JP3405617B2 - 電磁流量計 - Google Patents
電磁流量計Info
- Publication number
- JP3405617B2 JP3405617B2 JP05538195A JP5538195A JP3405617B2 JP 3405617 B2 JP3405617 B2 JP 3405617B2 JP 05538195 A JP05538195 A JP 05538195A JP 5538195 A JP5538195 A JP 5538195A JP 3405617 B2 JP3405617 B2 JP 3405617B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnet
- saddle
- pipe
- temperature
- electromagnetic flowmeter
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Measuring Volume Flow (AREA)
- Details Of Flowmeters (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体金属等の電気伝導
性流体の流量計測を行う電磁流量計に関する。
性流体の流量計測を行う電磁流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】液体金属等の高電気伝導性流体の流量計
測を行う従来の電磁流量計の1例を図17及び図18に
示す。
測を行う従来の電磁流量計の1例を図17及び図18に
示す。
【0003】従来の電磁流量計では、向かい合った一対
の平板状の永久磁石1が、その間に形成された磁場を横
切るように配設された配管2を挟んで配設されており、
永久磁石1の対面方向に垂直な配管縦断面内で配管外面
に位置するように上下一対の電極3が配設されている。
このような配管2の中に形成された磁場を横切るように
液体金属等の高電気伝導性流体4が流れると、該高電気
伝導性流体4および配管2内に、電磁気的作用により誘
起される誘導起電力に基づく電位ポテンシャル場が形成
される。従来の電磁流量計では、一対の電極3により該
電位ポテンシャル場内の電位差を、該電位に接続された
電位差計測回路5によって計測し、計測された電位差
(以下、出力電圧と呼ぶ)が、配管2の中を流れる高電
気伝導性流体4の流量に応じて変化する性質を利用して
流量計測を行う。
の平板状の永久磁石1が、その間に形成された磁場を横
切るように配設された配管2を挟んで配設されており、
永久磁石1の対面方向に垂直な配管縦断面内で配管外面
に位置するように上下一対の電極3が配設されている。
このような配管2の中に形成された磁場を横切るように
液体金属等の高電気伝導性流体4が流れると、該高電気
伝導性流体4および配管2内に、電磁気的作用により誘
起される誘導起電力に基づく電位ポテンシャル場が形成
される。従来の電磁流量計では、一対の電極3により該
電位ポテンシャル場内の電位差を、該電位に接続された
電位差計測回路5によって計測し、計測された電位差
(以下、出力電圧と呼ぶ)が、配管2の中を流れる高電
気伝導性流体4の流量に応じて変化する性質を利用して
流量計測を行う。
【0004】上記配管2内に高電気伝導性流体4が流れ
る場合、上述した誘導起電力により誘導電流が発生する
が、水等の低電気伝導性流体を対象とした電磁流量計に
比較して桁違い(例えば、金属ナトリウムでは水の約1
09 倍大きな電気伝導度を持つ)に大きな誘導電流が流
れるために、該誘導電流により誘起される誘導磁場は、
配管内流体の流動挙動により大きな影響を受ける。
る場合、上述した誘導起電力により誘導電流が発生する
が、水等の低電気伝導性流体を対象とした電磁流量計に
比較して桁違い(例えば、金属ナトリウムでは水の約1
09 倍大きな電気伝導度を持つ)に大きな誘導電流が流
れるために、該誘導電流により誘起される誘導磁場は、
配管内流体の流動挙動により大きな影響を受ける。
【0005】この影響の度合いは、磁気レイノルズ数R
m(=μσDU、μ:真空の誘磁率、σ:液体の電気伝
導度、D:配管径、U:流体の平均流速)により決ま
り、電磁気学上の知見からRmが大きいほど強い影響を
受けることが知られている。また、磁石1の端付近で
は、磁石1により形成される磁場が急激に減少するた
め、磁石1からの距離が離れるに従って誘導起電力が減
少し、液体金属等の高電気伝導性流体内に短絡電気回路
が形成され、強い誘導電流(短絡電流)が流れ、電磁流
量計5の出力電圧は大きな影響を受ける。このような効
果は「端効果」と呼ばれている。
m(=μσDU、μ:真空の誘磁率、σ:液体の電気伝
導度、D:配管径、U:流体の平均流速)により決ま
り、電磁気学上の知見からRmが大きいほど強い影響を
受けることが知られている。また、磁石1の端付近で
は、磁石1により形成される磁場が急激に減少するた
め、磁石1からの距離が離れるに従って誘導起電力が減
少し、液体金属等の高電気伝導性流体内に短絡電気回路
が形成され、強い誘導電流(短絡電流)が流れ、電磁流
量計5の出力電圧は大きな影響を受ける。このような効
果は「端効果」と呼ばれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の電磁流量計で
は、上述した磁石の端効果により流量−出力電圧の特性
が悪化するという問題があり、これを防止するため配管
直径に比べ大きな磁石を使用して電極位置で端効果の影
響が少なくなるように工夫している。
は、上述した磁石の端効果により流量−出力電圧の特性
が悪化するという問題があり、これを防止するため配管
直径に比べ大きな磁石を使用して電極位置で端効果の影
響が少なくなるように工夫している。
【0007】また、液体金属流体は高温条件で使用され
るため、該磁石の酸化等の劣化問題、減磁の問題があ
り、磁石が高温状態にならないように配管との間に断熱
材を配設したり、配管から熱の影響を受けない程度十分
離れた位置に磁石を配置する等の対策がとられている。
るため、該磁石の酸化等の劣化問題、減磁の問題があ
り、磁石が高温状態にならないように配管との間に断熱
材を配設したり、配管から熱の影響を受けない程度十分
離れた位置に磁石を配置する等の対策がとられている。
【0008】このため、大口径配管に適用する場合、磁
