JP3406811B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JP3406811B2
JP3406811B2 JP25244897A JP25244897A JP3406811B2 JP 3406811 B2 JP3406811 B2 JP 3406811B2 JP 25244897 A JP25244897 A JP 25244897A JP 25244897 A JP25244897 A JP 25244897A JP 3406811 B2 JP3406811 B2 JP 3406811B2
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film
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gate insulating
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置及びその
製造方法、特にそのゲート絶縁膜の改良に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、電気的な書き込み及び消去が可能
な不揮発性半導体メモリ(EEPROM)に代表される
ような、ゲート絶縁膜がトンネル絶縁膜として利用され
る素子では、書き込み及び消去の際に10MV/cmを
上回る高い電界がゲート絶縁膜に印加される。また、論
理演算素子のゲート絶縁膜では、性能を維持していくた
めに、微細化されるほど高い電界が印加されるようにな
っていく。ゲート絶縁膜に上記のような高い電界が印加
されることによって、電界から高いエネルギーを得た電
子が通過するために、ゲート絶縁膜に対しては高い絶縁
破壊耐性が要求される。
【0003】従来技術におけるゲート絶縁膜では、形成
温度や形成雰囲気といったパラメータを変えて種々の絶
縁膜を形成し、それらの電気的な特性を評価してスペッ
クを満たす条件を使用するという、経験的な手法が採ら
れてきた。しかしながら、ゲート絶縁膜がますます薄く
なる現状では、上記のスペックを満たすことは困難にな
りつつある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、不揮発性
メモリのトンネル絶縁膜や論理演算素子のゲート絶縁膜
に対しては高い絶縁破壊耐性が要求されるが、十分なス
ペックを満たすことは極めて困難であり、素子の信頼性
低下等を招く要因となっていた。
【0005】本発明は、上記従来の問題に対してなされ
たものであり、ゲート絶縁膜等の信頼性を高めて、素子
の信頼性や特性の向上をはかることが可能な半導体装置
及びその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る半導体装置
は、半導体上にハロゲン元素を含有した絶縁膜(ゲート
絶縁膜)を介して形成された電極(ゲート電極)と、こ
の電極の両端部に対応して形成された不純物拡散領域
(ソース・ドレイン拡散領域)とを少なくとも有し、前
記絶縁膜の前記半導体との界面近傍及び前記電極との界
面近傍のハロゲン元素の濃度が該絶縁膜の膜厚方向中央
部近傍のハロゲン元素の濃度と同等又はそれ以上である
ことを特徴とする(発明Aとする)。
【0007】代表的には、半導体としてシリコン基板、
ハロゲン元素としてフッ素、絶縁膜としてシリコン、酸
素及び窒素からなる絶縁膜(オキシナイトライド膜)或
いはシリコン及び窒素からなる絶縁膜(シリコン窒化
膜)、電極としてポリシリコン電極があげられる。な
お、絶縁膜としてペロブスカイト構造を有する強誘電体
膜を用いることも可能である。
【0008】例えば、ゲート絶縁膜のシリコン基板との
界面近傍の界面遷移層には、シリコンの未結合手や結合
エネルギーの小さいSi−H結合等が多数存在するが、
界面遷移層にフッ素を導入することにより、シリコンの
未結合手にフッ素が終端したり、Si−H結合の水素が
フッ素に置換することにより、結合エネルギーの大きい
Si−F結合を形成することができる。また、同時に、
歪んだSi−O(或いはN)−Si結合にフッ素が作用
し、Si−O(或いはN)とSi−Fとに分離すること
で、応力を緩和させることができる。これにより、ゲー
ト絶縁膜に高電界を長時間印加した場合のTDDB(Ti
me Dependence Dielectric Breakdown)特性など、ゲー
ト絶縁膜の信頼性に関する特性を改善することができ
る。
【0009】図6は、ゲート絶縁膜にオキシナイトライ
ド膜を用いたnチャネルMISトランジスタについて、
ゲート絶縁膜の両界面にフッ素を導入したときの信頼性
の改善効果を示したものである。横軸は一定電界を印加
し続けた場合の絶縁破壊に至るまでのゲート絶縁膜中へ
の電荷注入量(Charge to Breakdown :Qbd)を表し、
縦軸は絶縁破壊の累積不良率Pを“ln(-ln(1-P))”とし
て表している。これによれば、ゲート絶縁膜の両界面に
フッ素を導入することで、分布形状が改善されているこ
とがわかる。すなわち、ゲート絶縁膜の一方の界面(ゲ
ート絶縁膜のゲート電極となるポリシリコン側の界面)
