを切断し、120℃で乾燥して、直径
約6mm、長さ約6mmのペレット状の小片(d)を製
造した。この小片(d)における水分含量、粗蛋白質含
量、粗脂肪含量、粗繊維含量、粗灰分含量、カルシウム
含量、リン含量を上記した方法で測定したところ、下記
の表1に示すとおりであった。
【0056】(5) 上記の(1)〜(4)で製造した
小片(a)〜小片(d)を、小片(a):小片(b):
小片(c):小片(c)=400:250:200:1
50の重量比になるようにして混合して、下記の表1に
示した水分含量、粗蛋白質含量、粗脂肪含量、粗繊維含
量、粗灰分含量、カルシウム含量、リン含量を有する本
発明のドッグフードを製造した。
【0057】《比較例 1》実施例1で得られたドッグ
フード[小片(a)〜(d)の混合物]と同じ原料配合
割合になるように、トウモロコシ粉350kg、小麦粉
100kg、トウモロコシ糠200kg、大豆油粕10
0kg、ミートミール120kg、ミートボーンミール
40kg、炭酸カルシウム15kg、第三リン酸カルシ
ウム15kg、食塩5kgおよびビタミンミックス5k
gをミキサーに入れてよく撹拌混合した。次に、押出機
に前記で得た混合物を50kg/hrの割合で供給し、
水を10リットル/hrの割合で供給して、温度120
℃で棒状に押し出し膨化させ、これを切断した後、12
0℃で乾燥して、直径約10mm、長さ約10mmのペ
レット状のドッグフードを製造した。このドッグフード
における水分含量、粗蛋白質含量、粗脂肪含量、粗繊維
含量、粗灰分含量、カルシウム含量、リン含量を上記し
た方法で測定したところ、下記の表1に示すとおりであ
った。
【0058】《比較例 2》ビーフ味の小片、レバー味
の小片、チキン味の小片、ビタミンリッチの小片および
カルシウムリッチの小片を1:1:1:1:1の重量比
で含有する市販のドッグフードAを購入し、それぞれの
小片およびドッグフード全体の水分含量、粗蛋白質含
量、粗脂肪含量、粗繊維含量、粗灰分含量、カルシウム
含量、リン含量を上記した方法で測定したところ、下記
の表1に示すとおりであった。
【0059】《比較例 3》ビーフ味の小片、レバー味
の小片、ビタミンリッチの小片およびカルシウムリッチ
の小片を2:2:1:1の重量比で含有する市販のドッ
グフードBを購入し、それぞれの小片およびドッグフー
ド全体の水分含量、粗蛋白質含量、粗脂肪含量、粗繊維
含量、粗灰分含量、カルシウム含量、リン含量を上記し
た方法で測定したところ、下記の表1に示すとおりであ
った。
【0060】《比較例 4》ビーフ味の小片、野菜味の
小片およびカルシウムリッチの小片を3:2:1の重量
比で含有する市販のドッグフードCを購入し、それぞれ
の小片およびドッグフード全体の水分含量、粗蛋白質含
量、粗脂肪含量、粗繊維含量、粗灰分含量、カルシウム
含量、リン含量を上記した方法で測定したところ、下記
の表1に示すとおりであった。
【0061】
【表1】
【0062】上記表1に記載した、各ドッグフードの成
分分析の結果から、実施例1の本発明のドッグフードで
は、小片(a)〜小片(d)中の粗蛋白質含量、粗脂肪
含量および粗灰分含量が、上記した本発明の含有量の範
囲内で小片(a)〜小片(d)でそれぞれ大きく相違し
ているのに対して、市販のドッグフードA〜Cでは、ド
ッグフードを構成するそれぞれの小片でその粗蛋白質含
量、粗脂肪含量および粗灰分含量、特に粗蛋白質含量が
ほぼ同じくなっており、大差がないことがわかる。
【0063】《嗜好性試験例 1》 (1) ビーグル犬10匹を用意し、実施例1のドッグ
フードと比較例1のドッグフードを別々の容器に入れて
自由に摂取させ、二者択一法により摂取量を4日間測定
し、その1日1匹当たりの平均摂取量を求めたところ、
下記の表2のとおりであった。 (2) また、柴犬10匹を用意し、実施例1のドッグ
フードと比較例1のドッグフードを別々の容器に入れて
自由に摂取させ、二者択一法により摂取量を4日間測定
し、その1日1匹当たりの平均摂取量を求めたところ、
下記の表2のとおりであった。
【0064】
【表2】 ビーグル犬 柴 犬 実施例1のドッグフード摂取量(g/1日・1匹) 150 130 比較例1のドッグフード摂取量(g/1日・1匹) 90 100
【0065】《嗜好性試験例 2》試験A : ビーグル犬10匹および柴犬10匹の合計
20匹を用意し、実施例1のドッグフードと比較例2の
市販のドッグフードAを別々の容器に入れて自由に摂取
させ、二者択一法により摂取量を4日間測定し、その1
日1匹当たりの平均摂取量を求めたところ、下記の表3
のとおりであった。試験B : シェトランドシープドッグ5匹および柴犬
5匹の合計10匹を用意し、実施例1のドッグフードと
比較例3の市販のドッグフードBを別々の容器に入れて
自由に摂取させ、二者択一法により摂取量を4日間測定
し、その1日1匹当たりの平均摂取量を求めたところ、
下記の表3のとおりであった。試験C : ビーグル犬10匹および柴犬10匹の合計
20匹を用意し、実施例1のドッグフードと比較例4の
市販のドッグフードCを別々の容器に入れて自由に摂取
させ、二者択一法により摂取量を4日間測定し、その1
日1匹当たりの平均摂取量を求めたところ、下記の表3
のとおりであった。
【0066】
【表3】 ドッグフードの種類 摂取量(g/1日・1匹) 試験A: 実施例1のドッグフード 120 市販のドッグフードA 80 試験B: 実施例1のドッグフード 140 市販のドッグフードB 90 試験C: 実施例1のドッグフード 110 市販のドッグフードC 90
【0067】上記表3の結果から、試験A〜Cのいずれ
においても、実施例1の本発明のドッグフードの方が、
市販のドッグフードA〜Cのそれぞれに比べて犬による
嗜好性が極めて高く、好んで摂取されることがわかる。
【0068】
【発明の効果】本発明のペットフードは、栄養成分組成
が互いに異なる前記した3種類または4種類の小片を混
ぜ合わせてあるので、食感、食味、歯ごたえなどが単調
でなく変化に富んでいて犬、猫などのペット類による嗜
好性が極めて高く、ペット類に好んで食され、食べ残し
なども生じず、そのためペット類を健全に成長させるこ
とができ、しかも餌の無駄使いや腐敗などを防止するこ
とができる。その上、本発明のペットフードは、ペット
フード全体では、各種栄養成分のバランスが良好にとれ
ているので、ペット類を健康に飼育することができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−102149(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23K 1/00 - 1/20

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 栄養成分組成が互いに異なる3種類また
    は4種類の小片を混ぜ合わせてなるペットフードであっ
    、 (a)粗蛋白質含量が30重量%以上、粗脂肪含量が1
    0〜13重量%および粗灰分含量が6重量%以下である
    動物性蛋白質を多く含む小片;並びに (b)粗蛋白質含量が20重量%以上、粗脂肪含量が8
    〜12重量%および粗灰分含量が6重量%以下である植
    物性蛋白質を多く含む小片; のうちの少なくとも一方、並びに (c)粗蛋白質含量が15重量%以下、粗脂肪含量が5
    重量%以下および粗灰分含量が6重量%以下で且つビタ
    ミンを含有する小片;および (d)粗蛋白質含量が8重量%以下、粗脂肪含量が5重
    量%以下および粗灰分含量が15重量%以上である小
    片: を混ぜ合わせてなることを特徴とするペットフード。
  2. 【請求項2】 ペットフード100重量部当たり、
    (a)の小片と(b)の小片の合計含量が55〜75重
    量部、(c)の小片の含量が15〜25重量部および
    (d)の小片の含量が10〜25重量部である請求項
    のペットフード。
  3. 【請求項3】 (a)の小片と(b)の小片の両方を含
    有し、ペットフード中における{(a)の小片}:
    {(b)の小片}の重量比が2:1〜0.5:1である
    請求項またはのペットフード。
  4. 【請求項4】 ドライタイプまたはセミモイストタイプ
    のペットフードである請求項1〜のいずれか1項のペ
    ットフード。
  5. 【請求項5】 犬または猫用のペットフードである請求
    項1〜のいずれか1項のペットフード。
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