石の大きさが増大し、重量、スペースとも増加し、製造
コストの増大、設置場所の制限を受けるという問題もあ
る。本発明は、かかる従来の事情に対処してなされたも
ので、配管口径が大きく、配管内を流れる電気伝導度が
高いことにより、磁気レイノルズ数Rmが例えば1以上
等の高Rm条件で使用されるような場合においても、端
効果、および配管内流動に起因する電磁流量計出力電圧
特性の悪化を招くことなく装置の小形化を図ることがで
き、また、高温状態で使用する磁石の酸化による劣化
や、減磁の影響を軽減して正確な流量を測定することの
できる電磁流量計を提供しようとするものである。
石の大きさが増大し、重量、スペースとも増加し、製造
コストの増大、設置場所の制限を受けるという問題もあ
る。本発明は、かかる従来の事情に対処してなされたも
ので、配管口径が大きく、配管内を流れる電気伝導度が
高いことにより、磁気レイノルズ数Rmが例えば1以上
等の高Rm条件で使用されるような場合においても、端
効果、および配管内流動に起因する電磁流量計出力電圧
特性の悪化を招くことなく装置の小形化を図ることがで
き、また、高温状態で使用する磁石の酸化による劣化
や、減磁の影響を軽減して正確な流量を測定することの
できる電磁流量計を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1記載
の発明は、内部に電気伝導性流体が流通される円筒状の
配管を挟んで対向する如く対称的に配置され、該配管内
に磁場を形成する一対の鞍型の磁石と、前記配管の周囲
に対称的に配設され、前記配管の中に形成された磁場を
横切るように前記電気伝導性流体が流れる際に生じる電
位差を測定するための対をなす電極であって、前記配管
の径方向断面において、該配管の中心および前記一対の
鞍型の磁石の中間を通る線と夫々θeの角度をなす位置
に配置された少なくとも2対の電極とを具備し、前記2
対の電極の出力電圧から前記配管内部を流通する前記電
気伝導性流体の流速を測定するよう構成された電磁流量
計であって、前記鞍型の磁石との間に空間を形成する如
く当該鞍型の磁石の外側を、保温材を具備した覆で囲う
とともに、前記空間内に加熱用ヒータを配設したことを
特徴とする。
の発明は、内部に電気伝導性流体が流通される円筒状の
配管を挟んで対向する如く対称的に配置され、該配管内
に磁場を形成する一対の鞍型の磁石と、前記配管の周囲
に対称的に配設され、前記配管の中に形成された磁場を
横切るように前記電気伝導性流体が流れる際に生じる電
位差を測定するための対をなす電極であって、前記配管
の径方向断面において、該配管の中心および前記一対の
鞍型の磁石の中間を通る線と夫々θeの角度をなす位置
に配置された少なくとも2対の電極とを具備し、前記2
対の電極の出力電圧から前記配管内部を流通する前記電
気伝導性流体の流速を測定するよう構成された電磁流量
計であって、前記鞍型の磁石との間に空間を形成する如
く当該鞍型の磁石の外側を、保温材を具備した覆で囲う
とともに、前記空間内に加熱用ヒータを配設したことを
特徴とする。
【0010】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の電磁流量計において、前記2対の電極が、 0.5・(90度−θm/2)≦θe≦90度−θm/
2 を満たす角度±θeにて前記配管の外面に配置され、前
記鞍型の磁石の前記配管の軸方向の長さをL、弧の角度
をθmとし、前記配管の内径をDとした場合に、 θm≦90度、かつ、L≦D を満たすように前記鞍型の磁石が構成されていることを
特徴とする。
載の電磁流量計において、前記2対の電極が、 0.5・(90度−θm/2)≦θe≦90度−θm/
2 を満たす角度±θeにて前記配管の外面に配置され、前
記鞍型の磁石の前記配管の軸方向の長さをL、弧の角度
をθmとし、前記配管の内径をDとした場合に、 θm≦90度、かつ、L≦D を満たすように前記鞍型の磁石が構成されていることを
特徴とする。
【0011】また、請求項3記載の発明は、請求項1ま
たは2記載の電磁流量計において、前記配管を挟んで対
向する如く磁性材料からなる一対の弧状のヨークを配設
し、このヨークの内側に複数の弧状の永久磁石を固定し
て、前記鞍型の磁石を構成したことを特徴とする。
たは2記載の電磁流量計において、前記配管を挟んで対
向する如く磁性材料からなる一対の弧状のヨークを配設
し、このヨークの内側に複数の弧状の永久磁石を固定し
て、前記鞍型の磁石を構成したことを特徴とする。
【0012】また、請求項4記載の発明は、請求項1〜
3記載の電磁流量計において、前記鞍型の磁石をケース
で覆い、このケースの内部に不活生ガスを封入したこと
を特徴とする。
3記載の電磁流量計において、前記鞍型の磁石をケース
で覆い、このケースの内部に不活生ガスを封入したこと
を特徴とする。
【0013】また、請求項5記載の発明は、請求項1〜
4記載の電磁流量計において、前記鞍型の磁石を、複数
の平行平板磁石を並べて構成したことを特徴とする。
4記載の電磁流量計において、前記鞍型の磁石を、複数
の平行平板磁石を並べて構成したことを特徴とする。
【0014】また、請求項6記載の発明は、請求項1〜
5記載の電磁流量計において、前記鞍型の磁石の温度を
検出するための温度検出器を設け、この温度検出器によ
る温度検出結果により温度補正を行うようにしたことを
特徴とする。
5記載の電磁流量計において、前記鞍型の磁石の温度を
検出するための温度検出器を設け、この温度検出器によ
る温度検出結果により温度補正を行うようにしたことを
特徴とする。
【0015】また、請求項7記載の発明は、請求項1〜
6記載の電磁流量計において、前記鞍型の磁石の近傍
に、磁束密度測定手段を設けたことを特徴とする。
6記載の電磁流量計において、前記鞍型の磁石の近傍
に、磁束密度測定手段を設けたことを特徴とする。
【0016】また、請求項8記載の発明は、請求項1〜
7記載の電磁流量計において、前記配管内を流通する電
気伝導性流体の温度を検出し、この検出結果により当該
電気伝導性流体の流速の測定値を自動的に補正するよう
構成されたことを特徴とする。
7記載の電磁流量計において、前記配管内を流通する電
気伝導性流体の温度を検出し、この検出結果により当該
電気伝導性流体の流速の測定値を自動的に補正するよう
構成されたことを特徴とする。
【0017】
【作用】上記構成の本発明の電磁流量計によれば、小形
の鞍型の磁石により装置全体の小形化を図れ、かつ、2