にのみ所定の濃度のフッ素を導入した場合には、シリコ
ン基板から電子を注入した場合には改善効果がみられる
が、ゲート電極から電子を注入した場合には改善効果が
みられない。これに対して、ゲート絶縁膜の両界面にフ
ッ素を導入した場合には、いずれの方向から電子を注入
した場合においても、Qbdのワイブル分布形状が改善さ
れていることがわかる。
【0010】このように、前記発明によれば、ハロゲン
元素によりゲート絶縁膜の両界面の欠陥密度が低減され
て絶縁破壊耐性を改善できるとともに、ゲート絶縁膜に
高電界ストレスを印加した後の低電界リーク電流の増加
を抑えることが可能となる。従って、ゲート絶縁膜の信
頼性が向上し、素子の信頼性や特性の向上をはかること
が可能になる。
【0011】前記発明Aに対応する半導体装置の製造方
法は、半導体上に絶縁膜を介して形成された電極と、こ
の電極の両端部に対応して形成された不純物拡散領域と
を少なくとも有する半導体装置の製造方法において、前
記半導体、前記絶縁膜及び前記電極の構成材にハロゲン
元素(少なくともハロゲンを含む物質のイオン)を導入
し、導入されたハロゲン元素を前記絶縁膜の両界面に拡
散させることを特徴とする。代表的には、半導体、ゲー
ト絶縁膜及びゲート電極構成膜に対して、ゲート絶縁膜
中にハロゲン元素濃度のピークがくるようにイオン注入
を行い、熱処理によってハロゲン元素をゲート絶縁膜の
両界面に拡散させる。
【0012】また、前記発明Aに対応する半導体装置の
製造方法は、半導体上に絶縁膜を介して形成された電極
と、この電極の両端部に対応して形成された不純物拡散
領域とを少なくとも有する半導体装置の製造方法におい
て、前記半導体及び前記電極の構成材にハロゲン元素を
導入し、これら半導体及び電極の構成材に導入したハロ
ゲン元素を前記絶縁膜の両界面に拡散させることを特徴
とする。代表的には、半導体基板にハロゲン元素をイオ
ン注入した後、ゲート絶縁膜を介してゲート電極構成膜
を形成し、その後ゲート電極構成膜にハロゲン元素をイ
オン注入し、さらにその後熱処理によって半導体基板及
びゲート電極構成膜に導入したハロゲン元素をゲート絶
縁膜の両界面に拡散させる。
【0013】前記各方法によれば、ゲート絶縁膜の両界
面近傍に効果的にハロゲン元素を導入することができる
ため(例えば、拡散したハロゲン元素がゲート絶縁膜の
界面でパイルアップして界面近傍のハロゲン元素の濃度
が高くなる。)、先に述べたように、TDDB特性の改
善などゲート絶縁膜の信頼性を向上させることができ
る。
【0014】例えば、ゲート電極の多結晶シリコン膜中
にフッ素を導入し、熱拡散によってゲート絶縁膜へフッ
素を導入しようとした場合、ゲート絶縁膜が酸化膜であ
れば、フッ素は酸化膜中を比較的容易に拡散することが
できるので、酸化膜の両界面にフッ素を導入することも
可能である。しかし、フッ素の拡散を抑制してしまうオ
キシナイトライド膜や窒化膜をゲート絶縁膜として用い
た場合には、シリコン基板とゲート絶縁膜との界面に所
定の濃度のフッ素を導入することはできない。図4は、
オキシナイトライド膜上に形成された多結晶シリコン膜
からのみフッ素を拡散させた場合のフッ素の深さ方向の
プロファイルを示したものであるが、窒素を含む領域に
よってフッ素の拡散が抑制され、シリコン基板とオキシ
ナイトライド膜との界面にフッ素が導入され難くなって
いる。一方、図5は、本発明の方法によってゲート絶縁
膜にフッ素を導入した場合のフッ素の深さ方向のプロフ
ァイルを示したものであるが、オキシナイトライド膜の
両界面に高濃度でフッ素を導入することができる。
【0015】また、前記第1番目の方法によれば、ハロ
ゲン元素のイオン注入の際にゲート絶縁膜中の結合を切
断することにより、その後の熱処理で絶縁膜構造を再構
築することができるとういう利点がある。一方、ハロゲ
ン元素のイオン注入後に高温の熱処理が不可能な場合、
ゲート絶縁膜を通過するようにハロゲン元素をイオン注
入すると、ゲート絶縁膜構造を再構築することが困難で
ある。第2番目の方法によれば、半導体基板及びゲート
電極構成膜に導入されたハロゲン元素をゲート絶縁膜に
拡散させるので、ゲート絶縁膜中の結合をイオン注入に
よって切断せずに効果的にゲート絶縁膜の両界面にハロ
ゲン元素を導入することができる。
【0016】また、本発明に係る半導体装置は、半導体
上にハロゲン元素を含有した第1の絶縁膜(第1のゲー
ト絶縁膜)を介して形成された第1の電極(第1のゲー
ト電極:フロティングゲート)と、この第1の電極の両
端部に対応して形成された不純物拡散領域(ソース・ド
レイン拡散領域)と、前記第1の電極上にハロゲン元素
を含有した第2の絶縁膜(第2のゲート絶縁膜)を介し
て形成された第2の電極(第2のゲート電極:コントロ
ールゲート)とを少なくとも有し、前記第1の絶縁膜の
前記半導体との界面近傍及び前記第1の電極との界面近
傍のハロゲン元素の濃度が該第1の絶縁膜の膜厚方向中
央部近傍のハロゲン元素の濃度と同等またはそれ以上で
あり、前記第2の絶縁膜の前記第1の電極との界面近傍
及び前記第2の電極との界面近傍のハロゲン元素の濃度
が該第2の絶縁膜の膜厚方向中央部近傍のハロゲン元素
