JP3406639B2 - 樹脂の製造方法 - Google Patents

樹脂の製造方法

Info

Publication number
JP3406639B2
JP3406639B2 JP12129893A JP12129893A JP3406639B2 JP 3406639 B2 JP3406639 B2 JP 3406639B2 JP 12129893 A JP12129893 A JP 12129893A JP 12129893 A JP12129893 A JP 12129893A JP 3406639 B2 JP3406639 B2 JP 3406639B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
polymerization
meth
acrylate
silicone oil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP12129893A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06329736A (ja
Inventor
一男 津布子
剛 浅見
和彦 梅村
ひでみ 植松
信 大河原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP12129893A priority Critical patent/JP3406639B2/ja
Publication of JPH06329736A publication Critical patent/JPH06329736A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3406639B2 publication Critical patent/JP3406639B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシリコーンオイルを重合
溶媒として用いた非水系樹脂の製造方法に関し、詳しく
は繊維、紙、プラスチック表面、金属表面等の処理剤や
印刷インク、インクジェット用インキ、乾式トナー、湿
式トナーを含む電子写真用トナー、塗料、ゴムローラー
材料、化粧品、ゴムローラー塗布材、化粧品等に有用な
ビニル系樹脂の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ビニル系樹脂の製造方法については多く
が知られており、その代表例としては特公昭40−19
186号、特公昭45−14545号、特公昭56−9
189号などの公報に記載のものがある。これら文献に
記載の方法で使用されている重合溶媒はトルエン、キシ
レン、ベンゼン等の芳香族炭化水素;エステル類;アル
コール類;n−ヘキサン、n−ヘプタン、イソオクタ
ン、イソドデカン及びそれらの混合物等の脂肪族炭化水
素等である。
【0003】これらの重合溶媒は一般に安価で樹脂の溶
解性がすぐれ、揮発性も良いなどの利点はあるが、有臭
有毒であるため、環境衛生上に問題がある上、引火点が
低いため安全性の問題もあり、また、沸点が低いため重
合時の温度も制限される。また、脂肪族炭化水素溶媒の
ように、加熱重合を行うと、溶媒が酸化されて臭気が強
くなるものもある。更に従来の重合溶媒ではモノマーの
重合率を高めたり、あるいは得られた樹脂の撥水性、撥
油性、電気絶縁性等の特性を向上させる効果は多く期待
できない。こうした点を改善するためシリコーンオイル
を重合溶媒として使用することも提案されている(特開
平3−223302号)。しかし、この方法では得られ
た重合体が安定に溶解、分散しない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
おける上記のような問題を解決し、重合溶媒としてシリ
コーンオイルを用いることにより環境衛生や特性劣化の
問題もなく、安全性が高く、重合率や樹脂の撥水性、撥
油性、電気絶縁性等を向上すると共に得られた樹脂がシ
リコーンオイル中に安定して溶解、又は分散する樹脂の
製造方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の樹脂の製造方法
は、シリコーンオイルを主成分として含む重合溶媒中
で、重合性ビニルモノマーとビニル基を含有する反応性
シリコーン化合物を溶解又は分散させた後、重合溶媒又
は反応触媒の存在下で重合せしめることを特徴としてい
る。本発明の重合工程においては重合性ビニルモノマー
と反応性シリコーン化合物を他の適当な樹脂にグラフト
重合させたり、あるいはジビニル系モノマーのような多
官能モノマーからなる架橋剤を存在させて共重合させる
ことができる。いずれの場合においても、本発明方法で
は重合性ビニルモノマーとビニル基を含有する反応性シ
リコーン化合物は前記重合溶媒に溶解又は分散した状態
で使用される。
【0006】本発明において重合溶媒として使用される
シリコーンオイルは耐熱性や耐酸性が良いばかりでな
く、小さい粘度及び温度変化、低い表面張力、すぐれた
電気絶縁性、撥水性、撥油性、消泡性及び離型性を有す
ることが知られている。そのため各種溶剤(合成品)や
天然の鉱物油、動植物油等とは異なった特性を有してい
る。このような特性から、シリコーンオイルは変圧器、
コンデンサー、電子機器部品、トランジスターの防湿充
填剤、伝熱媒体、撥水剤、撥油剤、離型剤、消泡剤など
の多くの応用例がある。
【0007】しかし、シリコーンオイルを重合溶媒に応
用する例は知られていない。これはシリコーンオイル自
体が一種の樹脂であること、シリコーンオイルの価格が
一般の有機溶剤に比較して高価であること等のためと思
われる。
【0008】本発明者らはシリコーンオイルを重合溶媒
として用いることの研究・検討を進めたところ、以下の
特徴及び効果を見いだし、これに基づいて本発明を完成
するに至った。即ち、特に重合率の向上、製造された樹
脂の撥水性、撥油性及び電気絶縁性の向上が認められ
た。これは一般の有機溶剤に比較してシリコーンオイル
は純度が高いため、ラジカルが重合溶媒にトラップされ
にくいためと考えられる。また、得られた樹脂に撥水
性、撥油性及び電気絶縁性の向上が見られるのは重合溶
媒としてのシリコーンオイルがモノマーの重合時に一部
反応に関与する(例えばジアルキルシリコーンオイルの
場合はアルキル基からの水素引き抜き反応による重合な
ど)ことも考えられる。
【0009】そして、重合溶媒としてのシリコーンオイ
ルは一般に溶解性が低いので、シリコーンオイル溶媒中
で重合された樹脂は溶解性が悪く、このため樹脂と重合
溶媒とが分離する。本発明においてはビニルモノマーと
ともにビニル基を含有する反応性シリコーンを共存させ
ることにより、得られた樹脂を安定して重合溶媒中に溶
解又は分散させることができる。
【0010】本発明において重合溶媒に使用されるシリ
コーンオイルとしては、下記一般式(I)で示されるジ
アルキルシリコーンオイル;環状ポリジアルキルシロキ
サン又は環状ポリアルキルフェニルシロキサン;アルキ
ルフェニルシロキサン等があげられる。その他、高級脂
肪酸変性シリコーンオイル、メチル塩素化フェニルシリ
コーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、メチル
ハイドロジエンシリコーンオイル、アミノ変性シリコー
ンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル等が使用でき
る。
【0011】
【化1】
【0012】〔但しR1,R2,R3,R,R4,R5
6,R7,R8は−Cn2n+1(n=1〜20)を表し、
これらは同一でも異なっていてもよい。xは0又は1以
上の整数である。〕一般式(I)で表されるジアルキル
シリコーンオイルが用いられた場合には、殊に重合時の
温度に自由に選択できる有利さがある。中でもジメチル
ポリシロキサンの使用が有利である。また、この一般式
(I)で表わされるシリコーンオイルは25℃における
粘度が0.01〜1,000,000cs(センチスト
ークス)のものが好ましい。更にまたは一般式(I)で
xが1〜20,000であるものの使用が望ましい。
【0013】更に環状ポリジアルキルシロキサン又は環
状ポリアルキルフェニルシロキサンが用いられた場合に
は、得られる樹脂は重合溶媒の乾燥性があるため、殊に
樹脂の塗膜性を向上させ光沢を出すのに有利である。ア
ルキルフェニルシロキサン(特にメチルフェニルシリコ
ーンオイルの使用が望ましい)が用いられた場合には、
フェニル基が導入(5〜50モル%)されたことにより
溶解性が向上するため、樹脂溶液の分散安定性を上げる
のに有利である。これら各種シリコーンオイルの具体例
を挙げれば下記のとおりである。
【0014】(I)ジアルキルシリコーンオイルの例:
【0015】
【表1】
【0016】(II)環状ポリジアルキルシロキサン及び
環状ポリアルキルフェニルシロキサン(フェニル基の含
有量は各々5,10,20,50モル%)の例:環状ポ
リジメチルシロキサン、環状ポリメチルフェニルシロキ
サン、環状ポリジエチルシロキサン、環状ポリエチルフ
ェニルシロキサン、環状ポリジブチルシロキサン、環状
ポリブチルフェニルシロキサン、環状ポリジヘキシルシ
ロキサン、環状ポリヘキシルフェニルシロキサン、環状
ポリジラウリルシロキサン、環状ポリメチルクロロフェ
ニルシロキサン、環状ポリジステアリルシロキサン、環
状ポリメチルブロムフェニルシロキサン。
【0017】(III)アルキルフェニルシリコーンオイ
ルの例:
【0018】
【表2】
【0019】これらシリコーンオイルの市販の例として
は、信越化学工業(株)製のKF−96L〔0.65,
1.0,1.5,2.0センチストークス(cs)〕、
KF−96〔10,20,30,50,500,100
0,3000(cs)〕、KF−56,KF−58,K
F−54などがあげられ、また、東芝シリコーン(株)
製のTSF451シリーズ、TSF456シリーズ、T
SF410,411,440,4420,484,48
3,431,433シリーズ、THF450シリーズ、
TSF404,405,406,451−5A,451
−10A,437シリーズ、TSF440,400,4
01,4300,4445,4700,4450,47
02,4730シリーズ、TSF434,4600シリ
ーズ、更には東レシリコーン(株)製のHS−200な
どがあげられる。
【0020】以上のようなシリコーンオイル重合溶媒に
はシリコーンオイルの特性を損なわない程度に他の溶媒
を混合することができる。このような溶媒としては、ト
ルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素溶剤;
エーテル類;エステル類;アルコール系溶剤;n−ヘキ
サン、n−オクタン、iso−オクタン、iso−ドデ
カン及びそれらの混合物等の脂肪族炭化水素(市販品で
はエクソンケミカル社製アイソパーH.G.L.Vなど)
等が挙げられる。このような他の溶媒の混合比は、シリ
コーンオイル100重量部に対し0.1〜500重量部
程度である。
【0021】一方、重合性ビニルモノマーの具体例とし
ては下記のものが挙げられる。まず、単独重合又は架橋
剤など他のモノマーとの共重合用の重合性ビニルモノマ
ーの例は次の通りである。
【0022】重合性ビニルモノマーの例:(メタ)アク
リル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無
水イタコン酸、フマル酸、桂皮酸、クロトン酸、ビニル
安息香酸、2−メタクリロキシエチルコハク酸、2−メ
タクリロキシエチルマレイン酸、2−メタクリロキシエ
チルヘキサヒドロフタル酸、2−メタクリロキシエチル
トリメリット酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン
酸、スチレンスルホン酸、2−スルホエチルメタクリレ
ート、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ
ン酸、3−クロロアミドホスキシプロピルメタクリレー
ト、2−メタクリロキシエチルアシッドホスフェート、
ヒドロキシスチレン、グリシジルメタクリレート、2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキ
シブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−
プロピルメタクリレート、2−クロロエチル(メタ)ア
クリレート、2,3−ジブロモプロピル(メタ)アクリ
レート、(メタ)アクリロニトリル、ビニルクロライ
ド、イソブチル−2−シアノアクリレート、2−シアノ
エチルアクリレート、エチル−2−シアノアクリレー
ト、メタクリルアセトン、テトラヒドロフルフリルメタ
クリレート、トリフロロエチルメタクリレート、p−ニ
トロスチレン、ビニルベンゼン、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリエチレングリコールトリ(メ
タ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
シト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、
トリメチロールヘキサントリ(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリットテトラ(メタ)アクリレート、1,3
−ジブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールエタントリ(メタ)アクリレート、N−メチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−エチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジブチルアミ
ノエチルアクリレート、N−フェニルアミノエチルメタ
クリレート、N,N−ジフェニルアミノエチルメタクリ
レート、アミノスチレン、ジメチルアミノスチレン、N
−メチルアミノエチルスチレン、ジメチルアミノエトキ
シスチレン、ジフェニルアミノエチルスチレン、N−フ
ェニルアミノエチルスチレン、ビニルピロリドン、2−
N−ピペリジルエチル(メタ)アクリレート、2−ビニ
ルピリジン、4−ビニルピリジン、2−ビニル−6−メ
チルピリジン、アクリルアミド、メタクリルアミド、
N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジブチル
メタクリルアミド、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メ
タ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ラウ
リル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリ
レート、ビニルラウレート、ラウリルメタクリルアミ
ド、ステアリルメタクリルアミド、メトキシエチル(メ
タ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレー
ト、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチ
ル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル
(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレー
ト、スチレン、ビニルトルエン、ビニルアセテート等が
挙げられる。
【0023】また、本発明において重合系にビニルモノ
マーと共存させるビニル基を含有する反応性シリコーン
化合物は、分子中にビニル基を分子中に有するシリコー
ン化合物である。このようなシリコーン化合物はすでに
上市されており、その市販品を利用することができる。
例えば
【0024】
【化2】
【0025】
【化3】
【0026】あるいは信越化学社(株)から発売されて
いるビニル基を含有する反応性シリコーン化合物、例え
ばX−22−162C,X22−164C,X22−1
74Dがある。
【0027】本発明の樹脂の製法は反応溶媒にシリコー
ンオイルを用いる。シリコーンオイル中では例えば重合
性(メタ)アクリルモノマーでは重合後、シリコーンオ
イル中で均一に溶解、または分散しない。そこで本発明
ではビニル基を含有する反応性シリコーン化合物と重合
性ビニルモノマーを重合開始剤の存在下に重合するもの
である。
【0028】本発明においては重合性ビニルモノマーと
ビニル基を含有する反応性シリコーン化合物とを重量
で、重合性ビニルモノマー/ビニル基を含有する反応性
シリコーン化合物=1/0.01〜9、好ましくは1/
0.1〜7で反応させることが望ましい。ビニル基を含
有する反応性シリコーン化合物が0.01以下ではシリ
コーン溶媒中での分散、溶解性が劣り、9重量部以上で
は樹脂の接着力が劣る。重合性ビニルモノマーやビニル
基を含有する反応性シリコーンオイルの種類は要求特性
に応じてモノマーを組合せが可能である。例えば酸性基
を有するモノマー、極性モノマー、多官能性モノマー、
塩基性モノマー、アクリル酸(メタ)エステル等をビニ
ル基を含有する反応性シリコーン化合物と共重合、グラ
フト重合、ブロック重合、エステル化反応等を用いて、
シリコーンオイル中での分散性、顔料への吸着性、極性
制御、接着性、撥水性、撥油性、保存性等の機能化ポリ
マーを製造することができる。
【0029】反応溶媒のシリコーンオイルは前記したよ
うなポリジアルキルシロキサン、環状ポリジアルキルシ
ロキサンで25℃における粘度が0.01〜1,00
0,000センチストークス、好ましくは1〜10,0
00センチストークスが望ましい。
【0030】0.01センチストークス以下では蒸発し
易く、重合時の温度を下げなければならず反応時間が長
くなり、また製品の蒸発性が速い。一方、1,000,
000センチストークス以上では架橋性モノマーを用い
た重合で、架橋が進み易いことが分かった。
【0031】またビニル基を含有する反応性シリコーン
化合物は分子量が500〜50,000のものが重合性
ビニルモノマーとの重合性が高いことが実験上確認され
た。分子量500より小さい場合又は50,000を越
えるものは重合性ビニルモノマーとの重合体がシリコー
ンオイル中で沈降しやすい傾向を示し、得られた撥水、
撥油性も劣る。また、酸性物質や塩基性物質を添加剤と
して得られた樹脂に添加することにより、樹脂の粘度を
調整したり、分散安定性を向上することができる。
【0032】このような酸性物質としては、例えば飽和
脂肪族又は芳香族カルボン酸:蟻酸、酢酸、グリコール
酸、オクタン酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリ
クロロ酢酸、シアノ酢酸、トリメチル酢酸、モノフルオ
ロ酢酸、モノブロモ酢酸、メトキシ酢酸、メルカプト酢
酸、シクロヘキサンモノカルボン酸、乳酸、ノナン酸、
ピルビン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、プロピオン酸、
酪酸、レブリン酸、アジピン酸、アゼライン酸、オキサ
ロ酢酸、クエン酸、グルタル酸、コハク酸、蓚酸、酒石
酸、ナフスルホン酸、2−スルホエチルメタクリレー
ト、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸、3−クロロアミドホスホキシプロピルメタクリレー
ト、2−メタクリロキシエチルアシッドホスフェート、
ヒドロキシスチレン等が挙げられる。
【0033】また塩基性物質としては、たとえば2−ア
ミノエタノール、ジエタノールアミン、トリエタノール
アミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチ
ルアミン、エチレンジアミン、シクロヘキシルアミン、
トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、ブチルアミ
ン、1,6−ヘキサンジアミン、ヘキシルアミン、ジヘ
キシルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメ
チルアミン、アニリン、クロロアニリン、ジニトロアニ
リン、ジメチルアニリン、ニトロアニリン、メチルアニ
リン、ベンジルアミン、メチルベンジルアミン、グリシ
ン、イミダゾール、ビピリジル、ピリジン、アミノピリ
ジン、ジメチルピリジン、トリメチルピリジン、モノメ
チルピリジン、ピリドキシン、ピロリジン、ピペラジ
ン、ピペリジン、ベンゾイミダゾール、プリン、システ
イン等が挙げられる。樹脂の重合法においてグラフト重
合、ブロック重合、架橋反応等により、分散性や接着
性、撥水、撥油性を更に高めることができる。
【0034】
【実施例】次に実施例を示す。 実施例1〜3,比較例1 撹拌機、温度計、還流冷却器を備えた容器に下記表1に
記載の重合溶媒300gを採り、95℃に加熱した。こ
の中に2−エチルヘキシルメタクリレート150g、グ
リシジルメタクリレート50g、ビニル基を含有する
応性シリコーン化合物〔X22−5002(MW42
1)信越化学製〕25g及びアゾビスイソブチロニトリ
ル3gの混合物を1時間に亘って滴下後、更に4時間9
5℃で重合反応させた。得られた樹脂はメタールで再沈
させた後、トルエンに溶解する操作を3回繰返すことに
より精製した。
【0035】次に各精製樹脂について撥水性、撥油性及
び電気抵抗を測定し、表1に示すような結果を得た。な
お、表1には重合率も記載した。比較例1は実施例1に
おいてX22−5002を除いて重合した場合である。
【0036】
【表3】
【0037】(注)測定法は次のとおりである。
【0038】 重合率:(樹脂の固形分/理論仕込み固形分)×100(%) 撥水性:協和化学社製の接触角測定機を用いて、樹脂表
面のイオン交換水に対する接触角を測定した。 撥油性:協和化学社製の接触角測定機を用いて、樹脂面
のiso−ドデカンに対する接触角を測定した。
【0039】分散性:50℃−3ケ月保存、○…沈降な
し、△…分離、×…沈降大、 実施例4 実施例1のビニル基を含有する反応性シリコーン化合物
の代りにチッ素(株)社製のFM−0725(MW1
0,000)を用いた以外は実施例1と同様に重合を行
った。その結果、重合率92.4、撥水性34.0、撥
油性29.1、分散性○で実施例1〜3よりも重合率、
撥水、撥油性ともあがっている。
【0040】実施例5 実施例1と同様な反応器にシリコーンオイル(HS−2
00)400gをとり、95℃に加熱した後、ステアリ
ルメタクリレート150g、ビニル基を含有する反応性
シリコーン化合物〔チッ素(株)製FM−0725(M
W10,000)80g〕、グリシジルアクリレート3
0g及び過酸化ベンゾイル2gの混合溶液を1時間で滴
下し、ついで3時間95℃で撹拌して反応を完結させ共
重合体を調製した。引続き、反応液にラウリルジメチル
アミン1g、メタクリル酸15g、ハイドロキノン0.
1gを加え、95℃で10時間エステル化反応を行っ
た。エステル化度は30%であった。次にこの反応液に
イソオクタン600gを加え95℃に維持しながら、3
時間に亘ってスチレン60g及び過酸化ベンゾイル4g
よりなる混合液を滴下し、更に5時間反応を行った。こ
の反応生成物にシリコーンオイル(HS−200)20
0gを加え、冷却した。重合の結果、重合率95.2
%、粒径0.63μm、分散性は良好で安定しており、
接着力1120(g/20)、ポリエチレン面の接着
力、撥水性35.1、撥油性30.0であった。
【0041】実施例6 撹拌後、温度計、冷却管及び滴下ロートを備えた3.0
リットルのフラスコにシリコーンオイル(KF961.
1cs)500gを仕込み、80℃に加熱し、撹拌しな
がらこの中にビニル基を含有する反応性シリコーン化合
物としてチッ素(株)製FM0711(MW1000)
100g、下記式(1)のモノマー。
【0042】
【化4】
【0043】50g、メタクリル酸10g及びアゾビス
イソブチロニトリル5gよりなるモノマー溶液を2時間
で滴下した。その後、この温度で4時間重合させた。更
にメチルメタクリレート20g、グリシジルメタクリレ
ート3g、アゾビスイソブチロニトリル2gを前記重合
物中に80℃で1時間かけて滴下し、グラフトポリマー
を合成した。重合率は94.1%、粒径0.95μ、分
散性は良好で安定しており、接着力(ポリエチレン面の
接着力)は960(g/20)、撥水性36.0、撥油
性31.0であった。
【0044】実施例7 撹拌機、温度計及び還流冷却機を備えた2リットルのフ
ラスコ内にKF96L(粘度1.5cs)800gを採
り、90℃に加熱した。この中にシリコーン化合物とし
てチッ素(株)製FM−2241 170g、ジエチレ
ングリコールジメタクリレート80g及び過酸化ベンゾ
イル8gよりなる溶液を2時間に亘って滴下、重合反応
せしめ、ついで反応を完結させた。重合率は93.5
%、粒径3.2μ、分散性は良好で安定しており、接着
力360(g/20)(ポリエチレン面の接着力)、撥
水性32.0、撥油性26.5であった。
【0045】
【0046】実施例9 チッ素(株)製FM−0711 100gグリシジルメ
タクリレート 30gメタクリル酸 25gラウリルメタ
クリレート 30g過酸化ベンゾイル 3gシリコーンオ
イル KF995 100gを85℃、フラスコ中で4時
間重合した。重合終了後ピリジン0.05gを加えて8
0℃で30時間エステル化反応を行い、架橋構造を導入
した。重合率92.9%、接着力816(g/20 ポ
リエチレン面の接着力)、撥水性29.3、撥油性3
2.0であった。
【0047】実施例10 実施例1の樹脂100gに添加剤としてオクタン酸を
0.5gを添加し、80℃で2時間混合した。分散性は
良好で安定しており、撥水性28.0、撥油性24.8
であった。また、着色剤として使用する場合の分散性は
向上した。
【0048】実施例11 実施例5の樹脂100gに添加剤ピロリジンを0.5g
添加し、80℃で2時間混合した。分散性は良好で安定
しており、撥水性34.0、撥油性29.2であった。
また、着色剤として使用した場合の分散性は向上した。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、得られた樹脂は無臭で
安全性が高く、撥水、撥油性に優れ、シリコーンオイル
中での分散性、安定性も高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植松 ひでみ 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 大河原 信 東京都目黒区大岡山2−8−1−211 (56)参考文献 特開 平3−223302(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 290/06 C08F 283/12 C08F 2/06 C08G 77/442

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコーンオイルを主成分として含む溶
    媒を用い重合性ビニルモノマーとビニル基を有する反応
    性シリコーン化合物とを反応せしめることを特徴とする
    樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記重合工程において、グラフト重合を
    行うことを特徴とする請求項1に記載の樹脂の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記重合工程中に架橋剤を存在させるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
JP12129893A 1993-05-24 1993-05-24 樹脂の製造方法 Expired - Fee Related JP3406639B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12129893A JP3406639B2 (ja) 1993-05-24 1993-05-24 樹脂の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12129893A JP3406639B2 (ja) 1993-05-24 1993-05-24 樹脂の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06329736A JPH06329736A (ja) 1994-11-29
JP3406639B2 true JP3406639B2 (ja) 2003-05-12

Family

ID=14807801

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12129893A Expired - Fee Related JP3406639B2 (ja) 1993-05-24 1993-05-24 樹脂の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3406639B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5719204A (en) * 1995-12-26 1998-02-17 Lexmark International, Inc. Pigmented inks with polymeric dispersants
EP2490663B1 (en) * 2009-10-23 2017-09-20 Dow Corning Corporation Silicone compositions comprising a swollen silicone gel
JP5201168B2 (ja) * 2010-05-07 2013-06-05 株式会社リコー 分散液
US10428194B2 (en) 2015-02-25 2019-10-01 Mitsui Chemicals, Inc. Modified acrylic resin cured product, and laminate thereof, and production methods therefor
KR102336363B1 (ko) * 2016-12-15 2021-12-08 다이킨 고교 가부시키가이샤 발수제
KR102530007B1 (ko) * 2018-12-14 2023-05-08 주식회사 엘지화학 공액 디엔계 공중합체의 제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06329736A (ja) 1994-11-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5290796B2 (ja) ポリマー組成物
JP2012517493A (ja) 分岐したコポリマー、組成物および使用
EP0814097A2 (en) Processes for preparing telechelic, branched and star thermoplastic resin polymers
KR950701354A (ko) 거대단량체 연쇄이동제를 이용한 가교결합성 중합체의 제법(preparing crosslinkable polymers employing macromonomer chain transfer agents)
JP3406639B2 (ja) 樹脂の製造方法
JPH11505873A (ja) アクリルポリマー組成物
JP3486695B2 (ja) 樹脂製造方法
JP2003055419A (ja) 高分子材料用表面改質剤及びその用途
JP2825308B2 (ja) 非水系樹脂分散液の製造方法
JP2740816B2 (ja) 含弗素重合体
JP2010106198A (ja) 多分岐高分子の製造方法
JP3457781B2 (ja) 塗料用樹脂組成物
JPH1025322A (ja) シリコーン複合高分子体の製造方法
JP2002294139A (ja) 被覆組成物、およびその塗工物
JPH03126781A (ja) 水性被覆用組成物

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090307

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100307

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110307

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees