JP3398960B2 - 迅速な微生物学的アッセイ - Google Patents

迅速な微生物学的アッセイ

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は微生物学的アッセイの分野にあり、そして液
体試料中の微生物の存在およびレベルの迅速な測定のた
めの方法および系に関する。それに加え本発明は更には
微生物の同定および抗菌薬に対する微生物の感受性を迅
速に測定するための方法および系にも関する。本発明の
特定の態様は、体液内での微生物感染の測定に関する。
従来の技術 以下のものは本発明に対する背景として適切と見なさ
れる従来の技術の一覧表である。これらの刊行物はその
一覧表内の番号により引用される。
1. Isenberg et al.,1985.In:Manual of Clinical Mic
robiology,Edwin H.Lennette,Albert Balows,William
J.Hausler,J.R.,M.Jean Shadomy,(eds.)4th Ed.Ameri
can Society for Microbiology,Washington,D.C.pp.73
−98. 2. Washington,et al.,上述,pp.967−987. 3. Pezzlo et al.,1982,J.Clin.Microbiol.15:468−47
4. 4. Bates,1982.Lab.Manag.,20:7−13. 5. Donta et al.,1981,N.England J.Med.,304:939−94
3. 6. Kass,1978,J.Infect.Dis.,138:546−557. 7. D′Amato et al.,1985.In:Manual of Clinical Mi
crobiology,Leunette C.H.,Balows,A.,Hauslower,W.J.,
Jr.,Shadomy,H.J.(eds.)American Society for Micro
biology,Washington,D.C.,pp.52−65. 8. Thomsberg et al.,1985,Ibid.,pp.1015−1018. 9. Baird−Parker,1989.In:Rapid Methods and Automa
tion in Microbiology and Immunology,Brixia Academi
c Press,Brescia,Italy,276−281,Balows,A.,Tilton,R.
C.,Turano,A.(eds.). 10. Isenberg,1989,Ibid.,320−326. 11. Vincent et al.,1989,上述,326−332. 12. Sanbolle et al.,1989.上述,333−341. 13. Thabaut,1989,上述,342−352. 14. Johnston,1989,上述,353−359. 15. Kelly et al.,1981,J.Clin.Microbiol.,13:677−6
80. 16. Hale et al.,1981,J.Clin.Microbiol.,13:147−15
0. 17. Aldrige et al.,1977,J.Clin.Microbiol.,:406
−413. 18. Pfaller,1985,J.Clin.Microbiol.,21:783−787. 19. Bixler−Forell et al.,1985,J.Clin.Microbiol.,
22:62−67. 20. Cady et al.,1978,J.Clin.Microbiol.,:273−27
8. 21. Morgan et al.,1983,J.Clin.Microbiol.,18:384−
388. 22. We et al.,1981,J.Clin.Microbiol.,21:796−799. 23. Wallis et al.,1981,J.Clin.Microbiol.,14:342−
346. 24. Perry et al.,1982,J.Clin.Microbiol.,15:852−8
54. 25. Marr et al.,1975,Am.J.Dis.Child.,129:940−94
3. 26. Atkinson,et al.,1984.In:Anti−microbial Thera
py,A.M.Ristuccia and B.A.Cunha(eds.)Rowen Press,
New York,pp.23−36. 27. Greenwood,1985.In:Rapid Methods and Automatio
n in Microbiology and Immunology,K.O.Habermehe(ed
s.),Springer Verlag,Berlin,pp.479−509. 28. PCT 出願 WO 93/21511. 発明の背景 微生物学的検査は例えば医療、水質のモニター、食品
の安全確認などのような多種多様の範囲にわたる用途を
有する。臨床現場では微生物学的アッセイは特に重要な
ものであり、そして感染症の診断および/または感染症
の症例における適切な薬剤治療の測定において主要な役
割を担う。このようなアッセイでは、臨床試料中の病原
性微生物の存在、されらの数、それらの同定、および抗
生物質剤に対するそれらの感受性が測定される。
最も広く用いられる微生物学的アッセイは様々な成長
培地上で生物学的試料をインキュベートし、そしてそこ
での微生物の成長を測定することを必要とする(1)。あ
る薬剤に対する微生物の感受性を測定する目的では、微
生物の成長(もしくはその欠如)を検査される薬剤の存
在下で測定する(2)。このようなアッセイの主な欠点
は、それらのアッセイが通常は24時間〜48時間という、
実施のためにはかなりの時間を必要とし、そしてそのた
め即時治療が必要とされる症例において必要とされる迅
速な診断が可能とならないことである。その結果、医師
は仕方なく臨床結果を待たずに治療を開始することとな
り、そのためその臨床結果は単に確認値となるに過ぎな
いことが非常によく生じる。その結果、治療法は常に適
切という訳ではなく、そしてこのことにより重篤な結果
がもたらされることが時にはある。それに加え、治療が
非感染個体に与えられることも時にはある。更には医師
が原因生物体について何の知識も持ち合わせないという
事実により、その医師は仕方なく広域なスペクトラムの
抗生物質を使うはめになり、それを実施することにより
耐性菌の生育がもたらされる。加えて、患者に対する不
必要な抗生物質投与は医療システムにおける重い財政負
担となる。
更には、このようなアッセイは時間のかかるものであ
り、そして研究室の場所もかなりのものが必要となり、
そしてこのことにより感染症の発症が疑われる集団のス
クリーニングの際におけるこのようなアッセイの広域な
使用がかなり制限される。例えば、尿路症状(3)および
無症状感染が危険な状態となる高齢者(4-6)は日常的に
は検査を受けないかもしれない。
従って、長期インキュベーション期間を必要とせず、
そして微生物の検出、同定、および抗生物質剤に対する
微生物の感受性の測定が迅速である方法が強く所望され
ることは容易に理解されてよい。
微生物を検出し、そして現在使用することができる抗
生物質剤に対するそれらの感受性を測定するための数々
の迅速な方法および系が存在する(例えば、7-14を参照
されたい)。このような方法および系の内の一つの種類
により、微生物の検出および抗生物質剤に対するそれら
の感受性の測定は、最高で約24時間までの所定の初期イ
ンキュベーション期間を必要とする。必要とされる時間
に加え、このような方法および系は、かなりの率での偽
陽性および偽陰性の結果をもたらすという重大な欠点を
被る。それに加え、これらの方法および系は約104
下、もしくは時としては105微生物/ml以下の微生物濃度
に対してさえも感受性を示さないこともよくある。この
種のアッセイの例は、オートバックシステム(Autobac
System)(15-16)、オートミクロビックシステム(Aut
o Microbic System)(17-19)、インペダンスシステム
(Impedance System)(20)、およびバクテックシステ
ム(Bactec System)(21)である。
このような方法の他の種のものは初期インキュベーシ
ョン期間を必要とせず、そしてそのため一層迅速であ
る。しかしながらこれら全ての方法は、抗生物質剤に対
する微生物の感受性の制定を可能にすることができな
い、および先と同様に偽陽性および偽陰性結果の率が高
いという問題を有し、かつ約104−105微生物/mlを下回
る濃度の微生物を検出できないという点での重大な欠点
を有する。このようなアッセイの例は、Bac−t−Scree
n(商標)(18-23)、リューコサイトエステラーゼアクテ
ィビティーアッセイ(Leucocyte Esterase Activity
Assay)(182224)、ナイトライトテスト(Nitrite
Test)(182225)、およびATPアッセイ(ATP Assa
y)(252226)である。迅速自動アッセイの総説はGre
enwood(1985)(27)にて見いだすことができる。
国際公開第WO93/21511号(28)は、ある試料中の微生物
と非微生物体との間を、顕微鏡内で観察される物の各々
全体の明度の空間分布に基づき識別するための方法を開
示する。その明細書中に開示されるこの方法の特定の適
用法は抗菌剤に対する微生物の感受性の測定である。
このような測定のためには微生物を抗菌剤と共に比較
的短時間の期間インキュベートし、そしてその後に、あ
る特定の薬剤に対する感受性を、対照と比較した際のそ
の薬剤と共にインキュベートした後の細菌計数値の比較
を初めとする多数のパラメーター、およびインキュベー
ション後の細菌の様々な形態学的変化の測定に基づき測
定する。
発明の一般的記述 本発明は液体試料中の微生物の存在およびレベルの測
定のため、ならびに更には微生物の種類および抗菌剤に
対するそれらの感受性を測定するための迅速な診断アッ
セイの供給をその目的として有する。
本発明は、検査される液体試料の検体を様々な条件下
でインキュベートし、その後にその検体を、微生物の通
過を可能にさせず、従ってその微生物がフィルター上に
保持されるサイズの孔を有するフィルターシートを通し
て濾過することを包含する。濾過の後にはそのフィルタ
ーシートを、典型的にはコンピューター化された画像分
析ユニットに連結される一体電子画像取得装置(integr
al electronic image aquisition device)を有す
る顕微鏡内で観察する。微生物の観察を容易にする目的
で、検査された検体は染料含有性試薬系と共にインキュ
ベートされ、そしてその染料は好ましくは蛍光染料であ
る。顕微鏡像を分析するためにコンピューター化された
画像分析方法が用いられる場合には、微生物と非微生物
物体との間、および異なる微生物の種類の間、および微
生物と他の細胞性物質との間の識別が、多数の形態学的
パラメーターに基づき、微生物と非微生物体との間を識
別することができるアルゴリズムを利用することにより
行われる。このようなアルゴリズムは、例えばPCT出願
第WO93/21511号に開示されるものであってよい。
それに加え、異なる種類の微生物をより良く識別し、
死滅した微生物と生きている微生物との間を識別するな
どの目的には、例示的なものがこれ以降更に詳しく記載
されるであろう様々な染色用プロトコールが利用され
る。
本発明は、その態様の内の一つに従うと、 (a)微生物を染色する一つもしくは複数の試薬を含む
試薬系と共に試料検体をインキュベートし、そのインキ
ュベーションはその微生物が染色を受けるのに十分な時
間のものであること; (b)その検体を前記微生物がフィルター上に保持され
るサイズの孔を有するフィルターを通して濾過するこ
と; (c)微生物が保持されたフィルターを、顕微鏡による
視検のために顕微鏡のステージへ移行させること;およ
び (d)顕微鏡の視野に出現する染色された微生物を検出
および計数し、染色された微生物の数を試料中の微生物
レベルを算出するための基礎として役立てること、 を含んでなる、液体試料における微生物レベルの評価方
法を提供する。
計数段階(段階d)における微生物の計数は手動によ
り実施することができるが、本発明の好ましい態様に従
うと顕微鏡はコンピューター制御される画像分析システ
ムの部分を形成する。典型的にはこのようなシステム
は、ビデオカメラもしくはCCDカメラであってよい顕微
鏡に連結される画像取得ユニットを含み;この画像取得
ユニットはそれ自体一般的に知られるコンピューター制
御される画像分析ユニットに連結される。
検査されるべき試料はいずれの液体試料であることが
できる。本発明の一つの好ましい態様に従うと、液体試
料は体液であり、そしてこの方法は従ってアッセイされ
た体液中の感染症の発症の測定のための臨床アッセイと
して役立つ。体液の特定例は尿であるが、血液、リン
パ、脳脊髄液(CSF)、腹水(PF)、痰、口腔洗浄液な
どのような他の体液も検査されてよい。体液に加え、ア
ッセイされる液体試料はその中での微生物の存在および
濃度が測定されることが所望されるいずれの液体であっ
てもよく、その例は乳、食品製品、貯水所からの水試
料、および多くの他の試料である。
本発明の他の態様によれば、液体試料中に含まれる微
生物の種類を同定するための方法であって、 (a)その試料から複数の検体を調製すること; (b)複数の微生物特異的染色試薬を得て、そしてその
ような試薬の各々を少なくとも一つの検体に添加し、そ
してその後に微生物特異的試薬の微生物への取り込みも
しくは結合を可能にさせるに十分な時間インキュベート
すること; (c)検体を前記微生物がフィルター上に保持されるよ
うなサイズの孔を有するフィルターを通して濾過するこ
と; (d)顕微鏡による視検のために顕微鏡のステージへそ
のフィルターを移行させること;および (e)そのフィルター上に保持される染色された微生物
を検出し、染色された微生物の存在を、その染色が特異
的である特異的微生物のその試料中での存在の指標とす
ること、 を含んでなる方法が提供される。
本発明は更には、その態様の他のものによれば、抗菌
剤に対する液体試料における微生物の感受性の評価方法
も提供し、その方法は: (a)試料から複数の液体検体を調製すること; (b)抗菌剤を少なくとも一つの検体に添加し、そして
抗菌剤が、その抗菌剤に対して感受性を示す微生物に影
響を発揮するのに十分な時間インキュベートし;抗菌剤
を添加しない同一条件下でインキュベートされる少なく
とも一つの別の検体が対照として役立てられること; (c)微生物を染色すること; (d)検体を前記微生物がフィルター上に保持されるよ
うな孔を有するフィルターを通して濾過すること; (e)微生物が保持されたフィルターを顕微鏡による視
検のために顕微鏡のステージへ移行させること;および (f)フィルター上の微生物を検出し、そして (fa)生きた微生物の数、 (fb)微生物の形態学的パラメーター;および (fc)微生物の色もしくは色のパターンにより明示さ
れる生化学的特性、 を含む、それらの微生物の一つもしくはそれ以上の特性
における変化を基にしてそれら微生物の抗菌剤に対する
感受性を評価すること、 を含んでなる。
先の評価方法の好ましい態様に従うと、微生物は多数
の抗菌剤に対するそれらの感受性について評価され、そ
の際、段階(b)では、対照検体を除く各検体が前記多
数の抗菌剤の内の一つと共にインキュベートされる。
理解され得るように先の3つの方法を組み合わせて、
微生物の計数、同定、および抗菌剤に対する微生物の感
受性の測定が可能になるであろう。従って例えば、ある
液体試料中における微生物の存在の同定は最初に先の同
定方法により測定されてよい。その後に、どの抗菌剤を
感受性検査で試料中に存在する微生物について検査する
べきであるかという決定はランダムに行うよりはむしろ
同定の結果に基づいて行うことができる。
本発明は更に別には、その態様の別のものによれば、
先の方法の実施のために有用な微生物アッセイを実施す
るための系を提供する。この系は: (a)アッセイされるべき試料の導入のための試料配置
ステーション; (b)複数の液体試薬含有性容器を含むもしくは保持す
ることができる一つもしくはそれ以上の装置; (c)各々が複数の検体保持区分を含む複数の検体プレ
ートを保持するための装置および各々が広げられたフィ
ルターシートを含む複数のフィルターユニットを保持す
るための装置; (d)フィルターユニットのフィルターシートを通して
検体プレート中に含まれる検体を濾過するための真空ス
テージを含む濾過ユニット; (e)複数の検体プレートを保持するように改造された
インキュベーターユニット; (f)顕微鏡および顕微鏡によるフィルターシート上に
含まれる粒状物の視検のためのフィルターユニットを保
持するように改造されたステージを含んでなり、該顕微
鏡がコンピューター化された画像解析システムに連結さ
れる一体画像獲得装置を有するものである顕微鏡ユニッ
ト;および (g)試料を含める容器、検体保持用プレートおよび濾
過用ユニットを保持しかつ操作するためのグリッパーを
有し、かつ液体試料、検体、および試薬を集め、そして
それらを検体プレートの区分内に排出するためのディス
ペンサー装置を有するロボット操作ユニット、 を含んでなる。
以下で、本発明は時としては体液、特に尿の検査に対
する特別な引用と共に記載されるであろう。これは単に
一例にすぎず、そして本発明の方法は多種多様の他の液
体試料において必要な変更を加えて実施されてよいこと
が理解されるであろう。
I. 試料のスクリーニング(微生物の計数) 本発明に従う特定の態様である体液の臨床診断は、第
一段階で、診断用の体液を感染されているとして分類さ
れるものおよび他のものに対しては感染無しとして分類
される体液のスクリーニングを含む。このような分類
は、以下のものを含む多数の因子に依存する: i. 検査される体液の種類:体液が血液である場合に
は、その体液は微生物を全く含まい状態でなければなら
ず、そしてたとえ僅かであったとしても、そして時とし
てはたとえ単一微生物であったとしてもその存在は有害
でありうる。これはまたCSF、PF、ならびにリンパ液に
関しても同様である。尿、口腔洗浄液、もしくは痰の場
合には、要件はさほど厳密ではなく、なぜなら健常個体
にさえ存在する天然の微生物フローラが存在するためで
ある。このような場合には、通常「閾レベル」という許
容される標準が存在し、この場合には、ある個体内のこ
のレベル以上の微生物レベルによりその個体が感染され
ているとして分類される。例えば、尿試料中の大腸菌
(E.coli)の場合には、通常に用いられる閾レベルは普
通は約105細菌/mlであり、そして尿中にこのレベルを上
回る微生物を有することが見いだされた個体は感染を有
するとしてみなされる。
ii. 個体の種類:尿、痰、口腔洗浄液などの場合には
閾レベルは個体の種類にも依存する。例えば乳児や高齢
者の場合には閾レベルは通常は若年もしくは中年の個体
の場合よりも通常低めに設定される。
iii. 臨床試料を取得する様式:体液の場合には閾レベ
ルはどのように臨床試料が個体から取得されたかの様式
にも依存する。例えば尿の場合には、結果は尿試料が中
間試料(中間試料の検査は通常尿検査においては標準で
ある)であったかどうか、もしくは尿試料が他の手法、
例えば膀胱からの直接吸引により取得されたかどうかに
依存するであろう。後者の場合には閾レベルは中間尿試
料の場合よりも低くなるであろう。
従って通常では検査について表現される場合には体液
試料は多種多様のパラメーターを反映するデータを伴う
であろうし、そしてこのデータを閾レベルの測定のため
にコノピューターに投入することができ、この閾レベル
をその後には特定の個体について測定される微生物レベ
ルと比較することになるであろう。その後に、この作業
により健常対感染としての個体の正確な分類が可能とな
るであろう。
微生物の視検を容易にするには、検査された検体を、
微生物を染色する染料と共にインキュベートする。この
ような染色物は通常はそれ自体知られており、そして当
業者は特異的診断アッセイのための正しい染色物を難無
く選択するであろう。
試料、特に臨床体液試料は、死滅した微生物と生きた
微生物の両方を含み、そして顕微鏡ではそれらの両者が
観察され、なぜなら生きた細胞に加え、死滅した細胞も
吸収を行い、こうして多くの染料が染色される。試料の
微生物混入量を正確にアッセイする目的では、死滅した
細胞の数を総細胞計数から減算することが好ましく、そ
してこの目的のためには死滅した細胞の同定を可能にす
るであろう試薬系が利用されるべきである。この作業は
典型的には示差染色により達成することができる。例え
ば、アッセイされた検体は、生きた微生物と死滅した微
生物の両方を染色する第一染料、および死滅した微生物
のみを染色する色差を細胞にもたせるかもしくは付与す
る第二染料(すなわち、生きた微生物の膜は透過しない
が、膜がその染料に対して透過性となることの結果とし
て死滅した微生物内に侵入し、そして染色する染料)を
含む試薬系と共にインキュベートすればよい。したがっ
て、生きた微生物は第一染料で染色されるにすぎない
が、一方死滅した微生物は両方の染料で染色されること
になる。
別法では、あまり好ましくはないが、2種の染料が細
胞上に類似する色をもたせるかもしくは付与する場合に
は、2種の検体が同時にインキュベートされ、その内の
一つは第一染料を含む試薬系で、そしてもう一方は第二
染料を含む試薬系で染色され;その後に生きた細菌計数
値は、一方において取得された死滅微生物数をもう一方
において取得される総微生物計数から減算することによ
り決定されるであろう。
この試薬系における染料は典型的には蛍光染料であ
り、これは、大半のフィルターシートが完全に透明でな
く、それ故に底面照明により細胞を観察することは困難
となるであろう事実を踏まえたうえのことである。結
局、顕微鏡は蛍光顕微鏡法に適する光学系を含むことが
好ましい。
当該技術分野で知られるように、感染性細菌は、グラ
ム(Gram)陰性(グラム(Gram-))およびグラム(G
ram)陽性(グラム(Gram+))細菌、真菌類、特に酵
母、ならびに他のものを初めとする非常に多様性に富む
微生物を含む。知られるように、例えばラクトバチリ
(lactobacilli)、コリネバクテリア(corynebacteri
a)などのような桿菌型のグラム(Gram+)細菌は一般
的には尿検体内では非病原性であると考えられる。従っ
て尿試料中に負荷される病原性細菌の測定値を得るに
は、桿菌型のグラム(Gram+)細菌と残りのものとの
間を識別することが必要である。従って、本発明の好ま
しい態様に従うと、同一試料からの一つもしくはそれ以
上の検体が同時に処理され、そしてグラム(Gram-
およびグラム(Gram+)細菌との間の識別を可能にす
る試薬系とインキュベートされる。例えば、単一検体を
一つの非特異的染料およびグラム(Gram+)細菌に特
異的な別の染料を含む試薬系とインキュベートしてよ
く、この場合各々の染料は細胞に色差をもたせるかもし
くは付与し、そしてこの示差染色の結果として死滅/生
きた細菌染色に関連する先のものと同様に、グラム
(Gram-)およびグラム(Gram+)細菌が互いに識別
されうる。繰り返えすが、上記と同様に、2種の染料が
類似の色を有する場合には、2種の検体を同時に処理
し、そしてグラム(Gram-)およびグラム(Gram+
細菌についての計数値がその2種の検体の結果をあわせ
ることにより取得されうる。従って、その形態により同
定される桿菌型のグラム(Gram+)細菌が計数されて
よく、そしてこの数をその後に、病原性細菌の計数値を
取得する目的で生きた細菌の総計数値から減算してよ
い。その後に、この作業により尿試料の病原性混入量の
一層正確な測定値が与えられる。
認識されうるように、体液試料が例えば血液もしくは
CSFの場合には、その試料は微生物を全く含まない状態
でなければならず、そしてグラム(Gram+)の桿菌型
細菌も病原性として見なされるであろう。従って、グラ
(Gram+)の桿菌型細菌を含むその試料における微
生物のいずれかの検出によりその試料は感染を受けてい
るとして分類されるであろう。
グラム(Gram+)細菌に特異的な染料はしばしば、
死滅したグラム(Gram-)細菌を含む死滅した細菌を
も透過し;従って本発明の好ましい態様に従うと、生き
た細菌細胞と死滅した細菌細胞との間を識別することが
できる試薬系と共にインキュベートしたこの検体からの
結果は、生きたグラム(Gram+)細胞の一層正確な計
数値を取得するためにはグラム(Gram+)細胞とグラ
(Gram-)細胞の間を識別するためのグラム(Gra
m-)細胞とグラム(Gram+)細胞との間を識別するた
めの試薬系を用いて取得された結果と組合わされる。
本発明のある態様に従うと、複数の染料を含む試薬系
であって、各々の試料が異なる種類の細胞特異性を有
し、各染料が色差を有する試薬系と共に検体をインキュ
ベートして単一検体で広域なデータを取得できるように
することも可能である。
微生物の顕微鏡計数にかかわる主な問題は、微生物と
非微生物粒状物体との間を識別することである。このよ
うな物体は固形粒状物質、もしくは臨床試料の場合には
細胞体であってよい。引用により本明細書にとりこまれ
るWO93/21511は、微生物と非微生物体との間の識別を可
能にするコンピューター化された画像分析法を開示す
る。ここでは詳細に触れないが、概括的には、この識別
は各物質全体の明度の空間分布を測定することに基づ
く。そこから多種多様なパラメーターが演繹され、それ
は、ある物体が微生物もしくは非微生物体であるかどう
かの測定のための基盤として役立つ。このパラメーター
は、その物質の縁を通過する明度の変化である、いわゆ
る「光学的スロープ」、その物体の各点での光強度およ
びその物体の中心からの各点の距離、ならびにその物質
の長さ、幅、および全体的な形状の産物であるいわゆる
「モーメント」を含む。
パラメーターの組み合わせに基づくと、微生物は非微
生物体から識別することができる。それに加え、これら
パラメーターの内の幾つかは、異なる種類の微生物を互
いに識別し、そして多種多様の非微生物体を分類するの
にも役立ちうる。例えば球菌(cocci)細菌および酵母
は、それらが基本的には円形であり、そして一般的には
見かけが類似するという点で類似するものの、それらは
例えばサイズ(酵母は球菌(cocci)細菌よりも大き
い)に基づくと互いに識別されてよい。
時としては、臨床体液試料中の感染の存在および程度
を測定する目的で、例えば赤血球細胞、リンパ球、上皮
細胞などを初めとする、その試料中に存在する他の非微
生物細胞のレベルを測定することも重要であってもよ
い。上皮細胞のレベルは臨床試料の質を測定するために
は重要であるかも知れず;尿では例えば試料中の上皮細
胞の数は試料の質、すなわちその試料が個体から適切な
方法で回収されたかどうか、の指標である。
液体試料が、閾レベル以上の病原性微生物の感染性混
入量を含むことが見いだされる場合には、その厳密な種
類について微生物を分類すること、ならびにその微生物
の根絶のための治療を案出することを可能にするための
抗菌剤に対するそれらの感受性を測定することもしばし
な重要となる。これは体液試料の場合は特に言えること
であり、体液試料の場合には、医師がその個体に施すべ
き適切な薬剤治療法を案出して微生物感染を治療するこ
とを可能にするためには医師にとってこのような情報が
必要となる。
II. 微生物の同定 液体試料中の検出される微生物の種類を同定する目的
では、試料からの検体を、特定種類の微生物に結合する
ことができるか、もしは特定種類の微生物により取り込
まれうる微生物特異的作用物質を含む試薬系と共にイン
キュベートする。このような作用物質は予めラベルに結
合するか、あるいは微生物細胞への結合もしくは微生物
細胞による吸着の後にそのようなラベルに結合すること
ができるかのいずれかであり、そのラベルは染料もしく
は他の着色剤(例えば、色つき産物を生じる酵素)であ
ってよい。微生物特異的作用物質の特別な例はモノクロ
ーナル抗体である。このラベルは例えば蛍光染料であっ
てよい。ラベルは予めモノクローナル抗体に結合してよ
く、もしくは別法ではラベルは担体分子に結合してよ
く、その担体分子がその後に特異的に微生物特異的抗体
に結合する。この担体分子は例えば微生物特異的抗体に
特異的に結合する抗体であってよく;別法ではその抗体
がビオチンと複合体形成を行ってよく、そして担体分子
がアビジンであってよい。当業者には認識されるであろ
うように、これら2つのラベル化態様は、微生物細胞に
対する微生物特異的作用物質の結合を同定することを可
能にするであろう多数の他のラベル化技術の数例にすぎ
ない。
典型的には同一試料からの複数の検体を個別および同
時に、各々が異なる微生物特異的作用物質、例えば、異
なる微生物特異的モノクローナル抗体、を含む一般的試
薬系と共にインキュベートする。このインキュベーショ
ンは、細胞の染色を可能にさせるのに十分な時間、もし
くはモノクローナル抗体の場合には、微生物細胞に対す
るモノクローナル抗体の結合を可能にさせるのに十分な
時間の間のものである。ビオチンを保持するモノクロー
ナル抗体の使用が行われる態様の場合には、インキュベ
ーション後に初めてアビジンラベル複合体を添加するこ
とが好ましい。
本発明の方法の一つの独特な性質は、ラベル化反応が
均一反応であり、そして後に検体を洗浄して非検出ラベ
ルを取り除く必要がないという事実である。これは、イ
ンキュベーションの後には液体試料を濾過して微生物を
観察し、その時点までには非結合の染料もしくは着色剤
はフィルターを通過して濾過されてしまうという事実の
結果である。
時としては同時にインキュベートする検体の数を、各
々が異なる微生物特異性を有し、かつ各々が異なる色を
有するかもしくは生じる染料もしくは着色料に会合する
複数のモノクローナル抗体を含む試薬系を用いることに
より低減することも可能である。
インキュベーションおよび染色の後には微生物をフィ
ルターに通して濾過し、そしてその後にその微生物が保
持されたフィルターを先と同様に視検のために顕微鏡に
移転する。
III. 抗菌剤に対する感受性の検査 抗菌剤に対する、ある液体試料中に同定される微生物
の感受性を検査する目的では、試料からの複数の検体を
同時にインキュベートし、一つの検体は対照として作用
し、そして他のものは各々異なる抗菌剤を含む同一条件
下で同時にインキュベートする。体液試料の場合には検
体は典型的には37℃でインキュベートされるであろう。
従って、インキュベーション時間は通常は約1〜3時
間、好ましくは約2時間であろう。
至適結果を取得する目的では、検体を、至適初期数が
得られるように最初に希釈する。この稀釈は先に取得さ
れる計数結果に基づき実施される。
微生物同定結果に基づくと、基本的には以下の2つの
状況が存在しうる。
i. 検査した液体試料が圧倒的に優勢な単一種類の微生
物を含む; ii. 検査した液体試料が2もしくはそれを上回る数の
種類の微生物の混合フローラを含む。
前者の場合では、抗生物質剤と共に行うインキュベー
ションの後にその液体検体を、全ての微生物を非特異的
に染色する染料を含む試薬系と共にインキュベートす
る。液体試料が混合フローラを含む後者の場合には、検
体はまた、微生物特異的染料と共にインキュベートされ
る。各微生物に特異的な染料を添加することは可能では
あるものの、通常は一種の微生物非特異的染料、すなわ
ち全ての微生物を染色する染料、および特定種類の微生
物のみを染色する一種の染料、すなわち例えば微生物特
異的モノクローナル抗体のような微生物特異的染料を添
加することが好ましい。微生物特異的染料の総数は、そ
の検体内の異なる微生物の数よりは一つ少ないものとな
るであろう。例えば、混合フローラが2つの微生物
(「微生物A(Microorganism A)」および「微生物
B(Microorganism B)」)からできている場合に
は、全ての微生物、すなわち微生物Aおよび微生物Bを
染色する一種の一般的染料が添加されるであろうし、そ
してその後に例えば微生物Aに特異的な別の染料(例え
ば、抗−微生物Aでラベル化したモノクローナル抗体)
が添加されてもよい。このような示差染色は、異なる微
生物集団の間を識別することを可能にし、そして混合フ
ローラ内の異なる微生物の抗菌剤感受性の特異的な調査
を可能にするであろう。
抗菌剤に対する微生物の感受性は、対照検体(いずれ
かの抗菌剤の添加なしで同時に培養したもの)と比較す
る抗菌剤の存在下で培養した微生物の増殖の程度、なら
びに微生物の形態学的もしくは生化学的パラメーターの
変化を初めとする多数のパラメーターの組み合わせによ
り測定されるであろう。これは、WO93/21511に開示され
るもののようなコンピューター化された画像分析方法に
より実施されてよい。
抗菌剤感受性を明らかにすることは異なる薬剤ごと、
そして異なる細菌種ごとに異なる。例えば、セファロス
ポリンと一緒に行う微生物のインキュベーションは通常
はその微生物の伸長をもたらす一方で、同一の微生物を
アミノ−グリコシドと共にインキュベーションすると短
縮化および肥大成長をもたらすことができ;他の例とし
てのオーグメンチンは感受性細菌の隔膜内に「小球体
(blob)」の形成を引き起こす。この抗菌剤特異性もし
くは種特異性は抗菌剤感受性を評価する際に考慮に入れ
るべきである。
培養物中の微生物は抗原がはがれ落ちる傾向にあり、
この抗原はその後には他の微生物により非特異的に取り
込まれ得る。これは混合培養物の場合には考慮に入れな
ければならない重要な性質であり;一つの種の微生物か
らはがれ落ちた抗原は別の種の微生物により非特異的に
吸着される可能性があり、そしてこのことがその後には
結果をあいまいにし得る。このような非特異的結合を回
避する目的で、抗原の非特異的吸着を阻害する作用物質
がインキュベーション中に各種の培地に添加されてよ
い。このような抗原の例はウシ血清アルブミン(BS
A)、Tween(商標)などである。
本発明はここでさらに、尿試料の臨床アッセイに関
し、その微生物負荷を計数するため、その中に検出され
る微生物を同定するため、および抗菌剤に対する微生物
の感受性についての検査を行うための特別な態様を引用
することにより更に詳細に説明される。
図面の簡単な説明 図1は、臨床試料中の微生物の計数、およびその後の
同定、および陽性試料の抗菌剤に対する感受性について
のアッセイのための従来の技術による方法を示し; 図2は、計数、微生物の同定、および抗菌剤に対する
微生物の感受性についてのアッセイのための本発明の方
法の概略図であり; 図3は、本発明に従う微生物計数の概略図であり; 図4は、図3に示される要領で処理された検体の顕微
鏡写真の略図的説明であり、この場合図4Aは死滅した微
生物および生きた微生物についての示差染色の結果を示
し、そして図4Bはグラム(Gram+)微生物とグラム
(Gram-)微生物についての示差染色の結果を示し; 図5は、実施例1に記載される要領で処理された検体
の顕微鏡写真の実例を示し: 図5Aおよび図5Bは、一つの染色物による微生物集団全
体および別の染色物による死滅した細胞の示差染色のた
めに試薬混合物(実施例1においてSRM−1として表示
される)と共にインキュベートした同一検体の2つの観
察図を示し、この場合図5Aは試料中の全ての細胞を示す
一般染色からの結果を示し、そして図5Bは死滅した細胞
のみを示し; 図5Cおよび図5Dは細菌集団全体およびグラム(Gram
+)細菌の分染色のための試薬系(実施例1ではSRM−2
として表示される)と共にインキュベートされる検体を
示し、この場合図5Cは微生物集団全体を示し、そして図
5Dは異なる様式で染色されたグラム(Gram+)細菌を
示し; 図6は、nの微生物特異的抗体を利用して液体試料中
の微生物を同定するための方法の略図であり、各抗体は
異なる種類の微生物に特異的であり(このアッセイでは
総計でnの異なる微生物の存在が検査される); 図7は、抗菌剤(6つの異なる作用物質の場合には
「Aa」、「Af」として表示される)に対する試料中の微
生物の感受性についてアッセイするための方法の略図で
あり;そして 図8は、本発明の方法を実施するのに有用な装置の等
尺図である。
特別な態様の記述 本発明は、尿路感染症の診断目的のための尿試料の臨
床検査に関する特別な態様を引用してここで記載される
であろう。当業者には疑いもなく認識されるであろうよ
うに、これは単に一例であり、そして本発明は必要な変
更を加えて他の種類の生物学的液体試料でも実施するこ
とができる。
まず図1を引用するが、この図は、感染の発症を測定
し、そしてその後に感染性微生物の種類および抗菌剤に
対するそれらの感受性を同定するための尿試料のスクリ
ーニングのための従来の技術による方法を示す。標準的
な従来の技術による方法は、培養プレート上で尿試料を
培養し、そのプレートをコロニー形成およびその後のコ
ロニー計数を可能にさせるに十分な時間インキュベート
することに基づく。第一段階では尿試料20、典型的には
中間尿試料、を採取し、そしてその後に多数の培養プレ
ート22の上でプレート培養する。典型的には約24時間持
続するインキュベーションの後にはコロニー26がプレー
ト22上に形成され、このプレートをその後に観察し、そ
してコロニー数を計数する。所定の臨界値以下のコロニ
ー数は陰性結果と見なされ;コロニー数が閾レベルを上
回る場合にはその試料は陽性とみなされ、これはすなわ
ち感染が存在するということである。陽性結果の場合に
は検査は典型的には更に進められ、その目的は微生物の
種類および抗菌剤に対するそれらの感受性を測定するこ
とである。
この目的のためには発育したコロニーの試料を取得
し、そして複数の他の培養プレート26の上でプレート培
養する。このプレートの内の幾つかは多種多様の選択成
長培地、もしくは多種多様の色指示薬を含み、これは異
なる成長培地上でのそれらの成長パターンに基づく微生
物の同定を可能にすることを意図しており、そして他の
成長培地には抗菌剤が添加されており、そしてそのよう
な薬剤に対する微生物の感受性の検査のために役立てら
れる。プレート培養の後にはその培養物を典型的には約
24時間の期間更にインキュベートし、その期間中にコロ
ニー28が成長を可能にさせる培地上で発育する。再度、
コロニー28の形成により観察され得る微生物の成長は、
その微生物の種類の特徴として、そしてそれらの薬剤感
受性の測定のために役立つ。
この通常の方法の一つの欠点は、結果が出るのが遅い
ということであり、なぜならその結果は迅速に成長する
微生物では典型的には約24時間持続する過程となるコロ
ニー形成に依存するためである。従って、その微生物の
薬剤感受性を見いだすのには約48時間かかる。このよう
な後期段階では治療は通常は既に開始されており、そし
て時としてはその疾患の経過は既に患者に重篤な危害を
及ぼしてしまっている。それに加え、幾つかの微生物は
一層低速で成長し、そして結果を取得するのにはかなり
長期間を要することも記載すべきである。
このような方法の他の欠点は、労働集約的であり、熟
練した人材を必要とし、そして更には各段階で必要とさ
れるプレートの操作が結果をあいまいなものにしうる外
来性源の混入を引き起こし得ることである。
先に記載したような時間の要因に加え、そのような従
来の技術による方法における別の問題は、典型的には2
種の微生物の混合フローラにより感染症が引き起こされ
た際に生じる。抗菌剤に対するそれらの感受性を検査す
る目的では、異なる種類の細菌のコロニーの間を分別
し、そして各集団について個別に感受性を検査すること
が必要である。このことによりこの作業は明らかに複雑
になる。それに加え、たとえ単一微生物集団中の微生物
であっても、抗菌剤に対する感受性に関して互いに異な
る違った亜集団の微生物からなっていてよい。例えば、
全体としての集団は所定の薬剤に対して感受性を示すも
のの、小集団、例えば5〜10%が比較的耐性を示してよ
い。従来の技術による方法では、感受性におけるこのよ
うな変異を同定することは通常は非常に困難であり、さ
もなければ不可能であり、なぜなら得られる結果は単一
のランダムに選択されたコロニーからのものであるため
である。このことにより医師が、その感染症を引き起こ
すものの中に含まれる所定の微生物亜集団に対しては効
果的ではないであろうある一定の薬剤治療法を推薦する
ことになるかも知れない。
ここで図2を引用すると、この図は微生物計数、同
定、および抗菌剤に対する感受性についての検査のため
に尿試料を検査する様式の総体的な略図を提供する。尿
試料30が採取され、これは好ましくは中間尿試料であ
り、そしてデータ31(試料が採取された様式、個体の種
類など)を伴うこの試料がその後アッセイされる。第一
段階32は比較的迅速な計数段階であり、感染を受けてい
る個体と健常である個体とについて個体をスクリーニン
グするためにはこれ以降に一層詳しく詳細が記載される
ように染色物を添加し、そしてその後濾過をしてから試
料を顕微鏡分析に供することを必要とし、この分析によ
り試料中の感染性微生物数の計数が可能となる。計数段
階32の結果が陰性である場合、すなわち、細菌数が所定
の臨界値(この臨界値は試料が採取された様式、個体の
種類などに依存する)を下回る場合には、スクリーニン
グにかけられた個体は健常として分類され、そして検査
はここで完了する。このスクリーニング段階の結果は約
20〜30分の内に得られてよい。陽性結果の場合には試料
の検体は更に、その感染性微生物の素性を測定すること
が意図されるアッセイ33および抗菌剤に対するその微生
物の感受性を測定することが意図される別のアッセイ34
において検査される。アッセイ33および34は典型的には
同時に実施される。同定結果35は更には矢印で示される
抗菌剤感受性アッセイ34にも適用され、その様式はこれ
以降に更に詳細に説明されるであろう。最終的には感受
性アッセイに基づき、推奨される薬剤リストが提供さ
れ、このリストにより医師はその感染症の治療の至適様
式を設計することが可能となる。既述の従来の技術によ
る方法とは異なりこのような薬剤リストを提供する結果
は約3時間以内に得られうる。
それに加え、微生物に加えて、例えば標準的診断法で
は日常的に測定され得ない多核白血球(PMN)の数のよ
うな感染の追加的指標も存在する。その方法が個別の細
胞に関するパラメーターの組み合わせ物の視検および顕
微鏡測定に基づく本発明に従つと、このような欠点の内
の幾つかは克服される。
ここで図3を引用し、この図は本発明に従う微生物の
計数方法(図2のブロック32)の略図を提供する。図3A
に示される第一段階では例えば各々が約30μlである複
数の検体が、例えばロボット操作システム(図示されて
いない)のディスペンサーユニットに連結される使い捨
てマイクロチップ42により尿試料40から集められ、そし
てその後に多数の区分を有するプレート48の各々の区分
46に移行される。このプレートは例えば、その内容が引
用により本明細書に取り込まれるイスラエル特許出願公
開第118155号(Israel Patent Application 11815
5)に開示されるもののような複数の区分を有するプレ
ートであってよい。詳細には触れず簡潔に記載すると、
プレート48内の各区分46は開口部50、液体インキュベー
ション空間52、およびその区分の側壁からプレートの上
面56に伸びるノズル54を有する。区分のこの構造により
液体試料のインキュベーションおよびその後のフィルタ
ーシート(イスラエル特許出願公開第118155(IL 1181
55)を参照されたい)を通す濾過が可能となる。典型的
には試料40から2つの検体が集められ、そして各々が異
なる区分46に移行される。
図3Bにおける次段階としては、2つの異なる試薬系R1
およびR2が、再度使い捨てマイクロチップ42'の使用に
より集められ、そしてその試薬系R1およびR2の各々が異
なる区分46に小分けされる。試薬系R1は2つの染料を含
み、その内の一つは検体中の全ての細胞を染色し、そし
て他方は死滅した細胞のみを染色する。試薬R2は、全て
の細胞を染色する一つの染料(これは試薬系R1における
第一染料と同一であってよい)およびグラム(Gra
m+)細菌のみを染色する第二染料(幾つかのグラム
(Gram+)染料は時としては死滅した細胞をも染色す
ることは記載すべきである)からできている。
37℃で約20分間が典型的であるインキュベーションの
後、フィルターシート60を含むフィルターユニット60
を、図3Cで見ることができるようにプレート48の上に置
き、そしてプレート48とフィルターユニット60とを含む
組み立て物をその後に反転させ、そして真空濾過に供す
が、このことにより液相はフィルター62を通過して濾過
され、そして粒状物64はフィルター62上に保持される。
フィルター62が装着されているフィルターユニット60を
その後に顕微鏡に移行し、ここでその粒状物を観察し、
そして微生物を計数する。この顕微鏡は典型的には一体
画像獲得ユニットを有し、これは画像を分析し、そして
微生物計数値を取得するためのコンピューター化された
画像分析システムに連結されている。
ここでは、どのようにして微生物計数値が取得される
かを説明する目的で図4を引用する。臨床試料は典型的
には、死滅した微生物と生きた微生物の両方に加え、非
病原性である微生物を含む。一般的に知られるように、
尿中のグラム(Gram+)の桿菌様細菌は典型的には非
病原性微生物として見なされる。従来の技術による方法
では非病原性細菌を病原性のものから識別するのは困難
であり、なぜなら非病原性細菌も培養培地上で成長する
ことができ、そしてそのため結局のところ計数されてし
まうであろうためである。従って従来の技術による方法
ではこの事実により時としては偽陽性結果がもたらされ
うる。
図4Aは、試薬系R1と共にインキュベートした後に取得
される検体の、ある顕微鏡視野を表すスケッチである。
先に記載されるようにこの試薬系は、全ての細胞(死滅
した細胞と生きた細胞の両方)を染色する第一染料およ
び死滅した細胞のみを染色する別の染料を含む。これら
の染料は典型的には蛍光染料であり、そして従って顕微
鏡は蛍光照明に適合する。(理論的には非蛍光染料の使
用も可能であるものの、フィルターシートが通常は底部
照明を可能にする程には十分透明でないことを考慮する
と蛍光染料が好ましい)。理解されるように、検体は桿
菌様細菌および球菌(cocci)(球状)細菌の両方を含
む。それに加え検体は幾つかの不定形非細胞物質も含
む。全ての細菌は第一蛍光染料により染色され、そして
この芸当により顕微鏡写真中の全ての細胞の計数が可能
となる。理解されるように細胞の内の幾つか(この具体
例の内の6つであり、それは2つの桿菌様細菌と2つの
球菌(cocci)細菌を含む)は暗色を示し、このことに
よりそれらは死滅した細胞に特異的な染料で染色されて
いることを示すことが意味される。この図の中の細菌総
数は50であり、そしてそこから先の6の死滅細胞を減算
して44の生きた微生物細胞総数が得られる。その後に、
この数により試料中の生きた細胞の濃度を算出すること
が可能となる。
生きた細胞の内、幾つかは病原性であり、そしてグラ
(Gram+)の桿菌様形状の細菌である幾つかのもの
は非病原性であり、そしてそのためその試料の感染性負
荷を一層良好に評価する目的では総数からそのような非
病原性細菌の数を減算することが必要である。この作業
は試薬系R2と共にインキュベートした検体を評価するこ
とにより実施される。このような尿試料の顕微鏡写真の
スケッチは図4Bに示される。ここで再度、示されている
細菌細胞の総数は50であり、その内の12が暗色を示し、
これらはグラム(Gram+)染料により染色される微生
物(グラム(Gram+)細菌)を表す。その内の8つが
桿菌であり、そして従ってそれらは非病原性細菌であ
る。暗色に染色される微生物は死滅微生物ならびにグラ
(Gram+)桿菌様細菌および球菌(cocci)細菌を含
む。従っ全ての明るく染色される微生物は病原性であ
り、なぜならそれらは全てグラム(Gram-)細菌であ
る(これは病原性である)ためである。全ての暗色に染
色される桿菌様細菌は非病原性であり、なぜならそれら
はグラム(Gram+)もしくは死滅した細胞のいずれか
でできているためである。これに反し、暗色に染色され
る幾つかのものである球菌(Cocci)細菌は病原性であ
り、そしてその内の幾つかは死滅した細胞である。死滅
した球菌(Cocci)の数はそのため図4Aにおいて取得さ
れる種類の顕微鏡写真から算出されてよく(この具体例
では4つ)、このことにより38の病原性微生物総数が得
られる。
明らかなことであるが、この数字は本明細書に示され
るものではなく、むしろもともとの試料中の細菌の濃度
である。典型的には各検体について複数の視野を検査し
て一層正確な平均結果が取得されるであろう。
先に概要が記載され、生きた病原性細胞の計数値を取
得する目的で利用される計数の方法は、以下の式(I)
および(II)の助けにより最もよく理解され得る: 試料が細菌のみでできているこの例においてR1試薬系
と共にインキュベートされる検体により、4つのグルー
プの細菌の間を識別することが可能になるであろう: 生きた球菌(Cocci)−Lc 生きた桿菌 −LR 死滅した球菌(Cocci)−Dc 死滅した桿菌 −DR 生きた細菌細胞の数は従って、以下の式(I): 生きた細胞=Lc+LR (I) により算出されてよい。
明らかなことであるが、検体が例えば酵母のような他
の種類の微生物を含む場合には、これらも同様に加えら
れなければならない。
R2試薬系と共にインキュベートされた検体により4つ
のグループの細菌の間を識別することが可能となる: グラム(Gram-)桿菌:GR グラム(Gram-)球菌(Cocci)(通常は尿中では非
常に稀である):Gc 染色された球菌(Cocci)(グラム(Gram+)と死滅
した細胞の両方):Sc 染色された桿菌:SR 生きた病原性細胞の数は従って以下の式(II): 生きた病原性細胞=GR+Gc+Sc−Dc (II) により算出されうる。
先の例では検体は細菌のみが含まれているとして示さ
れている(桿菌様および球菌(Cocci)の両方)。臨床
試料は、例えば上皮細胞、PMN細胞、他の血液細胞な
ど、やはり同定および個別に計数されてよい他の細胞を
含むことが非常によくあるであろう。
ここで図5を参照し、この図は先の要領で染色された
検体の実例を示す。図5Aおよび5Bは一般的細菌数を取得
するための一般染料で染色した検体、および死滅した細
胞のみを染色する別の染料で染色した検体を示す。この
ことにより生きた細胞と死滅した細胞との間を区別する
ことが可能となり、そしてその検体のコンピューター処
理した画像が図5Aおよび図5Bに示され、この場合図5Aは
全ての細胞を示し、そして図5Bは死滅した細胞のみを示
す。(実際には死滅した細胞は生きた細胞から識別され
得、それはお互いの色が異なるという事実により;これ
らの細胞を視検するのを容易にさせる目的では適切なフ
ィルターを用いることも可能である)。
ここで図5Cおよび5Dを参照し、ここで図5Cは全ての細
胞集団を示し、その全ては一般的微生物染料により染色
され、図5Dではグラム(Gram+)細菌が視検され得る
(グラム(Gram+)特異的染料により染色した)。
感染の陽性結果の後には、微生物の種類を最初に同定
し、そして後には抗菌剤に対するそれらの感受性を測定
する目的で試料を更に処理する(図2のブロック33およ
び34)。最初には図6を参照し、これは試料中の微生物
の種類の同定のための方法の略図である。計数段階の後
にはもともとの試料中の微生物濃度の計数値が得られ
る。同定、ならびに抗菌剤に対する微生物の感受性につ
いてのアッセイを行うためには試料中のある一定の至適
微生物濃度、例えば約105細胞/mlで開始することが好ま
しい。この目的のためにはもともとの試料70をまず希釈
して稀釈試料71を生じ、稀釈の程度は計数結果に依存す
る。例えば各30μlの複数の検体をその後に各々、複数
の区分を有するプレート84の複数の区分82の内の一つに
小分けする(プレート84は図3のプレート48と同一であ
ってよい)。その後、各区分には複数のモノクローナル
抗体、Ab1...Abn、の内の一つが小分けされ、これらの
抗体は微生物の一つの種類に各々特異的である。例え
ば、尿中に見いだされるほとんど全ての微生物は約15の
種の内の一つに属し、そして試料中の微生物がそれらの
種の内の一つに属するかどうかを同定する目的では、対
応する15の異なるモノクローナル抗体をその後に各々の
区分の内の一つに添加して行く(この場合、n=15)。
これらのモノクローナル抗体はもともとは、例えば蛍光
染料のようなマーカーと複合体形成をしてよいが、しか
し抗体が例えばビオチンのような結合性カップルのメン
バーに対して複合体形成し、そしてその後に例えばアビ
ジンのようなそのカップルの内のもう一方のメンバーと
特異的に結合することができることが好ましい。
検体を有するプレートをその後には、37℃で例えば約
30〜60分のような、微生物に対するモノクローナル抗体
の特異的結合を可能とするのに十分な時間インキュベー
トし、その後には抗体がもともとラベルされていない場
合には、例えばフルオレセイン−イソ−チオ−シアネー
ト(FITC)のような蛍光タグに対して複合体形成される
例えばアビジンのようなラベル化用複合体をその後に添
加する。数分という短期間のインキュベーションの後に
は試料を濾過し、そのことにより微生物ならびに蛍光マ
ーカー複合体に結合していない抗体はその膜を通して濾
過され、微生物はフィルター86上に保持される。(ここ
で再び、フィルターは図3におけるものに類似する濾過
用ユニットの部分を形成する)。その後にこのフィルタ
ーを、染色された微生物を同定するために計数について
実施された要領(図3)で顕微鏡分析に供する。その後
には、検体中の染色された微生物の同定により、もとも
との試料中の微生物の存在が示される。図5はAb1およ
びAbn-1についての陽性結果の取得を説明し、これは、
この図ではM.0.1およびM.0.n-1として同定される対応す
る微生物がもともとの試料中に存在することを意味する
(例えば、M.0.1は大腸菌(E.coli)であってよく、そ
してM.0.n-1はスタフィロコックス(Staphylococcus)
であってよい)。
ここでは図7を引用し、この図は再度略図的に、抗菌
剤に対する微生物の感受性を測定するための方法を説明
する。この具体例では感受性は、An〜Afと印がつけられ
るそのような一連の作用物質に対して検査される(この
具体例の内の6つ)。
第一段階では、もともとの試料90を稀釈して稀釈試料
92を生じ、そこからその後に検体を複数の区分を含むプ
レート96の7つの区分94に小分けする。(プレート96は
再び図3のプレート48に類似していてよい)。第一区分
94'は対照として作用し、そしてこの区分にはいずれか
の抗菌剤も含まない調節培地を添加する。食の6つの区
分94"の各々には6つの検査用抗菌剤Aa〜Afの内の各々
一つを含む培地が添加される。
検体入りの複数の区分を含むプレートをその後には37
℃で例えば約90〜120分間インキュベートする。この時
点で、同一の稀釈試料から取得された検体と同時に開始
された同定過程からの結果(図4に示される要領で取得
される)が取得される。これらの結果は中でも、試料が
主に単一微生物集団を含んでいたかどうか、もしくは一
つを上回る種類の微生物を含む混合集団であるかどうか
についての情報を提供する。この具体的説明例では、先
に既に指摘されたように、結果は、微生物M.0.1および
微生物M.0.n-1を含む混合培養物の存在を示す。
結果が、その試料は単一種の微生物集団を含むことを
示す場合には、試薬系は区分の各々に小分けされる全て
の微生物を一般的に染色する染色物を含む。しかしなが
らこの例における場合と同様に、試料が混合集団の微生
物を含むことが見いだされる場合には、一般染色物(G
−MO)および例えばモノクローナル抗体のような種特異
的染色物が区分94'および94"の各々に添加される。試料
が2を上回る数の種の微生物を含む場合には、追加的微
生物特異的染色物が添加され、微生物特異的作用物質の
総計は試料中の微生物総数よりも一つ少なくなる(例え
ば、3つの微生物の場合には、2つの微生物特異的染色
物および一つの一般染色物が添加されるであろう)。
次段階では微生物が染色されるのに十分な時間の間の
インキュベーションの後には検体は図3および図6に記
載される濾過と類似の様式でフィルター98を通過して濾
過され、そして染色された微生物を含むそのフィルター
上に保持される粒状物をその後に顕微鏡分析に供する。
試薬の混合物により微生物の各集団を個別に同定およ
び分類することが可能となるであろう。この具体例で
は、試料中に存在するMO1とMOn-1の両方が一般染色物G
−MOにより染色されるであろう一方で、微生物集団MO1
は特異的微生物染色物によっても染色されるであろう。
従って両方の染色物を有する微生物は、ある種類に属す
るであろうし、そして一つの染色のみを示す微生物は別
の種類に属するであろう。同様に、この様式では2を上
回る数の種類の微生物を同定することも可能である。し
かしながら、このような示差染色のためには、各々の染
色用作用物質が一般染色物とは異なっており、従って微
生物に色差を付与することが必要であることが理解され
るであろう。典型的には4〜5の異なる試薬が同時に用
いられてよい。
各検体からの顕微鏡写真をその後に分析し、そして対
照と比較する。分析される一つのパラメーターは、イン
キュベーション後の細菌数の変化である。多くの場合、
微生物が感受性を示す抗菌剤に対する微生物の露出はそ
の増殖を減らすもしくは阻害するであろう。従って対照
と比較した際の特別な集団の微生物数の違いは感受性を
示す。しかしながらこれは多くの理由により十分でなく
てよい。例えば、抗菌剤の効果は時間依存的であってよ
く、そして後期段階になって初めて認識できる効果を発
揮してよい。それに加え、微生物細胞培養物は、主流の
集団と比較する際には特異的抗菌剤に対する感受性が異
なり、かつ色および染色パターンにおける変化により反
映される生化学的特徴の変化を示す亜集団を含んでよ
い。従って、特異的抗菌剤に対して微生物の感受性をア
ッセイする場合は、例えば長さ、幅、および総体的形状
のような様々な形態学的パラメーターをも考慮に入れ
る。これはWO 93/21511に開示されるもののようなコン
ピューター化された分析システムにより典型的には実施
される。一般的には、本明細書では詳細には触れないま
まにするが、様々なパラメーターには、例えば増殖の程
度に対しては0.5、そして形態学的パラメーターの変化
の程度に対しては同じように分割される0.5という評定
値が与えられ、そしてこの評定値における変化をその後
に対照と比較し、そして感受性の評価が可能となる。
各パラメーターに与えられる評定値はある程度は経験
的なものであり、そして抗菌剤の種類、関連する微生物
の特定の種に依存し、そしてそれに応じて調節されてよ
い。
本発明の方法は手動で実施されてよい一方で、これら
は明らかに実際的ではない。好ましい態様に従うと、こ
れは、試料、検体、および試薬の取り扱いのためのロボ
ットシステムを含み、かつコンピューター化を基にし、
顕微鏡と連動された分析システムを含む装置内で実施さ
れる。本発明の方法の実施のために有用な装置が図8に
示される。一般的に表示されるこの装置100は、電子制
御モジュール104を格納する支持フレーム102、コンピュ
ーター106、および真空タンク110を含む。この支持フレ
ームは更には、一般的に表示される4軸ロボットシステ
ム112を支持し、このシステムは各々ガイディングレー
ル116、118、および120によりX、Y、およびZ方向に
おける動きの自由度を有する操作用ヘッド114を含む。
このロボット操作用ヘッド114は、検体および液体試料
を採取およびその後には小分けするための使い捨てマイ
クロチップと連動するように採用された4つの液体ディ
スペンシングエンドエフェクターユニット122を含む。
それに加え、このロボットヘッドは更に、試料もしくは
検体を含むチューブならびに多数の区分を有するプレー
トをつかむために選択された多目的ロータリーグリッパ
ー124をも含む。
この支持フレームは、保存用ボックス128、130、およ
び132を支えるテーブル126を支持し、各々の保存用ボッ
クスは異なるサイズの使い捨てチップを含み、幾つかの
ものは検体の収集および小分けのために作用し、そして
別のものは試薬の収集および小分けのために作用する。
そのテーブルには更に、希釈された尿試料の調製および
保持のための複数のガラスバイアルを保持するボックス
134、ならびに液体試薬系を含むガラスバイアルを含む
ボックス136および138が保持されている。そのテーブル
には更には複数のガラスバイアルも含むボックス140も
保持されており、この複数のガラスバイアルは、次には
アッセイされた尿試料を含む。
この装置は更には、複数枚の複数の区分を有するプレ
ート146を保持するスタンド144、約37℃に調節されたイ
ンキュベーター148、培地を小分けするためのロボット
ヘッドにより操作されてよい一セット分の培地ディスペ
ンサー149、複数のフィルターユニット151を保持するス
ランド150、フィルターユニット151のフィルターを通し
てプレート146内に含まれる検体を濾過するための濾過
用ステーション152、ならびに蛍光照明用システム156を
含む顕微鏡ユニット154、およびこの具体例では画像分
析を実施するコンピューターに連結されるビデオカメラ
である一体画像獲得装置を有する検体観察用ステージ15
8を有する。テーブル126には更にはカセット充填ステー
ジ160が保持されている。
作動の際にはロボットヘッド114はそのグリッパー124
によりプレート146の内の一枚を引き出し、そしてそれ
をカセット充填ステージ160上に置く。その後にはディ
スペンサー122を用いることによりロボットヘッドは液
体検体および試薬をプレート146の様々な区分に充填
し、そして充填後にはプレートは典型的にはインキュベ
ーター内に入れられる。インキュベーションの後にはロ
ボットヘッド114は再びグリッパー124によりインキュベ
ーターからプレート146を引き出し、それを一つのラッ
ク160上に置き、そしてその後にフィルターユニット151
を引き出し、そしてそれをプレート146の上に置く。水
平軸の回りを回転することも可能なグリッパーはその後
に、プレートとフィルターユニットとを含む組み立て物
をつかみ、それを回転させ、そしてこの組み立て物を濾
過のための濾過用ユニット内に入れる。使用されたプレ
ート146はその後にビット142内に投入され、そしてフィ
ルターユニットは観察のために顕微鏡154に転送され
る。視検後にはフィルターユニットは同様に投入され
る。
本発明はここで以下の具体的実施例により更に詳細に
説明される。
実施例 実施例1:微生物の検出のための尿試料のスクリーニング
−計数 材料: これ以降に記載される染色用混合物内に含まれる全て
の蛍光材料は、Molecular Probes,Inc.社(Eugene,Ore
gone,USA)から購入した。グリセロール GR(99.5%の
最低純度)はMerck社から取得した。蛍光ビーズ(Fluor
esbrite plain YG 1.0μm ミクロスフェア)はPol
ysciences,Inc.社(Warrington,PA、USA)から購入し
た。蛍光ビーズは、0.02% アジ化Na、10%グリセロー
ル中、2.5×10-6%の最終濃度に調製した。2つの染色
用試薬混合物、染色用混合物1(SRM−1)および染色
用試薬混合物2(SRM−2)を調製した。SRM−1は、そ
れぞれ34.3%、14.3μM、および9μg/mlの最終濃度の
グリセロール、SYTO13、およびヨウ化プロピジウムを含
む混合物である。SRM−2は、それぞれ34.3%、9.9μ
M、および7.3μg/mlのグリセロール、SYTO13、および
ヨウ化ヘキサジウムを含む混合物である。
計数手順: 中間尿の試料をカップから取得し、そして180秒間震
盪させた。
2mlの尿試料をもともとの試料カップから採取し、そ
してその尿試料の30μlの二重検定用検体を各々マイク
ロタイター培養プレートのウエル内に分配した。
尿試料の内の一つの検体を含むウエル#1には70μl
のSRM−1(先を参照されたい)を添加し、そして二重
検定用検体を含むウエル#2には70μlのSRM−2(先
を参照されたい)を添加した。その後には100μlの蛍
光ビーズ(先に記載される要領で調製された)を各ウエ
ル内に投入し、そしてそのマイクロプレートを60秒間震
盪させた。
プレートの震盪後、フィルター膜を保持するその培養
プレートの底面をその培養プレートの本体の上に組み合
わせ、そのプレートを反転させ、そして真空を15分間適
用させ、この間その培養プレート内の全ての液体を膜を
通して移転させる一方で、染色された微生物は膜表面上
に保持された。膜を保持する培養プレート底面をその後
に蛍光顕微鏡内での光学的分析に供した。
フィルターの各位置につき4つの顕微鏡視野を分析し
た。微生物総数および死滅微生物数を、染色用試薬系#
1と共にインキュベートした検体から評価した。グラム
(Gram+)およびグラム(Gram-)微生物の数をウエ
ル#1(死滅細胞の数)と組み合わせるSRM−2と共に
インキュベートした検体の結果の分析により評価した。
これらの結果を基に、もともとの尿試料中の病原性微生
物数を算出した。
先に記載される要領で分析された399の尿検体の計数
結果を医院において日常的に用いられる標準法(Henry
D.Isenberg(ed.)、Clinical Microbiology Proce
dures Handbook,ASM Press、1992、に記載されるも
の)により取得される結果と比較した。比較された全て
の尿試料は105細菌/mlの閾値、および5×105多核白血
球(PMN)細胞/mlを含んでいた。分析した399の検体の
内、22.8%の検体が病原性微生物による感染陽性として
分類された。
2つの先の方法により取得された結果の比較は以下の
表1に示される。
先の表に見られるように、本発明の計数分析方法と標
準分析方法により取得される結果の間には非常に高い相
関が存在した。
実施例2:微生物同定手法 以下の実施例では以下の略称が用いられる: TBS−トリプシン大豆ブイヨン(Tryptic Soy Broth) EDTA−エチレン−ジ−アミン四酢酸(ナトリウム塩) PBS−0.1M リン酸Na緩衝液 pH7.4、0.15M NaCl BSA−ウシ血清アルブミン FITC−フルオレセイン−イソ−チオ−シアネート TM−Perstorp Biotech Company社 PI−ヨウ化プロピジウム 同定手法: 検査した各々の尿試料から60μlを採取し、そして5
×105微生物/mlを下回るかもしくはそれに等しい初期細
菌濃度を取得するために計数手法(実施例1を参照され
たい)により測定された細菌計数値に従いTNS成長培地
中に希釈した。希釈した尿検体の各々をマイクロタイタ
ー培養プレートの2つのウエル内に分配し、そしてその
培養プレートをその後に37℃で45分間インキュベートし
た。
インキュベーションの後には透過用作用物質(Triton
X−100(0.040%)、EDTA(20mM))を20μl/ウエル
の容積で全てのウエルに添加し、そしてそのマイクロタ
イターウエルをその後に15秒間、600RPMで混合した。そ
の後にマイクロプレートを82℃で15分間加熱し、その後
には室温で5分間冷ました。
各尿試料から取得された二重検定用検体を分割して一
つのウエル中の一つの検体にビオチンと複合体形成させ
た抗−大腸菌(E.coli)モノクローナル抗体(PBSおよ
び5%BSA中に稀釈した50μg/ml)、容積20μlを添加
した。第二ウエル内の第二の二重検定用検体にはビオチ
ンと複合体形成させた抗−クレブシエラ エスピーピー
(Klebsiella spp.)特異的モノクローナル抗体(PBS
および5%BSA中に稀釈した50μg/ml)20μlを添加し
た。
このマイクロ培養プレートをその後に、先に記載され
る要領で再度混合し、そして37℃で30分間インキュベー
トした。
インキュベーターから培養プレートを取り出した後、
FITC−Nutravidin(商標)(PBSおよび5%BSA中の50μ
g/ml)およびPI(18.75μg/ml)を含む特異的染色試薬
および一般染色試薬の20μlの混合物を各検体に添加し
た。
このマイクロプレートをその後に、先に記載される要
領で再度混合し、37℃で30分間インキュベートし、その
後に100μlの48%グリセロール、0.1% Triton X−
100を各ウエルに添加し、そしてそのマイクロプレート
を先に記載される要領で再度混合した。
その後にフィルター膜をマイクロプレート上に組み合
わせ、これをその後に反転し、そして15分間真空に供
し、その間、マイクロプレートからの液体はポリカーボ
ネート膜(0.2μ)を通過して濾過される一方で、染色
された微生物は膜表面に保持された。
その後に膜を光学分析のために蛍光顕微鏡に移した。
検体を特異的抗−大腸菌(E.coli)モノクローナル抗体
と共にインキュベートした膜上の一つの位置における陽
性蛍光シグナルは、検査したもともとの尿試料中の大腸
菌(E.coli)細菌の存在を示した。同様に、検体を特異
的抗−クレブシエラ エスピーピー(Klebsiella sp
p.)特異的モノクローナル抗体と共にインキュベートし
た膜上の一つの位置における陽性蛍光シグナルは、検査
したもともとの尿試料中のそのような微生物の存在を示
した。
これらの結果に基づくと、先の同定手順の幾つかの特
徴が算出され、そしてそれは以下の表2に示される。
先の表に見られるように、先の方法により取得される
結果は標準方法により同一試料について取得される結果
とかなり相関した。
実施例3:抗菌剤に対する試料中に同定された微生物の感
受性 材料: 以下に記載されるアッセイにおいて使用される全ての
試薬は0.2μm膜フィルターを用いて濾過滅菌した。
培養培地 製造業者の指示書に従って調製されたMHX2の二倍濃度
(Times2)最終推奨濃度のカチオン調節ミューラー ヒ
ントン(Mueller Hinton)ブイヨン(BBL)。
先の実施例2に記載されるトリプシン大豆ブイヨン
(Tryptic Soy Broth)(TSB)。
抗菌剤 作業用保存溶液は、製造業者の指示書に従い水中に可
溶化させることにより調製した。作業用保存濃度および
最終濃度(μg/mlでのもの)は以下のとうりである: 蛍光染色 非特異的染色(NNS)作業用保存物は:グリセロール
(Glycerol)40%(v/v);ヨウ化プロピジウム(Propi
dium Iodide)12.5μg/ml;Triton X 100 0.01%;1
0mM EDTA−NaClを含んでいた(水中)。
蒸留水 オートクレーブ滅菌し、二重蒸留した水(DDW)を用
いた。
感受性手順: 尿路感染症を患う患者からの尿試料を、滅菌水中5×
105細胞/mlの出発濃度に希釈した。その後には各尿試料
の適切な量を、3/5の比率でMHX2成長培地と混合し、そ
して得られる懸濁物の80μlをマイクロ培養プレートの
各個別ウエル内に小分けした。各々の試料を4つの先に
示されるような検体に分割した。各試料の2つの検体は
抗菌剤を全く添加しない対照として役立てた。各試料の
別の2つの検体には検査した抗菌剤を、第一のウエルに
は低濃度で、そして第二のウエルには高濃度で添加し
た。各ウエルの内容は以下の表3に示される。
尿試料の各々に存在する微生物の同定は、本明細書の
先の部分に一般的に、そして先の実施例2に具体的に記
載される同定手順により評価した。先の方法により取得
された同定結果を基にして、幾つかの種類の抗菌剤を以
下の表4に記載される要領で各試料に添加した。
その後にマイクロ培養プレートを600rpmで1分間の遠
心分離にかけ、その後にプレートを37℃で2時間インキ
ュベーションした。
インキュベーションの後、100μlの染色試薬−NSSを
各ウエルに添加し、そしてマイクロプレートを再度600r
pmで1分間の遠心分離にかけ、そしてその後に82℃で12
分間インキュベートした。
最終インキュベーションの後、マイクロプレートの液
体内容物を、先の実施例1および2に記載される要領で
15分間真空を適用することにより0.2μm膜上で濾過
し、この場合液体はフィルターを通過して濾過され、そ
して染色された微生物は膜表面に保持される。
その後に、染色された微生物を含む膜を蛍光顕微鏡下
での分析に供した。膜上の各位置の4つの異なる顕微鏡
視野を分析し、そして各抗菌剤に対する尿試料中の各微
生物の感受性を測定した。微生物は、検査した抗菌剤の
各々に対して感受性を示す、中間、もしくは耐性を示す
として特徴づけられた。
この特徴測定は、抗菌剤と一緒に行うインキュベーシ
ョンの後に生き残る微生物の数および微生物の様々な形
態学的パラメーターの変化の両方を考慮に入れた。
先の方法により取得された結果は、標準的マイクロ稀
釈感受性検査(NCCLS指針に従って実施された)により
同一試料について取得された結果と比較した。先の2つ
の方法の間で完全に一致する結果の%は約80%〜約90%
の間であり、そして非常に主立った誤差の定義に当ては
まる結果の%は約2%〜約6%の間であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アハロン,ロニ イスラエル・43000ラアナナ・ハルドウ フストリート1 (56)参考文献 特開 平8−140698(JP,A) 特開 平3−29837(JP,A) 特開 昭48−94496(JP,A) 特開 平8−70891(JP,A) 特開 平1−143956(JP,A) 特開 昭61−177998(JP,A) 特開 昭62−25998(JP,A) 国際公開90/3440(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12Q 1/00 - 1/66 G01N 33/48 - 33/98

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)試料のある検体を、死滅細胞と生き
    た細胞を染色する一種もしくはそれ以上の第一染色用試
    薬および死滅細胞のみを染色する一種もしくはそれ以上
    の第二染色用試薬からなる試薬と共にインキュベーショ
    ンし、そして該試料の同一もしくは異なる検体を、試料
    中の全ての細胞を染色する一種もしくはそれ以上の第三
    染色用試薬およびグラム(Gram+)細菌を染色する一
    種もしくはそれ以上の第四染色用試薬と共にインキュベ
    ーションすること(ここで、一つもしくはそれ以上の第
    一染色用試薬が一種もしくはそれ以上の第二染色用試薬
    のものとは異なる細胞内染色をもたらし、そして一種も
    しくはそれ以上の第三染色用試薬が一種もしくはそれ以
    上の第四染色用試薬のものとは異なる細胞染色をもたら
    し;そして一種もしくはそれ以上の第一染色用試薬が一
    種もしくはそれ以上の第三染色用試薬と同一もしくは異
    なるものである); (b)その検体を前記微生物がフィルター上に保持され
    るサイズの孔を有するフィルターを通して濾過するこ
    と; (c)微生物が保持されたフィルターを、顕微鏡による
    視検のための顕微鏡のステージに移行させること;およ
    び (d)顕微鏡の視野に出現する染色された微生物を検出
    および計数し、染色された細胞をその染色に従い分類
    し、そして各染色された種類に属する細胞数に基づき
    (i)生きた細胞から死滅した細胞を識別し、そして検
    体中の生きた細胞の計数値を取得し、そしてそれに基づ
    き試料中の生きた微生物レベルを算出し、そして(ii)
    グラム(Gram+)桿菌様細菌を残りのものから識別
    し、そしてそれに基づき試料中のグラム(Gram+)桿
    菌様細菌以外の微生物レベルを算出すること、 を含んでなる液体試料における微生物のアッセイ方法。
  2. 【請求項2】検査される液体試料が体液である、請求項
    1に記載の方法。
  3. 【請求項3】体液が尿である、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】(a)試料から2つの検体を採取し、そし
    てこれらの検体の一つを、死滅細胞と生きた細胞を染色
    する一種もしくはそれ以上の第一染色用試薬および死滅
    細胞のみを染色する一種もしくはそれ以上の第二染色用
    試薬からなる試薬と共にインキュベーションすること
    (ここで、一種もしくはそれ以上の第一染色用試薬は一
    種もしくはそれ以上の第二染色用試薬のものとは異なる
    細胞内染色をもたらすものである)、そして他の検体を
    試料中の全ての細胞を染色する一種もしくはそれ以上の
    第三染色用試薬およびグラム(Gram+)細菌を染色す
    る一種もしくはそれ以上の第四染色用試薬からなる試薬
    と共にインキュベーションすること(ここで、一種もし
    くはそれ以上の第三染色用試薬が一種もしくはそれ以上
    の第四染色用試薬のものとは異なる細胞染色をもたら
    し;一種もしくはそれ以上の第一染色用試薬および一種
    もしくはそれ以上の第三染色用試薬は同一もしくは異な
    ってよい); (b)検体を前記微生物がフィルター上に保持されるサ
    イズの孔を有するフィルターを通して濾過すること; (c)微生物が保持されているフィルターを顕微鏡によ
    る視検のために顕微鏡のステージに移行すること;およ
    び (d)各検体について顕微鏡の視野に出現する染色され
    た微生物を検出および計数し、違った計数値を組み合わ
    せて試料中の感染性微生物計数値を取得すること(ここ
    で、感染性微生物は、グラム(Gram+)桿菌形状細菌
    以外の微生物である)、 を含んでなる液体試料における微生物のアッセイ方法。
  5. 【請求項5】(a)液体試料から一つの検体を調製する
    こと; (b)前記検体に複数の微生物特異的染色用特異的試薬
    (ここで、該染色用試薬はある特定の細胞が二種の染色
    用試薬により染色されるように選ばれる)を添加し、次
    いで微生物特異的染色用試薬の微生物への取り込みもし
    くは結合を可能にさせるに十分な時間インキュベーショ
    ンすること; (c)検体を前記微生物がフィルター上に保持されるよ
    うなサイズの孔を有するフィルターを通して濾過するこ
    と; (d)顕微鏡による視検のために顕微鏡のステージにそ
    のフィルターを移行させること;および (e)そのフィルター上に保持される染色された微生物
    を検出し、染色された微生物の存在を、その染色が特異
    的となる特異的微生物のその試料中での存在の指標とす
    ること、 を含んでなる液体試料中に含まれる微生物の種類の同定
    方法。
  6. 【請求項6】微生物特異的染色用試薬が複数のモノクロ
    ーナル抗体からなる請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】複数のモノクローナル抗体が、あるカップ
    ルの別のメンバーに特異的に結合することができる結合
    用カップルの一つのメンバーに対して各々複合体形成
    し、そして検体を濾過する前に、染色用試薬に複合体形
    成している結合用カップルの他のメンバーを含む染色用
    複合体を添加する、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】モノクローナル抗体がビオチンと複合体を
    形成しており、そして染色用複合体が蛍光マーカーと複
    合体を形成しているアビジンを含む、請求項7に記載の
    方法。
  9. 【請求項9】(a)試料中の微生物の種類についてのデ
    ータを取得すること; (b)試料から複数の液体検体を調製すること; (c)抗菌剤を少なくとも一つの検体に添加し、そして
    抗菌剤が、その抗菌剤に対して感受性を示す微生物に影
    響を発揮するのに十分な時間インキュベーションするこ
    と;少なくとも一つの別の検体を抗菌剤を添加しない同
    一条件下でインキュベーションすることで対照として役
    立てること; (d)前記データが微生物の単一集団の試料中での存在
    を示す場合には、一般的微生物染色用試薬を添加するよ
    うに、そして前記データが一種を上回る微生物集団の存
    在を示す場合には、一般的染色用試薬を添加し、そして
    一つを除いて、試料中のそれぞれの種類の微生物につい
    ての特異的染色用試薬を添加するように前記データに基
    づき前記検体に染色用試薬を添加すること; (e)検体を前記微生物がフィルター上に保持されるよ
    うな孔を有するフィルターを通して濾過すること; (f)微生物が保持されたフィルターを顕微鏡による視
    検のために顕微鏡のステージに移行させること;および (g)フィルター上の微生物を検出し、そして (fa)生きた微生物の数、 (fb)微生物の形態学的パラメーター;および (fc)微生物の色もしくは色のパターンにより明示され
    る生化学的特性、 を含む一つもしくはそれ以上の微生物の特徴の変化を基
    にして抗菌剤に対する微生物の感受性を評価すること、 を含んでなる抗菌剤に対する液体試料における微生物の
    感受性の評価方法。
  10. 【請求項10】複数の検体をインキュベーションするこ
    とを含んでなり、その検体の内の少なくとも一つは対照
    として役立てられ、そして他のものは抗菌剤のパネルの
    からの異なる抗菌剤と共に各々インキュベーションさ
    れ、かつ、該パネルからの各抗菌剤は少なくとも一つの
    検体に添加されるものである、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】検査される抗菌剤が、試料中の微生物の
    素性に関連するデータを基に選択される、請求項9もし
    くは10に記載の方法。
  12. 【請求項12】微生物の素性に関するデータが請求項5
    〜8の内のいずれか一つに従って取得される、請求項9
    〜11の内のいずれか一つに記載の方法。
  13. 【請求項13】液体試料中の微生物レベルを評価し、次
    いで微生物の素性および抗菌剤に対するそれらの感受性
    を決定する方法であって、 (a)(aa)試料の検体を、微生物の染色用試薬の一種
    もしくはそれ以上からなる試薬系と共にインキュベーシ
    ョンすること(ここで、該インキュベーションは微生物
    が染色されるのに十分な時間行われるものである); (ab)前記微生物がフィルター上に保持されるようなサ
    イズの孔を有するフィルターを通してその検体を濾過す
    ること; (ac)微生物が保持されているフィルターを顕微鏡によ
    る視検のために顕微鏡のステージに移行すること;およ
    び (ad)顕微鏡の視野に出現する染色された微生物を検出
    および計数すること(ここで、染色された微生物数は試
    料中の微生物レベルを算出する際の基礎として役立てる
    ものである): により微生物レベルを評価すること; (b)(ba)試料から複数の検体を調製すること; (bb)複数の微生物特異的染色用試薬を取得すること、
    およびそのような試薬を少なくとも一つの検体に添加す
    ること、およびその後に微生物に対する微生物特異的染
    色用試薬の取り込みもしくは結合を可能にするのに十分
    な時間インキュベーションすること; (bc)検体を前記微生物がフィルター上に保持されるサ
    イズの孔を有するフィルターに通して濾過すること; (bd)そのフィルターを顕微鏡による視検のために顕微
    鏡のステージに移転すること;および (be)そのフィルター上に保持される染色された微生物
    を検出すること(ここで、染色された微生物の存在は、
    試料中の、その染色が特異的に行われる特定の微生物の
    存在の指標となる): により、段階(a)における結果の後に試料中の微生物
    の存在を示し、微生物の種類を同定すること; (c)(ca)試料から複数の液体検体を調製すること; (cb)抗菌剤を少なくとも一つの検体に添加すること、
    そしてその抗菌剤がそれに対して感受性を示す微生物に
    対して効果を発揮するのに十分な時間インキュベーショ
    ンすること;対照として少なくとも一つの別の検体を抗
    菌剤を添加していない同一の条件下でインキュベーショ
    ンすること; (cc)前記検体に染色用試薬を添加すること; (cd)検体を前記微生物がフィルター上に保持される孔
    を有するフィルターに通して濾過すること; (ce)そのフィルターを顕微鏡による視検のために顕微
    鏡のステージに移転すること;および (cf)フィルター上の微生物を検出すること、そして (cfa)生きた微生物数、 (cfb)微生物の形態学的パラメーター;および (cfc)微生物の色もしくは色のパターンにより表され
    る生化学的特性: を含む一つもしくはそれ以上の微生物の特徴の変化を基
    にして抗菌剤に対するそれらの感受性を評価すること: により、段階(a)における試料中の微生物の存在を示
    す陽性結果の後に、抗菌剤に対する微生物の感受性を決
    定すること: を含むことを特徴とする方法。
  14. 【請求項14】検査される抗菌剤の性質が微生物の素性
    に基づき決定される、請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】段階(cc)において微生物がその微生物
    の素性に依存し、一つの染色用試薬もしくは染色用試薬
    の混合物で染色される、請求項13もしくは14に記載の方
    法。
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