の濃度と同等又はそれ以上であることを特徴とする(発
明Bとする)。
【0017】代表的には、半導体としてシリコン基板、
ハロゲン元素としてフッ素、第1の絶縁膜としてシリコ
ン、酸素及び窒素からなる絶縁膜(オキシナイトライド
膜)或いはシリコン及び窒素からなる絶縁膜(シリコン
窒化膜)、第1及び第2の電極としてポリシリコン電極
があげられる。
【0018】前記発明によれば、絶縁膜の両界面にハロ
ゲン元素を導入することにより、前記発明Aで述べたの
と同様に、絶縁膜の信頼性が向上して素子の信頼性や特
性の向上をはかることが可能になる。すなわち、第1の
絶縁膜及び第2の絶縁膜それぞれの両界面にハロゲン元
素を導入することにより、電子を高電界でトンネルさせ
る第1の絶縁膜の絶縁破壊耐性やストレスリーク特性が
改善されるばかりでなく、電子の出し入れをコントロー
ルする第2の電極下の第2の絶縁膜の特性も均質化させ
ることが可能となる。
【0019】前記発明Bに対応する半導体装置の製造方
法は、半導体上に第1の絶縁膜を介して形成された第1
の電極と、この第1の電極の両端部に対応して形成され
た不純物拡散領域と、前記第1の電極上に第2の絶縁膜
を介して形成された第2の電極とを少なくとも有する半
導体装置の製造方法において、少なくとも前記半導体、
前記第1の電極の構成材及び前記第2の電極の構成材に
ハロゲン元素を導入し、前記半導体及び前記第1の電極
の構成材に導入したハロゲン元素を前記第1の絶縁膜の
両界面に拡散させ、前記第1の電極の構成材及び前記第
2の電極の構成材に導入したハロゲン元素を前記第2の
絶縁膜の両界面に拡散させることを特徴とする。
【0020】また、前記発明Bに対応する半導体装置の
製造方法は、半導体上に第1の絶縁膜を介して形成され
た第1の電極と、この第1の電極の両端部に対応して形
成された不純物拡散領域と、前記第1の電極上に第2の
絶縁膜を介して形成された第2の電極とを少なくとも有
する半導体装置の製造方法において、前記第1の絶縁
膜、第1の電極、第2の絶縁膜及び第2の電極をパター
ン形成した後、これらパターン形成された第1の絶縁
膜、第1の電極、第2の絶縁膜及び第2の電極を覆うハ
ロゲン元素を含有する第3の絶縁膜を形成し、この第3
の絶縁膜に含有されたハロゲン元素を前記第1及び第2
の絶縁膜に拡散させることを特徴とする。
【0021】前記各製造方法によれば、第1及び第2の
絶縁膜それぞれの両界面近傍に効果的にハロゲン元素を
導入することができるため、前記発明Aで述べたのと同
様に、絶縁膜の信頼性が向上して素子の信頼性や特性の
向上をはかることが可能になる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して詳細に説明する。
【0023】まず、本発明の第1の実施形態について、
図1、図2及び図3を参照して説明する。
【0024】図1において、p型シリコン基板1上に
は、素子分離絶縁膜となるシリコン熱酸化膜2が形成さ
れている。また、シリコン基板1表面には、ゲート絶縁
膜としてシリコン、酸素及び窒素を主成分とする絶縁膜
3(オキシナイトライド膜)が形成されている。このゲ
ート絶縁膜3にはフッ素原子(一般的にはハロゲン元
素)が導入されている。このフッ素の濃度は、ゲート絶
縁膜3の両界面近傍の濃度がゲート絶縁膜3の中央部近
傍の濃度と同等或いはそれ以上となるような分布となっ
ている。ゲート絶縁膜3上にはゲート電極となる多結晶
シリコン膜4が形成されている。
【0025】また、多結晶シリコン膜4上にはCVDシ
リコン酸化膜6が形成されており、ゲート電極4の側壁
には側壁絶縁膜となるシリコン窒化膜8が形成されてい
る。また、ゲート電極4の両端近傍のシリコン基板1表
面には、リンのイオン注入によってn型のソース・ドレ
イン拡散層7a及び7bが形成されており、ソース・ド
レイン拡散層表面にはシリサイド層9が形成されてい
る。さらに、全面に形成された層間絶縁膜となるCVD
シリコン酸化膜10にはコンタクト孔が開口され、配線
となるAl電極11が形成されている。
【0026】以下、図1に示したnチャネルMISトラ
ンジスタの製造工程について、図2(a)〜図3(l)
を参照して説明する。
【0027】まず、図2(a)に示すように、例えば面
方位(100)、比抵抗4〜6Ωcmのp型シリコン基
板1を用意し、このp型シリコン基板1の表面に通常の
選択酸化法によって厚さ0.6μm程度の素子分離絶縁
膜2を形成する。
【0028】次に、同図(b)に示すように、例えば乾
燥酸素による熱酸化によって厚さ6nmのシリコン酸化
膜を形成した後、例えばアンモニア(NH3 )ガス雰囲
気中にこのシリコン酸化膜を晒すことにより、ゲート絶
縁膜として窒素原子が導入されたオキシナイトライド膜
3を形成する。続いて、ゲート絶縁膜3上にゲート電極
となる厚さ200nmの多結晶シリコン膜4を堆積す
る。この多結晶シリコン膜中に例えばオキシ塩化リン
(POCl3 )を用いてリンを拡散させ(850℃、3
0分間)、多結晶シリコン膜4を低抵抗化させる。
【0029】次に、同図(c)に示すように、全面に、
例えば加速電圧80keV、ドーズ量1×1015cm-2
フッ素をイオン注入する。このとき、イオン注入直後の
フッ素の濃度分布は、オキシナイトライド膜3中をピー
クとしてシリコン基板1及び多結晶シリコン膜4に拡が
った分布となるようにする。続いて、これを例えば窒素
雰囲気中で850℃、30分間熱処理することで、シリ
コン基板1、ゲート絶縁膜3及び多結晶シリコン膜4に
注入されたフッ素をゲート絶縁膜3の両界面に拡散させ
る。フッ素の拡散及び拡散したフッ素のパイルアップ等
により、ゲート絶縁膜3の両界面近傍のフッ素濃度がゲ
ート絶縁膜3の中央部近傍のフッ素濃度と同等或いはそ
れ以上となる。
【0030】次に、同図(d)に示すように、多結晶シ
リコン膜4上にCVDシリコン酸化膜6を堆積する。続
いて、多結晶シリコン膜4及びCVDシリコン酸化膜6
をレジストマスクを用いて反応性イオンエッチング法に
よりエッチングし、ゲート部を形成する。
【0031】次に、同図(e)に示すように、ゲート部
をマスクとして例えばリンを1×1015cm-2イオン注入
する。注入されたリンイオンは、シリコン基板内部で加
速エネルギーに依存するピーク深さを中心にして分布す
る。その後、例えば、950℃、30秒間の熱処理を行
い、リンをシリコン基板中に拡散し活性化させ、ソース
・ドレイン領域となる拡散層7aを形成する。
【0032】次に、同図(f)に示すように、全面に厚
さ100nmのシリコン窒化膜8をCVD法により堆積
する。
【0033】次に、図3(g)に示すように、シリコン
窒化膜8を反応性イオンエッチング法によりエッチング
してゲート側壁部を形成する。
【0034】次に、同図(h)に示すように、ゲート側
壁部をマスクとしてリンイオンを注入する。注入された
リンイオンは、シリコン基板内部で加速エネルギーに依
存するピーク深さを中心にして分布する。その後、例え
ば、950℃、30秒間の熱処理を行い、リンをシリコ
ン基板中に拡散し活性化させ、ソース・ドレイン領域と
なる拡散層7bを形成する。
【0035】次に、同図(i)に示すように、全面に厚
さ25nmのチタン薄膜及び厚さ50nmのチタンナイ
トライド薄膜をスパッタ法により順次堆積する。さら
に、窒素雰囲気中、700℃で1分間の熱処理を行い、
チタン薄膜をシリコン基板と反応させ、ソース・ドレイ
ン領域上にのみチタンシリサイド膜9を形成する。その
後、例えばフッ化水素酸の水溶液、硫酸と過酸化水素の
混合溶液によって、チタンナイトライド膜及び絶縁膜上
の未反応のチタン薄膜を選択的に剥離する。
【0036】次に、同図(j)に示すように、全面に厚
さ300nmのシリコン酸化膜10をCVD法により堆
積する。
【0037】次に、同図(k)に示すように、異方性ド
ライエッチングによりシリコン酸化膜10にコンタクト
ホールを開口する。
【0038】最後に、同図(l)に示すように、シリコ
ン及び銅をそれぞれ例えば0.5%ずつ含有する厚さ8
00nmのアルミニウム膜を形成した後、これをパター
ニングしてソース・ドレイン電極11を形成する。その
後、450℃で15分間、水素を10%含む窒素雰囲気
中で熱処理する。
【0039】なお、本実施形態ではフッ素のイオン注入
はゲート電極となる多結晶シリコン膜中に直接行った
が、イオン注入時の金属不純物の混入を避けるために、
多結晶シリコン膜上に酸化膜を例えば20nm形成し、
これを通過させるようにフッ素のイオン注入を行っても
よい。
【0040】また、本実施形態ではゲート絶縁膜中にピ
ークがくるようにフッ素をイオン注入したが、イオン注
入時の加速電圧をコントロールして、ゲート電極中、ゲ
ート絶縁膜中及び基板中のそれぞれにピークがくるよう
にフッ素をイオン注入してもよい。
【0041】次に、本発明の第2の実施形態について、
図7及び図8を参照して説明する。なお、最終的な構造
は図2と同様であるため、ここでは説明は省略する。
【0042】以下、本例のnチャネルMISトランジス
タの製造工程について、図7(a)〜図8(n)を参照
して説明する。
【0043】まず、図7(a)に示すように、例えば面
方位(100)、比抵抗4〜6Ωcmのp型シリコン基
板1を用意し、このp型シリコン基板1の表面に通常の
選択酸化法によって厚さ0.6μm程度の素子分離絶縁
膜2を形成する。
【0044】次に、同図(b)に示すように、このシリ
コン基板1の表面にフッ素イオンを、例えば加速電圧1
0keV、ドーズ量1×1015cm-2でイオン注入する。
【0045】次に、同図(c)に示すように、例えば乾
燥酸素による熱酸化によって厚さ6nmのシリコン酸化
膜を形成し、例えばアンモニア雰囲気中にこのシリコン
酸化膜を晒して窒素原子を導入し、ゲート絶縁膜となる
オキシナイトライド膜3を形成する。
【0046】次に、同図(d)に示すように、多結晶シ
リコン膜4を形成した後、例えばオキシ塩化リンを用い
てリンの拡散(850℃、30分間)を行い、多結晶シ
リコン膜4中にリンを導入し低抵抗化させる。
【0047】次に、同図(e)に示すように、多結晶シ
リコン膜4上にCVDシリコン酸化膜6を堆積する。続
いて、多結晶シリコン膜6中にフッ素を、例えば加速電
圧30keV、ドーズ量1×1015cm-2でイオン注入す
る。このときフッ素のピーク濃度が多結晶シリコン膜4
中になるようにイオン注入を行う。続いて、これを例え
ば窒素雰囲気中で850℃、30分間熱処理すること
で、シリコン基板1中に導入したフッ素及び多結晶シリ
コン膜4中に導入したフッ素を、オキシナイトライド膜
3の両界面に拡散させる。これにより、ゲート絶縁膜3
の両界面近傍のフッ素濃度がゲート絶縁膜3の中央部近
傍のフッ素濃度と同等或いはそれ以上となる。
【0048】次に、同図(f)に示すように、多結晶シ
リコン膜4及びCVDシリコン酸化膜6をレジストマス
クを用いて反応性イオンエッチング法によりエッチング
し、ゲート部を形成する。
【0049】次に、同図(g)に示すように、ゲート部
をマスクとして例えばリンを1×1015cm-2イオン注入
する。注入されたリンイオンはシリコン基板内部で加速
エネルギーに依存するピーク深さを中心にして分布す
る。その後、例えば、950℃、30秒間の熱処理を行
い、リンをシリコン基板中に拡散し活性化させ、ソース
・ドレイン領域となる拡散層7aを形成する。
【0050】次に、図8(h)に示すように、全面に厚
さ100nmのシリコン窒化膜8をCVD法により堆積
する。
【0051】次に、同図(i)に示すように、シリコン
窒化膜8を反応性イオンエッチング法によりエッチング
してゲート側壁部を形成する。
【0052】次に、同図(j)に示すように、ゲート側
壁部をマスクとしてリンイオンを注入する。注入された
リンイオンは、シリコン基板内部で加速エネルギーに依
存するピーク深さを中心にして分布する。その後、例え
ば、950℃、30秒間の熱処理を行い、リンをシリコ
ン基板中に拡散し活性化させ、ソース・ドレイン領域と
なる拡散層7bを形成する。
【0053】次に、同図(k)に示すように、全面に厚
さ25nmのチタン薄膜及び厚さ50nmのチタンナイ
トライド薄膜をスパッタ法により順次堆積する。さら
に、窒素雰囲気中、700℃で1分間の熱処理を行い、
チタン薄膜をシリコン基板と反応させ、ソース・ドレイ
ン領域上にのみチタンシリサイド膜9を形成する。その
後、例えばフッ化水素酸の水溶液、硫酸と過酸化水素の
混合溶液によって、チタンナイトライド膜及び絶縁膜上
の未反応のチタン薄膜を選択的に剥離する。
【0054】次に、同図(l)に示すように、全面に厚
さ300nmのシリコン酸化膜10をCVD法により堆
積する。
【0055】次に、同図(m)に示すように、異方性ド
ライエッチングによりシリコン酸化膜10にコンタクト
ホールを開口する。
【0056】最後に、同図(n)に示すように、シリコ
ン及び銅をそれぞれ例えば0.5%ずつ含有する厚さ8
00nmのアルミニウム膜を形成した後、これをパター
ニングしてソース・ドレイン電極11を形成する。その
後、450℃で15分間、水素を10%含む窒素雰囲気
中で熱処理する。
【0057】例えば、フッ素のイオン注入後に高温の熱
処理が不可能な素子に対して本発明を適用した場合、ゲ
ート絶縁膜を通過するようにフッ素をイオン注入する
と、ゲート絶縁膜構造を再構築することができない。上
記実施形態のように、シリコン基板及びゲート電極とな
る多結晶シリコン膜にそれぞれフッ素を導入すれば、ゲ
ート絶縁膜中の結合をイオン注入により切断せず、ゲー
ト絶縁膜の両界面に効果的にフッ素を導入することがで
きる。
【0058】なお、上記各実施形態ではゲート絶縁膜と
してオキシナイトライド膜を例にとって説明したが、例
えばSiH2 Cl2 やSiCl4 とNH3 などを用いて
成膜したシリコン窒化膜や、NH3 などでシリコン基板
表面を直接窒化して形成したシリコン窒化膜に対して
も、同様の効果が得ることが可能である。さらに、例え
ばBSTO(バリウム添加チタン酸ストロンチウム)の
ような強誘電体膜を用いた場合にも同様の効果を得るこ
とが可能である。
【0059】次に、本発明の第3の実施形態について、
図9、図10及び図11を参照して説明する。本実施形
態は、電気的な書き込み及び消去が可能な不揮発性半導
体メモリ(EEPROM)に本発明を適用したものであ
る。
【0060】図9において、p型シリコン基板1上に、
素子分離絶縁膜となるシリコン熱酸化膜2が形成されて
いる。シリコン基板1表面には第1のゲート絶縁膜3a
が形成されており、第1のゲート絶縁膜3a上には第1
のゲート電極(フローティングゲート)となる第1のポ
リシリコン膜4aが形成されている。第1のゲート絶縁
膜3aにはフッ素原子(一般的にはハロゲン元素)が導
入されており、第1のゲート絶縁膜3aの両界面近傍の
フッ素濃度が第1のゲート絶縁膜3aの中央部近傍のフ
ッ素濃度と同等或いはそれ以上となっている。第1のポ
リシリコン膜4a上には第2のゲート絶縁膜3bが形成
されており、第2のゲート絶縁膜3b上には第2のゲー
ト電極(コントロールゲート)となる第2のポリシリコ
ン膜4bが形成されている。第2のゲート絶縁膜3bに
はフッ素原子(一般的にはハロゲン元素)が導入されて
おり、第2のゲート絶縁膜3bの両界面近傍のフッ素濃
度が第2のゲート絶縁膜3bの中央部近傍のフッ素濃度
と同等或いはそれ以上となっている。
【0061】第2のポリシリコン膜4b上にはCVDシ
リコン酸化膜6aが形成されており、ゲート部の側壁に
はシリコン酸化膜6bが形成されている。また、第1の
ゲート電極4aの両端近傍のシリコン基板1表面には、
リンのイオン注入によってn型のソース・ドレイン拡散
層7aが形成されている。さらに、全面に形成された層
間絶縁膜となるCVDシリコン酸化膜10にはコンタク
ト孔が開口され、配線となるAl電極11が形成されて
いる。
【0062】このように、第1のゲート絶縁膜3a及び
第2のゲート絶縁膜3bの両絶縁膜の両界面にフッ素を
導入することにより、電子を高電界でトンネルさせる第
1のゲート絶縁膜の絶縁破壊耐性やストレスリーク特性
が改善されるばかりでなく、電子の出し入れをコントロ
ールする第2のゲート電極4b下に形成された第2の絶
縁膜3bの特性も均質化させることが可能となる。特
に、第1のゲート絶縁膜3aは、基板1から電子を第1
のゲート電極4aに注入したり、逆に第1のゲート電極
4aから基板1へ電子を放出したりすることから、フッ
素を第1のゲート絶縁膜3aの両界面に導入することに
よって、その両方向のストレスに対しての絶縁破壊耐性
を改善させることができ、高性能化、高信頼化を達成す
ることが可能となる。
【0063】以下、図9に示した不揮発性半導体メモリ
の製造工程について、図10(a)〜図11(m)を参
照して説明する。
【0064】まず、図10(a)に示すように、例え
ば、面方位(100)、比抵抗4〜6Ωmのp型シリコ
ン基板を用意し、このp型シリコン基板1の表面に通常
の選択酸化法によって厚さ0.6μm程度の素子分離絶
縁膜2を形成する。
【0065】続いて、同図(b)に示すように、例えば
バッファ熱酸化膜を通してシリコン基板の表面領域に、
例えばフッ素イオンを加速電圧10keV、ドーズ量1
×1015/cm-2でイオン注入する。
【0066】次に、同図(c)に示すように、バッファ
熱酸化膜をフッ化アンモニウム溶液等で除去した後、例
えば乾燥酸素による熱酸化によって厚さ6nmのシリコ
ン酸化膜を形成し、例えばアンモニア(NH3 )ガス雰
囲気中にこのシリコン酸化膜を晒して窒素原子を導入
し、第1のゲート絶縁膜となるオキシナイトライド膜3
aを形成する。
【0067】次に同図(d)に示すように、第1のゲー
ト絶縁膜3a上にフローティングゲートとなる厚さ20
0nmの多結晶シリコン膜4aを堆積する。続いて、例
えばオキシ塩化リン(POCl3 )により、850℃、
30分間のリン拡散処理を施し、この多結晶シリコン膜
4a中にリンをドーピングして低抵抗化させる。なお、
例えばシラン(SiH4 )ガスとホスフィン(PH3
ガスを反応させて、リンを含んだポリシリコン膜を堆積
するようにしてもよい。また、リンイオンをイオン注入
して、例えば窒素雰囲気中で900℃、30分間の熱処
理をすることでリンを活性化させ、多結晶シリコン膜の
抵抗を低下させてもよい。
【0068】次に、同図(e)に示すように、多結晶シ
リコン膜4a中に、例えばフッ素イオンを加速電圧30
keV、ドーズ量1×1015/cm-2でイオン注入する。
【0069】次に、同図(f)に示すように、第2のゲ
ート絶縁膜となる厚さ5nmのCVDシリコン酸化膜3
b、コントロールゲートとなる厚さ200nmの多結晶
シリコン膜4bを連続的に堆積する。続いて、例えばオ
キシ塩化リン(POCl3 )により、850℃、30分
間のリン拡散処理を施し、多結晶シリコン膜4b中にリ
ンをドーピングして低抵抗化させる。
【0070】次に、同図(g)に示すように、多結晶シ
リコン膜4b中に、例えば加速電圧30keV、ドーズ
量1×1015cm-2でフッ素をイオン注入する。続いて、
窒素雰囲気中で850℃、30分間の熱処理を行う。こ
の熱処理により、最終的に、多結晶シリコン膜4a中に
導入されたフッ素はオキシナイトライド膜3a及びシリ
コン酸化膜3b中に拡散し、多結晶シリコン膜4b中に
導入されたフッ素はシリコン酸化膜3b中に拡散する。
また、シリコン基板1に導入されているフッ素もオキシ
ナイトライド膜3a中に拡散する。これにより、オキシ
ナイトライド膜3aの両界面近傍のフッ素濃度がその中
央部近傍のフッ素濃度と同等或いはそれ以上になるよう
にし、シリコン酸化膜3bの両界面近傍のフッ素濃度が
その中央部近傍のフッ素濃度と同等或いはそれ以上とな
るようにする。
【0071】次に、図11(h)に示すように、全面に
CVD酸化膜6aを堆積する。
【0072】次に、同図(i)に示すように、CVD酸
化膜6a、多結晶シリコン膜4b、、シリコン酸化膜3
b及び多結晶シリコン膜4aをレジストマスクを用いて
反応性イオンエッチング法によりエッチングし、ゲート
部を形成する。続いて、水素及び酸素の混合ガスによる
燃焼酸化法などを用いて酸化膜6bを形成する。
【0073】次に、同図(j)に示すように、例えばリ
ンを5×1015cm-2イオン注入する。その後、例えば、
950℃、30秒間の熱処理を行い、リンをシリコン基
板中に拡散して活性化させ、ソース・ドレイン領域とな
る拡散層7aを形成する。
【0074】次に、同図(k)に示すように、全面に厚
さ300nmのシリコン酸化膜10をCVD法により堆
積する。
【0075】次に、同図(l)に示すように、異方性ド
ライエッチングによりシリコン酸化膜10にコンタクト
ホールを開口する。
【0076】最後に、同図(m)に示すように、シリコ
ン及び銅をそれぞれ例えば0.5%ずつ含有する厚さ8
00nmのアルミニウム膜を形成した後、これをパター
ニングしてソース・ドレイン電極11を形成する。この
後、450℃で15分間、水素を10%含む窒素雰囲気
で熱処理する。
【0077】これにより、第1のゲート絶縁膜3aの両
界面及び第2のゲート絶縁膜3bの両界面にフッ素を導
入させることができ、また、それぞれの界面に存在する
フッ素量は、それぞれのイオン注入時のドーズ量で制御
することが可能となる。従って、書き込み・消去時の電
気的ストレスに対する信頼性を大幅に改善させることが
可能となる。
【0078】次に、本発明の第4の実施形態について、
図12及び図13を参照して説明する。なお、最終的な
構造は図9と同様であるため、ここでは説明は省略す
る。
【0079】以下、本例の不揮発性メモリの製造工程に
ついて、図12(a)〜図13(k)を参照して説明す
る。
【0080】まず、図12(a)に示すように、例え
ば、面方位(100)、比抵抗4〜6Ωcmのp型シリ
コン基板1を用意し、このp型シリコン基板1の表面に
通常の選択酸化法によって厚さ0.6μm程度の素子分
離絶縁膜2を形成する。
【0081】次に、同図(b)に示すように、例えば乾
燥酸素による熱酸化によって厚さ6nmのシリコン酸化
膜を形成し、例えばアンモニアガス雰囲気中にこのシリ
コン酸化膜を晒してシリコン酸化膜中に窒素原子を導入
し、第1のゲート絶縁膜となるオキシナイトライド膜3
aを形成する。
【0082】次に、同図(c)に示すように、オキシナ
イトライド膜3a上に第1のゲート電極となる厚さ20
0nmの多結晶シリコン膜4aを堆積する。続いて、例
えばオキシ塩化リン(POCl3 )により、850℃、
30分間のリン拡散処理を施し、多結晶シリコン膜4a
中にリンをドーピングして低抵抗化させる。
【0083】次に、同図(d)に示すように、第2のゲ
ート絶縁膜となる厚さ5nmのCVDシリコン酸化膜3
b、第2のゲート電極となる厚さ200nmの多結晶シ
リコン膜4bを連続的に堆積する。続いて、例えばオキ
シ塩化リン(POCl3 )により、850℃、30分間
のリン拡散処理を施し、多結晶シリコン膜4b中にリン
をドーピングして低抵抗化させる。
【0084】次に、同図(e)に示すように、全面にC
VD酸化膜6aを堆積する。
【0085】次に、同図(f)に示すように、CVD酸
化膜6a、多結晶シリコン膜4b、、シリコン酸化膜3
b、多結晶シリコン膜4a及びオキシナイトライド膜3
aをレジストマスクを用いて反応性イオンエッチング法
によりエッチングし、ゲート部を形成する。
【0086】次に、図13(g)に示すように、例えば
SiF4 ガスと酸素ガスの混合ガスを用いたプラズマC
VD法により、全面にフッ素を含有するシリコン酸化膜
12を形成する。続いて、例えば窒素雰囲気中で850
℃、30分間の熱処理を施すことにより、シリコン酸化
膜12からフッ素を拡散させる。これにより、オキシナ
イトライド膜3aの両界面近傍のフッ素濃度がその中央
部近傍のフッ素濃度と同等或いはそれ以上になるように
し、シリコン酸化膜3bの両界面近傍のフッ素濃度がそ
の中央部近傍のフッ素濃度と同等或いはそれ以上となる
ようにする。
【0087】次に、同図(h)に示すように、水素及び
酸素の混合ガスによる燃焼酸化法などを用いて酸化膜6
bを形成する。続いて、例えばリンを5×1015cm-2
オン注入する。その後、例えば950℃、30秒間の熱
処理を行い、リンをシリコン基板中に拡散して活性化さ
せ、ソース・ドレイン領域となる拡散層7aを形成す
る。
【0088】次に、同図(i)に示すように、全面に厚
さ300nmのシリコン酸化膜10をCVD法により堆
積する。
【0089】次に、同図(j)に示すように、異方性ド
ライエッチングによりシリコン酸化膜10にコンタクト
ホールを開口する。
【0090】最後に、同図(k)に示すように、シリコ
ン及び銅をそれぞれ例えば0.5%ずつ含有する厚さ8
00nmのアルミニウム膜を形成した後、これをパター
ニングしてソース・ドレイン電極11を形成する。この
後、450℃で15分間、水素を10%含む窒素雰囲気
で熱処理する。
【0091】このように、ゲート部の側面からフッ素含
有シリコン酸化膜12に含まれるフッ素を拡散させるこ
とにより、第1のゲート絶縁膜3aの両界面及び第2の
ゲート絶縁膜3bの両界面にフッ素を導入させることが
でき、また、それぞれの界面に存在するフッ素量は、堆
積するフッ素含有シリコン酸化膜中のフッ素濃度で制御
することが可能となる。
【0092】なお、本実施形態においては、ゲート加工
後にフッ素含有シリコン酸化膜を堆積して、ここからフ
ッ素を拡散させているが、例えば図14に示すように、
ゲート加工後にフッ素を基板1に対して斜め方向からイ
オン注入することにより、多結晶シリコン膜4a及び4
b、ゲート絶縁膜3a及び3bにフッ素を導入させるよ
うにしてもよい。
【0093】以上、本発明の各実施形態について説明し
たが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものでは
なく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形し
て実施することができる。
【0094】
【発明の効果】本発明によれば、ハロゲン元素をゲート
絶縁膜等の両界面に導入することにより、絶縁膜の絶縁
破壊や低電界リーク電流などの問題を大幅に改善するこ
とができ、素子の信頼性や特性の向上をはかることが可
能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1及び第2の実施形態に係るMIS
トランジスタの構成を示した断面図。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るMISトランジ
スタの製造工程の一部を示した工程断面図。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るMISトランジ
スタの製造工程の一部を示した工程断面図。
【図4】オキシナイトライド膜の一方の界面にフッ素を
導入したときのフッ素の深さ方向のプロファイルを示し
た図。
【図5】オキシナイトライド膜の両界面にフッ素を導入
したときのフッ素の深さ方向のプロファイルを示した
図。
【図6】Qbdのワイブル分布について示した図。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るMISトランジ
スタの製造工程の一部を示した工程断面図。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るMISトランジ
スタの製造工程の一部を示した工程断面図。
【図9】本発明の第3の実施形態に係る不揮発性半導体
メモリの構成を示した断面図。
【図10】本発明の第3の実施形態に係る不揮発性半導
体メモリの製造工程の一部を示した工程断面図。
【図11】本発明の第3の実施形態に係る不揮発性半導
体メモリの製造工程の一部を示した工程断面図。
【図12】本発明の第4の実施形態に係る不揮発性半導
体メモリの製造工程の一部を示した工程断面図。
【図13】本発明の第4の実施形態に係る不揮発性半導
体メモリの製造工程の一部を示した工程断面図。
【図14】本発明の第4の実施形態に係る不揮発性半導
体メモリの製造工程についてその一部を変更したときの
断面図。
【符号の説明】
1…シリコン基板 2…素子分離絶縁膜 3…ゲート絶縁膜 3a…第1のゲート絶縁膜 3b…第2のゲート絶縁膜 4…ゲート電極 4a…第1のゲート電極 4b…第2のゲート電極 6、6a、6b…シリコン酸化膜 7a、7b…ソース・ドレイン 8…側壁絶縁膜 9…シリサイド層 10…シリコン酸化膜 11…ソース・ドレイン電極 12…フッ素含有シリコン酸化膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−237024(JP,A) 特開 平5−13773(JP,A) 特開 平3−198337(JP,A) 特開 平3−163876(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/78

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体上にハロゲン元素と窒素を含有し
    た第1の絶縁膜を介して形成された第1の電極と、この
    第1の電極の両端部に対応して形成された不純物拡散領
    域と、前記第1の電極上にハロゲン元素と窒素を含有し
    た第2の絶縁膜を介して形成された第2の電極とを少な
    くとも有し、前記第1の絶縁膜の前記半導体との界面近
    傍及び前記第1の電極との界面近傍のハロゲン元素の濃
    度が該第1の絶縁膜の膜厚方向中央部近傍のハロゲン元
    素の濃度より大であり、前記第2の絶縁膜の前記第1の
    電極との界面近傍及び前記第2の電極との界面近傍のハ
    ロゲン元素の濃度が該第2の絶縁膜の膜厚方向中央部近
    傍のハロゲン元素の濃度より大であることを特徴とする
    半導体装置。
  2. 【請求項2】 半導体上に第1の絶縁膜を介して形成さ
    れた第1の電極と、この第1の電極の両端部に対応して
    形成された不純物拡散領域と、前記第1の電極上に第2
    の絶縁膜を介して形成された第2の電極とを少なくとも
    有する半導体装置の製造方法において、前記第1の絶縁
    膜、第1の電極、第2の絶縁膜及び第2の電極をパター
    ン形成した後、これらパターン形成された第1の絶縁
    膜、第1の電極、第2の絶縁膜及び第2の電極を覆うハ
    ロゲン元素を含有する第3の絶縁膜を形成し、この第3
    の絶縁膜に含有されたハロゲン元素を前記第1及び第2
    の絶縁膜に拡散させることを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
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