JP3402674B2 - 光受信用前置増幅器および光受信装置 - Google Patents

光受信用前置増幅器および光受信装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (目次) 産業上の利用分野 従来の技術(図29〜図33) 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段(図1〜図4) 作用(図1〜図6) 実施例 ・第1実施例の説明(図7〜図13) ・第2実施例の説明(図14) ・第3実施例の説明(図15) ・第4実施例の説明(図16,図17) ・第5実施例の説明(図18) ・第6実施例の説明(図19) ・第7実施例の説明(図20) ・第8実施例の説明(図21,図22) ・第9実施例の説明(図23) ・第10実施例の説明(図24) ・第11実施例の説明(図25) ・第12実施例の説明(図26) ・第13実施例の説明(図27) ・第14実施例の説明(図28) 発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、光受信用の前置増幅器
および光受信装置に関する。近年、通信機器やコンピュ
ータの高速化に伴い、光信号による装置間通信が要求さ
れている。このため、光受信装置としては、小型で低コ
スト且つ調整を必要としないものが求められている。特
に、1Gbps以下のビットレートの光通信用の装置で
は、コストダウンと低消費電力化が望まれている。
【0003】
【従来の技術】図29は従来の光受信装置の構成を示す
ブロック図で、この図29において、1Aは図30によ
り後述するごとく構成される光受信用のトランスインピ
ーダンス型の前置増幅器で、この前置増幅器1Aは、受
光素子(フォトダイオード等の光電変換素子)2により
光信号を光電変換して得られた電流信号を、所定電圧信
号に増幅して出力するものである。
【0004】また、3Cは図31および図32により後
述するごとく構成されるリファレンス検出回路で、この
リファレンス検出回路3Cは、前置増幅器1Aの出力信
号の上下レベル(振幅)の中心電位を検出して、その電
位をリミッタアンプ4における増幅動作の基準参照電位
(リファレンス電位)として生成し、リミッタアンプ4
へ出力するものである。そして、リミッタアンプ4は、
リファレンス検出回路3Cからの基準参照電位に基づい
て前置増幅器(1)の出力信号を増幅するものである。
【0005】ここで、従来のトランスインピーダンス型
の前置増幅器1Aは、例えば、図30に示すように、4
つの電界効果トランジスタ(以下、FETという)1
0,11A,12,13Aと、帰還抵抗(抵抗値Rf)
14と、2つのダイオード20,21とから構成されて
いる。なお、FET11Aは負荷抵抗として機能し、F
ET13Aは定電流源(負荷抵抗)として機能するもの
である。
【0006】そして、従来の前置増幅器1Aにおいて
は、光信号を受光素子2により光電変換して得られた電
流信号が、入力端子18を介して入力用FET10のゲ
ート端子10aに入力されるようになっている。また、
入力用FET10のドレイン端子(一方の信号端子)1
0bは、負荷抵抗用のFET11Aを介して第1の電源
(正電源VddまたはGND(Ground,0V))16に接続
されるとともに、そのソース端子(他方の信号端子)1
0cは、ダイオード20を介して第2の電源(GNDま
たは負電源Vss)17に接続されている。
【0007】出力用FET12のゲート端子12aは、
入力用FET10のドレイン端子10bに接続され、そ
のドレイン端子12bは、第1の電源16に接続される
とともに、そのソース端子12cは、ダイオード21お
よび負荷抵抗用のFET13Aを介して第2の電源17
に接続されており、出力用FET12のソース端子12
cに接続された出力端子19から、所定電圧信号に増幅
された増幅結果が出力されるようになっている。
【0008】さらに、入力用FET10のゲート端子1
0aと出力用FET12の出力端子19(ダイオード2
1)との間には、入力用FET10のゲート端子10a
に出力用FET12の出力信号を帰還・供給する帰還抵
抗14が介設されている。なお、負荷抵抗用のFET1
1Aのゲート端子11aおよびソース端子11cは、入
力用FET10のドレイン端子10aおよび出力用FE
T12のゲート端子12aに接続されるとともに、その
ドレイン端子11bは第1の電源16に接続されてい
る。また、負荷抵抗用のFET13Aのゲート13aお
よびソース端子13cは第2の電源17に接続されると
ともに、そのドレイン端子13bは、帰還抵抗14およ
びダイオード21に接続されている。
【0009】このようなトランスインピーダンス型の前
置増幅器1Aでは、送信側から光ファイバ(図示せず)
を介して受信したディジタル信号を表す光信号を受光素
子2により光電変換して得られた電流信号Iinが、入力
端子18を通じて入力用FET10のゲート端子10a
に供給される。そして、入力用FET10のドレイン端
子10bの電位は出力用FET12のゲート端子13a
に供給され、この出力用FET12のソース端子12c
の電位が、増幅結果として出力端子19から出力され
る。
【0010】一方、リファレンス検出回路3Cは、例え
ば、図31に示すように、前置増幅器1Aの出力信号の
ハイレベルピーク電位を検出するハイレベルピーク電位
検出回路3aと、前置増幅器1Aの出力信号のローレベ
ルピーク電位を検出するローレベルピーク電位検出回路
3bと、これらの検出回路3a,3bによりそれぞれ検
出されたピーク電位を平均化しその平均化結果を所定の
基準参照電位(リファレンス電位)としてリミッタアン
プ4へ出力する平均値検出回路3cとから構成されてい
る。
【0011】なお、ハイレベルピーク電位検出回路3a
は、図32(a)に示すように、ダイオードD1および
コンデンサC1から構成され、ローレベルピーク電位検
出回路3bは、図32(b)に示すように、ダイオード
D2およびコンデンサC2から構成され、平均値検出回
路3cは、図32(c)に示すように、抵抗値の等しい
2つの抵抗R1,R2から構成されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図30のご
とく構成された従来の前置増幅器1Aの入力電流に対す
る出力電圧は、図33に示すような特性を有しており、
例えば、電源電圧として5Vを使用した場合、前置増幅
器1Aの出力振幅は0.6V程度を超えると飽和してし
まう。このため、過大光が受光素子2に入力すると、前
置増幅器1Aの出力波形のデューティが変化し、アイパ
ターン(またはアイダイヤグラム)がつぶれて識別を行
なえなくなることがある。
【0013】なお、アイパターンは、受信復調されたベ
ースバンド信号系列を、ビットに同期した時間掃引によ
りブラウン管上に重畳した波形パターンで、伝送路歪み
による符号間干渉の程度を開口比(アイ開口:信号間隔
の2区間にわたり起こりうる全てのパルス波形を重ね合
わせて表示した時に重なり合わない部分)で評価するも
のである。このため、受信回路のダイナミックレンジに
制限が加えられることになる。
【0014】そこで、図30に示す回路において、帰還
抵抗14に並列的にダイオードを設けることも考えら
れ、このような構成では、入力電流Iinが一定電流以上
になった場合に、ダイオードをオン状態として光電流の
迂回路を形成することにより、入力電流Iinを一定振幅
以下に制限することができる。しかし、このような構成
では、原理的に前置増幅器1Aの出力波形のデューティ
が変化してしまい、アイパターンがつぶれ、充分なアイ
開口が得られなくなる。複数チャネルの光信号を並列的
に伝送する際に各チャネルを共通のクロックにより識別
する必要がある場合に、各光信号の受信信号におけるア
イパターンが充分なアイ開口を有していないと、各チャ
ネルを識別することができず、上述のような構成の回路
をシステムに適用することができない。
【0015】上述したように、図30に示す従来の光受
信用前置増幅器では、充分に大きな出力振幅が得られな
いために過大光が受光素子2に入力した時に波形歪みが
発生し、広いダイナミックレンジおよび充分なアイ開口
を得ることができないという課題があった。一方、図2
9に示す従来の光受信装置では、前置増幅器1Aが広い
ダイナミックレンジを有するため、リファレンス検出回
路3Cへの入力電圧としても、広い範囲の振幅のものが
入力することになる。リファレンス検出回路3Cの内部
におけるピーク電位検出回路3a,3bは、図32
(a),(b)にて前述した通り、ダイオードとコンデ
ンサとで構成される場合が多い。
【0016】しかし、この両ピーク電位検出回路3a,
3bの出力を平均値検出回路3cに入力する構成では、
全てのレベルに対して正確に中心電位(基準参照電位つ
まりリファレンス電位)を求めることが非常に困難であ
る。特に、入力レベルが小さい時は大きな誤差が発生す
る可能性が高い。このようなリファレンス電位の誤差の
ために、装置間で複数チャネルの信号を並列的に通信す
る光並列伝送用の受信装置において共通のクロックで複
数の受信信号(チャネル)を識別する時に、従来の光受
信用前置増幅器についても前述した通り、常に充分なア
イ開口を得ることが難しく、複数の受信信号の識別を確
実に行なえなかった。また、リファレンス検出回路3C
のコンデンサC1,C2は容量の大きいもの程誤差が少
ないため、同一ICで光並列受信回路を構成する際に
は、IC内にかなり大きなコンデンサを設ける必要があ
り、コストアップの要因となっていた。
【0017】上述したように、図29に示す従来の光受
信装置では、リファレンス検出回路3Cにより、前置増
幅器1Aの出力のダイナミックレンジに対して正確なリ
ファレンスを検出することができず、常に充分なアイ開
口を得ることができないために、並列受信した場合に各
チャネルを共通のクロックで識別する場合に適用するの
は困難であった。
【0018】また、可変利得回路等を用いて回路内でフ
ィードバックをかける場合は、常に発振の可能性がある
という問題を生じていた。さらに、従来の光受信装置を
複数並列的にそなえた装置では、各チャネル毎に大きな
容量のコンデンサをもつリファレンス検出回路3Cが必
要なため、ICを含む回路規模が大きくなりコスト高と
なるという課題があった。
【0019】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、簡易な回路構成で大きな出力振幅を得ること
ができるようにして、広いダイナミックレンジおよび充
分なアイ開口を確保可能にした光受信用前置増幅器を提
供するほか、フィードバック制御を適用しても発振の可
能性がなく、基準参照電圧を一定に保持でき、常に充分
なアイ開口を得ることができるとともに、ICおよび回
路規模の縮小と低消費電力化とを実現した光受信装置を
提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】図1は第1の発明の光受
信用前置増幅器の原理構成図で、この図1において、1
は本発明の光受信用前置増幅器、10は入力用電界効果
トランジスタ(以下、FETという)で、この入力用F
ET10は、光信号を受光素子により光電変換して得ら
れた電流信号Iinを入力端子18を通じゲート端子10
aに入力され、一方の信号端子(ドレイン端子)10b
を抵抗素子11を介して第1の電源(正電源Vddまたは
GND)16に接続されるとともに、他方の信号端子
(ソース端子)10cを第2の電源(GNDまたは負電
源Vss)17に接続されている。
【0021】12は出力用FETで、この出力用FET
12は、ゲート端子12aを入力用FET10の一方の
信号端子10bに接続され、一方の信号端子(ドレイン
端子)12bを第1の電源16に接続されるとともに、
他方の信号端子(ソース端子)12cを抵抗素子(定電
流源として機能するもの)13を介して第2の電源17
に接続され、受光素子からの電流信号Iinを、所定電圧
信号に増幅し、信号端子12cに接続された出力端子1
9から出力するものである。
【0022】14は帰還抵抗(抵抗値Rf)で、この帰
還抵抗14は、入力用FET10のゲート端子10aと
出力用FET12の出力端子19との間に介設され、入
力用FET10のゲート端子10aに出力用FET12
の出力信号を帰還・供給するためのものである。15は
本発明により設けられた定電流源で、この定電流源15
は、入力用FET10のゲート端子10aと第2の電源
17との間に介設され、光信号の変化に対する出力用F
ET12の出力電位の振幅値の変化を拡大しうるもので
ある(請求項1)。
【0023】そして、この定電流源15は、定電流供給
用FET150およびモニタ用FET151から構成さ
れている。定電流供給用FET150は、一方の信号端
子(ドレイン端子)150bを入力用FET10のゲー
ト端子10aに接続されるとともに、他方の信号端子
(ソース端子)150cを抵抗素子152を介して第2
の電源17に接続されている。
【0024】また、モニタ用FET151は、定電流供
給用FET150と同じ特性を有するもので、一方の信
号端子(ドレイン端子)151bを、抵抗素子153を
介して第1の電源16に接続されるとともに定電流供給
用FET150のゲート端子150aに接続され、他方
の信号端子(ソース端子)151cおよびゲート端子1
51aを第2の電源17に接続されている(請求項
2)。
【0025】なお、モニタ用FET151のゲート端子
151aを、2つの抵抗素子を介し、それぞれ第1の電
源16および第2の電源17に接続するとともに、モニ
タ用FET151の他方の信号端子151cを、抵抗素
子を介して第2の電源17に接続してもよい(請求項
3)。また、モニタ用電界効果トランジスタ151のゲ
ート端子151aを、可変抵抗器を介し、第1の電源1
6および第2の電源17に接続するとともに、モニタ用
FET151の他方の信号端子151cを、抵抗素子を
介して第2の電源17に接続してもよい(請求項4)。
【0026】図2は第2の発明の光受信装置の原理構成
図で、この図2において、1は後述する受光素子2から
の電流信号Iinを所定電圧信号に増幅して出力する前置
増幅器で、この前置増幅器1は、図1に示したものと同
様に、定電流源15を入力用FET10のゲート端子1
0aと第2の電源17との間に介設して構成されてい
る。
【0027】2は受信した光信号を電流信号に変換して
前置増幅器1の入力端子18に供給する受光素子、3は
基準参照電位発生回路、4はリミッタアンプで、基準参
照電位発生回路3は、前置増幅器1の出力信号の振幅の
中心電位を所定の基準参照電位として生成し、リミッタ
アンプ4へ出力するものであり、リミッタアンプ4は、
基準参照電位発生回路3からの所定の基準参照電位に基
づいて、前置増幅器1の出力信号を増幅するものであ
る。
【0028】そして、前述した通り、第2の発明におけ
る前置増幅器1も、図1に示したものと同様に、入力用
FET10,抵抗素子11,出力用FET12,抵抗素
子13,帰還抵抗14と、入力用FET10のゲート端
子10aと第2の電源17との間に介設され光信号の変
化に対する出力用FET12の出力電位の振幅値の変化
を拡大しうる定電流源15とから構成されている(請求
項5)。
【0029】なお、基準参照電位発生回路3を、前置増
幅器1の出力信号のハイレベルピーク電位を検出するハ
イレベルピーク電位検出回路と、前置増幅器1の出力信
号のローレベルピーク電位を検出するローレベルピーク
電位検出回路と、これらのピーク電位検出回路によりそ
れぞれ検出されたピーク電位を平均化しその平均化結果
を所定の基準参照電位としてリミッタアンプ4へ出力す
る平均値検出回路とから構成してもよい(請求項6)。
【0030】このとき、ハイレベルピーク電位検出回路
を、前置増幅器1と同一の回路により構成し、このハイ
レベルピーク電位検出回路における入力用FET10の
ゲート端子10aへの入力信号を無入力状態とした場合
の、出力用FET12の出力信号を、ハイレベルピーク
電位として上記平均値検出回路へ出力するように構成し
てもよい(請求項7)。
【0031】また、光送信側で自動パワー調整回路によ
りパワー調整された光信号を受信する場合には、上述し
た基準参照電位発生回路として、固定参照電位を所定の
基準参照電位として生成しリミッタアンプ4へ出力する
固定参照電位発生回路3Aを用いてもよい(請求項
8)。さらに、前置増幅器1における定電流源15とし
ては、図1により前述したように、一方の信号端子を入
力用FET10のゲート端子10aに接続されるととも
に他方の信号端子を抵抗素子を介して第2の電源17に
接続される定電流供給用FETと、この定電流供給用F
ETと同じ特性を有するモニタ用FETとから構成さ
れ、モニタ用FETの一方の信号端子を、抵抗素子を介
して第1の電源16に接続するとともに定電流供給用F
ETのゲート端子に接続し、モニタ用FETの他方の信
号端子およびゲート端子を、第2の電源17に接続した
ものを用いてもよい(請求項9)。
【0032】一方、図2において、5は基準電位発生回
路、6は比較増幅器、7は電界吸収型光変調器で、電界
吸収型光変調器7は、受信した光信号をバイアス電圧に
応じて減衰してから受光素子2に入力するものであり、
比較増幅器6は、基準参照電位発生回路3をなす平均値
検出回路の出力信号と所定の基準電位とを比較し、その
偏差を増幅し電界吸収型光変調器7のバイアス電圧とし
て出力し、この電界吸収型光変調器7による光信号の減
衰量を制御するものである。また、基準電位発生回路5
は、比較増幅器6への上記所定の基準電位を生成し、比
較増幅器6へ出力するものである(請求項10)。
【0033】また、受信した光信号をバイアス電圧に応
じて減衰してから受光素子2に入力する電界吸収型光変
調器7をそなえた場合、図2に二点鎖線で示すように、
上記基準参照電位発生回路を、固定参照電位を所定の基
準参照電位として生成しリミッタアンプ4へ出力する固
定参照電位発生回路3Aとして構成するとともに、前置
増幅器1の出力信号に基づいてその出力信号の振幅の中
心電位を生成する中心電位発生回路(前述した基準参照
電位発生回路3と同一構成の回路)3Bをそなえ、比較
増幅器6により、中心電位発生回路3Bの出力信号と基
準電位発生回路5からの所定の基準電位とを比較しその
偏差を増幅し電界吸収型光変調器7のバイアス電圧とし
て出力し、この電界吸収型光変調器7による光信号の減
衰量を制御するように構成してもよい(請求項11)。
このとき、固定参照電位発生回路3Aが基準電位発生回
路5を兼ねて構成してもよい(請求項12)。
【0034】図3は第3の発明の光受信装置の原理構成
図で、この図3において、100は前述したものと同様
の受光素子2,前置増幅器1およびリミッタアンプ4か
らなる光受信処理部で、本発明では、このような光受信
処理部100が複数組並列にそなえられている。そし
て、各光受信処理部100における前置増幅器1は、図
1や図2に示したものと同様に、定電流源15を入力用
FET10のゲート端子10aと第2の電源17との間
に介設して構成されている(請求項13)。
【0035】このとき、定電流源15を、図1により前
述したように、一方の信号端子を入力用FET10のゲ
ート端子10aに接続されるとともに他方の信号端子を
抵抗素子を介して第2の電源17に接続される定電流供
給用FETと、定電流供給用FETと同じ特性を有する
モニタ用FETとから構成し、モニタ用FETの一方の
信号端子を、抵抗素子を介して第1の電源16に接続す
るとともに定電流供給用FETのゲート端子に接続し、
モニタ用FETの他方の信号端子およびゲート端子を、
第2の電源17に接続してもよい(請求項14)。この
ような定電流源15をそなえた場合、固定参照電位を所
定の基準参照電位として生成し各光受信処理部100に
おけるリミッタアンプ4へ出力する固定参照電位発生回
路を、複数組の光受信処理部100に対して共通にそな
えてもよい(請求項15)。
【0036】また、定電流源15を、各光受信処理部1
00毎にそなえられ一方の信号端子を入力用FET10
のゲート端子10aに接続されるとともに他方の信号端
子を抵抗素子を介して第2の電源17に接続される定電
流供給用FETと、この定電流供給用FETと同じ特性
を有し複数組の光受信処理部100に対して共通のモニ
タ用FETとから構成し、モニタ用FETの一方の信号
端子を、抵抗素子を介して第1の電源16に接続すると
ともに各定電流供給用FETのゲート端子に接続し、モ
ニタ用FETの他方の信号端子およびゲート端子を、第
2の電源17に接続してもよい(請求項16)。
【0037】さらに、前置増幅器1の出力信号のローレ
ベルピーク電位を検出するローレベルピーク電位検出回
路を各光受信処理部100にそなえ、前置増幅器1と同
一の回路構成を有し入力用FETのゲート端子への入力
信号を無入力状態とした場合の出力用FETの出力信号
を前置増幅器1の出力信号のハイレベルピーク電位とし
て検出するハイレベルピーク電位検出回路を複数組の光
受信処理部100に対して共通にそなえるとともに、各
ローレベルピーク電位検出回路により検出されたローレ
ベルピーク電位と共通のハイレベルピーク電位検出回路
により検出されたハイレベルピーク電位とを平均化しそ
の平均化結果を所定の基準参照電位としてリミッタアン
プ4へ出力する平均値検出回路を各光受信処理部100
にそなえてもよい(請求項17)。
【0038】また、複数組の光受信処理部100のうち
マーク率1/2のデータ信号を入力される少なくとも一
つの光受信処理部(例えば図3中では最上段の光受信処
理部)100に、この光受信処理部100における前置
増幅器1の出力信号の平均値を検出する平均値検出回路
33をそなえ、この平均値検出回路33の出力信号を、
複数組の光受信処理部100におけるリミッタアンプ4
の所定の基準参照電位として共通に用いてもよい(請求
項18)。このとき、マーク率1/2のデータ信号とし
てクロック信号を用いることができる(請求項19)。
【0039】一方、図3に示すように、各光受信処理部
100に、受信した光信号をバイアス電圧に応じて減衰
してから受光素子2に入力する電界吸収型光変調器7
と、前置増幅器1の出力信号に基づいてこの出力信号の
振幅の中心電位を所定の基準参照電位として生成してミ
ッタアンプ4へ出力する基準参照電位発生回路3と、こ
の基準参照電位発生回路3の出力信号と所定の基準電位
とを比較しその偏差を増幅し電界吸収型光変調器7のバ
イアス電圧として出力し電界吸収型光変調器7による光
信号の減衰量を制御する比較増幅器6とをそなえ、各光
受信処理部100における比較増幅器6への該所定の基
準電位を生成する基準電位発生回路5を、複数組の光受
信処理部100に対して共通にそなえてもよい(請求項
20)。
【0040】また、図3に示すように、各光受信処理部
100に、受信した光信号をバイアス電圧に応じて減衰
してから受光素子2に入力する電界吸収型光変調器7を
そなえるとともに、複数組の光受信処理部100のうち
マーク率1/2のデータ信号を入力される少なくとも一
つの光受信処理部(例えば図3中では最上段の光受信処
理部)100に、この光受信処理部100における前置
増幅器1の出力信号の平均値を検出する平均値検出回路
33と、この平均値検出回路33の出力信号と所定の基
準電位とを比較しその偏差を増幅し電界吸収型光変調器
7のバイアス電圧として出力し電界吸収型光変調器7に
よる光信号の減衰量を制御する比較増幅器6と、比較増
幅器6への所定の基準電位を生成する基準電位発生回路
5とをそなえ、比較増幅器6の出力信号を、複数組の光
受信処理部100における電界吸収型光変調器7のバイ
アス電圧として共通に用いてもよい(請求項21)。
【0041】このとき、平均値検出回路33の出力信号
を、複数組の光受信処理部100におけるリミッタアン
プ4の所定の基準参照電位として共通に用いてもよいし
(請求項22)、マーク率1/2のデータ信号としてク
ロック信号を用いてもよい(請求項23)。さらに、複
数組の光受信処理部100のうちマーク率1/2のデー
タ信号を入力される少なくとも一つの光受信処理部(例
えば図3中では最上段の光受信処理部)100に、この
光受信処理部100における前置増幅器1の出力信号の
平均値を検出する平均値検出回路33をそなえるととも
に、各光受信処理部100に、受信した光信号をバイア
ス電圧に応じて減衰してから受光素子2に入力する電界
吸収型光変調器7と、平均値検出回路33の出力信号と
所定の基準電位とを比較しその偏差を増幅し電界吸収型
光変調器7のバイアス電圧として出力し電界吸収型光変
調器7による光信号の減衰量を制御する比較増幅器6
と、各光受信処理部100における比較増幅器6への該
所定の基準電位を生成する基準電位発生回路5とをそな
えられて構成してもよい(請求項24)。
【0042】このとき、平均値検出回路33の出力信号
を、複数組の光受信処理部100におけるリミッタアン
プ4の所定の基準参照電位として共通に用いてもよいし
(請求項25)、マーク率1/2のデータ信号としてク
ロック信号を用いてもよい(請求項26)。図4は第4
の発明の光受信装置の原理構成図で、この図4に示すよ
うに、第4の発明では、前述と同様の受光素子2,前置
増幅器1およびリミッタアンプ4をそなえるとともに、
このリミッタアンプ4の後段に、差動増幅器8およびE
CL(Emitter Coupled Logic)出力バッファ9がそなえ
られている。
【0043】ここで、差動増幅器8は、リミッタアンプ
4の出力信号および反転出力信号をそれぞれゲート端子
80a,81aに入力される一対のFET80,81を
そなえ、一対のFET80,81の一方の信号端子(ド
レイン端子)80b,81bを抵抗素子82〜84を介
して第1の電源(正電源VddまたはGND)16に接続
されるとともに、一対のFET80,81の他方の信号
端子(ソース端子)80c,81cを第2の電源(GN
Dまたは負電源Vss)17に接続され、一対のFET8
0,81の一方の信号端子80b,81bの電位を差動
増幅結果として出力するものである。また、ECL出力
バッファ9は、差動増幅器8の出力信号を受けて動作す
るものである。
【0044】そして、差動増幅器8における一対のFE
T80,81の他方の信号端子80c,81cと第2の
電源17との間に、定電流源15が介設されている。こ
の定電流源15は、図1に示したものと同様に、定電流
供給用FET150およびモニタ用FET151から構
成されている。定電流供給用FET150は、一方の信
号端子(ドレイン端子)150bを一対のFET80,
81の他方の信号端子80c,81cに接続されるとと
もに、他方の信号端子(ソース端子)150cを抵抗素
子152を介して第2の電源17に接続されている。
【0045】また、モニタ用FET151は、定電流供
給用FET150と同じ特性を有するもので、一方の信
号端子(ドレイン端子)151bを、抵抗素子153を
介して第1の電源16に接続されるとともに定電流供給
用FET150のゲート端子150aに接続され、他方
の信号端子(ソース端子)151cおよびゲート端子1
51aを第2の電源17に接続されている(請求項2
7)。
【0046】なお、図2に示したものとほぼ同様の構成
の装置において、受光素子2と電界吸収型光変調器7を
構成する素子とを、同一基板上に形成される2つのP−
N接合により一体的に構成してもよい(請求項28)。
【0047】また、図3に示したものとほぼ同様の構成
の装置において、各光受信処理部100における電界吸
収型光変調器7、複数チャネルの光信号を並列に入力
されるリボンファイバの間に介設、複数の電界吸収型
光変調器7を、リボンファイバにおける各光ファイバと
同一ピッチで並列に一体形成されたマルチチャネル光ア
ッテネータとして構成してもよい(請求項29)。
【0048】
【作用】上述した第1の発明の光受信用前置増幅器で
は、入力用FET10のゲート端子10aと第2の電源
(負電源VssまたはGND)17との間に設けた定電流
源15により発生する電流をIcsとすると、この電流は
入力端子18側には流れず帰還抵抗14側だけに流れ
る。従って、Ics×Rfで表す電圧成分が出力端子19
の直流電圧を上昇させることになり、この直流電圧は、
受光素子から入力端子18への電流信号Iinが無い時に
最大となる。
【0049】この定電流源15を付加した場合の入力電
流Iinに対応する出力端子19の電位の特性を、定電流
源15をもたない従来回路の特性とともに図5に示す。
この図5に示すように、定電流源15を付加した場合、
入力電流Iinが大きくなっても、飽和が生じていないこ
とが分かる。従って、光信号パワーが過大であっても、
前置増幅器1の出力波形は飽和による波形歪みを生じ
ず、ダイナミックレンジの拡大が可能となり、充分なア
イ開口を得ることができる(請求項1)。
【0050】また、定電流源15において、所望の定電
流Icsをドレイン電流として供給する定電流供給用FE
T150と、定電流供給用FET150と同じ特性を有
するモニタ用FET151とをそなえ、モニタ用FET
151を流れるドレイン電流Idの変化からしきい値電
圧の変動をモニタし、そのしきい値電圧の増加分と定電
流供給用FET150のゲート・ソース間電圧の減少分
とを等しくして、定電流供給用FET150のゲート・
ソース間電圧を、しきい値電圧の変動分を打ち消すよう
に変化させることができる。これにより、しきい値電圧
の変動分を定電流供給用FET150のゲート・ソース
間電圧により自動的に補償でき、定電流供給用FET1
50のしきい値電圧に関わらず、一定のドレイン電流を
所望の定電流Icsとして供給することができる(請求項
2)。
【0051】さらに、モニタ用FET151のゲート端
子151aの電位を、2つの抵抗素子もしくは可変抵抗
器により抵抗分割して適当に設定することにより、定電
流供給用FET150のゲート端子150aの電位つま
り定電流供給用FET150のゲート・ソース間電圧を
調整することができ、電源電圧変動に対する定電流供給
用FET150のドレイン電流の変動が抑制される(請
求項3,4)。
【0052】上述した第2の発明の光受信装置では、受
光素子2からの電流信号を前置増幅器1により所定電圧
信号に増幅した後、基準参照電位発生回路3からの所定
の基準参照電位に基づいて、前置増幅器1の出力信号が
リミッタアンプ4により増幅される。ここで、前置増幅
器1は、図1に示した第1の発明のものと同様に構成さ
れており、光信号パワーが過大であっても、前置増幅器
1の出力波形は飽和による波形歪みを生じず、前置増幅
器1のダイナミックレンジが図5に示すように従来に比
べて大幅に拡大される(請求項5)。
【0053】このとき、基準参照電位発生回路3におい
て、ハイレベルピーク電位検出回路の出力とローレベル
ピーク電位検出回路の出力との平均値、つまり、前置増
幅器1の出力信号の振幅の中心電位を平均値検出回路に
より検出し、その電位を所定の基準参照電位としてリミ
ッタアンプ4へ出力する場合、前置増幅器1のダイナミ
ックレンジは大幅に広くなっているので、前置増幅器1
から基準参照電位発生回路3への信号の入力レベルは充
分に大きく、この基準参照電位発生回路3において多少
の誤差が発生したとしても、その誤差の入力レベルに対
する割合は充分に小さく、基準参照電位発生回路3によ
り所定の基準参照電位を正確に得ることができる(請求
項6)。
【0054】また、ハイレベルピーク電位検出回路を、
前置増幅器1と同一の回路により構成し、入力用FET
10のゲート端子10aへの入力信号を無入力状態とす
ることで、出力用FET12の出力信号は、図5に示す
ように最大値となり、この信号がハイレベルピーク電位
として基準参照電位発生回路3の平均値検出回路へ与え
られる(請求項7)。
【0055】なお、本発明の光受信装置において光送信
側で自動パワー調整回路によりパワー調整された光信号
を受信する場合には、光送信側からの光パワーが一定に
なっているため、受信した光信号のパワー変動が比較的
小さくなる。従って、前置増幅器1の出力信号に基づい
てリミッタアンプ4のための所定の基準参照電位を一々
生成せず、所定の基準参照電位として固定の電位を用い
ても、精度上の問題は生じない。そこで、このような場
合、基準参照電位発生回路として、固定参照電位を生成
しリミッタアンプ4へ出力する固定参照電位発生回路3
Aを用い、その固定参照電位を所定の基準参照電位とす
ることができる(請求項8)。
【0056】また、前置増幅器1における定電流源15
として、図1に示すような定電流供給用FETおよびモ
ニタ用FETからなるものを用いることにより、定電流
供給用FETのしきい値電圧に関わらず、一定のドレイ
ン電流を所望の定電流として供給することができる(請
求項9)。ところで、図2に示す光受信装置において、
電界吸収型光変調器7は、図6に示すような特性を有
し、印加されるバイアス電圧によって受信する光信号の
減衰量を変える機能を有している。電界吸収型光変調器
7から出力された光信号は、受光素子2で電気信号に変
換され、前置増幅器1で増幅されてリミッタアンプ4に
入力される。これと同時に、基準参照電位発生回路3に
より、前置増幅器1の出力信号の振幅の中心電位を検出
し所定の基準参照電位としてリミッタアンプ4に供給し
ている。
【0057】基準参照電位発生回路3で得られた基準参
照電位は、比較増幅器6において基準電位発生回路5か
らの基準電位と比較され、その出力により電界吸収型光
変調器7における光信号の減衰量が制御される。従っ
て、光パワーが大きい時は電界吸収型光変調器7の減衰
量を大きく、光パワーが小さい時は減衰量を小さくする
ように電界吸収型光変調器7を制御することにより、基
準参照電位が常にほぼ一定(基準電位発生回路5からの
基準電位)に保持される(請求項10)。
【0058】また、上述と同様の基準電位発生回路5,
比較増幅器6および電界吸収型光変調器7をそなえた場
合、中心電位発生回路(基準参照電位発生回路3と同一
構成の回路)3Bにより、前置増幅器1の出力信号に基
づいてその出力信号の振幅の中心電位を生成し、その中
心電位が基準電位発生回路5からの所定の基準電位に保
持されるように、比較増幅器6の出力により、電界吸収
型光変調器7における光信号の減衰量を制御することも
できる。
【0059】このような制御に伴い、受光素子2にて受
信した光信号のパワー変動は比較的小さくなるため、光
送信側で自動パワー調整回路を用いた場合(請求項8)
と同様に、前置増幅器1の出力信号に基づいてリミッタ
アンプ4のための所定の基準参照電位を一々生成せず、
所定の基準参照電位として固定の電位を用いることがで
き、基準参照電位発生回路として、固定参照電位を生成
しリミッタアンプ4へ出力する固定参照電位発生回路3
Aを用い、その固定参照電位を所定の基準参照電位とす
ることができる(請求項11)。このとき、固定参照電
位発生回路3Aと基準電位発生回路5とは兼用可能で、
兼用することで回路構成をより簡素なものとすることが
できる(請求項12)。
【0060】上述した第3の発明の光受信装置では、受
光素子2,前置増幅器1およびリミッタアンプ4からな
る光受信処理部100が複数組並列にそなえられ、複数
チャネルの光信号を並列に受信することができる。この
ような構成において、各光受信処理部100における前
置増幅器1は、図1に示した第1の発明のものと同様に
構成されており、光信号パワーが過大であっても、前置
増幅器1の出力波形は飽和による波形歪みを生じず、各
光受信処理部100の前置増幅器1のダイナミックレン
ジが図5に示すように従来に比べ大幅に拡大される(請
求項13)。
【0061】このとき、前置増幅器1における定電流源
15として、図1に示すような定電流供給用FETおよ
びモニタ用FETからなるものを用いることにより、各
光受信処理部100において、定電流供給用FETのし
きい値電圧に関わらず、一定のドレイン電流を所望の定
電流として供給することができる(請求項14)。そし
て、このような定電流源15をそなえた場合、各光受信
処理部100における前置増幅器1の出力電位のばらつ
きが小さくなるため、固定参照電位発生回路を複数組の
光受信処理部100に対して共通にそなえ、この固定参
照電位発生回路からの固定参照電位を、所定の基準参照
電位として生成し各光受信処理部100におけるリミッ
タアンプ4へ出力することができる(請求項15)。
【0062】また、定電流源15を、各光受信処理部1
00毎にそなえた定電流供給用FETと、複数組の光受
信処理部100に対して共通のモニタ用FETとから構
成することによっても、各光受信処理部100におい
て、定電流供給用FETのしきい値電圧に関わらず、一
定のドレイン電流を所望の定電流として供給できるほ
か、モニタ用FETが共通化されるため、回路構成をよ
り簡素なものとすることができる(請求項16)。
【0063】ところで、リミッタアンプ4への所定の基
準参照電位を生成するために、各光受信処理部100毎
にローレベルピーク電位検出回路および平均値検出回路
をそなえるとともに、複数組の光受信処理部100に対
して共通のハイレベルピーク電位検出回路(前置増幅器
1と同一の回路構成で入力用FET10のゲート端子1
0aの入力信号を無入力状態としたもの)をそなえ、各
光受信処理部100においては、ローレベルピーク電位
検出回路の出力と、共通のハイレベルピーク電位検出回
路の出力との平均値(つまり前置増幅器1の出力信号の
振幅の中心電位)を平均値検出回路により検出し、その
電位を所定の基準参照電位としてリミッタアンプ4へ出
力している。
【0064】従って、ハイレベルピーク電位検出回路が
共通化されて回路構成が簡素化されるほか、各光信号処
理部100における前置増幅器1のダイナミックレンジ
は、前述の通り従来に比べて大幅に広くなっているの
で、前置増幅器1からローレベルピーク電位検出回路へ
の信号の入力レベルは充分に大きく、このローレベルピ
ーク電位検出回路において多少の誤差が発生したとして
も、その誤差の入力レベルに対する割合は充分に小さ
く、所定の基準参照電位を正確に得ることができる(請
求項17)。
【0065】また、マーク率1/2のデータ信号を入力
される光受信処理部100がある場合には、このような
光受信処理部100において、前置増幅器1の出力信号
の平均値を検出する平均値検出回路33をそなえること
により、この平均値検出回路33の出力信号を、複数組
の光受信処理部100におけるリミッタアンプ4の所定
の基準参照電位として共通に用いることができ、他の各
光受信処理部100の回路構成をより簡素なものにする
ことができる(請求項18)。
【0066】このとき、複数チャネルの光信号を並列に
受信処理する際には、通常、少なくとも1つのチャネル
にはクロック信号が入力され、このクロック信号を受信
処理する光受信処理部100が存在することになるが、
クロック信号は正にマーク率1/2のデータ信号である
ので、このクロック信号を、平均値検出回路33による
所定の基準参照電位生成に使用すれば、所定の基準参照
電位生成のためにマーク率1/2のデータ信号を入力す
る光受信処理部100を別途設ける必要がない(請求項
19)。
【0067】一方、図3に示す光受信装置においては、
各光受信処理部100に前述と同様の電界吸収型光変調
器7をそなえ、電界吸収型光変調器7から出力された光
信号を、受光素子2で電気信号に変換し、前置増幅器1
で増幅してリミッタアンプ4に入力すると同時に、基準
参照電位発生回路3により、前置増幅器1の出力信号に
基づいてその振幅の中心電位を検出し所定の基準電位と
してリミッタアンプ4に供給している。
【0068】そして、各光受信処理部100において、
基準参照電位発生回路3で得られた基準参照電位は、比
較増幅器6により、全ての光受信処理部100に対して
共通の基準電位発生回路5からの基準電位と比較され、
その出力により電界吸収型光変調器7における光信号の
減衰量が制御され、基準参照電位が常にほぼ一定に保持
される(請求項20)。
【0069】また、マーク率1/2のデータ信号を入力
される光受信処理部100がある場合には、このような
光受信処理部100において、平均値検出回路33によ
り前置増幅器1の出力信号の平均値を検出し、比較増幅
器6により、平均値検出回路33の出力信号と基準電位
発生回路5からの所定の基準電位とを比較しその偏差を
増幅し電界吸収型光変調器7のバイアス電圧として出力
し、電界吸収型光変調器7による光信号の減衰量が制御
される。そして、比較増幅器6の出力が、他の各光受信
処理部100における電界吸収型光変調器7のバイアス
電圧として共通に使用され、各光受信処理部100にお
いて、電界吸収型光変調器7による光信号の減衰量が制
御される。これにより、他の各光受信処理部100の回
路構成をより簡素なものにすることができる(請求項2
1)。
【0070】このとき、平均値検出回路33の出力信号
を、各光受信処理部100におけるリミッタアンプ4の
所定の基準参照電位として共通に使用することで、各光
受信処理部100の回路構成のさらなる簡略化をはかれ
るほか(請求項22)、マーク率1/2のデータ信号と
してクロック信号を用いることで、前述したように、マ
ーク率1/2のデータ信号を入力する光受信処理部10
0を別途設ける必要がなくなる(請求項23)。
【0071】さらに、マーク率1/2のデータ信号を入
力される光受信処理部100がある場合には、このよう
な光受信処理部100において平均値検出回路33によ
り前置増幅器1の出力信号の平均値を検出し、各光受信
処理部100において、比較増幅器6により、平均値検
出回路33の出力信号と基準電位発生回路5からの所定
の基準電位とを比較しその偏差を増幅し電界吸収型光変
調器7のバイアス電圧として出力し、電界吸収型光変調
器7による光信号の減衰量が制御される。ここでは、各
光受信処理部100毎に、比較増幅器6において平均値
検出回路33の出力信号と比較される所定の基準電位を
適当に調整することができる(請求項24)。
【0072】このとき、前述と同様に、平均値検出回路
33の出力信号を、各光受信処理部100におけるリミ
ッタアンプ4の所定の基準参照電位として共通に使用す
ることで、回路構成の簡略化をはかれるほか(請求項2
5)、マーク率1/2のデータ信号としてクロック信号
を用いて、マーク率1/2のデータ信号を入力する光受
信処理部100を別途設ける必要がなくなる(請求項2
6)。
【0073】上述した第4の発明の光受信装置では、前
述と同様の受光素子2,前置増幅器1およびリミッタア
ンプ4をそなえるとともに、このリミッタアンプ4の後
段に、差動増幅器8およびECL出力バッファ9をそな
え、差動増幅器8において、一対のFET80,81の
他方の信号端子80c,81cと第2の電源17との間
に、図1に示したものと同様構成の定電流源15を介設
している。
【0074】このような定電流源15を用いることによ
り、前述した通り、しきい値電圧の変動分を定電流供給
用FET150のゲート・ソース間電圧により自動的に
補償でき、電流値変化の小さい所望の定電流Icsを供給
できるため、差動増幅器8における利得変化や出力振幅
変動,出力電位変動を抑制することができる(請求項2
7)。
【0075】なお、図2に示す装置とほぼ同様構成の
において、受光素子2と電界吸収型光変調器7を構成
する素子とが同一基板上に形成される2つのP−N接合
により一体的に構成されることにより、回路構成が小型
化されるとともに低コスト化が可能になる(請求項2
8)。また、図3に示す装置と同様に、受光素子2,前
置増幅器1,リミッタアンプ4および電界吸収型光変調
器7からなる光受信処理部100を複数組並列にそなえ
た場合に、リボンファイバにおける各光ファイバと同一
ピッチで並列に一体形成されたマルチチャネル光アッテ
ネータ(複数の電界吸収型光変調器7)をリボンファイ
バの間に介設することにより、簡素な構成で、複数チャ
ネルの光信号の減衰量を並列的に制御することができる
(請求項29)。
【0076】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。 (A)第1実施例の説明 図7は本発明の第1実施例における光受信用前置増幅器
を示す回路図、図8は本発明の第2実施例としての光受
信装置を示すブロック図である。
【0077】図8において、1は図7により後述するご
とく構成される光受信用のトランスインピーダンス型の
前置増幅器で、この前置増幅器1は、受光素子(フォト
ダイオード等の光電変換素子)2により光信号を光電変
換して得られた電流信号Iinを、所定電圧信号に増幅し
て出力するものである。また、3は前置増幅器1の出力
信号に基づいてその振幅の中心電位を所定の基準参照電
位として検出・生成する基準参照電位発生回路で、この
基準参照電位発生回路3は、前置増幅器1Aの出力信号
のローレベルピーク電位を検出するローレベルピーク電
位検出回路30と、前置増幅器1の出力信号のハイレベ
ルピーク電位を検出するハイレベルピーク電位検出回路
31と、これらの検出回路30,31によりそれぞれ検
出されたピーク電位を平均化しその平均化結果を所定の
基準参照電位として出力する平均値検出回路3cとから
構成されている。
【0078】4は基準参照電位発生回路3からの基準参
照電位基づいて前置増幅器1の出力信号を増幅するリミ
ッタアンプである。なお、基準参照電位発生回路3にお
けるローレベルピーク電位検出回路30,ハイレベルピ
ーク電位検出回路31および平均値検出回路3cは、ぞ
れぞれ、例えば、図31(b),(a),(c)にて説
明したように構成されている。
【0079】さて、本実施例におけるトランスインピー
ダンス型の前置増幅器1は、例えば、図7に示すよう
に、4つの電界効果トランジスタ(以下、FETとい
う)10,11A,12,13Aと、帰還抵抗(抵抗値
Rf)14と、定電流源15と、2つのダイオード2
0,21とから構成されている。なお、FET11Aは
負荷抵抗として機能し、FET13Aは定電流源(負荷
抵抗)として機能するものである。
【0080】この前置増幅器1は、基本的には図30に
示したものと同様に構成されており、光信号を受光素子
2により光電変換して得られた電流信号Iinは、入力端
子18を介して入力用FET10のゲート端子10aに
入力されるようになっている。この入力用FET10に
ついては、ドレイン端子(一方の信号端子)10bがF
ET11Aを介して第1の電源(GND(Ground,0V)
または正電源Vdd)16に接続されるとともに、ソース
端子(他方の信号端子)10cがダイオード20を介し
て第2の電源(負電源VssまたはGND)17に接続さ
れている。
【0081】出力用FET12については、ゲート端子
12aが入力用FET10のドレイン端子10bに接続
され、ドレイン端子12bが第1の電源16に接続され
るとともに、ソース端子12cがダイオード21および
FET13Aを介して第2の電源17に接続されてお
り、ソース端子12cに接続された出力端子19から、
所定電圧信号に増幅された増幅結果が出力されるように
なっている。
【0082】さらに、入力用FET10のゲート端子1
0aと出力用FET12の出力端子19(ダイオード2
1)との間には、入力用FET10のゲート端子10a
に出力用FET12の出力信号を帰還・供給する帰還抵
抗14が介設されており、この帰還抵抗14により、入
力用FET10のゲート端子10aに出力用FET12
の出力信号が帰還・供給されるようになっている。
【0083】なお、負荷抵抗用のFET11Aについて
は、ゲート端子11aおよびソース端子11cが入力用
FET10のドレイン端子10aおよび出力用FET1
2のゲート端子12aに接続されるとともに、ドレイン
端子11bが第1の電源16に接続されている。また、
負荷抵抗用のFET13Aについては、ゲート13aお
よびソース端子13cが第2の電源17に接続されると
ともに、そのドレイン端子13bが帰還抵抗14および
ダイオード21に接続されている。
【0084】そして、本実施例の前置増幅器1において
は、光信号の変化に対する出力用FET12の出力電位
の振幅値の変化を拡大しうる定電流源15が、入力用F
ET10のゲート端子10aと第2の電源17との間に
介設されている。この定電流源15は、定電流供給用F
ET150,モニタ用FET151およびレベル調整用
FET154を有して構成されている。なお、ここで用
いられるFETは、全て、ディプリーション(depletio
n;またはノーマリーオン)型のものである。
【0085】定電流供給用FET150は、ドレイン端
子(一方の信号端子)150bを入力用FET10のゲ
ート端子10aに接続されるとともに、ソース端子(他
方の信号端子)150cを抵抗素子152を介して第2
の電源17に接続されている。なお、抵抗素子152
は、図13に示すごとくダイオード152Aに置き換え
てもよい。
【0086】また、レベル調整用FET154は、ドレ
イン端子154bを第1の電源16に接続され、ソース
端子154cを、定電流供給用FET150のゲート端
子150aに接続されるとともに抵抗素子155を介し
て第2の電源17に接続されている。なお、レベル調整
用FET154および抵抗素子155は、定電流供給用
FET150のゲート端子150aに印加する電圧を下
げるために使用されるものであるが、電源電圧が大きい
場合には、図7中のA点を、直接、定電流供給用FET
150のゲート端子150aに接続し、レベル調整用F
ET154および抵抗素子155を省略してもよい。こ
の場合、定電流源15は、図1に示したものと全く同じ
構成となる。
【0087】さらに、モニタ用FET151は、定電流
供給用FET150と同じ特性を有するもので、ドレイ
ン端子(一方の信号端子)151bを、抵抗素子153
を介して第1の電源16に接続されるとともにレベル調
整用FET154のゲート端子154aに接続され、ソ
ース端子(他方の信号端子)151cおよびゲート端子
151aを第2の電源17に接続されている。
【0088】上述のごとく構成された第1実施例の光受
信装置では、受光素子2からの電流信号Iinが前置増幅
器1により所定電圧信号に増幅された後、基準参照電位
発生回路3からの所定の基準参照電位(前置増幅器1A
の出力信号の上下レベルの中心電位)に基づいて、前置
増幅器1の出力信号がリミッタアンプ4により増幅され
る。
【0089】ここで、本実施例の前置増幅器1において
は、送信側から光ファイバ(図示せず)を介して受信し
たディジタル信号を表す光信号を受光素子2により光電
変換して得られた電流信号Iinが、入力端子18を通じ
て入力用FET10のゲート端子10aに供給される。
そして、入力用FET10のドレイン端子10bの電位
は出力用FET12のゲート端子13aに供給され、こ
の出力用FET12のソース端子12cの電位が、増幅
結果として出力端子19から出力される。
【0090】そして、入力用FET10のゲート端子1
0aと第2の電源17との間に定電流源15を設けたこ
とにより、定電流源15から発生する電流Icsは、入力
端子18側には流れず帰還抵抗14側だけに流れ、図5
にて前述した通り、Ics×Rfで表す電圧成分が出力端
子19の直流電圧を上昇させることになる。この直流電
圧は、受光素子から入力端子18への電流信号Iinが無
い時に最大となる。
【0091】従って、定電流源15を付加した場合、光
信号パワーが過大で入力電流Iinが大きくなっても、飽
和が生じることがなく、前置増幅器1の出力波形は飽和
による波形歪みを生じず、ダイナミックレンジの拡大を
実現でき、充分なアイ開口を得ることができる。また、
図7に示す前置増幅器1を、図8に示す光受信装置にお
ける前置増幅器として使用することにより、例えば伝送
距離が短く受光素子2に入力される光パワーが比較的大
きい場合等では、前置増幅器1を高利得としておくこと
により、前置増幅器1の出力振幅が大きくなるため、リ
ミッタアンプ4の基準参照電位を与える基準参照電位発
生回路3で生じる誤差を無視でき、基準参照電位発生回
路3により所定の基準参照電位を正確に得ることができ
る。さらに、これにより、基準参照電位発生回路3にお
ける調整端子を削除することができ、基準参照電位発生
回路3に必要な利得を減少させることができるので、回
路規模を縮小でき、低消費電力化が可能となる。
【0092】ところで、定電流源15から流れる電流I
csが過大になると、図5の特性においてIin=0の近傍
で飽和が生じてしまうが(図11参照)、例えば、定電
流源としてFET13Aと同じ構成のものを形成した場
合では、Ics∝Wg(ゲート幅)であるため、飽和が生
じないように適当なゲート幅を選択すれば飽和を防止す
ることができる。
【0093】通常、FETにおけるドレイン電流Id
は、下式(1)で示される。 Id∝β・(Vgs−Vth)2 (1) ここで、VthはFETのしきい値電圧(ディプリーショ
ン型の場合は負の値)、VgsはFETのゲート・ソース
間電圧、βは規格化gm(ドレインコンダクタンス)パ
ラメータである。
【0094】上記(1)式からも分かるように、FET
13Aと同じ構成のものを定電流源15として用いる
と、しきい値電圧Vthやパラメータβの変動に対して、
定電流Icsとして与えられるドレイン電流Idが大きく
変化してしまい、前置増幅器1の特性にも大きなばらつ
きが生じる。そこで、本実施例の定電流源15において
は、定電流供給用FET150と同じ特性を有するモニ
タ用FET151が、レベル調整用FET154を介し
て定電流供給用FET150に接続されており、モニタ
用FET151を流れるドレイン電流Idの変化からし
きい値電圧Vthの変動をモニタし、そのしきい値電圧V
thの増加分ΔVthと定電流供給用FET150のゲート
・ソース間電圧Vgsの減少分ΔVgsとを等しくして、定
電流供給用FET150のゲート・ソース間電圧Vgs
を、しきい値電圧Vthの変動分ΔVthを打ち消すように
変化させる。
【0095】これにより、しきい値電圧Vthの変動分Δ
Vthを定電流供給用FET150のゲート・ソース間電
圧Vgsにより自動補償することができ、定電流供給用F
ET150のしきい値電圧Vthに関わらず、一定のドレ
イン電流を所望の定電流Icsとして供給することができ
る。例えば、しきい値電圧Vthが+ΔVthだけ変動した
場合、(1)式からドレイン電流Idは減少する。回路
に使用する素子は非常に近接した場所に配置することに
より、全ての素子が同一方向に変動すると考える。本実
施例の構成によると、+ΔVthの変動により、抵抗素子
153を流れる電流I1 が減少する。
【0096】これにより、図7のA点の電位が上昇し、
レベル調整用FET154のゲート・ソース間電圧Vgs
が増加するため、レベル調整用FET154のドレイン
電流I2 が増加し、定電流供給用FET150のゲート
・ソース間電圧VgsがΔVgsだけ上昇することになる。
このとき、(1)式からΔVgs=ΔVthであれば、電流
Icsは変化しない。ΔVgs=ΔVthとするためには、抵
抗素子152,153,155の値を適当に設定すれば
よい。
【0097】なお、βの変動についても、上述したしき
い値電圧Vthの変動と同様にして補償される。また、図
10(a)〜(e)に、しきい値電圧変動ΔVth,パラ
メータ変動Δβ,温度,抵抗変動ΔR,電源電圧変動Δ
Vssに対する電流Iの変化のシミュレーション結果を、
本実施例の定電流源15の場合(〇)とFET13Aと
同じ構成の定電流源の場合(×)と比較して示す。
【0098】図10(a),(b)に示すように、定電
流源15におけるしきい値電圧変動ΔVthやパラメータ
変動Δβによる電流変化は大きく抑えられている。抵抗
変動ΔRに関しては、抵抗が小さく変動すると、図7の
A点での電位が上昇するため、電流が増加するが、抵抗
が減少した場合、図10(d)に示すように、電流が増
加した方がよく、出力振幅変動が抑制されるように働く
ため、むしろ良い結果が得られることになる。
【0099】温度変動に関しては、図10(c)に示す
ように、温度上昇に伴い電流が減少する。これは、抵抗
による変動が、しきい値電圧Vthやパラメータβの変動
よりも支配的なためである。温度上昇に伴い抵抗が大き
くなるので、出力振幅変動が抑制されるように働く。電
源電圧変動に対しては、図10(e)に示すように、電
流変動が増えてしまう。これは、ゲート幅が狭くなると
(1)式のドレイン電流Idがドレイン・ソース間電圧
Vdsに依存してくるためである。
【0100】そこで、電源電圧変動に対する要求が厳し
い場合には、例えば、上述した定電流源15を、図12
に示す定電流源15Aもしくは図13に示す定電流源1
5Bのように構成することが考えられる。図12に示す
定電流源15Aでは、モニタ用FET151のゲート端
子151aを、2つの抵抗素子156,157を介し、
それぞれ第1の電源16および第2の電源17に接続す
るとともに、モニタ用FET151の他方の信号端子1
51cを、抵抗素子158を介して第2の電源17に接
続している。
【0101】また、図13に示す定電流源15Bでは、
モニタ用電界効果トランジスタ151のゲート端子15
1aを、可変抵抗器159を介し、第1の電源16およ
び第2の電源17に接続するとともに、モニタ用FET
151の他方の信号端子151cを、ダイオード(抵抗
素子)158Aを介して第2の電源17に接続してい
る。なお、図13に示す定電流源15Bでは、前述した
ように、定電流源15における抵抗素子152がダイオ
ード152Aに置き換えられている。
【0102】図12もしくは図13に示すような定電流
源15A,15Bを用いることにより、モニタ用FET
151のゲート端子151aの電位が、2つの抵抗素子
156,157もしくは可変抵抗器159により抵抗分
割して適当に設定されることになり、定電流供給用FE
T150のゲート端子150aの電位つまり定電流供給
用FET150のゲート・ソース間電圧Vgsを調整する
ことができ、電源電圧変動に対する定電流供給用FET
150のドレイン電流の変動が抑制される。
【0103】一例として、電源Vssが増加する場合を考
えると、定電流供給用FET150に作用するドレイン
・ソース間電圧Vdsが増加するため、電源Vssの増加
は、ドレイン電流が増加する方向に作用するが、図1
2,図13のC点の電位がD点よりも増加するため、モ
ニタ用FET151のゲート・ソース間電圧Vgsが増加
し、電流I2 が増加する。従って、図12,図13のE
点の電位が下降し、結果的に定電流供給用FET150
のゲート・ソース間電圧Vgsが減少し、電流増加が抑制
されることになる。
【0104】このように、図7や図12,図13に示す
ような定電流源15,15A,15Bでは、プロセスに
よるFETの特性のばらつきに依存することなく、一定
のドレイン電流を所望の定電流Icsとして得ることがで
き、このような定電流源15,15A,15Bを前置増
幅器1にて用いることにより、前置増幅器1の歩留りを
向上することができるほか、前置増幅器1の回路特性の
ばらつきを極めて小さくすることができる。
【0105】特に、FET素子パラメータ変動により定
電流源の電流値が過大になると、図11にAで示すよう
に、光電流が零付近で飽和し利得が減少するが、前述し
た定電流源15,15A,15Bを使用すれば、図11
にBで示すように、飽和の心配がなく、前述した前置増
幅器1の出力振幅拡大(ダイナミックレンジの拡大)の
メリットを最大限に生かすことができる。
【0106】なお、この第1実施例において、図8に示
した基準参照電位発生回路3は、図9に示すように構成
してもよい。図9に示す基準参照電位発生回路3では、
ローレベルピーク電位検出回路30および平均値検出回
路32は図8に示すものと同じであるが、ハイレベルピ
ーク電位検出回路31Aが、図7に示す前置増幅器1と
同一の回路により構成されている。
【0107】このような構成において、ハイレベルピー
ク電位検出回路31Aを成す前置増幅器1の入力用FE
T10のゲート端子10aへの入力信号を無入力状態と
することで、出力用FET12の出力信号は、図5に示
すように最大値となり、この信号がハイレベルピーク電
位として基準参照電位発生回路3の平均値検出回路32
へ与えられる。
【0108】このようなハイレベルピーク電位検出回路
31Aを使用できるのは、前置増幅器1が図7に示す構
成を有することにより前置増幅器1の出力信号の振幅を
大きくすることができるため、基準参照電位発生回路3
で生じる誤差が無視できるようになり、ハイレベルピー
ク電位の検出にそれほど高い精度が要求されなくなった
ことによるものである。
【0109】(B)第2実施例の説明 図14は本発明の第2実施例としての光受信装置を示す
ブロック図で、図中、既述の符号と同一の符号は同一部
分を示しているので、その説明は省略する。この図14
に示す第2実施例の装置は、光信号を送信する側(図示
せず)の送信側において自動パワー調整回路(Automati
c Power Controller:APCという) を用い光出力を一
定にして送信した場合に適用されており、第1実施例に
おいて用いた基準参照電位発生回路3に代えて、固定参
照電位を所定の基準参照電位として生成しリミッタアン
プ4へ出力する固定参照電位発生回路3Aを用いてい
る。
【0110】光送信側からの光パワーがAPCにより一
定になっている場合、光受信装置の受光素子2に入力す
る光信号のパワー変動が比較的に小さくなるので、図
8,図9に示すような基準参照電位発生回路3により前
置増幅器1の出力信号に基づいてリミッタアンプ4のた
めの所定の基準参照電位を一々生成せず、所定の基準参
照電位として固定の電位を用いても、精度上の問題は生
じない。
【0111】そこで、第2実施例では、前述のように、
基準参照電位発生回路として、固定参照電位を生成する
固定参照電位発生回路3Aを用い、その固定参照電位を
所定の基準参照電位としてリミッタアンプ4に供給して
いる。これにより、回路構成を第1実施例よりも簡素化
することができる。 (C)第3実施例の説明 図15は本発明の第3実施例としての光受信装置を示す
ブロック図で、図中、既述の符号と同一の符号は同一部
分を示しているので、その説明は省略する。
【0112】この図15に示す第3実施例の装置では、
図8に示した第1実施例の装置に、基準電位発生回路
5,比較増幅器6および電界吸収型光変調器7がそなえ
られている。電界吸収型光変調器7は、受信した光信号
をバイアス電圧に応じて減衰してから受光素子2に入力
するもので、例えば図6に示すような特性を有し、印加
されるバイアス電圧によって受信する光信号の減衰量を
変える機能を有している。
【0113】比較増幅器6は、基準参照電位発生回路3
をなす平均値検出回路(図8の符号32参照)の出力信
号と所定の基準電位とを比較し、その偏差を増幅し電界
吸収型光変調器7のバイアス電圧として出力し、電界吸
収型光変調器7による光信号の減衰量を制御するもので
ある。基準電圧発生回路5は、比較増幅器6への所定の
基準電位を生成し、比較増幅器6へ出力するものであ
る。
【0114】上述の構成により、第3実施例の装置にお
いて、電界吸収型光変調器7から出力された光信号は、
受光素子2で電気信号に変換され、前置増幅器1で増幅
されてリミッタアンプ4に入力される。これと同時に、
基準参照電位発生回路3により、前置増幅器1の出力信
号の振幅の中心電位が検出され所定の基準参照電位とし
てリミッタアンプ4に供給される。
【0115】基準参照電位発生回路3で得られた基準参
照電位は、比較増幅器6において基準電位発生回路5か
らの基準電位と比較され、その出力により電界吸収型光
変調器7における光信号の減衰量が制御される。従っ
て、光パワーが大きい時は電界吸収型光変調器7の減衰
量を大きく、光パワーが小さい時は減衰量を小さくする
ように電界吸収型光変調器7を制御することにより、基
準参照電位発生回路3からの基準参照電位が常にほぼ一
定(基準電位発生回路5からの基準電位)に保持され
る。
【0116】(D)第4実施例の説明 図16は本発明の第4実施例としての光受信装置を示す
ブロック図で、図中、既述の符号と同一の符号は同一部
分を示しているので、その説明は省略する。この図16
に示す第4実施例の装置でも、第3実施例と同様に、基
準電位発生回路5,比較増幅器6および電界吸収型光変
調器7がそなえられている。
【0117】そして、この第4実施例では、第3実施例
において用いた基準参照電位発生回路3に代えて、固定
参照電位を所定の基準参照電位として生成しリミッタア
ンプ4へ出力する固定参照電位発生回路3Aが用いられ
る。また、前置増幅器1の出力信号に基づいてその出力
信号の振幅の中心電位を生成する中心電位発生回路(図
8もしくは図9に示す基準参照電位発生回路3と同一構
成の回路)3Bがそなえられており、比較増幅器6によ
り、中心電位発生回路3Bの出力信号と基準電位発生回
路5からの所定の基準電位とを比較しその偏差を増幅し
電界吸収型光変調器7のバイアス電圧として出力し、こ
の電界吸収型光変調器7による光信号の減衰量を制御す
るようになっている。
【0118】上述の構成により、第4実施例の装置で
は、中心電位発生回路3Bにより、前置増幅器1の出力
信号に基づいてその出力信号の振幅の中心電位が生成さ
れ、その中心電位が基準電位発生回路5からの所定の基
準電位に保持されるように、比較増幅器6の出力によ
り、電界吸収型光変調器7における光信号の減衰量が制
御される。
【0119】このような制御によって、受光素子2にて
受信した光信号のパワー変動は比較的小さくなるため、
前述した第2実施例の場合と同様に、前置増幅器1の出
力信号に基づいてリミッタアンプ4のための所定の基準
参照電位を一々生成せず、所定の基準参照電位として固
定の電位を用いることができる。従って、第4実施例で
も、固定参照電位を生成する固定参照電位発生回路3A
を用い、その固定参照電位を所定の基準参照電位として
リミッタアンプ4に供給している。
【0120】なお、図17に示すように、固定参照電位
発生回路3Aと基準電位発生回路5とを兼用して構成す
ることができ、このような構成とすることで、回路構成
をより簡素なものとすることができる。 (E)第5実施例の説明 図18は本発明の第5実施例としての光受信装置を示す
ブロック図で、図中、既述の符号と同一の符号は同一部
分を示しているので、その説明は省略する。
【0121】なお、以下の第5〜第8実施例(図18〜
図21)に示す装置では、前述したものと同様の受光素
子2,前置増幅器1およびリミッタアンプ4からなる光
受信処理部100を、複数組、並列に受信される複数チ
ャネルの光信号の各チャネルに対応してそなえたものに
ついて説明する。さて、図18に示す第5実施例の装置
では、各光受信処理部100における前置増幅器1は、
図7に示したものと同様に、定電流源15を入力用FE
T10のゲート端子10aと第2の電源17との間に介
設して構成されている。また、定電流源15としては、
図7に示すもののほか、図12,図13に示した定電流
源15A,15Bが用いられる。
【0122】そして、定電流源15(もしくは15A,
15B)を各光受信処理部100の前置増幅器1にそな
えた場合、固定参照電位を所定の基準参照電位として生
成し各光受信処理部100におけるリミッタアンプ4へ
出力する固定参照電位発生回路を、複数組の光受信処理
部100に対して共通にそなえることができる。上述の
構成により、第5実施例の装置では、受光素子2,前置
増幅器1およびリミッタアンプ4からなる光受信処理部
100が複数組並列にそなえられ、複数チャネルの光信
号を並列に受信することができる。
【0123】このような構成において、各光受信処理部
100における前置増幅器1が、図7に示した第1実施
例のものと同様に構成されているため、光信号パワーが
過大であっても、前置増幅器1の出力波形は飽和による
波形歪みを生じず、各光受信処理部100の前置増幅器
1のダイナミックレンジが図5に示すように従来に比べ
大幅に拡大されることになる。
【0124】また、このとき、前置増幅器1における定
電流源15として、図7に示すもの、もしくは、図1
2,図13に示した定電流源15A,15Bが用いられ
るため、各光受信処理部100において、定電流供給用
FET(図7,図12,図13の符号150参照)のし
きい値電圧Vthに関わらず、一定のドレイン電流を所望
の定電流として供給することができ、各光受信処理部1
00における前置増幅器1の回路特性のばらつき、つま
り、各光受信処理部100における前置増幅器1の出力
電位のばらつきを極めて小さくすることができる。
【0125】従って、前述のごとく、固定参照電位発生
回路3Aを複数組の光受信処理部100に対して共通に
そなえ、この固定参照電位発生回路からの固定参照電位
を、各光受信処理部100におけるリミッタアンプ4の
所定の基準参照電位として一括的に使用することが可能
となり、回路構成の簡素化に寄与することになる。な
お、固定参照電位発生回路3Aとしては、外部調整可能
なものを用いてもよい。
【0126】(F)第6実施例の説明 図19は本発明の第6実施例としての光受信装置を示す
ブロック図で、図中、既述の符号と同一の符号は同一部
分を示しているので、その説明は省略する。この図19
に示す第6実施例の装置では、各光受信処理部100の
前置増幅器1毎に定電流供給用FET150がそなえら
れるとともに、この定電流供給用FET150と同じ特
性を有するモニタ用FET151と、レベル調整用FE
T154とを、複数組の光受信処理部100の前置増幅
器1における定電流供給用FET150に対して共通に
そなえられている。
【0127】各定電流供給用FET150は、図7に示
した第1実施例のものと同様に、ドレイン端子(一方の
入力端子)150bを入力用FET10のゲート端子1
0aに接続され、ソース端子(他方の信号端子)150
cを抵抗素子152を介して第2の電源17に接続され
るとともに、ゲート端子150aを、共通のレベル調整
用FET154のソース端子154cに接続されてい
る。
【0128】また、レベル調整用FET154は、図7
に示した第1実施例のものと同様に、ドレイン端子15
4bを第1の電源16に接続され、ソース端子154c
を、定電流供給用FET150のゲート端子150aに
接続されるとともに抵抗素子155を介して第2の電源
17に接続されている。さらに、モニタ用FET151
も、図7に示した第1実施例のものと同様に、ドレイン
端子151bを、抵抗素子153を介して第1の電源1
6に接続されるとともにレベル調整用FET154のゲ
ート端子154aに接続され、ソース端子151cおよ
びゲート端子151aを第2の電源17に接続されてい
る。
【0129】なお、レベル調整用FET154および抵
抗素子155を省略し、モニタ用FET151のドレイ
ン端子151bを定電流供給用FET150のゲート端
子150aに直接接続してもよい。また、モニタ用FE
T151のゲート端子151aを、図12や図13に示
すように、抵抗素子156,157や可変抵抗器159
を介して電源16,17に接続するように構成してもよ
い。
【0130】上述の構成により、第6実施例の装置で
は、第5実施例と同様に、各光受信処理部100におい
て、定電流供給用FET150のしきい値電圧Vthに関
わらず、一定のドレイン電流を所望の定電流として供給
することができ、各光受信処理部100における前置増
幅器1の出力電位のばらつきを極めて小さくすることが
できる。従って、この第6実施例においても、第5実施
例と同様に、リミッタアンプ4への所定の基準参照電位
を生成するために、各光受信処理部100に共通の固定
参照電位発生回路3A(図18参照)を用いることがで
きる。また、モニタ用FET151およびレベル調整用
FET154が複数組の光受信処理部100に対して共
通化されるため、回路構成をより簡素化することができ
る。
【0131】なお、通常の信号(マーク率が1/2とな
らないデータ信号)が入力される光受信処理部100で
は、図8,図9に示すような基準参照電位発生回路3を
用いて、リミッタアンプ4の所定の基準参照電位を生成
できる一方、入力信号として、クロック信号、もしく
は、スクランブラ等の符号化によるマーク率がほぼ1/
2のデータ信号の何れかが入力される光受信処理部10
0では、図22により後述する平均値検出回路33を用
いて、リミッタアンプ4の所定の基準参照電位を生成す
ることができる。
【0132】(G)第7実施例の説明 図20は本発明の第7実施例としての光受信装置を示す
ブロック図で、図中、既述の符号と同一の符号は同一部
分を示しているので、その説明は省略する。この図20
に示す第7実施例の装置では、各光信号処理部100
に、前述と同様のローレベルピーク電位検出回路30お
よび平均値検出回路32がそなえられている。そして、
ハイレベルピーク電位検出回路31Aが、複数組の光受
信処理部100に対して共通にそなえられている。
【0133】このハイレベルピーク電位検出回路31A
は、図9に示した第1実施例のものと同様に、図7に示
す前置増幅器1と同一の回路構成を有し、入力用FET
10のゲート端子10aへの入力信号を無入力状態とし
た場合の出力用FET12の出力信号を前置増幅器1の
出力信号のハイレベルピーク電位として検出し、各光信
号処理部100における平均値検出回路32へ出力する
ものである。
【0134】上述の構成により、第7実施例の装置で
は、各光受信処理部100においては、ローレベルピー
ク電位検出回路30の出力と、共通のハイレベルピーク
電位検出回路31Aの出力との平均値(つまり前置増幅
器1の出力信号の振幅の中心電位)を平均値検出回路3
2により検出し、その電位が所定の基準参照電位として
リミッタアンプ4へ出力される。
【0135】つまり、この第7実施例でも、第5実施例
の場合と同様に、各チャネルの前置増幅器1の出力振幅
が大きいため、同一IC内に並列に複数チャネルの各回
路を設けてもICチップ内の相対的なばらつきが無視で
き、基準参照電位を与えるハイレベルピーク電位検出回
路31Aの電位を各チャネルに共通化することができ
る。これにより、回路構成を簡素化できるほか、より一
層の低消費電力化が可能となる。
【0136】(H)第8実施例の説明 図21は本発明の第8実施例としての光受信装置を示す
ブロック図で、図中、既述の符号と同一の符号は同一部
分を示しているので、その説明は省略する。この図21
に示す第8実施例の装置では、複数組の光受信処理部1
00のうちマーク率1/2のデータ信号を入力される光
受信処理部(例えば図21中では最上段の光受信処理
部)100に、この光受信処理部100における前置増
幅器1の出力信号の平均値を検出する平均値検出回路3
3をそなえ、この平均値検出回路33の出力信号を、複
数組の光受信処理部100におけるリミッタアンプ4の
所定の基準参照電位として共通に用いている。
【0137】ここで、各チャネルのリミッタアンプ4の
基準参照電位は、マーク率が1/2となるデータ信号
(データをスクランブラ等によりスクランブルすること
により生成したものや、クロック信号)が入力するチャ
ネルの前置増幅器1の出力を入力とする平均値検出回路
33により得ることができる。この平均値検出回路33
は、例えば、図22に示すように、抵抗素子33aとコ
ンデンサ33bとから成るローパスフィルタ型の回路で
ある。この平均値検出回路33は、マーク率1/2のデ
ータ信号が入力されると平均値を検出して基準参照電位
を発生するので、この入力信号に対して実質的に、前述
した基準参照電位発生回路3と同様に機能するものであ
る。
【0138】上述の構成により、第8実施例の装置で
は、マーク率1/2のデータ信号を入力される光受信処
理部100がある場合、そのチャネルの光受信処理部1
00において、前置増幅器1の出力信号の平均値を検出
する平均値検出回路33をそなえることにより、この平
均値検出回路33の出力信号を、複数組の光受信処理部
100におけるリミッタアンプ4の所定の基準参照電位
として共通に用いることができ、各光受信処理部100
の回路構成をより簡素化することができる。
【0139】また、複数チャネルの光信号を並列に受信
処理する際には、通常、少なくとも1つのチャネルには
クロック信号が入力され、このクロック信号を受信処理
する光受信処理部100が存在するので、このクロック
信号を、平均値検出回路33による所定の基準参照電位
生成に使用すれば、所定の基準参照電位生成のためにマ
ーク率1/2のデータ信号を入力する光受信処理部10
0を別途設ける必要がなく、本実施例の構成の装置を容
易に実現することができる。
【0140】さらに、ローパスフィルタ型の平均値検出
回路33を使用できるので、ハイレベルピーク電位検出
回路およびローレベルのピーク電位検出回路(図31,
32参照)のようにダイオードを使用する必要がなく、
基準参照電位の誤差も小さく抑えることができる。 (I)第9実施例の説明 図23は本発明の第9実施例としての光受信装置を示す
ブロック図で、図中、既述の符号と同一の符号は同一部
分を示しているので、その説明は省略する。
【0141】なお、以下の第9〜第11実施例(図23
〜図25)に示す装置では、前述したものと同様の受光
素子2,前置増幅器1,リミッタアンプ4および電界吸
収型光変調器7からなる光受信処理部100を複数組、
並列に受信される複数チャネルの光信号の各チャネルに
対応してそなえたものについて説明する。さて、図23
に示す第9実施例の装置では、各光受信処理部100
に、前述した受光素子2,前置増幅器1,リミッタアン
プ4,比較増幅器6および電界吸収型光変調器7のほ
か、前置増幅器1の出力信号に基づいてこの出力信号の
振幅の中心電位を所定の基準参照電位として生成してミ
ッタアンプ4へ出力する基準参照電位発生回路3(もし
くは図22により前述した平均値検出回路33)がそな
えられている。
【0142】また、各光受信処理部100における比較
増幅器6への所定の基準電位を生成する基準電位発生回
路5が、複数組の光受信処理部100に対して共通にそ
なえられており、各光受信処理部100における比較増
幅器6は、基準参照電位発生回路3(もしくは平均値検
出回路33)の出力信号と共通の基準電位発生回路5か
らの所定の基準電位とを比較し、その偏差を増幅し電界
吸収型光変調器7のバイアス電圧として出力し、電界吸
収型光変調器7による光信号の減衰量を制御するように
なっている。
【0143】なお、通常の信号(マーク率が1/2とな
らないデータ信号)が入力される光受信処理部100で
は、図8,図9に示すような基準参照電位発生回路3を
用いて、リミッタアンプ4の所定の基準参照電位を生成
する一方、入力信号として、クロック信号、もしくは、
スクランブラ等の符号化によりマーク率がほぼ1/2の
データ信号の何れかが入力される光受信処理部100で
は、基準参照電位発生回路3に代えて、図22により前
述した平均値検出回路33を用いて、リミッタアンプ4
の所定の基準参照電位を生成する。
【0144】上述の構成により、第9実施例の装置で
も、各光受信処理部100では、電界吸収型光変調器7
から出力された光信号を、受光素子2で電気信号に変換
し、前置増幅器1で増幅してリミッタアンプ4に入力す
ると同時に、基準参照電位発生回路3(もしくは平均値
検出回路33)により、前置増幅器1の出力信号に基づ
いてその振幅の中心電位を検出し所定の基準電位として
リミッタアンプ4に供給している。
【0145】そして、共通に設けられた基準電位発生回
路5から発生する基準電位を各チャネルに分配すること
により、全ての光受信処理部100において、基準参照
電位発生回路3(もしくは平均値検出回路33)で得ら
れた基準参照電位が同じになるように、比較増幅器6の
出力(バイアス電圧)により電界吸収型光変調器7にお
ける光信号の減衰量が制御される。
【0146】(J)第10実施例の説明 図24は本発明の第10実施例としての光受信装置を示
すブロック図で、図中、既述の符号と同一の符号は同一
部分を示しているので、その説明は省略する。この図2
4に示す第10実施例の装置では、各光受信処理部10
0には、前述した受光素子2,前置増幅器1,リミッタ
アンプ4および電界吸収型光変調器7がそなえられる。
【0147】また、複数組の光受信処理部100のうち
マーク率1/2のデータ信号を入力される光受信処理部
(例えば図24中では最上段の光受信処理部)100
に、この光受信処理部100における前置増幅器1の出
力信号の平均値を検出する平均値検出回路33(図22
参照)と、この平均値検出回路33の出力信号と所定の
基準電位とを比較しその偏差を増幅し電界吸収型光変調
器7のバイアス電圧として出力し電界吸収型光変調器7
による光信号の減衰量を制御する比較増幅器6と、比較
増幅器6への所定の基準電位を生成する基準電位発生回
路5とがそなえられている。
【0148】そして、比較増幅器6の出力信号が、複数
組の光受信処理部100における電界吸収型光変調器7
のバイアス電圧として共通に用いられるとともに、平均
値検出回路33の出力信号が、複数組の光受信処理部1
00におけるリミッタアンプ4の所定の基準参照電位と
して共通に用いられている。上述の構成により、第10
実施例の装置では、マーク率1/2のデータ信号を入力
される光受信処理部100がある場合、そのチャネルの
光受信処理部100において、平均値検出回路33によ
り前置増幅器1の出力信号の平均値を検出し、比較増幅
器6により、平均値検出回路33の出力信号と基準電位
発生回路5からの所定の基準電位とを比較しその偏差を
増幅し電界吸収型光変調器7のバイアス電圧として出力
し、電界吸収型光変調器7による光信号の減衰量が制御
される。
【0149】そして、本実施例では、マーク率1/2の
データ信号を入力される光受信処理部100以外の光受
信処理部100における電界吸収型光変調器7による光
信号の減衰量も、比較増幅器6からの同じ出力(バイア
ス電圧)により制御される。この構成では、チャネル毎
のばらつきが小さい並列伝送の場合、各チャネルにはほ
とんど同じパワーの光入力が得られるため、1つのチャ
ネルのみ基準参照電位をフィードバックすることで、全
チャネルに対して充分なアイ開口を得ることができる。
これにより、リファレンス検出回路3内のコンデンサを
ICの外部へ実装することや、回路規模の縮小、低消費
電力化が可能となる。
【0150】このとき、平均値検出回路33の出力信号
を、各光受信処理部100におけるリミッタアンプ4の
所定の基準参照電位として共通に使用することで、各光
受信処理部100の回路構成のさらなる簡略化をはかれ
るほか、マーク率1/2のデータ信号としてクロック信
号を用いることで、前述したように、マーク率1/2の
データ信号を入力する光受信処理部100を別途設ける
必要がなくなる。
【0151】なお、この第10実施例の構成において、
平均値検出回路33を設けられるチャネルの光受信処理
部100によりクロック信号を伝送し、その他の各チャ
ネルの光受信処理部100でそれぞれの並列のデータ信
号を伝送する方式を用いることができる。この場合、ク
ロック信号を伝送するチャネルの光受信処理部100か
らマーク率1/2のクロック信号を入力することによ
り、平均値検出回路33にて正確な中心電位を検出する
ことができる。このとき、平均値検出回路33に代え
て、図8,図9に示した基準参照電圧発生回路3を用い
ても、同様に正確な中心電位を検出することができる。
【0152】また、平均値検出回路33を設けられるチ
ャネルの光受信処理部100においては、クロック信号
を伝送せず、データ信号を伝送することができるが、そ
の際、送信側において、データ送信時に、データ信号
を、スクランブラ等の伝送路符号化装置によりマーク率
が1/2に近い信号に符号化して伝送すれば、このよう
なデータ信号を前置増幅器1を介して受信する平均値検
出回路33(もしくは基準参照電圧発生回路3)によ
り、正確な平均値電位を得ることができる。
【0153】(K)第11実施例の説明 図25は本発明の第11実施例としての光受信装置を示
すブロック図で、図中、既述の符号と同一の符号は同一
部分を示しているので、その説明は省略する。この図2
5に示す第11実施例の装置では、各光受信処理部10
0に、前述と同様の受光素子2,前置増幅器1,リミッ
タアンプ4,電界吸収型光変調器7,比較増幅器6およ
び基準電位発生回路5がそなえられるとともに、複数組
の光受信処理部100のうちマーク率1/2のデータ信
号を入力される光受信処理部(例えば図25中では最上
段の光受信処理部)100に、この光受信処理部100
における前置増幅器1の出力信号の平均値を検出する平
均値検出回路33(図22参照)がそなえられている。
【0154】そして、平均値検出回路33の出力信号
が、各光受信処理部100における比較増幅器6で基準
電位発生回路5からの所定の基準電位との比較対象とし
て共通に使用されるとともに、複数組の光受信処理部1
00におけるリミッタアンプ4の所定の基準参照電位と
しても共通に用いられている。上述の構成により、第1
1実施例の装置では、マーク率1/2のデータ信号を入
力される光受信処理部100がある場合、このような光
受信処理部100において平均値検出回路33により前
置増幅器1の出力信号の平均値を検出し、各光受信処理
部100において、共通の平均値検出回路33の出力信
号と各チャネル毎の基準電位発生回路5からの所定の基
準電位とを比較増幅器6に入力することにより、各チャ
ネル毎に異なるバイアス電圧を電界吸収型光変調器7に
供給して、各チャネル毎に電界吸収型光変調器7による
光信号の減衰量を制御することができる。
【0155】従って、並列伝送される各チャネルの光信
号のパワーにばらつきが有る時に、それぞれの信号に応
じて基準電圧を変えて光信号の減衰量を調整することが
できる。また、第10実施例と同様に、平均値検出回路
33の出力信号を、各光受信処理部100におけるリミ
ッタアンプ4の所定の基準参照電位として共通に使用す
ることで、回路構成の簡略化をはかれるほか、マーク率
1/2のデータ信号としてクロック信号を用いて、マー
ク率1/2のデータ信号を入力する光受信処理部100
を別途設ける必要がなくなる。
【0156】なお、この第11実施例においても、前述
した第10実施例と同様に、平均値検出回路33に代え
て、図8,図9に示した基準参照電位発生回路3を用い
てもよく、この場合にも、基準参照電位発生回路3によ
り正確な平均値電位を検出することができる。 (L)第12実施例の説明 図26は本発明の第12実施例としての光受信装置を示
すブロック図で、図中、既述の符号と同一の符号は同一
部分を示しているので、その説明は省略する。
【0157】この図26に示す第12実施例の装置で
は、前述と同様の受光素子2,前置増幅器1,基準参照
電位発生回路3およびリミッタアンプ4をそなえるとと
もに、このリミッタアンプ4の後段に、差動増幅器8お
よびECL(Emitter CoupledLogic)出力バッファ9が
そなえられている。ここで、差動増幅器8は、リミッタ
アンプ4の出力信号および反転出力信号をそれぞれゲー
ト端子80a,81aに入力される一対のFET80,
81をそなえ、一対のFET80,81のドレイン端子
(一方の信号端子)80b,81bを抵抗素子82〜8
4を介して第1の電源16に接続されるとともに、一対
のFET80,81のソース端子(他方の信号端子)8
0c,81cを第2の電源17に接続され、一対のFE
T80,81のドレイン端子80b,81bの電位を差
動増幅結果として出力するものである。
【0158】また、ECL出力バッファ9は、差動増幅
器8の出力信号を受けて動作するもので、一対のFET
80,81のドレイン端子80b,81bの電位をそれ
ぞれ受ける一対のFET91,92を有して構成されて
いる。そして、差動増幅器8における一対のFET8
0,81のソース端子80c,81cと第2の電源17
との間には、定電流源15が介設されている。この定電
流源15は、図7に示したものと同様に、定電流供給用
FET150,モニタ用FET151およびレベル調整
用FET154から構成されている。
【0159】定電流供給用FET150は、ドレイン端
子(一方の信号端子)150bを一対のFET80,8
1のソース端子(他方の信号端子)80c,81cに接
続され、ソース端子(他方の信号端子)150cを抵抗
素子152を介して第2の電源17に接続されるととも
に、ゲート端子150aを、レベル調整用FET154
のソース端子154cに接続されている。
【0160】また、レベル調整用FET154は、図7
に示した第1実施例のものと同様に、ドレイン端子15
4bを第1の電源16に接続され、ソース端子154c
を、定電流供給用FET150のゲート端子150aに
接続されるとともに抵抗素子155を介して第2の電源
17に接続されている。さらに、モニタ用FET151
も、図7に示した第1実施例のものと同様に、定電流供
給用FET150と同じ特性を有するもので、ドレイン
端子151bを、抵抗素子153を介して第1の電源1
6に接続されるとともにレベル調整用FET154のゲ
ート端子154aに接続され、ソース端子151cおよ
びゲート端子151aを第2の電源17に接続されてい
る。
【0161】なお、レベル調整用FET154および抵
抗素子155を省略し、モニタ用FET151のドレイ
ン端子151bを定電流供給用FET150のゲート端
子150aに直接接続してもよい。また、モニタ用FE
T151のゲート端子151aを、図12や図13に示
すように、抵抗素子156,157や可変抵抗器159
を介して電源16,17に接続するように構成してもよ
い。
【0162】上述の構成により、第12実施例の装置で
は、差動増幅器8において、一対のFET80,81の
他方の信号端子80c,81cと第2の電源17との間
に、図1に示したものと同様構成の定電流源15を介設
することにより、前述した通り、しきい値電圧Vthの変
動分を定電流供給用FET150のゲート・ソース間電
圧Vgsにより自動的に補償でき、電流値変化の小さい所
望の定電流Icsを供給できるため、差動増幅器8におけ
る利得変化や出力振幅変動,出力電位変動を抑制でき、
本実施例の装置は、ECLインターフェイスが必要な場
合には最適な構成である。
【0163】(M)第13実施例の説明 図27は本発明の第13実施例としての光受信装置の要
部を示す回路構成図で、この第13実施例の装置は、図
15〜図17,図23〜図25に示す装置に適用される
ものである。つまり、このような装置において使用する
電界吸収型光変調器7と受光素子2とは、集積回路(I
C)により例えば図27に示すように構成することがで
きる。この図27において、7Aは電界吸収型光変調器
7を構成する電界吸収型光変調素子、2は受光素子であ
り、2つの素子7A,2は、同一基板上に形成される2
つのP−N接合により一体的に構成される。
【0164】電界吸収型光変調素子7Aには、図15〜
図17,図23〜図25に示す比較増幅器6の出力電圧
(バイアス電圧VB )が供給される端子が設けられ、光
ファイバ(図示せず)からの光入力信号がこの電界吸収
型光変調素子70に入力すると、バイアス電圧VB に応
じて光信号が減衰され、出力される光信号は受光素子2
に入力され、電気信号に変換されて図15〜図17,図
23〜図25に示す前置増幅器1へ供給される。これに
より、回路構成を小型化できるとともに低コスト化する
ことができる。
【0165】(N)第14実施例の説明 図28は本発明の第14実施例としての光受信装置の要
部を示す構成図で、この第14実施例の装置は、図23
〜図25に示す装置に適用されるものであり、図28に
示すように、図23〜図25に示す各光受信処理部10
0における電界吸収型光変調器7が、複数チャネルの光
信号を並列に入力されるリボンファイバ71,71の間
に介設され、複数の電界吸収型光変調器7が、リボンフ
ァイバ71における各光ファイバ71aと同一ピッチで
並列に一体形成された電界吸収型光変調器アレイ72と
なっており、これらの電界吸収型光変調器アレイ72お
よびリボンファイバ71によりマルチチャネル光アッテ
ネータ70が構成されている。
【0166】上述の構成により、第14実施例の装置で
は、リボンファイバ71には、図示されない一端側から
のマルチチャネルの光入力が供給され、各チャネルの光
信号がそれぞれ光ファイバ71aから出力されて、複数
個の電界吸収型光変調器7により構成された電界吸収型
光変調器アレイ72に各チャネル対応に入力する。この
電界吸収型変調器アレイ72は、各チャネルの変調器毎
に個別にバイアス電圧を調整することが可能であり、各
チャネル対応に減衰量が調整された後、各チャネルの光
信号は、リボンファイバ71に設けられた各チャネル対
応の光ファイバ71aを通じて伝送され、このような簡
素な構成で、複数チャネルの光信号の減衰量を並列的に
制御することができる。
【0167】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の光受信用
前置増幅器によれば、定電流源を設けることにより、入
力信号が過大であっても波形が歪まず、飽和の発生を防
止できるとともにダイナミックレンジの拡大が可能とな
り、充分なアイ開口が得られるために並列伝送のように
各チャネルの信号を共通のクロックで打ち抜く場合等に
有効であり、1チャネル当たりの回路規模が小さいため
同一IC内に並列に複数チャネルをまとめることが可能
となる。
【0168】特に、定電流源を、しきい値電圧の変動分
を定電流供給用FETのゲート・ソース間電圧により自
動的に補償できるように構成することで、定電流供給用
FETのしきい値電圧に関わらず、一定のドレイン電流
を所望の定電流として供給でき、前置増幅器の回路特性
のばらつきを確実に抑制することができる。また、本発
明の光受信装置によれば、定電流源をそなえた前置増幅
器を用いることにより、前置増幅器を高利得とすること
ができ、リミッタアンプの基準参照電位を与える基準参
照電位発生回路で生じる誤差を無視できるため、調整端
子を削除して無調整化を実現し、回路規模の縮小と低消
費電力化とを達成することができる。
【0169】さらに、本発明の光受信装置によれば、広
いダイナミックレンジにおいて並列伝送の受信装置の場
合でも、基準参照電位を一定に保つことができ、常に充
分なアイ開口を得ることができる。また、回路特性のば
らつきが小さい場合は、各チャネル毎に基準参照電位発
生回路を設ける必要がなく、回路の小型化,低消費電力
化および低コスト化を実現できる。
【0170】また、差動増幅器およびECL出力バッフ
ァをそなえた光受信装置において、その差動増幅器に、
しきい値電圧の変動分を定電流供給用FETのゲート・
ソース間電圧により自動的に補償できるように構成した
定電流源をそなえることで、電流値変化の小さい所望の
定電流を供給できるため、差動増幅器における利得変化
や出力振幅変動,出力電位変動を抑制でき、ECLイン
ターフェイスに用いて最適の装置となる。
【0171】またさらに、受光素子と電界吸収型光変調
器を構成する素子とを同一基板上に形成される2つのP
−N接合により一体的に構成することにより、回路構成
を大幅に小型化できるとともに低コスト化することもで
きる。さらにまた、受光素子,前置増幅器,リミッタア
ンプおよび電界吸収型光変調器からなる光受信処理部を
複数組並列にそなえた場合に、リボンファイバにおける
各光ファイバと同一ピッチで並列に一体形成されたマル
チチャネル光アッテネータをリボンファイバの間に介設
することにより、極めて簡素な構成で、複数チャネルの
光信号の減衰量を並列的に制御できる利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の光受信用前置増幅器の原理構成図
である。
【図2】第2の発明の光受信装置の原理構成図である。
【図3】第3の発明の光受信装置の原理構成図である。
【図4】第4の発明の光受信装置の原理構成図である。
【図5】第1の発明の光受信用前置増幅器の入出力特性
を示すグラフである。
【図6】本発明における電界吸収型光変調器の特性を示
すグラフである。
【図7】本発明の第1実施例における光受信用前置増幅
器を示す回路図である。
【図8】本発明の第1実施例としての光受信装置を示す
ブロック図である。
【図9】第1実施例における基準参照電位発生回路の変
形例を示すブロック図である。
【図10】(a)〜(e)はそれぞれ本実施例の光受信
用前置増幅器における定電流源の各種変動に対する出力
電流値の変化を示すグラフである。
【図11】本実施例の光受信用前置増幅器における定電
流源の作用を説明するためのグラフである。
【図12】本実施例の光受信用前置増幅器における定電
流源の第1変形例を示す回路図である。
【図13】本実施例の光受信用前置増幅器における定電
流源の第2変形例を示す回路図である。
【図14】本発明の第2実施例としての光受信装置を示
すブロック図である。
【図15】本発明の第3実施例としての光受信装置を示
すブロック図である。
【図16】本発明の第4実施例としての光受信装置を示
すブロック図である。
【図17】本発明の第4実施例の変形例を示すブロック
図である。
【図18】本発明の第5実施例としての光受信装置を示
すブロック図である。
【図19】本発明の第6実施例としての光受信装置を示
すブロック図である。
【図20】本発明の第7実施例としての光受信装置を示
すブロック図である。
【図21】本発明の第8実施例としての光受信装置を示
すブロック図である。
【図22】第8実施例における平均値検出回路の構成例
を示す回路図である。
【図23】本発明の第9実施例としての光受信装置を示
すブロック図である。
【図24】本発明の第10実施例としての光受信装置を
示すブロック図である。
【図25】本発明の第11実施例としての光受信装置を
示すブロック図である。
【図26】本発明の第12実施例としての光受信装置を
示すブロック図である。
【図27】本発明の第13実施例としての光受信装置の
要部を示す回路構成図である。
【図28】本発明の第14実施例としての光受信装置の
要部を示す構成図である。
【図29】従来の光受信装置を示すブロック図である。
【図30】従来のトランスインピーダンス型の光受信用
前置増幅器を示す回路図である。
【図31】従来の光受信装置におけるリファレンス検出
回路を示すブロック図である。
【図32】(a)〜(c)はそれぞれ図31のリファレ
ンス検出回路における各回路の構成を示す回路図であ
る。
【図33】従来のトランスインピーダンス型の光受信用
前置増幅器の入出力特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 光受信用前置増幅器 2 受光素子 3 基準参照電位発生回路 3A 固定参照電位発生回路 3B 中心電位発生回路 4 リミッタアンプ 5 基準電位発生回路 6 比較増幅器 7 電界吸収型光変調器 7A 電界吸収型光変調素子 8 差動増幅器 9 ECL出力バッファ 10 入力用電界効果トランジスタ 10a〜13a ゲート端子 10b〜13b ドレイン端子(一方の信号端子) 10c〜13c ソース端子(他方の信号端子) 11 抵抗素子 11A 負荷抵抗用電界効果トランジスタ(抵抗素子) 12 出力用電界効果トランジスタ 13 抵抗素子 13A 負荷抵抗用電界効果トランジスタ(抵抗素子) 14 帰還抵抗 15,15A,15B 定電流源 16 第1の電源 17 第2の電源 18 入力端子 19 出力端子 20,21 ダイオード 30 ローレベルピーク電位検出回路 31,31A ハイレベルピーク電位検出回路 32,33 平均値検出回路 33a 抵抗素子 33b コンデンサ 70 マルチチャネル光アッテネータ 71 リボンファイバ 71a 光ファイバ 72 電界吸収型光変調器アレイ 91,92 電界効果トランジスタ 150 定電流供給用電界効果トランジスタ 151 モニタ用電界効果トランジスタ 152,153 抵抗素子 152A ダイオード 154 レベル調整用電界効果トランジスタ 150a,151a,154a ゲート端子 150b,151b,154b ドレイン端子(一方の
信号端子) 150c,151c,154c ソース端子(他方の信
号端子) 155〜158 抵抗素子 158A ダイオード 159 可変抵抗器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04B 10/06 10/14 10/26 10/28 (56)参考文献 特開 平1−238209(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 10/00 - 10/28 H03F 1/00 - 3/72

Claims (29)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光信号を受光素子により光電変換して得
    られた電流信号をゲート端子に入力され、一方の信号端
    子を抵抗素子を介して第1の電源に接続されるととも
    に、他方の信号端子を第2の電源に接続される入力用電
    界効果トランジスタと、 ゲート端子を該入力用電界効果トランジスタの前記一方
    の信号端子に接続され、一方の信号端子を該第1の電
    接続されるとともに、他方の信号端子を抵抗素子を
    して該第2の電源に接続され、前記電流信号を所定電圧
    信号に増幅して出力端子から出力する出力用電界効果ト
    ランジスタと、 該入力用電界効果トランジスタのゲート端子と該出力用
    電界効果トランジスタの出力端子との間に介設され、該
    入力用電界効果トランジスタのゲート端子に該出力用電
    界効果トランジスタの出力信号を帰還・供給する帰還抵
    抗と、 該入力用電界効果トランジスタのゲート端子と該第2の
    源との間に介設され、光信号の変化に対する該出力用
    電界効果トランジスタの出力電位の振幅値の変化を拡大
    しうる定電流源とをそなえてなることを特徴とする、光
    受信用前置増幅器。
  2. 【請求項2】 該定電流源が、 一方の信号端子を該入力用電界効果トランジスタのゲー
    ト端子に接続されるとともに、他方の信号端子を抵抗素
    子を介して該第2の電源に接続される定電流供給用電界
    効果トランジスタと、 該定電流供給用電界効果トランジスタと同じ特性を有す
    るモニタ用電界効果トランジスタとから構成され、 該モニタ用電界効果トランジスタの一方の信号端子が
    抵抗素子を介して該第1の電源に接続されるとともに、
    該定電流供給用電界効果トランジスタのゲート端子に
    続され、 該モニタ用電界効果トランジスタの他方の信号端子お
    びゲート端子が該第2の電源に接続されていることを特
    徴とする、請求項1記載の光受信用前置増幅器。
  3. 【請求項3】 該モニタ用電界効果トランジスタのゲー
    ト端子が、2つの抵抗素子を介し、それぞれ該第1の電
    源および該第2の電源に接続されるとともに、 該モニタ用電界効果トランジスタの他方の信号端子が
    抵抗素子を介して該第2の電源に接続されていることを
    特徴とする、請求項2記載の光受信用前置増幅器。
  4. 【請求項4】 該モニタ用電界効果トランジスタのゲー
    ト端子が、可変抵抗器を介し、該第1の電源および該第
    2の電源に接続されるとともに、 該モニタ用電界効果トランジスタの他方の信号端子が
    抵抗素子を介して該第2の電源に接続されていることを
    特徴とする、請求項2記載の光受信用前置増幅器。
  5. 【請求項5】 受信した光信号を電流信号に変換する受
    光素子と、 該受光素子からの電流信号を所定電圧信号に増幅して出
    力する前置増幅器と、 所定の基準参照電位に基づいて該前置増幅器の出力信号
    を増幅するリミッタアンプと、 該前置増幅器の出力信号の振幅の中心電位を該所定の基
    準参照電位として生成し、該リミッタアンプへ出力する
    基準参照電位発生回路とがそなえられ、 該前置増幅器が、 光信号を該受光素子により光電変換して得られた電流信
    号をゲート端子に入力され、一方の信号端子を抵抗素
    介して第1の電源に接続されるとともに、他方の信号
    子を第2の電源に接続される入力用電界効果トランジ
    タと、 ゲート端子を該入力用電界効果トランジスタの前記一方
    の信号端子に接続され、一方の信号端子を該第1の電
    接続されるとともに、他方の信号端子を抵抗素子を
    して該第2の電源に接続され、前記電流信号を所定電圧
    信号に増幅して出力する出力用電界効果トランジス
    、 該入力用電界効果トランジスタのゲート端子と該出力用
    電界効果トランジスタの出力端子との間に介設され、該
    入力用電界効果トランジスタのゲート端子に該出力用電
    界効果トランジスタの出力信号を帰還・供給する帰還抵
    抗と、 該入力用電界効果トランジスタのゲート端子と該第2の
    源との間に介設され、光信号の変化に対する該出力用
    電界効果トランジスタの出力電位の振幅値の変化を拡大
    しうる定電流源とをそなえて構成されていることを特徴
    とする、光受信装置。
  6. 【請求項6】 該基準参照電位発生回路が、 該前置増幅器の出力信号のハイレベルピーク電位を検出
    するハイレベルピーク電位検出回路と、 該前置増幅器の出力信号のローレベルピーク電位を検出
    するローレベルピーク電位検出回路と、 これらのハイレベルピーク電位検出回路およびローレベ
    ルピーク電位検出回路によりそれぞれ検出されたピーク
    電位を平均化し、その平均化結果を該所定の基準参照電
    位として該リミッタアンプへ出力する平均値検出回路と
    から構成されていることを特徴とする、請求項5記載の
    光受信装置。
  7. 【請求項7】 該ハイレベルピーク電位検出回路が、該
    前置増幅器と同一の回路により構成され、 該ハイレベルピーク電位検出回路における入力用電界効
    果トランジスタのゲート端子への入力信号を無入力状態
    とした場合の、該ハイレベルピーク電位検出回路におけ
    る出力用電界効果トランジスタの出力信号が、ハイレベ
    ルピーク電位として該平均値検出回路へ出力されること
    を特徴とする、請求項6記載の光受信装置。
  8. 【請求項8】 光送信側で自動パワー調整回路によりパ
    ワー調整された光信号を受信する場合に、 該基準参照電位発生回路が、固定参照電位を該所定の基
    準参照電位として生成し該リミッタアンプへ出力する固
    定参照電位発生回路として構成されていることを特徴と
    する、請求項5記載の光受信装置。
  9. 【請求項9】 該定電流源が、 一方の信号端子を該入力用電界効果トランジスタのゲー
    ト端子に接続されるとともに、他方の信号端子を抵抗素
    子を介して該第2の電源に接続される定電流供給用電界
    効果トランジスタと、 該定電流供給用電界効果トランジスタと同じ特性を有す
    るモニタ用電界効果トランジスタとから構成され、 該モニタ用電界効果トランジスタの一方の信号端子が、
    抵抗素子を介して該第1の電源に接続されるとともに、
    該定電流供給用電界効果トランジスタのゲート端子に接
    続され、 該モニタ用電界効果トランジスタの他方の信号端子およ
    びゲート端子が、該第2の電源に接続されていることを
    特徴とする、請求項5記載の光受信装置。
  10. 【請求項10】 受信した光信号をバイアス電圧に応じ
    て減衰してから該受光素子に入力する電界吸収型光変調
    器と、 該基準参照電位発生回路をなす該平均値検出回路の出力
    信号と所定の基準電位とを比較し、その偏差を増幅し該
    電界吸収型光変調器のバイアス電圧として出力し、該電
    界吸収型光変調器による光信号の減衰量を制御する比較
    増幅器と、 該比較増幅器への該所定の基準電位を生成し、該比較増
    器へ出力する基準電位発生回路とがそなえられている
    ことを特徴とする、請求項6記載の光受信装置。
  11. 【請求項11】 受信した光信号をバイアス電圧に応じ
    て減衰してから該受光素子に入力する電界吸収型光変調
    器がそなえられるとともに、 該基準参照電位発生回路が、固定参照電位を該所定の基
    準参照電位として生成し該リミッタアンプへ出力する固
    定参照電位発生回路として構成され、 該前置増幅器の出力信号に基づいて該出力信号の振幅の
    中心電位を生成する中心電位発生回路と、 該中心電位発生回路の出力信号と所定の基準電位とを比
    較し、その偏差を増幅し該電界吸収型光変調器のバイア
    ス電圧として出力し、該電界吸収型光変調器による光信
    号の減衰量を制御する比較増幅器と、 該比較増幅器への該所定の基準電位を生成し、該比較増
    器へ出力する基準電位発生回路とがそなえられている
    ことを特徴とする、請求項5記載の光受信装置。
  12. 【請求項12】 該固定参照電位発生回路が該基準電位
    発生回路を兼ねていることを特徴とする、請求項11記
    載の光受信装置。
  13. 【請求項13】 受信した光信号を電流信号に変換する
    受光素子と、該受光素子からの電流信号を所定電圧信号
    に増幅して出力する前置増幅器と、所定の基準参照電位
    に基づいて該前置増幅器の出力信号を増幅するリミッタ
    アンプとからなる光受信処理部を複数組並列にそなえ、 前記の各光受信処理部における該前置増幅器が、 光信号を該受光素子により光電変換して得られた電流信
    号をゲート端子に入力され、一方の信号端子を抵抗素
    介して第1の電源に接続されるとともに、他方の信号
    子を第2の電源に接続される入力用電界効果トランジ
    タと、 ゲート端子を該入力用電界効果トランジスタの前記一方
    の信号端子に接続され、一方の信号端子を該第1の電
    接続されるとともに、他方の信号端子を抵抗素子を
    して該第2の電源に接続され、前記電流信号を所定電圧
    信号に増幅して出力する出力用電界効果トランジス
    、 該入力用電界効果トランジスタのゲート端子と該出力用
    電界効果トランジスタの出力端子との間に介設され、該
    入力用電界効果トランジスタのゲート端子に該出力用電
    界効果トランジスタの出力信号を帰還・供給する帰還抵
    抗と、 該入力用電界効果トランジスタのゲート端子と該第2の
    源との間に介設され、光信号の変化に対する該出力用
    電界効果トランジスタの出力電位の振幅値の変化を拡大
    しうる定電流源とをそなえて構成されていることを特徴
    とする、光受信装置。
  14. 【請求項14】 該定電流源が、 一方の信号端子を該入力用電界効果トランジスタのゲー
    ト端子に接続されるとともに、他方の信号端子を抵抗素
    子を介して該第2の電源に接続される定電流供給用電界
    効果トランジスタと、 該定電流供給用電界効果トランジスタと同じ特性を有す
    るモニタ用電界効果トランジスタとから構成され、 該モニタ用電界効果トランジスタの一方の信号端子が、
    抵抗素子を介して該第1の電源に接続されるとともに、
    該定電流供給用電界効果トランジスタのゲート端子に接
    続され、 該モニタ用電界効果トランジスタの他方の信号端子およ
    びゲート端子が、該第2の電源に接続されていることを
    特徴とする、請求項13記載の光受信装置。
  15. 【請求項15】 固定参照電位を該所定の基準参照電位
    として生成し前記の各光受信処理部における該リミッタ
    アンプへ出力する固定参照電位発生回路が、前記複数組
    の光受信処理部に対して共通にそなえられていることを
    特徴とする、請求項14記載の光受信装置。
  16. 【請求項16】 該定電流源が、 前記の各光受信処理部毎にそなえられ、一方の信号端子
    を該入力用電界効果トランジスタのゲート端子に接続さ
    れるとともに、他方の信号端子を抵抗素子を介して該第
    2の電源に接続される定電流供給用電界効果トランジス
    タと、 該定電流供給用電界効果トランジスタと同じ特性を有
    し、前記複数組の光受信処理部に対して共通のモニタ用
    電界効果トランジスタとから構成され、 該モニタ用電界効果トランジスタの一方の信号端子が、
    抵抗素子を介して該第1の電源に接続されるとともに、
    前記の各定電流供給用電界効果トランジスタのゲート端
    子に接続され、 該モニタ用電界効果トランジスタの他方の信号端子およ
    びゲート端子が、該第2の電源に接続されていることを
    特徴とする、請求項13記載の光受信装置。
  17. 【請求項17】 前記の各光受信処理部に、該前置増幅
    器の出力信号のローレベルピーク電位を検出するローレ
    ベルピーク電位検出回路がそなえられ、 該前置増幅器と同一の回路構成を有し、入力用電界効果
    トランジスタのゲート端子への入力信号を無入力状態と
    した場合の出力用電界効果トランジスタの出力信号を該
    前置増幅器の出力信号のハイレベルピーク電位として検
    出するハイレベルピーク電位検出回路が、前記複数組の
    光受信処理部に対して共通にそなえられるとともに、 前記の各光受信処理部に、前記の各ローレベルピーク電
    位検出回路により検出されたローレベルピーク電位と共
    通の該ハイレベルピーク電位検出回路により検出された
    ハイレベルピーク電位とを平均化しその平均化結果を該
    所定の基準参照電位として該リミッタアンプへ出力する
    平均値検出回路がそなえられていることを特徴とする、
    請求項13記載の光受信装置。
  18. 【請求項18】 前記複数組の光受信処理部のうち、マ
    ーク率1/2のデータ信号を入力される少なくとも一つ
    の光受信処理部に、当該光受信処理部における該前置増
    器の出力信号の平均値を検出する平均値検出回路が
    なえられ、 該平均値検出回路の出力信号が、前記複数組の光受信処
    部における該リミッタアンプの該所定の基準参照電位
    として共通に用いられることを特徴とする、請求項13
    記載の光受信装置。
  19. 【請求項19】 該マーク率1/2のデータ信号がクロ
    ック信号であることを特徴とする、請求項18記載の光
    受信装置。
  20. 【請求項20】 前記の各光受信処理部に、 受信した光信号をバイアス電圧に応じて減衰してから該
    受光素子に入力する電界吸収型光変調器と、 該前置増幅器の出力信号に基づいて、該出力信号の振幅
    の中心電位を該所定の基準参照電位として生成し該リミ
    ッタアンプへ出力する基準参照電位発生回路と、 該基準参照電位発生回路の出力信号と所定の基準電位と
    を比較し、その偏差を増幅し該電界吸収型光変調器の
    イアス電圧として出力し、該電界吸収型光変調器による
    光信号の減衰量を制御する比較増幅器とがそなえられ、 前記の各光受信処理部における該比較増幅器への該所定
    の基準電位を生成する基準電位発生回路が、前記複数組
    の光受信処理部に対して共通にそなえられていることを
    特徴とする、請求項13記載の光受信装置。
  21. 【請求項21】 前記の各光受信処理部に、受信した光
    信号をバイアス電圧に応じて減衰してから該受光素子に
    入力する電界吸収型光変調器がそなえられるとともに、 前記複数組の光受信処理部のうち、マーク率1/2のデ
    ータ信号を入力される少なくとも一つの光受信処理部
    に、 当該光受信処理部における該前置増幅器の出力信号の平
    均値を検出する平均値検出回路と、 該平均値検出回路の出力信号と所定の基準電位とを比較
    し、その偏差を増幅し該電界吸収型光変調器のバイアス
    電圧として出力し、該電界吸収型光変調器による光信号
    の減衰量を制御する比較増幅器と、 該比較増幅器への該所定の基準電位を生成する基準電位
    発生回路とがそなえられ、 該比較増幅器の出力信号が、前記複数組の光受信処理
    おける該電界吸収型光変調器のバイアス電圧として共
    通に用いられることを特徴とする、請求項13記載の光
    受信装置。
  22. 【請求項22】 該平均値検出回路の出力信号が、前記
    複数組の光受信処理部における該リミッタアンプの該所
    定の基準参照電位として共通に用いられることを特徴と
    する、請求項21記載の光受信装置。
  23. 【請求項23】 該マーク率1/2のデータ信号がクロ
    ック信号であることを特徴とする、請求項21記載の光
    受信装置。
  24. 【請求項24】 前記複数組の光受信処理部のうち、マ
    ーク率1/2のデータ信号を入力される少なくとも一つ
    の光受信処理部に、当該光受信処理部における該前置増
    器の出力信号の平均値を検出する平均値検出回路が
    なえられるとともに、 前記の各光受信処理部に、 受信した光信号をバイアス電圧に応じて減衰してから該
    受光素子に入力する電界吸収型光変調器と、 該平均値検出回路の出力信号と所定の基準電位とを比較
    し、その偏差を増幅し該電界吸収型光変調器のバイアス
    電圧として出力し、該電界吸収型光変調器による光信号
    の減衰量を制御する比較増幅器と、 前記の各光受信処理部における該比較増幅器への該所定
    の基準電位を生成する基準電位発生回路とがそなえられ
    ていることを特徴とする、請求項13記載の光受信装
    置。
  25. 【請求項25】 該平均値検出回路の出力信号が、前記
    複数組の光受信処理部における該リミッタアンプの該所
    定の基準参照電位として共通に用いられることを特徴と
    する、請求項24記載の光受信装置。
  26. 【請求項26】 該マーク率1/2のデータ信号がクロ
    ック信号であることを特徴とする、請求項25記載の光
    受信装置。
  27. 【請求項27】 受信した光信号を電流信号に変換する
    受光素子と、 該受光素子からの電流信号を所定電圧信号に増幅して出
    力する前置増幅器と、 所定の基準参照電位に基づいて該前置増幅器の出力信号
    を増幅するリミッタアンプと、 該リミッタアンプの出力信号および反転出力信号をそれ
    ぞれゲート端子に入力される一対の電界効果トランジス
    タをそなえ、該一対の電界効果トランジスタの一方の信
    号端子を抵抗素子を介して第1の電源に接続されるとと
    もに、該一対の電界効果トランジスタの他方の信号端
    第2の電源に接続され、該一対の電界効果トランジス
    タの一方の信号端子の電位を差動増幅結果として出力す
    る差動増幅器と、 該差動増幅器の出力信号を受けて動作するECL出力バ
    ッファとをそなえ、 該差動増幅器における該一対の電界効果トランジスタの
    他方の信号端子と、該第2の電源との間に、定電流源が
    介設され、 該定電流源が、 一方の信号端子を該一対の電界効果トランジスタの前記
    他方の信号端子に接続されるとともに、他方の信号端
    抵抗素子を介して該第2の電源に接続される定電流供
    給用電界効果トランジスタと、 該定電流供給用電界効果トランジスタと同じ特性を有す
    るモニタ用電界効果トランジスタとから構成され、 該モニタ用電界効果トランジスタの一方の信号端子が
    抵抗素子を介して該第1の電源に接続されるとともに、
    該定電流供給用電界効果トランジスタのゲート端子に
    続され、 該モニタ用電界効果トランジスタの他方の信号端子お
    びゲート端子が該第2の電源に接続されていることを特
    徴とする、光受信装置。
  28. 【請求項28】受光素子と該電界吸収型光変調器を
    構成する素子とが、同一基板上に形成された2つのP−
    N接合により一体的に構成されていることを特徴とす
    る、請求項11記載の光受信装置。
  29. 【請求項29】記の各光受信処理部における該電界
    吸収型光変調器が、複数チャネルの光信号を並列に入力
    されるリボンファイバの間に介設され、 複数の該電界吸収型光変調器が、該リボンファイバにお
    ける各光ファイバと同一ピッチで並列に一体形成された
    マルチチャネル光アッテネータとして構成されているこ
    を特徴とする、請求項20記載の光受信装置。
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