JP3403628B2 - 数値制御における送り軸の加減速制御方法および装置 - Google Patents

数値制御における送り軸の加減速制御方法および装置

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JP3403628B2 JP00557598A JP557598A JP3403628B2 JP 3403628 B2 JP3403628 B2 JP 3403628B2 JP 00557598 A JP00557598 A JP 00557598A JP 557598 A JP557598 A JP 557598A JP 3403628 B2 JP3403628 B2 JP 3403628B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は数値制御における送
り軸加減速制御方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、工作機械の送り軸を位置決めす
る数値制御(NC)装置は、ワークを加工するためのN
Cプログラムを読取り、NCプログラムから早送りの位
置決めの記述文が読取られると、予めパラメータに設定
された送り速度で送り軸を目標位置へ移動するためのブ
ロック指令をサーボ機構へ送る。サーボ機構は、送り軸
を駆動するサーボモータとその駆動装置とからなり、N
C装置から送られたブロック指令に応じて送り軸を駆動
制御する。送り軸の速度と位置は、サーボモータに備え
られた送り軸の速度検出器と位置検出器とから検出さ
れ、駆動装置は、これら速度と位置の検出信号を受けて
速度制御と位置決め制御とを行っている。
【0003】機械系への衝撃を防止するため、従来から
数値制御装置の送り速度制御方法は、NC装置から上記
ブロック指令を受けて予めパラメータに設定された送り
速度で送り軸を目標位置に位置決めする際、送り軸を予
めパラメータに設定された送り速度へ加速するときは、
その加速開始時および加速終了時に送り速度を同一時間
だけ漸増し、送り軸を指定された送り速度へ減速すると
きは、その減速開始時および減速終了時に送り速度を同
一時間だけ漸減する制御を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
従来の数値制御装置の送り速度制御方法は、サーボモー
タの低中速回転領域の出力トルクと比べて高速回転領域
の出力トルクは低く(図2参照)、この低い出力トルク
に基づいて上記同一時間の設定を行っている。上記数値
制御装置の送り速度制御方法における位置決め開始時お
よび終了時の送り速度とサーボモータの出力トルクとの
関係を図を用いて以下に説明する。
【0005】図6は従来技術による位置決め開始時の送
り速度とサーボモータの出力トルクとの関係を示す図で
ある。送り速度は、時間T1'では加速度が徐々に増加さ
れつつ増加され、時間T2'では一定加速度で徐々に増加
され、時間T3'では加速度が徐々に減少されつつ増加さ
れることが示されている。サーボモータの出力トルク
は、時間T1'ではサーボモータの回転速度の領域が低速
回転であるので回転速度の増加に伴い最大出力トルクT
mまで直線的に増加し、時間T2'では最大出力トルクT
mの出力を維持し、時間T3'ではサーボモータの回転速
度の領域が高速回転であるので回転速度の増加に伴い負
荷に応じた出力トルクTlまで直線的に減少することが
示されている。従来の送り速度制御方法では、時間T1'
と時間T3'とは等しい時間に設定されている。
【0006】図7は従来技術による位置決め終了時の送
り速度とサーボモータの出力トルクとの関係を示す図で
ある。送り速度は、時間T4'では加速度の絶対値が徐々
にマイナス方向へ増加されつつ減少され、時間T5'では
一定加速度で徐々に減少され、時間T6'では加速度の絶
対値が徐々にマイナス方向へ減少されつつ減少されるこ
とが示されている。サーボモータの出力トルクは、時間
4'ではサーボモータの回転速度の領域が高速回転であ
るので回転速度の減少に伴い負荷に応じた負の出力トル
ク−Tlから負の最大出力トルク−Tmまで直線的にそ
の絶対値が増加し、時間T5 ′では負の最大出力トルク
−Tmの出力を維持し、時間T6'ではサーボモータの回
転速度の領域が低速回転であるので回転速度の減少に伴
い停止するまで直線的に減少することが示されている。
従来の送り速度制御方法では、時間T4'と時間T6'とは
等しい時間に設定されている。
【0007】上述したように、従来の送り速度制御方法
は、送り軸を駆動するサーボモータの出力トルク特性を
全回転速度領域に渡っては有効に利用しておらず、低中
速回転領域において位置決めに余分な時間を費やしてい
るという問題がある。それゆえ、本発明は上記問題を解
決し、送り軸を駆動するサーボモータの出力トルク特性
を全回転速度領域に渡って有効に利用することで、位置
決めや補間に余分な時間を費やすことのない、ワークの
加工開始から終了までのトータルの加工能率を向上させ
る数値制御における送り軸加減速制御方法および装置を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決する本発
明による数値制御における送り軸加減速制御方法は、
サーボモータで駆動される送り軸を位置決め指令に応じ
て加減速する数値制御における送り軸の加減速制御方法
において、NCプログラムに応じて前記送り軸の位置決
め指令を受けた際、前記送り軸の送り速度の加速度を徐
々に増加しつつ加速する加速開始時の加速度漸増域の時
間を該送り速度の加速度を徐々に減少しつつ加速する加
速終了時の加速度漸減域の時間より短く設定し、前記加
速開始時の加速度漸増域と前記加速終了時の加速度漸減
域との間は一定の加速度で加速し、前記送り速度の加速
度の絶対値を徐々に減少しつつ停止する減速終了時の加
速度漸減域の時間を該送り速度の加速度の絶対値を徐々
に増加しつつ減速する減速開始時の加速度漸増域の時間
より短く設定し、前記減速開始時の加速度漸増域と前記
減速終了時の加速度漸減域との間は一定の加速度で減速
する、ことを特徴とする。
【0009】上記問題を解決する本発明による数値制御
における送り軸加減速制御装置は、サーボモータで駆
動される送り軸を位置決め指令に応じて加減速する数値
制御における送り軸の加減速制御装置において、NCプ
ログラムに応じて前記送り軸の位置決め指令を受ける受
信手段と、前記送り軸の送り速度の加速度を徐々に増加
しつつ加速する加速開始時の加速度漸増域の時間と、該
送り速度の加速度を徐々に減少しつつ加速する加速終了
時の加速度漸減域の時間と、前記加速開始時の加速度漸
増域と前記加速終了時の加速度漸減域との間の一定加速
度で加速する時間と、前記送り速度の加速度の絶対値を
徐々に増加しつつ減速する減速開始時の加速度漸増域の
時間と、該送り速度の加速度の絶対値を徐々に減少しつ
つ停止する減速終了時の加速度漸減域の時間と、前記減
速開始時の加速度漸増域と前記減速終了時の加速度漸減
域との間の一定加速度で減速する時間とをそれぞれ独立
に設定可能な設定手段と、を具備することを特徴とす
る。
【0010】本発明の数値制御における送り軸の加減速
制御方法および装置は、加速開始時の加速度漸増域の所
要時間を加速終了時の加速度漸減域の所要時間より短く
設定し、減速終了時の加速度漸減域の所要時間を減速開
始時の加速度漸増域の所要時間より短く設定することに
より、送り軸を駆動するサーボモータの出力トルク特性
を全回転速度領域に渡って有効に利用し、送り軸の位置
決めに要する時間を短縮する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ本発
明の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明による数
値制御における送り軸加減速制御装置の一実施形態を示
す図である。図1に示す数値制御装置(NC装置)1
は、マイクロプロセッサ(CPU)10と、CPU10
にバスライン11を介して双方向に通信可能に接続され
たROM12、RAM13、バックアップRAM(B.
RAM)14、グラフィク制御回路15、CRT16お
よびキーボード17とからなる。CPU10は、NC装
置1全体を制御する中央処理装置であり、ROM12は
NC装置1全体を制御するために必要なプログラムを格
納した読取り専用のメモリであり、RAM13は工作機
械における各送り軸の現在位置等のデータを格納する読
み書き自在なメモリであり、B.RAM14はNC装置
1の電源が遮断されてもバッテリでバックアップされる
加工プログラム14aやパラメータ等を格納する読み書
き自在なメモリである。グラフィック制御回路15はR
AM13に格納された各送り軸の現在位置、移動量等の
データをCRT16へ表示するための処理を行うもので
ある。キーボード17はオペレータが各種データを入力
したり各種パラメータを変更したりするために使用する
入力装置である。
【0012】NC装置1は、図1において破線20で囲
まれるサーボ機構とバスライン11を介して接続され
る。サーボ機構20は、主として軸制御回路21、サー
ボアンプ22、サーボモータ23および位置速度検出器
24からなる。サーボアンプ22は、軸制御回路21を
介してNC装置1から受ける位置決め指令に応じて、サ
ーボモータ23に取り付けられた例えばエンコーダから
なる位置速度検出器24から送り軸の現在位置を示す位
置フィードバック信号を受けて送り軸の位置決め制御を
行うとともに、軸制御回路21を介してNC装置1から
受ける送り速度の指令に応じて、位置フィードバック信
号から算出したサーボモータ23の速度フィードバック
信号を受けてサーボモータ23の速度制御を行う。軸制
御回路21は、受信手段21aと設定手段21bとを備
えるが、これらについては後述する。なお、便宜上図1
においてサーボ機構20の構成を送り軸1つに対しての
み示すが、実際の工作機械では同様な構成が複数の送り
軸に対応して設けられる。
【0013】次に、本発明による加減速制御について説
明するが、その前に送り軸を駆動するサーボモータの回
転速度−トルク特性および位置決め時における送り軸の
移動速度の変化について説明する。図2はサーボモータ
の回転速度−トルク特性を示す図である。図2において
横軸はサーボモータの回転速度(RPM)、縦軸はサー
ボモータの最大出力トルク(Nm)を示す。この特性デ
ータはRAM13に格納される。
【0014】図3は送り軸の送り速度の変化を示す図で
ある。図3において、横軸は時間、縦軸は送り軸の送り
速度を示す。軸制御回路21の受信手段21aは、NC
装置1から送られる送り軸の位置決め指令と送り速度の
指令とを受信する。軸制御回路21の設定手段21b
は、受信した位置決め指令から読取られる送り軸の到達
目標位置と位置検出器25から読取られる送り軸の現在
位置とからその時点での送り軸の移動距離を算出する。
設定手段21bは、算出した送り軸の移動距離と受信し
た送り速度指令とから後述する演算処理により図3に示
すような時々刻々の送り速度を算出する。算出した時々
刻々の送り速度、すなわち送り軸の速度指令は軸制御回
路21からサーボアンプ22へ送られる。
【0015】図3に示すように、時々刻々の送り軸の速
度指令は、太い実線で示す曲線a上を移動する。曲線a
の例を以下に説明する。従来技術では時刻t01からt1
までの加速開始時に破線上を通り、本発明では時刻t02
からt1 までの加速開始時に太い実線で示す曲線a上を
通る。すなわち、本発明の加速開始時(時刻t02からt
1 までの間)はサーボモータの回転速度−トルク特性か
ら低中速回転領域においてサーボモータが高トルクを出
力できることから従来技術で要した加速開始時(時刻t
01からt1 までの間)より短かい時間で送り速度の加速
度を徐々に増加しつつ加速して所定の送り速度Vl まで
送り速度を増加する。この時刻t02からt1 までの時間
を加速開始時の加速度漸増域の時間(後述する図4のT
1 に相当する)と呼ぶ。次いで、時刻t1 からt2 まで
は等加速度で加速し、時刻t2 からサーボモータの最高
速度Vh に到達する時刻t3 までの加速終了時(時刻t
2からt3 までの間)はサーボモータの回転速度−トル
ク特性から高速回転領域においてサーボモータが低中速
回転領域と比べて低いトルクを出力することから従来技
術と等しい加速時間で送り速度の加速度を徐々に減少し
つつ加速して送り速度を増加する。この時刻t2 からt
3 までの時間を加速終了時の加速度漸減域の時間(図4
のT 3 に相当する)と呼ぶ。したがって、本発明では加
速開始時の加速度漸増域の時間(T 1 は加速終了時の
加速度漸減域の時間(T 3 より短く設定される。
【0016】次に、時刻t3 に最高送り速度Vhに到達
した後時刻t8 までその速度Vhで一定に送り、時刻t
8 から停止するまでの間において、本発明の減速開始時
(時刻t8 からt9 までの間)はサーボモータの回転速
度−トルク特性から高速回転領域においてサーボモータ
が低中速回転領域と比べて低いトルクを出力することか
ら従来技術と等しい加速時間で送り速度の加速度の絶対
値を徐々に増加しつつ送り速度を漸減する。この時刻t
8 からt9 までの間を減速開始時の加速度漸増域の時間
(後述する図5のT 4 に相当する)と呼ぶ。次いで、時
刻t9 からt10までは等加速度で減速し、時刻t10から
停止に到る時刻t11までの減速終了時(時刻t10からt
11までの間)はサーボモータの回転速度−トルク特性か
ら低中速回転領域においてサーボモータが高トルクを出
力できることから従来技術(破線)で要した減速終了時
(時刻t10からt12までの間)より短かい時間で送り速
度の加速度の絶対値を徐々に減少しつつ送り速度を停止
まで漸減する。この時刻t10からt11までの間を減速終
了時の加速度漸減域の時間(図5のT 6 に相当する)
呼ぶ。したがって、本発明では減速終了時の加速度漸減
域の時間(T 6 は、減速開始時の加速度漸増域の時間
(T 4 より短く設定される。
【0017】このように設定手段21bは、加速開始時
の加速度漸増域の時間 1 (曲線部時定数)、加速終了
時の加速度漸減域の時間 3 (曲線部時定数)、加速時
の等加速度域の時間 2 (直線部時定数)、減速開始時
の加速度漸増域の時間 4 (曲線部時定数)、減速終了
時の加速度漸減域の時間 6 (曲線部時定数)、および
減速時の等加速度域の時間 5 (直線部時定数)をそれ
ぞれ独立して別々の値に設定することができる。
【0018】次に、送り速度の演算処理について図3の
曲線aで示される場合を例にとって以下に説明する。先
ず、送り速度を演算する前に、設定手段21bにより算
出された送り軸の移動距離に応じて、図3に示す時刻t
02から時刻t1 、t2 、…、t10、t11までの時間を演
算し、その演算結果を記憶する。これは、曲線aと時間
軸とにより囲まれる面積が移動距離に等しいことと、送
り速度に対応するサーボモータの回転速度の領域とから
算出する。前述したように、サーボモータの低中速回転
領域と比べて送り速度V>Vmに対応する高速回転領域
ではサーボモータの出力トルクは低い。次に、下記の各
段階の処理を実行する。
【0019】第1段階:加速開始時の加速度漸増域の時
間、すなわち時刻t<t1 (V<Vl)のとき、V=V
+α,α=α+Δαを数msの処理周期毎に演算する。
ここで、Vは初期値0の送り速度、αは初期値0の加速
度、Δαは加速度の増分とする。 第2段階:時刻t1 ≦t≦t2 (Vl≦V≦Vm)のと
き、V=Vl+α,α=αを数msの処理周期毎に演算
する。ここで、Vlは第1段階の時刻t1 における送り
速度とする。この間は等加速度で加速される。
【0020】第3段階:加速終了時の加速度漸減域の時
間、すなわち時刻t2 <t<t3 (Vm<V≦Vh)の
とき、V=Vm+α,α=α−Δαを数msの処理周期
毎に演算する。ここで、Vmは第2段階の時刻t2 にお
ける送り速度とする。 第4段階:時刻t 3 ≦t≦t 8 のとき、V=Vhとす
る。ここで、Vhは第3段階の時刻t3 における送り速
度とする。
【0021】第5段階:減速開始時の加速度漸増域の時
間、すなわち時刻t8 <t<t9 (Vm<V≦Vh)の
とき、V=Vh−α,α=α+Δαを数msの処理周期
毎に演算する。 第6段階:時刻t9 ≦t≦t10(Vl≦V≦Vm)のと
き、V=Vm−α,α=αを数msの処理周期毎に演算
する。ここで、Vmは第5段階の時刻t9 における送り
速度とする。この間は等加速度で減速される。
【0022】第7段階:減速終了時の加速度漸減域の時
間、すなわち時刻t10<t<t11(V<Vl)のとき、
V=Vl−α,α=α−Δαを数msの処理周期毎に演
算する。ここで、Vlは第6段階の時刻t10における送
り速度とする。図4は本発明による位置決め開始時の送
り速度とサーボモータの出力トルクとの関係を示す図で
ある。送り速度は、加速開始時の加速度漸増域の時間T
1 では加速度が徐々に増加されつつ増加され、等加速度
域の時間T2 では一定加速度で徐々に増加され、加速終
了時の加速度漸減域の時間T3 では加速度が徐々に減少
されつつ増加されることが示されている。サーボモータ
の出力トルクは、前記時間T1 ではサーボモータの回転
速度の領域が低速回転であるので回転速度の増加に伴い
最大出力トルクTmまで直線的に増加し、前記時間T2
では最大出力トルクTmの出力を維持し、前記時間T3
ではサーボモータの回転速度の領域が高速回転であるの
で回転速度の増加に伴い負荷に応じた出力トルクTlま
で直線的に減少することが示されている。本発明の前記
時間T1 は、サーボモータの低速回転領域の最大出力ト
ルクに基づいて図6に示す従来技術の時間T1'より短い
時間に設定されており、それだけ指令された送り速度に
早くに到達でき、位置決めに要する時間が短縮される。
【0023】図5は本発明による位置決め終了時の送り
速度とサーボモータの出力トルクとの関係を示す図であ
る。送り速度は、減速開始時の加速度漸増域の時間T4
では加速度の絶対値が徐々に増加されつつ減少され、等
加速度域の時間T5 では一定加速度で徐々に減少され、
減速終了時の加速度漸減域の時間T6 では加速度の絶対
値が徐々に減少されつつ減少されることが示されてい
る。サーボモータの出力トルクは、前記時間T4 ではサ
ーボモータの回転速度の領域が高速回転であるので回転
速度の減少に伴い負荷に応じた負の出力トルク−Tlか
ら負の最大出力トルク−Tmまで直線的にその絶対値が
増加し、前記時間T5 では負の最大出力トルク−Tmの
出力を維持し、前記時間T6 ではサーボモータの回転速
度の領域が低速回転であるので回転速度の減少に伴い停
止するまで直線的に減少することが示されている。本発
明の前記時間T6 は、サーボモータの低速回転領域の最
大出力トルクに基づいて図7に示す従来技術の時間T6'
より短い時間に設定されており、それだけ指令された送
り速度に早くに到達でき、位置決めに要する時間が短縮
される。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の数値制御
における送り軸の加減速制御方法および装置によれば、
送り軸を駆動するサーボモータの出力トルク特性を全回
転速度領域に渡って有効に利用することで、位置決めに
余分な時間を費やすことなく短時間で位置決めを行い、
ワークの加工開始から終了までのトータルの加工能率を
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による数値制御における送り軸加減速制
御装置の一実施形態を示す図である。
【図2】サーボモータの回転速度−トルク特性を示す図
である。
【図3】送り軸の送り速度の変化を示す図である。
【図4】本発明による位置決め開始時の送り速度とサー
ボモータの出力トルクとの関係を示す図であり、(A)
はサーボモータの出力トルクの変化を示す図であり、
(B)は送り速度の変化を示す図である。
【図5】本発明による位置決め終了時の送り速度とサー
ボモータの出力トルクとの関係を示す図であり、(A)
はサーボモータの出力トルクの変化を示す図であり、
(B)は送り速度の変化を示す図である。
【図6】従来技術による位置決め開始時の送り速度とサ
ーボモータの出力トルクとの関係を示す図であり、
(A)はサーボモータの出力トルクの変化を示す図であ
り、(B)は送り速度の変化を示す図である。
【図7】従来技術による位置決め終了時の送り速度とサ
ーボモータの出力トルクとの関係を示す図であり、
(A)はサーボモータの出力トルクの変化を示す図であ
り、(B)は送り速度の変化を示す図である。
【符号の説明】
1…数値制御装置(NC装置) 10…CPU 11…バスライン 20…サーボ機構 21…軸制御回路 21a…受信手段 21b…設定手段 22…サーボアンプ 23…サーボモータ 24…位置速度検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23Q 15/00 - 15/28 G05B 19/18 - 19/46 G05D 3/00 - 3/20 G05D 13/00 - 13/66

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーボモータで駆動される送り軸を位置
    決め指令に応じて加減速する数値制御における送り軸の
    加減速制御方法において、 NCプログラムに応じて前記送り軸の位置決め指令を受
    けた際、前記送り軸の送り速度の加速度を徐々に増加し
    つつ加速する加速開始時の加速度漸増域の時間を該送り
    速度の加速度を徐々に減少しつつ加速する加速終了時の
    加速度漸減域の時間より短く設定し、 前記加速開始時の加速度漸増域と前記加速終了時の加速
    度漸減域との間は一定の加速度で加速し、 前記送り速度の加速度の絶対値を徐々に減少しつつ停止
    する減速終了時の加速度漸減域の時間を該送り速度の加
    速度の絶対値を徐々に増加しつつ減速する減速開始時の
    加速度漸増域の時間より短く設定し、 前記減速開始時の加速度漸増域と前記減速終了時の加速
    度漸減域との間は一定の加速度で減速する、ことを特徴
    とした数値制御における送り軸加減速制御方法。
  2. 【請求項2】 サーボモータで駆動される送り軸を位置
    決め指令に応じて加減速する数値制御における送り軸の
    加減速制御装置において、 NCプログラムに応じて前記送り軸の位置決め指令を受
    ける受信手段と、前記送り軸の送り速度 の加速度を徐々に増加しつつ加速
    する加速開始時の加速度漸増域の時間と、該送り速度の
    加速度を徐々に減少しつつ加速する加速終了時の加速度
    漸減域の時間と、前記加速開始時の加速度漸増域と前記
    加速終了時の加速度漸減域との間の一定加速度で加速す
    る時間と、前記送り速度の加速度の絶対値を徐々に増加
    しつつ減速する減速開始時の加速度漸増域の時間と、該
    送り速度の加速度の絶対値を徐々に減少しつつ停止する
    減速終了時の加速度漸減域の時間と、前記減速開始時の
    加速度漸増域と前記減速終了時の加速度漸減域との間の
    一定加速度で減速する時間とをそれぞれ独立に設定可能
    な設定手段と、を具備することを特徴とした数値制御に
    おける送り軸加減速制御装置。
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