対の電極の出力電圧を例えば荷重平均することによっ
て、端効果等による特性の悪化を防止することができ
る。また、鞍型の磁石の温度を均一化することができ、
温度分布の不均一により生ずる磁場分布の歪による影響
を除いて、より正確な流量測定が可能となる。
の鞍型の磁石により装置全体の小形化を図れ、かつ、2
対の電極の出力電圧を例えば荷重平均することによっ
て、端効果等による特性の悪化を防止することができ
る。また、鞍型の磁石の温度を均一化することができ、
温度分布の不均一により生ずる磁場分布の歪による影響
を除いて、より正確な流量測定が可能となる。
【0018】また、請求項2記載の発明では、さらに2
対の電極の位置を最適化し、鞍型の磁石を小形化するこ
とによって、装置の小形化および正確な流量測定が可能
となる。
対の電極の位置を最適化し、鞍型の磁石を小形化するこ
とによって、装置の小形化および正確な流量測定が可能
となる。
【0019】また、請求項3記載の発明では、さらにヨ
ークによって、漏れ磁束を減少させ、配管内部の磁場を
強めることができ、より正確な流量測定が可能となる。
ークによって、漏れ磁束を減少させ、配管内部の磁場を
強めることができ、より正確な流量測定が可能となる。
【0020】また、請求項4記載の発明では、さらに鞍
型の磁石をケースで覆い、このケースの内部に不活生ガ
スを封入することによって、磁石の酸化等の化学変化を
防止することができる。
型の磁石をケースで覆い、このケースの内部に不活生ガ
スを封入することによって、磁石の酸化等の化学変化を
防止することができる。
【0021】また、請求項5記載の発明では、さらに鞍
型の磁石を、複数の平行平板磁石を並べて構成すること
により、より簡単に低コストで鞍型の磁石を構成するこ
とができる。
型の磁石を、複数の平行平板磁石を並べて構成すること
により、より簡単に低コストで鞍型の磁石を構成するこ
とができる。
【0022】
【0023】また、請求項6記載の発明では、さらに鞍
型の磁石の温度により温度補正を行うことによって、よ
り正確な流量測定が可能となる。
型の磁石の温度により温度補正を行うことによって、よ
り正確な流量測定が可能となる。
【0024】また、請求項7記載の発明は、さらに磁束
密度測定手段により磁束密度を測定することによって、
鞍型の磁石の経時変化等を知ることができ、より正確な
流量測定が可能となる。
密度測定手段により磁束密度を測定することによって、
鞍型の磁石の経時変化等を知ることができ、より正確な
流量測定が可能となる。
【0025】さらに、請求項8記載の発明では、さらに
配管内を流通する電気伝導性流体の温度検出結果により
流速の値を自動的に補正することによって、より正確な
流量測定が可能となる。
配管内を流通する電気伝導性流体の温度検出結果により
流速の値を自動的に補正することによって、より正確な
流量測定が可能となる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の詳細を、実施例について詳細
に説明する。
に説明する。
【0027】図1および図2は、本発明の一実施例の電
磁流量計の要部構成を示すもので、これらの図1〜2に
示すように、本実施例においては、内部に高電気伝導性
流体4が流通される円筒状の配管2を挟んで対向する如
く、1対の小形の鞍型磁石6が対称的に配置されてお
り、また、配管2の周囲には、2対の電極7が対称的に
配置されている。
磁流量計の要部構成を示すもので、これらの図1〜2に
示すように、本実施例においては、内部に高電気伝導性
流体4が流通される円筒状の配管2を挟んで対向する如
く、1対の小形の鞍型磁石6が対称的に配置されてお
り、また、配管2の周囲には、2対の電極7が対称的に
配置されている。
【0028】図3及び図4は、上記1対の鞍型磁石6お
よび2対の電極7の位置関係を詳細に示すものである。
図3において、角度θmは鞍型磁石の弧の角であり、θ
eは、2対の電極7(B1 、B1 ´とB2 、B2 ´)各
々のy軸(配管2の中心および一対の鞍型磁石6の中間
を通る線)とのなす角である。なお、図中比較のため従
来の1対の電極(A、A´)も併せて示してある。
よび2対の電極7の位置関係を詳細に示すものである。
図3において、角度θmは鞍型磁石の弧の角であり、θ
eは、2対の電極7(B1 、B1 ´とB2 、B2 ´)各
々のy軸(配管2の中心および一対の鞍型磁石6の中間
を通る線)とのなす角である。なお、図中比較のため従
来の1対の電極(A、A´)も併せて示してある。
【0029】また、図4においては、鞍型磁石6の長さ
をL、上記2対の電極7のZ方向位置(原点は鞍型磁石
6の中心)をZeとしてある。なお、図4では、2対の
電極7を一組だけ示してあるが、実際には必要な数の2
対の電極7をz方向に配置することになる。電磁流量計
の出力は、2対の電極7のB1 B1 ´とB2 B2 ´電極
間の電圧を、加算平均等の処理を行って決定する。ま
た、電極は全て配管の外面に設置されている。
をL、上記2対の電極7のZ方向位置(原点は鞍型磁石
6の中心)をZeとしてある。なお、図4では、2対の
電極7を一組だけ示してあるが、実際には必要な数の2
対の電極7をz方向に配置することになる。電磁流量計
の出力は、2対の電極7のB1 B1 ´とB2 B2 ´電極
間の電圧を、加算平均等の処理を行って決定する。ま
た、電極は全て配管の外面に設置されている。
【0030】本実施例では、θm=90度、L=Dの鞍
型磁石6を使用した液体金属ナトリウム用電磁流量計に
ついて説明する。
型磁石6を使用した液体金属ナトリウム用電磁流量計に
ついて説明する。
【0031】鞍型磁石6の中央断面の磁束密度(Bx、
By)の分布と、配管中心軸の磁束密度(Bx)のz方
向分布を3次元磁場解析により求めた結果の一部を図5
に示す。
By)の分布と、配管中心軸の磁束密度(Bx)のz方
向分布を3次元磁場解析により求めた結果の一部を図5
に示す。
【0032】また、上記磁場分布に基づいて、3次元誘
導磁場と電位ポテンシャル解析から電極出力を求めた結
果を図6に示す。図6において、横軸は磁気レイノルズ
数Rm(Rmは前述の説明から配管平均流速により決ま
る無次元量であり、流量と等価である)、縦軸は2対の
電極7の加算平均による出力電圧である。特性曲線は、
θeを0から45度まで変えた場合について示した。従
来の1対の電極の出力電圧はθe=0の曲線に対応す
る。
導磁場と電位ポテンシャル解析から電極出力を求めた結
果を図6に示す。図6において、横軸は磁気レイノルズ
数Rm(Rmは前述の説明から配管平均流速により決ま
る無次元量であり、流量と等価である)、縦軸は2対の
電極7の加算平均による出力電圧である。特性曲線は、
θeを0から45度まで変えた場合について示した。従
来の1対の電極の出力電圧はθe=0の曲線に対応す
る。
【0033】電磁流量計の出力特性は、できる限り流量
と比例関係にあることが(直線性があることが)望まし
いが、図6から、θe=0の従来の1対の電極の場合に
比べ、θe>0とした2対の電極7の方が直線性が良く
なり、特性が改善されることがわかる。
と比例関係にあることが(直線性があることが)望まし
いが、図6から、θe=0の従来の1対の電極の場合に
比べ、θe>0とした2対の電極7の方が直線性が良く
なり、特性が改善されることがわかる。
【0034】以上の結果から、従来特性が悪く実用化に
不向きであるとされていた、下記不等式で表される小型
鞍型磁石を使用した場合であっても、θe>0とした2
対の電極7を使用することにより実用化が可能となるこ
とが分かる。
不向きであるとされていた、下記不等式で表される小型
鞍型磁石を使用した場合であっても、θe>0とした2
対の電極7を使用することにより実用化が可能となるこ
とが分かる。
【0035】θm≦90度かつ、L≦D
図7は、2対の電極7の出力の電極角度θeとの関係を
3次元電磁解析により評価した結果を示すものである。
計測精度を向上させるためには、出力電圧は大きい方が
好ましい。このため、図7に示されるように、2対の電
極7の位置を下記の不等式で表される範囲に設定するこ
とにより、大きな出力を得られ、より正確な流量測定を
実施することが可能となる。
3次元電磁解析により評価した結果を示すものである。
計測精度を向上させるためには、出力電圧は大きい方が
好ましい。このため、図7に示されるように、2対の電
極7の位置を下記の不等式で表される範囲に設定するこ
とにより、大きな出力を得られ、より正確な流量測定を
実施することが可能となる。
【0036】0.5・(90度−θm/2)≦θe≦9
0度−θm/2 なお、前記した通り、 θm≦90度かつ、L≦D とされた小型鞍型磁石を用いる場合においても、有用と
なる。
0度−θm/2 なお、前記した通り、 θm≦90度かつ、L≦D とされた小型鞍型磁石を用いる場合においても、有用と
なる。
【0037】図8に、小形の鞍型磁石6のさらに具体的
な構成の例を示す。
な構成の例を示す。
【0038】この例では、θm=90度かつL=Dの炭
素鋼等の磁性材料からなる弧状の一対のヨーク11を設
け、このヨーク11に内側から、サマリウムコバルト等
の組成を持つセラミック製の複数個の弧状の磁石12
を、ボルト13等により固定して鞍型磁石6が構成され
ている。また、磁石12の配置された部位は、ヨーク1
1及びステンレス板14により密封構造とされており、
その内部にアルゴンガス等の不活性ガスを封入できるよ
う構成されている。
素鋼等の磁性材料からなる弧状の一対のヨーク11を設
け、このヨーク11に内側から、サマリウムコバルト等
の組成を持つセラミック製の複数個の弧状の磁石12
を、ボルト13等により固定して鞍型磁石6が構成され
ている。また、磁石12の配置された部位は、ヨーク1
1及びステンレス板14により密封構造とされており、
その内部にアルゴンガス等の不活性ガスを封入できるよ
う構成されている。
【0039】上記のように、磁性材料のヨーク11で磁
石12の外側を被うことにより、外側への漏れ磁束を減
少させ、配管2内の磁場を強めることができるととも
に、小型鞍型磁石6の外側に存在する磁性材料からの影
響を低減できる。
石12の外側を被うことにより、外側への漏れ磁束を減
少させ、配管2内の磁場を強めることができるととも
に、小型鞍型磁石6の外側に存在する磁性材料からの影
響を低減できる。
【0040】また、サマリウムコバルト等のセラミック
製の磁石12は、高温状態で酸素が存在すると酸化して
組成が変化するが、ヨーク11及びステンレス板14に
よる密封構造として、その内部にアルゴンガス等の不活
性ガスが封入することにより、磁石12の酸化等の化学
変化を防止することができる。
製の磁石12は、高温状態で酸素が存在すると酸化して
組成が変化するが、ヨーク11及びステンレス板14に
よる密封構造として、その内部にアルゴンガス等の不活
性ガスが封入することにより、磁石12の酸化等の化学
変化を防止することができる。
【0041】図9に、小形の鞍型磁石6の他の構成例を
示す。
示す。
【0042】この例では、θm=90度かつL=Dの炭
素鋼等の磁性材料からなる弧状の一対のヨーク16を設
け、このヨーク16に内側から、サマリウムコバルト等
の組成を持つセラミック製の複数個の平行平板磁石17
を、ボルト13等により固定して鞍型磁石6が構成され
ている。
素鋼等の磁性材料からなる弧状の一対のヨーク16を設
け、このヨーク16に内側から、サマリウムコバルト等
の組成を持つセラミック製の複数個の平行平板磁石17
を、ボルト13等により固定して鞍型磁石6が構成され
ている。
【0043】ここで、図8における弧状磁石12の形状
を図10(a)に、図9における平行平板磁石17の形
状を図10(b)に夫々示す。
を図10(a)に、図9における平行平板磁石17の形
状を図10(b)に夫々示す。
【0044】弧状磁石12を製造する場合は、まず図1
0(a)に破線で示した平行平板磁石を製作し、その
後、砥石等により不要部分を切削して実線で示す形状と
する。したがって、磁石の加工費が大きくなる。
0(a)に破線で示した平行平板磁石を製作し、その
後、砥石等により不要部分を切削して実線で示す形状と
する。したがって、磁石の加工費が大きくなる。
【0045】一方、図10(b)に示す平行平板磁石1
7を使用する場合には、まずヨーク16を平行平板磁石
17を固定できるように平面状に加工して、そこに複数
個の平行平板磁石17を、ボルト13等により固定す
る。したがって、ヨーク16の加工費は増加するが、炭
素鋼等は比較的加工が容易であるため、セラミック製の
磁石加工費の減少が上回り、弧状磁石12を用いる場合
に比べて経済的に鞍型磁石6を構成できる。
7を使用する場合には、まずヨーク16を平行平板磁石
17を固定できるように平面状に加工して、そこに複数
個の平行平板磁石17を、ボルト13等により固定す
る。したがって、ヨーク16の加工費は増加するが、炭
素鋼等は比較的加工が容易であるため、セラミック製の
磁石加工費の減少が上回り、弧状磁石12を用いる場合
に比べて経済的に鞍型磁石6を構成できる。
【0046】図11は、鞍型磁石6を保温するための構
成を設けた例を示すものである。この例では、配管2お
よび鞍型磁石6の周囲には、アニュラス空間20を隔て
てその外側を囲む如く内装板21が配置されており、内
装板21の外側には保温材22、さらにその外側を覆う
ように外装板23が設けられている。また、内装板21
には電気ヒータ24が配設されており、鞍型磁石6内に
は熱電対25が配設されている。
成を設けた例を示すものである。この例では、配管2お
よび鞍型磁石6の周囲には、アニュラス空間20を隔て
てその外側を囲む如く内装板21が配置されており、内
装板21の外側には保温材22、さらにその外側を覆う
ように外装板23が設けられている。また、内装板21
には電気ヒータ24が配設されており、鞍型磁石6内に
は熱電対25が配設されている。
【0047】配管内の冷却材は400℃程度の高温であ
るため、配管2及び鞍型磁石6は保温を施す必要があ
る。ここで、鞍型磁石6を保温材22で覆い、電気ヒー
タ24を設置すると、磁石に温度分布が発生する。一般
に、磁石は図12に示すような温度減磁曲線を持つ。す
なわち、同図に示すように、温度200℃ではB200
の磁束密度を持つが、温度300℃ではB300に減磁
する。このため、磁石に温度分布が発生すると、磁束密
度が変化してこれが流量測定誤差となる。
るため、配管2及び鞍型磁石6は保温を施す必要があ
る。ここで、鞍型磁石6を保温材22で覆い、電気ヒー
タ24を設置すると、磁石に温度分布が発生する。一般
に、磁石は図12に示すような温度減磁曲線を持つ。す
なわち、同図に示すように、温度200℃ではB200
の磁束密度を持つが、温度300℃ではB300に減磁
する。このため、磁石に温度分布が発生すると、磁束密
度が変化してこれが流量測定誤差となる。
【0048】したがって、磁石に温度分布が生じない構
成とすることが好ましく、この例では、鞍型磁石6の周
囲にアニュラス空間20を設けることにより、鞍型磁石
6の温度を均一化する。
成とすることが好ましく、この例では、鞍型磁石6の周
囲にアニュラス空間20を設けることにより、鞍型磁石
6の温度を均一化する。
【0049】この場合、たとえば、冷却材温度200℃
程度のナトリウム予熱運転においては、内装板21に固
定した電気ヒータ24によってアニュラス空間20内を
加熱し、鞍型磁石6がほぼ均一な温度となるようにす
る。また、冷却材温度400℃程度の定格運転時には、
配管2内の冷却材ナトリウムにより加熱されることとな
るが、この場合もアニュラス空間20の存在により、鞍
型磁石6をほぼ均一な温度とすることができる。
程度のナトリウム予熱運転においては、内装板21に固
定した電気ヒータ24によってアニュラス空間20内を
加熱し、鞍型磁石6がほぼ均一な温度となるようにす
る。また、冷却材温度400℃程度の定格運転時には、
配管2内の冷却材ナトリウムにより加熱されることとな
るが、この場合もアニュラス空間20の存在により、鞍
型磁石6をほぼ均一な温度とすることができる。
【0050】図12の磁石温度減磁曲線に示すとおり、
磁石の温度が増加すると、磁束密度は低下する。一般
に、電磁流量計出力Eは次式で表される。
磁石の温度が増加すると、磁束密度は低下する。一般
に、電磁流量計出力Eは次式で表される。
【0051】E=K×B×D×U
ここで、Kは係数、Bは磁束密度、Dは配管内径、Uは
冷却材の流速である。つまり、磁石の温度上昇により磁
束密度が低下すると、これに比例して電磁流量計出力も
低下する。
冷却材の流速である。つまり、磁石の温度上昇により磁
束密度が低下すると、これに比例して電磁流量計出力も
低下する。
【0052】そこで鞍型磁石6に熱電対25を設置して
温度を測定し、図12から磁石の温度に対応した磁束密
度を求め、この磁束密度から電磁流量計出力を計算する
という磁石減磁温度補正を行うことにより、さらに精度
の高い流量測定を行うことができる。
温度を測定し、図12から磁石の温度に対応した磁束密
度を求め、この磁束密度から電磁流量計出力を計算する
という磁石減磁温度補正を行うことにより、さらに精度
の高い流量測定を行うことができる。
【0053】図13は、磁束密度測定手段を設けた例を
示すものである。この例では、鞍型磁石6の近傍に、磁
束密度測定用案内管26が設けられており、この磁束密
度測定用案内管26内に、図14に示すサーチコイル2
7を規定位置まで挿入し、引き抜くことにより、鞍型磁
石6の磁束密度を測定できるように構成されている。サ
ーチコイル27は、ステンレススチール等の小型ドラム
28に高温用電線29を巻いたものである。
示すものである。この例では、鞍型磁石6の近傍に、磁
束密度測定用案内管26が設けられており、この磁束密
度測定用案内管26内に、図14に示すサーチコイル2
7を規定位置まで挿入し、引き抜くことにより、鞍型磁
石6の磁束密度を測定できるように構成されている。サ
ーチコイル27は、ステンレススチール等の小型ドラム
28に高温用電線29を巻いたものである。
【0054】磁石の温度減磁曲線は図12に示したとお
り、一度高温減磁処理を施した後は可逆減磁の特性を持
つ。すなわち、磁石の温度が上昇すれば磁束密度が低下
するが温度が室温に戻れば元の磁束密度に戻るという特
性を持つ。しかし、磁石が高温に長時間曝された場合に
は、磁石の熱的な経時劣化により磁束密度が低下する場
合も考えられる。そこで、定期的に(例えば1年に一
回)、鞍型磁石6の磁束密度測定を実施し、磁束密度が
低下していないことを確認する必要がある。鞍型磁石6
は高温となっているため、ホール素子によって磁束密度
を測定することは不可能であり、図14に示すサーチコ
イルを使用する。サーチコイルに発生する電圧eは、次
式で示される。
り、一度高温減磁処理を施した後は可逆減磁の特性を持
つ。すなわち、磁石の温度が上昇すれば磁束密度が低下
するが温度が室温に戻れば元の磁束密度に戻るという特
性を持つ。しかし、磁石が高温に長時間曝された場合に
は、磁石の熱的な経時劣化により磁束密度が低下する場
合も考えられる。そこで、定期的に(例えば1年に一
回)、鞍型磁石6の磁束密度測定を実施し、磁束密度が
低下していないことを確認する必要がある。鞍型磁石6
は高温となっているため、ホール素子によって磁束密度
を測定することは不可能であり、図14に示すサーチコ
イルを使用する。サーチコイルに発生する電圧eは、次
式で示される。
【0055】e=n・dΦ/dt
ここで、Φは磁束、nはサーチコイルの巻数、tは時間
である。上式を積分すると、次の式が得られる。
である。上式を積分すると、次の式が得られる。
【0056】
【数1】
従って、磁束密度Bは次式で与えられる。
【0057】B=Φ/A
ここで、Aはサーチコイルの断面積である。
【0058】つまり、サーチコイル27を鞍型磁石6の
近傍の磁束密度測定用案内管26の規定位置まで、鞍型
磁石6が作る磁場にサーチコイル27が垂直となるよう
に挿入し、その後サーチコイル27を引き抜く操作を行
う。サーチコイル27に発生した電圧を積分器で積分す
ることにより磁束Φを求めることができ、これをサーチ
コイルの断面積Aで割ることにより磁束密度Bを測定で
きる。この磁束密度Bを定期的に測定することにより、
磁束密度の経時変化を把握でき、温度減磁が認められる
場合には、鞍型磁石6の交換を行う。
近傍の磁束密度測定用案内管26の規定位置まで、鞍型
磁石6が作る磁場にサーチコイル27が垂直となるよう
に挿入し、その後サーチコイル27を引き抜く操作を行
う。サーチコイル27に発生した電圧を積分器で積分す
ることにより磁束Φを求めることができ、これをサーチ
コイルの断面積Aで割ることにより磁束密度Bを測定で
きる。この磁束密度Bを定期的に測定することにより、
磁束密度の経時変化を把握でき、温度減磁が認められる
場合には、鞍型磁石6の交換を行う。
【0059】次に、冷却材温度に応じた補正について説
明する。
明する。
【0060】冷却材温度の変化は冷却材の電気伝導度を
変化させ、冷却材内の誘導電流が変化する。冷却材内部
の電気ポテンシャルφの分布は、電磁気学の知見から冷
却材内部の3次元流速分布uと3次元磁場分布Bにより
決まる。
変化させ、冷却材内の誘導電流が変化する。冷却材内部
の電気ポテンシャルφの分布は、電磁気学の知見から冷
却材内部の3次元流速分布uと3次元磁場分布Bにより
決まる。
【0061】▽2 φ=▽(u×B)
磁場分布Bは、永久磁石が作る磁場と、冷却材内の誘導
電流が作る磁場の重ね合わせで決まる。
電流が作る磁場の重ね合わせで決まる。
【0062】高電気伝導性流体の流量計測では、誘導電
流が作る誘導磁場の強さは、永久磁石の作る磁場と較べ
て同程度またはそれよりも強いことは従来の電磁場解析
手法に基づく研究から公知の事実である。したがって、
冷却材の電気伝導度の変化は、誘導磁場を介して電磁流
量計出力に影響を与える。3次元電磁場解析の結果を図
15に示す。これは、冷却材ナトリウム温度を350℃
から45℃上昇させた条件での出力電圧の変化率の流量
依存性を示したものである。
流が作る誘導磁場の強さは、永久磁石の作る磁場と較べ
て同程度またはそれよりも強いことは従来の電磁場解析
手法に基づく研究から公知の事実である。したがって、
冷却材の電気伝導度の変化は、誘導磁場を介して電磁流
量計出力に影響を与える。3次元電磁場解析の結果を図
15に示す。これは、冷却材ナトリウム温度を350℃
から45℃上昇させた条件での出力電圧の変化率の流量
依存性を示したものである。
【0063】本実施例における冷却材温度補正機構は、
この出力変化を冷却材温度変化から自動的に補正するこ
とを目的としたものである。この実施例の構成を図16
に示す。
この出力変化を冷却材温度変化から自動的に補正するこ
とを目的としたものである。この実施例の構成を図16
に示す。
【0064】同図に示す冷却材温度変化検出器30は、
配管2を貫通して配置し、直接冷却材温度を計測する方
法、また配管2表面に検出器を設置し、間接的に温度計
測をする方法がある。同図には検出器を2こ設けた後者
の例を示してある。検出器の数は流量計の周方向、軸方
向に複数配置してもよい。この温度信号に基づき、実流
校正時に、または電磁場解析により出力電圧の温度特性
を予め計測または予測し、補正テーブルF(T、W)を
作成しておくことにより、 △V(温度補正出力)=F(T、W)*△V(温度補正
前出力) から、自動的に出力電圧の冷却材温度補正を行う。
配管2を貫通して配置し、直接冷却材温度を計測する方
法、また配管2表面に検出器を設置し、間接的に温度計
測をする方法がある。同図には検出器を2こ設けた後者
の例を示してある。検出器の数は流量計の周方向、軸方
向に複数配置してもよい。この温度信号に基づき、実流
校正時に、または電磁場解析により出力電圧の温度特性
を予め計測または予測し、補正テーブルF(T、W)を
作成しておくことにより、 △V(温度補正出力)=F(T、W)*△V(温度補正
前出力) から、自動的に出力電圧の冷却材温度補正を行う。
【0065】ここで、Wは流量であり、電極信号35か
ら得られる温度補正前出力△Vから計測される流量であ
る。これを、信号32で温度補正値計算回路31に取り
込み、前記温度信号と併せて補正値Fを計算する。この
Fは信号33により電位差計測及び温度補正回路36に
取り込まれ、前記補正式に応じた温度補正を施した後、
補正後の流量計測信号34として出力される。
ら得られる温度補正前出力△Vから計測される流量であ
る。これを、信号32で温度補正値計算回路31に取り
込み、前記温度信号と併せて補正値Fを計算する。この
Fは信号33により電位差計測及び温度補正回路36に
取り込まれ、前記補正式に応じた温度補正を施した後、
補正後の流量計測信号34として出力される。
【0066】以上の構成によれば、冷却材温度にかかわ
らず、より精度の高い流量計測を行うことができる。
らず、より精度の高い流量計測を行うことができる。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電磁流量
計によれば、配管口径が大きく、配管内を流れる電気伝
導度が高いことにより、磁気レイノルズ数Rmが例えば
1以上等の高Rm条件で使用されるような場合において
も、端効果、および配管内流動に起因する電磁流量計出
力電圧特性の悪化を招くことなく装置の小形化を図るこ
とができ、また、高温状態で使用する磁石の酸化による
劣化や、減磁の影響を軽減して正確な流量を測定するこ
とができる。
計によれば、配管口径が大きく、配管内を流れる電気伝
導度が高いことにより、磁気レイノルズ数Rmが例えば
1以上等の高Rm条件で使用されるような場合において
も、端効果、および配管内流動に起因する電磁流量計出
力電圧特性の悪化を招くことなく装置の小形化を図るこ
とができ、また、高温状態で使用する磁石の酸化による
劣化や、減磁の影響を軽減して正確な流量を測定するこ
とができる。
【図1】本発明の一実施例の電磁流量計の構成を示す
図。
図。
【図2】図1の縦断面構成を示す図。
【図3】図1の要部構成を示す図。
【図4】図1の要部構成を示す図。
【図5】磁場分布を示す図。
【図6】電磁流量計出力特性を示す図。
【図7】出力電圧と電極角度の関係を示す図。
【図8】鞍型磁石の構成を示す図。
【図9】他の鞍型磁石の構成を示す図。
【図10】磁石形状の相違を説明するための図。
【図11】鞍型磁石を保温するための構成を設けた例を
示す図。
示す図。
【図12】磁石の温度減磁曲線を示す図。
【図13】磁束密度測定のための構成を設けた例を示す
図。
図。
【図14】サーチコイルの構成を示す図。(a)は正面
図、(b)は側面図。
図、(b)は側面図。
【図15】冷却材温度による出力電圧変化のようすを示
す図。
す図。
【図16】冷却材温度に応じた補正のための構成を設け
た例を示す図。
た例を示す図。
【図17】従来の高電気伝導性流体用電磁流量計の構成
を示す図。
を示す図。
【図18】図17の縦断面構成を示す図。
2……配管
4……高電気伝導性流体
5……電位差計測回路
6……小形の鞍型磁石
7……2対の電極
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭58−60219(JP,A)
特開 昭48−12055(JP,A)
特開 昭56−2507(JP,A)
特開 昭62−134522(JP,A)
特開 平2−216016(JP,A)
特開 昭64−15613(JP,A)
実開 昭55−112216(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G01F 1/00 - 9/02
Claims (8)
- 【請求項1】 内部に電気伝導性流体が流通される円筒
状の配管を挟んで対向する如く対称的に配置され、該配
管内に磁場を形成する一対の鞍型の磁石と、 前記配管の周囲に対称的に配設され、前記配管の中に形
成された磁場を横切るように前記電気伝導性流体が流れ
る際に生じる電位差を測定するための対をなす電極であ
って、前記配管の径方向断面において、該配管の中心お
よび前記一対の鞍型の磁石の中間を通る線と夫々θeの
角度をなす位置に配置された少なくとも2対の電極とを
具備し、 前記2対の電極の出力電圧から前記配管内部を流通する
前記電気伝導性流体の流速を測定するよう構成された電
磁流量計であって、 前記鞍型の磁石との間に空間を形成する如く当該鞍型の
磁石の外側を、保温材を具備した覆で囲うとともに、前
記空間内に加熱用ヒータを配設した ことを特徴とする電
磁流量計。 - 【請求項2】 請求項1記載の電磁流量計において、 前記2対の電極が、0.5・(90度−θm/2)≦θ
e≦90度−θm/2を満たす角度±θeにて前記配管
の外面に配置され、前記鞍型の磁石の前記配管の軸方向
の長さをL、弧の角度をθmとし、前記配管の内径をD
とした場合に、θm≦90度、かつ、L≦Dを満たすよ
うに前記鞍型の磁石が構成されていることを特徴とする
電磁流量計。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の電磁流量計にお
いて、 前記配管を挟んで対向する如く磁性材料からなる一対の
弧状のヨークを配設し、このヨークの内側に複数の弧状
の永久磁石を固定して、前記鞍型の磁石を構成したこと
を特徴とする電磁流量計。 - 【請求項4】 請求項1〜3記載の電磁流量計におい
て、 前記鞍型の磁石をケースで覆い、このケースの内部に不
活生ガスを封入したことを特徴とする電磁流量計。 - 【請求項5】 請求項1〜4記載の電磁流量計におい
て、 前記鞍型の磁石を、複数の平行平板磁石を並べて構成し
たことを特徴とする電磁流量計。 - 【請求項6】 請求項1〜5記載の電磁流量計におい
て、 前記鞍型の磁石の温度を検出するための温度検出器を設
け、この温度検出器による温度検出結果により温度補正
を行うようにしたことを特徴とする電磁流量計。 - 【請求項7】 請求項1〜6記載の電磁流量計におい
て、 前記鞍型の磁石の近傍に、磁束密度測定手段を設けたこ
とを特徴とする電磁流量計。 - 【請求項8】 請求項1〜7記載の電磁流量計におい
て、 前記配管内を流通する電気伝導性流体の温度を検出し、
この検出結果により当該電気伝導性流体の流速の測定値
を自動的に補正するよう構成されたことを特徴とする電
磁流量計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05538195A JP3405617B2 (ja) | 1995-03-15 | 1995-03-15 | 電磁流量計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05538195A JP3405617B2 (ja) | 1995-03-15 | 1995-03-15 | 電磁流量計 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08247812A JPH08247812A (ja) | 1996-09-27 |
JP3405617B2 true JP3405617B2 (ja) | 2003-05-12 |
Family
ID=12996924
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05538195A Expired - Fee Related JP3405617B2 (ja) | 1995-03-15 | 1995-03-15 | 電磁流量計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3405617B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018193294A1 (en) * | 2017-04-18 | 2018-10-25 | Abb Schweiz Ag | An electromagnetic flowmeter |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4568850B2 (ja) * | 2000-11-15 | 2010-10-27 | 助川電気工業株式会社 | インバータ式核破砕ターゲットシステム |
CN108469038B (zh) * | 2018-03-07 | 2020-09-15 | 陈必通 | 磁力线碰击打火装置 |
DE102018108197A1 (de) * | 2018-04-06 | 2019-10-10 | Endress+Hauser Flowtec Ag | Magnetisch-induktives Durchflussmessgerät und Messstelle mit einem solchen |
DE102018131167A1 (de) | 2018-12-06 | 2020-06-10 | Endress+Hauser Flowtec Ag | Magnetisch-induktives Durchflussmessgerät |
DE102018132600B4 (de) * | 2018-12-18 | 2024-02-22 | Endress+Hauser Flowtec Ag | Magnetisch-induktive Durchflussmesssonde und Messstelle zur Ermittlung eines Durchflusses und/oder eines Einbauwinkels |
DE102018132935A1 (de) | 2018-12-19 | 2020-06-25 | Endress+Hauser Flowtec Ag | Magnetisch-induktives Durchflussmessgerät und Messstelle |
DE102019108985A1 (de) * | 2019-04-05 | 2020-10-08 | Endress+Hauser Flowtec Ag | Magnetisch-induktives Durchflussmessgerät |
CN110794164B (zh) * | 2019-12-13 | 2024-08-27 | 中国科学院大学 | 强磁场下液态金属速度场高时空精度的测量系统及方法 |
-
1995
- 1995-03-15 JP JP05538195A patent/JP3405617B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018193294A1 (en) * | 2017-04-18 | 2018-10-25 | Abb Schweiz Ag | An electromagnetic flowmeter |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08247812A (ja) | 1996-09-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5207105A (en) | Electromagnetic flow meter | |
JP2574655B2 (ja) | 電磁流量計形検出器 | |
JP3405617B2 (ja) | 電磁流量計 | |
US5089781A (en) | Electromagnetic conductivity meter and a conductivity measuring method | |
JPH07146315A (ja) | 交流電流センサ | |
CN103140742B (zh) | 电磁流量计 | |
US20070034015A1 (en) | Electromagnetic flowmeter | |
EP1166132B1 (en) | An improved current sensing device for low-voltage power circuit breakers | |
JP6587875B2 (ja) | 電流センサおよび測定装置 | |
JP2000337809A (ja) | 差動型渦流距離計 | |
KR102385761B1 (ko) | 미네랄로 절연되는, 결합된 선속 루프와 b-도트 와이어 | |
US3633401A (en) | Method and apparatus for checking electromagnetic flowmeters | |
US3138022A (en) | Induction controlled flowmeters for conductive liquids | |
JP4727236B2 (ja) | 溶融金属用電磁流量計 | |
JPS60178318A (ja) | 連続鋳造設備における鋳型内湯面位置検出装置 | |
EP3628982B1 (en) | Full bore magnetic flowmeter assembly | |
RU218022U1 (ru) | Устройство для измерения удельной электрической проводимости | |
JPS6017701Y2 (ja) | モ−ルドレベル計 | |
JPS62278410A (ja) | 電磁流量計 | |
WO2020184361A1 (ja) | 検出値補正システム、係数算出方法、及び検出値補正方法 | |
Pfützner et al. | Magnetic Detector Bands for interior 3D-Analyses of laminated machine cores | |
JP2005207755A (ja) | 電磁流量計 | |
JPS5839379Y2 (ja) | 電磁流量計 | |
JPH07243886A (ja) | 渦電流式電磁流量計 | |
JPH0377930B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20030218 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080307 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090307 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |